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特許7314192エアロゾル送達デバイス及びその形成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-14
(45)【発行日】2023-07-25
(54)【発明の名称】エアロゾル送達デバイス及びその形成方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/40 20200101AFI20230718BHJP
【FI】
A24F40/40
【請求項の数】 13
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021048199
(22)【出願日】2021-03-23
(62)【分割の表示】P 2017559519の分割
【原出願日】2016-05-05
(65)【公開番号】P2021106589
(43)【公開日】2021-07-29
【審査請求日】2021-04-07
(31)【優先権主張番号】14/713,430
(32)【優先日】2015-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フレデリック・フィリップ・アンポリーニ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・デピアノ
(72)【発明者】
【氏名】マシュー・シー・エブス
(72)【発明者】
【氏名】フランク・エス・シルベイラ
【審査官】根本 徳子
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開実用新案第20-2015-0000420(KR,U)
【文献】国際公開第2015/038981(WO,A2)
【文献】特表2009-537120(JP,A)
【文献】中国実用新案第204120228(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2014/0355969(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル送達デバイスのカートリッジ及び電源ユニットを相互接続する基部ユニットであって、前記基部ユニットは、
壁、及び、該壁から長手方向に延在するスカート、を備え、当該壁が第1の加熱器端子開口部及び第2の加熱器端子開口部を含む、第1の基部セクションと、
第1のセクションの壁から延在する長手方向壁を備える第2の基部セクションと、
第1の基部セクション内に配置され、コントローラ、センサ、電源ユニット内に存在する電池の端子との電気的接続のために構成された第1の接触部、電池の対向する端子との電気的接続のために構成された第2の接触部、および、第1及び第2の加熱器端子開口部を通して受け入れ可能な第1及び第2の加熱器端子との電気的接続のために構成された第1および第2の加熱器接触部、を含み、第1及び第2の加熱器端子がカートリッジ内に存在する加熱器に接続される、印刷回路基板(PCB)
第1の基部セクションに形成された吸気口と、
第1の基部セクションの吸気口から第2の基部セクションを通って延びる空洞と、
を備える基部ユニット。
【請求項2】
第1の基部セクションは第1の直径を有し、第2の基部セクションは第1の直径未満である第2の直径を有する、請求項1に記載の基部ユニット。
【請求項3】
第1の直径は、電源ユニットの外郭の直径に実質的に類似である、請求項2に記載の基部ユニット。
【請求項4】
第1の基部セクションの吸気口はスカート内に位置付けられている、請求項1に記載の基部ユニット。
【請求項5】
第2の基部セクションの長手方向壁は、第1の基部セクションのスカートと実質的に平行である、請求項1に記載の基部ユニット。
【請求項6】
スカートは、少なくとも一つ回転防止要素を含んでいる、請求項1に記載の基部ユニット。
【請求項7】
基部ユニットは、エアロゾル送達デバイスの電源ユニットの外郭に取り付けられる、請求項1に記載の基部ユニット。
【請求項8】
基部ユニットは、カートリッジの外郭に取り付けられる、請求項1に記載の基部ユニット。
【請求項9】
請求項1に記載の基部ユニットと、
吸い口を有し、且つ、対向する接合端部であって、基部ユニットの第2の基部セクションと接続可能な接合端部を有する、第1の細長い外郭と、
基部ユニットの第1の基部セクションと接続可能な、近位端部を有する、第2の細長い外郭と、
を備えたエアロゾル送達デバイス。
【請求項10】
噴霧器およびエアロゾル形成組成物のための貯蔵部の双方または一方を含む、請求項9に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項11】
第2の細長い外郭内には、電源が含まれる、請求項9に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項12】
第2の細長い外郭は、その長手方向軸に沿って2つの分離した半体に分割される、請求項11に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項13】
第2の細長い外郭は、当該外郭の近位端から遠位端まで延びる電池リードを含む、請求項9に記載のエアロゾル送達デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、喫煙物品などのエアロゾル送達デバイスに関し、より具体的には、エアロゾルの生成のために電気的に生成された熱を利用し得るエアロゾル送達デバイス(例えば、一般に電子タバコと称される喫煙物品)に関する。喫煙物品は、気化して人間が消費するための吸入可能な物質を形成することができる、タバコから作製され得るか、またはタバコに由来し得るか、あるいは別様にタバコを組み込み得る材料を組み込み得る、エアロゾル前駆体を加熱するように構成され得、前駆体は、気化して人間が消費するための吸入可能な物質を形成することができる。
【背景技術】
【0002】
多くの喫煙デバイスが、使用のためにタバコを燃焼させることを必要とする喫煙製品の改良品または代替品として、長年にわたり提案されている。これらのデバイスの多くは、称されるところによれば、タバコの燃焼から生じる相当量の不完全燃焼生成物及び熱分解生成物を送達することなく、紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプ喫煙に関連する感覚を提供するように設計されている。そのために、電気エネルギーを利用して揮発性材料を気化または加熱するか、あるいはタバコの著しい程度の燃焼を伴わずに、紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプ喫煙の感覚を提供することを試みる、数多くの喫煙製品、風味生成器、及び薬用吸入器が提案されている。例えば、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる、Robinsonらの米国特許第7,726,320号、Griffith Jr.らの米国特許公開第2013/0255702号、及びSearsらの米国特許公開第2014/0096781号に説明されている背景技術に記載の様々な代替の喫煙物品、エアロゾル送達デバイス、及び発熱源を参照されたい。また、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2014年2月3日出願のBlessらの米国特許出願第14/170,838号において商標名及び販売元によって参照されている、様々な種類の喫煙物品、エアロゾル送達デバイス、及び電動発熱源も参照されたい。
【0003】
エアロゾル送達デバイス内での使用のためのエアロゾル前駆体組成物用貯蔵部であって、エアロゾル送達デバイスの形成を改善するために提供される、貯蔵部を提供することが望ましいであろう。かかる貯蔵部を利用して作製されるエアロゾル送達デバイスを提供することも望ましいであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第7,726,320号明細書
【文献】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【発明の概要】
【0005】
本開示は、エアロゾル送達デバイス、かかるデバイスを形成する方法、及びかかるデバイスの要素に関する。いくつかの実施形態では、本開示は、エアロゾル送達デバイス用の電源ユニットに関し、該電源ユニットは、その製造の容易さ及び/または該電源ユニットの形成に使用される要素のうちの一部または全部の再生利用の容易さを提供するように構成される。本電源ユニットは更に、より低い資本支出を提供し、したがって、その使用後にその全体を廃棄するのに好適なより低費用のエアロゾル送達デバイスの形成可能にし得る。したがって、かかる電源ユニットを組み込む本エアロゾル送達デバイスは、低費用の使い捨てデバイスと称され得る。本エアロゾル送達デバイスは、その様々な要素の再生利用によって廃棄が行われ得るように構成され得る。例えば、本電源ユニットのカートリッジへの接続は、容易に分解するために構成され得る。本電源ユニットの外郭も、その中に含まれる要素を除去するために容易に分解するために構成され得る。かかる電源ユニットを組み込む電源ユニット及びエアロゾル送達デバイスの様々な利点は、本明細書に提供される様々な実施形態の説明において更に開示される。
【0006】
いくつかの実施形態では、本開示は、エアロゾル送達デバイス用の電源ユニットを具体的に提供する。本電源ユニットは、近位端部及び対向する遠位端部を有する細長い外郭を備え得、該細長い外郭は、その長手方向軸に沿って2つの分離した半体に分割される。本開示に従う電源ユニットは、以下の特徴のうちの1つ以上に関連して更に説明され得、それらは、限定されることなく任意の数で組み合わせられ得る。
【0007】
細長い外郭の2つの半体は、併せて分離可能に接合され得る。
【0008】
細長い外郭の2つの半体は、併せて恒久的に接合され得る。
【0009】
細長い外郭の2つの半体は、併せて溶接され得る。
【0010】
本電源ユニットは、細長い外郭内に位置付けられる少なくとも1つの細長い電池を備え得、該少なくとも1つの細長い電池は、細長い外郭の遠位端部から細長い外郭の近位端部に向かって延在する。
【0011】
本電源ユニットは、少なくとも1つの電池の端子との電気的接続のために構成された突出部を含み、少なくとも1つの電池の長さに沿って突出部から延在するアームを含む、電池リードを備え得る。
【0012】
本電源ユニットは、細長い外郭の近位端部において取着される基部ユニットを備え得る。
【0013】
基部ユニットは、少なくとも1つの電池に取着され得る。
【0014】
基部ユニットは、印刷回路基板(PCB)及び圧力センサのうちの一方または両方を備え得る。
【0015】
基部ユニットは、少なくとも1つの電池の端子との電気的接続のために構成された第1の接触部を含み得、少なくとも1つの電池の対向する端子との電気的接続のために構成された第2の接触部を含み得る。
【0016】
電池リード突出部は、少なくとも1つの電池の負端子との電気的接続のために構成され得、電池リードアームは、基部ユニットの第1の接触部及び第2の接触部のうちの1つとの電気的接続のために構成され得る。
【0017】
電源ユニット内の電気的接続部は、溶融されていなくてもよい。
【0018】
いくつかの実施形態では、本開示は、具体的には、電源ユニット及びカートリッジを相互接続して、エアロゾル送達デバイスを形成するように構成された基部ユニットを提供し得る。基部ユニットは、その中に必要とされる電気的接続に関連する電源ユニットとカートリッジとの間の「差し込み式(drop-in)」接続性を提供することによって、エアロゾル送達デバイスの組み立てを容易にするために構成され得る。具体的には、本開示は、エアロゾル送達デバイス用の基部ユニットを提供し得、該基部ユニットは、電源ユニットとの係合のために構成された第1のセクションと、カートリッジとの係合のために構成された第2のセクションとを備え得、該基部ユニットは、少なくとも部分的にそこを通って延在する空洞を含む。本開示に従う基部ユニットは、以下の特徴のうちの1つ以上に関連して更に説明され得、それらは、限定されることなく任意の数で組み合わせられ得る。
【0019】
基部ユニットの第1のセクションは、第1の直径を有し得、基部ユニットの第2のセクションは、第1の直径未満である第2の直径を有し得る。
【0020】
基部ユニットの第1のセクションは、壁及び該壁から長手宝庫王に延在するスカートによって画定され得る。
【0021】
基部ユニットの第1のセクションのスカートは、吸気口として特徴付けられ得る少なくとも1つの開口を含み得る。
【0022】
基部ユニットの第1のセクションの壁は、カートリッジ内の加熱器から延在する端子がそこを通って通過し得るという点で加熱器端子開口部として特徴付けられ得る、複数の開口を含み得る。
【0023】
基部ユニットの第2のセクションは、基部ユニットの第1のセクションの壁から延在する長手方向壁によって画定され得る。
【0024】
基部ユニットの空洞は、基部ユニットの第2のセクションの自由端部からそこを完全にとって延在し、少なくとも部分的に基部ユニットの第1のセクション内に、第1のセクションのスカート上の吸気口から基部ユニットの第1のセクションの少なくとも一部分を通り、基部ユニットの第2のセクションを通る空気通路を提供するのに十分な距離を延在し得る。
【0025】
基部ユニットの第2のセクションは、カートリッジ内の流管に係合するようにサイズ決め及び成形され得る。
【0026】
基部ユニットは、その中に位置付けられるPCBを有し得る。
【0027】
基部ユニットは、電池端子、電池リード、及び加熱器端子のうちの1つ以上への電気的接続のために構成された1つ以上の接触部を有し得る。
【0028】
接触部のうちの1つ以上は、PCB上に位置付けられ得る。
【0029】
接触部のうちの1つ以上は、基部ユニットの第1のセクションのスカート上に位置付けられ得る。
【0030】
基部ユニットは、基部ユニットを電源ユニット内の電池に取着するように構成された1つ以上のクリップを含み得る。
【0031】
基部ユニットの第1のセクションは、その中に位置付けられる支持プレートを備え得る。
【0032】
支持プレートは、吸気口と基部ユニットの第1のセクションの遠位端部との間に位置付けられ得る。
【0033】
PCBは、支持プレートに取着され得る。
【0034】
支持プレートは、液体不透過性バリアを提供し得る。
【0035】
前述のものに加えて、本開示はまた、上述の及び本開示全体を通して説明される電源ユニット及び基部ユニットのうちの一方または両方を含む、エアロゾル送達デバイスを提供し得る。いくつかの実施形態では、エアロゾル送達デバイスは、エアロゾル形成組成物を収容するために構成され、吸い口及び対向する接合端部を有する第1の細長い外郭と、第1の細長い外郭の接合端部との接続のために構成された近位端部を有し、対向する遠位端部を有する第2の細長い外郭であって、その長手方向軸に沿って2つの分離した半体に分割される、第2の細長い外郭とを備え得る。本開示に従うエアロゾル送達デバイスは、以下の特徴のうちの1つ以上に関連して更に説明され得、それらは、限定されることなく任意の数で組み合わせられ得る。
【0036】
第2の細長い外郭の2つの半体は、併せて分離可能に接合され得る。
【0037】
第2の細長い外郭の2つの半体は、併せて恒久的に接合され得る。
【0038】
第2の細長い外郭の2つの半体は、併せて溶接され得る。
【0039】
第2の細長い外郭は、その中に位置付けられる少なくとも1つの細長い電池を備え得、該少なくとも1つの細長い電池は、第2の細長い外郭の遠位端部から第2の細長い外郭の近位端部に向かって延在する。
【0040】
本エアロゾル送達デバイスは、第1の細長い外郭及び第2の細長い外郭との接続のために構成された基部ユニットを備え得る。基部ユニットは、本明細書に説明される任意の実施形態に従って、分離可能にまたは組み合わせて定義されてもよい。
【0041】
基部ユニットは、印刷回路基板(PCB)及び圧力センサのうちの一方または両方を備え得る。
【0042】
基部ユニットは、少なくとも1つの電池の端子との電気的接続のために構成された第1の接触部を含み得、少なくとも1つの電池の対向する端子との電気的接続のために構成された第2の接触部を含み得る。
【0043】
本エアロゾル送達デバイスは、少なくとも1つの電池の対向する端子との電気的接続のために構成された突出部を含み、基部ユニットの第2の接触部と電気的に接続するように少なくとも1つの電池の長さに沿って突出部から延在するアームを含む、電池リードを備え得る。
【0044】
本エアロゾル送達デバイス内の電気的接続部は、溶融されていなくてもよい。
【0045】
は、少なくとも部分的に第1の細長い外郭内に位置付けられる細長い流管を備え得、該細長い流管は、そこを通る中央気流通路を備える。
【0046】
細長い流管は、基部ユニットとの物理的及び電気的な接続のうちの一方または両方のために構成され得る。
【0047】
細長い流管は、基部ユニットとの電気的接続のために構成された複数の加熱器端子を備え得る。
【0048】
本エアロゾル送達デバイスは、第1の細長い外郭内に位置付けられる加熱器を備え得る。
【0049】
本エアロゾル送達デバイスは、第1の外郭内に位置付けられ、エアロゾル形成組成物を貯蔵するために構成された、貯蔵部を備え得る。
【0050】
本エアロゾル送達デバイスは、貯蔵部から加熱器へのエアロゾル形成組成物の移動のために構成された液体輸送要素を備え得る。
【0051】
本エアロゾル送達デバイスは、第1の細長い外郭の吸い口に取着されるマウスピースを備え得る。
【0052】
いくつかの実施形態では、エアロゾル送達デバイスは、吸い口及び対向する接合端部を有する第1の細長い外郭であって、エアロゾル形成組成物用の貯蔵部と、加熱器と、貯蔵部と加熱器との間のエアロゾル形成組成物の輸送のために構成された液体輸送要素と、加熱器端子とを収容する、第1の細長い外郭を備え得る。本エアロゾル送達は、第1の細長い外郭の接合端部との接続のために構成された近位端部を有し、対向する遠位端部を有する第2の細長い外郭であって、その長手方向軸に沿って2つの分離した半体に分割される、第2の細長い外郭、第2の細長い外郭内に位置付けられる少なくとも1つの電池、印刷回路基板(PCB)及び圧力センサのうちの一方または両方と、少なくとも1つの電池の端子との電気的接続のために構成された第1の接触部と、少なくとも1つの電池の対向する端子との電気的接続のために構成された第2の接触部とを備える基部ユニットを更に備え得る。基部ユニットは、具体的には、加熱器端子と電気的に接続し得る。本開示に従うエアロゾル送達デバイスは、以下の特徴のうちの1つ以上に関連して更に説明され得、それらは、限定されることなく任意の数で組み合わせられ得る。
【0053】
本エアロゾル送達デバイスは、少なくとも1つの電池の対向する端子との電気的接続のために構成された突出部を含み、基部ユニットの第2の接触部と電気的に接続するように少なくとも1つの電池の長さに沿って突出部から延在するアームを含む、電池リードを備え得る。
【0054】
本エアロゾル送達デバイスは、少なくとも部分的に第1の細長い外郭内に位置付けられる細長い流管を備え得、該細長い流管は、そこを通る中央気流通路を備える。
【0055】
加熱器端子は、流管を通過し得る。加熱器端子は、具体的には、流管のフランジ部分を通過し得る。
【0056】
流管は、基部ユニットに取着され得る。
【0057】
第1の細長い外郭の接合端部は、基部ユニットの少なくとも一部分に接続され得る。
【0058】
第2の細長い外郭の近位端部は、基部ユニットの少なくとも一部分に接続され得る。
【0059】
いくつかの実施形態では、本開示は、エアロゾル送達デバイスを形成するための方法を更に提供し得る。本明細書に説明される通り、本方法は、エアロゾル送達デバイスの多数の要素の組み合わせの容易さ、及びその1つ以上の構成要素を再生利用するためにデバイスを単純に偽る能力に関連して特徴付けられ得る。いくつかの実施形態では、エアロゾル送達デバイスを形成するための方法は、第2の長手方向半外郭への取着のために構成された第1の長手方向半外郭を提供して、その長手方向軸に沿って第1の半体及び第2の半体に分割される細長いクラムシェルを形成することと、電池リード及び少なくとも1つの電池を、電池リードの突出部が少なくとも1つの電池の第1の端子と電気的に接続するように、及び電池リードのアームが少なくとも1つの電池の長さに沿って突出部から延在するように、第1の長手方向半外郭内に定置することと、印刷回路基板(PCB)及び圧力センサのうちの一方または両方を備え、少なくとも1つの電池の第2の端子との電気的接続のために構成された第1の接触部、及び電池リードのアームとの電気的接続のために構成された第2の接触部を更に備える基部ユニットを提供することと、エアロゾル形成組成物用の貯蔵部と、加熱器と、貯蔵部と加熱器との間のエアロゾル形成組成物の輸送のために構成された液体輸送要素と、加熱器端子と、を収容する外郭を備えるカートリッジを提供することと、カートリッジ、基部ユニット、及び第1の長手方向半外郭を、加熱器端子が基部ユニットと電気的に接続し、基部ユニットの第1の接触部が、少なくとも1つの電池の第2の端子と電気的に接続し、基部ユニットの第2の接触部が、電池リードのアームと電気的に接続するように組み合わせることと、第2の長手方向半外郭を第1の長手方向半外郭と対にすることと、を含み得る。本開示に従うエアロゾル送達デバイスを形成する方法は、以下の特徴のうちの1つ以上に関連して更に説明され得、それらは、限定されることなく任意の数で組み合わせられ得る。
【0060】
本方法は、初めに基部ユニットを第1の長手方向半外郭に追加し、次にカートリッジを基部ユニットに取着することを含み得る。
【0061】
本方法は、初めにカートリッジを基部ユニットに取着し、次に基部ユニットを第1の長手方向半外郭に追加することを含み得る。
【0062】
本方法は、クラムシェルを基部ユニット及びカートリッジ外郭のうちの一方または両方へ圧着すること、溶接(例えば、レーザー溶接または超音波溶接)すること、及び糊付することのうちの1つ以上を含み得る。
【0063】
本方法は、ラベルをエアロゾル送達デバイスに追加することを含み得る。例えば、好適にサイズ決めされた1枚の紙、または包装紙もしくはラベルを形成するために一般に使用される類似の材料が、エアロゾル送達デバイスの周りに位置付けられてもよい。ラベルは、エアロゾル送達デバイスを円周方向に完全にまたは部分的に包囲してもよい。ラベルは、基部ユニットとカートリッジとの間の結合(または接続点)を完全にまたは部分的に被覆してもよく、実質的に基部ユニットの遠位端部からカートリッジのマウスピースへ延在してもよい。ラベルは、基部ユニット及びカートリッジのうちの一方または両方に接着してもよい。ラベルの存在ならびに基部ユニット及びカートリッジへのその取着は、カートリッジを基部ユニットに固定するように機能し得る。ラベルの存在は、基部ユニット及びカートリッジを取着するための本明細書に説明される1つ以上の更なる方法を置換または補完してもよい。
【0064】
本発明は、以下の実施形態を含むが、これらに限定されない。
【0065】
実施形態1:エアロゾル送達デバイスであって、エアロゾル形成組成物を収容するために構成され、吸い口及び対向する接合端部を有する第1の細長い外郭と、該第1の細長い外郭の該接合端部との接続のために構成された近位端部を有し、対向する遠位端部を有する第2の細長い外郭であって、その長手方向軸に沿って2つの分離した半体に分割される、第2の細長い外郭と、を備える、エアロゾル送達デバイス。
【0066】
実施形態2:該第2の細長い外郭の該2つの半体が、併せて分離可能に接合される、実施形態1~39のいずれかに従うエアロゾル送達デバイス。
【0067】
実施形態3:該第2の細長い外郭の該2つの半体が、併せて恒久的に接合される、実施形態1~39のいずれかに従うエアロゾル送達デバイス。
【0068】
実施形態4:該第2の細長い外郭の該2つの半体が、併せて溶接される、実施形態1~39のいずれかに従うエアロゾル送達デバイス。
【0069】
実施形態5:該第2の細長い外郭が、その中に位置付けられる少なくとも1つの細長い電池を備え、該少なくとも1つの細長い電池が、該第2の細長い外郭の該遠位端部から該第2の細長い外郭の該近位端部に向かって延在する、実施形態1~39のいずれかに従うエアロゾル送達デバイス。
【0070】
実施形態6:該エアロゾル送達デバイスが、該第1の細長い外郭及び該第2の細長い外郭との接続のために構成された基部ユニットを備える、実施形態1~39のいずれかに従うエアロゾル送達デバイス。
【0071】
実施形態7:該基部ユニットが、印刷回路基板(PCB)及び圧力センサのうちの一方または両方を備える、実施形態1~39のいずれかに従うエアロゾル送達デバイス。
【0072】
実施形態8:該基部ユニットが、該少なくとも1つの電池の端子との電気的接続のために構成された第1の接触部を含み、該少なくとも1つの電池の対向する端子との電気的接続のために構成された第2の接触部を含む、実施形態1~39のいずれかに従うエアロゾル送達デバイス。
【0073】
実施形態9:該エアロゾル送達デバイスが、該少なくとも1つの電池の該対向する端子との電気的接続のために構成された突出部を含み、該基部ユニットの該第2の接触部と電気的に接続するように該少なくとも1つの電池の長さに沿って該突出部から延在するアームを含む、電池リードを備える、実施形態1~39のいずれかに従うエアロゾル送達デバイス。
【0074】
実施形態10:該電気的接続部が、溶融されていない、実施形態1~39のいずれかに従うエアロゾル送達デバイス。
【0075】
実施形態11:該エアロゾル送達デバイスが、少なくとも部分的に該第1の細長い外郭内に位置付けられる細長い流管を備え、該細長い流管が、そこを通る中央気流通路を備える、実施形態1~39のいずれかに従うエアロゾル送達デバイス。
【0076】
実施形態12:該細長い流管が、該基部ユニットとの物理的及び電気的な接続のうちの一方または両方のために構成される、実施形態1~39のいずれかに従うエアロゾル送達デバイス。
【0077】
実施形態13:該細長い流管が、該基部ユニットとの電気的接続のために構成された複数の加熱器端子を備える、実施形態1~39のいずれかに従うエアロゾル送達デバイス。
【0078】
実施形態14:該エアロゾル送達デバイスが、該第1の細長い外郭内に位置付けられる加熱器を備える、実施形態1~39のいずれかに従うエアロゾル送達デバイス。
【0079】
実施形態15:該エアロゾル送達デバイスが、該第1の外郭内に位置付けられ、該エアロゾル形成組成物を貯蔵するために構成された、貯蔵部を備える、実施形態1~39のいずれかに従うエアロゾル送達デバイス。
【0080】
実施形態16:該エアロゾル送達デバイスが、該貯蔵部から該加熱器への該エアロゾル形成組成物の移動のために構成された液体輸送要素を備える、実施形態1~39のいずれかに従うエアロゾル送達デバイス。
【0081】
実施形態17:該エアロゾル送達デバイスが、該第1の細長い外郭の該吸い口に取着されるマウスピースを備える、実施形態1~39のいずれかに従うエアロゾル送達デバイス。
【0082】
実施形態18:エアロゾル送達デバイスであって、吸い口及び対向する接合端部を有する第1の細長い外郭であって、エアロゾル形成組成物用の貯蔵部と、加熱器と、該貯蔵部と該加熱器との間の該エアロゾル形成組成物の輸送のために構成された液体輸送要素と、加熱器端子と、を収容する、第1の細長い外郭、該第1の細長い外郭の該接合端部との接続のために構成された近位端部を有し、対向する遠位端部を有する第2の細長い外郭であって、その長手方向軸に沿って2つの分離した半体に分割される、第2の細長い外郭、該第2の細長い外郭内に位置付けられる少なくとも1つの電池、印刷回路基板(PCB)及び圧力センサのうちの一方または両方を備え、該少なくとも1つの電池の端子との電気的接続のために構成された第1の接触部と、該少なくとも1つの電池の対向する端子との電気的接続のために構成された第2の接触部とを更に備える基部ユニットであって、該加熱器端子と電気的に接続している、基部ユニット、を備える、エアロゾル送達デバイス。
【0083】
実施形態19:該エアロゾル送達デバイスが、該少なくとも1つの電池の該対向する端子との電気的接続のために構成された突出部を含み、該基部ユニットの該第2の接触部と電気的に接続するように該少なくとも1つの電池の長さに沿って該突出部から延在するアームを含む、電池リードを備える、実施形態1~39のいずれかに従うエアロゾル送達デバイス。
【0084】
実施形態20:少なくとも部分的に該第1の細長い外郭内に位置付けられる細長い流管を更に備え、該細長い流管が、そこを通る中央気流通路を備える、実施形態1~39のいずれかに従うエアロゾル送達デバイス。
【0085】
実施形態21:該加熱器端子が、該流管を通過する、実施形態1~39のいずれかに従うエアロゾル送達デバイス。
【0086】
実施形態22:該流管が、該基部ユニットに取着される、実施形態1~39のいずれかに従うエアロゾル送達デバイス。
【0087】
実施形態23:該第1の細長い外郭の該接合端部が、該基部ユニットの少なくとも一部分に接続される、実施形態1~39のいずれかに従うエアロゾル送達デバイス。
【0088】
実施形態24:該第2の細長い外郭の該近位端部が、該基部ユニットの少なくとも一部分に接続される、実施形態1~39のいずれかに従うエアロゾル送達デバイス。
【0089】
実施形態25:エアロゾル送達デバイスを形成するための方法であって、第2の長手方向半外郭への取着のために構成された第1の長手方向半外郭を提供して、その長手方向軸に沿って第1の半体及び第2の半体に分割される細長いクラムシェルを形成することと、電池リード及び少なくとも1つの電池を、該電池リードの突出部が該少なくとも1つの電池の第1の端子と電気的に接続するように、及び該電池リードのアームが該少なくとも1つの電池の長さに沿って該突出部から延在するように、該第1の長手方向半外郭内に定置することと、印刷回路基板(PCB)及び圧力センサのうちの一方または両方を備え、該少なくとも1つの電池の第2の端子との電気的接続のために構成された第1の接触部、及び該電池リードの該アームとの電気的接続のために構成された第2の接触部を更に備える基部ユニットを提供することと、エアロゾル形成組成物用の貯蔵部と、加熱器と、該貯蔵部と該加熱器との間の該エアロゾル形成組成物の輸送のために構成された液体輸送要素と、加熱器端子と、を収容する外郭を備えるカートリッジを提供することと、該カートリッジ、該基部ユニット、及び該第1の長手方向半外郭を、該加熱器端子が該基部ユニットと電気的に接続し、該基部ユニットの該第1の接触部が、該少なくとも1つの電池の該第2の端子と電気的に接続し、該基部ユニットの該第2の接触部が、該電池リードの該アームと電気的に接続するように組み合わせることと、該第2の長手方向半外郭を該第1の長手方向半外郭と対にすることと、を含む、方法。
【0090】
実施形態26:初めに該基部ユニットを該第1の長手方向半外郭に追加し、次に該カートリッジを該基部ユニットに取着することを含む、実施形態1~39のいずれかに従う方法。
【0091】
実施形態27:初めに該カートリッジを該基部ユニットに取着し、次に該基部ユニットを該第1の長手方向半外郭に追加することを含む、実施形態1~39のいずれかに従う方法。
【0092】
実施形態28:該クラムシェルを該基部ユニット及び該カートリッジ外郭のうちの一方または両方へ圧着する、溶接する、及び糊付することのうちの1つ以上を含む、実施形態1~39のいずれかに従う方法。
【0093】
実施形態29:エアロゾル送達デバイス用の電源ユニットであって、近位端部及び対向する遠位端部を有する細長い外郭を備え、該細長い外郭が、その長手方向軸に沿って2つの分離した半体に分割される、電源ユニット。
【0094】
実施形態30:該細長い外郭の該2つの半体が、併せて分離可能に接合される、実施形態1~39のいずれかに従う電源ユニット。
【0095】
実施形態31:該細長い外郭の該2つの半体が、併せて恒久的に接合される、実施形態1~39のいずれかに従う電源ユニット。
【0096】
実施形態32:該細長い外郭の該2つの半体が、併せて溶接される、実施形態1~39のいずれかに従う電源ユニット。
【0097】
実施形態33:該細長い外郭内に位置付けられる少なくとも1つの細長い電池を備え、該少なくとも1つの細長い電池が、該細長い外郭の該遠位端部から該細長い外郭の該近位端部に向かって延在する、実施形態1~39のいずれかに従う電源ユニット。
【0098】
実施形態34:該少なくとも1つの電池の端子との電気的接続のために構成された突出部を含み、該少なくとも1つの電池の長さに沿って該突出部から延在するアームを含む、電池リードを備える、実施形態1~39のいずれかに従う電源ユニット。
【0099】
実施形態35:該細長い外郭の該近位端部において取着される基部ユニットを備える、実施形態1~39のいずれかに従う電源ユニット。
【0100】
実施形態36:該基部ユニットが、印刷回路基板(PCB)及び圧力センサのうちの一方または両方を備える、実施形態1~39のいずれかに従う電源ユニット。
【0101】
実施形態37:該基部ユニットが、該少なくとも1つの電池の該端子との電気的接続のために構成された第1の接触部を含み、該少なくとも1つの電池の対向する端子との電気的接続のために構成された第2の接触部を含む、実施形態1~39のいずれかに従う電源ユニット。
【0102】
実施形態38:該電池リード突出部が、該少なくとも1つの電池の負端子との電気的接続のために構成され、該電池リードアームが、該基部ユニットの該第1の接触部及び該第2の接触部のうちの1つとの電気的接続のために構成される、実施形態1~39のいずれかに従う電源ユニット。
【0103】
実施形態39:該電気的接続部が、溶融されていない、実施形態1~39のいずれかに従う電源ユニット。
【0104】
本開示のこれら及び他の特徴、態様、及び利点は、以下で簡潔に説明する、添付の図面と併せて以下の発明を実施するための形態を読むことで明らかとなるであろう。本発明は、上述の実施形態のうちの2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の任意の組み合わせ、及び本開示に記載する任意の2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の特徴または要素の組み合わせを、かかる特徴または要素が本明細書の特定の実施形態の説明において明白に組み合わされているか否かに関わらず、含む。本開示は、総合的に読まれることにより、開示される発明のいずれの分離可能な特徴または要素も、その様々な態様及び実施形態のうちのいずれにおいても、文脈上そうでないとする明確な指示がない限り、組み合わせ可能であるよう意図されると見なされるべきであるよう意図される。
【0105】
このように本開示を前述の概括的な用語で説明したところで、これより添付の図面を参照することとなるが、これらは必ずしも縮尺どおりに描かれてはいない。
【図面の簡単な説明】
【0106】
図1】本開示の様々な実施形態に従うエアロゾル送達デバイスにおいて利用され得る多様な要素を含むカートリッジ及び制御体を備える、エアロゾル送達デバイスの部分破断図である。
図2】クレームシェルの半体が組み合わされている、電池及び電池リードとクラムシェルの2つの半体との関係を図示する本開示の例示的な実施形態に従う電源ユニットの断面である。
図3】クラムシェルが開いた構成にある、電池及び電池リードとクラムシェルの2つの半体との関係を図示する本開示の例示的な実施形態に従う電源ユニットの断面である。
図4】電源ユニットが本開示の例示的な実施形態に従う関連する基部ユニットを含む、本開示の例示的な実施形態に従う電源ユニットの分解図である。
図5a】本開示の例示的な実施形態に従う、基部ユニットの遠位端部の平面図である。
図5b】本開示の例示的な実施形態に従う、基部ユニットの近位端部の平面図である。
図6】本開示の例示的な実施形態に従う電源ユニット及び/または基部ユニットとの組み合わせに有用なカートリッジの分解図である。
図7a】本開示の例示的な実施形態に従う部分的な流管、基部ユニット、及び絶縁体キャップの、それらの間の機能的関係を図示する分解図である。
図7b】本開示の例示的な実施形態に従う部分的な流管、基部ユニット、及び絶縁体キャップの、それらの実質的に恒久的な係合を図示する断面である。
図8a】本開示の例示的な実施形態に従う部分的な流管、基部ユニット、及び中間収容部の、それらの間の機能的関係を図示する分解図である。
図8b】本開示の例示的な実施形態に従う部分的な流管、基部ユニット、及び中間収容部の、それらの取り外し可能な係合を図示するの断面である。
【発明を実施するための形態】
【0107】
これより、本開示を、その例示的な実施形態を参照して以下により十分に説明する。これらの例示的な実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えることとなるように記載される。実際には、本開示は多くの異なる形態で具現されてもよく、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすことになるように提供されている。本明細書、及び添付の特許請求の範囲において使用される場合、「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」という単数形は、文脈が別途明確に規定しない限り、複数の指示対象を含む。
【0108】
以下に記載するように、本開示の実施形態は、エアロゾル送達システムに関する。本開示に従うエアロゾル送達システムは、材料を加熱して(好ましくは、材料を著しい程度に燃焼させることなく、及び/または材料の著しい化学的変質を伴うことなく)、吸入可能な物質を形成するために、電気エネルギーを使用し、かかるシステムの構成要素は、手持ち式デバイスと見なすのに儒分に小型であることが最も好ましい物品の形態を有する。すなわち、好ましいエアロゾル送達システムの構成要素の使用は、煙(すなわち、タバコの燃焼または熱分解の副生成物に由来する)の生成をもたらすのではなく、むしろ、これらの好ましいシステムの使用は、それらに組み込まれるある特定の構成要素の揮発または気化に起因する蒸気の生成をもたらす。好ましい実施形態では、エアロゾル送達システムの構成要素は、電子タバコとして特徴付けられてもよく、これらの電子タバコは、タバコ及び/またはタバコ由来の構成成分を組み込むことによって、エアロゾル形態でタバコ由来の構成成分を送達することが最も好ましい。
【0109】
ある特定の好ましいエアロゾル送達システムのエアロゾル生成部片は、それらのいかなる構成要素もかなりの程度燃焼させることなく、タバコの着火及び燃焼(及びそれによるタバコ煙の吸入)によって用いられる紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプを喫煙することの知覚(例えば、吸入及び発散習慣、味または風味の種類、感覚刺激性効果、身体的感覚、使用習慣、目に見えるエアロゾルによって提供されるものなどの視覚的刺激など)の多くを提供し得る。例えば、本開示のエアロゾル生成部品のユーザは、喫煙者が伝統的な種類の喫煙物品を用いるのとほぼ同じように、その部品を持って使用すること、その部品によって生成されるエアロゾルを吸引するためにその部品の一端を吸うこと、選択された間隔で吹かすまたは吸うことなどが可能である。
【0110】
本開示のエアロゾル送達デバイスはまた、蒸気生成物品または薬物送達物品であるものとして特徴付けられてもよい。故に、かかる物品またはデバイスは、1つ以上の物質(例えば、風味及び/または薬学的活性成分)を吸入可能な形態または状態で提供するように適合されてもよい。例えば、吸入可能な物質は、実質的に蒸気の形態(すなわち、その臨界点未満の温度で気相にある物質)であり得る。代替的に、吸入可能な物質は、エアロゾルの形態(すなわち、ガス中の固体微粒子または液滴の浮遊物)であってもよい。簡潔性を目的として、本明細書で使用される「エアロゾル」という用語は、目に見えるか否かに関わらず、また煙様であると見なされ得る形態のものであるか否かに関わらず、ヒトによる吸入に好適な形態または種類の蒸気、ガス、及びエアロゾルを含むことを意味する。
【0111】
本開示のエアロゾル送達システムは、概して、収容部と称され得る外部本体または外郭内に提供される、多数の構成要素を含む。外部本体または外郭の全体的設計は様々であり得、エアロゾル送達デバイスの全体的なサイズ及び形状を画定し得る外部本体の形式または構成は様々であり得る。典型的には、紙巻きタバコまたは葉巻の形状に似た細長い本体が、単一の一体型収容部から形成されてもよく、あるいは、細長い収容部が、2つ以上の分離可能な本体で形成されてもよい。例えば、エアロゾル送達デバイスは、実質的に管形状であるために従来の紙巻きタバコまたは葉巻の形状に似てもよい、細長い外郭または本体を備えることができる。一実施形態では、本エアロゾル送達デバイスの構成要素の全てが、1つの収容部内に含まれる。代替的に、エアロゾル送達デバイスは、接合され分離可能である2つ以上の収容部を備えてもよい。例えば、エアロゾル送達デバイスは、1つ以上の電力及び/または制御構成要素(例えば、その物品の動作を制御するための電池及び様々な電子装置)を含む収容部を備える制御体を一方の端部に、またもう一方の端部に、それに取り外し可能に取着されて、エアロゾル形成構成要素(例えば、加熱器及びエアロゾル前駆体組成物を貯蔵する貯蔵部)を含む外部本体または外郭を保有することができる。
【0112】
本開示のエアロゾル送達システムは、電源(すなわち、電力源)、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、電流その電源を物品の他の構成要素へ制御することなどにより、発熱のために電力を作動させ、制御し、調節し、停止させるための手段、例えばマイクロコントローラまたはマイクロプロセッサ)、加熱器または発熱部材(例えば、単独または1つ以上の更なる要素と組み合わせて「噴霧器」と一般的に称され得る、電気抵抗加熱要素または他の構成要素)、エアロゾル前駆体組成物(例えば、一般的には、「スモークジュース(smoke juice)」、「Eリキッド(e-liquid)」、及び「Eジュース(e-juice)」と一般に称される成分など、十分な熱が適用されるとエアロゾルを生むことができる液体)、及びエアロゾル吸入のためにエアロゾル送達デバイスを吸うことを可能にする吸い口領域すなわち先端(例えば、吸われると、生成されたエアロゾルがそこから引き出され得るように、物品を通る画定された気流路)の何らかの組み合わせを備えることが最も好ましい。
【0113】
本開示のエアロゾル送達システム内の構成要素のより具体的な形式、構成、及び配置は、以下に提供される更なる開示を踏まえれば明確となる。更に、様々なエアロゾル送達システムの構成要素の選択及び配置は、本開示の背景技術の節で言及した代表的な製品などの市販される電子エアロゾル送達デバイスを考慮した上で理解することができる。
【0114】
様々な実施形態では、エアロゾル送達デバイスは、エアロゾル形成組成物とも称され得るエアロゾル前駆体組成物を保持するように構成された貯蔵部を備え得る。貯蔵部は、具体的には多孔性材料(例えば、繊維性材料)で形成され得、したがって多孔性基材(例えば、繊維性基材)と称され得る。
【0115】
エアロゾル送達デバイス内の貯蔵部として有用な繊維性基材は、複数の繊維もしくはフィラメントで形成された織布材料または不織布材料であり得、天然繊維及び合成繊維のうちの一方または両方で形成され得る。例えば、繊維性基材は、連続ガラス繊維材料またはポリエチレンテレフタレートを含み得る。特定の実施形態では、酢酸セルロース材料が使用され得る。他の例示的な実施形態では、炭素材料が使用され得る。貯蔵部は、実質的に容器の形態であってもよく、その中に繊維性材料を含んでもよい。
【0116】
本開示に従うエアロゾル送達デバイス100の例示的な一実施形態を、図1に提供する。図1に図示する破断図に見られるように、エアロゾル送達デバイス100は、機能する関係で恒久的または着脱可能に整列され得る、制御体102及びカートリッジ104を備えることができる。制御体102とカートリッジ104との係合は、スナップ嵌合(図示)、ねじ式、締まり嵌め、または磁気などであり得る。具体的には、本明細書に更に記載されるものなどの接続構成要素が使用され得る。例えば、制御体は、カートリッジ上の接続器に係合するように適合される連結器を含み得る。
【0117】
特定の実施形態では、制御体102及びカートリッジ104のうちの一方または両方は、使い捨てであるもの、または再使用可能であるものと称され得る。例えば、制御体は、交換可能な電池または再充電可能な電池を有してもよく、故に、典型的な電気コンセントへの接続、車の充電器(すなわち、シガーソケットレセプタクル)への接続、及びユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルなどを通したコンピュータへの接続を含む、任意の種類の再充電技術と組み合わされ得る。例えば、一方の端部にUSBコネクタを、及び対向する端部に制御体コネクタを含むアダプタが、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるNovakらの米国特許公開第2014/0261495号に開示されている。更に、いくつかの実施形態では、カートリッジは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるChangらの米国特許第8,910,639号に開示されるように、単回使用カートリッジを備えてもよい。
【0118】
図1に図示するように、制御体102は、制御構成要素106(例えば、印刷回路基板(PCB)、集積回路、メモリ構成要素、またはマイクロコントローラなど)、フローセンサ108、電池110、及びLED112を含み得る制御体外郭101形成され得、かかる構成要素は、可変的に整列され得る。更なるインジケータ(例えば、触覚フィードバック構成要素または音声フィードバック構成成分など)が、LEDに加えて、またはその代替品として含まれてもよい。例えば、光発光ダイオード(LED)構成要素などの視覚的刺激またはインジケータを生み出す更なる代表的な種類の構成要素、ならびにそれらの構成及び使用は、Sprinkelらの米国特許第5,154,192号、Newtonの同第8,499,766号、及びScatterdayの同第8,539,959号、ならびに2014年2月5日出願のSearsらの米国特許出願第14/173,266号に説明されており、これらは、参照により本明細書に組み込まれる。
【0119】
カートリッジ104は、貯蔵部収容部内に貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物を加熱器134へと吸い上げるか、または別様に輸送するように適合された、液体輸送要素136と流体連通している貯蔵部144を封入する、カートリッジ外郭103から形成され得る。材料を通して電流が印加されると熱を生成するように構成された材料の様々な実施形態を用いて、抵抗加熱要素134を形成してもよい。ワイヤコイルを形成し得る例示的な材料としては、Kanthal(FeCrAl)、Nichrome、二珪化モリブデン(MoSi)、珪化モリブデン(MoSi)、アルミニウムでドープした二珪化モリブデン(Mo(Si,Al))、黒鉛及び黒鉛系材料(例えば、炭素系フォーム及び糸)、ならびにセラミック(例えば、正または負温度係数セラミック)が挙げられる。
【0120】
形成されたエアロゾルがカートリッジ104から脱出することを可能にするために、開口部128が、カートリッジ外郭103内に(例えば、吸い口に)存在してもよい。かかる構成要素は、カートリッジ内に存在し得る構成要素の代表であり、本開示により包含されるカートリッジ構成要素の範囲を限定することは意図されない。
【0121】
カートリッジ104はまた、集積回路、メモリ構成要素、またはセンサなどを含み得る、1つ以上の電子構成要素150を含んでもよい。電子構成要素150は、有線または無線手段によって制御構成要素106及び/または外部デバイスと通信するように適合されてもよい。電子構成要素150は、カートリッジ104またはその基部140内のどこに位置付けられてもよい。
【0122】
制御構成要素106及びフローセンサ108が別個に図示されるものの、気流センサが直接取着された電子回路基板として、制御構成要素とフローセンサとが組み合わされてもよいことが理解される。更に、電子回路基板は、電子回路基板が制御体の中心軸に対して長さ方向に平行となり得るという点で、図1の図示に対して水平に位置付けられてもよい。いくつかの実施形態では、気流センサは、それ自体の回路基板、またはそれが取着され得る他の基部要素を備えてもよい。いくつかの実施形態では、フレキシブル回路基板が利用され得る。フレキシブル回路基板は、実質的な管形状を含む、様々な形状に構成され得る。
【0123】
制御体102及びカートリッジ104は、それらの間の流体係合を促進するように適合された構成要素を含んでもよい。図1に図示するように、制御体102は、その中に空洞125を有する連結器124を含んでもよい。カートリッジ104は、連結器124に係合するように適合された基部140を含んでもよく、空洞125内に嵌合するように適合された突出部141を含んでもよい。かかる係合は、制御体内の電池110及び制御構成要素106とカートリッジ内の加熱器134との電気的接続を確立するだけでなく、制御体102とカートリッジ104との安定した接続を促進することができる。更に、制御体外郭101は、吸気口118を含んでもよく、吸気口は、連結器124に接続する外郭内の刻み目であってもよく、これにより、周囲空気が連結器の周りを通過し、外郭内へと入ることが可能になり、次いで周囲空気は、連結器の空洞125を通過し、突出部141を通ってカートリッジ内へと入る。
【0124】
本開示に従う有用な連結器及び基部は、Novakらの米国特許公開第2014/0261495号に説明されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。例えば、図1に見られる連結器は、基部140の内周142と対になるように構成された外周126を画定し得る。一実施形態では、基部の内周は、連結器の外周の半径と実質的に等しいか、またはそれよりもわずかに大きい半径を画定し得る。更に、連結器124は、基部の内周において画定される1つ以上の陥凹178に係合するように構成された、外周126の1つ以上の突起129を画定し得る。かかる突起及び陥凹は、制御体102及びカートリッジ104が位置的に整列されたままであるように、実質的に回転防止機構として機能するように相互作用し得る。しかしながら、様々な他の実施形態の構造、形状、及び構成要素を用いて、基部を連結器に連結させ得る。いくつかの実施形態では、カートリッジ104の基部140と制御体102の連結器124との間の接続は、実質的に恒久的であってもよい一方で、他の実施形態では、それらの間の接続は解放可能であってもよく、その結果、例えば、制御体が、使い捨てかつ/または再充填可能であり得る1つ以上の追加のカートリッジと再使用されてもよい。
【0125】
エアロゾル送達デバイス100は、いくつかの実施形態では、実質的に棒状、または実質的に管形状、または実質的に円筒形状であってもよい。他の実施形態では、更なる形状及び寸法、例えば、長方形または三角形の断面、多面的形状などが包含される。
【0126】
図1に図示する貯蔵部144は容器であってもよく、または現在記載する繊維性貯蔵部であってもよい。例えば、貯蔵部144は、この実施形態では、実質的にカートリッジ外郭103の内側を取り囲む管の形状に形成された不織布繊維の1つ以上の層を備えることができる。エアロゾル前駆体組成物は、貯蔵部144内に保持され得る。例えば、液体構成成分は、貯蔵部144によって吸着的に保持され得る。貯蔵部144は、液体輸送要素136と流体連通していてもよい。液体輸送要素136は、貯蔵部144内に貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物を、毛管作用によって、この実施形態では金属ワイヤコイルの形態である加熱要素134へと輸送し得る。したがって、加熱要素134は、液体輸送要素136と加熱配置にある。
【0127】
使用中、ユーザが物品100を吸引すると、センサ108によって気流が検出され、加熱要素134が作動し、エアロゾル前駆体組成物の構成成分が加熱要素134によって気化される。物品100の吸い口を吸引することで、周囲空気が吸気口118に進入し、連結器124内の空洞125及び基部140の突出部141内の中央開口部を通過する。カートリッジ104内では、吸引された空気が形成された蒸気と組み合わさってエアロゾルを形成する。エアロゾルは、加熱要素134から素早く移動、吸引、または別様に引き離され、物品100の吸い口内の口元開口部128から出る。
【0128】
入力装置要素が、エアロゾル送達デバイスと共に含まれてもよい。入力装置は、ユーザがデバイスの機能を制御することを可能にするために、及び/またはユーザに情報を出力するために含まれてもよい。任意の構成要素または構成要素の組み合わせが、デバイスの機能を制御するための入力装置として利用されてもよい。例えば、参照により本明細書に組み込まれる2014年2月28日出願のWormらの米国特許出願第14/193,961号に説明されるように、1つ以上の押しボタンが使用されてもよい。同様に、参照により本明細書に組み込まれる2015年3月10日出願のSearsらの米国特許出願第14/643,626号に説明されるように、タッチスクリーンが使用されてもよい。更なる例として、エアロゾル送達デバイスの特定の動きに基づくジェスチャー認識に適合された構成要素が、入力装置として使用されてもよい。参照により本明細書に組み込まれる、2014年12月9日出願のHenryらの米国特許出願第14/565,137号を参照されたい。
【0129】
いくつかの実施形態では、入力装置は、コンピュータ、またはスマートフォンもしくはタブレットなどの計算デバイスを含んでもよい。具体的には、エアロゾル送達デバイスは、例えば、USBコードまたは類似のプロトコルの使用などを介して、コンピュータまたは他のデバイスに有線接続されてもよい。エアロゾル送達デバイスはまた、無線通信を介して入力装置として働くコンピュータまたは他のデバイスと通信してもよい。例えば、その開示が参照により本明細書に組み込まれる2014年7月10日出願のAmpoliniらの米国特許出願第14/327,776号に説明されるような、読み取り要求を介してデバイスを制御するためのシステム及び方法を参照されたい。かかる実施形態では、制御命令をエアロゾル送達デバイスに入力するために、APPまたは他のコンピュータプログラムがコンピュータまたは他の計算デバイスと接続して使用されてもよく、かかる制御命令としては、例えば、ニコチン含有量及び/または含まれるべき更なる風味の含有量を選択することによって特定の組成のエアロゾルを形成する能力が挙げられる。
【0130】
本開示に従うエアロゾル送達デバイスの様々な構成要素は、当該技術分野において説明され、かつ市販される構成要素から選択され得る。本開示の従って使用され得る電池の例は、Peckerarらの米国特許公開第2010/0028766号に説明されており、この開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0131】
エアロゾル送達デバイスは、(例えば、使用中の吸引時に)エアロゾル生成が所望される場合、発熱要素への電力の供給を制御するためのセンサまたは検出器を組み込んでもよい。したがって、例えば、使用中エアロゾル送達デバイスが吸引されないときに発熱要素への電力供給を止めるための、かつ電力供給を入れて、吸引中に発熱要素による発熱を作動または誘発するための様式または方法が提供される。更なる代表的な種類の感知または検出機構、それらの構造及び構成、それらの構成要素、ならびにそれらの一般的な動作方法は、Sprinkel,Jr.の米国特許第5,261,424号、McCaffertyらの同第5,372,148号、及びFlickのPCT WO2010/003480に説明されており、これらは、参照により本明細書に組み込まれる。
【0132】
本エアロゾル送達デバイスは、好ましくは、吸引中の発熱要素への電力の量を制御するための制御機構を組み込む。代表的な種類の電子構成要素、それらの構造及び構成、それらの特徴、ならびにそれらの一般的な動作方法は、Gerthらの米国特許第4,735,217号、Brooksらの同第4,947,874号、McCaffertyらの同第5,372,148号、Fleischhauerらの同第6,040,560号、Nguyenらの同第7,040,314号、及びPanの同第8,205,622号、Fernandoらの米国特許公開第2009/0230117、Colletらの同第2014/0060554号、及びAmpoliniらの同第2014/0270727号、ならびに2014年3月13日出願のHenryらの米国特許出願第14/209,191号に説明されており、これらは、参照により本明細書に組み込まれる。
【0133】
エアロゾル前駆体を支持するための、代表的な種類の基材、貯蔵部、または他の構成要素は、Newtonの米国特許第8,528,569号、Chapmanらの米国特許公開第2014/0261487号、及びDavisらの同第2014/0059780号、ならびに2014年2月3日出願のBlessらの米国特許出願第14/170,838号に説明されており、これらは、参照により本明細書に組み込まれる。更に、様々な吸い上げ材料、ならびにある特定の種類の電子タバコ内でのそれらの吸い上げ材料の構成及び動作は、Searsらの米国特許第8,910,640号に記載されており、これは、参照により本明細書に組み込まれる。
【0134】
電子タバコとして特徴付けられるエアロゾル送達システムでは、エアロゾル前駆体組成物が、タバコまたはタバコ由来の構成成分を組み込むことが最も好ましい。1つの点では、タバコは、細かく粉砕、製粉、または粉末化されたタバコ葉片など、タバコの一部または断片として提供されてもよい。別の点では、タバコは、タバコの水溶性構成成分の多くを組み込む噴霧乾燥抽出物などの抽出物の形態で提供されてもよい。代替的に、タバコ抽出物は、ニコチン含有量が比較的高い抽出物の形態を有してもよく、この抽出物は、タバコ由来の他の抽出構成成分も少量組み込む。別の点では、タバコ由来の構成成分は、タバコに由来するある特定の風味剤などの比較的純粋な形態で提供されてもよい。1つの点では、タバコに由来し、かつ高度に精製されたもしくは本質的に純粋な形態で用いられ得る構成成分は、ニコチン(例えば、医薬品等級のニコチン)である。
【0135】
本エアロゾル前駆体組成物は、蒸気前駆体組成物とも称され、例えば、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコール、またはそれらの混合物)、ニコチン、タバコ、タバコ抽出物、及び/または風味材料を含む、多様な構成成分を含んでもよい。代表的な種類のエアロゾル前駆体構成成分及び配合物はまた、Robinsonらの米国特許第7,217,320号、ならびにZhengらの米国特許公開第2013/0008457号、Chongらの同第2013/0213417号、Collettらの同第2014/0060554号、Lipowiczらの同第2015/0020823号、及びKollerの同第2015/0020830号、ならびにBowenらのWO2014/182736に記載され、特徴付けられ、これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。用いられ得る他のエアロゾル前駆体としては、R.J.Reynolds Vapor CompanyによるVUSE(登録商標)製品、Lorillard TechnologiesによるBLU(商標)製品、Mistic EcigsによるMISTIC MENTHOL製品、及びCN Creative LtdによるVYPE製品に組み込まれているエアロゾル前駆体が挙げられる。Johnson Creek Enterprises LLCから市販されている電子タバコ用のいわゆる「スモークジュース」も望ましい。
【0136】
エアロゾル送達システム内に組み込まれるエアロゾル前駆体の量は、エアロゾル生成部品が、許容可能な感覚及び望ましい性能特徴を提供するようなものである。例えば、十分な量のエアロゾル形成材料(例えば、グリセリン及び/またはプロピレングリコール)が、多くの点でタバコの煙の見た目に似る目に見える主流エアロゾルの生成を提供するために用いられることが非常に好ましい。エアロゾル生成システム内のエアロゾル前駆体の量は、エアロゾル生成部品1つ当たりで所望される吸入の数などの要因に依存し得る。典型的には、エアロゾル送達システム内、特にエアロゾル生成部品内に組み込まれるエアロゾル前駆体の量は、約2g未満、概して約1.5g未満、しばしば約1g未満、頻繁には約0.5g未満である。
【0137】
本開示のエアロゾル送達システム内に組み込まれ得る更に他の特徴、制御、または構成要素は、Harrisらの米国特許第5,967,148号、Watkinsらの同第5,934,289号、Countsらの米国特許第5,954,979号、Fleischhauerらの同第6,040,560号、Honの同第8,365,742号、Fernandoらの同第8,402,976号、Fernandoらの米国特許公開第2010/0163063号、Tuckerらの同第2013/0192623号、Levenらの同第2013/0298905号、Kimらの同第2013/0180553号、Sebastianらの同第2014/0000638号、Novakらの同第2014/0261495号、及びDePianoらの同第2014/0261408号に説明されており、これらは、参照により本明細書に組み込まれる。
【0138】
本物品の使用についての前述の説明は、若干の変更によって本明細書に記載される様々な実施形態に適用され得、これは、本明細書に提供される更なる開示内容を踏まえれば当業者には明らかとなり得る。しかしながら、使用についての上記の説明は、本物品の使用を限定することは意図されず、本開示の開示内容の必要要件の全てに従うように提供されるものである。図1に図示される物品に示されるか、または別様に上述される要素のうちのいずれもが、本開示によるエアロゾル送達デバイス内に含まれてもよい。
【0139】
いくつかの実施形態では、本開示は、エアロゾル送達デバイスにおける使用に好適な電源ユニットに関する。本電源ユニットは、細長い外郭を備え得、該外郭は具体的には、外郭内に空洞を画定するように実質的に管状であってもよい。外郭は、近位端部及び対向する遠位端部を有し得る。
【0140】
細長い外郭は、具体的には、その分離可能な性質に関連して特徴付けられ得る。より具体的には、外郭は、その長手方向軸に沿って2つの分離した半体に分割され得る。換言すれば、外郭は、近位端部から遠位端部に延在する軸を通って実質的に区分され得る。外郭の分離可能な部分は、本開示全体を通して「半体」と称することができ、かかる言及は、分離可能な部分の相対的なサイズを限定することを意図されないことが理解される。いくつかの実施形態では、外郭の分離可能な半体(または分離可能な部分)は、外郭の外側(または内側)表面の周りの距離に関して実質的に等しくてもよい。例えば、図2は、外郭の各分離可能な半体(または分離可能な部分)が外郭の円周の約50%を形成し得るように、半体が、寸法が実質的に等しい実施形態を例示する。ここに見られる通り、外郭201は、半体が組み合わせられたときに各々が外郭の円周の約50%である第1の半体(部分)2201a及び第2の半体(部分)2201bを形成するように、その断面の中間を実質的に通って分離される。下記に更に説明される通り、電池210及び電池リード233が、断面に更に見られる。2つの半体は、寸法が実質的に等しいことが有用であり得るが、外郭201が、断面の中間以外の部分においてそれを通って分離される他の実施形態が包含される。相対的寸法は、外郭のどちらかの半体(部分)がより大きい部分であり得るようであってもよい。
【0141】
いくつかの実施形態では、外郭が分離可能な部分に分割される構造は、クラムシェル構造と称され得る。したがって、外郭の2つの分離した半体は、外郭の長さの少なくとも一部分に沿って、併せて実質的に蝶着されてもよい。図3に図示されるように、例えば、外郭301は、接続部材315を用いて第2の半体301bに蝶番で取着される第1の半体301aから形成され得る。接続部材315は、外郭301と同一の材料から形成されてもよく、外郭の薄くなったまたは切れ目の入った部分であってもよい。他の実施形態では、外郭の2つの分離した半体は、互いに完全に切り離されるが、互いに取着されて、完成した電源ユニットを形成するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、2つの半体が接続する場所に形成される継ぎ目は、例えば、封止材の使用を通じて、または外郭の処理(例えば、継ぎ目の溶接)によって封止されてもよい。下記に更に説明される通り、電池310及び電池リード333が、断面に更に見られる。
【0142】
いくつかの実施形態では、電源ユニットを形成するために使用される細長い外郭の2つの半体は、併せて分離可能に接合され得る。したがって、半体は、外郭へのいかなる予測される損傷をも伴うことなく、繰り返し取着され、切り離されるために構成され得る。例えば、2つの半体は、半体間のスナップ嵌合を形成するのに適した要素を含んでもよい。
【0143】
更なる実施形態では、細長い外郭の2つの半体は、併せて実質的に恒久的に接合され得る。これは、一方が組み合わされて完成した外郭を形成する外郭の2つの半体が、非破壊的行為によって物理歴に分離されなくてもよいことを意味する。例えば、外郭の2つの半体は、併せて溶接される、または併せて糊付されるなどしてもよい。
【0144】
外郭の構造(すなわち、分離した半体として提供される)は、完成した電源ユニットの組み立ての容易さを促進し得る。実質的に管状の外郭を利用する従来のエアロゾル形成物品においては、外郭は、その完成した状態に予備形成され、内部構成要素(例えば、電池、電子装置、電気的接続部など)は、外郭のどちらかの端部から完成した外郭に挿入される。したがって、内部構成要素は、挿入の前に実質的に完全に接続されなければならない。換言すれば、電池とPCB、センサ、及び/または接続器要素との間の電気的接続を形成するために使用されるワイヤなどは、それぞれの要素に、要素を外郭に挿入する前にはんだ付けされなければならない。
【0145】
したがって、本開示に従う電源ユニットは、電源ユニットの製造の自動化の容易さを含む、電源ユニットの製造の容易さの問題を解決し得る。下記に更に説明される通り、外郭の半体(または部分)が提供され得、電源ユニットの様々な内部要素が、部分的な外郭内に置かれ得る。これは、いくつかの実施形態では、本明細書に別段に説明されるように、要素をはんだ付けする必要を排除し得る。所望の要素が部分的な外郭内に置かれた後、外郭の残りの部分が取着されて、電源ユニット要素がその中に導入された完成した外郭を形成し得る。
【0146】
同様の様式で、本構造はまた、電源ユニットの様々な要素の再生利用の容易さも促進し得る。従来のエアロゾル形成デバイス用の電源ユニットにおいては、ユニット全体が、デバイスの使用後に単一の部品として廃棄されなければならない。電源ユニットの様々な要素を別個に再生利用することが望ましくはあるが、従来のデバイス(例えば、全ての要素が併せてはんだ付けされ、分離不可能な外郭に端部から挿入される)の構造の性質は、かかる再生利用を妨げるか、または再生利用の困難さを著しく増加し得る。
【0147】
しかしながら、本開示によると、使用された電源ユニットは、外郭の2つの半体を単純に分離することによって容易に解体され得る。かかる分離は、2つの半体を互いから解放するために外殻の少なくとも一部分を切断することを必要とするが、特に、要素が溶融(例えば、はんだ付け)を必要とすることなく組み合わされ得る本明細書に説明される実施形態では、半体のうちの1つが取り外されると、外郭内の個々の要素は再生利用するために容易に取り外され得る。
【0148】
本開示に従う外郭は、多様な材料から形成されてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、高密度ポリエチレンテレフタレート(HDPE)、ポロプロピレン、またはポリカーボネートなどのプラスチック材料が使用されてもよい。更なる実施形態では、例えば、アルミニウムまたは鋼などの金属材料が使用されてもよい。特定の実施形態では、外郭は、実質的にプラスチッククラムシェルであってもよい。
【0149】
本明細書に説明される電源ユニット内に含まれる要素の多くは、これまでに知られている電源ユニット内に存在していてもよい。しかしながら、下記に見られる通り、様々な要素は、本デバイスの製造の容易さの観点から異なる形態で提供されてもよい。
【0150】
いくつかの実施形態では、電源ユニットは、細長い外郭内に位置付けられる少なくとも1つの細長い電池を備え得る。少なくとも1つの電池は、第2の細長い外郭の遠位端部から細長い外郭の近位端部に向かって延在し得る。換言すれば、少なくとも1つの電池は、外殻の近位端部よりも外郭の遠位端部の近くに(具体的には遠位端部に隣接して)に位置付けられ得る。特定の実施形態では、単一の電池が使用されてもよく、または2つの電池が使用されてもよい。利用される電池の総数は、使用される電池の定格出力(例えば、電池の定格電圧)に依存し得る。
【0151】
かかる構成は図4に図示され、ここでは、電源ユニット401は、第1の外郭半体4201a及び第2の外郭半体4201bから形成され、それらは、組み合わせられると完成した外郭4201を形成し、電池410及び電池リード433を封入する。電池410は、正端子410a及び負端子410bを備える。例えば、2つの電池が利用され得る実施形態では、電池は、第1の電池の負端子が電源ユニット外郭4201の遠位端部4301bに実質的に隣接し、かつ第2の電池の正端子が電源ユニット外郭4201の近位端部4301aに実質的に隣接するように、電気的に直列に整列され得る。
【0152】
電源ユニット401は、電池410へのエアロゾル送達デバイスの様々な構成要素の電気的接続を形成するために構成された電池リード433を更に備える。図示されるように、電池リード433は、電池410の端止との電気的接続のために構成された突出部433bを含む。図示される実施形態では、突出部433bは、負端子410bとの電気的接続のために構成される。突出部は、実質的に丸みを帯びて図示されているが、しかしながら、他の構成も包含される。突出部433bを電池410の端子410bに向かって偏向させるために、偏向部材445が含まれてもよい。図示される実施形態では、偏向部材445はばねであるが、しかしながら、更なる実施形態も包含される。偏向部材445は、具体的には、電源ユニット401のエンドキャップ411の接触するために構成されてもよい。該エンドキャップ411は、例えば、圧着、溶接、または糊付などによって、第1の外郭半体4201a及び第2の外郭半体4201bのうちの一方または両方に取着され得、エンドキャップは、金属及びプラスチックを含む任意の材料で作製されてもよい。エンドキャップ411は、所望により透明または透光性であってもよく、例えば、電源ユニット401内に含まれ得る光源の外部可視性を可能にしてもよい。例えば、図1の要素112を参照されたい。かかる実施形態では、偏向部材445は、例えば、第1の外郭半体4201a及び第2の外郭半体4201bのうちの一方または両方に取着されてもよい。いくつかの実施形態では、エンドキャップ411は、クラムシェルへ―ル4201aと4201bとの間に実質的に捕捉されてもよい。
【0153】
電池リード433は、電池410の長さに沿って突出部433bから延在するアーム433aを更に含む。アーム433aは、電源ユニット401の1つ以上の更なる要素、またはエアロゾル送達デバイスの更なる構成要素との電気的接続を提供するように構成され得る。電池リード433は、任意の導電性材料、特に、銅などの金属から形成され得る。有益なことに、電池リード433は、はんだ付けまたは電気的接続部を溶融するための他の手段を必要とすることなく、電池及びエアロゾル送達デバイスの1つ以上の更なる要素との電気的接続を形成するために構成され得る。
【0154】
電源ユニット401は、いくつかの実施形態では、外郭4201の近位端部4301aにおいて取着される基部ユニット424を更に備え得る。本明細書に提供される更なる開示から明らかになる通り、基部ユニット424は、完成した電源ユニット401の要素であってもよく、完成したカートリッジ(図1の要素104を参照)の要素であってもよく、または例えば、電源ユニットをカートリッジに相互接続し得る、エアロゾル送達デバイス(図1の100を参照)の分離した要素であってもよい。
【0155】
基部ユニット424は、第1の直径を有する第1の基部セクション424aと、第1の直径未満である第2の直径を有する第2の基部セクション424bとを含み得る。第1の直径は、電源ユニット401の外郭4201の直径に実質的に類似であり得る。具体的には、第1の基部セクション424aの第1の直径は、外郭が第1の基部セクションに取着され得るように、外郭4201の内径と実質的に同一であり得る。第1の基部セクション424aは、第1の加熱器端子開口部427a及び第2の加熱器端子開口部427bを含んでもよく、これらは、下記に更に説明される通り、加熱器端子が、制御及び/または動力部材に接続するために基部ユニット424内へ入るためのアクセスを提供する。第1及び第2の加熱器端子開口部は、図示されるように、基部ユニットの第1のセクションを画定する壁4424a内に位置付けられる。第1の基部セクション424aは、完成したエアロゾル送達デバイスの使用中に空気がそれを通して吸引され得る吸気口418を更に含み得る。吸気口418は、図示されるように、基部ユニット424の第1のセクション424aを更に画定するように壁から長手方向に延在するスカート4424a’内に位置付けられる。基部ユニット424の第1のセクション424aの壁4424a及びスカート4424a’は、実質的に直角に交わり得る(但し、他の角度配置も包含される)。基部ユニット424は、少なくとも部分的にそこを通って延在する空洞425を含んでもよい。例えば、空洞425は、少なくとも吸気口418から第2の基部セクション424bの開いた端部を通って延在してもよい。本明細書に更に説明される通り、第2の基部セクション424bは、吸気口418を通って吸引された空気が、吸気口を通過し、空洞425を通過し、第2の基部セクション424bを通過し、形成された蒸気と組み合わせるためにカートリッジ内に入るように、カートリッジの一部分と接続してもよい。第2の基部セクション424bは、第1の基部セクション424aの壁4424aから延在する長手方向壁4424bから形成され得、第1の基部セクションのスカート4424a’と実質的に平行であってもよい。スカートは、回転防止要素を含んでもよい(図1を参照)。
【0156】
先に述べた通り、エアロゾル送達デバイスは、制御構成要素及び圧力センサのうちの一方または両方を含んでもよい。いくつかの実施形態では、基部ユニットは、制御構成要素及び圧力センサのうちの一方または両方を含み得る。例えば、PCBは、基部ユニットに装着され(または別様に基部ユニットと組み合わせられ)てもよい。いくつかの実施形態では、PCBは、少なくとも部分的に基部ユニットの内側にあってもよい。
【0157】
基部ユニット524の1つの実施形態が図5aに図示され、これは、基部ユニットの遠位端部5524aを示す。PCB5106は、基部ユニット524の遠位端部5524aに位置付けられ、それが組み込まれるエアロゾル送達デバイスに制御機能を提供するのに必要な回路を含み得る。PCB5106は、具体的には、第1の基部セクション524aのスカート5424a’の内側であり得る。PCB5106は、センサ5108を含み得る。図示されるように、センサ5108は、吸気口418に近接するようにPCB5106の反対側に位置付けられる。いくつかの実施形態では、支持プレート537が、存在してもよく、PCB5106を基部ユニット524の空洞525から実質的にまたは完全に分離してもよい。支持プレート537は、それを通ってカートリッジからの液体が電源ユニット内に入り得ないように、及び/または空気がカートリッジ内に吸引される前に電源ユニットを通って、もしくは電源ユニットから通過しないように、基部ユニット524と液体不透過性または気密性の関係を形成してもよい。センサ5108は、少なくとも部分的に基部ユニット524の空洞525内に位置付けられるように、支持プレート537を通過してもよい。
【0158】
PCB5106は、複数の電気接触部を含み得る。PCB5106は基部ユニット524と組み合わせられ得るため、いくつかの実施形態では、基部ユニットは、複数の電気接触部を含むものとして特徴付けられ得る。図5aの例では、PCB5106は、電池410の正端子410aとの電気的接続のために構成され得る第1の電池接触部5106cを含む。第1の電池接触部5106cは、基部ユニット524と電池410との間の任意の空き空間を橋渡しするのに十分な距離だけPCB5106から突出し得る。PCB5106は、それぞれ、基部ユニット524内の第1の加熱器端子開口部527a及び第2の加熱器端子開口部527bを通過し得る第1及び第2の加熱器端子との電気的接続のために構成された、第1の加熱器接触部5106a及び第2の加熱器接触部5106bを更に含む。
【0159】
基部ユニット524は、PCB5106の対応する対応する接触部と接触するように基部ユニット上に位置付けられ得る第2の電池接触部531を更に含み得る。別法として、第2の電池接触部531は、それ自体が基部ユニット524に取着されるPCB5106上に位置付けられてもよい。図5aに図示されるように、第2の電池接触部531は、基部ユニット524の第1の基部セクション524aに接続され、PCB5106は、それと電気的に接続している。第2の電池接触部531は、電池410の負端子410bとの電気的接続のために構成され得る。第2の電池接触部531と電池410の負端子410bとの間の電気的接続は、電池リード433を介してもよい。第2の電池接触部531は、多様な位置を通る電池リード433との接触を確実にするように十分にサイズ決めされ得る。いくつかの実施形態では、第2の電池接触部531は、電池リード433の一部分を受容するように成形され得る。例えば、第2の電池接触部531は、実質的に管状であってもよく、電池リード433は、電気的接続を維持するために。第2の電池接触部の管状部分内に摺動してもよい。別法として、第2の電池接触部531及び電池リード433を相互接続するために、クリップが使用されてもよい。かかる構成は、第2の電池接触部531と電池リード433との間の電気的接続部が、溶融されていない-すなわち、接続部を形成または固定するためにはんだ付けを必要としないことを可能にし得る。
【0160】
基部ユニット524の近位端部5524bは、図5bに見ることができる。ここに見られるように、空洞525は、第2の基部セクション524bを通って延在し、その結果、支持プレート537を見ることができる。同様に、第1の加熱器接触部5106a及び第2の加熱器接触部5106bは、それぞれ、第1の基部セクション524aの壁5424a内の第1の加熱器端子開口部527a及び第2の加熱器端子開口部527bを通して見ることができる。
【0161】
電源ユニットは、別個にまたは基部ユニットと組み合わせて、エアロゾル送達デバイスの形成に利用され得る。具体的には、電源ユニットは、噴霧器を含み、エアロゾル形成組成物を受容及び貯蔵するために構成された、カートリッジと組み合わせられ得る。更により具体的には、カートリッジは、電源ユニット、基部ユニット、及びカートリッジが一緒にエアロゾル送達デバイスを形成するように、基部ユニットの近位端部への取着のために構成され得る。本明細書に説明される電源ユニット及び/または基部ユニットとの組み合わせのために構成され得るカートリッジは、2014年5月23日出願のBrinkleyらの米国特許出願第14/286,552号に説明されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0162】
電源ユニットとの組み合わせのために構成されたカートリッジ604の例示的な実施形態が、図6に示される。ここに示されるように、カートリッジ604は、貯蔵部644をその中に有する細長い外郭603を備える。貯蔵部644は、例えば、繊維性マット(例えば、酢酸セルロース)であってもよいが、他の種類の貯蔵部(例えば、容器)も包含される。液体輸送要素636は、加熱器634と組み合わせられて、噴霧器を形成し得る。液体輸送要素636は、例示される実施形態では、具体的には少なくとも部分的に貯蔵部644を通って延在し得る。加熱器634は、液体輸送要素636の中間点付近に位置付けられ得る。例えば、加熱器634は、液体輸送要素636の周りに巻き付けられた抵抗加熱ワイヤであってもよい。液体輸送要素636の加熱器で巻かれた部分は、貯蔵部644の1つの端部、具体的には、カートリッジ外郭603の近位端部603a付近の貯蔵部の端部から外へ延在してもよい。マウスピース647は、カートリッジ外郭603と、その近位端部603aにおいて組み合わせられてもよい。カートリッジ外郭603の近位端部603aは、吸い口として特徴付けられてもよく、カートリッジ外郭の遠位端部603bは、外郭の接合端部として特徴付けられてもよい。カートリッジ外郭の接合端部及び近位端部4301aは、併せて接続するために構成されてもよい。
【0163】
基部ユニット524は、電源ユニット外郭4201との接続のために構成されてもよい。基部ユニット524は、カートリッジ外郭603との接続のために構成されてもよい。基部ユニット524は、電源ユニット外郭4201及びカートリッジ外郭603の両方との接続のために構成されてもよい。
【0164】
カートリッジ604は、カートリッジを通る気流を方向付けるために構成され得る細長い流管648をさらに含み得る。具体的には、流管648は、そこを通って延在する中央気流通路648aを含み得る。流管648は、基部ユニット524との物理的な接続、基部ユニットとの電気的接続、または基部ユニットとの物理的及び電気的な接続の両方のために更に構成され得る。
【0165】
いくつかの実施形態では、第2の基部セクション524bの近位端部5524bは、例えば、中央気流通路648aへの少なくとも部分的な挿入などを通じて、流管648に係合するように構成され得る。かかる物理的な接続により、カートリッジ604のマウスピース647を吸引するとき、空気は、基部ユニット424の吸気口418に進入し、空洞425を通過し、流管648の中央気流通路648aに進入し、液体輸送要素636と組み合わせた加熱器634を横切り、マウスピースから出ることができる。
【0166】
流管648は、第1の加熱器端子649a及び第2の加熱器端子649bを含み、かかる端子は、具体的には、カートリッジと基部ユニット524との間に電気的接続を確立するために構成され得る。例えば、流管648の端部からカートリッジ外郭603の遠位端部603b付近に延在する加熱器端子の端部は、PCB5106の第1の加熱器接触部5106a及び第2の加熱器接触部5106bとの電気的接続を作り出すために、第1の加熱器端子527a及び第2の加熱器端子527bへの挿入のために構成され得る。したがって、加熱器端子は、基部ユニット524との電気的接続のために構成され得る。加熱器端子(527a、527b)は、流管648を通って延在するものとして特徴付けられてもよい。図示される実施形態では、加熱器端子(527a、527b)は、流管648と一体化され、流管のフランジ675を通って延在する。
【0167】
エアロゾル送達デバイスの形成は、基部ユニットを電源ユニット外郭及びカートリッジ外郭のうちの一方に取着し、次に電源ユニット外郭及びカートリッジ外郭のうちのもう一方をそれに取着することを含み得る。いくつかの実施形態では、基部ユニットは、カートリッジの流管に取着され得、この組み合わせは、電源ユニット外郭の第1及び第2の半体を接続する前に電源ユニットと組み合わせられ得る。この様式では、基部ユニット上の第2の電池接触部は、電池リードと電気的に接続して位置付けられ得る。電源ユニット外郭の2つの半体は、次に相互接続され得る。かかる接続は、更なる保持手段が必要とされないように、カートリッジ外郭との実質的に密な嵌合を提供してもよい。エアロゾル送達デバイスの周囲にラベルが定置されてもよく、そのラベルの存在は、電源ユニット外郭及びカートリッジ外郭の相互接続を更に維持してもよい。いくつかの実施形態では、糊付、溶接、または圧着などが、電源ユニット外郭及びカートリッジ外郭の相互接続に使用されてもよい。
【0168】
いくつかの実施形態では、エアロゾル送達デバイスを形成するための方法は、電源ユニット外郭の第1の外郭半体を提供することを含み得る。上述の通り、第1の外郭半体は、電源ユニット外郭である細長いクラムシェルを形成するための第2の外郭半体への取着のために構成され得る。したがって、電源ユニットクラムシェルは、その長手方向軸に沿って第1の半体及び第2の半体に分割されるものとして特徴付けられ得る。本組み立て方法は、電池リード及び電池(または複数の電池)を第1の外郭半体内に定置することを更に含み得る。この定置は、電池リードの突出部が電池の第1の端子と電気的に接続する、及び電池リードのアームが電池の長さに沿って突出部から延在するようであり得る。具体的には、電池リード突出部は、電池の負端子と電気的に接続しているように構成され得、電池リードのアームは、電池の正端子と電気的に接続しているように構成され得る(基部ユニット上の電池接触部などの1つ以上の相互接続要素の使用を含む)。本組み立て方法は、上述される様々な要素を含み得る基部ユニットを提供することを更に含み得る。例えば、基部ユニットは、PCBと、圧力センサと、電池の正端子との電気的接続のために構成された第1の電池接触部と、電池リードのアームとの電気的接続のために構成された第2の電池接触部とを備え得る。第1の電池接触部は、PCBの一部であり得、第2の電池接触部は、基部ユニットに取着され得るか、PCBに取着され得るか、または基部ユニット及びPCBの両方に取着され得る。本組み立て方法は、本明細書に説明されるカートリッジを提供することを更に含み得る。例えば、カートリッジは、エアロゾル形成組成物用の貯蔵部、加熱器、貯蔵部と加熱器との間のエアロゾル形成組成物の輸送のために構成された液体輸送要素、及び加熱器端子を収容する、外郭を備え得る。本組み立て方法は、カートリッジ、基部ユニット、及び第1の外郭半体を、加熱器端子が基部ユニットと電気的に接続し、基部ユニットの第1の電池接触部が電池の第2の端子(この例では正端子)と電気的に接続し、基部ユニットの第2の電池接触部が電池リードのアームと電気的に接続する(これは、最終的に電池の負端子との電気的接続を提供する)ように組み合わせることを更に含み得る。本組み立て方法は、第2の外郭半体を第1の外郭半体と対にすることを更に含み得る。電源ユニット外郭、カートリッジ外郭、及び基部ユニットの接続は、クラムシェルを基部ユニット及びカートリッジ外郭のうちの一方または両方へ圧着すること、レーザー溶接すること、及び糊付することのうちの1つ以上を含み得る。
【0169】
前述の内容に加えて、本開示は、それによって加熱器と電源ユニットとの間に電気的接続が提供され得る代替的な構成を包含する。かかる構成としては、例えば、本明細書に別段に説明されるような流管及び基部ユニットのうちの一方または両方の修正が挙げられ得る。構成は、カートリッジ及び制御体の取り外し可能な取着に特に関連し得る。したがって、制御体は、再使用可能であってもよい(すなわち、再充電可能な電池及び充電要素を含む)。構成は更に、カートリッジ及び制御体の非取り外し可能な取着の固定に特に関連してもよい。
【0170】
図7a及び7bに図示される実施形態では、加熱器端子749a及び749bは、電源ユニット収容部と組み合わせて、それらの間に実質的に恒久的な係合を提供するように、基部ユニット724との横方向に摺動する配置のために構成され得る。基部ユニット724は、センサ7108を有するPCB7106、第1の電池接触部7106c、及び第2の電池接触部731を含み得る。基部ユニット724は、カートリッジユニット(図6参照)の流管748に係合するように構成され得、その流管は、実質的にL字型である(すなわち、流管の長手方向軸に実質的に平行な延長部と、流管の長手方向軸に実質的に垂直な突出部とを含む)第1の加熱器端子749a及び第2の加熱器端子749bを含み得るが、但し、他の類似の構造も包含される。組み立て品において、第1及び第2の加熱器端子(749a及び749b)は、加熱器端子上の突出部が基部ユニットの下に位置付けられ、加熱器端子の延長部が基部ユニットの側面に沿うように、基部ユニット724の周囲を摺動する。この様式において、基部ユニットは、流管748及び加熱器端子(749a及び749b)によって実質的に支えられ、流管は、長手方向の動きを介して基部ユニットから脱係合され得ない。組み合わせられた流管748及び基部ユニット724が電源ユニット外郭(図4の要素4201を参照)内に位置付けられると、摺動関係はもはや可能ではなく、実質的に恒久的な取着が提供される。構成される通り、第1の加熱器端子749aは、PCB7106の第1の加熱器接触部7106aと電気的に接続しており、第2の加熱器端子749bは、PCBの第2の加熱器接触部7106bと電気的に接続している。構築物は、センサ7108を実質的に被覆して電気的短絡を防止する絶縁体キャップ781を更に含み得る。絶縁体キャップ781は、センサへの流体のアクセスを提供するための開口788を含み得る。
【0171】
図8a及び8bに図示される実施形態では、加熱器端子849a及び849bは、基部ユニット824の加熱器接触部8106a及び8106bと長手方向に係合して、それらの間の実質的に取り外し可能な係合を提供するように構成され得る。具体的には、基部ユニット824は、センサ8108を有するPCB8106、第1の電池接触部8106c、及び第2の電池接触部831を含み得る。基部ユニット824は、カートリッジユニット(図6参照)の流管848に係合するように構成され得、その流管は、そこから延在する第1の加熱器端子849a及び第2の加熱器端子849bを含み得る。組み立て品において、第1及び第2の加熱器端子(849a及び849b)は、基部ユニット824から上方に延在する第1及び第2の加熱器接触部(8106a及び8106b)との「ワイピング(wiping)」接続を作り出す。第1及び第2の加熱器端子(849a及び849b)及びまたは第1及び第2の加熱器接触部(8106a及び8106b)は、加熱器端子及び加熱器接触部がワイピング接続を作り出すときに一緒に偏向されるように、可撓性(すなわち、ばね特徴を呈す)であり得る。図示されるように、加熱器端子及び加熱器接触部は、電気的接続の作成においてそれらの間の接続をより良く促進するように成形されたセクションを含む。この様式では、基部ユニット824及び流管848は、それによって加熱器端子と加熱器接触部との係合がそれらの間の構造的接続に関与する、実質的に長手方向の圧入を呈してもよい。加熱器端子及び加熱器接触部がワイピング接続を作り出す流管848と基部ユニット824との間の空間を封入するために、中間収容部880が、含まれてもよく、(図8aに図示される中間収容部の部分断面に見られるように)外壁881及び内側プレート882から形成されてもよい。かかる構造により、環状の空隙883は、ワイピング接続が生じるために空間を提供し、中間収容部は、電気的短絡を実質的に防止するように機能し得る。中間収容部880は、流管及び基部ユニットが接続されていないときの部品の損失を防止するために、基部ユニット824及び流管848のうちの1つに恒久的にまたは取り外し可能に接続されてもよい。基部ユニット824を含む電源ユニットが再使用可能な構成要素であり、流管848を含むカートリッジが使い捨ての構成要素である特定の実施形態では、中間収容部880は、具体的には、基部ユニットに恒久的に係合されてもよい。他の実施形態では、中間収容部880は、電源ユニット外郭またはカートリッジ外郭と恒久的にまたは取り外し可能に係合されてもよい。
【0172】
前述の開示は、クラムシェル構造の使用に関連してエアロゾル送達デバイス(またはその電源ユニット)の実施形態を説明し得るが、デバイスの更なる構成要素が、一体型の外郭(すなわち、長手方向に分離可能ではない管)と共に利用されてもよいことが理解される。したがって、いくつかの実施形態では、本開示は、管が電源ユニット外郭として(すなわち、図4の第1の外郭半体4201a及び第2の外郭半体4201bの代わりに)提供され得る「差し込み式」構築物に関する。具体的には、一体型の外郭が提供され得(エンドキャップを含む)、偏向部材445、電池リード433、及び電池410が、連続して外郭内に投入されてもよい。その後、基部ユニット424が追加されてもよい。所望により、基部ユニットは、電源ユニット外郭に追加される前にカートリッジに(例えば、図8a及び図8bに関連して上述されるように、流管に)接続されてもよい。上述する実施形態のうちのいずれも、この様式で一体型の管とともに利用されてもよい。
【0173】
本開示が関連する技術分野の当業者であれば、前述の説明及び関連する図面において提示された教示を利用して、本開示の多くの変更形態及び他の実施形態を発想するであろう。したがって、本開示が、本明細書において開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、変更形態及び他の実施形態が、添付の特許請求の範囲内に含まれるよう意図されるということが理解されるべきである。特定の用語が本明細書で用いられているものの、これらは一般的意味及び説明的意味で使用されているに過ぎず、限定を目的とするものではない。
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6
図7a
図7b
図8a
図8b