(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-18
(45)【発行日】2023-07-26
(54)【発明の名称】開放状態保持機能を有する容器栓
(51)【国際特許分類】
B65D 41/34 20060101AFI20230719BHJP
B65D 55/16 20060101ALI20230719BHJP
【FI】
B65D41/34 100
B65D55/16
(21)【出願番号】P 2020506886
(86)(22)【出願日】2018-08-06
(86)【国際出願番号】 KR2018008874
(87)【国際公開番号】W WO2019031779
(87)【国際公開日】2019-02-14
【審査請求日】2021-07-29
(31)【優先権主張番号】10-2017-0100511
(32)【優先日】2017-08-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519213780
【氏名又は名称】ソン,ボ ユン
【氏名又は名称原語表記】SUNG, Bo Youn
(74)【代理人】
【識別番号】110003801
【氏名又は名称】KEY弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100166545
【氏名又は名称】折坂 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ボ ユン
【審査官】長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第06474491(US,B1)
【文献】特表2013-517995(JP,A)
【文献】特開2014-091524(JP,A)
【文献】特開2008-001420(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 41/34
B65D 55/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の口から離脱が防止される表示リングと;容器の口の外周面に対してねじ締結される栓本体と;前記栓本体と表示リングとの間の切開部の周辺の一部区間の前記栓本体と表示リングを互いに連結するヒンジ部と;前記栓本体と表示リングを前記切開部の周辺に沿って間隔を隔てて連結し、栓本体の開放時に切断されるようにしたブリッジと;を備えてなる開放状態保持機能を有する容器栓において、
前記ヒンジ部は両側切開部と近接する幅方向両側辺縁部位が外側から内側に深さをなし、前記栓本体と表示リング及びヒンジ部に一体に連結された折れ誘導溝を形成し、幅方向中心の下側部位は下側方向に延長突出した形状の突起部とを形成したものからなり、
前記表示リングは上下高さ方向の中間部位の中で設定した区間にスリットを形成したものからなり、前記突起部に対応する部位に突起部と間隔を隔てて近接し、下側に深さを有する凹部を形成したものからな
り、
前記ヒンジ部の両側の前記スリットの上部の前記両側表示リングには、幅と長さ及び外側から内側方向に深さを有するねじり溝を形成したものからなり、前記各ねじり溝の長さ方向の中で上側方向の一端は前記ヒンジ部に近接し、下側方向の他端は前記スリットの先端方向に近接するように既設定した傾きを有するようにしたものを前記表示リングに沿って一つ以上形成したことを特徴とする開放状態保持機能を有する容器栓。
【請求項2】
前記折れ誘導溝は外側から内側に深さをなし、前記ヒンジ部の幅方向中心から辺縁方向に漸次に厚さが減少する形状の傾斜面をなし、前記折れ誘導溝の中で相対的に薄い前記両側切開部の位置で高さ方向の前記栓本体に接する部位が切開できるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の開放状態保持機能を有する容器栓。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開放状態保持機能を有する容器栓に関し、具体的に、容器の口に固定された状態を保持する表示リングと連結された状態にあり、容器の開口を開閉する栓本体が容器の開口を開放した状態で容器の開口から最大限に広がった状態になるようにする開放状態保持機能を有する容器栓に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ミネラルウォーターをはじめとする食飲料やオイル、塗料、化学薬品などの液状物質を収容する容器は、液状物質の流入出ができるようした口を形成している。
【0003】
また、上述した口には、液状物質の流入出を制限するために、口の開口を開閉する容器栓が設けられる。
【0004】
容器Bの口Nと容器栓10の一般的な結合構造は、
図1~
図3に示すように、容器Bの中で相対的に突出した形状を有する口Nの外周面E/Sに雄ねじM/Sを形成し、これに対応して覆う容器栓10の内周面I/Sに雌ねじF/Sを形成して、これらの相互間のねじ結合または結合解除の関係からなる。
【0005】
最近開発された容器栓10は、大韓民国登録特許第10-1325850号公報(包装容器栓:以下、「先行技術1」という)及び大韓民国登録特許第10-1038894号公報(包装容器栓:以下、「先行技術2」という)から確認されるように、容器Bから分離した場合紛失の虞と分離した状態で周辺により汚染される可能性を解消するために、容器Bの口Nを開放した後にも容器Bの口Nに容器栓10が連結された状態になるようにしている。
【0006】
前記先行技術1、2による容器栓10は、
図1及び
図2に示すように、天井部12と天井部12から下側に円筒状を成し、内壁に雌ねじF/Sを形成した側壁部14を含む栓本体16をなし、栓本体16の下部に放射状に配置された複数のブリッジ20と一側のヒンジ部22を通じて一体に連結された表示リング18を備えた構成からなる。
【0007】
また、ヒンジ部22の下部の表示リング18の部位の中で上下幅方向の中間部位には、横方向の区間に切開した形状のスリット24を形成し、スリット24の下の内壁周辺には係止部30を突出形成している。
【0008】
そこで、栓本体16を回転させて容器Bの口Nを開封する際に、栓本体16は上昇するが、容器Bに設けた係止顎Cと支持顎S/Cとの間に位置した表示リング18は、係止部30が係止顎Cに係止されて上昇できないため、表示リング18と栓本体16との間の切開部25を連結したブリッジ20が破断されてしまう。
【0009】
そこで、前述したブリッジ20の破断は、容器Bに対して容器栓10が開放されたか否かを確認することができるようにする。
【0010】
ここで、前述したヒンジ部22は、表示リング18の中でスリット24の位置の上部に連結されており、スリット24は容器Bの口Nから栓本体16が昇降する時に広がることにより、ヒンジ部22を介して表示リング18と栓本体16の連結状態を保持する。
【0011】
また、先行技術1、2はヒンジ部22の両側に栓本体16及び表示リング18の部位に至る切開した形状の切開部26を形成しており、これらの切開部26は、ヒンジ部22が内・外側に折れることができるようにスペースを確認するためのものであり、栓本体16と表示リング18の境界位置で上側の栓本体16の方向に長さを有する。
【0012】
また、切開部26の間に位置するヒンジ部22は、栓本体16と表示リング18との間の上下方向の中間部位に沿って内側から外側方向に厚さの薄い形状をなし、その位置で栓本体16と表示リング18の水平な接線方向を基準として曲げられる段差部28を形成しており、それにより、段差部28の水平方向の両側は栓本体16と表示リング18の表面よりも外側にさらに突出した形状をなす。
【0013】
前述したように、段差部28の横方向の両側部位が栓本体16と表示リング18の表面よりも外側にさらに突出した状態は、使用者が手で取った時に違和感を感じて不便であるだけでなく、容器栓10が強い力で締結されていたり容器Bと容器栓10との間の内容物が固まった状態で無理な力で開放しようとすると、使用者の手を傷つける危険がある。
【0014】
何よりも、先行技術1、2のヒンジ部22は、段差部28を設けて容器Bから栓本体16を反らすことができるようにしているが、栓本体16の反った角度は、結局ヒンジ部22の弾性的復元力の影響を受けて、自然状態で容器Bの開口の一部を塞ぐ位置になるので、使用者が容器Bの口Nに口をつけて飲用する場合邪魔になる位置になり、人為的に反らした状態になるようにする必要があるという不便があった。
【0015】
このような不便を解消するための方案として、大韓民国登録特許第10-0981240号公報(以下、「先行技術3」という)と、
図3に示すように、ヒンジ部22´の間に支柱32を備えて容器の口の外壁に対して支柱32の端部が支持されるようにすることにより、栓本体16の開放状態を堅固にした技術が開示されている。
【0016】
ここで、前述した支柱32の端部の位置は、スリット24の位置の上側に位置している。
【0017】
しかしながら、先行技術3によれば、
図3及び4で確認されるように、栓本体16が容器Bの開口を開放した状態において、スリット24の上側の表示リング18の部位は係止顎Cによって固定される表示リング18の部位からスリット24の両末端位置P1と、表示リング18に形成した切開部26の部位P2と、栓本体16と支柱が連結される部位P3を基準としてねじられ、その長さは、前述した
図3の「P1~P3」区間を連結した長さd1~d3をなす。
【0018】
つまり、前述したねじり区間の長さd1~d3は、支柱32の突出長さd3を含んでなり、結局はこのようにねじり区間d1~d3は、容器Bの口Nが外壁に対してねじられた状態で空き空間D以上の空間を形成して支柱32が支持されにくい状態になって、結局、栓本体16はねじりに対する復元力によって容器Bの口Nの開口を塞ぐ位置に置かれる。
【0019】
これを補完するためには、栓本体16の上側につながった切開部28の上側部位の位置は、栓本体16の内壁の雌ねじF/Sと干渉しない最大上側位置まで形成することと、その位置で支柱32の長さを十分長く形成しなければならない。
【0020】
しかしながら、支柱32の長さ延長は、結局支柱32が容器bの口Nの内壁に密着されるように力を受けず、かけられる程度で、容器Bの開口から栓本体 16が広がる角度は90°未満にとどまり、これは使用者が手で容器Bの開口から栓本体16を干渉のない離れた位置になるように措置を取らなければならない手間を引き起こす。
【0021】
また、このような問題を解決するために、先行技術3には、支柱32の部位に容器Bの口Nに形成した係止顎Cまたは雄ねじM/Sに対応してかけられるようにした突起部Tを形成しているが、これらの突出部Tは、容器Bの口Nの開口を閉鎖した状態で、栓本体16の外側表面から突出した状態になることにより、使用者が容器Bの開口を開放しようとする時に邪魔になる不便があった。
【0022】
また、栓本体16を開放した状態で、スリット24の上側の表示リング18とヒンジ部22及びキャップ本体16の間の連結部位P1~P3は強制的にねじられた状態になることにより、これらの連結部位P1~P3の中で厚さを薄く形成した部位はねじられた状態から復元しようとする力と支柱の支持力の間の物理的力を受けて、容易に切れる問題とそれによる栓本体16の紛失の虞を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本発明は前述した従来技術の問題点を解決するためのものであり、本発明の目的は、容器栓の持続的な使用にも栓本体と表示リングとの間の連結状態を損傷ないし破損を防止して安定的に保持するようにし、飲用などの容器を使用する際に、栓本体が容器口の開口から完全に離れた位置にあるようにする開放状態保持機能を有する容器栓を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0024】
前記目的を達するための本発明の一実施例による開放状態保持機能を有する容器栓の特徴的な構成は、容器の口から離脱が防止される表示リングと;容器口の外周面に対してねじ締結される栓本体と;前記栓本体と表示リングとの間の切開部の周辺の一部区間の前記栓本体と表示リングを互いに連結するヒンジ部と;前記栓本体と表示リングを前記切開部の周辺に沿って間隔を隔てて連結し、栓本体の開放時に切断されるようにしたブリッジと;を備えて構成された開放状態保持機能を有する容器栓において、前記ヒンジ部は、両側切開部と近接する幅方向両側辺縁部位が外側から内側に深さをなし、前記栓本体と表示リング及びヒンジ部に一体に連結された折れ誘導溝を形成し、幅方向中心の下側部位は、下側方向に延長突出した形状の突起部を形成したものからなり、前記表示リングは上下高さ方向の中間部位の中で設定した区間にスリットを形成したものからなり、前記突起部に対応する部位に突起部と間隔を隔てて近接し、下側に深さを有する凹部を形成したものからなる。
【0025】
また、前記折れ誘導溝は外側から内側に深さをなし、前記ヒンジ部の幅方向中心から辺縁方向に漸次に厚さが減少する形状の傾斜面をなし、前記折れ誘導溝の中で相対的に薄い前記両側切開部の位置で高さ方向の前記栓本体に接する部位が切開できるようにすることが好ましい。
【0026】
また、前記ヒンジ部の両側の前記スリットの上部の前記両側表示リングには、幅と長さ及び外側から内側方向に深さを有するねじり溝を形成したものからなり、前記各ねじり溝の長さ方向の中で上側方向の一端は前記ヒンジ部に近接し、下側方向の他端は、前記スリットの先端方向に近接するように既設定された傾きを有するようにしたことを前記表示リングに沿って一つ以上形成するようにすることが好ましい。
【発明の効果】
【0027】
前述した本発明によれば、折れ誘導溝が接する栓本体とヒンジ部及びスリット上部の表示リング部位と一体に連結され、突起部がスリットの水平位置よりも下に位置することにより、栓本体の開放時にスリットの両末端からヒンジ部につながってねじられた表示リングのねじり復元力と、これを含む張力に対応して突起部が容器の口に強い力で支持されることによって容器口に対する栓本体の反った角度が従来技術に比べてより拡大され、容器口の開口を介した内容物の流出時に干渉位置から安定的に離れて、使用が便利であるという効果を奏する。
【0028】
また、前述した折れ誘導溝の傾斜面によって相対的に薄い部位の一部が破れることがあり、破られた部位が外側に突出しないように内側に深さを成していて、使用者の手が届かないようにするだけでなく、外側に突出しないので美観を損なわないという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】従来技術による容器栓の技術構成とその構成による作用関係を説明するための斜視図である。
【
図2】
図1で表示リングと栓本体との間が広がった状態を示す使用状態斜視図である。
【
図3】他の従来技術として支柱の設置構成とそれによる作用関係を説明するために示した図である。
【
図4】他の従来技術として支柱の設置構成とそれによる作用関係を説明するために示した図である。
【
図5】本発明の一実施例による開放状態保持機能を有する容器栓の構成及びそれによる作用関係を説明するために概略的に示した斜視図である。
【
図6】
図5の凹溝と突起部の配置関係を説明するための正面図である。
【
図7】
図5の容器栓の構造による使用状態を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明は最善の形態として、容器の口から離脱が防止される表示リングと;容器の口の外周面に対してねじ締結される栓本体と;前記栓本体と表示リングとの間の切開部の周辺の一部区間の前記栓本体と表示リングを互いに連結するヒンジ部と;前記栓本体と表示リングを前記切開部の周辺に沿って間隔を隔てて連結し、栓本体の開放時に切断されるようにしたブリッジと;を備えてなる開放状態保持機能を有する容器栓において、
前記ヒンジ部の両側切開部と近接する幅方向両側辺縁部位が外側から内側に深さをなし、前記栓本体と表示リング及びヒンジ部に一体に連結された折れ誘導溝を形成し、幅方向中心の下側部位は下側方向に延長突出した形状の突起部とを形成したものからなり、
前記表示リングは上下高さ方向の中間部位の中で設定した区間にスリットを形成したものからなり、前記突起部に対応する部位に突起部と間隔を隔てて近接し、下側に深さを有する凹部を形成したものからなることを特徴とする開放状態保持機能を有する容器栓を提示する。
発明を実施するための形態
【0031】
本発明の明細書及び特許請求範囲で用いられる用語や単語は、通常または辞典的意味に限定して解釈されるのではなく、「発明者は自身の発明を最も最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができる」という原則に立脚して、本発明の技術的思想に符合する意味と概念に解釈すべきである。
【0032】
また、本発明の明細書に記載された実施例と図面に示した構成は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明の技術的思想を全部代弁するのではないので、本発明の出願時点においてこれらを代替することができる多様な均等物と変形例は本発明の請求範囲に属されるものと理解すべきである。
【0033】
そして、本発明を説明するにおいて、容器が立てられた状態、即ち、容器の口が上側に位置するようにした状態を基準として、内側の表現は、その高さで容器内部の中心方向またはその方向にある部位を指すものとし、外側は内側の反対方向またはその方向にある部位を指すものとして説明することにする。
【0034】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施例について詳しく説明する。
【0035】
本発明による開放状態保持機能を有する容器栓40は、
図5~
図7で確認されるように、従来技術と同様に、容器Bの口Nに形成した係止顎Cに支持されて離脱が防止される表示リング44と、容器Bの口Nの外周面E/Sに対してねじ締結構造をなし、下側部位が表示リング44の上側に対して間隔を隔てて切開部52を形成するようにした栓本体42と、栓本体42と表示リング44との間の切開部52の周辺の中の既設定した一部区間で栓本体42と表示リング44を互いに連結するヒンジ部56及び切開部52の周辺に沿って栓本体42と表示リング44との間の間隔を支持し、栓本体42の開放による切開部52の間の間隔が広がることによって切断が行われるようにしたブリッジ20とを備える。
【0036】
前述した構成において、本発明によるヒンジ部56は、両側切開部52の末端と近接する幅方向の両側辺縁部位が外側から内側に深さをなし、栓本体42と表示リング44及びヒンジ部56まで一体に連結する折れ誘導溝48を形成している。
【0037】
このような折れ誘導溝48は、外側から内側に深さをなす方向がヒンジ部56の幅方向(栓本体42の周方向)中心から辺縁方向に漸次にその厚さが減少する形状の傾斜面をなし、切開部52と接する位置の上側の栓本体42の側壁で薄く形成したものである。
【0038】
このように折れ誘導溝48の中で薄く形成した部位は、栓本体42の開放によって切開部52が広がる過程で、スリット46の両側末端位置とヒンジ部56に接する切開部52の両側末端との間の区間のスリット46の上部に位置する表示リング44aの部位が張力を受けるのに対して薄い部位から漸次に切開することができるようにした切開線O/Lをなす。
【0039】
また、ヒンジ部56の幅の中心方向に折れ誘導溝48の厚さが漸次に増加する部位は、前述した区間で表示リング44aに作用する張力に対応して漸次に切開が行われないように、つまり、表示リング44aに作用する張力を切開なしに耐えられるようにするためのものである。
【0040】
また、前述したヒンジ部56は、幅方向中心の下側部位、つまり一体に連結されたスリット46の上側の表示リング44aの下部には、下側方向に延長突出した形状の突起部50を形成したものからなる。
【0041】
また、前述した突起部50に対応するスリット46の下側の表示リング44bの上部には、突起部50に対して間隔を隔てて対応する形状をなすように下側に深さを有する凹部49を形成したものからなる。
【0042】
従って、前述したスリット46は、表示リング44の上下高さ方向の中間部位に沿って形成された後、前述した突起部50に対応する部位で下側に深さを有する凹部49に延長連結した形状のものからなる。
【0043】
それに加えて、前述した区間、つまり、スリット46の両側末端から切開部52の両側末端部につながるスリット46の上側の表示リング44a区間には、幅と長さ及び外側から内側方向に深さを有するねじり溝54を一つ以上形成することが好ましい。
【0044】
また、ねじり溝54は、長さ方向が上下方向に対して既設定された角度で傾いた形状をなし、具体的には、長さ方向の中心を基準として上側方向の一端はヒンジ部56に近接する方向にあり、下側方向の他端はスリット46の末端に近接する方向にあるようにすることが好ましい。
【0045】
ここで、栓本体42を開放した状態で、スリット46の上側の表示リング44の部位がねじられた状態で原理の形状に復元しようとする力を提供し、これらの力は栓本体42が容器Bの口Nの開口を覆うように回転力を提供し、前述したねじり溝54はねじられた状態の変形を誘導してねじりによる復元力を緩和させるためのものである。
【0046】
つまり、ねじり溝54は前記区間が容易にねじられるようにするとともに、栓本体42が開放された状態で、スリット46の両側末端から切開部52の両側末端につながるスリット46の上側の表示リング44の区間に対して張力のみ作用するようにするためのものである。