(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-18
(45)【発行日】2023-07-26
(54)【発明の名称】照明システムおよび照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20230719BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20230719BHJP
F21V 23/04 20060101ALI20230719BHJP
H05B 47/00 20200101ALI20230719BHJP
F21Y 101/00 20160101ALN20230719BHJP
F21Y 103/10 20160101ALN20230719BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20230719BHJP
【FI】
F21S2/00 625
F21S2/00 230
F21V23/00 113
F21V23/04 500
H05B47/00
F21Y101:00 100
F21Y103:10
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2019176596
(22)【出願日】2019-09-27
【審査請求日】2022-05-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中島 啓道
(72)【発明者】
【氏名】岩井 直子
(72)【発明者】
【氏名】加藤 聖
(72)【発明者】
【氏名】小林 勝之
(72)【発明者】
【氏名】山本 久
(72)【発明者】
【氏名】村木 健佑
【審査官】當間 庸裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-113106(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
H05B 47/00
F21V 23/04
F21V 23/00
F21Y 103/10
F21Y 115/10
F21Y 101/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1光源部と、前記第1光源部が収容される長尺状の第1本体部と、前記第1光源部の制御に関する信号を受信する受信部であって、前記第1本体部の第1全長における中央よりも一方端側に寄って配置されるとともに、前記第1本体部の他方端側よりも一方端側に寄った受光範囲を有する第1受信部とを具備する第1照明装置と;
第2光源部と、前記第2光源部が収容されるとともに前記第1本体部の2倍の全長を有する長尺状の第2本体部と、前記第2光源部の制御に関する信号を受信する受信部であって、前記第2本体部の第2全長における中央よりも一方端側に配置されるとともに、前記第2本体部の他方端側よりも一方端側に寄った受光範囲を有する第2受信部とを具備する第2照明装置と;
を有し、
前記第1照明装置および前記第2照明装置は、全長方向に隣接し、前記第2照明装置の一方端が前記第1照明装置の他方端に接して配置され
、
前記第1受信部は、前記第1本体部の一方端からの距離が前記第1全長の1/3となる位置に配置されるとともに、半径が前記第1全長の1/3以下となる受光範囲を有し、
前記第2受信部は、前記第2本体部の一方端からの距離が前記第2全長の1/6となる位置に配置されるとともに、半径が前記第2全長の1/3以下となる受信範囲を有すること
を特徴とする照明システム。
【請求項2】
第1光源部と、前記第1光源部が収容される長尺状の第1本体部と、前記第1光源部の制御に関する信号を受信する受信部であって、
前記第1本体部の一方端からの距離が前記第1本体部の第1全長の1/3となる位置に配置されるとともに、半径が前記第1全長の1/3以下となる受光範囲を有する第1受信部とを具備する第1照明装置と全長方向に隣接し、前記第1照明装置の他端に接して配置される照明装置であり、
第2光源部と、前記第2光源部が収容されるとともに前記第1本体部の2倍の全長を有する長尺状の第2本体部と、前記第2光源部の制御に関する信号を受信する受信部であって、
前記第2本体部の一方端からの距離が前記第2本体部の第2全長の1/6となる位置に配置されるとともに、半径が前記第2全長の1/3以下となる受信範囲を有する第2受信部と
を具備する照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、照明システムおよび照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、赤外線リモコン等の端末装置を用いて無線通信により調光や調色等を行うことのできる照明装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば、住宅等の比較的狭い空間において、複数の照明装置が並べて配列される場合、ユーザが端末装置を用いて、特定の1つの照明装置を操作しようとすると、複数の照明装置が意図せずに同時に制御されてしまうおそれがあった。つまり、従来は、端末装置からの信号を受信するための受信範囲が複数の照明装置間で重なってしまうことで、制御対象以外の照明装置が意図せず制御されるおそれがあった。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、制御対象の照明装置を高精度に制御することができる照明システムおよび照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係る照明システムは、第1照明装置と、第2照明装置とを具備する。前記第1照明装置は、第1光源部と、前記第1光源部が収容される長尺状の第1本体部と、前記第1光源部の制御に関する信号を受信する受信部であって、前記第1本体部の第1全長における中央よりも一方端側に寄って配置されるとともに、前記第1本体部の他方端側よりも一方端側に寄った受光範囲を有する第1受信部とを具備する。前記第2照明装置は、第2光源部と、前記第2光源部が収容されるとともに前記第1本体部の2倍の全長を有する長尺状の第2本体部と、前記第2光源部の制御に関する信号を受信する受信部であって、前記第2本体部の第2全長における中央よりも一方端側に配置されるとともに、前記第2本体部の他方端側よりも一方端側に寄った受光範囲を有する第2受信部とを具備する。前記第1照明装置および前記第2照明装置は、全長方向に隣接し、前記第2照明装置の一方端が前記第1照明装置の他方端に接して配置される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、実施形態に係る照明システムの構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る照明装置の受信範囲を説明するための図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る照明装置の受信範囲を説明するための図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る照明装置の受信範囲を説明するための図である。
【
図5】
図5は、変形例に係る照明装置の受信範囲を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下で説明する実施形態に係る照明システムSは、第1照明装置1aと、第2照明装置1bとを具備する。第1照明装置1aは、第1光源部11と、第1光源部11が収容される長尺状の第1本体部12aと、第1光源部11の制御に関する信号を受信する受信部であって、第1本体部12aの第1全長における中央よりも一方端側に寄って配置されるとともに、第1本体部12aの他方端側よりも一方端側に寄った受光範囲を有する第1受信部13aとを具備する。第2照明装置1bは、第2光源部11と、第2光源部11が収容されるとともに第1本体部12aの2倍の全長を有する長尺状の第2本体部12bと、第2光源部11の制御に関する信号を受信する受信部であって、第2本体部12bの第2全長における中央よりも一方端側に配置されるとともに、第2本体部12bの他方端側よりも一方端側に寄った受光範囲を有する第2受信部13bとを具備する。第1照明装置1aおよび第2照明装置1bは、全長方向に隣接し、第2照明装置1bの一方端が第1照明装置1aの他方端に接して配置される。
【0009】
以下で説明する実施形態に係る照明システムSにおいて、第1受信部13aは、第1本体部12aの一方端からの距離が第1全長の1/3となる位置に配置されるとともに、半径が第1全長の1/3以下となる受光範囲を有する。第2受信部13bは、第2本体部12bの一方端からの距離が第2全長の1/6となる位置に配置されるとともに、半径が第2全長の1/3以下となる受信範囲を有する。
【0010】
以下で説明する実施形態に係る第2照明装置1bは、第1光源部11と、第1光源部11が収容される長尺状の第1本体部12aと、第1光源部11の制御に関する信号を受信する受信部であって、第1本体部12aの第1全長における中央よりも一方端側に寄って配置されるとともに、第1本体部12aの他方端側よりも一方端側に寄った受光範囲を有する第1受信部13aとを具備する第1照明装置1aと全長方向に隣接し、第1照明装置1aの他端に接して配置される第2照明装置1bである。第2照明装置1bは、第2光源部11と、第2光源部11が収容されるとともに第1本体部12aの2倍の全長を有する長尺状の第2本体部12bと、第2光源部11の制御に関する信号を受信する受信部であって、第2本体部12bの第2全長における中央よりも一方端側に配置されるとともに、第2本体部12bの他方端側よりも一方端側に寄った受光範囲を有する第2受信部13bとを具備する。
【0011】
以下、図面を参照して、実施形態に係る照明装置について説明する。実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0012】
(実施形態)
まず、
図1を用いて、実施形態に係る照明装置1を含む照明システムSについて説明する。
図1は、実施形態に係る照明システムSの構成例を示す図である。なお、
図1では、6つの照明装置1-1~1-3,1-11~1-13の空間を真上から見下ろした場合を示している。また、以下では、照明装置1-1~1-3,1-11~1-13を特に区別しない場合、照明装置1と記載する。
【0013】
図1に示すように、実施形態に係る照明システムSは、複数の照明装置1を具備する。
図1に示す例では、長尺状の6つの照明装置1-1~1-3,1-11~1-13が縦横の2次元で配列されている。
【0014】
具体的には、2つの照明装置1-1,1-11(もしくは、照明装置1-2,1-12および照明装置1-3,1-13)は、照明装置1の短手方向に沿って、所定の間隔L1(照明装置1の中心間の距離)で配列される。また、3つの照明装置1-1~1-3(もしくは、照明装置1-11~1-13)は、照明装置1の長手方向に沿って、所定の間隔L2(照明装置1の中心間の距離)で配列される。
【0015】
また、各照明装置1は、長手方向の長さL3を有する。なお、
図1では、6つの照明装置1は、長手方向の長さL3が同じである場合を示しているが、各照明装置1の長さL3は、それぞれ異なってもよい。
【0016】
また、各照明装置1は、ユーザが所持する端末装置Rを用いた無線通信により制御可能である。端末装置Rは、例えば、赤外線を利用した無線通信により照明装置1へ信号を送信する。
【0017】
ここで、従来、例えば、複数の照明装置が住宅等の比較的狭い空間に配列された場合、特定の照明装置を制御するために端末装置から信号を送信した場合、制御対象以外の照明装置を含めた複数の照明装置が同時制御されるおそれがあった。
【0018】
つまり、従来は、端末装置からの信号を受信するための受信範囲が複数の照明装置間で重なってしまうことで、制御対象以外の照明装置が意図せず同時制御されるおそれがあった。
【0019】
そこで、実施形態に係る照明装置1では、端末装置Rからの信号を受信する受信範囲を照明装置1の全長L3以下にすることで、複数の照明装置1間で重ならないようにした。かかる点について、
図2および
図3を用いて具体的に説明する。
【0020】
図2および
図3は、実施形態に係る照明装置1の受信範囲を説明するための図である。ここでいう、受信範囲とは、端末装置Rからの信号を受信可能な範囲であり、言い換えれば、制御対象の照明装置1に対して信号を送信する場合に端末装置Rが所在すべき範囲である。
【0021】
なお、
図2では、照明装置1の受信部13が、全長L3方向(長手方向)における中央に配置された場合を示し、
図3では、受信部13が、全長L3方向(長手方向)における端部(紙面左側)寄りに配置された場合を示す。なお、
図3に示す受信部13の配置は、一例であり、全長L3方向(長手方向)における中央以外であれば、任意の位置に配置可能である。
【0022】
図2および
図3に示すように、実施形態に係る照明装置1は、少なくとも光源部11と、本体部12と、受信部13とを具備する。
【0023】
光源部11は、光を発する光源や、受信部13によって受信された信号に基づいて光源を点灯制御する制御回路等を具備する。光源は、例えば、LED(Light Emitting Diode)等の発光素子や、白熱灯等を採用可能であるが、光を発する部材であれば任意の部材を採用可能である。
【0024】
図2に示す例では、線状の光源を1つ有する光源部11を示しているが、点状の光源であってもよく、また、光源の数は、2つ以上であってもよい。
【0025】
本体部12は、光源部11を収容する筐体である。本体部12は、少なくとも照射方向が透光性を有する部材で構成される。なお、本体部12は、光源部11全体を収容してもよく、光源部11の照射方向側が部分的に露出するように収容してもよい。
【0026】
受信部13は、ユーザが所持する端末装置Rから光源部11の制御に関する信号を受信するアンテナである。受信部13は、例えば、光源部11の点灯・消灯や、調光、調色を制御する信号を端末装置Rから受信する。
【0027】
また、受信部13は、信号を受信する範囲を示す受信範囲が設定される。受信範囲の形状は、例えば、円状であるが、矩形状や他の形状となるように設計されてもよい。
【0028】
また、上述したように、受信部13は、本体部12の全長L3以下となる長さL4の受信範囲を有する。具体的には、
図2に示すように、受信部13は、本体部12の全長L3方向における中央に配置された場合、受信範囲の長さL4が本体部12の全長L3と同じとなるようにする。
【0029】
より具体的には、受信部13は、照明装置1の取付高さH1に基づいて、受信範囲の長さL4が本体部12の全長L3と同じとなるように配光角θを調整する。
【0030】
なお、受信部13の配光角θの調整は、例えば、図示しないレンズと光源との距離を変更してもよく、例えば、図示しない孔部の口径を変更することによって、受信範囲の設定範囲(L3=L4)以外を遮るようにしてもよい。
【0031】
これにより、例えば、他の照明装置1も同様に受信範囲の長さL4を全長L3と同じとすることで、他の照明装置1の受信範囲と重ならないため、制御対象以外の他の照明装置1が同時制御されることがなくなる。
【0032】
従って、実施形態に係る照明装置1によれば、制御対象の照明装置1を高精度に制御することができる。さらに、受信範囲の長さL4を全長L3と同じとすることで、受信範囲を最大化することができる。
【0033】
次に、
図3に示すように、受信部13は、本体部12の全長L3方向における中央以外の位置に配置された場合、受信範囲の長さL4が本体部12の全長L3未満となるように配光角θを調整する。
【0034】
これにより、受信範囲が照明装置1からはみ出た場合であっても、はみ出る領域を小さくできるため、他の照明装置の受信範囲と重なりにくくなる。従って、実施形態に係る照明装置1によれば、制御対象の照明装置1を高精度に制御することができる。
【0035】
ここで、
図4を用いて、受信部13が本体部12の全長L3方向における中央以外の位置に配置された場合の受信範囲についてより詳細に説明する。
【0036】
図4は、実施形態に係る照明装置1の受信範囲を詳細に説明するための図である。
図4では、全長L3が異なる2つの照明装置1a,1bが長手方向(全長方向)に当接した状態で配置される場合を示す。具体的には、第1照明装置1aおよび第2照明装置1bは、全長方向に隣接し、第2照明装置1bの一方端(紙面左側端部)が第1照明装置1aの他方端(紙面右側端部)に接して配置される。
【0037】
また、第1照明装置1aは、図示しない第1光源部11と、長尺状の第1本体部12aと、第1受信部13aとを具備する。また、第2照明装置1bは、図示しない第2光源部11と、長尺状の第2本体部12bと、第2受信部13bとを具備する。
【0038】
また、
図4では、第1照明装置1aの第1本体部12aにおける全長L3が「A」(以下、第1全長Aと記載する)であり、第2照明装置1bの第2本体部12bにおける全長L3がAの2倍(2A)である「B」(以下、第2全長Bと記載する)であるとする。
【0039】
また、
図4に示すように、第1照明装置1aの第1受信部13aおよび第2照明装置1bの第2受信部13bの配置および受信範囲は、第1全長Aおよび第2全長Bに基づいて決定される。例えば、第1受信部13aは、第1光源部11の制御に関する信号を受信部であって、第1本体部12aの第1全長Aにおける中央よりも一方端側(紙面左側端部)に寄って配置される。具体的には、第1受信部13aは、第1本体部12aの一方端からの距離が第1全長Aの1/3となる位置に配置される。
【0040】
そして、第1受信部13aは、第1本体部12aの他方端側よりも一方端側に寄った受光範囲を有する。具体的には、第1受信部13aは、半径が第1全長Aの1/3以下となる受光範囲を有する。これにより、第1受信部13aの受信範囲は、第1本体部12aの一方端からはみ出ない。つまり、仮に、第1照明装置1aの一方端側に他の照明装置1が隣接したとしても、少なくとも第1照明装置1aの受光範囲が他の照明装置側に入り込むことはない。
【0041】
このため、第1照明装置1aに対して、第2照明装置1bとは反対側に他の照明装置1が配置された場合であっても、他の照明装置1の受信範囲が第1照明装置1aの受信範囲に侵入しない限り、第1照明装置1aを制御対象として当該他の照明装置1が同時制御されることを防ぐことができる。
【0042】
つづいて、第2照明装置1bにおける第2受信部13bは、第2光源部11の制御に関する信号を受信部であって、第2本体部12bの第2全長Bにおける中央よりも一方端側(紙面左側端部)に寄って配置される。具体的には、第2受信部13bは、第2本体部12bの一方端からの距離が第2全長Bの1/6となる位置に配置される。
【0043】
すなわち、第1照明装置1aの第1受信部13aおよび第2照明装置1bの第2受信部13bは、それぞれの照明装置1の一方端からの距離が同じとなるように配置される。
【0044】
そして、第2受信部13bは、第2本体部12bの他方端側よりも一方端側に寄った受光範囲を有する。具体的には、第2受信部13bは、半径が第2全長Bの1/3以下となる受光範囲を有する。これにより、第2照明装置1bの受信範囲と第1照明装置1aの受信範囲とが重ならないようにできる。
【0045】
このように、それぞれの照明装置1において、受信部13の受信範囲の半径を全長L3の1/3以下にすることで、隣接する照明装置1の受信部13の受信範囲と重なりにくくできるため、制御対象の照明装置1を高精度に制御することができる。
【0046】
さらに、
図4に示す例において、第1照明装置1aの第1受信部13aおよび第2照明装置1bの第2受信部13bそれぞれの受信範囲の半径をそれぞれの本体部12a,12bの全長A,Bの1/3とすることで、第1照明装置1aおよび第2照明装置1bを独立して制御できるとともに、双方の照明装置1の受信範囲を最大化できる。
【0047】
また、第2照明装置1bの受信範囲は、第1照明装置1a側に寄っているため、第1照明装置1aとは反対側に他の照明装置1が配置された場合であっても、当該他の照明装置1の受信範囲と重なりにくくできる。つまり、第2照明装置1bと他の照明装置1とが同時制御されることを防止できる。
【0048】
なお、
図4では、第2照明装置1bの第2本体部12bにおける第2全長Bが第1照明装置1aの第2本体部12aにおける第1全長Aの2倍である場合を示したが、2倍未満でも2倍を超える場合でもよい。
【0049】
上述したように、実施形態に係る照明システムSは、第1照明装置1aと、第2照明装置1bとを具備する。第1照明装置1aは、第1光源部11と、第1光源部11が収容される長尺状の第1本体部12aと、第1光源部11の制御に関する信号を受信する受信部であって、第1本体部12aの第1全長における中央よりも一方端側に寄って配置されるとともに、第1本体部12aの他方端側よりも一方端側に寄った受光範囲を有する第1受信部13aとを具備する。第2照明装置1bは、第2光源部11と、第2光源部11が収容されるとともに第1本体部12aの2倍の全長を有する長尺状の第2本体部12bと、第2光源部11の制御に関する信号を受信する受信部であって、第2本体部12bの第2全長における中央よりも一方端側に配置されるとともに、第2本体部12bの他方端側よりも一方端側に寄った受光範囲を有する第2受信部13bとを具備する。第1照明装置1aおよび第2照明装置1bは、全長方向に隣接し、第2照明装置1bの一方端が第1照明装置1aの他方端に接して配置される。これにより、第1照明装置1aおよび第2照明装置1bの受信範囲が重なりにくくできるため、制御対象の照明装置1を高精度に制御することができる。
【0050】
なお、上述した実施形態において、受信部13の受信範囲の長さL4は、ユーザが立つ床面を基準したが、例えば、ユーザが所持する端末装置Rの高さを基準にして長さL4を決定してもよい。かかる点について、
図5を用いて説明する。
【0051】
図5は、変形例に係る照明装置1の受信範囲を説明するための図である。
図5では、ユーザが所持する端末装置Rが高さH2であることとする。なお、高さH2は、例えば、図示しないカメラで撮像した画像の解析等によって検出してもよく、予め定められた値としてもよい。
【0052】
なお、
図5では、変形例に係る照明装置1は、例えば、受信部13が、全長L3方向における中央に配置された場合を示す。
図5に示すように、受信部13は、高さH2における受信範囲の長さL4を本体部12の全長L3と同じする場合、床面における受信範囲の長さL5が高さH2に応じた長さ分だけ本体部12の全長L3よりも長くなるように配光角θを調整する。
【0053】
これにより、端末装置Rの高さH2における受信範囲が他の照明装置1と重ならず、かつ、高さH2における受信範囲を最大化できるため、ユーザが体感する受信範囲を拡大できる。
【0054】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0055】
1 照明装置
1a 第1照明装置
1b 第2照明装置
11 光源
12 本体部
12a 第1本体部
12b 第2本体部
13 受信部
13a 第1受信部
13b 第2受信部