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特許7313880断熱のためのコーティング捕捉機構を有するターボ機械構成要素
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-14
(45)【発行日】2023-07-25
(54)【発明の名称】断熱のためのコーティング捕捉機構を有するターボ機械構成要素
(51)【国際特許分類】
   F02C 7/00 20060101AFI20230718BHJP
   F01D 25/00 20060101ALI20230718BHJP
   F01D 5/18 20060101ALI20230718BHJP
   F01D 9/02 20060101ALI20230718BHJP
   B33Y 80/00 20150101ALI20230718BHJP
【FI】
F02C7/00 D
F01D25/00 X
F01D5/18
F01D9/02 102
F02C7/00 C
F01D25/00 L
B33Y80/00
【請求項の数】 9
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019074514
(22)【出願日】2019-04-10
(65)【公開番号】P2019218945
(43)【公開日】2019-12-26
【審査請求日】2022-04-01
(31)【優先権主張番号】16/014,092
(32)【優先日】2018-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100113974
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 拓人
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン・ドゥワイト・ベリー
(72)【発明者】
【氏名】スリカーンス・チャンドルドゥ・コッティリンガム
【審査官】北村 一
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-206170(JP,A)
【文献】特開2007-270245(JP,A)
【文献】特表2009-525403(JP,A)
【文献】特開2003-035162(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01D 1/00-11/24
F02C 1/00- 9/58
F23R 3/00- 7/00
F01D 13/00-15/12;23/00-25/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターボ機械構成要素(200)であって、当該ターボ機械構成要素(200)が、
ターボ機械(2)の高温ガス経路セクション(204)内に配置される外表面(208)を有する本体(202)と、
前記本体(202)の外表面(208)上に取り付けられ、かつ前記ターボ機械(2)の高温ガス経路セクション(204)と熱的に連通しているコーティング捕捉機構(210)とを備えており、前記コーティング捕捉機構(210)
前記本体(202)の外表面(208)上に配置され、かつ前記コーティング捕捉機構(210)の第1の外周(P1)を画定している少なくとも1つの外側側壁(S1)を有する第1の部材(212)、
前記第1の部材(212)上に配置され、かつ前記コーティング捕捉機構(210)の第2の外周(P2)を画定している少なくとも1つの外側側壁(S2)を有する第2の部材(214)であって、前記第1の部材(212)前記第2の部材(214)を前記本体(202)の外表面(208)から隔離している、第2の部材(214)
前記第1の部材(212)第2の部材(214)間に配置される凹み部(216)、及び
前記コーティング捕捉機構(210)内に形成される冷却通路(222)
を含んでおり、前記冷却通路(222)が、前記本体(202)の内部(226)に流体連結された入口(224)と、前記第1の部材(212)の少なくとも1つの外側側壁(S1)又は前記第2の部材(214)の少なくとも1つの外側側壁(S2)を介して流体連結された出口(228)とを含む、ターボ機械構成要素(200)。
【請求項2】
前記コーティング捕捉機構(210)及び前記本体(202)それぞれ、レーザ焼結金属を含む、請求項1に記載のターボ機械構成要素(200)。
【請求項3】
前記本体(202)及び前記コーティング捕捉機構(210)上に設けられる表面コーティング(230)をさらに備え、前記表面コーティング(230)
前記本体(202)の外表面(208)、前記コーティング捕捉機構(210)の第1の部材(212)における前記少なくとも1つの外側側壁(S1)、及び前記コーティング捕捉機構(210)の第2の部材(214)における前記少なくとも1つの外側側壁(S2)上にコンフォーマルコーティングされたベースコーティング層(232)であって、前記ベースコーティング層(232)、前記コーティング捕捉機構(210)の凹み部(216)内に少なくとも一部配置されている、ベースコーティング層(232)と、
前記ベースコーティング層(232)上に配置される第1の遮熱コーティング層(234)と、
前記第1の遮熱コーティング層(234)上に配置される第2の遮熱コーティング層(236)と
を含む、請求項1に記載のターボ機械構成要素(200)。
【請求項4】
前記ベースコーティング層(232)、前記第1の遮熱コーティング層(234)及び前記第2の遮熱コーティング層(236)それぞれ、異なる材料組成を有する、請求項に記載のターボ機械構成要素(200)。
【請求項5】
前記コーティング捕捉機構(210)、前記本体(202)の外表面(208)に対して非垂直角度(θ)で、前記本体(202)から外向きに延在している、請求項1に記載のターボ機械構成要素(200)。
【請求項6】
前記本体(202)、前記ターボ機械(2)の高温ガス経路セクション(204)内に配置されるノズル又は回転ブレードの一部を備える、請求項1に記載のターボ機械構成要素(200)。
【請求項7】
前記コーティング捕捉機構(210)の第1の部材(212)が円錐ピラミッド状又は円錐台形状であり、前記コーティング捕捉機構(210)の第2の部材(214)が回転楕円体状である、請求項1に記載のターボ機械構成要素(200)。
【請求項8】
前記コーティング捕捉機構(210)の第1の部材(212)と前記本体(202)の外表面(208)との間に介在する接着接合部をさらに備える、請求項1に記載のターボ機械構成要素(200)。
【請求項9】
前記コーティング捕捉機構(210)の凹み部(216)が、前記コーティング捕捉機構(210)の第1の部材(212)及び第2の部材(214)の部分よりも狭い幅を有する、請求項1に記載のターボ機械構成要素(200)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概してコーティング捕捉機構を有するターボ機械構成要素に関し、さらに、断熱のためのコーティング捕捉機構を有するターボ機械構成要素上にコーティングを形成し、かつ施す方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の金属構成要素の製造は、一般に、材料のスラブからある領域をフライス削りまたは切断してから、その切断された材料に加工および修正を行うことにより、部品を作製するプロセスを含み、これについてはコンピュータモデルを使用して、たとえばドラフティングソフトウェアで事前にシミュレートすることができる。金属から形成することができる製造構成要素としては、たとえば航空機エンジンまたは発電システムなどのターボ機械内に設置するための、翼形部構成要素が挙げられる。付加製造(AM)は、材料の除去ではなく、材料の連続的な層形成により構成要素を作製するさまざまなプロセスを含む。そのため、付加製造では、いかなる種類の工具、金型または固定具も使用することなく、かつ材料をほとんどまたは全く無駄にすることなく、複雑な幾何学的形状を形成することができる。材料の固体ビレットから構成要素を切削するにあたり、その大半を切断して廃棄する代わりに、付加製造に使用される材料と言えば、構成要素を成形するために必要となる材料のみである。付加製造技法は通常、形成予定の構成要素の三次元コンピュータ支援設計(CAD)ファイルを取得するプロセスと、この構成要素を、たとえば18~102マイクロメートル厚の層に電子的にスライスするプロセスと、ベクトル、画像または座標を含む、これらの層それぞれの二次元画像でファイルを作成するプロセスとを含む。次いで、構成要素を異なる種類の付加製造システムによって作製することができるように、ファイルを変換する準備ソフトウェアシステムに、このファイルをロードしてもよい。三次元印刷、ラピッドプロトタイピング(RP)、および直接デジタル製造(DDM)という付加製造の形式では、材料層を選択的に分与し、焼結し、形成し、堆積させるなどして構成要素を形成している。
【0003】
直接金属レーザ溶融(DMLM)(選択的レーザ溶融(SLM)とも呼ばれる)などの金属粉末付加製造技法では、金属粉末層を連続的に溶融させて、構成要素を形成している。より具体的には、金属粉末床上のアプリケータを使用して微細な金属粉末層を均一に分与した後、これらを連続的に溶融させる。各アプリケータは、金属、プラスチック、セラミック、炭素繊維またはゴム製のチップ、ブラシ、ブレードまたはローラの形態をとり、金属粉末をビルドプラットフォーム上に均一に広げるアプリケータ要素を含む。金属粉末床は、垂直軸に沿って移動させることができる。精密に制御された雰囲気を有する処理チャンバで、本プロセスを行っている。ひとたび各層が形成されると、金属粉末を選択的に溶融させることによって、構成要素の幾何学的形状の二次元スライスをそれぞれ溶融させることができる。この溶融を100ワットのイッテルビウムレーザなどの高出力溶融ビームによって実行することにより、金属粉末を完全に溶接(溶融)して固体金属を形成する。この溶融ビームはX-Y方向に移動または偏向され、金属粉末を完全に溶接(溶融)して固体金属を形成するのに十分な強度を有する。続けて二次元層を形成するごとに金属粉末床を引き下げてもよく、また構成要素が完全に形成されるまで、本プロセスを繰り返す。
【0004】
ターボ機械において静止かつ回転するが、ただし作製済みであるさまざまな構成要素を、ターボ機械内に配置する前に耐熱材料で被覆してもよい。従来方式で設計されている構成要素およびコーティング材は技術的リスクを伴うものであり、これらにおいては運転中、構成要素が有する高温に対する耐性が低下する恐れがある。そのような危険の1つとして挙げられるのは、構成要素の外表面上において耐熱性コーティングの剥離が発生することである。剥離とは、構成要素の一部から耐熱性コーティングが望ましくない形態ではがれてしまうことを指す。剥離の危険性は、高温の流体に最もさらされることになる構成要素の端部領域で最大となる。剥離を防止するために過去に試みられたこととしては、たとえば、表面コーティングの一部を固定するために、構成要素の表面にピンまたは他の固定具を形成することが挙げられる。しかしながら、これらを試みたとしても、とりわけ剥離が生じた後に、構成要素の外部から構成要素の基材に対して熱を伝達する能力が制限される結果を招いていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許第9605555号明細書
【発明の概要】
【0006】
本開示の第1の態様は、ターボ機械の高温ガス経路(HGP)セクション内に配置される外表面を有する本体と、前記本体の前記外表面上に取り付けられ、かつ前記ターボ機械の前記HGPセクションと熱的に連通しているコーティング捕捉機構であって、前記コーティング捕捉機構は、前記本体の前記外表面上に配置され、かつ前記コーティング捕捉機構の第1の外周を画定している少なくとも1つの外側側壁を有する第1の部材、前記第1の部材上に配置され、かつ前記コーティング捕捉機構の第2の外周を画定している少なくとも1つの外側側壁を有する第2の部材であって、前記第1の部材は前記第2の部材を前記本体の前記外表面から隔離している、第2の部材、および前記第1および第2の部材間に配置される凹み部を含む、コーティング捕捉機構とを備えるターボ機械構成要素を提供する。
【0007】
本開示の第2の態様は、ターボ機械の高温ガス経路(HGP)セクション内に配置するための外表面を有するターボ機械構成要素と、前記ターボ機械構成要素の前記外表面上に取り付けられ、かつ前記ターボ機械の前記HGPセクションと熱的に連通しているコーティング捕捉機構であって、前記コーティング捕捉機構は、前記ターボ機械構成要素の前記外表面上に配置され、かつ前記コーティング捕捉機構の第1の外周を画定している少なくとも1つの外側側壁を有する第1の部材、前記第1の部材上に配置され、かつ前記コーティング捕捉機構の第2の外周を画定している少なくとも1つの外側側壁を有する第2の部材であって、前記第1の部材は前記第2の部材を前記ターボ機械構成要素の前記外表面から隔離している、第2の部材、および前記第1および第2の部材間に配置される凹み部を含む、コーティング捕捉機構と、前記ターボ機械構成要素の前記外表面、前記コーティング捕捉機構の前記第1の部材における前記少なくとも1つの側壁、および前記コーティング捕捉機構の前記第2の部材における前記少なくとも1つの側壁上にコンフォーマルコーティングされたベースコーティング層であって、前記ベースコーティング層は、前記コーティング捕捉機構の前記凹み部内に少なくとも一部配置されている、ベースコーティング層、および前記ベースコーティング層上に配置される少なくとも1つの遮熱コーティング(TBC)層を含む、表面コーティングとを備える装置を提供する。
【0008】
本開示の第3の態様は、ターボ機械構成要素にコーティングを施す方法であって、前記方法は、ターボ機械の高温ガス経路(HGP)セクション内に配置するための前記ターボ機械構成要素の外表面上に、コーティング捕捉機構を形成するプロセスであって、前記コーティング捕捉機構は、前記ターボ機械構成要素の前記外表面上に配置され、かつ前記コーティング捕捉機構の第1の外周を画定している少なくとも1つの外側側壁を有する第1の部材、前記第1の部材上に配置され、かつ前記コーティング捕捉機構の第2の外周を画定している少なくとも1つの外側側壁を有する第2の部材であって、前記第1の部材は前記第2の部材を前記ターボ機械構成要素の前記外表面から隔離している、第2の部材、および前記第1および第2の部材間に配置される凹み部を含む、プロセスと、前記ターボ機械構成要素および前記コーティング捕捉機構上に表面コーティングを形成し、これにより、前記表面コーティングの少なくとも一部が前記コーティング捕捉機構の前記凹み部内に設けられるようにするプロセスとを含む、方法を提供する。
【0009】
本開示の例示的な態様を、本明細書に記載している課題および/または述べていない他の課題を解決するように構成している。
【0010】
本開示のこれらおよび他の特徴は、本開示のさまざまな実施形態を示す添付の図面と併せて、本開示のさまざまな態様の以下の詳細な説明からより容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】ガスタービンシステムの形態をとる高温ガス経路(HGP)構成要素を有する例示的な産業機械の概略図である。
図2】本開示の実施形態による、ターボ機械構成要素を表すコードを記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含む、付加製造システムおよびプロセスのブロック図を示す。
図3】本開示の実施形態による、コーティング捕捉機構を有するターボ機械構成要素の一実施形態の斜視図を示す。
図4】本開示の実施形態による、コーティング捕捉機構を有するターボ機械構成要素の外表面の拡大斜視図を示す。
図5】本開示の実施形態によるコーティング捕捉機構の斜視図を示す。
図6】本開示の実施形態によるコーティング捕捉機構のX-Z平面における断面図を示す。
図7】本開示の実施形態による、ターボ機械構成要素上のコーティング捕捉機構および表面コーティングのX-Y平面における断面図を示す。
図8】本開示の実施形態による、表面に接着結合されたコーティング捕捉機構のX-Y平面における側面図を示す。
図9】本開示の実施形態による、ターボ機械構成要素の外表面から非垂直に延在するコーティング捕捉機構のX-Y平面における側面図を示す。
図10】本開示の実施形態による、それぞれが中空内部を有するコーティング捕捉機構のX-Y平面における側面図を示す。
図11】本開示の実施形態による、ターボ機械構成要素にコーティングを施す際の例示的なフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
なお、本開示の図面は縮尺通りではない。これらの図面は本開示の典型的な態様のみを示すものとし、したがって本開示の範囲を限定するものとみなすべきではない。これらの図面においては、図面間で同一の符号を付与することによって同一の要素を示している。
【0013】
上記のとおり、本開示は、剥離に抵抗し、かつターボ機械の運転中にさらなる冷却をもたらすコーティング捕捉機構を有する、ターボ機械構成要素を提供する。コーティング捕捉機構がそれぞれ、ターボ機械翼形部の本体に対して熱伝導性をもたらしながら、ターボ機械翼形部に配置される従来の機構よりも大量の表面コーティング材を保持するように、これらを構成してもよい。コーティング捕捉機構はそれぞれ、たとえばターボ機械の高温ガス経路(HGP)セクション内に配置可能な翼形部構成要素の外表面上に配置される、第1の部材を含んでもよい。第1の部材は、コーティング捕捉機構の第1の外周を画定するための少なくとも1つの外側側壁を含んでもよい。第1の部材上に第2の部材を配置してもよく、また第2の部材は、コーティング捕捉機構の第2の外周を画定するための1または複数の外側側壁を含んでもよい。したがって、第1の部材は第2の部材を本ターボ機械構成要素の外表面から隔離している。コーティング捕捉機構内でその第1および第2の部材間に凹み部を配置して、その内部で表面コーティング材(複数可)を捕捉かつ保持するようにしてもよい。第1の部材の大きさを第2の部材の大きさよりも大きくして(たとえば、より幅が広く、より厚く、かつより表面積が大きいなど)、本ターボ機械構成要素への熱伝達を促進するようにしてもよい。本開示による方法は、コーティング捕捉機構および本ターボ機械構成要素上に表面コーティングを形成し、これにより、表面コーティングの少なくとも一部が凹み部に接触かつその内部にとどまるようにするプロセスを含む。本開示は、本明細書で述べているようなコーティング捕捉機構を使用することにより、ターボ機械構成要素を断熱するための構造および方法を提供する。
【0014】
ここで図面を参照すると、いくつかの図面を通して同一の符号が同一の要素を指しているが、図1は、ターボ機械2の形態をとる例示的な産業機械の概略図を示している。ターボ機械2に関して本開示を記載しているが、本開示の教示内容は、冷却を必要とする高温ガス経路構成要素を有するあらゆる産業機械に適用可能であることを強調しておく。ターボ機械2は圧縮機4を含んでもよい。圧縮機4は流入空気流8を圧縮し、かつこの圧縮された空気流8を燃焼器10へと送る。燃焼器10は圧縮された空気流8を加圧燃料流12と混合し、その混合物に点火して燃焼ガス流16を生成する。単一の燃焼器10のみを示しているが、ターボ機械2は任意の数の燃焼器10を含んでもよい。燃焼ガス流16は、次いでタービン18へと送られる。燃焼ガス流16はタービン18を駆動して、機械的作用を発生させる。タービン18で発生する機械的作用により、ロータ20および発電機などの外部負荷24を介して圧縮機4が駆動される。
【0015】
ターボ機械2では、天然ガス、液体燃料、さまざまな種類の合成ガス、および/または他の種類の燃料ならびにそれらの配合物を使用してもよい。ターボ機械2は、ニューヨーク州スケネクタディのゼネラル・エレクトリック社などが提供する複数の異なるガスタービンエンジンにおける任意の1つであってもよい。ターボ機械2の構成はそれぞれ異なっていてもよく、また他の種類の構成要素を使用していてもよい。本開示の教示内容は、高温ガス経路を使用する他の種類のガスタービンシステムおよびまたは産業機械に適用可能とすることができる。複数のガスタービンシステム、または複数の種類のタービン、およびまたは複数の種類の発電設備もまた、本明細書で共に使用することができる。
【0016】
図2は、図2において102Aおよび102Bとして別々に表示している、付加製造(AM)構成要素(複数可)102を最初に生成するための例示的なコンピュータ化金属粉末付加製造システム100(以下、「AMシステム100」とする)を表す概略図またはブロック図を示す。AM構成要素102は、1つの大きなAM構成要素、またはたとえば図示のように2つのAM構成要素102A、102Bなどの複数のAM構成要素を含んでもよく、ここではそのうちの単一の層のみを示している。本開示の教示内容は、AMシステム100を使用して作製されるAM構成要素(複数可)102に適用してもよい。AMシステム100では、たとえば4つのレーザ110、112、114、116などの複数の溶融ビーム源を使用しているが、本開示の教示内容は、任意の数の、すなわち1または複数の溶融ビーム源を使用して、複数のAM構成要素102または単一のAM構成要素102を作製するにあたり等しく適用可能であることをここで強調し、またこれが容易に認識されるものとする。本例では、AMシステム100を直接金属レーザ溶融(DMLM)用に構成している。本開示の全体的な教示内容は、たとえば直接金属レーザ焼結(DMLS)、選択的レーザ焼結(SLS)、電子ビーム溶融(EBM)、および場合によっては付加製造の他の形態が挙げられるがこれらに限定されない、他の形態の金属粉末付加製造に等しく適用することができる。AM構成要素(複数可)102を、翼形部の幾何学的プロファイルを有する要素として図2に例示しているが、内部開口部を有し、かつビルドプラットフォーム118上に形成される任意の形状のAM構成要素、さまざまな種類のAM構成要素、および多数のAM構成要素を作製するにあたり、付加製造プロセスを容易に適合させることができると理解される。
【0017】
AMシステム100は、概して金属粉末付加製造制御システム120(「制御システム」)と、AMプリンタ122とを含む。後述するように、制御システム120は、複数の溶融ビーム源110、112、114、116を使用してAM構成要素(複数可)102を生成するための、一組のコンピュータ実行可能命令またはプログラムコード124を実行する。図示の例では、4つの溶融ビーム源は4つのレーザを含んでいてもよい。ただし本開示の教示内容は、たとえば電子ビーム、レーザなどの任意の溶融ビーム源に適用可能である。コンピュータ・プログラム・コードとしてコンピュータ126上に実装されているものとして、制御システム120を示している。この意味において、メモリ130および/またはストレージシステム132、プロセッサユニット(PU)134、入出力(I/O)インターフェース136、およびバス138を含むものとして、コンピュータ126を示している。さらに、外部I/O装置またはリソース140およびストレージシステム132と通信しているものとして、コンピュータ126を示している。
【0018】
プロセッサユニット(PU)134は通常、メモリ130および/またはストレージシステム132に記憶されているコンピュータ・プログラム・コード124を実行する。コンピュータ・プログラム・コード124を実行している間、プロセッサユニット(PU)134はメモリ130、ストレージシステム132、I/O装置140および/またはAMプリンタ122に対してデータを読み書きすることができる。バス138は、コンピュータ126のそれぞれの構成要素間における通信リンクを提供し、またI/O装置140は、ユーザがコンピュータ126と対話できるようにする任意の装置(たとえば、キーボード、ポインティングデバイス、ディスプレイ、など)を備えることができる。コンピュータ126は、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにおいて多様に想定できるものの代表にすぎない。たとえば、プロセッサユニット(PU)134は単一のプロセッシングユニットを備えていてもよく、あるいはプロセッサユニット(PU)134を、たとえばクライアントおよびサーバ上などの1または複数の場所で1または複数のプロセッシングユニットに分散させていてもよい。同様に、メモリ130および/またはストレージシステム132を、1または複数の物理的な場所に配置してもよい。メモリ130および/またはストレージシステム132は、磁気媒体、光学媒体、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、などを含むさまざまな種類の非一時的コンピュータ可読記憶媒体の任意の組み合わせを備えることができる。コンピュータ126は、産業用コントローラ、ネットワークサーバ、デスクトップコンピュータ、ラップトップ、ハンドヘルド装置などの任意の種類のコンピューティング装置を含むことができる。
【0019】
上記のように、AMシステム100、具体的には制御システム120は、プログラムコード124を実行してAM構成要素(複数可)102を生成する。プログラムコード124はとりわけ、AMプリンタ122または他のシステム部分を作動させるための一組のコンピュータ実行可能命令(本明細書では「システムコード124S」と呼ぶ)、およびAMプリンタ122によって物理的に生成されるAM構成要素(複数可)102を定義している、一組のコンピュータ実行可能命令(本明細書では、以下「オブジェクトコード124O’」と呼ぶ)を含むことができる。本明細書に記載しているように、付加製造プロセスは、プログラムコード124を記憶している非一時的コンピュータ可読記憶媒体(たとえば、メモリ130、ストレージシステム132、など)から開始される。AMプリンタ122を作動させるための一組のコンピュータ実行可能命令は、AMプリンタ122を作動させることが可能な、既知または今後開発される任意のソフトウェアコードを含んでもよい。
【0020】
AM構成要素(複数可)102を定義しているオブジェクトコード124Oは、正確に定義されるAM構成要素(複数可)102の三次元モデルを含んでもよく、またこれをAutoCAD(登録商標)、TurboCAD(登録商標)、DesignCAD 3D Maxなどのさまざまな種類の周知のコンピュータ支援設計(CAD)ソフトウェアシステムのいずれかから生成することができる。これに関して、オブジェクトコード124Oは、既知または今後開発される任意のファイルフォーマットを含むことができる。さらに、AM構成要素(複数可)102を表すオブジェクトコード124Oを、異なるフォーマット間で変換してもよい。たとえば、オブジェクトコード124Oは、三次元システムのステレオリソグラフィCADプログラム用に生成された標準テッセレーション言語(STL)ファイル、または米国機械学会(ASME)の規格であり、任意のAMプリンタ上で作製される任意の三次元AM構成要素の形状および構成を任意のCADソフトウェアが記述できるように設計された、拡張可能なマークアップ言語(XML)ベースのフォーマットである付加製造ファイル(AMF)を含んでもよい。AM構成要素(複数可)102を表すオブジェクトコード124Oをさらに一組のデータ信号へと変換し、送信し、かつ一組のデータ信号として受信し、また必要に応じてコードに変換し、記憶させるなどしてもよい。いずれにせよ、オブジェクトコード124OはAMシステム100への入力であり得るとともに、部品設計者、知的財産(IP)提供者、設計会社、AMシステム100のオペレータもしくは所有者、または他の提供源からもたらされるものであってもよい。いずれにせよ、制御システム120はシステムコード124Sとオブジェクトコード124Oとを実行して、AM構成要素(複数可)102を一連の薄いスライスに分割し、この一連の薄いスライスは、AMプリンタ122を使用して材料の連続層で組み立てられる。
【0021】
AMプリンタ122は、AM構成要素(複数可)102の印刷を行うための制御された雰囲気として、たとえばレーザの設定圧力および設定温度、または電子ビーム溶融のための真空を提供するように密閉された、処理チャンバ142を含んでもよい。AM構成要素(複数可)102がその上に形成されるビルドプラットフォーム118を、処理チャンバ142内に配置している。いくつかの溶融ビーム源110、112、114、116が、ビルドプラットフォーム118上の金属粉末の層を溶融させてAM構成要素(複数可)102を生成するように、これらを構成している。本明細書では4つの溶融ビーム源110、112、114、116について記載しているが、本開示の教示内容は、たとえば1、2、3、または5かあるいはそれ以上の任意の数のビーム源を使用するシステムに適用可能であることを強調しておく。
【0022】
引き続き図2を参照すると、アプリケータ164が原材料166の薄い層を形成し、これを無地のキャンバスとして広げており、ここから最終的なAM構成要素の一連のスライスがそれぞれ形成されることになる。アプリケータ164は、線形搬送システム168の制御下で移動してもよい。この線形搬送システム168は、アプリケータ164を移動させるための既知または今後開発される任意の構成を含んでいてもよい。一実施形態では、線形搬送システム168は、ビルドプラットフォーム118の両側に延在している一対の対向レール170、172と、アプリケータ164をレール170、172に沿って移動させるためにアプリケータ164に連結される、電気モータなどの線形アクチュエータ174とを含んでもよい。アプリケータ164を移動させるために、制御システム120によって線形アクチュエータ174を制御している。他の形態の線形搬送システムを同様に採用してもよい。アプリケータ164はさまざまな形態をとってもよい。一実施形態では、アプリケータ164は、対向レール170、172に沿って移動するように構成された部材176と、金属粉末をビルドプラットフォーム118上に、すなわちビルドプラットフォーム118または以前に形成されたAM構成要素(複数可)102の層上に均一に広げるように構成されたチップ、ブレードまたはブラシの形態のアクチュエータ要素(図2には示さず)とを含み、これによって原材料の層を形成してもよい。このアクチュエータ要素を、ホルダ(図示せず)を使用して任意の数の方法で部材176に連結してもよい。
【0023】
本プロセスでは、金属粉末の形態をとるさまざまな原材料166を使用してもよい。原材料166を、いくつかの方法でアプリケータ164に供給してもよい。図2に示す一実施形態では、原材料166のストックを、アプリケータ164によって接触可能なチャンバの形態の原材料源178内に保持していてもよい。他の構成では、アプリケータ164を通して、たとえばそのアプリケータ要素の前にある部材176を通して、ビルドプラットフォーム118上に原材料を供給してもよい。いずれにせよ、オーバーフローチャンバ179をアプリケータ164の反対側に設けて、ビルドプラットフォーム118上に成層されない原材料のあらゆる溢出を捕捉してもよい。図2では、1つのアプリケータ164のみを示している。いくつかの実施形態では、アプリケータ164を複数のアプリケータの中の1台としてもよく、その場合はアプリケータ164がアクティブアプリケータとなり、他の交換用アプリケータ(図示せず)を、線形搬送システム168と共に使用するために保管することになる。使用済みアプリケータ(図示せず)を、これらをそれ以上使用することができなくなった後に同様に保管してもよい。
【0024】
一実施形態では、AM構成要素(複数可)102を、純金属または合金を含み得る金属で作製してもよい。一例では、この金属は、実質的にあらゆる非反応性金属粉末、すなわち、たとえばコバルトクロムモリブデン(CoCrMo)合金、ステンレス鋼、ニッケル-クロム-モリブデン-ニオブ合金(NiCrMoNb)などのオーステナイトニッケルクロム基合金(たとえば、インコネル625またはインコネル718)、ニッケル-クロム-鉄-モリブデン合金(NiCrFeMo)(たとえば、Haynes International社から入手可能なHastelloy(登録商標)X)、またはニッケル-クロム-コバルト-モリブデン合金(NiCrCoMo)(たとえば、Haynes International社から入手可能なHaynes 282)などが挙げられるが、これらに限定されない非爆発性もしくは非導電性粉末を含んでもよい。別の例では、この金属は、たとえば工具鋼(たとえば、H13)、チタン合金(たとえば、TiAlV)、ステンレス鋼(たとえば、316L)、コバルトクロム合金(たとえば、CoCrMo)、およびアルミニウム合金(たとえば、AlSi10Mg)などが挙げられるが、これらに限定されない、実質的にあらゆる金属を含んでもよい。別の例では、この金属は、たとえばインコネル738、MarM247またはCM247のようなニッケル基超合金が挙げられるが、これらに限定されないガンマプライム硬化超合金、あるいは、たとえばIN738LC、Rene108、FSX414、X-40、X-45、MAR-M509、MAR-M302またはMerl72またはPolymet972などのそれらの商標名で知られるものが挙げられるが、これらに限定されないコバルト基超合金を含んでもよい。
【0025】
使用する特定の種類の溶融ビーム源に合わせて、処理チャンバ142内の雰囲気を制御している。たとえば、レーザの場合、アルゴンまたは窒素などの不活性ガスで処理チャンバ142を充填し、かつ酸素を最小化または排除するようにこれを制御してもよい。ここで、制御システム120を、不活性ガス源182から供給される処理チャンバ142内の不活性ガス混合物180の流れを制御するように構成している。この場合、制御システム120は、ポンプ184、および/または不活性ガス用のフロー・バルブ・システム186を制御して、ガス混合物180の含有量を制御してもよい。このフロー・バルブ・システム186は、特定のガス流を精密に制御することができる、1または複数のコンピュータ制御可能なバルブ、フローセンサ、温度センサ、圧力センサなどを含んでいてもよい。ポンプ184は、バルブ・システム186を備えていても備えていなくてもよい。ポンプ184を省略する場合、不活性ガスは処理チャンバ142に導入される前に、導管またはマニホールドに進入することができる。不活性ガス源182は、その中に含まれる物質に合わせて、たとえばタンク、リザーバまたは他の供給源などの、従来型のあらゆるガス源の形態をとってもよい。ガス混合物180を測定するのに必要となる、任意のセンサ(図示せず)を設けてもよい。ガス混合物180を、フィルタ188を使用して従来の方法で濾過してもよい。あるいは、電子ビームの場合、真空を維持するように処理チャンバ142を制御してもよい。ここで、制御システム120はポンプ184を制御して真空を維持してもよく、またフロー・バルブ・システム186、不活性ガス源182、および/またはフィルタ188を省略してもよい。真空を維持するために必要となる、任意のセンサ(図示せず)を使用してもよい。
【0026】
AMプリンタ122の各種部分の位置を垂直方向に調整して新たな層の追加にそれぞれ対応するために、垂直調整システム190を設けてもよく、その場合はたとえば、層を追加するたびにビルドプラットフォーム118を引き下げ、かつ/またはチャンバ142および/またはアプリケータ164を引き上げてもよい。垂直調整システム190は、そのような調整を実施するために、制御システム120の制御下にある、既知または今後開発される任意の線形アクチュエータを含んでもよい。
【0027】
運転中、その上に金属粉末を載置した状態でビルドプラットフォーム118を処理チャンバ142内に設置しており、制御システム120が処理チャンバ142内の雰囲気を制御している。制御システム120はさらに、AMプリンタ122、とりわけアプリケータ164(たとえば、線形アクチュエータ174)および溶融ビーム源(複数可)110、112、114、116を制御し、ビルドプラットフォーム118上の金属粉末の層を連続的に溶融させて、本開示の実施形態によるAM構成要素(複数可)102を生成している。上記のように、AMプリンタ122の各種部分は垂直調整システム190を介して垂直に移動することにより、新たな層の追加にそれぞれ対応してもよく、その場合はたとえば、層を追加するたびにビルドプラットフォーム118を引き下げ、かつ/またはチャンバ142および/またはアプリケータ164を引き上げてもよい。
【0028】
図3は、本明細書の他の箇所で述べているAM構成要素102の1または複数(図2)の形態をとり得る、ターボ機械構成要素200の一例を示している。ターボ機械構成要素200は、図2に関連して記載したような、任意の金属粉末付加製造プロセスによって作製してもよい。ターボ機械構成要素200は、上記の金属粉末のいずれを使用して作製してもよい。さらに別の実施形態によれば、ターボ機械構成要素200は、1または複数の鋳造金属および/または非付加製造材料を含んでもよい。そのような材料を、本明細書の他の箇所で述べているさまざまなレーザ焼結可能な例示的金属および/または他の付加製造材料のうちの1または複数と共に、またはその代用として使用してもよい。そのような場合、ターボ機械構成要素200は、アルミニウム、チタン、ニッケル、コバルト、鉄、および/または既知または今後開発される他の金属を含んでもよい。鋳造金属はさらに、ステンレス鋼、鋼基複合材料、合金、超合金、および/または鋳造によって形成できる他の材料のうちの1または複数を含んでもよい。いずれにせよ、ターボ機械構成要素200は、たとえばターボ機械2(図1)などのターボ機械の高温ガス経路(HGP)セクション204内に配置される、本体202を含む。このため、ターボ機械構成要素200は、ノズル、回転ブレード、ホイール、ダイヤフラム、シュラウドなど、および/またはHGPセクション204を通って流れる高温ガスと熱的に連通している他の部分を含んでもよい。ターボ機械構成要素200について、単に説明する目的で翼形部の形状を有するものとして示しているが、ターボ機械構成要素200は先に述べたように、ホイール、ダイヤフラム、シュラウドなどを含む非翼形部構造体を含んでいてもよいことが理解される。
【0029】
図3の例によれば、かつ本明細書で述べているように、本体202はターボ機械構成要素の形状を形成している。ターボ機械構成要素200は、ターボ機械ブレードまたはターボ機械ノズルなどの回転可能または回転不能な任意の高温ガス経路(HGP)構成要素であってもよく、またターボ機械構成要素200は、より広範にはガスタービン、蒸気タービン、および/または他のターボ機械アセンブリのHGPセクション内に配置される、任意の構成要素の形態をとってもよいことが理解される。本体202は、本明細書の他の箇所に記載しているように、付加製造(AM)で使用可能な1または複数のレーザ焼結金属を含んでもよい。ターボ機械構成要素200の本体202は、それぞれが他の構成要素と係合するように構成されているか、かつ/または単一のターボ機械構成要素の一部を形成している複数の表面を含む。本体202を、たとえばホイールまたは同様の構成要素などを含む、ターボ機械の半径方向機外の構成要素と係合するように構成してもよく、また本体202は、ターボ機械構成要素200を他の構造体に連結するためのダブテール、リベット、ピンなどのインターロック機構を含んでもよい。ターボ機械構成要素に関連して「半径方向」という用語を使用する場合、ターボ機械の中心線軸に向かって、またはそこから離間するように延在する移動線を指す。本ターボ機械の中心線軸から外向きに延在するブレードの場合、ブレードの長さは実質的に半径方向に沿って延在し得る。半径方向「外向き」または「機外」の方向とは、ロータ20(図1)の軸からそれる方向を指し、半径方向「内向き」または「機内」の方向とは、ロータ20の軸の方を向いている方向を指す。本体202の断面の拡大、縮小、漸減などが発生する実施形態では、本体202は端から端まで均一な幾何学的プロファイルを実質的に維持していてもよい。
【0030】
本体202は、ターボ機械構成要素200の本体202の周りに途切れなく延在する外表面208を含んでもよい。ターボ機械2(図1)の高温ガス経路(HGP)領域内に配置されるように構成された翼形部断面を画定するように、外表面208を形成してもよい。たとえば、外表面208は、一例として前縁LE、後縁TE、負圧面SS、および正圧面PSのうちの1または複数を含んでもよい。正圧面PSと負圧面SSとは、ターボ機械構成要素200を横断して流れる流体がもたらす全圧力が、周辺領域(複数可)208の対応する部分(複数可)に対して正圧または負圧となるかどうかに基づいて、互いから区別することができる。
【0031】
図3から図5を併せて参照すると、ターボ機械構成要素200は、本明細書で述べているように、表面コーティングの一部を受容するように成形された1または複数のコーティング捕捉機構210を含んでいてもよい。ターボ機械構成要素200の本体202から外向きに延在するように、コーティング捕捉機構210をそれぞれ外表面208上に配置してもよい。本体202上に配置されるように構成された、たとえばピンおよび/または他の突起部などの従来型の構造体と比較して、その上に配置される遮熱コーティング材の剥離を低減または防止するように、コーティング捕捉機構210を成形かつ寸法決めするなどしてもよい。コーティング捕捉機構210をそれぞれ、ターボ機械構成要素200の残りの部分と一続きに形成してもよく、このためにコーティング捕捉機構210は、本明細書で述べているように1または複数のレーザ焼結金属を含んでいてもよい。コーティング捕捉機構210はさらに、さまざまな実施形態においてAM構成要素(複数可)102(図2)の一部を形成してもよい。別の実施形態では、コーティング捕捉機構210をターボ機械構成要素200の本体202とは別に形成してから、その後で、たとえば図8に関して述べているような接着材料を用いて、ターボ機械構成要素200の本体202に連結してもよい。
【0032】
図4から図6により詳細に示しているように、コーティング捕捉機構210をそれぞれ、一連の別個の部材へと分割してもよい。コーティング捕捉機構210の第1の部材212を本体202の外表面208に取り付けてもよく、またこれを、第1の部材212の外周P1(図6のみ)を画定している少なくとも1つの側壁S1を含むように成形してもよい。第1の部材212が丸みを帯びた形状を呈する場合、単一の側壁S1を含んでいてもよく、その一方で、第1の部材212が丸みを帯びていない場合の実施形態では、第1の部材212は複数の側壁S1を含んでいてもよい。図6の例では、第1の部材212は6つの側壁S1を含む。第1の部材212は均一でない幾何学的プロファイルを有していてもよく、また図4および図5の例に示すように、第1の部材212が本体202から外向きに延在するにつれて狭くなっていくように、これを内向きに漸減させていてもよい。コーティング捕捉機構(複数可)210はさらに、第1の部材212とは異なる幾何学的形状を有し、かつ第1の部材212上に配置される第2の部材214を含んでもよい。具体的には、第2の部材214は、第1の部材212の第1の外周P1よりも小さい第2の外周P2(図6のみ)を画定している少なくとも1つの側壁S2を含んでもよい。図6の例では、第2の部材214を、単一の丸みを帯びた側壁S2を含むものとして示しているが、丸みを帯びていない形状の場合には、第2の部材214は複数の側壁を含んでもよいことが理解される。第2の部材214はさらに、第1の部材212と比較して異なる形状、容積、および/または幾何学的特徴を備えていてもよい。図4および図5の例では、各コーティング捕捉機構210の部材212、214は、それらが本体202から外向きに延在するにつれて徐々に幅が狭くなり、これによって実質的にポーン型の形状を形成している。一例によれば、第1の部材212の形状は実質的に円錐台形状または円錐ピラミッド状であってもよく、第2の部材214の形状は実質的に回転楕円体状であってもよい。この場合、第2の部材214は、第1の部材212よりも小さい容積、外周、および表面積を呈してもよい。
【0033】
コーティング捕捉機構210はさらに、たとえば第1の部材212の側壁(複数可)S1と第2の部材214の側壁(複数可)S2との間に垂直に配置される、1または複数の凹み部216(図4図5)を含んでもよい。コーティング捕捉機構210の幅が凹み部216で狭くなり、次いで第2の部材214で広がるように、第1の部材212と第2の部材214との間に凹み部216を直接配置してもよい。第2の部材214では、第1の部材212よりも本体202上での横幅が狭くなってもよいが、凹み部216は、コーティング捕捉機構210の第1および第2の部材212、214の一部よりも狭くなるように、内向きに湾曲してもよい。一例によれば、凹み部216は、側壁(複数可)S1、S2の角度方向とは異なる角度で内向きに湾曲してもよい。より具体的には、凹み部216の角度方向は、図5の線Fによって示しているコーティング捕捉機構210の角度方向に対して、実質的に鈍角を成してもよい。また図5に示すように、第2の部材214は凹み部216で内向きに湾曲し、その結果、凹み部216が、コーティング捕捉機構210の角度方向に対して鈍角αで延在するようにしてもよい。第1の部材212の側壁(複数可)S1も同様に、コーティング捕捉機構210の角度方向に対して鈍角で、凹み部216に内向きに湾曲してもよい。いずれにせよ、凹み部216は、コーティング捕捉機構210における第1の部材212と第2の部材214との接合部を画定している。コーティング捕捉機構210はそれぞれ、ターボ機械構成要素200の本体202に施される表面コーティングの一部を受容し、かつ保持するための凹み部216を含んでもよい。コンフォーマルコーティングされた材料を、ターボ機械構成要素200の本体202上に形成することに加えて、コーティング捕捉機構210の凹み部216内に少なくとも一部配置する。コーティング捕捉機構(複数可)210の横幅は、一方では本体202からの距離に比例して減少するが、このコーティング捕捉機構210の横幅は、凹み部216内から第2の部材214までの間にわずかに増加してもよい。
【0034】
コーティング捕捉機構210における部材212、214および凹み部216の形状および位置により、翼形部構造体上に配置される円筒形ピンなどの従来型の構造体よりも、優れた断熱性がもたらされる。ターボ機械構成要素200上の遮熱コーティングを保持するための従来型の構造配置は、コーティング材を剥離または他の技術的障害から保護しながら低い金属温度を維持するという点で、満足のいくものではなかった。本明細書で述べているような凹み部216は、コーティング材がターボ機械HGP内の高温ガスからの影響を受けにくくなる空間ポケットを形成することができる。加えて、第2の部材214と比較して第1の部材212の容積がより大きいことにより(たとえば、より大きな円周、表面積、外周などを有することによって得られる)、他の構造体では発生し得る熱障害を発生させずに、コーティング捕捉機構210が本体202に熱を伝達することが可能となる。たとえば、従来型の機構は、減少する横幅(たとえば、第1および第2の部材212、214に示しているような)を備えていない場合がある。円筒形または凹みのない形状はより均一な熱伝達プロファイルをもたらし得るが、そのような形状は、コーティング材を捕捉できる凹み部216を有していない。このため、コーティング捕捉機構210の各部材212、214の形状および寸法により、熱エネルギーが第2の部材214から第1の部材212を経て本体202へと移動できるようになり、また凹み部216を設けることにより、従来型の構造体で想定されるよりもより多くのコーティング材を、同時にターボ機械構成要素200上に形成できるようになる。
【0035】
図7を参照すると、ターボ機械構成要素200上にコーティング材が形成されている状態で、コーティング捕捉機構(複数可)210が有する別の機構が示されている。冷却回路は、ターボ機械構成要素200内、および少なくとも一部コーティング捕捉機構(複数可)210内に含めることができる、一種の内部構造機構である。図示のように、コーティング捕捉機構(複数可)210は、1または複数の冷却流体をコーティング捕捉機構(複数可)210の対象部分に供給するように成形された少なくとも1つの冷却通路222を、必要に応じて含んでもよい。冷却通路222がそれぞれ、1または複数の冷却流体(たとえば、液体冷媒および/または気体冷媒、冷却流体リザーバおよび/またはターボ機械の他の部分(たとえば、圧縮機4)から送られる空気またはガス)を、特定の条件下でターボ機械構成要素200を介して送出するように、これらを寸法決めしてもよい。コーティング捕捉機構210の冷却通路222は、ターボ機械構成要素200のより大きな冷却回路の一部のみを形成してもよく、したがって、構造全体を通して冷却流体(複数可)を受容かつ/または送出するために、他の領域と流体連通してもよい。図7の断面図に示すように、冷却通路222は、本体202の内部226に流体連結された入口224を含んでもよい。内部226は、コーティング捕捉機構210の冷却通路222を介して送出される冷却流体の源を含むか、またはこれと流体連通していてもよい。冷却通路222はさらに、第1の部材212または第2の部材214の側壁(複数可)S1付近となるコーティング捕捉機構210の外側に、たとえば凹み部216において流体連結された1または複数の出口228を含んでもよい。本明細書の他の箇所で述べているように、コーティング捕捉機構210の冷却通路222は、最初に表面コーティング230の一部によって被覆される可能性があり、このために、出口228を経てHGPセクション204へと冷却流体を送出することができない。本明細書の他の箇所でさらに詳細に述べているように、剥離現象中に表面コーティング材が剥がれ落ちることにより、出口228が露出し、表面コーティング(複数可)230がコーティング捕捉機構210に再度施される前に、二次冷却機構として冷却流体が出口228を通って送出されるようになる。
【0036】
コーティング捕捉機構210上に形成される表面コーティング230の位置は、本開示の技術的利点を示すものである。図示のように、複数の層を含むように表面コーティング230を形成してもよい。図示のように、コーティング捕捉機構210の第1の部材212はX-Y平面における第1の幅Wを有してもよく、この幅WX-Y平面における第2の部材214の第2の幅Wよりも広くなっている。コーティング捕捉機構210の各部材212、214が異なる大きさ(たとえば、幅W1、W2および/または外周P1、P2(図6)によって示している)を有することにより、表面コーティング230の一部を凹み部216内に形成かつ保持することができる。凹み部216内に保持される表面コーティング230の一部は、ターボ機械HGP内の機械的衝撃および/または高温流体に対してとりわけ耐性を有していてもよい。加えて、表面コーティング230の一部を、冷却通路222からの出口(複数可)228またはその付近に設けてもよく、これによって剥離が発生した場合に、冷却流体がHGPセクション204内に流れ込むことができる。ターボ機械構成要素200上に形成されると、表面コーティング230の一部はコーティング捕捉機構210の凹み部(複数可)216内に「捕捉」され、これによってターボ機械構成要素200を配置するときに適所に保持される。凹み部(複数可)216内に表面コーティング230の一部が捕捉されることにより、そこから付加的に熱伝導性をもたらすことで、ターボ機械構成要素200の温度をさらに低下させることになる。したがって、表面コーティング230の一定の量が捕捉されることにより、依然として金属温度を低下させ、かつより複雑で高価な金属合金を使用する必要性を低減しながら、ターボ機械構成要素200を冷却するために使用する冷却流体の量を低減することができる。また、コーティング捕捉機構(複数可)210の構造的特性により、従来型の翼形部構造体と比較して、表面コーティング230をより厚く形成することが可能となる。
【0037】
表面コーティング230は複数の層を含んでもよい。ベースコーティング層232を、コーティング捕捉機構(複数可)210の部材212、214上および凹み部216内に形成することに加えて、本体202の正圧面PSまたは負圧面SSにおいて選択された部分上にコンフォーマルコーティングしてもよい。ベースコーティング層232を形成して、本体202およびコーティング捕捉機構(複数可)210(たとえば、レーザ焼結金属)の材料組成を、上部を被覆する遮熱コーティングの汚損または劣化から保護することができる。ベースコーティング層232は、たとえば下部の金属層に接着することができるセラミック-金属複合材料で形成された、金属結合コーティング層を含んでもよい。そのような材料としては、たとえば酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、および/または金属および/またはセラミックに結合することができる他の金属または非金属材料が挙げられる。
【0038】
表面コーティング230はベースコーティング層232に加えて、他のコーティング層および/またはコーティング材を含んでもよい。第1の遮熱コーティング(TBC)層234が、その形成後にコーティング捕捉機構(複数可)210を完全に被覆するように、これをベースコーティング層232上に配置してもよい。第1のTBC層234は1または複数の熱伝導性セラミック材料を含んでもよく、必要に応じて、ベースコーティング層232に結合することができる材料からこれを形成してもよい。第1のTBC層234内で使用するのに適したセラミック材料としては、一例としてイットリア安定化ジルコニア(YSZ)、ムライト(アルミナおよびシリカから形成された低重合度化合物)、アルミナ(たとえば、1または複数のα相酸化アルミニウム)、たとえばセリア(CeO)などの他のセラミックと結合されたYSZ、金属-ガラス複合材料、および/または、たとえば希土類ジルコン酸塩および/または希土類金属酸化物などの他の材料が挙げられる。第1のTBC層234は、ターボ機械のHGP内に配置される翼形部の外形プロファイルを実質的に画定し得る。所望または必要に応じて、第2のTBC層236をさらに第1のTBC層234上に形成してもよく、これにより、本例では表面コーティング230が3つの層を含むことになる。第2のTBC層236は、第1のTBC層234と同じ材料組成を有してもよく、またはターボ機械構成要素200上に所望の熱伝導率プロファイルをもたらすために、異なる組成を有してもよい。表面コーティング230の層232、234、236がそれぞれ、同じ材料組成を有することも、あるいは異なる材料組成を有することも可能である。
【0039】
コーティング捕捉機構210上、および表面コーティング230の下に、冷却通路(複数可)222の出口(複数可)228を配置してもよい。冷却通路(複数可)222は、たとえば本体202の内部226にある冷却流体源と流体連通してもよいが、冷却通路(複数可)222は、最初は本体202とコーティング捕捉機構210とをほとんどあるいは全く冷却し得ない。すなわち、表面コーティング230は、ターボ機械構成要素200が配置された時点では、HGPセクション204から実質的にすべての熱を吸収して熱伝導し得る。コーティング捕捉機構210はほとんどの場合、表面コーティング230の劣化に抵抗するように構成されているが、剥離が発生する可能性は依然としてある。したがって、第1の部材212に対して、第2の部材214の大きさおよび形状を、何らかの剥離が発生した場合に備えてコーティング捕捉機構210の上部に集中させたものとしてもよい。この場合、表面コーティング230の部分的な劣化または剥がれ落ちは、冷却通路(複数可)222からの出口(複数可)228の位置付近に集中する可能性が高い。表面コーティング230が劣化して出口(複数可)228を露出させる場合、一時的な冷却ソリューションとして冷却流体をコーティング捕捉機構(複数可)210に送ってもよい。すなわち、表面コーティング230が劣化した場合、修理業者またはオペレータがターボ機械構成要素200上の表面コーティング(複数可)230において損失した部分を交換するまで、冷却通路(複数可)222内の流体を使用してターボ機械構成要素200を冷却することができる。したがって、冷却通路(複数可)222が有する二次的冷却機能により、ターボ機械構成要素200は、遮熱保護材の剥離および/または損失が発生する可能性のある従来型の構造体よりも、長期間作動することが可能となる。
【0040】
ここで図8を参照すると、コーティング捕捉機構(複数可)210を、場合によってはターボ機械構成要素200の本体202とは別に形成してもよく、したがって、介在材料を用いてこれらを互いに機械的に連結してもよい。図示のように、接着材料240は、第1の部材212を本体202の外表面208に機械的に接合してもよい。接着材料240については、場合によっては、たとえば構成要素がある期間にわたってターボ機械内に配置された後、これに表面コーティング(複数可)230(図7)で再コーティングすることが望ましい可能性がある。接着材料240は、たとえば2つの金属を機械的に結合することができるポリマー材料を含む、当技術分野において知られている1または複数の熱伝導性接合材料を含んでもよい。さらに別の実施形態では、接着材料240は、2つ以上の金属構成要素を互いに接合するのに適した、溶接継手および/または他の機械的継手を含んでもよい。接着材料240を用いて本体202上にコーティング捕捉機構210を別途取り付けることにより、製造業者または修理業者はコーティング捕捉機構210の数を、配置時における元の数から調整することができる。
【0041】
図9を参照すると、本開示の実施形態に従って異なる方向を向いたコーティング捕捉機構210が示されている。図4から図8の例では、コーティング捕捉機構210を、ターボ機械構成要素200の本体202から外向きかつ垂直に指向されるものとして示しているが、他の実施態様はこれらとは異なり得る。たとえば、製造業者または修理業者は、コーティング捕捉機構(複数可)210の下のコーティング材を別途捕捉する代わりに、コーティング捕捉機構(複数可)210の角度方向を調整して、コーティング捕捉機構(複数可)210上に形成される最終的な表面コーティング(複数可)(図7)の厚さを低減してもよい。一実施形態によれば、コーティング捕捉機構210は、コーティング捕捉機構210の中心線軸Cと正圧面PSまたは負圧面SSの選択された部分との間に、非垂直角度θで本体202から外向きに延在してもよい。非垂直角度θは、本体202に対する部材212、214の角度方向を示し得、さらに別の実施形態では、コーティング捕捉機構210の部材212、214はそれぞれ、本体202に対して別個の非垂直角度θを有してもよい。
【0042】
図10を参照すると、表面コーティング230を捕捉し、かつ/または冷却流体を送出するための追加の内部機構を含むように、コーティング捕捉機構210を必要に応じて構成していてもよい。コーティング捕捉機構210は必要に応じて、第1の部材212内から第2の部材214の最外端まで延在する中空内部250を含んでもよい。中空内部250は実質的に円筒形であってもよく、あるいは第1および第2の部材212、214のプロファイルと同様のプロファイルを有してもよい(たとえば、第1の部材212内の実質的にピラミッド状の内側領域の上に第2の部材214内の実質的に回転楕円体状の内側領域がある状態)。いずれにせよ、中空内部250を冷却通路222(複数可)からの出口(複数可)228に流体連結して、表面コーティング230が劣化または破損した場合に二次的冷却機能をもたらすことができる。本明細書の他の箇所で述べているように、冷却流体を冷却通路(複数可)222を介して中空内部250へと送出して、本体202の外表面208で低温を維持するようにしてもよい。この代替的な冷却は、コーティング捕捉機構(複数可)210上の表面コーティング230において損失した部分を交換できるようになるまで継続してもよい。
【0043】
図7および図11を参照すると、本開示は、コーティング捕捉機構210を用いてターボ機械構成要素200上に表面コーティング230を形成する方法を提供する。第1のプロセスP1はターボ機械構成要素200を、その上に1または複数のコーティング捕捉機構210を設ける形態で形成することを含む。ターボ機械構成要素200およびコーティング捕捉機構210を、単一のユニットの一部として共に形成してもよく、あるいは別々に形成して、接着材料240(図8)を使用するか、または既知もしくは今後開発される他の結合技法によってこれらを連結してもよい。プロセスP1に続いて、ターボ機械構成要素200は、断熱のために表面コーティング230を受容する準備を整える。
【0044】
本方法は、次いでターボ機械構成要素200上に表面コーティング230を形成するプロセスP2に進んでもよい。プロセスP2を複数のサブプロセスP2-1、P2-2、P2-3に細分化して、表面コーティング230の1つの層にそれぞれ対応させてもよい。表面コーティング230が異なる数の層(たとえば、1層、2層、3層を超えるなど)を含む場合、プロセスP2の1または複数のサブプロセスを省略してもよく、あるいは表面コーティング230に別の層を追加する場合には、別のサブプロセスを追加してもよい。プロセスP2-1において、ベースコーティング層232をターボ機械構成要素200の本体202上、ならびにコーティング捕捉機構210の部材212、214上および凹み部216内に、先に述べたとおりに形成してもよい。ベースコーティング層232は、先に述べたように金属材料とセラミック材料との組み合わせを含んでもよい。ベースコーティング層232を形成した後、本方法は、ベースコーティング層232上に第1のTBC層234を形成するサブプロセスP2-2に進んでもよい。さらに、本方法は、第1のTBC層234上に第2のTBC層236を形成する別のサブプロセスP2-3を含んでもよい。TBC層234、236は、先に述べたようにセラミック材料を含んでいてもよく、またさらに異なる材料組成を有していてもよい。プロセスP2においてターボ機械構成要素200およびコーティング捕捉機構210上に表面コーティング230を形成した後、本方法は終了(「完了」)するか、または必要に応じて別のプロセスに進んでもよい。
【0045】
場合によっては、たとえばターボ機械2(図1)などのターボ機械アセンブリ内にターボ機械構成要素200を設置する前に、プロセスP1およびP2を実装してもよい。この場合、本方法は、ターボ機械2のHGPセクション内にターボ機械構成要素200を設置するプロセスP3に進んでもよい。プロセスP3は、たとえばターボ機械構成要素200をホイール、ロータ、および/またはターボ機械2のHGPセクション204と流体連通している他の連結構成要素に連結することを含んでもよい。プロセスP3に続いて、ターボ機械構成要素200はターボ機械2内で作動する準備を整え、表面コーティング230によってHGPセクション204内の高温から保護を受けることができる。ターボ機械構成要素200上にコーティング捕捉機構210を設けることにより、本明細書の他の箇所で述べているように、低温を維持しながら、ターボ機械構成要素200を剥離から保護することになる。本方法は、次いでターボ機械構成要素200をターボ機械2のHGPセクション内に配置した後に終了(「完了」)してもよい。その後、修理業者または製造業者は、ターボ機械構成要素200およびコーティング捕捉機構210をターボ機械2の中に設置した状態でターボ機械2の運転を開始してもよく、これによってコーティング捕捉機構210を設けない場合に利用可能となる断熱性よりも高い断熱性がもたらされることになる。
【0046】
なお、いくつかの別の実施形態では、記載している動作が記載した順序から外れて実行されることがあり、あるいはたとえば、関連する動作に応じて実質的に同時に、または逆の順序で実際に実行される場合がある。さらに、当業者であれば、別のプロセスを追加してもよいことを認識する。
【0047】
本明細書で使用する専門用語は、単に特定の実施形態を記載するためのものにすぎず、本開示を限定しようとするものではない。本明細書で使用する場合、文脈で別途明確に指示しない限り、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」および「前記(the)」は複数形も含むものとする。「備える(comprise)」および/または「備えている(comprising)」という用語は、本明細書で使用する場合、記載した特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素が存在することを明示しているが、1または複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらのグループが存在すること、もしくはこれらを追加する可能性を除外していないことがさらに理解される。「任意の(optional)」または「必要に応じて(optionally)」は、引き続き記載する事象または状況が起こっても起こらなくてもよく、またその記載が、事象が起こる場合と起こらない場合とを含むことを意味する。
【0048】
本明細書および特許請求の範囲を通してここで使用される近似する文言は、関連する基本的機能に変化をもたらすことなく、差し支えない程度に変動できる任意の量的表現を修飾するために適用することができる。したがって、「およそ(about)」、「約(approximately)」、および「実質的に(substantially)」などの用語または複数の用語で修飾された値は、明記された厳密な値に限定されるものではない。少なくともいくつかの例では、近似する文言は、値を測定するための機器の精度に対応することができる。ここで、ならびに本明細書および特許請求の範囲を通して範囲の限定を組み合わせてもよいし、かつ/または置き換えてもよく、文脈または文言が特に指示しない限り、このような範囲は識別され、本明細書に包含されるすべての部分範囲を含む。「約(approximately)」という用語は、ある範囲の特定の値に適用されるとき、両方の値に適用され、その値を測定する機器の精度に特に依存しない限り、記載された値(複数可)の+/-10%を示し得る。
【0049】
以下の特許請求の範囲におけるミーンズプラスファンクションまたはステッププラスファンクションの要素すべての、対応する構造、材料、動作および均等物は、具体的に請求された他の請求要素と組み合わせてその機能を遂行するための、一切の構造、材料または動作を包含することが意図されている。本開示の記載は例示および説明を行う目的で提示しているものであり、網羅的であることも、または本開示を開示した形態に限定することも意図されていない。多くの修正および変形は、本開示の範囲および趣旨から逸脱することなく当業者には明らかとなる。本開示の原理および実際的な応用を最もよく説明し、想定される特定の用途に適したさまざまな修正を伴うさまざまな実施形態によって、本開示を他の当業者が理解できるようにするために、本実施形態を選択して説明した。
[実施態様1]
ターボ機械(2)の高温ガス経路(HGP)セクション(204)内に配置される外表面(208)を有する本体(202)と、
前記本体(202)の前記外表面(208)上に取り付けられ、かつ前記ターボ機械(2)の前記HGPセクション(204)と熱的に連通しているコーティング捕捉機構(210)であって、前記コーティング捕捉機構(210)は、
前記本体(202)の前記外表面(208)上に配置され、かつ前記コーティング捕捉機構(210)の第1の外周(P1)を画定している少なくとも1つの外側側壁(S1)を有する第1の部材(212)、
前記第1の部材(212)上に配置され、かつ前記コーティング捕捉機構(210)の第2の外周(P2)を画定している少なくとも1つの外側側壁(S2)を有する第2の部材(214)であって、前記第1の部材(212)は前記第2の部材(214)を前記本体(202)の前記外表面(208)から隔離している、第2の部材(214)、および
前記第1の部材(212)および第2の部材(214)間に配置される凹み部(216)
を含む、コーティング捕捉機構(210)と
を備える、ターボ機械構成要素(200)。
[実施態様2]
前記コーティング捕捉機構(210)内に形成される冷却通路(222)をさらに備え、前記冷却通路(222)は、前記本体(202)の内部(226)に流体連結された入口(224)と、前記第1の部材(212)の前記少なくとも1つの外側側壁(S1)または前記第2の部材(214)の前記少なくとも1つの外側側壁(S2)を介して流体連結された出口(228)とを含む、実施態様1に記載のターボ機械構成要素(200)。
[実施態様3]
前記コーティング捕捉機構(210)および前記本体(202)はそれぞれ、レーザ焼結金属を含む、実施態様1に記載のターボ機械構成要素(200)。
[実施態様4]
前記本体(202)および前記コーティング捕捉機構(210)上に設けられる表面コーティング(230)をさらに備え、前記表面コーティング(230)は、
前記本体(202)の前記外表面(208)、前記コーティング捕捉機構(210)の前記第1の部材(212)における前記少なくとも1つの側壁(S1)、および前記コーティング捕捉機構(210)の前記第2の部材(214)における前記少なくとも1つの側壁(S2)上にコンフォーマルコーティングされたベースコーティング層(232)であって、前記ベースコーティング層(232)は、前記コーティング捕捉機構(210)の前記凹み部(216)内に少なくとも一部配置されている、ベースコーティング層(232)と、
前記ベースコーティング層(232)上に配置される第1の遮熱コーティング(TBC)層(234)と、
前記第1のTBC層(234)上に配置される第2のTBC層(236)と
を含む、実施態様1に記載のターボ機械構成要素(200)。
[実施態様5]
前記ベースコーティング層(232)、前記第1のTBC層(234)、および前記第2のTBC層(236)はそれぞれ、異なる材料組成を有する、実施態様4に記載のターボ機械構成要素(200)。
[実施態様6]
前記コーティング捕捉機構(210)は、前記本体(202)の前記外表面(208)に対して非垂直角度(θ)で、前記本体(202)から外向きに延在している、実施態様1に記載のターボ機械構成要素(200)。
[実施態様7]
前記本体(202)は、前記ターボ機械(2)の前記HGPセクション(204)内に配置されるノズルまたは回転ブレードの一部を備える、実施態様1に記載のターボ機械構成要素(200)。
[実施態様8]
前記コーティング捕捉機構(210)の前記第1の部材(212)は実質的に円錐ピラミッド状または円錐台形状であり、前記コーティング捕捉機構(210)の前記第2の部材(214)は実質的に回転楕円体状である、実施態様1に記載のターボ機械構成要素(200)。
[実施態様9]
前記コーティング捕捉機構(210)の前記第1の部材(212)と前記本体(202)の前記外表面(208)との間に介在する接着接合部をさらに備える、実施態様1に記載のターボ機械構成要素(200)。
[実施態様10]
前記コーティング捕捉機構(210)は、前記コーティング捕捉機構(210)における前記第1の部材(212)内から前記コーティング捕捉機構(210)における前記第2の部材(214)の最外端まで延在する、中空内部(250)を含む、実施態様1に記載のターボ機械構成要素(200)。
[実施態様11]
ターボ機械(2)の高温ガス経路(HGP)セクション(204)内に配置するための外表面(208)を有するターボ機械構成要素(200)と、
前記ターボ機械構成要素(200)の前記外表面(208)上に取り付けられ、かつ前記ターボ機械(2)の前記HGPセクション(204)と熱的に連通しているコーティング捕捉機構(210)であって、前記コーティング捕捉機構(210)は、
前記ターボ機械構成要素(200)の前記外表面(208)上に配置され、かつ前記コーティング捕捉機構(210)の第1の外周(P1)を画定している少なくとも1つの外側側壁(S1)を有する第1の部材(212)、
前記第1の部材(212)上に配置され、かつ前記コーティング捕捉機構(210)の第2の外周(P2)を画定している少なくとも1つの外側側壁(S2)を有する第2の部材(214)であって、前記第1の部材(212)は前記第2の部材(214)を前記ターボ機械構成要素(200)の前記外表面(208)から隔離している、第2の部材(214)、および
前記第1の部材(212)および第2の部材(214)間に配置される凹み部(216)
を含む、コーティング捕捉機構(210)と、
前記ターボ機械構成要素(200)の前記外表面(208)、前記コーティング捕捉機構(210)の前記第1の部材(212)における前記少なくとも1つの側壁(S1)、および前記コーティング捕捉機構(210)の前記第2の部材(214)における前記少なくとも1つの側壁(S2)上にコンフォーマルコーティングされたベースコーティング層(232)であって、前記ベースコーティング層(232)は、前記コーティング捕捉機構(210)の前記凹み部(216)内に少なくとも一部配置されている、ベースコーティング層(232)、および
前記ベースコーティング層(232)上に配置される少なくとも1つの遮熱コーティング(TBC)層(234、236)
を含む、表面コーティング(230)と
を備える装置。
[実施態様12]
前記ベースコーティング層(232)および前記少なくとも1つのTBC層(234、236)はそれぞれ、異なる材料組成を有する、実施態様11に記載の装置。
[実施態様13]
前記コーティング捕捉機構(210)は、前記ターボ機械構成要素(200)の前記外表面(208)に対して非垂直角度(θ)で、前記ターボ機械構成要素(200)から外向きに延在している、実施態様11に記載の装置。
[実施態様14]
前記コーティング捕捉機構(210)の前記第1の部材(212)は実質的に円錐ピラミッド状または円錐台形状であり、前記コーティング捕捉機構(210)の前記第2の部材(214)は実質的に回転楕円体状である、実施態様11に記載の装置。
[実施態様15]
前記ターボ機械構成要素(200)および前記コーティング捕捉機構(210)はそれぞれ、レーザ焼結金属を含む、実施態様11に記載の装置。
[実施態様16]
ターボ機械構成要素(200)にコーティングを施す方法であって、前記方法は、
ターボ機械(2)の高温ガス経路(HGP)セクション(204)内に配置するための前記ターボ機械構成要素(200)の外表面(208)上に、コーティング捕捉機構(210)を形成することであって、前記コーティング捕捉機構(210)は、
前記ターボ機械構成要素(200)の前記外表面(208)上に配置され、かつ前記コーティング捕捉機構(210)の第1の外周(P1)を画定している少なくとも1つの外側側壁(S1)を有する第1の部材(212)、
前記第1の部材(212)上に配置され、かつ前記コーティング捕捉機構(210)の第2の外周(P2)を画定している少なくとも1つの外側側壁(S2)を有する第2の部材(214)であって、前記第1の部材(212)は前記第2の部材(214)を前記ターボ機械構成要素(200)の前記外表面(208)から隔離している、第2の部材(214)、および
前記第1(212)および第2の部材(214)間に配置される凹み部(216)
を含む、形成することと、
前記ターボ機械構成要素(200)および前記コーティング捕捉機構(210)上に表面コーティング(230)を形成し、これにより、前記表面コーティング(230)の少なくとも一部が前記コーティング捕捉機構(210)の前記凹み部(216)内に設けられるようにすることと
を含む、方法。
[実施態様17]
前記表面コーティング(230)を形成することは、
前記ターボ機械構成要素(200)の前記外表面(208)、前記コーティング捕捉機構(210)の前記第1の部材(212)における前記少なくとも1つの側壁(S1)、および前記コーティング捕捉機構(210)の前記第2の部材(214)における前記少なくとも1つの側壁(S2)上にベースコーティング層(232)をコンフォーマルに形成することであって、前記ベースコーティング層(232)は、前記コーティング捕捉機構(210)の前記凹み部(216)内に少なくとも一部配置されている、コンフォーマルに形成することと、
前記ベースコーティング層(232)上に第1の遮熱コーティング(TBC)層(234)を形成することと、
前記第1のTBC層(234)上に第2のTBC層(236)を形成することと
を含む、実施態様16に記載の方法。
[実施態様18]
前記ターボ機械構成要素(200)、前記コーティング捕捉機構(210)、および前記表面コーティング(230)を前記ターボ機械(2)の前記高温ガス経路(HGP)セクション(204)内に配置することをさらに含む、実施態様17に記載の方法。
[実施態様19]
前記ベースコーティング層(232)、前記第1のTBC層(234)、および前記第2のTBC層(236)はそれぞれ、異なる材料組成を有する、実施態様17に記載の方法。
[実施態様20]
前記ターボ機械構成要素(200)の前記外表面(208)上に前記コーティング捕捉機構(210)を形成することは、前記ターボ機械構成要素(200)の前記外表面(208)上に前記コーティング捕捉機構(210)を含むように、前記ターボ機械構成要素(200)を付加的に製造することであって、前記コーティング捕捉機構(210)および前記ターボ機械構成要素(200)はそれぞれ、レーザ焼結金属を含む、製造することを含む、実施態様16に記載の方法。
【符号の説明】
【0050】
2 ターボ機械
4 圧縮機
8 空気流
10 燃焼器
12 加圧燃料流
16 燃焼ガス流
18 タービン
20 ロータ
24 外部負荷
100 コンピュータ化金属粉末付加製造(AM)システム
102 AM構成要素
102A AM構成要素
102B AM構成要素
110 溶融ビーム源、レーザ
112 溶融ビーム源、レーザ
114 溶融ビーム源、レーザ
116 溶融ビーム源、レーザ
118 ビルドプラットフォーム
120 金属粉末付加製造制御システム
122 AMプリンタ
124 コンピュータ・プログラム・コード
124O オブジェクトコード
124O’ オブジェクトコード
124S システムコード
126 コンピュータ
130 メモリ
132 ストレージシステム
134 プロセッサユニット(PU)
136 入出力(I/O)インターフェース
138 バス
140 外部I/O装置またはリソース
142 処理チャンバ
164 アプリケータ
166 原材料
168 線形搬送システム
170 対向レール
172 対向レール
174 線形アクチュエータ
176 部材
178 原材料源
179 オーバーフローチャンバ
180 不活性ガス混合物
182 不活性ガス源
184 ポンプ
186 フロー・バルブ・システム
188 フィルタ
190 垂直調整システム
200 ターボ機械構成要素
202 本体
204 高温ガス経路(HGP)セクション
208 外表面、周辺領域
210 コーティング捕捉機構
212 第1の部材
214 第2の部材
216 凹み部
222 冷却通路
224 入口
226 内部
228 出口
230 表面コーティング
232 ベースコーティング層
234 第1の遮熱コーティング(TBC)層
236 第2の遮熱コーティング(TBC)層
240 接着材料
250 中空内部
P1 第1のプロセス
P2 プロセス
P2-1 サブプロセス
P2-2 サブプロセス
P2-3 サブプロセス
P3 プロセス
C 中心線軸
F 線
LE 前縁
TE 後縁
P1 第1の外周
P2 第2の外周
PS 正圧面
SS 負圧面
S1 第1の部材の側壁
S2 第2の部材の側壁
第1の幅
第2の幅
α 鈍角
θ 非垂直角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11