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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-12
(45)【発行日】2023-07-21
(54)【発明の名称】ボトム角度変更機構及びベッド装置
(51)【国際特許分類】
   A61G 7/002 20060101AFI20230713BHJP
   A47C 17/04 20060101ALI20230713BHJP
【FI】
A61G7/002
A47C17/04 C
A47C17/04 Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019170623
(22)【出願日】2019-09-19
(65)【公開番号】P2021045395
(43)【公開日】2021-03-25
【審査請求日】2022-02-17
(73)【特許権者】
【識別番号】390039985
【氏名又は名称】パラマウントベッド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【弁理士】
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【弁理士】
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 浩
(72)【発明者】
【氏名】嶋田 恵一
【審査官】井出 和水
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-150484(JP,A)
【文献】特開2017-225759(JP,A)
【文献】特開2002-233557(JP,A)
【文献】特開平07-016132(JP,A)
【文献】特開2009-207626(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 7/02 - A61G 7/018
A61G 7/05 - A61G 7/075
A47C 17/00 - A47C 23/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1部品と、
第2部品と、
第1部材と、
を備え、
寝台装置の足ボトムと、前記第1部品と、は、互いに回動可能であり、
前記第1部品と前記第2部品とは、互いに回動可能であり、
前記寝台装置のフレームと、前記第2部品と、は、互いに回動可能であり、
前記第1部材は、前記フレームのうちの前記第2部品が接続された第1フレーム部分と、前記第2部品と、のあいだに接続され、前記第2部品から前記第1フレーム部分への向きの力を前記第2部品に加える、ボトム角度変更機構。
【請求項2】
前記第1部品は、突出部を含み、
前記第2部品は、凹部を含み、
前記突出部が前記凹部のなかにある状態と、前記突出部が前記凹部の外にある状態と、がある、請求項1記載のボトム角度変更機構。
【請求項3】
前記第1部品は、第1部分及び第2部分を含み、
前記第2部品は、第3部分及び第4部分を含み、
第1状態において、前記第1部分から前記第2部分への第1方向の延長から、前記第3部分から前記第4部分への第2方向への向きは、時計周り及び反時計周りの一方であり、
第2状態において、前記第1方向の前記延長から前記第2方向への向きは、前記時計周り及び前記反時計周りの他方である、請求項記載のボトム角度変更機構。
【請求項4】
膝ボトムをさらに備え、
前記膝ボトムは、
前記フレームの第2フレーム部分と接続された第1膝ボトム部分と、
第2膝ボトム部分と、
を含み、
前記足ボトムは、
前記第1部分と接続された第1足ボトム部分と、
第2膝ボトム部分と接続された第2足ボトム部分と、
を含み、
前記第1状態における第2膝ボトム部分の高さは、前記第1状態における前記第1膝ボトム部分の高さよりも高く、前記第1状態における前記第2足ボトム部分の高さは、前記第1状態における前記第1足ボトム部分の高さよりも高く、
前記第2状態における前記第1足ボトム部分の高さは、前記第1状態における前記第1足ボトム部分の前記高さよりも高い、請求項3記載のボトム角度変更機構。
【請求項5】
前記第1状態と前記第2状態との間の第3状態における、前記第1方向の前記延長と、前記第2方向と、の間の角度の絶対値は、前記第1状態における、前記第1方向の前記延長と、前記第2方向と、の間の角度の絶対値よりも小さく、前記第2状態における、前記第1方向の前記延長と、前記第2方向と、の間の角度の絶対値よりも小さい、請求項4記載のボトム角度変更機構。
【請求項6】
支持部をさらに備え、
前記第1状態において、前記第2部品は前記支持部によって支持され、
前記第2状態において、前記突出部は前記凹部に支持される、請求項3~5のいずれか1つに記載のボトム角度変更機構。
【請求項7】
前記第1状態、前記第2状態及び前記第3状態において、前記膝ボトムは、膝上げ状態であり、
前記第2状態において、前記足ボトムは、実質的に水平状態である、請求項5記載のボトム角度変更機構。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1つに記載のボトム角度変更機構と、
前記フレームと、
を備えたベッド装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ボトム角度変更機構及びベッド装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、足ボトムなどのボトムの角度が変更可能なベッド装置がある。簡便にボトム角度を変更できることが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-207627号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、簡便にボトム角度を変更できるボトム角度変更機構及びベッド装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、ボトム角度変更機構は、第1部品及び第2部品を含む。寝台装置の足ボトムと、前記第1部品と、は、互いに回動可能である。前記第1部品と前記第2部品とは、互いに回動可能である。前記寝台装置のフレームと、前記第2部品と、は、互いに回動可能である。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態は、簡便にボトム角度を変更できるボトム角度変更機構及びベッド装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1(a)及び図1(b)は、第1実施形態に係るボトム角度変更機構及びベッド装置を例示する模式的側面図である。
図2図2(a)~図2(c)は、第1実施形態に係るボトム角度変更機構及びベッド装置を例示する模式的斜視図である。
図3図3(a)及び図3(b)は、第1実施形態に係るボトム角度変更機構及びベッド装置を例示する模式図である。
図4図4(a)~図4(d)は、第1実施形態に係るボトム角度変更機構の動作を例示する模式的側面図である。
図5図5は、第1実施形態に係るボトム角度変更機構の動作を例示する模式的側面図である。
図6図6は、第1実施形態に係るボトム角度変更機構の動作を例示する模式的側面図である。
図7図7は、第1実施形態に係るボトム角度変更機構の動作を例示する模式的側面図である。
図8図8は、第1実施形態に係るボトム角度変更機構の動作を例示する模式的側面図である。
図9図9は、第2実施形態に係るベッド装置を例示する模式的斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものである。本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0009】
(第1実施形態)
図1(a)及び図1(b)は、第1実施形態に係るボトム角度変更機構及びベッド装置を例示する模式的側面図である。
図2(a)~図2(c)は、第1実施形態に係るボトム角度変更機構及びベッド装置を例示する模式的斜視図である。
図3(a)及び図3(b)は、第1実施形態に係るボトム角度変更機構及びベッド装置を例示する模式図である。
図3(a)は、ベッド装置310の一部を除去したときの斜視図である。図3(b)は、側面図である。
【0010】
図1(a)に示すように、実施形態に係るボトム角度変更機構120は、ベッド装置310に用いられる。ベッド装置310は、例えば、フレーム70F及びボトム角度変更機構120を含む。
【0011】
ボトム角度変更機構120は、足ボトム70d、第1部品10及び第2部品20を含む。ボトム角度変更機構120は、膝ボトム70cをさらに含んでも良い。
【0012】
図1(b)に示すように、第1部品10は、第1部分11及び第2部分12を含む。第1部分11は、足ボトム70dと接続される。第2部品20は、第3部分23及び第4部分24を含む。第3部分23は、第2部分12と接続される。第4部分24は、フレーム70Fの第1フレーム部分70Aと接続される。
【0013】
例えば、第3部分23は長孔H1を含む。第2部分12は、第1ピン部P1を含む。第1ピン部P1は、長孔H1を通る。第1ピン部P1により、第2部分12が第3部分23とが互いに接続される。第1部品10と第2部品20との間の角度は、変更可能である。
【0014】
例えば、足ボトム70dは、第1足ボトム部分70da及び第2足ボトム部分70dbを含む。第1足ボトム部分70daは、第1部分11と接続される。
【0015】
図1(a)に示すように、例えば、膝ボトム70cは、第1膝ボトム部分70ca及び第2膝ボトム部分70cbを含む。第1膝ボトム部分70caは、フレーム70Fの第2フレーム部分70Bと接続される。第2フレーム部分70Bは、フレーム70Fに固定された腰ボトム70b(図2(b)参照)を含んで良い。腰ボトム70bは、フレーム70Fの一部と見なされても良い。第2足ボトム部分70dbは、第2膝ボトム部分70cbと接続される。
【0016】
図1(b)に示すように、例えば、第1部品10の第1部分11が、ピンpp1により、足ボトム70dの第1足ボトム部分70daと接続される。第1部分11は、ピンpp1の周りに回動可能である。
【0017】
図1(a)に示すように、例えば、足ボトム70dの第2足ボトム部分70dbは、ピンpp2により、膝ボトム70cの第2膝ボトム部分70cbと接続される。膝ボトム70cと足ボトム70dとの間の角度は、可変である。
【0018】
図1(a)に示すように、例えば、膝ボトム70cの第1膝ボトム部分70caは、ピンpp3が、フレーム70Fの第2フレーム部分70Bと接続される。膝ボトム70cとフレーム70Fとの間の角度は、可変である。
【0019】
図1(b)に示すように、この例では、第2ピン部P2が設けられる。第2ピン部P2により、第2部品20の第4部分24と、フレーム70Fの第1フレーム部分70Aと、が互いに接続される。第2部品20とフレーム70Fとの間の角度は、可変である。
【0020】
図1(a)に示すように、例えば、長さ変更部77及び膝ボトムリンク機構78が設けられる。長さ変更部77の一端は、フレーム70Fに接続される。膝ボトムリンク機構78の一部が、長さ変更部77の他端と接続される。膝ボトムリンク機構78の別の一部が、膝ボトム70cと接続される。長さ変更部77の長さが変化することで、膝ボトム70cの角度が変化する。長さ変更部77の長さが変化することで、膝上げまたは膝下げが行われる。図1(a)は、膝上げ状態を例示している。長さ変更部77は、例えば、リニアアクチュエータである。長さ変更部77の長さは、手動で変化しても良い。
【0021】
図2(a)~図2(c)に示すように、ベッド装置310の上下方向(頭から足への方向)をX軸方向とする。ベッド装置310の左右方向をY軸方向とする。ベッド装置310の高さ方向をZ軸方向とする。X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに垂直である。
【0022】
図2(a)~図2(c)に示すように、ベッド装置310は、腰ボトム70bをさらに含んでも良い。後述するように、ベッド装置310は、背ボトムなどを含んでも良い。
【0023】
図2(b)に示すように、ボトム角度変更機構120は、第1部材40を含んでも良い。第1部材40は、第2部品20から第1フレーム部分70Aへの向きの力を、第2部品20に加える。第1部材40は、例えば、ばねである。第1部材40は、任意の弾性体を含んで良い。
【0024】
例えば、フレーム70Fの第3フレーム部分70Cに接続された第1構造体74が設けられる。この例では、第1構造体74は、Y軸方向に延びる。第1構造体74は、棒状である。例えば、第3フレーム部分70Cは、第1フレーム部分70Aと第2フレーム部分70Bとの間にある。
【0025】
図2(c)に示すように、第2構造体28が設けられる。第2構造体28は、第2部品20に固定される。
【0026】
図3(b)に示すように、第1部材40の一端は、第1構造体74に接続される。第1部材40の他端は、第2構造体28に接続される。第1部材40により、第2構造体28が第1構造体74に向けて引っ張られる。これにより、第2部品20から第1フレーム部分70Aへの向きの力が、第2部品20に加えられる。
【0027】
図2(c)及び図3(a)に示すように、この例では、ボトム角度変更機構120は、別の第1部品10A、及び、別の第2部品20Aをさらに含む。別の第1部品10A、及び、別の第2部品20Aには、第1部品10及び第2部品20に関する構成が適用される。
【0028】
例えば、第1部品10及び第2部品20は、左側のリンク機構であり、別の第1部品10A及び別の第2部品20Aは、右側のリンク機構である。第1部品10及び第2部品20が右側のリンク機構であり、別の第1部品10A及び別の第2部品20Aが左側のリンク機構でも良い。
【0029】
第1構造体74は、フレーム70Fの左側部分、及び、フレーム70Fの右側部分と接続される。第2構造体28は、第2部品20及び別の第2部品20Aと接続される。別の第2部品20Aは、第2部品20と連動する。
【0030】
図2(c)及び図3(b)に示すように、この例では、ボトム角度変更機構120は、第3構造体29を含む。第3構造体29は、第1部品10及び別の第1部品10Aと接続される。別の第1部品10Aは、第1部品10と連動する。
【0031】
上記のように、ボトム角度変更機構120は、第1部品10及び第2部品20を含む。例えば、寝台装置310の足ボトム70dと、第1部品10と、は、互いに回動可能である。第1部品10と第2部品20とは、互いに回動可能である。寝台装置310のフレーム70Fと、第2部品20と、は、互いに回動可能である。これにより、簡便にボトム角度を変更できる。
【0032】
図1(b)に示すように、第1部品10は、突出部10pを含む。突出部10pは、例えば、Y軸方向に沿って突出する。突出部10pは、例えば、ピンである。第2部品20は、凹部20dを含む。凹部20dは、例えば、下向きの成分を含む方向に後退する。例えば、後述するように、突出部10pが凹部20dのなかにある状態と、突出部10pが凹部20dの外にある状態と、がある。
【0033】
図3(a)及び図3(b)に示すように、ボトム角度変更機構120をさらに含んでも良い。後述する1つの状態において、支持部25が第2部品20を支持しても良い。
【0034】
以下、実施形態に係るボトム角度変更機構120の動作の例について説明する。
図4(a)~図4(d)は、第1実施形態に係るボトム角度変更機構の動作を例示する模式的側面図である。
図4(a)は、第4状態ST4に対応する。図4(b)は、第1状態ST1に対応する。図4(c)は、第3状態ST3に対応する。図4(d)は、第2状態ST2に対応する。
【0035】
図4(a)に示すように、第4状態ST4において、膝ボトム70cは、膝下げ状態である。例えば、長さ変更部77の長さは、短い。膝ボトム70cは、X-Y平面に対して実質的に平行である。
【0036】
第4状態ST4における第2膝ボトム部分70cbの高さは、第4状態ST4における第1膝ボトム部分70caの高さと実質的に同じである。第4状態ST4における第2足ボトム部分70dbの高さは、第4状態ST4における第1足ボトム部分70daの高さと実質的に同じである。
【0037】
例えば、第4状態ST4において、長さ変更部77が延びると、膝ボトム70cの角度が大きくなる。膝ボトム70cの角度は、フレーム70Fを規準にしたときの膝ボトム70cの角度である。膝ボトム70cの角度が増大につれて、第2膝ボトム部分70cbにより第2足ボトム部分70dbが引っ張られ、第2足ボトム部分70dbの高さが高くなる。これにより、ボトム角度変更機構120は、図4(b)に例示する第1状態ST1になる。
【0038】
図4(b)に示すように、第1状態ST1において、膝ボトム70cは、膝上げ状態である。例えば、第1状態ST1における長さ変更部77の長さは、第4状態ST4における長さ変更部77の長さとは異なる。この例では、第1状態ST1における長さ変更部77の長さは、第4状態ST4における長さ変更部77の長さよりも長い。
【0039】
第1状態ST1における第2膝ボトム部分70cbの高さは、第1状態ST1における第1膝ボトム部分70caの高さよりも高い。第1状態ST1における第2足ボトム部分70dbの高さは、第1状態ST1における第1足ボトム部分70daの高さよりも高い。
【0040】
このような第1状態ST1の膝上げ状態において、足ボトム70dだけを水平にしたい場合がある。例えば、足ボトム70dを水平にすることで、足のむくみなどが軽減できる。
【0041】
例えば、ベッド装置310の使用者がベッド装置310に寝ている状態で、介護者などが、足ボトム70dを上方に引き上げる。これにより、ボトム角度変更機構120は、図4(c)に示す第3状態ST3になる。
【0042】
この後、介護者などが足ボトム70dから手を離すと、ボトム角度変更機構120は、図4(d)に例示する第2状態ST2に移行する。第2状態ST2における第1足ボトム部分70daの高さは、第1状態ST1における第1足ボトム部分70daの高さよりも高い。
【0043】
このような第2状態ST2において、実質的に水平状態である。第1状態ST1、第2状態ST2及び第3状態ST3において、膝ボトム70cは、膝上げ状態である。
【0044】
例えば、第1状態ST1から第3状態ST3への遷移は、手動により行われることが可能である。第3状態ST3から第2状態ST2への遷移は、例えば、第1部材40の力により行われることが可能である。第3状態ST3から第1状態ST1への遷移は、例えば、重力により行われることが可能である。
【0045】
実施形態によれば、簡便にボトム角度を変更できるボトム角度変更機構が提供できる。
【0046】
図5図8は、第1実施形態に係るボトム角度変更機構の動作を例示する模式的側面図である。
図5は、第4状態ST4に対応する。図6は、第1状態ST1に対応する。図7は、第3状態ST3に対応する。図8は、第2状態ST2に対応する。
【0047】
図6に示すように、第1状態ST1において、第1ピン部P1は、長孔H1中の第1位置にある。例えば、長孔H1は、第1端部Ha1及び第2端部Hb1を含む。第2端部Hb1から第1端部Ha1への方向は、第3部分23から第4部分24への方向(第2方向D2)に沿う。第2方向D2は、第2部品20の延びる方向に沿う。第2方向D2に沿う長孔H1の長さは、第2方向D2と交差する方向に沿う長孔H1の長さよりも長い。例えエバ、第1端部Ha1と第4部分24との間の距離は、第2端部Hb1と第4部分24との間の距離よりも長い。
【0048】
第1状態ST1において、第1ピン部P1は、長孔H1の第1端部Ha1の側にある。第1状態ST1において、第1ピン部P1と第1端部Ha1との間の距離は、第1ピン部P1と第2端部Hb1との間の距離よりも短い。
【0049】
図7に示すように、第3状態ST3において、第1ピン部P1は、長孔H1中の第2位置にある。第2位置は、第1位置とは異なる。第3状態ST3において、第1ピン部P1は、長孔H1の第2端部Hb1の側にある。第3状態ST3において、第1ピン部P1と第1端部Ha1との間の距離は、第1ピン部P1と第2端部Hb1との間の距離よりも長い。
【0050】
図8に示すように、第2状態ST2おいて、第1ピン部P1は、長孔H1中の第1位置にある。第2状態ST2において、第1ピン部P1は、長孔H1の第1端部Ha1の側にある。第2状態ST2において、第1ピン部P1と第1端部Ha1との間の距離は、第1ピン部P1と第2端部Hb1との間の距離よりも短い。
【0051】
上記のように、第1状態ST1から第3状態ST3を経て第2状態ST2に移行する際に、第1ピン部P1は、長孔H1の中で、第1位置から第2位置に移動し、その後第1位置に移動する。このような動きにより、足ボトム70dの足先が下がった第1状態ST1から、足ボトム70dが実質的に水平になる第2状態ST2に移行できる。
【0052】
図5に示すように、例えば、第4状態ST4において、第1ピン部P1は、長孔H1中の第2位置にある。第4状態ST4において、第1ピン部P1は、長孔H1の第2端部Hb1の側にある。第4状態ST4において、第1ピン部P1と第1端部Ha1との間の距離は、第1ピン部P1と第2端部Hb1との間の距離よりも長い。
【0053】
第2状態ST2において、長さ変更部77の動作により、膝ボトム70cの角度が小さくなり、ボトム角度変更機構120は、第4状態ST4に移行する。
【0054】
図6に示すように、第1状態ST1において、突出部10pは、凹部20dの外にある。図8において、第2状態ST2において、突出部10pは、凹部20dのなかにある。このような2つの状態が安定して得られる。第2状態ST2は、安定した1つの状態である。突出部10p及び凹部20pを設けることで、安定した第2状態ST2が得られる。
【0055】
例えば、第1状態ST1において、第2部品20は支持部25(図3(a)及び図3(b)参照)によって支持される。例えば、第2状態ST2において、突出部10pは、凹部20dに支持される。このような2つの状態が安定して得られる。
【0056】
上記のように、第1状態ST1から第3状態ST3を経た第2状態ST2への移行は、例えば、手動で行われる。例えば、第2状態ST2から第3状態ST3を経て第1状態ST1への移行できる。例えば、第2状態ST2から第3状態ST3を経た第1状態ST1への移行も、例えば、手動で行われる。
【0057】
図6に示すように、第1状態ST1において、第1部分11から第2部分12への第1方向D1の延長から、第3部分23から第4部分24への第2方向D2への向きDaは、時計周りである。図8に示すように、第2状態ST2において、第1方向D1の延長から第2方向D2への向きDaは、反時計周りである。このように、第1状態ST1と第2状態ST2とで、第1部品10と第2部品20との間の角度の正負が逆になる。
【0058】
実施形態において、時計周りと反時計周りとが入れ替わっても良い。例えば、第1状態ST1において、第1部分11から第2部分12への第1方向D1の延長から、第3部分23から第4部分24への第2方向D2への向きDaは、時計周り及び反時計周りの一方である。このとき、第2状態ST2において、第1方向D1の延長から第2方向D2への向きDaは、時計周り及び反時計周りの他方である。
【0059】
第1部品10と第2部品20との間の角度の正負が逆になることで、例えば、第1状態ST1及び第2状態ST2のそれぞれが安定になる。
【0060】
図6に示すように、第1状態ST1における、第1方向D1の延長と、第2方向D2と、の間の角度を角度θ1とする。図8に示すように、第2状態ST2における、第1方向D1の延長と、第2方向D2と、の間の角度を角度θ2とする。図7に示すように、第1状態ST1と第2状態ST2との間の第3状態ST3における、第1方向D1の延長と、第2方向D2と、の間の角度を角度θ3とする。例えば、角度θ3の絶対値は、角度θ1の絶対値よりも小さい。例えば、角度θ3の絶対値は、角度θ2の絶対値よりも小さい。
【0061】
例えば、手動で足ボトム70dが上方引き上げられた第3状態ST3においては、第1部品10は、第2部品20と実質的に平行になる。第1部品10及び第2部品20の折れる方向が逆になることで、第1状態ST1及び第2状態ST2が安定して形成される。
【0062】
既に説明したように、第1部材40(例えば、ばね部品)が設けられても良い。第1部材40は、例えば、第2部品20から第1フレーム部分70Aへの向きの力を第2部品20に加える。第1部材40により、第2部品20が第1フレーム部分70Aへの向きに引っ張られる。例えば、第3状態ST3において、第2部品20が第1フレーム部分70Aへの向きに引っ張られることで、第3状態ST3から第2状態ST2に容易に移行できる。
【0063】
実施形態においては、例えば、膝ボトム70cが上がった状態から、足ボトム70dの任意の位置に手をかけて足ボトム70dを持ち上げることができる。例えば、膝ボトム70cが上がっていないと、足ボトム70dを持ち上げる角度切替ができなくて良い。例えば、第1状態ST1において、足ボトム70dが持ち上げられると、角度切替リンク(第1部品10及び第2部品20)も持ち上げられる。例えば、第1部品10及び第2部品20が直線状になる(第3状態ST3)。この第3状態ST3において、第1部材40が、第2部品20を誘導して、第2状態ST2に移行以降できる。
【0064】
第2状態ST2おいて、足ボトム70dから手が離されると、角度切替リンクは、第1状態ST1とは逆の方向に折れ曲がる。そのポジションで、角度および位置が固定され、足ボトム70dの角度切替が終了する。
【0065】
足ボトム70dの角度を元に戻す場合は、例えば、第1部品10に設置されたバー(例えば第3構造体29)を握ってボトム角度変更機構120を手動で操作する。これにより、足ボトム70dが下がり、ボトム角度変更機構120は、第1状態ST1になる。
【0066】
足ボトム70dの角度切替後の状態(第2状態ST2)で膝ボトム70cを下げると、膝ボトム70cが下がる動作に追従して、足ボトム70dも下がる。これにより、例えば、足ボトム70dの膝側の部分よりもつま先側の部分が高くなる意図しないボトム角度状態が生じない。
【0067】
角度切替後の状態で膝ボトム70cを下げていくときに、膝ボトム70cがしきい値角度以下になった場合に、角度切替リンクが自動的に解除される。膝ボトム70cを次に上げるときは、足ボトム70dは角度切替機構切替前の状態(例えば第4状態ST4または第1状態ST1)で動作する。
【0068】
実施形態においては、足ボトム70dの切り替えの前及び切り替えの後において、足ボトム70dは、膝ボトム70cの角度変化に追従する。足ボトム70dの角度が意図しない状態になることが抑制できる。切り替えの操作は、容易である。例えば、足ボトム70dの角度の切り替えを行う際に、第1部材40の力により角度切替リンクのポジション設定が行われる。これにより、切り替えに誤ったポジションに移行することが抑制できる。例えば、ベッドの左右でのポジションが相違することが抑制される。例えば、手動による角度の切り替えが可能であり、低コストである。
【0069】
実施形態において、膝ボトム70cが膝上げ状態であるときに、足ボトム70dの角度を切り替えた後に、足ボトム70dの角度を下げられる(元に戻せる)ような手動解除機構が設けられても良い。例えば、面接触部は、めっき処理が行われても良い。
【0070】
(第2実施形態)
図9は、第2実施形態に係るベッド装置を例示する模式的斜視図である。
第2実施形態に係るベッド装置310は、例えば、第1実施形態に係るボトム角度変更機構120及びフレーム70Fを含む。フレーム70Fは、例えば、ベースフレーム70BFに支持される。この例では、背ボトム70aが設けられている。ベッド装置310は、サイドレール70sを含んでも良い。
【0071】
実施形態によれば、簡便にボトム角度を変更できるボトム角度変更機構及びベッド装置が提供できる。
【0072】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、ボトム角度変更機構に含まれる部品、足ボトム、膝ボトム、並びに、ベッド装置に含まれるフレームなどの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
【0073】
各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
【0074】
その他、本発明の実施形態として上述したボトム角度変更機構及びベッド装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全てのボトム角度変更機構及びベッド装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
【0075】
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【0076】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0077】
10、10A…第1部品、 10p…突出部、 11、12…第1、第2部分、 20、20A…第2部品、 20d…凹部、 23、24…第3、第4部分、 25…支持部、 28…第2構造体、 29…第3構造体、 40…第1部材、 70…フレーム、 70A~70C…第1~第3フレーム部分、 70BF…ベースフレーム、 70F…フレーム、 70b…腰ボトム、 70c…膝ボトム、 70ca、70cb…第1、第2膝ボトム部分、 70d…足ボトム、 70da、70db…第1、第2足ボトム部分、 70s…サイドレール、 74…第1構造体、 77…長さ変更部、 78…膝ボトムリンク機構、 θ1~θ3…角度、 120…ボトム角度変更機構、 310…ベッド装置、 D1、D2…第1、第2方向、 Da…向き、 H1…長孔、 Ha1、Hb1…第1、第2端部、 P1、P2…第1、第2ピン部、 ST1~ST4…第1~第4状態、 pp1~pp3…ピン
図1
図2
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図8
図9