(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-18
(45)【発行日】2023-07-26
(54)【発明の名称】ピン孔芯出し構造
(51)【国際特許分類】
B66C 23/26 20060101AFI20230719BHJP
B66C 23/66 20060101ALI20230719BHJP
E02F 9/00 20060101ALI20230719BHJP
【FI】
B66C23/26 C
B66C23/66 Z
E02F9/00 A
(21)【出願番号】P 2020177368
(22)【出願日】2020-10-22
【審査請求日】2021-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000246273
【氏名又は名称】コベルコ建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】稲田 景子
(72)【発明者】
【氏名】高岡 大輔
(72)【発明者】
【氏名】岡 高廣
【審査官】須山 直紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-206322(JP,A)
【文献】特開2019-99352(JP,A)
【文献】特開2019-199310(JP,A)
【文献】特開2018-65656(JP,A)
【文献】特開2020-132298(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66C 23/26
B66C 23/66
E02F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機械の構成要素である第1構造物と、
前記作業機械の構成要素であり、前記第1構造物に対して相対的に回転可能かつ着脱可能にピンにより取り付けられる第2構造物と、
を備え、
前記第1構造物は、
第1構造物本体と、
前記第1構造物本体に設けられ、前記ピンが通される第1ピン孔と、
前記第1ピン孔の中心軸を中心とする円弧に沿って延びるように設けられる第1当て面部を有する第1当て部材と、
前記第1構造物本体に前記第1当て部材を固定する締結部材と、
を備え、
前記第2構造物は、
第2構造物本体と、
前記第2構造物本体に設けられ、前記ピンが通される第2ピン孔と、
前記第2ピン孔の中心軸を中心とする円弧に沿って延びるように設けられ、前記第1当て面部に面接触可能である第2当て面部と、
を備え、
前記第1当て部材は、前記締結部材により前記第1構造物本体に位置調整可能に固定さ
れ、
前記第1当て面部および前記第2当て面部のそれぞれは、前記ピンとは別に設けられる、
ピン孔芯出し構造。
【請求項2】
請求項1に記載のピン孔芯出し構造であって、
前記第1ピン孔は、前記第1構造物本体を貫通し、
前記第2ピン孔は、前記第2構造物本体を貫通し、
前記第1当て部材は、前記第1ピン孔の中心軸に近づく向き、および、前記第1ピン孔の中心軸から離れる向きに位置調整可能に、前記締結部材により前記第1構造物本体に固定される、
ピン孔芯出し構造。
【請求項3】
請求項1
または2に記載のピン孔芯出し構造であって、
前記第1当て部材は、前記第1構造物本体よりも、前記第1構造物本体の横方向外側に配置される、
ピン孔芯出し構造。
【請求項4】
作業機械の構成要素である第1構造物と、
前記作業機械の構成要素であり、前記第1構造物に対して相対的に回転可能かつ着脱可能にピンにより取り付けられる第2構造物と、
を備え、
前記第1構造物は、
第1構造物本体と、
前記第1構造物本体に設けられ、前記ピンが通される第1ピン孔と、
前記第1ピン孔の中心軸を中心とする円弧に沿って延びるように設けられる第1当て面部を有
し、前記第1構造物本体よりも、前記第1構造物本体の横方向外側に配置される第1当て部材と、
前記第1構造物本体から前記第1構造物本体の横方向外側に突出するとともに前記第1構造物本体と前記第1当て部材との間に配置される支持部と、
前記第1構造物本体に前記第1当て部材を
位置調整可能に固定する締結部材と、
を備え、
前記第2構造物は、
第2構造物本体と、
前記第2構造物本体に設けられ、前記ピンが通される第2ピン孔と、
前記第2構造物本体から前記第2構造物本体の横方向外側に突出し、前記第2ピン孔の周囲に配置される第2当て部材と、
を備え、
前記第2当て部材は、前記第2当て部材の外周面に設けられる第2当て面部を備え、
前記第2当て面部は、前記第2ピン孔の中心軸を中心とする円弧に沿って延びるように設けられ、前記第1当て面部に面接触可能である、
ピン孔芯出し構造。
【請求項5】
請求項1
~4のいずれか1項に記載のピン孔芯出し構造であって、
前記第1当て面部は、切削面または研削面である、
ピン孔芯出し構造。
【請求項6】
請求項1
~5のいずれか1項に記載のピン孔芯出し構造であって、
前記第2当て面部は、切削面または研削面である、
ピン孔芯出し構造。
【請求項7】
請求項1~
6のいずれか1項に記載のピン孔芯出し構造であって、
前記第1構造物は、前記第2構造物に対して起伏可能な起伏部材である、または、前記第2構造物は、前記第1構造物に対して起伏可能な起伏部材である、
ピン孔芯出し構造。
【請求項8】
請求項
7に記載のピン孔芯出し構造であって、
前記第1構造物および前記第2構造物の一方はブームであり、
前記第1構造物および前記第2構造物のうち前記ブームとは異なる方は、前記ブームの先端部に起伏可能に取り付けられるジブである、
ピン孔芯出し構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピン孔の芯出しを行うためのピン孔芯出し構造に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1(
図8および
図9参照)などに、ピン孔の芯出しを行うための技術が記載されている。同文献に記載の技術では、ブームのフート部のピン孔の周囲に円環状部材が設けられ、上部旋回体のフートブラケットのピン孔の近傍に受け座が設けられている。そして、受け座が円環状部材を受けることで、フート部のピン孔とフートブラケットのピン孔との芯出し(位置合わせ)が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
同文献に記載の技術では、ピン孔にピンが差し込まれた状態で、上部旋回体に対してブームが起伏したときに、円環状部材と受け座とが接触しないように、円環状部材と受け座との間に隙間を設ける必要がある。同文献の段落0006には、受け座がフートブラケットに固着されていることが記載されているが、どのように固着されているかは同文献には記載されていない。受け座がフートブラケットに溶接により固着(製缶取付)されている場合は、製缶取付の公差を考量して、円環状部材と受け座との間の隙間を設ける必要がある。すると、円環状部材と受け座とによるピン孔の芯出しの精度が低くなり、ピン孔へのピンの差し込みに大きな力を要する。また、上部旋回体とブームとのピンによる接続部分だけでなく、他の構造物どうしのピンによる接続部分でも同様の課題がある。
【0005】
そこで、本発明は、従来技術に比べ、ピン孔の芯出しの精度を向上させることができるピン孔芯出し構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ピン孔芯出し構造は、第1構造物と第2構造物と、を備える。前記第1構造物は、作業機械の構成要素である。前記第2構造物は、前記作業機械の構成要素であり、前記第1構造物に対して相対的に回転可能かつ着脱可能にピンにより取り付けられる。前記第1構造物は、第1構造物本体と、第1ピン孔と、第1当て部材と、締結部材と、を備える。前記第1ピン孔は、前記第1構造物本体に設けられ、前記ピンが通される。前記第1当て部材は、前記第1ピン孔の中心軸を中心とする円弧に沿って延びるように設けられる第1当て面部を有する。前記締結部材は、前記第1構造物本体に前記第1当て部材を固定する。前記第2構造物は、第2構造物本体と、第2ピン孔と、第2当て面部と、を備える。前記第2ピン孔は、前記第2構造物本体に設けられ、前記ピンが通される。前記第2当て面部は、前記第2ピン孔の中心軸を中心とする円弧に沿って延びるように設けられ、前記第1当て面部に面接触可能である。前記第1当て部材は、前記締結部材により前記第1構造物本体に位置調整可能に固定される。
【発明の効果】
【0007】
上記構成により、従来技術に比べ、ピン孔の芯出しの精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】ピン孔芯出し構造20を備える作業機械1を横から見た図である。
【
図2】
図1に示すブーム13と下部ジブ15aとが対向した状態を示す図である。
【
図3】
図2に示すピンP1の周辺部を示す斜視図である。
【
図4】
図2に示すピンP1の周辺部を拡大した図である。
【
図5】
図4に示す第1構造物30を示し、第2構造物50の図視を省略した
図4相当図である。
【
図6】
図4に示すピン孔芯出し構造20のF6矢視図である。
【
図7】
図5に示す第1構造物30を示し、第2構造物50の図示を省略した
図6相当図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1~
図7を参照して、ピン孔芯出し構造20を備える作業機械1について説明する。
【0010】
作業機械1は、
図1に示すように、作業を行う機械であり、例えば建設作業を行う建設機械であり、例えばブーム13などを用いて作業を行うクレーンである。
図1に示す例では、作業機械1は、ラチスブームクローラクレーンである。作業機械1は分解可能に構成される。作業機械1は、分解された状態で輸送される。作業機械1は、下部走行体11と、上部旋回体12と、ブーム13と、ブーム起伏装置14と、ジブ15と、ジブ起伏装置16と、ピン孔芯出し構造20と、を備える。
【0011】
下部走行体11は、作業機械1を走行させる。下部走行体11は、クローラを備えてもよく、ホイールを備えてもよい。作業機械1がクレーンである場合、作業機械1は、クローラクレーンでもよく、ホイールクレーンでもよい。
【0012】
上部旋回体12は、下部走行体11に旋回可能に搭載される。上部旋回体12は、旋回フレーム12aを備える。旋回フレーム12aは、ブーム13などが取り付けられる構造物である。
【0013】
ブーム13は、上部旋回体12に起伏可能に取り付けられる。ブーム13は、ブーム13の長手方向に分解可能である。ブーム13は、下部ブーム13aと、中間ブーム13bと、上部ブーム13cと、を備える。下部ブーム13aは、ブーム13の基端部(上部旋回体12側の端部)に配置される。ブーム13は、ラチス構造を有する。中間ブーム13bは、下部ブーム13aの先端部(上部旋回体12側とは反対側の端部)に連結される。上部ブーム13cは、中間ブーム13bの先端部に連結され、ブーム13の先端部に配置される。上部ブーム13cは、略六面体状の部材(タワーキャップ、ブームトップ)でもよい。上部ブーム13cは、ブーム13の長手方向に長い部材でもよい。
【0014】
ブーム起伏装置14は、上部旋回体12に対してブーム13を起伏させる装置である。ブーム起伏装置14は、マスト14aと、ブームガイライン14cと、ブーム起伏ロープ14eと、を備える。マスト14aは、上部旋回体12に起伏可能に取り付けられる。ブームガイライン14cは、マスト14aの先端部とブーム13の先端部とに接続される。図示しないウインチがブーム起伏ロープ14eを巻き取りおよび繰り出しすると、マスト14aが上部旋回体12に対して起伏する結果、ブーム13が上部旋回体12に対して起伏する。
【0015】
なお、マスト14aに代えてガントリが設けられてもよい。この場合、ガントリは、コンプレッションメンバと、テンションメンバと、を備える。コンプレッションメンバは、上部旋回体12に取り付けられ、マスト14aと同様の位置に配置される。テンションメンバは、コンプレッションメンバの先端部と上部旋回体12の後端部とに接続される。コンプレッションメンバの先端部とブーム13の先端部とが、ブームガイライン14cおよびブーム起伏ロープ14eにより接続される。この場合も、図示しないウインチがブーム起伏ロープ14eを巻き取りおよび繰り出しすることで、上部旋回体12に対してブーム13が起伏する。
【0016】
ジブ15は、ブーム13に起伏可能に取り付けられる。ジブ15は、ラチス構造を有する。ジブ15は、ジブ15の長手方向に分解可能である。ジブ15は、下部ジブ15aと、中間ジブ15bと、上部ジブ15cと、を備える。下部ジブ15aは、ジブ15の基端部(ブーム13側の端部)に配置される。中間ジブ15bは、下部ジブ15aの先端部(ブーム13側とは反対側の端部)に連結される。上部ジブ15cは、中間ジブ15bの先端部に連結され、ジブ15の先端部に配置される。
【0017】
ジブ起伏装置16は、ブーム13に対してジブ15を起伏させる装置である。ジブ起伏装置16は、ストラット16a(リアストラット16a1、フロントストラット16a2)と、ジブガイライン16bと、ストラットガイライン16cと、ジブ起伏ロープ16dと、を備える。ストラット16a(リアストラット16a1、フロントストラット16a2)は、上部ブーム13cに回転可能に取り付けられる。ジブガイライン16bは、フロントストラット16a2の先端部とジブ15の先端部とに接続される。ストラットガイライン16cおよびジブ起伏ロープ16dは、リアストラット16a1の先端部とブーム13とに接続される。図示しないウインチが、ジブ起伏ロープ16dを、巻き取りおよび繰り出しすると、ブーム13に対してストラット16aが起伏する結果、ジブ15がブーム13に対して起伏する。なお、図示しないウインチが、ジブ起伏ロープ16dを巻き取りおよび繰り出ししたときに、リアストラット16a1とフロントストラット16a2との間隔が変わる結果、ブーム13に対してジブ15が起伏してもよい。また、ストラット16aは1本のみ設けられてもよい。
【0018】
ピン孔芯出し構造20は、
図4に示すように、第1構造物30の第1ピン孔33と第2構造物50の第2ピン孔53との芯出しを行う(中心軸Aを合わせる)ためのものである。
図1に示すように、ピン孔芯出し構造20は、第1構造物30と、第2構造物50と、を備える。
【0019】
第1構造物30および第2構造物50のそれぞれは、作業機械1を構成する構造物である。第1構造物30と第2構造物50とは、ピンP1(
図2参照)を中心に相対的に回転可能かつ着脱可能である。第1構造物30および第2構造物50の一方は、他方に対して起伏可能な起伏部材である。この「起伏部材」は、ブーム13でもよく、マスト14aでもよく、ガントリ(図示なし)でもよく、ジブ15でもよく、ストラット16aでもよい。なお、変形例として、第1構造物30および第2構造物50のそれぞれが起伏部材以外の構造物でもよい。第1構造物30および第2構造物50は、上部ブーム13cおよび下部ジブ15aでもよく、上部ブーム13cおよびストラット16aでもよく、旋回フレーム12aおよび下部ブーム13aでもよく、旋回フレーム12aおよびマスト14aでもよい。第1構造物30と第2構造物50とは、互いに逆でもよい。以下では、
図2に示すように、第1構造物30が上部ブーム13cであり、第2構造物50が下部ジブ15aである場合について説明する。
【0020】
第1構造物30は、
図3に示すように、第1構造物本体31と、第1ピン孔33(
図5参照)と、支持部35と、第1当て部材41と、締結部材43と、を備える。
【0021】
第1構造物本体31は、第1構造物30の本体部分である。例えば
図2に示すように、第1構造物30が上部ブーム13cである場合は、第1構造物本体31は、板状部31cと、ボス部31e(
図3参照)と、を備える。板状部31cは、第1構造物本体31の側面(横方向外側Y2の面)を構成し、横方向Yに直交する方向に延びる。
図3に示すボス部31eは、第1ピン孔33(
図5照)の周囲に設けられる。ボス部31eは、板状部31cから横方向Yに突出する(
図7参照)。
【0022】
(方向)
図5に示すように、第1ピン孔33の中心軸Aが延びる方向を、横方向Yとする。
図3に示すように、第1構造物30と第2構造物50とがピンP1で結合された状態では(以下では主にこの状態について説明する)、第1構造物30に関する横方向Yは、第2構造物50に関する横方向Yでもある。横方向Yにおいて、第1構造物本体31の横方向Y中央部に向かう側を横方向内側Y1とし、第1構造物本体31の横方向Y中央部から遠ざかる側を横方向外側Y2とする。
図2に示すように、横方向Yに直交する方向であって、第1構造物30に対して第2構造物50が着脱される方向と一致または略一致する方向を、着脱方向Zとする。着脱方向Zにおいて、第1構造物30から第2構造物50が取り外されるときの第1構造物30に対する第2構造物50の移動の向きを下側Z2とし、その逆側を上側Z1とする。なお、「上」および「下」は理解を容易にするために用いた用語にすぎず、「上側Z1」は鉛直方向の上側である必要はない(下側Z2も同様)。
【0023】
第1ピン孔33は、
図5に示す第1構造物本体31に設けられ(形成され)、ピンP1が通される孔である。第1ピン孔33は、第1構造物本体31を横方向Yに貫通し、さらに詳しくは板状部31cを横方向Yに貫通する。ボス部31e(
図3参照)の内周面は、第1ピン孔33の一部である。
【0024】
支持部35は、
図3に示すように、第1構造物本体31に対して第1当て部材41を支持する。支持部35は、第1構造物本体31から横方向Yに突出し、例えば第1構造物本体31から横方向外側Y2に突出する。支持部35は、第1構造物本体31と第1当て部材41との間に配置される。支持部35は、第1構造物本体31と第1当て部材41とに固定される。支持部35は、第1構造物本体31に締結部材43により固定されてもよく、第1構造物本体31に溶接により固定されてもよい。
図3に示す例では、支持部35は、板状部31cに固定される。支持部35は、締結部材43が差し込まれる孔(例えばねじ孔、または、ボルトが通される貫通孔など)を有する。
【0025】
第1当て部材41は、
図5に示すように、第1当て面部41a(後述)を有する部材である。第1当て部材41は、第1ピン孔33の近傍に配置される。
図3に示すように、第1当て部材41は、例えば板状(当て板)であり、横方向Yに直交する方向に延びるように設けられる。第1当て部材41は、第1構造物本体31(さらに詳しくは板状部31c)との間に横方向Yの間隔をあけて配置される。具体的には、第1当て部材41は、支持部35を介して、第1構造物本体31に固定される。なお、第1当て部材41は、板状でなくてもよく、ブロック状などでもよい。第1当て部材41は、第1構造物本体31に直接的に固定されてもよい(すなわち支持部35は設けられなくてもよい)。また、第1当て部材41と支持部35との間にシムが挟まれてもよい。このシムの有無、厚さ、数などが調整されることで、第1構造物本体31と第1当て部材41(第1当て面部41a)との横方向Yにおける間隔を調整することができる。
【0026】
この第1当て部材41は、締結部材43により第1構造物本体31に固定される(詳細は後述)。第1当て部材41は、締結部材43を差込可能な孔を備える。第1当て部材41は、第1当て面部41aを備える。
【0027】
第1当て面部41aは、第2当て面部61a(後述)に接触することで、第1ピン孔33(
図5参照)と第2ピン孔53との芯出しをするための面である。
図4に示すように、横方向Yから見たときに、第1当て面部41aは、第1ピン孔33の中心軸Aを中心とする円弧に沿って延びるように(一致または略一致するように)設けられる。第1ピン孔33の中心軸Aを中心とする円弧に第1当て面部41aをできるだけ近づけることで、隙間Cを小さくすることができる。隙間Cは、第1ピン孔33と第2ピン孔53とにピンP1が差し込まれた状態のときの、第1当て面部41aと第2当て面部61aとの隙間である。第1当て面部41aは、機械加工された面であることが好ましく、さらに詳しくは切削面または研削面であることが好ましい。なお、第1当て面部41aは、機械加工されていない面であってもよい。
【0028】
この第1当て面部41aは、第1当て部材41の中心軸A側の面(内周面)に設けられる。第1当て面部41aの横方向Yにおける幅(厚さ)は、第1当て部材41の横方向Yにおける幅よりも狭くてもよく(
図3、
図7参照)、第1当て部材41の横方向Yにおける幅と同じでもよい。
【0029】
この第1当て面部41aは、第1構造物30から第2構造物50が取り外されるとき(または第2構造物50から第1構造物30が取り外されるとき)に、この取り外しを妨げないように配置される。具体的には、第1当て面部41aは、下側Z2に向くように配置され、第2当て面部61aを上側Z1から受けるように配置される。横方向Yから見たとき、第1当て面部41aが形成する円弧または略円弧の中心角は、少なくとも180°以下であり、好ましくは120°以下であり、
図4に示す例では約100°である。また、第1当て面部41aは、第1構造物30に第2構造物50が取り付けられるとき(または第2構造物50に第1構造物30が取り付けられるとき)に、第2当て面部61aに広く面接触できるように配置されることが好ましい。具体的には、横方向Yから見て第1当て面部41aが形成する円弧または略円弧の中心角は、例えば90°以上などである。
【0030】
締結部材43は、
図3に示すように、第1構造物本体31に第1当て部材41を位置調整可能に固定する。締結部材43は、例えばねじを利用したものであり、具体的には例えばボルトを含んでもよい。締結部材43の締結が解除された状態(例えばボルトが緩められた状態)のときに、第1構造物本体31に対して第1当て部材41が移動可能となる。締結部材43は、支持部35と第1当て部材41とを締結することで、第1構造物本体31に第1当て部材41を固定してもよい。締結部材43は、第1当て部材41と支持部35と第1構造物本体31(例えば板状部31c)とを締結することで、第1構造物本体31に第1当て部材41を固定してもよい。
【0031】
第2構造物50(例えば下部ジブ15a)は、
図2に示すように、第1構造物30に回転可能かつ着脱可能にピンP1により取り付けられる。
図3に示すように、第2構造物50は、第2構造物本体51と、第2ピン孔53と、第2当て部材61と、を備える。
【0032】
第2構造物本体51は、第2構造物50の本体部分である。例えば、
図2に示すように、第2構造物50が下部ジブ15aである場合は、第2構造物本体51は、パイプ51aと、板状部51cと、を備える。なお、
図2では、複数のパイプ51aの一部にのみ符号を付した。パイプ51aは、ラチス構造を構成するように複数設けられる。板状部51cは、第2構造物本体51の基端部(第1構造物30に取り付けられる側の端部)に設けられる。例えば、
図6に示すように、板状部51cは、第2構造物本体51の基端部に設けられる二股状部分を構成する。例えば、この二股状部分の間に、第1構造物本体31の板状部31cが配置される。なお、板状部51cは、二股状部分の一部でなくてもよい。第1構造物本体31の板状部31cが、二股状部分の一部でもよい。
【0033】
第2ピン孔53は、
図3に示すように、第2構造物本体51に設けられ(形成され)、ピンP1が通される孔である。第2ピン孔53は、第2構造物本体51を横方向Yに貫通し、さらに詳しくは板状部51cを横方向Yに貫通する。第2当て部材61の内周面は、第2ピン孔53の一部である。
【0034】
第2当て部材61は、第2構造物本体51(さらに詳しくは板状部51c)から横方向Yに突出し、例えば第2構造物本体51から横方向外側Y2に突出する。
図4に示すように、第2当て部材61は、第2ピン孔53の周囲に配置される。さらに詳しくは、第2当て部材61は、第2ピン孔53の中心軸Aを中心とする円弧に沿うように、第2ピン孔53の周囲に配置される。第2当て部材61は、例えば環状である。第2当て部材61は、第2当て面部61aを備える。
【0035】
第2当て面部61aは、第1構造物30と第2構造物50とを組み立てる際に、第1当て面部41aに面接触可能である。第2当て面部61aは、第1当て面部41aと面接触することで、第1ピン孔33と第2ピン孔53との芯出しをするための面である。第2当て面部61aは、第2当て部材61の外周面に設けられる。第2当て面部61aは、第2ピン孔53の中心軸Aを中心とする円弧に沿って延びるように(一致または略一致するように)設けられる。第2ピン孔53の中心軸Aを中心とする円弧に第2当て面部61aをできるだけ近づけることで、隙間Cを小さくすることができる。第2当て面部61aは、機械加工された面であることが好ましく、さらに詳しくは切削面または研削面であることが好ましい。なお、第2当て面部61aは、機械加工されていない面であってもよい。
【0036】
この第2当て面部61aおよび第1当て面部41a(第2当て部材61および第1当て部材41)は、
図6に示すように、第2構造物本体51の横方向外側Y2部分(例えば板状部51c)よりも横方向外側Y2に配置されることが好ましい。この場合、下記の[作用α]および[作用β]が得られる。[作用α]この場合、作業者が、第1当て面部41aおよび第2当て面部61aを容易に目視できる(
図3参照)。
【0037】
[作用β]また、この場合、既存の第1構造物30および第2構造物50に対して、第1当て面部41aおよび第2当て面部61aを容易に追加(後付け)することができる。ここで、第2構造物50と第1構造物30との間(横方向Yにおける間)に、第2当て面部61aおよび第1当て面部41aが配置される場合について検討する。この場合、既存の第1構造物30および第2構造物50に対して、第1当て面部41aおよび第2当て面部61aを追加(後付け)しようとすると、第1構造物30および第2構造物50の少なくともいずれかの横方向Yの寸法を変更する必要がある。そのため、既存の第1構造物30および第2構造物50に対して、第1当て面部41aおよび第2当て面部61aを追加することが困難である。一方、本実施形態では、既存の第1構造物30および第2構造物50に対して、第1当て面部41aおよび第2当て面部61aを容易に追加(後付け)することができる。
【0038】
なお、変形例として、第1当て面部41aおよび第2当て面部61aは、第2構造物本体51の横方向外側Y2部分(例えば板状部51c)よりも横方向内側Y1に配置されてもよい。
【0039】
この第2当て面部61aは、
図4に示すように、第2当て部材61の外周面であり、第2構造物本体51(例えば板状部51c)の円弧状部51c1よりも第2ピン孔53に近い側に配置される。よって、第2構造物本体51の円弧状部51c1が第2当て面部61aとされる場合よりも、第2当て面部61aが小さくなる。その結果、第1当て面部41aを小さく構成することができ、第1当て部材41を小さく構成することができる。なお、変形例として、第2当て面部61aは、第2構造物本体51の円弧状部51c1でもよい。
【0040】
(作動)
図2に示すピン孔芯出し構造20は、以下のように作動するように構成される。第1構造物30と第2構造物50との組み立て時に、第1構造物30の第1ピン孔33(
図5参照)と、第2構造物50の第2ピン孔53(
図4参照)とが、互いに近づけられる。例えば、
図6に示すように、板状部31cが、2枚の板状部51c・51cの横方向Yにおける間に配置されるように、第1構造物30と第2構造物50とが配置される。第1ピン孔33と第2ピン孔53とが互いに近づけられると、
図4に示すように、第1当て面部41aと第2当て面部61aとが接触する。すると、第1ピン孔33および第2ピン孔53のそれぞれの中心軸Aが略一致する(芯出しされる)。このとき、第1当て面部41aと第2当て面部61aとが面接触するので、これらが線接触する場合に比べ、第1当て面部41aと第2当て面部61aとの位置が確実に合わせられる。その結果、第1ピン孔33および第2ピン孔53の芯出しが確実に行われる。この状態で、ピンP1が、第1ピン孔33(
図5参照)および第2ピン孔53に差し込まれる。
【0041】
(第1当て部材41の位置調整)
第1当て部材41は、締結部材43により、第1構造物本体31に位置調整可能に固定される。第1当て面部41aと第2当て面部61aとが接触した状態で、第1ピン孔33と第2ピン孔53との中心軸Aができるだけ近づくように、第1構造物本体31に対する第1当て面部41aの位置が設定される。第1構造物本体31に対する第1当て面部41aの位置の調整は、例えば次のように行われる。第1ピン孔33と第2ピン孔53とにピンP1が差し込まれた状態とされる。また、第1構造物本体31への第1当て部材41の、締結部材43による固定が解除される(例えばボルトが緩められる)。この状態で、隙間Cができるだけ小さくなるように、第1構造物本体31に対する第1当て部材41の位置が調整される。この状態で、第1当て部材41が、締結部材43により第1構造物本体31に固定される(例えばボルトが締められる)。
【0042】
図2に示す例では、下部ジブ15aが内抱き姿勢とされた状態で、下部ジブ15aとブーム13とが組み立てられる。この場合、下部ジブ15aは、ブーム13よりも下かつブーム13と上下に対向する位置(ブーム13の真下)に配置される。この場合、下部ジブ15aの長手方向は、水平方向または略水平方向である。
【0043】
(検討)
図4に示す第1当て部材41が第1構造物本体31に溶接により固定(製缶取付)される場合について検討する。第1当て部材41が第1構造物本体31に製缶取付される場合、製缶取付の公差分を考慮した大きさの隙間Cが設けられる必要がある。隙間Cが小さすぎると、第1構造物30と第2構造物50とがピンP1を中心に相対的に回転したときに、第1当て面部41aと第2当て面部61aとが干渉するおそれがある。一方、隙間Cが大きすぎると、第1構造物30と第2構造物50とを組み立てる際の、芯出しの精度が低下する。すると、第1ピン孔33と第2ピン孔53とにピンP1を差し込むのに要する力が大きくなる。その結果、例えば人力ではピンP1差し込むことができなくなる場合がある。この場合、ピンP1を差し込むための装置(例えばシリンダ)を設ける必要が生じ、この装置にコストがかかり、この装置の配置スペースが必要になり、この装置による質量増大が生じる。一方、本実施形態のピン孔芯出し構造20では、第1当て部材41が第1構造物本体31に締結部材43により固定されるので、第1当て部材41が第1構造物本体31に製缶取付されることによる問題が生じない。
【0044】
(第1の発明の効果)
図4に示すピン孔芯出し構造20による効果は、次の通りである。ピン孔芯出し構造20は、作業機械1(
図1参照)の構成要素である第1構造物30と、第2構造物50と、を備える。第2構造物50は、作業機械1の構成要素であり、第1構造物30に対して相対的に回転可能かつ着脱可能にピンP1により取り付けられる。第1構造物30は、第1構造物本体31と、第1ピン孔33と、第1当て部材41と、締結部材43と、を備える。第1ピン孔33は、第1構造物本体31に設けられる。第1ピン孔33に、ピンP1が通される。第1当て部材41は、第1当て面部41aを有する。第1当て面部41aは、第1ピン孔33の中心軸Aを中心とする円弧に沿って延びるように設けられる。締結部材43は、第1構造物本体31に第1当て部材41を固定する。第2構造物50は、第2構造物本体51と、第2ピン孔53と、第2当て面部61aと、を備える。第2ピン孔53は、第2構造物本体51に設けられる。第2ピン孔53には、ピンP1が通される。第2当て面部61aは、第2ピン孔53の中心軸Aを中心とする円弧に沿って延びるように設けられ、第1当て面部41aに面接触可能である。
【0045】
[構成1]第1当て部材41は、締結部材43により第1構造物本体31に位置調整可能に固定される。
【0046】
上記[構成1]により、第1構造物本体31に対する第1当て部材41の位置が調整されることで、隙間Cを小さくすることができる。よって、第1構造物30と第2構造物50とを組み立てる際に、第1当て面部41aと第2当て面部61aとを接触させたときの、第1ピン孔33と第2ピン孔53との中心軸Aをより近づけることができる。よって、従来技術に比べ、第1ピン孔33と第2ピン孔53との芯出しの精度を向上させることができる(すなわち芯ズレを減らすことができる)。
【0047】
芯出しの精度を向上させることができる結果、第1ピン孔33および第2ピン孔53にピンP1を挿入するのに必要な力を削減することができる。よって、第1ピン孔33および第2ピン孔53にピンP1を挿入するための装置を設ける必要がない(例えば人力でピンP1を挿入できる)、または、この装置を小さくすることができる。よって、この装置にかかるコストを無くすまたは減らすことができる。また、この装置の配置スペースが不要である、または配置スペースを小さくすることができる。
【0048】
(第2の発明の効果)
[構成2]第1当て面部41aは、切削面または研削面である。
【0049】
上記[構成2]により、第1当て面部41aが切削面でも研削面でもない場合に比べ、第1ピン孔33の中心軸Aを中心とする円弧に第1当て面部41aを近づけることができる(偏心を減らすことができる)。よって、第1ピン孔33と第2ピン孔53との芯出しの精度をより向上させることができる。
【0050】
(第3の発明の効果)
[構成3]第2当て面部61aは、切削面または研削面である。
【0051】
上記[構成3]により、第2当て面部61aが切削面でも研削面でもない場合に比べ、第2ピン孔53の中心軸Aを中心とする円弧に第2当て面部61aを近づけることができる(偏心を減らすことができる)。よって、第1ピン孔33と第2ピン孔53との芯出しの精度をより向上させることができる。
【0052】
(第4の発明の効果)
[構成4]
図3に示すように、第1当て部材41は、第1構造物本体31よりも、横方向外側Y2(第1構造物本体31の横方向外側Y2)に配置される。
【0053】
上記[構成4]では、第1当て部材41は、第1構造物本体31よりも横方向外側Y2に配置される。その結果、第1当て部材41の第1当て面部41aに接触する第2当て面部61aも、第1構造物本体31よりも横方向外側Y2に配置されることになる。よって、第1当て部材41の第1当て面部41aと第2当て部材61の第2当て面部61aとを、作業者が容易に目視することができる。
【0054】
(第5の発明の効果)
[構成5-1]第1構造物30は、支持部35を備える。支持部35は、第1構造物本体31から横方向外側Y2(第1構造物本体31の横方向外側Y2)に突出する。支持部35は、第1構造物本体31と第1当て部材41との間に配置される。第2構造物50は、第2当て部材61を備える。第2当て部材61は、第2構造物本体51から横方向外側Y2(第2構造物本体51の横方向外側Y2)に突出する。第2当て部材61は、第2ピン孔53の周囲に配置される。
【0055】
[構成5-2]第2当て面部61aは、第2当て部材61の外周面に設けられる。
【0056】
上記[構成5-2]では、第2当て面部61aが、第2当て部材61の外周面に設けられる。よって、第2構造物本体51の一部(例えば円弧状部51c1)に第2当て面部61aが設けられる場合に比べ、第2ピン孔53の中心軸Aから第2当て面部61aまでの距離が小さくなる。よって、第2当て面部61aに接触する第1当て面部41aについても、第1ピン孔33(
図5参照)の中心軸Aから第1当て面部41aまでの距離が小さくなる。よって、第1当て面部41aを有する第1当て部材41を、小型化および軽量化することができる。
【0057】
また、上記[構成5-1]では、第1当て部材41は、第1構造物本体31よりも横方向外側Y2に配置され、第2当て部材61は、第2構造物50よりも横方向外側Y2に配置される。これにより、次の効果が得られてもよい。既存の第1構造物本体31および既存の第2構造物本体51の横方向Yの寸法を変えることなく、第1構造物本体31および第2構造物本体51に第1当て部材41および第2当て部材61を容易に追加(後付け)することができる(詳細は上記[作用β]の通り)。
【0058】
(第6の発明の効果)
[構成6]
図2に示すように、第2構造物50は、第1構造物30に対して起伏可能な起伏部材である。または、第1構造物30は、第2構造物50に対して起伏可能な起伏部材である。
【0059】
上記[構成6]により、次の効果が得られる。通常、起伏部材(例えば下部ジブ15a)と他の構造物(例えば上部ブーム13c)とにピンP1を取り付ける際には、例えばハンマーや装置(シリンダなど)が必要となる程度に大きい力が必要である。第1構造物30および第2構造物50の一方が、ピンP1の挿入に必要な力が大きい起伏部材であっても、上記[構成1]により、ピンP1の挿入に必要な力を削減できる。
【0060】
(第7の発明の効果)
[構成7]第1構造物30および第2構造物50の一方は上部ブーム13c(ブーム13)である。第1構造物30および第2構造物50のうち上部ブーム13cとは異なる方は、上部ブーム13cの先端部に起伏可能に取り付けられる下部ジブ15a(ジブ15)である。
【0061】
上記[構成7]および[構成1]により、上部ブーム13cと下部ジブ15aとの接続部分の近傍に、第1ピン孔33および第2ピン孔53にピンP1を挿入するための装置を設ける必要がない、または、この装置を小さくすることができる。よって、上部ブーム13cと下部ジブ15aとの接続部分での、この装置による質量の増加を無くすことができる、または減らすことができる。その結果、作業機械1(ここではクレーン)の吊上げ能力を向上させることができる。
【0062】
(変形例)
上記実施形態は様々に変形されてもよい。例えば、上記実施形態の各構成要素の配置や形状が変更されてもよい。例えば、構成要素の数が変更されてもよく、構成要素の一部が設けられなくてもよい。例えば、構成要素どうしの固定や連結などは、直接的でも間接的でもよい。例えば、互いに異なる複数の部材や部分として説明したものが、一つの部材や部分とされてもよい。例えば、一つの部材や部分として説明したものが、互いに異なる複数の部材や部分に分けて設けられてもよい。
【符号の説明】
【0063】
13 ブーム(起伏部材)
15 ジブ(起伏部材)
20 ピン孔芯出し構造
30 第1構造物
31 第1構造物本体
33 第1ピン孔
35 支持部
41 第1当て部材
41a 第1当て面部
43 締結部材
50 第2構造物
51 第2構造物本体
53 第2ピン孔
61 第2当て部材
61a 第2当て面部
P1 ピン