(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-13
(45)【発行日】2023-07-24
(54)【発明の名称】集積装置
(51)【国際特許分類】
B65G 57/03 20060101AFI20230714BHJP
B65G 47/53 20060101ALI20230714BHJP
【FI】
B65G57/03 Z
B65G47/53 G
(21)【出願番号】P 2020158682
(22)【出願日】2020-09-23
【審査請求日】2022-04-11
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和2年3月9日に、オリオン機械工業株式会社が、ビジョンマニュファクチャリング兵庫株式会社に、山崎久実が発明した集積装置を販売した。
(73)【特許権者】
【識別番号】000103932
【氏名又は名称】オリオン機械工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】山崎 久実
【審査官】板澤 敏明
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-135191(JP,A)
【文献】特開平08-059045(JP,A)
【文献】実開昭62-157718(JP,U)
【文献】実開昭61-176120(JP,U)
【文献】実開昭59-183426(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 57/00-57/32
B65G 47/53-47/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送路に沿って順次搬送される複数の物品を集積する集積装置であって、
前記搬送路の、物品の搬送方向延長線上に配置され、昇降自在に構成される基礎台と、
該基礎台が下降した際に、該基礎台の上方を出没自在に構成され、突出した状態で前記搬送路からの物品が載置される受け台と、
前記基礎台を下降させた後、前記搬送路に沿って順次搬送される複数の物品に対応して前記受け台を複数回出没させることで、前記搬送路からの物品を前記受け台から前記基礎台上に集積させる制御装置と、を備え
、
前記受け台は、前記物品の搬送方向に沿って配置される複数の受け部材を備え、
前記各受け部材は、前記搬送方向に向かって左右方向いずれか一方からそれぞれ出没自在に構成され、
前記基礎台は、前記物品が集積される集積面を有する底壁部と、該底壁部から連続して延び、対向する側壁部とからなる正面視コ字状に形成され、各側壁部に前記各受け部材が挿通される挿通孔がそれぞれ形成されることを特徴とする集積装置。
【請求項2】
搬送路に沿って順次搬送される複数の物品を集積する集積装置であって、
前記搬送路の、物品の搬送方向延長線上に配置され、昇降自在に構成される基礎台と、
該基礎台が下降した際に、該基礎台の上方を出没自在に構成され、突出した状態で前記搬送路からの物品が載置される受け台と、
前記基礎台を下降させた後、前記搬送路に沿って順次搬送される複数の物品に対応して前記受け台を複数回出没させることで、前記搬送路からの物品を前記受け台から前記基礎台上に集積させる制御装置と、を備え
、
前記受け台は、前記物品の搬送方向に沿って配置される複数の受け部材を備え、
前記各受け部材は、前記搬送方向に向かって左右方向いずれか一方からそれぞれ出没自在に構成され、
前記複数の受け部材が突出された状態で、前記物品の搬送方向に沿って最も前側の前記受け部材の載置面の高さは、他の前記受け部材の載置面の高さより低く設定されることを特徴とする集積装置。
【請求項3】
前記受け部材の、少なくとも、前記物品が載置される載置面は、合成樹脂にて構成されることを特徴とする請求項
1または2に記載の集積装置。
【請求項4】
前記受け部材は、少なくとも3台配置され、
前記隣接する受け部材は、前記左右方向において互いに相違する方向から出没自在に構成されることを特徴とする請求項
1~3いずれかに記載の集積装置。
【請求項5】
前記搬送路に沿って順次搬送される物品を前記受け台上に停止させるストッパ部材を備えることを特徴とする請求項1~
4いずれかに記載の集積装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、包装袋等の物品を所定数集積するための集積装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上述の集積装置における従来技術として、特許文献1には段積み装置が記載されている。当該特許文献1に記載の段積み装置は、物品を供給する搬送路と、該搬送路から落下した物品を受け取って段積みする昇降装置と、所定数段積みされた物品の上方に進出して次段の物品の落下を受け止めるゲート機構と、段積みされた物品を横方向に押し出す押出機構と、からなる構成である。
【0003】
そして、当該段積み装置では、昇降装置が上昇した状態で、搬送路から物品が昇降機構上に落下することで行われる。この物品の落下はセンサーによって検知されて昇降機構が間欠的に下降し、該昇降機構上に所定数の物品が積載される。また、当該段積み装置では、所定数の段積みが終了した後は、ゲート機構が作動することでゲート板が昇降機構上に進出し、次段の物品が落下した場合にこれを受け止め、段積みされた物品上に落下するのを防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した、特許文献1に記載の段積み装置では、物品が搬送路から昇降機構上で段積みされた物品群上に直接落下して、昇降機構がその上に物品が段積みされた状態で間欠的に下降するために、物品が、例えば、ポリエチレン製の極薄の包装袋等であると、昇降機構上に集積された物品群の姿勢が安定せずに、互いにズレたり、崩れてしまう可能性がある。
【0006】
そして、本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、搬送路から順次搬送されてくる複数の物品を所定数安定して集積することが可能な集積装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明は、搬送路に沿って順次搬送される複数の物品を集積する集積装置であって、前記搬送路の、物品の搬送方向延長線上に配置され、昇降自在に構成される基礎台と、該基礎台が下降した際に、該基礎台の上方を出没自在に構成され、突出した状態で前記搬送路からの物品が載置される受け台と、前記基礎台を下降させた後、前記搬送路に沿って順次搬送される複数の物品に対応して前記受け台を複数回出没させることで、前記搬送路からの物品を前記受け台から前記基礎台上に集積させる制御装置と、を備え、前記受け台は、前記物品の搬送方向に沿って配置される複数の受け部材を備え、前記各受け部材は、前記搬送方向に向かって左右方向いずれか一方からそれぞれ出没自在に構成され、前記基礎台は、前記物品が集積される集積面を有する底壁部と、該底壁部から連続して延び、対向する側壁部とからなる正面視コ字状に形成され、各側壁部に前記各受け部材が挿通される挿通孔がそれぞれ形成されることを特徴とするものである。
請求項2に記載した発明は、搬送路に沿って順次搬送される複数の物品を集積する集積装置であって、前記搬送路の、物品の搬送方向延長線上に配置され、昇降自在に構成される基礎台と、該基礎台が下降した際に、該基礎台の上方を出没自在に構成され、突出した状態で前記搬送路からの物品が載置される受け台と、前記基礎台を下降させた後、前記搬送路に沿って順次搬送される複数の物品に対応して前記受け台を複数回出没させることで、前記搬送路からの物品を前記受け台から前記基礎台上に集積させる制御装置と、を備え、前記受け台は、前記物品の搬送方向に沿って配置される複数の受け部材を備え、前記各受け部材は、前記搬送方向に向かって左右方向いずれか一方からそれぞれ出没自在に構成され、前記複数の受け部材が突出された状態で、前記物品の搬送方向に沿って最も前側の前記受け部材の載置面の高さは、他の前記受け部材の載置面の高さより低く設定されことを特徴とするものである。
請求項1及び2の発明では、まず、搬送路の延長線上に基礎台が、その集積面が搬送路の搬送面と同一平面上となるように位置して、物品が搬送手段により搬送路から基礎台の集積面上に載置される。続いて、制御装置からの指令により、基礎台がその集積面に物品を載せた状態で下降する。続いて、制御装置からの指令により、基礎台の上方に受け台が突出され、搬送路から次の物品が搬送手段により受け台上に載置される。続いて、制御装置からの指令により、受け台が没入されることで、受け台上の次の物品が基礎台の集積面上の物品上に落下して集積される。そして、制御装置からの指令により、搬送路に沿って順次搬送される複数の物品に対応して、受け台の出没動作を複数回繰り返すことで、搬送路からの物品が受け台を介して基礎台の集積面上に順次集積される。その後、基礎台の集積面上に所定数の物品が集積されると、制御装置からの指令により、受け台が没入された時点で、基礎台の集積面が搬送路の搬送面と同一平面上に到達するまで上昇して、搬送手段により集積された所定数の物品が次の工程に搬送される。
【0008】
このように、請求項1及び2の発明では、基礎台は、物品を所定数集積するタイミングにおいて移動する構成ではなく、また、搬送路に沿って順次搬送されてくる物品を受け台により一度受け止めて基礎台上に順次集積するので、基礎台上に、搬送路から順次搬送されてくる複数の物品を安定して集積することが可能となる。また、請求項1及び2の発明では、受け台は、物品の搬送方向に沿って配置される複数の受け部材を備え、各受け部材は、搬送方向に向かって左右方向いずれか一方からそれぞれ出没自在に構成されるので、複数の受け部材が突出した状態で、物品を各受け部材上に跨るように載置させることができ、その後、各受け部材を没入させることで、物品を安定して落下させることができる。また、受け台を複数の受け部材にて構成しているので、その構造を簡素化することができる。さらに、請求項1の発明では、基礎台は、物品が集積される集積面を有する底壁部と、該底壁部から連続して延び、対向する側壁部とからなる正面視コ字状に形成され、各側壁部に各受け部材が挿通される挿通孔がそれぞれ形成されるので、搬送路から順次搬送されてくる物品は、基礎台の底壁部の集積面上に集積され、集積された物品群は、対向する側壁部により左右方向から挟み込むように支持されることで、その物品群の姿勢を保持することができる。なお、物品の幅長に対応して、基礎台の対向する側壁部間の幅長を調整できるように構成することもできる。さらにまた、請求項2の発明では、複数の受け部材が突出された状態で、物品の搬送方向に沿って最も前側の受け部材の載置面の高さは、他の受け部材の載置面の高さより低く設定されるので、物品が各受け部材に引っ掛かることなく、物品を各受け部材上に跨るようにスムーズに載置させることができる。
【0010】
請求項3に記載した発明は、請求項1または2に記載した発明において、前記受け部材の、少なくとも、前記物品が載置される載置面は、合成樹脂にて構成されることを特徴とするものである。
請求項3の発明では、物品が搬送路に沿って搬送されてくる際、物品が静電気を帯びている可能性があるが、各受け部材の、少なくとも載置面は合成樹脂にて構成されているので、物品の各受け部材への付着を抑制することができる。
【0011】
請求項4に記載した発明は、請求項1~3いずれかに記載した発明において、前記受け部材は、少なくとも3台配置され、前記隣接する受け部材は、前記左右方向において互いに相違する方向から出没自在に構成されることを特徴とするものである。
請求項4の発明では、物品が各受け部材上を跨るように載置された後、各受け部材が没入する際、各受け部材と物品との間の摩擦力により物品を没入方向に引き込もうとする力が働くが、隣接する受け部材は、左右方向において互いに相違する方向から出没自在に構成されているので、各受け部材による物品を没入方向に引き込もうとする力が互いに打ち消し合い、物品が所望の姿勢を維持しつつその位置に留まり、安定して落下する。
【0014】
請求項5に記載した発明は、請求項1~4いずれかに記載した発明において、前記搬送路に沿って順次搬送される物品を前記受け台上に停止させるストッパ部材を備えることを特徴とするものである。
請求項5の発明では、ストッパ部材により、搬送路に沿って順次搬送されてくる物品を受け台上でその所定位置に適切に停止させることができる。その結果、基礎台上に物品をその姿勢を崩すことなく安定した姿勢で集積することが可能になる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る集積装置では、搬送路から順次搬送されてくる複数の物品を所定数安定して集積することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る集積装置を一構成とする包装装置の全体像を示す模式図である。
【
図2】
図2は、搬送装置の第1搬送手段及び第1受取手段を説明するための概略側面図である。
【
図3】
図3は、搬送装置の第1受取手段及び第2搬送手段を説明するための概略平面図である。
【
図4】
図4は、搬送装置の第3搬送手段、第2受取手段及び第4搬送手段と、本発明の実施形態に係る集積装置と示す概略平面図である
【
図5】
図5は、搬送装置の第3搬送手段、第2受取手段及び第4搬送手段と、本発明の実施形態に係る集積装置と示す概略側面図である
【
図6】
図6は、本発明の実施形態に係る集積装置によって複数の包装袋群を集積する作用を段階的に示した斜視図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施形態に係る集積装置によって複数の包装袋群を集積する作用を段階的に示した斜視図である。
【
図8】
図8は、本発明の実施形態に係る集積装置によって複数の包装袋群を集積する作用を段階的に示した斜視図である。
【
図9】
図9は、本発明の実施形態に係る集積装置によって複数の包装袋群を集積する作用を段階的に示した斜視図である。
【
図10】
図10は、本発明の実施形態に係る集積装置によって複数の包装袋群を集積する作用を段階的に示した斜視図である。
【
図11】
図11は、本発明の実施形態に係る集積装置によって複数の包装袋群を集積する作用を段階的に示した斜視図である。
【
図12】
図12は、本発明の実施形態に係る集積装置によって複数の包装袋群を集積する作用を段階的に示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態に係る集積装置1を
図1~
図12に基づいて詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る集積装置1は、物品である、密封チャック部2Aを有する極薄の包装袋2を所定枚集積するものである。
図1に示すように、包装袋2は、平面略矩形状に形成されている。包装袋2は、その長手方向一端部に密封チャック部2Aが設けられている。
図1に示すように、本実施形態に係る集積装置1は、自動で、包装袋2を所定枚積層した状態で外袋(図示略)に包装する包装装置100の一構成として備えられている。当該包装装置100は、順次供給される包装袋2を適宜タイミングで所定枚に集積しつつ、その包装袋群20(包装袋2を所定枚集積したもの)を順次搬送するための搬送装置3と、該搬送装置3により順次搬送される包装袋群20を再び集積する、本実施形態に係る集積装置1と、を備えている。
【0018】
まず、上述の搬送装置3を
図1~
図5に基づいて説明する。包装袋2は、
図1に示すように、長手方向一端部に設けられた密封チャック部2Aが互いに対向する向きで直列に一対配置される。該一対の包装袋2、2が搬送装置3に順次供給される。搬送装置3は、順次供給される包装袋2を適宜タイミングで集積して包装袋群20(
図2参照)とし、その包装袋群20を順次、本実施形態に係る集積装置1に搬送するものである。
【0019】
図1に示すように、搬送装置3は、一対の包装袋2、2をその向きを変えずに、一対の包装袋2、2間の距離を漸次拡大させるように、一対の包装袋2、2をそれぞれ所定方向に搬送する一対の第1搬送手段10、10と、該一対の第1搬送手段10、10からそれぞれ搬出された包装袋2、2を、その上面に複数枚積層するように受け取り可能であり、出没自在な一対の第1受取手段11、11と、一対の第1受取手段11、11の下方に配置され、一対の第1受取手段11、11から略同時に落下した所定枚にて積層された一対の包装袋群20、20(
図2参照)を所定方向に順次搬送する第2搬送手段12と、該第2搬送手段12により搬送される一対の包装袋群20、20を所定方向に順次搬送する一対の第3搬送手段13、13と、該一対の第3搬送手段13、13からそれぞれ搬出される一対の包装袋群20、20を略同時に受け取る出没可能な一対の第2受取手段14、14と、該一対の第2受取手段14、14の下方に配置され、該一対の第2受取手段14、14から略同時に落下した一対の包装袋群20、20を所定方向に順次搬送して、本実施形態に係る集積装置1に搬送する第4搬送手段15と、を備えている。このように、本実施形態に係る集積装置1には、搬送装置3によって所定枚にて集積された包装袋群20が順次搬送される。
【0020】
図1に示すように、第1搬送手段10は、供給される一対の包装袋2、2に対応して一対備えられている。一対の第1搬送手段10、10は、包装袋2、2の搬送方向に沿って次第にその間の距離が漸次大きくなるようにそれぞれ配置されている。第1搬送手段10による包装袋2の搬送方向は、包装袋2の短手方向と略同じである。
図2に示すように、第1搬送手段10は、上下一対の搬送ユニット18、18を搬送方向に沿って複数組備えて構成されている。
図2では、上下一対の搬送ユニット18、18が1組だけ図示されている。
【0021】
図2に示すように、搬送ユニット18は、駆動ローラ21と、複数の従動ローラ22と、該これら駆動ローラ21及び各従動ローラ22に巻回される搬送ベルト23と、を備えている。駆動ローラ21が回転駆動することで、搬送ベルト23が所定方向に回転される。その結果、包装袋2を、上下一対の搬送ユニット18、18の搬送ベルト23、23により挟持することで所定方向(
図2において左方向)に搬送することができる。なお、包装袋2が連続して搬送方向に沿って搬送されるように、その搬送方向に沿って隣接する上下一対の搬送ユニット18、18が、互いにその一部が重なるように配置されている。そして、一対の第1搬送手段10、10により、順次供給される一対の包装袋2、2をその間の距離を次第に大きくしながら所定方向(
図1において左方向)にそれぞれ搬送することができる。
【0022】
図1及び
図2に示すように、第1受取手段11、11は、一対の第1搬送手段10、10の搬送方向終端部から搬送方向延長線上にそれぞれ配置されている。第1受取手段11、11は、一対の第1搬送手段10、10に対応して一対備えられている。第1受取手段11は、その軸方向が第1搬送手段10の搬送方向終端部に向かって延びる第1受取シャフト27を備えている。該第1受取シャフト27、27は、
図3を参照して、包装袋2の長手方向に沿って間隔を置いて複数備えられる。当該各第1受取シャフト27は、その軸方向に沿って同時に出没自在に構成される。
図2を参照して、各第1受取シャフト27は、第1搬送手段10の上下一対の搬送ユニット18、18の間の位置より低い位置に配置される。
【0023】
そして、各第1受取シャフト27は、突出された状態で、第1搬送手段10の搬送方向終端部から飛び出すように搬出された包装袋2を所定枚、ここでは5枚積層されると没入して、その積層された所定枚の包装袋2(包装袋群20)を落下させることができる。そして、一対の第1受取手段11、11により、一対の第1搬送手段10、10から搬出された一対の包装袋2、2を所定枚積層して一対の包装袋群20、20として略同時に落下させ、この一対の第1受取手段11、11の各第1受取シャフト27、27の出没動作を繰り返すことにより、一対の包装袋群20、20を順次落下させることができる。
【0024】
図2及び
図3に示すように、第2搬送手段12は、一対の第1受取手段11、11の下方に備えられている。第2搬送手段12による包装袋群20の搬送方向は、一対の第1搬送手段10、10による包装袋2、2の搬送方向に対して略直交する方向となる。言い換えれば、第2搬送手段12による包装袋群20の搬送方向は、包装袋2の長手方向と略同じとなる。第2搬送手段12は、第1受取手段11からの包装袋群20を受け取って搬送する搬送台30が、一対の第1搬送手段10、10による包装袋2、2の搬送方向に対して略直交する方向に沿って移動自在に構成される。
図3を参照して、搬送台30、30は、その移動方向に沿って複数備えられている。各搬送台30は間欠的に移動する。搬送台30は、その移動方向前後に互いに対向して配置される前壁部32及び後壁部33と、これら前壁部32及び後壁部33の下端部を接続する底壁部34とを有する側面視コ字状に形成される。各搬送台30の底壁部34上に第1受取手段11からの包装袋群20が載置される。
【0025】
そして、隣接する空の搬送台30、30が一対の第1受取手段11、11の下方に停止した状態で、各搬送台30、30の底壁部34、34上に一対の第1受取手段11、11からの一対の包装袋群20、20がそれぞれ載置される。続いて、包装袋群20、20が載置された隣接する搬送台30、30が同時に移動すると共に、隣接する空の搬送台30、30が一対の第1受取手段11、11の下方に移動して、各搬送台30、30の底壁部34、34上に一対の第1受取手段11、11からの一対の包装袋群20、20がそれぞれ載置される。この動作を繰り返すことで、すなわち、隣接する一対の搬送台30、30が間欠的に移動することで、一対の第1受取手段11、11からの一対の包装袋群20、20を各搬送台30、30により所定方向(
図3において上方向)に搬送することができる。なお、間欠的に移動する一対の搬送台30、30上の一対の包装袋群20、20は、その密封チャック部2A、2Aが互いに対向する向きで搬送される。
【0026】
なお、
図3を参照して、各搬送台30の底壁部34の上面には、第1受取手段11の第1受取シャフト27の軸方向と同じ方向に沿って延びる溝部36が形成される。各溝部36、36は、各搬送台30の移動方向に沿って間隔を置いて複数形成される。これら溝部36、36内に、後述する第3搬送手段13の各搬送プッシャ38、38の先端が移動自在にそれぞれ挿入される。これら溝部36、36は、第3搬送手段13の搬送プッシャ38、38に対応して形成される。
【0027】
図4に示すように、第3搬送手段13、13は、第2搬送手段12の各搬送台30、30上の包装袋群20、20を所定方向(
図4において右方向)に搬送するものである。第3搬送手段13、13は、第2搬送手段12の間欠的に移動する一対の搬送台30、30上にそれぞれ載置される一対の包装袋群20、20に対応して一対備えられている。一対の第3搬送手段13、13は、第2搬送手段12の間欠的に移動する一対の搬送台30、30上にそれぞれ載置される一対の包装袋群20、20を同時に所定方向に搬送するものである。第3搬送手段13による包装袋群20の搬送方向(
図4において右方向)は、第2搬送手段12による包装袋群20の搬送方向に対して直交する方向となる。言い換えれば、第3搬送手段13による包装袋群20の搬送方向は、包装袋2の短手方向と同じである。
図5も参照して、第3搬送手段13は、第2搬送手段12の搬送台30の移動方向(包装袋群20の搬送方向)に沿って間隔を置いて配置される複数の搬送プッシャ38、38と、各搬送プッシャ38、38により第2搬送手段12の搬送台30上の包装袋群20が押されるようにして搬送される搬送面39と、を備えている。
【0028】
図5に示すように、各搬送プッシャ38は、側面視略L字状に屈曲された棒状にて形成され、上方から垂設されている。各搬送プッシャ38は、昇降自在であり、且つ第2搬送手段12の搬送台30上に載置される包装袋群20を搬送面39に沿って搬送すべく搬送方向に沿って進退自在に構成される。
図4を参照して、搬送面39には、各搬送プッシャ38の移動方向に沿って延びる溝部42が形成される。溝部42内に各搬送プッシャ38の先端が移動自在に挿入される。該溝部42、42は、各搬送プッシャ38、38に対応して複数形成されている。
【0029】
そして、
図4及び
図5を参照して、第2搬送手段12により一対の包装袋群20、20をそれぞれ載置した一対の搬送台30、30が一対の第3搬送手段13、13に近接する位置まで搬送されて停止すると、一対の搬送台30、30の底壁部34、34の上面と、一対の第3搬送手段13、13の搬送面39、39とが同一平面上に位置すると共に、一対の搬送台30、30の底壁部34、34の上面に設けた各溝部36、36と、一対の第3搬送手段13、13の搬送面39、39に設けた各溝部42、42とが連続するように一致する。そして、一対の第3搬送手段13、13の各搬送プッシャ38、38が最も後退した位置から下降して前進することで、各搬送台30、30上の一対の包装袋群20、20の短手方向端部の複数箇所を押すようにして、各搬送台30、30の底壁部34、34の上面から搬送面39、39に沿って同時に搬送する。なお、一対の第3搬送手段13、13により同時に搬送される一対の包装袋群20、20は、その密封チャック部2A、2Aが互いに対向する向きで搬送される。
【0030】
図4及び
図5に示すように、第2受取手段14、14は、一対の第3搬送手段13、13の搬送方向終端部の延長線上に配置されている。その結果、第2受取手段14、14は、一対の第3搬送手段13、13に対応して一対備えられている。第2受取手段14は、その軸方向が第3搬送手段13の搬送方向終端部に向かって延びる第2受取シャフト45を備えている。該第2受取シャフト45は、第3搬送手段13により搬送されてくる包装袋群20の長手方向に沿って間隔を置いて複数備えられる。当該各第2受取シャフト45、45は、その軸方向に沿って出没自在に構成される。
図5から解るように、各第2受取シャフト45、45は、第3搬送手段13の搬送面39より低い位置に配置される。そして、一対の第2受取手段14、14の各第2受取シャフト45、45は、突出された状態で、一対の第3搬送手段13、13の搬送面39、39から飛び出した包装袋群20、20を下方から受け取った後に没入して、一対の第3搬送手段13、13の搬送面39、39からの一対の包装袋群20、20を安定して第4搬送手段15の搬送面47上に落下させることができる。
【0031】
図4及び
図5に示すように、第4搬送手段15は、一対の第2受取手段14、14の下方に備えられている。第4搬送手段15による包装袋群20の搬送方向は、一対の第3搬送手段13、13による包装袋群20、20の搬送方向に対して略直交する方向となる。言い換えれば、第4搬送手段15による包装袋群20の搬送方向は、包装袋2の長手方向と同じである。第4搬送手段15は、一対の包装袋群20、20を一対の第2受取手段14、14を介して受け取り、一対の第3搬送手段13、13による一対の包装袋群20、20の搬送方向に対して略直交する方向に延びる搬送面47と、該搬送面47に設けられ、搬送方向に沿って延びる複数のスリット48と、該各スリット48から搬送面47上に出没自在で、且つ各スリット48に沿ってそれぞれ前進するように構成される各搬送プッシャ49と、を備えている。搬送プッシャ49は、棒状に形成される。スリット48は、搬送面47の幅方向(左右方向)に沿って間隔を置いて複数形成される。
【0032】
そして、搬送プッシャ49、49は、一対の第2受取手段14、14から搬送面47に落下した一対の包装袋群20、20の長手方向端部にそれぞれ当接するようにスリット48から搬送面47上に一対同時に突出される。続いて、搬送プッシャ49、49が、一対の包装袋群20、20をその長手方向端部から押すように同時にそれぞれ前進することで、搬送面47上の一対の包装袋群20、20を搬送面47に沿ってそれぞれ搬送することができる。このように、包装袋群20が第4搬送手段15の搬送面47に沿って順次、本実施形態に係る集積装置1に搬送される。なお、包装袋群20が第4搬送手段15の搬送面47に沿って順次、本実施形態に係る集積装置1に搬送される際には、包装袋群20において、その密封チャック部2Aが搬送方向前側になる向きと、搬送方向後側になる向きとが交互になるように搬送される。
【0033】
次に、本発明の実施形態に係る集積装置1を
図4、
図6~
図12に基づいて詳しく説明する。本実施形態に係る集積装置1は、搬送路である搬送装置3の第4搬送手段15の搬送面47から順次搬送される、物品である包装袋2の包装袋群20を所定組集積するものである。そして、
図4及び
図6に示すように、本実施形態に係る集積装置1は、第4搬送手段15の搬送面47の、包装袋群20の搬送方向延長線上に配置され、昇降自在に構成される基礎台53と、該基礎台53が降下した際に、該基礎台53の上方に出没自在に構成され、突出した状態で第4搬送手段15の搬送面47からの包装袋群20が載置される受け台54と、基礎台53を降下させた後、第4搬送手段15の搬送面47に沿って順次搬送される複数の包装袋群20(物品)に対応して受け台54を複数回出没させることで、第4搬送手段15の搬送面47からの包装袋群20を受け台54から基礎台53上に集積させる制御装置55と、第4搬送手段15の搬送面47に沿って順次搬送される包装袋群20を受け台54上に停止させるストッパ部材56と、を備えている。
【0034】
図4及び
図6に示すように、基礎台53は、搬送装置3を構成する第4搬送手段15の搬送面47の搬送方向延長線上に配置される。基礎台53は、第4搬送手段15により搬送される包装袋群20が所定組集積される集積面58を有する底壁部59と、該底壁部59の、包装袋群20の搬送方向に向かって左右両端から上方に連続してそれぞれ延び、対向する側壁部60A、60Bと、からなる正面視コ字状に形成される。基礎台53は、昇降自在に構成される。基礎台53は、制御装置55からの指令により、適宜タイミングにて昇降する。
図6から解るように、基礎台53は、最大限上昇した際、その基礎台53の底壁部59の集積面58が、第4搬送手段15の搬送面47と略同一平面上に位置する。なお、底壁部59の上面が集積面58として機能する。一方、基礎台53が最大限下降した際のその集積面58は、集積面58に集積される複数組の包装袋群20の高さに応じて、第4搬送手段15の搬送面47からの高さが設定される。対向する側壁部60A、60Bの高さは略同じであり、集積面58に集積される複数組の包装袋群20の高さに応じて設定される。
【0035】
基礎台53の対向する側壁部60A、60B間の距離は、包装袋2の幅長(左右方向の長さ)によって適宜設定される。要するに、対向する側壁部60A、60B間の距離は、底壁部59の集積面58に所定組集積された包装袋群20が左右方向に崩れないように左右方向から各側壁部60A、60Bにより支持できる程度に設定される。基礎台53の対向する側壁部60A、60Bにおいて、搬送方向に向かって左側の側壁部60Aの上部には、受け台54の、後述する搬送方向中間に位置する受け部材68Bが挿通される挿通孔62Aが形成される。一方、対向する側壁部60A、60Bにおいて、搬送方向に向かって右側の側壁部60Bの上部には、後述する搬送方向前側及び後側に位置する各受け部材68A、68Cが挿通される挿通孔62B、62Bが搬送方向に沿って間隔を置いてそれぞれ形成される。
【0036】
基礎台53の対向する側壁部60A、60Bにおいて、搬送方向に向かって左側の側壁部60Aの上面には、ストッパ部材56が固定されている。該ストッパ部材56は、対向する側壁部60A、60B間において、左側の側壁部60Aに近接して配置されている。ストッパ部材56は、上壁部65及びストッパ壁部66からなる側面視略L字状に形成される。ストッパ部材56の上壁部65が基礎台53の左側の側壁部60Aの上面に固定される。その結果、
図8を参照して、ストッパ部材56のストッパ壁部66の下端が、後述する受け台54を構成する搬送方向前側の受け部材68Aの載置面69A(上面)に近接して配置される。
【0037】
図6~
図9に示すように、受け台54は、第4搬送手段15から順次搬送される包装袋群20の搬送方向に沿って配置される複数の板状の受け部材68A、68B、68Cにて構成される。各受け部材68A、68B、68Cの上面が、第4搬送手段15から順次搬送される包装袋群20が載置される載置面69A、69B、69Cとして機能する。各受け部材68A、68B、68Cは、少なくとも、包装袋群20が載置される載置面69A、69B、69Cは合成樹脂にて構成される。具体的には、各受け部材68A、68B、68Cは、2層構造にて構成されており、下層は金属製プレートにて構成され、載置面69A、69B、69Cを有する上層は合成樹脂製プレートにて構成される。本実施形態では、受け部材68A、68B、68Cは、本実施形態では、搬送方向に沿って3台配置される。
【0038】
各受け部材68A、68B、68Cは、包装袋群20の搬送方向に向かって左右方向いずれか一方からそれぞれ出没自在に構成される。具体的には、隣接する受け部材68A、68B(68B、68C)は、前記左右方向において互いに相違する方向から出没自在に構成される。さらに本実施形態では、搬送方向前側及び後側に位置する受け部材68A、68Cは、搬送方向に向かって右側から出没自在にそれぞれ構成され、搬送方向中間に位置する受け部材68Bは、搬送方向に向かって左側から出没自在に構成される。
図8を参照して、各受け部材68A、68B、68Cは、基礎台53が最も下降した際に、基礎台53の対向する側壁部60A、60Bの各挿通孔62A、62B、62Bから基礎台53の底壁部59(集積面58)の上方に向かって略同時に突出するが、そのとき、搬送方向前側の受け部材68Aの載置面69Aは、搬送方向後側及び中間の各受け部材68C、68Bの載置面69C、69Bよりも、その高さが若干低くなるように構成されている。
【0039】
図4に示す制御装置55は、基礎台53を昇降させるための駆動源(図示略)に電気的に接続されている。制御装置55は、各受け部材68A、68B、68Cをそれぞれ出没させるための各駆動源(図示略)に電気的に接続されている。そして、制御装置55は、各種センサー(図示略)からの情報に基づいて、基礎台53を適宜タイミングにて昇降させるようにその駆動源に指令を出し、また、各種センサーからの情報に基づいて、各受け部材68A、68B、68Cを適宜タイミングにて出没させるように各駆動源に指令を出す構成となっている。当該制御装置55の制御方法における一実施例として、制御装置55からの指令により基礎台53を最大限下降させた後、制御装置55からの指令により第4搬送手段15の搬送面47に沿って順次搬送される複数の包装袋群20に対応して各受け部材68A、68B、68Cを複数回出没させることで、第4搬送手段15の搬送面47からの包装袋群20を各受け部材68A、68B、68Cを介して基礎台53の底壁部59の集積面58上に順次集積させるようにしている。この制御方法は、以下に詳しく説明する。
【0040】
次に、本発明の実施形態に係る集積装置1の作用を
図6~
図12に基づいて説明する。なお、搬送装置3の第4搬送手段15により、密封チャック部2Aが搬送方向前側に位置した包装袋群20と、密封チャック部2Aが搬送方向後側に位置した包装袋群20とが交互に本実施形態に係る集積装置1に順次搬送される。
まず、本実施形態に係る集積装置1では、制御装置55からの指令により、
図6に示すように、基礎台53が、その底壁部59の集積面58が第4搬送手段15の搬送面47と同一平面上となるように最大限上昇する。その状態で、
図7に示すように、例えば、密封チャック部2Aが搬送方向前側に位置した包装袋群20が、第4搬送手段15により、当該第4搬送手段15の搬送面47から基礎台53の底壁部59の集積面58上に乗り移る。続いて、
図8に示すように、制御装置55からの指令により、基礎台53がその集積面58に密封チャック部2Aが搬送方向前側に位置した包装袋群20を載せた状態で下降する。
【0041】
次に、
図8に示すように、制御装置55からの指令により、各受け部材68A、68B、68Cが、基礎台53の対向する側壁部60A、60Bに設けた挿通孔62A、62B、62Bを介して基礎台53の底壁部59の上方に突出される。続いて、
図9に示すように、第4搬送手段15により、その搬送面47から次の、密封チャック部2Aが搬送方向後側に位置した包装袋群20が、各受け部材68A、68B、68Cを跨るようにして各載置面69A、69B、69Cに乗り移る。このとき、包装袋群20の搬送方向前端がストッパ部材56のストッパ壁部66に僅かに干渉することで、包装袋群20をその所定位置に正確に停止させることが可能になる。続いて、
図10に示すように、制御装置55からの指令により、各受け部材68A、68B、68Cがそれぞれ没入されることで、各受け部材68A、68B、68C上の密封チャック部2Aが搬送方向後側に位置した包装袋群20が、基礎台53の集積面58上の、密封チャック部2Aが搬送方向前側に位置した包装袋群20上に落下して集積される。
【0042】
なお、各受け部材68A、68B、68Cの載置面69A、69B、69C上に包装袋群20が跨るように載置された状態で、各受け部材68A、68B、68Cがそれぞれ没入する際には、各受け部材68A、68B、68Cの載置面69A、69B、69Cと、包装袋群20との間の摩擦力により包装袋群20を没入方向に引き込もうとする力が働くが、隣接する受け部材68A、68B(68B、68C)は、左右方向において互いに相違する方向から出没自在に構成されているので、各受け部材68A、68B、68Cによる包装袋群20を没入方向に引き込もうとする力が互いに打ち消し合い、包装袋群20が所望の姿勢を維持しつつその位置に留まり、安定して落下される。
【0043】
再び、制御装置55からの指令により、各受け部材68A、68B、68Cが、基礎台53の対向する側壁部60A、60Bに設けた挿通孔62A、62B、62Bを介して基礎台53の底壁部59の上方に突出される。続いて、第4搬送手段15により、その搬送面47から次の、密封チャック部2Aが搬送方向前側に位置した包装袋群20が、各受け部材68A、68B、68Cを跨るようにして各載置面69A、69B、69Cに乗り移る。続いて、制御装置55からの指令により、各受け部材68A、68B、68Cがそれぞれ没入されることで、各受け部材68A、68B、68Cの載置面69A、69B、69C(上面)上の密封チャック部2Aが搬送方向前側に位置した包装袋群20が、基礎台53の集積面58上の、密封チャック部2Aが搬送方向後側に位置した包装袋群20上に落下して集積される。
【0044】
このように、制御装置55からの指令に基づき、
図11に示すように、第4搬送手段15によりその搬送面47に沿って順次搬送される包装袋群20(交互に搬送される、密封チャック部2Aが搬送方向前側に位置した包装袋群20及び密封チャック部2Aが搬送方向後側に位置した包装袋群20)に対応して、各受け部材68A、68B、68Cの出没動作を複数回繰り返すことで、搬送面47から順次搬送される包装袋群20が各受け部材68A、68B、68Cを介して基礎台53の底壁部59の集積面58上に順次集積される。なお、基礎台53の底壁部59の集積面58上には、密封チャック部2Aが搬送方向前側に位置した包装袋群20と、密封チャック部2Aが搬送方向後側に位置した包装袋群20とが交互に集積されることになる。その結果、集積された複数の包装袋群20の前側及び後側の全高を出来る限り一致させて、その全高を低く抑えることができ、しかも、集積された複数の包装袋群20の姿勢を安定させることができる。
【0045】
その後、
図12に示すように、基礎台53の底壁部59の集積面58上に所定枚の包装袋2(または所定組の包装袋群20)が集積されると、制御装置55からの指令により、各受け部材68A、68B、68Cが没入された時点で、基礎台53の底壁部59の集積面58が、第4搬送手段15の搬送面47と同一平面上に到達するまで上昇して、図示しない搬送手段により、集積された所定枚の包装袋2(または所定組の包装袋群20)が次の工程に搬送される。
【0046】
以上説明したように、本発明の実施形態に係る集積装置1では、第4搬送手段15の搬送面47の搬送方向延長線上に配置され、昇降自在に構成される基礎台53と、該基礎台53が下降した際に、該基礎台53の上方を出没自在に構成され、突出した状態で搬送面47からの包装袋群20(物品)が載置される受け台54と、基礎台53を下降させた後、搬送面47に沿って順次搬送される複数の包装袋群20に対応して受け台54を複数回出没させることで、搬送面47からの包装袋群20を基礎台53上に集積させる制御装置55と、を備えている。これにより、基礎台53は、包装袋群20を所定組集積するタイミングにおいて移動する構成ではなく、また、第4搬送手段15の搬送面47に沿って順次搬送されてくる各包装袋群20を受け台54により一度受け止めて基礎台53上に順次集積するので、基礎台53上に、第4搬送手段15の搬送面47から順次搬送されてくる複数の包装袋群20を安定して集積することが可能となる。
【0047】
また、本発明の実施形態に係る集積装置1では、受け台54は、包装袋群20の搬送方向に沿って配置される複数の受け部材68A、68B、68Cを備え、各受け部材68A、68B、68Cは、搬送方向に向かって左右方向いずれか一方からそれぞれ出没自在に構成される。これにより、複数の受け部材68A、68B、68Cが突出されると、包装袋群20は各受け部材68A、68B、68Cの載置面69A、69B、69C上に跨るように載置される。一方、各受け部材68A、68B、68Cを没入させることで、各受け部材68A、68B、68Cの載置面69A、69B、69C上の包装袋群20を安定して落下させることができる。また、受け台54を複数の受け部材68A、68B、68Cにて構成しているので、その構造を簡素化することができる。
【0048】
さらに、本発明の実施形態に係る集積装置1では、各受け部材68A、68B、68Cは、2層構造にて構成されており、下層は金属製プレートにて構成され、載置面69A、69B、69Cを有する上層は合成樹脂製プレートにて構成される。これにより、受け部材68A、68B、68Cにおいてその剛性を確保できると共に、包装袋群20の静電気等による、受け部材68A、68B、68Cの載置面69A、69B、69Cへの付着を抑制することができる。
【0049】
さらにまた、本発明の実施形態に係る集積装置1では、受け部材68A、68B、68Cは3台配置され、隣接する受け部材68A、68B(68B、68C)は、包装袋群20の搬送方向に向かってその左右方向にて互いに相違する方向から出没自在に構成される。これにより、各受け部材68A、68B、68Cの載置面69A、69B、69C上に包装袋群20が跨るように載置された状態で、各受け部材68A、68B、68Cがそれぞれ没入する際、各受け部材68A、68B、68Cによる包装袋群20を没入方向に引き込もうとする力を互いに打ち消し合うことができ、その結果、包装袋群20を所望の姿勢に維持させつつその位置に留まらせ、安定して落下させることができる。
【0050】
さらにまた、本発明の実施形態に係る集積装置1では、基礎台53は、包装袋群20が集積される集積面58を有する底壁部59と、包装袋群20の搬送方向に向かって左右両端から上方に連続してそれぞれ延び、対向する側壁部60A、60Bとからなる正面視コ字状に形成され、各側壁部60A、60Bに各受け部材68A、68B、68Cが挿通される挿通孔62A、62B、62Bがそれぞれ形成される。これにより、基礎台53の底壁部59の集積面58上に集積される複数の包装袋群20は、対向する側壁部60A、60Bにより左右方向から挟み込むように支持されるので、集積された複数の包装袋群20の姿勢を保持することができる。
【0051】
さらにまた、本発明の実施形態に係る集積装置1では、複数の受け部材68A、68B、68Cが突出された状態で、包装袋群20の搬送方向に沿って最も前側の受け部材68Aの上面の高さは、他の受け部材68B、68Cの上面の高さより低く設定される。これにより、包装袋群20が各受け部材68A、68B、68Cに引っ掛かることなく、包装袋群20を各受け部材68A、68B、68C上に跨るようにスムーズに載置させることができる。
【0052】
さらにまた、本発明の実施形態に係る集積装置1では、第4搬送手段15の搬送面47に沿って順次搬送される包装袋群20を受け台54(各受け部材68A、68B、68Cの載置面69A、69B、69C)上に停止させるストッパ部材56を備えている。そして、ストッパ部材56により、第4搬送手段15の搬送面47に沿って順次搬送されてくる包装袋群20を受け台54(各受け部材68A、68B、68Cの載置面69A、69B、69C)上でその所定位置に適切に停止させることができる。その結果、基礎台53の底壁部59の集積面58上に複数の包装袋群20をその姿勢を崩すことなく安定した姿勢で集積することが可能になる。
【符号の説明】
【0053】
1 集積装置,2 包装袋(物品),20 包装袋群(物品),47 搬送面(搬送路),53 基礎台,54 受け台,55 制御装置,56 ストッパ部材,58 集積面,59 底壁部,60A、60B 側壁部,62A、62B 挿通孔,68A、68B、68C 受け部材,69A、69B、69C 載置面