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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-14
(45)【発行日】2023-07-25
(54)【発明の名称】多段式回転翼ポンプ
(51)【国際特許分類】
   F04C 23/00 20060101AFI20230718BHJP
   F04C 18/344 20060101ALI20230718BHJP
【FI】
F04C23/00 F
F04C18/344 351
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2018515865
(86)(22)【出願日】2016-09-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2018-10-11
(86)【国際出願番号】 EP2016072227
(87)【国際公開番号】W WO2017055129
(87)【国際公開日】2017-04-06
【審査請求日】2019-08-06
【審判番号】
【審判請求日】2021-12-23
(31)【優先権主張番号】202015006922.3
(32)【優先日】2015-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】202016005229.3
(32)【優先日】2016-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】508206070
【氏名又は名称】レイボルド ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】オベール,ジャン-フランソワ
(72)【発明者】
【氏名】デスペーゼ,クリストフ
【合議体】
【審判長】柿崎 拓
【審判官】窪田 治彦
【審判官】八木 敬太
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0183467(US,A1)
【文献】実開平2-137591(JP,U)
【文献】特開2015-113723(JP,A)
【文献】米国特許第2462732(US,A)
【文献】中国特許出願公開第103498795(CN,A)
【文献】特開2004-300970(JP,A)
【文献】実開昭60-178384(JP,U)
【文献】実開平4-19691(JP,U)
【文献】実開昭58-35693(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2004/0208768(US,A1)
【文献】実開昭57-78793(JP,U)
【文献】特開平11-230060(JP,A)
【文献】特開昭62-101896(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04C2/30-2/8352
F04C18/30-18/352,18/48-18/56
F04C23/00-29/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スロットに配置された摺動翼を夫々有する少なくとも2つのロータ要素と、
前記ロータ要素を支持するロータ軸と、
前記ロータ要素毎の吸込室と
を備えており、
前記ロータ軸は前記吸込室に偏心して配置されており、
前記吸込室は夫々ポンプ段を形成しており、
前記ロータ要素及び前記ロータ軸は一体に形成されており、
前記吸込室を囲むハウジングが、第1の吸込室に連結されている入口と、最後の吸込室に連結されている出口とを有しており、
全ての媒体が、前記入口から流入して前記吸込室を順々に通過するように構成されており、
前記媒体としてガス/オイル混合物が前記吸込室からオイルリザーバに流入するように、最後の吸込室と前記出口との間に前記オイルリザーバが配置されており、
前記オイルリザーバは前記最後の吸込室の隣に横方向に配置されており、
前記オイルリザーバと前記最後の吸込室の出口との間にバルブが設けられており、前記バルブは、前記オイルリザーバ内のオイルのオイルレベルより下に少なくとも部分的に配置されていることを特徴とする多段式回転翼ポンプ。
【請求項2】
隣り合うポンプ段を分離するための隔壁が、2つのポンプ段の間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の多段式回転翼ポンプ。
【請求項3】
前記隔壁は複数の部分から構成されていることを特徴とする請求項2に記載の多段式回転翼ポンプ。
【請求項4】
前記隔壁は2つの部分から構成されていることを特徴とする請求項3に記載の多段式回転翼ポンプ。
【請求項5】
前記隔壁は、リング状分割部分として形成されている隔壁要素を有していることを特徴とする請求項3又は4に記載の多段式回転翼ポンプ。
【請求項6】
2つのハーフリング状の隔壁要素が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の多段式回転翼ポンプ。
【請求項7】
センタリング要素が前記隔壁要素の当接面に設けられていることを特徴とする請求項5又は6に記載の多段式回転翼ポンプ。
【請求項8】
前記センタリング要素は、センタリングピンであることを特徴とする請求項7に記載の多段式回転翼ポンプ。
【請求項9】
前記吸込室は、共通の一体化されたハウジング要素によって形成されていることを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の多段式回転翼ポンプ。
【請求項10】
少なくとも1つの予め組み立てられて隣り合うポンプ段を分離する隔壁を有する一体化されたロータは、前記吸込室を形成する前記ハウジング要素に軸方向に挿入されていることを特徴とする請求項9に記載の多段式回転翼ポンプ。
【請求項11】
前記オイルリザーバは2つの互いに連結されているチャンバを有していることを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の多段式回転翼ポンプ。
【請求項12】
1つのチャンバが、最後の吸込室から出るオイルが取り込まれるオイルチャンバとして形成されていることを特徴とする請求項11に記載の多段式回転翼ポンプ。
【請求項13】
1つのチャンバがオイル及びガスを分離するためのフィルタリングチャンバとして形成されていることを特徴とする請求項11に記載の多段式回転翼ポンプ。
【請求項14】
1つのチャンバがオイル及びガスを分離するためのフィルタリングチャンバとして形成されていることを特徴とする請求項12に記載の多段式回転翼ポンプ。
【請求項15】
前記フィルタリングチャンバは、流れ方向に見て前記オイルチャンバの後ろに配置されていることを特徴とする請求項14に記載の多段式回転翼ポンプ。
【請求項16】
前記フィルタリングチャンバの入口に連結されているフィルタリング装置が前記フィルタリングチャンバに設けられていることを特徴とする請求項13~15のいずれか一項に記載の多段式回転翼ポンプ。
【請求項17】
前記フィルタリングチャンバは前記出口に連結されていることを特徴とする請求項13~16のいずれか一項に記載の多段式回転翼ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は多段式回転翼ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
回転翼ポンプは、通常円筒状のロータ要素を備えており、ロータ要素は、同様に円筒状の吸込室に偏心して配置されている。ロータ要素は、ロータ要素に連結されている複数の摺動翼、通常3つの摺動翼を有している。これらの摺動翼はスロットに配置され、実質的に径方向に移動可能である。摺動翼の外縁部が吸込室の内部に接して配置されている。吸込室の入口では、摺動翼に隣り合って形成されるチャンバの体積が大きい。偏心性のため、この体積は、ロータ要素が吸込室内で回転するときに出口まで連続的に減少する。そのため、運ばれるガスが圧縮される。更に、多段式の回転翼ポンプが知られている。このようなポンプでは、第1段の入口が、内容物を排出すべきチャンバに連結されており、第1段の出口が第2段の入口に連結されており、次に第2段の出口が、例えば大気に連結されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このタイプの二段式回転翼ポンプが、例えば欧州特許第0711384 号明細書に記載されている。このポンプでは、2つの段の2つのロータが共通の軸に取り付けられている。2つのロータ間に、円形の隔壁が配置されている。ロータ軸は玉軸受又はブッシュによってハウジングに支持されている。特に、構成部品の数が多いため、このような多段式回転翼ポンプの組立ては複雑になりコストがかかる。
【0004】
本発明は、低コストで製造され得る多段式回転翼ポンプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、上記の目的は請求項1に定義されている特徴によって達成される。
【0006】
本発明の多段式回転翼ポンプは、スロットに移動可能に配置された摺動翼を夫々有する少なくとも2つのロータ要素を備えている。ロータ要素は共通のロータ軸に支持されている。更に、ロータ要素毎に吸込室が設けられている。特に円筒状に構成されているロータ要素を有するロータ軸は吸込室に対して偏心して配置されている。このようにして、ポンプ段が吸込室によって形成されており、吸込室内に、摺動翼を有して軸に取り付けられているロータが配置されている。
【0007】
本発明によれば、ロータ要素はロータ軸と共に一体に形成されている。従って、本発明の多段式回転翼ポンプでは、個々のロータ要素をロータ軸に取り付ける必要がない。このため、組立てに関する技術的な費用を著しく減らすことが可能になる。更に製造コスト及び組立てコストも減る。更に、ロータ軸に取り付けられる個々のロータ要素の組立て公差の必要性、及びその結果生じる不正確さを回避することができる。
【0008】
2つのポンプ段の間に、隣り合うポンプ段を分離するための隔壁が配置されている。簡単な取付工程を可能にするために、隔壁は複数の部分から構成されており、特には2つの部分から構成されている。従って、隔壁は複数の隔壁要素を有しており、特には2つの隔壁要素を有している。隔壁要素は、組み立てられた状態では開口部を有しており、開口部は、特に円形であり、好ましくは偏心して配置されており、前記開口部を通ってロータ軸が延びている。個々の隔壁要素はリング状分割部分として形成されていることが特に好ましい。特に、隔壁の外周部分としての好ましい実施形態は円形である。2つの隔壁要素が設けられている好ましい実施形態では、2つの隔壁要素が実質的に同一であり、夫々ハーフリング状であることが特に好ましい。特に2つの隔壁要素が同一に構成されている場合、製造コストが更に下がる。更にそのため、これらの隔壁要素間の混同が起こり得ないので、組立工程が容易になる。
【0009】
更に、例えばセンタリングスピゴット又はセンタリングピンのようなセンタリング要素が隔壁要素の当接面に設けられていることが好ましい。ハーフリング状の2つの隔壁要素は更に、2つのねじのみによって共に保持される分割部分から構成され得る。
【0010】
本発明の特に好ましい実施形態によれば、吸込室は共通の一体化されたハウジング要素によって形成されている。少なくとも2つの吸込室は同一の直径又は異なる直径を有し得る。対応する直径は更に、取り付けられた状態で円形のリングを形成している少なくとも1つの隔壁の直径になり得る。特に、この構成は、少なくとも1つの隔壁が配置されているハウジング要素に円筒状の開口部を有しているため、2つの吸込室が形成される。
【0011】
更に、一体化されたロータ、つまり、ロータ要素、及び更に取り付けられた摺動翼を有するロータ軸が、少なくとも1つの隔壁と共に予め取り付けられることが好ましい。そのため、この予め取り付けられた構成要素は、吸込室を形成しているハウジング要素に軸方向に挿入され得る。好ましくは電気モータ、制御部、冷却装置、オイル供給装置などが設けられている更なるハウジング要素が、一体化された前記ハウジング要素に連結され得る。
【0012】
多段式回転翼ポンプは、第1の吸込室に配置されている第1のロータ要素と、流れ方向に最後の吸込室に配置されている最後のロータ要素とを備えている。第1の吸込室はポンプ入口に連結されており、最後の吸込室はポンプ出口に連結されている。ポンプ出口はオイルリザーバに連結されており、回転式摺動翼のオイル潤滑によりオイルが豊富な媒体がポンプ出口を通って排出される。ポンプ出口とオイルリザーバとの間に、例えばフラップバルブのようなバルブが通常配置されており、バルブは、オイルがバルブを密閉するようにオイルレベルより下に少なくとも部分的に配置されていることが好ましい。
【0013】
特に好ましい実施形態によれば、運ばれるガス状媒体からのオイルの分離が、オイルリザーバ内で直ちに行われる。このために、オイルリザーバが2つの相互に連結されているチャンバを有していることが特に好ましい。この構成では、チャンバの内の一方がオイルチャンバとして形成されており、他方のチャンバがフィルタリングチャンバとして形成されていることが好ましい。2つのチャンバは流れ方向に一列に配置されており、流れが2つのチャンバを順々に通過する。そのため、オイル及び圧縮ガスの混合物はオイルチャンバにまず導かれる。オイルチャンバ内で、オイルの大部分が早くも重力の影響下でガスから分離する。続いて、ガス/オイル混合物はフィルタリングチャンバに流入する。特にフィルタリングチャンバには、フィルタリングチャンバの入口に連結されているフィルタリング装置が設けられている。このフィルタリング装置はオイルを更に分離すべく機能する。オイルは、戻り流路を介してポンプの油回路に再度戻る。特に、戻り流路はチャンバに連結されている。
【0014】
二段式回転翼ポンプの好ましい実施形態により、本発明を以下により詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】二段式回転翼ポンプを示す断面略図である。
図2】2つのロータ要素を備えた一体化されたロータ軸を示す斜視略図である。
図3】2つの部分から構成された隔壁を示す断面略図である。
図4】吸込室を形成するハウジング要素を長手方向に示す断面略図である。
図5】回転翼ポンプの更に好ましい実施形態を長手方向に示す断面略図である。
図6】オイルリザーバを示す断面略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
回転翼ポンプは、図1では一列に配置された2つの互いに同軸の吸込室12をハウジング要素10内に備えている。各吸込室12には、ロータ要素14が、円筒状の吸込室12に対して偏心して配置されている。各ロータ要素14は、実質的に径方向の複数のスロット16に夫々の摺動翼18を支持している。摺動翼18は吸込室12の内壁20に接して、特に遠心力によって前記内壁20に向かう方向に押し付けられる。2つの隣り合う摺動翼間に夫々のチャンバ22が形成されており、チャンバ22の大きさは、ロータ要素14が吸込室12内で回転しているとき、入口24から出口26に向かって減少する。出口26には、例えばリーフバルブ28の形態のバルブが、運ばれる媒体が吸込室12に逆流することを防ぐように配置されている。前記リーフバルブはオイルチャンバ30に配置されることができ、オイル32のオイルレベルが密閉のためにリーフバルブ28を部分的に覆うように設定されている。図1に示されている回転翼ポンプの段が第2のポンプ段である最後の段であるので、運ばれる媒体はオイルチャンバ30から出口フィルタ要素及び出口34を介して排出される。出口フィルタ要素を設けることにより、オイルを含まない出口ガスが可能になる。第1のポンプ段では、出口26に設けられているチャネルが更に、次の段である第2のポンプ段の入口24に連結されている。
【0017】
本発明によれば、ロータ軸36(図2)が、2つのロータ要素14, 38と一体に形成されている。ロータ要素14は、第2のポンプ段(図1)に配置されているロータ要素である。第1のポンプ段に配置されているロータ要素38はロータ要素14に対応する円筒状である。ロータ要素38の幅及び/又は直径がより大きいため、第1のポンプ段のチャンバは、第2のポンプ段のチャンバ22(図1)より大きい。この点を除いて、これらの要素は技術的に同一である。特に摺動翼は、幅及び高さがより大きいことを除いて摺動翼18の構成と同様である。
【0018】
ロータ軸36は多段状の構成とすることができ、例えば玉軸受の軸受輪又はブッシュを取り込むべく機能し得る。対応する軸受座は、本明細書では特にロータ軸36の部分40によって形成されている。ロータ軸36の部分42には、例えば電気モータが配置され得る。更に部分44には、例えば送風ホイールが配置され得る。
【0019】
2つのロータ要素14, 38間に、隔壁46(図3)が配置されている。本明細書に示されている特に好ましい実施形態では、隔壁46は2つの隔壁要素48を有している。2つの隔壁要素は夫々ハーフリング状要素として構成されている。組み立てられた状態で互いに当接する2つの隔壁要素48の2つの当接面50に、センタリングピンの形態のセンタリング要素52が開口部内に設けられている。分割により半分にすることも可能である。加えて、更なる取り付けのために、ねじの形態の2つの固定要素54が設けられている。図示されている例示的な実施形態では、これらの固定要素は、上側の隔壁要素48に設けられている開口部を介してアクセス可能である。
【0020】
図4に概略的に示されているハウジング要素10は、一体化された構成である。従って、ハウジング要素10は円筒状の空隙58を有している。空隙58はハウジング蓋60によって閉じられている。ハウジング蓋60、及びハウジング要素10の反対側の壁には、ロータ軸36を支持するための玉軸受又はブッシュ62が配置されている。ハウジング要素10を示す断面図には、2つの出口が更に示されている。これらの出口は、一方では第2のポンプ段の出口26及び第1のポンプ段の出口64である。前記出口64は矢印66によって示されているように媒体を運び、図4には示されていない第2のポンプ段の入口に連結されている。説明のために、取り付けられた状態の隔壁46の位置は破線によって示されている。隔壁46によって、2つのポンプ段の2つの吸込室12, 68は互いに分離している。
【0021】
組立てに関して、個々の摺動翼を2つのロータ要素14, 38(図2)のスロットに挿入する。続いて、隔壁46を2つのロータ要素14, 38の間に取り付ける。その後、この組立体を、図4では左側からハウジング要素10によって形成されている円筒状の開口部58に挿入する。その結果、第2のポンプ段の摺動翼が取り付けられる。その後、次の工程でハウジング蓋60を取り付ける。この工程の後、真空ポンプの他の構成部品を取り付けるため、非常に簡単で安価な取付工程が実現される。
【0022】
本発明の回転翼ポンプの好ましい実施形態(図5及び図6)では、特に図1及び図2を参照して上述したような2つのロータ要素14, 38を有するロータ軸36が設けられており、ロータ軸36及びロータ要素14, 38は一体に形成されている。2つのロータ要素14, 38間に、図3に示されている2つの部分から構成された隔壁46が配置されている。更にロータ軸36は、図5の左側に第1の送風ホイール70を支持している。左側には、内側ハウジング蓋72が更に配置されており、内側ハウジング蓋72によって、より大きなロータ要素38を収容している吸込室74が軸方向に閉じられる。前記内側ハウジング蓋72とロータ軸36との間に、本明細書ではより詳細に示されていない軸密閉部が配置されている。送風機70は送風ハウジング76によって囲まれている。送風ハウジング76は図5の左側で開口しており、溝付開口部を有している。更に前記送風ハウジング76はポンプのポンプハウジング78に連結されている。
【0023】
ハウジングの上面にポンプ入口80が設けられており、より大きな吸込室74に連結されている。
【0024】
より小さな吸込室82を軸方向に閉じるために、ポンプハウジング78は、ここでもロータ軸36に対して密閉されている内部に突出する壁84を有している。
【0025】
流れ方向に見て最後の吸込室であるより小さい吸込室82は、図1に示されているように出口管を介してオイルリザーバに連結されている。図示されている例示的な実施形態では、前記オイルリザーバは、オイルリザーバ86としてポンプの隣に、つまり図5ではポンプの後ろに横方向に配置されている。従って、使用される媒体はオイルリザーバ86に排出されて、その後に出口88に達する。
【0026】
更に、電気モータ90がロータ軸36に連結されている。
【0027】
ロータ軸36は、内部軸受板72, 94に軸受要素92を介して支持されている。
【0028】
図示されている例示的な実施形態では、図5の右側に更なる送風機96がロータ軸36に連結されている。この送風機96も送風ハウジング98によって囲まれている。ポンプハウジング78の上面に、電気モータ及び真空ポンプの他の構成部品を制御するための制御装置100 が設けられている。前記制御装置100 は更にセンサなどに連結され得る。
【0029】
最後の吸込室82の出口26を通って、オイル/ガス混合物はオイルリザーバ86に流入する(図6)。この処理では、オイル/ガス混合物はまずオイルリザーバ86のオイルチャンバ102 に流入する。オイルチャンバ102 内で、オイル104 が重力の影響下で集められる。オイル及びガスの残りの混合物はオイルチャンバ102 からフィルタリングチャンバ106 に流入する。オイル/ガス混合物は、その際に入口108 を介してフィルタリングチャンバ106 に配置されたフィルタリング装置110 に直ちに入る。前記フィルタリング装置110 によってオイルは濾過されて、戻り流路112 を介して油回路に再度戻る。オイルが取り除かれた残りのガスは、矢印114 によって示されているように真空ポンプの出口88を通って流出する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6