(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-14
(45)【発行日】2023-07-25
(54)【発明の名称】商品陳列用ディスプレイ
(51)【国際特許分類】
A47F 5/00 20060101AFI20230718BHJP
A47G 29/00 20060101ALI20230718BHJP
【FI】
A47F5/00 A
A47G29/00 J
(21)【出願番号】P 2020118317
(22)【出願日】2020-07-09
【審査請求日】2022-04-06
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】591055919
【氏名又は名称】株式会社玉俊工業所
(74)【代理人】
【識別番号】110000121
【氏名又は名称】IAT弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】友齊 信幸
(72)【発明者】
【氏名】小杉 健二
【審査官】沖田 孝裕
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2012/141449(WO,A2)
【文献】実開昭52-001085(JP,U)
【文献】実開昭56-146055(JP,U)
【文献】実開平05-028257(JP,U)
【文献】特開平07-222657(JP,A)
【文献】特開2011-255083(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47F 5/00
A47G 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の面から当該一方の面の反対側となる面に貫通した孔が複数個設けられている1枚物のプレートからなる有孔ボードと、
前記孔に一端が入出可能に挿入される支持棒であって、挿入方向に長い支持棒と、
前記有孔ボードの前記反対側となる面に、2個以上の前記孔の開口部分を塞ぐように接着固定されているプレートを有し、前記孔に前記一端を挿入した状態で、前記有孔ボードに前記支持棒を着脱可能に取り付ける取付部(但し、前記支持棒が回転できないように前記孔に嵌合する取付部を除く)と、
を備え
、
前記支持棒の前記一端が前記孔に挿入された状態において、前記支持棒の前記一端の反対側の他端を、商品を吊り下げる力点とすると、前記支持棒の前記一端と、前記孔の内面のうちの前記有孔ボードの前記一方の面に対して反対側の部分との当接する箇所が支点となり、前記支持棒の前記一端と、前記孔の前記内面のうちの前記有孔ボードの前記一方の面側の部分との当接する箇所が作用点となることで、前記支持棒が前記有孔ボードに支持される、
ことを特徴とする商品陳列用ディスプレイ。
【請求項2】
前記孔の奥行き寸法は、前記孔の内面の間寸法よりも長い、
ことを特徴とする請求項1に記載の商品陳列用ディスプレイ。
【請求項3】
前記取付部は、
前記有孔ボードまたは前記一端のいずれか一方に設けられている磁性体と、
前記有孔ボードまたは前記一端のいずれか他方に設けられていて、前記一端を前記孔に挿入した時に、前記磁性体に磁力により着脱可能に着く磁石と、
を有する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の商品陳列用ディスプレイ。
【請求項4】
前記プレートは、前記磁性体として機能する磁性体プレートである、
ことを特徴とする請求項3に記載の商品陳列用ディスプレイ。
【請求項5】
複数個の孔が設けられている有孔ボードと、
前記孔に一端が入出可能に挿入される支持棒と、
前記孔に前記一端を挿入し、前記支持棒を回転させて、前記有孔ボードに前記支持棒を着脱可能に取り付ける取付部と、
を備え、
前記取付部は、
前記孔の内周面のうち、前記支持棒の挿入方向に対して中間部分に設けられている壁部と、
前記一端の端面に、前記支持棒の挿入方向に設けられている凸部と、
を有し、
前記壁部には、前記孔に連通する連通口が設けられていて、
前記凸部の先端部分には、前記一端を前記孔に挿入した時に前記連通口を通過し、前記支持棒を回転させた時に表面が前記壁部の裏面に着脱可能に係合する係合部が、前記支持棒の挿入方向に対して垂直方向に設けられていて、
前記一端の端面と前記壁部の表面とには、前記一端を前記孔に挿入した時に、前記一端の端面が前記壁部の表面に当たって前記一端の挿入を止めるストッパ面が、それぞれ、設けられていて、
前記孔の前記壁部の裏面から前記有孔ボードの裏面までの長さと、前記係合部の前記支持棒の挿入方向の長さとは、同一である、
ことを特徴とする商品陳列用ディスプレイ。
【請求項6】
複数個の孔が設けられている有孔ボードと、
前記孔に一端が入出可能に挿入される支持棒と、
前記孔に前記一端を挿入し、前記支持棒を回転させて、前記有孔ボードに前記支持棒を着脱可能に取り付ける取付部と、
を備え、
前記取付部は、
前記孔の内周面のうち、前記支持棒の挿入方向に対して中間部分の左右両側に設けられている壁部と、
前記一端の端面に、前記支持棒の挿入方向に設けられている凸部と、
を有し、
左右の前記壁部は、それぞれ、弧と弦の形状からなり、
左右の前記壁部の弦の間には、前記孔に連通する連通口が設けられていて、
前記凸部の先端部分の上下両側には、前記一端を前記孔に挿入した時に前記連通口を通過し、前記支持棒を回転させた時に表面が左右の前記壁部の裏面にそれぞれ着脱可能に係合する係合部が、前記支持棒の挿入方向に対して垂直方向に設けられていて、
前記一端の端面と左右の前記壁部の表面とには、前記一端を前記孔に挿入した時に、前記一端の端面が左右の前記壁部の表面に当たって前記一端の挿入を止めるストッパ面が、それぞれ、設けられていて、
前記孔の左右の前記壁部の裏面から前記有孔ボードの裏面までの長さと、上下の前記係合部の前記支持棒の挿入方向の長さとは、同一である、
ことを特徴とする商品陳列用ディスプレイ。
【請求項7】
前記孔の内周面と前記係合部とには、前記支持棒を前記有孔ボードに対して回転させた時に、前記支持棒の回転を止める回転方向のストッパ部が、それぞれ、設けられている、
ことを特徴とする請求項5または6に記載の商品陳列用ディスプレイ。
【請求項8】
前記有孔ボードは、複数枚のプレートから構成されていて、隙間が形成されていないボードである、
ことを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の商品陳列用ディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、商品陳列用ディスプレイに関する。
【背景技術】
【0002】
商品陳列用ディスプレイとしては、以下の特許文献1に開示のものがある。
【0003】
特許文献1の商品陳列用ディスプレイは、有孔ボードと、有孔ボード用フック具(以下、単に「フック具」と称する)と、を備える。有孔ボードは、板状のボードに複数の貫通孔を形成したものである。フック具は、S字状の係止部と、フック部と、を備える。係止部は、裏面接触部と、第1の湾曲部と、連接部と、第2の湾曲部と、表面接触部と、を備える。
【0004】
以下、特許文献1の商品陳列用ディスプレイにおいて、有孔ボードにフック具を係止させる操作の2つの例について説明する。
【0005】
第1の例は、まず、係止部に対してフック部が左側または右側に向くように、フック具を保持する。つぎに、裏面接触部を貫通孔に挿入する。つづいて、フック部を、左側または右側から上側に回転させ、かつ、上側から下側に回転させながら、第1の湾曲部を貫通孔に通過させる。そして、裏面接触部を有孔ボードの裏面に接触させ、かつ、表面接触部を有孔ボードの表面に接触させる。これにより、フック具が有孔ボードに係止される。
【0006】
第2の例は、まず、係止部が下側に向き、かつ、フック部が上側に向くように、フック具を保持する。つぎに、裏面接触部を貫通孔に挿入する。つづいて、フック部を上側から下側に回転させながら、第1の湾曲部を貫通孔に通過させる。そして、裏面接触部を有孔ボードの裏面に接触させ、かつ、表面接触部を有孔ボードの表面に接触させる。これにより、フック具が有孔ボードに係止される。
【0007】
特許文献1の商品陳列用ディスプレイは、貫通孔の直径寸法を大きくすることなく、厚みの厚い有孔ボードにフック具を係止させることができるので、フック具のフック部の耐荷重を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1の商品陳列用ディスプレイは、有孔ボードにフック具を係止させる時に、フック部が左側または右側に向くようにあるいは上側に向くように、フック具を保持する必要がある。このため、特許文献1の商品陳列用ディスプレイは、有孔ボードにおいて、フック具を係止させる位置よりも左側または右側あるいは上側に何か物があると、その物が障害物となる。これにより、特許文献1の商品陳列用ディスプレイは、有孔ボードにおいて、フック具を係止させる位置の周囲に何か物があると、有孔ボードにフック具を係止させることができない場合がある。
【0010】
しかも、特許文献1の商品陳列用ディスプレイは、フック部を、左側または右側から上側に回転させ、かつ、上側から下側に回転させ、あるいは、上側から下側に回転させる必要があるので、係止操作が煩雑である。
【0011】
この発明が解決しようとする課題は、有孔ボードにおいて、支持棒を取り付ける位置の周囲に何か物があっても、有孔ボードに支持棒を着脱可能に取り付けることができ、しかも、取付操作が容易である商品陳列用ディスプレイを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明の商品陳列用ディスプレイは、複数個の孔が設けられている有孔ボードと、孔に一端が入出可能に挿入される支持棒と、孔に一端を挿入した状態で、有孔ボードに支持棒を着脱可能に取り付ける取付部と、を備える、ことを特徴とする。
【0013】
この発明の商品陳列用ディスプレイにおいて、 取付部が、有孔ボードまたは一端のいずれか一方に設けられている磁性体と、有孔ボードまたは一端のいずれか他方に設けられていて、一端を孔に挿入した時に、磁性体に磁力により着脱可能に着く磁石と、を有する、ことが好ましい。
【0014】
この発明の商品陳列用ディスプレイにおいて、磁性体が、有孔ボードの一面に、孔を閉じるように、設けられていて、一端の挿入を止めるストッパ機能を有する、ことが好ましい。
【0015】
この発明の商品陳列用ディスプレイにおいて、磁性体が、有孔ボードを補強する補強機能を有する、ことが好ましい。
【0016】
この発明の商品陳列用ディスプレイにおいて、磁性体が、有孔ボードの一面に、孔を閉じるように、設けられていて、一端の挿入を止めるストッパ機能と、有孔ボードを補強する補強機能とを有する磁性体プレートから構成されている、ことが好ましい。
【0017】
この発明の商品陳列用ディスプレイにおいて、取付部が、孔の内周面に設けられている第1取付部と、一端に設けられていて、一端を孔に挿入し、かつ、支持棒を有孔ボードに対して回転させて、第1取付部に着脱可能に取り付く第2取付部と、を有する、ことが好ましい。
【0018】
この発明の商品陳列用ディスプレイにおいて、第1取付部が、孔の内周面に設けられている壁部から構成されていて、壁部には、孔に連通する連通口が、設けられていて、第2取付部が、一端に、連通口に入出可能に設けられている凸部から構成されていて、凸部には、一端を挿入した時に連通口を通過し、支持棒を回転させた時に壁部に着脱可能に係合する係合部が、設けられている、ことが好ましい。
【0019】
この発明の商品陳列用ディスプレイにおいて、一端と壁部とには、一端を孔に挿入した時に、一端の挿入を止める挿入方向のストッパ部が、それぞれ、設けられている、ことが好ましい。
【0020】
この発明の商品陳列用ディスプレイにおいて、孔の内周面と係合部とには、支持棒を有孔ボードに対して回転させた時に、支持棒の回転を止める回転方向のストッパ部が、それぞれ、設けられている、ことが好ましい。
【0021】
この発明の商品陳列用ディスプレイにおいて、有孔ボードが、第1プレートと、第2プレートと、第1プレートの一面と第2プレートの一面とに両端がそれぞれ固定されている連結部材と、を有する、ことが好ましい。
【発明の効果】
【0022】
この発明の商品陳列用ディスプレイは、有孔ボードにおいて、支持棒を取り付ける位置の周囲に何か物があっても、有孔ボードに支持棒を着脱可能に取り付けることができ、しかも、取付操作が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は、この発明の商品陳列用ディスプレイの実施形態1を示す使用状態の斜視図である。
【
図2】
図2は、使用状態を示す一部拡大縦断面図(
図1におけるII-II線一部拡大断面図)である。
【
図3】
図3は、この発明の商品陳列用ディスプレイの実施形態2を示す支持棒の裏面図(
図4(A)におけるIII矢視図、
図6におけるIII矢視図)である。
【
図4】
図4は、支持棒の一端を示す説明図である。(A)は、支持棒の一端を示す底面図(
図3におけるVI矢視図)である。(B)は、支持棒の一端を示す側面図(
図4(A)におけるB矢視図)である。
【
図5】
図5は、有孔ボードを示す一部裏面図である。
【
図6】
図6は、有孔ボードに支持棒を取り付ける前の状態を示す一部断面説明図(
図3におけるIV矢視図と
図5におけるVI-VI線断面図とを組み合わせた説明図)である。
【
図7】
図7は、有孔ボードの孔に支持棒を挿入した状態を示す一部裏面図(
図3と
図5とを組み合わせた一部裏面図)である。
【
図8】
図8は、支持棒を回転させて有孔ボードに取り付けた状態を示す一部裏面図(
図7に対応する一部裏面図)である。
【
図9】
図9は、有孔ボードの孔に支持棒を挿入した状態を示す断面説明図(
図7におけるIX-IX線断面説明図)である。
【
図10】
図10は、有孔ボードに支持棒を取り付けた状態を示す断面説明図(
図8におけるX-X線断面説明図)である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、この発明にかかる商品陳列用ディスプレイの実施形態(実施例)の2例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0025】
なお、明細書において、表面は、商品などを陳列する側の面であり、裏面は、表面の反対側の面である。また、図面においては、概略図であるため、主要部分を図示し、主要部分以外の部分の図示を省略し、また、ハッチングの一部を省略し、あるいは、断面の一部を省略する。さらに、
図2から
図10は、拡大図である。
【0026】
(実施形態1の構成の説明)
図1および
図2は、この発明にかかる商品陳列用ディスプレイの実施形態1を示す。以下、この実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイの構成について説明する。
【0027】
この実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、
図1および
図2に示すように、有孔ボード2と、支持棒3と、取付部4と、を備える。
【0028】
(有孔ボード2の説明)
有孔ボード2は、
図1および
図2に示すように、この例では、第1プレート21と、第2プレート22と、連結部材23と、から構成されている。
【0029】
第1プレート21および第2プレート22は、この例では、シナ合板から構成されていて、4角が4分の1円に面取りされた長方形形状をなしている。一方、連結部材23は、この例では、樫材から構成されていて、丸棒形状をなしている。
【0030】
第1プレート21と第2プレート22とは、連結部材23を介して相互に固定されている。すなわち、第1プレート21の一面(裏面)の4つの角部と、第2プレート22の一面(表面)の4つの角部とには、連結部材23の両端が、それぞれ、接着固定されている。
【0031】
第1プレート21と第2プレート22との間には、連結部材23を介して隙間が形成されている。有孔ボード2の板厚は、第1プレート21の板厚と第2プレート22の板厚と連結部材23の長さとの和である。なお、第1プレート21の板厚と第2プレート22の板厚は、ほぼ同等の寸法であり、連結部材23の長さよりも若干大きい。
【0032】
第1プレート21および第2プレート22には、複数個の孔24が設けられている。孔24は、この例では、円形の透孔からなり、縦横に等間隔で配置されている。
【0033】
(支持棒3の説明)
支持棒3は、
図1および
図2に示すように、この例では、樫材から構成されていて、丸棒形状をなしている。すなわち、支持棒3の断面形状は、円形をなしている。支持棒3の外径は、有孔ボード2の孔24の内径とほぼ同等もしくは若干小さい。この結果、支持棒3の一端30は、孔24に入出可能に挿入される。なお、支持棒3の他端31は、商品など(図示せず)を吊り下げた状態で支持する。
【0034】
(取付部4の説明)
取付部4は、
図1および
図2に示すように、この例では、磁性体としての磁性体プレート40と、磁石41と、から構成されている。取付部4は、孔24に一端30を挿入した状態で、有孔ボード2に支持棒3を着脱可能に取り付ける。
【0035】
磁性体プレート40は、この例では、SPC材(冷間圧延鋼板)の全面にメラミン樹脂を焼き付け(もしくは、塗装)したものである。磁性体プレート40の一面(表面)は、第2プレート22の他面(裏面)に、接着固定されている。この結果、磁性体プレート40は、有孔ボード2に設けられている。
【0036】
磁性体プレート40は、第1プレート21および第2プレート22と同形形状、すなわち、4角が4分の1円に面取りされた長方形形状をなしている。また、磁性体プレート40の板厚は、第1プレート21の板厚および第2プレート22の板厚と比較して約10分の1から約9分の1程度である。
【0037】
磁性体プレート40は、有孔ボード2の一面(裏面)、すなわち、第2プレート22の裏面に、孔24を閉じるように、設けられている。この結果、磁性体プレート40は、一端30の挿入を止めるストッパ機能と、有孔ボード2を補強する補強機能と、を有する。
【0038】
磁石41は、この例では、ネオジム磁石から構成されていて、支持棒3の一端30に埋め込みにより設けられている。磁石41の端面と支持棒3の一端30の面とは、面一である。
【0039】
磁石41は、一端30を孔24に挿入した時に、磁性体プレート40に磁力により着脱可能に着く。これにより、磁性体プレート40と磁石41とから構成されている取付部4は、孔24に一端30を挿入した状態で、有孔ボード2に支持棒3を着脱可能に取り付ける。
【0040】
(実施形態1の作用の説明)
この実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0041】
支持棒3の一端30を有孔ボード2の複数個の孔24から任意の孔24に挿入する(
図2中の右向きの実線矢印を参照)。すると、一端30が磁性体プレート40に当たり、磁性体プレート40のストッパ機能により、一端30の挿入が止まる。また、一端30の磁石41が磁性体プレート40に磁力により着脱可能に着く。
【0042】
この結果、一端30が孔24に挿入された状態で、支持棒3が有孔ボード2に着脱可能に取り付けられる。これにより、支持棒3の他端31に商品などを吊り下げた状態で支持することができる。
【0043】
また、支持棒3の一端30を、磁性体プレート40に着いている磁石41の磁力よりも大きい力で、有孔ボード2の孔24から引き抜くことにより、一端30を孔24から抜くことができる(
図2中の左向きの実線矢印を参照)。
【0044】
(実施形態1の効果の説明)
この実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
【0045】
この実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、複数個の孔24が設けられている有孔ボード2と、孔24に一端30が入出可能に挿入される支持棒3と、孔24に一端30を挿入した状態で、有孔ボード2に支持棒3を着脱可能に取り付ける取付部4と、を備えるものである。この結果、この実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、支持棒3の一端30を有孔ボード2の孔24に挿入するだけで、支持棒3を有孔ボード2に着脱可能に取り付けることができる。これにより、この実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、前記の特許文献1のように、フック具のフック部を左側または右側あるいは上側に向ける必要がないので、有孔ボード2において、支持棒3を取り付ける位置の周囲に何か物があっても、有孔ボード2に支持棒3を着脱可能に取り付けることができる。
【0046】
しかも、この実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、前記の有孔ボード2と、支持棒3と、取付部4と、を備えるものであるから、有孔ボード2の孔24に支持棒3の一端30を挿入するだけで、有孔ボード2に支持棒3を着脱可能に取り付けることができる。このように、この実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、取付操作が容易である。
【0047】
この実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、取付部4が、有孔ボード2に設けられている磁性体としての磁性体プレート40と、一端30に設けられていて、一端30を孔24に挿入した時に、磁性体プレート40に磁力により着脱可能に着く磁石41と、を有するものである。この結果、この実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、磁石41が磁力により磁性体プレート40に吸着するので、支持棒3を有孔ボード2に確実に着脱可能に取り付けることができる。その上、この実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、磁性体プレート40と磁石41とからなるものであるから、構造が簡単であり、その分、製造コストが安価である。
【0048】
この実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、磁性体として磁性体プレート40が、有孔ボード2の一面に、孔24を閉じるように、設けられていて、一端30の挿入を止めるストッパ機能を有するものである。この結果、この実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、磁性体プレート40のストッパ機能により、支持棒3の一端30の孔24への挿入を止めることができる。
【0049】
しかも、この実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、有孔ボード2の孔24に支持棒3の一端30を挿入した時に、一端30が磁性体プレート40に当たるので、一端30の挿入が止まる時の節度感が得られる。
【0050】
この実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、磁性体として磁性体プレート40が、有孔ボード2を補強する補強機能を有するものである。この結果、この実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、磁性体プレート40を有孔ボード2の一面(裏面)に設けることにより、有孔ボード2を補強することができる。
【0051】
この実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、有孔ボード2が、第1プレート21と、第2プレート22と、第1プレート21の一面と第2プレート22の一面とに両端がそれぞれ固定されている連結部材23と、を有するものである。すなわち、この実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、有孔ボード2が、連結部材23を介して、第1プレート21と第2プレート22との間に隙間を開けたものである。この結果、この実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、有孔ボード2を軽量化することができる。しかも、この実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、有孔ボード2の厚みを、第1プレート21の板厚と第2プレート22の板厚と連結部材23の長さとの和の分、厚くすることができるので、支持棒3の一端30の支持幅(支持棒3の軸方向の幅)を大きくすることができ、その分、支持棒3の耐荷重を向上させることができる。すなわち、重量が重い商品などを吊り下げた状態で支持することができる。
【0052】
さらに、この実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、支持棒3の他端31を、商品などを吊り下げる力点とすると、支持棒3の一端30と第1プレート21の孔24との当接する箇所が支点となり、支持棒3の一端30と第2プレート22の孔24との当接する箇所が作用点となる。このため、この実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、支持棒3の一端30の支持幅(支持棒3の軸方向の幅)を大きくすることができるので、てこの原理により、重量が重い商品などを吊り下げた状態で支持することができる。
【0053】
(実施形態2の構成の説明)
図3から
図10は、この発明にかかる商品陳列用ディスプレイの実施形態2を示す。以下、この実施形態2にかかる商品陳列用ディスプレイ100の構成について説明する。図中、
図1および
図2と同符号は、同一物を示す。
【0054】
前記の実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、有孔ボード2が第1プレート21と第2プレート22と連結部材23とから構成されていて、第1プレート21と第2プレート22との間に隙間が形成されているボードである。この実施形態2にかかる商品陳列用ディスプレイ100は、有孔ボード200が1枚もしくは複数枚のプレートから構成されていて、隙間が形成されていないボードである。
【0055】
前記の実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1は、取付部4が磁性体としての磁性体プレート40と磁石41とから構成されているものである。この実施形態2にかかる商品陳列用ディスプレイ100は、取付部5が第1取付部51と第2取付部52とから構成されているものである。
【0056】
(第1取付部51の説明)
第1取付部51は、
図5から
図10に示すように、有孔ボード200の孔24の内周面の左右両側に設けられている壁部から構成されている。第1取付部51としての壁部(以下、「壁部51」と称する)は中心角が約120°の弧と弦の形状からなる。左右の壁部51の弦の間には、孔24に連通する連通口53が、設けられている。
【0057】
(第2取付部52の説明)
第2取付部52は、
図3、
図4、
図6から
図10に示すように、支持棒3の一端30の端面(裏面)の中心部分に、連通口53に入出可能に設けられている凸部から構成されている。第2取付部52としての凸部(以下、「凸部52」と称する)は、直径が一端30の直径よりも小さく、かつ、左右の壁部51の弦の間の寸法(すなわち、連通口53の左右幅)とほぼ同等もしくは若干小さい円柱形状をなす。
【0058】
凸部52の先端部分の上下両側には、係合部54が、一体に設けられている。凸部52および上下の係合部54の裏面側から見た形状(
図3および
図7を参照)は、連通口53の裏面側から見た形状(
図5および
図7を参照)とほぼ同等もしくは若干小さい。
【0059】
係合部54は、支持棒3の一端30を有孔ボード200の孔24に挿入した時に連通口53を通過し、かつ、支持棒3を有孔ボード200に対して回転させた時に壁部51に着脱可能に係合する。すなわち、係合部54の表面の係合面55は、壁部51の裏面の係合面56に係合する。この結果、凸部52の第2取付部は、壁部51の第1取付部に、着脱可能に取り付く。
【0060】
(第1ストッパ部の説明)
支持棒3の一端30と有孔ボード200の壁部51とには、一端30を孔24に挿入した時に、一端30の挿入を止める挿入方向のストッパ部としての第1ストッパ部が、それぞれ、設けられている。
【0061】
第1ストッパ部は、第1可動側ストッパ面61と、第1固定側ストッパ面71と、から構成されている。第1可動側ストッパ面61は、支持棒3の一端30の端面に設けられている(
図3および
図4、
図6を参照)。第1固定側ストッパ面71は、有孔ボード200の壁部51の表面に設けられている(
図6および
図8を参照)。
【0062】
(第2ストッパ部の説明)
有孔ボード200の孔24の内周面と支持棒3の係合部54とには、支持棒3を有孔ボード200に対して回転させた時に、支持棒3の回転を止める回転方向のストッパ部としての第2ストッパ部が、設けられている。
【0063】
第2ストッパ部は、第2可動側ストッパ面62および第3可動側ストッパ面63と、孔24の内周面に段差部70を介して設けられている第2固定側ストッパ面72および第3固定側ストッパ面73と、から構成されている。
【0064】
第2可動側ストッパ面62および第3可動側ストッパ面63は、係合部54の側面(壁部51の弦に対応する面)に設けられている(
図3および
図4、
図6から
図9を参照)。すなわち、第2可動側ストッパ面62は、係合部54の左側側面の上端部と右側側面の下端部とに対角線上に、それぞれ、設けられている。第3可動側ストッパ面63は、係合部54の右側側面の上端部と左側側面の下端部とに対角線上に、それぞれ、設けられている。
【0065】
段差部70は、孔24の内周面であって、右側の壁部51の係合面56の上端部と、左側の壁部51の係合面56の下端部とに、それぞれ、一体に設けられている(
図5から
図9を参照)。第2固定側ストッパ面72は、2個の段差部70の水平面(壁部51の弦に対して垂直な面)に、それぞれ、設けられている(
図5から
図9を参照)。第3固定側ストッパ面73は、2個の段差部70の鉛直面(壁部51の弦に平行な面)に、それぞれ、設けられている(
図5から
図9を参照)。
【0066】
(実施形態2の作用の説明)
【0067】
この実施形態2にかかる商品陳列用ディスプレイ100は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0068】
まず、支持棒3の一端30を有孔ボード200の複数個の孔24から任意の孔24に挿入する(
図6中の上向きの実線矢印を参照)。すると、一端30の第1可動側ストッパ面61が壁部51の第1固定側ストッパ面71に当たり、第1ストッパ部(挿入方向のストッパ部)61、71のストッパ機能により、一端30の挿入が止まる(
図7および
図9を参照)。
【0069】
なお、一端30を孔24に挿入する場合、支持棒3を回転させて一端30側の係合部54を上下に位置させる(
図3および
図4(A)を参照)。すなわち、一端30側の上下の係合部54の位置を、孔24側の連通口53の上下両端部の位置に、を合わせる。これにより、一端30を孔24に円滑に挿入することができる。
【0070】
つぎに、一端30が孔24に挿入された状態で、支持棒3を有孔ボード200に対して約90°回転させる(
図3および
図7中の実線矢印を参照)。すると、一端30の第2可動側ストッパ面62が段差部70の第2固定側ストッパ面72に当たり、第2ストッパ部(回転方向のストッパ部)62、72のストッパ機能により、一端30の回転が止まる(
図8および
図10を参照)。
【0071】
この時、一端30側の係合部54の係合面55と、壁部51側の係合面56とが、相互に係合している。この結果、一端30が孔24に挿入された状態で、支持棒3が有孔ボード200に着脱可能に取り付けられる。これにより、支持棒3の他端31に商品などを吊り下げた状態で支持することができる。
【0072】
また、支持棒3を有孔ボード200に対して前記の回転方向に対して逆方向に約90°回転させる(
図8中の実線矢印を参照)。すると、一端30の第3可動側ストッパ面63が段差部70の第3固定側ストッパ面73に当たり、第2ストッパ部(回転方向のストッパ部)62、72のストッパ機能により、一端30の回転が止まる(
図7および
図9を参照)。
【0073】
この時、一端30側の上下の係合部54の位置と、孔24側の連通口53の上下両端部の位置とが、一致している。すなわち、一端30を孔24に挿入している時の状態にある。この状態において、支持棒3の一端30を、有孔ボード200の孔24から引き抜くことにより、一端30を孔24から抜くことができる(
図6中の下向きの実線矢印を参照)。
【0074】
(実施形態2の効果の説明)
【0075】
この実施形態2にかかる商品陳列用ディスプレイ100は、以上のごとき構成、作用からなるものであるから、前記の実施形態1にかかる商品陳列用ディスプレイ1と同様の効果を達成することができる。
【0076】
この実施形態2にかかる商品陳列用ディスプレイ100は、取付部5が、孔24の内周面に設けられている第1取付部51と、一端30に設けられていて、一端30を孔24に挿入し、かつ、支持棒3を有孔ボード200に対して回転させて、第1取付部51に着脱可能に取り付く第2取付部52と、を有するものである。
【0077】
この結果、この実施形態2にかかる商品陳列用ディスプレイ100は、支持棒3の一端30を有孔ボード200の孔24に挿入し、かつ、支持棒3を有孔ボード200に対して回転させるだけで、支持棒3を有孔ボード200に着脱可能に取り付けることができる。これにより、この実施形態2にかかる商品陳列用ディスプレイ100は、前記の特許文献1のように、フック具のフック部を左側または右側あるいは上側に向ける必要がないので、有孔ボード200において、支持棒3を取り付ける位置の周囲に何か物があっても、有孔ボード200に支持棒3を着脱可能に取り付けることができる。
【0078】
しかも、この実施形態2にかかる商品陳列用ディスプレイ100は、前記の第1取付部51と、第2取付部52と、を備えるものであるから、有孔ボード200の孔24に支持棒3の一端30を挿入し、かつ、支持棒3を有孔ボード200に対して回転させるだけで、有孔ボード200に支持棒3を着脱可能に取り付けることができる。このように、この実施形態2にかかる商品陳列用ディスプレイ100は、取付操作が容易である。
【0079】
さらに、この実施形態2にかかる商品陳列用ディスプレイ100は、第1取付部51が鍵孔機能を有し、第2取付部52が鍵機能を有するものであるから、支持棒3を有孔ボード200に簡単にかつ確実に着脱可能に取り付けることができる。
【0080】
この実施形態2にかかる商品陳列用ディスプレイ100は、第1取付部51が、孔24の内周面に設けられている壁部から構成されていて、壁部51には、孔24に連通する連通口53が、設けられていて、第2取付部52が、一端30に、連通口53に入出可能に設けられている凸部から構成されていて、凸部52には、一端30を挿入した時に連通口53を通過し、支持棒3を回転させた時に壁部51に着脱可能に係合する係合部54が、設けられている、ものである。この結果、この実施形態2にかかる商品陳列用ディスプレイ100は、前記の通り、構造が簡単であり、その分、製造コストが安価であり、その上、支持棒3を有孔ボード200に簡単にかつ確実に着脱可能に取り付けることができる。
【0081】
この実施形態2にかかる商品陳列用ディスプレイ100は、一端30と壁部51とには、一端30を孔24に挿入した時に、一端30の挿入を止める挿入方向のストッパ部としての第1可動側ストッパ面61と第1固定側ストッパ面71が、それぞれ、設けられている、ものである。この結果、この実施形態2にかかる商品陳列用ディスプレイ100は、有孔ボード200の孔24に支持棒3の一端30を挿入した時に、第1可動側ストッパ面61が第1固定側ストッパ面71に当たるので、一端30の挿入が止まる時の節度感が得られる。
【0082】
この実施形態2にかかる商品陳列用ディスプレイ100は、孔24の内周面と係合部54とには、支持棒3を有孔ボード200に対して回転させた時に、支持棒3の回転を止める回転方向のストッパ部としての第2可動側ストッパ面62および第3可動側ストッパ面63と、第2固定側ストッパ面72および第3固定側ストッパ面73とが、それぞれ、設けられている、ものである。この結果、この実施形態2にかかる商品陳列用ディスプレイ100は、支持棒3を有孔ボード200に対して回転させた時に、第2可動側ストッパ面62が第2固定側ストッパ面72に当たり、また、第3可動側ストッパ面63が第3固定側ストッパ面73に当たるので、支持棒3の回転が止まる時の節度感が得られる。
【0083】
この実施形態2にかかる商品陳列用ディスプレイ100は、有孔ボード200が1枚もしくは複数枚のプレートから構成されていて、隙間が形成されていないボードであるから、強度を向上させることができる。すなわち、重量が重い商品などを吊り下げた状態で支持することができる。
【0084】
しかも、この実施形態2にかかる商品陳列用ディスプレイ100は、有孔ボード200の厚みを厚くすれば、さらに、強度を向上させることができ、重量が重い商品などを吊り下げた状態で支持することができる。
【0085】
さらに、この実施形態2にかかる商品陳列用ディスプレイ100は、支持棒3の他端31を、商品などを吊り下げる力点とすると、支持棒3の一端30と有孔ボード200の孔24との当接する箇所が支点となり、支持棒3の一端30と有孔ボード200の孔24との当接する箇所が作用点となる。このため、この実施形態2にかかる商品陳列用ディスプレイ100は、有孔ボード200の厚みを厚くすることにより、支持棒3の一端30の支持幅(支持棒3の軸方向の幅)を大きくすることができるので、てこの原理により、重量が重い商品などを吊り下げた状態で支持することができる。
【0086】
(実施形態1、2以外の例の説明)
なお、前記の実施形態1においては、取付部4の磁性体としての磁性体プレート40がストッパ機能と補強機能とを有するものである。しかしながら、この発明においては、取付部4の磁性体として、ストッパ機能または補強機能を有しているものであれば良いし、さらには、ストッパ機能および補強機能を有していないものであっても良い。
【0087】
たとえば、取付部4の磁性体として、少なくとも孔24のみを閉じる程度の大きさのものであって、ストッパ機能のみを有するものであっても良い。また、取付部4の磁性体として、少なくとも孔24と孔24との間に位置する程度の大きさのものであって、補強機能のみを有するものであっても良い。さらに、取付部4の磁性体として、少なくとも孔24の内周面、あるいは、一端30の外周面に設けられているものであって、ストッパ機能および補強機能有さないものであっても良い。なお、取付部4の磁性体を一端30の外周面に設けた場合、磁石は有孔ボード2側に設ける必要がある。
【0088】
また、前記の実施形態1においては、有孔ボード2に磁性体としての磁性体プレート40を設け、支持棒3に磁石41を設けたものである。しかしながら、この発明においては、有孔ボード2に磁石を設け、支持棒3に磁性体を設けたものであっても良い。
【0089】
さらに、前記の実施形態1、2においては、支持棒3の他端31に商品などを吊り下げた状態で支持するものである。しかしながら、この発明においては、複数本の支持棒3に棚部材(図示せず)を載せ、その棚部材に商品などを載せても良い。
【0090】
さらにまた、前記の実施形態1、2においては、支持棒3が丸棒形状をなすものである。しかしながら、この発明においては、支持棒3の形状を丸棒形状に限定されない。たとえば、複数個の孔24にそれぞれ挿入する複数本の一端30が、他端31において、連結部材により連結されている形状の支持棒であっても良い。たとえば、コ字形状のように、2本の一端が他端31において直線形状の連結部材により連結されている形状の支持棒、また、U字形状のように、2本の一端が他端31において湾曲形状の連結部材により連結されている形状の支持棒、さらに、E字形状のように、3本の一端が他端31において直線形状の連結部材により連結されている形状の支持棒などである。
【0091】
なお、この発明は、前記の実施形態1、2により限定されるものではない。たとえば、有孔ボード2、200の材質や形状、孔24の形状、支持棒3の材質などは、特に、限定しない。たとえば、有孔ボード2、200および支持棒3の材質は、樹脂や木材、その他の材質であっても良い。
【0092】
また、実施形態1における有孔ボード2は、第1プレート21と、第2プレート22と、連結部材23と、から構成されているものであるが、実施形態2における有孔ボード200と同様に、1枚物であっても良い。一方、実施形態2における有孔ボード200は、1枚物から構成されているものであるが、実施形態1における有孔ボード2と同様に、第1プレート21と、第2プレート22と、連結部材23と、から構成されているものであっても良い。なお、1枚物としては、銘木を使用すれば、高級感が向上される。
【0093】
さらに、孔24、および、支持棒3の断面は、円形でなく、その他の形状、三角形、四角形、多角形、楕円、長円形などであっても良い。
【符号の説明】
【0094】
1、100 商品陳列用ディスプレイ
2、200 有孔ボード
21 第1プレート
22 第2プレート
23 連結部材
24 孔
3 支持棒
30 一端
31 他端
4 取付部
40 磁性体プレート(磁性体)
41 磁石
5 取付部
51 壁部(第1取付部)
52 凸部(第2取付部)
53 連通口
54 係合部
55 係合面
56 係合面
61 第1可動側ストッパ面(第1ストッパ部、挿入方向のストッパ部)
62 第2可動側ストッパ面(第2ストッパ部、回転方向のストッパ部)
63 第3可動側ストッパ面(第2ストッパ部、回転方向のストッパ部)
70 段差部
71 第1固定側ストッパ面(第1ストッパ部、挿入方向のストッパ部)
72 第2固定側ストッパ面(第2ストッパ部、回転方向のストッパ部)
73 第3固定側ストッパ面(第2ストッパ部、回転方向のストッパ部)