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特許7314322文書の保管及び閲覧が容易なストレージトレイ
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  • 特許-文書の保管及び閲覧が容易なストレージトレイ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-14
(45)【発行日】2023-07-25
(54)【発明の名称】文書の保管及び閲覧が容易なストレージトレイ
(51)【国際特許分類】
   B65D 71/54 20060101AFI20230718BHJP
   B65D 5/38 20060101ALI20230718BHJP
   B65D 85/00 20060101ALI20230718BHJP
   B42F 7/14 20060101ALI20230718BHJP
【FI】
B65D71/54
B65D5/38 A
B65D85/00 D
B42F7/14
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021576000
(86)(22)【出願日】2021-11-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-07
(86)【国際出願番号】 KR2021015711
(87)【国際公開番号】W WO2022169069
(87)【国際公開日】2022-08-11
【審査請求日】2021-12-17
(31)【優先権主張番号】10-2021-0014976
(32)【優先日】2021-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0053752
(32)【優先日】2021-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521318745
【氏名又は名称】ジョン ドチョン
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ドチョン
【審査官】田中 一正
(56)【参考文献】
【文献】特公昭62-018357(JP,B2)
【文献】特開2011-105344(JP,A)
【文献】実開平06-020289(JP,U)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0068081(KR,A)
【文献】特開平04-095892(JP,A)
【文献】特開2012-162289(JP,A)
【文献】特開平10-157704(JP,A)
【文献】特開2011-016542(JP,A)
【文献】実開昭62-127984(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 71/54
B65D 5/38
B65D 85/00
B42F 7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に蓋が設けられ、直方体状の内部スペースを有する保管ケースと、
前記保管ケースの内部スペースへ摺動することにより収納されるトレイと、を含み、
前記トレイは、
前記保管ケースの内壁と平行に配置された状態で摺動して組み立てられる板状のトレイボディー部と、
前記トレイボディー部の上端縁部の中央に設けられて前記トレイボディー部より一体として延長しており、前記蓋の動作により前記トレイボディー部の上端縁部で前記トレイボディー部に対して前記保管ケースの内部に向けてフォルディング可能に形成された突部と、
前記トレイボディー部の下端縁部で前記トレイボディー部より垂直に延長される片持梁状の底部と、
前記トレイボディー部と平行になるように、前記底部より上方に向けてフォルディングされた片持梁状の離脱防止部と、を含み、
前記突部の横の長さ(H3)は、前記トレイボディー部の横の長さ(H2)の3%~25%であり、且つ、前記突部の縦の長さ(V3)は、前記保管ケースの内部スペースの厚さ(D1)の30%~95%であり、
前記離脱防止部の両端部は、斜めに切り込まれるか、又は角丸めされており、
前記離脱防止部の縦の長さ(V4)は、前記トレイボディー部の縦の長さ(V2)の3%~50%であることを特徴とする、文書の保管及び閲覧が容易なストレージトレイ。
【請求項2】
前記底部の厚さは、前記保管ケースの内部スペースの厚さの90%~98%であることを特徴とする、請求項1に記載の文書の保管及び閲覧が容易なストレージトレイ。
【請求項3】
前記トレイボディー部には、ダイカットによる装飾用の抜き型が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の文書の保管及び閲覧が容易なストレージトレイ。
【請求項4】
前記トレイボディー部には、装飾用の写真、模様、色、及びデザインされた図案のうち、少なくともいずれかが印刷されるか、又は、文書以外の保管物が付着されていることを特徴とする、請求項1に記載の文書の保管及び閲覧が容易なストレージトレイ。
【請求項5】
前記トレイの表面と裏面のうち、少なくとも一面は艶無しラミネート又は艶有りラミネートによりコーティング処理されていることを特徴とする、請求項1に記載の文書の保管及び閲覧が容易なストレージトレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書を保管するためのストレージトレイであって、詳細には、文書をトレイに収納し、保管ケースで保管できるストレージトレイに関するものである。
【背景技術】
【0002】
通常、文書を長期保管するためには、ファイリングをする。ファイリングには、多数の紙を束ねるために、穿孔して綴る方式や、バインダーに挟める方式、スプリングを用いて綴る方式、接着剤を用いて束ねる方式等が使用される。
【0003】
ところで、このように文書保管のためのファイリングをする際には、時間と手間がかかる問題があり、更に、従来の場合、書類をパンチング(punching)する場合や、バインダーに挟めるためにステープラー(stapler)の針をとる場合に、書類が破れる恐れがある。また、接着剤を用いて束ねる場合においても、書類の損傷を起こし兼ねない問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、前述のような問題を解決するために案出されたもので、文書の損傷を起こさずに、文書を容易に保管及び閲覧できるように改善された構造のストレージトレイを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明に係る文書の保管及び閲覧が容易なストレージトレイは、上部に蓋が設けられ、直方体状の内部スペースを有する保管ケースと、前記保管ケースの内部スペースへ摺動することにより収納されるトレイと、を含み、前記トレイは、前記保管ケースの内壁と平行に配置された状態で摺動して組み立てられる板状のトレイボディー部と、前記トレイボディー部の上端縁部の中央に設けられて前記トレイボディー部より一体として延長しており、前記トレイボディー部の上端縁部で前記トレイボディー部に対してフォルディング可能に形成された突部と、前記トレイボディー部の下端縁部で前記トレイボディー部より垂直に延長される片持梁状の底部と、前記トレイボディー部と平行になるように、前記底部より上方に向けてフォルディングされた片持梁状の離脱防止部と、を含み、前記突部の横の長さH3は、前記トレイボディー部の横の長さH2の3%~25%であり、前記離脱防止部の両端部は、斜めに切り込まれるか、又は角丸めされており、前記離脱防止部の縦の長さV4は、前記トレイボディー部の縦の長さV2の3%~50%である。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る文書の保管及び閲覧が容易なストレージトレイは、保管ケースに摺動することで収納されるトレイを有することにより、保管される文書の損傷を防止し、更に、文書の速やかな収納や、収納された文書を閲覧できる効果を有する。
【0007】
また、本発明に係るトレイは、広げられた板材を曲げることにより製造できる構造のため、製造コストが安いメリットがある。
【0008】
また、本発明に係る保管ケースは、従来、文書ファイリングの際に使用されていたプラスチックや金属材のように環境に優しくない部品が用いられず、単一材質で構成できるため、環境汚染を大いに抑制することができる。
【0009】
更に、本発明に係る文書の保管及び閲覧が容易なストレージトレイは、文書だけでなく、様々なパッケージング産業においても有効に活用可能なメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係る文書の保管及び閲覧が容易なストレージトレイの分離斜視図である。
図2図1に示されたトレイと保管ケースが結合した状態を示す図である。
図3図1に示されたトレイの展開図である。
図4図2に示されたIV-IV線に沿った断面図である。
図5図1に示された保管ケースに文書を収納又は取り出す場合を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係る好ましい実施例について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明に係る文書の保管及び閲覧が容易なストレージトレイの分離斜視図である。図2は、図1に示されたトレイと保管ケースが結合した状態を示す図である。図3は、図1に示されたトレイの展開図である。図4は、図2に示されたIV- IV線に沿った断面図である。図5は、図1に示された保管ケースに文書を収納又は取り出す状態を示す図である。
【0013】
図1図5を参照すると、本発明に係る文書の保管及び閲覧が容易なストレージトレイ10(以下、「ストレージトレイ」という)は、保管ケース20と、トレイ30を含む。
【0014】
保管ケース20は、上部に蓋22が設けられ、直方体状の内部スペースを有するボックス形状の構造となっている。保管ケース20は、例えば、紙、繊維、木材、ゴム、又は合成樹脂等の材質からなる。保管ケース20は、例えば、板状の紙を切断して曲げることにより作製することができる。また、蓋22は、保管ケース20と一体のように形成することができる。一方で、保管ケース20の下部は、上部と同様に開閉できる構造であっても良く、塞がった構造でも良い。
【0015】
トレイ30は、保管ケース20の内部スペースに摺動することにより収納される部材である。トレイ30は、例えば、板材を切断及び曲げ加工することにより形成される。トレイ30は、例えば、紙、繊維、木材、ゴム、又は合成樹脂等の材質からなる。トレイ30が紙で作製される場合、使用される紙の重量は、坪量で200g/m2~300g/m2であることが好ましい。紙の重量が坪量で100g/m2未満の場合は、強度が足りない問題がある。トレイ30を構成する板材の厚さは、保管ケース20を構成する板材の厚さよりも厚いことが好ましい。トレイ30を大きさは、保管ケース20の内部スペースの大きさとほぼ同等に構成することが好ましい。トレイ30は、保管ケース20にぴったりと収容されるように、作製することが好ましい。トレイ30が大きすぎると、保管ケース20の内部スペースに収容できず、一方で、トレイ30が小さすぎると、保管ケース20との間で隙間が生じて、トレイ30が保管ケース20に固定されない問題がある。
【0016】
トレイ30がゴムや合成樹脂からなる場合、射出成形により金型で作製することができる。図面に示された実施例において、トレイ30は紙を折ることにより作製される。
【0017】
トレイ30は、トレイボディー部32と、突部34と、底部36と、離脱防止部38を含む。
【0018】
トレイボディー部32は、長方形からなる板状の部材である。トレイボディー部32は、保管ケース20の内壁と平行に配置された状態で保管ケース20へ摺動して組み立てられる。トレイボディー部の縦の長さV2は、保管ケースの内部スペースの縦の長さV1に比べて、同等か僅かに短いことが好ましい。トレイボディー部の横の長さH2は、保管ケースの内部スペースの横の長さH1とほぼ同等にすることが好ましい。より具体的には、トレイボディー部の横の長さH2は、保管ケースの内部スペースの横の長さH1の90%~98%であることが好ましい。トレイボディー部32には、ダイカット(die cut)により装飾用の抜き型を形成することができる。ダイカット(die cut)は、印刷業界では、いわゆる、「トムソン加工」と呼ばれる場合がある。また、トレイボディー部32には、装飾用の写真、模様、色、及びデザインされた図案のうち、少なくともいずれかを印刷することができる。また、トレイボディー部32は、一面または両面に装飾用の模様を形成することができる。なお、トレイボディー部32に形成される写真や、模様、色等の構成は、接着剤や両面テープのような手段によりボディー部32の表面に付着することもできる。また、トレイボディー部32には、接着剤や両面テープのような手段により、文書ではない他の形態の保管物を付着することもできる。この場合、他の形態の保管物としては、例えば、タイレノール(登録商標)のような薬の包装容器や、緑茶のティーバッグ等を採用することができる。
【0019】
突部34は、トレイボディー部32の上端縁部の中央に設けられる。突部34は、トレイボディー部32より一体として延長している。突部34は、保管ケース20の内部スペースに収容された文書100を取り出す際に、トレイ30に外力をかけられる取っ手として機能する。突部34は、外力により、トレイボディー部32に対して折ることができる。より具体的には、突部34は、トレイボディー部32の上端縁部でトレイボディー部32に対してフォルディング可能に形成される。トレイボディー部32と突部34の境界線は、押し加工により、折り線を有することが好ましい。押し加工により、突部34は、保管ケース20の蓋22を閉める際に自然と内部に向けてフォルディングされる。文書100を取り出す際に、突部34は、指で摘まんで外力をかけられる取っ手として機能する。突部34の縦の長さV3は、保管ケース20の内部スペースの厚さD1を超えないことが好ましい。より具体的には、突部の縦の長さV3は、保管ケースの内部スペースの厚さD1の30%~95%であることが好ましい。突部34の横の長さH3は、トレイボディー部32の横の長さH2よりも短いことが好ましい。より具体的には、突部34の横の長さH3は、トレイボディー部32の横の長さH2の3%~25%であることが好ましい。突部34の横の長さH3がトレイボディー部32の横の長さH2の3%未満の場合は、突部34をよく摘まめない問題がある。突部の横の長さH3がトレイボディー部の横の長さH2の25%を超える場合は、紙の浪費が大きくて経済的でない問題がある。
【0020】
突部34は、長方形として図示されているが、他にも、四角形、半円形、三角形、ロゴの形状、雲の形状等により種々構成することができる。なお、突部34には、赤、橙色、黄色、緑、青といった自然の全ての色を塗ることができる。突部34には、保管された文書100の分類情報を記載または表示することができる。
【0021】
底部36は、トレイボディー部32の下端縁部でトレイボディー部32より垂直に延長される片持梁状の板状部材である。即ち、底部36は、トレイボディー部32の下端より保管ケース20の底面と平行に伸びて形成される。底部36とトレイボディー部32の境界線は、押し加工により、折り線を有することができる。底部36の厚さD2は、保管ケースの内部スペースの厚さD1とほぼ同等であることが好ましい。より具体的には、底部の厚さD2は、保管ケースの内部スペースの厚さD1の90%~98%であることが好ましい。底部の厚さD2が保管ケースの内部スペースの厚さD1の90%未満の場合、保管ケース30の内部スペースにおいて文書100を保管できない空いたスペースが過度に生じるため効果的ではなく、更に、文書100を取り出す際に、文書100がトレイ30から離脱して保管ケース20より落ちる問題がある。一方で、底部36の厚さD2が保管ケースの内部スペースの厚さD1の98%を超える場合は、トレイ30の収納及び分離がスムーズでない問題がある。
【0022】
離脱防止部38は、底部36より延長された部材である。離脱防止部38は、トレイボディー部32と平行になるように、底部36の端部より上方に向けてフォルディングされた片持梁状の部材である。離脱防止部38は、底部36に支持される文書100が底部の厚さD2方向に離脱することを防止する。離脱防止部38は、トレイ30に収容された文書100が底部より落下することを防止し、保管ケース20に保管される文書100の下部を包む。これにより、保管ケース20から文書100を取り出す際に、トレイ30を持ち上げることにより、文書100がトレイ30とともにこぼれることなく上方へ取り出される。離脱防止部38と底部36の境界線は、押し加工により、折り線を有することができる。離脱防止部の横の長さH4は、トレイボディー部の横の長さH2と同等のようにすることができる。離脱防止部の両端部は、斜めに切り込むか、又は角丸めにすることができる。離脱防止部の縦の長さV4は、トレイボディー部の縦の長さV2の3%~50%であることが好ましい。離脱防止部の縦の長さV4がトレイボディー部の縦の長さV2の3%未満の場合、文書100が底部36より離脱しやすくなる問題がある。一方で、離脱防止部の縦の長さV4がトレイボディー部の縦の長さV2の50%を超える場合は、紙の浪費が大きくて効率的でない問題がある。なお、保管ケース20の内部スペースの厚さD1が厚いほど、離脱防止部の縦の長さV4がトレイボディー部の縦の長さV2の50%に近いことが好ましい。
【0023】
トレイ30が特殊な紙ではなく一般の紙で作製される場合、トレイ30の表面と裏面のうち、少なくとも一面は、艶無しラミネート又は艶有りラミネートによりコーティング処理を施すことが好ましい。トレイ30に対しコーティング処理を行った場合、強度向上や湿気防止の効果がある。特に、保管ケース20の内側に色等を含む図案等が印刷されている場合、トレイ30へインクが滲むことを防止できる。
【0024】
以下では、上述の構成を有するストレージトレイ10の作用・効果について、文書100をトレイ30に収納したうえで保管ケース20に保管するプロセスや、保管された文書100を閲覧するために取り出すプロセスを例として詳細に説明する。
【0025】
まず、文書100を保管するために、文書100をトレイ30に収納する。文書100をトレイ30に収納する方法については、トレイボディー部32を地面と平行にした状態で、保管する文書100をトレイ30の上に置いて積載する。そして、文書100が底部36の長さほど積ったら、トレイ30を立てて保管ケース20に摺動させることにより結合させる。続いて、保管ケース20に設けられた蓋22を閉める。蓋22を閉めることにより、突部34は、蓋22に押される力により曲げられ、図4に示されるように蓋22に対し平行に折られる。このようなプロセスによると、文書100を容易に保管することができる。また、文書100に対し別途のファイリングが不要なため、文書100の損傷を起こさない効果が得られる。また、ファイリング作業が不要なため、ユーザの時間や手間を省くことができる。
【0026】
ここに、保管された文書100を閲覧するために、ストレージトレイ10から文書100を取り出すプロセスについて説明する。まず、閉められた蓋22を開ける。そして、蓋22が開いた状態で、図5に示されるように、ユーザの手で突部34を摘まんでトレイ30を上方へ持ち上げる。これにより、文書100が収納されたトレイ30が保管ケース20から分離される。そして、分離されたトレイ30を地面と平行に置くか、又は地面と垂直な状態に立てて、必要な文書100をトレイ30から取り出し容易に閲覧することができる。
【0027】
このように、本発明に係る文書の保管及び閲覧が容易なストレージトレイは、保管ケースに摺動することで収納されるトレイを有することにより、保管される文書の損傷を防止し、更に、文書の速やかな収納や、収納された文書を閲覧できる効果を有する。また、本発明に係るトレイは、広げられた板材を曲げることにより製造できる構造のため、製造コストが安いメリットがある。また、本発明に係る保管ケースは、従来、文書ファイリングの際に使用されていたプラスチックや金属材のように環境に優しくない部品が用いられず、単一材質で構成できるため、環境汚染を大いに抑制することができるメリットを有する。更に、本発明に係る文書の保管及び閲覧が容易なストレージトレイは、文書だけでなく、様々なパッケージング産業においても有効に活用可能なメリットがある。
【0028】
以上で、本発明の好ましい実施例を挙げて詳細に説明したが、本発明は、上記実施例に制限されず、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者ならば、本発明の技術的思想の範囲内で種々の変更等をかけることが可能である。
【0029】
上記の目的を達成するために、本発明に係る文書の保管及び閲覧が容易なストレージトレイは、上部に蓋が設けられ、直方体状の内部スペースを有する保管ケースと、前記保管ケースの内部スペースに摺動することにより収納されるトレイと、を含み、前記トレイは、前記保管ケースの内壁と平行に配置された状態で摺動して組み立てられる板状のトレイボディー部と、前記トレイボディー部の上端縁部の中央に設けられ、前記トレイボディー部より一体として延長しており、前記トレイボディー部の上端縁部で前記トレイボディー部に対してフォルディング可能に形成された突部と、前記トレイボディー部の下端縁部で前記トレイボディー部より垂直に延長される片持梁状の底部と、前記トレイボディー部に平行となるように、前記底部より上方に向けてフォルディングされた片持梁状の離脱防止部と、を含み、前記突部の横の長さH3は、前記トレイボディー部の横の長さH2の3%~25%であり、前記離脱防止部の両端部は、斜めに切り込まれているか、又は角丸めされており、前記離脱防止部の縦の長さV4は、前記トレイボディー部の縦の長さV2の3%~50%である。
【0030】
前記突部の縦の長さは、前記保管ケースの内部スペースの厚さの30%~95%であることが好ましい。
【0031】
前記底部の厚さは、前記保管ケースの内部スペースの厚さの90%~98%であることが好ましい。
【0032】
前記トレイボディー部には、ダイカットによる装飾用の抜き型が形成されていることが好ましい。
【0033】
前記トレイボディー部には、装飾用の写真、模様、色、及びデザインされた図案のうち、少なくともいずれかが印刷されるか、又は、文書以外の保管物が付着されていることが好ましい。
【0034】
前記トレイの表面と裏面のうち、少なくとも一面は艶無しラミネート又は艶有りラミネートによりコーティング処理されていることが好ましい。
図1
図2
図3
図4
図5