(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-13
(45)【発行日】2023-07-24
(54)【発明の名称】表示プログラム、表示制御方法、および表示制御装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/533 20140101AFI20230714BHJP
H04N 21/433 20110101ALI20230714BHJP
H04N 21/431 20110101ALI20230714BHJP
G06F 3/04847 20220101ALI20230714BHJP
【FI】
A63F13/533
H04N21/433
H04N21/431
G06F3/04847
(21)【出願番号】P 2021104274
(22)【出願日】2021-06-23
【審査請求日】2021-07-02
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】517062056
【氏名又は名称】株式会社QualiArts
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【氏名又は名称】及川 周
(72)【発明者】
【氏名】岩本 航輝
(72)【発明者】
【氏名】山城 悠太郎
【審査官】宮本 昭彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-183596(JP,A)
【文献】国際公開第2012/086149(WO,A1)
【文献】PotPlayer,Windows100% 2017年6月号,日本,株式会社晋遊舎,2017年05月13日,第20巻第6号通巻224号,第34~35頁
【文献】エナジーエアフォース エイムストライク,週刊ファミ通 2003年9月26日号,日本,株式会社エンターブレイン,2003年09月26日,第18巻第39号通巻771号,第144~145頁
【文献】今すぐ使えるかんたんビデオ編集&DVD作り,初版,日本,株式会社技術評論社,2018年07月10日,第77頁,ISBN978-4-7741-9833-0
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00 - 13/98
H04N 21/433
H04N 21/431
G06F 3/04847
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームの進行過程において、リアルタイムレンダリングの動画であって、所定タイミングごとにセリフの音声出力を含む動画を再生する再生処理部と、
前記再生処理部による前記リアルタイムレンダリングの動画の再生中に、当該動画の全体の長さと、前記全体における現在の再生位置とを示すシークバーを表示する表示処理部と、
前記シークバーの表示を用いて、再生位置の変更を受け付ける第1受付部と、
を備える表示制御装置としてコンピュータを機能させる表示プログラム
であって、
前記リアルタイムレンダリングの動画が再生される表示領域は、第1領域と、前記第1領域とは異なる第2領域とを含み、
前記第1受付部は、前記第1領域の操作と前記第2領域の操作とを受け付け可能であり、
前記再生処理部は、
前記第1受付部が前記第1領域の操作を受け付けることに応じて、現在出力されているセリフよりも時間軸で将来のセリフの冒頭が出力される位置へ再生位置を進め、
前記第1受付部が前記第2領域の操作を受け付けることに応じて、現在出力されているセリフよりも時間軸で過去のセリフの冒頭が出力される位置へ再生位置を戻す、
ことを特徴とする表示プログラム。
【請求項2】
前記表示処理部は、前記シークバーの表示および非表示を切り替え可能である、
ことを特徴とする請求項1に記載の表示プログラム。
【請求項3】
前記表示処理部は、前記第1受付部によって再生位置の変更が受け付けられる際に、変更後の再生位置に応じたセリフの文字列を表示する、
ことを特徴とする請求項
1または2に記載の表示プログラム。
【請求項4】
前記表示処理部は、
セリフのログを表示可能であり、
前記第1受付部が再生位置の変更を受け付けることによって、変更後の再生位置に応じたログを表示する、
ことを特徴とする請求項
1~
3のいずれか一項に記載の表示プログラム。
【請求項5】
前記表示制御装置は、
前記リアルタイムレンダリングの動画の再生速度の変更を受け付ける第2受付部を備え、
前記再生処理部は、前記第2受付部が再生速度の変更を受け付けることによって、前記リアルタイムレンダリングの動画の再生速度を変更する、
ことを特徴とする請求項1~
4のいずれか一項に記載の表示プログラム。
【請求項6】
前記表示制御装置は、
前記リアルタイムレンダリングの動画の一時停止または再開を受け付ける第3受付部を備え、
前記再生処理部は、前記第3受付部が一時停止を受け付けることによって、前記リアルタイムレンダリングの動画を一時停止し、前記第3受付部が再開を受け付けることによって、前記リアルタイムレンダリングの動画を再開する、
ことを特徴とする請求項1~
5のいずれか一項に記載の表示プログラム。
【請求項7】
表示制御装置に用いられるコンピュータが、
ゲームの進行過程において、リアルタイムレンダリングの動画であって、所定タイミングごとにセリフの音声出力を含む動画を再生する再生処理ステップと、
前記再生処理ステップにおける前記リアルタイムレンダリングの動画の再生中に、当該動画の全体の長さと、前記全体における現在の再生位置とを示すシークバーを表示する表示処理ステップと、
前記シークバーの表示を用いて、再生位置の変更を受け付ける第1受付ステップと、
を含む処理を実行
し、
前記リアルタイムレンダリングの動画が再生される表示領域は、第1領域と、前記第1領域とは異なる第2領域とを含み、
前記第1受付ステップでは、前記第1領域の操作と前記第2領域の操作とを受け付け可能であり、
前記再生処理ステップでは、
前記第1受付ステップにおいて前記第1領域の操作を受け付けることに応じて、現在出力されているセリフよりも時間軸で将来のセリフの冒頭が出力される位置へ再生位置を進め、
前記第1受付ステップにおいて前記第2領域の操作を受け付けることに応じて、現在出力されているセリフよりも時間軸で過去のセリフの冒頭が出力される位置へ再生位置を戻す、
ことを特徴とする表示制御方法。
【請求項8】
ゲームの進行過程において、リアルタイムレンダリングの動画であって、所定タイミングごとにセリフの音声出力を含む動画を再生する再生処理部と、
前記再生処理部による前記リアルタイムレンダリングの動画の再生中に、当該動画の全体の長さと、前記全体における現在の再生位置とを示すシークバーを表示する表示処理部と、
前記シークバーの表示を用いて、再生位置の変更を受け付ける第1受付部と、
を備え
、
前記リアルタイムレンダリングの動画が再生される表示領域は、第1領域と、前記第1領域とは異なる第2領域とを含み、
前記第1受付部は、前記第1領域の操作と前記第2領域の操作とを受け付け可能であり、
前記再生処理部は、
前記第1受付部が前記第1領域の操作を受け付けることに応じて、現在出力されているセリフよりも時間軸で将来のセリフの冒頭が出力される位置へ再生位置を進め、
前記第1受付部が前記第2領域の操作を受け付けることに応じて、現在出力されているセリフよりも時間軸で過去のセリフの冒頭が出力される位置へ再生位置を戻す、
ことを特徴とする表示制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示プログラム、表示制御方法、および表示制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各種ゲーム機においてキャラクタによるセリフが表示されるものが知られている(例えば、下記特許文献1参照。)。例えば、リアルタイムレンダリングでキャラクタやそれによるセリフが表示されるものが知られている。このようなセリフの表示では、キャラクタによる一つのセリフの再生が終えると、ユーザの操作(タップ)を待って、次のセリフが表示されるものもある。また、既に見終えたセリフのログを閲覧するには、ログの文字のみが表示されるものもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、既に見終えた部分を見返したいとき、ログの閲覧機能があったとしても、文字のみが表示され、リアルタイムレンダリングによるキャラクタやそのアニメーションなどの演出が見返せないという問題があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、リアルタイムレンダリングにもかかわらず、まるでプリレンダ(事前収録)の動画のような操作性でゲームのストーリの閲覧を可能にし、ゲームの興趣を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様である表示プログラムは、ゲームの進行過程において、リアルタイムレンダリングの動画であって、所定タイミングごとにセリフの音声出力を含む動画を再生する再生処理部と、前記再生処理部による前記リアルタイムレンダリングの動画の再生中に、当該動画の全体の長さと、前記全体における現在の再生位置とを示すシークバーを表示する表示処理部と、前記シークバーの表示を用いて、再生位置の変更を受け付ける第1受付部と、を備える表示制御装置としてコンピュータを機能させる表示プログラムであって、前記リアルタイムレンダリングの動画が再生される表示領域は、第1領域と、前記第1領域とは異なる第2領域とを含み、前記第1受付部は、前記第1領域の操作と前記第2領域の操作とを受け付け可能であり、前記再生処理部は、前記第1受付部が前記第1領域の操作を受け付けることに応じて、現在出力されているセリフよりも時間軸で将来のセリフの冒頭が出力される位置へ再生位置を進め、前記第1受付部が前記第2領域の操作を受け付けることに応じて、現在出力されているセリフよりも時間軸で過去のセリフの冒頭が出力される位置へ再生位置を戻す、ことを特徴とする表示プログラムである。
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の他の態様である表示制御方法は、表示制御装置に用いられるコンピュータが、ゲームの進行過程において、リアルタイムレンダリングの動画であって、所定タイミングごとにセリフの音声出力を含む動画を再生する再生処理ステップと、前記再生処理ステップにおける前記リアルタイムレンダリングの動画の再生中に、当該動画の全体の長さと、前記全体における現在の再生位置とを示すシークバーを表示する表示処理ステップと、前記シークバーの表示を用いて、再生位置の変更を受け付ける第1受付ステップと、を含む処理を実行し、前記リアルタイムレンダリングの動画が再生される表示領域は、第1領域と、前記第1領域とは異なる第2領域とを含み、前記第1受付ステップでは、前記第1領域の操作と前記第2領域の操作とを受け付け可能であり、前記再生処理ステップでは、前記第1受付ステップにおいて前記第1領域の操作を受け付けることに応じて、現在出力されているセリフよりも時間軸で将来のセリフの冒頭が出力される位置へ再生位置を進め、前記第1受付ステップにおいて前記第2領域の操作を受け付けることに応じて、現在出力されているセリフよりも時間軸で過去のセリフの冒頭が出力される位置へ再生位置を戻す、ことを特徴とする表示制御方法である。
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明の他の態様である表示制御装置は、ゲームの進行過程において、リアルタイムレンダリングの動画であって、所定タイミングごとにセリフの音声出力を含む動画を再生する再生処理部と、前記再生処理部による前記リアルタイムレンダリングの動画の再生中に、当該動画の全体の長さと、前記全体における現在の再生位置とを示すシークバーを表示する表示処理部と、前記シークバーの表示を用いて、再生位置の変更を受け付ける第1受付部と、を備え、前記リアルタイムレンダリングの動画が再生される表示領域は、第1領域と、前記第1領域とは異なる第2領域とを含み、前記第1受付部は、前記第1領域の操作と前記第2領域の操作とを受け付け可能であり、前記再生処理部は、前記第1受付部が前記第1領域の操作を受け付けることに応じて、現在出力されているセリフよりも時間軸で将来のセリフの冒頭が出力される位置へ再生位置を進め、前記第1受付部が前記第2領域の操作を受け付けることに応じて、現在出力されているセリフよりも時間軸で過去のセリフの冒頭が出力される位置へ再生位置を戻す、ことを特徴とする表示制御装置である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ゲームの興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態の利用者端末装置100の一例を示す説明図である。
【
図2】本実施形態に係る利用者端末装置100のハードウェア構成の一例を示す説明図である。
【
図3】ゲームに用いられるデータテーブルの一例を示す説明図である。
【
図4】第1話のストーリを再生させているときの横画面G1の一例を示す説明図である。
【
図5】ユーザがディスプレイ205の画面の中央領域420をタップした際の横画面G2の一例を示す説明図である。
【
図6】シークバー500のスライダー500bを移動させた際の横画面G3の一例を示す説明図である。
【
図7】セリフの移動を受け付ける横画面G4の一例を示す説明図である。
【
図8】第1話のストーリを再生させているときの縦画面G5の一例を示す説明図である。
【
図9】ユーザが中央領域820をタップした際の縦画面G6の一例を示す説明図である。
【
図10】利用者端末装置100の機能的構成の一例を示す説明図である。
【
図11】利用者端末装置100が行う表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】利用者端末装置100が行う表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
【0012】
(実施形態)
(利用者端末装置100の一例)
図1は、本実施形態の利用者端末装置100の一例を示す説明図である。利用者端末装置100は、表示制御装置の一例である。利用者端末装置100は、例えば、タッチパネルディスプレイおよびスピーカを備えたコンピュータ装置である。利用者端末装置100は、具体的には、スマートフォンやタブレット端末である。
【0013】
(利用者端末装置100のハードウェア構成の一例)
図2は、本実施形態に係る利用者端末装置100のハードウェア構成の一例を示す説明図である。
図2において、利用者端末装置100は、CPU201と、メモリ202と、通信インタフェース(I/F)203と、操作部204と、ディスプレイ205と、スピーカ206と、各種センサ207とを備える。これらは、バス220を介して相互に通信可能である。
【0014】
CPU201は、利用者端末装置100の全体の制御を司る。メモリ202は、ROM、RAMなどの各種記憶部を含む。ROMは、各種プログラムを記録している。RAMは、CPU201のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU201は、RAMをワークエリアとして使用しながら、ROMに記憶された各種プログラムを実行することによって、利用者端末装置100の全体の制御を司る。また、メモリ202は、本実施形態に係る表示プログラムなどの各種プログラムを記憶する。具体的には、メモリ202には、各種のアプリケーションプログラム(アプリ)がインストールされている。アプリは、例えば、ゲームアプリや、メッセージアプリなどである。
【0015】
通信インタフェース303は、ネットワークに接続され、ネットワークを介して他の装置(例えば、外部のゲームサーバ)に接続される。
操作部204は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のタッチキーを表示するタッチパネルや、ハードキーなどである。
ディスプレイ205は、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、文字、画像、コードなどを表示する。
スピーカ206は、音を出力する。なお、利用者端末装置100は、不図示の音声出力端子を備え、イヤホンによって音を出力することも可能である。
各種センサ207は、例えば、ジャイロセンサ、加速度センサ、距離センサなどを含む。利用者端末装置100は、各種センサ207の検出結果に基づいて、利用者端末装置100の傾きに応じた画面(縦画面、横画面)を表示する。
【0016】
また、利用者端末装置100は、不図示のGPU(Graphics Processing Unit)を備える。GPUは、CPU201の指令によって画像処理を行う。GPUは、3Dグラフィックスによる画像を表示させることが可能である。
【0017】
(本実施形態に係るゲームについて)
本実施形態に係る利用者端末装置100には、所定のゲームのアプリ(以下「ストーリアプリ」という場合がある。)がインストールされている。このストーリアプリのゲームでは、キャラクタが登場し、ストーリごとに、キャラクタがセリフを述べていくシーンがある。以下に、このシーンに用いられるデータテーブルについて説明する。
【0018】
図3は、ゲームに用いられるデータテーブルの一例を示す説明図である。
図3(A)は、ストーリのデータテーブルTB1を示す。データテーブルTB1は、ストーリNo.と、ストーリ名と、時間との各項目を含む。各項目にデータが設定されることにより、ストーリ情報300(300a、300b等)がレコードとして記憶される。
【0019】
ストーリNo.は、ストーリを識別する識別情報である。ストーリ名は、ストーリに付された名称である。時間は、ストーリの再生時間である。一例を挙げると、ストーリ情報300aは、ストーリNo.「S001」、ストーリ名「第1話デビュー」、再生時間「4分27秒」のストーリを示す。
【0020】
図3(B)は、セリフのデータテーブルTB2を示す。データテーブルTB2は、ストーリNo.と、セリフNo.と、開始時間と、セリフ内容との各項目を含む。各項目にデータが設定されることにより、セリフ情報310(310a、310b等)がレコードとして記憶される。
【0021】
ストーリNo.は、ストーリを識別する識別情報である。セリフNo.は、セリフを識別する識別情報である。開始時間は、第1話のストーリにおける、各セリフの開始タイミングである。セリフ内容は、キャラクタが発するセリフである。一例を挙げると、ストーリNo.1には、セリフNo.「001」~「0170」の70個のセリフが対応付けられている。例えば、セリフNo.1は、「始めまして。宇田川花子です。」を示す。70個のセリフは、ストーリNo.「S001」のストーリにおいて、セリフNo.の若い番号から順に、所定のタイミング(開始タイミングになると)で発せられる。
【0022】
上述したデータテーブルTB1、TB2は、メモリ202に記憶される。利用者端末装置100は、外部のゲームサーバからストーリアプリをインストールする際に、データテーブルTB1、TB2をメモリ202に記憶する。なお、利用者端末装置100は、外部のゲームサーバから、ゲームの進行に応じて、その都度、ストーリ情報300およびセリフ情報310を取得するようにしてもよい。すなわち、利用者端末装置100は、メモリ202にデータテーブルTB1、TB2を記憶しなくてもよい。
【0023】
(ゲーム中にディスプレイ205に表示される表示画面の一例)
次に、
図4~
図9を用いて、第1話のストーリの再生中に、ディスプレイ205に表示される表示画面の一例について説明する。
図4~
図7では、利用者端末装置100を横向きにした際に表示される横画面について説明し、
図8、
図9では、利用者端末装置100を縦向きにした際に表示される縦画面について説明する。
【0024】
図4は、第1話のストーリを再生させているときの横画面G1の一例を示す説明図である。
図4において、横画面G1には、キャラクタ400が表示されている。第1話のストーリの再生が開始されてから、キャラクタ400は、適宜、字幕表示410に示すセリフを発する。すなわち、利用者端末装置100は、キャラクタ400が発する音声をスピーカやイヤホンなどから出力する。なお、音声の出力が禁止される設定となっている場合には、利用者端末装置100は、当該音声を出力しない。横画面G1において、ユーザが画面の中央領域420をタップすると、
図5に示す画面に遷移する。
【0025】
図5は、ユーザがディスプレイ205の画面の中央領域420をタップした際の横画面G2の一例を示す説明図である。
図5において、横画面G2は、メニュー画面を示す。具体的には、横画面G2は、シークバー500と、一時停止ボタン501と、再生速度変更ボタン502、スキップボタン503と、字幕切替ボタン504と、表示形式示唆画像505とを含む。
【0026】
シークバー500は、全体表示500aと、スライダー500bとを含む。全体表示500aは、第1話のストーリの全体の長さを示す。スライダー500bは、全体における現在の再生位置を示す。全体表示500aは、例えば、第1話のストーリの全体の長さが4分27秒であることを示している。また、スライダー500bは、第1話のストーリの開始から、26秒が経過した位置を示している。
【0027】
一時停止ボタン501は、表示中の横画面G2を、一時停止させることを受け付けるボタンである。再生速度変更ボタン502は、再生速度の変更を受け付けるボタンである。再生速度は、例えば、1.0倍から1.5倍の範囲で変更することが可能である。スキップボタン503は、第1話のストーリをスキップさせることを受け付けるボタンである。字幕切替ボタン504は、字幕表示410のON/OFFを受け付けるボタンである。表示形式示唆画像505は、横画面および縦画面のうち、現在表示中の画面を示す。なお、表示形式示唆画像505がタップされることによって、表示形式の変更(横画面→縦画面、縦画面→横画面)を受け付けるようにしてもよい。
【0028】
図6は、シークバー500のスライダー500bを移動させた際の横画面G3の一例を示す説明図である。
図6の横画面G3は、ユーザがスライダー500bを、2分28秒の位置から1分59秒の位置にドラッグさせた場合を示している。横画面G3では、1分59秒におけるセリフを示すセリフ小表示600が表示される。セリフ小表示600は、字幕表示410よりも小さい文字でセリフが表示されている。シークバー500上の1分59秒の位置で、ユーザがスライダー500bを離すと(移動が確定すると)、その位置に対応する動画およびセリフが出力されることとなる。
【0029】
図7は、セリフの移動を受け付ける横画面G4の一例を示す説明図である。
図7の横画面G4において、ユーザが第1領域700aをタップしたとする。すると、動画の再生位置が次のセリフの位置に移動する。例えば、現在のセリフが長いセリフであれば、その分、再生位置が大きく移動することとなる。また、第1領域700aは、タップされたことをユーザに認識させるために、表示態様が変わる。例えば、第1領域700aは、他の領域に比べて暗くなる。
【0030】
また、横画面G4において、ユーザが第2領域700bをタップしたとする。すると、動画の再生位置が1つ前のセリフの位置に移動する。例えば、1つ前のセリフが長いセリフであれば、その分、再生位置が大きく移動することとなる。また、第2領域700bは、タップされたことをユーザに認識させるために、表示態様が変わる。例えば、第2領域700bは、他の領域に比べて暗くなる。なお、各ストーリにおける1つ目のセリフの再生中に、第2領域700bをタップされたとすると、1つ前のセリフが存在しないため、現在再生中の1つ目のセリフの開始位置に移動することとなる。
【0031】
図8は、第1話のストーリを再生させているときの縦画面G5の一例を示す説明図である。
図8において、縦画面G5は、動画領域800と、ログ表示810とを含む。動画領域800には、
図4の横画面G1と同様のキャラクタ400が表示されている。ログ表示810は、キャラクタ400が発したセリフの履歴811aや、他のキャラクタが発した直近のセリフの履歴811bを示す。また、縦画面G5では、シークバー500が常時表示されている。縦画面G5において、ユーザが動画領域の中央領域820をタップすると、
図9に示す画面に遷移する。
【0032】
図9は、ユーザが中央領域820をタップした際の縦画面G6の一例を示す説明図である。
図9において、縦画面G6は、メニュー画面を示す。具体的には、縦画面G6は、シークバー500と、一時停止ボタン501と、再生速度変更ボタン502、スキップボタン503と、字幕切替ボタン504と、表示形式示唆画像505を含む。なお、縦画面G6において、動画領域800に表示される内容は、図の横画面G2に表示される内容とほぼ同様である。
【0033】
なお、縦画面G5、G6においても、横画面G3と同様に、ユーザがスライダー500bを移動させると、移動させた再生位置のセリフ小表示600が表示される。特に、縦画面G5、G6では、ユーザがスライダー500bを移動させると、ログ表示810についても、移動させた再生位置における直近のセリフに切り替わる。
【0034】
また、縦画面G5、G6においても、横画面G4と同様に、キャラクタ400が表示される右側の第1領域700aがタップされると、動画の再生位置が次のセリフの位置に移動し、キャラクタ400が表示される左側の第2領域700bがタップされると、動画の再生位置が1つ前のセリフの位置に移動する。また、縦画面G5、G6においても、第1領域700aまたは第2領域700bがタップされると、タップされた領域が他の領域に比べて暗くなる。
【0035】
(利用者端末装置100の機能的構成)
図10は、利用者端末装置100の機能的構成の一例を示す説明図である。
図10において、利用者端末装置100は、再生処理部1001と、表示処理部1002と、第1受付部1003と、第2受付部1004と、第3受付部1005とを備える。各部は、CPU201によって実現される。すなわち、CPU201が、メモリ202に記憶されている表示プログラムを実行することにより、各部(これらの構成要素)の機能を実現する。
【0036】
なお、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0037】
再生処理部1001は、ゲームの進行過程において、所定タイミングごとにセリフの音声出力を含む動画を再生する。ゲームは、ストーリごとにキャラクタがセリフを述べるシーンを含むゲームであればよい。このため、本実施形態の対象とするゲームは、ロールプレイングゲーム、球技系のゲーム、格闘技系のゲームなど、いずれのゲームであってもよい。
【0038】
また、本実施形態において動画は、リアルタイムレンダリングである。リアルタイムレンダリングは、即時に、高速に計算がおこなわれるレンダリング方法である。リアルタイムレンダリングでは、処理の開始とほぼ同時に画像の解析および生成が可能であるため、オンラインゲームのような双方向で情報をやりとりするコンテンツに適している。リアルタイムレンダリングでは、ほぼ待ち時間がなく、レンダリング(画像化)が可能になるため、編集、確認の時間が大幅に短縮され、アウトプットのクオリティを向上させることが可能である。
【0039】
また、本実施形態において、動画は、ストーリ単位の動画であり、例えば、第1話のストーリである。所定タイミングは、各ストーリにおけるセリフごとの開始タイミングである。
【0040】
表示処理部1002は、再生処理部1001による動画の再生中に、シークバー500を表示する。シークバー500は、動画の全体の長さ(全体表示500a)と、全体における現在の再生位置(スライダー500b)とを示す。本実施形態において、シークバー500(スライダー500b)は、横方向に移動して、時間の経過を示す態様としている。ただし、シークバー500(スライダー500b)は、このような態様に限らず、縦方向や斜め方向に移動して、時間の経過を示す態様としてもよい。
【0041】
(シークバー500の表示/非表示について)
表示処理部1002は、シークバー500の表示および非表示を切り替え可能である。表示処理部1002は、シークバー500が非表示の状態において、ディスプレイ205の画面の中央領域420(
図4参照)がタップされると、シークバー500を表示する。中央領域420がタップされてから、一定時間、画面の操作を受け付けない場合、シークバー500は、再び、非表示となる。また、表示処理部1002は、縦画面G5、G6(
図8、
図9参照)において、シークバー500を常時表示する。
【0042】
なお、横画面G1~G4(
図4~
図7参照)において、シークバー500を常時表示するように、ユーザによる設定が可能であってもよい。また、縦画面G5、G6(
図8、
図9参照)において、シークバー500を常時表示しないように(
図8の中央領域820のタップによって表示するすように)、ユーザによる設定が可能であってもよい。
【0043】
(再生位置の変更について)
第1受付部1003は、シークバー500の表示(スライダー500b)を用いて、再生位置の変更を受け付ける。具体的には、利用者端末装置100は、スライダー500bの移動操作を受け付ける。再生位置の変更は、ディスプレイ205(タッチパネル)の操作(ドラッグ)によって受け付けられる。ただし、当該変更は、ハードキーで受け付けられてもよい。再生位置の変更を受け付けた場合、再生処理部1001は、受け付けた再生位置に対応する動画を再生する。
【0044】
本実施形態において、再生位置が変更される場合、セリフの途中から、動画の再生が開始されず、セリフの冒頭から動画の再生が開始されるようになっている。例えば、ユーザによってスライダー500bが操作されると、表示処理部1002は、スライダー500bを、セリフの冒頭位置となる位置に補正して表示するようにしてもよい。また、ユーザによってスライダー500bが操作されると、スライダー500bは、ユーザの操作した位置に補正されずに表示されてもよい。この場合、移動が確定した位置がセリフの途中位置であったとすると、再生処理部1001は、冒頭からセリフが開始されるように、動画の開始位置を補正するようにしてもよい。
【0045】
なお、再生位置が変更される場合、セリフの途中から、動画の再生が開始されるようにしてもよい。この場合、スライダー500bの表示位置を補正したり、動画の開始位置を補正したりしなくてもよい。
【0046】
また、第1受付部1003は、ログ表示810(
図8参照)において、セリフの履歴811を受け付けるようにしてもよい。再生処理部1001は、第1受付部1003によって受け付けられた履歴811に対応する動画を再生させるようにしてもよい。
【0047】
(セリフ小表示について)
表示処理部1002は、第1受付部1003によって再生位置の変更が受け付けられる際に、変更後の再生位置に応じたセリフの文字列(
図6のセリフ小表示600)を表示する。また、縦画面の表示中において、表示処理部1002は、第1受付部1003によって再生位置の変更が受け付けられる際に、変更後の再生位置に応じたログ表示810を表示する。
【0048】
(セリフ飛ばし、セリフ戻しについて)
動画が再生される表示領域は、第1領域700aと、第1領域700aとは異なる第2領域700bとを含む。第1領域700aおよび第2領域700bは、画面の中央領域420(
図4参照)とも異なる領域である。第1受付部1003は、第1領域700aが操作(例えば、タップ)されることに応じて、再生位置を進める変更を受け付ける。具体的には、第1受付部1003は、現在出力されているセリフよりも時間軸で将来のセリフが出力される位置へ再生位置を進める変更を受け付ける。
【0049】
第1受付部1003によって当該変更が受け付けられると、再生処理部1001は、次のセリフが開始される位置まで再生位置を進める。なお、再生処理部1001が再生位置を進めるのは、次のセリフの開始位置に限らず、例えば、2つ先のセリフの開始位置や、3つ先のセリフの開始位置としてもよい。また、セリフの開始位置をいくつ先に進めるかの値は、ユーザによる設定に応じた値としてもよい。
【0050】
また、第1受付部1003は、第2領域700bが操作(例えば、タップ)されることに応じて、再生位置を戻す変更を受け付ける。具体的には、第1受付部1003は、現在出力されているセリフよりも時間軸で過去のセリフが出力される位置へ再生位置を戻す変更を受け付ける。
【0051】
第1受付部1003によって当該変更が受け付けられると、再生処理部1001は、1つ前のセリフの位置まで再生位置を戻す。なお、再生処理部1001が再生位置を戻すのは、1つ前のセリフの位置に限らず、例えば、2つ前のセリフの位置や、3つ前のセリフの位置としてもよい。また、セリフの位置をいくつ戻すかの値は、ユーザによる設定に応じた値としてもよい。
【0052】
(セリフの字幕表示410のON/OFFについて)
表示処理部1002は、キャラクタ400が発するセリフの字幕(字幕表示410)を表示可能である。具体的には、表示処理部1002は、字幕表示410の表示および非表示を切り替え可能である。表示処理部1002は、字幕表示410のON/OFFを動画の再生中に切り替え可能である。ただし、表示処理部1002は、動画の再生前や再生後に切り替え可能としてもよい。具体的には、動画が再生されていないときに、字幕表示410のON/OFFの設定を受け付けるようにしてもよい。また、動画の再生中には、字幕表示410のON/OFFの設定を受け付けないようにしてもよい。
【0053】
(再生速度の変更について)
第2受付部1004は、動画の再生速度の変更を受け付ける。再生速度は、1.0~1.5倍の範囲に限らない。例えば、0.5倍とすることを可能してもよいし、2倍にすることを可能にしてもよい。また、再生速度の変更を受け付けるタイミングについても、動画の再生中以外のタイミングとしてもよい。
【0054】
(一時停止または再開について)
第3受付部1005は、動画の再生の一時停止または再開を受け付ける。再生処理部1001は、第3受付部1005によって動画の再生の一時停止が受け付けられると、受け付けたときの画面で再生を停止させる。また、再生処理部1001は、第3受付部1005によって動画の再開が受け付けられると、再生を再開させる。
【0055】
(スライダー500bを端に移動させる際のアシスト機能について)
ここで、利用者端末装置100(ディスプレイ205)の両端とシークバー500(全体表示500a)の両端との余白(隙間)が狭く、シークバー500の両端付近において、ユーザがスライダー500bの操作(微妙な調整)を行いにくいことがある。このため、例えば、ストーリの最初(0分00秒)に戻したいにもかかわらず、それ以外(0分05秒)に戻ったり、ストーリを次に進めたいにもかかわらず、残り5秒の位置に進んだりすることがある。
【0056】
そこで、本実施形態において、利用者端末装置100は、アシスト機能として、スライダー500bの位置を端に移動させやすくしている。具体的には、全体表示500aの左端の座標を「0」、右端の座標を「1」とすると、入力の値を「0~1」ではなく、例えば、「-0.015~1.015」と補正するようにする。そして、入力の値が「0~1」の範囲内にない値だった場合は、「0~1」の範囲内に収めるようにすることで、左端までスライダー500bを移動操作しなくても「0」の位置に移動させ、同じく、右端までスライダー500bを移動操作しなくても「1」の位置に移動させることが可能になる。
【0057】
特に、ディスプレイ205とシークバー500の間に余白がない場合、シークバー500の両端付近において、スライダー500bの操作を行いにくいことが顕著となる。本実施形態では、縦画面の場合にデザイン性を考慮して、ディスプレイ205とシークバー500との間に余白をとらないようにしている。一方で、横画面の場合には、ディスプレイ205とシークバー500の間に余白をとるようにしている。このため、本実施形態では、余白がないデザインの場合に(縦画面の場合に)、スライダー500bの位置を端に移動させるためのアシストを行うようにし、余白が十分にある場合に(横画面の場合に)、当該アシストを行わないようにしている。ただし、余白が十分にある場合にも、当該アシストを行うようにしてもよい。
【0058】
また、利用者端末装置100は、ディスプレイ205とシークバー500の余白サイズに応じて、当該補正を行うようにしてもよい。具体的には、ディスプレイ205とシークバー500の余白のサイズが閾値以下の場合に、利用者端末装置100は、当該補正を自動で行うようにしてもよい。また、当該補正の機能は、ユーザの設定に応じて、ON/OFFを切り替え可能であってもよい。
【0059】
(利用者端末装置100が行う表示制御処理の一例)
図11は、利用者端末装置100が行う表示制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、
図11では、横画面において動画(ストーリ)の再生を開始するものとする。
図11において、利用者端末装置100は、ストーリを開始するか否かを判断する(ステップS1101)。ストーリの開始とは、例えば、複数のストーリの一覧表示の中から再生対象のストーリが特定されて、開始の操作を受け付けることである。
【0060】
利用者端末装置100は、ストーリを開始するまで待機し(ステップS1101:NO)、ストーリを開始すると(ステップS1101:YES)、セリフの開始タイミングであるか否かを判断する(ステップS1102)。セリフの開始タイミングではない場合(ステップS1102:NO)、利用者端末装置100は、ステップS1104に進む。セリフの開始タイミングである場合(ステップS1102:YES)、利用者端末装置100は、スピーカ206からセリフを音声出力する(ステップS1103)。
【0061】
そして、利用者端末装置100は、画面の中央領域420(
図4参照)の操作(タップ)を受け付けたか否かを判断する(ステップS1104)。画面の中央領域420の操作を受け付けない場合(ステップS1104:NO)、利用者端末装置100は、ステップS1106に進む。画面の中央領域420の操作を受け付けた場合(ステップS1104:YES)、利用者端末装置100は、シークバー500を含むメニュー画面(
図5の横画面G2)を表示する(ステップS1105)。
【0062】
そして、利用者端末装置100は、スライダー500bの移動操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS1106)。スライダー500bの移動操作を受け付けない場合(ステップS1106:NO)、利用者端末装置100は、ステップS1111に進む。スライダー500bの移動操作を受け付けた場合(ステップS1106:YES)、利用者端末装置100は、変更後の再生位置におけるセリフを示すセリフ小表示600を行う(1107)。
【0063】
そして、利用者端末装置100は、変更が確定したか否かを判断する(ステップS1108)。変更が確定しない場合(ステップS1108:NO)、利用者端末装置100は、ステップS1111に進む。変更が確定した場合(ステップS1108:YES)、利用者端末装置100は、再生位置を変更するとともに(ステップS1109)、再生位置に応じたセリフを出力する(ステップS1110)。
【0064】
そして、利用者端末装置100は、セリフ飛ばし、またはセリフ戻しの操作(第1領域700aまたは第2領域700bのタップ)を受け付けたか否かを判断する(ステップS1111)。セリフ飛ばし、またはセリフ戻しの操作を受け付けない場合(ステップS1111:NO)、利用者端末装置100は、ステップS1113に進む。
【0065】
セリフ飛ばし、またはセリフ戻しの操作を受け付けた場合(ステップS1111:YES)、利用者端末装置100は、当該操作に応じて、1つ前のセリフまたは次のセリフの位置に再生位置を移動させる(ステップS1112)。
【0066】
次に、利用者端末装置100は、字幕表示410のON/OFFの設定変更(字幕切替ボタン504のタップ)を受け付けたか否かを判断する(ステップS1113)。字幕表示410のON/OFFの設定変更を受け付けない場合(ステップS1113:NO)、利用者端末装置100は、ステップS1115に進む。字幕表示410のON/OFFの設定変更を受け付けた場合(ステップS1113:YES)、字幕表示410の設定を変更する(ステップS1114)。
【0067】
次に、利用者端末装置100は、再生速度の変更(再生速度変更ボタン502のタップ)を受け付けたか否かを判断する(ステップS1115)。再生速度の変更を受け付けない場合(ステップS1115:NO)、利用者端末装置100は、ステップS1117に進む。再生速度の変更を受け付けた場合(ステップS1115:YES)、利用者端末装置100は、再生速度を変更する(ステップS1116)。
【0068】
次に、利用者端末装置100は、一時停止/解除(一時停止ボタン501のタップ)を受け付けたか否かを判断する(ステップS1117)。一時停止/解除を受け付けない場合(ステップS1117:NO)、利用者端末装置100は、ステップS1119に進む。一時停止/解除を受け付けた場合(ステップS1117:YES)、利用者端末装置100は、一時停止、または一時停止の解除を行う(ステップS1118)。
【0069】
次に、利用者端末装置100は、各種センサ207の検出結果に基づいて、縦画面に切り替えるか否かを判断する(ステップS1119)。縦画面に切り替える場合(ステップS1119:YES)、利用者端末装置100は、
図12のステップS1202に移行する。縦画面に切り替えない場合(ステップS1119:NO)、利用者端末装置100は、データテーブルTB2(
図3(B)参照)を参照し、次のセリフがあるか否かを判断する(ステップS1120)。
【0070】
次のセリフがある場合(ステップS1120:YES)、利用者端末装置100は、ステップS1102に戻る。次のセリフがない場合(ステップS1120:NO)、利用者端末装置100は、データテーブルTB1(
図3(A)参照)を参照し、次のストーリがあるか否かを判断する(ステップS1121)。次のストーリがある場合(ステップS1121:YES)、利用者端末装置100は、ステップS1101に戻る。
【0071】
次のストーリがない場合(ステップS1121:NO)、利用者端末装置100は、現在のストーリの終了タイミングであるか否かを判断する(ステップS1122)。利用者端末装置100は、現在のストーリの終了タイミングになるまで待機し(ステップS1122:NO)、現在のストーリの終了タイミングになると(ステップS1122:YES)、一連の処理を終了する。
【0072】
(利用者端末装置100が行う表示制御処理の一例)
図12は、利用者端末装置100が行う表示制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、
図12では、縦画面において動画(ストーリ)の再生を開始するものとする。また、
図12に示す処理では、
図11のステップS1113~S1118に相当する処理も行われるが、横画面の場合と同様であるため、説明を省略する。
【0073】
図12において、利用者端末装置100は、ストーリを開始するか否かを判断する(ステップS1201)。ストーリの開始とは、例えば、ストーリの一覧表示の中から再生対象のストーリが特定されて、開始の操作を受け付けることである。
【0074】
利用者端末装置100は、ストーリを開始するまで待機し(ステップS1201:NO)、ストーリを開始すると(ステップS1201:YES)、シークバー500の表示およびログ表示810を行う(ステップS1202)。そして、利用者端末装置100は、セリフの開始タイミングであるか否かを判断する(ステップS1203)。セリフの開始タイミングではない場合(ステップS1203:NO)、利用者端末装置100は、ステップS1206に進む。セリフの開始タイミングである場合(ステップS1203:YES)、利用者端末装置100は、スピーカ206からセリフを音声出力する(ステップS1204)。
【0075】
そして、利用者端末装置100は、画面の中央領域820(
図8参照)の操作(タップ)があるか否かを判断する(ステップS1206)。画面の中央領域420の操作がない場合(ステップS1206:NO)、利用者端末装置100は、ステップS1208に進む。画面の中央領域820の操作がある場合(ステップS1206:YES)、利用者端末装置100は、メニュー画面(
図9の横画面G6)を表示する(ステップS1207)。
【0076】
そして、利用者端末装置100は、スライダー500bの移動操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS1208)。スライダー500bの移動操作を受け付けない場合(ステップS1208:NO)、利用者端末装置100は、ステップS1213に進む。スライダー500bの移動操作を受け付けた場合(ステップS1208:YES)、利用者端末装置100は、変更後の再生位置におけるセリフを示すセリフ小表示600を行う(1209)。
【0077】
そして、利用者端末装置100は、スライダー500bの移動操作を示す入力値(補正値:例えば、「-0.015~1.015」)が所定範囲内(例えば、「0~1」)であるか否かを判断する(ステップS1210)。入力値(補正値)が所定範囲内ではない場合(ステップS1210:NO)、「0~1」の範囲内に収めるようにすることで、スライダー500bを一端(右端または左端)に移動させる(ステップS1211)。
【0078】
そして、利用者端末装置100は、スライダー500bが左端に移動したか否かを判断する(ステップS1212)。スライダー500bが左端に移動した場合(ステップS1212:YES)、利用者端末装置100は、ステップS1201に戻り、ストーリの開始タイミングに合わせて、ストーリを最初から開始する。スライダー500bが左端に移動していない場合(ステップS1212:NO)、すなわち、スライダー500bが右端に移動した場合、利用者端末装置100は、ステップS1219に進む。
【0079】
ステップS1210において、入力値(補正値)が所定範囲内である場合(ステップS1210:YES)、利用者端末装置100は、スライダー500bの変更が確定したか否かを判断する(ステップS1213)。スライダー500bの変更が確定しない場合(ステップS1213:NO)、利用者端末装置100は、ステップS1217に進む。
【0080】
スライダー500bの変更が確定した場合(ステップS1213:YES)、利用者端末装置100は、再生位置を変更するとともに(ステップS1214)、再生位置に応じたセリフを出力する(ステップS1215)。また、利用者端末装置100は、変更後の再生位置に応じたログ表示810を表示する(ステップS1216)。
【0081】
次に、利用者端末装置100は、各種センサ207の検出結果に基づいて、横画面に切り替えるか否かを判断する(ステップS1217)。横画面に切り替える場合(ステップS1217:YES)、利用者端末装置100は、
図11のステップS1102に移行する。横画面に切り替えない場合(ステップS1217:NO)、利用者端末装置100は、データテーブルTB2(
図3(B)参照)を参照し、次のセリフがあるか否かを判断する(ステップS1218)。
【0082】
次のセリフがある場合(ステップS1218:YES)、利用者端末装置100は、ステップS1203に戻る。次のセリフがない場合(ステップS1218:NO)、利用者端末装置100は、データテーブルTB1(
図3(A)参照)を参照し、次のストーリがあるか否かを判断する(ステップS1219)。次のストーリがある場合(ステップS1219:YES)、利用者端末装置100は、ステップS1201に戻る。
【0083】
次のストーリがない場合(ステップS1219:NO)、利用者端末装置100は、現在のストーリの終了タイミングであるか否かを判断する(ステップS1220)。利用者端末装置100は、現在のストーリの終了タイミングになるまで待機し(ステップS1220:NO)、現在のストーリの終了タイミングになると(ステップS1220:YES)、一連の処理を終了する。
【0084】
以上説明したように、本実施形態に係る利用者端末装置100は、所定タイミングごとにセリフを出力する動画(ストーリ)の再生中に、当該動画(ストーリ)の全体の長さと、当該全体における現在の再生位置とを示すシークバー500を表示するようにした。これにより、既に見終えた部分を見返したいとき、リアルタイムレンダリングによるキャラクタやそのアニメーションなどの演出を見返すことができる。また、本実施形態では、リアルタイムレンダリングを用いて、まるでプリレンダ(事前収録)の動画のような操作性でゲームのストーリを閲覧することが可能になる。
【0085】
このように、ストーリの全体の長さにおける現在の再生位置を視認可能にすることができる。また、一連の動画に合わせてセリフを出力できることから、動画とセリフとに一体感を得ることができるため、キャラクタ400による演出の臨場感およびリアリティを得ることができる。このため、本ゲームにおいて、ユーザは、まるで動画を閲覧しているかのような体験をすることができる。したがって、本実施形態によれば、ゲームの興趣を向上させることができる。
【0086】
また、本実施形態に係る利用者端末装置100は、シークバー500の表示および非表示を切り替え可能とした。このため、シークバー500を非表示することにより、ユーザを動画に注目させることができるため、ゲームの興趣をより向上させることができる。また、シークバー500を表示することにより、現在の再生位置を把握することができるため、ユーザにとってゲームが把握しやすいものとすることができる。
【0087】
また、本実施形態に係る利用者端末装置100は、シークバー500の表示を用いて、再生位置の変更を受け付けるようにした。これにより、ユーザが閲覧したい任意の再生位置から動画を再生させることができる。例えば、ユーザは、既に見た場面に戻す操作を行って、再度同じ場面を容易に閲覧することができる。
【0088】
また、本実施形態に係る利用者端末装置100は、再生位置の変更が受け付けられる際に、変更後の再生位置に応じたセリフ(
図6のセリフ小表示600)を表示するようにした。これにより、ユーザが見たい場面や移動させたい場面を容易に探し出すことができるため、操作性を向上させることができる。また、セリフ小表示600の文字の大きさは、字幕表示410よりも小さいため、セリフ小表示600によって現在の演出が妨げられることを抑えることができる。
【0089】
また、本実施形態に係る利用者端末装置100は、第1領域700aが操作されることに応じて、再生位置を進める変更を受け付け、第2領域700bが操作されることに応じて、再生位置を戻す変更を受け付けるようにした。これにより、スマートフォンなどのように利用者端末装置100のディスプレイ205が小さく、スライダー500bの操作を行いにくい場合でも、第1領域700aや第2領域700bを操作するだけで、再生位置を容易に移動させることができる。
【0090】
また、本実施形態に係る利用者端末装置100は、キャラクタ400が発するセリフの字幕(
図4の字幕表示410)を表示可能とした。これにより、ユーザは、キャラクタ400が発するセリフを容易に把握ことができる。
【0091】
また、本実施形態に係る利用者端末装置100は、動画の再生速度の変更を受け付けるようにした。これにより、動画の再生速度を速めて見たいユーザや、速度を遅くしてみたい見たいユーザなお、各ユーザの要望に応じた速度で動画を再生することができる。
【0092】
また、本実施形態に係る利用者端末装置100は、動画の再生の一時停止または再開を受け付けるようにした。これにより、ゲームを一旦中断したいときや、特定の場面で停止させたいときなど、ユーザの要望に応じて、ゲームを停止させたり、再開させたりすることができる。
【0093】
また、本実施形態に係る利用者端末装置100は、スライダー500bの移動操作が全体表示500aにおける両端付近において行われる場合、スライダー500bの位置を端に移動させやすくした。これにより、ディスプレイ205が小さく、シークバー500(全体表示500a)の両端付近において、ユーザがスライダー500bの操作(微妙な調整)を行いにくい場合でも、操作性を向上させることができる。このため、例えば、ストーリの最初(0分00秒)に戻すことを容易にしたり、ストーリを次に進めることを容易にしたりすることができる。
【0094】
なお、以上に説明した利用者端末装置100を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0095】
100…利用者端末装置、201…CPU、202…メモリ、203…通信インタフェース、204…操作部、205…ディスプレイ、206…スピーカ、207…各種センサ