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特許7315255有害な有機体を不活性化するための、プロセス流体を処理するシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-18
(45)【発行日】2023-07-26
(54)【発明の名称】有害な有機体を不活性化するための、プロセス流体を処理するシステム
(51)【国際特許分類】
   A61L 2/10 20060101AFI20230719BHJP
   B01J 19/12 20060101ALI20230719BHJP
【FI】
A61L2/10
B01J19/12 D
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021525398
(86)(22)【出願日】2019-09-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-02
(86)【国際出願番号】 IB2019057884
(87)【国際公開番号】W WO2020016873
(87)【国際公開日】2020-01-23
【審査請求日】2021-04-08
(31)【優先権主張番号】62/700,294
(32)【優先日】2018-07-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521365048
【氏名又は名称】レバロン アイピー ホールディングス,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】レバロン,イー.シェム
【審査官】上坊寺 宏枝
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-523307(JP,A)
【文献】特開2018-019670(JP,A)
【文献】特表2003-520643(JP,A)
【文献】米国特許第08541758(US,B1)
【文献】米国特許第09737862(US,B1)
【文献】特開昭63-182093(JP,A)
【文献】特表2005-504634(JP,A)
【文献】韓国登録実用新案第20-0374175(KR,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 2/10
B01J 19/12
C02F 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外線光を使用してプロセス流体を処理するシステムであって、
流体を前記システムに提供するよう構成された、流体入口と、
薄い流体厚を生成するよう構成された、乱流機構のセットと、
紫外線ランプのセットと
を備え、
前記乱流機構のセットは、前記紫外線ランプのセットに挟まれ、それによって前記紫外線ランプのセットの各々からの紫外線光は、前記乱流機構のセットの各々について2つの側に貫入し、前記乱流機構のセットの各々は1対のプレートを含み、
各前記プレートは、少なくとも1つのガスケットをさらに備え、前記ガスケットは前記プレートの中に延び、隣り合う流路が互いに反対方向に流体が流れるように隔壁構造を形成し、前記流体の通路を、流体フローチャネルを通して長くするよう構成される、システム。
【請求項2】
前記乱流機構のセット及び前記紫外線ランプのセットは、前記紫外線ランプのセットの各々からの紫外線光が、前記乱流機構のセットの各々について2つの側に貫入するよう、さらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記乱流機構のセットは、各対のプレート間に流体フローチャネルを形成するようさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
プロセス流体が前記流体入口から、前記流体フローチャネルを介して、流体出口を出るのを可能にするよう構成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記乱流機構のセットにおける各前記プレートは、プロセス流体が沿って流れるよう構成された壁をさらに備え、さらに前記壁は透明な物質から成る、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記壁は、石英、Teflon(登録商標)のうち少なくとも1つから成る、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
薄い流体厚は0.1ミリメートル未満である、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
薄い流体厚は1ミリメートル未満である、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記システムの構成は、重複する流体フローによって、流体フローチャネルの長さに対して小さい設置面積をもたらす、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
各対の前記プレートの各前記プレートは重複し、流体フローチャネルを形成する、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
少なくとも1つの前記ガスケットは、0.254~25.4ミリメートルの厚さを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
各前記プレートは、各対の前記プレート間の空間によって形成された、ある長さのフローチャネルに流体が出入りするための、2つのポートをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
2つのポートの各々は、前記システムを通る流体フローの所望の方向に依拠して、入口または出口としてさらに構成される、請求項12に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、詳細にはプロセス流体のシステム及び方法に向けられる。具体的には、本発明は、プロセス流体における有害な有機体を不活性化することに向けられる。
【背景技術】
【0002】
流体中の有害な有機体を不活性化するための、1つの方法は、紫外線照射(本明細書では「UV光」と言及する場合がある)に露出することである。UV光が流体を照射すると、露出は、バクテリア、ウィルス、及び他の微生物を死滅または不活性化させる。しかしUV光への長い露出は、感覚受容性及び栄養を劣化させることになる。熱処理などの他の方法は同様の問題を有する。なぜなら、流体への十分な熱は微生物を死滅させるが、栄養及び適切な色素、ならびに好適な香りも破壊するからである。この破壊は多くの流体にとって望ましくない。
【0003】
例えばUV波長の通過に対する抵抗性が低い流体など、透明または淡色の流体に対するUV光処理は、これらのタイプの流体中における微生物を減少させるための効果的な方法である場合がある。なぜなら、UV光は容易に流体に貫入し、UV光に長く露出させることなく、微生物の高い対数減少を生じさせるからである。不透明及び/または濃色の流体は、効果的に処理することがより困難である。従来のUV光処理は、これら濃色の流体の僅かな部分にしか貫入しない。この課題に取り組むため、非常に大きい乱流及び露出が、淡色かまたは透明の流体と同様の、微生物の高い対数減少を生じさせるために使用される。いくつかの事例において、濃色の流体は、微生物の高い対数減少を実現する前に数千回UV光に露出させなければならない。これは、流体の感覚受容性及び栄養を大幅に劣化させる結果となる。
【0004】
加えて、流体のUV光処理は、UV光を流体から分離する、石英またはTeflon(登録商標)(または類似の特性を有する材料)等の材料の層を用いて実施されることが多い。これは、UV光を流体から分離する材料の表面上に、ミネラル及び生体膜を堆積させることが多く、堆積物によって遮断されるUV光のレベルに依拠して、流体中へのUV光の貫入を減少または遮断し、UV処理を幾分または完全に無効にする。これらの堆積物は流体フローも遮断する場合がある。特に、流体フローが乱流を増加させるのを制限される場合、生産が再開できる前に、システムの全セクションを交換するか、または洗浄を要することが多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、大幅な栄養または感覚感受性を劣化させることなく、かつシステム内でUV光が流体に貫入するのを妨げることなく、流体中の微生物の高い対数減少をもたらす処理システムを用いると、特に透明または淡色ではないプロセス流体に対する改善となるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
流体を処理するためのシステム及び方法が、本明細書で説明される。1つの例示的な実施形態において、システムは紫外線光源及び容器を含む。
【0007】
本開示の利点及び特徴は、以下の説明及び添付の特許請求の範囲から、より明確となろう。または以降で記載される本開示の実現によって教示され得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の実施形態によるシステムの縦断図である。
図2】本開示の実施形態によるシステムの上面図である。
図3】本開示の実施形態によるシステムの上断面図である。
図4】本明細書で開示するシステムの一部の、壁、チャネル、及びある長さのブラシを示す図である。
図5】本明細書で開示するシステムの一部の、ある長さのブラシを示す図である。
図6】本開示の実施形態によるシステムを示す図である。
図7】本明細書で開示するシステムの一部の、ノズルを示す図である。
図8】本開示の実施形態による冷却UVシステムを示す図である。
図9】本開示の実施形態によるシステムを示す図である。
図10】本開示の実施形態によるシステムを示す図である。
図11】本開示の実施形態によるシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下で説明する、紫外線光を使用してプロセス流体を処理するシステム及び方法は、濃色の流体を含む流体を処理するシステム、望ましくは流体が感覚感受性及び栄養をほとんど劣化させずに、微生物の高い対数減少をもたらすシステムを可能にする。
【0010】
本開示に従った関連の原理の理解を促進させるために、本明細書で説明する実施形態を参照し、特定の言語を使用して説明する。しかし、それによって開示の範囲を限定することは意図しないことを理解されたい。本明細書で例示される発明の特徴の、任意の変化及びさらなる変更、ならびに、関連分野の当業者及び本開示を所有する当業者が通常思い付く、本明細書で例示される開示の原理の追加的な適用は、主張する開示の範囲内であると考慮されるべきである。
【0011】
本システム及び方法を開示かつ説明する前に、本開示は、本明細書で開示される特定の構成、プロセスステップ、及び材料に限定されず、したがって構成、プロセスステップ、及び材料が幾分変化し得ることを、理解されたい。本明細書で使用する専門用語は、特定の実施形態を説明するためのみに使用され、限定するように意図されない。なぜなら本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲、及びその同等物によってのみ限定されるからである。
【0012】
本明細書及び添付の特許請求の範囲に使用される、単数形「1つの(a、an)」及び「その(the)」は、文脈が別途明確に示さない限り、複数形を含むことに留意しなければならない。
【0013】
本開示の説明及び請求において、以下の専門用語は、下記の記載の定義に従って使用される。
【0014】
本明細書で使用される用語「備える(comprising)」、「含む(including)」、「包含する(containing)」、「~を特徴とする(characterized by)」、及びそれらの文法的同等語は、包括的すなわちオープンエンドの用語であり、追加、列挙されない要素または方法ステップを除外しない。
【0015】
本明細書で使用されるフレーズ「~から成る(consisting of)」及びその文法的同等語は、特許請求の範囲に明記されない任意の要素、ステップ、または成分を除外する。
【0016】
本明細書で使用されるフレーズ「実質的に~から成る(consisting essentially of)」及びその文法的同等語は、特許請求の範囲を、特定の材料またはステップ、及び請求する開示の基本的かつ新しい特徴に実質的に影響を与えないものに限定する。
【0017】
用語「重量パーセント」、「重量によるパーセント」、及び「重量%」は全て、組成物の重量によって除算した構成物質の重量を100で乗算して、構成物質の濃度を示す。本明細書で示される重量パーセンテージは、1~2、2~3、1~3の範囲、及びその中の全ての値を内部に含むよう考慮されるものとする。したがって、重量パーセンテージが10である場合、これは7及び13、ならびにそれらの間の全ての値を含み得る。
【0018】
本開示は、微生物を減少させる一方で、流体の感覚感受性及び栄養特性を大きく損なうことなく、紫外線(UV)光を使用して流体を処理するシステム及び方法を説明する。
【0019】
本発明の構成は、透明、不透明、または濃色の流体を含む様々な特性の流体に対して意図され得る。特に、あまり光を通さない流体に対して有用である。サプリメント、ジュース、ミルク、または人もしくは動物が消費する他の流体など、栄養流体が対象にされる。医療及び/または美容の行為、ならびに実施のための流体も、本明細書で開示される処理のシステム及び方法から利益となり得る。UV光に対する長い露出によって、容易にダメージを受ける感覚感受性、及び他の特性を維持するのが望ましく、かつ内部に存在する微生物を減少させることも望ましい任意の流体は、本明細書で開示されるシステム及び方法を使用する処理から利益を受け得る。
【0020】
全体的に本発明は、流体中の微生物の高い対数減少をもたらすUV光を使用し、一方で、色、香り、及び感触を含む、栄養及び感覚感受性の特性の多くを維持する、流体処理に向けられる。これは、流体を人の消費に対して安全な流体を作ることを含む多くの文脈において有益であり、一方でこれらの流体の外観、感触、味覚、香り、及び栄養特性を維持する。本明細書で説明される方法及びシステムは、比較的低いレベルのUV光への露出によって、微生物の存在を効率的に減少させる機能により、広い用途に有用である。
【0021】
本開示は、流体の高乱流と、薄い流体膜または流れの発生を介した流体の小さい径との組み合わせを利用することによって、過去に利用された、紫外線を使用して流体を処理するシステム及び方法の欠点を克服し、先行技術の方法と比較して、UV光に対する流体の過剰処理を全体的に減少させる。本明細書で説明する、UV光に対する過剰処理は、紫外線照射に流体の一部を繰り返し露出させることであり、これは、紫外線照射を一度に流体の全延長に貫入することができないためであることが多い。加えて、本明細書で説明するシステム及び方法の、いくつかの実施形態は、互いに対して移動する2つの表面間の流体を処理するシステムを提供し、これは、従来の動水力と比較すると、より強烈な乱流を提供する。これは機能を劇的に向上させ、濃色のプロセス流体においてさえ、微生物の高い対数減少を実現する。いくつかの実施形態は、同時に流体の2つ以上の側にUV光を提供し、それによって機能を劇的に向上させ、濃色のプロセス流体においてさえ、微生物の高い対数減少を実現する。
【0022】
いくつかの実施形態において、紫外線光を使用するプロセス流体の処理のためのシステムは、流体を壁の内側に提供するよう構成された流体入口と、壁の内側に対して回転して、流体中に薄い膜及び高乱流を生成する乱流機構と、を含む。乱流機構は、ブラシ、ワイパー、第2の壁、または、乱流機構が壁の内側の延長に沿って動くとき、壁の内側に膜を生成できる他の同等の機構とし得る。いくつかの実施形態において、システムは、紫外線光源をさらに含み得る。システムは、流体が壁の内側に沿って動く大半の時間の間、壁の内側にわたって斜めに動く流体の均一な膜を生成するよう、さらに構成され得る。
【0023】
いくつかの実施形態において、紫外線光を使用してプロセス流体を処理するシステムは、内側を有する壁と、流体入口パイプと、流体を壁の内側に提供するよう構成され、かつ流体入口パイプに接続された少なくとも1つのチャネルと、壁に平行に位置付けられ、かつ壁の内側にブラシをかけるよう構成された少なくとも1本のブラシと、流体が壁の内側を流れ落ちる際に、流体に向けられるよう構成された少なくとも1つの紫外線ランプと、を含む。少なくとも1つのチャネルの各々は、壁の内側と連通して、流体が壁の内側に流れるのを可能にし得る。少なくとも1本のブラシは、壁の内側に沿って動くよう構成され、壁の内側に対して流体にブラシをかけ、流体が少なくとも1つのチャネルを流れ落ちるときに、流体膜を生成し得る。いくつかのシステムはさらに、流体が壁の内側にある時間の大半の間、流体から均一な膜を形成し得る。
【0024】
いくつかの実施形態において、紫外線光を使用してプロセス流体を処理するシステムは、少なくとも2本のシリンダを含み、一方は他方の内側に、これらのシリンダの壁の間に空隙ができるよう配置される。これらのシリンダは、流体がこれらの壁の間の空隙に流れるよう配置され、互いに対して回転するよう構成され得る。いくつかの実施形態において、これら少なくとも2本のシリンダは、プロセス流体を囲むよう構成される。
【0025】
いくつかの実施形態において、紫外線光を使用してプロセス流体を処理するシステムは、1セットのプレートを含み、それらの間に流体が流れ、流体がシステムを流れ抜け、プレートのセットの各々の上に流れるときに、光は直ちに流体の2つの側に貫入するよう構成される。
【0026】
次に図1を参照すると、壁102がシステム100に設けられる。入口パイプ104は、流体をシステム100に提供し得る。少なくとも1つのチャネル106は流体入口パイプ104に接続され、流体を壁108の内側に提供するよう構成され得る。少なくとも1本のブラシ110は、壁102に平行に位置付けられ、壁108の内側にブラシをかけるよう構成され得る。少なくとも1つの紫外線ランプ112は、流体が壁108の内側を流れ落ちる際に、流体に向けられるよう構成され得る。
【0027】
いくつかの実施形態において、壁102はシリンダを形成し得る。他の形態も使用され得る。シリンダの使用は、その形状が効率を向上させ、より均一な膜を作り出し、かつ跳ね返りを軽減させるので、好ましい場合がある。この全ては、流体がどこに動くかを制御すること、ならびに流体の任意の部分がどれだけ長く紫外線光に露出されるかを良好に予想することから、システムを向上させ得る。いくつかの実施形態において、壁102は透明であってよい。いくつかの実施形態において、壁102は透明な物質で構成され得る。いくつかの実施形態において、壁102は、ガラス、プレキシガラス、または透明プラスチックで構成され得る。これらの材料は、壁108の内側に鉱物膜または生体膜が形成されるのを最小限に抑えるか、または防止するのに役立ち得る。石英またはTeflon(登録商標)などの他の材料も使用され得る。なぜなら、紫外線光は壁の前に流体に当たり、それによって壁108の内側表面に形成され得る膜の影響を、最小限に抑えるからである。
【0028】
さらに図1を参照すると、ギアボックス114はモータ116に接続して使用され、少なくとも1本のブラシ110を壁108の内側に沿って動かし得る。いくつかの実施形態において、モータ単体(明確に示されない)で、この機能を実施し得る。いくつかの実施形態において、7/1ギア比であり得る5馬力のモータが、この機能を実施し得る。ブラシ110は、円筒形の壁の事例において、壁108の内側の周りを回転し得る。
【0029】
いくつかの実施形態において、円筒形の壁の精度は、壁108の内側に形成される流体膜を制御するのに役立ち得る。円筒形の壁の半径は、正確に約1/8インチ以下となり得る。半径の精度は、一定で均一の流体膜厚、ならびに乱流の不変性を生成するのに役立ち得る。
【0030】
いくつかの実施形態において含まれる支持構造を、やはり図1を参照しながら次に説明する。支持構造は、中心軸118と、底部アセンブリ120と、ブッシングアセンブリ122を伴うスパイダとを含み得る。少なくとも1本のブラシ110は、中央軸118に接続され得る底部アセンブリ120にボルトで止められた支持構造上に、収容され得る。スパイダ及びブッシングアセンブリ122は、同様に、少なくとも1本のブラシ110を安定させ得る。いくつかの実施形態において、少なくとも2本のブラシ110を有することが好ましい場合がある。いくつかの実施形態において、少なくとも1本のブラシ110を、中心軸118に関するウェイト配分のバランスをとるために配置することが好ましい場合がある。いくつかの実施形態において、カウンタウェイトを使用して、中心軸に関するウェイト配分のバランスをとり得る。モータ116は中心軸118を回転させ、中心軸118は、ブラシ110を壁108の内側の周りに回転させ得る。ブッシングアセンブリは、空気ダクト124に装着されたステンレスレース上に載り得るTeflon(登録商標)ブロックを備え得る。関連の技術分野における当業者によって配置され得るよう、他の構成を使用して、ブラシ110を壁108の内側に沿って回転させ得る。
【0031】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのチャネル106は、少なくとも1本のブラシ110のための支持構造に接続され、それによって少なくとも1つのチャネル106は、図4に示されるチャネル106のように、流体が少なくとも1本のブラシ110の前に流れるのを可能にするよう構成され得る。少なくとも1つのチャネル106は中心軸118に接続され、少なくとも2本のブラシ110の前で、流体が直接壁108の内側に流れるのを可能にするよう構成され得る。いくつかの実施形態において、少なくとも2つのチャネル106a及び106bが好ましい場合がある。チャネルの数は、ブラシの数に対応し得る。
【0032】
再び図1を参照すると、いくつかの実施形態はトラフ126を含み得る。トラフ126は、流体フローを、流体入口パイプ104から少なくとも1つのチャネル106へ接続するよう構成され得る。このトラフは中心軸118に接続され、少なくとも1本のブラシ110と共に回転し得る。いくつかの実施形態において、このトラフは、少なくとも1本のブラシ110と共に動くよう構成され得る。
【0033】
いくつかの実施形態において、1本以上の流体入口パイプ104を使用して、流れをシステム100の中に導き得る。いくつかの実施形態において、システムのための、4つ以上のチャネル、及び4本以上のブラシを有することが好ましい場合がある。システムのための、少なくとも16個のチャネル及び16本のブラシを有することが、さらに好ましい場合がある。チャネル及びブラシの数は、システムの壁の内側に形成される流体膜の径を最小限に抑えるのに役立つことによって、システムを向上させ得る。ブラシの数は、流体膜が紫外線光に露出される時間に従って、最適化され得る。システムのサイズも、チャネル及びブラシの数を決定する要因となり得る。なぜなら、より大きいシステムは、よい多くのチャネル及びブラシを可能にし得るからである。いくつかの実施形態において、チャネルよりも多い数の、ブラシの数が存在し得る。いくつかの実施形態において、チャネル及び使用された場合のトラフは静止され、一方でブラシは、システムの壁の内側に沿って回転し得る。本開示の教示に従って使用され得る流体の様々な特性のため、異なる流体は、異なる構成のチャネル、ブラシ、及び回転能力を必要とし得る。
【0034】
図2に示されるように、少なくとも1つのチャネル206は、システム200における壁208の内側の上部に沿って、互いに対して等距離の固定位置にあるよう構成され得る。いくつかの実施形態において、流体入口パイプ204は中央に位置され、比較的同じ量で少なくとも1つのチャネル206を満たし得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのチャネル206は、ブラシと共に回転するよう構成され、各チャネル206間の角度が概ね等しくなるよう、中心軸218に沿って互いに対して等距離とされ得る。同様に、2本以上のブラシ210が使用されるとき、これらのブラシ210は、やはり互いに対して等距離に位置され得る。
【0035】
次に図3を参照すると、紫外線ランプ312は、壁302で形成されたシリンダの内側に位置され得る。いくつかの実施形態において、2つ以上の紫外線ランプが使用され得る。システム300のサイズに依拠して、10個より多くの紫外線ランプ312を使用することが有利となり得る。より有利には、いくつかのシステムは32個以上の紫外線ランプ312を利用し得る。いくつかの実施形態において、紫外線ランプは、シリンダの内側及びシリンダの外側の両方に位置付けられ、流体をUV照射に、シリンダの内側及び外側の両方から露出させ得る(図示せず)。関連の技術分野における当業者は、出力電力、波長、及び他の関連の要因を考慮し、特定の紫外線ランプに容易に考えつくであろう。
【0036】
いくつかの実施形態において、紫外線ランプは、華氏175~225°の温度で動作し得る。華氏約190~210°の温度で動作することが好ましい場合がある。空気ダクト324は、紫外線ランプの最適な温度を維持するのに役立ち得る。空気ダクト324は、壁302の内側における紫外線ランプ312のハウスのための構造支持を、追加的に提供し得る。紫外線ランプ312を冷却する他の方法として、当技術分野で公知のものが使用され得る。いくつかの実施形態は、紫外線ランプとして低圧水銀灯を使用し得る。さらなる光を含むことは、システムの性能を向上させ得る。
【0037】
図3に最も良好に示されるように、少なくとも1つの紫外線ランプ312は、壁302の内側に構成された第2の壁328によって、流体の跳ね返りから防護され得る。第2の壁は、紫外線光がそれを透過して流体へ進むのを可能にするために、透明であってよい。第2の壁328は、流体が壁302の内側に膜を形成するとき、流体と接触しないよう、さらに構成され得る。
【0038】
図4に最も良好に示されるように、少なくとも1本のブラシ110は、剛毛430を有するように構成され得る。これらの剛毛430は、壁102の内側に対してブラシをかけるよう構成され、壁102の内側の大半に沿って流体膜を生成し得る。いくつかの実施形態において、1本のブラシ110によって形成された流体は、膜が壁102の内側の大半を流れ落ちるため、0.1ミリメートル未満の幅であってよい。いくつかの実施形態において、0.1~1ミリメートルの、より広い幅が、良好に使用され得る。いくつかの実施形態において、3ミリメートルまたはそれ以上の厚さの、より大きい流体厚が有用となり得る。流体膜の幅は、本発明において具現化される様々な構成に基づき変化し、さらに、本発明に実際に使用される流体に基づき変化し得る。流体厚は、どれほどの流体が一度にUV光に露出されるかに影響するため、重要である。貫入ゾーンは、流体中の色及び粒子が光を遮断し、微生物の不活性化を阻む前に、UV光に露出される流体厚の部分である。より濃色か、または光を遮断する粒子をより多く有する流体は、一般に小さい貫入ゾーンを有する。なぜなら、光は流体厚の第1の部分にしか貫入できないからである。処理中の、より薄い流体厚は、流体厚のうちでより大きい比率の貫入ゾーンを可能にする。例のみとして、流体の貫入ゾーンが0.01ミリメートルである場合、0.1ミリメートルの膜厚は、流体の10%を一度にUV光に露出させ、その一方で、1ミリメートルの膜厚は、同じ流体の1%しかUV光に露出させない。さらに、乱流が流体を混合するために使用され、流体が壁102の内側に沿って動かされる際に、流体の異なる部分が貫入ゾーンの中に動くよう、流体がシステムを通して動くとき、流体の新たな部分を光に露出させるのを可能にする。上述のような流体の過剰処理は、流体の一部がUV光に再露出されたときに生じ、処理された流体が離れた後で貫入ゾーンに再び入るときに生じることが多い。流体の過剰処理は、貫入ゾーンが流体厚のうちで、より大きい比率であるとき、大幅に軽減される。より大きい流体の部分が、任意の時間にUV照射に露出されるとき、ほとんどまたはほぼ全ての流体の部分を、UV照射に露出させるために、僅かな乱流しか必要としない。これは、処理においてUV照射に再露出される流体の量を減少させる。減少した過剰処理は、流体の感覚感受性及び栄養をあまり劣化させない。微生物の高い対数減少は、処理の進行中に流体の大部分がUV光に露出されたとき、実現される。したがって、システムは、流体の大部分をUV光に同時に露出させ、その一方で、高レベルの流体乱流を発生させながら流体膜厚を減少させることによって、流体の過剰処理を最小限に抑える。いくつかの実施形態において、少なくとも1本のブラシ110は、Teflon(登録商標)から構成され得る。いくつかの実施形態において、劣化することなくUV光に抵抗できる、他の材料が使用され得ることが好ましい。
【0039】
図5に示されるように、少なくとも1本のブラシ110は、剛毛532をさらに備え得る。いくつかの実施形態において、剛毛は、互いから0.02~0.03インチ離して構成され得る。いくつかの実施形態において、剛毛は0.015~0.03インチの径であってよい。いくつかの実施形態において、剛毛は約0.5~1.5インチの長さであってよい。約1インチの長さの剛毛を有することも好ましい場合がある。約0.020~約0.028インチの径の剛毛を有することが、さらに好ましい場合がある。約0.025インチ離した剛毛を有することが、さらに好ましい場合がある。
【0040】
図6に示されるように、いくつかの実施形態は、少なくとも1つのスプレーノズル638をさらに備え得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのスプレーノズル638は、乱流機構にスプレーするよう構成され得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのスプレーノズル638は、少なくとも1本のブラシ110を洗浄するよう構成され得る。少なくとも1つのスプレーノズル638は、洗浄目的のために、乱流機構上に洗浄液をスプレーするよう、さらに構成され得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのスプレーノズル638は、少なくとも1本のブラシ110をスプレーして、プロセス流体によって残されたごみを洗浄するよう構成され得る。
【0041】
いくつかの実施形態において、2つ以上のスプレーノズル638を有することが好ましい場合がある。いくつかの実施形態において、ノズルをセットで配置することが好ましい場合がある。いくつかの実施形態において、1~100個のスプレーノズルを有することが好ましい場合がある。いくつかの実施形態において、5~10セットのノズルを有することがより好ましい場合がある。スプレーノズルの好ましい数は、流体の特性及びシステムのサイズに依拠して変化し得る。少なくとも1つのスプレーノズル638は、少なくとも1本のブラシ110の全長をスプレーするよう構成され得る。
【0042】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのスプレーノズル638は静止するよう構成され得る。システム100は、少なくとも1本のブラシ110を、洗浄のために中心軸118の周りに回転させるよう構成され得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのスプレーノズル634及び少なくとも1つのスプレーノズル634aの両方は、図1に示される壁108の内側及び図3に示される第2の壁328を含む、システム600の洗浄を容易にするために、回転するよう構成され得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのスプレーノズル638及び少なくとも1本のブラシ110は、洗浄中に静止され続けるよう構成され得る。いくつかの実施形態において、第2の少なくとも1つのスプレーノズル634は、少なくとも1つのスプレーノズル638を縦に並べて使用されるよう構成され得る。いくつかの実施形態において、静止したスプレーノズル、及び回転するスプレーノズルが存在し得る。
【0043】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのスプレーノズル638は、少なくとも1本のブラシ110にスプレーするよう設置されるよう構成され得る。これは、システム100における外部または内部位置からであってよく、第2の内壁328または壁108の内側を含む。図6に示されるように、駆動機構は構造体の底部に位置付けられる。
【0044】
第1のポート636は、洗浄液がシステム100の中に入るのを可能にし得る。システム100は、ポート636に接続された少なくとも1つのダクト642、及び少なくとも1つのスプレーノズル638をさらに備え、それによってシステム100は、洗浄液が入口636から少なくとも1つのスプレーノズル638に流れるのを可能にするよう構成され得る。システム100は、洗浄中に流体がシステム100を通って動くよう構成された、第2のポート640をさらに備え得る。
【0045】
図7に示されるように、少なくとも1つのスプレーノズルは、少なくとも1つのダクト642に接続された少なくとも1セットのスプレーノズル744を備え、洗浄液をある角度で少なくとも1本のブラシ110にスプレーするよう構成されるよう、システム100に設置され得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1セットのスプレーノズルの角度は、壁から約45°であってよい。いくつかの実施形態において、30~60°の角度が使用され得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1セットのスプレーノズル744における対のスプレーノズルの各々は、互いから概ね90°で構成され得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1セットのスプレーノズル744間の角度は、50~150°であってよい。いくつかの実施形態において、少なくとも1セットのスプレーノズル744は、少なくとも1本のブラシ110の両側をスプレーするよう構成され得る。
【0046】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのスプレーノズル638、少なくとも1つのダクト642、及び入口636、少なくとも1つのスプレーノズル634、及び少なくとも1つのスプレーノズル634aは、システムから取り外し可能である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのスプレーノズル638、少なくとも1つのダクト642、入口636、少なくとも1つのスプレーノズル634、及び少なくとも1つのスプレーノズル634aは、プロセス流体の処理中に所定の位置に残る。
【0047】
次に図8を参照すると、紫外線ランプ812は、冷却流体846によって取り囲まれ得る。冷却流体846は、容器848によって紫外線ランプ812の周りに囲まれ得る。容器848は、石英、Teflon(登録商標)、または紫外線光を通過させながら冷却流体846の中で保持可能な他の物質で作られ得る。いくつかの実施形態において、容器848は、冷却流体が、冷却入口850及び冷却出口852を介してシステムを出入りして、紫外線ランプを冷却する。いくつかの実施形態において、冷却流体846は、水、脱イオン水、オイル、溶媒、または紫外線ランプ812に堆積物を残さず紫外線光が透過できる、他の材料であってよい。いくつかの実施形態において、冷却流体は空気よりも好ましい。なぜなら、紫外線ランプ812を通り過ぎるときに、紫外線ランプ812からの粒子または埃も除去し、それによってシステム100に最大の紫外線を存在させ続けるからである。
【0048】
次に図9を参照すると、いくつかの実施形態において、システム900は、外部シリンダ954及び内部シリンダ956を備え得る。外部シリンダ954及び内部シリンダ956は、それらの間に配された流体が囲まれかつ非常に薄くなるよう、互いに対して回転するよう構成され得る。いくつかの実施形態において、シリンダ954及び956は、約0.010~約1.0インチよりも大きいプロセス流体の厚さを生成するよう構成され得る。濃さ及びプロセス流体中で可能な紫外線光の貫入に依拠して、この範囲内の様々な厚さが好ましい場合がある。いくつかの実施形態において、一方のシリンダは静止するよう構成され、他方のシリンダは回転するよう構成され得る。この回転は、少なくとも1つの紫外線ランプ912に対して高く速い露出を伴う、非常に大きい乱流を流体に生成することになる。少なくとも1つの紫外線ランプ912は、内部シリンダ956の内側に設置され得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの紫外線ランプ912は、外部シリンダ954の外側に設置され得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの紫外線ランプ912は、内部シリンダ956の内側及び外部シリンダ954の外側に設置され得る。
【0049】
内部シリンダ956及び外部シリンダ954は、紫外線光の大部分を透過させる材料で作られ得る。このような材料として、石英、Teflon(登録商標)、及び最小限の紫外線光を遮断する同等の材料が挙げられ得る。
【0050】
システム900は、流体が内部シリンダ956と外部シリンダ954との間の空間に入るよう構成された、流体入口パイプ904をさらに備え得る。システムは、出口940も有し得る。
【0051】
いくつかの実施形態において、内部シリンダ956及び外部シリンダ954の表面は、平滑であってよい。いくつかの実施形態において、内部シリンダ956及び外部シリンダ954の表面は、プロセス流体中の乱流を増加させるために、粗面であってよい。
【0052】
互いに対するシリンダの回転速度は、プロセス流体の特性に依拠し得る。これらの特性は、粘性、及びシリンダ間を移動する際の流体厚などを含む。いくつかの実施形態において、回転速度は、約5~50フィート/秒であってよい。
【0053】
囲まれたシステムに関する実施形態は、プロセス流体を空気に露出させず、したがって空気中の汚染物質ならびにプロセス流体の酸化を避けるという利点を有し得る。高乱流及び薄い膜を伴う実施形態は、多くの光を入れない濃色の流体でさえ、紫外線光に対して非常に良好な露出を提供する。
【0054】
図10に示されるように、いくつかの実施形態は、示されるように重複するよう構成されたプレート1058のシステムを備え得る。それによってプレート間の空間は流体フローチャネル1060を形成し、それは、プロセス流体がシステム1000を流れ抜ける際に、形成される流体フローの両方の側において、プロセス流体を紫外線ランプ1012に露出させるよう構成される。これはさらに、紫外線ランプ1012のセットがプレート1058のセットに挟まれ得るよう構成され得る。プレート1058は、対で配置され得る。これらの対は、示されるように流体フローチャネル1060を形成し得る。紫外線ランプ1012の各々からの紫外線光は、プレート1058の各対の2つの側に貫入し得る。入口1004は、プロセス流体をシステム1000に入れるよう構成され得る。出口1040は、プロセス流体をシステム1000から出すよう構成され得る。いくつかの実施形態において、プレート1058は連続したフローに配置され、それによってプレート1058は、流体を第1のプレートの上部からこの第1のプレートの底部へ流し、少なくとも第2のプレートの上部の中に流すよう構成され得る。いくつかの実施形態において、システムが流体を、複数のプレートのために下方へ、及び複数のプレートのために上方へと両方に流れるよう構成されるように、平行の流体フローが使用され得る。好ましい実施形態は、粘性、濁度、及び必要とされる紫外線の露出時間を含むプロセス流体の特性に基づいて、構成、サイズ、及びフローの長さの間で変化し得る。
【0055】
プレートを伴うシステムの利点は、洗浄の容易さ、及び上記で説明した利点を含む。このようなシステムは、流体フローの間に可動部品を含まず、したがって維持管理は少ない。このようなシステムは、流体フローが重複するために、流体フローチャネルの長さに対して設置面積がより小さく、したがってコストを減少させる利点も有し得る。
【0056】
図11に示されるように、プレート1158はガスケット材料をさらに備え得る。このガスケット材料はプレートの中に延び、プロセス流体が移動するための経路が長くなるよう、したがってプロセス流体の流速を低減させて、とどまる時間を延ばすよう構成される。ガスケット1162を伴う実施形態は、粘性、濁度、及び必要とされる紫外線露出時間を含むプロセス流体の特性のために、最適化され得る。プレート1158は、流体が出入りし得る少なくとも2つのポート1164a及び1164bを有し得る。これらのポートは、望ましい流体フローに依拠して、入口または出口として役立ち得る。
【0057】
ガスケット厚1166は、プロセス流体がシステム1000を流れ抜ける際の厚さを決定するよう構成され得る。いくつかの実施形態において、ガスケット厚1166は、約0.010~約1.0インチよりも大きくてよい。この好ましい厚さは、粘性及び濁度を含むプロセス流体の特性に基づいて変化し得る。
【0058】
紫外線光を使用してプロセス流体を処理する方法も、開示される。この方法は、内側を有する壁を提供するステップ;少なくとも1つのチャネルに接続された入口パイプによって、流体を壁の内側に提供するステップ;少なくとも1本のブラシを用いて、壁の内側に対して流体にブラシをかけ、壁の内側に沿って流体膜を生成するステップ;及び流体が壁の内側に対してブラシをかけられる際に、紫外線光が流体に向けられるように構成されるよう、少なくとも1つの紫外線光を壁の近くに提供するステップを含む。少なくとも1つのチャネルは、流体を壁の内側に提供し、それによって流体が壁の内側に流れ落ちるよう構成される。少なくとも1本のブラシは、壁の長手方向側に平行に位置付けられる。この方法は、モータを使用して、少なくとも1本のブラシを、壁の内側に沿って動かすステップをさらに含む。
【0059】
いくつかの実施形態において、これらのステップは、ブラシの前の壁に沿って少なくとも1つのチャネルを動かし、それによって流体が少なくとも1本のブラシの前の、壁の内側に提供されるステップを含み得る。いくつかの実施形態は、入口パイプから流体を集積するよう構成されたトラフによって、流体を少なくとも1つのチャネルに提供するステップをさらに含む。このトラフは、少なくとも1本のブラシと共に動くよう、または壁のように静止したままとなるよう構成され得る。いくつかの実施形態において、少なくとも2つのチャネルが使用され、内壁の上部に沿って互いから等間隔で構成され得る。少なくとも1つのチャネルは、少なくとも1本のブラシと共に動くか、または壁と共に静止したままとなり得る。
【0060】
いくつかの実施形態において、流体が壁の内側にある時間の大半の間、流体膜は均一である。本方法によって生成される流体膜は、0.1ミリメートル未満の幅であってよい。
【0061】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの紫外線光は、第2の壁によって流体から防護され得る。壁及び第2の壁は、透明な物質で構成され得る。
【0062】
いくつかの実施形態において、壁はシリンダを形成し得る。このような実施形態において、少なくとも1つの紫外線光は、シリンダの内側に位置付けられ得る。この方法は、壁がシリンダを形成する場合、少なくとも1本のブラシを、モータを使用して壁の内側に沿って回転させるステップをさらに含む。少なくとも1本のブラシは、モータによって回転する中心軸に装着され得る。
【0063】
いくつかの実施形態において、少なくとも1本のブラシは、少なくとも2本のブラシを備え、いくつかの事例において、少なくとも2本のブラシは、壁の内側に沿って互いから等間隔で設けられ得る。少なくとも1本のブラシは、剛毛をさらに備え得る。いくつかの実施形態において、剛毛は、0.015~0.03インチの径、及び互いから0.02~0.03インチ離して構成され得る。
【0064】
前述において、紫外線光を使用してプロセス流体を処理するシステム及び方法を、回転ブラシを利用して説明した。これらの回転ブラシは、より大きい乱流、より大きい処理表面積、及び膜をより均一に作り出す。本明細書では、特に濃色の流体及び光を多く通さない流体において、微生物の高い対数減少を生じさせるために必要なUV光の過剰処理を、最小限に抑えるうえで有用な、非常に薄い流体膜を生成する方法及びシステムも提供される。
【0065】
前述において、システムの特徴及び種類は、方法によって利用されること、及びその逆もあることを理解されたい。本開示は、システムとして、または方法としてのみ説明した特徴によって限定されるものと解釈するべきではなく、実行可能となるように交換できる。
【0066】
前述の発明を実施するための形態において、本開示の様々な特徴が、開示を簡素化する目的で、単一の実施形態に共にグループ化されている。本開示の方法は、請求する開示が、各特許請求項に明示的に列挙されるよりも多くの特徴を必要とする意図を反映するものと、解釈するべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、発明の態様は、上記で開示した任意の単一の実施形態における全ての特徴未満となる。したがって、以下の特許請求の範囲は、参照によって発明を実施するための形態に組み込まれ、各特許請求項はそれ自体で本開示の別個の実施形態として成り立つ。
【0067】
上述の装置は、本開示の原理の適用における例示のみであることを理解されたい。多くの変更及び代替の装置が、当業者によって、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく考案され得る。添付の特許請求の範囲は、このような変更及び装置を網羅するよう意図される。したがって、本開示を図面に示し、具体的かつ詳細に上述したが、数量、比率、材料、ならびに製造及び使用方法を含むが限定ではない多くの変更が、当業者には、本明細書に記載された原理及び構想から逸脱することなく成され得る。
【0068】
追加の仕様支援
実施形態1
紫外線光を使用してプロセス流体を処理するシステムであって、
流体をシステムに提供するよう構成された、流体入口と、
薄い流体厚を生成するよう構成された、乱流機構と、
紫外線ランプと
を含む、システム。
【0069】
実施形態2
乱流機構は少なくとも2枚のプレートを含み得る、実施形態1に記載のシステム。
【0070】
実施形態3
少なくとも2枚のプレートは、紫外線範囲において電磁信号を生成するよう構成され得る、実施形態2に記載のシステム。
【0071】
実施形態4
紫外線光を使用してプロセス流体を処理するシステムであって、
流体を壁の内側に提供するよう構成された、流体入口と、
壁の内側に沿って回転させるよう構成され、壁の内側に沿って薄い流体膜を生成するよう構成された、乱流機構と
を含む、システム。
【0072】
実施形態5
乱流機構は、流体中に高乱流を生成するようさらに構成される、実施形態4に記載のシステム。
【0073】
実施形態6
乱流機構は、ブラシ、ワイパー、及び第2の壁のうち少なくとも1つから構成され得る、実施形態4に記載のシステム。
【0074】
実施形態7
紫外線光源をさらに含む、実施形態4に記載のシステム。
【0075】
実施形態8
流体が壁の内側に沿って動く大半の時間の間、壁の内側にわたって斜めに動く均一な流体膜を生成するようにさらに構成される、実施形態4に記載のシステム。
【0076】
実施形態9
紫外線光を使用してプロセス流体を処理するシステムであって、
内側を有する壁と、
流体入口パイプと、
流体入口パイプに接続され、かつ流体を壁の内側に提供するよう構成された、少なくとも1つのチャネルと、
壁に平行に位置付けられ、かつ壁の内側にブラシをかけるよう構成された、少なくとも1本のブラシと、
流体が壁の内側を流れ落ちる際に、流体に向けられるよう構成された、少なくとも1つの紫外線ランプと
を備え、
少なくとも1つのチャネルの各々は、壁の内側と連通して、流体が壁の内側に流れるのを可能にし、
少なくとも1本のブラシは、壁の内側に沿って動くよう構成され、壁の内側に対して流体にブラシをかけ、流体が少なくとも1つのチャネルを流れ落ちるときに流体膜を生成する、システム。
【0077】
実施形態10
流体が壁の内側にある時間の大半の間、流体は均一の膜を形成する、実施形態9に記載のシステム。
【0078】
実施形態11
壁はシリンダを形成する、実施形態9に記載のシステム。
【0079】
実施形態12
壁は透明の物質から構成される、実施形態9に記載のシステム。
【0080】
実施形態13
壁は、ガラス、プレキシガラス、または透明プラスチックから構成される、実施形態9に記載のシステム。
【0081】
実施形態14
膜が壁の内側の大半を流れ落ちる際に、膜は0.1ミリメートル未満の幅である、実施形態10に記載のシステム。
【0082】
実施形態15
少なくとも1本のブラシを動かすよう構成されたモータをさらに含む、実施形態9に記載のシステム。
【0083】
実施形態16
少なくとも1本のブラシは、壁の内側の周りを回転する、実施形態12に記載のシステム。
【0084】
実施形態17
少なくとも1つの紫外線ランプは、壁によって形成されたシリンダの内側に位置付けられる、実施形態12に記載のシステム。
【0085】
実施形態18
少なくとも1つの紫外線ランプは、壁の内側に構成された第2の壁によって、流体の跳ね返りから防護される、実施形態17に記載のシステム。
【0086】
実施形態19
少なくとも1つのチャネルは、少なくとも1本のブラシのための支持構造に接続され、それによって少なくとも1つのチャネルは、流体が少なくとも1本のブラシの前に流れるのを可能にするよう構成される、実施形態9に記載のシステム。
【0087】
実施形態20
少なくとも1本のブラシは、互いから等間隔に位置付けられた、少なくとも2本のブラシを含む、実施形態12に記載のシステム。
【0088】
実施形態21
少なくとも2本のブラシは、モータによって回転する中心軸に接続される、実施形態20に記載のシステム。
【0089】
実施形態22
少なくとも1つのチャネルは、中心軸に接続され、かつ流体が少なくとも2本のブラシの各々の前に、壁の内側に直接流れるよう構成される、実施形態21に記載のシステム。
【0090】
実施形態23
流体入口パイプからの流体フローを、少なくとも1つのチャネルへ接続するよう構成されたトラフをさらに含む、実施形態9に記載のシステム。
【0091】
実施形態24
トラフは、少なくとも1本のブラシと共に動くよう構成される、実施形態17に記載のシステム。
【0092】
実施形態25
少なくとも1つのチャネルは、壁の内側の上部に沿って、互いに対して等距離の固定位置にあるよう構成される、実施形態9に記載のシステム。
【0093】
実施形態26
少なくとも1本のブラシは、ポリテトラフルオロエチレンで構成される、実施形態9に記載のシステム。
【0094】
実施形態27
少なくとも1本のブラシは、複数の剛毛をさらに含む、実施形態9に記載のシステム。
【0095】
実施形態28
剛毛は、互いから0.02~0.03インチ離して構成される、実施形態27に記載のシステム。
【0096】
実施形態29
剛毛は、0.015~0.03インチの径を有する、実施形態27に記載のシステム。
【0097】
実施形態30
紫外線光を使用してプロセス流体を処理する方法であって、
内側を有する壁を提供するステップと、
少なくとも1つのチャネルに接続された入口パイプによって、流体を壁の内側に提供するステップと、
少なくとも1本のブラシを用いて、壁の内側に対して流体にブラシをかけ、壁の内側に沿って流体膜を生成するステップと、
壁の近くに少なくとも1つの紫外線光を提供し、それによって流体が壁の内側に対してブラシをかけられる際に、紫外線光が流体に向けられるよう構成されるステップと
を含み、
少なくとも1つのチャネルは、流体を壁の内側に提供し、それによって流体が壁の内側に流れ落ち、
少なくとも1本のブラシは、壁の長手方向側に平行に位置付けられる、方法。
【0098】
実施形態31
流体が壁の内側にある時間の大半の間、流体膜は均一である、実施形態30に記載の方法。
【0099】
実施形態32
壁はシリンダを形成する、実施形態30に記載の方法。
【0100】
実施形態33
壁は透明の物質から構成される、実施形態30に記載の方法。
【0101】
実施形態34
流体膜は0.1ミリメートル未満の幅である、実施形態32に記載の方法。
【0102】
実施形態35
少なくとも1本のブラシを、モータを使用して壁の内側に沿って動かすステップをさらに含む、実施形態30に記載の方法。
【0103】
実施形態36
少なくとも1つの紫外線光は、シリンダの内側に位置付けられる、実施形態32に記載の方法。
【0104】
実施形態37
少なくとも1つの紫外線光は、第2の壁によって流体から防護される、実施形態30に記載の方法。
【0105】
実施形態38
少なくとも1本のブラシを、モータを使用して壁の内側に沿って回転させるステップをさらに含む、実施形態32に記載の方法。
【0106】
実施形態39
少なくとも1本のブラシは、モータによって回転する中心軸に接続される、実施形態38に記載の方法。
【0107】
実施形態40
ブラシの前の壁に沿って少なくとも1つのチャネルを動かし、それによって流体が、少なくとも1本のブラシの前の、壁の内側に提供されるステップをさらに含む、実施形態30に記載の方法。
【0108】
実施形態41
入口パイプから流体を集積するよう構成されたトラフによって、流体を少なくとも1つのチャネルに提供するステップをさらに含む、実施形態40に記載の方法。
【0109】
実施形態42
トラフは、少なくとも1本のブラシと共に動くよう構成される、実施形態41に記載の方法。
【0110】
実施形態43
少なくとも1本のブラシは、少なくとも2本のブラシを含む、実施形態30に記載の方法。
【0111】
実施形態44
少なくとも2本のブラシは、壁の内側に沿って互いから等間隔で提供される、実施形態43に記載の方法。
【0112】
実施形態45
少なくとも1つのチャネルは、内壁の上部に沿って、互いに対して等距離になるよう構成される、実施形態30に記載の方法。
【0113】
実施形態46
少なくとも1本のブラシは、剛毛をさらに含む、実施形態30に記載の方法。
【0114】
実施形態47
剛毛は、0.015~0.03インチの径、及び互いから0.02~0.03インチ離して構成される、実施形態43に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11