(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-18
(45)【発行日】2023-07-26
(54)【発明の名称】充電スタンド及び充電システム
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20230719BHJP
H02H 7/18 20060101ALI20230719BHJP
【FI】
H02J7/00 S
H02H7/18
(21)【出願番号】P 2022528278
(86)(22)【出願日】2020-10-19
(86)【国際出願番号】 CN2020121769
(87)【国際公開番号】W WO2021093518
(87)【国際公開日】2021-05-20
【審査請求日】2022-07-15
(31)【優先権主張番号】201911123864.1
(32)【優先日】2019-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521409490
【氏名又は名称】鯊湾科技(上海)有限公司
【氏名又は名称原語表記】Sharkgulf Technology (Shanghai) CO., LTD
【住所又は居所原語表記】Room J1707, Building 6, No. 1288, Yecheng Road, Jiading District, Shanghai, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】張 俊
【審査官】下林 義明
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第209497293(CN,U)
【文献】特開2016-063737(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0326670(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00 - 7/12
H02J 7/34 - 7/36
H02H 7/00
H02H 7/10 - 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電回路と、給電回路と、制御ユニットとを含む充電スタンドであって、前記制御ユニットは、前記充電回路及び前記給電回路に電気的に接続され、前記充電回路の充電電圧又は電流が予め設定される閾値を超えた場合、前記制御ユニットは、前記充電スタンド上の接続線が地絡し、外部充電電源から遮断されるように制御し、前記充電回路の充電モードを前記給電回路の給電モードに切り替えて前記充電スタンドに設置された安全アラームユニットに給電するために用いられるように制御する、充電スタンド。
【請求項2】
前記安全アラームユニットは、通信ユニットと、センサユニットとを含み、前記通信ユニットとセンサユニットは、それぞれ前記制御ユニットの一端に接続され、前記制御ユニットの他端は、前記充電回路に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の充電スタンド。
【請求項3】
前記通信ユニットは、遠隔サーバ又は移動端末に接続され、前記充電回路の充電電圧又は電流が予め設定される閾値を超えた場合、前記充電スタンドは、予め設定される警報モードに従って前記通信ユニットに接続される遠隔サーバと前記移動端末によって遠隔警報する、ことを特徴とする請求項2に記載の充電スタンド。
【請求項4】
前記センサユニットは、温度センサと、赤外センサと、煙センサとを含み、前記温度センサ、前記赤外センサ及び前記煙センサが、前記充電回路及び電池に故障が発生したことを検出した場合、ブザーによって警報する、ことを特徴とする請求項2に記載の充電スタンド。
【請求項5】
前記充電回路には、検出ユニットと、スイッチ制御ユニットと、充電接続ユニットとが設けられており、前記スイッチ制御ユニットの入力側は、前記検出ユニットの出力側に接続され、前記スイッチ制御ユニットの出力側は、前記充電接続ユニットに接続されている、ことを特徴とする請求項1に記載の充電スタンド。
【請求項6】
前記充電回路には、安全アラームユニットに給電するための電源ユニットがさらに設けられており、前記充電回路の充電電圧又は電流が予め設定される閾値を超えていない場合、前記充電回路によって前記電源ユニットに給電し、前記充電回路の充電電圧又は電流が予め設定される閾値を超えた場合、前記電源ユニットは、前記給電回路によって前記安全アラームユニットに給電し、前記充電回路との接続を遮断する、ことを特徴とする請求項3に記載の充電スタンド。
【請求項7】
充電器と請求項1から6のいずれか1項に記載の充電スタンドとを含む充電システムであって、前記充電器から出力された充電電圧又は電流が予め設定される閾値を超えた場合、前記充電スタンドは、前記充電スタンド上の接続線によって地絡し、搬送外部充電電源充電器から遮断される、充電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電技術分野に属し、具体的に、充電スタンド及び充電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
電動二輪車において、既存の充電器に電圧電流検出及び制御電気回路のみが行われ、充電器に故障が発生した場合、電池が過充電になりやすく、それによって発火燃焼などの安全事故を引き起こす。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の実施例の目的は、上記問題を克服するか、又は上記問題を少なくとも部分的に解決するか、又は緩和して解決することであり、本発明の目的は、充電器を充電スタンドに外付ける方案によって、充電器のハードウェア回路に故障が発生した場合、電源出力をタイムリーにオフにし、安全警報機能を提供することができることである。
【0004】
本発明は、充電回路と、給電回路と制御ユニットとを含む充電スタンドを提供した。前記制御ユニットは、前記充電回路及び前記給電回路に電気的に接続され、前記充電回路の充電電圧又は電流が予め設定される閾値を超えた場合、前記制御ユニットは、前記充電スタンド上の接続線が地絡し、外部充電電源から遮断されるように制御し、前記充電回路の充電モードを前記給電回路の給電モードに切り替えて前記充電スタンドに設置された安全アラームユニットに給電するために用いられるように制御する。
【0005】
好ましくは、前記安全アラームユニットは、通信ユニットとセンサユニットとを含み、前記通信ユニットとセンサユニットは、それぞれ前記制御ユニットの一端に接続され、前記制御ユニットの他端は、前記充電回路に接続される。
【0006】
好ましくは、前記通信ユニットは、遠隔サーバ又は移動端末に接続され、前記充電回路の充電電圧又は電流が予め設定される閾値を超えた場合、前記充電スタンドは、予め設定される警報モードに従って前記通信ユニットに接続される遠隔サーバと前記移動端末によって遠隔警報する。
【0007】
好ましくは、前記センサユニットは、温度センサと、赤外センサと、煙センサとを含み、前記温度センサ、前記赤外センサと前記煙センサが、前記充電回路及び電池に故障が発生したことを検出した場合、ブザーによって警報する。
【0008】
好ましくは、前記充電回路には、検出ユニットと、スイッチ制御ユニットと、充電接続ユニットとが設置されており、前記スイッチ制御ユニットの入力側は、前記検出ユニットの出力側に接続され、前記スイッチ制御ユニットの出力側は、前記充電接続ユニットに接続されている。
【0009】
好ましくは、前記充電回路には、安全アラームユニットに給電するための電源ユニットがさらに設置されており、前記充電回路の充電電圧又は電流が予め設定される閾値を超えていない場合、前記充電回路によって前記電源ユニットに給電し、前記充電回路の充電電圧又は電流が予め設定される閾値を超えた場合、前記電源ユニットは、前記給電回路によって前記安全アラームユニットに給電し、前記充電回路との接続を遮断する。
【0010】
従来技術と比較して、本発明は、充電スタンド及び充電システムを提供した。充電器のハードウェア回路に故障が発生した場合、電源出力をタイムリーにオフにし、安全警報機能を提供することができる。充電器集積安全アラームユニットは、電池に故障が発生し、発火して燃焼した時に警報音を発する。
【0011】
もう一方で、本発明は、充電器と、上記に開示された少なくとも一つの充電スタンドとを含む充電システムをさらに提供した。前記充電器から出力された充電電圧又は電流が予め設定される閾値を超えた場合、前記充電スタンドは、前記充電スタンド上の接続線によって地絡し、搬送外部充電電源充電器から遮断される。
【0012】
従来技術と比較して、本発明による充電システムの有益な効果は、上記少なくとも一つの技術案に開示された充電スタンドの有益な効果と同じであり、ここでこれ以上説明しない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の実施例又は従来技術における技術案をより明瞭に説明するために、以下、実施例又は従来技術の記述において使用される必要がある添付図面を簡単に紹介する。自明なことに、以下の記述における添付図面は、本発明のいくつかの実施例であり、当業者にとって、創造的な労力を払わない前提で、これらの添付図面に基づき、他の添付図面を得ることもできる。
【
図1】本発明に開示された充電スタンドの構造レイアウト図である。
【
図2】本発明に開示された充電システムの構造レイアウト図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施例の目的、技術案と利点をより明瞭にするために、以下、本発明の実施例における添付図面を結び付けながら、本発明の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述する。明らかに、記述された実施例は、本発明の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。本発明における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られた全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0015】
なお、本発明の明細書と請求項及び上記添付図面における用語である「第一の」、「第二の」などは、類似した対象を区別するためのものであり、必ずしも特定の順序又は前後手順を記述するためのものではない。ここで記述される本発明の実施例がここに図示又は記述されるもの以外の順序で実施されることができるように、このように使用されるデータは、適切な場合に交換可能であることが理解されるべきである。
【0016】
出願人は、研究によると、従来技術において充電器は電圧電流検出及び制御電気回路のみが行われ、充電器に故障が発生した場合、電池が過充電になりやすく、それによって発火燃焼などの安全事故を引き起こす技術課題を発見した。
【0017】
上記問題を解決するために、本発明の実施例では、充電回路と、給電回路と制御ユニットとを含む充電スタンドを提供した。上記制御ユニットは、上記充電回路と上記給電回路に電気的に接続され、上記充電回路の充電電圧又は電流が予め設定される閾値を超えた場合、上記制御ユニットは、上記充電スタンド上の接続線が地絡し、外部充電電源から遮断されるように制御し、上記充電回路の充電モードを上記給電回路の給電モードに切り替えて上記充電スタンドに設置された安全アラームユニットに給電するために用いられるように制御し、このように、充電器のハードウェア回路に故障が発生した場合、電源出力をタイムリーにオフにし、安全警報機能を提供することができる。充電器集積安全アラームユニットは、電池に故障が発生し、発火して燃焼した時に警報音を発する。
【0018】
図1を参照すると、
図1は、本発明に開示された充電スタンドの構造レイアウト図である。
【0019】
本発明は、充電回路と、給電回路と制御ユニット04とを含む充電スタンドを開示した。上記充電回路と上記給電回路は、それぞれ上記制御ユニット04に電気的に接続され、上記充電回路の充電電源への充電電圧又は電流が予め設定される閾値を超えた場合、上記制御ユニット04は、上記充電スタンド上の接続線09が地絡し、外部充電電源から遮断されるように制御し、上記充電回路の充電モードを上記給電回路の給電モードに切り替えて上記充電スタンドに設置された安全アラームユニットに給電するために用いられるように制御する。
【0020】
具体的には、上記充電回路には、検出ユニット02と、スイッチ制御ユニット03と、充電接続ユニット08とが設置されており、上記スイッチ制御ユニット03の入力側は、上記検出ユニット02の出力側に接続され、上記スイッチ制御ユニット03の出力側は、上記充電接続ユニット08に電気的に接続され、上記充電接続ユニット08は、充電電源に接続される。
【0021】
なお、上記充電回路上の検出ユニット02は、外部電源から入力された電圧又は電流の大きさを検出し、リアルタイムで検出する。予め設定される閾値を超えた場合、上記検出ユニット02は、充電回路が予め設定される閾値を超えた異常な状況を制御ユニット04に送信し、制御ユニット04は、制御スイッチ制御ユニット02によってオフされ、さらに充電接続ユニット08に接続された充電電源への充電を停止する。
【0022】
外部電源が充電電源を充電するだけに用いられるものであるため、外部電源に異常が発生した場合、外部電源が利用できなくなる。そのため、本発明の実施例において、充電スタンド上の上記充電回路には、安全アラームユニットに給電するための電源ユニット(図示せず)がさらに設置されており、上記充電回路の充電電圧又は電流が予め設定される閾値を超えていない場合、上記充電回路によって上記電源ユニットに給電し、上記充電回路の充電電圧又は電流が予め設定される閾値を超えた場合、上記電源ユニットは、上記給電回路によって上記安全アラームユニットに給電し、上記充電回路との接続を遮断する。
【0023】
上記充電回路は、充電器に接続され、外部電源に接続されるために用いられ、上記給電回路は、安全アラームユニットに給電するために用いられ、上記給電回路は、充電スタンドに設置された電源ユニットに接続され、給電しない場合、上記電源ユニットは、充電回路に接続され、電源ユニットに充電するために用いられ、上記電源ユニットは、充電可能な電源ユニットであり、上記電源ユニットは、応急時に上記安全アラームユニットに給電するために用いられ、異常が発生していない場合、上記電源ユニットは、充電回路によって充電されて充電状態にあり、上記電源ユニットが満充電された後、充電を停止し、上記充電スタンド上の制御ユニットは、上記電源ユニットの電力量状況をリアルタイムでモニタリングし、上記電源ユニットの電力量が不足した場合、充電回路にタイムリーで接続されて上記電源ユニットを充電する。
【0024】
上記充電スタンドには、充電器に接続された検出線09が設置されているため、外部電源から入力された電圧又は電流が異常である場合、予め設定される閾値を超えると、上記制御ユニット04は、上記充電スタンド上の接続線09が地絡し、外部充電電源から遮断されるように制御し、上記充電回路の充電モードを上記給電回路の給電モードに切り替えて上記充電スタンドに設置された安全アラームユニットに給電するために用いられるように制御し、このように充電電圧又は電流異常が発生した場合、外部電源との接続をタイムリーで遮断し、スタンド上のデバイスを保護することができる。
【0025】
更に、上記安全アラームユニットは、通信ユニット05とセンサユニット06とを含み、上記通信ユニット05とセンサユニット06は、それぞれ上記制御ユニット04の一端に接続され、上記制御ユニット04の他端は、上記充電回路に接続され、上記通信ユニット05は、遠隔サーバ又は移動端末に接続され、上記充電回路の充電電圧又は電流が予め設定される閾値を超えた場合、上記充電スタンドは、予め設定される警報モードに従って上記通信ユニット04に接続された遠隔サーバと上記移動端末によって遠隔警報する。
【0026】
なお、外部電源の充電電圧又は電流に異常が発生した場合、上記制御ユニットは、充電回路を遮断し、充電対象の電源を充電し、短絡又は感電を回避し、さらに充電スタンド上の電源ユニットによって上記安全アラームユニットに切り替え、上記安全アラームユニットが作動し始め、上記制御ユニットは、上記安全アラームユニットの作動を制御し、上記安全アラームユニットにおける通信ユニットは、主に充電スタンドに発生した異常な状況を遠隔接続された遠隔サーバと上記移動端末に警報するために用いられ、例えば、充電電圧又は電流が予め設定される閾値を超えた場合、上記通信ユニットは、信号を遠隔接続された遠隔サーバと上記移動端末に伝送して警報する。
【0027】
上記センサユニット06は、温度センサと、赤外センサと、煙センサとを含み、上記温度センサ、上記赤外センサと上記煙センサが、上記充電回路及び電池に故障が発生したことを検出した場合、ブザーによって警報する。例えば、充電対象の電源故障による高温、火光、煙を検出した場合、ブザー07によって高デシベルのブザーを出力して警報する。
【0028】
もう一方で、本発明は、充電器01と上記に開示された充電スタンド10とを含む充電システムをさらに提供した。上記充電器01から出力された充電電圧又は電流が予め設定される閾値を超えた場合、上記充電スタンドは、上記充電スタンド上の接続線09によって地絡し、搬送外部充電電源充電器01から遮断される。
【0029】
本発明に開示された充電システム充電器を充電スタンドに外付ける方案によって、充電器のハードウェア回路に故障が発生した場合、電源出力をタイムリーにオフにし、安全警報機能を提供することができる。
【0030】
最後に説明すべきことは、以上の各実施例が本発明の技術案を説明するためにのみ使用されるが、それに限定されるものではない、ということである。前記各実施例を参照しながら本発明を詳細に説明したが、当業者であれば、それが依然として前記各実施例に記載された技術案を修正し、又はそのうち一部又は全ての技術特徴を同等の置き換えを行うことができるが、これらの修正又は置き換えは、相応な技術案の本質を本発明の各実施例の技術案の範囲を逸脱させるものではないと理解すべきである。