(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-12
(45)【発行日】2023-07-21
(54)【発明の名称】ビルオートメーションシステム
(51)【国際特許分類】
G01C 21/26 20060101AFI20230713BHJP
G01S 5/02 20100101ALI20230713BHJP
G01S 1/68 20060101ALI20230713BHJP
G01S 5/14 20060101ALI20230713BHJP
G08G 1/005 20060101ALI20230713BHJP
H04W 4/029 20180101ALI20230713BHJP
H05B 47/00 20200101ALI20230713BHJP
【FI】
G01C21/26 P
G01S5/02 Z
G01S1/68
G01S5/14
G08G1/005
H04W4/029
H05B47/00
(21)【出願番号】P 2019527949
(86)(22)【出願日】2017-07-24
(86)【国際出願番号】 EP2017068593
(87)【国際公開番号】W WO2018024522
(87)【国際公開日】2018-02-08
【審査請求日】2020-07-20
(32)【優先日】2016-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ヴェント マティアス
(72)【発明者】
【氏名】ラデルマシェール ハラルド ヨセフ ギュンター
(72)【発明者】
【氏名】ダイクスラー ペーター
【審査官】西中村 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-265774(JP,A)
【文献】特開2009-222417(JP,A)
【文献】特開2015-065177(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 1/00-21/36
G08G 1/00-99/00
H05B 39/00-39/10
45/00-45/58
47/00-47/29
G01S 1/00- 1/68
5/00- 5/14
19/00-19/55
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(I)1つ以上のビルオートメーションデバイスであって、
- デジタルネットワークを介して制御コンピュータと通信するよう構成される通信インターフェースと、
- 1つ以上のビルオートメーションデバイスの近くに設置された複数のビーコンから送信される位置特定ビーコン信号を受信するよう構成されるビーコン受信機であって、位置特定ビーコン信号は、該位置特定ビーコン信号を発信したビーコンを識別するビーコン識別子を含む、ビーコン受信機と、
- 前記ビーコン受信機により受信されたビーコン識別子を記憶するためのビーコン識別子メモリと、
- プロセッサ回路であって、
- 前記ビルオートメーションデバイスを監視し、
- 前記ビルオートメーションデバイスのサービスの必要性を判断し、もしそうなら、
- 前記ビーコン識別子メモリに記憶されたビーコン識別子を含むサービスリクエストを生成し、
- 前記デジタルネットワークを介して前記制御コンピュータに前記サービスリクエストを送信する
よう構成されるプロセッサ回路と
を含む、1つ以上のビルオートメーションデバイスと、
(II)制御コンピュータであって、
- デジタルネットワークを介して前記1つ以上のビルオートメーションデバイスと通信し、ビルオートメーションデバイスからビーコン識別子を含むサービスリクエストを受信するよう構成される通信インターフェースと、
- プロセッサ回路であって、
- 前記ビルオートメーションデバイスを位置特定するデータを含むサービスメッセージを生成するよう構成され、前記データは、受信された前記サービスリクエスト内の前記ビーコン識別子から取得される、
プロセッサ回路と
を含む、制御コンピュータと
を含む、ビルオートメーションシステム。
【請求項2】
当該システムは、モバイルサービスデバイスを含み、該モバイルサービスデバイスは、
- デジタルネットワークを介して前記制御コンピュータと通信するよう構成される、及び前記ビルオートメーションデバイスを位置特定するデータを含むサービスメッセージを受信するよう構成される通信インターフェースと、
- 1つ以上のビルオートメーションデバイスの近くに設置された複数のビーコンから送信される位置特定ビーコン信号を受信するよう構成されるビーコン受信機であって、位置特定ビーコン信号は、該位置特定ビーコン信号を発信したビーコンを識別するビーコン識別子を含む、ビーコン受信機と、
- プロセッサ回路であって、
- 当該モバイルサービスデバイスの前記ビーコン受信機を使用して当該モバイルサービスデバイスの現在位置に対して前記ビルオートメーションデバイスを位置特定するデータから前記ビルオートメーションデバイスの位置特定を得る、
プロセッサ回路と、
を含む、請求項1に記載のビルオートメーションシステム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のビルオートメーションシステムで用いるビルオートメーションデバイスであって、
- デジタルネットワークを介して制御コンピュータと通信するよう構成される通信インターフェースと、
- 1つ以上のビルオートメーションデバイスの近くに設置された複数のビーコンから送信される位置特定ビーコン信号を受信するよう構成されるビーコン受信機であって、位置特定ビーコン信号は、該位置特定ビーコン信号を発信したビーコンを識別するビーコン識別子を含む、ビーコン受信機と、
- 前記ビーコン受信機により受信されたビーコン識別子を記憶するためのビーコン識別子メモリと、
- プロセッサ回路であって、
- 前記ビルオートメーションデバイスを監視し、
- 前記ビルオートメーションデバイスのサービスの必要性を判断し、もしそうなら、
- 前記判断されたサービスの必要性に基づいてサービスリクエストを生成し、該サービスリクエストは前記ビーコン識別子メモリに記憶されたビーコン識別子を含み、
- 前記デジタルネットワークを介して前記制御コンピュータに前記サービスリクエストを送信する
よう構成されるプロセッサ回路と
を含む、ビルオートメーションデバイス。
【請求項4】
当該ビルオートメーションデバイスの前記プロセッサ回路は、
- 前記ビルオートメーションデバイスのコンポーネントを通る電流を測定すること、及び/又は
- 前記ビルオートメーションデバイスのコンポーネントにかかる電圧を測定すること、及び/又は
- 前記ビルオートメーションデバイスの使用強度
に基づいてサービスの必要性を判断するよう構成される、請求項3に記載のビルオートメーションデバイス。
【請求項5】
当該ビルオートメーションデバイスは、照明器具である、又は当該ビルオートメーションデバイスは、暖房デバイス、換気デバイス、空調デバイス、スピーカ、自動空気弁、火災検知機、占有センサ、昼光センサ、壁スイッチのうちの何れかである、請求項3又は4に記載のビルオートメーションデバイス。
【請求項6】
- 当該ビルオートメーションデバイスは、該ビルオートメーションデバイスのコンポーネントを流れる電流を決定するよう構成される電流測定ユニットを含み、該ビルオートメーションデバイスのプロセッサ回路は、該ビルオートメーションデバイスがオン状態にあり、前記電流測定ユニットにより測定された電流が閾値を下回る場合にサービスの必要性を判断するよう構成される、及び/又は
- 当該ビルオートメーションデバイスは、該ビルオートメーションデバイスのコンポーネントにかかる電圧を決定するよう構成される電圧測定ユニットを含み、該ビルオートメーションデバイスのプロセッサ回路は、該ビルオートメーションデバイスがオン状態にあり、前記電圧測定ユニットにより測定された電圧が閾値を超える場合にサービスの必要性を判断するよう構成される、及び/又は
- 当該ビルオートメーションデバイスは、カウンタを含み、該ビルオートメーションデバイスのプロセッサ回路は、該ビルオートメーションデバイスの使用に応じて前記カウンタを増加させ、前記カウンタが閾値に達した場合にサービスの必要性を判断するよう構成される、請求項3、4又は5に記載のビルオートメーションデバイス。
【請求項7】
請求項1又は2に記載のビルオートメーションシステムで用いるモバイルサービスデバイスであって、
- デジタルネットワークを介して制御コンピュータと通信するよう構成される、及びビルオートメーションデバイスを位置特定するデータを含むサービスメッセージを受信するよう構成される通信インターフェースと、
- 1つ以上のビルオートメーションデバイスの近くに設置された複数のビーコンから送信される位置特定ビーコン信号を受信するよう構成されるビーコン受信機であって、位置特定ビーコン信号は、該位置特定ビーコン信号を発信したビーコンを識別するビーコン識別子を含む、ビーコン受信機と、
- プロセッサ回路であって、
- 当該モバイルサービスデバイスの前記ビーコン受信機を使用して該モバイルサービスデバイスの現在位置に対して前記ビルオートメーションデバイスを位置特定するデータから前記ビルオートメーションデバイスの位置特定を得る
よう構成されるプロセッサ回路と
を含む、モバイルサービスデバイス。
【請求項8】
前記サービスメッセージは、前記ビルオートメーションデバイスのビーコン受信機により受信されたビーコン識別子を含み、
- 当該モバイルサービスデバイスはディスプレイを備え、
- 当該モバイルサービスデバイスのプロセッサ回路は、
- 当該モバイルサービスデバイスの前記ビーコン受信機により受信された前記位置特定ビーコン信号を前記サービスメッセージに含まれる前記ビーコン識別子と比較し、
- マッチングが見つかった場合前記ディスプレイに信号を表示する
よう構成される、請求項7に記載のモバイルサービスデバイス。
【請求項9】
請求項1又は2に記載のビルオートメーションシステムで用いる制御コンピュータであって、
- デジタルネットワークを介して1つ以上のビルオートメーションデバイスと通信する、及びビルオートメーションデバイスからビーコン識別子を含むサービスリクエストを受信するよう構成される通信インターフェースと、
- プロセッサ回路であって、
- 前記ビルオートメーションデバイスを位置特定するデータを含むサービスメッセージを生成するよう構成され、前記データは、受信された前記サービスリクエスト内の前記ビーコン識別子から取得され、
- 前記サービスメッセージをモバイルサービスデバイスに送信する
よう構成されるプロセッサ回路と
を含む、制御コンピュータ。
【請求項10】
- 前記ビルオートメーションデバイスのプロセッサ回路は、
- ビーコン識別子メモリに記憶されたビーコン識別子と1つ以上のビルオートメーションデバイス内のビルオートメーションデバイスを識別する前記ビルオートメーションデバイスの識別子とを含む位置特定メッセージを繰り返し生成する、及び前記位置特定メッセージをデジタルネットワークを介して制御コンピュータに送信するよう構成され、
- 前記制御コンピュータのプロセッサ回路は、
- 前記ビルオートメーションデバイスの前記識別子に関連付けられた位置特定メッセージを記憶し、
- 前記位置特定メッセージが、ある期間内に前記ビルオートメーションデバイスの識別子に対して受信されていないと判断し、
- 前記ビルオートメーションデバイスを位置特定するデータを含むサービスメッセージを生成し、前記データは、最近の前記位置特定メッセージ内のビーコン識別子から取得され、
- 前記サービスメッセージをモバイルサービスデバイスに送信する
よう構成される、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のビルオートメーションデバイス又は制御コンピュータ。
【請求項11】
請求項3又は4に記載のビルオートメーションデバイスのためのビルオートメーション方法であって、
- デジタルネットワークを介して制御コンピュータと通信するステップと、
- 1つ以上のビルオートメーションデバイスの近くに設置された複数のビーコンから送信される位置特定ビーコン信号を受信するステップであって、位置特定ビーコン信号は、該位置特定ビーコン信号が発信されたビーコンを識別するビーコン識別子を含む、ステップと、
- 前記ビーコン受信機により受信されたビーコン識別子を記憶するステップと、
- 前記ビルオートメーションデバイスを監視するステップと、
- 前記ビルオートメーションデバイスのサービスの必要性を判断するステップと、もしそうなら、
- 前記判断されたサービスの必要性に基づいてサービスリクエストを生成するステップであって、前記サービスリクエストは、ビーコン識別子メモリに記憶されたビーコン識別子を含む、ステップと、
- 前記サービスリクエストを前記デジタルネットワークを介して前記制御コンピュータに送信するステップと
を含む、ビルオートメーション方法。
【請求項12】
請求項7又は8に記載のモバイルサービスデバイスのためのモバイルサービス方法であって、
- デジタルネットワークを介して制御コンピュータと通信する、及びビルオートメーションデバイスを位置特定するデータを含むサービスメッセージを受信するステップと、
- 1つ以上のビルオートメーションデバイスの近くに設置された複数のビーコンから送信される位置特定ビーコン信号を受信するステップであって、位置特定ビーコン信号は、該位置特定ビーコン信号が発信されたビーコンを識別するビーコン識別子を含む、ステップと、
- モバイルサービスデバイスのビーコン受信機を使用して該モバイルサービスデバイスの現在位置に対して前記ビルオートメーションデバイスを位置特定するデータから前記ビルオートメーションデバイスの位置特定を得るステップと
を含む、モバイルサービス方法。
【請求項13】
請求項9に記載の制御コンピュータのための制御方法であって、
- デジタルネットワークを介して1つ以上のビルオートメーションデバイスと通信する、及びビルオートメーションデバイスからビーコン識別子を含むサービスリクエストを受信するステップと、
- 前記ビルオートメーションデバイスを位置特定するデータを含むサービスメッセージを生成するステップであって、前記データは、前記受信されたサービスリクエスト内のビーコン識別子から取得される、ステップと、
- 前記サービスメッセージをモバイルサービスデバイスに送信するステップと
を含む、制御方法。
【請求項14】
プロセッサシステムに請求項11乃至13の何れか一項に記載の方法を実行させるための命令を表す一時的又は非一時的データを含むコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビルオートメーションシステム、ビルオートメーションデバイス、制御コンピュータ、サービスデバイス(servicing device)、ビルオートメーション方法、モバイルサービス方法(mobile servicing method)、制御方法、及びコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
現代の照明システムでは、デバイスの数が増えている。これは、きめの細かい照明が望まれているためだけでなく、LEDベースのランプが、ますます小さなフォームファクタ及び小さなルーメンパケットにおいても効率的にされ得るためである。同時に、LEDネットワークの信頼性が高まっている。このため、斯かるネットワークのサービス(servicing)は困難である。現代の建物(building)では、多くのランプはめったに故障しないであろう。このため、斯かる照明システムを手作業でサービスすることは比較的高価である。サービス担当者は、比較的少ない故障を見つけるために多数のランプを検証する必要がある。
【0003】
小型のランプが増えるにつれて、故障したデバイスを探し出すだけで困難になる。再構成(reorganization)に起因して、ネットワークが実装された際に存在していた部屋の構成(room organization)は、現在の構成と必ずしも同じではない。実際、現代の建物は、オフィスをオープンプランに変更する、又はその逆の変更など、簡単な再構成のために最適化されることがよくある。また、照明プランが正しくない可能性がある。
【0004】
コネクテッドライティングシステム(connected lighting system)で使用されているネットワークでさえ、照明アセット(lighting asset)の位置に関して正確な手がかりを常に与えるわけではない。たとえ照明システムが、例えばパワーオーバーイーサネット(登録商標)技術を使用して配線されていたとしても、ネットワークのルーティングは、光ネットワークアセットの位置の良好な指示を常に与えるわけではない。ネットワーク内で近い2つのエレメントは、必ずしも物理的な距離が近くはない。2つのランプが同じスイッチに接続されていても、それらは、必ずしも互いに近くはない。後者は、コネクテッドライティングシステムではスイッチが比較的高価なエレメントであり、最大限用いられる傾向があるため、実際に起きている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らは、実際のところ、故障したデバイスを見つけることが、対処される必要がある問題であることを見出した。同じ問題は、コネクテッドライティングシステムだけでなく、より一般的に、ビルオートメーションの分野でも生じる。ビルオートメーションでは、複数のデバイスが、デジタルネットワークを介して制御コンピュータに接続される。制御コンピュータは、ビルオートメーションシステムを管理する。ビルオートメーションには、暖房、換気、空調(HVAC)、照明、セキュリティなどが含まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書で述べられるこれら及び他の問題に対処する電子ビルオートメーションシステム(electronic building automation system)が、特許請求の範囲に規定される。ビルオートメーションシステムは、1つ以上の電子ビルオートメーションデバイス及び制御コンピュータを含む。システムは、モバイルサービスデバイス(mobile servicing device)によりサービスされてもよい。
【0007】
ビルオートメーションデバイスはビーコン受信機を含むので、該ビルオートメーションデバイスが受信できるビーコン、及び可能であればそれらビーコンの受信強度の記録をつけることができる。ビルオートメーションデバイスのサービスが必要な場合、この情報がサービスリクエストに含まれる。ビーコンの既知の位置と対をなすビーコン受信に関する情報は、壊れたビルオートメーションデバイスの位置を推定することを可能にする。一実施形態では、モバイルサービスデバイスが、ビーコンを使用して壊れたビルオートメーションデバイスに案内される。
【0008】
本発明による方法は、コンピュータで実施される方法(computer implemented method)としてコンピュータで、又は専用ハードウェアにおいて、又はその両方の組み合わせで実施されてもよい。本発明による方法の実行可能コードは、コンピュータプログラムプロダクトに記憶されてもよい。コンピュータプログラムプロダクトの例には、メモリデバイス、光学記憶デバイス、集積回路、サーバ、オンラインソフトウェア等が含まれる。好ましくは、コンピュータプログラムプロダクトは、該プログラムプロダクトがコンピュータで実行される場合に本発明による方法を実施するためのコンピュータ可読媒体に記憶された非一時的プログラムコードを含む。
【0009】
好ましい実施形態では、コンピュータプログラムは、該コンピュータプログラムがコンピュータで実行される場合に本発明による方法のすべてのステップを実施するよう構成されるコンピュータプログラムコードを含む。好ましくは、コンピュータプログラムは、コンピュータ可読媒体に具現化される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明のさらなる詳細、態様及び実施形態が、図面を参照して、例としてのみ説明される。図中の要素は、単純さと明確さのために示されており、必ずしも一定の縮尺で描かれていない。図において、既に説明された要素に対応する要素は同じ参照番号を有することがある。
【
図1a】ビルオートメーションシステムの実施形態の一例を概略的に示す。
【
図1b】ビルオートメーションシステムの実施形態の一例を概略的に示す。
【
図2a】オフィス照明プランの実施形態の一例を概略的に示す。
【
図3】図書室の実施形態の一例を斜視図で概略的に示す。
【
図4b】ビーコン受信レポートの実施形態の一例を概略的に示す。
【
図5】照明器具及びLEDの実施形態の一例を概略的に示す。
【
図6a】サービスメッセージのディスプレイの一例を概略的に示す。
【
図6b】モバイルサービスデバイスの実施形態の一例を概略的に示す。
【
図6c】モバイルサービスデバイスの実施形態の一例を概略的に示す。
【
図7a】ビルオートメーションデバイスのためのビルオートメーション方法300の実施形態の一例を概略的に示す。
【
図7b】モバイルサービス方法400の実施形態の一例を概略的に示す。
【
図7c】制御方法600の実施形態の一例を概略的に示す。
【
図8a】一実施形態によるコンピュータプログラムを含む書込み可能部分を有するコンピュータ可読媒体を概略的に示す。
【
図8b】一実施形態によるプロセッサシステムの表現を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は多くの異なる形態で実施可能であるところ、本開示は本発明の原理の例示とみなされるという理解の下に、1つ以上の特定の実施形態が図に示され、ここで詳細に述べられるが、本発明は、図示される及び述べられる特定の実施形態に限定されるものではない。
【0012】
以下では、理解のために、ある実施形態のエレメントは、動作について述べられる。しかしながら、各エレメントは、それらにより実行されるように述べられる機能を実行するよう構成されることは明らかであろう。
【0013】
さらに、本発明は、これら実施形態に限定されるものではなく、本発明は、互いに異なる従属請求項に記載又は列挙された新規な特徴又は組み合わせのそれぞれにある。
【0014】
図1aは、電子ビルオートメーションシステム100の実施形態の一例を概略的に示す。システム100は、複数の電子ビルオートメーションデバイスを含む。1つのビルオートメーションデバイス120が示されている。システム100はさらに、制御コンピュータ130を含む。制御コンピュータ130及びビルオートメーションデバイスは、デジタルネットワークを介して接続される。制御コンピュータ130は、ビルオートメーションデバイスを制御する。
【0015】
図1aはさらに、位置特定システム(localization system)140を示す。位置特定システム140は、複数のビーコンを含む。1つのビーコン110が示されており、他のビーコンは同じ又は類似の設計に従う。例えば、ビーコンは、建物の周りに分散されてもよい。
【0016】
ビーコン110は、ビーコンメモリ114を含む。ビーコンメモリ114は、ビーコン識別子を記憶するよう構成される。一実施形態では、ビーコン識別子は、位置特定システム140に固有である。ビーコン110は、無線回路112を備える。無線回路112は、無線位置特定ビーコン信号(localizing beacon signal)を送信するよう構成される。無線位置特定ビーコン信号は、ビーコンメモリ112に記憶されたビーコン識別子を含む。ビーコン110は、位置特定信号を周期的に繰り返すよう構成される。ビーコン110は、位置特定信号を生成し、無線回路112を介して位置特定信号の送信を周期的に繰り返すよう構成されるプロセッサ回路を含んでもよい。無線回路112は、アンテナを含んでもよい。
【0017】
ビーコンベースの位置特定システム140は、ビーコン受信機、例えば、携帯電話を有するデバイスが、小規模でその位置を取得することを可能にする。ビーコンベースの位置特定システム140は、GPS受信が貧弱な場合、例えば屋内でとりわけ適している。屋内位置は、例えば、位置に基づいてコンテキストコンテンツ(contextual content)をユーザに配信するために使用されてもよい。例えば、特定の位置における情報は、モバイルアプリによりリクエストされるワイヤレスサービスとして別個に取得されてもよい。位置特定システムは、多くのロケーションベースのサービス(location-based service)のためのバックボーンであってもよい。
【0018】
ビーコンは、さまざまな種類のワイヤレステクノロジに基づいてもよい。例えば、ビーコン110は、ブルートゥース(登録商標)、ジグビー、又はWi-Fiビーコンであってもよい。一実施形態では、ビーコン110は、ブルートゥース(登録商標)ローエネルギ(Bluetooth(登録商標) Low Energy)を用いる。他の可能なビーコンタイプには、BLE、WiFi、WiMax、セルラ三角測量(cellular triangulation)又はLoRa(例えば街路照明用)が含まれる。受信されるビーコンは、異なるタイプのビーコンの混合であってもよい。
【0019】
ビーコンは、典型的には単独で動作し、バッテリ給電式であってもよい。これは、ビーコンが数年ごとにサービスされる必要があることを意味する。典型的には、ビーコンはネットワークの一部ではないため、受信側デバイスにプッシュメッセージを送ることはできない。ユーザデータを収集するため、又はこれらを記憶するためのビーコンも設けられない。一実施形態では、ビーコンは、そのアイデンティティに関する情報のみを送信する。ビーコン識別子は、位置特定システム140内のビーコンを互いに区別する。
【0020】
多くの場合、ビーコンはグリッドに設置され、空間全体にわたって良好なロケーションカバレッジ(good location coverage)を与える。有利には、ビーコンは天井に配置される。この配置により、ビーコンは、受信範囲にとって有益である良好な視線(line of sight)をもって配置される。
【0021】
さらなる開発された実施形態では、ビーコン受信機は、高められた解像度を得るために異なる高さに位置付けられる。異なる高さのビーコン受信機は、ビーコン受信機を三次元に位置特定するために用いられてもよい。別のさらなる開発された実施形態では、ビーコン受信機は、指向性アンテナを備える。指向性アンテナは、ビーコン信号が来た方向を決定することを可能にする。信号強度に加えて方向を持つことは、より正確な位置を取得することを可能にする。
【0022】
一実施形態では、位置特定信号(localization signal)は、一定のプリアンブルとそれに続くビーコン識別子を含む。ビーコン識別子は、UUID(Universally Unique Identifier)、並びにメジャー(Major)及びマイナー(Minor)値であってもよい。例えば、UUIDの長さは16バイトで、メジャーとマイナーの長さはそれぞれ2バイトであってもよい。これらが合わさってビーコンのIDを形成する。一実施形態では、UUIDは、同じ位置特定システム140内のすべてのビーコンについて同じであり、メジャー及びマイナー値が各ビーコンについて異なる。位置特定信号はさらに、信号パワー値を含んでもよい。例えば、信号パワー値は、ビーコンから1メートルのところで測定されたRSSI値(Received Signal Strength Indication)を表してもよい。この値の値は、受信信号強度から位置を計算する際に使用されてもよい。ビーコンの信号パワー値は、制御コンピュータにおいて知られていてもよい。例えば、制御コンピュータは、ビーコン識別子を信号パワー値に関連付けるテーブルを含んでもよい。信号パワー値は、位置特定ネットワーク140内のすべてのビーコンについて同じであってもよい。
【0023】
ビーコンの位置特定信号の範囲は、ビーコンの送信パワーに依存する。これはすべてのビーコンについて同じであってもよく、一部のビーコンについて異なるように設定されてもよい。ビーコン位置特定信号の受信は、環境要因(environmental factor)に依存することに留意されたい。位置特定信号は、ある期間ごとに繰り返される。期間は、位置特定における頻繁な更新が必要とされる場合、例えば、位置特定されるオブジェクトが素早く動く場合、より短く設定されてもよい。位置特定信号のより頻繁な繰り返しは、より多くの電力を使用する。例えば、繰り返し間隔は、例えば100ms及び1秒の間、例えば200msに設定されてもよい。
【0024】
ビルオートメーションデバイス120は、デジタルネットワーク145を介して制御コンピュータ130と通信するよう構成される通信インターフェース122を備える。デジタルネットワーク145は、有線ネットワーク、例えば1つ以上のパワーオーバーイーサネット(登録商標)接続(PoE)を使用する、例えばイーサネット(登録商標)ネットワークを含んでもよい。デジタルネットワーク145は、無線ネットワーク、例えば、Wi-Fi又はジグビーネットワークを含んでもよい。デジタルネットワーク145は、有線技術と無線技術とを組み合わせてもよい。
【0025】
ビルオートメーションデバイス120は、ビルオートメーションデバイスの近くに設置された複数のビーコンから送信される位置特定ビーコン信号を受信するよう構成されるビーコン受信機124を備える。受信した位置特定ビーコン信号から、ビルオートメーションデバイス120の位置の推定が演算され得る。ビルオートメーションシステム100内のすべてのビルオートメーションデバイスがビーコン受信機124を備える必要はない。
【0026】
受信した位置特定ビーコン信号から位置を計算することは、様々な方法で行われ得る。例えば、単純な実施形態では、ビルオートメーションデバイス120は、該デバイスが受信可能であるという点でビーコンからあまり遠くに離れていない、例えば該デバイスは範囲内にあると単純に結論付けてもよい。より高度な実施形態では、受信したビーコンの範囲の共通部分(intersection)が決定されてもよく、ビルオートメーションデバイス120は該共通部分内又はその近くに位置していると結論付けることができる。ビルオートメーションデバイス120は、ある期間にビーコン受信機により受信されたビーコン識別子を記憶するためのビーコン識別子メモリ126を備える。例えば、デバイス120は、受信したビーコン識別子をビーコン識別子メモリ126に記憶するよう構成されるプロセッサ回路を含んでもよい。
【0027】
一実施形態では、位置特定信号において受信されるビーコン識別子は、ビーコン識別子メモリ126に記憶される。一実施形態では、ビーコン識別子メモリ126は、ラストインラストアウト、例えばキューである。例えば、ビーコン識別子メモリ126は、最近(last)100個のビーコン識別子を記憶するようサイズ決めされてもよい。より小さな実施形態では、ビーコン識別子メモリ126は、最近4つのビーコン識別子のみを保持してもよい。より高度な実施形態では、プロセッサ回路128は、受信した各ビーコン識別子について、最後に受信された時刻を記憶するよう構成される。一実施形態では、ビーコン識別子に関する情報が保持される期間は、特定の値、例えば数秒、1分等に制限されてもよい。例えば、後者は、当該時間間隔より前に受信したすべてのビーコン識別子を破棄することにより実施されてもよい。
【0028】
一実施形態では、デバイス120は、例えば電力使用若しくは帯域幅を減らすために、又は複雑さを減らすために、位置特定信号を連続的に受信又は処理しない。例えば、デバイス120は、特定の長さ、例えば1分、1秒等の時間間隔の間だけビーコン識別子を記憶するよう構成されてもよい。これは、例えば1日に1回又は数回繰り返されてもよい。
【0029】
位置特定信号の受信信号強度を記録することにより、より良い位置推定が行われることができる。一実施形態では、ビーコン受信機124は、位置特定信号の信号強度を測定するよう構成される。プロセッサ回路128は、信号強度インディケーション(signal strength indication)をビーコン識別子とともにビーコン識別子メモリに記憶するよう構成される。信号強度インディケーションは、位置特定信号がビーコン受信機124において受信された信号強度を示す。任意選択的に、プロセッサ回路128は、位置特定信号において受信された信号パワー値も記憶するよう構成される。信号パワー値は、ビーコン受信機124とビーコンとの間の距離を推定する際に信号強度インディケーションと共に使用されてもよい。信号パワー値はまた、ビーコンの設定が許可なく変更されていないことを検証するために使用されてもよい。信号強度インディケーション及び(任意選択的に)信号パワー値は、制御コンピュータ130に通信されてもよい。
【0030】
一実施形態では、ビーコン受信機は、信号強度インディケーション、例えばRSSIをレポートするよう構成されてもよい。信号強度インディケーションから、ビーコンまでの推定距離が演算されてもよい。一実施形態では、推定距離は、少数のカテゴリ、例えば、未知、50cmすぐ下、最大2mまでの付近及び最大30mまでの遠方等、少数のカテゴリに丸められてもよい。
【0031】
プロセッサ回路128は、ビーコン識別子メモリに記憶されたビーコン識別子を含むメッセージを生成し、該メッセージをデジタルネットワークを介して制御コンピュータ130に送信するよう構成される。メッセージはまた、例えば受信された各ビーコン識別子についての信号強度インディケーションを含んでもよい。受信信号強度インディケーションは、例えば、デシベルで表現されてもよい。例えば、制御コンピュータ130は、デジタルネットワーク145を介してビルオートメーションデバイス120と通信するよう構成される通信インターフェース132を含んでもよい。制御コンピュータ130は、受信したメッセージを処理するよう構成されるプロセッサ回路134を含む。
【0032】
受信されたビーコン識別子、あれば信号強度インディケーション、及びビーコンの既知の位置に関する情報から、ビーコン受信機の位置は、当技術分野において既知の様々なアルゴリズムを使用して推定されることができる。例えば、受信信号強度を使用してビーコン受信機と少なくとも3つのビーコンとの間の距離を推定することを含む三角推定(trilateral estimation)が用いられてもよい。一例は、Papamanthouらによる論文"Algorithms for Location Estimation Based on RSSI Sampling"に与えられている。
【0033】
一実施形態では、ビルオートメーションデバイス120は照明器具である。一実施形態では、ビルオートメーションデバイス120は、暖房デバイス、換気デバイス、空調デバイス、スピーカ、自動空気弁(automated air valve)、火災検知器、センサ、壁スイッチを含むグループのうちのいずれかのデバイスである。例えば、制御コンピュータは、ビルオートメーションシステム(BAS)又はビルマネージメントシステム(BMS)のバックエンドであってもよい。
【0034】
図2aは、オフィス照明プランの実施形態の一例を概略的に示している。
図2bは、
図2aの詳細を概略的に示す。コネクテッドライティングシステムは、ビルオートメーションシステムの一例である。
図2a及び
図2bには、グリッドに配置されたビーコン5が示されている。例えば、
図2aに示される照明プランは、多くのオフィスルーム1を含むオフィス空間であってもよい。オフィスルーム1では、ランプ2のグループが、手動スイッチ3及び/又はセンサ4により制御される。一実施形態では、センサ4、手動コントローラ3及び光源2等のアセットのうちの1つ以上は、
図1aに示されるようなビーコン受信機を備える。
図2aのコネクテッドライティングシステムは、
図2aには示されていない制御コンピュータを含む。
【0035】
一実施形態では、センサ4は、占有センサを囲む領域の占有を決定するよう構成される占有センサである。例えば、占有センサは、赤外線センサ又は動きセンサ等であってもよい。例えば、占有センサは、占有センサが占有を検出する場合、又は占有センサを囲む領域の占有が無い場合、占有信号を生成するよう構成される。占有信号は、照明器具2を制御するために使用されてもよい。これは、直接、例えばローカルネットワークのローカルネットワークにより、又は制御コンピュータを介して行われてもよい。例えば、制御コンピュータ130のプロセッサ回路134は、1つ以上の占有センサから、照明器具2を囲む領域、例えばオフィス1の占有状態を判断するよう構成されてもよい。制御コンピュータ130が、オフィス1が占有されていると判断した場合、制御コンピュータ130は、照明器具2をオンにするために制御メッセージを照明器具2に送ってもよい。可能であれば、照明器具をオンするという決定はより複雑であってもよく、また昼光センサ、及び(壁)スイッチ又は他のローカルコントローラ等が関与してもよい。
【0036】
図3は、図書室の実施形態の一例を斜視図で概略的に示す。ここで、ビーコン技術は、空間に分散される天井に設置された複数のビーコン5により特定の本を探す人々を支援するために使用される。
図3は、天井における光源2のグリッド及び5つのビーコン5を有する部屋1を示す。人々9は動き回り、ある本が置かれている棚11に到達するよう支援される。例えば、人々9の携帯電話は、図書室内の位置を決定するためにビーコン受信機を備えてもよい。携帯電話の位置を使用して、人々を正しい方向に案内するために信号が計算されてもよい。例えば、信号は、携帯電話の所望の位置及び現在の位置が指示されるマップであり得る。同様のアプリケーションは、スペース又は雑誌を蓄える店舗の場合である。
【0037】
図4aは、
図2aの詳細を概略的に示す。ビルオートメーションシステム、この場合はコネクテッドライティングシステムにおけるアセットの識別子が、
図4aに示されている。B5及びC5の2つのビーコンも示されている。アセットは、受信されたビーコン識別子及び対応する信号強度インディケーションを有するメッセージを制御コンピュータ130に送信するよう構成される。
図4bは、ビーコン受信レポートの実施形態の一例を概略的に示す。6個の列、すなわち、照明システム(Lighting device)内のデバイス(device)の識別子及びデバイスクラス(device class)(例えばデバイスタイプ、デバイスモデル等)、ビーコンB5(Beacon B5)及びビーコンC5(Beacon C5)までの推定距離(メートル)(Est. distance in m)、並びにビーコンB5及びC5に対する推定距離カテゴリ(Distance category)を含むテーブル(ビーコン受信に関する情報(Information about beacon reception))が、
図4bに示されている(Cat B5及びCat C5の"immediate"は直近、"near"は近い、"far"は遠いを意味する)。ビーコンまでの推定距離は、例えば環境干渉等に起因して、多くのノイズの影響を受けることがよくある。あるアプリケーションでは、距離カテゴリが、推定距離とほぼ同じくらい正確である。例えば、存在検出器(占有センサ)P36601は、ビーコンB5から遠い(far)が、ビーコンC5に近い(near)。
【0038】
現代の照明システムでは、デバイスの数が増えている。これは、きめの細かい照明が望まれているためだけでなく、LEDベースのランプが、ますます小さなフォームファクタ及び小さなルーメンパケットにおいても効率的にされ得るためである。場合によっては、同じ照明器具に複数の無線機(radio)が存在することがある。例えば、1つの照明器具に4つのスマートLEDランプが設けられ、それぞれ無線機(wireless radio)を有する。さらに、これらのアセットの一部は、物理的に見つけるのが難しい。これは、例えば、給電デバイス(PSE)が吊り天井の後ろに位置するPoE照明システムの場合である。これはすべて、デバイスの保守点検、修理又は交換が必要な場合にサービス担当者を正しい場所に向かわせるという高まる問題につながる。LEDは、いわゆるTLEDであってもよい。
【0039】
一実施形態では、照明アセット(又は他のビルオートメーションデバイス、例えば、スピーカ、空気弁、火災検知器等のコネクテッドインフラストラクチャデバイス等)は、ビーコンを受信することができる。これらはビーコンを登録し、サービスを必要とする場合、登録されたビーコン識別子を中央照明(又はビル)管理システムに送信する。すべての受信可能なビーコン及び相対的なRF振幅に関する情報は、当該アセットの位置の良好な指示を与える。サービスコールは、関連するビーコン識別子を含み、サービス担当者が関連する照明デバイスへの道筋を見つけることを可能にしてもよい。はしごを登る前に、受信されたビーコン識別子が、モバイルサービスデバイスを使用して検証されることができる。
【0040】
図1aに戻る。プロセッサ回路128は、ビルオートメーションデバイス120を監視し、ビルオートメーションデバイスのサービスの必要性を判断するよう構成される。プロセッサがデバイスを監視し得る方法は複数ある。多くの異なる例が
図1bに示され、以下で論じられる。当該技術分野において既知のデバイスを監視するための他の方法もまた適用されてもよい。
図1bは、
図1aの実施形態に基づくが追加の任意選択的なエレメントを含むビルオートメーションデバイス100'を示す。
【0041】
一実施形態では、ビルオートメーションデバイス120は、電流測定ユニット121を備える。電流測定ユニット121は、ビルオートメーションデバイスのコンポーネントを通って流れる電流を決定するよう構成される。例えば、LEDを流れる電流である。
【0042】
ビルオートメーションデバイス120のプロセッサ128は、ビルオートメーションデバイスがオン状態にあり、電流測定ユニットにより測定された電流が閾値を下回る場合にサービスの必要性を判断するよう構成される。特に、電流が流れない場合、LEDが故障している可能性が高い。
【0043】
一実施形態では、ビルオートメーションデバイス120は、ビルオートメーションデバイスのコンポーネントにかかる電圧を決定するよう構成される電圧測定ユニット123を備える。例えば、LEDの両端の電圧であるす。ビルオートメーションデバイス120のプロセッサ128は、ビルオートメーションデバイスがオン状態にあり、電圧測定ユニットにより測定された電圧が閾値を超える場合にサービスの必要性を判断するよう構成される。たとえ光を与えているはずでも、LEDに電圧差が存在しない場合、LEDは故障している可能性が高い。
【0044】
電圧と電流の測定は、LED以外の他のコンポーネントでなされてもよい。例えば、空調デバイスのモータ等である。
【0045】
一実施形態では、ビルオートメーションデバイス120は、カウンタ125を備える。ビルオートメーションデバイス120のプロセッサ128は、ビルオートメーションデバイスの使用に応じてカウンタを増加させ、カウンタが閾値に達した場合にサービスの必要性を判断するよう構成される。例えば、ビルオートメーションデバイス120がオンにされるたびに、カウンタは増加されてもよい。例えば、各期間、例えば5分毎に、ビルオートメーションデバイス120がオンにされていると、カウンタは増加されてもよい。例えば、プロセッサ128は、ビルオートメーションデバイスの使用強度(intensity of use)、例えば照明器具の場合には調光レベルを取得し、ビルオートメーションデバイスの使用強度に応じてカウンタを増加させるよう構成されてもよい。プロセッサ128は、カウンタが閾値に達した場合にサービスの必要性を判断するよう構成される。例えば、カウンタは、製造時にニュートラル値に設定されてもよく、ニュートラル値は0であってもよい。
【0046】
別の実施形態では、ビルオートメーションデバイスはまた、破損したファームウェアイメージ、又はファームウェアアップグレードの必要性を示してもよい。ある実施形態では、ファームウェアの更新は、照明制御ネットワークを介しては不可能であるが、1:1のアップロード(1:1 uploading)を必要とする。
【0047】
一実施形態では、ビルオートメーションデバイスは、電流測定ユニット121、電圧測定ユニット123及びカウンタ125をまったく含まないか、それらのうちの1つ又は複数を含む。
【0048】
図5は、ビルオートメーションデバイス、この場合はLED550が設置されている照明器具500の実施形態の一例を概略的に示す。照明器具500は、ビルオートメーションデバイスの一例である。
【0049】
照明器具500は、受電デバイス回路510を備える。受電デバイス回路510は、パワーオーバーイーサネット(登録商標)用に構成されている。受電デバイス回路510は、パワーオーバーイーサネット(登録商標)接続511から照明器具500を駆動するための電力を得る。受電デバイス回路510はさらに、照明器具500を制御コンピュータに接続するデジタルネットワークへのアクセスを提供するよう構成される。例えば、受電デバイス(PD)は、クライアント、この場合は照明器具、をPoE PSEに接続するためのインターフェース回路であってもよい。
【0050】
照明器具500は、LED550を駆動するドライバ540を備える。プロセッサ530は、制御接続531を介してドライバ540を制御する。例えば、プロセッサ530は、制御コンピュータ130から受信した制御信号に応じてLEDをオン又はオフさせる。
【0051】
照明器具500は、メモリ520及びプロセッサ回路530を備える。プロセッサ回路530は、メモリ520に記憶されているコンピュータ命令を実行する。メモリ520は、ビーコンメモリとしても使用されてもよい。
【0052】
照明器具500は、照明器具500を監視するよう構成される測定ユニット546を含む。例えば、測定ユニット545は、上述のように電流モニタ、電圧モニタ又はカウンタであってもよい。照明器具500は、ビーコン受信機546を含む。
【0053】
測定ユニット545が、LED550が所定の動作閾値外で動作していることを検出した場合、プロセッサ回路530は、ビーコン受信機546から得られたビーコン識別子を含むサービスリクエストを生成し、該サービスリクエストを受電デバイスネットワーク接続510を通じて制御コンピュータに送信する。
【0054】
図1aに戻る。例えば、コンポーネントが破損している、又はコンポーネントの性能が低下しているように見えるために、プロセッサ128がサービスの必要があると判断した場合、プロセッサ128は、サービスリクエストを生成し、該サービスリクエストをデジタルネットワーク145を介して制御コンピュータ130に送信する。サービスリクエストはデジタルメッセージであり、サービスの必要性に関する情報、例えば、得られた電流、電圧又はカウンタ値を含んでもよい。サービスリクエストは、アセットの識別子を含んでもよい。しかしながら、アセット識別子を知っていても、建物内で実際にその識別子を見つけるのは依然困難な場合がある。
【0055】
サービスリクエストは、ビーコン識別子メモリ126に記憶されているビーコン識別子を含む。例えば、過去のある期間、例えば1分間に受信したビーコン識別子、又は最近のある数のビーコン識別子、例えば最近100個のビーコン識別子、又は最近のある数の固有ビーコンID、例えば最近10個の固有ビーコンID等を含んでもよい。
【0056】
制御コンピュータ130は、ビルオートメーションデバイス120からビーコン識別子を含むサービスリクエストを受信するよう構成される通信インターフェース132を備える。プロセッサ回路134は、ビルオートメーションデバイスを位置特定するデータを含むサービスメッセージを生成するよう構成され、前記データは、受信されたサービスリクエスト内のビーコン識別子から取得される。
【0057】
一実施形態では、プロセッサ回路134は、サービスリクエストの発信元であるビルオートメーションデバイス、例えばデバイス120の位置を推定する。例えば、制御コンピュータ130は、例えば位置座標と共に、ビーコンの位置のリストを記憶してもよい。サービスリクエスト内のビーコン情報を使用して、デバイス120の位置が推定されてもよい。例えば、サービスリクエストは、ビーコン識別子及び対応するRSSIを含んでもよい。ビルオートメーションデバイスを位置特定するデータは、壊れたビルオートメーションデバイスの推定位置であってもよい。例えば、サービスメッセージは、サービスを要求した1つ以上のビルオートメーションデバイスの位置を含むレポートであってもよい。レポートは、例えば電子メールを介してサービス担当者に送信されてもよい。レポートはプリンタに送信されてもよい。
【0058】
一実施形態では、プロセッサ回路は、サービスメッセージを任意選択的なモバイルサービスデバイス150に送信するよう構成される。ビルオートメーションデバイスを位置特定するデータは、サービスを要求した1つ以上のビルオートメーションデバイスの推定位置であってもよい。ビルオートメーションデバイスを位置特定するデータは、代わりに(又はさらに)ビルオートメーションデバイス(又はその一部)から受信した元のビーコン情報を含んでもよい。後者の場合、位置特定は後で行われてもよい。
【0059】
モバイルサービスデバイス150は、デジタルネットワークを介して制御コンピュータ130と通信するよう構成される通信インターフェース152を備える。デジタルネットワークは、デジタルネットワーク145とは異なるデジタルネットワークであってもよい。例えば、モバイルサービスデバイス150及び制御コンピュータ130は、インターネットを介して、例えば(部分的に)Wi-Fiネットワークを介して通信してもよい。モバイルサービスデバイス150は、ビルオートメーションデバイスを位置特定するデータを含むサービスメッセージを、通信インターフェース152を介して制御コンピュータ130から受信する。
【0060】
モバイルサービスデバイス150は、1つ以上のビルオートメーションデバイスの近くに設置された複数のビーコンから送信される位置特定ビーコン信号を受信するよう構成されるビーコン受信機154を備える。
【0061】
モバイルサービスデバイス150は、サービスデバイスのビーコン受信機を使用してサービスデバイスの現在位置に対してサービスメッセージ内のビルオートメーションデバイスを位置特定するデータからビルオートメーションデバイス120の位置特定(localization)を取得するよう構成されるプロセッサ回路154を備える。例えば、モバイルサービスデバイス150は、サービスデバイス150の現在位置、及び目的地、すなわち壊れたビルオートメーションデバイスが示されるマップを表示してもよい。例えば、ビルオートメーションデバイスを位置特定するデータは、制御コンピュータにより推定されるようなビルオートメーションデバイスの位置を含んでもよい。モバイルサービスデバイス自体が、ビルオートメーションデバイスの位置を推定してもよい。
【0062】
図6aは、モバイルサービスデバイス150により生成されてもよい、制御デバイス130に表示されてもよい、印刷若しくは電子メールにより送信されてもよい、等々、例示的なディスプレイを示す。例えば、サービスメッセージは、照明プラン、例えば画像(picture)、サービスを必要とするアセットの座標、サービスに関する情報等を含んでもよい。
【0063】
例えば、制御コンピュータ130、例えば照明マネージメントシステムは、
図6aに例示的に示されるように、サービスを必要とする照明アセットから受信したビーコン識別子を使用して、要求しているアセットを照明プラン70にマッピングする。例えば、制御コンピュータ130は、ビーコン識別子と照明プラン内のアセットとのマッチングを行ってもよく、又はロケーション機能(location function)が、ビーコン識別子をロケーションデータ等に変換するよう要求されてもよい。サービス担当者は、サービスされるべきハイライトされたアセット71を含む照明プランを入手する。まだ即時の注意を必要としないが将来的に置き換えを必要とするかもしれないアセット72も示されている。例えば、電流測定を使用して、電流が完全に流れなくなった(LEDが壊れている)場合、LEDはすぐに注意を払われることを必要としてもよく、ずっとゼロというわけではないが、電流が閾値を下回るよう降下した場合、将来置き換えられることを必要としてもよい。
【0064】
一実施形態では、寿命の終わりに近いアセット72は、サービスメッセージにおいてマークされる。これにより、例えばサービス会社は、その担当者がいずれにせよ近くにいる場合にそれらを交換することを決定することができる。一実施形態では、サービスリクエストを開始したビルオートメーションデバイスの近くのアセットの位置は、それらの予想される次のサービス日に応じてマークされる。例えば、緑から赤へのカラースケールが、各アセットについて、例えば30から1日の残りのサービス時間を示すために用いられてもよい。これにより、サービス会社は、その担当者がすでに近くで活動している場合にそれらを交換するかどうかを決定することができる。
【0065】
この特定の例では、修理を行うことが必要とされる部品は、83で列挙されている(マテリアルリスト(Material list))。例えば、リストは交換される必要があるアセット及び/又は交換される必要がある部品を含む。カウント値は、いくつのアセットがサービスを必要としているかを示している。例えば、1個のアセットは、即時の注意を必要とし(81参照(要即時交換又は修理(Need immediate change or repair))、25個のアセットは、即時の注意を必要としないが注意を必要とする(82参照(寿命の終わりに近い、交換又は修理要検討(Near End of Life consider change or repair)))ことが図示されている。自動化又は部分的に自動化されたオーダーサービスが、サービスコールを補完するために制御コンピュータ130により使用されてもよい。この例では、コネクテッドネットワークの所有者は、80で示されている(Philips Lighting SERVICE REQUEST)。
【0066】
一実施形態では、サービスメッセージは、ビルオートメーションデバイスのビーコン受信機により受信されたビーコン識別子を含む。サービスメッセージはまた、受信信号強度インディケーションを含んでもよい。サービスデバイス150のプロセッサ156は、サービスデバイスのビーコン受信機により受信された位置特定ビーコン信号をサービスメッセージに含まれるビーコン識別子と比較し、マッチングが見つかった場合にディスプレイ上に信号を表示するよう構成される。例えば、プロセッサ156は、サービスデバイス150により現在受信されているビーコン識別子及び対応する信号強度と、ビルオートメーションデバイス120により以前に受信されたビーコン識別子及び対応する信号強度との間の差尺度(difference measure)を計算してもよい。差尺度が減少するにつれて、サービスデバイスは、ビルオートメーションデバイス120により近くなる。例えば、差尺度は、サービスデバイス150のオペレータがサービスを必要とするデバイスまでの距離のインディケーションを有するように表示されてもよい。
【0067】
図6bは、モバイルサービスデバイスの実施形態の一例を概略的に示す。ビルオートメーションデバイスの位置は、タブレットコンピュータ上で動作する
図6bに例示的に示されるようなコンピュータベースのサービスデバイスに示される。
図6bに示されているのは、ハンドヘルドコンピュータデバイス200である。ディスプレイに表示されている画像は、建築プラン210である。照明デバイスは、光源211、及び例えばスイッチ214等の手動デバイスがあるように示されている。サービスリクエストアセット220は明確にマークされている。
【0068】
さらに発展した実施形態では、リクエストしているアセットについての追加の情報が、表示されている情報メモ221に含まれてもよい。メモは、画面上のポインティング動作により変わってもよい。
【0069】
図6cは、モバイルサービスデバイスの実施形態の一例を概略的に示す。この実施形態では、サービスデバイスのディスプレイは、サービスデバイス230の現在位置を示す。例えば、サービスデバイスは、ハンドヘルドサービスツールと一体化されたビーコン受信機を用いてビーコンを受信してもよい。一実施形態では、ビーコン送信機位置240もまた、
図6cに示されるように照明プランに描かれる。
【0070】
一実施形態では、ビルオートメーションデバイスのプロセッサ回路は、ビーコン識別子メモリに記憶されたビーコン識別子と、1つ以上のビルオートメーションデバイス内のビルオートメーションデバイスを識別するビルオートメーションデバイスの識別子とを含む位置特定メッセージを繰り返し生成するよう構成される。位置特定メッセージは、デジタルネットワーク145を介して制御コンピュータ130に繰り返し送信される。
【0071】
プロセッサ134は、ビルオートメーションデバイスの識別子と関連付けられた位置特定メッセージを記憶するよう構成される。例えば、プロセッサ134は、位置特定メッセージがある時点から記憶されているデータベースを含んでもよい。ある時点で、プロセッサ134は、ある期間内にビルオートメーションデバイスの識別子に対する位置特定メッセージが受信されていないと判断することができる。この場合、プロセッサ134は、このビルオートメーションデバイスは、位置特定メッセージの送信を停止したので、サービスを必要としていると判断している。サービスリクエストを受信する場合のように、プロセッサは、
- ビルオートメーションデバイスを位置特定するデータを含むサービスメッセージを生成し、前記データは、最近の位置特定メッセージ内のビーコン識別子から取得され、
- サービスメッセージをモバイルサービスデバイスに送信する。
【0072】
一実施形態では、位置特定メッセージの反復送信は、例えば1日1回であってもよい。位置特定メッセージは、
図4bに示されるような表示を生成するために用いられてもよい。制御コンピュータ130が特定のランプからメッセージを受信しない場合、誤動作デバイスの位置は、以前に受信されたメッセージのために分かる。システムは、例えば、ある日から受信したランプ識別子を過去の日の識別子のリストと比較することができる。違い、すなわちランプ識別子が欠けていることは、故障ランプを示している。
【0073】
一般に、通信インターフェースは、ローカルエリアネットワーク又はワイドエリアネットワーク、例えばインターネット等へのネットワークインターフェース等、様々な形態をとることができる。通信インターフェースは、有線又は無線等とすることができる。
【0074】
典型的には、デバイス110、120、130及び150はそれぞれ、デバイスに記憶されている適切なソフトウェアを実行するマイクロプロセッサ(別個には示されていない)を備える。例えば、前記ソフトウェアは、対応するメモリ、例えばRAM等の揮発性メモリ、又はフラッシュ等の不揮発性メモリ(別個には示されていない)にダウンロード及び/又は記憶されていてもよい。代替的に、デバイス110、120、130及び150は、全体的又は部分的に、例えばフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)として、プログラマブルロジックに実装されてもよい。デバイス110、120、130及び150は、全体的に又は部分的に、いわゆる特定用途向け集積回路(ASIC)、すなわちそれらの特定の用途のためにカスタマイズされた集積回路(IC)として実装されてもよい。例えば、回路は、例えば、Verilog、VHDLなどのハードウェア記述言語を使用して、CMOSで実装されてもよい。
【0075】
図7aは、ビルオートメーションデバイスのためのビルオートメーション方法300の実施形態の一例を概略的に示す。方法300は、
- 1つ以上のビルオートメーションデバイスの近くに設置された複数のビーコンから送信される位置特定ビーコン信号を受信するステップ320であって、位置特定ビーコン信号は、位置特定ビーコン信号が発信されたビーコンを識別するビーコン識別子を含む、ステップと、
- ビーコン受信機により受信されたビーコン識別子を記憶するステップ330と、
- ビルオートメーションデバイスを監視するステップ340と、
- ビルオートメーションデバイスのサービスの必要性を判断するステップ350と、もしそうなら、
- ビーコン識別子メモリに記憶されたビーコン識別子を含むサービスリクエストを生成するステップ360と、
- デジタルネットワークを介してサービスリクエストを外部制御コンピュータに送信するステップ370と
を含む。
【0076】
図7bは、モバイルサービス方法400の実施形態の一例を概略的に示す。方法400は、
- デジタルネットワークを介して制御コンピュータと通信する、及びビルオートメーションデバイスを位置特定するデータを含むサービスメッセージを受信するステップ410と、
- 1つ以上のビルオートメーションデバイスの近くに設置された複数のビーコンから送信される位置特定ビーコン信号を受信するステップ420であって、位置特定ビーコン信号は、位置特定ビーコン信号が発信されたビーコンを識別するビーコン識別子を含む、ステップと、
- サービスデバイスのビーコン受信機を使用してサービスデバイスの現在位置に対してビルオートメーションデバイスを位置特定するデータからビルオートメーションデバイスの位置特定を取得するステップ430と
を含む。
【0077】
図7cは、制御方法600の実施形態の一例を概略的に示す。方法600は、
- デジタルネットワークを介して1つ以上の電子ビルオートメーションデバイスと通信する、及びビルオートメーションデバイスからビーコン識別子を含むサービスリクエストを受信するステップ610と、
- ビルオートメーションデバイスを位置特定するデータを含むサービスメッセージを生成するステップ620であって、前記データは、受信されたサービスリクエスト内のビーコン識別子から取得される、ステップと、
- サービスメッセージをモバイルサービスデバイスに送信するステップ630と
を含む。
【0078】
当業者には明らかであるように、本方法を実行する多くの異なる方法が可能である。例えば、ステップの順序は変更されることができ、又はいくつかのステップは並行して実行されてもよい。さらに、ステップ間に他の方法ステップが挿入されてもよい。挿入されたステップは、本明細書で述べられるような方法の改良を表してもよく、又は本方法とは無関係であってもよい。さらに、あるステップは、次のステップが開始される前に完全に終了していない可能性もあり得る。
【0079】
本発明による方法は、プロセッサシステムに方法300、400又は600を実行させるための命令を含むソフトウェアを使用して実行されてもよい。ソフトウェアは、システムの特定のサブエンティティにより取られるステップのみを含んでもよい。ソフトウェアは、ハードディスク、フロッピー(登録商標)、メモリ、光学ディスク等の適切な記憶媒体に記憶されてもよい。ソフトウェアは、有線ネットワーク、無線ネットワークを介して、又はデータネットワーク、例えばインターネットを利用して信号として送られても??よい。ソフトウェアは、サーバ上でリモートで及び/又はダウンロードに供されてもよい。本発明による方法は、方法を実行するためにプログラマブルロジック、例えばフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を構成するよう構成されたビットストリームを使用して実行されてもよい。
【0080】
本発明は、本発明を実践するために適合されたコンピュータプログラム、とりわけ、有形の担体上又は内にあるコンピュータプログラムにも及ぶことは理解されよう。プログラムは、ソースコード、オブジェクトコード、部分的にコンパイルされた形式などのコード中間ソース及びオブジェクトコードの形態、又は本発明による方法の実施に使用するのに適した任意の他の形態であってもよい。コンピュータプログラムプロダクトに関する一実施形態は、述べられた方法のうちの少なくとも1つの処理ステップの各々に対応するコンピュータ実行可能命令を含む。これらの命令は、サブルーチンに細分されてもよく、及び/又は静的又は動的にリンクされ得る1つ以上のファイルに記憶されてもよい。コンピュータプログラムプロダクトに関する他の実施形態は、述べられたシステム及び/又はプロダクトの少なくとも1つの手段の各々に対応するコンピュータ実行可能命令を含む。
【0081】
図8aは、一実施形態による、コンピュータプログラム1020を含む書き込み可能部分1010を有するコンピュータ可読媒体1000を示し、コンピュータプログラム1020は、プロセッサシステムに方法300、400又は600を実行させるための命令を含む。コンピュータプログラム1020は、物理的なマークとして、又はコンピュータ可読媒体1000の磁化により、コンピュータ可読媒体1000に具現化されてもよい。しかしながら、他の適切な実施形態も同様に考えられる。さらに、ここではコンピュータ可読媒体1000が光ディスクとして示されているが、コンピュータ可読媒体1000は、ハードディスク、ソリッドステートメモリ、フラッシュメモリなどの任意の適切なコンピュータ可読媒体であってもよく、再生専用又は記録可能であってもよいことは理解されよう。コンピュータプログラム1020は、プロセッサシステムに前記方法を実行させるための命令を含む。
【0082】
図8bは、一実施形態によるプロセッサシステム1140の概略図を示す。プロセッサシステムは、1つ以上の集積回路1110を備える。1つ以上の集積回路1110のアーキテクチャは、
図8bに概略的に示されている。回路1110は、一実施形態による方法を実行する、及び/又はそのモジュール又はユニットを実装するためにコンピュータプログラムコンポーネントを実行するための、例えばCPU等の処理ユニット1120を備える。回路1110は、プログラミングコード、データ等を記憶するためのメモリ1122を備える。メモリ1122の一部は、読み取り専用であってもよい。回路1110は、通信エレメント1126、例えば、アンテナ、コネクタ又はその両方等を備えてもよい。回路1110は、本方法で定義された処理の一部又は全部を実行するための専用集積回路1124を備えてもよい。プロセッサ1120、メモリ1122、専用IC1124及び通信エレメント1126は、相互接続1130、例えばバスを介して相互に接続されてもよい。プロセッサシステム1110は、それぞれ、アンテナ及び/又はコネクタを使用して、接触及び/又は非接触通信のために構成されてもよい。
【0083】
例えば、一実施形態では、ビルオートメーションデバイス、制御コンピュータ、サービスデバイス及びビーコンは、プロセッサ回路及びメモリ回路を備え、プロセッサは、メモリ回路に記憶されたソフトウェアを実行するよう構成されてもよい。例えば、プロセッサ回路は、Intel Core i7プロセッサ、ARM Cortex-R8等であってもよい。ビーコンは、ARM M0 Cortexを含んでもよい。メモリ回路は、ROM回路、又は不揮発性メモリ、例えばフラッシュメモリであってもよい。メモリ回路は、揮発性メモリ、例えばSRAMメモリであってもよい。後者の場合、検証デバイスは、ソフトウェアを提供するよう構成される不揮発性ソフトウェアインターフェース、例えばハードドライブ、ネットワークインターフェース等を含んでもよい。
【0084】
上記の実施形態は本発明を限定するものではなく例示するものであり、当業者は多くの代替実施形態を設計することができることに留意されたい。
【0085】
特許請求の範囲において、括弧内に置かれた参照符号は、特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。「有する」という動詞及びその活用形の使用は、請求項に記載された要素又はステップ以外の要素又はステップの存在を排除するものではない。要素に先行する冠詞「a」又は「an」は、複数の斯かる要素の存在を排除するものではない。本発明は、いくつかの別個の要素を含むハードウェアにより、及び適切にプログラムされたコンピュータにより実施されることができる。いくつかの手段を列挙するデバイスの請求項において、これらの手段のいくつかは、同一のハードウェアのアイテムにより具体化されることができる。特定の手段が相互に異なる従属請求項に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に使用できないことを示すものではない。
【0086】
特許請求の範囲において、括弧内の参照は、実施形態の図面又は実施形態の式における参照符号を参照し、したがって、請求項の明瞭性を高める。これらの参照は、請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。
【符号の説明】
【0087】
図1a、
図1b及び
図5の参照番号のリスト:
100、100' ビルオートメーションシステム
110 ビーコン
112 無線回路
114 ビーコンメモリ
120 電子ビルオートメーションデバイス
122 通信インターフェース
124 ビーコン受信機
126 ビーコン識別子メモリ
128 プロセッサ回路
121 電流測定ユニット
123 電圧測定ユニット
125 カウンタ
130 制御コンピュータ
132 通信インターフェース
134 プロセッサ回路
140 位置特定システム
145 デジタルネットワーク
150 モバイルサービスデバイス
152 通信インターフェース
154 ビーコン受信機
156 プロセッサ回路
500 照明器具
510 受電デバイス回路(PD)
511 パワーオーバーイーサネット(登録商標)接続
520 メモリ
530 プロセッサ回路
531 制御接続
540 ドライバ
545 測定ユニット
546 ビーコン受信機
550 LED