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特許7314358結核菌感染の診断及び防止のためのマイコバクテリウム・ツベルクローシス由来のアミノ酸配列又はその対応する核酸の使用、並びにそれらに由来する診断キット及びワクチン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-14
(45)【発行日】2023-07-25
(54)【発明の名称】結核菌感染の診断及び防止のためのマイコバクテリウム・ツベルクローシス由来のアミノ酸配列又はその対応する核酸の使用、並びにそれらに由来する診断キット及びワクチン
(51)【国際特許分類】
   G01N 33/68 20060101AFI20230718BHJP
   C07K 7/08 20060101ALI20230718BHJP
   C07K 14/195 20060101ALI20230718BHJP
   C12Q 1/02 20060101ALI20230718BHJP
   C12N 15/31 20060101ALI20230718BHJP
   C12N 15/63 20060101ALI20230718BHJP
   C12N 1/15 20060101ALI20230718BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20230718BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20230718BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20230718BHJP
   C07K 16/12 20060101ALI20230718BHJP
   A61P 31/06 20060101ALI20230718BHJP
   A61P 37/04 20060101ALI20230718BHJP
   A61K 39/04 20060101ALI20230718BHJP
   A61K 38/10 20060101ALI20230718BHJP
   A61K 38/16 20060101ALI20230718BHJP
【FI】
G01N33/68 ZNA
C07K7/08
C07K14/195
C12Q1/02
C12N15/31
C12N15/63 Z
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
C07K16/12
A61P31/06
A61P37/04
A61K39/04
A61K38/10
A61K38/16
【請求項の数】 18
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022080575
(22)【出願日】2022-05-17
(62)【分割の表示】P 2019231026の分割
【原出願日】2011-07-25
(65)【公開番号】P2022110083
(43)【公開日】2022-07-28
【審査請求日】2022-05-18
(31)【優先権主張番号】RM2010A000411
(32)【優先日】2010-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】505167598
【氏名又は名称】セレスティス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000109
【氏名又は名称】弁理士法人特許事務所サイクス
(72)【発明者】
【氏名】マリアーニ フランチェスカ
(72)【発明者】
【氏名】アミコサンテ マッシモ
(72)【発明者】
【氏名】コリッツィ ヴィットリオ
(72)【発明者】
【氏名】サルティーニ チェサレ
【審査官】三木 隆
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2009/060184(WO,A1)
【文献】国際公開第2005/021790(WO,A2)
【文献】特表2010-503846(JP,A)
【文献】特表2004-514451(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0042383(US,A1)
【文献】Giulia Cappeli,Profiling of Mycobacterium tuberculosis gene expression during human macrophage infection upregulation of the alternative sigma factor G, a group of transcriptional regulators, and proteins with unknown function,RESEARCH IN MICROBIOLOGY,2005年,Vol:157, Nr:5,Page(s):445 - 455
【文献】Fouad Seghrouchni,Design of immunogenic peptides from Mycobacterium tuberculosis genes expressed during macrophage infection,TUBERCULOSIS,2009年,Vol:89, Nr:3,Page(s):210 - 217
【文献】S. T. Cole,Deciphering the biology of Mycobacterium tuberculosis from the complete genome sequence,Nature,1998年,Vol.393,Page.537-544
【文献】Simon J. Waddell,The use of microarray analysis to determine the gene expression profiles of Mycobacterium tuberculosis in response to anti-bacterial compounds,Tuberculosis,2004年,Vol.84,Page.263-274
【文献】Monica Losi,QuantiFERON-TB performance enhanced by novel Mycobacterium tuberculosis specific antigens,Eur Respir J,2015年11月19日,Vol.47 No.2,Page.660-664
【文献】G. E. Louw,A Balancing Act: Efflux/Influx in Mycobacterial Drug Resistance,ANTIMICROBIAL AGENTS AND CHEMOTHERAPY,2009年08月,Vol.53 No.8,Page.3181-3189
【文献】WANG Yan,Preliminary study of isoniazid induced single INH resistant mycobacterium tuberculosis putative drug efflux pump gene expression variation,Zhongguo Yiyao Daobao [ISSN: 1673-7210],2014年,Vol.11 No.33,Page.16-19
【文献】Malen H et al.,Definition of novel cell envelope associated proteins in Triton X-114 extracts of Mycobacterium tuberculosis H37Rv,BMC Microbiol,2010年04月,10:132,Pages.1-11
【文献】COLES S T,DECIPHERING THE BIOLOGI OF MYCOBACTERIUM TUBERCULOSIS FROM THE COMPLETE GENOME SEQUENCE,NATURE,1998年06月11日,vol.393,pages.537-544
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 33/68
C07K 7/08
C07K 14/195
C12Q 1/02
C12N 15/31
C12N 15/63
C12N 1/15
C12N 1/19
C12N 1/21
C12N 5/10
C07K 16/12
A61P 31/06
A61P 37/04
A61K 39/04
A61K 38/10
A61K 38/16
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/BIOSIS(STN)
GenBank/EMBL/DDBJ/GeneSeq
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象におけるマイコバクテリウム種による感染症をインビトロで検出するための方法であって、
当該方法は、配列番号54、55、56、57、58、59、60、または61のアミノ酸配列からなるペプチドの存在下で、上記対象からのリンパ球を含む血液試料を、上記リンパ球を刺激してエフェクタ分子を産生するのに十分な時間及び条件下においてインキュベートすること、及び
上記リンパ球による上記エフェクタ分子の放出を測定することを含み、
上記エフェクタ分子の存在又はレベルは、マイコバクテリウム種に感染した対象又はマイコバクテリウム種に以前さらされた対象に由来するリンパ球を示す、方法。
【請求項2】
血液と物質との間におけるインキュベートが試験管で生じる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
上記インキュベートが、さらにヘパリンの存在下で生じる、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
上記インキュベートが、さらに、添加された炭水化物の存在下で生じる、請求項1~3の何れか1項に記載の方法。
【請求項5】
上記インキュベートが、さらにESAT6、CFP10、TB7.7及びPPDから選択されるマイコバクテリウムタンパク質、又はそのペプチド断片、又はそれらに由来するその化学アナログ、又はそれらの混合物の存在下で生じる、請求項1から4の何れか1項に記載の方法。
【請求項6】
上記マイコバクテリウム種が、M.ツベルクローシス(M. tuberculosis)、M.ボビス(M. bovis)、M.ボビスBCG(M. bovis BCG)、M.アフリカナム(M. africanum)、M.カネッティ(M. canetti)、M.カプラエ(M. caprae)、M.ミクロティ(M. microti)、M.ピンニペディイ(M. pinnipedii)、M.アビウム(M. avium)、M.アビウム・パラツベルクローシス(M. Avium paratuberculosis)、M.アビウム・シルバティカム(M. Avium silvaticum)、M.アビウム「ホミニッスイス」(M. Avium "hominissuis")、M.コロンビエンス(M. colombiense)、M.アジアティカム(M. asiaticum)、M.ゴードナエ(M. gordonae)、M.ガストリ(M. gastri)、M.カンサシイ(M. kansasii)、M.ヒベルニアエ(M. hiberniae)、M.ノンクロモゲニカム(M. nonchromogenicum)、M.テラエ(M. terrae)、M.トリビアレ(M. triviale)、M.アルセランス(M. ulcerans)、M.シュードショットシイ(M. pseudoshottsii)、M.ショットシイ(M. shottsii)、M.トリプレックス(M. triplex)、M.ゲナベンス(M. genavense)、M.フロレンティナム(M. florentinum)、M.レンティフラバム(M. lentiflavum)、M.パルストレ(M. palustre)、M.クビカエ(M. kubicae)、M.パラスクロフラセウム(M. parascrofulaceum)、M.ハイデルベルゲンス(M. heidelbergense)、M.インテルジェクツム(M. interjectum)、M.シミアエ(M.simiae)、M.ブランデリ(M.branderi)、M.クッキイ(M. cookii)、M.セラータム(M. celatum)、M.ボヘミカム(M. bohemicum)、M.ヘモフィルム(M. haemophilum)、M.マルモエンス(M. malmoense)、M.スルガイ(M. szulgai)、M.レプラ(M. leprae)、M.レプラムリウム(M. lepraemurium)、M.レプロマトーシス(M. lepromatosis)、M.アフリカナム(M. africanum)、M.ボトニエンス(M. botniense)、M.キマエラ(M. chimaera)、M.コンスピキュウム(M. conspicuum)、M.ドリカム(M. doricum)、M.ファルシノゲネス(M. farcinogenes)、M.ヘッケスホルネンス(M. heckeshornense)、M.イントラセルラレ(M. intracellulare)、M.ラクス(M. lacus)、M.マリナム(M. marinum)、M.モナセンス(M. monacense)、M.モンテフィオレンス(M. montefiorense)、M.ムラーレ(M. murale)、M.ネブラスケンス(M. nebraskense)、M.サスカチェワネンス(M. saskatchewanense)、M.スクロフラセウム(M. scrofulaceum)、M.シモイデイ(M. shimoidei)、M.トゥシアエ(M. tusciae)、M.ゼノピ(M. xenopi)、M.インターメディウム(M. intermedium)、M.アブセサス(M. abscessus)、M.ケロナエ(M. chelonae)、M.ボルレティイ(M. bolletii)、M.フォルトゥイタム(M. fortuitum)、M.フォルトゥイタム亜種アセトアミドリティカム(M.fortuitum subsp. acetamidolyticum)、M.ボエニッキイ(M. boenickei)、M.ペレグリナム(M. peregrinum)、M.ポルシナム(M. porcinum)、M.セネガレンス(M. senegalense)、M.セプティカム(M. septicum)、M.ニューオルレアンセンス(M. neworleansense)、M.ヒューストネンス(M. houstonense)、M.ムコゲニカム(M. mucogenicum)、M.マゲリテンス(M. mageritense)、M.ブリスベネンス(M. brisbanense)、M.コスメティカム(M. cosmeticum)、M.パラフォルトゥイタム(M. parafortuitum)、M.オーストロアフリカーナム(M. austroafricanum)、M.ディエルンホフェリ(M. diernhoferi)、M.ホドレリ(M. hodleri)、M.ネオオーラム(M. neoaurum)、M.フレデリクスバーゲンス(M. frederiksbergense)、M.オーラム(M. aurum)、M.ワクカエ(M. vaccae)、M.チタエ(M. chitae)、M.ファラックス(M. fallax)、M.コンフルエンティス(M. confluentis)、M.フラベッセンス(M. flavescens)、M.マダガスカリエンス(M. madagascariense)、M.フレイ(M. phlei)、M.スメグマチス(M. smegmatis)、M.グッディイ(M. goodii)、M.ウォリンスキイ(M. wolinskyi)、M.サーモレジスティバイル(M. thermoresistibile)、M.ガディウム(M. gadium)、M.コモセンス(M. komossense)、M.オブエンス(M. obuense)、M.スファグニ(M. sphagni)、M.アグリ(M. agri)、M.アイチエンス(M. aichiense)、M.アルベイ(M. alvei)、M.アルペンス(M. arupense)、M.ブルマエ(M. brumae)、M.カナリアセンス(M. canariasense)、M.チュブエンス(M. chubuense)、M.コンセプショネンス(M. conceptionense)、M.ドゥバリイ(M. duvalii)、M.エレファンティス(M. elephantis)、M.ギルバム(M. gilvum)、M.ハシアカム(M. hassiacum)、M.ホルサティカム(M. holsaticum)、M.イムノゲナム(M. immunogenum)、M.マッシリエンス(M. massiliense)、M.モリオカエンス(M. moriokaense)、M.サイクロトレランス(M. psychrotolerans)、M.ピレニボランス(M. pyrenivorans)、M.バンバアレニイ(M. vanbaalenii)、M.プルベリス(M. pulveris)、M.アロシエンス(M. arosiense)、M.オーバネンス(M. aubagnense)、M.カプラエ(M. caprae)、M.クロロフェノリカム(M. chlorophenolicum)、M.フルオロアンテニボランス(M.fluoroanthenivorans)、M.クマモトネンス(M. kumamotonense)、M.ノボカストレンス(M. novocastrense)、M.パルメンス(M. parmense)、M.フォカイクム(M. phocaicum)、M.ポリフェラエ(M. poriferae)、M.ローデシアエ(M. rhodesiae)、M.セオウレンス(M. seoulense)及びM.トーカイエンス(M. tokaiense)から選択される、請求項1から5の何れか1項に記載の方法。
【請求項7】
上記マイコバクテリウム種が、マイコバクテリウム・ツベルクローシスである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
上記対象がヒトである、請求項1から7の何れか1項に記載の方法。
【請求項9】
上記対象が非ヒト動物である、請求項1から7の何れか1項に記載の方法。
【請求項10】
上記エフェクタ分子が、インターフェロンγ、サイトカイン、インターロイキン、及びTNF-αから選択される、請求項1から9の何れか1項に記載の方法。
【請求項11】
上記エフェクタ分子が、インターフェロンγである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
対象におけるマイコバクテリウム・ツベルクローシスによる感染症のインビトロ検出のための方法であって、
当該方法は、上記対象からのリンパ球を含む血液試料を、ESAT6、CFP10、TB7.7、及び/又はPPDの1以上と共にインキュベートすること、並びに、上記リンパ球によるインターフェロンγの放出を測定することを含み、
当該方法は、上記インキュベートが、さらに配列番号54、55、56、57、58、59、60、または61のアミノ酸配列からなるペプチドの存在下で実施されることを特徴とし、
マイコバクテリウム・ツベルクローシスの検出に関する感度及び/又は選択性のレベルが、ESAT6、CFP10、TB7.7、及び/又はPPDだけを用いた場合の感度及び/又は選択性と比較して高い、方法。
【請求項13】
対象が細胞性免疫反応を開始する能力をインビトロで評価するための方法であって、
当該方法は、
マイコバクテリウム種、又はそれに由来するTリンパ球エピトープを含む抗原若しくはタンパク質に感作されたTリンパ球を含む試料を、配列番号54、55、56、57、58、59、60、または61のアミノ酸配列からなるペプチドと、上記リンパ球を刺激してエフェクタ分子を産生するのに十分な時間及び条件下において接触させること、及び
上記リンパ球による上記エフェクタ分子の放出を測定することを含み、
上記エフェクタ分子の存在又はレベルは、細胞性免疫反応を開始する、上記対象の能力を示す、方法。
【請求項14】
配列番号54、55、56、57、58、59、60、または61のアミノ酸配列からなるペプチド。
【請求項15】
請求項14に記載のペプチドをコードする、単離された核酸分子。
【請求項16】
請求項15に記載の核酸分子を含むベクター。
【請求項17】
請求項16に記載のベクターを含む単離された細胞。
【請求項18】
容器を含むキットであって、上記容器は、請求項14に記載の少なくとも1つのペプチド、又は請求項15に記載の少なくとも1つの核酸分子を含む、キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、結核菌感染の診断及び防止のためのマイコバクテリウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis;ヒト型結核菌)由来のアミノ酸配列又はその対応する核酸の使用、並びにそれらに由来する診断キット及びワクチンに関する。
【0002】
より具体的には、本発明は、活動性疾患又は潜在性疾患の診断及び防止に特異的なバイオマーカーの調製のための、現在マイコバクテリウム・ツベルクローシスに感染しているヒトマクロファージ中にインビトロ及びエクスビボで誘導、抑制又は保存されている遺伝子のクラスに属すことを特徴とする遺伝子配列又はその一部、並びに対応するペプチド若しくは保存ペプチド又はタンパク質の使用に言及する。
【0003】
治療法の特異性、迅速性及び効果を保証するには、結核菌感染と活動性疾患の発症の検査室診断が非常に重要である。
【0004】
現在用いられている活動性結核菌疾患の診断手順は顕微鏡、培養又は分子学的な方法に基づいている。顕微鏡検査で陽性の結果を得るためには、生体試料中のマイコバクテリアの濃度が高い(5~10000個/mL)ことが必要であり、この検査ではMTB(マイコバクテリウム・ツベルクローシス)と非結核性マイコバクテリアを識別できず特異性が低いことから、その感度は通常60%を下回る。
【0005】
培養試験については、当該試験法を使用してもその医療報告が許容できる時間内で実施される保障がない。実際、MTBのコロニーは、インビトロでは細菌の成長が遅いため、固体又は液体培地に播種してから10~24日経過しないと視認できない(1)。さらに、培養試験は感度が高いと考えられているが、約10~30%の割合で偽陰性の結果を生じ、かつ高価である。
【0006】
分子生物学的試験は感度及び特異性が高く、感度は培養試験と同等であり、かつ、MTBと非結核性マイコバクテリアを迅速に識別することができる。しかしながら、試料に含まれるマイコバクテリアの濃度が低い場合、即ち顕微鏡検査で陰性になる場合にはその感度は有意に低く、また高度に専門化した研究所でしか使用できなく、非常に高価である。
【0007】
結核は未だに世界的規模の公衆衛生緊急事態であり、発生率が高い国では効果的な診断と計画されるべき治療プログラムに必要とされる経済資源が不足しており、発生率の低い先進工業国では感染集団区分を診断するのが難しい。
【0008】
現在、発生率が高い国では、TB(結核)の有効な診断はMTBの顕微鏡検査(感度40~90%)と培養に2~6週間の待機時間を要する培養試験(感度70~90%)に基づいている。発生率の低い先進工業国では、TBの有効な診断は顕微鏡検査と培養試験に基づいており、非結核性MTBとマイコバクテリアの識別又は顕微鏡検査陰性の試料の診断は分子学的試験に基づいている(感度70~90%)。
【0009】
潜在性結核菌感染又は非活動性結核菌感染の診断については、従来の診断検査は、インビボで行う経済的かつ迅速な診断検査であるツベルクリン皮膚試験であり、この試験は約50年の間に標準化され、感染を正確かつ迅速に検出することができるため、結核菌感染の頻度と流行に関する必須の疫学的調査が実施可能である。公衆衛生の観点からは、ツベルクリン試験によって、世界的な疾患のコントロールを達成するために感染頻度と流行の監視が可能となり、予防医学及び臨床医学の観点からは、活動性TB保菌者との接触による感染を特定することが可能となり、新症例の発症の防止を目的とする結核菌感染に対する治療的防御を確立することができた。それ故、潜在性感染の診断は、発生頻度の高い国と低い国の両方にとって、結核との闘いの基本的な要素である。
【0010】
様々な細胞免疫学的および分子免疫学的な事項から、インビトロでのMTB又はその抗原との接触が、インターフェロンγ(IFN-γ)の高産生に特徴付けられる強い細胞性反応を誘発することが明らかとなった。この事により、マイコバクテリウム又はその抗原に対する反応として、IFN-γT-を放出しているリンパ球をの同定、或いはサイトカイン自体の測定が、既に生じている感染がツベルクリン試験と同等に診断される方法であることが示唆された。
【0011】
この問題に関して、近年、2つの新しい結核菌感染の診断用キット、即ち、クオンチフェロン-TBゴールド(QuantiFERON-TB)及びT-スポットTB(T-SPOT TB)が市販されており、これらキットは、循環血液中のTリンパ球におけるIFN-γの産生を刺激するための、MTBゲノムのRD1識別領域(differentiation region)に存在するMTB遺伝子に基づくタンパク質又はペプチドを利用するものである。このキットのコストは、結核の発生頻度が高い国で広範囲に用いられるには非常に高い。その2つの市販キットの感度は同等であり、感度及び特異性の範囲はそれぞれ70~90%と80~95%である(2)。さらに、従来用いられているツベルクリン試験と比較した高発症地域で使用されているこれらキットの感度及び特異性については未だ議論がある。実際に、皮膚試験がクオンチフェロン(Quantiferon)よりも感度が高いことが証明されたケース(3)や、これら2つの試験がまさに同程度であるケース(4)が存在する。
【0012】
多刺法又はマントー皮内投与(Mantoux intradermal infection)によって現在でも広く使用されているツベルクリン皮膚試験の主な限界は、操作の複雑さと不十分な特異性である。実際、この試験には、それぞれが専門の医療従事者によって行われる、ツベルクリン投与と試験の読み取りのための1回目と2回目の患者の来院が含まれる。従事者に対して、TBとHIVの多重感染のケースでは、皮内注射用シリンジによる汚染リスクが従事者に生じる。ツベルクリン試験の特異性については、精製ツベルクリンタンパク質誘導体[精製タンパク質誘導(purified protein derivative)、PPD]が、抗結核菌ワクチン接種に用いられているマイコバクテリウム・ボビス・カルメット・ゲラン(M. bovis Bacilllus Calmette-Guerin;BCG)や、コッホ桿菌のゲノムと高い配列相同性を示す様々な環境非結核性マイコバクテリアと交差反応性を示すことが知られている(5、6)。それ故、BCGのワクチン接種を受けた対象又はMTB毒性種、即ち研究室では命名されている保存菌株H37Rv(ATCC27294)等に最近接触した対象は、MTB感染対象の反応強度より弱くても、ツベルクリン試験で陽性になる。そのため、MTB反応と抗M.ボビスBCG又は非結核性マイコバクテリアの免疫から生じた反応とを識別する陽性判定基準が確立されている。
【0013】
このような判定基準は、しかしながら、ワクチン接種を受けた集団又は環境中のマイコバクテリアに長期間にわたって曝露された集団の結核菌感染を診断するには十分に特異的ではない。
【0014】
MTB感染の防止については、結核菌疾患予防のための現在利用可能な唯一のワクチンは、M.ボビス・カルメット・ゲラン菌(BCG)(ATCC27291)であって、これは弱毒性のマイコバクテリウム・ボビス菌株に基づくワクチンであり、世界中でおよそ75年間使用されている。
【0015】
上記を考慮すると、これまでの技術の欠点を克服するのに適した特定のペプチドの使用に基づく新規診断キット及びワクチンを提供する必要性があることが明白である。
【0016】
刺激の結果IFN-γを産生するのに適した血液単核細胞を検出するためのエリスポット分析を用いた、潜在性感染の存在又はTB患者との最近の接触、及び結核菌活動性疾患における、MTBタンパク質及びペプチドに対する末梢血リンパ球の応答に関するいくつかの研究がある(7~15)。エリスポットは、サイトカイン(例えばIFN-γ)に対する感作抗体を用いて培養プレート上で単核血液細胞を刺激することにより、1種以上の抗原(タンパク質、ペプチド又はその他標的分子であり得る)による刺激に対する応答としてサイトカインを産生するTリンパ球の頻度を検出することができるようにする技術である。
【0017】
エピトープを表し、(MHCクラスI分子に関して)全ての有核細胞及び(MHCクラスII分子に関して)樹状細胞、マクロファージ等の抗原提示細胞の原形質膜上で発現する受容体ファミリーである主要組織適合複合体(MHC)の分子に結合しているペプチドの形態(8~12のアミノ酸長)で抗原が提示された時に、Tリンパ球はT細胞抗原受容体(TCR)によって抗原を認識する。ヒトにおいては、MHC系が、種々のアイソタイプ変異体、即ちクラスI分子についてはHLA-A、HLA-B及びHLA-Cが、クラスII分子についてはHLA-DP、HLA-DQ及びHLA-DRによって表される。上記分子のそれぞれは、異なる数の対立遺伝子多型を示す。T細胞TCRに認識された抗原レパートリーは、対象の抗原提示細胞MHC受容体が抗原タンパク質の消化で生じたペプチドに結合する能力に関連しているので、ペプチドを抗原として認識し、その結果抗原タンパク質に特異的なTリンパ球を活性化するのに適した不可欠な条件は、MHC受容体に結合され易いかについてのその感受性である。
【0018】
HLA分子をコードする遺伝子はヒトゲノム中で最も多く生じる多型遺伝子である。これに関連して、これら分子の個々の対立遺伝子産物間の違いの多くが、抗原のペプチド結合に関与する領域のアミノ酸配列組換えをコードする塩基の変異であるという事実は注目すべきものである。これら配列の変異がHLA分子のそれぞれの対立遺伝子変異体の結合特性を決定することから、抗原ペプチドレパートリーと上記対立遺伝子多型がTリンパ球TCRと共に三分子複合体を形成し、上記リンパ球を活性化することができる。
【0019】
MTBタンパク質抗原の認識においては、個々のマイコバクテリアのエピトープはそれぞれ1種以上のHLA対立遺伝子多型と結合することができるが、その集団で全対立遺伝子多型が発現している必要はないことが指摘されるべきである。さらに、ホモ接合体ではない各対象がHLA-A、HLA-B、HLA-C、HLA-DP、HLA-DQの少なくとも2種の対立遺伝子変異体並びに2種から4種のHLA-DR変異体を発現しているため、調査中の集団を含む多くの対象で、異なるアイソタイプの同じ或いは異なる対立遺伝子変異体の関係で、異なるエピトープが認識され得る。
【0020】
その故、集団において各対象によって発現されるHLAアイソタイプの様々な対立遺伝子変異体に結合するのに適したペプチドセットが異なり得ることは明らかである。上記から、調査中の集団内の対象由来のTリンパ球によって認識されるMTBペプチド・エピトープ・レパートリーを、可能な限り網羅的に再現するのに適した抗原ペプチドセットを利用する必要性が生じる。これに関連して、MTBの全ゲノム配列が解読されており研究に利用可能であるが、結核菌感染診断の免疫学的試験にこれまで使用されている抗原は、エクスビボ実験でなく、培地におけるインビトロ生育過程でのマイコバクテリウムの生化学的特性解析に関する研究から得られたものであることは指摘されるべきである。
【0021】
米国特許出願第2006/0115847号は、BCGワクチン又は最も一般的な非結核性マイコバクテリアには生じない、M.ツベルクローシス(M. tuberculosis)のゲノム領域にコードされているタンパク質由来のエピトープの組合せに基づく、M.ツベルクローシス(M. tuberculosis)感染に対する免疫学的診断法を開示している。上記特許出願の実験部分では、様々な被検タンパク質についての結果が報告されているが、単一のペプチドに対する患者の応答分布が完全に均一ではなく、実際、図1が示しているように、何人かのTB患者はペプチド非感受性である。選択されたペプチドに対する患者の応答率については、個別に試験したペプチドCFP10が15人中10人の患者での応答、即ち66.66%の応答頻度を誘導することが表6に示されている。さらに、複数のペプチドの組合せを利用することにより、この米国特許の表7に示示される通り、潜在性TB、即ちPPD+の患者が92%、活動性TBが88%、並びに抗生物質治療を受けているTB患者が90%と云う感度の結果が得られている。
【発明の概要】
【0022】
以前の研究で、本発明の著者らは、MTBが感染しているヒトのマクロファージによって優先的に転写される遺伝子群を同定し、当該遺伝子はM.ボビス-BCGワクチン種の欠損領域に属していることを特徴付けている(WO2005/021790)。
【0023】
本発明の著者らは、今回、インビトロの初代培養と、活動性肺TB患者由来の気管支肺胞洗浄(BAL)試料のエクスビボの両方で、ヒトのマクロファージにおいて、MTBが発現するタンパク質を解析した。出願人らが開発した、全MTBゲノムのペプチドに対するクラスIIの組織適合性分子の結合能の解析を可能にするソフトウェアにより、免疫学的な観点から顕著に有効であることが証明された複数のタンパク質を選抜した。要約すると、この試験では3種の異なる生育環境、即ち合成培地(Sauton's;ソートン)、インビトロでM.ツベルクローシスを感染させた単球由来ヒトマクロファージ(MDM)、肺TBに罹患しているが抗生物質による治療を受ける前の患者由来の気管支肺胞洗浄(BAL)試料からの肺胞マクロファージ(AM)においてM.ツベルクローシス遺伝子発現を比較した。
【0024】
このようにして得た9つの遺伝子群から、組合せ基準(発現の調節、免疫原性、結核菌複合体特異性など)に従って、最初に100種のタンパク質を選抜した。これら100種のタンパク質から再度、30のタンパク質群を選択したが、これらについては、TB患者の全血に対する免疫学的試験で陽性反応が得られたものである(表1を参照のこと)。
【0025】
4群の対象、即ち抗生物質治療前の肺TB(n=13)、最近曝露接触した健常者(TB患者の血縁者)PPD+(n=8)、TB患者に長期間曝露接触している健常者(医療従事者の職業上の曝露)PPD+(n=5)、BCGワクチン接種を受けた陰性コントロール、PPD-(n=4)からのその後の選抜の後、最初に43種のペプチドを設計し、合成し、及び試験した。
【0026】
次に、最も感度が高く、かつ特異的な6種のペプチドを選抜し(表2を参照のこと)、対象試料を拡大して試験を繰り返した(表3~5と図1~7を参照のこと)。
【0027】
上記6種のペプチドとESAT6に属するペプチド、即ち上述の市販キットの両方に含まれている免疫原性の高いタンパク質(図8)を用いて得られた結果を比較した。
【0028】
要約すると、選抜した全ペプチドがT細胞応答性を示した。特に、ペプチド番号3(本発明の配列番号71)は複数のエピトープをもつESAT-6タンパク質由来のコントロールペプチドと同等、もしかするとそれ以上に高い感度を示す。評価したパネルに見られるように(即ち、個々のペプチドそれぞれの事後の全データを評価することにより)、6種の複数のエピトープをもつペプチドが約75%の活動性TBを有する対象によって認識される(このシリーズでは、表4に示すようにクオンチフェロン-TBゴールド・イン・チューブと同等)ことに注目すべきである。データは、、同じウェル内で同時に上記6種のペプチドを用いて試験した患者サブグループで得られた結果と完全に同じである(表5に示す)。
【0029】
ペプチドの最適診断感度は最適な特異性と関係する。実際、報告されているペプチド反応は、活動性TB対象、最近の曝露接触者、及び曝露された医療従事者に限られている(表4及び図9に示す)。データは多数の対象数によって支持されなければならないが、M.ボビスBCG抗結核菌ワクチン接種を受けたコントロール対象と、クオンチフェロン-TBゴールド・イン・チューブ陽性の3対象ではそれぞれペプチド反応が検出されなかったことには注目すべきである。
【0030】
さらに、これらのペプチドは、市販されている試験の感度、即ち結核菌感染診断の現在の最も優れた参照基準(図10)を高めることができる。活動性TBを患っている対象において、選抜した6種のペプチドは、パネルを評価した場合と、同じウェル内で直接試験した場合との両方でそれぞれ、クオンチフェロン-TBゴールド・イン・チューブを75%から89%(+14%)に、及び71%から83%(+13%)に高めることができる(表4及び5を参照のこと)。
【0031】
それ故、本発明の具体的な目的は、対象におけるマイコバクテリウム・ツベルクローシス感染症の検出のためのインビトロ試験におけるバイオマーカーとしての、マイコバクテリウム・ツベルクローシスに由来し、かつESAT6及びCFP10、並びに任意にTB7.7に関係する少なくとも1つのT細胞エピトープを含む、少なくとも6つのペプチドの使用であって、上記ペプチドは、TAWITAVVPGLMV(配列番号24)、ELMARAAVLGSAH(配列番号21)、RPVRRVLLFVVPSSGPAP(配列番号70)、GSVRQLPSVLKPPLITLRTLTLSG(配列番号71)、GEIIFISGRLNGaa(配列番号13)、AVIVRSELLTQYL(配列番号22)、 LAWITAVVPGLMV(配列番号85)、GEIIFISGRLNG(配列番号86)又はSALLRRLSTCPPES(配列番号87)からなる群から選択される、使用である。本発明の実施形態によれば、上記ペプチドが、以下の6つのペプチドである:ELMARAAVLGSAH(配列番号21)、RPVRRVLLFVVPSSGPAP(配列番号70)、GSVRQLPSVLKPPLITLRTLTLSG(配列番号71)、AVIVRSELLTQYL(配列番号22)、TAWITAVVPGLMV(配列番号24)及びGEIIFISGRLNGaa(配列番号13)。本発明のさらなる実施形態によれば、上記ペプチドが、以下の6つのペプチド:ELMARAAVLGSAH(配列番号21)、RPVRRVLLFVVPSSGPAP(配列番号70)、GSVRQLPSVLKPPLITLRTLTLSG(配列番号71)、AVIVRSELLTQYL(配列番号22)、LAWITAVVPGLMV(配列番号85)及びGEIIFISGRLNG(配列番号86)である。本発明の別の実施形態によれば、上記ペプチドが、以下の9つのペプチド全てである:TAWITAVVPGLMV(配列番号24)、ELMARAAVLGSAH(配列番号21)、RPVRRVLLFVVPSSGPAP(配列番号70)、GSVRQLPSVLKPPLITLRTLTLSG(配列番号71)、GEIIFISGRLNGaa(配列番号13)、AVIVRSELLTQYL(配列番号22)、LAWITAVVPGLMV(配列番号85)、GEIIFISGRLNG(配列番号86)及びSALLRRLSTCPPES(配列番号87)。
【0032】
本発明はまた、対象におけるマイコバクテリウム・ツベルクローシス感染症の検出のためのインビトロ試験におけるバイオマーカーとしての、マイコバクテリウム・ツベルクローシスに由来し、かつESAT6及びCFP10、並びに任意にTB7.7に関係する少なくとも1つのT細胞エピトープを含む、少なくとも1つのペプチドの使用であって、上記ペプチドは、TAWITAVVPGLMV(配列番号24)、ELMARAAVLGSAH(配列番号21)、RPVRRVLLFVVPSSGPAP(配列番号70)、GSVRQLPSVLKPPLITLRTLTLSG(配列番号71)、GEIIFISGRLNGaa(配列番号13)、AVIVRSELLTQYL(配列番号22)、LAWITAVVPGLMV(配列番号85)、GEIIFISGRLNG(配列番号86)又はSALLRRLSTCPPES(配列番号87)からなる群から選択される、使用に関する。特に、上記ペプチドは、LAWITAVVPGLMV(配列番号85)又はTAWITAVVPGLMV(配列番号24)であり得る。
【0033】
本発明のさらなる目的は、対象においてマイコバクテリウム・ツベルクローシスによる感染症をインビトロで診断する方法であって、当該方法は、マイコバクテリウム・ツベルクローシスに由来し、かつESAT6及びCFP10、並びに任意にTB7.7に関係する少なくとも1つのT細胞エピトープを含む、少なくとも6つのペプチドの存在下において、上記対象からのリンパ球を含む血液試料を、上記リンパ球を刺激してエフェクタ分子を産生するのに十分な時間及び条件下においてインキュベートすることを含み、上記エフェクタ分子の存在又はレベルは、マイコバクテリウム種に感染した対象又はマイコバクテリウム種に以前さらされた対象に由来するリンパ球を示し、上記少なくとも6つのペプチドは、TAWITAVVPGLMV(配列番号24)、ELMARAAVLGSAH(配列番号21)、RPVRRVLLFVVPSSGPAP(配列番号70)、GSVRQLPSVLKPPLITLRTLTLSG(配列番号71)、GEIIFISGRLNGaa(配列番号13)、AVIVRSELLTQYL(配列番号22)、LAWITAVVPGLMV(配列番号85)、GEIIFISGRLNG(配列番号86)又はSALLRRLSTCPPES(配列番号87)からなる群から選択される、方法である。
【0034】
本発明の方法の一実施形態によれば、上記ペプチドが、以下の6つのペプチドである:ELMARAAVLGSAH(配列番号21)、RPVRRVLLFVVPSSGPAP(配列番号70)、GSVRQLPSVLKPPLITLRTLTLSG(配列番号71)、AVIVRSELLTQYL(配列番号22)、TAWITAVVPGLMV(配列番号24)及びGEIIFISGRLNGaa(配列番号13)。本発明の方法のさらなる実施形態によれば、上記ペプチドが、以下の6つのペプチドである:ELMARAAVLGSAH(配列番号21)、RPVRRVLLFVVPSSGPAP(配列番号70)、GSVRQLPSVLKPPLITLRTLTLSG(配列番号71)、AVIVRSELLTQYL(配列番号22)、LAWITAVVPGLMV(配列番号85)及GEIIFISGRLNG(配列番号86)。別の実施形態によれば、上記ペプチドが以下の9つのペプチド全てである:TAWITAVVPGLMV(配列番号24)、ELMARAAVLGSAH(配列番号21)、RPVRRVLLFVVPSSGPAP(配列番号70)、GSVRQLPSVLKPPLITLRTLTLSG(配列番号71)、GEIIFISGRLNGaa(配列番号13)、AVIVRSELLTQYL(配列番号22)、LAWITAVVPGLMV(配列番号85)、GEIIFISGRLNG(配列番号86)及びSALLRRLSTCPPES(配列番号87)。
【0035】
本発明の目的は、対象においてマイコバクテリウム・ツベルクローシスによる感染症をインビトロで診断する方法であって、
当該方法は、マイコバクテリウム・ツベルクローシスに由来し、かつESAT6及びCFP10、並びに任意にTB7.7に関係する少なくとも1つのT細胞エピトープを含む、少なくとも1つのペプチドの存在下において、上記対象からのリンパ球を含む血液試料を、
上記リンパ球を刺激してエフェクタ分子を産生するのに十分な時間及び条件下においてインキュベートすることを含み、
上記エフェクタ分子の存在又はレベルは、マイコバクテリウム種に感染した対象又はマイコバクテリウム種に以前さらされた対象に由来するリンパ球を示し、
上記少なくとも1つのペプチドは、TAWITAVVPGLMV(配列番号24)、ELMARAAVLGSAH(配列番号21)、RPVRRVLLFVVPSSGPAP(配列番号70)、GSVRQLPSVLKPPLITLRTLTLSG(配列番号71)、GEIIFISGRLNGaa(配列番号13)、AVIVRSELLTQYL(配列番号22)、LAWITAVVPGLMV(配列番号85)、GEIIFISGRLNG(配列番号86)又はSALLRRLSTCPPES(配列番号87)からなる群から選択される、方法である。例えば、上記ペプチドは、LAWITAVVPGLMV(配列番号85)又はTAWITAVVPGLMV(配列番号24)であり得る。
【0036】
本発明のさらなる目的は、対象におけるマイコバクテリウム・ツベルクローシスによる感染症のインビトロ診断のための方法であって、
当該方法は、上記対象からのリンパ球を含む血液試料を、ESAT6及びCFP10、並びに任意にTB7.7と共にインキュベートすること、並びに、上記リンパ球によるインターフェロンγの放出を測定することを含み、
当該方法は、上記インキュベートが、さらにTAWITAVVPGLMV(配列番号24)、ELMARAAVLGSAH(配列番号21)、RPVRRVLLFVVPSSGPAP(配列番号70)、GSVRQLPSVLKPPLITLRTLTLSG(配列番号71)、GEIIFISGRLNGaa(配列番号13)、AVIVRSELLTQYL(配列番号22)、LAWITAVVPGLMV(配列番号85)、GEIIFISGRLNG(配列番号86)又はSALLRRLSTCPPES(配列番号87)からなる群から選択される少なくとも6つのペプチドの存在下において実施されることを特徴とし、
マイコバクテリウム・ツベルクローシスの検出に関する感度及び/又は選択性のレベルが、ESAT6及びCFP10、任意にTB7.7を用いた場合の感度及び/又は選択性と比較して高い、方法である。本発明の実施形態によれば、上記ペプチドが、以下の6つのペプチドである:ELMARAAVLGSAH(配列番号21)、RPVRRVLLFVVPSSGPAP(配列番号70)、GSVRQLPSVLKPPLITLRTLTLSG(配列番号71)、AVIVRSELLTQYL(配列番号22)、TAWITAVVPGLMV(配列番号24)及びGEIIFISGRLNGaa(配列番号13)。本発明のさらなる実施形態によれば、上記ペプチドが、以下の6つのペプチドである:ELMARAAVLGSAH(配列番号21)、RPVRRVLLFVVPSSGPAP(配列番号70)、GSVRQLPSVLKPPLITLRTLTLSG(配列番号71)、AVIVRSELLTQYL(配列番号22)、LAWITAVVPGLMV(配列番号85)及びGEIIFISGRLNG(配列番号86)。本発明の別の実施形態によれば、上記ペプチドが、以下の9つのペプチド全てである:TAWITAVVPGLMV(配列番号24)、ELMARAAVLGSAH(配列番号21)、RPVRRVLLFVVPSSGPAP(配列番号70)、GSVRQLPSVLKPPLITLRTLTLSG(配列番号71)、GEIIFISGRLNGaa(配列番号13)、AVIVRSELLTQYL(配列番号22)、LAWITAVVPGLMV(配列番号85)、GEIIFISGRLNG(配列番号86)及びSALLRRLSTCPPES(配列番号87)。
【0037】
本発明はまた、対象におけるマイコバクテリウム・ツベルクローシスによる感染症のインビトロ診断のための方法であって、
当該方法は、上記対象からのリンパ球を含む血液試料を、ESAT6及びCFP10、並びに任意にTB7.7と共にインキュベートすること、並びに、上記リンパ球によるインターフェロンγの放出を測定することを含み、
当該方法は、上記インキュベートが、さらにTAWITAVVPGLMV(配列番号24)、ELMARAAVLGSAH(配列番号21)、RPVRRVLLFVVPSSGPAP(配列番号70)、GSVRQLPSVLKPPLITLRTLTLSG(配列番号71)、GEIIFISGRLNGaa(配列番号13)、AVIVRSELLTQYL(配列番号22)、LAWITAVVPGLMV(配列番号85)、GEIIFISGRLNG(配列番号86)又はSALLRRLSTCPPES(配列番号87)からなる群から選択される少なくとも1つのペプチドの存在下において実施されることを特徴とし、
マイコバクテリウム・ツベルクローシスの検出に関する感度及び/又は選択性のレベルが、ESAT6及びCFP10、任意にTB7.7を用いた場合の感度及び/又は選択性と比較して高い、方法に関する。上記少なくとも1つのペプチドは、LAWITAVVPGLMV(配列番号85)又はTAWITAVVPGLMV(配列番号24)であり得る。
【0038】
本発明のさらなる目的は、
対象、即ちヒト又は非ヒト動物対象におけるマイコバクテリウム感染症の検出のためのインビトロ試験における、以下からなるリストから選択される少なくとも1つのバイオマーカーの使用である:
(i)マイコバクテリウム種又は関連生物に由来し、かつ少なくとも1つのT細胞エピトープを含む、Rv0023、Rv0182c、Rv0290、Rv0601c、Rv0647c、Rv0724A、Rv0890c、Rv1251c、Rv1398c、Rv1478、Rv1497、Rv1575、Rv1578c、Rv1899c、Rv2137c、Rv2333c、Rv2548、Rv2557、Rv2816c、Rv2990、Rv3094c、Rv3107c、Rv3188、Rv3239c、Rv3296、Rv3425、Rv3446c、Rv3479、Rv3482c、Rv3780から選択されるタンパク質;
(ii)最適アラインメント後に(i)に定義されるタンパク質の1つと比較して少なくとも80%の類似性を有するアミノ酸配列を有する、当該タンパク質のホモログ;並びに
(iii)T細胞エピトープ又はその化学アナログを有する、(i)又は(ii)に定義されるタンパク質のペプチド断片。
【0039】
上記マイコバクテリウム種は、M.ツベルクローシス(M. tuberculosis)、M.ボビス(M. bovis)、M.ボビスBCG(M. bovis BCG)、M.アフリカナム(M. africanum)、M.カネッティ(M. canetti)、M.カプラエ(M. caprae)、M.ミクロティ(M. microti)、M.ピンニペディイ(M. pinnipedii)、M.アビウム(M. avium)、M.アビウム・パラツベルクローシス(M. Avium paratuberculosis)、M.アビウム・シルバティカム(M. Avium silvaticum)、M.アビウム「ホミニッスイス」(M. Avium "hominissuis")、M.コロンビエンス(M. colombiense)、M.アジアティカム(M. asiaticum)、M.ゴードナエ(M. gordonae)、M.ガストリ(M. gastri)、M.カンサシイ(M. kansasii)、M.ヒベルニアエ(M. hiberniae)、M.ノンクロモゲニカム(M. nonchromogenicum)、M.テラエ(M. terrae)、M.トリビアレ(M. triviale)、M.アルセランス(M. ulcerans)、M.シュードショットシイ(M. pseudoshottsii)、M.ショットシイ(M. shottsii)、M.トリプレックス(M. triplex)、M.ゲナベンス(M. genavense)、M.フロレンティナム(M. florentinum)、M.レンティフラバム(M. lentiflavum)、M.パルストレ(M. palustre)、M.クビカエ(M. kubicae)、M.パラスクロフラセウム(M. parascrofulaceum)、M.ハイデルベルゲンス(M. heidelbergense)、M.インテルジェクツム(M. interjectum)、M.シミアエ(M.simiae)、M.ブランデリ(M.branderi)、M.クッキイ(M. cookii)、M.セラータム(M. celatum)、M.ボヘミカム(M. bohemicum)、M.ヘモフィルム(M. haemophilum)、M.マルモエンス(M. malmoense)、M.スルガイ(M. szulgai)、M.レプラ(M. leprae)、M.レプラムリウム(M. lepraemurium)、M.レプロマトーシス(M. lepromatosis)、M.アフリカナム(M. africanum)、M.ボトニエンス(M. botniense)、M.キマエラ(M. chimaera)、M.コンスピキュウム(M. conspicuum)、M.ドリカム(M. doricum)、M.ファルシノゲネス(M. farcinogenes)、M.ヘッケスホルネンス(M. heckeshornense)、M.イントラセルラレ(M. intracellulare)、M.ラクス(M. lacus)、M.マリナム(M. marinum)、M.モナセンス(M. monacense)、M.モンテフィオレンス(M. montefiorense)、M.ムラーレ(M. murale)、M.ネブラスケンス(M. nebraskense)、M.サスカチェワネンス(M. saskatchewanense)、M.スクロフラセウム(M. scrofulaceum)、M.シモイデイ(M. shimoidei)、M.トゥシアエ(M. tusciae)、M.ゼノピ(M. xenopi)、M.インターメディウム(M. intermedium)、M.アブセサス(M. abscessus)、M.ケロナエ(M. chelonae)、M.ボルレティイ(M. bolletii)、M.フォルトゥイタム(M. fortuitum)、M.フォルトゥイタム亜種アセトアミドリティカム(M.fortuitum subsp. acetamidolyticum)、M.ボエニッキイ(M. boenickei)、M.ペレグリナム(M. peregrinum)、M.ポルシナム(M. porcinum)、M.セネガレンス(M. senegalense)、M.セプティカム(M. septicum)、M.ニューオルレアンセンス(M. neworleansense)、M.ヒューストネンス(M. houstonense)、M.ムコゲニカム(M. mucogenicum)、M.マゲリテンス(M. mageritense)、M.ブリスベネンス(M. brisbanense)、M.コスメティカム(M. cosmeticum)、M.パラフォルトゥイタム(M. parafortuitum)、M.オーストロアフリカーナム(M. austroafricanum)、M.ディエルンホフェリ(M. diernhoferi)、M.ホドレリ(M. hodleri)、M.ネオオーラム(M. neoaurum)、M.フレデリクスバーゲンス(M. frederiksbergense)、M.オーラム(M. aurum)、M.ワクカエ(M. vaccae)、M.チタエ(M. chitae)、M.ファラックス(M. fallax)、M.コンフルエンティス(M. confluentis)、M.フラベッセンス(M. flavescens)、M.マダガスカリエンス(M. madagascariense)、M.フレイ(M. phlei)、M.スメグマチス(M. smegmatis)、M.グッディイ(M. goodii)、M.ウォリンスキイ(M. wolinskyi)、M.サーモレジスティバイル(M. thermoresistibile)、M.ガディウム(M. gadium)、M.コモセンス(M. komossense)、M.オブエンス(M. obuense)、M.スファグニ(M. sphagni)、M.アグリ(M. agri)、M.アイチエンス(M. aichiense)、M.アルベイ(M. alvei)、M.アルペンス(M. arupense)、M.ブルマエ(M. brumae)、M.カナリアセンス(M. canariasense)、M.チュブエンス(M. chubuense)、M.コンセプショネンス(M. conceptionense)、M.ドゥバリイ(M. duvalii)、M.エレファンティス(M. elephantis)、M.ギルバム(M. gilvum)、M.ハシアカム(M. hassiacum)、M.ホルサティカム(M. holsaticum)、M.イムノゲナム(M. immunogenum)、M.マッシリエンス(M. massiliense)、M.モリオカエンス(M. moriokaense)、M.サイクロトレランス(M. psychrotolerans)、M.ピレニボランス(M. pyrenivorans)、M.バンバアレニイ(M. vanbaalenii)、M.プルベリス(M. pulveris)、M.アロシエンス(M. arosiense)、M.オーバネンス(M. aubagnense)、M.カプラエ(M. caprae)、M.クロロフェノリカム(M. chlorophenolicum)、M.フルオロアンテニボランス(M.fluoroanthenivorans)、M.クマモトネンス(M. kumamotonense)、M.ノボカストレンス(M. novocastrense)、M.パルメンス(M. parmense)、M.フォカイクム(M. phocaicum)、M.ポリフェラエ(M. poriferae)、M.ローデシアエ(M. rhodesiae)、M.セオウレンス(M. seoulense)及びM.トーカイエンス(M. tokaiense)から選択され得る。好ましくは、上記マイコバクテリウム種は、上記マイコバクテリウム種が、マイコバクテリウム・ツベルクローシスである。
【0040】
上記使用によれば、(iii)に定義されるペプチド断片が、TAWITAVVPGLMV(配列番号24)、AVIVRSELLTQYL(配列番号22)、GSVRQLPSVLKPPLITLRTLTLSG(配列番号71)、RPVRRVLLFVVPSSGPAP(配列番号70)、GEIIFISGRLNGaa(配列番号13)、ELMARAAVLGSAH(配列番号21)、LAWITAVVPGLMV(配列番号85)、GEIIFISGRLNG(配列番号86)、SALLRRLSTCPPES(配列番号87)から選択されるアミノ酸配列を含むか、又は該アミノ酸配列からなり得る。
【0041】
上記使用はさらに、ESAT6、CFP10、TB7.7及びPPDから選択される1以上のマイコバクテリウムタンパク質又はそのペプチド断片又はそれに由来する化学アナログの使用を含み得る。
【0042】
本発明のさらなる目的は、
対象、即ちヒト又は非ヒト動物対象におけるマイコバクテリウム感染症の検出のためのインビトロ試験における、以下からなるリストから選択される少なくとも1つのバイオマーカーの使用である:
(i)マイコバクテリウム種又は関連生物に由来し、かつ少なくとも1つのT細胞エピトープを含む、Rv0023、Rv0182c、Rv0290、Rv0601c、Rv0647c、Rv0724A、Rv0890c、Rv1251c、Rv1398c、Rv1478、Rv1497、Rv1575、Rv1578c、Rv1899c、Rv2137c、Rv2333c、Rv2548、Rv2557、Rv2816c、Rv2990、Rv3094c、Rv3107c、Rv3188、Rv3239c、Rv3296、Rv3425、Rv3446c、Rv3479、Rv3482c、Rv3780から選択されるタンパク質;
(ii)最適アラインメント後に(i)に定義されるタンパク質の1つと比較して少なくとも80%の類似性を有するアミノ酸配列を有する、当該タンパク質のホモログ;及び
(iii)T細胞エピトープ又はその化学アナログを有する、(i)又は(ii)に定義されるタンパク質のペプチド断片;並びに
(iv)以下からなるリストから選択される、マイコバクテリウム由来タンパク質、又はその断片、又はその化学アナログ:
(a)ESAT;
(b)CFP10;
(c)TB7.7;及び
(d)PPD。
【0043】
上記マイコバクテリウム種は、M.ツベルクローシス(M. tuberculosis)、M.ボビス(M. bovis)、M.ボビスBCG(M. bovis BCG)、M.アフリカナム(M. africanum)、M.カネッティ(M. canetti)、M.カプラエ(M. caprae)、M.ミクロティ(M. microti)、M.ピンニペディイ(M. pinnipedii)、M.アビウム(M. avium)、M.アビウム・パラツベルクローシス(M. Avium paratuberculosis)、M.アビウム・シルバティカム(M. Avium silvaticum)、M.アビウム「ホミニッスイス」(M. Avium "hominissuis")、M.コロンビエンス(M. colombiense)、M.アジアティカム(M. asiaticum)、M.ゴードナエ(M. gordonae)、M.ガストリ(M. gastri)、M.カンサシイ(M. kansasii)、M.ヒベルニアエ(M. hiberniae)、M.ノンクロモゲニカム(M. nonchromogenicum)、M.テラエ(M. terrae)、M.トリビアレ(M. triviale)、M.アルセランス(M. ulcerans)、M.シュードショットシイ(M. pseudoshottsii)、M.ショットシイ(M. shottsii)、M.トリプレックス(M. triplex)、M.ゲナベンス(M. genavense)、M.フロレンティナム(M. florentinum)、M.レンティフラバム(M. lentiflavum)、M.パルストレ(M. palustre)、M.クビカエ(M. kubicae)、M.パラスクロフラセウム(M. parascrofulaceum)、M.ハイデルベルゲンス(M. heidelbergense)、M.インテルジェクツム(M. interjectum)、M.シミアエ(M.simiae)、M.ブランデリ(M.branderi)、M.クッキイ(M. cookii)、M.セラータム(M. celatum)、M.ボヘミカム(M. bohemicum)、M.ヘモフィルム(M. haemophilum)、M.マルモエンス(M. malmoense)、M.スルガイ(M. szulgai)、M.レプラ(M. leprae)、M.レプラムリウム(M. lepraemurium)、M.レプロマトーシス(M. lepromatosis)、M.アフリカナム(M. africanum)、M.ボトニエンス(M. botniense)、M.キマエラ(M. chimaera)、M.コンスピキュウム(M. conspicuum)、M.ドリカム(M. doricum)、M.ファルシノゲネス(M. farcinogenes)、M.ヘッケスホルネンス(M. heckeshornense)、M.イントラセルラレ(M. intracellulare)、M.ラクス(M. lacus)、M.マリナム(M. marinum)、M.モナセンス(M. monacense)、M.モンテフィオレンス(M. montefiorense)、M.ムラーレ(M. murale)、M.ネブラスケンス(M. nebraskense)、M.サスカチェワネンス(M. saskatchewanense)、M.スクロフラセウム(M. scrofulaceum)、M.シモイデイ(M. shimoidei)、M.トゥシアエ(M. tusciae)、M.ゼノピ(M. xenopi)、M.インターメディウム(M. intermedium)、M.アブセサス(M. abscessus)、M.ケロナエ(M. chelonae)、M.ボルレティイ(M. bolletii)、M.フォルトゥイタム(M. fortuitum)、M.フォルトゥイタム亜種アセトアミドリティカム(M.fortuitum subsp. acetamidolyticum)、M.ボエニッキイ(M. boenickei)、M.ペレグリナム(M. peregrinum)、M.ポルシナム(M. porcinum)、M.セネガレンス(M. senegalense)、M.セプティカム(M. septicum)、M.ニューオルレアンセンス(M. neworleansense)、M.ヒューストネンス(M. houstonense)、M.ムコゲニカム(M. mucogenicum)、M.マゲリテンス(M. mageritense)、M.ブリスベネンス(M. brisbanense)、M.コスメティカム(M. cosmeticum)、M.パラフォルトゥイタム(M. parafortuitum)、M.オーストロアフリカーナム(M. austroafricanum)、M.ディエルンホフェリ(M. diernhoferi)、M.ホドレリ(M. hodleri)、M.ネオオーラム(M. neoaurum)、M.フレデリクスバーゲンス(M. frederiksbergense)、M.オーラム(M. aurum)、M.ワクカエ(M. vaccae)、M.チタエ(M. chitae)、M.ファラックス(M. fallax)、M.コンフルエンティス(M. confluentis)、M.フラベッセンス(M. flavescens)、M.マダガスカリエンス(M. madagascariense)、M.フレイ(M. phlei)、M.スメグマチス(M. smegmatis)、M.グッディイ(M. goodii)、M.ウォリンスキイ(M. wolinskyi)、M.サーモレジスティバイル(M. thermoresistibile)、M.ガディウム(M. gadium)、M.コモセンス(M. komossense)、M.オブエンス(M. obuense)、M.スファグニ(M. sphagni)、M.アグリ(M. agri)、M.アイチエンス(M. aichiense)、M.アルベイ(M. alvei)、M.アルペンス(M. arupense)、M.ブルマエ(M. brumae)、M.カナリアセンス(M. canariasense)、M.チュブエンス(M. chubuense)、M.コンセプショネンス(M. conceptionense)、M.ドゥバリイ(M. duvalii)、M.エレファンティス(M. elephantis)、M.ギルバム(M. gilvum)、M.ハシアカム(M. hassiacum)、M.ホルサティカム(M. holsaticum)、M.イムノゲナム(M. immunogenum)、M.マッシリエンス(M. massiliense)、M.モリオカエンス(M. moriokaense)、M.サイクロトレランス(M. psychrotolerans)、M.ピレニボランス(M. pyrenivorans)、M.バンバアレニイ(M. vanbaalenii)、M.プルベリス(M. pulveris)、M.アロシエンス(M. arosiense)、M.オーバネンス(M. aubagnense)、M.カプラエ(M. caprae)、M.クロロフェノリカム(M. chlorophenolicum)、M.フルオロアンテニボランス(M.fluoroanthenivorans)、M.クマモトネンス(M. kumamotonense)、M.ノボカストレンス(M. novocastrense)、M.パルメンス(M. parmense)、M.フォカイクム(M. phocaicum)、M.ポリフェラエ(M. poriferae)、M.ローデシアエ(M. rhodesiae)、M.セオウレンス(M. seoulense)及びM.トーカイエンス(M. tokaiense)から選択され得る。好ましくは、マイコバクテリウム種はマイコバクテリウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)である。
【0044】
上記使用によれば、(iii)に定義されるペプチド断片が、TAWITAVVPGLMV(配列番号24)、AVIVRSELLTQYL(配列番号22)、GSVRQLPSVLKPPLITLRTLTLSG(配列番号71)、RPVRRVLLFVVPSSGPAP(配列番号70)、GEIIFISGRLNGaa(配列番号13)、ELMARAAVLGSAH(配列番号21)、LAWITAVVPGLMV(配列番号85)、GEIIFISGRLNG(配列番号86)、SALLRRLSTCPPES(配列番号87)から選択されるアミノ酸配列を含むか、又は該アミノ酸配列からなり得る。
【0045】
本発明のさらなる目的は、対象、即ちヒト又は非ヒト動物対象におけるマイコバクテリウム感染症の検出のためのインビトロ試験における、以下からなるリストから選択されるバイオマーカーをコードする少なくとも1つの核酸分子の使用である:
(i)マイコバクテリウム種又は関連生物に由来し、かつ少なくとも1つのT細胞エピトープを含む、Rv0023、Rv0182c、Rv0290、Rv0601c、Rv0647c、Rv0724A、Rv0890c、Rv1251c、Rv1398c、Rv1478、Rv1497、Rv1575、Rv1578c、Rv1899c、Rv2137c、Rv2333c、Rv2548、Rv2557、Rv2816c、Rv2990、Rv3094c、Rv3107c、Rv3188、Rv3239c、Rv3296、Rv3425、Rv3446c、Rv3479、Rv3482c、Rv3780から選択されるタンパク質;
(ii)最適アラインメント後に(i)に定義されるタンパク質の1つと比較して少なくとも80%の類似性を有するアミノ酸配列を有する、当該タンパク質のホモログ;並びに
(iii)T細胞エピトープ又はその化学アナログを有する、(i)又は(ii)に定義されるタンパク質のペプチド断片。
【0046】
上記マイコバクテリウム種が、M.ツベルクローシス(M. tuberculosis)、M.ボビス(M. bovis)、M.ボビスBCG(M. bovis BCG)、M.アフリカナム(M. africanum)、M.カネッティ(M. canetti)、M.カプラエ(M. caprae)、M.ミクロティ(M. microti)、M.ピンニペディイ(M. pinnipedii)、M.アビウム(M. avium)、M.アビウム・パラツベルクローシス(M. Avium paratuberculosis)、M.アビウム・シルバティカム(M. Avium silvaticum)、M.アビウム「ホミニッスイス」(M. Avium "hominissuis")、M.コロンビエンス(M. colombiense)、M.アジアティカム(M. asiaticum)、M.ゴードナエ(M. gordonae)、M.ガストリ(M. gastri)、M.カンサシイ(M. kansasii)、M.ヒベルニアエ(M. hiberniae)、M.ノンクロモゲニカム(M. nonchromogenicum)、M.テラエ(M. terrae)、M.トリビアレ(M. triviale)、M.アルセランス(M. ulcerans)、M.シュードショットシイ(M. pseudoshottsii)、M.ショットシイ(M. shottsii)、M.トリプレックス(M. triplex)、M.ゲナベンス(M. genavense)、M.フロレンティナム(M. florentinum)、M.レンティフラバム(M. lentiflavum)、M.パルストレ(M. palustre)、M.クビカエ(M. kubicae)、M.パラスクロフラセウム(M. parascrofulaceum)、M.ハイデルベルゲンス(M. heidelbergense)、M.インテルジェクツム(M. interjectum)、M.シミアエ(M.simiae)、M.ブランデリ(M.branderi)、M.クッキイ(M. cookii)、M.セラータム(M. celatum)、M.ボヘミカム(M. bohemicum)、M.ヘモフィルム(M. haemophilum)、M.マルモエンス(M. malmoense)、M.スルガイ(M. szulgai)、M.レプラ(M. leprae)、M.レプラムリウム(M. lepraemurium)、M.レプロマトーシス(M. lepromatosis)、M.アフリカナム(M. africanum)、M.ボトニエンス(M. botniense)、M.キマエラ(M. chimaera)、M.コンスピキュウム(M. conspicuum)、M.ドリカム(M. doricum)、M.ファルシノゲネス(M. farcinogenes)、M.ヘッケスホルネンス(M. heckeshornense)、M.イントラセルラレ(M. intracellulare)、M.ラクス(M. lacus)、M.マリナム(M. marinum)、M.モナセンス(M. monacense)、M.モンテフィオレンス(M. montefiorense)、M.ムラーレ(M. murale)、M.ネブラスケンス(M. nebraskense)、M.サスカチェワネンス(M. saskatchewanense)、M.スクロフラセウム(M. scrofulaceum)、M.シモイデイ(M. shimoidei)、M.トゥシアエ(M. tusciae)、M.ゼノピ(M. xenopi)、M.インターメディウム(M. intermedium)、M.アブセサス(M. abscessus)、M.ケロナエ(M. chelonae)、M.ボルレティイ(M. bolletii)、M.フォルトゥイタム(M. fortuitum)、M.フォルトゥイタム亜種アセトアミドリティカム(M.fortuitum subsp. acetamidolyticum)、M.ボエニッキイ(M. boenickei)、M.ペレグリナム(M. peregrinum)、M.ポルシナム(M. porcinum)、M.セネガレンス(M. senegalense)、M.セプティカム(M. septicum)、M.ニューオルレアンセンス(M. neworleansense)、M.ヒューストネンス(M. houstonense)、M.ムコゲニカム(M. mucogenicum)、M.マゲリテンス(M. mageritense)、M.ブリスベネンス(M. brisbanense)、M.コスメティカム(M. cosmeticum)、M.パラフォルトゥイタム(M. parafortuitum)、M.オーストロアフリカーナム(M. austroafricanum)、M.ディエルンホフェリ(M. diernhoferi)、M.ホドレリ(M. hodleri)、M.ネオオーラム(M. neoaurum)、M.フレデリクスバーゲンス(M. frederiksbergense)、M.オーラム(M. aurum)、M.ワクカエ(M. vaccae)、M.チタエ(M. chitae)、M.ファラックス(M. fallax)、M.コンフルエンティス(M. confluentis)、M.フラベッセンス(M. flavescens)、M.マダガスカリエンス(M. madagascariense)、M.フレイ(M. phlei)、M.スメグマチス(M. smegmatis)、M.グッディイ(M. goodii)、M.ウォリンスキイ(M. wolinskyi)、M.サーモレジスティバイル(M. thermoresistibile)、M.ガディウム(M. gadium)、M.コモセンス(M. komossense)、M.オブエンス(M. obuense)、M.スファグニ(M. sphagni)、M.アグリ(M. agri)、M.アイチエンス(M. aichiense)、M.アルベイ(M. alvei)、M.アルペンス(M. arupense)、M.ブルマエ(M. brumae)、M.カナリアセンス(M. canariasense)、M.チュブエンス(M. chubuense)、M.コンセプショネンス(M. conceptionense)、M.ドゥバリイ(M. duvalii)、M.エレファンティス(M. elephantis)、M.ギルバム(M. gilvum)、M.ハシアカム(M. hassiacum)、M.ホルサティカム(M. holsaticum)、M.イムノゲナム(M. immunogenum)、M.マッシリエンス(M. massiliense)、M.モリオカエンス(M. moriokaense)、M.サイクロトレランス(M. psychrotolerans)、M.ピレニボランス(M. pyrenivorans)、M.バンバアレニイ(M. vanbaalenii)、M.プルベリス(M. pulveris)、M.アロシエンス(M. arosiense)、M.オーバネンス(M. aubagnense)、M.カプラエ(M. caprae)、M.クロロフェノリカム(M. chlorophenolicum)、M.フルオロアンテニボランス(M.fluoroanthenivorans)、M.クマモトネンス(M. kumamotonense)、M.ノボカストレンス(M. novocastrense)、M.パルメンス(M. parmense)、M.フォカイクム(M. phocaicum)、M.ポリフェラエ(M. poriferae)、M.ローデシアエ(M. rhodesiae)、M.セオウレンス(M. seoulense)及びM.トーカイエンス(M. tokaiense)から選択される。好ましくは、マイコバクテリウム種はマイコバクテイルム・ツベルクローシス(Mycobacteriumtuberculosis)である。
【0047】
上記使用によれば、(iii)におけるペプチド断片が、TAWITAVVPGLMV(配列番号24)、AVIVRSELLTQYL(配列番号22)、GSVRQLPSVLKPPLITLRTLTLSG(配列番号71)、RPVRRVLLFVVPSSGPAP(配列番号70)、GEIIFISGRLNGaa(配列番号13)、ELMARAAVLGSAH(配列番号21)、LAWITAVVPGLMV(配列番号85)、GEIIFISGRLNG(配列番号86)、SALLRRLSTCPPES(配列番号87)から選択されるアミノ酸配列を含むか、又は該アミノ酸配列からなり得る。上記使用はさらに、ESAT6、CFP10、TB7.7及びPPD、又はそのホモログから選択されるマイコバクテリウムタンパク質又はそれに由来するペプチド断片をコードする核酸分子の使用をさらに含み得る。
【0048】
本発明のさらなる目的は、マイコバクテリウム種に由来し、かつT細胞エピトープを含む、Rv0023、Rv0182c、Rv0290、Rv0601c、Rv0647c、Rv0724A、Rv0890c、Rv1251c、Rv1398c、Rv1478、Rv1497、Rv1575、Rv1578c、Rv1899c、Rv2137c、Rv2333c、Rv2548、Rv2557、Rv2816c、Rv2990、Rv3094c、Rv3107c、Rv3188、Rv3239c、Rv3296、Rv3425、Rv3446c、Rv3479、Rv3482c、Rv3780からなるリストから選択される、単離されたタンパク質である。本発明のタンパク質の単離したペプチドは、T細胞エピトープ又はその化学アナログを含み得る。単離したペプチドは、TAWITAVVPGLMV(配列番号24)、AVIVRSELLTQYL(配列番号22)、GSVRQLPSVLKPPLITLRTLTLSG(配列番号71)、RPVRRVLLFVVPSSGPAP(配列番号70)、GEIIFISGRLNGaa(配列番号13)、ELMARAAVLGSAH(配列番号21)、LAWITAVVPGLMV(配列番号85)、GEIIFISGRLNG(配列番号86)、SALLRRLSTCPPES(配列番号87)から選択されるアミノ酸配列を含むか、又は該アミノ酸配列からなり得る。
【0049】
本発明のさらなる目的は、上述の本発明によるタンパク質又はペプチドをコードする単離された核酸分子である。
【0050】
本発明は、上述の核酸分子を含むベクター、及び該ベクターを含む単離した細胞に関する。
【0051】
本発明のさらなる目的は、容器を含むキットであって、上記容器は、上述の少なくとも1つのタンパク質又は少なくとも1つのペプチド又は少なくとも1つの核酸分子を含む、キットである。
【0052】
本発明は、対象におけるマイコバクテリウム種による感染症をインビトロで診断するための方法であって、
当該方法は、以下からなるリストから選択される少なくとも1つのバイオマーカーの存在下で、上記対象からのリンパ球を含む血液試料を、上記リンパ球を刺激してエフェクタ分子を産生するのに十分な時間及び条件下においてインキュベートすることを含み、
上記エフェクタ分子の存在又はレベルは、マイコバクテリウム種に感染した対象又はマイコバクテリウム種に以前さらされた対象に由来するリンパ球を示す、方法に関する:
(i)マイコバクテリウム種又は関連生物に由来し、かつ少なくとも1つのT細胞エピトープを含む、Rv0023、Rv0182c、Rv0290、Rv0601c、Rv0647c、Rv0724A、Rv0890c、Rv1251c、Rv1398c、Rv1478、Rv1497、Rv1575、Rv1578c、Rv1899c、Rv2137c、Rv2333c、Rv2548、Rv2557、Rv2816c、Rv2990、Rv3094c、Rv3107c、Rv3188、Rv3239c、Rv3296、Rv3425、Rv3446c、Rv3479、Rv3482c、Rv3780から選択されるタンパク質;
(ii)最適アラインメント後に(i)に定義されるタンパク質の1つと比較して少なくとも80%の類似性を有するアミノ酸配列を有する、当該タンパク質のホモログ;並びに
(iii)T細胞エピトープ又はその化学アナログを有する、(i)又は(ii)に定義されるタンパク質のペプチド断片。上記対象はヒト又は非ヒト動物であってよい。血液とバイオマーカーとの間におけるインキュベートは試験管で、任意にヘパリンの存在下で、添加された炭水化物の存在下で生じ得る。本発明の実施形態によれば、上記インキュベートが、さらにESAT6、CFP10、TB7.7及びPPDから選択されるマイコバクテリウムタンパク質、又はそのペプチド断片、又はそれらに由来するその化学アナログ、又はそれらの混合物の存在下で生じ得る。マイコバクテリウム種は、
M.ツベルクローシス(M. tuberculosis)、M.ボビス(M. bovis)、M.ボビスBCG(M. bovis BCG)、M.アフリカナム(M. africanum)、M.カネッティ(M. canetti)、M.カプラエ(M. caprae)、M.ミクロティ(M. microti)、M.ピンニペディイ(M. pinnipedii)、M.アビウム(M. avium)、M.アビウム・パラツベルクローシス(M. Avium paratuberculosis)、M.アビウム・シルバティカム(M. Avium silvaticum)、M.アビウム「ホミニッスイス」(M. Avium "hominissuis")、M.コロンビエンス(M. colombiense)、M.アジアティカム(M. asiaticum)、M.ゴードナエ(M. gordonae)、M.ガストリ(M. gastri)、M.カンサシイ(M. kansasii)、M.ヒベルニアエ(M. hiberniae)、M.ノンクロモゲニカム(M. nonchromogenicum)、M.テラエ(M. terrae)、M.トリビアレ(M. triviale)、M.アルセランス(M. ulcerans)、M.シュードショットシイ(M. pseudoshottsii)、M.ショットシイ(M. shottsii)、M.トリプレックス(M. triplex)、M.ゲナベンス(M. genavense)、M.フロレンティナム(M. florentinum)、M.レンティフラバム(M. lentiflavum)、M.パルストレ(M. palustre)、M.クビカエ(M. kubicae)、M.パラスクロフラセウム(M. parascrofulaceum)、M.ハイデルベルゲンス(M. heidelbergense)、M.インテルジェクツム(M. interjectum)、M.シミアエ(M.simiae)、M.ブランデリ(M.branderi)、M.クッキイ(M. cookii)、M.セラータム(M. celatum)、M.ボヘミカム(M. bohemicum)、M.ヘモフィルム(M. haemophilum)、M.マルモエンス(M. malmoense)、M.スルガイ(M. szulgai)、M.レプラ(M. leprae)、M.レプラムリウム(M. lepraemurium)、M.レプロマトーシス(M. lepromatosis)、M.アフリカナム(M. africanum)、M.ボトニエンス(M. botniense)、M.キマエラ(M. chimaera)、M.コンスピキュウム(M. conspicuum)、M.ドリカム(M. doricum)、M.ファルシノゲネス(M. farcinogenes)、M.ヘッケスホルネンス(M. heckeshornense)、M.イントラセルラレ(M. intracellulare)、M.ラクス(M. lacus)、M.マリナム(M. marinum)、M.モナセンス(M. monacense)、M.モンテフィオレンス(M. montefiorense)、M.ムラーレ(M. murale)、M.ネブラスケンス(M. nebraskense)、M.サスカチェワネンス(M. saskatchewanense)、M.スクロフラセウム(M. scrofulaceum)、M.シモイデイ(M. shimoidei)、M.トゥシアエ(M. tusciae)、M.ゼノピ(M. xenopi)、M.インターメディウム(M. intermedium)、M.アブセサス(M. abscessus)、M.ケロナエ(M. chelonae)、M.ボルレティイ(M. bolletii)、M.フォルトゥイタム(M. fortuitum)、M.フォルトゥイタム亜種アセトアミドリティカム(M.fortuitum subsp. acetamidolyticum)、M.ボエニッキイ(M. boenickei)、M.ペレグリナム(M. peregrinum)、M.ポルシナム(M. porcinum)、M.セネガレンス(M. senegalense)、M.セプティカム(M. septicum)、M.ニューオルレアンセンス(M. neworleansense)、M.ヒューストネンス(M. houstonense)、M.ムコゲニカム(M. mucogenicum)、M.マゲリテンス(M. mageritense)、M.ブリスベネンス(M. brisbanense)、M.コスメティカム(M. cosmeticum)、M.パラフォルトゥイタム(M. parafortuitum)、M.オーストロアフリカーナム(M. austroafricanum)、M.ディエルンホフェリ(M. diernhoferi)、M.ホドレリ(M. hodleri)、M.ネオオーラム(M. neoaurum)、M.フレデリクスバーゲンス(M. frederiksbergense)、M.オーラム(M. aurum)、M.ワクカエ(M. vaccae)、M.チタエ(M. chitae)、M.ファラックス(M. fallax)、M.コンフルエンティス(M. confluentis)、M.フラベッセンス(M. flavescens)、M.マダガスカリエンス(M. madagascariense)、M.フレイ(M. phlei)、M.スメグマチス(M. smegmatis)、M.グッディイ(M. goodii)、M.ウォリンスキイ(M. wolinskyi)、M.サーモレジスティバイル(M. thermoresistibile)、M.ガディウム(M. gadium)、M.コモセンス(M. komossense)、M.オブエンス(M. obuense)、M.スファグニ(M. sphagni)、M.アグリ(M. agri)、M.アイチエンス(M. aichiense)、M.アルベイ(M. alvei)、M.アルペンス(M. arupense)、M.ブルマエ(M. brumae)、M.カナリアセンス(M. canariasense)、M.チュブエンス(M. chubuense)、M.コンセプショネンス(M. conceptionense)、M.ドゥバリイ(M. duvalii)、M.エレファンティス(M. elephantis)、M.ギルバム(M. gilvum)、M.ハシアカム(M. hassiacum)、M.ホルサティカム(M. holsaticum)、M.イムノゲナム(M. immunogenum)、M.マッシリエンス(M. massiliense)、M.モリオカエンス(M. moriokaense)、M.サイクロトレランス(M. psychrotolerans)、M.ピレニボランス(M. pyrenivorans)、M.バンバアレニイ(M. vanbaalenii)、M.プルベリス(M. pulveris)、M.アロシエンス(M. arosiense)、M.オーバネンス(M. aubagnense)、M.カプラエ(M. caprae)、M.クロロフェノリカム(M. chlorophenolicum)、M.フルオロアンテニボランス(M.fluoroanthenivorans)、M.クマモトネンス(M. kumamotonense)、M.ノボカストレンス(M. novocastrense)、M.パルメンス(M. parmense)、M.フォカイクム(M. phocaicum)、M.ポリフェラエ(M. poriferae)、M.ローデシアエ(M. rhodesiae)、M.セオウレンス(M. seoulense)及びM.トーカイエンス(M. tokaiense)から選択される。好ましくは、マイコバクテリウム種はマイコバクテイルム・ツベルクローシス(Mycobacteriumtuberculosis)である。
【0053】
上述した本発明の方法によれば、(iii)に定義されるペプチドは、TAWITAVVPGLMV(配列番号24)、AVIVRSELLTQYL(配列番号22)、GSVRQLPSVLKPPLITLRTLTLSG(配列番号71)、RPVRRVLLFVVPSSGPAP(配列番号70)、GEIIFISGRLNGaa(配列番号13)、ELMARAAVLGSAH(配列番号21)、LAWITAVVPGLMV(配列番号85)、GEIIFISGRLNG(配列番号86)、SALLRRLSTCPPES(配列番号87)から選択されるアミノ酸配列を含むか、又は該アミノ酸配列からなる。上記エフェクタ分子が、インターフェロンγ、サイトカイン、インターロイキン、及びTNF-αから選択され得、好ましくはインターフェロンγである。
【0054】
本発明のさらなる目的は、上述の通り定義されるタンパク質又はペプチドに対して特異的な単離された抗体である。
【0055】
本発明はまた、対象におけるマイコバクテリウム・ツベルクローシスによる感染症のインビトロ診断のための方法であって、
当該方法は、上記対象からのリンパ球を含む血液試料を、ESAT6、CFP10、TB7.7、及び/又はPPDの1以上と共にインキュベートすること、並びに、上記リンパ球によるインターフェロンγの放出を測定することを含み、
当該方法は、上記インキュベートが、さらに
(i)マイコバクテリウム種又は関連生物に由来し、かつ少なくとも1つのT細胞エピトープを含む、Rv0023、Rv0182c、Rv0290、Rv0601c、Rv0647c、Rv0724A、Rv0890c、Rv1251c、Rv1398c、Rv1478、Rv1497、Rv1575、Rv1578c、Rv1899c、Rv2137c、Rv2333c、Rv2548、Rv2557、Rv2816c、Rv2990、Rv3094c、Rv3107c、Rv3188、Rv3239c、Rv3296、Rv3425、Rv3446c、Rv3479、Rv3482c、Rv3780から選択されるタンパク質;
(ii)最適アラインメント後にi)に定義されるタンパク質の1つと比較して少なくとも80%の類似性を有するアミノ酸配列を有する、当該タンパク質のホモログ;並びに
(iii)T細胞エピトープ又はその化学アナログを有する、(i)又は(ii)に定義されるタンパク質のペプチド断片
から選択される少なくとも1つのバイオマーカーの存在下で実施されることを特徴とし、
マイコバクテリウム・ツベルクローシスの検出に関する感度及び/又は選択性のレベルが、ESAT6、CFP10、TB7.7、及び/又はPPDだけを用いた場合の感度及び/又は選択性と比較して高い、方法に関する。
【0056】
加えて、本発明は、マイコバクテリウム種による感染症の治療又は予防のためのワクチンであって、
上記ワクチンは、
(i)マイコバクテリウム種又は関連生物に由来し、かつ少なくとも1つのT細胞エピトープを含む、Rv0023、Rv0182c、Rv0290、Rv0601c、Rv0647c、Rv0724A、Rv0890c、Rv1251c、Rv1398c、Rv1478、Rv1497、Rv1575、Rv1578c、Rv1899c、Rv2137c、Rv2333c、Rv2548、Rv2557、Rv2816c、Rv2990、Rv3094c、Rv3107c、Rv3188、Rv3239c、Rv3296、Rv3425、Rv3446c、Rv3479、Rv3482c、Rv3780から選択されるタンパク質;
(ii)最適アラインメント後に(i)に定義されるタンパク質の1つと比較して少なくとも80%の類似性を有するアミノ酸配列を有する、当該タンパク質のホモログ;及び
(iii)T細胞エピトープ又はその化学アナログを有する、(i)又は(ii)に定義されるタンパク質のペプチド断片
からなるリストから選択される少なくとも1つの物質;
並びに1つ以上の医薬的に許容されるアジュバント、担体、賦形剤、及び/又は希釈剤を含むか、又はそれらからなる、ワクチンに関する。
【0057】
本発明のワクチンによれば、上記マイコバクテリウム種が、M.ツベルクローシス(M. tuberculosis)、M.ボビス(M. bovis)、M.ボビスBCG(M. bovis BCG)、M.アフリカナム(M. africanum)、M.カネッティ(M. canetti)、M.カプラエ(M. caprae)、M.ミクロティ(M. microti)、M.ピンニペディイ(M. pinnipedii)、M.アビウム(M. avium)、M.アビウム・パラツベルクローシス(M. Avium paratuberculosis)、M.アビウム・シルバティカム(M. Avium silvaticum)、M.アビウム「ホミニッスイス」(M. Avium "hominissuis")、M.コロンビエンス(M. colombiense)、M.アジアティカム(M. asiaticum)、M.ゴードナエ(M. gordonae)、M.ガストリ(M. gastri)、M.カンサシイ(M. kansasii)、M.ヒベルニアエ(M. hiberniae)、M.ノンクロモゲニカム(M. nonchromogenicum)、M.テラエ(M. terrae)、M.トリビアレ(M. triviale)、M.アルセランス(M. ulcerans)、M.シュードショットシイ(M. pseudoshottsii)、M.ショットシイ(M. shottsii)、M.トリプレックス(M. triplex)、M.ゲナベンス(M. genavense)、M.フロレンティナム(M. florentinum)、M.レンティフラバム(M. lentiflavum)、M.パルストレ(M. palustre)、M.クビカエ(M. kubicae)、M.パラスクロフラセウム(M. parascrofulaceum)、M.ハイデルベルゲンス(M. heidelbergense)、M.インテルジェクツム(M. interjectum)、M.シミアエ(M.simiae)、M.ブランデリ(M.branderi)、M.クッキイ(M. cookii)、M.セラータム(M. celatum)、M.ボヘミカム(M. bohemicum)、M.ヘモフィルム(M. haemophilum)、M.マルモエンス(M. malmoense)、M.スルガイ(M. szulgai)、M.レプラ(M. leprae)、M.レプラムリウム(M. lepraemurium)、M.レプロマトーシス(M. lepromatosis)、M.アフリカナム(M. africanum)、M.ボトニエンス(M. botniense)、M.キマエラ(M. chimaera)、M.コンスピキュウム(M. conspicuum)、M.ドリカム(M. doricum)、M.ファルシノゲネス(M. farcinogenes)、M.ヘッケスホルネンス(M. heckeshornense)、M.イントラセルラレ(M. intracellulare)、M.ラクス(M. lacus)、M.マリナム(M. marinum)、M.モナセンス(M. monacense)、M.モンテフィオレンス(M. montefiorense)、M.ムラーレ(M. murale)、M.ネブラスケンス(M. nebraskense)、M.サスカチェワネンス(M. saskatchewanense)、M.スクロフラセウム(M. scrofulaceum)、M.シモイデイ(M. shimoidei)、M.トゥシアエ(M. tusciae)、M.ゼノピ(M. xenopi)、M.インターメディウム(M. intermedium)、M.アブセサス(M. abscessus)、M.ケロナエ(M. chelonae)、M.ボルレティイ(M. bolletii)、M.フォルトゥイタム(M. fortuitum)、M.フォルトゥイタム亜種アセトアミドリティカム(M.fortuitum subsp. acetamidolyticum)、M.ボエニッキイ(M. boenickei)、M.ペレグリナム(M. peregrinum)、M.ポルシナム(M. porcinum)、M.セネガレンス(M. senegalense)、M.セプティカム(M. septicum)、M.ニューオルレアンセンス(M. neworleansense)、M.ヒューストネンス(M. houstonense)、M.ムコゲニカム(M. mucogenicum)、M.マゲリテンス(M. mageritense)、M.ブリスベネンス(M. brisbanense)、M.コスメティカム(M. cosmeticum)、M.パラフォルトゥイタム(M. parafortuitum)、M.オーストロアフリカーナム(M. austroafricanum)、M.ディエルンホフェリ(M. diernhoferi)、M.ホドレリ(M. hodleri)、M.ネオオーラム(M. neoaurum)、M.フレデリクスバーゲンス(M. frederiksbergense)、M.オーラム(M. aurum)、M.ワクカエ(M. vaccae)、M.チタエ(M. chitae)、M.ファラックス(M. fallax)、M.コンフルエンティス(M. confluentis)、M.フラベッセンス(M. flavescens)、M.マダガスカリエンス(M. madagascariense)、M.フレイ(M. phlei)、M.スメグマチス(M. smegmatis)、M.グッディイ(M. goodii)、M.ウォリンスキイ(M. wolinskyi)、M.サーモレジスティバイル(M. thermoresistibile)、M.ガディウム(M. gadium)、M.コモセンス(M. komossense)、M.オブエンス(M. obuense)、M.スファグニ(M. sphagni)、M.アグリ(M. agri)、M.アイチエンス(M. aichiense)、M.アルベイ(M. alvei)、M.アルペンス(M. arupense)、M.ブルマエ(M. brumae)、M.カナリアセンス(M. canariasense)、M.チュブエンス(M. chubuense)、M.コンセプショネンス(M. conceptionense)、M.ドゥバリイ(M. duvalii)、M.エレファンティス(M. elephantis)、M.ギルバム(M. gilvum)、M.ハシアカム(M. hassiacum)、M.ホルサティカム(M. holsaticum)、M.イムノゲナム(M. immunogenum)、M.マッシリエンス(M. massiliense)、M.モリオカエンス(M. moriokaense)、M.サイクロトレランス(M. psychrotolerans)、M.ピレニボランス(M. pyrenivorans)、M.バンバアレニイ(M. vanbaalenii)、M.プルベリス(M. pulveris)、M.アロシエンス(M. arosiense)、M.オーバネンス(M. aubagnense)、M.カプラエ(M. caprae)、M.クロロフェノリカム(M. chlorophenolicum)、M.フルオロアンテニボランス(M.fluoroanthenivorans)、M.クマモトネンス(M. kumamotonense)、M.ノボカストレンス(M. novocastrense)、M.パルメンス(M. parmense)、M.フォカイクム(M. phocaicum)、M.ポリフェラエ(M. poriferae)、M.ローデシアエ(M. rhodesiae)、M.セオウレンス(M. seoulense)及びM.トーカイエンス(M. tokaiense)から選択される。好ましくは、上記マイコバクテリウム種は、マイコバクテリウム・ツベルクローシスである。
【0058】
本発明のワクチンは、ヒト又は非ヒト動物対象で用いることが出来る。(iii)で定義されるペプチドは、TAWITAVVPGLMV(配列番号24)、AVIVRSELLTQYL(配列番号22)、GSVRQLPSVLKPPLITLRTLTLSG(配列番号71)、RPVRRVLLFVVPSSGPAP(配列番号70)、GEIIFISGRLNGaa(配列番号13)、ELMARAAVLGSAH(配列番号21)、LAWITAVVPGLMV(配列番号85)、GEIIFISGRLNG(配列番号86)、SALLRRLSTCPPES(配列番号87)から選択されるアミノ酸配列を含むか、又は該アミノ酸配列からなり得る。それ故、本発明は、マイコバクテリウム種による感染症の防止に用いるための、上記の通り定義したワクチンに関する。
【0059】
本発明のさらなる目的は、マイコバクテリウム種による感染症の治療又は防止に用いるための、以下からなるリストから選択される少なくとも1つの物質である:
(i)マイコバクテリウム種又は関連生物に由来し、かつ少なくとも1つのT細胞エピトープを含む、Rv0023、Rv0182c、Rv0290、Rv0601c、Rv0647c、Rv0724A、Rv0890c、Rv1251c、Rv1398c、Rv1478、Rv1497、Rv1575、Rv1578c、Rv1899c、Rv2137c、Rv2333c、Rv2548、Rv2557、Rv2816c、Rv2990、Rv3094c、Rv3107c、Rv3188、Rv3239c、Rv3296、Rv3425、Rv3446c、Rv3479、Rv3482c、Rv3780から選択されるタンパク質;
(ii)最適アラインメント後に(i)に定義されるタンパク質の1つと比較して少なくとも80%の類似性を有するアミノ酸配列を有する、当該タンパク質のホモログ;並びに
(iii)T細胞エピトープ又はその化学アナログを有する、(i)又は(ii)に定義されるタンパク質のペプチド断片。
【0060】
本発明はさらに、対象が細胞性免疫反応を開始する能力をインビトロで評価するための方法であって、
当該方法は、
マイコバクテリウム種、又はそれに由来するTリンパ球エピトープを含む抗原若しくはタンパク質に感作されたTリンパ球を含む試料を、以下から選択される少なくとも1つの物質と、上記リンパ球を刺激してエフェクタ分子を産生するのに十分な時間及び条件下において接触させることを含み、
上記エフェクタ分子の存在又はレベルは、細胞性免疫反応を開始する、上記対象の能力を示す、方法に関する:
(i)マイコバクテリウム種又は関連生物に由来し、かつ少なくとも1つのT細胞エピトープを含む、Rv0023、Rv0182c、Rv0290、Rv0601c、Rv0647c、Rv0724A、Rv0890c、Rv1251c、Rv1398c、Rv1478、Rv1497、Rv1575、Rv1578c、Rv1899c、Rv2137c、Rv2333c、Rv2548、Rv2557、Rv2816c、Rv2990、Rv3094c、Rv3107c、Rv3188、Rv3239c、Rv3296、Rv3425、Rv3446c、Rv3479、Rv3482c、Rv3780から選択されるタンパク質;
(ii)最適アラインメント後に(i)に定義されるタンパク質の1つと比較して少なくとも80%の類似性を有するアミノ酸配列を有する、当該タンパク質のホモログ;並びに
(iii)T細胞エピトープ又はその化学アナログを有する、(i)又は(ii)に定義されるタンパク質のペプチド断片。
【0061】
以下、本発明を、添付の図面を特に参照しながら本発明の好ましい実施形態に従って、具体的であるが非限定的な態様で説明する。
【図面の簡単な説明】
【0062】
図1】4つの対象集団を比較した、PPD応答としてのIFN-γ産生の解析:a.初回試験の肺TB患者;b.健常接触者、TB曝露、PPD陽性;c.健常コントロール、職業上TB曝露、クオンチフェロン陽性;d.陰性コントロール、クオンチフェロン陰性、BCGワクチン接種済。
図2】4つの被検対象群からのTAWITAVVPGLMV(配列番号24)ペプチド応答としてのIFN-γ産生の解析。
図3】4つの被検対象群からのAVIVRSELLTQYL(配列番号22)ペプチド応答としてのIFN-γ産生の解析。
図4】4つの被検対象群からのGSVRQLPSVLKPPLITLRTLTLSG(配列番号71)ペプチド応答としてのIFN-γ産生の解析。
図5】4つの被検対象群からのRPVRRVLLFVVPSSGPAP(配列番号70)ペプチド応答としてのIFN-γ産生の解析。
図6】被検試料のGEIIFISGRLNGaa(配列番号13)ペプチド応答としてのIFN-γ産生の解析。
図7】被検試料のELMARAAVLGSAH(配列番号21)ペプチド応答としてのIFN-γ産生の解析。
図8】被検試料の、ESAT6(QQWNFAGIEAAASAIQGNVTSIHSL-配列番号84)応答としてのIFN-γ産生の解析。
図9】配列番号24、21、71、70、13、22の6つのペプチドだけを用いた陽性試験の頻度。
図10】配列番号24、21、70、71、13、22のペプチド添加後の、商業利用されているクオンチフェロンTB-プラス試験の感度の向上。
図11】1~6のペプチドの併用。TB+対象、PPD+曝露接触者、並びにHCWのそれぞれについて、RD1(ESAT6)マルチエピトープペプチドを用いて得られる感度が55%、33%及び45.5%であるのに対し、1~6のペプチドを併用すると、パネルでは、76.3%、62%及び66.7%の感度を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【実施例
【0063】
実施例1:インビトロ及びエクスビボ解析した生体試料からの被感染ヒトマクロファージにおけるM.ツベルクローシス発現タンパク質の同定
材料と方法
エリスポット免疫診断試験
【0064】
試験を実施するための全手順には、96ウェルプレート(MAIPS45、ミリポア、サニーヴェール、CA、米国);一次抗体(IFN-γで被覆されているモノクローナル、M-700A、ピアス-エンドジェン社、ロックフォード、米国);ビオチン化抗体(M-701B、ピアス-エンドジェン社);ストレプトアビジン-HRP(ピアス-エンドジェン);基質(AEC染色キット、シグマ);すぐに使用できる濃度の刺激(ペプチド、PHA及び他の抗原)が必要である。
【0065】
エリスポットの手順は、以下の工程に従って実施される。
被覆:一次抗体(5μg/mL)の無菌リン酸塩緩衝(PBS)溶液を1ウェル当たり100μL入れた96ウェルプレートの処理。プレートを被覆し、4℃で20時間インキュベートし、その後1ウェル当たり200μLの無菌PBSでプレートを4回洗浄する。最後の洗浄では、吸着性の紙の上でプレートを軽くはじいて余分な液体を除去する。
【0066】
ブロッキング:非特異的タンパク質の結合を防ぐために、1ウェル当たり200μLの「ブロッキング溶液」(10%ウシ胎仔血清(FCS)含有滅菌PBS)を添加し、プレートを室温で2時間インキュベートし、「ブロッキング溶液」を吸引する。
【0067】
細胞の調製及びインキュベーション
1.白血球を分離するためのろ過管[ロイコセップ(LeucoSep)(商標)、アルニカ(ARNIKA)、ミラノ]の使用に基づく迅速法を用いた、密度勾配遠心法[フィコール-ハイパック(Ficoll-Hypaque)、ファルマシア;ウプサラ;スウェーデン]による、静脈血(7ml、EDTAを含む)からの単核細胞(PBMC)の単離。1×PBS(リン酸緩衝生理食塩水)で2回洗浄した後、細胞が100μL当たり2×105個になるように沈殿物を完全培地[25mMのHEPES、10%(v/v)のFCS、2mMのL-グルタミン、10U/mLのペニシリン/ストレプトマイシンを含むRPMI1640]に再懸濁する。
2.1ウェル当たり100μLの細胞懸濁液と、100μLのそれぞれ異なる刺激物を添加する。
3.プレートを40時間、37℃で、5%CO2のインキュベーター内でインキュベートする。
4.細胞を除去する。
5.プレートを1ウェル当たり200μLのPBSで4回、その後1ウェル当たり200μLの「洗浄バッファー」[PBS/0.05%ツイーン20(シグマ)]で4回洗浄する。
6.最後の洗浄では、吸着性の紙の上でプレートを軽くはじいて余分な液体を除去する。
【0068】
ビオチン化抗体とのインキュベーション
PBS/4%ウシ血清アルブミン(画分V、シグマ)で1μg/mlの濃度に希釈したビオチン化抗体を、1ウェル当たり100μl入れた。その後プレートを100分間、37℃で、5%CO2のインキュベーター内でインキュベートし、プレートを「洗浄バッファー」で4回洗浄した。最後の洗浄では、吸着性の紙の上でプレートを軽くはじいて過剰な液体を除去した。
【0069】
検出
検出のために、「洗浄バッファー」で1000分の1に希釈した「ストレプトアビジン-HRP」を、1ウェル当たり100μl加えた。プレートを30分間、室温、暗所でインキュベートし、その後「洗浄バッファー」で4回洗浄した。最後の洗浄では、吸着性の紙の上でプレートを軽くはじいて余分な液体を除去した。1ウェル当たり100μLの基質を加えた。並行して、酵素-基質反応が生じるコントロールとして、同様に調製した基質と100μlの「希釈したストレプトアビジン-HRP」を数分間インキュベートした。反応が上手くいけば、基質は薄茶色から桃色へと変化する。
【0070】
最後に、プレートを10~20分間、室温、暗所でインキュベートした。基質を捨て、余剰分を除去しながらプレートを水で洗浄し、その後20時間風乾した。
【0071】
選択したペプチド及びタンパク質で刺激した、ヒト及び動物の全血試料中のIFN-γを同定するためのELISA試験(CMI試験手順)。
【0072】
結果
著者らは、インビトロ及びエクスビボの両方で分析した生体試料から、被感染ヒトマクロファージにおいてM.ツベルクローシスが発現したタンパク質群を同定した。3種類の異なる環境、即ち合成培地[Sauton's(ソートン)]、培地中でM.ツベルクローシスを感染させた単球由来のヒトマクロファージ(MDM)、肺TBに罹患しているが抗生物質による治療を受ける前の患者由来の気管支肺胞洗浄(BAL)試料からの肺胞マクロファージ(AM)でのM.ツベルクローシスの遺伝子発現を比較した。
【0073】
このようにして得た9つの遺伝子群から、併用基準(免疫原性、結核菌複合体特異性など)に従って、最初に100種のタンパク質を選抜した。これら100種のタンパク質から再度、30のタンパク質群を選択し、それらについて、TB患者の全血に対する免疫学的試験における陽性反応が得られた。
【0074】
【表1】
調節の凡例:
A:MDMに対しAMで上方調節された;
B:AM及びMDMで常に発現した;
C:AMに対しMDMで上方調節された;
D:MDM及び/又はAMに対しソートン(Sauton)で上方調節された;
E:ソートン(Sauton's)に対しMDM及び/又はAMで上方調節された。
【0075】
4群の対象、即ち抗生物質治療前の肺TB(n=13);最近曝露接触した健常者(TB患者の血縁者)PPD+(n=8);TB患者に長期間曝露接触している健常者(医療従事者の職業上の曝露)PPD+(n=5);BCGのワクチン接種を受けた陰性コントロール、PPD-(n=4)からのその後の選抜の後、最初に43種のペプチドを設計し、合成し、そして試験した。
【0076】
次に、最も高感度で特異的な6種のペプチドを選抜し(表2を参照のこと)、拡大した対象試料を用いて、試験を繰り返した(表3~4及び図1~7を参照のこと)。
【0077】
表2に、MTBから選択した遺伝子、T CD4+細胞アッセイ用に選択したペプチド、及びそれらに対応する識別番号をそれぞれ示す。
【0078】
【表2】
【0079】
【表3】
【0080】
【表4】
【0081】
【表5】
【0082】
上記6種のペプチド及びESAT6タンパク質に属するペプチド、即ち上述した2種類の市販のキットにある免疫原性の高いタンパク質を用いて得られた結果を比較した。
【0083】
ヒトマクロファージへの感染の過程及び/又は活動性肺TB患者由来の肺胞マクロファージ試料の両方で誘導が観察されたMTB遺伝子を以下のリストに示す。
【0084】
MDM及びAMで、細胞内複製の間、常に発現される遺伝子:Rv0724A。
【0085】
ソートン(Sauton's)培地に対し、AM及び/又はMDMで誘導される遺伝子:Rv1251c、Rv1478及びRv3479。
【0086】
MTB遺伝子の2つの群は、ヒト宿主細胞(インビトロで感染させた健康提供者からの初代マクロファージとTB患者の肺胞マクロファージの両方)内での生存に関わる推定機能を共有しており、その結果、それらはMTBの細胞内生存に関するバイオマーカーとして設計に至り、MTBの毒性の定義は、宿主細胞内に侵入、生存、複製する病原体の能力のみに基づいている。
【0087】
さらに、本発明の著者らは、同じ代謝カテゴリーに属するいくつかの遺伝子群について、当該カテゴリーに「共通の」タンパク質配列を見つけるために、ペプチドを設計した。この研究は、多くの細菌種に存在するタンパク質を利用している類似した機能のドメインは保存されているという仮説に基づいている。これらの保存されているモチーフを見つけるために、PSI-BLAST(位置特異的反復ベーシックローカルアライメントサーチツール、http://www.ncbi.nlm.nih.gov/BLAST)を利用して、配列のマルチプル・アラインメントを生成する(PSSM)。挿入した配列と高い相同性をもつ配列が検出されれば、その後のデータバンク検索に使用するプロファイルの生成に寄与する、好適なタンパク質を選択することができる。この方法では、プロファイル生成に寄与する配列の数は異なる配列の位置によって異なる。
【0088】
マルチ・アラインメントは、高度に保存されていることから、構造的にかつ機能的に重要な残基の検出を可能にし、上記残基は全体として「共通」配列又は各MTBタンパク質機能群の配列を構成する。
【0089】
それ故、感染の過程でM.ツベルクローシスによって「調節される」と検出される代謝機能群(例えば制御タンパク質、脂質代謝関連タンパク質など)の(ヒトマクロファージ中で誘導又は抑制される)タンパク質を、共通配列を検索するために解析した。PSI-BLASTを利用して多様な配列のマルチプル・アラインメントを得て、そこからペプチド合成に関する最も「共通な」配列を見出した。
【0090】
選択したタンパク質に由来するペプチドを合成し、エリスポット技術と、TB診断高感度ELISAアッセイ(即ちクオンチフェロンTB-プラスと、クオンチフェロンCMI)との両方を用いる、IFN-γ産生細胞の検出システムを用いてMTB特異的T CD4+リンパ球の検出と定量に使用した。この手法では、特定の抗原性刺激に対する応答として所定のサイトカイン(例えば、IFN-γ)を産生するT細胞の頻度を定量することを可能とするが、上記ペプチドをコードする感染性因子(MTB)が生じた場合に処理された対象の免疫系が当該ペプチドに対する免疫応答を誘発できたことを示唆している。第二の手法では、選択された抗原に対する応答として特定のTリンパ球から生じるIFN-γの全量を定量することができる。
【0091】
この試験は、ペプチドのMTB感染からの防御を誘導する能力の証拠にはならないが、これらのペプチドを特異的かつ個別に認識するリンパ球がMTBに感染した対象又は活動性結核の対象に存在することの生じた検出は、ワクチン及び診断試験が有効であることを証明するために、それらの免疫原性(不可欠な最小限の特徴)の指標となる。さらにこれらのペプチドは、単独であるいは他のマイコバクテリア抗原と併用して、TBを診断するための高感度かつ特異的な試験を提供すること、及び市販の試験、即ち結核菌を診断するための現在の最も優れた参考基準の感度を向上させることができる(図10)。パネルを評価した場合及び同じウェルの中で直接試験した場合、選択した6種のペプチドは活動性TB対象のクオンチフェロンTBゴールド・イン・チューブの応答を、検定の特異性を低下させることなく、75%から89%(+14%)に、及び71%から83%(+13%)にそれぞれ向上させることができる。
【0092】
参考文献
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【配列表】
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