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特許7312728車両を制御する方法、装置、機器及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-12
(45)【発行日】2023-07-21
(54)【発明の名称】車両を制御する方法、装置、機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20230713BHJP
   G01C 21/36 20060101ALI20230713BHJP
   B60W 30/10 20060101ALI20230713BHJP
   B60W 60/00 20200101ALI20230713BHJP
【FI】
G08G1/16 A
G01C21/36
B60W30/10
B60W60/00
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020110079
(22)【出願日】2020-06-26
(65)【公開番号】P2021057012
(43)【公開日】2021-04-08
【審査請求日】2020-06-26
(31)【優先権主張番号】201910940629.7
(32)【優先日】2019-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】321009845
【氏名又は名称】アポロ インテリジェント ドライビング テクノロジー(ペキン)カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 邦生
(72)【発明者】
【氏名】ユー, ニン
(72)【発明者】
【氏名】ズー, ファン
(72)【発明者】
【氏名】スン, ヨンイー
【審査官】武内 俊之
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-022353(JP,A)
【文献】特開2002-074339(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/16
G01C 21/36
B60W 30/10
B60W 60/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象車両が履歴引き継ぎ領域に位置すると決定されたことに応答して、前記履歴引き継ぎ領域を通過する履歴経路に関連付けられた履歴制御情報を取得するステップであって、
前記履歴引き継ぎ領域は、前の期間に手動制御状態の車両が通過した領域を示すステップと、
前記履歴制御情報に基づいて、前記対象車両が前記履歴引き継ぎ領域を通過するための計画経路を決定するステップと、
前記計画経路に基づいて、前記対象車両が自動制御状態で前記履歴引き継ぎ領域を通過するステップと、を含み、
前記履歴制御情報に基づいて、前記対象車両が前記履歴引き継ぎ領域を通過するための計画経路を決定するステップは、
前記履歴制御情報から、運転者が前記車両を制御して前記履歴引き継ぎ領域を通過するのに満たす一つまたは複数の制約を示す、前記履歴経路に対応する通行制約情報を決定するステップと、
前記通行制約情報に基づいて、前記計画経路を決定するための損失関数を調整するステップと、
調整された前記損失関数に基づいて、前記計画経路を決定するステップであって、前記計画経路は、前記通行制約情報によって示される制約を満たすステップと、を含むことを特徴とする、車両を制御するための方法。
【請求項2】
前記履歴引き継ぎ領域を通過する履歴経路に関連付けられた履歴制御情報を取得するステップは、
前記履歴引き継ぎ領域から前記対象車両が手動制御状態で前記履歴引き継ぎ領域を通過する履歴経路を決定するステップと、
前記履歴経路に関連付けられた履歴制御情報を取得するステップと、を含むことを特徴とする、請求項1に記載の車両を制御するための方法。
【請求項3】
前記履歴引き継ぎ領域を通過する履歴経路に関連付けられた履歴制御情報を取得するステップは、
前記履歴引き継ぎ領域から、前記対象車両に対応する参照車両が手動制御状態で前記履歴引き継ぎ領域を通過する履歴経路を決定するステップと、
前記履歴経路に関連付けられた履歴制御情報を取得するステップと、を含むことを特徴とする、請求項1に記載の車両を制御するための方法。
【請求項4】
前記履歴制御情報は、前記履歴経路に対応する戦略情報、前記履歴経路の軌跡情報、前記履歴経路に対応する通行制約情報のうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする、請求項1に記載の車両を制御するための方法。
【請求項5】
前記履歴制御情報に基づいて、前記対象車両が前記履歴引き継ぎ領域を通過するための計画経路を決定するステップは、
前記履歴制御情報から前記履歴経路に対応する戦略情報を決定するステップと、
前記戦略情報に基づいて、前記履歴引き継ぎ領域を通過するための経路検索空間を決定するステップと、
前記経路検索空間に基づいて、前記計画経路を決定するステップと、をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の車両を制御するための方法。
【請求項6】
前記履歴制御情報に基づいて、前記対象車両が前記履歴引き継ぎ領域を通過するための計画経路を決定するステップは、
前記履歴制御情報から前記履歴経路の軌跡情報を決定するステップと、
前記軌跡情報に基づいて、前記計画経路を決定するための損失関数を調整するステップと、
調整された前記損失関数に基づいて、前記計画経路を決定するステップであって、前記計画経路と前記履歴経路との差は、所定の閾値より小さいステップと、をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の車両を制御するための方法。
【請求項7】
対象車両が履歴引き継ぎ領域に位置すると決定されたことに応答して、前記履歴引き継ぎ領域を通過する履歴経路に関連付けられた履歴制御情報を取得するように構成される履歴制御情報取得モジュールであって、前記履歴引き継ぎ領域は、前の期間に手動制御状態の車両が通過した領域を示す履歴制御情報取得モジュールと、
前記履歴制御情報に基づいて、前記対象車両が前記履歴引き継ぎ領域を通過するための計画経路を決定するように構成される計画経路決定モジュールと、
前記計画経路に基づいて、前記対象車両が自動制御状態で前記履歴引き継ぎ領域を通過するように構成される制御モジュールと、を含み、
前記計画経路決定モジュールは、
前記履歴制御情報から、運転者が前記車両を制御して前記履歴引き継ぎ領域を通過するのに満たす一つまたは複数の制約を示す、前記履歴経路に対応する通行制約情報を決定するように構成される通制約情報決定モジュールと、
前記通行制約情報に基づいて、前記計画経路を決定するための損失関数を調整するように構成される第2の調整モジュールと、
調整された前記損失関数に基づいて、前記計画経路を決定するように構成される第3の経路決定モジュールであって、前記計画経路は、前記通行制約情報によって示される制約を満たす第3の経路決定モジュールと、を含むことを特徴とする、車両を制御するための装置。
【請求項8】
前記履歴制御情報取得モジュールは、
前記履歴引き継ぎ領域から前記対象車両が手動制御状態で前記履歴引き継ぎ領域を通過する履歴経路を決定するように構成される第1の経路決定モジュールと、
前記履歴経路に関連付けられた履歴制御情報を取得するように構成される第1の取得モジュールと、を含むことを特徴とする、請求項7に記載の車両を制御するための装置。
【請求項9】
前記履歴制御情報取得モジュールは、
前記履歴引き継ぎ領域から、前記対象車両に対応する参照車両が手動制御状態で前記履歴引き継ぎ領域を通過する履歴経路を決定するように構成される第2の経路決定モジュールと、
前記履歴経路に関連付けられた履歴制御情報を取得するように構成される第2の取得モジュールと、を含むことを特徴とする、請求項7に記載の車両を制御するための装置。
【請求項10】
前記履歴制御情報は、前記履歴経路に対応する戦略情報、前記履歴経路の軌跡情報、前記履歴経路に対応する通行制約情報のうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする、請求項7に記載の車両を制御するための装置。
【請求項11】
前記計画経路決定モジュールは、
前記履歴制御情報から前記履歴経路に対応する戦略情報を決定するように構成される戦略情報決定モジュールと、
前記戦略情報に基づいて、前記履歴引き継ぎ領域を通過するための経路検索空間を決定するように構成される経路検索空間決定モジュールと、
前記経路検索空間に基づいて、前記計画経路を決定するように構成される第1の経路決定モジュールと、をさらに含むことを特徴とする、請求項7に記載の車両を制御するための装置。
【請求項12】
前記計画経路決定モジュールは、
前記履歴制御情報から前記履歴経路の軌跡情報を決定するように構成される軌跡情報決定モジュールと、
前記軌跡情報に基づいて、前記計画経路を決定するための損失関数を調整するように構成される第1の調整モジュールと、
調整された前記損失関数に基づいて、前記計画経路を決定するように構成される第2の経路決定モジュールであって、前記計画経路と前記履歴経路との差は、所定の閾値より小さい第2の経路決定モジュールと、をさらに含むことを特徴とする、請求項7に記載の車両を制御するための装置。
【請求項13】
一つ又は複数のプロセッサと、
一つ又は複数のプログラムを記憶するためのメモリと、を含み、
前記一つ又は複数のプログラムが前記一つ又は複数のプロセッサによって実行される場合に、請求項1から6のいずれかに記載の方法を実現することを特徴とする、電子機器。
【請求項14】
コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記プログラムがプロセッサによって実行される場合に、請求項1から6のいずれかに記載の方法が実現されることを特徴とする、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項15】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されているコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムにおける命令が実行される場合に、請求項1から6のいずれかに記載の方法が実現されることを特徴とする、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は、主にコンピュータ技術の分野に関し、より具体的には、車両を制御するための方法、装置、機器及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
技術の発展に伴い、スマート運転と自動運転技術は、ますます注目されている。人々は、自動運転車両の安全性にますます注目している。道路のいくつかの特定の領域では、いくつかの安全の制限(例えば、障害物又は道路境界からの距離の制約)によって、自動運転車両が当該領域を自律的に通過することが困難となり、運転者又は安全者は、当該領域を通過するために車両を手動で引き継ぐ必要がある。これも自動運転車両の応用を制限する一つのボトルネックとなり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示の示例実施例によれば、車両を制御するための技術案を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の第1の態様では、車両を制御するための方法を提供する。当該方法は、対象車両が履歴引き継ぎ領域に位置すると決定されたことに応答して、履歴引き継ぎ領域を通過する履歴経路に関連付けられた履歴制御情報を取得するステップであって、履歴引き継ぎ領域は、前の期間に手動制御状態の車両が通過した領域を示すステップと、履歴制御情報に基づいて、対象車両が履歴引き継ぎ領域を通過するための計画経路を決定するステップと、計画経路に基づいて、対象車両が自動制御状態で履歴引き継ぎ領域を通過するステップと、を含み、前記履歴制御情報に基づいて、前記対象車両が前記履歴引き継ぎ領域を通過するための計画経路を決定するステップは、前記履歴制御情報から、運転者が前記車両を制御して前記履歴引き継ぎ領域を通過するのに満たす一つまたは複数の制約を示す、前記履歴経路に対応する通行制約情報を決定するステップと、前記通行制約情報に基づいて、前記計画経路を決定するための損失関数を調整するステップと、調整された前記損失関数に基づいて、前記計画経路を決定するステップであって、前記計画経路は、前記通行制約情報によって示される制約を満たすステップと、を含む。
【0005】
本開示の第2の態様では、車両を制御するための装置を提供する。当該装置は、対象車両が履歴引き継ぎ領域に位置すると決定されたことに応答して、履歴引き継ぎ領域を通過する履歴経路に関連付けられた履歴制御情報を取得するように構成される履歴制御情報取得モジュールであって、履歴引き継ぎ領域は、前の期間に手動制御状態の車両が通過した領域を示す履歴制御情報取得モジュールと、履歴制御情報に基づいて、対象車両が履歴引き継ぎ領域を通過するための計画経路を決定するように構成される計画経路決定モジュールと、計画経路に基づいて、対象車両が自動制御状態で履歴引き継ぎ領域を通過するように構成される制御モジュールと、を含み、前記計画経路決定モジュールは、前記履歴制御情報から、運転者が前記車両を制御して前記履歴引き継ぎ領域を通過するのに満たす一つまたは複数の制約を示す、前記履歴経路に対応する通行制約情報を決定するように構成される通制約情報決定モジュールと、前記通行制約情報に基づいて、前記計画経路を決定するための損失関数を調整するように構成される第2の調整モジュールと、調整された前記損失関数に基づいて、前記計画経路を決定するように構成される第3の経路決定モジュールであって、前記計画経路は、前記通行制約情報によって示される制約を満たす第3の経路決定モジュールと、を含む。
【0006】
本開示の第3の態様では、機器を提供し、一つ又は複数のプロセッサと、一つ又は複数のプログラムを記憶するための記憶装置と、を含み、一つ又は複数のプログラムが一つ又は複数のプロセッサによって実行される場合に、一つ又は複数のプロセッサが本開示の第1の態様の方法を実現する。
【0007】
本開示の第4の態様では、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、当該プログラムがプロセッサによって実行される場合に、本開示の第1の態様の方法が実現される。
【0008】
発明の概要に説明された内容は、本開示の実施例の肝心又は重要な特徴を限定することを意図しておらず、本開示の範囲を限定することも意図していない。本開示の他の特徴は、以下の説明により容易に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の各実施例の前述及び/又は付加的な特徴及び利点は、図面を参照した以下の詳細な説明により、より明らかになる。図面では、同一又は類似の符号は、同一又は類似の要素を表す。
図1】本開示の複数の実施例を実現することができる例示的な環境の概略図を示す。
図2】本開示のいくつかの実施例に係る車両構成を制御するためのフローチャートを示す。
図3A】本開示の一実施例に係る計画経路を決定するためのプロセスのフローチャートを示す。
図3B】本開示の別の実施例に係る計画経路を決定するためのプロセスのフローチャートを示す。
図3C】本開示のもう一つの実施例に係る計画経路を決定するためのプロセスのフローチャートを示す。
図4】本開示の実施例に係る車両を制御するための装置の概略ブロック図を示す。
図5】本開示の複数の実施例を実施することができるコンピューティングデバイスのブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、図面を参照しながら本開示の実施例をさらに詳しく説明する。図面には、本開示の一部の実施例を示したが、本開示は、種々な形式により実現することができ、ここで説明された実施例に限定されるものであると理解されてはならない。逆に、これらの実施例を提供する目的は、本開示がより完全に理解されることである。なお、本開示の図面及び実施例は、単に例示するためのものであり、本開示の保護範囲を限定するものと理解されてはならない。
【0011】
本開示の実施例の説明において、「含む」の用語及びその類似用語とは、開放的に含まれ、即ち、「含むがこれらに限定されない」と理解すべきである。「基づく」は、「少なくとも部分に基づく」と理解すべきである。「一実施例」又は「当該実施例」は、「少なくとも一つの実施例」であると理解すべきである。「第1」、「第2」等は、異なる又は同一の対象を指してもよい。以下の記載において、その他の明確及び暗黙的な定義も含み得る。
【0012】
近年、無人運転技術が徐々に登場している。しかし、自動運転車両のいくつかの安全制限により、一部の自動運転車両では、比較的狭いカーブや、障害物によって遮られた道路といった一部の走行領域を自律的に通過することができない。通常、運転者又は安全者が車両を手動制御によりこれらの領域を通過する必要がある。しかし、これは完全な自動運転を実現するには受け入れられない。
【0013】
本開示の実施例によれば、車両を制御するための技術案を提供する。当該技術案では、対象車両が履歴引き継ぎ領域に位置すると決定された場合、履歴引き継ぎ領域を通過する履歴経路に関連付けられた履歴制御情報を取得する。履歴引き継ぎ領域は、前の期間に手動制御状態の車両が通過した領域を示す。履歴制御情報は、さらに、対象車両が履歴引き継ぎ領域を通過するための計画経路を決定するために用いられる。その後、計画経路に基づいて、対象車両が自動制御状態で履歴引き継ぎ領域を通過する。本開示の技術案は、自動運転車両が、運転者が車両を手動制御により履歴引き継ぎ領域を通過する履歴制御情報をインテリジェントに学習することによって、車両を自動的に制御して当該履歴引き継ぎ領域を通過し、車両が自動運転で特定の履歴引き継ぎ領域を通過する通行率を向上させることができる。
【0014】
以下、図面を参照して本開示の実施例を具体的に説明する。
【0015】
図1は、本開示の複数の実施例を実現することができる例示的な環境100の概略図を示す。当該例示的な環境100には、道路102を走行する対象車両105を含むいくつかの典型的な物体を概略的に示す。図1の例では、対象車両105は、人及び/又は物を搬送することができ、エンジンなどの動力システムを介して移動することができる任意のタイプの車両であってもよく、乗用車、トラック、バス、電気自動車、オートバイ、キャンピングカー、列車などを含むが、これらに限定されない。環境100中の一つ又は複数の対象車両105は、一定の自動運転能力を有する車両であり、このような車両は、自動運転車両とも呼ばれる。
【0016】
対象車両105は、コンピューティングデバイス130に通信可能に結合される。別個のエンティティに示されているが、コンピューティングデバイス130は、対象車両105に組み込まれてもよい。コンピューティングデバイス130は、対象車両105の外部のエンティティであってもよく、無線ネットワークを介して対象車両105と通信してもよい。コンピューティングデバイス130は、計算、記憶、通信、制御などの機能を実現するために、少なくともプロセッサ、メモリ、及び汎用コンピュータに一般的に存在する他のコンポーネントを含む一つ又は複数のコンピューティングデバイスとして実現されてもよい。
【0017】
図1に示すように、前の期間に、運転者又は安全者は、車両120を制御して手動制御状態で履歴引き継ぎ領域115を通過する。具体的な通行経路は、障害物140を迂回する履歴経路125である。いくつかの実施例では、車両120は、対象車両105と同一の車両であってもよい。代替的には、車両120は、対象車両105と異なる車両であってもよい。例えば、車両120は、対象車両105と同じモデルのテスト用の車両であってもよい。対象車両105が走行して履歴引き継ぎ領域115に入ることが決定された場合、コンピューティングデバイス130は、履歴経路125に関連付けられた履歴制御情報135を取得し、当該履歴制御情報に基づいて、前記対象車両105を制御して履歴引き継ぎ領域115を通過するための計画経路110を決定することができる。図1に示される車両及び履歴引き継ぎ領域などの配置は、例示的なものに過ぎず、本開示の技術案は、当該配置に対して何ら限定することを意図していないことを理解されたい。以下、図2図3を参照して、対象車両105を制御して履歴引き継ぎ領域115を通過するプロセスを詳細に説明する。
【0018】
以下、図2図3を組み合わせて、本開示の実施例に係る車両を制御するプロセスを説明する。図2は、本開示の実施例に係る車両を制御するための方法200のフローチャートを示す。方法200は、例えば、図1に示されるコンピューティングデバイス130によって実行することができる。
【0019】
図2に示すように、ステップ202において、対象車両105が履歴引き継ぎ領域115に位置することを決定することに応答して、コンピューティングデバイス130は、履歴引き継ぎ領域115を通過する履歴経路125に関連付けられた履歴制御情報135を取得する。履歴引き継ぎ領域115は、前の期間に手動制御状態の車両120が通過した領域を示す。いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス130は、対象車両105の現在位置を取得し、現在位置と履歴引き継ぎ領域115を比較して、対象車両105が履歴引き継ぎ領域115に位置することを決定することができる。
【0020】
いくつかの実施例では、履歴制御情報135は、履歴経路125に対応する戦略情報、履歴経路125の軌跡情報、履歴経路125に対応する通行制約情報のうちの少なくとも一つを含むことができる。具体的には、履歴経路に対応する戦略情報は、運転者履歴引き継ぎ領域115を通過する戦略を示すことができる。図1を例として、当該戦略情報は、運転者が車両120を制御して障害物140の左側から迂回することを示すことができる。障害物を迂回することは、本技術案の一例を説明するための単なるシーンに過ぎず、本開示の技術案は、他の任意の適用するシーンに適用することができ、本開示では、シーンを何ら限定するものではないことを理解されたい。
【0021】
履歴経路125の軌跡情報は、例えば、運転者が車両120を制御して履歴引き継ぎ領域115を通過する1グループの具体的な位置を示すことができる。通行制約情報は、例えば、運転者が車両120を制御して履歴引き継ぎ領域115を通過するのに満たす一つ又は複数の制約を示すことができ、例えば、障害物までの最小距離(例えば、30センチメートル)、道路境界までの最小距離(例えば、20センチメートル)などである。
【0022】
いくつかの実施例では、例えば、車両120に結合されたコンピューティングデバイスによって、車両120が特定の領域を通過する履歴経路125に関連付けられた履歴制御情報135を記録することができる。代替的には、他の機器(例えば、路測装置)によって車両120が特定の領域を通過する履歴経路125に関連付けられた履歴制御情報135を記録することもできる。いくつかの実施例では、履歴制御情報135は、例えば、クラウドのサーバにアップロードされ、コンピューティングデバイス130によってサーバ135から履歴制御情報を受信することができる。
【0023】
いくつかの実施例では、車両120は、対象車両105と同じ車両であってもよい。すなわち、前の期間に、運転者は対象車両105を手動で引き継ぎ、車両105を手動制御により履歴引き継ぎ領域115を通過する。対象車両105が履歴引き継ぎ領域115に再度に走行する場合、コンピューティングデバイス130は、履歴経路125に関連付けられた履歴制御情報135を取得することができる。
【0024】
いくつかの実施例では、履歴引き継ぎ領域115には、少なくとも一つの経路を含むことができる。例えば、履歴引き継ぎ領域115は、運転者が異なる車両を制御して走行する異なる経路を含むことができる。この場合、コンピューティングデバイス130は、履歴引き継ぎ領域115から対象車両105が手動制御状態で履歴引き継ぎ領域115を通過する履歴経路125を決定し、履歴経路125に関連付けられた履歴制御情報を取得することができる。
【0025】
いくつかの実施例では、車両120は、対象車両105と異なる車両であってもよい。すなわち、前の期間に、運転者は、対象車両105と異なる別の車両120を手動で引き継ぎ、車両120を手動制御により履歴引き継ぎ領域115を通過する。対象車両105が履歴引き継ぎ領域115まで走行した場合、コンピューティングデバイス130は、車両120の履歴経路125に関連付けられた履歴制御情報135を取得することができる。
【0026】
いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス130は、履歴引き継ぎ領域から対象車両105に対応する参照車両が手動制御状態で履歴引き継ぎ領域115を通過する履歴経路125を決定し、履歴経路125に関連付けられた履歴制御情報135を取得することができる。いくつかの実施例では、参照車両は、例えば、対象車両105と同じモデルの異なる車両であってもよく、これにより、運転者が参照車両に対する手動制御は、対象車両105に対して指示的な意味を持たせることができる。いくつかの他の実施例では、参照車両は、例えば、対象車両105のサイズに近い車両であってもよい。コンピューティングデバイス130は、例えば、車両のサイズ情報を比較することによって参照車両を決定することができる。
【0027】
ステップ204において、コンピューティングデバイス130は、履歴制御情報135に基づいて、対象車両105が履歴引き継ぎ領域115を通過するための計画経路110を決定する。以下、図3A図3Cを組み合わせてステップ204の具体的なプロセスを説明する。図3A図3Cは、本開示の異なる実施例に係る計画経路110を決定するのプロセスを示す。
【0028】
いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス130は、履歴制御情報135に示される戦略情報に基づいて、計画経路110を決定することができる。具体的には、図3Aに示すように、ステップ302において、コンピューティングデバイス130は、履歴制御情報135から履歴経路125に対応する戦略情報を決定することができる。例えば、上記に説明されたように、コンピューティングデバイス130は、例えば、履歴経路125に対応する戦略情報を決定すると、障害物140の左側から迂回することができる。
【0029】
ステップ304において、コンピューティングデバイス130は、戦略情報に基づいて、履歴引き継ぎ領域115を通過するための経路検索空間を決定することができる。具体的には、図1の例に続き、コンピューティングデバイス130は、履歴引き継ぎ領域115に入った後、障害物140の左側から迂回するという決定に基づいて、当該履歴引き継ぎ領域115を通過するための経路を決定する。このような方式に基づいて、対象車両105が右側から迂回するなどの危険な決定の実行を回避することができる。ステップ306において、コンピューティングデバイス130は、経路検索空間に基づいて、計画経路を決定することができる。例えば、図1の例では、障害物140の左側から迂回するという決定に対応する経路検索空間が決定された後、コンピューティングデバイス130は、任意の適切な経路計画技術を採用して当該経路検索空間から計画経路110を決定することができる。
【0030】
いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス130は、履歴制御情報135に示される軌跡情報に基づいて、計画経路110を決定することができる。具体的には、図3Bに示すように、ステップ312において、コンピューティングデバイス130は、履歴制御情報135から履歴経路125の軌跡情報を決定することができる。例えば、上記内容を参照して説明したように、軌跡情報は、例えば、運転者が車両120を制御して履歴引き継ぎ領域115を通過する1グループの具体的な位置を示すことができる。
【0031】
ステップ314において、コンピューティングデバイス130は、軌跡情報に基づいて、計画経路110を決定するための損失関数を調整することができる。自動運転では、常に、損失関数を使用して経路検索空間での最適な通行経路を決定する。一般的な損失関数は、参照線からのずれ、障害物との距離、及び道路境界との距離などの要因内の一つ又は複数を考慮することができる。参照線は、例えば、車線の中心線を示す。このような損失関数に基づいて、決定された通行経路は、障害物及び道路境界からできるだけ離れながら、車線の中心線に近づけて走行することができる。
【0032】
いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス130は、軌跡情報に基づいて損失関数に新たな考慮項として履歴経路125からのずれを導入してもよい。新たな損失関数に基づいて、コンピューティングデバイス130は、決定された計画経路が、既存の制約を満たすと同時に、運転者の手動運転の履歴経路125に適合させることができるため、対象車両105が履歴引き継ぎ領域115を安全に通過することができる。
【0033】
ステップ316において、コンピューティングデバイス130は、調整された損失関数に基づいて、計画経路110を決定することができる。計画経路110と履歴経路125との差は、所定の閾値より小さい。調整された損失関数によって、コンピューティングデバイス130は、計画経路110と履歴経路125との差を可能な限り小さくすることができる。いくつかの実施例では、当該差は、例えば、計画経路110内の複数の位置点と対応する履歴経路125の経路点との距離で表すことができる。
【0034】
いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス130は、履歴制御情報135に示される通行制約情報に基づいて、計画経路110を決定することができる。具体的には、図3Cに示すように、ステップ322において、コンピューティングデバイス130は、履歴制御情報135から履歴経路125の通行制約情報を決定することができる。例えば、上記内容を参照して説明したように、通行制約情報は、例えば、運転者が車両120を制御して履歴引き継ぎ領域115を通過するのに満たす一つ又は複数の制約を示すことができ、例えば、障害物までの最小距離(例えば、30センチメートル)、道路境界までの最小距離(例えば、20センチメートル)などである。
【0035】
ステップ324において、コンピューティングデバイス130は、通行制約情報に基づいて、計画経路110を決定するための損失関数を調整することができる。上記で説明したように、一般的な損失関数は、参照線からのずれ、障害物との距離、及び道路境界との距離などの要因内の一つ又は複数を考慮することができる。参照線は、例えば、車線の中心線を示す。このような損失関数に基づいて決定された通行経路は、障害物及び道路境界からできるだけ離れながら、車線の中心線に近づけて走行することができる。
【0036】
開発者は、損失関数内の上記のパラメータに対応するパラメータ検索空間を設定することがよくあり、例えば、安全を確保するために、開発者は、障害物までの距離を50センチメートル未満にし、道路境界までの距離を40センチメートル以上にするなどを設定することができる。しかし、開発者は、道路の経験がないことが多く、ある特定の道路区間の車両の安全のニーズを考慮していない。いくつかの過大な閾値は、通行可能な領域を狭くするため、対象車両105が特定の道路区間を通過する計画経路を取得することができなくなり、逆に、いくつかの過小な閾値は、対象車両105が特定の道路区間を通行する場合に、危険がある。
【0037】
いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス130は、通行制約情報に基づいて、損失関数内のパラメータの検索空間を調整することができる。例えば、履歴経路125に対応する障害物までの最小距離が30センチメートルである場合、コンピューティングデバイス130は、損失関数の障害物との距離というパラメータに対する検索空間を以前の50センチメートル以上から30センチメートル以上に修正することができる。このような方式によって、対象車両105の通行可能な領域を拡大し、対象車両105が当該領域を通過する通行率を向上させることができる。
【0038】
いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス130は、特定のステップサイズに従ってパラメータ検索空間を徐々に解放することができる。障害物までの距離というパラメータを例として、コンピューティングデバイス130は、優先的に最初の制限(すなわち、50センチメートル以上)に従って経路検索を行うことができ、経路を検索することができない場合、コンピューティングデバイスは、48センチメートル以上などにいくつかの制限を調整し、再度、経路検索を行うことができる。コンピューティングデバイス130は、例えば、通行制約情報に示される30センチメートル以上に調整されるまで、パラメータ制約を反復的に調整することができる。コンピューティングデバイス130が当該制約下で通行可能な経路を検索することができない場合、コンピューティングデバイス130は、運転者が手動の引き継ぎを要求する指示を発行することができる。
【0039】
ステップ226において、コンピューティングデバイス130は、調整された損失関数に基づいて計画経路110を決定する。計画経路110は、通行制約情報によって示される制約を満たす。調整された損失関数に基づいて、コンピューティングデバイス130は、前に通行経路を検索することができない場合に、通行可能な領域の検索空間を拡大することで、通行履歴引き継ぎ領域115のための計画経路110を決定することができる。
【0040】
続いて、図2を参照すると、ステップ206において、コンピューティングデバイス130は、計画経路110に基づいて、対象車両105が自動制御状態で履歴引き継ぎ領域115を通過させる。具体的には、コンピューティングデバイス130は、例えば、対象車両105に計画経路110に従って走行する命令を送信して履歴引き継ぎ領域115を通過することができる。
【0041】
上記に説明した方法に基づいて、本開示の実施例は、運転者が車両を手動制御により特定の領域を通過する制御情報をインテリジェントに学習し、通行戦略の調整又は通行空間の調整などによって、車両の安全を確保する前提で車両が自動運転で当該特定の領域を通過する可能性を向上させることができる。
【0042】
図4は、本開示の実施例に係る車両を制御するための装置400の示意性ブロック図を示す。装置400は、図1のコンピューティングデバイス130に含まれてもよいし、又はコンピューティングデバイス130として実現されてもよい。図4に示すように、装置400は、対象車両が履歴引き継ぎ領域に位置すると決定されたことに応答して、履歴引き継ぎ領域を通過する履歴経路に関連付けられた履歴制御情報を取得するように構成される履歴制御情報取得モジュール410を含む。履歴引き継ぎ領域は、前の期間に手動制御状態の車両が通過した領域を示す。装置400は、履歴制御情報に基づいて、対象車両が履歴引き継ぎ領域を通過するための計画経路を決定するように構成される計画経路決定モジュール420をさらに含む。また、装置400は、計画経路に基づいて、対象車両が自動制御状態で履歴引き継ぎ領域を通過するように構成される制御モジュール430をさらに含む。
【0043】
いくつかの実施例では、履歴制御情報取得モジュール410は、履歴引き継ぎ領域から対象車両が手動制御状態で履歴引き継ぎ領域を通過する履歴経路を決定するように構成される第1の経路決定モジュールと、履歴経路に関連付けられた履歴制御情報を取得するように構成される第1の取得モジュールと、を含む。
【0044】
いくつかの実施例では、履歴制御情報取得モジュール410は、履歴引き継ぎ領域から、対象車両に対応する参照車両が手動制御状態で履歴引き継ぎ領域を通過する履歴経路を決定するように構成される第2の経路決定モジュールと、履歴経路に関連付けられた履歴制御情報を取得するように構成される第2の取得モジュールと、を含む。
【0045】
いくつかの実施例では、履歴制御情報は、履歴経路に対応する戦略情報、履歴経路の軌跡情報、履歴経路に対応する通行制約情報のうちの少なくとも一つを含む。
【0046】
いくつかの実施例では、計画経路決定モジュール420は、履歴制御情報から履歴経路に対応する戦略情報を決定するように構成される戦略情報決定モジュールと、戦略情報に基づいて、履歴引き継ぎ領域を通過するための経路検索空間を決定するように構成される経路検索空間決定モジュールと、経路検索空間に基づいて、計画経路を決定するように構成される第1の経路決定モジュールと、を含む。
【0047】
いくつかの実施例では、計画経路決定モジュール420は、履歴制御情報から履歴経路の軌跡情報を決定するように構成される軌跡情報決定モジュールと、軌跡情報に基づいて、計画経路を決定するための損失関数を調整するように構成される第1の調整モジュールと、調整された損失関数に基づいて、計画経路を決定するように構成される第2の経路決定モジュールと、を含む。計画経路と履歴経路との差は所定の閾値より小さい。
【0048】
いくつかの実施例では、計画経路決定モジュール420は、履歴制御情報から、履歴経路に対応する通行制約情報を決定するように構成される通信制約情報決定モジュールと、通行制約情報に基づいて、計画経路を決定するための損失関数を調整するように構成される第2の調整モジュールと、調整された損失関数に基づいて、計画経路を決定するように構成される第3の経路決定モジュールと、を含む。計画経路は、通行制約情報によって示される制約を満たす。
【0049】
図5は、本開示の実施例を実現できる例示的な機器500を示す概略ブロック図である。機器500は、図1のコンピューティングデバイス130を実現するために用いられることができる。図に示すように、機器500は、リードオンリーメモリ(ROM)502に記憶されたコンピュータプログラム命令、又は記憶ユニット508からランダムアクセスメモリ(RAM)503にローディングされたコンピュータプログラム命令に基づいて、各種の適切な動作と処理を実行できる中央処理装置(CPU)501を含む。RAM503には、機器500の操作に必要な各種のプログラム及びデータをさらに記憶することができる。CPU501と、ROM502と、RAM503とは、バス504を介して互いに接続されている。入力/出力(I/O)インタフェース505もバス504に接続されている。
【0050】
機器500におけるの複数のコンポーネントはI/Oインタフェース505に接続され、前記複数のコンポーネントは、キーボードやマウス等の入力ユニット506と、種々なディスプレイやスピーカ等の出力ユニット507と、磁気ディスクや光学ディスク等の記憶ユニット508と、ネットワークカード、モデム、無線通信トランシーバー等の通信ユニット509と、を含む。通信ユニット509は、機器500がインターネットのようなコンピュータネット及び/又は種々なキャリアネットワークを介してその他の機器と情報/データを交換することを許可する。
【0051】
処理ユニット501は、前述した各方法及び処理、例えばプロセス300を実行する。例えば、いくつかの実施例では、方法200は、記憶ユニット508のような機械読み取り可能な媒体に有形的に含まれるコンピュータソフトウエアプログラムとして実現することができる。一部の実施例では、コンピュータプログラムの一部又は全ては、ROM502及び/又は通信ユニット509を介して、機器500にロード及び/又はインストールすることができる。コンピュータプログラムがRAM503にロードされてCPU501によって実行される場合に、前述した方法200の一つ又は複数のステップを実行することができる。追加的に、他の実施例では、CPU501は、他の任意の適当な方式(例えば、ファームウェアを借りる)により方法300を実行するように構成される。
【0052】
本明細書では、前述した機能は、少なくとも部分的に一つ又は複数のハードウェアロジックコンポーネントによって実行することができる。例えば、非限定的に、使用可能なハードウェアロジックコンポーネントとしては、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準品(ASSP)、システムオンチップ(SOC)、ロードプログラマブルロジックデバイス(CPLD)等が挙げられる。
【0053】
本開示の方法を実施するためのプログラムコードは、一つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせにより作成することができる。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専門コンピュータ又はその他のプログラミングデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供されることにより、プログラムコードがプロセッサ又はコントローラによって実行される場合に、フローチャート及び/又はブロック図に規定された機能/操作を実行することができる。プログラムコードは、完全にマシンで実行されてもよく、部分的にマシンで実行されてもよく、独立したソフトパッケージとして部分的にマシンで実行されるとともに、部分的にリモートマシンで実行されてもよく、又は完全にリモートマシン又はサーバで実行されてもよい。
【0054】
本開示の説明において、機械読み取り可能な媒体は、有形な媒体であってもよく、命令実行システム、装置又は機器によって、又は命令実行システム、装置又は機器と合わせて使用されるプログラムを含み、又は記憶する。機械読み取り可能な媒体は、機械読み取り可能な信号媒体又は機械読み取り可能な記憶媒体であってもよい。機械読み取り可能な媒体は、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、又は半導体システム、装置、又はデバイス、又は前述した内容の任意の適切な組み合わせを含むことができるがこれらに限定されない。機械読み取り可能な記憶媒体のさらなる具体例として、1つ又は複数の配線に基づいた電気的接続、ポータブルコンピュータディスクカートリッジ、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバー、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、又は前述した内容の任意の組み合わせを含む。
【0055】
また、特定の順番で各操作を説明したが、このような操作を、示される特定の順番又は順次実行することが求められ、又は図示した操作の全てを実行して所望の結果を取得することが求められることを理解されたい。一定の環境において、複数のタスク及び並列処理が有利である可能性がある。同様に、以上の説明には、若干の具体的な実現詳細が含まれたが、それが本開示の範囲を限定するものと理解されてはならない。個別の実施例に説明された一部の特徴は、一つの実施形態で組み合わせて実現することができる。逆に、一つの実施形態に説明された種々な特徴は、個別又は任意の適切なサブ組み合わせの方式で複数の実施形態で実現することができる。
【0056】
構成の特徴及び/又は方法の論理動作を特定した言語により、本テーマを説明したが、特許請求の範囲に限定されるテーマは、上記の特定の特徴又は動作に限定されない。逆に、上記の特定の特徴と動作は、特許請求の範囲を実現する例に過ぎない。

図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5