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特許7312842コンテンツにおける検出された遷移後の平均色に基づく光効果の決定
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-12
(45)【発行日】2023-07-21
(54)【発明の名称】コンテンツにおける検出された遷移後の平均色に基づく光効果の決定
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/105 20200101AFI20230713BHJP
   H05B 47/19 20200101ALI20230713BHJP
   H05B 47/18 20200101ALI20230713BHJP
   H05B 47/16 20200101ALI20230713BHJP
【FI】
H05B47/105
H05B47/19
H05B47/18
H05B47/16
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021547291
(86)(22)【出願日】2020-02-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-08
(86)【国際出願番号】 EP2020053321
(87)【国際公開番号】W WO2020165088
(87)【国際公開日】2020-08-20
【審査請求日】2021-10-11
(31)【優先権主張番号】19156956.5
(32)【優先日】2019-02-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ボッラ トビアス
(72)【発明者】
【氏名】テウニセン コルネリス
(72)【発明者】
【氏名】ラムブーイ マルクス テオドルス マリア
(72)【発明者】
【氏名】アリアクセイエウ ディミトリ ヴィクトロヴィッチ
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/073877(WO,A1)
【文献】国際公開第2005/069639(WO,A1)
【文献】国際公開第2007/113740(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/105
H05B 47/19
H05B 47/18
H05B 47/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メディアコンテンツがレンダリングされている際にレンダリングされるべき光効果を決定するためのシステムであって、前記光効果は、複数の色値の平均に基づいて決定され、前記複数の色値は、前記メディアコンテンツの複数のフレームから抽出され、当該システムは、
少なくとも1つの入力インターフェースと、
少なくとも1つの出力インターフェースと、
メディアコンテンツを含むメディアコンテンツ情報を取得するために前記少なくとも1つの入力インターフェースを使用する、
前記メディアコンテンツの現在のフレームから抽出される色値に基づいて第1の色値を決定する、
前記メディアコンテンツの複数の前の順次フレームから抽出される1つ以上の色値に基づいて1つ以上の第2の色値を決定する、
前記メディアコンテンツ及び/又は前記メディアコンテンツのレンダリングにおける遷移を検出する、
前記メディアコンテンツにおける前記遷移を検出すると、平均色の計算において前記第1の色値を重み付けするための第1の重みを調整する、前記平均色の前記計算において前記1つ以上の第2の色値を重み付けするための1つ以上の第2の重みを調整する、及び/又は前記1つ以上の第2の色値を調整する、
重み付けされた前記第1の色値及び重み付けされた前記1つ以上の第2の色値から前記平均色を計算する、
前記平均色に基づいて1つ以上の光効果を決定する、及び
前記1つ以上の光効果を指定する光スクリプトを保存する及び/又は前記1つ以上の光効果をレンダリングするように1つ以上の照明デバイスを制御するために前記少なくとも1つの出力インターフェースを使用する、
ように構成される、少なくとも1つのプロセッサと、
を含み、
前記調整することは、照明デバイスが無反応に見えることを防ぐため又は少なくともこの効果を減少させるために行われる、システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記メディアコンテンツの通常のレンダリングが当該レンダリングの中断の後再開されることを検出することによって前記遷移を検出する、及び
前記通常のレンダリングが再開されることを検出すると前記第1の重み、前記1つ以上の第2の重み、及び/又は前記1つ以上の第2の色値を調整する、
ように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記遷移は、前記メディアコンテンツが一時停止、早送り、逆送り、又はスキップされることと、前記メディアコンテンツが通常にレンダリングされることとの間の遷移を含む、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記遷移は、前記メディアコンテンツにおけるアクティビティのレベルの変化を含む、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項5】
前記遷移は、前記メディアコンテンツにおけるショット及び/又はシーン間の遷移を含む、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記調整することにおいて、前記1つ以上の第2の色値を前記第1の色値に置き換えるように構成される、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項7】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記調整することにおいて、前記1つ以上の第2の色値を前記遷移の前に前記1つ以上の照明デバイスに送信された1つ以上の色値に置き換えるように構成される、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記調整することにおいて、前記1つ以上の第2の重みを減少させる又は前記第1の重みを増加させるように構成される、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記調整することにおいて、前記1つ以上の第2の重みをゼロに減少させるように構成される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記1つ以上の第2の色値は、前回のフレームから抽出される色値と、前記前回のフレームに先行する複数の順次フレームから抽出される複数の色値に基づく色値との平均を含む、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項11】
前記1つ以上の第2の色値は、少なくとも、前記遷移の直前にレンダリングされた複数の順次フレームから抽出される複数の色値に基づく、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項12】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1の色値及び前記1つ以上の第2の色値から平均色、トリムミーン色、メジアン色又はモード色を計算することによって前記平均色を計算するように構成される、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項13】
メディアコンテンツがレンダリングされている際にレンダリングされるべき光効果を決定する方法であって、前記光効果は、複数の色値の平均に基づいて決定され、前記複数の色値は、前記メディアコンテンツの複数のフレームから抽出され、当該方法は、
メディアコンテンツを含むメディアコンテンツ情報を取得することと、
前記メディアコンテンツの現在のフレームから抽出される色値に基づいて第1の色値を決定することと、
前記メディアコンテンツの複数の前の順次フレームから抽出される1つ以上の色値に基づいて1つ以上の第2の色値を決定することと、
前記メディアコンテンツ及び/又は前記メディアコンテンツのレンダリングにおける遷移を検出することと、
前記メディアコンテンツにおける前記遷移を検出すると、平均色の計算において前記第1の色値を重み付けするための第1の重みを調整する、前記平均色の前記計算において前記1つ以上の第2の色値を重み付けするための1つ以上の第2の重みを調整する、及び/又は前記1つ以上の第2の色値を調整することと、
重み付けされた前記第1の色値及び重み付けされた前記1つ以上の第2の色値から前記平均色を計算することと、
前記平均色に基づいて1つ以上の光効果を決定することと、
前記1つ以上の光効果を指定する光スクリプトを保存する及び/又は前記1つ以上の光効果をレンダリングするように1つ以上の照明デバイスを制御することと、
を含み
前記調整することは、照明デバイスが無反応に見えることを防ぐため又は少なくともこの効果を減少させるために行われる、方法。
【請求項14】
少なくとも1つのソフトウェアコード部分を含むコンピュータプログラム若しくはコンピュータプログラム一式又は少なくとも1つのソフトウェアコード部分を記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記ソフトウェアコード部分は、コンピュータシステム上で実行されると、請求項13に記載の方法が実行されることを可能にするように構成される、コンピュータプログラム若しくはコンピュータプログラム一式又はコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メディアコンテンツがレンダリングされている際にレンダリングされるべき光効果を決定するためのシステムであって、前記光効果は、複数の色値(color value)の平均に基づいて決定され、前記複数の色値は、前記メディアコンテンツの複数のフレームから抽出される、システムに関する。
【0002】
本発明はさらに、メディアコンテンツがレンダリングされている際にレンダリングされるべき光効果を決定する方法であって、前記光効果は、複数の色値の平均に基づいて決定され、前記複数の色値は、前記メディアコンテンツの複数のフレームから抽出される、方法に関する。
【0003】
本発明はまた、コンピュータシステム、例えば、PC又は携帯電話がこのような方法を実行することを可能にするコンピュータプログラムプロダクトに関する。
【背景技術】
【0004】
動的な照明システムを有する主な利点の1つは、スクリーンに表示されるコンテンツを拡張することである。照明システムが、コンテンツから抽出される色を動的に室内に呈する(display)ことを可能にすることにより、強化された体験が提供されることができる。
【0005】
Philips Hue Syncでは、滑らかな体験(smooth experience)を提供できるようにするために、コンテンツから抽出される色が、強度だけでなく色度においても、ジッタ及び/又はフリッカ効果を防止するために、時間的に平滑化される。Hue Syncの現在の実装は、前に抽出された色を使用し、現在抽出された色と合わせてそれらを重み付けする、リカーシブフィルタを実装する。その後、前の色と現在抽出された色との間の遷移が可能とされ、遷移速度は、フィルタ係数の重みによって決定される。しかしながら、このメカニズムの直接的な結果は、ランプに呈される色が画面上の色よりも遅れる可能性があるという事実である。
【0006】
この遅れ(lag)は、フィルタ設定が、前に抽出された色により重きを置くことにより効果的に遷移をより遅くする、「繊細(subtle)」(履歴の高い寄与)に設定される場合により顕著になる可能性がある。コンテンツは、通常、フレーム毎ベース(per-frame basis)で変化しているので、この遅れは、ほとんど目立たないであろう。しかしながら、抽出された色が複数のフレームにわたって変化しない場合(例えば、コンテンツが一時停止される場合)、抽出された色は効果的に固定された状態になる。抽出された色が黒である場合、US2018/0070433A1に開示されているように、一時停止中にデフォルトのイルミネーションがレンダリングされることができるが、これは、抽出された色が(例えば一時停止後に)変化した場合、リカーシブフィルタの設定に依存して、ランプに呈される色が画面上の色に再び追いつくのにかなりの時間がかかる可能性があるという問題を解決しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の第1の目的は、コンテンツベースの光効果における顕著な遅れを低減することができる、システムを提供することである。
【0008】
本発明の第2の目的は、コンテンツベースの光効果における顕著な遅れを低減することができる、方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様では、システムは、少なくとも1つの入力インターフェースと、少なくとも1つの出力インターフェースと、メディアコンテンツ及び/又は前記メディアコンテンツから抽出される色値(color value)を含むメディアコンテンツ情報を取得するために前記少なくとも1つの入力インターフェースを使用する、前記メディアコンテンツの現在のフレームから抽出される色値に基づいて第1の色値を決定する、前記メディアコンテンツの複数の前の順次フレームから抽出される1つ以上の色値に基づいて1つ以上の第2の色値を決定する、及び、前記メディアコンテンツ及び/又は前記メディアコンテンツのレンダリングにおける遷移(transition)を検出するように構成される、少なくとも1つのプロセッサとを含む。
【0010】
前記少なくとも1つのプロセッサはさらに、前記メディアコンテンツにおける前記遷移を検出すると、平均色の計算において前記第1の色値を重み付けするための第1の重み、前記平均色の前記計算において前記1つ以上の第2の色値を重み付けするための1つ以上の第2の重み、及び/又は前記1つ以上の第2の色値を調整する、前記第1の色値及び前記1つ以上の第2の色値から前記平均色を計算する、前記平均色に基づいて1つ以上の光効果を決定する、及び、前記1つ以上の光効果を指定する光スクリプト(light script)を保存する及び/又は前記1つ以上の光効果をレンダリングするように1つ以上の照明デバイスを制御するために前記少なくとも1つの出力インターフェースを使用するように構成される。
【0011】
メディアコンテンツにおける遷移を検出すると、第1の重み、1つ以上の第2の重み、及び/又は1つ以上の第2の色値を調整することにより、遷移後にレンダリングされるべき光効果に対する、遷移中及び/又は遷移前にレンダリングされた、前の順次フレームから抽出される色値の影響が低減され、これにより、スクリーン上の色遷移に同期したランプ挙動(lamp behavior)の即時追いつき(immediate catch-up)を可能にすることによって顕著な遅れを低減させることができる。例えば、一時停止/再生又はシーン変化が検出される場合、ランプ挙動のより速い追いつきを可能にするために、前述のリカーシブフィルタはリセットされてもよい。これは、コンテンツが一時停止された直後、抽出されたビデオが該一時停止中にある秒数より多く変化しない場合に現れる、ランプの見かけ上の非反応性(apparent non-responsiveness)を低減させる。
【0012】
当該システムは、例えば、1つ以上の照明デバイスを含む照明システムの一部であってもよく、又は、1つ以上の照明デバイスを含む照明システムで使用されてもよい。前記少なくとも1つのプロセッサは、例えば、前記第1の色値及び前記1つ以上の第2の色値から平均(mean)色、トリムミーン(trimean)色、メジアン(median)色又はモード(mode)色を計算することによって前記平均色を計算するように構成されてもよい。平均は、例えば、加重平均であってもよい。
【0013】
前記遷移は、例えば、前記メディアコンテンツが一時停止、早送り、逆送り、又はスキップされることと、前記メディアコンテンツが通常にレンダリングされることとの間の遷移を含んでもよい。前記少なくとも1つのプロセッサは、前記メディアコンテンツの通常のレンダリングが当該レンダリングの中断の後再開されることを検出することによって前記遷移を検出する、及び、前記通常のレンダリングが再開されることを検出すると前記第1の重み、前記1つ以上の第2の重み、及び/又は前記1つ以上の第2の色値を調整するように構成されてもよい。これは、メディアコンテンツがレンダリングされている際に光効果がリアルタイムで作成される場合に有益である。
【0014】
代替的に、前記遷移は、例えば、前記メディアコンテンツにおけるアクティビティのレベル(level of activity)の変化を含んでもよい。代替的に、前記遷移は、例えば、前記メディアコンテンツにおけるショット(shot)及び/又はシーン間の遷移を含んでもよい。これらの遷移は、光効果がリアルタイムで作成されない場合、すなわち、メディアコンテンツが同時にレンダリングされることなく検出されてもよい。
【0015】
メディアコンテンツは、1つのコンテンツアイテム又は複数のコンテンツアイテムを含んでもよい。後者の場合、遷移は、例えば、チャネルを切り替える、現在の映画を停止してすぐに別の映画を開始する、ニュース番組の後に映画を開始する等、2つのコンテンツアイテム間の遷移を含んでもよい。これは、光効果がリアルタイムで生成され、レンダリングされる場合に特に有益である。
【0016】
例えば、映画の視聴がビデオ通話によって中断され、ビデオ通話アプリがビデオ通話をスクリーンに表示する場合等、アプリによって生成されるコンテンツもコンテンツアイテムとみなされる。2つのコンテンツアイテムは、同時に、例えば、当該時間の一部、表示されてもよい。例えば、第1のコンテンツアイテムは、映画、ゲーム、又はテレビ番組であってもよく、第2のコンテンツアイテムは、例えば、アプリによって生成されるオーバーレイであってもよい。例えば、人がビデオ通話を受信する場合、ビデオ通話アプリは、ビデオ通話をスクリーン上にオーバーレイとして表示する可能性がある。オーバーレイの追加及び/又は削除は、遷移とみなされてもよい。斯くして、メディアコンテンツ及び/又はメディアコンテンツのレンダリングにおける遷移は、外的要因に起因してもよい。
【0017】
前記少なくとも1つのプロセッサは、(少なくとも1つの反復(iteration)において)前記1つ以上の第2の色値を前記第1の色値に置き換えるように構成されてもよい。同様の効果は、(少なくとも1つの反復(iteration)において)前記1つ以上の第2の重みをゼロに減少させるように前記少なくとも1つのプロセッサを構成することによって実現されてもよい。結果として、遷移後にレンダリングされる光効果は、遷移前にレンダリングされたビデオフレームにもはや基づかない。代替的に、前記1つ以上の第2の色値は、例えば、前記遷移の直前にレンダリングされた複数の順次フレームから抽出される複数の色値に基づいてもよい。
【0018】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記1つ以上の第2の色値を前記遷移の前に前記1つ以上の照明デバイスに送信された1つ以上の色値に置き換えるように構成されてもよい。これは、例えば、遷移が、メディアコンテンツが一時停止されることと、通常にレンダリングされることとの間の遷移を含み、これらの送信された1つ以上の色値が、第1の色値と異なる場合、例えば、ブラックスクリーン又は広告が一次停止中に表示され、第1の色が、一時停止前にレンダリングされた最後の画像に基づくのではなく、このブラックスクリーン又は広告に基づく場合等に有益であり得る。
【0019】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記1つ以上の第2の重みを減少させる又は前記第1の重みを増加させるように構成されてもよい。これは、光効果が、遷移前にレンダリングされたビデオフレームに依然基づくが、効果の遅れがそれほど目立たないように程度を低くすることを可能にする。
【0020】
前記1つ以上の第2の色値は、前回のフレームから抽出される色値と、前記前回のフレームに先行する複数の順次フレームから抽出される複数の色値に基づく色値との平均を含んでもよい。このようにして、リカーシブフィルタが実装されてもよい。
【0021】
本発明の第2の態様では、方法は、メディアコンテンツ及び/又は前記メディアコンテンツから抽出される色値を含むメディアコンテンツ情報を取得することと、前記メディアコンテンツの現在のフレームから抽出される色値に基づいて第1の色値を決定することと、前記メディアコンテンツの複数の前の順次フレームから抽出される1つ以上の色値に基づいて1つ以上の第2の色値を決定することと、前記メディアコンテンツ及び/又は前記メディアコンテンツのレンダリングにおける遷移を検出することとを含む。
【0022】
方法はさらに、前記メディアコンテンツにおける前記遷移を検出すると、平均色の計算において前記第1の色値を重み付けするための第1の重み、前記平均色の前記計算において前記1つ以上の第2の色値を重み付けするための1つ以上の第2の重み、及び/又は前記1つ以上の第2の色値を調整することと、前記第1の色値及び前記1つ以上の第2の色値から前記平均色を計算することと、前記平均色に基づいて1つ以上の光効果を決定することと、前記1つ以上の光効果を指定する光スクリプトを保存する及び/又は前記1つ以上の光効果をレンダリングするように1つ以上の照明デバイスを制御することとを含む。前記方法は、プログラマブルデバイスで実行されるソフトウェアによって実行されてもよい。このソフトウェアは、コンピュータプログラムプロダクトとして提供されてもよい。
【0023】
さらに、本明細書で説明される方法を実践するためのコンピュータプログラム、並びに、そのコンピュータプログラムを記憶している非一時的コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータプログラムは、例えば、既存のデバイスによってダウンロードされるか、又は、既存のデバイスにアップロードされてもよく、あるいは、これらのシステムの製造時に記憶されてもよい。
【0024】
非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ソフトウェアコード部分を記憶し、ソフトウェアコード部分は、コンピュータによって実行又は処理されると、メディアコンテンツがレンダリングされている際にレンダリングされるべき光効果を決定するための実行可能オペレーションであって、前記光効果は、複数の色値の平均に基づいて決定され、前記複数の色値は、前記メディアコンテンツの複数のフレームから抽出される、実行可能オペレーションを実行するように構成される。
【0025】
実行可能オペレーションは、メディアコンテンツ及び/又は前記メディアコンテンツから抽出される色値を含むメディアコンテンツ情報を取得することと、前記メディアコンテンツの現在のフレームから抽出される色値に基づいて第1の色値を決定することと、前記メディアコンテンツの複数の前の順次フレームから抽出される1つ以上の色値に基づいて1つ以上の第2の色値を決定することと、前記メディアコンテンツ及び/又は前記メディアコンテンツのレンダリングにおける遷移を検出することと、前記メディアコンテンツにおける前記遷移を検出すると、平均色の計算において前記第1の色値を重み付けするための第1の重み、前記平均色の前記計算において前記1つ以上の第2の色値を重み付けするための1つ以上の第2の重み、及び/又は前記1つ以上の第2の色値を調整することと、前記第1の色値及び前記1つ以上の第2の色値から前記平均色を計算することと、前記平均色に基づいて1つ以上の光効果を決定することと、前記1つ以上の光効果を指定する光スクリプトを保存する及び/又は前記1つ以上の光効果をレンダリングするように1つ以上の照明デバイスを制御することとを含む。
【0026】
当業者には理解されるように、本発明の諸態様は、デバイス、方法、又はコンピュータプログラムプロダクト、例えば、アプリとして具現化されてもよい。したがって、本発明の諸態様は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)、あるいは、ソフトウェアの態様とハードウェアの態様とを組み合わせた実施形態の形態を取ってもよく、それらは全て、本明細書では「回路」、「モジュール」、又は「システム」と総称されてもよい。本開示で説明される機能は、コンピュータのプロセッサ/マイクロプロセッサによって実行される、アルゴリズムとして実装されてもよい。更には、本発明の諸態様は、1つ以上のコンピュータ可読媒体として具現化されている、コンピュータプログラムプロダクトの形態を取ってもよく、1つ以上のコンピュータ可読媒体は、その上に具現化されている、例えば記憶されている、コンピュータ可読プログラムコードを有する。
【0027】
1つ以上のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせが、利用されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、限定するものではないが、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、又は半導体の、システム、装置、若しくはデバイス、あるいは、上述の任意の好適な組み合わせであってもよい。より具体的なコンピュータ可読記憶媒体の例としては、限定するものではないが、1つ以上のワイヤを有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(random access memory;RAM)、読み出し専用メモリ(read-only memory;ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(erasable programmable read-only memory;EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(portable compact disc read-only memory;CD-ROM)、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又は上述の任意の好適な組み合わせを挙げることができる。本発明の文脈では、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって、又はそれらに関連して使用するためのプログラムを含むか、又は記憶することが可能な、任意の有形媒体であってもよい。
【0028】
コンピュータ可読信号媒体としては、例えばベースバンド内又は搬送波の一部として、その内部に具現化されているコンピュータ可読プログラムコードを有する、伝搬データ信号を挙げることができる。そのような伝搬信号は、限定するものではないが、電磁気、光学、又はこれらの任意の好適な組み合わせを含めた、様々な形態のうちのいずれを取ってもよい。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって、又はそれらに関連して使用するためのプログラムを、通信、伝搬、又は伝送することが可能な、任意のコンピュータ可読媒体であってもよい。
【0029】
コンピュータ可読媒体上に具現化されているプログラムコードは、限定するものではないが、無線、有線、光ファイバ、ケーブル、RF等、又は上述の任意の好適な組み合わせを含めた、任意の適切な媒体を使用して送信されてもよい。本発明の諸態様に関する動作を実施するためのコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)、Smalltalk(登録商標)、C++等のオブジェクト指向プログラミング言語、「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語等の従来の手続き型プログラミング言語、及び、Scala、Haskell等の関数型プログラミング言語を含めた、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書き込まれてもよい。このプログラムコードは、スタンドアロン型ソフトウェアパッケージとして、完全にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で実行されてもよく、部分的にユーザのコンピュータ上かつ部分的にリモートコンピュータ上で、又は完全にリモートコンピュータ若しくはサーバ上で実行されてもよい。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(local area network;LAN)若しくは広域ネットワーク(wide area network;WAN)を含めた任意のタイプのネットワークを通じて、ユーザのコンピュータに接続されてもよく、又は、この接続は、外部コンピュータに対して(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通じて)実施されてもよい。
【0030】
本発明の実施形態による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラムプロダクトの、フローチャート図及び/又はブロック図を参照して、本発明の諸態様が以下で説明される。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、並びに、フローチャート図及び/又はブロック図内のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実装されることができる点が理解されるであろう。これらのコンピュータプログラム命令は、マシンを作り出すために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置の、プロセッサ、特にマイクロプロセッサ又は中央処理ユニット(central processing unit;CPU)に提供されてもよく、それにより、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスのプロセッサを介して実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施するための手段を作り出す。
【0031】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスに、特定の方式で機能するように指示することが可能な、コンピュータ可読媒体内に記憶されてもよく、それにより、コンピュータ可読媒体内に記憶されている命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施する命令を含む、プロダクトを作り出す。
【0032】
コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ実施プロセスを作り出すために、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上にロードされて、それらのコンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させてもよく、それにより、コンピュータ又は他のプログラマブル装置上で実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施するためのプロセスを提供する。
【0033】
図におけるフローチャート及びブロック図は、本発明の様々な実施形態によるデバイス、方法、及びコンピュータプログラムプロダクトの可能な実装の、アーキテクチャ、機能性、及び動作を示す。この点に関して、フローチャート又はブロック図内の各ブロックは、指定されている論理関数を実施するための1つ以上の実行可能命令を含む、コードのモジュール、セグメント、又は部分を表してもよい。また、一部の代替的実装形態では、ブロック内に記されている機能は、それらの図に記されている順序と異なる順序で行われてもよい点にも留意されたい。例えば、連続して示されている2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行されてもよく、又は、それらのブロックは、関与している機能性に応じて、逆の順序で実行される場合があってもよい。また、ブロック図及び/又はフローチャート図の各ブロック、並びに、それらブロック図及び/又はフローチャート図内のブロックの組み合わせは、指定されている機能若しくは行為を実行する専用ハードウェアベースのシステム、又は、専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実施されることができる点にも留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
本発明のこれらの態様及び他の態様は、以下の図面から明らかであり、例として、それらの図面を参照して更に解明されるであろう。
図1】システムの一実施形態のブロック図である。
図2】方法の第1の実施形態のフロー図である。
図3】リカーシブフィルタが使用される方法の第2の実施形態の実行を示す。
図4】リカーシブフィルタのリセットがある及びない経時的な平均色値のグラフを示す。
図5】スーパーフレームのピクセルに重みを割り当て、これらピクセルから単一の色を決定する関数の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図面中の対応する要素は、同じ参照番号によって示される。
【0036】
図1は、メディアコンテンツがレンダリングされている際にレンダリングされるべき光効果を決定するためのシステムの一実施形態、モバイルデバイス1を示している。光効果は、複数の色値の平均に基づいて決定され、色値は、より滑らかな体験を提供するためにメディアコンテンツの複数のフレームから抽出される。
【0037】
モバイルデバイス1は、ワイヤレスLANアクセスポイント23に接続される。また、ブリッジ11が、例えば、Ethernet(登録商標)を介して、ワイヤレスLANアクセスポイント23に接続される。照明デバイス13~17は、ブリッジ11と、例えばZigbee(登録商標)プロトコルを用いてワイヤレス通信し、ブリッジ11を介して、例えばモバイルデバイス1によって制御されることができる。例えば、ブリッジ11は、Philips Hueブリッジであってもよく、照明デバイス13~17は、Philips Hueライトであってもよい。代替的な実施形態では、照明デバイスは、ブリッジを介さずに制御される。
【0038】
また、TV27が、ワイヤレスLANアクセスポイント23に接続される。メディアコンテンツは、例えば、モバイルデバイス1及び/又はTV27によってレンダリングされてもよい。後者の場合、モバイルデバイス1は、TV27でレンダリングされるべきメディアコンテンツを(例えば、Wi-Fi(登録商標) Miracast(登録商標)又は有線HDMI(登録商標)出力を使用して)TV27に出力してもよい。ワイヤレスLANアクセスポイント23は、インターネット24に接続される。インターネットサーバ25も、インターネット24に接続される。モバイルデバイス1は、例えば、携帯電話又はタブレットであってもよい。モバイルデバイス1は、例えば、Philips Hue Syncアプリを実行してもよい。
【0039】
モバイルデバイス1は、プロセッサ5、レシーバ3、トランスミッタ4、メモリ7、及びディスプレイ9を含む。図1の実施形態では、ディスプレイ9は、タッチスクリーンを含む。モバイルデバイス1、ブリッジ11及び照明デバイス13~17は、照明システム21の一部である。
【0040】
図1の実施形態では、プロセッサ5は、メディアコンテンツ及び/又はメディアコンテンツから抽出される色値を含むメディアコンテンツ情報を取得するためにレシーバ3を使用するように構成される。斯くして、色値は、モバイルデバイス1又は異なるデバイスでメディアコンテンツから抽出される。前者の場合、メディアコンテンツは、インターネット25からモバイルデバイス1にストリーミングされてもよい。後者の場合、モバイルデバイス1が受ける色値は、タイムスタンプと関連付けられてもよく、光効果は、光効果が基づいた色値のうちの1つ(例えば、最後に受けた色値)のタイムスタンプと関連付けられるように光スクリプトに保存されてもよい。
【0041】
プロセッサ5はさらに、メディアコンテンツの現在のフレームから抽出される色値に基づいて第1の色値を決定する、及び、メディアコンテンツの複数の前の順次フレームから抽出される1つ以上の色値に基づいて1つ以上の第2の色値を決定するように構成される。
【0042】
プロセッサ5はさらに、メディアコンテンツにおける遷移を検出する、及び、メディアコンテンツにおける遷移を検出すると、平均色の計算において第1の色値を重み付けするための第1の重み、平均色の計算において1つ以上の第2の色値を重み付けするための1つ以上の第2の重み、及び/又は1つ以上の第2の色値を調整するように構成される。
【0043】
プロセッサ5はまた、第1の色値及び1つ以上の第2の色値から平均色を計算する、平均色に基づいて1つ以上の光効果を決定する、及び、例えばメモリ7又はサーバ25に、1つ以上の光効果を指定する光スクリプトを保存する及び/又は1つ以上の光効果をレンダリングするように1つ以上の照明デバイス13~17を制御するためにトランスミッタ4を使用するように構成される。光スクリプトは、例えば、光効果のタイミング、色、及び持続時間を指定してもよい。
【0044】
遷移は、例えば、メディアコンテンツが一時停止、早送り、逆送り、又はスキップされることと、メディアコンテンツが通常にレンダリングされることとの間の遷移、メディアコンテンツにおけるアクティビティのレベルの変化、又は、メディアコンテンツにおけるショット及び/又はシーン間の遷移を含んでもよい。
【0045】
本システムは、ディスプレイ上のコンテンツと、コネクテッド照明システム(connected lighting system)の挙動との不一致(discrepancy)を除去する。例えば、一時停止/再生イベントが検出されるたびに、又は、早送り若しくは早戻しが検出される場合、リカーシブフィルタのハードリセットが実行されてもよい。また、長時間のスクリーンインアクティビティ(screen inactivity)(例えば、スクリーンセーバ)が検出される場合、再びアクティビティが検出されるとすぐにリカーシブフィルタはリセットされてもよい。
【0046】
代替的に、一時停止の場合、一時停止の直前にランプに送られた最新の光値が記憶されてもよい。ビデオが再開されるとすぐに、記憶された値が、フィルタを設定するために使用されてもよい。代替的に、どのくらいの速さで変化が起こるかを定義するフィルタ係数が、ライトがより速く追いつくことを可能にするために短時間で調整されてもよい。代替的に、シーン変化及び/又はショット遷移検出アルゴリズムが、フィルタをリセットする又はリカーシブフィルタ設定を(一時的に)再調整するために使用されることもできる。
【0047】
好ましくは、スクリーン上のコンテンツがある期間変化せず(例えば、この結果、抽出されるビデオの時間的変動の標準偏差が低くなる)、その後、突然変化するたびに、リカーシブフィルタはリセットされ、コンテンツに同期したランプ挙動の直接的継続(direct continuation)、すなわち、スクリーン上の色遷移に同期したランプ挙動の即時追いつきを可能にする。
【0048】
図1に示されるモバイルデバイス1の実施形態では、モバイルデバイス1は、1つのプロセッサ5を含む。代替的な実施形態では、モバイルデバイス1は複数のプロセッサを含む。モバイルデバイス1のプロセッサ5は、例えばQualcommからの若しくはARMベースの、汎用プロセッサ、又は特定用途向けプロセッサであってよい。モバイルデバイス1のプロセッサ5は、例えば、Windows(登録商標)、macOS、Android(登録商標)又はiOSオペレーティングシステムを実行してもよい。メモリ7は、1つ以上のメモリユニットを含んでもよい。メモリ7は、例えば、ソリッドステートメモリを含んでもよい。メモリ7は、例えば、オペレーティングシステム、アプリケーション及びアプリケーションデータを記憶するために使用されてもよい。
【0049】
レシーバ3及びトランスミッタ4は、例えば、ワイヤレスLANアクセスポイント23と通信するためにWi-Fi(登録商標)(IEEE 802.11)等の1つ以上のワイヤレス通信技術を使用してもよい。代替的な実施形態では、単一のレシーバ及び単一のトランスミッタの代わりに、複数のレシーバ及び/又は複数のトランスミッタが使用される。図1に示される実施形態では、別個のレシーバ及び別個のトランスミッタが使用されている。代替的な実施形態では、レシーバ3及びトランスミッタ4は、トランシーバにまとめられる。ディスプレイ9は、例えば、LCD又はOLEDパネルを含んでもよい。モバイルデバイス1は、バッテリ及び電源コネクタ等のモバイルデバイスに典型的な他の構成要素を含んでもよい。本発明は、1つ以上のプロセッサで実行されるコンピュータプログラムを使用して実装されてもよい。
【0050】
図1の実施形態では、本発明のシステムは、モバイルデバイスである。代替的な実施形態では、本発明のシステムは、異なるデバイス、例えば、PC若しくはビデオモジュールである、又は、複数のデバイスを含む。ビデオモジュールは、例えば、(例えば、HDMI(登録商標)入力がHDCPで保護されていない場合)HDMI(登録商標)入力を解析するためにHDMI(登録商標)入力を提供するデバイスとテレビとの間に置かれることができる専用のHDMI(登録商標)モジュールであってもよい。
【0051】
メディアコンテンツがレンダリングされている際にレンダリングされるべき光効果を決定する方法の第1の実施形態が図2に示されている。光効果は、複数の色値の平均に基づいて決定される。色値は、メディアコンテンツの複数のフレームから抽出される。ステップ101は、メディアコンテンツ及び/又はメディアコンテンツから抽出される色値を含むメディアコンテンツ情報を取得することを含む。
【0052】
ステップ103は、メディアコンテンツの現在のフレームから抽出される色値に基づいて第1の色値を決定することを含む。ステップ105は、メディアコンテンツの複数の前の順次フレームから抽出される1つ以上の色値に基づいて1つ以上の第2の色値を決定することを含む。ステップ107は、メディアコンテンツ又はメディアコンテンツのレンダリングにおける遷移が、前の反復(previous iteration)以降に発生したかどうかを判定することを含む。
【0053】
遷移タイプの第1のセットのうちの遷移が検出される場合、ステップ108が実行される。遷移タイプの第2のセットのうちの遷移が検出される場合、ステップ109が実行される。遷移が検出されない又は遷移タイプの第3のセットのうちの遷移が検出される場合、ステップ111が実行される。第1のセットは空(empty)であるべきではない。第2のセット及び/又は第3のセットは空であってもよい。第1のセットと第2のセットとの間にオーバーラップがあってもよい。例えば、メディアコンテンツ(レンダリング)の一時停止が検出される場合、ステップ109のみが実行されてもよく、又は、ステップ108及び109の両方が実行されてもよい。ステップ111が、ステップ108及び109の後に実行される。
【0054】
ステップ109は、平均色の計算において第1の色値を重み付けするための第1の重み、平均色の計算において1つ以上の第2の色値を重み付けするための1つ以上の第2の重み、及び/又は1つ以上の第2の色値を調整することを含む。図2の実施形態において、重みが調整される場合、現在の反復の間のみ調整される。元の重みは、次の反復で再び使用される。
【0055】
オプションのステップ108は、前の反復で決定された平均色を、例えば変数に保存することを含む。ステップ108は、例えば、メディアコンテンツの一時停止が検出される場合に実行されてもよい。保存された平均色は、例えば、メディアコンテンツの再開が検出された後、ステップ111の将来の反復で使用されてもよい。ステップ111は、第1の色値及び1つ以上の第2の色値から平均色を計算することを含む。ステップ111は、例えば、第1の色値及び1つ以上の第2の色値から平均色、トリムミーン色、メジアン色又はモード色を計算することを含んでもよい。
【0056】
ステップ113は、平均色に基づいて1つ以上の光効果を決定することを含む。ステップ115及び/又はステップ117は、ステップ113の後に実行される。ステップ115は、1つ以上の光効果をレンダリングするように1つ以上の照明デバイスを制御することを含む。ステップ117は、1つ以上の光効果を指定する光スクリプトの一部を保存することを含む。メディアコンテンツの終わりにまだ達していない場合、ステップ103が、ステップ115又はステップ117の後に再び実行される。代替的な実施形態では、メディアコンテンツの終わりに到達し、すべての光効果が決定されるまで、光スクリプトは保存されない。
【0057】
図3は、リカーシブフィルタが使用される方法の第2の実施形態の実行を示す。図3は、どのようにして第1の色値53(C)及び第2の色値62(ACn-1)から平均色63(AC)が計算されるかを示している。第1の色値53(C)は、例えば、フレームの平均色又はフレームの領域の平均色を決定することによって、メディアコンテンツの現在のフレーム43(F)から抽出される色値である。第2の色値62(ACn-1)は、前の反復で計算された平均色であり、メモリから取得される。
【0058】
第1の色値53(C)は、ステップ48において第1の重み46と乗算される。図3の実施形態では、第1の重み46は、(1-α)であり、αは、0と1との間の値を有する。第2の色値62(ACn-1)は、ステップ47において第2の重み45と乗算される。図3の実施形態では、第2の重み45は、αである。αの値が高いほど、履歴の寄与が高くなる。ステップ49において、2つの乗算が加算(合計)される。ステップ47、48及び49は、以下の式によって表されることができる。
AC=(1-α)*C+α*ACn-1 (式1)
【0059】
第2の色値62(ACn-1)は、第1の色値52(Cn-1)及び第2の色値61(ACn-2)からこの同じ式を用いて計算された。第1の色値52(Cn-1)は、メディアコンテンツの前のフレーム42(Fn-1)から抽出された色値である。前の第2の/平均色値は、一般的に同様に計算された。斯くして、第2の色値62(ACn-1)は、前回のフレームから抽出される色値と、前回のフレームに先行する複数の順次フレームから抽出される複数の色値に基づく色値との(加重)平均を含む。
【0060】
図3の実施形態では、第1の重み46は、(1-α)であり、第2の重み45は、αである。代替的な実施形態では、第1の重み46は、αであり、第2の重み45は、(1-α)である。
【0061】
第1の色C及び第2の色ACは、典型的には、複数の成分、例えば、赤の成分、緑の成分、青の成分を含む。Cが(R、G、B)に等しい場合、(1-α)*Cの計算は、((1-α)*R、(1-α)*G、(1-α)*B)となる。図3の例では、ビデオフレームごとに1つの平均色が決定される。しかしながら、ビデオフレームごとに複数の平均色を決定することが有益な場合もある。例えば、第1の平均色が、ビデオフレームの左部分の解析に基づいてディスプレイの左にレンダリングされるべき光効果について決定されてもよく、第2の平均色が、ビデオフレームの右部分の解析に基づいてディスプレイの右にレンダリングされるべき光効果について決定されてもよい。
【0062】
図3の方法が開始される場合、すなわち、ACが第1のフレームFから抽出される第1の色値Cに基づいて決定される場合、平均色はまだ計算されていないので、ACの値は、異なるやり方で決定される必要がある。ACは、例えば、Cと同じ値が与えられてもよい。方法が開始される場合にコンテンツが既にレンダリングされている場合、例えば、方法を実行するアプリが開始される場合、又はこのアプリで開始ボタンを押した後、第1のフレームFは、レンダリングされる最初のフレームではなく、解析される最初のフレームであってもよい。
【0063】
遷移が検出される場合、第2の重み45(斯くして、第1の重み46)及び/又は第2の色値が調整される。例えば、遷移は、メディアコンテンツの通常のレンダリングが当該レンダリングの中断の後再開されることを検出することによって検出されてもよく、第2の重み45(斯くして、第1の重み46)及び/又は第2の色値は、通常のレンダリングが再開されることを検出すると調整されてもよい。調整された重みは、単一の反復においてのみ使用される必要がある。その元の値は、次の反復において再び使用されてもよい。
【0064】
上述の調整は、ランプが無反応に見えることを防ぐため又は少なくともこの効果を減少させるために行われる。例えば、遷移がフレーム43(Fn)で検出される場合、例えば、メディアコンテンツのレンダリングがフレーム43(Fn)で再開される場合、以下の調整が行われてもよい。
【0065】
- 第2の色値62(ACn-1)を第1の色値53(C)に置き換える。結果として、平均色63(AC)は、同じ第1の色値53(C)の2回の平均となる。これは、遷移後の最初のフレーム(フレーム43)に基づく色値にリカーシブフィルタをリセットし、効果的にリカーシブフィルタの再始動となる。
【0066】
- 第2の色値62(ACn-1)を、遷移前に1つ以上の照明デバイスに送信された色値、例えば、前の色値ACn-100(これは、この目的のために意図された変数、例えば、一時停止時の平均色を表す変数に保存されてもよい(多数の平均色値を保存する必要はない))に置き換える。これは、例えばメディアコンテンツが一時停止された場合に決定された、前の平均色値にリカーシブフィルタをリセットする。これは、図4に関連して述べられる。
【0067】
- 第2の重み45を(例えばゼロに)減少させる、及び/又は第1の重み46を増加させる。図3の実施形態では、第2の重みを減少させることは、第1の重み46を自動的に増加させる。代替的な実施形態では、2つの重み45と46とは独立している。図3の実施形態において第2の重み45をゼロに減少させることにより、第2の色値62(ACn-1)を第1の色値53(C)に置き換えるのと同様の効果が実現される。しかしながら、第2の重み45をゼロにまで減少させないことにより、第2の色値62(ACn-1)は、程度は低いものの、遷移の直前にレンダリングされた複数の順次フレームから抽出される複数の色値に依然基づくことになる。この反復において重み45及び46を調整せず、代わりに第2の色値62を第1の色値53に置き換えることの利点は、次の反復において重み45及び46の元の値を復元する必要がないことである。
【0068】
遷移は、メディアコンテンツの通常のレンダリングが一時停止されることを検出することによって検出されてもよい。この場合、平均色は、一時停止中に異なって決定されてもよいが、必ずしも第1の重み46、第2の重み45及び/又は第2の色値を調整することによる必要はない。
【0069】
一時停止中、リカーシブフィルタは適用され続けてもよい、例えば、一時停止されるビデオフレームが、メディアコンテンツが再開されるまで現在のフレームとして繰り返し使用されてもよい。この結果、メディアコンテンツが一時停止されている際にランプが色を変える可能性がある。これを防止することが望ましい場合、一時停止されたビデオの色が直ちにランプにコピーされるように、第2の色値62(ACn-1)が第1の色値53(C)に置き換えられてもよい。この場合、ステップ109が、メディアコンテンツの一時停止を検出すると実行される。
【0070】
代替的に、第1の色値53(C)は、例えば、一時停止されたビデオフレームから抽出されるのではなく、第2の色値62(ACn-1)と同じ値に設定されてもよい。この結果、ランプは一時停止されたビデオフレームを正確に反映しないが、メディアコンテンツが一時停止されてる際にランプが色を変えないことを保証する。この場合、ステップ109は、メディアコンテンツの一時停止を検出しても実行されない。
【0071】
図4は、リカーシブフィルタのリセットがある及びない経時的な平均色値のグラフの一例を示す。図4の例では、経時的な平均明度(average lightness)のみが示されている。リカーシブフィルタの明度は、ランプにレンダリングされる光効果の強度を決定するために使用される。
【0072】
図3の実施形態と同様に、メディアコンテンツが一時停止されている際にリカーシブフィルタは適用され続けるが、図3の実施形態では、一時停止中に現在のフレームとしてリカーシブフィルタによって使用されるフレームは最後にレンダリングされたフレームであるのに対し、図4の実施形態では、一時停止中に現在のフレームとしてリカーシブフィルタによって使用されるフレームはブラックフレームである。
【0073】
ポイント81において、メディアコンテンツは一時停止される。リカーシブフィルタがリセットされない場合、フィルタの平均明度は、ポイント83で見られるように、現在のフレームとしてのブラックフレームの使用に起因して一時停止中に低下する。灰色のエリアに示されるように、メディアコンテンツが再開される場合にフィルタのハードリセットを実施することにより、ポイント85で示されるように、ランプは、遅れ又は不一致なくコンテンツを即座に正確に反映するようになる。図4の例では、リカーシブフィルタは、メディアコンテンツが再開される場合にポイント81で決定された(及びその時点でランプに送信された)平均明度に戻る。
【0074】
ポイント85を含む上のラインは、リセットがある、すなわち、遅れのないリカーシブフィルタを表している。下のラインは、リセットのない、すなわち、遅れがあるリカーシブフィルタを表している。下のラインは、リセットのないリカーシブフィルタは、メディアコンテンツが再開される場合にコンテンツを適切に反映しないことを示している。見てわかるように、リセットのないリカーシブフィルタは、一時停止の後コンテンツに追いつくのにかなりの時間がかかるのに対し、リセットを実装するフィルタは、コンテンツが一時停止されたところで直ちに始まる。
【0075】
上のラインと下のラインとの間に大きな差がある期間は、リセットのないリカーシブフィルタが使用される場合、典型的には、ユーザによって無反応期間(period of unresponsiveness)として体験される。図4の例では、5秒(150フレーム)の一時停止期間は、約15秒の再生再開後の不一致をもたらす。特に、最初の5~10秒間、ランプは、スクリーンコンテンツとまったく相関しない挙動を呈する。図4の例は、コンテンツの明度についてのみ示しているが、この不一致は、色度にも同様に当てはまる。
【0076】
スクリーン上で起こっていることとランプ上で起こっていることの不一致は、ランプの強度ダイナミクス(intensity dynamics)に反映されるが、色度ダイナミクス(chromaticity dynamics)にも反映され得る。例えば、一時停止中に現在のフレームとしてリカーシブフィルタによって使用されるフレームは、図3に関連して述べられたように最後にレンダリングされたフレームであり、コンテンツは、レッドスクリーンで5秒間一時停止される場合、ランプに呈される色は、5秒後に赤色になり、コンテンツがブルーコンテンツで再生を再開した後スクリーンの色と相関しない。このシナリオでは、コンテンツが青色にとどまる場合、ランプは、実際のコンテンツに追いつく前、すなわち、青色を呈する前に、長い時間、例えば、10~15秒の間紫色のままである。
【0077】
図3及び図4の実施形態では、リカーシブフィルタが使用される。図3の実施形態では、平均色は、第1の色値及び単一の第2の色値から決定される。代替的な実施形態では、平均色を決定するためにリカーシブフィルタが使用されず、平均色は、第1の色値及び複数の第2の色値から決定される。この代替的な実施形態では、抽出された色を平滑化するために考慮される前の順次フレームの各フレームに対して1つずつ、複数の第2の色値が決定される。以下の式が、代替的な実施形態で使用されてもよい。
AC=(α・C+β・Cn-1+δ・Cn-2+...)/(α+β+δ...) (式2)
【0078】
例えば、第2の色値の各々は、等しい重みを有してもよく、又は、(現在のフレームにより近い)より最近のビデオフレームから抽出される第2の色値により高い重みが与えられてもよい。この代替的な実施形態では、第2の色値は、単一のビデオフレームにおける色しか表していない。さらなる代替的な実施形態では、リカーシブフィルタが使用され、平均色は、第1の色値及び複数の第2の色値から決定される。
【0079】
図5は、図2を参照して述べられたような方法を実行し得る、例示的なデータ処理システムを示すブロック図を示す。
【0080】
図5に示されるように、データ処理システム500は、システムバス506を介してメモリ要素504に結合される、少なくとも1つのプロセッサ502を含んでもよい。それゆえ、データ処理システムは、メモリ要素504内にプログラムコードを記憶してもよい。さらに、プロセッサ502は、システムバス506を介してメモリ要素504からアクセスされるプログラムコードを実行してもよい。一態様では、データ処理システムは、プログラムコードを記憶及び/又は実行するために好適な、コンピュータとして実装されてもよい。しかしながら、データ処理システム500は、本明細書内で述べられる機能を実行することが可能な、プロセッサ及びメモリを含む任意のシステムの形態で実装されてもよい点を理解されたい。
【0081】
メモリ要素504は、例えば、ローカルメモリ508及び1つ以上の大容量記憶デバイス510等の、1つ以上の物理メモリデバイスを含んでもよい。ローカルメモリとは、プログラムコードの実際の実行中に一般に使用される、ランダムアクセスメモリ又は他の非永続的メモリデバイスを指してもよい。大容量記憶デバイスは、ハードドライブ又は他の永続的データ記憶デバイスとして実装されてもよい。処理システム500はまた、実行中に大容量記憶デバイス510からプログラムコードが取得されなければならない回数を低減するために、少なくとも一部のプログラムコードの一時記憶を提供する、1つ以上のキャッシュメモリ(図示せず)を含んでもよい。また、処理システム500は、例えば、処理システム500がクラウドコンピューティングプラットフォームの一部である場合、別の処理システムのメモリ要素を使用することができてもよい。
【0082】
入力デバイス512及び出力デバイス514として示される、入出力(input/output: I/O)デバイスが、オプションとして、データ処理システムに結合されることができる。入力デバイスの例としては、限定するものではないが、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、(例えば、ボイス及び/又はスピーチ認識のための)マイク等を挙げることができる。出力デバイスの例としては、限定するものではないが、モニタ又はディスプレイ、スピーカ等を挙げることができる。入力デバイス及び/又は出力デバイスは、直接、又は介在I/Oコントローラを介して、データ処理システムに結合されてもよい。
【0083】
一実施形態では、入力デバイス及び出力デバイスは、(入力デバイス512及び出力デバイス514を取り囲む破線で図5に示されるような)複合型入力/出力デバイスとして実装されてもよい。そのような複合型デバイスの一例は、「タッチスクリーンディスプレイ」又は単に「タッチスクリーン」と称される場合もある、タッチ感知ディスプレイである。そのような実施形態では、デバイスへの入力は、タッチスクリーンディスプレイ上、又はタッチスクリーンディスプレイの近くでの、例えばスタイラス又はユーザの指等の、物理的実体の移動によって提供されてもよい。
【0084】
ネットワークアダプタ516もまた、データ処理システムに結合されて、介在する私設ネットワーク又は公衆ネットワークを介して、データ処理システムが、他のシステム、コンピュータシステム、リモートネットワークデバイス、及び/又はリモート記憶デバイスに結合されることを可能にしてもよい。ネットワークアダプタは、上述のシステム、デバイス、及び/又はネットワークによってデータ処理システム500に送信されるデータを受信するための、データ受信機と、データ処理システム500から上述のシステム、デバイス、及び/又はネットワークにデータを送信するための、データ送信機とを含んでもよい。モデム、ケーブルモデム、及びEthernet(登録商標)カードは、データ処理システム500と共に使用されてもよい、種々のタイプのネットワークアダプタの例である。
【0085】
図5に示されるように、メモリ要素504は、アプリケーション518を記憶してもよい。様々な実施形態では、アプリケーション518は、ローカルメモリ508、1つ以上の大容量記憶デバイス510内に記憶されてもよく、あるいは、ローカルメモリ及び大容量記憶デバイスとは別個であってもよい。データ処理システム500はさらに、アプリケーション518の実行を促すことが可能な(図5には示されない)オペレーティングシステムを実行してもよいことを理解されたい。アプリケーション518は、実行可能プログラムコードの形態で実装されており、データ処理システム500によって、例えばプロセッサ502によって、実行されることができる。アプリケーションの実行に応答して、データ処理システム500は、本明細書で述べられる1つ以上の動作又は方法ステップを実行するように構成されてもよい。
【0086】
本発明の様々な実施形態は、コンピュータシステムと共に使用するためのプログラム製品として実装されてもよく、このプログラム製品のプログラムは、(本明細書で説明される方法を含めた)実施形態の機能を定義する。一実施形態では、このプログラムは、様々な非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に含まれることができ、本明細書で使用されるとき、「非一時的コンピュータ可読記憶媒体」という表現は、全てのコンピュータ可読媒体を含むが、唯一の例外は一時的な伝搬信号である。別の実施形態では、このプログラムは、様々な一時的コンピュータ可読記憶媒体上に含まれることができる。例示的なコンピュータ可読記憶媒体としては、限定するものではないが、(i)情報が永続的に記憶される、書き込み不可記憶媒体(例えば、CD-ROMドライブによって読み取り可能なCD-ROMディスク、ROMチップ、又は任意のタイプの不揮発性固体半導体メモリ等の、コンピュータ内部の読み出し専用メモリデバイス)、及び(ii)変更可能な情報が記憶される、書き込み可能記憶媒体(例えば、フラッシュメモリ、ディスケットドライブ若しくはハードディスクドライブ内部のフロッピーディスク、又は任意のタイプのランダムアクセス固体半導体メモリ)が挙げられる。コンピュータプログラムは、本明細書で述べられるプロセッサ502上で実行されてもよい。
【0087】
本明細書で使用される用語法は、特定の実施形態を説明することのみを目的とするものであり、本発明を限定することを意図するものではない。本明細書で使用されるとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈がそうではないことを明確に示さない限り、複数形も含むことが意図される。本明細書で使用されるとき、用語「含む(comprises)」及び/又は「含んでいる(comprising)」は、記述された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するものであるが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在若しくは追加を排除するものではない点が、更に理解されるであろう。
【0088】
以下の請求項における全てのミーンズプラスファンクション又はステッププラスファンクションの要素の、対応する構造、材料、行為、及び均等物は、具体的に特許請求される他の特許請求要素と組み合わせて機能を実行するための、任意の構造、材料、又は行為を含むことが意図される。本発明の実施形態の説明は、例示を目的として提示されてきたが、網羅的であるか、又は開示された形態の実装形態に限定されることを意図するものではない。本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、多くの修正形態及び変形形態が当業者には明らかとなるであろう。実施形態は、本発明の原理及び一部の実際的応用を最良に説明し、想到される特定の用途に適するような様々な修正を有する様々な実施形態に関して、他の当業者が本発明を理解することを可能にするために、選択及び説明されるものとした。
図1
図2
図3
図4
図5