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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-13
(45)【発行日】2023-07-24
(54)【発明の名称】固体撮像素子
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/146 20060101AFI20230714BHJP
   G02B 5/20 20060101ALI20230714BHJP
   G02B 7/34 20210101ALI20230714BHJP
【FI】
H01L27/146 D
H01L27/146 A
G02B5/20 101
G02B7/34
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020131920
(22)【出願日】2020-08-03
(65)【公開番号】P2021145121
(43)【公開日】2021-09-24
【審査請求日】2020-08-03
【審判番号】
【審判請求日】2022-05-30
(31)【優先権主張番号】16/814,237
(32)【優先日】2020-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507296388
【氏名又は名称】采▲ぎょく▼科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】VisEra Technologies Company Limited
【住所又は居所原語表記】No.12,Dusing Rd.1, Hsinchu Science Park,Hsin-Chu City,Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】110000486
【氏名又は名称】弁理士法人とこしえ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李京樺
(72)【発明者】
【氏名】張育淇
(72)【発明者】
【氏名】林正軒
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼翰林
【合議体】
【審判長】瀧内 健夫
【審判官】恩田 春香
【審判官】松永 稔
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/174147(WO,A1)
【文献】特表2014-522118(JP,A)
【文献】特表2015-510259(JP,A)
【文献】特開2019-175912(JP,A)
【文献】特開2017-63171(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0148430(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0301718(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L27/146
G02B 5/20
G02B 7/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光電変換素子と、
前記光電変換素子の上に配置され、複数の第1のカラーフィルタセグメントを有する第1のカラーフィルタ層と、
前記光電変換素子の上に配置され、前記第1のカラーフィルタ層に隣接し、複数の第2のカラーフィルタセグメントを有する第2のカラーフィルタ層と、
前記第1のカラーフィルタ層と前記第2のカラーフィルタ層の間に配置され、第1のグリッドの高さを有する第1のグリッド構造と、
前記第1のカラーフィルタセグメント間および前記第2のカラーフィルタセグメント間に配置され、前記第1のグリッドの高さより低い第2のグリッドの高さを有する第2のグリッド構造とを含み、
前記第1のカラーフィルタ層の高さおよび前記第2のカラーフィルタ層の高さは、
前記第1のグリッドの高さよりそれぞれ低く、
前記第1のカラーフィルタ層の高さおよび前記第2のカラーフィルタ層の高さは、前記第2のグリッドの高さより高い、または前記第2のグリッドの高さと等しい固体撮像素子。
【請求項2】
複数の光電変換素子と、
前記光電変換素子の上に配置され、複数の第1のカラーフィルタセグメントを有する第1のカラーフィルタ層と、
前記光電変換素子の上に配置され、前記第1のカラーフィルタ層に隣接し、複数の第2のカラーフィルタセグメントを有する第2のカラーフィルタ層と、
前記第1のカラーフィルタ層と前記第2のカラーフィルタ層の間に配置され、第1のグリッドの高さを有する第1のグリッド構造と、
前記第1のカラーフィルタセグメント間および前記第2のカラーフィルタセグメント間に配置され、前記第1のグリッドの高さより低い第2のグリッドの高さを有する第2のグリッド構造とを含み、
前記第1のカラーフィルタ層の高さおよび前記第2のカラーフィルタ層の高さは、前記第1のグリッドの高さよりそれぞれ低く、
前記第1のカラーフィルタ層の高さは、前記第2のグリッドの高さと等しく、または前記第2のグリッドの高さより高く、
前記第2のカラーフィルタ層の高さは、前記第2のグリッドの高さより低い固体撮像素子。
【請求項3】
複数の光電変換素子と、
前記光電変換素子の上に配置され、複数の第1のカラーフィルタセグメントを有する第1のカラーフィルタ層と、
前記光電変換素子の上に配置され、前記第1のカラーフィルタ層に隣接し、複数の第2のカラーフィルタセグメントを有する第2のカラーフィルタ層と、
前記第1のカラーフィルタ層と前記第2のカラーフィルタ層の間に配置され、第1のグリッドの高さを有する第1のグリッド構造と、
前記第1のカラーフィルタセグメント間および前記第2のカラーフィルタセグメント間に配置され、前記第1のグリッドの高さより低い第2のグリッドの高さを有する第2のグリッド構造とを含み、
前記第1のカラーフィルタ層の高さおよび前記第2のカラーフィルタ層の高さは、
前記第1のグリッドの高さよりそれぞれ低く、
前記第1のカラーフィルタ層の高さおよび前記第2のカラーフィルタ層の高さは、前記第2のグリッドの高さよりそれぞれ低い固体撮像素子。
【請求項4】
複数の光電変換素子と、
前記光電変換素子の上に配置され、複数の第1のカラーフィルタセグメントを有する第1のカラーフィルタ層と、
前記光電変換素子の上に配置され、前記第1のカラーフィルタ層に隣接し、複数の第2のカラーフィルタセグメントを有する第2のカラーフィルタ層と、
前記第1のカラーフィルタ層と前記第2のカラーフィルタ層の間に配置され、第1のグリッドの高さを有する第1のグリッド構造と、
前記第1のカラーフィルタセグメント間および前記第2のカラーフィルタセグメント間に配置され、前記第1のグリッドの高さより低い第2のグリッドの高さを有する第2のグリッド構造とを含む固体撮像素子であって、
前記固体撮像素子の断面視において、
前記第2のグリッド構造は複数のグリッドセグメントを含み、
2つの隣接するグリッドセグメント間の距離は、複数の前記グリッドセグメント間の距離のうち、少なくとも2つの前記グリッドセグメント間の距離が異なる固体撮像素子。
【請求項5】
複数の光電変換素子と、
前記光電変換素子の上に配置され、複数の第1のカラーフィルタセグメントを有する第1のカラーフィルタ層と、
前記光電変換素子の上に配置され、前記第1のカラーフィルタ層に隣接し、複数の第2のカラーフィルタセグメントを有する第2のカラーフィルタ層と、
前記第1のカラーフィルタ層と前記第2のカラーフィルタ層の間に配置され、第1のグリッドの高さを有する第1のグリッド構造と、
前記第1のカラーフィルタセグメント間および前記第2のカラーフィルタセグメント間に配置され、前記第1のグリッドの高さより低い第2のグリッドの高さを有する第2のグリッド構造とを含み、
前記第1のグリッド構造は、第1のベース部分および前記第1のベース部分上に配置された第1の付加部分を含み、
前記第2のグリッド構造は、第2のベース部分および前記第2のベース部分上に配置された第2の付加部分を含み、
前記第1のベース部分の高さは、前記第2のベース部分の高さと等しく
前記第1の付加部分の高さは、前記第2の付加部分の高さより高い固体撮像素子。
【請求項6】
複数の光電変換素子と、
前記光電変換素子の上に配置され、複数の第1のカラーフィルタセグメントを有する第1のカラーフィルタ層と、
前記光電変換素子の上に配置され、前記第1のカラーフィルタ層に隣接し、複数の第2のカラーフィルタセグメントを有する第2のカラーフィルタ層と、
前記第1のカラーフィルタ層と前記第2のカラーフィルタ層の間に配置され、第1のグリッドの高さを有する第1のグリッド構造と、
前記第1のカラーフィルタセグメント間および前記第2のカラーフィルタセグメント間に配置され、前記第1のグリッドの高さより低い第2のグリッドの高さを有する第2のグリッド構造とを含み、
前記第1のグリッド構造は、第1のベース部分および前記第1のベース部分上に配置された第1の付加部分を含み、
前記第2のグリッド構造は、第2のベース部分および前記第2のベース部分上に配置された第2の付加部分を含み、
前記第1のベース部分の材料は、前記第2のベース部分の材料と同じであり、
前記第1の付加部分の材料は、前記第2の付加部分の材料と同じである固体撮像素子。
【請求項7】
前記光電変換素子は、複数の通常画素、および前記通常画素で囲まれた複数の位相差検出オートフォーカス画素に配置される請求項1に記載の固体撮像素子。
【請求項8】
前記固体撮像素子の断面視において、
前記第1のグリッド構造は台形として形成され、
前記第2のグリッド構造は台形として形成される請求項1に記載の固体撮像素子。
【請求項9】
前記第1のカラーフィルタ層および前記第2のカラーフィルタ層上に配置された複数の集光構造とをさらに含み、
前記集光構造のそれぞれは、前記第1のカラーフィルタセグメントおよび前記第2のカラーフィルタセグメントの1つに対応する請求項1に記載の固体撮像素子。
【請求項10】
複数の光電変換素子と、
前記光電変換素子の上に配置され、複数の第1のカラーフィルタセグメントを有する第1のカラーフィルタ層と、
前記光電変換素子の上に配置され、前記第1のカラーフィルタ層に隣接し、複数の第2のカラーフィルタセグメントを有する第2のカラーフィルタ層と、
前記第1のカラーフィルタ層と前記第2のカラーフィルタ層の間に配置され、第1のグリッドの高さを有する第1のグリッド構造と、
前記第1のカラーフィルタセグメント間および前記第2のカラーフィルタセグメント間に配置され、前記第1のグリッドの高さより低い第2のグリッドの高さを有する第2のグリッド構造とを含む固体撮像素子であって、
前記第1のカラーフィルタ層および前記第2のカラーフィルタ層上に配置された複数の集光構造とをさらに含み、
前記集光構造のそれぞれは、前記第1のカラーフィルタセグメントおよび第2のカラーフィルタセグメントの少なくとも2つに対応し、
前記第2のグリッドの高さは、前記第1のグリッドの高さと等しく
前記固体撮像素子の断面視において、
前記第1のグリッド構造は複数の第1のグリッドセグメントを含み、
前記第2のグリッド構造は複数の第2のグリッドセグメントを含み、
2つの隣接する第2のグリッドセグメント間の距離は、複数の前記グリッドセグメント間の距離のうち、少なくとも2つの前記グリッドセグメント間の距離が異なる固体撮像素子。
【請求項11】
前記固体撮像素子の上面視において、
前記第1のグリッド構造は、複数の検知領域を定義し、
前記検知領域のそれぞれは、x個の第1のカラーフィルタセグメントまたはx個の第2のカラーフィルタセグメントを含み、
xは、2以上の正の整数である請求項1に記載の固体撮像素子。
【請求項12】
複数の光電変換素子と、
前記光電変換素子の上に配置され、複数の第1のカラーフィルタセグメントを有する第1のカラーフィルタ層と、
前記光電変換素子の上に配置され、前記第1のカラーフィルタ層に隣接し、複数の第2のカラーフィルタセグメントを有する第2のカラーフィルタ層と、
前記第1のカラーフィルタ層と前記第2のカラーフィルタ層の間に配置され、第1のグリッドの高さを有する第1のグリッド構造と、
前記第1のカラーフィルタセグメント間および前記第2のカラーフィルタセグメント間に配置され、前記第1のグリッドの高さより低い第2のグリッドの高さを有する第2のグリッド構造とを含み、
前記第1のグリッド構造の屈折率および前記第2のグリッド構造の屈折率は、前記第1のカラーフィルタ層の屈折率および前記第2のカラーフィルタ層の屈折率より低く、
前記第1のグリッド構造の屈折率および前記第2のグリッド構造の屈折率は、1.0より大きく1.99以下である固体撮像素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージセンサに関するものであり、特に、グリッドの高さが異なるグリッド構造を含む固体撮像素子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
固体撮像素子(例えば、電荷結合素子(CCD)イメージセンサ、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)イメージセンサなど)は、デジタル静止画カメラ、デジタルビデオカメラなどの様々な撮像装置に広く用いられている。固体撮像素子の光検知部は、複数の画素のそれぞれに形成され、信号電荷が光検知部で受光した受光量に応じて発生される。また、光検知部で発生した信号電荷が伝達されて増幅されることにより、画像信号が得られる。
【0003】
固体撮像素子では、グリッド構造は、異なるカラーフィルタ層を分離するように用いられる。しかしながら、一般的なグリッド構造には一定のグリッドの高さがあり、これは、異なる方向(回折格子のように)に伝播するいくつかのビームに光を分割して回折する可能性があるため、取得した画像に花びら状のフレア(petal flare)が発生することがある。また、一般的な固体撮像素子では、異なるカラーフィルタ層間のクロストークが発生する可能性がある。従って、固体撮像素子の設計と製造には、依然としてさまざまな課題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
グリッドの高さが異なるグリッド構造を含む固体撮像素子を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示のいくつかの実施形態では、固体撮像素子が提供される。固体撮像素子は、複数の光電変換素子を含む。固体撮像素子は、光電変換素子の上に配置された第1のカラーフィルタ層も含む。第1のカラーフィルタ層は、複数の第1のカラーフィルタセグメントを有する。固体撮像素子は、光電変換素子の上に配置され、第1のカラーフィルタ層に隣接する第2のカラーフィルタ層をさらに含む。第2のカラーフィルタ層は、複数の第2のカラーフィルタセグメントを有する。固体撮像素子は、第1のカラーフィルタ層と第2のカラーフィルタ層の間に配置された第1のグリッド構造を含む。第1のグリッド構造は第1のグリッドの高さを有する。固体撮像素子は、第1のカラーフィルタセグメント間および第2のカラーフィルタセグメント間に配置された第2のグリッド構造も含む。第2のグリッド構造は、第1のグリッドの高さより低い第2のグリッドの高さを有する。
【発明の効果】
【0006】
本開示のいくつかの実施形態では、固体撮像素子は、異なるグリッドの高さを有するグリッド構造を含み、グリッド構造が回折を生成するのを防ぐことができる。これにより、固体撮像素子の光電変換素子からの画像信号の品質を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明は、添付の図面を参照しながら以下の詳細な説明から、より完全に理解することができる。業界の標準的な慣行に従って、さまざまな特徴が縮尺どおりに描かれていない。実際、さまざまな特徴の寸法は、説明を明確にするために、任意に拡大または縮小されている。
図1図1は、本開示の一実施形態による固体撮像素子を示す上面図である。
図2図2は、図1のA-A’線に沿った固体撮像素子の断面図である。
図3図3は、図1のB-B’線に沿った固体撮像素子の断面図である。
図4図4は、本開示のもう一つの実施形態による固体撮像素子の断面図である。
図5図5は、本開示のさらにもう一つの実施形態による固体撮像素子の一部の断面図である。
図6図6は、固体撮像素子のもう一つの部分の断面図である。
図7図7は、本開示の一実施形態による固体撮像素子の断面図である。
図8図8は、本開示のもう一つの実施形態による固体撮像素子の断面図である。
図9図9は、本開示のさらにもう一つの実施形態による固体撮像素子の断面図である。
図10図10は、本開示の一実施形態による固体撮像素子の断面図である。
図11図11は、本開示のもう一つの実施形態による固体撮像素子の一つの部分の断面図である。
図12図12は、固体撮像素子のもう一つの部分の断面図である。
図13図13は、本開示のさらにもう一つの実施形態による固体撮像素子の一部の断面図である。
図14図14は、固体撮像素子のもう一部の断面図である。
図15図15は、本開示の一実施形態による固体撮像素子を示す上面図である。
図16図16は、本開示のもう一つの実施形態による固体撮像素子を示す上面図である。
図17図17は、本開示のさらにもう一つの実施形態による固体撮像素子を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次の開示では、異なる特徴を実施するために、多くの異なる実施形態または実施例を提供する。本開示を簡潔に説明するために、複数の要素および複数の配列の特定の実施形態が以下に述べられる。これらはもちろん単に例示するためであり、それに限定するという意図はない。例えば、下記の開示において、第1の特徴が第2の特徴の上に形成されるということは、第1と第2の特徴が直接接触して形成される複数の実施形態を含むことができ、且つ第1と第2の特徴が直接接触しないように、付加的な特徴が第1と第2の特徴間に形成される複数の実施形態を含むこともできる。
【0009】
追加のステップが、例示された方法の前、間、または後に実施されてもよく、例示された方法のその他の実施形態では、いくつかのステップが置き換えられるか、または省略されてもよい。
【0010】
さらに、「下の方」、「下方」、「下部」、「上」、「上方」、「上部」およびこれらに類する語のような、空間的に相対的な用語は、図において1つの要素または特徴の、別の(複数の)要素と(複数の)特徴との関係を記述するための説明を簡潔にするために用いられる。空間的に相対的な用語は、図に記載された方向に加えて、使用または操作する装置の異なる方向を包含することを意図している。装置は、他に方向づけされてもよく(90度回転、または他の方向に)、ここで用いられる空間的に相対的な記述は、同様にそれに応じて解釈され得る。
【0011】
本開示では、「約」、「およそ」、および「実質的に」という用語は、一般的に、記載されている値の+/-20%を意味し、より一般的に、記載されている値の+/-10%を意味し、より一般的に、記載されている値の+/-5%を意味し、より一般的に、記載されている値の+/-3%を意味し、より一般的に、記載されている値の+/-2%を意味し、より一般的に、記載されている値の+/-1%を意味し、さらにより一般的に、記載されている値の+/-0.5%を意味する。本開示で記載されている値は、近似値である。即ち、「約」、「およそ」、および「実質的に」という用語の具体的な説明がないとき、記載されている値は、「約」、「およそ」、および「実質的に」の意味を含む。
【0012】
特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術的及び科学的用語を含む)は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。さらに、一般的に使用される辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈における意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されていない限り、理想化された又は過度に形式的な意味で解釈されない。
【0013】
本開示は、以下の実施形態において同じ構成要素の符号または文字を繰り返し用いる可能性がある。繰り返し用いる目的は、簡易化した、明確な説明を提供するためのもので、説明される様々な実施形態および/または構成の関係を限定するものではない。
【0014】
固体撮像素子は、受光ユニットに入射する光の方向により、大きく2つのグループに分類できる。1つは、読み取り回路の配線層が形成された半導体基板の表面に入射する光を受光する表面照射(FSI)イメージセンサである。もう一つは、配線層が形成されていない半導体基板の裏面に入射する光を受光する裏面照射型(BSI)イメージセンサである。カラー画像を画像化するために、カラーフィルタ層がFSIおよびBSI画像センサに提供され得る。FSIおよびBSIイメージセンサは、通常、グリッド構造を有し、カラーフィルタ層を分離して混色を防ぐ。
【0015】
本開示のいくつかの実施形態によれば、固体撮像素子は、グリッド構造が回折を生成するのを防ぐことができる、異なるグリッドの高さを有する2つの異なるグリッド構造を含むことができ、これにより、固体撮像素子の光電変換素子(例えば、通常画素または位相検出オートフォーカス(PDAF)画素に配置できる)からの画像信号の品質を向上させる。
【0016】
図1は、本開示の一実施形態による固体撮像素子10を示す上面図である。図2は、図1のA-A’線に沿った固体撮像素子10の断面図である。すなわち、図2は、固体撮像素子10の上面に対して平行で、固体撮像素子10の上面の一辺に対して平行であるA-A’線に沿って、固体撮像素子10の上面に対して垂直な平面で切った固体撮像素子10の断面の図である。図3は、図1のB-B’線に沿った固体撮像素子10の断面図である。すなわち、図3は、固体撮像素子10の上面に対して平行で、A-A‘線に対して垂直であるB-B’線に沿って、固体撮像素子10の上面に対して垂直な平面で切った固体撮像素子10の断面の図である。簡略化のため、図1図3では、固体撮像素子10の一部の構成要素が省略されてもよい。
【0017】
いくつかの実施形態では、固体撮像素子10は、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)画像センサまたは電荷結合素子(CCD)画像センサであり得るが、本開示はこれに限定されない。図2および図3に示すように、固体撮像素子10は、例えば、ウェハまたはチップであり得る半導体基板101を含むが、本開示はこれに限定されない。半導体基板101は、表面101Fと、表面101Fと反対側の裏面101Bとを有する。半導体基板101には、フォトダイオードなどの複数の光電変換素子103が形成されていてもよい。
【0018】
いくつかの実施形態では、半導体基板101内の光電変換素子103は、シャロートレンチアイソレーション(STI)領域またはディープトレンチアイソレーション領域などの分離構造(図示せず)によって互いに分離されることができる。分離構造は、エッチングプロセスを用いて半導体基板101に形成されて、トレンチを形成し、トレンチを絶縁材料または誘電体材料で充填することができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、光電変換素子103は、半導体基板101の裏面101Bに形成され、配線層105は、半導体基板101の表面101Fに形成されるが、本開示はこれに限定されない。配線層105は、複数の誘電体層に埋め込まれた複数の導電線およびビアを含む相互接続構造であることができ、固体撮像素子10に必要な様々な電気回路をさらに含むことができる。入射光は、裏面101B側に照射され、光電変換素子103で受光されることができる。
【0020】
図2および図3に示された固体撮像素子10は、裏面照射(BSI)イメージセンサと呼ばれるが、本開示はこれに限定されない。いくつかの他の実施形態では、固体撮像素子は、前面照射(FSI)イメージセンサであってもよい。図2および図3に示された半導体基板101および配線層105は、FSIイメージセンサ用に反転されてもよい。FSIイメージセンサでは、入射光は、表面101F側に照射され、配線層105を通過し、次いで半導体基板101の裏面101Bに形成された光電変換素子103で受光される。
【0021】
図2および図3に示されるように、いくつかの実施形態では、固体撮像素子10は、半導体基板101の裏面101B上に形成され、光電変換素子103を覆う高誘電率(高κ)膜107も含むことができる。高k膜107の材料は、酸化ハフニウム(HfO)、酸化ハフニウムタンタル(HfTaO)、酸化ハフニウムチタン(HfTiO)、酸化ハフニウムジルコニウム(HfZrO)、五酸化タンタル(Ta)、その他の適切な高k誘電体材料、またはそれらの組み合わせを含むことができるが、本開示はそれに限定されない。高k膜107は、堆積プロセスによって形成されてもよい。堆積プロセスは、例えば、化学気相堆積(CVD)、プラズマ強化化学気相堆積(PECVD)、原子層堆積(ALD)、または別の堆積技術である。高k膜107は、高屈折率および光吸収能力を有することができる。
【0022】
図2および図3に示されるように、いくつかの実施形態では、固体撮像素子10は、高k膜107上に形成されたバッファ層109をさらに含んでもよい。バッファ層109の材料は、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、その他の適切な絶縁材料、またはそれらの組み合わせを含むことができるが、本開示は、それに限定されない。バッファ層109は、堆積プロセスによって形成されてもよい。堆積プロセスは、例えば、スピンオンコーティング、化学気相堆積、流動性化学気相堆積(FCVD)、プラズマ強化化学気相堆積、物理気相堆積(PVD)、またはその他の堆積技術である。
【0023】
図1図3に示すように、固体撮像素子10は、光電変換素子103の上に配置された第1のカラーフィルタ層および第2のカラーフィルタ層を含む。より詳細には、第1のカラーフィルタ層は複数の第1のカラーフィルタセグメントを有し、第2のカラーフィルタ層は複数の第2のカラーフィルタセグメントを有する。いくつかの実施形態では、第1のカラーフィルタ層は、緑色(G)カラーフィルタ層であってもよく、これは、緑色カラーフィルタ層115Gと呼ばれる。即ち、第1のカラーフィルタセグメントは、緑色フィルタセグメント115GSと呼ばれる緑色フィルタセグメントであってもよい。さらに、第2のカラーフィルタ層は、青色(B)カラーフィルタであってもよく、これは、青色カラーフィルタ層115Bと呼ばれる。即ち、第2のカラーフィルタセグメントは、青色フィルタセグメント115BSと呼ばれる青色フィルタセグメントであってもよい。図1から図3に示された実施形態では、第2のカラーフィルタ層(即ち、青色カラーフィルタ層115B)は、第1のカラーフィルタ層(即ち、緑色カラーフィルタ層115G)に隣接して配置されるが、本開示はこれに限定されない。
【0024】
いくつかの実施形態では、第1のカラーフィルタ層は、緑色カラーフィルタ層115G、赤色カラーフィルタ層115R、および青色カラーフィルタ層115Bのうちの1つであってもよく、第2のカラーフィルタ層は、緑色カラーフィルタ層115G、赤色カラーフィルタ層115R、および青色カラーフィルタ層115Bのうちの別の一つであってもよいが、本開示は、これに限定されない。いくつかの他の実施形態では、第1のカラーフィルタ層または第2のカラーフィルタ層は、白色カラーフィルタ層であってもよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、固体撮像素子10は、図2および図3に示されるように、バッファ層109上に形成された複数の金属グリッド111を含むことができるが、本開示はこれに限定されない。いくつかの実施形態では、金属グリッド111の材料は、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、金属窒化物(例えば、窒化チタン(TiN))、他の適切な材料、またはそれらの組み合わせを含むことができるが、本開示は、これに限定されない。金属グリッド111は、バッファ層109上に金属層を堆積させ、次いでフォトリソグラフィおよびエッチングプロセスを用いて金属層をパターン化してグリッド構造を形成することによって形成されることができるが、本開示はこれに限定されない。
【0026】
図1から図3に示すように、固体撮像素子10は、第1のグリッド構造121および第2のグリッド構造123も含む。第1のグリッド構造121は、第1のカラーフィルタ層と第2のカラーフィルタ層の間に配置され、第2のグリッド構造123は、第1のカラーフィルタセグメントの間および第2のカラーフィルタセグメントの間に配置される。即ち、図2に示されるように第1のグリッド構造121は、緑色カラーフィルタ層115Gと青色カラーフィルタ層115Bの間に配置されてもよく、第2のグリッド構造123は、緑色フィルタセグメント115GSの間と青色フィルタセグメント115BSの間に配置されてもよい。さらに、図3に示されるように、第1のグリッド構造121も緑色カラーフィルタ層115Gと赤色カラーフィルタ層115Rの間に配置され、第2のグリッド構造123も赤色フィルタセグメント115RSの間に配置されてもよい。
【0027】
いくつかの実施形態では、第1のグリッド構造121の材料および第2のグリッド構造123の材料は、約1.0から約1.99の範囲の低屈折率を有する透明な誘電体材料を含むことができる。例えば、第1のグリッド構造121と第2のグリッド構造123の屈折率は、1.0より大きく1.99以下であってもよい。さらに、いくつかの実施形態では、第1のグリッド構造121の屈折率および第2のグリッド構造123の屈折率は、第1のカラーフィルタ層の屈折率および第2のカラーフィルタ層の屈折率より低い。
【0028】
図2および図3に示されるように、第1のグリッド構造121は第1のグリッドの高さH1を有し、第2のグリッド構造123は第2のグリッドの高さH2を有する。本開示の実施形態では、第2のグリッドの高さH2は、第1のグリッドの高さH1より低い。
【0029】
一定のグリッドの高さを有する従来のグリッド構造と比較して、本開示の実施形態における固体撮像素子10は、グリッド構造が回折を生成することを防ぐことができる、異なるグリッドの高さを有する第1のグリッド構造121および第2のグリッド構造123を含み、それにより、固体撮像素子10の光電変換素子103からの画像信号の品質を向上させる。
【0030】
図2および図3に示されるように、緑色カラーフィルタ層115Gの高さHG、青色カラーフィルタ層115Bの高さHB、および赤色カラーフィルタ層115Rの高さHRは、第1のグリッド構造121の第1のグリッドの高さH1よりそれぞれ低く、これは、緑色カラーフィルタ層115G、青色カラーフィルタ層115B、および赤色カラーフィルタ層115Rが混合されなくてもよいことを意味し、それにより、固体撮像素子10のクロストークを防止する。
【0031】
この実施形態では、緑色カラーフィルタ層115Gの高さHGは、図2および図3に示されるように、第2のグリッド構造123の第2のグリッドの高さH2より高く、青色カラーフィルタ層115Bの高さHBは、図2に示されるように、第2のグリッド構造123の第2のグリッドの高さH2より低く、赤色カラーフィルタ層115Rの高さHRは、図3に示されるように、第2のグリッド構造123の第2のグリッドの高さH2より高いが、本開示はこれに限定されない。いくつかの他の実施形態では、青色カラーフィルタ層115Bの高さHBも第2のグリッド構造123の第2のグリッドの高さH2以上であってもよく、緑色カラーフィルタ層115Gの高さHGおよび赤色カラーフィルタ層115Rの高さHRも第2のグリッド構造123の第2のグリッドの高さH2以下であってもよい。
【0032】
また、図3では、緑色カラーフィルタ層115Gの高さHGは、赤色カラーフィルタ層115Rの高さHRと対応するものとして示されているが、本開示はこれに限定されない。緑色カラーフィルタ層115Gの高さHG、青色カラーフィルタ層115Bの高さHB、および赤色カラーフィルタ層115Rの高さHRは、必要に応じて調整されることができる(例えば、光電変換素子103が受信した信号の品質を向上させるように)。
【0033】
さらに、図2および図3では、第2のグリッド構造123の第2のグリッドの高さH2が一定であるように示されているが、本開示はこれに限定されない。いくつかの実施形態では、第2のグリッド構造123の第2のグリッドの高さH2は可変であってもよい。すなわち、複数の第2のグリッド構造123の第2のグリッドの高さH2は、複数の第2のグリッドの高さH2のうち、少なくとも2つの第2のグリッドの高さH2が異なることとしてもよい。例えば、固体撮像素子10の中央領域に対応する第2のグリッド構造123の第2のグリッドの高さH2は、固体撮像素子10の端部領域に対応する第2のグリッド構造123の第2のグリッドの高さH2と異なって、光電変換素子103が受信した信号の品質を向上させることができるが本開示はこれに限定されない。
【0034】
図2および図3の固体撮像素子10の断面図では、第1のグリッド構造121は、複数の第1のグリッドセグメント121Sを含む(またはそうだとされる)ことができ、第2のグリッド構造123は、複数の第2のグリッドセグメント123Sを含む(またはそうだとされることができる)。図2および図3に示されるように、いくつかの実施形態では、2つの隣接する第1のグリッドセグメント121S間の距離P1は、2つの隣接する第2のグリッドセグメント123S間の距離P2と異なるが、本開示はこれに限定されない。いくつかの他の実施形態では、2つの隣接する第1のグリッドセグメント121S間の距離P1は、2つの隣接する第2のグリッドセグメント123S間の距離P2と対応するかまたはそれと近くてもよい。
【0035】
同様に、2つの隣接する第2のグリッドセグメント123S間の距離P2は、可変であってもよい。すなわち、2つの隣接する第2のグリッドセグメント123S間の距離P2は、複数の第2のグリッドセグメント123S間の距離P2のうち、少なくとも2つの第2のグリッドセグメント123S間の距離P2が異なることとしてもよい。例えば、固体撮像素子10の中央領域に対応する2つの隣接する第2のグリッドセグメント123S間の距離P2は、固体撮像素子10の端部領域に対応する2つの隣接する第2のグリッドセグメント123S間の距離P2と異なることとしてもよい。即ち、第2のグリッド構造123の第2のグリッドセグメント123Sは、光電変換素子103によって受信された信号をより良い品質にするために余分なシフト(extra-shift)を有することができるが、本開示はこれに限定されない。
【0036】
図2および図3に示されるように、いくつかの実施形態では、固体撮像素子は、カラーフィルタ層(例えば、緑色カラーフィルタ層115G、青色カラーフィルタ層115B、または赤色カラーフィルタ層115R)上に配置された複数の集光構造119をさらに含んで入射光を集光する。いくつかの実施形態では、集光構造119の材料は、透明な材料であってもよい。例えば、集光構造119の材料は、ガラス、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリウレタン、任意の他の適用可能な材料、またはそれらの組み合わせを含むことができるが、本開示はこれに限定されない。いくつかの実施形態では、集光構造119は、フォトレジストリフロー法、ホットエンボス法、任意の他の適用可能な方法、またはそれらの組み合わせによって形成されることができる。いくつかの実施形態では、集光構造119を形成するステップは、スピンコーティングプロセス、リソグラフィプロセス、エッチングプロセス、任意の他の適用可能なプロセス、またはそれらの組み合わせを含むことができるが、本開示はこれに限定されない。
【0037】
いくつかの実施形態では、集光構造119は、半凸レンズまたは凸レンズなどのマイクロレンズ構造であることができるが、本開示はこれに限定されない。いくつかの他の実施形態では、集光構造119は、マイクロピラミッド構造(例えば、円錐、四角錐など)であってもよく、またはマイクロ台形(micro-trapezoidal)構造(例えば、平頂円錐、平頂四角錐など)であってもよい。あるいは、集光構造119は、屈折率勾配(gradient-index)構造であってもよい。
【0038】
図2および図3に示される実施形態では、集光構造119のそれぞれは、緑色フィルタセグメント115GSの1つ、青色フィルタセグメント115BSの1つ、または赤色フィルタセグメント115RSの1つに対応するが、本開示はこれに限定されない。他の実施形態(以下の図10など)では、集光構造119のそれぞれは、少なくとも2つの緑色フィルタセグメント115GS、少なくとも2つの青色フィルタセグメント115BS、または少なくとも2つの赤色フィルタセグメント115RSに対応することができる。
【0039】
いくつかの実施形態では、固体撮像素子10(例えば、図1)の上面図では、第1のグリッド構造121は、複数の検知領域を定義する。検知領域のそれぞれは、xの第1のカラーフィルタセグメントまたはxの第2のカラーフィルタセグメントが含まれ、ここでは、xは2以上の正の整数である。例えば、第1のグリッド構造121は、図1の複数の検知領域Sを定義することができ、検知領域Sのそれぞれは、4個(2)の緑色フィルタセグメント115GS、4個(2)の青色フィルタセグメント115BS、または4個(2)の赤色フィルタセグメント115RSを含むことができるが、本開示はこれに限定されない。
【0040】
図4は、本開示のもう一つの実施形態による固体撮像素子12の断面図である。図5は、本開示のさらにもう一つの実施形態による固体撮像素子14の一部の断面図である。図6は、固体撮像素子14のもう一つの部分の断面図である。同様に、図4から図6では、簡略化のため、固体撮像素子12のいくつかの構成要素および固体撮像素子14のいくつかの構成要素が省略されることとしてもよい。
【0041】
図4に示すように、固体撮像素子12は、複数の光電変換素子103を含む。固体撮像素子12も光電変換素子103の上に配置された緑色カラーフィルタ層115Gを含む。緑色カラーフィルタ層115Gは、複数の緑色フィルタセグメント115GSを有する。固体撮像素子12は、緑色フィルタセグメント115GSの間に配置された第1のグリッド構造121および第2のグリッド構造123を含む。第1のグリッド構造121(第1のグリッドセグメント121S)は、第1のグリッドの高さH1を有し、第2のグリッド構造123(第2のグリッドセグメント123S)は、第1のグリッドの高さH1より低い第2のグリッドの高さH2を有する。
【0042】
この実施形態では、緑色カラーフィルタ層115G(緑色フィルタセグメント115GS)の高さHGは、第2のグリッド構造123(第2のグリッドセグメント123S)の第2のグリッドの高さH2より高く、第1のグリッド構造121(第1のグリッドセグメント121S)の第1のグリッドの高さH1より低いが、本開示はこれに限定されない。いくつかの他の実施形態では、緑色カラーフィルタ層115G(緑色フィルタセグメント115GS)の高さHGも、第2のグリッド構造123(第2のグリッドセグメント123S)の第2のグリッドの高さH2以下であることができる。
【0043】
図4に示されるように、光電変換素子103は、複数の通常画素P、および通常画素Pで囲まれた複数の位相差オートフォーカス画素PDADに配置されることができるが、本開示はこれに限定されない。また、図4の緑色カラーフィルタ層115G(緑色フィルタセグメント115GS)は、青色カラーフィルタ層115B(青色フィルタセグメント115BS)、赤色カラーフィルタ層115R(赤色フィルタセグメント115RS)、または他のカラーフィルタ層で置き換えることができる。
【0044】
図5に示すように、固体撮像素子14は、図1から図3に示された固体撮像素子10と類似の構造を有することができる。固体撮像素子10との違いは、固体撮像素子14の第1のグリッド構造121(第1のグリッドセグメント121S)が第1のグリッド幅W1を有し、固体撮像素子14の第2のグリッド構造123(第2のグリッドセグメント123S)が第2のグリッド幅W2(またはW2’)を有し、且つ第2のグリッド幅W2(またはW2’)が第1のグリッド幅W1と異なることができることである。
【0045】
例えば、図5に示すように、第1のグリッドセグメント121Sは第1のグリッド幅W1を有し、青色フィルタセグメント115BSの間の第2のグリッドセグメント123S1は第2のグリッド幅W2を有し、緑色フィルタセグメント115GSの間の第2のグリッドセグメント123S2は、第2のグリッド幅W2’を有する。この実施形態では、第2のグリッドセグメント123S1の第2のグリッド幅W2および第2のグリッドセグメント123S2の第2のグリッド幅W2’は、第1のグリッドセグメント121Sの第1のグリッド幅W1よりそれぞれ大きいが、本開示は、これに限定されない。
【0046】
さらに、第2のグリッドセグメント123S1の第2のグリッド幅W2および第2のグリッドセグメント123S2の第2のグリッド幅W2’は、必要に応じて、同じであっても異なっていてもよい。
【0047】
図5は、固体撮像素子14の中央領域に対応する断面図であることができ、図6は、固体撮像素子14の端部領域に対応する断面図であることができる。図5に示された集光構造119と比較して、図6に示された緑色カラーフィルタ層115G(緑色フィルタセグメント115GS)、青色カラーフィルタ層115B(青色フィルタセグメント115BS)、および、緑色カラーフィルタ層115G(緑色フィルタセグメント115GS)と青色カラーフィルタ層115B(青色フィルタセグメント115BS)とに対応する集光構造119は、位置をずらして配置されてもよい。これにより、固体撮像素子14の異なる領域(例えば、中央領域と端部領域)にある光電変換素子103で受けた同じ色(例えば、緑色、青色、または赤色)の輝度がより均一にすることができる。
【0048】
いくつかの他の実施形態では、図5に示された第2のグリッドセグメント123S1の第2のグリッド幅W2、第2のグリッドセグメント123S2の第2のグリッド幅W2’、図6に示された第2のグリッドセグメント123S3の第2のグリッド幅W2”、および第2のグリッドセグメント123S4の第2のグリッド幅W2”’は、必要に応じて、全て同じであっても異なっていてもよい。
【0049】
さらに、いくつかの実施形態では、2つの隣接する第2のグリッドセグメント123S間の距離は、可変であることができる。すなわち、2つの隣接する第2のグリッドセグメント123S間の距離は、複数の第2のグリッドセグメント123S間の距離のうち、少なくとも2つの第2のグリッドセグメント123S間の距離が異なることとしてもよい。例えば、図5の(固体撮像素子14の中央領域に対応する)隣接する第2のグリッドセグメント123S1と第2のグリッドセグメント123S2間の距離P2は、図6の(固体撮像素子14の端部領域に対応する)隣接する第2のグリッドセグメント123S3と第2のグリッドセグメント123S4間の距離P2’とは異なることとしてもよい。即ち、第2のグリッド構造123の第2のグリッドセグメント123S3および第2のグリッドセグメント123S4は、光電変換素子103によって受信された信号をより良い品質にするために余分なシフトを有することができるが、本開示はこれに限定されない。
【0050】
図7は、本開示の一実施形態による固体撮像素子16の断面図である。図8は、本開示のもう一つの実施形態による固体撮像素子18の断面図である。図9は、本開示のさらにもう一つの実施形態による固体撮像素子20の断面図である。同様に、図7から図9では、簡略化のため、固体撮像素子16のいくつかの構成要素、固体撮像素子18のいくつかの構成要素、および固体撮像素子20のいくつかの構成要素が省略されることとしてもよい。
【0051】
図7に示すように、固体撮像素子16は、図1から図3に示された固体撮像素子10と類似の構造を有することができる。固体撮像素子10との違いは、固体撮像素子16の第1のグリッド構造121(第1のグリッドセグメント121S)が第1のベース部分121b、および第1のベース部分121b上に配置された第1の付加部分121aを含み、第2のグリッド構造123(第2のグリッドセグメント123S)が第2のベース部分123b、および第2のベース部分123b上に配置された第2の付加部分123aを含むことである。
【0052】
図7に示されるように、いくつかの実施形態では、第1のベース部分121bの高さH1bは、第2のベース部分123bの高さH2bと対応することとしてもよく、第1の付加部分121aの高さH1aは、第2の付加部分123aの高さH2aより高いこととしてもよく、第2のグリッド構造123(第2のグリッドセグメント123S)の第2のグリッドの高さH2が第1のグリッド構造121(第1のグリッドセグメント121S)の第1のグリッドの高さH1より低いこととしてもよいが、本開示はこれに限定されない。
【0053】
いくつかの実施形態では、第1のグリッド構造121の第1のベース部分121bの材料は、第2のグリッド構造123の第2のベース部分123bの材料と同じであることとしてもよく、第1のグリッド構造121の第1の付加部分121aの材料は、第2のベース部分123bの第2の付加部分123aの材料と同じであることとしてもよいが、本開示はこれに限定されない。
【0054】
図8に示すように、固体撮像素子18は、図1から図3に示された固体撮像素子10と類似の構造を有することができる。固体撮像素子10との違いは、固体撮像素子18の第1のグリッド構造121(第1のグリッドセグメント121S)も緑色フィルタセグメント115GSの間に配置されることができることであるが、本開示はこれに限定されない。 いくつかの他の実施形態では、第1のグリッド構造121(第1のグリッドセグメント121S)は、青色フィルタセグメント115BS、赤色フィルタセグメント115RS、または他のカラーフィルタセグメントの間に配置されることもできる。即ち、第1のグリッド構造121のいくつかの第1のグリッドセグメント121Sは、同じ色の2つのカラーフィルタセグメントの間に配置されることができる。
【0055】
図8に示されるように、2つの隣接する第1のグリッドセグメント121S間の距離も、可変であってもよい(例えば、P1およびP1’)。すなわち、2つの隣接する第1のグリッドセグメント121S間の距離は、複数の第1のグリッドセグメント121S間の距離のうち、少なくとも2つの第1のグリッドセグメント121S間の距離が異なることとしてもよい。この実施形態では、2つの隣接する第2のグリッドセグメント123S間の距離P2”は、2つの隣接する第1のグリッドセグメント121S間の距離P1またはP1’より長いことができ、それは、図2または図3に示された2つの隣接する第2のグリッドセグメント123S間の距離P2より長いこととしてもよいが、本開示はこれに限定されない。
【0056】
上述の実施形態では、第1のグリッド構造121(第1のグリッドセグメント121S)または第2のグリッド構造123(第2のグリッドセグメント123S)は、固体撮像素子の断面図では長方形であるとして示されているが、本開示はこれに限定されない。図9に示されるように、固体撮像素子20の断面図では、第1のグリッド構造121(第1のグリッドセグメント121S)は台形として形成されることとしてもよく、第2のグリッド構造123(第2のグリッドセグメント123S)は台形として形成されることとしてもよい。即ち、第1のグリッド構造121の第1のグリッドセグメント121Sの上部の幅は、第1のグリッド構造121の第1のグリッドセグメント121Sの下部の幅より小さいこととしてもよく、第2のグリッド構造123の第2のグリッドセグメント123Sの上部の幅は、第2のグリッド構造123の第2のグリッドセグメント123Sの下部の幅より小さいこととしてもよいが、本開示はこれに限定されない。
【0057】
図10は、本開示の一実施形態による固体撮像素子22の断面図である。図10に示すように、固体撮像素子22は、図1から図3に示された固体撮像素子10と類似の構造を有することができる。固体撮像素子10との違いは、集光構造119’のそれぞれが2つの緑色フィルタセグメント115GSおよび2つの青色フィルタセグメント115BSに対応することであるが、本開示はこれに限定されない。いくつかの他の実施形態では、集光構造119’ のそれぞれは、赤色フィルタセグメントまたは他のカラーフィルタセグメントに対応することとしてもよく、集光構造119’ のそれぞれが対応するカラーフィルタセグメントの数は、2つ以上であることとしてもよい。
【0058】
図11は、本開示のもう一つの実施形態による固体撮像素子24の一部の断面図である。図12は、固体撮像素子24のもう一部の断面図である。例えば、図11は、固体撮像素子24の中央領域に対応する断面図であり、図12は、固体撮像素子24の端部領域に対応する断面図である。
【0059】
図11および図12に示すように、固体撮像素子24は、図10に示された固体撮像素子22と同様の構造を有することとしてもよい。即ち、集光構造119’ のそれぞれは、少なくとも2つの緑色フィルタセグメント115GSおよび少なくとも2つの青色フィルタセグメント115BSに対応するが、本開示はこれに限定されない。いくつかの他の実施形態では、各集光構造119’のそれぞれは、赤色フィルタセグメントまたは他のカラーフィルタセグメントに対応することとしてもよく、集光構造119’ のそれぞれが対応するカラーフィルタセグメントの数は、2つ以上であることとしてもよい。
【0060】
固体撮像素子22との違いは、図11および図12に示されるように固体撮像素子24では、第2のグリッド構造123’(第2のグリッドセグメント123S’)の第2のグリッドの高さH2’は、第1のグリッド構造121(第1のグリッドセグメント121S)の第1のグリッドの高さH1に対応する。同様に、緑色カラーフィルタ層115Gの高さHGおよび青色カラーフィルタ層115Bの高さHBは、第2のグリッド構造123’の第2のグリッドの高さH2’よりそれぞれ低い(且つ第1のグリッド構造121の第1のグリッドの高さH1より低い)が、本開示はこれに限定されない。
【0061】
図11に示された集光構造119’と比較して、図12に示された緑色カラーフィルタ層115G(緑色フィルタセグメント115GS)、青色カラーフィルタ層115B(青色フィルタセグメント115BS)、および、緑色カラーフィルタ層115G(緑色フィルタセグメント115GS)と青色カラーフィルタ層115B(青色フィルタセグメント115BS)とに対応する集光構造119’は、位置をずらして配置されてもよい。これにより、固体撮像素子24の異なる領域(例えば、中央領域と端部領域)にある光電変換素子103で受けた同じ色(例えば、緑色、青色、または赤色)の輝度がより均一にすることができる。
【0062】
いくつかの実施形態では、2つの隣接する第1のグリッドセグメント121S間の距離P1は、2つの隣接する第2のグリッドセグメント123S’間の距離P2とは異なるが、本開示はこれに限定されない。いくつかの他の実施形態では、2つの隣接する第1のグリッドセグメント121S間の距離P1は、2つの隣接する第2のグリッドセグメント123S’間の距離P2と対応するかまたはそれと近いこととしてもよい。
【0063】
さらに、いくつかの実施形態では、2つの隣接する第2のグリッドセグメント123S’間の距離は、可変であるとしてもよい。すなわち、2つの隣接する第2のグリッドセグメント123S’間の距離は、複数の第2のグリッドセグメント123S’間の距離のうち、少なくとも2つの第2のグリッドセグメント123S’間の距離が異なる。例えば、図11の(固体撮像素子24の中央領域に対応する)隣接する第2のグリッドセグメント123S’と第2のグリッドセグメント123S’間の距離P2は、図12の(固体撮像素子24の端部領域に対応する)隣接する第2のグリッドセグメント123S’間の距離P2’とは異なることとしてもよい。即ち、固体撮像素子24の端部領域の第2のグリッドセグメント123S’は、光電変換素子103によって受信された信号をより良い品質にするために余分なシフトを有することとしてもよいが、本開示はこれに限定されない。
【0064】
図13は、本開示のさらにもう一つの実施形態による固体撮像素子26の一部の断面図である。図14は、固体撮像素子26のもう一部の断面図である。例えば、図13は、固体撮像素子26の中央領域に対応する断面図であってもよく、図14は、固体撮像素子26の端部領域に対応する断面図であってもよい。
【0065】
図13および図14に示すように、固体撮像素子26は、図11および図12に示された固体撮像素子24と同様の構造を有することとしてもよい。即ち、集光構造119’ のそれぞれは、少なくとも2つの緑色フィルタセグメント115GSおよび少なくとも2つの青色フィルタセグメント115BSに対応し、第2のグリッド構造123’(第2のグリッドセグメント123S’)の第2のグリッドの高さH2’は、第1のグリッド構造121の第1のグリッドの高さH1に対応する。
【0066】
固体撮像素子24との違いは、図13および図14に示された固体撮像素子26では、緑色カラーフィルタ層115Gの高さHGおよび青色カラーフィルタ層115Bの高さHBは、第2のグリッド構造123’の第2のグリッドの高さH2‘よりそれぞれ高い(且つ、第1のグリッド構造121の第1のグリッドの高さH1より高い)ことができる。
【0067】
同様に、図13に示された集光構造119’と比較して、図14に示された、緑色カラーフィルタ層115G(緑色フィルタセグメント115GS)、青色カラーフィルタ層115B(青色フィルタセグメント115BS)、および緑色カラーフィルタ層115G(緑色フィルタセグメント115GS)および青色カラーフィルタ層115B(青色フィルタセグメント115BS)に対応する集光構造119’は、位置をずらして配置されてもよい。これにより、固体撮像素子26の異なる領域(例えば、中央領域と端部領域)にある光電変換素子103で受けた同じ色(例えば、緑色、青色、または赤色)の輝度がより均一にすることができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、2つの隣接する第1のグリッドセグメント121S間の距離P1は、2つの隣接する第2のグリッドセグメント123S’間の距離P2とは異なるが、本開示はこれに限定されない。いくつかの他の実施形態では、2つの隣接する第1のグリッドセグメント121S間の距離P1は、2つの隣接する第2のグリッドセグメント123S’間の距離P2と対応するかまたはそれと近いこととしてもよい。
【0069】
さらに、いくつかの実施形態では、2つの隣接する第2のグリッドセグメント123S’間の距離は、可変であることとしてもよい。すなわち、2つの隣接する第2のグリッドセグメント123S’間の距離は、複数の第2のグリッドセグメント123S’間の距離のうち、少なくとも2つの第2のグリッドセグメント123S’間の距離が異なることとしてもよい。例えば、図13の(固体撮像素子26の中央領域に対応する)隣接する第2のグリッドセグメント123S’と第2のグリッドセグメント123S’間の距離P2は、図14の(固体撮像素子26の端部領域に対応する)隣接する第2のグリッドセグメント123S’間の距離P2’とは異なることとしてもよい。即ち、固体撮像素子26の端部領域の第2のグリッドセグメント123S’は、光電変換素子103によって受信された信号をより良い品質にするために余分なシフトを有することができるが、本開示はこれに限定されない。
【0070】
図15は、本開示の一実施形態による固体撮像素子30を示す上面図である。図16は、本開示のもう一つの実施形態による固体撮像素子32を示す上面図である。図17は、本開示のさらにもう一つの実施形態による固体撮像素子34を示す上面図である。
【0071】
図15に示されるように、固体撮像素子30の第1のグリッド構造121は、複数の検知領域Sを定義することができ、検知領域Sのそれぞれは、9個(3)の緑色フィルタセグメント115GS、9個(3)の青色フィルタセグメント115BS、または9個(3)の赤色フィルタセグメント115RSを含むこととしてもよいが、本開示はこれに限定されない。
【0072】
図16に示されるように、固体撮像素子32の第1のグリッド構造121は、複数の検知領域Sを定義することができ、検知領域Sのそれぞれは、16個(4)の緑色フィルタセグメント115GS、16個(4)の青色フィルタセグメント115BS、または16個(4)の赤色フィルタセグメント115RSを含むこととしてもよいが、本開示はこれに限定されない。
【0073】
図17に示されるように、固体撮像素子34の第1のグリッド構造121は、複数の検知領域Sを定義することができ、検知領域Sのそれぞれは、25個(5)の緑色フィルタセグメント115GS、25個(5)の青色フィルタセグメント115BS、または25個(5)の赤色フィルタセグメント115RSを含むこととしてもよいが、本開示はこれに限定されない。
【0074】
検知領域Sのそれぞれに含まれた第1のカラーフィルタセグメントまたは第2のカラーフィルタセグメントの数は、上述の実施形態に限定されるものではなく、実際の要求に応じて変更することができる。
【0075】
要約すると、一定のグリッドの高さを有する従来のグリッド構造と比較して、本開示の実施形態の固体撮像素子は、異なるグリッドの高さを有する第1のグリッド構造および第2のグリッド構造を含み、これはグリッド構造が回折を生成するのを防ぎ、それにより、固体撮像素子の光電変換素子(例えば、通常画素または位相検出オートフォーカス(PDAF)画素に配置できる)からの画像信号の品質を向上させることができる。さらに、本開示の実施形態の固体撮像素子では、異なるカラーフィルタ層間のクロストークも改善されることができる。
【0076】
上述の内容は、当業者が本開示の態様をよりよく理解できるように、いくつかの実施形態の特徴を概説している。当業者は、同じ目的を実行するため、および/または本明細書に導入される実施形態の同じ利点を達成するための他のプロセスおよび構造を設計または修正するための基礎として本開示を容易に使用できることを理解できる。当業者はまた、そのような同等の構造が本開示の精神および範囲から逸脱せず、且つそれらは、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書で様々な変更、置換、および代替を行うことができることを理解するべきである。従って、保護の範囲は請求項を通じて決定される必要がある。さらに、本開示のいくつかの実施形態が上記に開示されているが、それらは、本開示の範囲を限定することを意図していない。
【0077】
本明細書全体にわたる特徴、利点、または同様の用語への言及は、本開示で実現され得る全ての特徴および利点が、本開示の任意の単一の実施形態で実現されるべきまたは実現され得ることを意味するのではない。むしろ、特徴および利点に言及する用語は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、利点、または特性が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味すると理解される。従って、本明細書全体にわたる特徴および利点、ならびに類似の用語の議論は、必ずしもそうではないが、同じ実施形態を指すことがある。
【0078】
さらに、1つまたは複数の実施形態では、本開示の説明された特徴、利点、および特性は、任意の適切な方法で組み合わせることとしてもよい。当業者は、本明細書の説明に基づいて、特定の実施形態の1つまたは複数の特定の特徴または利点なしに本開示を実施できることを認識するであろう。他の例では、本開示の全ての実施形態に存在しない可能性がある、追加の特徴および利点が特定の実施形態において認識され得る。
【符号の説明】
【0079】
10、12、14、16、18、20、22、24、26、30、32、34 固体撮像素子
101 半導体基板
101F 表面
101B 裏面
103 光電変換素子
105 配線層
107 高誘電率(高κ)膜
109 バッファ層
111 金属グリッド
115B 青色カラーフィルタ層
115BS 青色フィルタセグメント
115G 緑色カラーフィルタ層
115GS 緑色フィルタセグメント
115R 赤色カラーフィルタ層
115RS 赤色フィルタセグメント
119、119’ 集光構造
121 第1のグリッド構造
121a 第1の付加部分
121b 第1のベース部分
121S 第1のグリッドセグメント
123、123’ 第2のグリッド構造
123a 第2の付加部分
123b 第2のベース部分
123S、123S’、123S1、123S2、123S3、123S4 第2のグリッドセグメント
H1 第1のグリッドの高さ
H1a 第1の付加部分の高さ
H1b 第1のベース部分の高さ
H2,H2’ 第2のグリッドの高さ
H2a 第2の付加部分の高さ
H2b 第2のベース部分の高さ
HB 青色カラーフィルタ層の高さ
HG 緑色カラーフィルタ層の高さ
HR 赤色カラーフィルタ層の高さ
P1、P1’ 2つの隣接する第1のグリッドセグメント間の距離
P2、P2’、P2” 2つの隣接する第2のグリッドセグメント間の距離
P 通常画素
PDAF 位相検出オートフォーカス
S 検知領域
W1 第1のグリッド幅
W2、W2’、W2”、W2”’ 第2のグリッド幅
A-A’断面線
B-B’断面線
図1
図2
図3
図4
図5
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図8
図9
図10
図11
図12
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図17