(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-14
(45)【発行日】2023-07-25
(54)【発明の名称】デイジータイヤ電子機器アセンブリ
(51)【国際特許分類】
B60C 23/04 20060101AFI20230718BHJP
【FI】
B60C23/04 110A
B60C23/04 110E
B60C23/04 140A
(21)【出願番号】P 2022506718
(86)(22)【出願日】2020-07-28
(86)【国際出願番号】 US2020043810
(87)【国際公開番号】W WO2021025896
(87)【国際公開日】2021-02-11
【審査請求日】2022-03-09
(32)【優先日】2019-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515168916
【氏名又は名称】ブリヂストン アメリカズ タイヤ オペレーションズ、 エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シェイフル、ケヴィン イー.
(72)【発明者】
【氏名】ドルフィ、ハンス アール.
【審査官】村山 禎恒
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-533700(JP,A)
【文献】特開2003-237328(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0297424(US,A1)
【文献】特開2019-104301(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 23/00-23/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤとともに使用するための装置であって、
前記タイヤに取り付けられた基部であって、電子デバイスを含み、円形アレイ内に配置された複数の電気端子を更に含む、基部と、
複数のセンサモジュールであって、それらの各々が電子デバイスを含み、かつ電気端子を有し、1つのモジュール上の各電気端子が、前記基部上の前記電気端子のうちのいずれか1つと解放可能に電気的に接続するように構成されており、それによって、前記モジュールが前記円形アレイ内で前記基部と交換可能に電気的に接続可能である、複数のセンサモジュールと、を備える、装置。
【請求項2】
前記基部上の各機械的取り付け要素が、前記円形アレイの中心軸と半径方向に整列したスロットを含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
各モジュールが、前記スロットのうちのいずれか1つに挿入されるように構成されている基板として成形されている、
請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記基部内の前記電子デバイスが、前記タイヤを識別する固有の識別信号を提供するように構成されている、
請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記基部が、円形アレイ内に配置された複数の機械的取り付け要素を含み、各モジュールが、前記基部上の前記機械的取り付け要素のうちのいずれか1つに解放可能に機械的に取り付けられるように構成されている機械的取り付け要素を有し、それによって、前記モジュールが前記円形アレイ内で前記基部に交換可能に機械的に取り付け可能である、
請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、車両上のタイヤの状態を感知するための電子デバイスを含む。
【背景技術】
【0002】
電子デバイスを使用して、車両上のタイヤの状態を感知することができる。かかるデバイスは、タイヤ内部に取り付けられた空気圧センサ及び温度センサを含み、タイヤから車両に圧力信号及び温度信号を送信するための無線周波数送信機も含む。
【発明の概要】
【0003】
タイヤとともに使用するための電子機器アセンブリが提供される。所与の実施例では、本アセンブリは、基部及び複数のモジュールを含む。基部は、タイヤに機械的に取り付けられており、電子デバイスを含む。複数の機械的取り付け要素は、円形アレイ内で基部上に配置されている。各モジュールは、電子デバイス及び機械的取り付け要素を含む。1つのモジュール上の各機械的取り付け要素は、基部上の機械的取り付け要素のうちのいずれか1つに解放可能に機械的に取り付けられるように構成されている。この構成では、モジュールは、円形アレイ内で基部に交換可能に機械的に取り付け可能である。
【0004】
基部は、円形アレイ内に配置された複数の電気端子を更に含む。各モジュールは、基部上の電気端子のうちのいずれか1つと解放可能に電気的に接続するように構成されている電気端子を有し、それによって、モジュールは、円形アレイ内で基部と交換可能に電気的に接続可能である。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】タイヤ及びタイヤとともに使用するための電子機器アセンブリの概略断面図である。
【0006】
【
図2】
図1の電子アセンブリの部品の分解図である。
【0007】
【0008】
【
図4】タイヤ上に取り付けられた電子機器アセンブリを示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面に図示された構造は、特許請求の範囲に列挙された要素の例を含む。したがって、図示された構造は、当業者が特許請求される発明をどのように作製及び使用することができるかの例を含む。これらは、本明細書では、特許請求の範囲に列挙されていない制限を課すことなく、実施可能性及び最良の形態を提供するために説明される。一実施形態の1つ以上の要素は、本発明の任意の特定の実装のために、必要に応じて、別の実施形態の1つ以上の要素と組み合わせて、又はその代替として使用されてもよい。
【0010】
図1に示されるように、空気タイヤ10は、トレッド12、ビード部14、及びトレッド12をビード部14と相互接続する側壁16を含む。タイヤ10の内面18は、タイヤ10内の空洞21の周囲を画定する。この実施例における内面18は、トレッド12、ビード部14、及び側壁16の内部全体に完全に到達するインナーライナ22によって提供される。
【0011】
タイヤ10上に取り付けられた電子機器アセンブリ30が
図1に示される。この実施例における電子機器アセンブリ30は、基部32及び複数のモジュール34を含む。各モジュール34は、1つ以上の電子デバイス36を含む。モジュール34内のデバイス36は、空気圧センサ、温度センサ、発電デバイス若しくは電力貯蔵デバイス、無線周波数送信機、無線周波数受信機、並びに/又はタイヤ10の条件に関する情報の取得及び/若しくは提供に好適な任意の他の電子デバイスを含んでもよい。
【0012】
基部32は、1つ以上の電子デバイス40も含む。これらは、同じ車両又は異なる車両上の別のタイヤと区別してタイヤ10を識別するための固有の識別信号を提供するように構成されている電子デバイス40を含んでもよい。基部32内の他の電子デバイス40は、基部内のデバイス40と、モジュール34内のデバイス36と、車両との間で信号を受信及び/又は送信するように構成されていてもよい。いずれの場合にも、図面に概略的に示される電子デバイス36及び40は、当該技術分野で既知の任意の好適な様式で構成されている可能性がある。
【0013】
電子機器アセンブリ30の基部32は、タイヤ10の内部でタイヤに取り付けられている。
図2に示されるように、基部32は、電子デバイス40を含むハウジング50を含む。機械的取り付け要素54は、ハウジング50から上方に向いている。
【0014】
ハウジング50は、図面に見られるように、垂直軸55を有し、円形周囲56及び円形中央凹部58は、軸55を中心としている。ハウジング50の上面60は、周囲56から凹部58まで半径方向内向き及び軸方向上向きに傾斜している。複数のスロット64は、軸55を中心とした円形アレイ内に配置されている。スロット64は、軸55に対して半径方向に細長く、軸55を中心に円周方向に等間隔で離間されている。各スロット64は、凹部58に開放内側端部、周囲56に開放外側端部、及び上面60に開放頂部を有する。
【0015】
基部32上の機械的取り付け要素54は、スロット64と半径方向に整列して配置されている。具体的には、ハウジングは、軸55を中心とした環状壁70を有する。環状壁70は、凹部58に位置し、スロット64の開放内側端部の下に円周方向に到達する。各機械的取り付け要素54は、それぞれのスロット64の開放内側端部の下に環状壁70のそれぞれの部分によって画定される。
【0016】
図1のモジュール34は、電子デバイス36を含むハウジング100(
図2)を含む。ハウジングは、プリント回路基板102(概略的に示される)も含み、その上に電子デバイス36が取り付けられている。各ハウジング100は、プリント回路基板102の形状に概ね対応する基板として成形されており、基部32内のスロット64のうちのいずれか1つ内に密接に嵌合するようにサイズ決めされている。各ハウジング100は、スロット64の内側端部で機械的取り付け要素54のうちのいずれか1つの上方に密接に嵌合するようにサイズ決め及び成形されているノッチ106を更に有する。この構成では、モジュール34は、円形アレイ内で半径方向外向きに突出する円周方向に離間された位置で基部32に交換可能に機械的に取り付け可能である。
【0017】
図2に更に示されるように、基部32内の各スロット64は、1つ以上の電気端子120を含む。基部32上の電気端子120は、スロット64の両側でスロット64内に位置する。各モジュール34は、1つ以上の電気端子122も有する。概略的に示されるこれらの電気端子122は、当該技術分野で既知の任意の好適なデバイスを備えてもよい。モジュール34上の端子は、ハウジング100の両側に位置し、これにより、モジュール34のうちの各々1つ上の端子122が、スロット64のうちのいずれか1つ内の端子120と解放可能に電気的に接続することができるようになる。したがって、モジュール34は、円形アレイ内で半径方向外向きに突出する円周方向に離間された位置で基部32と交換可能に電気的に接続可能である。キャップ130は、
図3に示されるように、アセンブリ30の上部で基部32と相互係止して、基部32上の所定の位置にモジュール34を固定する。
【0018】
上記のように、基部32は、タイヤ10の内部でタイヤ10に取り付けられている。
図4に示されるように、所与の実施例における基部32は、台140上に取り付けられている。台140は、インナーライナ22と、インナーライナ22に付着した取り付け層142との間に設置されている。係止デバイス144は、台140から上方に突出しており、基部32と相互係止するように構成されている捻転係止デバイス又は他の好適なデバイスを備える。
【0019】
この書面による説明は、特許請求の範囲に列挙された要素の実施例を提示することによって、本発明を実施する最良の形態に対して設定され、かつ当業者が本発明を作製及び使用することを可能にするように本発明を説明する。これらの要素の詳細な説明は、特許請求の範囲に列挙されていない制限を課さない。