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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-18
(45)【発行日】2023-07-26
(54)【発明の名称】物品収容設備
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20230719BHJP
【FI】
B65G1/04 507
B65G1/04 511
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020212456
(22)【出願日】2020-12-22
(65)【公開番号】P2022098836
(43)【公開日】2022-07-04
【審査請求日】2022-11-17
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】清川 渉
(72)【発明者】
【氏名】片桐 大輔
【審査官】三宅 達
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-052947(JP,A)
【文献】特開昭52-111173(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
規定の第1方向に沿って走行する走行台車を備える搬送装置と、前記第1方向に沿って配置された複数の収容部を備える収容棚と、前記搬送装置に物品を供給する供給装置と、を備えた物品収容設備であって、
上下方向に沿う上下方向視で前記第1方向に直交する方向を第2方向とし、前記第1方向の一方側を第1方向第1側とし、前記第1方向の他方側を第1方向第2側とし、前記第2方向の一方側を第2方向第1側とし、前記第2方向の他方側を第2方向第2側として、
前記搬送装置は、前記走行台車に搭載された第1移載装置及び第2移載装置を備え、
前記第2移載装置は、前記第1移載装置に対して前記第1方向第1側に配置され、
前記第1移載装置及び前記第2移載装置のそれぞれは、前記第2方向に複数の前記物品を並べて載置できる載置部を備えると共に、前記物品を前記第2方向に移動させて前記載置部と前記収容部との間での前記物品の移載動作を行い、
前記供給装置は、前記走行台車が規定の入庫用位置にある状態で前記第1移載装置に対して前記第2方向第1側に隣接するように配置された第1コンベヤ、前記第1コンベヤに対して前記第1方向第1側に配置され、前記走行台車が前記入庫用位置にある状態で前記第2移載装置に対して前記第2方向第1側に隣接するように配置された第2コンベヤ、及び、前記第1コンベヤの前記第2方向第1側の端部に接続される第1接続部と、前記第2コンベヤの前記第2方向第1側の端部に接続される第2接続部とを備えた第3コンベヤを備え、
前記第3コンベヤは、前記第1方向に前記物品を搬送するように構成され、
前記第1接続部が、前記第3コンベヤの前記第1方向第2側の端部に設けられ、
前記第1コンベヤは、前記第2方向に前記物品を搬送するように構成されていると共に、複数の前記物品を前記第2方向に並べて配置可能であり、
前記第2コンベヤは、前記第2方向に前記物品を搬送するように構成されていると共に、複数の前記物品を前記第2方向に並べて配置可能であり、
前記第3コンベヤは、前記第1接続部と前記第2接続部との前記第1方向の間に、少なくとも1個の前記物品を配置できるバッファ領域を備えている、物品収容設備。
【請求項2】
規定の第1方向に沿って走行する走行台車を備える搬送装置と、前記第1方向に沿って配置された複数の収容部を備える収容棚と、前記搬送装置に物品を供給する供給装置と、を備えた物品収容設備であって、
上下方向に沿う上下方向視で前記第1方向に直交する方向を第2方向とし、前記第1方向の一方側を第1方向第1側とし、前記第1方向の他方側を第1方向第2側とし、前記第2方向の一方側を第2方向第1側とし、前記第2方向の他方側を第2方向第2側として、
前記搬送装置は、前記走行台車に搭載された第1移載装置及び第2移載装置を備え、
前記第2移載装置は、前記第1移載装置に対して前記第1方向第1側に配置され、
前記第1移載装置及び前記第2移載装置のそれぞれは、前記第2方向に複数の前記物品を並べて載置できる載置部を備えると共に、前記物品を前記第2方向に移動させて前記載置部と前記収容部との間での前記物品の移載動作を行い、
前記供給装置は、前記走行台車が規定の入庫用位置にある状態で前記第1移載装置に対して前記第2方向第1側に隣接するように配置された第1コンベヤ、前記第1コンベヤに対して前記第1方向第1側に配置され、前記走行台車が前記入庫用位置にある状態で前記第2移載装置に対して前記第2方向第1側に隣接するように配置された第2コンベヤ、及び、前記第1コンベヤの前記第2方向第1側の端部に接続される第1接続部と、前記第2コンベヤの前記第2方向第1側の端部に接続される第2接続部とを備えた第3コンベヤを備え、
前記第3コンベヤは、前記第1方向に前記物品を搬送するように構成され、
前記第1接続部が、前記第3コンベヤの前記第1方向第2側の端部に設けられ、
前記第1コンベヤは、前記第2方向に前記物品を搬送するように構成されていると共に、複数の前記物品を前記第2方向に並べて配置可能であり、
前記第2コンベヤは、前記第2方向に前記物品を搬送するように構成されていると共に、複数の前記物品を前記第2方向に並べて配置可能であり、
前記第1コンベヤ及び前記第2コンベヤのうち、少なくとも前記第2コンベヤは、前記物品を前記第3コンベヤに移動可能に構成されている、物品収容設備。
【請求項3】
前記供給装置を制御する制御システムを更に備え、
前記物品には属性が互いに異なる複数種類があり、
前記制御システムは、前記第3コンベヤに沿って搬送されてくる複数の前記物品を、搬送方向の下流側である前記第1方向第2側から順に第1物品、第2物品、第3物品、第4物品として、
前記第1物品を前記第3コンベヤから前記第1コンベヤへ搬送し、
前記第1物品の種類を第1種として、
前記第2物品の種類が前記第1種である場合には、前記第2物品を前記第3コンベヤから前記第1コンベヤへ搬送し、前記第2物品の種類が前記第1種と異なる第2種である場合には、前記第2物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送し、
前記第3物品の種類が前記第1種である場合には、前記第3物品を前記第3コンベヤから前記第1コンベヤへ搬送し、前記第3物品の種類が前記第2種である場合には、前記第3物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送し、
前記第4物品の種類が前記第1種であって前記第1コンベヤに新たな前記物品を配置する余地がある場合には、前記第4物品を前記第3コンベヤから前記第1コンベヤへ搬送し、前記第4物品の種類が前記第2種であって前記第2コンベヤに新たな前記物品を配置する余地がある場合には、前記第4物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送する、請求項1又は2に記載の物品収容設備。
【請求項4】
規定の第1方向に沿って走行する走行台車を備える搬送装置と、前記第1方向に沿って配置された複数の収容部を備える収容棚と、前記搬送装置に物品を供給する供給装置と、を備えた物品収容設備であって、
上下方向に沿う上下方向視で前記第1方向に直交する方向を第2方向とし、前記第1方向の一方側を第1方向第1側とし、前記第1方向の他方側を第1方向第2側とし、前記第2方向の一方側を第2方向第1側とし、前記第2方向の他方側を第2方向第2側として、
前記搬送装置は、前記走行台車に搭載された第1移載装置及び第2移載装置を備え、
前記第2移載装置は、前記第1移載装置に対して前記第1方向第1側に配置され、
前記第1移載装置及び前記第2移載装置のそれぞれは、前記第2方向に複数の前記物品を並べて載置できる載置部を備えると共に、前記物品を前記第2方向に移動させて前記載置部と前記収容部との間での前記物品の移載動作を行い、
前記供給装置は、前記走行台車が規定の入庫用位置にある状態で前記第1移載装置に対して前記第2方向第1側に隣接するように配置された第1コンベヤ、前記第1コンベヤに対して前記第1方向第1側に配置され、前記走行台車が前記入庫用位置にある状態で前記第2移載装置に対して前記第2方向第1側に隣接するように配置された第2コンベヤ、及び、前記第1コンベヤの前記第2方向第1側の端部に接続される第1接続部と、前記第2コンベヤの前記第2方向第1側の端部に接続される第2接続部とを備えた第3コンベヤを備え、
前記第3コンベヤは、前記第1方向に前記物品を搬送するように構成され、
前記第1接続部が、前記第3コンベヤの前記第1方向第2側の端部に設けられ、
前記第1コンベヤは、前記第2方向に前記物品を搬送するように構成されていると共に、複数の前記物品を前記第2方向に並べて配置可能であり、
前記第2コンベヤは、前記第2方向に前記物品を搬送するように構成されていると共に、複数の前記物品を前記第2方向に並べて配置可能であり
前記供給装置を制御する制御システムを更に備え、
前記物品には属性が互いに異なる複数種類があり、
前記制御システムは、前記第3コンベヤに沿って搬送されてくる複数の前記物品を、搬送方向の下流側である前記第1方向第2側から順に第1物品、第2物品、第3物品、第4物品として、
前記第1物品を前記第3コンベヤから前記第1コンベヤへ搬送し、
前記第1物品の種類を第1種として、
前記第2物品の種類が前記第1種である場合には、前記第2物品を前記第3コンベヤから前記第1コンベヤへ搬送し、前記第2物品の種類が前記第1種と異なる第2種である場合には、前記第2物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送し、
前記第3物品の種類が前記第1種である場合には、前記第3物品を前記第3コンベヤから前記第1コンベヤへ搬送し、前記第3物品の種類が前記第2種である場合には、前記第3物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送し、
前記第4物品の種類が前記第1種であって前記第1コンベヤに新たな前記物品を配置する余地がある場合には、前記第4物品を前記第3コンベヤから前記第1コンベヤへ搬送し、前記第4物品の種類が前記第2種であって前記第2コンベヤに新たな前記物品を配置する余地がある場合には、前記第4物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送し、
前記第3物品の種類が前記第1種及び前記第2種以外である場合には、前記第3物品を前記第3コンベヤの前記第2接続部よりも前記第1方向第2側に配置し、
前記第4物品の種類が前記第2種である場合には、前記第4物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送し、
前記第4物品の種類が前記第2種以外である場合は、前記第4物品を前記第3コンベヤの前記第2接続部よりも前記第1方向第2側に配置し、前記第4物品の次に搬送されてきた第5物品の種類が前記第2種である場合、前記第5物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送する、物品収容設備。
【請求項5】
規定の第1方向に沿って走行する走行台車を備える搬送装置と、前記第1方向に沿って配置された複数の収容部を備える収容棚と、前記搬送装置に物品を供給する供給装置と、を備えた物品収容設備であって、
上下方向に沿う上下方向視で前記第1方向に直交する方向を第2方向とし、前記第1方向の一方側を第1方向第1側とし、前記第1方向の他方側を第1方向第2側とし、前記第2方向の一方側を第2方向第1側とし、前記第2方向の他方側を第2方向第2側として、
前記搬送装置は、前記走行台車に搭載された第1移載装置及び第2移載装置を備え、
前記第2移載装置は、前記第1移載装置に対して前記第1方向第1側に配置され、
前記第1移載装置及び前記第2移載装置のそれぞれは、前記第2方向に複数の前記物品を並べて載置できる載置部を備えると共に、前記物品を前記第2方向に移動させて前記載置部と前記収容部との間での前記物品の移載動作を行い、
前記供給装置は、前記走行台車が規定の入庫用位置にある状態で前記第1移載装置に対して前記第2方向第1側に隣接するように配置された第1コンベヤ、前記第1コンベヤに対して前記第1方向第1側に配置され、前記走行台車が前記入庫用位置にある状態で前記第2移載装置に対して前記第2方向第1側に隣接するように配置された第2コンベヤ、及び、前記第1コンベヤの前記第2方向第1側の端部に接続される第1接続部と、前記第2コンベヤの前記第2方向第1側の端部に接続される第2接続部とを備えた第3コンベヤを備え、
前記第3コンベヤは、前記第1方向に前記物品を搬送するように構成され、
前記第1接続部が、前記第3コンベヤの前記第1方向第2側の端部に設けられ、
前記第1コンベヤは、前記第2方向に前記物品を搬送するように構成されていると共に、複数の前記物品を前記第2方向に並べて配置可能であり、
前記第2コンベヤは、前記第2方向に前記物品を搬送するように構成されていると共に、複数の前記物品を前記第2方向に並べて配置可能であり、
前記供給装置を制御する制御システムを更に備え、
前記物品には属性が互いに異なる複数種類があり、
前記制御システムは、前記第3コンベヤに沿って搬送されてくる複数の前記物品を、搬送方向の下流側である前記第1方向第2側から順に第1物品、第2物品、第3物品、第4物品として、
前記第1物品を前記第3コンベヤから前記第1コンベヤへ搬送し、
前記第1物品の種類を第1種として、
前記第2物品の種類が前記第1種である場合には、前記第2物品を前記第3コンベヤから前記第1コンベヤへ搬送し、前記第2物品の種類が前記第1種と異なる第2種である場合には、前記第2物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送し、
前記第3物品の種類が前記第1種である場合には、前記第3物品を前記第3コンベヤから前記第1コンベヤへ搬送し、前記第3物品の種類が前記第2種である場合には、前記第3物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送し、
前記第4物品の種類が前記第1種であって前記第1コンベヤに新たな前記物品を配置する余地がある場合には、前記第4物品を前記第3コンベヤから前記第1コンベヤへ搬送し、前記第4物品の種類が前記第2種であって前記第2コンベヤに新たな前記物品を配置する余地がある場合には、前記第4物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送し、
前記第3物品の種類が前記第1種及び前記第2種以外である場合には、前記第3物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送し、
前記第4物品の種類が前記第1種であって前記第1コンベヤに新たな前記物品を配置する余地がある場合には、前記第4物品を前記第3コンベヤから前記第1コンベヤへ搬送する、物品収容設備。
【請求項6】
前記第4物品の次に搬送されてきた第5物品の種類が前記第2種である場合には、前記第3物品を前記第2コンベヤから前記第3コンベヤへ移動させて前記第3コンベヤの前記第2接続部よりも前記第1方向第2側に配置し、前記第5物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送し、
前記第5物品の種類が前記第2種以外である場合には、前記第3物品を前記第2コンベヤから前記第3コンベヤへ移動させて前記第3コンベヤの前記第2接続部よりも前記第1方向第2側に配置すると共に、前記第5物品を前記第3コンベヤにおける前記第2接続部よりも前記第1方向第2側に配置し、前記第5物品の次に搬送されてきた第6物品の種類が前記第2種である場合、前記第6物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送する、請求項5に記載の物品収容設備。
【請求項7】
前記属性は、前記物品の外形の寸法であり、
前記物品の前記種類は、前記物品の寸法が予め定められた寸法区分のいずれに属するかに応じて定まる、請求項3から6のいずれか一項に記載の物品収容設備。
【請求項8】
前記第3コンベヤは、前記第1接続部と前記第2接続部との前記第1方向の間に、少なくとも1個の前記物品を配置できるバッファ領域を備えている、請求項1から7のいずれか一項に記載の物品収容設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行台車を備える搬送装置と、複数の収容部を備える収容棚と、搬送装置に物品を供給する供給装置と、を備えた物品収容設備に関する。
【背景技術】
【0002】
このような物品収容設備の一例が、実開昭63-119509号公報(特許文献1)に開示されている。以下、この背景技術の説明では、特許文献1における符号及び名称を括弧内に引用する。
【0003】
特許文献1の物品収容設備は、規定の走行経路(7)上を走行する走行台車(11)を備えた搬送装置(荷出し入れ装置8)と、走行経路(7)に沿って配置された複数の収容部(区画収納空間2)を備えた収容棚と、搬送装置(8)に物品を供給する供給装置(ストレージコンベヤ21)と、を備えている。また、走行経路(7)に沿う方向を走行方向とし、走行方向に直交する方向を棚奥行方向として、搬送装置(8)は、走行台車(11)に搭載されて走行方向に並ぶ2個の移載装置(出し入れ具16A,16B)を備え、それぞれの移載装置(16A,16B)は、棚奥行方向に2個の物品を並べて保持することができるように構成されている。そして、供給装置(21)は、棚奥行方向に2個の物品(円筒缶6)が並んだ状態で、走行方向に沿ってこれらの物品(6)を搬送するコンベヤとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実開昭63-119509号公報(第4図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の物品収容設備では、供給装置は、2個の物品を並べた状態で走行方向に搬送することができる。従って、物品の搬送順序、より具体的には、2個の移載装置へ引き渡す際の4個の物品の配列を考慮する必要がない場合には、このような供給装置は効率的に物品の搬送及び供給を行うことができる。
【0006】
しかし、搬送装置による収容棚への物品の収容動作の効率化等を考慮して、物品の搬送順序を特定の順序にしたい場合には、上記特許文献1の物品収容設備では、供給装置よりも上流側に、物品の搬送順序を入れ替える装置を設置することが必要となる。そのため、物品収容設備の全体の構成が複雑化或いは大型化し易く、コストも高くなり易いという課題があった。
【0007】
そこで、それぞれが複数の物品を並べて配置できるように構成されている移載装置を2つ備えた搬送装置に対して、比較的簡易な構成で、物品の搬送順序を入れ替えて供給することができる供給装置を備えた物品収容設備が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る物品収容設備は、規定の第1方向に沿って走行する走行台車を備える搬送装置と、前記第1方向に沿って配置された複数の収容部を備える収容棚と、前記搬送装置に物品を供給する供給装置と、を備えた物品収容設備であって、上下方向に沿う上下方向視で前記第1方向に直交する方向を第2方向とし、前記第1方向の一方側を第1方向第1側とし、前記第1方向の他方側を第1方向第2側とし、前記第2方向の一方側を第2方向第1側とし、前記第2方向の他方側を第2方向第2側として、前記搬送装置は、前記走行台車に搭載された第1移載装置及び第2移載装置を備え、前記第2移載装置は、前記第1移載装置に対して前記第1方向第1側に配置され、前記第1移載装置及び前記第2移載装置のそれぞれは、前記第2方向に複数の前記物品を並べて載置できる載置部を備えると共に、前記物品を前記第2方向に移動させて前記載置部と前記収容部との間での前記物品の移載動作を行い、前記供給装置は、前記走行台車が規定の入庫用位置にある状態で前記第1移載装置に対して前記第2方向第1側に隣接するように配置された第1コンベヤ、前記第1コンベヤに対して前記第1方向第1側に配置され、前記走行台車が前記入庫用位置にある状態で前記第2移載装置に対して前記第2方向第1側に隣接するように配置された第2コンベヤ、及び、前記第1コンベヤの前記第2方向第1側の端部に接続される第1接続部と、前記第2コンベヤの前記第2方向第1側の端部に接続される第2接続部とを備えた第3コンベヤを備え、前記第3コンベヤは、前記第1方向に前記物品を搬送するように構成され、前記第1接続部が、前記第3コンベヤの前記第1方向第2側の端部に設けられ、前記第1コンベヤは、前記第2方向に前記物品を搬送するように構成されていると共に、複数の前記物品を前記第2方向に並べて配置可能であり、前記第2コンベヤは、前記第2方向に前記物品を搬送するように構成されていると共に、複数の前記物品を前記第2方向に並べて配置可能である。
【0009】
本構成によれば、第1方向に並べて配置された第1移載装置及び第2移載装置のそれぞれが、第2方向に複数の物品を並べて配置できる載置部を備えた構成において、これら第1移載装置と第2移載装置とのそれぞれに対して、第1コンベヤと第2コンベヤとのそれぞれから複数の物品を揃えて同時に引き渡すことができる。従って、供給装置から2つの移載装置への移載動作に要する時間を短く抑えることができる。また、本構成によれば、第2コンベヤと第3コンベヤとを用いて、物品の搬送順序を入れ替えて、第1コンベヤと第2コンベヤとに物品を引き渡すことができる。例えば、第3コンベヤにおける第2接続部よりも第1方向第2側に物品を一時的に配置し、その後に搬送されてくる物品を第2コンベヤへ向かわせることができる。すなわち、第2コンベヤへ搬送する物品の順序の入れ替えが可能である。また例えば、第3コンベヤから第2コンベヤに物品を一時的に退避させ、その後に搬送されてくる物品を第1コンベヤへ向かわせることができる。すなわち、第1コンベヤへ搬送する物品の順序の入れ替えが可能である。このように、本構成によれば、比較的簡易な構成で、第1コンベヤ及び第2コンベヤへ搬送する物品の搬送順序を入れ替えることができる。
また、上記物品収容設備における第1の構成は、前記第3コンベヤは、前記第1接続部と前記第2接続部との前記第1方向の間に、少なくとも1個の前記物品を配置できるバッファ領域を備えている点にある。この第1の構成によれば、第3コンベヤにおける第2接続部よりも第1方向第2側において、第1接続部に加えて、バッファ領域にも、物品を一時的に配置することができる。すなわち、第3コンベヤにおける第2接続部よりも第1方向第2側に複数の物品を一時的に保持させ、その後に搬送されてくる物品を第2コンベヤへ向かわせることができる。これにより、第2コンベヤへ搬送する物品の順序の入れ替えが更に容易となる。
また、上記物品収容設備における第2の構成は、前記第1コンベヤ及び前記第2コンベヤのうち、少なくとも前記第2コンベヤは、前記物品を前記第3コンベヤに移動可能に構成されている点にある。
また、上記物品収容設備における第3の構成は、前記第3物品の種類が前記第1種及び前記第2種以外である場合には、前記第3物品を前記第3コンベヤの前記第2接続部よりも前記第1方向第2側に配置し、前記第4物品の種類が前記第2種である場合には、前記第4物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送し、前記第4物品の種類が前記第2種以外である場合は、前記第4物品を前記第3コンベヤの前記第2接続部よりも前記第1方向第2側に配置し、前記第4物品の次に搬送されてきた第5物品の種類が前記第2種である場合、前記第5物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送する点にある。この第3の構成によれば、第3コンベヤの第2接続部よりも第1方向第2側の部分を、物品の順序を入れ替えるためのバッファとして利用することができる。そして、このように第3コンベヤをバッファとして利用することで、第2コンベヤに同種類の物品を複数配置することが容易となる。
また、上記物品収容設備における第4の構成は、前記第3物品の種類が前記第1種及び前記第2種以外である場合には、前記第3物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送し、前記第4物品の種類が前記第1種であって前記第1コンベヤに新たな前記物品を配置する余地がある場合には、前記第4物品を前記第3コンベヤから前記第1コンベヤへ搬送する点にある。この第4の構成によれば、第2コンベヤを、物品の順序を入れ替えるためのバッファとして利用することができる。そして、このように第2コンベヤをバッファとして利用することで、第1コンベヤに同種類の物品を複数配置することが容易となる。
【0010】
物品収容設備の更なる特徴と利点は、図面を参照して説明する実施形態についての以下の記載から明確となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】物品収容設備の一部の斜視図
図2】物品収容設備の一部の平面図
図3】入庫制御の一局面を示す図
図4】入庫制御の一局面を示す図
図5】供給装置による物品の搬送順序の入れ替えの一態様を示す図
図6】供給装置による物品の搬送順序の入れ替えの一態様を示す図
図7】供給装置による物品の搬送順序の入れ替えの一態様を示す図
図8】供給装置による物品の搬送順序の入れ替えの一態様を示す図
図9】制御ブロック図
【発明を実施するための形態】
【0012】
物品収容設備の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0013】
図1及び図2に示すように、物品収容設備1は、規定の第1方向Xに沿って走行する走行台車21を備える搬送装置20と、収容棚10と、搬送装置20に物品Wを供給する供給装置4と、を備えている。図9に示すように、物品収容設備1は、供給装置4を制御する制御システムSを更に備えている。
【0014】
収容棚10は、第1方向Xに沿って配置された複数の収容部11を備えている。本実施形態では、物品収容設備1は、第2方向Yに対向して配置された一対の収容棚10である第1収容棚10A及び第2収容棚10Bを備えている。第2収容棚10Bは、第1収容棚10Aと第2方向Yに間隔を空けて配置されている。第1収容棚10Aは、第1方向Xに沿って配置された複数の第1収容部11Aを備え、第2収容棚10Bは、第1方向Xに沿って配置された複数の第2収容部11Bを備えている。以下では、第1収容棚10Aと第2収容棚10Bとに共通の事項について述べる場合には、これらを総称して収容棚10といい、第1収容部11Aと第2収容部11Bとに共通の事項について述べる場合には、これらを総称して収容部11という。
【0015】
本実施形態では、第1方向Xは、水平面に沿う方向である。第1方向Xの一方側を第1方向第1側X1とし、第1方向Xの他方側(第1方向第1側X1とは反対側)を第1方向第2側X2とする。第2方向Yは、上下方向Z(鉛直方向)に沿う上下方向視で第1方向Xに直交する方向である。ここでは、第2方向Yを、水平面に沿う方向としている。第2方向Yの一方側を第2方向第1側Y1とし、第2方向Yの他方側を第2方向第2側Y2とする。第1収容棚10Aは、第2収容棚10Bに対して第2方向第1側Y1に配置されている。
【0016】
図1に示すように、収容棚10は、物品Wを支持する(具体的には、下側Z2から支持する)支持棚12を備えている。支持棚12は、床部に立設された支柱13に固定されている。物品Wは、支持棚12に支持された状態で収容棚10に収容される。すなわち、収容部11は支持棚12によって形成されており、収容部11の第2方向Yの大きさは、支持棚12の第2方向Yの寸法に応じて定まる。支持棚12は、板状に形成されており(複数の部材の集合によって全体として板状に形成される場合を含む)、本実施形態では、図1に示すように、複数の物品Wが第1方向Xに並べて1つの支持棚12に支持される。物品Wは、例えば、段ボールケースやコンテナケース等とされる。
【0017】
複数の収容部11のそれぞれ(具体的には、複数の第1収容部11Aのそれぞれ及び複数の第2収容部11Bのそれぞれ)は、第2方向Yに複数(本実施形態では、2つ)の物品Wを並べて収容可能である。言い換えれば、この物品収容設備1で取り扱われる物品Wには、複数(本実施形態では、2つ)の物品Wを第2方向Yに並べて収容部11に収容することが可能な寸法(具体的には、収容部11に収容された状態で第2方向Yに沿う方向の寸法)の物品Wが含まれている。物品収容設備1で取り扱われる物品Wに、収容部11を1つの物品Wで占有する程度に上記の寸法が大きい物品Wが含まれていてもよい。2つの物品Wを第2方向Yに並べて収容部11に収容する場合、図2に示すように、2つの物品Wのうちの手前側(搬送装置20によって物品Wの出し入れが行われる側)の物品Wは、第1収容位置P1に収容され、2つの物品Wのうちの奥側(第2方向Yにおける手前側とは反対側)の物品Wは、第1収容位置P1よりも奥側の第2収容位置P2に収容される。
【0018】
図1に示すように、本実施形態では、収容棚10は、上下方向Zに複数配列された収容部11を備えている。具体的には、支柱13には、複数の支持棚12が上下方向Zに間隔を空けて固定されており、上下方向Zに並ぶ複数の段(棚段)のそれぞれにおいて、物品Wが支持棚12に支持された状態で収容される。
【0019】
走行台車21は、第2方向Yにおける第1収容棚10Aと第2収容棚10Bとの間において第1方向Xに沿って走行する。本実施形態では、搬送装置20は、スタッカークレーンである。具体的には、搬送装置20は、走行台車21に加えて、走行台車21に立設されたマスト22と、マスト22に案内されて昇降する(上下方向Zに沿って移動する)昇降部23とを備えている。走行台車21の走行経路は、第1方向Xに沿うように設置されたレール6によって形成されている。搬送装置20は、走行台車21に搭載された移載装置30を備えている。本実施形態では、移載装置30は、昇降部23に支持されることで走行台車21に搭載されている。移載装置30は、走行台車21の走行動作によって(本実施形態では、走行台車21の走行動作に加えて昇降部23の昇降動作によって)、物品Wの移載対象箇所(収容部11や後述する排出装置3及び供給装置4)に対応する位置に移動される。移載対象箇所に対応する位置は、後述する載置部31と移載対象箇所との間で物品Wを移載可能な位置であり、具体的には、移載装置30が移載対象箇所と第2方向Yに対向する(同じ高さ(上下方向Zの位置)において第2方向Yに対向する)位置である。移載装置30は、移載対象箇所に対応する位置に配置された状態で、載置部31と当該移載対象箇所との間での物品Wの移載動作を行う。
【0020】
収容棚10に入庫する物品Wは、入庫ライン等から供給装置4を介して搬送装置20に供給された後、搬送装置20によって収容部11に搬送されて当該収容部11に収容される。収容棚10から出庫される物品Wは、搬送装置20によって収容部11から取り出されて排出装置3に搬送された後、排出装置3によって出庫ライン等に搬出される。搬送装置20は、第1収容棚10A(具体的には、第1収容部11A)に対して第2方向第2側Y2から物品Wの出し入れを行い、第2収容棚10B(具体的には、第2収容部11B)に対して第2方向第1側Y1から物品Wの出し入れを行う。
【0021】
図1及び図2に示すように、搬送装置20は、2つの移載装置30である第1移載装置30A及び第2移載装置30Bを備えている。第2移載装置30Bは、第1移載装置30Aに対して第1方向第1側X1に配置されている。第1移載装置30A及び第2移載装置30Bは、互いに独立して移載動作を行うことが可能である。第1移載装置30A及び第2移載装置30Bのそれぞれは、第2方向Yに複数(本実施形態では、2つ)の物品Wを並べて載置できる載置部31を備えている。言い換えれば、この物品収容設備1で取り扱われる物品Wには、2つの物品Wを第2方向Yに並べて載置部31に載置することが可能な寸法(具体的には、載置部31に載置された状態で第2方向Yに沿う方向の寸法)の物品Wが含まれている。
【0022】
第1移載装置30A及び第2移載装置30Bのそれぞれは、物品Wを第2方向Yに移動させて載置部31と収容部11との間での物品Wの移載動作を行う。第1移載装置30A及び第2移載装置30Bのそれぞれは、載置部31と第1収容位置P1との間で物品Wを移載可能であると共に、載置部31と第2収容位置P2との間で物品Wを移載可能である。本実施形態では、第1移載装置30A及び第2移載装置30Bは、共通の昇降部23に第1方向Xに並べて支持されており、昇降部23の昇降に伴い一体的に昇降する。以下では、第1移載装置30Aと第2移載装置30Bとに共通の事項について述べる場合には、これらを総称して移載装置30という。
【0023】
移載装置30の構成はこれに限定されないが、本実施形態では、図1図3、及び図4に示すように、移載装置30は、第1方向Xの間隔を変更可能であると共に第2方向Yに出退する一対のアーム32を備えている。一対のアーム32のそれぞれは、第1方向Xが厚さ方向(板面に直交する方向)となる平板状に形成されている。移載装置30は、一対のアーム32の間(具体的には、一対のアーム32の第1方向Xの間、以下同様)に物品Wが配置された状態で一対のアーム32を第2方向Yに出退させることにより、収容部11(第1収容部11A又は第2収容部11B、以下同様)と載置部31との間での物品Wの移載動作を行う。具体的には、移載装置30は、一対のアーム32の第1方向Xの間隔を、これら一対のアーム32の間に配置された移載対象の物品Wの第1方向Xの寸法に応じた間隔とした状態で、一対のアーム32を第2方向Yに出退させることにより、物品Wの移載動作を行う。一対のアーム32は、第2方向Yの両側に出退可能に構成されており、移載装置30は、第1収容部11A及び第2収容部11Bのいずれに対しても物品Wを移載することができる。
【0024】
図3及び図4に示すように、一対のアーム32のそれぞれは、第2方向Yの位置(走行台車21を基準とする第2方向Yの位置)が固定された固定部材33に、第2方向Yにスライド移動可能に支持されている。アーム32は、当該アーム32を支持する固定部材33に対して、第1方向Xの内側(一対のアーム32の間の第1方向Xの中心位置に向かう側)に配置されている。アーム32は、固定部材33に直接的に支持されてもよいが、本実施形態では、アーム32は、固定部材33に間接的に(具体的には、アーム32と固定部材33との間に配置された中間部材34を介して)支持されている。
【0025】
物品Wの移載動作のうち、物品Wを載置部31から収容部11に引き渡す動作を卸し動作とし、物品Wを収容部11から載置部31に受け取る動作を掬い動作とする。移載装置30は、一対のアーム32の出退によりこれら一対のアーム32の間に配置された物品Wを第2方向Yに移動させるようにして、物品Wの移載動作を行う。具体的には、移載装置30は、一対のアーム32の第2方向第1側Y1への出移動により、載置部31に載置されている物品Wを第2方向第1側Y1に移動させるようにして、当該物品Wを載置部31から第1収容部11Aに引き渡す卸し動作を行い、一対のアーム32の第2方向第2側Y2への退移動により、第1収容部11Aに収容されている物品Wを第2方向第2側Y2に移動させるようにして、当該物品Wを第1収容部11Aから載置部31に受け取る掬い動作を行う。また、移載装置30は、一対のアーム32の第2方向第2側Y2への出移動により、載置部31に載置されている物品Wを第2方向第2側Y2に移動させるようにして、当該物品Wを載置部31から第2収容部11Bに引き渡す卸し動作を行い、一対のアーム32の第2方向第1側Y1への退移動により、第2収容部11Bに収容されている物品Wを第2方向第1側Y1に移動させるようにして、当該物品Wを第2収容部11Bから載置部31に受け取る掬い動作を行う。
【0026】
図3及び図4に示すように、本実施形態では、一対のアーム32のそれぞれにフック35(当接部材の一例)が設けられており、移載装置30は、一対のアーム32の出退により物品Wをフック35で押し出し又は引き込むようにして、一対のアーム32の間に配置された物品Wを第2方向Yに移動させる。具体的には、移載装置30は、一対のアーム32の出移動により、載置部31に載置されている物品Wをフック35で収容部11側に押し出すようにして、当該物品Wを収容部11に引き渡し、一対のアーム32の退移動により、収容部11に収容されている物品Wをフック35で載置部31側に引き込むようにして、当該物品Wを載置部31に受け取る。
【0027】
図3は、第2移載装置30Bが第2方向Yに並んで載置部31に載置されている2つの物品Wに対して同時に卸し動作を行う状況を示し、図4は、第1移載装置30Aが第2方向Yに並んで載置部31に載置されている2つの物品Wに対して同時に卸し動作を行う状況を示している。図3に示す状況では、一対のアーム32のそれぞれにおける第2方向Yの中央部に設けられたフック35により一方の物品Wを第2収容位置P2まで押し出し、一対のアーム32のそれぞれにおける第2方向第1側Y1の端部に設けられたフック35により他方の物品Wを第1収容位置P1まで押し出すようにして、2つの物品Wの卸し動作を行っている。また、図4に示す状況では、一対のアーム32のそれぞれにおける第2方向Yの中央部に設けられたフック35により一方の物品Wを第2収容位置P2まで押し出し、一対のアーム32のそれぞれにおける第2方向第2側Y2の端部に設けられたフック35により他方の物品Wを第1収容位置P1まで押し出すようにして、2つの物品Wの卸し動作を行っている。
【0028】
図1図3、及び図4に示すように、本実施形態では、移載装置30(具体的には、載置部31)は、物品Wを第2方向Yに搬送するコンベヤ36(例えば、ベルトコンベヤ)を備えている。物品Wは、コンベヤ36の搬送面に支持された状態で載置部31に載置される。コンベヤ36は、物品Wを第2方向Yの両側に搬送可能に構成されている。本実施形態では、載置部31は、互いに独立して物品Wの搬送動作を行うことが可能な2つのコンベヤ36を備えている。これら2つのコンベヤ36は、第2方向Yに並んで配置されており、第2方向Yに並んで載置部31に載置される2つの物品Wの一方は、第2方向第1側Y1のコンベヤ36上に載置され、当該2つの物品Wの他方は、第2方向第2側Y2のコンベヤ36上に載置される。
【0029】
本実施形態では、移載装置30は、卸し動作では、一対のアーム32の出移動による物品Wの移動方向及び移動速度と同調するように、当該物品Wが載置されているコンベヤ36を作動させるように構成されている。また、本実施形態では、移載装置30は、掬い動作では、一対のアーム32の退移動による物品Wの移動方向及び移動速度と同調するように、当該物品Wが載置されるコンベヤ36を作動させるように構成されている。
【0030】
物品Wには属性が互いに異なる複数種類がある。物品Wの属性は、物品収容設備1において取り扱う対象となり得る物品Wを、予め定めた基準に従って分けた分類のことである。本実施形態では、物品Wの属性は、物品Wの外形の寸法であり、具体的には、物品Wの外形の第1方向Xの寸法(具体的には、載置部31に載置された状態や収容部11に収容された状態で第1方向Xに沿う方向の寸法)である。そして、本実施形態では、物品Wの種類は、物品Wの寸法(物品Wの外形の寸法)が予め定められた寸法区分のいずれに属するかに応じて定まる。よって、同じ種類の物品Wは、互いに同等(同一或いは同程度)の第1方向Xの寸法を有する。図1図4では、1つの寸法区分に属する物品Wである小物品WSと、当該寸法区分よりも第1方向Xの寸法が大きい寸法区分に属する物品Wである大物品WLとの、2種類の物品Wを示しているが、これら2つの寸法区分とは異なる寸法区分に属する物品Wが存在していてもよい。
【0031】
本実施形態では、移載装置30が、一対のアーム32の間に物品Wが配置された状態で一対のアーム32を第2方向Yに出退させることにより、収容部11と載置部31との間での物品Wの移載動作を行う。そのため、載置部31において第2方向Yに並んで配置されている2つの物品Wの第1方向Xの寸法が同等である場合には、これら2つの物品Wに対して同時に卸し動作を行うことができる。本実施形態では、載置部31において第2方向Yに並んで配置されている2つの物品Wが同じ種類の物品Wである場合に、移載装置30がこれら2つの物品Wに対して同時に移載動作を行うことができるように、上記の寸法区分が設定されている。
【0032】
本実施形態では、図1及び図2に示すように、各収容部11には、同じ種類の物品Wが第2方向Yに並べて収容される。そして、本実施形態では、制御部2は、収容棚10における収容部11の第1方向Xの位置及び幅を、当該収容部11に物品Wを収容する際に、当該物品Wの第1方向Xの寸法に応じて設定する。例えば、制御部2は、第1方向Xに隣接する2つの物品Wの間に形成される隙間が同等となるように、収容棚10における収容部11の第1方向Xの位置及び幅を、収容する物品Wの第1方向Xの寸法に応じて設定する。このように各収容部11に同じ種類の物品Wを第2方向Yに並べ、且つ、収容棚10における収容部11の位置及び幅が固定されない構成とすることで、収容棚10における物品Wの収容効率の向上を図ることができる。そして、搬送装置20による物品Wの搬送効率の向上の観点から、同じ種類の2つの物品Wが載置部31において第2方向Yに並ぶようにすることで、図3図4に例示するように、第2方向Yに並べて載置部31に載置されている2つの物品Wに対して同時に卸し動作を行なえるようにすることが望ましい。この物品収容設備1では、搬送装置20に物品Wを供給する供給装置4を以下のように構成することで、同種の物品Wを2つ揃えて各移載装置30に引き渡すことを可能としている。
【0033】
図2に示すように、供給装置4は、第1コンベヤ4Aと、第2コンベヤ4Bと、第3コンベヤ4Cと、を備えている。第1コンベヤ4A、第2コンベヤ4B、及び第3コンベヤ4Cのそれぞれは、物品Wを一列に並ぶ状態で搬送する。第2コンベヤ4Bは、第1コンベヤ4Aに対して第1方向第1側に配置されている。第3コンベヤ4Cは、第1コンベヤ4A及び第2コンベヤ4Bに対して第2方向第1側Y1に配置されている。第1コンベヤ4A、第2コンベヤ4B、及び第3コンベヤ4Cのそれぞれは、例えばローラコンベヤやベルトコンベヤとされる。
【0034】
第1コンベヤ4Aは、走行台車21が規定の入庫用位置L(図2参照)にある状態で第1移載装置30Aに対して第2方向第1側Y1に隣接するように配置される。第2コンベヤ4Bは、走行台車21が入庫用位置Lにある状態で第2移載装置30Bに対して第2方向第1側Y1に隣接するように配置される。入庫用位置Lは、搬送装置20が供給装置4から物品Wの供給を受ける位置であり、具体的には、第1移載装置30Aが第1コンベヤ4Aから物品Wの供給を受け、且つ、第2移載装置30Bが第2コンベヤ4Bから物品Wの供給を受ける位置である。すなわち、走行台車21が入庫用位置Lにある状態で、第1移載装置30Aが第1コンベヤ4Aに対応する位置に配置され、第2移載装置30Bが第2コンベヤ4Bに対応する位置に配置される。
【0035】
第1コンベヤ4Aは、第2方向Yに物品Wを搬送するように構成されている。第1コンベヤ4Aは、第2方向Yの両側に物品Wを搬送可能に構成されている。第1コンベヤ4Aから第1移載装置30A(具体的には、第1移載装置30Aが備える載置部31)への物品Wの移載動作は、第1コンベヤ4Aと第1移載装置30Aとの少なくとも一方(本実施形態では、双方)により行われる。本実施形態では、第1コンベヤ4Aの搬送動作と、第1移載装置30Aが備えるコンベヤ36の搬送動作とによって、物品Wを第1コンベヤ4Aから第1移載装置30Aの載置部31に移動させて、第1コンベヤ4Aから第1移載装置30Aに物品Wを移載する。このように、第1移載装置30A(本実施形態では、第1移載装置30Aが備えるコンベヤ36)は、物品Wを第2方向Yに移動させて載置部31と供給装置4(具体的には、第1コンベヤ4A)との間での物品Wの移載動作を行う。なお、第1コンベヤ4Aから第1移載装置30Aへの物品Wの移載動作を、第1移載装置30Aが備える一対のアーム32の出退動作を用いて行ってもよい。
【0036】
第2コンベヤ4Bは、第2方向Yに物品Wを搬送するように構成されている。第2コンベヤ4Bは、第2方向Yの両側に物品Wを搬送可能に構成されている。第2コンベヤ4Bから第2移載装置30B(具体的には、第2移載装置30Bが備える載置部31)への物品Wの移載動作は、第2コンベヤ4Bと第2移載装置30Bとの少なくとも一方(本実施形態では、双方)により行われる。本実施形態では、第2コンベヤ4Bの搬送動作と、第2移載装置30Bが備えるコンベヤ36の搬送動作とによって、物品Wを第2コンベヤ4Bから第2移載装置30Bの載置部31に移動させて、第2コンベヤ4Bから第2移載装置30Bに物品Wを移載する。このように、第2移載装置30B(本実施形態では、第2移載装置30Bが備えるコンベヤ36)は、物品Wを第2方向Yに移動させて載置部31と供給装置4(具体的には、第2コンベヤ4B)との間での物品Wの移載動作を行う。なお、第2コンベヤ4Bから第2移載装置30Bへの物品Wの移載動作を、第2移載装置30Bが備える一対のアーム32の出退動作を用いて行ってもよい。
【0037】
第3コンベヤ4Cは、第1方向Xに物品Wを搬送するように構成されている。第3コンベヤ4Cは、第1方向Xの両側に物品Wを搬送可能に構成されている。第3コンベヤ4Cは、第1コンベヤ4Aの第2方向第1側Y1の端部に接続される第1接続部5Aと、第2コンベヤ4Bの第2方向第1側Y1の端部に接続される第2接続部5Bと、を備えている。第1接続部5Aは、第3コンベヤ4Cの第1方向第2側X2の端部に設けられている。第2接続部5Bは、第1接続部5Aよりも第1方向第1側X1に設けられている。
【0038】
第1接続部5A及び第2接続部5Bのそれぞれには、物品Wの搬送方向を第1方向Xと第2方向Yとに切り替える搬送方向切替機構が設けられている。これにより、第1接続部5Aに配置されている物品Wを第1コンベヤ4Aに搬送することや、第1コンベヤ4Aに配置されている物品Wを第1接続部5Aに搬送することが可能となっている。また、第2接続部5Bに配置されている物品Wを第2コンベヤ4Bに搬送することや、第2コンベヤ4Bに配置されている物品Wを第2接続部5Bに搬送することが可能となっている。搬送方向切替機構は、例えば、第1方向Xに物品Wを搬送するローラコンベヤと、ローラコンベヤを構成する複数のローラの隙間に昇降可能に配置され、第2方向Yに物品Wを搬送するチェーントランサ(チェーンコンベヤ)と、を用いて構成される。
【0039】
第1コンベヤ4A及び第2コンベヤ4Bのそれぞれは、複数の物品W(本実施形態では、2つの物品W)を第2方向Yに並べて配置可能である。そのため、図2に示すように、第1移載装置30Aに対して複数の物品W(本実施形態では、2つの物品W)を揃えて同時に引き渡すことや、第2移載装置30Bに対して複数の物品W(本実施形態では、2つの物品W)を揃えて同時に引き渡すことが可能となっている。第1コンベヤ4A及び第2コンベヤ4Bのそれぞれは、互いに独立して搬送動作を行うことが可能な複数の搬送部分を第2方向Yに並べて備えている。そのため、例えば、第2方向Yに並べて配置された2つの物品Wのうちの第2方向第1側Y1に配置された物品Wのみを第2方向第1側Y1に移動させて第3コンベヤ4C(具体的には、第1接続部5A又は第2接続部5B)に搬送することや、第2方向Yに並べて配置された2つの物品Wのうちの第2方向第2側Y2に配置された物品Wのみを第2方向第2側Y2に移動させて搬送装置20(具体的には、第1移載装置30A又は第2移載装置30B)に移載することが可能となっている。
【0040】
本実施形態では、第3コンベヤ4Cは、第1接続部5Aと第2接続部5Bとの第1方向Xの間に、少なくとも1個(本実施形態では、1個)の物品Wを配置できるバッファ領域9を備えている。第3コンベヤ4Cは、互いに独立して搬送動作を行うことが可能な複数の搬送部分を第1方向Xに並べて備えている。具体的には、第1接続部5Aと、第2接続部5Bと、バッファ領域9と、第3コンベヤ4Cにおける第2接続部5Bに対して第1方向第1側X1に隣接する部分とは、互いに独立して搬送動作を行うことが可能に構成されている。
【0041】
図2に示すように、収容棚10に入庫する物品Wは、第1方向第1側X1から第3コンベヤ4Cに供給され、第3コンベヤ4Cは、物品Wを第1方向第2側X2に搬送して第1コンベヤ4Aや第2コンベヤ4Bに供給する。後に図5図8に示す具体例を参照して説明するように、供給装置4は、第1コンベヤ4A及び第2コンベヤ4Bへ搬送する物品Wの搬送順序を入れ替えることで、第3コンベヤ4Cにおける物品Wの搬送順序によらず、第1コンベヤ4Aと第2コンベヤ4Bとのそれぞれに、第2方向Yに並ぶ同種の2つの物品Wの組を少なくとも1組(本実施形態では、1組)配置することを可能としている。図2に示す例では、第2方向Yに並ぶ2つの小物品WSの組が第1コンベヤ4Aに1組配置され、これら2つの小物品WSが第1移載装置30Aの載置部31において第2方向Yに並ぶように、第1コンベヤ4Aから第1移載装置30Aに物品Wが引き渡されている。また、図2に示す例では、第2方向Yに並ぶ2つの大物品WLの組が第2コンベヤ4Bに1組配置され、これら2つの大物品WLが第2移載装置30Bの載置部31において第2方向Yに並ぶように、第2コンベヤ4Bから第2移載装置30Bに物品Wが引き渡されている。
【0042】
図2に示すように、第3コンベヤ4Cによる物品Wの搬送経路上に、物品Wの属性を検出する検出装置8が設けられている。上述したように、本実施形態では、物品Wの属性は物品Wの外形の寸法(具体的には、第1方向Xの寸法)であるため、検出装置8は、物品Wの外形の寸法を検出する。なお、検出装置8は、検出光等によって物品Wの寸法を直接的に検出する装置であっても、物品Wの寸法を間接的に検出する装置であってもよい。後者の場合、例えば、検出装置8が、検出対象の物品Wの識別情報(バーコード等)を検出し、検出された識別情報に関連付けられた物品Wの寸法データを参照して物品Wの寸法が取得される構成とすることができる。検出装置8が検出した物品Wの属性の情報は、物品Wの属性データ7として後述する制御部2に送信される(図9参照)。
【0043】
図9に示すように、物品収容設備1は、搬送装置20及び供給装置4の動作を制御する制御部2を備えている。制御部2は、各部に設けられた駆動力源(例えば、電動モータやソレノイド)の駆動を制御することで、制御対象の動作を制御する。制御部2は、CPU等の演算処理装置を備えると共にメモリ等の周辺回路を備え、これらのハードウェアと、演算処理装置等のハードウェア上で実行されるプログラムとの協働により、制御部2の各機能が実現される。制御部2は、1つのハードウェアではなく、互いに通信可能な複数のハードウェア(複数の分離したハードウェア)の集合によって構成されてもよい。また、制御部2の少なくとも一部は、制御対象と一体的に設けられてもよい。例えば、制御部2の少なくとも一部が、搬送装置20に設けられてもよい。
【0044】
搬送装置20は、制御部2による制御を受けて動作する。具体的には、搬送装置20には、搬送装置制御部24(機器コントローラ)が設けられており、搬送装置制御部24は、制御部2からの指令に応じて駆動力源の駆動を制御することで、搬送装置20の各動作(走行台車21の走行動作、昇降部23の昇降動作、移載装置30の移載動作)を制御する。
【0045】
供給装置4は、制御部2による制御を受けて動作する。具体的には、第1コンベヤ4Aには、第1コンベヤ制御部41(機器コントローラ)が設けられており、第1コンベヤ制御部41は、制御部2からの指令に応じて駆動力源の駆動を制御することで、第1コンベヤ4Aの搬送動作を制御する。また、第2コンベヤ4Bには、第2コンベヤ制御部42(機器コントローラ)が設けられており、第2コンベヤ制御部42は、制御部2からの指令に応じて駆動力源の駆動を制御することで、第2コンベヤ4Bの搬送動作を制御する。また、第3コンベヤ4Cには、第3コンベヤ制御部43(機器コントローラ)が設けられており、第3コンベヤ制御部43は、制御部2からの指令に応じて駆動力源の駆動を制御することで、第3コンベヤ4Cの搬送動作を制御する。本実施形態では、制御部2(具体的には、制御部2における供給装置4を制御する機能を有する部分)、第1コンベヤ制御部41、第2コンベヤ制御部42、及び第3コンベヤ制御部43によって、供給装置4を制御する制御システムSが構成されている。
【0046】
なお、本明細書で開示する制御システムSの技術的特徴は、供給装置4の制御方法にも適用可能であり、供給装置4の制御方法も本明細書に開示されている。この制御方法には、第1コンベヤ4A及び第2コンベヤ4Bへ搬送する物品Wの搬送順序を入れ替えるための物品Wの搬送動作を、第1コンベヤ4A、第2コンベヤ4B、及び第3コンベヤ4Cのそれぞれに行わせる工程が含まれる。
【0047】
以下、図5図8に示す各具体例を参照して、供給装置4による物品Wの搬送順序の入れ替え手順について説明する。なお、図5図8では、物品Wの種類を、各物品Wを示す四角形の内部に記載したアルファベットにより示しており、同じアルファベットが記載された物品Wは同じ種類の物品Wを表している。本実施形態では、制御システムSは、検出装置8が検出した物品Wの属性の情報(属性データ7)を取得して(図9参照)、供給装置4が搬送する各物品Wの種類の情報を取得する。また、図5図8では、第3コンベヤ4Cに沿って搬送されてくる複数の物品Wを、搬送方向の下流側である第1方向第2側X2から順に第1物品W1、第2物品W2、第3物品W3、第4物品W4、第5物品W5、第6物品W6としている。また、図5図8では、各時点での局面を(a)、(b)、(c)、(d)の順に時系列的に示している。なお、図5図8では、第1接続部5A、第2接続部5B、及びバッファ領域9を示す各符号を省略している(図2参照)。
【0048】
図5に示す例では、図5(a)に示すように、種類Aの第1物品W1、種類Bの第2物品W2、種類Aの第3物品W3、種類Cの第4物品W4、種類Bの第5物品W5、種類Dの第6物品W6が、第3コンベヤ4Cによって記載の順に第1方向第2側X2に向けて搬送されている。制御システムSは、まず、第1物品W1を第3コンベヤ4Cから第1コンベヤ4Aへ搬送する。そして、第1物品W1の種類を第1種として、制御システムSは、第2物品W2の種類が第1種である場合には、第2物品W2を第3コンベヤ4Cから第1コンベヤ4Aへ搬送し、第2物品W2の種類が第1種と異なる第2種である場合には、第2物品W2を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。本例では、第2物品W2の種類は第1物品W1の種類と異なるため、制御システムSは、第2物品W2を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。
【0049】
この結果、図5(b)に示すように、第1物品W1は第1コンベヤ4Aに配置され、第2物品W2は第2コンベヤ4Bに配置される。なお、本例とは異なり、第2物品W2の種類が第1物品W1の種類と同一であった場合には、この時点で同種の2つの物品W(具体的には、種類Aの2つの物品W)が第1コンベヤ4Aに第2方向Yに並んで配置される。
【0050】
次に、制御システムSは、第3物品W3の種類が第1種である場合には、第3物品W3を第3コンベヤ4Cから第1コンベヤ4Aへ搬送し、第3物品W3の種類が第2種である場合には、第3物品W3を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。本例では、第3物品W3の種類は第1物品W1の種類と同一であるため、制御システムSは、第3物品W3を第3コンベヤ4Cから第1コンベヤ4Aへ搬送する。この結果、図5(c)に示すように、同種の2つの物品W(具体的には、種類Aの2つの物品W)が第1コンベヤ4Aに第2方向Yに並んで配置される。
【0051】
次に、制御システムSは、第4物品W4の種類が第1種であって第1コンベヤ4Aに新たな物品Wを配置する余地がある場合には、第4物品W4を第3コンベヤ4Cから第1コンベヤ4Aへ搬送し、第4物品W4の種類が第2種であって第2コンベヤ4Bに新たな物品Wを配置する余地がある場合には、第4物品W4を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。本例では、第4物品W4の種類は第1種でも第2種でもないため、制御システムSは、以下のように供給装置4を制御する。すなわち、制御システムSは、第4物品W4の種類が第2種以外である場合は、第4物品W4を第3コンベヤ4Cの第2接続部5Bよりも第1方向第2側X2に配置し、第4物品W4の次に搬送されてきた第5物品W5の種類が第2種である場合、第5物品W5を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。
【0052】
本例では、第4物品W4の種類は第2物品W2の種類と異なるため、制御システムSは、図5(c)に示すように、第4物品W4を第3コンベヤ4Cの第2接続部5Bよりも第1方向第2側X2に配置する。図5(c)に示す例では、第4物品W4を第1接続部5Aに配置しているが、第4物品W4をバッファ領域9に配置してもよい。そして、本例では、第5物品W5の種類が第2物品W2の種類と同一であるため、制御システムSは、第5物品W5を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。この結果、図5(d)に示すように、同種の2つの物品W(具体的には、種類Aの2つの物品W)が第1コンベヤ4Aに第2方向Yに並んで配置されると共に、同種の2つの物品W(具体的には、種類Bの2つの物品W)が第2コンベヤ4Bに第2方向Yに並んで配置される。これにより、第1移載装置30A及び第2移載装置30Bのそれぞれに対して、同種の物品Wを2つ揃えて引き渡すことができる。
【0053】
なお、本例とは異なり、第4物品W4の種類が第2物品W2の種類と同一であった場合には、制御システムSは第4物品W4を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送し、この時点で、同種の2つの物品W(具体的には、種類Aの2つの物品W)が第1コンベヤ4Aに第2方向Yに並んで配置されると共に、同種の2つの物品W(具体的には、種類Bの2つの物品W)が第2コンベヤ4Bに第2方向Yに並んで配置される。
【0054】
図6に示す例では、図6(a)に示すように、種類Aの第1物品W1、種類Bの第2物品W2、種類Cの第3物品W3、種類Aの第4物品W4、種類Bの第5物品W5、種類Dの第6物品W6が、第3コンベヤ4Cによって記載の順に第1方向第2側X2に向けて搬送されている。制御システムSは、まず、第1物品W1を第3コンベヤ4Cから第1コンベヤ4Aへ搬送する。そして、第1物品W1の種類を第1種として、制御システムSは、第2物品W2の種類が第1種である場合には、第2物品W2を第3コンベヤ4Cから第1コンベヤ4Aへ搬送し、第2物品W2の種類が第1種と異なる第2種である場合には、第2物品W2を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。本例では、第2物品W2の種類は第1物品W1の種類と異なるため、制御システムSは、第2物品W2を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。この結果、図6(b)に示すように、第1物品W1は第1コンベヤ4Aに配置され、第2物品W2は第2コンベヤ4Bに配置される。
【0055】
次に、制御システムSは、第3物品W3の種類が第1種である場合には、第3物品W3を第3コンベヤ4Cから第1コンベヤ4Aへ搬送し、第3物品W3の種類が第2種である場合には、第3物品W3を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。また、制御システムSは、第3物品W3の種類が第1種及び第2種以外である場合には、第3物品W3を第3コンベヤ4Cの第2接続部5Bよりも第1方向第2側X2に配置する。本例では、第3物品W3の種類は、第1物品W1の種類と第2物品W2の種類とのいずれとも異なるため、制御システムSは、図6(c)に示すように、第3物品W3を第3コンベヤ4Cの第2接続部5Bよりも第1方向第2側X2に配置する。図6(c)に示す例では、第3物品W3を第1接続部5Aに配置している。
【0056】
次に、制御システムSは、第4物品W4の種類が第2種である場合には、第4物品W4を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送し、第4物品W4の種類が第2種以外である場合は、第4物品W4を第3コンベヤ4Cの第2接続部5Bよりも第1方向第2側X2に配置し、第4物品W4の次に搬送されてきた第5物品W5の種類が第2種である場合、第5物品W5を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。本例では、第4物品W4の種類が第2物品W2の種類と異なるため、制御システムSは、図6(c)に示すように、第4物品W4を第3コンベヤ4Cの第2接続部5Bよりも第1方向第2側X2に配置する。図6(c)に示す例では、第4物品W4をバッファ領域9に配置している。そして、本例では、第5物品W5の種類が第2物品W2の種類と同一であるため、制御システムSは、第5物品W5を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。この結果、図6(d)に示すように、1つの物品W(具体的には、種類Aの1つの物品W)が第1コンベヤ4Aに配置されると共に、同種の2つの物品W(具体的には、種類Bの2つの物品W)が第2コンベヤ4Bに第2方向Yに並んで配置される。これにより、第1移載装置30Aに対しては同種の物品Wを2つ揃えて引き渡すことができないが、第2移載装置30Bに対しては同種の物品Wを2つ揃えて引き渡すことができる。
【0057】
図7に示す例では、図7(a)に示すように、種類Aの第1物品W1、種類Bの第2物品W2、種類Cの第3物品W3、種類Aの第4物品W4、種類Bの第5物品W5、種類Dの第6物品W6が、第3コンベヤ4Cによって記載の順に第1方向第2側X2に向けて搬送されている。すなわち、図7(a)は、図6(a)と同じ状況を示している。制御システムSは、まず、第1物品W1を第3コンベヤ4Cから第1コンベヤ4Aへ搬送する。そして、第1物品W1の種類を第1種として、制御システムSは、第2物品W2の種類が第1種である場合には、第2物品W2を第3コンベヤ4Cから第1コンベヤ4Aへ搬送し、第2物品W2の種類が第1種と異なる第2種である場合には、第2物品W2を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。本例では、第2物品W2の種類は第1物品W1の種類と異なるため、制御システムSは、第2物品W2を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。この結果、図7(b)に示すように、第1物品W1は第1コンベヤ4Aに配置され、第2物品W2は第2コンベヤ4Bに配置される。
【0058】
次に、制御システムSは、第3物品W3の種類が第1種である場合には、第3物品W3を第3コンベヤ4Cから第1コンベヤ4Aへ搬送し、第3物品W3の種類が第2種である場合には、第3物品W3を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。また、制御システムSは、第3物品W3の種類が第1種及び第2種以外である場合には、第3物品W3を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。このように、本例では、第3物品W3の種類が第1種及び第2種以外である場合の供給装置4の制御内容が、図6に示す例とは異なっている。本例では、第3物品W3の種類は、第1物品W1の種類と第2物品W2の種類とのいずれとも異なるため、制御システムSは、図7(c)に示すように、第3物品W3を第2コンベヤ4Bへ搬送する。
【0059】
次に、制御システムSは、第4物品W4の種類が第1種であって第1コンベヤ4Aに新たな物品Wを配置する余地がある場合には、第4物品W4を第3コンベヤ4Cから第1コンベヤ4Aへ搬送する。本例では、第4物品W4の種類が第1物品W1の種類と同一であり、第1コンベヤ4Aに新たな物品Wを配置する余地があるため、制御システムSは、第4物品W4を第3コンベヤ4Cから第1コンベヤ4Aへ搬送する。この結果、図7(d)に示すように、同種の2つの物品W(具体的には、種類Aの2つの物品W)が第1コンベヤ4Aに第2方向Yに並んで配置されると共に、互いに異なる種類の2つの物品W(具体的には、種類Bの1つの物品Wと種類Cの1つの物品W)が第2コンベヤ4Bに第2方向Yに配置される。これにより、第2移載装置30Bに対しては同種の物品Wを2つ揃えて引き渡すことができないが、第1移載装置30Aに対しては同種の物品Wを2つ揃えて引き渡すことができる。
【0060】
図7に示す例では、第4物品W4を第3コンベヤ4Cから第1コンベヤ4Aへ搬送した後、供給装置4から搬送装置20に物品Wを供給する場合を想定しているが、図7に示す例では第4物品W4の次に搬送されてきた第5物品W5の種類が第2物品W2の種類と同一であるため、制御システムSが更に以下のように供給装置4を制御する構成とすることもできる。すなわち、制御システムSは、第4物品W4の次に搬送されてきた第5物品W5の種類が第2種である場合には、第3物品W3を第2コンベヤ4Bから第3コンベヤ4Cへ移動させて第3コンベヤ4Cの第2接続部5Bよりも第1方向第2側X2に配置し、第5物品W5を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。本例では、第5物品W5の種類が第2物品W2の種類と同一であるため、このような構成とした場合、制御システムSは、第3物品W3を第2コンベヤ4Bから第3コンベヤ4Cへ移動させて第3コンベヤ4Cの第2接続部5Bよりも第1方向第2側X2に配置し、第5物品W5を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。これにより、第2コンベヤ4Bにも第1コンベヤ4Aと同様に、同種の2つの物品Wを第2方向Yに並べて配置することができる。
【0061】
図8に示す例では、図8(a)に示すように、種類Aの第1物品W1、種類Bの第2物品W2、種類Cの第3物品W3、種類Aの第4物品W4、種類Cの第5物品W5、種類Bの第6物品W6が、第3コンベヤ4Cによって記載の順に第1方向第2側X2に向けて搬送されている。制御システムSは、まず、第1物品W1を第3コンベヤ4Cから第1コンベヤ4Aへ搬送する。そして、第1物品W1の種類を第1種として、制御システムSは、第2物品W2の種類が第1種である場合には、第2物品W2を第3コンベヤ4Cから第1コンベヤ4Aへ搬送し、第2物品W2の種類が第1種と異なる第2種である場合には、第2物品W2を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。本例では、第2物品W2の種類は第1物品W1の種類と異なるため、制御システムSは、第2物品W2を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。この結果、図8(b)に示すように、第1物品W1は第1コンベヤ4Aに配置され、第2物品W2は第2コンベヤ4Bに配置される。
【0062】
次に、制御システムSは、第3物品W3の種類が第1種である場合には、第3物品W3を第3コンベヤ4Cから第1コンベヤ4Aへ搬送し、第3物品W3の種類が第2種である場合には、第3物品W3を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。また、制御システムSは、第3物品W3の種類が第1種及び第2種以外である場合には、第3物品W3を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。本例では、第3物品W3の種類は、第1物品W1の種類と第2物品W2の種類とのいずれとも異なるため、制御システムSは、図8(c)に示すように、第3物品W3を第2コンベヤ4Bへ搬送する。
【0063】
次に、制御システムSは、第4物品W4の種類が第1種であって第1コンベヤ4Aに新たな物品Wを配置する余地がある場合には、第4物品W4を第3コンベヤ4Cから第1コンベヤ4Aへ搬送する。本例では、第4物品W4の種類が第1物品W1の種類と同一であり、第1コンベヤ4Aに新たな物品Wを配置する余地があるため、制御システムSは、第4物品W4を第3コンベヤ4Cから第1コンベヤ4Aへ搬送する。そして、制御システムSは、第4物品W4の次に搬送されてきた第5物品W5の種類が第2種である場合には、第3物品W3を第2コンベヤ4Bから第3コンベヤ4Cへ移動させて第3コンベヤ4Cの第2接続部5Bよりも第1方向第2側X2に配置し、第5物品W5を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。一方、制御システムSは、第5物品W5の種類が第2種以外である場合には、第3物品W3を第2コンベヤ4Bから第3コンベヤ4Cへ移動させて第3コンベヤ4Cの第2接続部5Bよりも第1方向第2側X2に配置すると共に、第5物品W5を第3コンベヤ4Cにおける第2接続部5Bよりも第1方向第2側X2に配置し、第5物品W5の次に搬送されてきた第6物品W6の種類が第2種である場合、第6物品W6を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。
【0064】
本例では、第5物品W5の種類が第2物品W2の種類と異なり、第6物品W6の種類が第2物品W2の種類と同一であるため、制御システムSは、第3物品W3を第2コンベヤ4Bから第3コンベヤ4Cへ移動させて第3コンベヤ4Cの第2接続部5Bよりも第1方向第2側X2に配置すると共に、第5物品W5を第3コンベヤ4Cにおける第2接続部5Bよりも第1方向第2側X2に配置した後、第6物品W6を第3コンベヤ4Cから第2コンベヤ4Bへ搬送する。この結果、図8(d)に示すように、同種の2つの物品W(具体的には、種類Aの2つの物品W)が第1コンベヤ4Aに第2方向Yに並んで配置されると共に、同種の2つの物品W(具体的には、種類Bの2つの物品W)が第2コンベヤ4Bに第2方向Yに並んで配置される。これにより、第1移載装置30A及び第2移載装置30Bのそれぞれに対して、同種の物品Wを2つ揃えて引き渡すことができる。なお、図8(d)に示す例では、第3物品W3を第1接続部5Aに配置し、第5物品W5をバッファ領域9に配置している。
【0065】
ここでは、制御システムSが、第3物品W3を第2コンベヤ4Bから第3コンベヤ4Cへ移動させて第3コンベヤ4Cの第2接続部5Bよりも第1方向第2側X2に配置するための搬送動作を、第5物品W5を第3コンベヤ4Cにおける第2接続部5Bよりも第1方向第2側X2に配置するための搬送動作よりも先に行う場合を想定している。そのため、図5(d)に示すように、第3コンベヤ4Cにおいて第3物品W3が第5物品W5よりも第1方向第2側X2に配置されている。このような構成とは異なり、制御システムSが、第3物品W3を第2コンベヤ4Bから第3コンベヤ4Cへ移動させて第3コンベヤ4Cの第2接続部5Bよりも第1方向第2側X2に配置するための搬送動作を、第5物品W5を第3コンベヤ4Cにおける第2接続部5Bよりも第1方向第2側X2に配置するための搬送動作よりも後に行う構成とすることもできる。この場合、図5(d)に示す例とは異なり、第3コンベヤ4Cにおいて第3物品W3は第5物品W5よりも第1方向第1側X1に配置される。例えば、第5物品W5が第1接続部5Aに配置され、第3物品W3がバッファ領域9に配置される。
【0066】
〔その他の実施形態〕
次に、物品収容設備のその他の実施形態について説明する。
【0067】
(1)上記の実施形態では、第3コンベヤ4Cが、第1接続部5Aと第2接続部5Bとの第1方向Xの間にバッファ領域9を備える構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、第3コンベヤ4Cがバッファ領域9を備えず、第1接続部5Aと第2接続部5Bとが第1方向Xに隣接して配置される構成とすることもできる。
【0068】
(2)上記の実施形態では、物品Wの属性が物品Wの外形の寸法である構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、物品Wの属性を物品Wの外形の寸法以外の分類とし、当該分類に応じて物品Wの種類が定まる構成とすることもできる。物品Wの外形の寸法以外の物品Wの属性として、物品Wに収容された荷(商品等)の種類、物品Wが属する(言い換えれば、割り当てられている)搬送オーダー、物品Wの外形の形状、物品Wの重量を例示することができる。
【0069】
(3)上記の実施形態では、制御部2が、収容棚10における収容部11の第1方向Xの位置及び幅を、当該収容部11に物品Wを収容する際に、当該物品Wの第1方向Xの寸法に応じて設定する構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、収容棚10における収容部11の位置及び幅が固定される構成とすることもできる。
【0070】
(4)上記の実施形態では、一対のアーム32のそれぞれにフック35が設けられ、移載装置30が、一対のアーム32の出退により物品Wをフック35で押し出し又は引き込むようにして、一対のアーム32の間に配置された物品Wを第2方向Yに移動させる構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、一対のアーム32のそれぞれにフック35が設けられない構成とすることもできる。例えば、移載装置30が、物品Wを第1方向Xの両側から挟持した状態の一対のアーム32を出退させることで、一対のアーム32の間に配置された物品Wを第2方向Yに移動させる構成とすることができる。このような構成において、一対のアーム32のそれぞれに、物品Wの側面に当接して当該物品Wを第2方向Yに搬送するコンベヤ(例えば、ベルトコンベヤ)を設け、一対のアーム32の出退に加えて当該コンベヤの作動によって、一対のアーム32の間に配置された物品Wを第2方向Yに移動させる構成としてもよい。また、移載装置30が、一対のアーム32に代えて、物品Wを下側Z2から支持する支持部を備え、当該支持部を第2方向Yに出退させて物品Wの移載動作を行う構成とすることもできる。
【0071】
(5)上記の実施形態では、載置部31が物品Wを第2方向Yに搬送するコンベヤ36(上記の実施形態の例では、第2方向Yに並んで配置された2つのコンベヤ36)を備え、移載装置30が、移載動作では、一対のアーム32の出退による物品Wの移動方向及び移動速度と同調するようにコンベヤ36を作動させる構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、載置部31がコンベヤ36を備えず、移載動作に伴い物品Wが載置部31上(具体的には、載置部31の上側Z1を向く支持面上)を摺動する構成とすることもできる。
【0072】
(6)上記の実施形態では、第1移載装置30A及び第2移載装置30Bが、共通の昇降部23に第1方向Xに並べて支持されることで、昇降部23の昇降に伴い一体的に昇降する構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、第1移載装置30A及び第2移載装置30Bが、互いに独立して昇降可能な2つの昇降部に支持されることで、互いに独立して昇降する構成とすることもできる。
【0073】
(7)上記の実施形態では、搬送装置20がスタッカークレーンである構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、搬送装置20を、例えば収容棚10の各段に対応して設けられた走行経路に沿って走行する搬送装置等の、スタッカークレーン以外の搬送装置とすることもできる。
【0074】
(8)上記の実施形態では、収容棚10が上下方向Zに複数配列された収容部11を備える構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、収容棚10が収容部11を1つの高さのみに備える構成とすることもできる。また、上記の実施形態では、物品収容設備1が第2方向Yに対向して配置された一対の収容棚10を備える構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、物品収容設備1が走行台車21の走行経路に対して第2方向Yの一方側にのみ収容棚10を備える構成とすることもできる。
【0075】
(9)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用すること(その他の実施形態として説明した実施形態同士の組み合わせを含む)も可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
【0076】
〔上記実施形態の概要〕
以下、上記において説明した物品収容設備の概要について説明する。
【0077】
規定の第1方向に沿って走行する走行台車を備える搬送装置と、前記第1方向に沿って配置された複数の収容部を備える収容棚と、前記搬送装置に物品を供給する供給装置と、を備えた物品収容設備であって、上下方向に沿う上下方向視で前記第1方向に直交する方向を第2方向とし、前記第1方向の一方側を第1方向第1側とし、前記第1方向の他方側を第1方向第2側とし、前記第2方向の一方側を第2方向第1側とし、前記第2方向の他方側を第2方向第2側として、前記搬送装置は、前記走行台車に搭載された第1移載装置及び第2移載装置を備え、前記第2移載装置は、前記第1移載装置に対して前記第1方向第1側に配置され、前記第1移載装置及び前記第2移載装置のそれぞれは、前記第2方向に複数の前記物品を並べて載置できる載置部を備えると共に、前記物品を前記第2方向に移動させて前記載置部と前記収容部との間での前記物品の移載動作を行い、前記供給装置は、前記走行台車が規定の入庫用位置にある状態で前記第1移載装置に対して前記第2方向第1側に隣接するように配置された第1コンベヤ、前記第1コンベヤに対して前記第1方向第1側に配置され、前記走行台車が前記入庫用位置にある状態で前記第2移載装置に対して前記第2方向第1側に隣接するように配置された第2コンベヤ、及び、前記第1コンベヤの前記第2方向第1側の端部に接続される第1接続部と、前記第2コンベヤの前記第2方向第1側の端部に接続される第2接続部とを備えた第3コンベヤを備え、前記第3コンベヤは、前記第1方向に前記物品を搬送するように構成され、前記第1接続部が、前記第3コンベヤの前記第1方向第2側の端部に設けられ、前記第1コンベヤは、前記第2方向に前記物品を搬送するように構成されていると共に、複数の前記物品を前記第2方向に並べて配置可能であり、前記第2コンベヤは、前記第2方向に前記物品を搬送するように構成されていると共に、複数の前記物品を前記第2方向に並べて配置可能である。
【0078】
本構成によれば、第1方向に並べて配置された第1移載装置及び第2移載装置のそれぞれが、第2方向に複数の物品を並べて配置できる載置部を備えた構成において、これら第1移載装置と第2移載装置とのそれぞれに対して、第1コンベヤと第2コンベヤとのそれぞれから複数の物品を揃えて同時に引き渡すことができる。従って、供給装置から2つの移載装置への移載動作に要する時間を短く抑えることができる。また、本構成によれば、第2コンベヤと第3コンベヤとを用いて、物品の搬送順序を入れ替えて、第1コンベヤと第2コンベヤとに物品を引き渡すことができる。例えば、第3コンベヤにおける第2接続部よりも第1方向第2側に物品を一時的に配置し、その後に搬送されてくる物品を第2コンベヤへ向かわせることができる。すなわち、第2コンベヤへ搬送する物品の順序の入れ替えが可能である。また例えば、第3コンベヤから第2コンベヤに物品を一時的に退避させ、その後に搬送されてくる物品を第1コンベヤへ向かわせることができる。すなわち、第1コンベヤへ搬送する物品の順序の入れ替えが可能である。このように、本構成によれば、比較的簡易な構成で、第1コンベヤ及び第2コンベヤへ搬送する物品の搬送順序を入れ替えることができる。
【0079】
ここで、前記第3コンベヤは、前記第1接続部と前記第2接続部との前記第1方向の間に、少なくとも1個の前記物品を配置できるバッファ領域を備えていると好適である。
【0080】
本構成によれば、第3コンベヤにおける第2接続部よりも第1方向第2側において、第1接続部に加えて、バッファ領域にも、物品を一時的に配置することができる。すなわち、第3コンベヤにおける第2接続部よりも第1方向第2側に複数の物品を一時的に保持させ、その後に搬送されてくる物品を第2コンベヤへ向かわせることができる。これにより、第2コンベヤへ搬送する物品の順序の入れ替えが更に容易となる。
【0081】
また、前記供給装置を制御する制御システムを更に備え、前記物品には属性が互いに異なる複数種類があり、前記制御システムは、前記第3コンベヤに沿って搬送されてくる複数の前記物品を、搬送方向の下流側である前記第1方向第2側から順に第1物品、第2物品、第3物品、第4物品として、前記第1物品を前記第3コンベヤから前記第1コンベヤへ搬送し、前記第1物品の種類を第1種として、前記第2物品の種類が前記第1種である場合には、前記第2物品を前記第3コンベヤから前記第1コンベヤへ搬送し、前記第2物品の種類が前記第1種と異なる第2種である場合には、前記第2物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送し、前記第3物品の種類が前記第1種である場合には、前記第3物品を前記第3コンベヤから前記第1コンベヤへ搬送し、前記第3物品の種類が前記第2種である場合には、前記第3物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送し、前記第4物品の種類が前記第1種であって前記第1コンベヤに新たな前記物品を配置する余地がある場合には、前記第4物品を前記第3コンベヤから前記第1コンベヤへ搬送し、前記第4物品の種類が前記第2種であって前記第2コンベヤに新たな前記物品を配置する余地がある場合には、前記第4物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送すると好適である。
【0082】
本構成によれば、物品に属性が互いに異なる複数種類がある場合において、第1コンベヤと第2コンベヤとのそれぞれに、できるだけ同種の物品を複数配置することができる。従って、第1コンベヤと第2コンベヤとのそれぞれに、できるだけ同種の物品を複数並べた状態で、それらの物品を第1移載装置と第2移載装置とのそれぞれに引き渡すことができる。これにより、同種の物品を揃えて2つの移載装置のそれぞれに移載する動作や、同種の物品を揃えて収容部に収容する動作を簡略化することができる。
【0083】
上記の構成において、前記第3物品の種類が前記第1種及び前記第2種以外である場合には、前記第3物品を前記第3コンベヤの前記第2接続部よりも前記第1方向第2側に配置し、前記第4物品の種類が前記第2種である場合には、前記第4物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送し、前記第4物品の種類が前記第2種以外である場合は、前記第4物品を前記第3コンベヤの前記第2接続部よりも前記第1方向第2側に配置し、前記第4物品の次に搬送されてきた第5物品の種類が前記第2種である場合、前記第5物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送すると好適である。
【0084】
本構成によれば、第3コンベヤの第2接続部よりも第1方向第2側の部分を、物品の順序を入れ替えるためのバッファとして利用することができる。そして、このように第3コンベヤをバッファとして利用することで、第2コンベヤに同種類の物品を複数配置することが容易となる。
【0085】
また、前記第3物品の種類が前記第1種及び前記第2種以外である場合には、前記第3物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送し、前記第4物品の種類が前記第1種であって前記第1コンベヤに新たな前記物品を配置する余地がある場合には、前記第4物品を前記第3コンベヤから前記第1コンベヤへ搬送すると好適である。
【0086】
本構成によれば、第2コンベヤを、物品の順序を入れ替えるためのバッファとして利用することができる。そして、このように第2コンベヤをバッファとして利用することで、第1コンベヤに同種類の物品を複数配置することが容易となる。
【0087】
上記の構成において、前記第4物品の次に搬送されてきた第5物品の種類が前記第2種である場合には、前記第3物品を前記第2コンベヤから前記第3コンベヤへ移動させて前記第3コンベヤの前記第2接続部よりも前記第1方向第2側に配置し、前記第5物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送し、前記第5物品の種類が前記第2種以外である場合には、前記第3物品を前記第2コンベヤから前記第3コンベヤへ移動させて前記第3コンベヤの前記第2接続部よりも前記第1方向第2側に配置すると共に、前記第5物品を前記第3コンベヤにおける前記第2接続部よりも前記第1方向第2側に配置し、前記第5物品の次に搬送されてきた第6物品の種類が前記第2種である場合、前記第6物品を前記第3コンベヤから前記第2コンベヤへ搬送する、請求項5に記載の物品収容設備。
【0088】
本構成によれば、第2コンベヤと、第3コンベヤの第2接続部よりも第1方向第2側の部分とを、物品の順序を入れ替えるためのバッファとして利用することができる。そして、このように第2コンベヤ及び第3コンベヤをバッファとして利用することで、第1コンベヤ及び第2コンベヤに同種類の物品を複数配置することが容易となる。
【0089】
また、前記属性は、前記物品の外形の寸法であり、前記物品の前記種類は、前記物品の寸法が予め定められた寸法区分のいずれに属するかに応じて定まると好適である。
【0090】
本構成によれば、第1コンベヤ及び第2コンベヤのそれぞれにおいて第2方向に並ぶ複数の物品の外形寸法を比較的近いものとすることができる。従って、第1コンベヤから第1移載装置へ複数の物品を同時に移載すること、及び、第2コンベヤから第2移載装置へ複数の物品を同時に移載することが容易となる。また、本構成によれば、第1移載装置及び第2移載装置のそれぞれにおいて第2方向に並ぶ複数の物品の外形寸法を比較的近いものとすることができる。従って、第1移載装置から収容部へ複数の物品を同時に移載すること、及び、第2移載装置から収容部へ複数の物品を同時に移載することが容易となる。
【0091】
本開示に係る物品収容設備は、上述した各効果のうち、少なくとも1つを奏することができればよい。
【符号の説明】
【0092】
1:物品収容設備
4:供給装置
4A:第1コンベヤ
4B:第2コンベヤ
4C:第3コンベヤ
5A:第1接続部
5B:第2接続部
9:バッファ領域
10:収容棚
11:収容部
20:搬送装置
21:走行台車
30A:第1移載装置
30B:第2移載装置
31:載置部
L:入庫用位置
S:制御システム
W:物品
W1:第1物品
W2:第2物品
W3:第3物品
W4:第4物品
W5:第5物品
W6:第6物品
X:第1方向
X1:第1方向第1側
X2:第1方向第2側
Y:第2方向
Y1:第2方向第1側
Y2:第2方向第2側
Z:上下方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9