(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-14
(45)【発行日】2023-07-25
(54)【発明の名称】サービス提供支援装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230718BHJP
G16H 10/20 20180101ALI20230718BHJP
【FI】
G06Q50/10
G16H10/20
(21)【出願番号】P 2019017498
(22)【出願日】2019-02-01
【審査請求日】2022-01-06
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 「1.刊行物(プログラム・抄録集) (1)刊行物名 第9回 日本臨床試験学会 プログラム・抄録集、第57頁 一般社団法人 日本臨床試験学会 (2)発行日 平成30年2月4日」その他平成31年3月1日付け発明の新規性の例外の規定の適用を受けるための証明書に記載の行為で公開
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成29年度、国立研究開発法人日本医療研究開発機構、[革新的がん医療実用化研究事業]「乳がん患者の再発不安・恐怖に対するスマートフォン問題解決療法および行動活性化療法の有効性:無作為割付比較試験」委託研究開発、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】504157024
【氏名又は名称】国立大学法人東北大学
(73)【特許権者】
【識別番号】506218664
【氏名又は名称】公立大学法人名古屋市立大学
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100152272
【氏名又は名称】川越 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】山口 拓洋
(72)【発明者】
【氏名】明智 龍男
【審査官】橋沼 和樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-151881(JP,A)
【文献】特開2008-305292(JP,A)
【文献】特開2007-241554(JP,A)
【文献】特許第6302149(JP,B1)
【文献】特開2003-067593(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置を利用したサービスの提供に対する利用者の同意を示す同意情報と、前記利用者が利用する端末装置が受信可能な宛先を示す宛先情報と、前記利用者を識別する識別情報と
、前記利用者が介入群と対照群とのいずれであるかの属性を示す属性情報とを受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記同意情報と、前記宛先情報と、前記識別情報とを提示する提示部と、
前記提示部が前記同意情報と、前記宛先情報と、前記識別情報とを提示することに応じて、前記利用者に対する前記サービスの提供開始操作を受け付ける操作受付部と、
前記受信部が受信した前記識別情報の一部又は全部を破棄する識別情報管理部と、
前記受信部が受信する前記属性情報に基づいて、前記利用者が介入群である場合には前記端末装置で動作するアプリケーションソフトウエアを提供する第1種類とし、前記利用者が対照群である場合には前記アプリケーションソフトウエアを少なくとも所定期間経過するまで提供しない第2種類として、前記サービスの種類を判定する判定部と、
前記操作受付部が前記提供開始操作を受け付けたことに応じて、前記受信部が受信した前記宛先情報が示す宛先に対して、前記判定部が判定した前記サービスの種類に基づいた前記サービスの提供開始を示す情報を送信する送信部と、
を備えるサービス提供支援装置。
【請求項2】
前記識別情報には、
前記利用者を識別する情報が記された識別物が撮像された画像情報が含まれ、
前記識別情報管理部は、
前記受信部が受信した前記識別情報のうち、少なくとも前記画像情報を破棄する
請求項1に記載のサービス提供支援装置。
【請求項3】
前記利用者は、何らの条件によらない割り付け方法である無作為化割付によって介入群と対照群とのいずれかの群に割り付けられており、
前記属性情報は、前記無作為化割付によって割り付けられた前記利用者が、介入群と対照群とのいずれに属するのかを示す情報であって、
前記送信部は、前記宛先情報が示す宛先に対して前記属性情報を送信せずに、前記サービスの提供開始を示す情報を送信する
請求項1又は請求項2に記載のサービス提供支援装置。
【請求項4】
前記受信部は、
前記送信部が前記サービスの提供開始を示す情報を前記端末装置に送信することに応じて、
前記属性情報を受信
する
請求項3に記載のサービス提供支援装置。
【請求項5】
前記送信部は、
前記サービスに関する情報のうち、前記判定部が判定した前記種類の前記サービスに関する情報を前記宛先情報が示す宛先に送信する
請求項4に記載のサービス提供支援装置。
【請求項6】
前記受信部は、
前記サービスの提供に対する前記利用者からの回答を示す回答情報を受信する
請求項3から請求項5のいずれか一項に記載のサービス提供支援装置。
【請求項7】
前記送信部は、
前記回答情報の回答期限に基づいて、前記利用者からの回答を促す情報を前記宛先情報が示す宛先に対して送信する
請求項6に記載のサービス提供支援装置。
【請求項8】
前記サービスが提供する情報には、
前記受信部が受信する前記回答情報と、前記
アプリケーションソフトウエアに基づいてなされる前記端末装置に対する
前記利用者の操作の状況を示す操作状況情報とを対応付けて記憶させる記憶制御部
をさらに備える請求項6又は請求項7に記載のサービス提供支援装置。
【請求項9】
利用者の時系列の回答情報に基づいて、前記サービスの質を判定するサービス判定部
をさらに備える請求項6から請求項8のいずれか一項に記載のサービス提供支援装置。
【請求項10】
前記送信部は、
前記受信部が受信する前記回答情報が所定の条件を満たす場合に、前記宛先情報が示す宛先に対して前記利用者が利用可能な特典を含む特典情報を送信する
請求項6から請求項9のいずれか一項に記載のサービス提供支援装置。
【請求項11】
コンピュータに、
端末装置を利用したサービスの提供に対する利用者の同意を示す同意情報と、前記利用者が利用する端末装置が受信可能な宛先を示す宛先情報と、前記利用者を識別する識別情報と
、前記利用者が介入群と対照群とのいずれであるかの属性を示す属性情報とを受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信された前記同意情報と、前記宛先情報と、前記識別情報とを提示する提示ステップと、
前記提示ステップにおいて前記同意情報と、前記宛先情報と、前記識別情報とが提示されることに応じて、前記利用者に対する前記サービスの提供開始操作を受け付ける操作受付ステップと、
前記受信ステップにおいて受信された前記識別情報の一部又は全部を破棄する識別情報管理ステップと、
前記受信ステップにおいて受信される前記属性情報に基づいて、前記利用者が介入群である場合には前記端末装置で動作するアプリケーションソフトウエアを提供する第1種類とし、前記利用者が対照群である場合には前記アプリケーションソフトウエアを少なくとも所定期間経過するまで提供しない第2種類として、前記サービスの種類を判定する判定ステップと、
前記操作受付ステップにおいて前記提供開始操作を受け付けたことに応じて、前記受信ステップにおいて受信された前記宛先情報が示す宛先に対して、前記判定ステップにおいて判定された前記サービスの種類に基づいた前記サービスの提供開始を示す情報を送信する送信ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、サービス提供支援装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、サービス利用者の行動情報や、サービス利用者に対する質問への回答などの各種情報が、サービスの質の評価や、サービスの質の向上のために利用される場合がある。従来、例えば特許文献1には、コンピュータを利用した医療サービスにおいて、サービス提供者(例えば、医師)が、サービス利用者(例えば、患者)から情報提供を受けるための技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、サービス利用者から得た情報を利用する場合には、サービス提供者は、情報の利用についての同意をサービス利用者から得る必要がある。しかしながら、特許文献1に記載されるような従来技術によると、サービス提供者とサービス利用者とが対面形式で直接やり取りする必要があるため、サービス提供者とサービス利用者とのいずれかが相手の居る場所に移動しなければならなかった。すなわち、従来技術によると、サービスの提供にあたり、サービス利用者及びサービス提供者の手間がかかるという問題があった。
【0005】
本発明は、サービスの提供に関するサービス利用者及びサービス提供者双方の手間を低減することができるサービス提供支援装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態は、端末装置を利用したサービスの提供に対する利用者の同意を示す同意情報と、前記利用者が利用する端末装置が受信可能な宛先を示す宛先情報と、前記利用者を識別する識別情報と、前記利用者が介入群と対照群とのいずれであるかの属性を示す属性情報とを受信する受信部と、前記受信部が受信した前記同意情報と、前記宛先情報と、前記識別情報とを提示する提示部と、前記提示部が前記同意情報と、前記宛先情報と、前記識別情報とを提示することに応じて、前記利用者に対する前記サービスの提供開始操作を受け付ける操作受付部と、前記受信部が受信した前記識別情報の一部又は全部を破棄する識別情報管理部と、前記受信部が受信する前記属性情報に基づいて、前記利用者が介入群である場合には前記端末装置で動作するアプリケーションソフトウエアを提供する第1種類とし、前記利用者が対照群である場合には前記アプリケーションソフトウエアを少なくとも所定期間経過するまで提供しない第2種類として、前記サービスの種類を判定する判定部と、前記操作受付部が前記提供開始操作を受け付けたことに応じて、前記受信部が受信した前記宛先情報が示す宛先に対して、前記判定部が判定した前記サービスの種類に基づいた前記サービスの提供開始を示す情報を送信する送信部と、を備えるサービス提供支援装置である。
【0007】
本発明の一実施形態のサービス提供支援装置において、前記識別情報には、前記利用者を識別する情報が記された識別物が撮像された画像情報が含まれ、前記識別情報管理部は、前記受信部が受信した前記識別情報のうち、少なくとも前記画像情報を破棄する。
【0008】
本発明の一実施形態のサービス提供支援装置は、前記利用者は、何らの条件によらない割り付け方法である無作為化割付によって介入群と対照群とのいずれかの群に割り付けられており、前記属性情報は、前記無作為化割付によって割り付けられた前記利用者が、介入群と対照群とのいずれに属するのかを示す情報であって、前記送信部は、前記宛先情報が示す宛先に対して前記属性情報を送信せずに、前記サービスの提供開始を示す情報を送信する。
【0009】
本発明の一実施形態のサービス提供支援装置において、前記受信部は、前記送信部が前記サービスの提供開始を示す情報を前記端末装置に送信することに応じて、前記属性情報を受信する。
【0010】
本発明の一実施形態のサービス提供支援装置において、前記送信部は、前記サービスに関する情報のうち、前記判定部が判定した前記種類の前記サービスに関する情報を前記宛先情報が示す宛先に送信する。
【0011】
本発明の一実施形態のサービス提供支援装置において、前記受信部は、前記サービスの提供に対する前記利用者からの回答を示す回答情報を受信する。
【0012】
本発明の一実施形態のサービス提供支援装置において、前記送信部は、前記回答情報の回答期限に基づいて、前記利用者からの回答を促す情報を前記宛先情報が示す宛先に対して送信する。
【0013】
本発明の一実施形態のサービス提供支援装置において、前記サービスが提供する情報には、前記受信部が受信する前記回答情報と、前記アプリケーションソフトウエアに基づいてなされる前記端末装置に対する前記利用者の操作の状況を示す操作状況情報とを対応付けて記憶させる記憶制御部をさらに備える。
【0014】
本発明の一実施形態のサービス提供支援装置は、利用者の時系列の回答情報に基づいて、前記サービスの質を判定するサービス判定部をさらに備える。
【0015】
本発明の一実施形態のサービス提供支援装置において、前記送信部は、前記受信部が受信する前記回答情報が所定の条件を満たす場合に、前記宛先情報が示す宛先に対して前記利用者が利用可能な特典を含む特典情報を送信する。
【0016】
本発明の一実施形態は、コンピュータに、端末装置を利用したサービスの提供に対する利用者の同意を示す同意情報と、前記利用者が利用する端末装置が受信可能な宛先を示す宛先情報と、前記利用者を識別する識別情報と、前記利用者が介入群と対照群とのいずれであるかの属性を示す属性情報とを受信する受信ステップと、前記受信ステップにおいて受信された前記同意情報と、前記宛先情報と、前記識別情報とを提示する提示ステップと、前記提示ステップにおいて前記同意情報と、前記宛先情報と、前記識別情報とが提示されることに応じて、前記利用者に対する前記サービスの提供開始操作を受け付ける操作受付ステップと、前記受信ステップにおいて受信された前記識別情報の一部又は全部を破棄する識別情報管理ステップと、前記受信ステップにおいて受信される前記属性情報に基づいて、前記利用者が介入群である場合には前記端末装置で動作するアプリケーションソフトウエアを提供する第1種類とし、前記利用者が対照群である場合には前記アプリケーションソフトウエアを少なくとも所定期間経過するまで提供しない第2種類として、前記サービスの種類を判定する判定ステップと、前記操作受付ステップにおいて前記提供開始操作を受け付けたことに応じて、前記受信ステップにおいて受信された前記宛先情報が示す宛先に対して、前記判定ステップにおいて判定された前記サービスの種類に基づいた前記サービスの提供開始を示す情報を送信する送信ステップと、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、サービスの提供に関するサービス利用者及びサービス提供者双方の手間を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本実施形態のサービス提供支援システムの機能構成の一例を示す図である。
【
図2】本実施形態のサービス提供支援システムの動作の第一の例を示す図である。
【
図3】本実施形態のサービス提供支援システムの動作の第二の例を示す図である。
【
図4】本実施形態のサービス提供支援システムの動作の第三の例を示す図である。
【
図5】本実施形態のサービス提供支援システムにおける情報の流れの一例を示す図である。
【
図6】本実施形態の申し込み画面の一例を示す図である。
【
図7】本実施形態の画像情報の一例を示す図である。
【
図8】本実施形態の属性情報の入力画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[実施形態]
以下、図を参照して本実施形態のサービス提供支援システム1の概要について説明する。
図1は、本実施形態のサービス提供支援システム1の機能構成の一例を示す図である。
【0020】
[サービス提供支援システムの概要]
サービス提供支援システム1は、端末装置を利用したサービスの提供開始にあたり、利用者URに同意を得る必要がある場合に、サービスの利用者や運営担当者に生じる手間を低減することにより、サービスの提供を支援する。
サービス提供支援システム1は、サービス提供支援装置10と、端末装置20と、表示部30と、操作部40と、記憶装置50とを備える。
本実施形態においては、利用者URが乳がんの経験者(例えば、乳がんの術後1年以降、無再発、50歳未満、かつ端末装置20を所有している者)である。また、本実施形態においては、サービス提供支援システム1が支援するサービスが、疾病による不安を解消する療法(例えば、問題解決療法及び行動活性化療法)のアプリケーションソフトウエアを利用者URに対して提供するサービスである場合を一例として説明する。
なお、以下の説明において、端末装置20において動作するアプリケーションソフトウエアのことを単に「アプリ」とも称する。このサービスでは、サービス提供支援システム1は、利用者URに対するアプリの提供のほか、アプリを利用することによる治療効果を測定するための調査活動についても支援する。
また、本実施形態において、利用者URには、治療の一環としてのアプリが提供される介入群の利用者URと、アプリが提供されない(又は、所定の期間が経過するまでアプリの操作を保留される)対照群の利用者URとがある。
【0021】
サービス提供支援装置10は、例えば、パーソナルコンピュータなどの演算機能や通信機能を有する装置である。本実施形態の一例において、サービス提供支援装置10は、サービスの運営担当者によって操作される。以下の説明において、サービスの運営担当者を、サービス提供支援装置10の操作者OP、又は単に操作者OPとも称する。
端末装置20は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレットなどの装置である。本実施形態の一例において、端末装置20は、利用者URによって操作される。
表示部30は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示デバイスを備えており、サービス提供支援装置10が出力する種々の情報を画像として表示する。
操作部40は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネルなどの操作デバイスを備えており、操作者OPの操作を検出して、検出した操作を示す情報をサービス提供支援装置10に供給する。
【0022】
[端末装置20の機能構成]
端末装置20は、端末通信部210と、表示部220と、操作検出部230とを備える。
表示部220は、例えば、液晶ディスプレイを備えており、端末装置20の制御部(不図示)の制御に基づき各種の情報を画像として表示する。
操作検出部230は、例えば、タッチパネルを備えており、制御部(不図示)の制御に基づき、利用者URの操作を検出する。
端末通信部210は、制御部(不図示)の制御に基づき、サービス提供支援装置10との間において情報を送受信する。
【0023】
[サービス提供支援装置10の機能構成]
サービス提供支援装置10は、送信部110と、受信部120と、判定部130と、識別情報管理部140と、提示部150と、操作受付部160と、記憶制御部170とを、その機能部として備える。サービス提供支援装置10が備える各部は、バスBによって互いに接続され、互いに情報の授受が可能である。これら各部は、ハードウエアによって実現されてもよく、ソフトウエアによって実現されてもよい。
【0024】
送信部110及び受信部120は、端末装置20との間において情報を送受信する。
受信部120は、端末装置20を利用したサービスの提供に対する利用者URの同意を示す同意情報CDと、利用者URが利用する端末装置20が受信可能な宛先を示す宛先情報DDと、利用者URを識別する識別情報IDとを受信する。
同意情報CDとは、サービスの提供に対する利用者URの同意の意思を示す情報である。提供されるサービスによっては、利用者URに対するアンケート(質問)が行われる場合がある。この場合、利用者URの同意には、アンケートに対する利用者URの回答結果がサービスの提供者に提供されることへの同意が含まれる。
宛先情報DDとは、利用者URの宛先(連絡先)を示す情報である。一例として、宛先情報DDには、利用者URのメールアドレス、SNSにおけるユーザを特定するための情報(例えば、ユーザID)、電話番号などが含まれる。
識別情報IDとは、利用者URを識別するための情報である。識別情報IDには、利用者URの身分を証明するための情報が含まれる。一例として、識別情報IDには、利用者URが所持する身分証明書(例えば、病院の診察券、運転免許証など)の画像情報IMGが含まれる。なお、以下の説明において、これらの身分証明書を「識別物」とも称する。これらの識別物の画像情報IMGは、端末装置20が備える撮像部(例えば、カメラ。不図示)によって撮像されるものとして説明するが、これに限られない。識別物の画像情報IMGは、例えば、端末装置20の記憶部(不図示)に予め記憶されていてもよい。
【0025】
本実施形態の一例においては、識別情報IDとは、利用者URが通院している病院の診察券の画像である。この一例において、端末装置20の撮像部(不図示)よって診察券が撮像される。端末装置20は、診察券の画像情報IMGをサービス提供支援装置10に対して送信する。受信部120は、端末装置20から識別情報IDとして送信される診察券の画像情報IMGを受信する。
すなわち、識別情報IDには、利用者URを識別する情報が記された識別物が撮像された画像情報IMGが含まれる。
【0026】
判定部130は、受信部120が属性情報ADを受信することに応じて、利用者URに提供されるサービスの種類TYを判定する。
【0027】
識別情報管理部140は、受信部120が受信した識別情報IDの一部又は全部を破棄する。
なお、識別情報IDに画像情報IMGが含まれる場合には、識別情報管理部140は、受信部120が受信した識別情報IDのうち、少なくとも画像情報IMGを破棄する。
【0028】
提示部150は、受信部120が受信した同意情報CDと、宛先情報DDと、識別情報IDとを提示する。本実施形態の一例においては、提示部150は、同意情報CD、宛先情報DD及び識別情報IDを、表示部30に出力する。表示部30は、提示部150が出力する各種の情報を画像にして操作者OPに対して表示する。
操作受付部160は、提示部150が同意情報CDと、宛先情報DDと、識別情報IDとを提示することに応じて、利用者URに対するサービスの提供開始操作OPSを受け付ける。
【0029】
記憶制御部170は、受信部120が受信する回答情報RDと、プログラム情報PRGに基づいてなされる端末装置20に対する操作の状況を示す操作状況情報OSとを対応付けて記憶装置50に記憶させる。
【0030】
[サービス提供支援システム1の動作]
次に、本実施形態のサービス提供支援システム1の動作の一例について説明する。
【0031】
図2~
図4は、本実施形態のサービス提供支援システム1の動作の一例を示す図である。
図5は、本実施形態のサービス提供支援システム1における情報の流れの一例を示す図である。
本実施形態の一例において、サービス提供支援装置10は、サービス提供用のWebサイトを提供する。サービス提供支援装置10が提供するWebサイトの接続先(例えば、URL;uniform resource locator)の情報は、ポスター、メールマガジン、SNS(social networking service)などの媒体を介して利用者URに提供される。
【0032】
(ステップS210)端末装置20は、利用者URの操作に基づき、サービス提供支援装置10が提供するWebサイトにアクセスする。
(ステップS110)サービス提供支援装置10は、端末装置20からWebサイトへのアクセスがあると、申し込み画面P1の画像情報を端末装置20に送信する。
【0033】
(ステップS220)端末装置20は、サービス提供支援装置10から送信される申し込み画面P1を表示する。申し込み画面P1の一例を
図6に示す。
【0034】
図6は、本実施形態の申し込み画面P1の一例を示す図である。申し込み画面P1には、利用者URの氏名、年齢、住所、メールアドレス、電話番号などを入力する欄がある。これら利用者URの氏名、年齢、住所、メールアドレス、電話番号などを総称して、申込情報SDとも記載する。
【0035】
(ステップS230)
図2に戻り、端末装置20は、利用者URの操作に基づき、申込情報SDをサービス提供支援装置10に送信する。
【0036】
(ステップS120)サービス提供支援装置10は、端末装置20が送信する申込情報SDを受信する。サービス提供支援装置10は、受信した申込情報SDに含まれる各種の情報を表示部30に表示させる。
(ステップS130)操作者OPは、表示部30に表示される申込情報SDを確認する。操作者OPは、申込情報SDに含まれる宛先情報DDが示す宛先(例えば、電話番号)に対して電話を掛け、利用者URの適格性を確認する。この一例において利用者URの適格性の確認とは、申し込みをした利用者URがサービスの提供先として妥当であるか否かを確認することをいう。例えば、操作者OPは、申し込みをした利用者URが乳がん経験者(又は、乳がん患者)である場合には、サービスの提供先として妥当であると判定する。一方、操作者OPは、申し込みをした利用者URが乳がん経験者(又は、乳がん患者)でない場合には、サービスの提供先として妥当でないと判定する。
なお、利用者URの適格性の判定条件は、例えば、乳がんの術後1年以降、無再発、50歳未満、かつ端末装置20を所有している者とされていてもよい。
操作者OPは、申し込みをした利用者URがサービスの提供先として妥当であると判定した場合には、サービス提供についての同意手続きの案内通知を利用者URに対して送信する操作を行う。ここで、案内通知には、電子メールによる通知や、SNSメッセージによる通知が含まれる。利用者URの電子メールのアドレス、又はSNSメッセージの宛先の情報は、ステップS120において受信した申込情報SDに含まれている。
(ステップS140)操作者OPの操作に基づき、サービス提供支援装置10は、サービス提供についての同意手続きの案内通知を利用者URに対して送信する。
【0037】
(ステップS240)端末装置20は、ステップS140においてサービス提供支援装置10から送信された同意手続きの案内通知画面を受信し、受信した案内通知画面を表示する。同意手続きの案内通知画面には、同意手続きの説明画面と同意入力画面とが含まれる。同意手続きの説明画面には、利用者URの身分証明書(例えば、病院の診察券)の画像を送信するための手順が説明されている。
【0038】
なお、同意手続きの説明画面には、「研究計画の概要」「研究への参加は任意であり撤回の自由があること」「研究に参加した場合に予想される利益及び不利益」「健康被害の補償」「研究の資金源や研究者等の関連組織との関わり」「個人情報の保護の方法」「研究計画及び研究の方法に関する資料の入手又は閲覧について」「研究結果の公表について」「個人情報や研究の結果を第三者へ提供する可能性とその内容」「研究から生ずる知的財産権」「研究期間中のデータ等の取扱い」「研究終了後のデータ等の取扱い」「個人情報に関して開示等の求めに応じる手続きについて」「費用負担」「問い合わせ先」などについて十分な説明を受け、内容を理解したことを示すチェックボックスが含まれていてもよい。
(ステップS250)利用者URは、自身の身分証明書を撮像する。撮像された画像は、画像情報IMGとして端末装置20に記憶される。
図7は、本実施形態の画像情報IMGの一例を示す図である。本実施形態において、診察券の画像P2が、利用者URの身分を証明する識別物の画像である。
(ステップS260)
図2に戻り、端末装置20は、利用者URの操作に基づき、同意情報CDをサービス提供支援装置10に送信する。この同意情報CDには、利用者URがサービスの提供に同意したことを示す情報と、画像情報IMGとが含まれる。
【0039】
(ステップS150)サービス提供支援装置10は、受信した同意情報CDを表示部30に表示させる。表示部30に表示される同意情報CDには、画像情報IMG、すなわち、利用者URの身分を証明する識別物の画像が含まれる。操作者OPは、表示部30に表示される識別物の画像に基づいて、利用者URの本人確認を行う。操作者OPは、本人確認の結果、利用者URの本人による同意であると判定すると、サービスの提供開始操作OPSを行う。
(ステップS160)サービス提供支援装置10の操作受付部160は、提供開始操作OPSを受け付ける。
(ステップS170)サービス提供支援装置10の識別情報管理部140は、利用者URの本人確認に利用した画像情報IMG、すなわち識別物の画像を破棄する。ここで、画像を破棄することには、画像情報IMGが記憶されている記憶装置から画像情報IMGを消去し、再び読み出せない状態にすることが含まれる。
【0040】
図3に進み説明を続ける。なお、
図3に示すA1、A2の記載は、
図2に示したA1、A2から継続する処理であることを示す。
(ステップS180)操作者OPは、利用者URに対してサービスの提供開始を通知する操作を行う。具体的には、操作者OPは、利用者URに対してサービスの提供開始を案内する電子メール(又はSNSメッセージ)を送信する操作を行う。
サービス提供支援装置10の操作受付部160は、操作者OPによる提供開始操作OPSを受け付ける。送信部110は、操作者OPの操作に基づいて、サービス提供開始メールを利用者URの端末装置20に対して送信する。なお、利用者URのメールアドレスは、上述したステップS120において、サービス提供支援装置10が受信した宛先情報DDに含まれている。
すなわち、送信部110は、操作受付部160が提供開始操作OPSを受け付けたことに応じて、受信部120が受信した宛先情報DDが示す宛先に対して、サービスの提供開始を示す情報を送信する。
サービスの提供開始を示す情報には、属性情報ADの入力画面が含まれる。属性情報ADとは、利用者URの属性を示す情報である。
【0041】
(ステップS270)端末装置20は、サービス提供支援装置10から送信される属性情報ADの入力画面を表示する。
【0042】
図8は、本実施形態の属性情報ADの入力画面P3の一例を示す図である。属性情報ADの入力画面P3には、例えば、利用者URに対するアンケート(質問)が含まれる。
【0043】
(ステップS280)
図3に戻り、利用者URは、端末装置20に表示される属性情報ADの入力画面P3に対して利用者URの属性を入力し、属性情報ADをサービス提供支援装置10に対して送信する操作を行う。端末装置20は、操作者OPの操作に基づき、属性情報ADをサービス提供支援装置10に対して送信する。
【0044】
(ステップS190)サービス提供支援装置10の受信部120は、属性情報ADを受信する。この属性情報ADとは、送信部110がサービスの提供開始を示す情報を端末装置20に送信することに応じて、端末装置20から送信される利用者URの属性を示す情報である。すなわち、受信部120は、送信部110がサービスの提供開始を示す情報を端末装置20に送信することに応じて、端末装置20から送信される利用者URの属性を示す属性情報ADを受信する。
また、サービス提供支援装置10の判定部130は、受信部120が属性情報ADを受信することに応じて、利用者URに提供されるサービスの種類TYを判定する。
【0045】
[サービスの種類の一例]
(1)種類TYは、提供されるサービス項目の多少によって定められる。この場合、例えば、種類TYには、提供されるサービス項目が比較的多い種類TY1と、提供されるサービス項目が比較的少ない種類TY2とがある。例えば、利用者URのうち、第一群には種類TY1が、第二群には種類TY2が提供される。
(2)種類TYは、サービスが提供される時期によって定められる。この場合、例えば、種類TYには、申し込み当初からサービスが提供される種類TY3と、申し込みをした後、所定の期間経過するまでサービスが提供されず、所定の期間経過後にサービスが提供される種類TY4とがある。例えば、利用者URのうち、第一群には種類TY3が、第二群には種類TY4が提供される。
例えば、利用者URには、介入群(第一群)の利用者URと、対照群(第二群)の利用者URとがある場合、介入群の利用者URには種類TY3が、対照群の利用者URには種類TY4が割り付けられる。
この一例の場合、判定部130は、利用者URに提供されるサービスの種類TYについて、介入群の利用者URに対しては種類TY3と、対照群の利用者URに対しては種類TY4と判定する。
【0046】
なお、判定部130は、何らの条件によらない割付方法(無作為化割付又はランダム割付)によって利用者URのいずれの群に割り付けてもよい。また、判定部130は、無作為化割付による割り付け結果を操作者OPには提示しないようにしてもよい。このように構成することにより、サービス提供支援システム1は、操作者OPや利用者URが割り付け結果を知ってしまうことによる無作為性の低下を抑止することができる。
【0047】
(ステップS1100)サービス提供支援装置10の送信部110は、サービスに関する情報のうち、判定部130が判定した種類TYのサービスに関する情報を宛先情報DDが示す宛先に送信する。一例として、送信部110は、サービスの種類TYに応じた内容の電子メールを端末装置20に対して送信する。
【0048】
(ステップS290)端末装置20は、サービス提供支援装置10から送信される電子メールの画面を表示する。この電子メールの画面には、端末装置20において動作するアプリを端末装置20にダウンロードするための案内画面が含まれている。操作者OPは、アプリを端末装置20にダウンロードする操作を行う。
(ステップS2100)端末装置20は、操作者OPの操作に基づいて、アプリケーションサーバ60からプログラム情報PRGをダウンロードする。ここで、プログラム情報PRGとは、利用者URに端末装置20を操作させるための情報であり、この一例においては、問題解決療法及び行動活性化療法のアプリ(又はコンテンツ)を動作させるための情報である。すなわち、サービスが提供する情報には、利用者URに端末装置20を操作させるプログラム情報PRGが含まれる。
(ステップS2110)利用者URは、端末装置20にダウンロードされたコンテンツ(例えば、問題解決療法のアプリ及び行動活性化療法のアプリ)を適宜操作する。利用者URは、コンテンツを操作することにより、問題解決療法及び行動活性化療法による治療を受けることができる。
本実施形態のサービスにおいて、利用者URは、コンテンツを操作した結果、疾病による不安が解消されたか否かのアンケートについて、定期的に回答する。例えば、利用者URは、コンテンツ利用開始時、利用開始から2週間経過後、4週間経過後、8週間経過後、及び24週間経過後のそれぞれのタイミングにおいて回答する。
サービス提供者は、利用者URの時系列の回答情報に基づいて、問題解決療法及び行動活性化療法による治療効果を確認する。
【0049】
なお、サービス提供支援装置10の判定部130は、回答情報の内容を判定するように構成されていてもよい。この場合、判定部130は、利用者URの時系列の回答情報と、既定の判定ルールとに基づいて、問題解決療法及び行動活性化療法による治療効果を判定する。上述したアンケートには、質問事項に対する回答の段階が示されている。例えば、アンケートには、質問事項「乳がんが再発する可能性について考える時間はどのくらいですか?」に対して、回答の段階が、段階1の「全く考えない」から段階6の「常に考えている」まで6段階に区分されて示されている。各質問事項について、「段階1」は治療効果が比較的高い状態を示し、「段階6」は治療効果が比較的低い状態を示す。すなわち、各質問事項について、段階が小さいほど、治療効果がより高い状態であることを示す。すべての質問事項についての回答の段階を積算した値が、治療効果の程度を示す。この一例の場合、判定部130は、回答情報に含まれる回答の段階の積算値が小さいほど、治療効果がより高い状態であると判定する。
ここでいう治療効果とは、サービス提供者が提供する問題解決療法及び行動活性化療法の効果であり、サービスの質の一例である。
すなわち、判定部130は、利用者URの時系列の回答情報に基づいて、サービスの質を判定するサービス判定部として機能する。
【0050】
(ステップS1110)サービス提供支援装置10の送信部110は、利用者URが回答すべきタイミング(すなわち、回答期限DL)の1週間前、期限当日、期限経過1週間後などの各タイミングにおいて、回答を催促する通知(例えば、電子メール)を端末装置20に対して送信する。
すなわち、送信部110は、回答情報RDの回答期限DLに基づいて、利用者URからの回答を促す情報を宛先情報DDが示す宛先に対して送信する。
【0051】
(ステップS2120)端末装置20は、利用者URの操作に基づき、サービスの提供に対する利用者URの回答をサービス提供支援装置10に対して送信する。
【0052】
(ステップS1120)サービス提供支援装置10の受信部120は、サービスの提供に対する利用者URからの回答を示す回答情報RDを受信する。
サービス提供支援装置10は、受信した回答情報RDを記憶装置50に記憶させる。
【0053】
(ステップS2130)端末装置20は、利用者URのコンテンツに対する操作結果を取得し、取得した操作結果を操作状況情報OSとしてサービス提供支援装置10に送信する。この操作状況情報OSには、利用者URがコンテンツを所定期間内に利用したか否か、利用者URがコンテンツを利用した頻度などが含まれる。
【0054】
(ステップS1130)サービス提供支援装置10の受信部120は、端末装置20が送信する操作状況情報OSを受信する。サービス提供支援装置10の記憶制御部170は、ステップS1120において受信された回答情報RDと、操作状況情報OSとを対応付けて記憶装置50に記憶させる。ここで、操作状況情報OSとは、プログラム情報PRGに基づいてなされる端末装置20に対する操作の状況を示す情報である。
【0055】
(ステップS1140)サービス提供支援装置10の送信部110は、受信部120が受信する回答情報RDが所定の条件を満たす場合に、宛先情報DDが示す宛先に対して利用者URが利用可能な特典を含む特典情報BFを送信する。ここで、特典情報BFとは、インターネット上の買い物サイトにおけるポイントなどである。なお、特典情報BFは、端末装置20とサービス提供支援装置10との間の通信によって、特典の付与先、特典の付与量の管理、利用者URからの受領通知などが行えるものであれば、これに限られない。
【0056】
[実施形態のまとめ]
以上説明したように、本実施形態のサービス提供支援システム1は、サービスの提供に関する情報を、ネットワークを介して利用者URに提供することができる。また、サービス提供支援システム1は、サービスの提供についての利用者URの同意を、ネットワークを介して得ることができる。すなわち、サービス提供支援システム1によれば、利用者URとサービスの提供者とが直接的に会わずに、サービスの提供に関する情報を授受することができる。
したがって、本実施形態のサービス提供支援システム1によれば、サービスの提供に関する利用者UR及びサービス提供者双方の手間を低減することができる。
【0057】
また、本実施形態のサービス提供支援システム1は、利用者URの本人確認を識別物(例えば、診察券)の画像情報IMGに基づいて行うことができるようにするとともに、本人確認が終了した後に、画像情報IMGを破棄する。したがって、サービス提供支援システム1によれば、画像情報IMGの用済み後に画像情報IMGを破棄する運用がなされている場合に、画像情報IMGを破棄し忘れるといった状況の発生を抑止することができる。すなわち、サービス提供支援システム1によれば、利用者URの本人確認の手間を低減するとともに、利用者URのプライベートな情報(例えば、個人情報)に相当する画像情報IMGについての管理の手間を低減することができる。
【0058】
また、本実施形態のサービス提供支援システム1は、利用者URを少なくとも2つの群に振り分けて、互いに異なる内容のサービスを提供することができる。したがって、サービス提供支援システム1によれば、例えば、利用者URを介入群と対照群とに振り分けることにより、サービスの効果を統計的に評価する場合の手間を低減することができる。
【0059】
また、本実施形態のサービス提供支援システム1は、利用者URからの回答を促すことにより、利用者URが回答を忘れるという状況の発生頻度を低減することができる。利用者URによる回答に欠損が生じると、サービスの効果を統計的に評価する場合に統計上の悪影響が生じることがある。サービス提供支援システム1によれば、利用者URからの回答を促す機能により、サービスの効果を統計的に評価する場合に生じる悪影響を低減することができる。
また、本実施形態のサービス提供支援システム1は、サービスが提供するプログラム情報PRG(例えば、治療用アプリケーション)の利用者URによる操作状況と、当該利用者URによる回答情報RDとを対応付けて記憶させる。したがって、サービス提供支援システム1によれば、サービス提供者の意図通りにサービスの提供を受けた(例えば、プログラム情報PRGの操作を行った)か否かと、利用者URの回答状況との対応関係についても、評価することができる。
また、サービス提供支援システム1は、利用者URによる回答が所定の条件を満たす場合には、利用者URに対して特典を与える。この特典は、ネットワークを介してサービス提供支援装置10から端末装置20に与えられる。このため、サービス提供支援システム1によれば、特典の付与の履歴管理や、利用者URが特典を受領したことの確認を、人手を介さずに行うことができる。すなわち、サービス提供支援システム1によれば、特典付与に対して生じる利用者UR及びサービス提供者双方の手間を低減することができる。
【0060】
以上、本発明の実施形態及びその変形を説明したが、これらの実施形態及びその変形は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態及びその変形は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同時に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0061】
なお、上述の各装置は内部にコンピュータを有している。そして、上述した各装置の各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
【0062】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0063】
1…サービス提供支援システム、10…サービス提供支援装置、20…端末装置、30…表示部、40…操作部、50…記憶装置、60…アプリケーションサーバ、110…送信部、120…受信部、130…判定部、140…識別情報管理部、150…提示部、160…操作受付部、170…記憶制御部、210…端末通信部、220…表示部、230…操作検出部