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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-18
(45)【発行日】2023-07-26
(54)【発明の名称】ゴルフパター
(51)【国際特許分類】
   A63B 53/04 20150101AFI20230719BHJP
   A63B 53/02 20150101ALI20230719BHJP
   A63B 102/32 20150101ALN20230719BHJP
【FI】
A63B53/04 H
A63B53/02
A63B102:32
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019142857
(22)【出願日】2019-08-02
(65)【公開番号】P2021023493
(43)【公開日】2021-02-22
【審査請求日】2022-06-23
(73)【特許権者】
【識別番号】514206226
【氏名又は名称】株式会社ミニボックス
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【弁理士】
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】松本 秀樹
【審査官】関口 英樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-279421(JP,A)
【文献】特開2017-099943(JP,A)
【文献】特開2018-011937(JP,A)
【文献】特開2010-148653(JP,A)
【文献】特開2020-103861(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 53/00-53/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッド本体部と、ホーゼル部と、を有し、
前記ヘッド本体部には、トゥヒール方向に溝部が形成されており、
前記ホーゼル部は、前記溝部に沿って移動可能に前記ヘッド本体部に装着されており、
前記ヘッド本体部は、フェース部と、本体部と、から構成され、
前記フェース部と前記本体部との間に前記溝部が形成されており、
前記ホーゼル部は、前記フェース部と前記本体部とにより挟み込まれており、
前記本体部のうちのソール側には、可動式ソールが前記本体部に対して回転可能に軸支されており、
前記フェース部は、前記可動式ソールにより着脱可能に係止されている
ゴルフパター。
【請求項2】
請求項1に記載のゴルフパターであって、
前記溝部内にはスライド用ネジが設けられており、
前記ホーゼル部は、前記スライド用ネジを回転させることで前記溝部に沿って移動するよう前記スライド用ネジに螺合されている
ゴルフパター。
【請求項3】
請求項に記載のゴルフパターであって、
前記可動式ソールには、爪部が形成されており、
前記フェース部のうちソール側には、前記爪部を差し込む差し込み部が形成されており、
前記差し込み部に前記爪部を差し込むことで、前記フェース部は前記本体部に係止されている
ゴルフパター。
【請求項4】
請求項に記載のゴルフパターであって、
前記本体部のうちソール側には、前記本体部のうちトゥ側で当該本体部に軸支されているトゥ側可動式ソールと、前記本体部のうちヒール側で当該本体部に軸支されているヒール側可動式ソールと、が設けられている
ゴルフパター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフパターに関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフ用のパターには、ヘッドからグリップまで一体的に構成されているもののほか、様々な構成を調整可能としたものがある。
【0003】
例えば、特許文献1には、ヘッドにホーゼルを螺入するための挿着孔を複数備えたゴルフパターが記載されている。例えば、特許文献1には、第1の挿着孔と第2の挿着孔と第3の挿着孔と第4の挿着孔とを備えたゴルフパターが記載されている。特許文献1によると、ホーゼルは、第1の挿着孔、第2の挿着孔のいずれかに螺入することで右打ちプレーヤ用のホーゼルとして機能し、第3の挿着孔、第4の挿着孔のいずれかに螺入することで左打プレーヤ用のホーゼルとして機能する。
【0004】
また、特許文献1と同様に、ホーゼルの装着位置を可変にした文献として、例えば、特許文献2がある。特許文献2には、ホーゼル(ネック)を取り付けるための取付凹部を3つ有するゴルフパターが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2007-313304号公報
【文献】実開平6-9666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1や特許文献2に記載の技術の場合、ヘッドに予め形成した挿着孔(取付凹部)の中からホーゼル(ネック)を取り付ける挿着孔を選択することで、ホーゼル取付位置の調整を行う。その結果、ホーゼル取付位置の調整は、予め挿着孔が形成されている位置の中からしか行うことができず、きめの細かな調整を行うことができない、という問題が生じていた。
【0007】
そこで、本発明の目的は、ホーゼル取付位置の調整をきめ細かく行うことが難しい、という課題を解決するゴルフパターを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するため本発明の一形態であるゴルフパターは、
ヘッド本体部と、ホーゼル部と、を有し、
前記ヘッド本体部には、トゥヒール方向に溝部が形成されており、
前記ホーゼル部は、前記溝部に沿って可動可能に前記ヘッド本体部に装着されている
という構成をとる。
【0009】
また、上記ゴルフパターは、
前記溝部内にはスライド用ネジが設けられており、
前記ホーゼル部は、前記スライド用ネジを回転させることで前記溝部に沿って可動するよう前記スライド用ネジに螺合されている
という構成をとる。
【0010】
また、上記ゴルフパターは、
前記ヘッド本体部は、フェース部と、本体部と、から構成され、
前記フェース部と前記本体部との間に前記溝部が形成されており、
前記ホーゼル部は、前記フェース部と前記本体部とにより挟み込まれている
という構成をとる。
【0011】
また、上記ゴルフパターは、
前記本体部のうちのソール側には、可動式ソールが前記本体部に対して回転可能に軸支されており、
前記フェース部は、前記可動式ソールにより着脱可能に係止されている
という構成をとる。
【0012】
また、上記ゴルフパターは、
前記可動式ソールには、爪部が形成されており、
前記フェース部のうちソール側には、前記爪部を差し込む差し込み部が形成されており、
前記差し込み部に前記爪部を差し込むことで、前記フェース部は前記本体部に係止されている
という構成をとる。
【0013】
また、上記ゴルフパターは、
前記本体部のうちソール側には、前記本体部のうちトゥ側で当該本体部に軸支されているトゥ側可動式ソールと、前記本体部のうちヒール側で当該本体部に軸支されているヒール側可動式ソールと、が設けられている
という構成をとる。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、以上のように構成されることにより、ホーゼル取付位置の調整をきめ細かく行うことが難しい、という課題を解決するゴルフパターを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1の実施形態におけるゴルフパターの全体の形状の一例を示す斜視図である。
図2】フェース部を外した際のゴルフパターの形状の一例を示す斜視図である。
図3】フェース部を係止する際の様子の一例を示す図である。
図4】フェース部を係止する際の様子の一例を示す図である。
図5】フェース部を係止する際の様子の一例を示す図である。
図6】ホーゼル部の形状を変えた際のゴルフパターの形状の一例を示す斜視図である。
図7】マレット形状にした際のゴルフパターの形状の一例を示す斜視図である。
図8】マレット形状にした際にフェース部を係止する際の様子の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態を図1から図8までを参照して説明する。図1は、ゴルフパター100の全体の形状の一例を示す斜視図である。図2は、フェース部200を外した際のゴルフパター100の形状の一例を示す斜視図である。図3から図5は、フェース部200を係止する際の様子の一例を示す図である。図6は、ホーゼル部400の形状を変えた際のゴルフパター100の形状の一例を示す斜視図である。図7は、マレット形状にした際のゴルフパター100の形状の一例を示す斜視図である。図8は、マレット形状にした際にフェース部200を係止する際の様子の一例を示す図である。
【0017】
本発明の第1の実施形態では、ホーゼル部400の装着位置を変更可能なゴルフパター100について説明する。後述するように、本実施形態におけるゴルフパター100は、フェース部200と本体部300とから構成されるヘッド本体部を有しており、ヘッド本体部のうちフェース部200と本体部300との間には溝部が形成されている。そして、ホーゼル部400は、溝部に沿って移動可能なようヘッド本体部に装着されている。
【0018】
なお、本実施形態においては、ゴルフパター100のうちフェース部200が位置する側(図1の左上側)が前方であり、本体部300が位置する側(図1の右下側)が後方であると定義する。つまり、本実施形態のゴルフパター100の場合、本体部300の前方にフェース部200が位置する状態で、フェース部200が本体部300に係止されることになる。また、本実施形態においては、ゴルフパター100のうち、ホーゼル部400が位置する側(図1の上側)が上方であり、トゥ側可動式ソール330やヒール側可動式ソール350が位置する側が下方であると定義する。従って、本実施形態で説明するゴルフパター100の場合、ホーゼル部400の上方にシャフトが連結されることになる。また、本実施形態においては、図1の右上側がトゥ側であり、図1の左下側がヒール側であるものとする。
【0019】
図1は、ゴルフパター100の全体の形状の一例を示す斜視図である。図1を参照すると、ゴルフパター100は、例えば、フェース部200と本体部300とホーゼル部400とから構成されている。また、上述したように、フェース部200と本体部300とは、ヘッド本体部を形成している。
【0020】
フェース部200は、本体部300に対して着脱可能に係止されている。フェース部200は、ステンレスなどの金属製であっても構わないし、樹脂製などであっても構わない。
【0021】
図2は、フェース部200を本体部300から外した際の様子の一例を示している。また、図3は、フェース部200を本体部300から外した際の様子を下方からみた一例を示している。図1図2で示すように、フェース部200は、前方側が平板状に形成されたフェース面部210とフェース面部210の上端から後方に向かって直角方向に延びる抑え部220とから形成されている。また、図3で示すように、フェース面部210後方のうち抑え部220が形成されている側とは反対側(つまり、下端付近(ソール側))のトゥ側所定位置及びヒール側所定位置には、トゥ側差し込み部230とヒール側差し込み部240とが形成されている。
【0022】
トゥ側差し込み部230やヒール側差し込み部240は、例えば、U字形状(コの字形状)を有している。後述するように、トゥ側差し込み部230には、トゥ側可動式ソール330に形成されたトゥ側爪部331が差し込まれる。また、ヒール側差し込み部240には、ヒール側可動式ソール350に形成されたヒール側爪部351が差し込まれる。フェース部200と本体部300とが当接した状態で、トゥ側差し込み部230にトゥ側爪部331を差し込むとともにヒール側差し込み部240にヒール側爪部351を差し込むことで、フェース部200は本体部300に係止されることになる。
【0023】
なお、フェース面部210の後方側のうち、フェース部200を本体部300に係止した際に後述する本体部300の凹部が形成される箇所には、フェース面部210の面から後方へ向かって突出する凸面部を形成することが出来る。フェース面部210に凸面部を形成することで、フェース部200を本体部300に係止した際に、より確実にフェース部200をホーゼル部400に当接させることが出来る。
【0024】
本体部300は、フェース部200を着脱可能に係止する。また、本体部300には、ホーゼル部400が装着されている。本体部300は、例えば、ステンレスなどの金属製である。
【0025】
図2で示すように、本体部300のうちフェース部200が装着される側(つまり、前方)には、凹部が形成されている。図1で示すように、本体部300に形成されている凹部は、当該本体部300にフェース部200を係止することで、溝部として機能する。つまり、本体部300にフェース部200を係止した際に、例えば略直方体形状の空間を有する溝部が形成されるよう、本体部300には凹部が形成されている。
【0026】
また、本体部300のうち凹部が形成されている部分(つまり、前方)の各側面には、側面をトゥヒール方向(左右方向)に貫通する貫通孔310がそれぞれ形成されている。そして、本体部300の側面に形成された貫通孔310には、スライド用ネジ500が挿通している。つまり、図2で示すように、本体部300に形成された凹部が形成する空間中には、スライド用ネジ500が存在している。また、図2で示すように、スライド用ネジ500にはホーゼル部400のうちの当接部420が螺合されており、当接部420のうちの少なくとも1つの面が本体部300のうちの凹部の面に当接している。例えば、図2の場合、当接部420のうちの下方の面と後方の面が凹部の面に当接している。例えば、このような構成により、本体部300に装着されたホーゼル部400は、スライド用ネジ500を回転させることにより、スライド用ネジ500の回転方向に応じて、トゥ方向またはヒール方向に移動する。このように、本体部300には、スライド用ネジ500を回転させることにより溝部に沿ってトゥ方向またはヒール方向に移動可能なよう、ホーゼル部400が装着されている。
【0027】
また、本体部300のうち後方トゥ側の端部付近には、本体部300を上下方向に貫通するピン320が設けられている。そして、本体部300の下方では、ピン320を軸として本体部300に対して回転可能にトゥ側可動式ソール330が本体部300に軸支されている。同様に、本体部300のうち後方ヒール側の端部付近には、本体部300を上下方向に貫通するピン340が設けられている。そして、本体部300の下方では、ピン340を軸として本体部300に対して回転可能にヒール側可動式ソール350が本体部300に軸支されている。
【0028】
トゥ側可動式ソール330やヒール側可動式ソール350は、平面視で長方形の形状を有する腕部と、平面視でおおよそ四分円形状を有する基部と、を連結した形状を有している。また、基部のうちフェース部200側(つまり、前方)端部には、爪部が形成されている。つまり、トゥ側可動式ソール330を構成する基部のうちフェース部200側端部にはトゥ側爪部331が形成されている。また、ヒール側可動式ソール350を構成する基部のうちフェース部200側端部にはヒール側爪部351が形成されている。
【0029】
図4は、フェース部200と本体部300とを当接させた際の様子を下方からみた一例を示している。また、図5は、トゥ側差し込み部230にトゥ側爪部331を差し込むとともにヒール側差し込み部240にヒール側爪部351を差し込むことで、フェース部200を本体部300に係止した際の様子を下方からみた一例を示している。図4図5で示すように、フェース部200と本体部300とを当接させた状態で、トゥ側差し込み部230にトゥ側爪部331を差し込むとともにヒール側差し込み部240にヒール側爪部351を差し込むことで、フェース部200を本体部300に係止することが出来る。また、トゥ側爪部331をトゥ側差し込み部230から外すとともに、ヒール側爪部351をヒール側差し込み部240から外すことで、フェース部200を本体部300から外すことが出来る(図4参照)。
【0030】
また、図5で示すように、フェース部200を本体部300に係止した際、本体部300とトゥ側可動式ソール330とヒール側可動式ソール350とによりソール面が形成される。この際、トゥ側可動式ソール330の腕部とヒール側可動式ソール350の腕部とが干渉しないように、トゥ側可動式ソール330の腕部は、ヒール側可動式ソール350の腕部よりも前方に形成されている。なお、トゥ側可動式ソール330の腕部とヒール側可動式ソール350の腕部とが干渉しなければ、上記例示した形状以外であっても構わない。例えば、ヒール側可動式ソール350の腕部をトゥ側可動式ソール330の腕部よりも前方に形成しても構わない。また、例えば、ヒール側可動式ソール350の腕部の長さやトゥ側可動式ソール330の腕部の長さを短くすることなどにより、トゥ側可動式ソール330の腕部とヒール側可動式ソール350の腕部とが干渉しないよう構成しても構わない。
【0031】
なお、本体部300は、図5で示すようなフェース部200と本体部300とが係止状態となった際に、トゥ側可動式ソール330とヒール側可動式ソール350との状態を固定するための固定手段を有しても構わない。例えば、図5で示す状態で、トゥ側可動式ソール330の腕部とヒール側可動式ソール350の腕部とをネジやボルトなどにより固定可能なよう構成しても構わない。
【0032】
ホーゼル部400は、溝部に沿って移動可能なよう本体部300に装着されている。例えば、ホーゼル部400は、スライド用ネジ500に螺合されることで、本体部300に装着されている。
【0033】
ホーゼル部400は、スライド用ネジ500に螺合された際に本体部300の凹部に当接する、例えば直方体形状の当接部420と、当接部420の上方に連結され上方に向かって伸びる連結部410とから構成されている。連結部410には、シャフトを連結することが出来る。連結部410の構成は既知のもので構わない。また、当接部420は、本体部300と当接するとともに、フェース部200を本体部300に係止した際にフェース面部210の後方側の面(例えば、凸面部)と当接する。つまり、ホーゼル部400は、フェース部200を本体部300に係止した際に、フェース部200と本体部300とにより挟まれる。ホーゼル部400をフェース部200と本体部300とにより挟み込むことで、ホーゼル部400の位置を固定することが出来るとともに、打感などを向上させることが出来る。
【0034】
なお、ホーゼル部400の形状は、図1から図5で例示したようなクランクネック形状に限定されない。ホーゼル部400の形状は、任意の形状を採用して構わない。例えば、ホーゼル部400は、図6で示すような形状であっても構わない。
【0035】
以上が、ゴルフパター100の一例である。
【0036】
このように、本実施形態において説明するゴルフパター100の場合、フェース部200と本体部300とから構成されるヘッド本体部に溝部が形成されている。また、ホーゼル部400は、溝部に沿って移動可能なようヘッド本体部に装着されている。このような構成によると、ホーゼル部400を溝部に沿って移動させることが出来る。その結果、ホーゼル部400の取付位置を溝部のうちの任意の位置とすることが可能となり、ホーゼル部400の取付位置の調整をきめ細かく行うことが可能となる。
【0037】
また、本実施形態において説明するゴルフパター100の場合、ホーゼル部400の当接部420を、フェース部200と本体部300とにより挟み込むよう構成されている。また、フェース部200は、本体部300に対して着脱可能なよう係止されている。このような構成によると、例えば、フェース部200を外した状態とすることにより、ホーゼル部400の挟み込みによる固定を原因としたスライド用ネジ500が渋くなる事態を防いでホーゼル部400の移動をスムーズなものとすることが出来る。また、フェース部200を係止した状態とすることにより、ホーゼル部400を固定するとともに、余分な空間を少なくして打感などを向上させることが出来る。このように、上記構成によると、打感を向上させつつ、ホーゼル部400の移動を容易に行うことが可能となる。
【0038】
なお、ゴルフパター100は、本実施形態で例示した場合に限定されない。例えば、ゴルフパター100は、上記例示したような素材以外で形成されていても構わない。また、ゴルフパター100全体の形状も本実施形態で例示した場合に限定されない。図7図8は、ゴルフパター100の他の形状の一例を示している。例えば、図7図8で示すように、ゴルフパター100はマレット形状であっても構わない。つまり、ゴルフパター100は、トゥ側可動式ソール330やヒール側可動式ソール350の代わりに、マレット形状となるトゥ側可動式ソール360やヒール側可動式ソール370を有することが出来る。図8で示すように、マレット形状となるトゥ側可動式ソール360やヒール側可動式ソール370であったとしても、ピン320やピン340を軸としてトゥ側可動式ソール360やヒール側可動式ソール370を回転させることで、フェース部200を着脱可能に係止することが出来る。なお、図7図8で示すようなマレット形状にした場合も、図7で示す状態において、トゥ側可動式ソール360とヒール側可動式ソール370とが当接している状態をネジなどにより固定可能なよう構成しても構わない。また、ゴルフパター100は、トゥ側可動式ソール330やヒール側可動式ソール350と、トゥ側可動式ソール360やヒール側可動式ソール370とを、交換可能なよう構成しても構わない。
【0039】
また、本実施形態においては、トゥ側差し込み部230にトゥ側爪部331を差し込むとともにヒール側差し込み部240にヒール側爪部351を差し込むことで、フェース部200を本体部300に係止する場合について例示した。しかしながら、フェース部200は、例えば、凹部付近の本体部300に止めネジなどにより着脱可能に係止されても構わない。なお、トゥ側爪部331やヒール側爪部351を用いて係止する構成とすることにより、凹部付近の本体部300に止めネジなどを装着するための厚みを形成する必要がなくなる。その結果、凹部を左右方向のより端から端まで形成することが可能となり、溝部の長さ(ホーゼル部400が移動可能な範囲)を止めネジなどを用いる構成と比較してより長くすることが可能となる。
【0040】
以上、上記各実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることが出来る。
【符号の説明】
【0041】
100 ゴルフパター
200 フェース部
210 フェース面部
220 抑え部
230 トゥ側差し込み部
240 ヒール側差し込み部
300 本体部
310 貫通孔
320 ピン
330 トゥ側可動式ソール
331 トゥ側爪部
340 ピン
350 ヒール側可動式ソール
351 ヒール側爪部
360 トゥ側可動式ソール
370 ヒール側可動式ソール
400 ホーゼル部
410 連結部
420 当接部
500 スライド用ネジ

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8