(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-14
(45)【発行日】2023-07-25
(54)【発明の名称】水銀灯昇降装置
(51)【国際特許分類】
F21V 21/36 20060101AFI20230718BHJP
F21V 31/00 20060101ALI20230718BHJP
F21S 8/08 20060101ALI20230718BHJP
F21Y 101/00 20160101ALN20230718BHJP
【FI】
F21V21/36 300
F21V31/00 100
F21S8/08 440
F21Y101:00 300
(21)【出願番号】P 2019113189
(22)【出願日】2019-06-03
【審査請求日】2022-05-27
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】599152913
【氏名又は名称】林 則茂
(72)【発明者】
【氏名】林 則茂
(72)【発明者】
【氏名】林 則彦
【審査官】坂口 達紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-280883(JP,A)
【文献】実開昭50-049977(JP,U)
【文献】特開2006-261016(JP,A)
【文献】実開平05-066814(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 21/00-21/40
23/00-99/00
F21K 9/00-9/90
F21S 2/00-2/00,390
2/00,500-45/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向に
開けられた90度ネジレて連続するスリツトを有する筒状体と、
前記筒状体内を移動可能な移動体と、
前記移動体が有するナツトと当該ナツトに嵌合する雄ネジ棒により構成され、
前記筒状体内で
前記雄ネジ棒の回転によつて前記移動体を昇降させる駆動手段と、
を備えた
水銀灯昇降装置であつて、
前記移動体は前記
スリツトをとおつて前記筒状態の外部に突出するロツトの付いた突出部を有し、前記筒状体が立設された状態で前記ロツトの付いた前記突出部が昇降することにより、水銀灯を先端に有する前記ロツトの付いた前記突出部が回転して昇降する水銀灯昇降装置。
【請求項2】
前記
スリツトに昇降装置の運動に同調する金属プレイトを前記筒状態の内部から当て、
防水効果を高めた請求項1の水銀灯昇降装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本考案は筒状体の側面に長手方向にー定幅のスりツトを設け、ネジレたスりツト部をガイドとして、上下方向に回転して駆動する水銀灯を付けたパイプ状の支柱に関するものである。
【背景技術】
街路灯として道路の路肩に等間隔で設定され長時間の使用により、ランプ切れが発生しランプ交換のメンテが必要である。
ランプは高い所に設定されているためにメンテナンス作業は困難である。そのため各種の発明が提案されている。
【0002】
特許文献1叉は2は支柱の外部に昇降させるワイヤーにて水銀灯を釣り下げて昇降装置させている。
〔特許文献1〕
〔特許文献2〕
【0003】
特許文献3は支柱の外部にガイドを設け、そこを伝わって回転して昇降させている。
〔特許文献3〕
【0004】
特許文献4,5,6は支柱の一部を回転軸線を中心として倒して昇降させている。
〔特許文献4〕
〔特許文献5〕
〔特許文献6〕
【0005】
特許文献7は釣り竿みたいに径の違つたパイプを順次伸ばして水銀灯を昇降させている。
〔特許文献7〕
【0006】
特許文献8は支柱の内部にシリンダー叉はワイヤーにて水銀灯を昇降させている。
〔特許文献8〕
等あつたが本発明に近い発明はなかつた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
〔特許文献1〕 実公昭63―35442
〔特許文献2〕 特公2512644
〔特許文献3〕 実公平3-97821
〔特許文献4〕 実公平3-93696
〔特許文献5〕 特公平1-50044
〔特許文献6〕 特公2914630
〔特許文献7〕 特公2883060
〔特許文献8〕 特公2006―261016
【文献】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
次のような課題があつた。
〔0002〕の課題
特許文献1、2は水銀灯が重く支柱の途中、叉は根元にて回転させる為に周りに相当な安全の為の面積を要する。叉支柱を折り曲げて昇降させる為に電線、ケーブルが破損しない様考慮する心要がある。
〔0003〕の課題
特許文献3はシーリングが難しく、装置が大きくなり叉複雑になり、防水性が難しくコストUPになる。
〔0004〕の課題
特許文献4,5,6はシーリングが難しく、装置が大きくなりコストUPになる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
水銀灯のメンテを人がやれる高さにするため、水銀灯をガイドに沿つて90度回転させ、道路上でない所でメンテ出来るようにし、雨水が
スリツトより装置の中に入りにくくする様アルミサツシ業界で使われている等圧理論を理用した構造にし、万がー雨水が筒状態の中に入らぬ様
図2のように筒状体に
開けた
スリツト部を上下する水銀灯に付けた
金属プレイト遮蔽板で水銀灯が上下しても、
スリツト部をカバーしさらにモヘアにて
金属プレイト遮蔽板に外部により当て、防水効果を上げ美観上支柱の外部に装置を出さず筒状態の内部に入れる構造にする。
【発明の効果】
【0011】
ネジレたガイドに沿つて昇降体が昇降するためメンテが地面に近い所で出来、安全上保守点検がしやすくなつた。
【0012】
金属プレイトを筒状体のスりツト部の内部より当て、防水効果を上げた為筒状体の中に雨水が侵入しにくくなつた。
【0013】
水銀灯の様に一度に多数本メンテする場合、地面に近い所で点検車に付けた駆動装置叉は筒状体に付けた電動昇降装置によりメンテ出来、コスト削減になり美観上すつきりした昇降装置になつた。
以上の効果により特に安全を必要とする場所、例えば橋の上の水銀灯には最適で産業発展に奇与する所極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】 筒状体1に長手方向にスリット2を明けて90度ネジツた筒状体の側面図である。
【
図2】 アルミ押し出し形材製筒状体のA‐A線横断面図である。
【
図3】 筒状体1の昇降装置の詳細構造を示す縦断面図である。
【
図4】 金属遮蔽板3にテンションを与えるスプリングを取り付け、水銀灯10の動きに同調してスリット部2を遮蔽して上下に動けるようにした、装置の詳細構造を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は本発明の筒状体1に長手方向に
開けられた、90度回転したスリツト2を示す図である。
【0016】
図2に示すように筒状体1の断面は円形の外殻部12、円形の内殻部13、及び外殻部12と内殻部13とを連結する3つの連結部14とから構成されている。
【0017】
筒状体1はアルミ押し出し形材で一体成形しても良く、押し出し直後の時効硬化前に90°ネジレばスリット2が変形されなく90°ネジレるからである。
あるいわ、スチール補強材を内部に入れ割形のアルミ押し出し形材で外殻部12を構成するようにして強度を高めてもよい。
【0018】
外殻部12にはスリットが開けられている、内殻部14にもスリット2が明けられている。外殻部12のスリット2の位置と内殻部13のスリット2の位置は、円の中心に対し同じ角度方向となつている。
【0019】
図2示す水銀灯が先端に付いたロツト状ナツト6はネジ棒5の回転によつて上下に移動し、ロツト状ナツト6は
図4の
金属プレイト遮蔽板3に開けてある穴11を通つており、ロツト状ナツト6の動きに引つ張られて上下に動き、
スリツト2を遮蔽し
金属プレイト遮蔽板3
にはモヘア4が当たつており、防水効果を確実にしている。
【0020】
図3では雄ねじ棒5とロツト状ナツト6の嵌合により、水銀灯を動かしているが例えばチェーン、シリンダー、ワイヤー等他の方法によつて動かしてもよい。
【符号の説明】
【0021】
1 筒状体
2 スリツト
3 金属プレイト遮蔽板
4 モヘア
5 雄ネジ棒
6 ロツト状ナツト
7 スプリング
8 ワイヤー
9 ガイドローラー
10 水銀灯
11 ロツト状ナツトにて金属プレイト遮蔽板を動かす穴。
12 外殻部
13 内殻部
14 連結部