(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-14
(45)【発行日】2023-07-25
(54)【発明の名称】加工基板上の集積デバイスのためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/338 20060101AFI20230718BHJP
H01L 29/812 20060101ALI20230718BHJP
H01L 29/778 20060101ALI20230718BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20230718BHJP
H01L 27/06 20060101ALI20230718BHJP
【FI】
H01L29/80 E
H01L29/80 H
H01L27/06 102A
(21)【出願番号】P 2020530498
(86)(22)【出願日】2018-12-04
(86)【国際出願番号】 US2018063817
(87)【国際公開番号】W WO2019113045
(87)【国際公開日】2019-06-13
【審査請求日】2021-12-01
(32)【優先日】2017-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518137335
【氏名又は名称】クロミス,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100137969
【氏名又は名称】岡部 憲昭
(74)【代理人】
【識別番号】100104824
【氏名又は名称】穐場 仁
(72)【発明者】
【氏名】オドノブリュードフ,ウラジミール
(72)【発明者】
【氏名】リスバド,ディリップ
(72)【発明者】
【氏名】アクタス,オズギュル
(72)【発明者】
【氏名】バセリ,セム
【審査官】杉山 芳弘
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0309676(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0062581(US,A1)
【文献】特開2010-103236(JP,A)
【文献】特表2007-512705(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/778
H01L 29/812
H01L 21/338
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のデバイスを形成する方法であって、
多結晶セラミックコアを設けること、
前記多結晶セラミックコアを第1の接着シェルでカプセル化すること、
前記第1の接着シェルを障壁層でカプセル化すること、
前記障壁層上に接合層を形成すること、
および前記接合層に結合された単結晶の層を形成すること
によって基板を形成するステップと、
前記単結晶の層に結合された緩衝層を形成するステップと、
前記複数のデバイスに関連する要件に従って、前記緩衝層上に1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層を形成するステップと、
前記複数のデバイス間に配置された前記1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層の一部を除去すること、および
前記複数のデバイス間に配置された前記緩衝層の一部を除去
して、前記基板の前記多結晶セラミックコアの一部を露出すること
により、前記基板上に前記複数のデバイスを形成するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層がGaNを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基板上の前記複数のデバイス
上の部分または前記複数のデバイスの上部を平坦化するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記平坦化するステップが、
前記複数のデバイス上に誘電体層を形成するステップと、
化学機械平坦化を使用して前記複数のデバイス
上の前記誘電体層の部分を平滑化するステップと
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記複数のデバイスのうちの第1のデバイスと前記複数のデバイスのうちの第2のデバイスとの間に1つまたは複数の相互接続を製造するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記複数のデバイスの各々の第1の表面を一時的キャリアに接合するステップであって、前記第1の表面が前記基板に対向する、ステップと、
前記デバイスの各々の第2の表面を露出させるために前記基板を除去するステップと、
前記第2の表面上に導電層を形成するステップと、
前記導電層にキャリアウェハを接合するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
1つまたは複数の裏面接点を形成するために、前記キャリアウェハの1つまたは複数のセクションを除去するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記複数のデバイスが、空乏モード高電子移動度トランジスタ(HEMT)と、エンハンスメントモードHEMTとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記複数のデバイスが、第1の空乏モード高電子移動度トランジスタ(HEMT)と、第2の空乏モードHEMTとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記複数のデバイスが、第1のエンハンスメントモード高電子移動度トランジスタ(HEMT)と、第2のエンハンスメントモードHEMTとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記複数のデバイスが、高電子移動度トランジスタ(HEMT)と、垂直デバイスとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
複数のデバイスを形成する方法であって、
多結晶セラミックコアを設けること、
前記多結晶セラミックコアを接着シェルでカプセル化すること、
前記接着シェルを障壁層でカプセル化すること、
前記障壁層上に接合層を形成すること、および
前記接合層に結合された単結晶の層を形成すること
によって基板を形成するステップと、
前記単結晶の層に結合された導電層を形成するステップと、
前記導電層に結合された緩衝層を形成するステップと、
前記複数のデバイスの各々に対する要件に従って、前記緩衝層上に1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層を形成するステップと、
前記導電層の一部を露出させるために、前記複数のデバイス間に配置された前記1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層の一部および前記緩衝層の一部を除去すること、
前記導電層の露出部分の一部に結合された接点を形成すること、ならびに
前記接点に結合されていない前記導電層の残りの露出部分を除去すること
によって前記複数のデバイスを形成するステップと
を含む、方法。
【請求項13】
前記基板上の前記複数のデバイス
上の部分または前記複数のデバイスの上部を平坦化するステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記平坦化するステップが、
前記複数のデバイス上に誘電体層を形成するステップと、
化学機械平坦化を使用して前記複数のデバイス
上の前記誘電体層の部分を平滑化するステップと
をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記複数のデバイスのうちの第1のデバイスと前記複数のデバイスのうちの第2のデバイスとの間に1つまたは複数の相互接続を製造するステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記複数のデバイスの各々の第1の表面を一時的キャリアに接合するステップであって、前記第1の表面が前記基板に対向する、ステップと、
前記デバイスの各々の第2の表面を露出させるために前記基板を除去するステップと、
前記第2の表面上に第2の導電層を形成するステップと、
前記第2の導電層にキャリアウェハを接合するステップと
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
1つまたは複数の裏面接点を形成するために、前記キャリアウェハの1つまたは複数のセクションを除去するステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記複数のデバイスが、高電子移動度トランジスタ(HEMT)と、垂直デバイスとを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記HEMTが、空乏モードHEMTまたはエンハンスメントモードHEMTを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記垂直デバイスが、垂直P-Nダイオードまたは垂直ショットキーダイオードを含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]関連出願の相互参照
本出願は、2017年12月6日に出願された米国仮特許出願第62/595,533号の利益を主張する、2018年12月3日に出願された米国特許出願第16/207,793号の優先権を主張し、それらの開示はあらゆる目的でその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]本開示は、加工基板上に電子デバイスを集積するための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]サファイア、炭化ケイ素、およびシリコン上の窒化ガリウムベースの化合物半導体のヘテロエピタキシーは、現在、発光ダイオード(LED)、高出力デバイス、および高速無線周波数(RF)デバイスなどのデバイスを製造するために使用されている。用途には、照明、コンピュータモニタ、ディスプレイ、ワイドバンドギャップ通信、自動車、および産業用電源が含まれる。基板およびエピタキシャル層が異なる材料から構成されているので、サファイア基板上の窒化ガリウムベースのデバイスの成長は、ヘテロエピタキシャル成長プロセスである。ヘテロエピタキシャル成長プロセスにより、エピタキシャル成長した材料は、均一性の低下、およびエピタキシャル層の電子/光学特性に関連するメトリックの低下を含む、様々な悪影響を表す可能性がある。したがって、当技術分野では、デバイスを製造するために使用されるエピタキシャル成長プロセスおよび基板構造に関連する改善された方法およびシステムが必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0004]本発明は、一般に、加工基板構造上に形成されたIII-V半導体デバイスに関する。より具体的には、本発明は、エピタキシャル成長プロセスを使用して集積窒化ガリウム(GaN)半導体デバイスを製造するのに適した方法およびシステムに関する。本明細書に記載されるように、本発明の実施形態は、同じ加工基板構造上にモノリシックに異なるタイプのGaNデバイスを集積するための方法およびシステムに適用されている。
【0005】
[0005]本発明の一実施形態によれば、基板上に複数のデバイスを形成する方法が提供される。方法は、多結晶セラミックコアを設けること、多結晶セラミックコアを第1の接着シェルでカプセル化すること、第1の接着シェルを障壁層でカプセル化すること、障壁層上に接合層を形成すること、および接合層に結合された実質的に単結晶の層を形成することによって基板を形成することを含む。方法は、実質的に単結晶の層に結合された緩衝層を形成することと、複数のデバイスに関連する要件に従って緩衝層上に1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層を形成することと、複数のデバイス間に配置された1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層の一部を除去し、複数のデバイス間に配置された緩衝層の一部を除去することにより、基板上に複数のデバイスを形成することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層はGaNを含んでよい。
【0006】
[0006]いくつかの実施形態では、方法は、基板上の複数のデバイスを平坦化することを含むことができる。複数のデバイスを平坦化することは、複数のデバイス上に誘電体層を形成することと、化学機械平坦化を使用して複数のデバイスを平滑化することとを含むことができる。いくつかの実施形態では、方法は、複数のデバイスのうちの第1のデバイスと複数のデバイスのうちの第2のデバイスとの間の1つまたは複数の相互接続を製造することを含むことができる。場合によっては、方法は、複数のデバイスの各々の第1の表面を一時的キャリアに接合することであって、第1の表面が基板に対向する、接合することと、デバイスの各々の第2の表面を露出させるために基板を除去することと、第2の表面に導電層を形成することと、導電層にキャリアウェハを接合することとを含むことができる。いくつかの実施形態では、方法は、1つまたは複数の裏面接点を形成するために、キャリアウェハの1つまたは複数のセクションを除去することを含む。
【0007】
[0007]本発明の別の実施形態によれば、基板上に複数のデバイスを形成する方法が提供される。方法は、多結晶セラミックコアを設けること、多結晶セラミックコアを接着シェルでカプセル化すること、接着シェルを障壁層でカプセル化すること、障壁層上に接合層を形成すること、および接合層に結合された実質的に単結晶の層を形成することによって基板を形成することを含む。方法は、実質的に単結晶の層に結合された導電層を形成することと、導電層に結合された緩衝層を形成することと、複数のデバイスの各々に対する要件に従って緩衝層上に1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層を形成することとをさらに含む。方法は、導電層の一部を露出させるために、複数のデバイス間に配置された1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層の一部および緩衝層の一部を除去すること、導電層の露出部分の一部に結合された接点を形成すること、ならびに接点に結合されていない導電層の残りの露出部分を除去することによって複数のデバイスを形成することをさらに含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層はGaNを含んでよい。
【0008】
[0008]いくつかの実施形態では、方法は、基板上の複数のデバイスを平坦化することをさらに含む。複数のデバイスを平坦化することは、複数のデバイス上に誘電体層を形成することと、化学機械平坦化を使用して複数のデバイスを平滑化することとを含むことができる。場合によっては、方法は、複数のデバイスのうちの第1のデバイスと複数のデバイスのうちの第2のデバイスとの間の1つまたは複数の相互接続を製造することを含むことができる。いくつかの実施形態では、場合によっては、方法は、複数のデバイスの各々の第1の表面を一時的キャリアに接合することであって、第1の表面が基板に対向する、接合することと、デバイスの各々の第2の表面を露出させるために基板を除去することと、第2の表面に導電層を形成することと、導電層にキャリアウェハを接合することとを含むことができる。いくつかの実施形態では、方法は、1つまたは複数の裏面接点を形成するために、キャリアウェハの1つまたは複数のセクションを除去することを含む。
【0009】
[0009]さらなる実施形態によれば、複数のデバイスを形成する方法が提供される。方法は、多結晶セラミックコアを設けること、多結晶セラミックコアを第1の接着シェルでカプセル化すること、第1の接着シェルを障壁層でカプセル化すること、障壁層上に接合層を形成すること、および接合層に結合された実質的に単結晶の層を形成することによって基板を形成することを含む。方法は、実質的に単結晶の層の第1の露出部分を有する第1のマスクを形成することと、第1の露出部分上に第1のデバイス構造に関連する第1の緩衝層を形成することと、第1のマスクを除去することと、実質的に単結晶の層の第2の露出部分を有する第2のマスクを形成することと、第2の露出部分上に第2のデバイス構造に関連する第2の緩衝層を形成することと、第1の緩衝層および第2の緩衝層に1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層を形成することであって、1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層が、複数のデバイスに関連する要件に従って形成される、形成することと、複数のデバイス間をエッチングすることとをさらに含む。
【0010】
[0010]いくつかの実施形態では、方法は、基板上の複数のデバイスを平坦化することをさらに含む。複数のデバイスを平坦化することは、複数のデバイス上に誘電体層を形成することと、化学機械平坦化を使用して複数のデバイスを平滑化することとを含むことができる。場合によっては、方法は、複数のデバイスのうちの第1のデバイスと複数のデバイスのうちの第2のデバイスとの間の1つまたは複数の相互接続を製造することを含むことができる。いくつかの実施形態では、場合によっては、方法は、複数のデバイスの各々の第1の表面を一時的キャリアに接合することであって、第1の表面が基板に対向する、接合することと、デバイスの各々の第2の表面を露出させるために基板を除去することと、第2の表面に導電層を形成することと、導電層にキャリアウェハを接合することとを含むことができる。いくつかの実施形態では、方法は、1つまたは複数の裏面接点を形成するために、キャリアウェハの1つまたは複数のセクションを除去することを含む。
【0011】
[0011]いくつかの実施形態では、方法は、実質的に単結晶の層ならびに第1の緩衝層および第2の緩衝層のうちの少なくとも1つに結合された導電層を形成することと、導電層の一部を露出させることと、導電層の露出部分に接点を形成することとをさらに含む。場合によっては、複数のデバイス間をエッチングすることは、多結晶セラミックコアへのエッチングを含むことができる。
【0012】
[0012]いくつかの実施形態によれば、半導体装置は基板を含む。基板は、多結晶セラミックコアと、多結晶セラミックコアをカプセル化する第1の接着シェルと、第1の接着シェルをカプセル化する障壁層と、障壁層に結合された接合層と、接合層に結合された実質的に単結晶の層とを含んでよい。半導体装置は、実質的に単結晶の層に結合された緩衝層と、緩衝層に結合された1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層とをさらに含む。1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層は、1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層を第1のセクションおよび第2のセクションに分割するトレンチを画定する。半導体装置は、1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層の第1のセクションに形成された第1の半導体デバイスと、1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層の第2のセクションに形成された第2の半導体デバイスとをさらに含む。
【0013】
[0013]いくつかの実施形態では、第1の半導体デバイスは空乏モード高電子移動度トランジスタ(HEMT)であり、第2の半導体デバイスはエンハンスメントモードHEMTである。いくつかの他の実施形態では、第1の半導体デバイスは第1の空乏モード高電子移動度トランジスタ(HEMT)であり、第2の半導体デバイスは第2の空乏モードHEMTである。いくつかのさらなる実施形態では、第1の半導体デバイスは第1のエンハンスメントモード高電子移動度トランジスタ(HEMT)であり、第2の半導体デバイスは第2のエンハンスメントモードHEMTである。いくつかの実施形態では、半導体装置は、実質的に単結晶の層と緩衝層との間に配置された導電層をさらに含む。いくつかの実施形態では、第1の半導体デバイスは高電子移動度トランジスタ(HEMT)であり、第2の半導体デバイスは垂直半導体デバイスである。いくつかの実施形態では、垂直半導体デバイスは、垂直P-Nダイオードまたは垂直ショットキーダイオードである。
【0014】
[0014]いくつかの実施形態では、多結晶セラミックコアは窒化アルミニウムを含んでよい。第1の接着層は、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)酸化物層を含んでよい。障壁層は窒化ケイ素を含んでよい。接合層は酸化ケイ素を含んでよい。実質的に単結晶の層はシリコンを含んでよい。1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層は、GaN層およびAlGaN層を含んでよい。
【0015】
[0015]その利点および特徴の多くと共に本発明のこれらおよび他の実施形態は、以下の本文および添付の図面と共により詳細に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施形態による、加工基板構造を示す簡略化された概略断面図である。
【
図2A】本発明の一実施形態による、加工構造について深さの関数として種濃度を示すSIMSプロファイルの図である。
【
図2B】本発明の一実施形態による、アニール後の加工構造について深さの関数として種濃度を示すSIMSプロファイルの図である。
【
図2C】本発明の一実施形態による、アニール後の窒化ケイ素層を有する加工構造について深さの関数として種濃度を示すSIMSプロファイルの図である。
【
図3】本発明の別の実施形態による、加工基板構造を示す簡略化された概略断面図である。
【
図4】本発明のさらに別の実施形態による、加工基板構造を示す簡略化された概略断面図である。
【
図5】本発明の一実施形態による、加工基板を製造する方法を示す簡略化されたフローチャートである。
【
図6】本発明の別の実施形態による、加工基板を製造する方法を示す簡略化されたフローチャートである。
【
図7】本発明の一実施形態による、RFおよび電力用途向けのエピタキシャル/加工基板構造を示す簡略化された概略断面図である。
【
図8A】本発明の一実施形態による、加工基板構造上のIII-Vエピタキシャル層を示す簡略化された概略図である。
【
図8B】本発明の別の実施形態による、加工基板上に形成された半導体デバイス用のビア構成を示す簡略化された概略平面図である。
【
図9】本発明の別の実施形態による、加工基板上に形成された複数のデバイスの簡略化された平面図である。
【
図10A】本発明の別の実施形態による、加工基板上に形成された複数のデバイスを示す簡略化された概略断面図である。
【
図10B】本発明の別の実施形態による、加工基板上に形成された複数のエピタキシャルIII-V層を示す簡略化された概略断面図である。
【
図10C】本発明の別の実施形態による、加工基板上に形成された複数のデバイスを示す簡略化された概略断面図である。
【
図11】本発明の別の実施形態による、加工基板上に複数のデバイスを製造する方法を示す簡略化されたフローチャートである。
【
図12】本発明の別の実施形態による、加工基板上に形成された複数のデバイスを示す簡略化された概略断面図である。
【
図13】本発明の一実施形態による、加工基板上に複数のデバイスを製造する方法を示す簡略化されたフローチャートである。
【
図14A】本発明の別の実施形態による、単一の基板上に製造された様々な緩衝層エピタキシャル構造を有する複数のデバイスを示す簡略化された概略断面図である。
【
図14B】本発明の別の実施形態による、単一の基板上に製造された様々な緩衝層エピタキシャル構造を有する複数のデバイスを示す簡略化された概略断面図である。
【
図14C】本発明の別の実施形態による、単一の基板上に製造された様々な緩衝層エピタキシャル構造を有する複数のデバイスを示す簡略化された概略断面図である。
【
図14D】本発明の別の実施形態による、単一の基板上に製造された様々な緩衝層エピタキシャル構造を有する複数のデバイスを示す簡略化された概略断面図である。
【
図15】本発明の別の実施形態による、単一の基板上に様々な緩衝層エピタキシャル構造を有する複数のデバイスを製造する方法を示す簡略化されたフローチャートである。
【
図16A】加工基板上の成長したデバイス上に裏側接続を形成するために使用される本発明の実施形態を示す図である。
【
図16B】加工基板上の成長したデバイス上に裏側接続を形成するために使用される本発明の実施形態を示す図である。
【
図16C】加工基板上の成長したデバイス上に裏側接続を形成するために使用される本発明の実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[0037]本発明は、一般に、加工基板構造上に半導体デバイスを集積することに関する。より具体的には、本発明は、エピタキシャル成長プロセスを使用して様々なIII-V半導体デバイスを製造するのに適した方法に関する。単に例として、本発明は、エピタキシャル成長によって様々なIII-V半導体デバイスを製造するための方法およびシステムに適用されており、基板構造は、パワーデバイスを形成するエピタキシャル層に実質的に整合した熱膨張係数(CTE)によって特徴付けられる。方法および技法は、様々な半導体処理動作に適用することができる。
【0018】
[0038]
図1は、本発明の一実施形態による、加工基板構造を示す簡略化された概略断面図である。
図1に示された加工基板100は、様々な電子的および光学的な用途に適している。加工基板100は、加工基板100上で成長するエピタキシャル材料のCTEに実質的に整合した熱膨張係数(CTE)を有することができるコア110を含む。エピタキシャル材料130は、加工基板100の要素として必要とされないのでオプションとして示されているが、通常、加工基板100上で成長する。
【0019】
[0039]窒化ガリウム(GaN)ベースの材料(GaNベースの層を含むエピタキシャル層)の成長を含む用途では、コア110は、多結晶窒化アルミニウム(AlN)などの多結晶セラミック材料であり得、これは酸化イットリウムなどの結合材料を含むことができる。多結晶窒化ガリウム(GaN)、多結晶窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)、多結晶炭化ケイ素(SiC)、多結晶酸化亜鉛(ZnO)、多結晶三酸化ガリウム(Ga2O3)などを含む他の材料をコア110で利用することができる。
【0020】
[0040]コアの厚さは、100μmから1,500μmのオーダー、たとえば、725μmであり得る。コア110は、シェルまたはカプセル化シェルと呼ぶことができる接着層112内にカプセル化される。一実施形態では、接着層112は、厚さが1,000Åのオーダーのテトラエチルオルトシリケート(TEOS)酸化物層を含む。他の実施形態では、接着層の厚さは、たとえば、100Åから2000Åまで変化する。いくつかの実施形態では、TEOS酸化物が接着層に利用されるが、後で堆積される層と下にある層または材料(たとえば、セラミック、特に多結晶セラミック)との間の接着を実現する他の材料を、本発明の実施形態に従って利用することができる。たとえば、SiO2または他の酸化ケイ素(SixOy)は、セラミック材料によく接着し、たとえば、導電性材料のその後の堆積に適した表面を実現する。いくつかの実施形態では、接着層112は、コア110を完全に取り囲んで、完全にカプセル化されたコアを形成する。接着層112は、低圧化学気相堆積(LPCVD)プロセスを使用して形成することができる。接着層は、後続の層が接着して、加工基板100構造の要素を形成する表面を実現する。
【0021】
[0041]LPCVDプロセス、炉ベースのプロセスなどを使用してカプセル化する第1の接着層を形成することに加えて、CVDプロセスまたは同様の堆積プロセスを含む他の半導体プロセスを、本発明の実施形態に従って利用することができる。一例として、コアの一部をコーティングする堆積プロセスを利用することができ、コアを裏返して、コアのさらなる部分をコーティングするために堆積プロセスを繰り返すことができる。したがって、いくつかの実施形態では、完全にカプセル化された構造を実現するためにLPCVD技法が利用されるが、特定の用途に応じて他の膜形成技法を利用することができる。
【0022】
[0042]導電層114は接着層112を取り囲んで形成される。一実施形態では、ポリシリコンはセラミック材料に対して不十分な接着を表す可能性があるので、導電層114は、第1の接着層112を取り囲んで形成されるポリシリコン(すなわち、多結晶シリコン)のシェルである。導電層114がポリシリコンである実施形態では、ポリシリコン層の厚さは、500~5,000Åのオーダー、たとえば、2,500Åであり得る。いくつかの実施形態では、ポリシリコン層は、第1の接着層112(たとえば、TEOS酸化物層)を完全に取り囲むシェルとして形成することができ、それにより、完全にカプセル化された第1の接着層が形成され、LPCVDプロセスを使用して形成することができる。他の実施形態では、以下で説明されるように、導電性材料は、接着層の一部、たとえば、基板構造の下半分に形成することができる。いくつかの実施形態では、導電性材料は、完全にカプセル化する層として形成し、その後、基板構造の片側で除去することができる。
【0023】
[0043]一実施形態では、導電層114は、高導電性材料を実現するためにドープされた、たとえば、P型ポリシリコン層を実現するためにホウ素でドープされたポリシリコン層であり得る。いくつかの実施形態では、ホウ素によるドーピングは、高い導電率を実現するために1×1019cm-3~1×1020cm-3のレベルにある。導電層114での使用に適したN型またはP型のいずれかの半導体材料を提供するために、様々なドーパント濃度の他のドーパント(たとえば、1×1016cm-3~5×1018cm-3の範囲のドーパント濃度のリン、ヒ素、ビスマスなど)が利用されてよい。当業者なら、多くの変形形態、修正形態、および代替形態を認識されよう。
【0024】
[0044]導電層114の存在は、半導体処理ツール、たとえば、静電放電(ESD)チャックを有するツールへの加工基板100の静電チャック中に有用である。導電層114は、半導体処理ツールでの処理後の迅速なチャック解除を可能にする。したがって、本発明の実施形態は、従来のシリコンウェハで利用される方式で処理され得る基板構造を提供する。当業者なら、多くの変形形態、修正形態、および代替形態を認識されよう。
【0025】
[0045]第2の接着層116(たとえば、厚さが1,000ÅのオーダーのTEOS酸化物層)が、導電層114を取り囲んで形成される。いくつかの実施形態では、第2の接着層116は、完全にカプセル化された構造を形成するために導電層114を完全に取り囲む。第2の接着層116は、LPCVDプロセス、CVDプロセス、またはスピンオン誘電体の堆積を含む任意の他の適切な堆積プロセスを使用して形成することができる。
【0026】
[0046]障壁層118、たとえば、窒化ケイ素層は、第2の接着層116を取り囲んで形成される。一実施形態では、障壁層118は、厚さが4000Å~5000Åのオーダーの窒化ケイ素層である。障壁層118は、いくつかの実施形態では、完全にカプセル化された構造を形成するために第2の接着層116を完全に取り囲み、LPCVDプロセスを使用して形成することができる。窒化ケイ素層に加えて、SiCN、SiON、AlN、SiCなどを含むアモルファス材料を障壁層として利用することができる。いくつかの実装形態では、障壁層は、障壁層を形成するために構築されるいくつかの副層から構成される。したがって、障壁層という用語は、単一の層または単一の材料を意味するものではなく、複合的に層状にされた1つまたは複数の材料を包含するものである。当業者なら、多くの変形形態、修正形態、および代替形態を認識されよう。
【0027】
[0047]いくつかの実施形態では、障壁層、たとえば、窒化ケイ素層は、たとえば、高温(たとえば、1,000℃)のエピタキシャル成長プロセス中に、加工基板100が存在する可能性がある半導体処理チャンバの環境への、コア110に存在する元素の拡散および/またはガス放出を防止する。コア110に存在する元素は、たとえば、酸化イットリウム(すなわち、イットリア)、酸素、金属不純物、他の微量元素などを含むことができる。コア110から拡散した元素は、加工層120/122に意図しないドーピングを引き起こす可能性がある。コア110からガス放出された元素は、チャンバを通って移動し、ウェハ上の他の場所に吸着し、加工層120/122およびエピタキシャル材料130に不純物を生じさせる可能性がある。本明細書に記載されたカプセル化層を利用すると、非クリーンルーム環境用に設計された多結晶AlNを含むセラミック材料は、半導体プロセスフローおよびクリーンルーム環境において利用することができる。
【0028】
[0048]
図2Aは、本発明の一実施形態による、加工構造について深さの関数として種濃度を示す2次イオン質量分析(SIMS)プロファイルである。x軸は、加工層120/122の表面からコア110までの深さ202を表す。線208は、加工層120/122とコア110との間の界面を表す。第1のy軸は、立方センチメートル当たりの原子の種濃度204を表す。第2のy軸は、1秒当たりのカウントでイオンの信号強度206を表す。
図2Aの加工構造は障壁層118を含んでいない。
図2Aを参照すると、セラミックコア110に存在するいくつかの種(たとえば、イットリウム、カルシウム、およびアルミニウム)は、加工層120/122において無視できる濃度まで低下する。カルシウム210、イットリウム220、およびアルミニウム230の濃度は、それぞれ、3桁、4桁、および6桁低下する。
【0029】
[0049]
図2Bは、本発明の一実施形態による、アニール後の障壁層をもたない加工構造について深さの関数として種濃度を示すSIMSプロファイルである。上述されたように、半導体処理動作中に、本発明の実施形態によって提供される加工基板構造は、たとえば、GaNベースの層のエピタキシャル成長中に、数時間高温(約1,100℃)に曝され得る。
図2Bに示されたプロファイルの場合、加工基板構造は、4時間にわたって1,100℃でアニールされた。
図2Bに示されたように、元々加工層120/122に低濃度で存在するカルシウム210、イットリウム220、およびアルミニウム230は、加工層120/122に拡散し、他の元素と同様の濃度に達する。
【0030】
[0050]したがって、本発明の実施形態は、多結晶セラミック材料(たとえば、AlN)からバックグラウンド元素が外方拡散することを防止するために、加工層120/122およびオプションのGaN層などのエピタキシャル材料130に障壁層(たとえば、窒化ケイ素層)を統合する。下にある層および材料をカプセル化する窒化ケイ素層は、所望の障壁層118の機能を実現する。
【0031】
[0051]
図2Cは、本発明の一実施形態による、アニール後の、点線240によって表された障壁層118を有する加工構造について深さの関数として種濃度を示すSIMSプロファイルである。加工基板構造への拡散障壁層118(たとえば、窒化ケイ素層)の統合は、拡散障壁層が存在しないときに行われたアニーリングプロセス中に、加工層へのカルシウム、イットリウム、およびアルミニウムの拡散を防止する。
図2Cに示されたように、セラミックコアに存在するカルシウム210、イットリウム220、およびアルミニウム230は、アニール後の加工層に低濃度で残る。したがって、障壁層118(たとえば、窒化ケイ素層)を使用すると、これらの元素が拡散障壁を通って拡散することが防止され、それにより、それらが加工基板を取り囲む環境に放出されることが防止される。同様に、バルクセラミック材料内に含まれる任意の他の不純物は、障壁層によって含有されるはずである。
【0032】
[0052]通常、コア110を形成するために利用されるセラミック材料は、1,800℃の範囲内の温度で焼成される。このプロセスにより、セラミック材料に存在するかなりの量の不純物が駆逐されることが予想される。これらの不純物は、焼結剤としてのイットリア、カルシウム、ならびに他の元素および化合物の使用によって生じるイットリウムを含むことができる。その後、800℃~1,100℃の範囲内のはるかに低い温度で行われるエピタキシャル成長プロセスの間、これらの不純物のその後の拡散はわずかであることが予想される。しかしながら、従来の予想に反して、発明者らは、セラミック材料の焼成温度よりはるかに低い温度でのエピタキシャル成長プロセスの間でも、加工基板の層を通る元素のかなりの拡散が存在したと判断している。したがって、本発明の実施形態は、この望ましくない拡散を防止するために、障壁層118を加工基板100に統合する。
【0033】
[0053]もう一度
図1を参照すると、接合層120(たとえば、酸化ケイ素層)は、障壁層118の一部、たとえば、障壁層の上面に堆積され、その後、単結晶層122の接合中に使用される。接合層120は、いくつかの実施形態では、厚さが約1.5μmであり得る。単結晶層122は、たとえば、Si、SiC、サファイア、GaN、AlN、SiGe、Ge、ダイヤモンド、Ga
2O
3、AlGaN、InGaN、InN、および/またはZnOを含むことができる。いくつかの実施形態では、単結晶層は0~0.5μmの厚さを有することができる。単結晶層122は、エピタキシャル材料130の形成のためのエピタキシャル成長プロセス中の成長層としての使用に適している。エピタキシャル材料130の結晶層は、単結晶層122に関連する下にある半導体格子の延長である。加工基板100の独特のCTE整合特性により、既存の技術よりも厚いエピタキシャル材料130の成長が可能になる。いくつかの実施形態では、エピタキシャル材料130は、厚さ2μm~10μmの窒化ガリウム層を含み、それは、光電子デバイス、パワーデバイスなどで利用される複数の層のうちの1つとして利用することができる。一実施形態では、接合層120は、層転写プロセスを使用して酸化ケイ素障壁層118に貼り付けられる単結晶シリコン層を含む。
【0034】
[0054]
図3は、本発明の一実施形態による、加工基板構造を示す簡略化された概略断面図である。
図3に示された加工基板300は、様々な電子的および光学的な用途に適している。加工基板300は、加工基板300上で成長するエピタキシャル材料のCTEに実質的に整合した熱膨張係数(CTE)を有することができるコア110を含む。エピタキシャル材料130は、加工基板構造の要素として必要とされないのでオプションとして示されているが、通常、加工基板構造上で成長する。
【0035】
[0055]窒化ガリウム(GaN)ベースの材料(GaNベースの層を含むエピタキシャル層)の成長を含む用途では、コア110は、多結晶セラミック材料、たとえば、多結晶窒化アルミニウム(AlN)であり得る。コアの厚さは、100μmから1,500μmのオーダー、たとえば、725μmであり得る。コア110は、シェルまたはカプセル化シェルと呼ぶことができる接着層112内にカプセル化される。この実装形態では、接着層112はコアを完全にカプセル化するが、これは、
図4に関してさらに詳細に説明されるように、本発明では必要とされない。
【0036】
[0056]一実施形態では、接着層112は、厚さが1,000Åのオーダーのテトラエチルオルトシリケート(TEOS)酸化物層を含む。他の実施形態では、接着層の厚さは、たとえば、100Åから2000Åまで変化する。いくつかの実施形態では、TEOS酸化物が接着層に利用されるが、後で堆積される層と下にある層または材料との間の接着を実現する他の材料を、本発明の実施形態に従って利用することができる。たとえば、SiO2、SiONなどは、セラミック材料によく接着し、たとえば、導電性材料のその後の堆積に適した表面を実現する。接着層112は、いくつかの実施形態では、完全にカプセル化されたコアを形成するためにコア110を完全に取り囲み、LPCVDプロセスを使用して形成することができる。接着層112は、加工基板構造の要素を形成するためにその後の層が接着する表面を実現する。
【0037】
[0057]LPCVDプロセス、炉ベースのプロセスなどを使用してカプセル化接着層112を形成することに加えて、他の半導体プロセスを本発明の実施形態に従って利用することができる。一例として、コア110の一部をコーティングする堆積プロセス、たとえば、CVD、PECVDなどを利用することができ、コア110を裏返すことができ、コア110のさらなる部分をコーティングするために堆積プロセスを繰り返すことができる。
【0038】
[0058]導電層314は、接着層112の少なくとも一部の上に形成される。一実施形態では、導電層314は、コア110および接着層112によって形成される構造の下部(たとえば、下半分または裏側)上に堆積プロセスによって形成されるポリシリコン(すなわち、多結晶シリコン)を含む。導電層314がポリシリコンである実施形態では、ポリシリコン層の厚さは、数千オングストロームのオーダー、たとえば、3,000Åであり得る。いくつかの実施形態では、ポリシリコン層はLPCVDプロセスを使用して形成することができる。
【0039】
[0059]一実施形態では、導電層314は、高導電性材料を実現するためにドープされたポリシリコン層であり得、たとえば、導電層314は、P型ポリシリコン層を実現するためにホウ素でドープすることができる。いくつかの実施形態では、ホウ素によるドーピングは、高い導電率を実現するために約1×1019cm-3から1×1020cm-3までの範囲のレベルにある。導電層314の存在は、半導体処理ツール、たとえば、静電放電(ESD)チャックを有するツールへの加工基板の静電チャック中に有用である。導電層314は処理後の迅速なチャック解除を可能にする。したがって、本発明の実施形態は、従来のシリコンウェハで利用される方式で処理され得る基板構造を提供する。当業者なら、多くの変形形態、修正形態、および代替形態を認識されよう。
【0040】
[0060]第2の接着層316(たとえば、第2のTEOS酸化物層)が、導電層314(たとえば、ポリシリコン層)を取り囲んで形成される。第2の接着層316は、厚さが1,000Åのオーダーである。第2の接着層316は、いくつかの実施形態では、完全にカプセル化された構造を形成するために導電層114を完全に取り囲み、LPCVDプロセスを使用して形成することができる。
【0041】
[0061]障壁層118(たとえば、窒化ケイ素層)は、第2の接着層316を取り囲んで形成される。障壁層118は、いくつかの実施形態では、厚さが4,000Å~5,000Åのオーダーである。障壁層118は、いくつかの実施形態では、完全にカプセル化された構造を形成するために第2の接着層316を完全に取り囲み、LPCVDプロセスを使用して形成することができる。
【0042】
[0062]いくつかの実施形態では、窒化ケイ素を含む障壁層118を使用すると、たとえば、高温(たとえば、1,000℃)のエピタキシャル成長プロセス中に、加工基板が存在する可能性がある半導体処理チャンバの環境への、コア110に存在する元素の拡散および/またはガス放出が防止される。コアに存在する元素には、たとえば、酸化イットリウム(すなわち、イットリア)、酸素、金属不純物、他の微量元素などが含まれる。本明細書に記載されたカプセル化層を利用すると、非クリーンルーム環境用に設計された多結晶AlNを含むセラミック材料は、半導体プロセスフローおよびクリーンルーム環境において利用することができる。
【0043】
[0063]いくつかの実施形態では、加工基板100は、半導体製造装置材料協会(SEMI)標準仕様に準拠することができる。加工基板100はSEMI仕様に準拠することができるので、加工基板100は、既存の半導体製造ツールと共に使用することができる。たとえば、加工基板のウェハ直径は、4インチ、6インチ、または8インチであり得る。いくつかの実施形態では、8インチの加工基板ウェハは、厚さが725~750μmであり得る。対照的に、エピタキシャル窒化ガリウム層の製造に使用される現在のシリコン基板は、シリコン基板の厚さが1050~1500μmであるため、SEMI仕様に準拠していない。非準拠の結果として、標準ウェハ直径のシリコン基板は、GaNベースのデバイスを成長させるためにSEMI仕様に準拠する装置で使用することができない。
【0044】
[0064]
図4は、本発明の別の実施形態による、加工基板構造400を示す簡略化された概略断面図である。
図4に示された実施形態では、接着層412は、コア110の少なくとも一部の上に形成されるが、コア110をカプセル化しない。この実装形態では、以下でより完全に記載されるように、後で形成される導電層414の接着を強化するために、接着層412がコアの下面(コアの裏側)に形成される。接着層412は、
図4ではコアの下面にのみ示されているが、コアの他の部分への接着層材料の堆積は、加工基板構造の性能に悪影響を及ぼさず、そのような材料は様々な実施形態で存在できることが諒解されよう。当業者なら、多くの変形形態、修正形態、および代替形態を認識されよう。
【0045】
[0065]導電層414は、
図3に示されたようにシェルとして形成されるのではなく、接着層412およびコア110をカプセル化せず、接着層412と実質的に整列される。導電層414は、接着層412の底部または裏側に沿って、側部の一部の上に延在するものとして示されているが、これは本発明では必要とされない。したがって、実施形態は、基板構造の片側への堆積、基板構造の片側のマスキングなどを利用することができる。導電層414は、接着層412の片側の一部、たとえば、底部/裏側に形成することができる。導電層414は、加工基板構造400の片側で電気伝導を実現し、それはRFおよび高電力用途において有利であり得る。導電層414は、
図1の導電層114に関して説明されたように、ドープされたポリシリコンを含むことができる。半導体ベースの導電層に加えて、他の実施形態では、導電層414は、たとえば、500Åのチタンなどの金属層である。
【0046】
[0066]コア110の一部、接着層412の一部、および導電層414は、下にある材料への障壁層418の接着を強化するために、第2の接着層416で覆われる。障壁層418は、
図2A、
図2B、および
図2Cに関連して上述されたように、下にある層からの拡散を防止するためにカプセル化構造を形成する。
【0047】
[0067]もう一度
図4を参照すると、実装形態に応じて、1つまたは複数の層が除去されてよい。たとえば、接着層412および導電層414を除去し、単一の接着シェル416および障壁層418のみを残すことができる。別の実施形態では、導電層414のみを除去し、障壁層418の下の単一の接着層412を残すことができる。この実施形態では、接着層412は、障壁層418の上部に堆積された、接合層120によって誘導されるストレスとウェハ反りのバランスをとることもできる。コア110の上面に絶縁層を有する(たとえば、コア110と接合層120との間の絶縁層のみを有する)基板構造の構築は、高度絶縁基板が望ましい電力/RF用途に利点を提供する。
【0048】
[0068]別の実施形態では、障壁層418は、コア110を直接カプセル化することができ、その後に導電層414および後続の接着層416が続く。この実施形態では、接合層120は、上面から接着層416に直接堆積されてよい。さらに別の実施形態では、接着層416がコア110上に堆積されてよく、その後に障壁層418が続き、次いで、導電層414および別の接着層412が続く。
【0049】
[0069]層に関していくつかの実施形態が説明されてきたが、層という用語は、層が対象の層を形成するために構築されるいくつかの副層を含むことができるように理解されるべきである。したがって、層という用語は、単一の材料から構成される単一の層を意味するものではなく、所望の構造を形成するために複合的に層状にされた1つまたは複数の材料を包含するものである。当業者なら、多くの変形形態、修正形態、および代替形態を認識されよう。
【0050】
[0070]
図5は、本発明の一実施形態による、加工基板を製造する方法を示す簡略化されたフローチャートである。方法は、基板上に成長した1つまたは複数のエピタキシャル層にCTEが整合した基板を製造するために利用することができる。方法500は、多結晶セラミックコアを設けること(510)、シェル(たとえば、テトラエチルオルソシリケート(TEOS)酸化物シェル)を形成する第1の接着層内に多結晶セラミックコアをカプセル化すること(512)、および導電性シェル(たとえば、ポリシリコンシェル)内に第1の接着層をカプセル化すること(514)によって支持構造を形成することを含む。第1の接着層はTEOS酸化物の単一層として形成することができる。導電性シェルはポリシリコンの単一層として形成することができる。
【0051】
[0071]方法は、第2の接着層(たとえば、第2のTEOS酸化物シェル)内に導電性シェルをカプセル化すること(516)、および障壁層シェル内に第2の接着層をカプセル化すること(518)も含む。第2の接着層はTEOS酸化物の単一層として形成することができる。障壁層シェルは窒化ケイ素の単一層として形成することができる。
【0052】
[0072]プロセス510~518によって支持構造が形成されると、方法は、接合層(たとえば、酸化ケイ素層)を支持構造に接合すること(520)、および実質的に単結晶の層、たとえば単結晶シリコン層を酸化ケイ素層に接合すること(522)をさらに含む。SiC、サファイア、GaN、AlN、SiGe、Ge、ダイヤモンド、Ga2O3、ZnOなどを含む他の実質的に単結晶の層を、本発明の実施形態に従って使用することができる。接合層の接合は、本明細書に記載されるように、その後に平坦化プロセスが続く接合材料の堆積を含むことができる。以下に記載される実施形態では、実質的に単結晶の層(たとえば、単結晶シリコン層)を接合層に接合することは、層がシリコンウェハから転写される単結晶シリコン層である層転写プロセスを利用する。
【0053】
[0073]
図1を参照すると、接合層120は、酸化物を約1.5μmの厚さに薄くする化学機械研磨(CMP)プロセスがその後に続く、厚い(たとえば、4μmの厚さの)酸化物層の堆積によって形成することができる。厚い初期酸化物は、多結晶コアの製造後に存在する可能性があり、
図1に示されたカプセル化層が形成されるときに存在し続ける支持構造上に存在する隙間および表面特徴を埋めるように機能する。酸化物層は、デバイス用の誘電体層としても機能する。CMPプロセスは、隙間、粒子、または他の特徴がない実質的に平坦な表面を実現し、それらは、次いで、単結晶層122(たとえば、単結晶シリコン層)を接合層120に接合するために、ウェハ転写プロセス中に使用することができる。接合層は、原子的に平坦な表面によって特徴付けられる必要はないが、所望の信頼性を有する単結晶層(たとえば、単結晶シリコン層)の接合をサポートする実質的に平坦な表面を実現するべきである。
【0054】
[0074]単結晶層122(たとえば、単結晶シリコン層)を接合層120に接合するために、層転写プロセスが使用される。いくつかの実施形態では、実質的に単結晶の層122(たとえば、単結晶シリコン層)を含むシリコンウェハが、劈開面を形成するために埋め込まれる。この実施形態では、ウェハ接合後、劈開面の下の単結晶シリコン層の一部と共にシリコン基板を除去することができ、結果として剥離された単結晶シリコン層が得られる。単結晶層122の厚さは、様々な用途の仕様を満たすように変えることができる。その上、単結晶層122の結晶方位は、用途の仕様を満たすように変えることができる。さらに、特定の用途の仕様を満たすために、単結晶層内のドーピングレベルおよびプロファイルを変えることができる。いくつかの実施形態では、埋め込みの深さは、単結晶層122の所望の最終的な厚さよりも大きくなるように調整されてよい。さらに厚くなると、損傷した転写された実質的に単結晶の層の薄い部分の除去が可能になり、所望の最終的な厚さの損傷を受けていない部分が後に残される。いくつかの実施形態では、表面粗さは高品質のエピタキシャル成長のために修正することができる。当業者なら、多くの変形形態、修正形態、および代替形態を認識されよう。
【0055】
[0075]いくつかの実施形態では、単結晶層122は、1つまたは複数のエピタキシャル層のその後の成長のための高品質の格子テンプレートを実現するのに十分な厚さであり得るが、高度に適合するのに十分薄くあり得る。単結晶層122は、単結晶層122が、その物理的特性があまり制約されず、結晶の欠陥をもたらす傾向が少なく、それを取り囲む材料の特性を模倣できるように比較的薄いとき、「適合性がある」と言える場合がある。単結晶層122の適合性は、単結晶層122の厚さに反比例してよい。適合性が高いほど、テンプレート上で成長するエピタキシャル層の欠陥密度が低くなり、より厚いエピタキシャル層の成長が可能になる。いくつかの実施形態では、単結晶層122の厚さは、剥離されたシリコン層上でのシリコンのエピタキシャル成長によって増大されてよい。
【0056】
[0076]いくつかの実施形態では、単結晶層122の最終的な厚さを調整することは、その後にフッ化水素(HF)酸による酸化物層ストリップが続く、剥離されたシリコン層の上部の熱酸化によって実現されてよい。たとえば、0.5μmの初期厚さを有する剥離されたシリコン層は、約420nmの厚さの二酸化ケイ素層を作成するために熱酸化されてよい。成長した熱酸化物を除去した後、転写された層の残りのシリコンの厚さは約53nmであり得る。熱酸化中に、埋め込まれた水素が表面に向かって移動する可能性がある。したがって、後続の酸化物層ストリップはいくつかの損傷を除去することができる。また、熱酸化は、通常、1000℃以上の温度で実行される。温度の上昇は、格子の損傷を修復することもできる。
【0057】
[0077]熱酸化中に単結晶層の上部に形成された酸化ケイ素層は、HF酸エッチングを使用して剥離することができる。HF酸による酸化ケイ素とケイ素との間(SiO2:Si)のエッチング選択度は、HF溶液の温度および濃度ならびに酸化ケイ素の化学量論比および密度を調整することによって調整されてよい。エッチング選択度は、ある材料の別の材料に対するエッチング速度を指す。(SiO2:Si)の場合、HF溶液の選択度は約10:1から約100:1までの範囲であり得る。エッチング選択度が高いと、表面粗さが初期の表面粗さから同様の要因によって減少する可能性がある。しかしながら、結果として得られる単結晶層122の表面粗さは、依然として所望のものより大きい場合がある。たとえば、バルクSi(111)の表面は、さらなる処理の前に2μm×2μmの原子間力顕微鏡(AFM)スキャンによって測定されたように、0.1nm未満の二乗平均平方根(RMS)の表面粗さをもつことができる。いくつかの実施形態では、Si(111)上の窒化ガリウム材料のエピタキシャル成長に望ましい表面粗さは、たとえば、30μm×30μmのAFMスキャン領域上で、1nm未満、0.5nm未満、または0.2nm未満であり得る。
【0058】
[0078]熱酸化および酸化物層ストリップ後の単結晶層122の表面粗さが所望の表面粗さを超える場合、さらなる表面平滑化が実行されてよい。シリコン表面を平滑化する方法はいくつかある。これらの方法には、水素アニーリング、レーザートリミング、プラズマスムージング、およびタッチポリッシュ(たとえば、CMP)が含まれてよい。これらの方法は、高アスペクト比の表面ピークの周辺攻撃を含む場合がある。したがって、表面上の高アスペクト比の特徴は、低アスペクト比の特徴よりも迅速に除去されてよく、結果としてより滑らかな表面になる。
【0059】
[0079]
図5に示された具体的なステップは、本発明の一実施形態による、加工基板を製造する特定の方法を提供することを諒解されたい。代替の実施形態に従って、ステップの他のシーケンスも実行されてよい。たとえば、本発明の代替の実施形態は、上記で概説されたステップを異なる順序で実行することができる。その上、
図5に示された個々のステップは、個々のステップに適切な様々な順番で実行され得る複数のサブステップを含んでよい。さらに、特定のアプリケーションに応じて、さらなるステップが追加または削除されてよい。当業者なら、多くの変形形態、修正形態、および代替形態を認識されよう。
【0060】
[0080]
図6は、本発明の別の実施形態による、加工基板を製造する方法を示す簡略化されたフローチャートである。方法は、多結晶セラミックコアを設けること(610)、多結晶セラミックコアの少なくとも一部に結合された接着層を形成すること(612)によって支持構造を形成することを含む。第1の接着層は、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)酸化物層を含むことができる。第1の接着層はTEOS酸化物の単一層として形成することができる。方法は、第1の接着層に結合された導電層を形成すること(614)も含む。導電層はポリシリコン層であり得る。導電層はポリシリコンの単一層として形成することができる。
【0061】
[0081]方法は、第1の接着層の少なくとも一部に結合された第2の接着層を形成すること(616)、および障壁シェルを形成すること(618)も含む。第2の接着層はTEOS酸化物の単一層として形成することができる。障壁シェルは、障壁シェルを形成する窒化ケイ素の単一層または一連の副層として形成することができる。
【0062】
[0082]プロセス610~618によって支持構造が形成されると、方法は、接合層(たとえば、酸化ケイ素層)を支持構造に接合すること(620)、および単結晶シリコン層または実質的に単結晶の層を酸化ケイ素層に接合すること(622)をさらに含む。接合層の接合は、本明細書に記載されるように、その後に平坦化プロセスが続く接合材料の堆積を含むことができる。以下に記載される実施形態では、単結晶層(たとえば、単結晶シリコン層)を接合層に接合することは、単結晶シリコン層がシリコンウェハから転写される層転写プロセスを利用する。
【0063】
[0083]
図6に示された具体的なステップは、本発明の別の実施形態による、加工基板を製造する特定の方法を提供することを諒解されたい。代替の実施形態に従って、ステップの他のシーケンスも実行されてよい。たとえば、本発明の代替の実施形態は、上記で概説されたステップを異なる順序で実行することができる。その上、
図6に示された個々のステップは、個々のステップに適切な様々な順番で実行され得る複数のサブステップを含んでよい。さらに、特定のアプリケーションに応じて、さらなるステップが追加または削除されてよい。当業者なら、多くの変形形態、修正形態、および代替形態を認識されよう。
【0064】
[0084]
図7は、本発明の一実施形態による、RFおよび電力用途向けのエピタキシャル/加工基板構造700を示す簡略化された概略断面図である。いくつかのLED用途では、加工基板構造は、高品質のGaN層の成長を可能にする成長基板を実現し、加工基板構造はその後除去される。しかしながら、RFおよびパワーデバイスの用途では、加工基板構造は完成したデバイスの一部を形成し、その結果、加工基板構造または加工基板構造の要素の電気的、熱的、および他の特性は、特定の用途にとって重要である。
【0065】
[0085]
図1を参照すると、単結晶層122は、埋め込みおよび剥離技法を使用してシリコンドナーウェハから分割された剥離単結晶シリコン層であり得る。典型的な埋め込み剤は水素およびホウ素である。パワーデバイスおよびRFデバイスの用途では、加工基板構造の層および材料の電気的特性が重要である。たとえば、いくつかのデバイスアーキテクチャは、抵抗が103オームcmを超える高絶縁性シリコン層を利用して、基板層および界面層を通る漏洩を削減または排除する。他の用途は、デバイスのソースを他の要素に接続するために、所定の厚さ(たとえば、1μm)の導電性シリコン層を含む設計を利用している。したがって、これらの用途では、単結晶シリコン層の寸法および特性の制御が望ましい。層転写中に埋め込みおよび剥離技法が使用される設計では、残留埋め込み原子、たとえば、水素またはホウ素がシリコン層に存在し、それによって電気特性が変化する。さらに、たとえば、導電率に影響を与える可能性がある埋め込み線量、および層の厚さに影響を与える可能性がある埋め込み深さの調整を使用して、薄いシリコン層の厚さ、導電率、および他の特性を制御することは困難であり得る。
【0066】
[0086]本発明の実施形態によれば、加工基板構造上のシリコンエピタキシーは、特定のデバイス設計に適切な単結晶シリコン層についての所望の特性を実現するために利用される。
【0067】
[0087]
図7を参照すると、エピタキシャル/加工基板構造700は、加工基板構造710およびその上に形成されたエピタキシャル単結晶層720を含む。いくつかの実施形態では、エピタキシャル単結晶層720は単結晶シリコン層であり得る。加工基板構造710は、
図1、
図3、および
図4に示された加工基板構造と同様であり得る。通常、単結晶層122(たとえば、単結晶シリコン層)は、層転写後0.5μmのオーダーである。いくつかのプロセスでは、単結晶層122の厚さを約0.3μmに減らすために表面調整プロセスを利用することができる。信頼性が高い抵抗接点を作る際に使用するための単結晶層122の厚さを約1μmに増やすために、たとえば、層転写プロセスによって形成された単結晶層122上にエピタキシャル単結晶層720を成長させるために、エピタキシャルプロセスが使用される。エピタキシャル単結晶層720を成長させるために、原子層堆積(ALD)、CVD、LPCVD、MBEなどを含む様々なエピタキシャル成長プロセスを使用することができる。エピタキシャル単結晶層720は、たとえば、Si、SiC、サファイア、GaN、AlN、SiGe、Ge、ダイヤモンド、Ga
2O
3、および/またはZnOを含むことができる。エピタキシャル単結晶層720の厚さは、約0.1μmから約20μmまでの範囲、たとえば、0.1μmと10μmとの間であり得る。
【0068】
[0088]
図8Aは、本発明の一実施形態による、加工基板構造上のIII-Vエピタキシャル層を示す簡略化された概略断面図である。
図8Aに示された構造は、以下に記載されるように、二重エピタキシャル構造800と呼ぶことができる。
図8Aに示されたように、エピタキシャル単結晶層720を含む加工基板構造810は、その上に形成されたIII-Vエピタキシャル層820を有する。一実施形態では、III-Vエピタキシャル層は窒化ガリウム(GaN)を含む。複数の副層を含むことができるIII-Vエピタキシャル層の部分間の導電性を実現するために、この例では、III-Vエピタキシャル層820の上面801からエピタキシャル単結晶層720を通る一連のビア824が形成される。
図8Aは、エピタキシャル層820を通ってエピタキシャル単結晶層720まで延在するビア824を示す。一例として、これらのビアは、ビア824を介して抵抗接点を提供することによりダイオードまたはトランジスタの電極を下にある層に接続するために使用することができ、それにより、デバイス内の電荷蓄積が緩和される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のビア824は、III-Vエピタキシャル層820に電気的に接続されないように、その側壁で絶縁されてよい。電気接点は、寄生電荷の除去を容易にすることができ、それにより、パワーデバイスのより速いスイッチングが可能になる。
【0069】
[0089]いくつかの実施形態では、ビア826は単結晶層122まで延在することができる。単結晶層122に接触するためにビア826を製造する難しさに対処するために、さらなる導電性エピタキシャル層822を単結晶層122および単結晶層720上に成長させて、ビア826用のターゲット導電層のサイズ、すなわち、ビアが終端する層の厚さを増大させることができる。エピタキシャル単結晶層720およびエピタキシャルIII-V層820は、加工基板構造810の独特のCTEおよび拡散特性のために、従来の基板よりも厚く形成することができる。したがって、既存の基板技術は、デバイスに導電性エピタキシャル層822を含めるのに十分な欠陥のないエピタキシャル層の成長をサポートすることができない。いくつかの実施形態では、導電性エピタキシャル層822は、AlN、AlGaN、GaN、または十分にドープされた半導体材料であり得る。特定の実施形態では、導電性エピタキシャル層822の厚さは、0.1~10μmであり得る。他の実施形態では、導電性エピタキシャル層822の厚さは、半導体デバイスの要件に応じて変化することができる。いくつかの実施形態では、加工基板構造および単結晶層122を除去し、エピタキシャル単結晶層720および/または導電性エピタキシャル層822を露出させることができる。基板を除去した後、露出したエピタキシャル層上に接点を形成することができる。当業者なら、多くの変形形態、修正形態、および代替形態を認識されよう。
【0070】
[0090]いくつかの実施形態では、III-Vエピタキシャル層は、単結晶層122上に成長させることができる。単結晶層122内でビアを終端処理するために、ビアを使用する抵抗接点は、ウェハ全体にわたって0.3μmの単結晶層で作ることができる。本発明の実施形態を利用すると、厚さが数ミクロンの単結晶層を実現することが可能である。埋め込みの深さが大きいと、高い埋め込みエネルギーが必要になるので、埋め込みおよび剥離プロセスを使用して数ミクロンの厚さを実現することは困難である。次に、本明細書に記載された厚いエピタキシャル単結晶層により、様々なデバイス設計を可能にする、図示されたビアなどの用途が可能になる。
【0071】
[0091]単結晶層122上にエピタキシャル単結晶層720をエピタキシャル成長させることによって「層」の厚さを増大させることに加えて、導電率、結晶度などの修正を含む他の調整を単結晶層122の元の特性に対して行うことができる。たとえば、III-V層または他の材料のさらなるエピタキシャル成長の前に10μmのオーダーのシリコン層が望ましい場合、本発明の実施形態に従ってそのような厚い層を成長させることができる。
【0072】
[0092]埋め込みプロセスは、単結晶層122の特性に影響を与える可能性があり、たとえば、残留ホウ素/水素原子は、シリコン結晶層の電気特性に影響を与える欠陥を引き起こす可能性がある。本発明のいくつかの実施形態では、単結晶層122の一部は、エピタキシャル単結晶層720のエピタキシャル成長より前に除去することができる。たとえば、厚さ0.1μm以下の層を形成し、残留ホウ素/水素原子のほとんどまたはすべてを除去するために、単結晶シリコン層を薄くすることができる。次いで、層転写プロセスを使用して形成された層の対応する特性とは実質的に独立した電気的特性および/または他の特性を有する単結晶材料を実現するために、単結晶シリコン層のその後の成長が使用される。
【0073】
[0093]加工基板構造に結合された単結晶シリコン材料の厚さを増大させることに加えて、エピタキシャル単結晶層720の導電率を含む電気特性は、単結晶層122のそれとは異なる可能性がある。成長中のエピタキシャル単結晶層720のドーピングは、ホウ素でドープすることによってP型シリコンを、リンでドープすることによってN型シリコンを生成することができる。絶縁領域を有するデバイスで使用される高抵抗シリコンを実現するために、ドープされていないシリコンを成長させることができる。絶縁層は、特に、RFデバイスで使用することができる。
【0074】
[0094]エピタキシャル単結晶層720の格子定数は、歪みエピタキシャル材料を生成するために、単結晶層122の格子定数と異なるように成長中に調整することができる。シリコンに加えて、他の元素をエピタキシャル成長させて、シリコンゲルマニウムなどを含む歪み層を含む層を実現することができる。さらに、歪みを導入するために、結晶面の結晶方位、たとえば(100)シリコン上の(111)シリコンの成長を利用することができる。たとえば、単結晶層122上、エピタキシャル単結晶層720上、または層間に緩衝層を成長させて、その後のエピタキシャル成長を強化することができる。これらの緩衝層は、窒化アルミニウムガリウム、窒化インジウムガリウム、および窒化インジウムアルミニウムガリウムなどのIII-V半導体材料層、シリコンゲルマニウム歪み層などを含むことができる。III-V半導体材料層の歪みは、望ましい材料特性に合わせて調整することができる。さらに、緩衝層および他のエピタキシャル層は、モル分率、ドーパント、極性などで格付けすることができる。当業者なら、多くの変形形態、修正形態、および代替形態を認識されよう。
【0075】
[0095]いくつかの実施形態では、単結晶層122またはエピタキシャル単結晶層720に存在する歪みは、エピタキシャルIII-V層を含むその後のエピタキシャル層の成長中に緩和され得る。
【0076】
[0096]
図8Bは、本発明の一実施形態による、4つの二重エピタキシャル構造を示す簡略化された概略平面図である。
図8Bに示された二重エピタキシャル構造は、各々一組のビア824を含む。第1の二重エピタキシャル構造830は、詰まったビア構成を示す。第2の二重エピタキシャル構造840は、分散したビア構成を示す。分散したビア構成は、デバイスのアクティブ領域内でビア824を使用して、電荷の蓄積に遭遇する可能性が高くなる。第3の二重エピタキシャル構造850は、パターン化されたビア構成を示す。パターン化されたビア構成は、二重エピタキシャル構造850にわたってビア824を等しい距離だけ離間させることができる。第4の二重エピタキシャル構造860は、横方向のビア828を示す。横方向のビア828は、二重エピタキシャル構造860のエピタキシャル層に実質的に平行に移動し、たとえば縁部862で単結晶層122に接触するように製造することができる。当業者なら、多くの変形形態、修正形態、および代替形態を認識されよう。
【0077】
[0097]上述された加工基板は、加工基板と実質的に格子整合し、加工基板の熱膨張係数(CTE)と実質的に整合した熱膨張係数を特徴とする窒化ガリウムデバイス層のエピタキシャル成長をその上にもたらすことができる。したがって、加工基板は、優れた熱安定性および形状制御を実現することができる。加工基板は、再利用機能を有するウェハ直径のスケーリングも可能にすることができる。比較的厚い(たとえば、20μmを超える)高品質のエピタキシャル窒化ガリウム層は、亀裂のない加工基板上に形成されてよく、欠陥密度が低く、エピタキシャル後の反りおよびストレスが低いことを特徴とする。パワーデバイス、無線周波数(RF)デバイス、モノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)、ディスプレイ、発光ダイオード(LED)などの複数の用途は、単一のプラットフォームで実装されてよい。そのような加工基板は、横方向デバイス、垂直デバイス、チップスケールパッケージ(CSP)デバイスなどの様々なデバイスアーキテクチャに適している場合もある。
【0078】
[0098]窒化ガリウム(GaN)および同様のワイドバンドギャップ半導体材料は、シリコンよりも優れた物理特性を提供し、それらの材料に基づくパワー半導体デバイスが、高電圧および高温に耐えることが可能になる。これらの特性により、より高い周波数応答、より大きい電流密度、およびより高速のスイッチングも可能になる。デバイスレベルおよびパッケージレベルでより高い電力密度を継続的に駆動すると、パッケージ全体のより高い温度および温度勾配という結果になる。CTEに整合したエピタキシャルデバイス層を形成するための加工基板を使用すると、以下に記載されるように、ワイドバンドギャップデバイスに一般的な多くの熱関連の故障メカニズムを軽減することができる。
【0079】
[0099]窒化ガリウム(GaN)ベースの高電子移動度トランジスタ(HEMT)などの化合物半導体デバイスは、高電界および高電流(たとえば、大信号RF)に曝される一方で、深い飽和状態に陥る可能性がある。接点劣化、逆圧電効果、ホットエレクトロン効果、および自己発熱は、一般的な問題の一部の中にある。たとえば、ショットキーおよび抵抗接点は、接点抵抗の増大を示し、約300℃を超える温度でパッシベーションクラッキングを表す場合がある。ゲート金属スタック内の相互拡散および金属層へのガリウムの外方拡散が発生する可能性がある。大きい電界で加速された電子が非常に高い運動エネルギーを獲得すると、ホットエレクトロン効果が発生する可能性がある。ホットエレクトロン効果により、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)層、AlGaN/GaN界面、パッシベーション層/GaNキャップ層界面、および緩衝層におけるトラップ形成につながる可能性がある。
【0080】
[0100]トラップ形成は、次に電流崩壊およびゲートラグを引き起こし、それによって相互コンダクタンスおよび飽和ドレイン電流の可逆的な劣化をもたらす可能性がある。ドレイン電圧またはゲート電圧が急激に変化した場合でも、遅い過渡電流が観察される。ドレインソース電圧がパルス化されているときのドレイン電流の遅い過渡応答は、ドレインラグ、またはゲートソース電圧の場合はゲートラグと呼ばれる。パルス内の電圧が静止バイアスポイントより高いとき、バッファトラップは自由電荷を捕獲する。この現象は、パルス長に比べて非常に高速である。パルス内の電圧が静止バイアスポイントより低いとき、トラップはそれらの電荷を解放する。このプロセスは非常に遅くなる可能性があり、場合によっては数秒にさえなる。自由キャリアは捕獲され解放されるので、それらは出力電流に瞬時に寄与することはない。この現象は過渡電流の原因である。
【0081】
[0101]ドレインラグおよびゲートラグの複合効果は、電流崩壊(2次元電子ガス[2-DEG]密度の低下)につながる。バッファトラップによるゲートラグは、緩衝層内の深いアクセプタ密度が高いときに顕著になる。逆圧電効果は、ゲート上の高い逆バイアスが結晶学的欠陥の生成につながるときに発生する可能性がある。特定の臨界電圧を超えると、デバイスに不可逆的な損傷が発生する可能性があり、それにより、欠陥を通る漏洩経路がもたらされる可能性がある。自己発熱は、高電力ストレス下で発生し、熱応力歪みをもたらす可能性がある。化合物半導体デバイスは、ゲート硬化、ならびに接点、表面、および界面での劣化などの、電界による劣化を被る場合もある。ゲートの劣化は、漏洩電流および絶縁破壊の増加につながる可能性がある。
【0082】
[0102]高温逆バイアス(HTRB)テストは、パワーデバイス向けの最も一般的な信頼性テストの1つである。HTRBテストは、高いドレインソースバイアスの下での長期安定性を評価する。HTRBテストは、バイアスされた動作条件を使用して熱的に活性化された故障メカニズムを加速することを目的とする。HTRBテスト中、デバイスサンプルは、長期間(たとえば、1,000時間)にわたって、それらの最大定格ジャンクション温度に近い周囲温度で最大定格逆絶縁破壊電圧またはそれよりわずかに低いストレスがかかる。これは、反応速度の温度依存性を示すアレニウス方程式に従って、高温が故障メカニズムを加速することをテストする。HTRBテスト中に、層間剥離、ポッピング、デバイスブローアップ、および他の機械的な問題が発生する可能性がある。
【0083】
[0103]MOSFETの一般的な故障メカニズムである時間依存誘電体絶縁破壊(TDDB)と同様の故障メカニズムは、GaNパワーデバイスなどのワイドバンドギャップ半導体デバイスのゲート誘電体でも観察される。TDDBは、(強い電界によって引き起こされる即時絶縁破壊とは逆に)比較的低い電界が長時間印加されたためにゲート誘電体が絶縁破壊されたときに発生する。さらに、温度サイクル(TMCL)中の障害は、パッケージのストレス、ボンドパッドの硬化、モールドコンパウンド、感湿、および他のパッケージレベルの問題に関連している可能性がある。
【0084】
[0104]上述されたように、加工基板は、その上に成長した1つまたは複数のエピタキシャルGaNデバイス層のCTEと整合するCTEを有することができる。エピタキシャルGaNデバイス層は、加工基板に格子整合してもよい。したがって、エピタキシャルGaNデバイス層は、より低い欠陥密度およびより高い品質を有することができる。比較的厚いドリフト領域は、エピタキシャル成長によって形成されてよい。また、加工基板から大口径ウェハが作成されてよく、それにより、製造コストが下がる。加工基板はデバイスの信頼性を向上させることができる。たとえば、CTEをエピタキシャルGaNデバイスのCTEと整合させると、デバイスの信頼性の重要な要素である熱応力の緩和に役立つことができる。熱応力に関連するデバイス故障には、熱的に活性化されたドレインソース絶縁破壊、パンチスルー効果、チャネルに沿った絶縁破壊、および緩衝層を介した絶縁破壊が含まれる。自己発熱も低減されてよい。加えて、一部の欠陥は電圧ストレスで活性化される可能性があり、横方向および垂直の漏洩に寄与する可能性があるので、欠陥密度が低い高品質のエピタキシャルGaN層はデバイスの信頼性の向上に役立つことができる。高品質のエピタキシャルGaN層は、電界分布および転位密度に影響を与える可能性のある局所的な非化学量論領域などの問題にも対処することができる。
【0085】
[0105]従来のシリコンベースのMOSFET技術は、パフォーマンスおよびスイッチング速度の物理的な限界に近づいている。横方向GaNベースの高電子移動度トランジスタ(HEMT)は、ソーラーインバータ、コンパクト電源(PFC)、スイッチモード電源(SMPS)、モータードライブ、RFパワーアンプ、ソリッドステート照明(SSL)、スマートグリッド、自動車用モータードライブシステムなどの、中電力から低電力のシステムにおいて、シリコンベースのMOSFET領域を超える機会を提供する。横方向GaNベースのHEMTは、多くの他の利点の中でも特に、高効率、高周波動作、ならびに低スイッチング損失および低導通損失をもたらすことができる。
【0086】
[0106]本発明のいくつかの実施形態は、加工基板によって実現される機械的および電気的な特性を使用して、横方向GaNベースのパワーデバイスおよびオプトエレクトロニクスなどの様々なデバイスタイプを単一の基板上に統合する。
図9は、加工基板900上に製造された複数のデバイスの簡略化された平面図である。上述された加工基板の独特の特性により、他の基板上で組み合わせることができないデバイスの統合が容易になる。加工基板は、高品質の厚いGaNを成長させることができる、優れた熱伝導性を有する絶縁基板を実現する。たとえば、加工基板900は、複数のデバイスを有する集積回路を含むことができ、各デバイスは異なるタイプのデバイスである。第1のデバイス902は、横方向エンハンスメントモード(通常オフ)の高電子移動度トランジスタ(HEMT)であり得る。第2のデバイス904は、横方向空乏モード(通常オン)のHEMTであり得る。第3のデバイス906は垂直エンハンスメントモードHEMTであり得、第4のデバイス908は垂直空乏モードHEMTであり得る。
【0087】
[0107]デバイスタイプは、本明細書に提供された例に限定されない。エンハンスメントモード(EM)デバイスと空乏モード(DM)デバイスの任意の組合せは、加工基板900上に形成することができる。横方向デバイスはほとんどの集積回路に好ましいが、加工基板900を使用して本明細書に記載された実施形態は、EMまたはDMの横方向デバイスをEMまたはDMの垂直デバイスと組み合わせることができる。横方向寸法の違いに加えて、基板900上の隣接するデバイスは、半導体の構造および構築が異なる可能性がある。構造および構築は、個々のデバイスの動作電圧および動作電流の違いを制御するために使用することができる。個々のデバイスの特性に加えて、本明細書に記載されたプロセスは、個々のデバイス間の電気的絶縁を実現することができる。したがって、加工基板900は、デバイスを絶縁することができる表面を実現する。いくつかの実施形態では、複数のデバイスは、基板を通る複数のデバイス間に電気伝導がないように、加工基板上に製造することができる。当業者なら、多くの変形形態、修正形態、および代替形態を認識されよう。
【0088】
[0108]
図10Aは、本発明の別の実施形態による、加工基板1010上に形成された複数のデバイスを示す簡略化された概略断面図である。複数のデバイスは、デバイスを空乏モード(通常オン)のHEMTとして機能させるプロセスフローに従って製造された第1のデバイス1004と、第2のチャネル領域1044内に凹部1042を含むプロセスフローに従って製造された第2のデバイス1006とを含む。第2のチャネル領域1044内の凹部1042は、第2のデバイス1006をエンハンスメントモード(通常オフ)のHEMTとして機能させる。複数のデバイスは、複数のデバイスの各々に対するデバイス要件の固有のセットに従って、加工基板1010上に形成することができる。いくつかの実施形態では、
図1、
図3、および
図4を参照して上述されたように、加工基板1010は、多結晶セラミックコア1008、多結晶セラミックコア1008に結合された第1の接着層、第1の接着層に結合された障壁層、障壁層に結合された接合層、および接合層に結合された実質的に単結晶の層を含んでよい。いくつかの実施形態では、接着層、接合層、および障壁層は、多結晶セラミックコア1008を取り囲むシェルとして形成することができる。
【0089】
[0109]
図10Aは、第1のデバイス1004を空乏モード(通常オン)HEMTとして示し、第2のデバイス1006をエンハンスメントモード(通常オフ)HEMTとして示すが、第1のデバイス1004および第2のデバイス1006は、様々な実施形態により、両方とも空乏モード(通常オン)HEMT、または両方ともエンハンスメントモード(通常オフ)HEMTであってよい。
【0090】
[0110]一実施形態によれば、加工基板1010は、接合層に結合された実質的に単結晶の層1012をさらに含んでよい。たとえば、実質的に単結晶の層1012は、実質的に単層の結晶シリコンを含んでよい。いくつかの実施形態では、加工基板1010は、実質的に単結晶のGaNベースの材料を含むエピタキシャルデバイス層の形成を容易にするために、実質的に単結晶の層1012に結合された核生成層1014をさらに含んでよい。いくつかの実施形態では、核生成層1014は、周囲の層と等しい、それより小さい、またはそれより大きいレベルでドープされてよい。他の実施形態では、核生成層の組成は、所定の組成で設計および実装されてよい。
【0091】
[0111]別の実施形態では、加工基板1010の多結晶セラミックコア1008は、窒化アルミニウムを含む。いくつかの実施形態では、
図1を参照して上述されたように、加工基板1010は、第1の接着層に結合された導電層、および導電層に結合された第2の接着層をさらに含んでよく、導電層および第2の接着層は、第1の接着層と障壁層との間に配置される。いくつかの実施形態では、第1の接着層は第1のテトラエチルオルトシリケート(TEOS)酸化物層を含んでよく、第2の接着層は第2のTEOS酸化物層を含んでよい。障壁層は窒化ケイ素層を含んでよい。導電層はポリシリコン層を含んでよい。
【0092】
[0112]一実施形態によれば、複数のデバイス1000は、核生成層1014および実質的に単結晶の層1012に結合された緩衝層1020(たとえば、窒化ガリウム(GaN)緩衝層)をさらに含む。緩衝層1020は、核生成層1014または実質的に単結晶の層1012のいずれかの上でのエピタキシャル成長によって形成されてよい。一実施形態によれば、緩衝層1020は約20μmを超える厚さを有することができる。いくつかの実施形態では、緩衝層1020は、窒化アルミニウムガリウム(すなわち、AlxGa1-xN)緩衝層として実装されるか、またはGaN層およびAlGaN層の組合せ、たとえば、単一材料の複数層もしくは異なる材料の複数層であり得る。いくつかの実施形態では、GaN層として説明された層は、AlxGa1-xN層と置き換えることができることに留意されたい。一例として、緩衝層1020は、第1の組のモル分率を有するAlxGa1-xNと置き換えることができ、障壁層1032は、第2の組のモル分率を有するAlxGa1-xNであり得る。当業者なら、多くの変形形態、修正形態、および代替形態を認識されよう。
【0093】
[0113]AlxGa1-xN緩衝層を使用するパワーデバイスは、加工基板から延在する第1の所定のモル分率(x)、ならびにソース接点、ゲート接点、およびドレイン接点に近い第2の所定のモル分率(x)を有するAlxGa1-xN緩衝層を製造することによってチャネル領域1030を導入することができる。第1の所定のモル分率(x)は、所望のキャリア閉じ込めを実現するために低く、たとえば、10%未満であり得る。他の実施形態では、アルミニウムモル分率(x)は、10%~30%の範囲である。AlxGa1-xNエピタキシャル層は、絶縁層または遮断層として機能するエピタキシャル層の抵抗率をさらに高めるために、鉄または炭素でドープされてよい。エピタキシャル緩衝層およびエピタキシャル緩衝層の製造に使用される材料に関するさらなる説明は、米国仮特許出願第62/447,857号に提供されており、その開示は、あらゆる目的で参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0094】
[0114]より厚い緩衝層1020は、より低い漏洩電流およびより高い絶縁破壊電圧を複数のデバイス1000にもたらすことができる。いくつかの実施形態では、緩衝層1020は複数の層を含んでよい。たとえば、緩衝層1020は、窒化アルミニウム層、窒化アルミニウムガリウム層、および窒化ガリウム層を含んでよい。いくつかの実施形態では、緩衝層1020は、150層ほどの超格子を含んでよく、各層は約2~3nmの厚さを有する。超格子は、周期的なエピタキシャル成長によって製造された人工格子である。周期的な超格子は、2つの半導体の交互の層を互いの上に成長させることによって実現され、各半導体は、毎回同じ厚さおよびモル分率まで成長する。本発明のいくつかの実施形態によれば、他の緩衝層設計の代わりに超格子を使用する利点は、超格子が、たとえば、チャネル領域上にAlGaN/GaN超格子層を成長させることによってシート抵抗を低減することができ、ヘテロ界面での潜在的な障壁の高さを低減することができることである。他の実施形態では、超格子は、ヘテロ界面での潜在的な障壁の高さを低減しない。当業者なら、多くの変形形態、修正形態、および代替形態を認識されよう。
【0095】
[0115]一実施形態によれば、複数のデバイス1000は、デバイスごとのチャネル領域をさらに含む。デバイスごとのチャネル領域は、緩衝層1020上に1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層を形成することによって製造することができる。第1のデバイス1004は、第1のデバイス1004および緩衝層1020に関連する1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層の界面付近の領域に対応する第1のチャネル領域1030を含む。第1のチャネル領域1030は、第1の端部1024、第2の端部1026、および第1の端部1024と第2の端部1026との間に配置された中央部分1028を有する。第1のチャネル領域1030の中央部分は、チャネル領域障壁層を含んでよい。いくつかの実施形態では、チャネル領域障壁層は、緩衝層1020に結合された障壁層1032(たとえば、窒化アルミニウムガリウム(AlxGa1-xN)障壁層)、および障壁層1032に結合されたキャップ層1034(たとえば、窒化ガリウムキャップ層)であり得る。キャップ層1034は、ショットキー接点を通る逆漏れを減少させ、ピーク電界を低減するのに役立つ。キャップ層1034はまた、処理中に障壁層1032を保護し、窒素の脱ガスを防止する。さらに、キャップ層1034はまた、利得の増加、電力付加効率の増加、および改善されたDC安定性などのデバイス性能にプラスの影響を与える。
【0096】
[0116]第1のデバイス1004は、第1のチャネル領域1030の第1の端部に配置されたソース接点1040、第1のチャネル領域1030の第2の端部に配置されたドレイン接点1050、およびキャップ層1034に結合され、チャネル領域1030の中央部分に配置されたゲート接点1060をさらに含む。いくつかの実施形態では、ビア1002は、パワーデバイス内の寄生電荷を除去するために、単結晶層1012または導電層にソース接点1040を接続することができる。導電性シリコン基板を介して裏面接点を利用することができるシリコン上のGaNとは対照的に、絶縁加工基板を利用する本発明の実施形態は、ビア1002などのビアを利用して、単結晶層1012への電気接続を実現することができる。本発明の実施形態によれば、障壁層1032およびキャップ層1034は、エピタキシャル成長によって形成される。
図10Aに示されたように、動作中、薄い二次元電子ガス(2DEG)層1036は、緩衝層1020と障壁層1032との間の界面において緩衝層1020内に形成されてよい。この薄い2DEG層1036内の電子は、緩衝層1020がドープされていないので、いかなる不純物とも衝突することなく迅速に移動することができる。これは、チャネル1038に非常に低い抵抗率、言い換えれば、非常に高い電子移動度を与えることができる。
【0097】
[0117]いくつかの実施形態では、第1のデバイス1004は、キャップ層1034を覆うパッシベーション層1070をさらに含んでよい。パッシベーション層1070は、窒化ケイ素または他の絶縁材料を含んでよい。第1のデバイス1004はまた、ソース電極を形成するソース接点1040に電気的に接続する第1のフィールドプレート金属1080と、ドレイン電極を形成するドレイン接点1050上に配置された第2の金属1090とを含んでよい。
【0098】
[0118]複数のデバイス1000は第2のデバイス1006をさらに含む。第2のデバイスは、障壁層1032などの第1のデバイス1004と1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層を共有することができる。第2のデバイスは、第2のチャネル領域1044内の凹部1042を使用して、エンハンスメントモード(通常オフ)のHEMTとして機能することができる。第2のデバイス1006は、第1のデバイス1004と同じ加工基板1010上に形成することができる。一実施形態によれば、第2のデバイス1006は、第1のデバイス1004と同じ緩衝層1020上に形成することができる。
【0099】
[0119]第2のデバイス1006は、第2のデバイス1006および緩衝層1020に関連する1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層の界面付近の領域に対応する第2のチャネル1044を含む。チャネル領域1044は、第1の端部1046、第2の端部1048、および第1の端部1046と第2の端部1048との間に配置された中央部分1052を有する。チャネル領域1044の中央部分1052は、エピタキシャルチャネル領域障壁層を含んでよい。いくつかの実施形態では、エピタキシャルチャネル領域障壁層は、緩衝層1020に結合された障壁層1032(たとえば、窒化アルミニウムガリウム(AlxGa1-xN)障壁層)であり得る。本発明の実施形態によれば、障壁層1032はエピタキシャル成長によって形成される。障壁層1032は、チャネル領域1052の中央部分に凹部1042を含む。凹部は、エッチングまたは他の適切な技法を使用して障壁層1032の一部を除去することによって形成されてよい。第2のデバイス1006は、凹部に配置され、障壁層1032に結合された絶縁層1062をさらに含む。
【0100】
[0120]第2のデバイス1006は、チャネル領域1044の第1の端部に配置されたソース接点1054、チャネル領域1044の第2の端部に配置されたドレイン接点1056、および絶縁層1062に結合され、チャネル領域1044の中央部分に配置されたゲート接点1058をさらに含む。様々な実施形態では、ゲート接点1058は、多層エピタキシャルゲート構造に結合することができる。エピタキシャルゲート構造は、障壁層の一部を除去して通常オフのHEMTを形成する代わりに、障壁層上に形成することができる。いくつかの実施形態では、ビア1064は、第2のデバイス1006内の寄生電荷を除去するために、単結晶層1012にソース接点1054を接続するために使用することができる。
【0101】
[0121]
図10Aに示されたように、薄い2DEG層1066は、第2のデバイス1006に関連する障壁層1032に隣接する緩衝層1020内に形成されてよい。この薄い2DEG層1066内の電子は、緩衝層1020がドープされていないので、いかなる不純物とも衝突することなく迅速に移動することができる。これは、第2のチャネル領域1044に非常に低い抵抗率、言い換えれば、非常に高い電子移動度を与えることができる。空乏モード(通常オフ)では、ゲート電圧がゼロであるとき、凹部1042および絶縁層1062は、2DEG層の一部をブロックする。エピタキシャル緩衝層およびエピタキシャルゲート構造の材料および製造に関するさらなる説明は、米国特許出願第15/684,724号に提供されており、その開示は、あらゆる目的でその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0102】
[0122]複数のデバイス1000は、非導電性緩衝層によって絶縁することができる。いくつかの実施形態では、複数のデバイス1000は、緩衝層1020の一部に凹部1068を形成することによってさらに絶縁することができる。凹部1068は、デバイス間に配置された緩衝層1020の一部を除去することによって形成することができる。凹部は、エッチングまたは他の適切な技法を使用して緩衝層1020の一部を除去することによって形成することができる。当業者なら、多くの変形形態、修正形態、および代替形態を認識されよう。
【0103】
[0123]
図10Bは、本発明の別の実施形態による、加工基板上に形成することができる複数のエピタキシャルIII-V層を示す簡略化された概略断面図である。いくつかの実施形態では、複数のエピタキシャルIII-V層は、加工基板1010上に形成することができる。たとえば、バック接点層1015は加工基板1010上に形成することができる。緩衝層1020はバック接点層1015上に形成することができる。チャネル層1021は緩衝層1020上に形成することができる。チャネル層1021は、たとえば、チャネル層1021を形成するために、加工基板1010および/またはバック接点層1015から延在する第1の所定のモル分率(x)および第2の所定のモル分率(x)を有するAl
xGa
1-xN緩衝層1020を製造することによって形成することができる。次に、p型GaN層またはp-GaN層1023をチャネル層1021上に形成することができる。第2の緩衝層1025はp-GaN層1023上に形成することができる。第2のチャネル層1027は第2の緩衝層1025上に形成することができる。第1の緩衝層1020および第2の緩衝層1025の厚さは、エピタキシャルIII-V層によって形成された1つまたは複数のデバイスの電圧定格に基づくか、またはそれに関連付けることができる。いくつかの実施形態では、厚さは1μmから15μmまでの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、AlGaNゲート層1029は第2のチャネル層1027上に形成することができる。
【0104】
[0124]
図10Cは、本発明の別の実施形態による、加工基板上に形成された複数のデバイスを示す簡略化された概略断面図である。いくつかの実施形態では、
図10Bに示されたエピタキシャルIII-V層の一部は、加工基板、たとえば、HEMTデバイスおよび横方向接合ゲート電界トランジスタ(LJFET)上に複数のデバイスを形成するために、1つまたは複数のCMOS互換処理技法を使用して選択的に除去することができる。たとえば、AlGaNゲート層1029の一部は、第2のチャネル層1027の一部を露出させ、HEMTデバイス用の第1のゲート1047を形成するために除去することができる。第1のHEMTゲート接点1033は、第1のゲート1047上に形成することができる。第1のHEMTドレイン接点1035および第1のHEMTソース接点1031は、第2のチャネル層1027の露出部分上に形成することができる。
【0105】
[0125]いくつかの実施形態では、第2の緩衝層1025の1つまたは複数の部分は、p-GaN層1023を露出させるために除去することができる。HEMTバック接点1037は、p-GaN層1023の第1の露出部分上に形成することができ、第2のLJFETゲート接点1041は、p-GaN層1023の第2の露出部分上に形成することができる。p-GaN層1023の1つまたは複数の部分は、チャネル層1021の1つまたは複数の露出部分を形成するために除去することができる。第2のLJFETソース接点1039および第1のLJFETドレイン接点1043は、チャネル層1021の1つまたは複数の露出部分上に形成することができる。チャネル層1021および緩衝層1020の1つまたは複数の部分は、バック接点層1015の1つまたは複数の部分を露出させるために除去することができる。HEMTバック接点1045は、バック接点層1015の1つまたは複数の露出部分上に形成することができる。
図10Bおよび
図10Cに示された具体的な層およびデバイスは、本発明の実施形態により、加工基板上に形成された集積デバイスの特定の配置を提供することを諒解されたい。別の実施形態によれば、他の層、デバイス、または接点がその上に形成されてもよい。さらに、
図10Bおよび
図10Cに示された個々のデバイス、層、および構成要素は、個々のデバイスに適切なように様々な配置で製造され得る複数の副層を含んでよい。さらに、特定の用途に応じて、さらなるデバイス、層、もしくは構成要素が追加されるか、または既存の層もしくは構成要素が削除されてよい。当業者なら、多くの変形形態、修正形態、および代替形態を認識されよう。
【0106】
[0126]
図11は、本発明の一実施形態による、加工基板上に複数のデバイスを製造する方法1100を示す簡略化されたフローチャートである。一実施形態によれば、方法1100は、1110において、多結晶セラミックコアを設けること、多結晶セラミックコアを第1の接着シェルでカプセル化すること、第1の接着シェルを障壁層でカプセル化すること、障壁層上に接合層を形成すること、および実質的に単結晶の層を接合層に接合することによって基板を形成することを含む。
【0107】
[0127]方法1100は、1112において、基板上に緩衝層(たとえば、GaN緩衝層)を形成することと、1114において、複数のデバイスに関連する要件に従って緩衝層上に1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層を形成することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層を形成することは、緩衝層上にエピタキシャルIII-V障壁層(たとえば、AlxGa1-xN障壁層)を形成すること、および障壁層上にエピタキシャルキャップ層(たとえば、窒化ガリウムキャップ層)を形成することにより、緩衝層上にチャネル領域を形成することを含むことができる。チャネル領域は、第1の端部および第2の端部、ならびに第1の端部と第2の端部との間の中央部分を有する。
【0108】
[0128]方法1100は、1116において、複数のデバイス間に配置された1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層の一部を除去し、複数のデバイス間に配置された緩衝層の一部を除去することにより、基板上に複数のデバイスを形成することをさらに含む。1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層は活性層を含むことができる。活性層および緩衝層は、化学エッチングまたはプラズマエッチングなどの技法を使用してエッチングすることができる。活性層および緩衝層は一定の深さまで除去することができる。いくつかの実施形態では、深さはデバイス要件に依存する。
【0109】
[0129]いくつかの実施形態では、複数のデバイスを形成することは、複数のソース接点を形成することであって、各ソース接点が、複数のデバイスのうちの1つまたは複数のデバイスに関連するチャネル領域の第1の端部にある、形成することと、複数のドレイン接点を形成することであって、各ドレイン接点が、複数のデバイスのうちの1つまたは複数のデバイスに関連するチャネル領域の第2の端部にある、形成することと、チャネル領域のゲート接点中央部分を形成することであって、各ゲート接点が、複数のデバイスのうちの1つまたは複数のデバイスに関連付けられる、形成することとを含むことができる。いくつかの実施形態では、ゲート接点は、キャップ層および/またはエピタキシャルゲート構造上に形成することができる。
【0110】
[0130]いくつかの実施形態では、基板上に複数のデバイスを形成することは、様々な方法により、複数のデバイスを平坦化することをさらに含むことができる。方法は、たとえば、誘電体材料を堆積させ、化学機械平坦化(CMP)を実行することを含む。様々な実施形態では、様々なデバイスタイプは、デバイスの相互接続を使用して同じ加工基板上にモノリシックに統合することができる。いくつかの実施形態では、第1の組の集積デバイスを第2の組の集積デバイスからさらに絶縁するために、ストリートエッチングを使用することができる。様々なデバイスタイプの統合に続いて、集積デバイス上に導電性パッドを形成することができ、集積回路として使用するために集積デバイスをパッケージ化することができる。
【0111】
[0131]
図11に示された具体的なステップは、本発明の別の実施形態による、加工基板上に複数のデバイスを製造する特定の方法を提供することを諒解されたい。代替の実施形態に従って、ステップの他のシーケンスも実行されてよい。たとえば、本発明の代替の実施形態は、上記で概説されたステップを異なる順序で実行することができる。その上、
図11に示された個々のステップは、個々のステップに適切な様々な順番で実行され得る複数のサブステップを含んでよい。さらに、特定のアプリケーションに応じて、さらなるステップが追加または削除されてよい。当業者なら、多くの変形形態、修正形態、および代替形態を認識されよう。
【0112】
[0132]
図12は、本発明の別の実施形態による、加工基板1210上に形成された複数のデバイス1200を示す簡略化された概略断面図である。複数のデバイスは、加工基板1210、導電層1248、および緩衝層1220上に製造された第1のデバイス1204を含む。いくつかの実施形態では、導電層1248は、加工基板1210および緩衝層1220に結合される。第1のデバイス1204は、
図10Aに示された第1のデバイス1004と同様である。いくつかの実施形態では、第2のデバイス1206は、第1のデバイス1204と同じ加工基板1210、導電層1248、および緩衝層1220を使用して製造することができる。
【0113】
[0133]いくつかの実施形態では、
図1、
図3、および
図4を参照して上述されたように、加工基板1210は、多結晶セラミックコア1208、多結晶セラミックコア1208に結合された第1の接着層、第1の接着層に結合された障壁層、障壁層に結合された接合層、および接合層に結合された実質的に単結晶の層を含んでよい。一実施形態によれば、加工基板1210は、接合層に結合された実質的に単結晶の層1212をさらに含んでよい。たとえば、実質的に単結晶の層1212は、実質的に単結晶のシリコンを含んでよい。いくつかの実施形態では、加工基板1210は、エピタキシャルデバイス層の形成を容易にするために、実質的に単結晶の層1212に結合された核生成層(図示せず)をさらに含んでよい。様々な実施形態では、多結晶セラミックコア1208は、
図1、
図3、
図4、および
図10を参照して上述された材料から構成される。
【0114】
[0134]一実施形態によれば、第2のデバイス1206は、導電層1248に結合された緩衝層1220を使用して製造することができる。導電層1248は、実質的に単結晶の層1212にさらに結合される。いくつかの実施形態では、緩衝層1220は複数の層を含む超格子であってよい。たとえば、緩衝層1220は、単結晶シリコン層に結合された窒化アルミニウム層、窒化アルミニウム層に結合された窒化アルミニウムガリウム層、および窒化アルミニウムガリウム層に結合された窒化ガリウム層を含んでよい。第2のデバイス1206は、緩衝層1220に結合された半絶縁層(図示せず)を含むことができる。一実施形態では、半絶縁層は窒化ガリウムを含む。
【0115】
[0135]いくつかの実施形態によれば、緩衝層1220は導電性であり得る。様々な実施形態では、緩衝層1220は所定の濃度までドープすることができる。第2のデバイス1206は、導電層1248に結合された第1のN型窒化ガリウム層としての緩衝層1220、第1のN型窒化ガリウム層(緩衝層1220)に結合された第2のN型窒化ガリウム層1244、および第2のN型窒化ガリウム層1244に結合されたP型窒化ガリウム層1246を含む。緩衝層1220は、P-NダイオードのN領域として機能することができ、比較的高いN型ドーピング濃度を有することができる。第2のN型窒化ガリウム層1244は、ドリフト領域として機能することができ、第1のN型窒化ガリウム層(緩衝層1220)のドーピング濃度と比較して比較的低いドーピング濃度を有することができる。P型窒化ガリウム層1246は、P-NダイオードのP領域として機能することができ、比較的高いP型ドーピング濃度を有することができる。
【0116】
[0136]一実施形態では、カソード接点1270がその上に形成され得るように導電層1248の一部を露出させるために、第2のN型窒化ガリウム層1244の一部、P型窒化ガリウム層1246の一部、および第1のN型窒化ガリウム層(緩衝層1220)が除去される。他の実施形態では、カソード接点は、第1のN型窒化ガリウム層(緩衝層1220)上に形成することができる。いくつかの実施形態では、カソード接点1270は、チタンアルミニウム(Ti/Al)合金または他の適切な金属材料を含んでよい。第1のN型窒化ガリウム層(緩衝層1220)の一部、第2のN型窒化ガリウム層1244の一部、およびP型窒化ガリウム層1246の一部は、エッチングまたは他の適切な技法によって除去されてよい。アノード接点1260は導電層1248の残りの部分に形成される。いくつかの実施形態では、アノード1260は、ニッケル白金(Ni/Pt)合金、ニッケル金(Ni/Au)合金などを含んでよい。第2のデバイス1206は、アノード接点1260に結合された第1のフィールドプレート1282と、カソード接点1270に結合された第2のフィールドプレート1284とをさらに含んでよい。いくつかの実施形態では、第2のデバイス1206は、P型窒化ガリウム層1246および第1のN型窒化ガリウム層(緩衝層1220)の露出表面、ならびに第2のN型窒化ガリウム層1244を覆うパッシベーション層1070をさらに含んでよい。パッシベーション層1070は窒化ケイ素または他の絶縁材料を含んでよい。いくつかの他の実施形態では、第2のデバイス1206はショットキーダイオードとして形成されてよい。
【0117】
[0137]いくつかの実施形態では、第2のN型窒化ガリウム層1244は、約20μmを超える厚さを有することができる。加工基板1210の独特のCTE整合特性は、転位密度が低い比較的厚いドリフト領域を堆積するために使用することが可能な基板を実現する。これらの特性は、低い漏洩電流およびはるかに高い絶縁破壊電圧、ならびに多くの他の利点を第2のデバイス1206にもたらすことができる。
【0118】
[0138]第1のデバイス1204は、ディープエッチングによって第2のデバイス1206から電気的に絶縁されている。1つまたは複数の層1268のディープエッチングは、加工基板1210の多結晶セラミックコア1208を露出させるために、緩衝層1220、導電層1248、および実質的に単結晶の層1212を除去することができる。集積回路の個々のデバイス要件または具体的な用途は、
図10Aに示された凹部1068または
図12に示された1つもしくは複数の層1268のディープエッチングが製造されるかどうかを決定することができる。1つまたは複数のエッチングされた層1268のディープエッチングは、緩衝層1220に隣接するカソード接点1270などの横方向デバイス構造の製造を容易にすることができる。さらに、1つまたは複数のエッチングされた層1268を除去すると、必要に応じてデバイス裏面への接続の製造を容易にすることができる。当業者なら、多くの変形形態、修正形態、および代替形態を認識されよう。
【0119】
[0139]
図13は、本発明の一実施形態による、加工基板上に複数のデバイスを製造する方法1300を示す簡略化されたフローチャートである。方法1300は、1310において、多結晶セラミックコアを設けること、多結晶セラミックコアを接着シェルでカプセル化すること、接着シェルを障壁層でカプセル化すること、障壁層上に接合層を形成すること、および接合層に結合された実質的に単結晶の層を形成することによって基板を形成することを含む。
【0120】
[0140]方法1300は、1312において、単結晶シリコン層上に導電層を形成することと、1314において、導電層上に緩衝層を形成することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、緩衝層は導電性であり得、導電層は、複数のエピタキシャル層を含むより厚い緩衝層の適切にドープされたエピタキシャル層のサブセットであり得る。方法1300は、1316において、複数のデバイスに対する要件に従って緩衝層上に1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層を形成することをさらに含む。
【0121】
[0141]いくつかの実施形態によれば、方法1300は、以下のステップ:1320において、導電層の一部を露出させるために、複数のデバイス間に配置された1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層の一部および緩衝層の一部を除去することと、1322において、導電層の露出部分の一部に結合された接点を形成することと、1324において、エピタキシャルP型窒化ガリウム層の残りの部分にアノード接点を形成することと、1326において、接点に結合されていない導電層の残りの露出部分を除去することとを使用して、1318において、複数のデバイスを形成することをさらに含む。エピタキシャルIII-V層、緩衝層、および導電層の一部は、エッチングおよびCMPなどの技法を使用して除去することができる。いくつかの実施形態では、
図1に記載された基板の層は、多結晶セラミックコアに達する深さまで除去することができる。
【0122】
[0142]いくつかの実施形態では、基板の一部は、複数のデバイスの1つまたは複数への1つまたは複数の裏面接点を形成するために除去することができる。複数のデバイスは、エポキシまたは光硬化性ポリマーを使用してギャップを埋めることを含む、様々な方法によって平坦化することができる。裏面接点および平坦化を形成した後、様々なタイプのデバイス間の相互接続を製造することができる。様々な実施形態では、様々なデバイスタイプは、デバイスの相互接続を使用して同じ加工基板上にモノリシックに統合することができる。いくつかの実施形態では、第1の組の集積デバイスを第2の組の集積デバイスからさらに絶縁するために、ストリートエッチングを使用することができる。様々なデバイスタイプの統合に続いて、集積デバイス上に導電性パッドを形成することができ、集積回路として使用するために集積デバイスをパッケージ化することができる。
【0123】
[0143]
図13に示された具体的なステップは、本発明の別の実施形態による、加工基板上に複数のデバイスを製造する特定の方法を提供することを諒解されたい。代替の実施形態に従って、ステップの他のシーケンスも実行されてよい。たとえば、本発明の代替の実施形態は、上記で概説されたステップを異なる順序で実行することができる。その上、
図13に示された個々のステップは、個々のステップに適切な様々な順番で実行され得る複数のサブステップを含んでよい。さらに、特定のアプリケーションに応じて、さらなるステップが追加または削除されてよい。当業者なら、多くの変形形態、修正形態、および代替形態を認識されよう。
【0124】
[0144]
図14Aは、本発明の別の実施形態による、様々な緩衝層エピタキシャル構造を有する複数のデバイスを製造するように構成された基板を示す簡略化された概略断面図である。
図14Aは、第1の緩衝層1406および第1のデバイス構造1408を成長させるように構成されたマスク1404を有する加工基板1402を示す。
図14Bは、第1の緩衝層1406、第1のデバイス構造1408、および第2のマスク1420を形成した後の加工基板1402を示す。加工基板1402上に形成された第2のマスク1420は、第1の緩衝層1406および第1のデバイス構造1408を覆う。第2のマスク1420は、第2の緩衝層1410および第2のデバイス構造1412を成長させるウィンドウを含む。いくつかの実施形態では、第2の緩衝層1410および第2のデバイス構造1412は、第1の緩衝層1406および第1のデバイス構造1408とは異なるエピタキシャル層および異なる構造を含むことができる。
図14Cは、第2の緩衝層1410、第2のデバイス構造1412、および第3のマスク1424を形成した後の加工基板1402を示す。第3のマスク1424は、第3の緩衝層1414および第3のデバイス構造1416を成長させるより大きいウィンドウを含む。いくつかの実施形態では、ウィンドウは、第3の緩衝層1414の基部において導電層との電気接点を形成することを容易にするためにより大きくてよい。
図14Dは、第3の緩衝層1414および第3のデバイス構造1416を形成した後の加工基板1402を示す。具体的な集積回路の要件に基づいて、加工基板1402上に任意の数の緩衝層およびデバイスタイプを形成することができる。
【0125】
[0145]緩衝層およびデバイスが形成されると、エポキシまたは光硬化性ポリマーを使用してデバイス間のギャップを埋め、必要に応じてCMPを実行することなどの様々な方法によってデバイスを平坦化することができる。平坦化後、デバイスの相互接続を製造することができ、ストリートエッチングは、加工基板1402上の集積回路をさらに絶縁することができる。デバイスの相互接続が製造された後、導電性パッドを形成し、パッケージングを完了することができる。
図14A~
図14Dに示された具体的なステップは、本発明の実施形態による、様々なエピタキシャル構造を有する同じ基板上に複数のアイランドを製造する特定の方法を提供することを諒解されたい。代替の実施形態に従って、ステップの他のシーケンスも実行されてよい。その上、
図14A~
図14Dに示された個々のステップは、個々のステップに適切な様々な順番で実行され得る複数のサブステップを含んでよい。さらに、特定の用途に応じて、さらなるステップが追加されるか、または既存のステップが削除されてよい。当業者なら、多くの変形形態、修正形態、および代替形態を認識されよう。
【0126】
[0146]
図15は、本発明の別の実施形態による、単一の基板上に様々な緩衝層エピタキシャル構造を有する複数のデバイスを製造する方法1500を示す簡略化されたフローチャートである。方法1500は、1510において、多結晶セラミックコアを設けること、多結晶セラミックコアを第1の接着シェルでカプセル化すること、第1の接着シェルを障壁層でカプセル化すること、障壁層上に接合層を形成すること、および接合層に結合された実質的に単結晶の層を形成することによって基板を形成することを含む。
【0127】
[0147]方法1500は、1512において、実質的に単結晶の層の第1の露出部分を有する第1のマスクを形成することと、1514において、第1の露出部分上に第1のデバイス構造に関連する第1の緩衝層を形成することとをさらに含む。方法1500は、1516において、第1のマスクを除去することと、1518において、実質的に単結晶の層の第2の露出部分を有する第2のマスクを形成することと、1520において、第2の露出部分上に第2のデバイス構造に関連する第2の緩衝層を形成することとをさらに含む。いくつかの実施形態によれば、第1の緩衝層は、第1のドーピング濃度を有するN型窒化ガリウム層であり得る。第2の緩衝層は、デバイス要件に応じて第1のドーピング濃度とは異なる第2のドーピング濃度を有する第2のエピタキシャルN型窒化ガリウム層であり得る。
【0128】
[0148]いくつかの実施形態によれば、方法1500は、1522において、第1の緩衝層および第2の緩衝層上に1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層を形成することをさらに含み、1つまたは複数のエピタキシャルIII-V層は、複数のデバイスの要件に従って形成される。方法は、1524において、複数のデバイス間をエッチングすることをさらに含む。緩衝層およびデバイスが形成されると、エポキシまたは光硬化性ポリマーを使用してデバイス間のギャップを埋め、必要に応じてCMPを実行することなどの様々な方法によってデバイスを平坦化することができる。平坦化後、デバイスの相互接続を製造することができ、ストリートエッチングは、加工基板1402上の集積回路をさらに絶縁することができる。デバイスの相互接続が製造された後、導電性パッドを形成し、パッケージングを完了することができる。
【0129】
[0149]
図15に示された具体的なステップは、本発明の別の実施形態による、加工基板上に様々な緩衝層エピタキシャル構造を有する複数のデバイスを製造する特定の方法を提供することを諒解されたい。代替の実施形態に従って、ステップの他のシーケンスも実行されてよい。たとえば、本発明の代替の実施形態は、上記で概説されたステップを異なる順序で実行することができる。その上、
図15に示された個々のステップは、個々のステップに適切な様々な順番で実行され得る複数のサブステップを含んでよい。さらに、特定のアプリケーションに応じて、さらなるステップが追加または削除されてよい。当業者なら、多くの変形形態、修正形態、および代替形態を認識されよう。
【0130】
[0150]基板のエピタキシャル成長および選択的エッチングは、特定の集積回路およびそれが含むデバイスを形成するために使用することができる。いくつかの実施形態では、デバイス特殊化方式は、エンハンスメントモードデバイスと空乏モードデバイスのペアを含む。エンハンスメントモードデバイスを製造するために緩衝層のエピタキシャル層を成長させる場合、同じ基板および緩衝層を使用して空乏モードデバイスを形成するために、加法プロセスまたは減法プロセスを使用することができる。加法プロセスが選択された場合、選択的エピタキシーを使用して緩衝層にエピタキシャル材料、たとえば、AlNを堆積させることにより、空乏モードデバイスを製造することができる。減法プロセスが選択された場合、空乏モードデバイスを形成するために、p-GaNエッチングを使用することができる。
【0131】
[0151]他の実施形態では、空乏モードデバイスを製造するために、緩衝層のエピタキシャル層を成長させる。これらの実施形態では、エンハンスメントモードデバイスは、加法プロセスまたは減法プロセスを使用して製造することができる。エンハンスメントモードデバイスは、p-GaN、たとえばp-GaNゲートの減法ゲート凹部エッチングまたは加法原子層堆積(ALD)によって製造することができる。
【0132】
[0152]いくつかの実施形態では、加工基板を使用して、様々な垂直デバイスを製造することができる。
図16Aは、加工基板1602上に製造された3つのデバイスを示す。複数のデバイスの各々の第1の表面1650は、一時的キャリア1654の前面1652に接合することができる。各デバイスの第1の、すなわち前面の表面1650は、加工基板1602に接続された表面に対向している。デバイスが一時的キャリア1654に接合されると、加工基板1602は除去されて、各デバイス上の第2の表面1656を露出させることができる。
図16Bはこの特定の実施形態を示す。いくつかの実施形態では、加工基板1602が除去された後、デバイス要件に応じて、単結晶層およびさらなるエピタキシャル層などのさらなる層を第2の表面1656から除去することができる。加工基板1602および任意のさらなる層を除去した後、露出した第2の表面1656上に導電層1658を形成することができる。いくつかの実施形態では、第2の表面1656上で銅を電気めっきすることができる。導電層1658はキャリアウェハ1660に接合することができ、一時的キャリアは除去することができる。
【0133】
[0153]
図16Cは、キャリアウェハ1660に接合された新しく形成された導電層1658を有するデバイスを示す。いくつかの実施形態では、キャリアウェハに接合された後、デバイスは、キャリアウェハにエッチングすることによって絶縁することができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のデバイスの裏側接点を製造することができる。いくつかの実施形態では、基板上に複数のデバイスを形成することは、様々な方法により、複数のデバイスを平坦化することをさらに含むことができる。方法は、たとえば、誘電体材料を堆積させ、化学機械平坦化を実行することを含む。様々な実施形態では、様々なデバイスタイプは、デバイスの相互接続を使用して同じ加工基板上にモノリシックに統合することができる。いくつかの実施形態では、第1の組の集積デバイスを第2の組の集積デバイスからさらに絶縁するために、ストリートエッチングを使用することができる。様々なデバイスタイプの統合に続いて、集積デバイス上に導電性パッドを形成することができ、集積回路として使用するために集積デバイスをパッケージ化することができる。
【0134】
[0154]加工基板1602およびさらなる層を除去するために、いくつかの技法を使用することができる。たとえば、緩衝層および半絶縁層のうちの1つまたは複数をエッチングするために垂直半導体ダイオードを保持するウェハの側面にフッ化水素酸(HF)などの化学物質を埋め込むことができるが、セラミックコアおよび垂直半導体ダイオードエピタキシャルスタックはそのまま残る。緩衝層および半絶縁層のうちの1つまたは複数をエッチングすると、再利用のためにセラミックコアを保持しながら、加工基板の残りから垂直半導体ダイオードエピタキシャルスタックが分離される。この化学的な離昇プロセスは、研磨プロセスを排除することにより、垂直半導体ダイオードエピタキシャルスタックに対する全体的なストレスも低減する。窒化ガリウム基板が使用された場合、基板を選択的に除去することができない。さらに、窒化ガリウム基板は、その上に成長するエピタキシャル層の品質に影響を与える面フリッピング、残留応力、脆弱性、およびミスカット面などの欠陥を含む。窒化ガリウム基板を使用するいくつかの実施形態では、抵抗の75%は、基板内の欠陥に起因する可能性がある。基板を除去して接点形成のためにエピタキシャル層を露出させる本発明の実施形態は、それにより、電気抵抗および熱抵抗を低減することができる。
【0135】
[0155]いくつかの実施形態では、化学的な離昇プロセスに犠牲層を使用することができる。犠牲層は、HFに曝されたときに溶解する可能性が非常に高いチタン(Ti)などの金属を使用することができる。いくつかの実施形態では、犠牲層は、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、レニウム(Re)、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、またはそれらの組合せのうちの1つを含んでよい。犠牲層に加えて、保護層を使用することができる。保護層は、エピタキシャルGaN成長中に、Tiなどの犠牲層200からエピタキシャルGaN層への材料の拡散を防止することができる。基板、緩衝層、および半絶縁層の除去に関連するさらなる説明は、米国特許出願第15/288,506号に提供されており、その開示は、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。垂直半導体ダイオードに関連して記載された基板除去プロセスは、本明細書に記載されたデバイスのいずれにも使用することができる。当業者なら、多くの変形形態、修正形態、および代替形態を認識されよう。
【0136】
[0156]また、本明細書に記載された例および実施形態は説明目的のためにすぎず、様々な修正または変更がその観点から当業者に示唆され、本出願の趣旨および範囲ならびに添付の特許請求の範囲内に含まれるべきであることを理解されたい。