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  • 特許-マッチングシステム及びマッチング方法 図1
  • 特許-マッチングシステム及びマッチング方法 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-13
(45)【発行日】2023-07-24
(54)【発明の名称】マッチングシステム及びマッチング方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230714BHJP
   G06Q 40/08 20120101ALI20230714BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q40/08
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021081739
(22)【出願日】2021-05-13
(65)【公開番号】P2022175389
(43)【公開日】2022-11-25
【審査請求日】2021-05-13
(73)【特許権者】
【識別番号】518112996
【氏名又は名称】アフラック生命保険株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】521165747
【氏名又は名称】ゼネラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100147991
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥居 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100201743
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 和真
(72)【発明者】
【氏名】二見 通
(72)【発明者】
【氏名】藤田 正則
(72)【発明者】
【氏名】金井 由紀子
(72)【発明者】
【氏名】相馬 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】橋口 健一
(72)【発明者】
【氏名】鎌倉 吉治
(72)【発明者】
【氏名】高垣 遼資
【審査官】加舎 理紅子
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-095346(JP,A)
【文献】特開2008-242534(JP,A)
【文献】特開2005-084756(JP,A)
【文献】特開2018-128709(JP,A)
【文献】特開2016-048422(JP,A)
【文献】特開2012-008638(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客の使用する通信機器である顧客端末と通信ネットワークを介して通信を行うマッチングシステムであって、
前記顧客端末で入力されたテキスト情報及び音声情報のうちの少なくとも一方の入力情報を前記通信ネットワークを介して受信する応答制御部と、
典型的な顧客を表すために作成された仮想的な人物像の特性を表す単数または複数のペルソナ項目とあらかじめ登録された複数の募集人の評価をそれぞれ表す評価値との対応関係を示す評価情報が記憶されている募集人評価データベースと、
前記入力情報から前記顧客の特性を推定し、前記顧客の当該推定された特性を用いて前記募集人評価データベースを探索することにより、前記複数の募集人の中から、前記顧客の当該推定された特性について比較的高い評価値をもつ単数または複数の募集人を探し出すマッチング部と、
フィードバック処理部と
を備え、
前記仮想的な人物像の特性を表す当該ペルソナ項目が、少なくとも居住地を表すペルソナ項目を含み、
前記応答制御部は、前記マッチング部で探し出された募集人に関する情報を前記通信ネットワークを介して前記顧客端末に送信し、前記顧客端末から、当該探し出された募集人を選択する旨の通知を受信すると、通信手段を用いて、当該選択された募集人に面談要求を通知するように構成され、
前記フィードバック処理部は、当該選択された募集人と前記顧客との間で面談が行われたときに、当該選択された募集人の評価の入力を前記顧客端末から受け付けるように構成されている、
ことを特徴とするマッチングシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のマッチングシステムであって、
前記フィードバック処理部は、当該選択された募集人と前記顧客との間で面談が行われたときに、当該選択された募集人から成約の有無の入力を受け付けるように構成されている、
ことを特徴とするマッチングシステム。
【請求項3】
請求項1または2に記載のマッチングシステムであって、前記マッチング部は、当該顧客の氏名、年齢、性別、職業、収入、学歴、居住地、性格、趣味、嗜好、家族構成、要望事項及び病気履歴を含む複数種の属性のうちから選択された少なくとも1つを当該顧客の特性として推定することを特徴とするマッチングシステム。
【請求項4】
請求項1から3のうちのいずれか1項に記載のマッチングシステムであって、
前記応答制御部が音声波形を示すディジタル信号を前記音声情報として前記顧客端末から受信したとき、前記ディジタル信号に音声認識処理を施す音声認識部と、
前記音声認識処理の結果から言語情報を生成する言語処理部と
をさらに備え、
前記マッチング部は、前記言語情報から当該顧客の特性を推定することを特徴とするマッチングシステム。
【請求項5】
顧客の使用する通信機器である顧客端末と通信ネットワークを介して通信を行うマッチングシステムにおいて実行されるマッチング方法であって、
前記顧客端末で入力されたテキスト情報及び音声情報のうちの少なくとも一方の入力情報を前記通信ネットワークを介して受信するステップと、
前記入力情報から前記顧客の特性を推定するステップと、
典型的な顧客を表すために作成された仮想的な人物像の特性を表す単数または複数のペルソナ項目とあらかじめ登録された複数の募集人の評価をそれぞれ表す評価値との対応関係を示す評価情報が記憶されている募集人評価データベースを参照するステップであって、前記仮想的な人物像の特性を表す当該ペルソナ項目が、少なくとも居住地を表すペルソナ項目を含む、ステップと、
前記顧客の当該推定された特性を用いて前記募集人評価データベースを探索することにより、前記複数の募集人の中から、前記顧客の当該推定された特性について比較的高い評価値をもつ単数または複数の募集人を探し出すステップと、
当該探し出された募集人に関する情報を前記通信ネットワークを介して前記顧客端末に送信するステップと、
前記顧客端末から、当該探し出された募集人を選択する旨の通知を受信すると、通信手段を用いて、当該選択された募集人に面談要求を通知するステップと、
当該選択された募集人と前記顧客との間で面談が行われたときに、当該選択された募集人の評価の入力を前記顧客端末から受け付けるステップと
を備えることを特徴とするマッチング方法。
【請求項6】
請求項5に記載のマッチング方法であって、当該選択された募集人と前記顧客との間で面談が行われたときに、当該選択された募集人から成約の有無の入力を受け付けるステップをさらに備えることを特徴とするマッチング方法。
【請求項7】
請求項5または6に記載のマッチング方法であって、前記顧客の特性を推定する当該ステップでは、当該顧客の氏名、年齢、性別、職業、収入、学歴、居住地、性格、趣味、嗜好、家族構成、要望事項及び病気履歴を含む属性群のうちから選択された少なくとも1つが当該顧客の特性として推定されることを特徴とするマッチング方法。
【請求項8】
請求項5から7のうちのいずれか1項に記載のマッチング方法であって、
前記音声情報として音声波形を示すディジタル信号を前記顧客端末から受信したときに前記ディジタル信号に音声認識処理を施すステップと、
前記音声認識処理の結果から言語情報を生成するステップと
をさらに備え、
前記言語情報から当該顧客の特性が推定されることを特徴とするマッチング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、顧客と募集人との間のマッチングを行うマッチング技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、様々な業界で、コールセンタ(コンタクトセンタ)システムやウェブ会議システムなどのオンライン通話システムを使用して顧客と非対面で通話を行うサービスが提供されている。またオンライン通話システムで取得された顧客との通話データを音声分析し、その分析結果を基にサービスの向上を図るための情報処理技術を開発することも盛んに行われている。このような情報処理技術は、たとえば特開2021-56612号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1には、コールセンタの顧客対応において、通話内容と音声による顧客の感情を判定し、その判定結果に基づいて適切なオペレータを選択するコールセンタシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2021-56612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
たとえば保険業界では、顧客は、オンライン通話システムを通じてコールセンタのオペレータと保険に関する相談を行い、当該オペレータは、その相談内容に基づいて、保険商品に関する専門的な知識をもつ募集人を当該顧客に割り当てて紹介することがある。しかしながら、オペレータは、システムに登録されている多数の募集人の中から、自動的にまたは簡易に選択された募集人を顧客に割り当てることが多い。このため、オペレータは、個々の顧客の特性に適した募集人を紹介することができるとは限らず、これにより成約率(募集人の紹介を受けた顧客のうち契約に至る顧客の割合)が向上しないという課題がある。
【0005】
上記に鑑みて本開示の目的は、顧客の特性に適した募集人を選択し割り当てることを可能とするマッチングシステム及びマッチング方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様によるマッチングシステムは、顧客の使用する通信機器である顧客端末と通信ネットワークを介して通信を行うマッチングシステムであって、前記顧客端末で入力されたテキスト情報及び音声情報のうちの少なくとも一方の入力情報を前記通信ネットワークを介して受信する応答制御部と、あらかじめ登録された複数の募集人に関する評価情報が記憶されている募集人評価データベースと、前記入力情報から前記顧客の特性を推定し、当該推定された特性を用いて前記募集人評価データベースを探索することにより、前記複数の募集人の中から前記顧客の特性に適した単数または複数の募集人を探し出すマッチング部とを備え、前記応答制御部は、前記マッチング部で探し出された募集人に関する情報を前記通信ネットワークを介して前記顧客端末に送信することを特徴とする。
【0007】
本開示の第2の態様によるマッチング方法は、顧客の使用する通信機器である顧客端末と通信ネットワークを介して通信を行うマッチングシステムにおいて実行されるマッチング方法であって、前記顧客端末で入力されたテキスト情報及び音声情報のうちの少なくとも一方の入力情報を前記通信ネットワークを介して受信するステップと、前記入力情報から前記顧客の特性を推定するステップと、あらかじめ登録された複数の募集人に関する評価情報が記憶されている募集人評価データベースを参照するステップと、当該推定された特性を用いて前記募集人評価データベースを探索することにより、前記複数の募集人の中から前記顧客の特性に適した単数または複数の募集人を探し出すステップと、当該探し出された募集人に関する情報を前記通信ネットワークを介して前記顧客端末に送信するステップとを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本開示の第1及び第2の態様によれば、顧客の推定された特性を用いて募集人データベースを探索することにより、登録されている複数の募集人の中から当該顧客の特性に適した募集人を探し出すことができる。当該探し出された募集人に関する情報は顧客端末に送信される。このように個々の顧客の特性に適した募集人を選択し割り当てることができるので、成約率の向上が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の一実施形態に係るマッチングシステムの概略構成を示すブロック図である。
図2】本開示の一実施形態に係るマッチング方法の処理手順を例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、図面を参照しつつ、本開示に係る実施形態及びその変形例について詳細に説明する。なお、図面全体において同一符号が付された構成要素は、同一構成及び同一機能を有するものとする。
【0011】
図1は、本開示の一実施形態に係るマッチングシステム20の概略構成を示すブロック図である。図1に示されるようにマッチングシステム20は、顧客11の使用する通信機器である顧客端末10と通信可能であるように通信ネットワークNWと接続されている。通信ネットワークNWは、たとえば、SIP(Session Initiation Protocol)やH.323などの通信プロコトルを使用するIP(Internet Protocol)通信網が挙げられるが、これに限定されるものではない。顧客端末10は、携帯電話端末などの移動体通信機器でもよいし、あるいは、PC(Personal Computer)などの、固定通信を行う通信機器であってもよい。
【0012】
マッチングシステム20は、顧客端末10との間で通信ネットワークNWを介して音声通信を行うことができるように、コールセンタ(コンタクトセンタ)システムやウェブ会議システムなどのオンライン通話システムとして構成されている。図1を参照すると、マッチングシステム20は、オンライン通話システムの応答機能を有する応答制御部21を備えている。この応答制御部21は、顧客端末10からの音声情報やテキスト情報の自然言語による問い合わせに対して自動的に応答する自動応答システムを実現するように構成されてもよいし、あるいは、顧客端末10からの音声情報やテキスト情報の自然言語による問い合わせに対して人間のオペレータ(図示せず)が応答する有人応答システムを実現するように構成されていてもよい。
【0013】
またマッチングシステム20は、あらかじめ登録された複数の募集人に関する評価情報が記憶されている募集人評価データベース22と、顧客11と募集人との間のマッチングを行うマッチング部23と、入力された音声情報ASに音声認識処理を施す音声認識部24と、入力された自然言語情報に対して自然言語処理(NLP:Natural Language Processing)を施す言語処理部25とを備えている。募集人としては、保険商品に関する専門的な知識をもつ保険募集人が想定されるが、これに限定されるものではない。
【0014】
上記した募集人評価データベース22、マッチング部23、応答制御部21、音声認識部24及び言語処理部25は、単一のコンピュータに実装されてもよいし、あるいは、通信ネットワークなどの通信路を介して相互接続された複数のコンピュータにより分散処理システムとして実現されてもよい。
【0015】
募集人評価データベース22には、仮想的な顧客の特性を表す単数または複数のペルソナ(persona)項目と、複数の募集人の評価をそれぞれ表す評価値(スコア値)との対応関係を示す評価情報があらかじめ記憶されている。ここで、「ペルソナ」とは、典型的なユーザ(顧客や募集人を含む。)を表すために作成された仮想的な人物像のことをいう。評価情報は、ルックアップテーブルの形態で形成されてもよいし、あるいは、ニューラルネットワークモデル(人工ニューラルネットワーク)の形態で形成されていてもよい。たとえば、ユーザの特性としては、氏名、年齢、性別、職業、収入、学歴、居住地、性格、趣味、嗜好、家族構成、要望事項、及び病気履歴を含む複数種の属性のうちから選択された少なくとも1つのものが使用されればよい。たとえば、顧客の居住地及び年齢と、募集人の居住地及び年齢とが互いに近ければ、居住地及び年齢に対応する当該募集人の評価値を高くすることができる。
【0016】
マッチング部23は、顧客端末10から送信されて応答制御部21で受信されたテキスト情報(自然言語情報)TDが入力されると、テキスト情報TDから顧客11の特性を推定し、当該推定された特性を用いて募集人評価データベース22を探索することにより、登録されている複数の募集人の中から顧客11の特性に適した単数または複数の募集人を探し出すことができる。具体的には、マッチング部23は、募集人評価データベース22に登録されている複数の募集人の中から、当該推定された特性について比較的高い評価値をもつ募集人を探し出すことができる。応答制御部21は、当該探し出された募集人に関する募集人情報ADを、通信ネットワークNWを介して顧客端末10に送信することができる。ここで、募集人情報ADとしては、たとえば、募集人の特性(性別や顔写真など)、自己紹介文及び空き時間が挙げられる。
【0017】
一方、音声認識部24は、顧客端末10から送信されて応答制御部21で受信された顧客11の音声情報AS(顧客端末10のマイクロフォンで検出された音声波形を示すディジタル信号)が入力されると、音声情報ASに対して、音響モデル及び言語モデルを用いた形態素解析などの音声認識処理を実行することによりテキストの認識情報RDを生成する。言語処理部25は、認識情報RDに対して自然言語処理を実行することにより、顧客11の発話テキスト情報や、顧客11の心理状態を表す情報(たとえば声のトーン)を含む言語情報LDを生成することができる。
【0018】
また言語処理部25は、顧客端末10から送信されて応答制御部21で受信された顧客11のメッセージ情報(テキスト情報)MDが入力されると、メッセージ情報MDに対して自然言語処理を実行することにより、テキスト情報や顧客11の心理状態を推定する情報を含む言語情報LDを生成することもできる。
【0019】
マッチング部23は、言語処理部25から言語情報LDが入力されると、言語情報LDから顧客11の特性を推定し、当該推定された特性を用いて募集人評価データベース22を探索することにより、登録されている複数の募集人の中から顧客11の特性に適した単数または複数の募集人を探し出すことができる。応答制御部21は、当該探し出された募集人に関する募集人情報ADを通信ネットワークNWを介して顧客端末10に送信することが可能である。
【0020】
次に、図2を参照しつつ、上記したマッチングシステム20の動作例について説明する。図2は、一実施形態に係るマッチング方法の処理手順を概略的に例示するフローチャートである。顧客11が顧客端末10を操作して顧客端末10とマッチングシステム20との間の通信を確立した後に、図2の処理が開始される。
【0021】
図2を参照すると、応答制御部21は、顧客端末10から何らかの情報を受信するまで待機している(ステップS10のNO)。顧客11が顧客端末10に募集人との面談条件をテキスト情報TDとして入力すると、マッチングシステム20の応答制御部21は、顧客端末10から通信ネットワークNWを介して面談条件を示すテキスト情報TD,メッセージ情報MD及び音声情報ASのうちの少なくとも1つの入力情報を受信する(ステップS10のYES)。面談条件としては、たとえば、顧客11の性別などの特性、面談の希望年月日、希望日時、要望事項(たとえば、対面相談または非対面相談のいずれか)、並びに、相談の理由(たとえば、ライフイベントや心配ごと)が挙げられる。
【0022】
応答制御部21でテキスト情報TDのみが受信され、メッセージ情報MD及び音声情報ASが受信されなかった場合は(ステップS11のNO及びステップS13のNO)、ステップS21に処理が移行する。応答制御部21でメッセージ情報MDが受信されたときは(ステップS11のYES)、言語処理部25は、メッセージ情報MDに対して自然言語処理を実行することにより、テキスト情報や顧客11の心理状態を推定する情報を含む言語情報LDを生成する(ステップS12)。応答制御部21で音声情報ASが受信されたときは(ステップS13のYES)、音声認識部24は、音声情報ASに対して形態素解析などの音声認識処理を実行することによりテキストの認識情報RDを生成する(ステップS14)。次いで、言語処理部25は、認識情報RDに対して自然言語処理を実行することにより、顧客11の発話テキスト情報や、顧客11の心理状態を表す情報を含む言語情報LDを生成する(ステップS15)。
【0023】
ステップS21では、マッチング部23は、入力された言語情報LD及びテキスト情報TDのうちの少なくとも一方から顧客11の特性を推定する。マッチング部23は、たとえば、入力情報(言語情報LDやテキスト情報TD)の一部をなすワードやフレーズを顧客11の特性を示す情報として抽出(推定)することができる。
【0024】
続くステップS22では、マッチング部23は、当該推定された特性を用いて募集人評価データベース22を探索することにより、登録されている複数の募集人の中から顧客11の特性に適した単数または複数の募集人を探し出す。応答制御部21は、当該探し出された募集人に関する募集人情報ADを通信ネットワークNWを介して顧客端末10に送信する(ステップS23)。
【0025】
その後、顧客端末10において、顧客11が募集人情報ADに基づいて募集人を選択するための操作入力を実行すると、応答制御部21は、募集人を選択する旨の通知を受信し(ステップS24のYES)、当該選択された募集人に面談要求を通知する(ステップS25)。具体的には、応答制御部21は、電子メールなどの通信手段を用いて募集人に面談要求を通知することができる。一方、募集人を選択する旨の通知がなかったときは(ステップS24のNO)、以上で処理は終了する。
【0026】
顧客11と募集人との間で対面相談または非対面相談が実際に行われた後は、顧客11は、当該募集人の評価をマッチングシステム20のフィードバック処理部(図示せず)に入力することができるし、当該募集人は、成約の有無をそのフィードバック処理部に入力することもできる。
【0027】
以上に説明したように本開示のマッチングシステム20は、顧客11の推定された特性を用いて募集人評価データベース22を探索することにより、登録されている複数の募集人の中から顧客11の特性に適した募集人を探し出すことができる。当該探し出された募集人に関する情報は顧客端末10に送信される。このように、マッチングシステム20は、個々の顧客の特性に適した募集人を選択し割り当てることができるので、成約率の向上を実現することができる。
【0028】
以上、本開示に係る種々の実施形態及びその変形例について説明したが、上記の実施形態及びその変形例は例示に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。また、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、上記実施形態の変更、追加及び改良を適宜行うことができることが理解されるべきである。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載に基づいて解釈されるべきであり、さらにその均等物を含むものと理解されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本開示に係るマッチングシステム及びマッチング方法は、個々の顧客の特性に適した募集人情報を提供することができるので、たとえば保険関連業務での利用に適している。
【符号の説明】
【0030】
NW:通信ネットワーク、10:顧客端末、11:顧客、20:マッチングシステム、21:応答制御部、22:募集人評価データベース、23:マッチング部、24:音声認識部、25:言語処理部。
図1
図2