IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントの特許一覧

特許7315343動画表示システム、情報処理装置および動画表示方法
<>
  • 特許-動画表示システム、情報処理装置および動画表示方法 図1
  • 特許-動画表示システム、情報処理装置および動画表示方法 図2
  • 特許-動画表示システム、情報処理装置および動画表示方法 図3
  • 特許-動画表示システム、情報処理装置および動画表示方法 図4
  • 特許-動画表示システム、情報処理装置および動画表示方法 図5
  • 特許-動画表示システム、情報処理装置および動画表示方法 図6
  • 特許-動画表示システム、情報処理装置および動画表示方法 図7
  • 特許-動画表示システム、情報処理装置および動画表示方法 図8
  • 特許-動画表示システム、情報処理装置および動画表示方法 図9
  • 特許-動画表示システム、情報処理装置および動画表示方法 図10
  • 特許-動画表示システム、情報処理装置および動画表示方法 図11
  • 特許-動画表示システム、情報処理装置および動画表示方法 図12
  • 特許-動画表示システム、情報処理装置および動画表示方法 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-18
(45)【発行日】2023-07-26
(54)【発明の名称】動画表示システム、情報処理装置および動画表示方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/238 20110101AFI20230719BHJP
【FI】
H04N21/238
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019042758
(22)【出願日】2019-03-08
(65)【公開番号】P2020145654
(43)【公開日】2020-09-10
【審査請求日】2022-01-14
(73)【特許権者】
【識別番号】310021766
【氏名又は名称】株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100109047
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 雄祐
(74)【代理人】
【識別番号】100109081
【弁理士】
【氏名又は名称】三木 友由
(74)【代理人】
【識別番号】100134256
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 武司
(72)【発明者】
【氏名】大畑 浩司
(72)【発明者】
【氏名】穐山 元彦
(72)【発明者】
【氏名】大熊 鶴也
【審査官】鈴木 順三
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-290956(JP,A)
【文献】国際公開第2014/192552(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 - 21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の動画の視聴権利を持つ第1ユーザの装置と、
第2ユーザの装置と、
表示制御部と、を備え、
前記第1ユーザの装置は、前記視聴権利付きの前記動画の視聴への招待を前記第2ユーザの装置へ送信し、
前記第2ユーザの装置は、前記動画の視聴への招待を表示させ、
前記表示制御部は、前記第2ユーザの装置において前記招待を受け入れる操作が入力された場合、前記第2ユーザが前記動画の視聴権利を持つか否かに関わらず、前記第1ユーザの装置において前記動画の表示を開始させることと同期して、前記第2ユーザの装置において前記動画の表示を開始させ
前記第1ユーザの装置は、前記視聴権利付きの前記動画の視聴への招待を前記第2ユーザの装置へ送信する場合に、前記第1ユーザが前記動画の視聴権利を複数購入済か否かを確認し、
前記第1ユーザが前記動画の視聴権利を複数購入済でない場合、前記第1ユーザの装置は、前記視聴権利付きの前記動画の視聴への招待を前記第2ユーザの装置へ送信することを抑制することを特徴とする動画表示システム。
【請求項2】
所定の動画の視聴権利を持つ第1ユーザの装置と、
第2ユーザの装置と、
表示制御部と、を備え、
前記第1ユーザの装置は、前記視聴権利付きの前記動画の視聴への招待を前記第2ユーザの装置へ送信し、
前記第2ユーザの装置は、前記動画の視聴への招待を表示させ、
前記表示制御部は、前記第2ユーザの装置において前記招待を受け入れる操作が入力された場合、前記第2ユーザが前記動画の視聴権利を持つか否かに関わらず、前記第1ユーザの装置において前記動画の表示を開始させることと同期して、前記第2ユーザの装置において前記動画の表示を開始させ
前記第1ユーザの装置は、前記視聴権利付きの前記動画の視聴への招待を前記第2ユーザの装置へ送信する場合に、前記第1ユーザが前記動画の視聴権利を複数購入済か否かを確認し、
前記第1ユーザが前記動画の視聴権利を複数購入済でない場合、前記第1ユーザの装置は、前記動画の視聴権利を複数購入しないと前記視聴権利付きの前記動画の視聴に招待できない旨を表示させることを特徴とする動画表示システム。
【請求項3】
前記第1ユーザの装置は、前記視聴権利付きの招待と前記視聴権利の付かない招待のいずれかを前記第1ユーザに選択させるためのコンテンツを表示させることを特徴とする請求項またはに記載の動画表示システム。
【請求項4】
前記第1ユーザの装置と前記第2ユーザの装置はいずれも、仮想空間に設けられたスクリーンにおいて前記動画が再生される表示用画像をヘッドマウントディスプレイに表示させることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の動画表示システム。
【請求項5】
所定の動画の視聴権利を持つ第1ユーザの装置であって、
前記動画の視聴への招待であって、前記視聴権利付きの招待を第2ユーザの装置へ送信する招待送信部と、
指示部と、
確認部と、
を備え、
前記第2ユーザの装置は、前記第2ユーザが前記動画の視聴権利を持つか否かに関わらず、前記視聴権利付きの招待を受け入れる旨のデータを送信可能なよう構成され、
前記指示部は、前記視聴権利付きの招待を受け入れる旨のデータが前記第2ユーザの装置から受け付けられた場合、本装置において前記動画の表示を開始させることと同期して、前記第2ユーザの装置において前記動画の表示を開始させるための処理を実行し、
前記確認部は、前記視聴権利付きの前記動画の視聴への招待を前記第2ユーザの装置へ送信する場合に、第1ユーザが前記動画の視聴権利を複数購入済か否かを確認し、
第1ユーザが前記動画の視聴権利を複数購入済でない場合、前記招待送信部は、前記視聴権利付きの前記動画の視聴への招待を前記第2ユーザの装置へ送信することを抑制することを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
所定の動画の視聴権利を持つ第1ユーザの装置であって、
前記動画の視聴への招待であって、前記視聴権利付きの招待を第2ユーザの装置へ送信する招待送信部と、
指示部と、
確認部と、
画像生成部と、
を備え、
前記第2ユーザの装置は、前記第2ユーザが前記動画の視聴権利を持つか否かに関わらず、前記視聴権利付きの招待を受け入れる旨のデータを送信可能なよう構成され、
前記指示部は、前記視聴権利付きの招待を受け入れる旨のデータが前記第2ユーザの装置から受け付けられた場合、本装置において前記動画の表示を開始させることと同期して、前記第2ユーザの装置において前記動画の表示を開始させるための処理を実行し、
前記確認部は、前記視聴権利付きの前記動画の視聴への招待を前記第2ユーザの装置へ送信する場合に、第1ユーザが前記動画の視聴権利を複数購入済か否かを確認し、
第1ユーザが前記動画の視聴権利を複数購入済でない場合、前記画像生成部は、前記動画の視聴権利を複数購入しないと前記視聴権利付きの前記動画の視聴に招待できない旨を表示させることを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
所定の動画の視聴権利を持つ第1ユーザの装置が実行する方法であって、
前記動画の視聴への招待であって、前記視聴権利付きの招待を第2ユーザの装置へ送信するステップと、
指示ステップと、
を備え、
前記第2ユーザの装置は、前記第2ユーザが前記動画の視聴権利を持つか否かに関わらず、前記視聴権利付きの招待を受け入れる旨のデータを送信可能なよう構成され、
前記指示ステップは、前記視聴権利付きの招待を受け入れる旨のデータが前記第2ユーザの装置から受け付けられた場合、前記第1ユーザの装置において前記動画の表示を開始させることと同期して、前記第2ユーザの装置において前記動画の表示を開始させるための処理を実行し、
前記第1ユーザの装置は、
前記視聴権利付きの前記動画の視聴への招待を前記第2ユーザの装置へ送信する場合に、第1ユーザが前記動画の視聴権利を複数購入済か否かを確認するステップと、
第1ユーザが前記動画の視聴権利を複数購入済でない場合、前記視聴権利付きの前記動画の視聴への招待を前記第2ユーザの装置へ送信することを抑制するステップと、をさらに実行することを特徴とする動画表示方法。
【請求項8】
所定の動画の視聴権利を持つ第1ユーザの装置が実行する方法であって、
前記動画の視聴への招待であって、前記視聴権利付きの招待を第2ユーザの装置へ送信するステップと、
指示ステップと、
を備え、
前記第2ユーザの装置は、前記第2ユーザが前記動画の視聴権利を持つか否かに関わらず、前記視聴権利付きの招待を受け入れる旨のデータを送信可能なよう構成され、
前記指示ステップは、前記視聴権利付きの招待を受け入れる旨のデータが前記第2ユーザの装置から受け付けられた場合、前記第1ユーザの装置において前記動画の表示を開始させることと同期して、前記第2ユーザの装置において前記動画の表示を開始させるための処理を実行し、
前記第1ユーザの装置は、
前記視聴権利付きの前記動画の視聴への招待を前記第2ユーザの装置へ送信する場合に、第1ユーザが前記動画の視聴権利を複数購入済か否かを確認するステップと、
第1ユーザが前記動画の視聴権利を複数購入済でない場合、前記動画の視聴権利を複数購入しないと前記視聴権利付きの前記動画の視聴に招待できない旨を表示させるステップと、をさらに実行することを特徴とする動画表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はデータ処理技術に関し、特に動画表示システム、情報処理装置および動画表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ヘッドマウントディスプレイにパノラマ画像を表示し、ヘッドマウントディスプレイを装着したユーザが頭部を回転させると視線方向に応じたパノラマ画像が表示されるようにしたシステムが開発されている。ヘッドマウントディスプレイを利用することで、仮想空間への没入感を高めることができる。
【0003】
また、近年、視聴者が見たい時に様々な動画(「映像コンテンツ」とも呼ぶ。)を視聴することができるビデオ・オン・デマンド(以下「VOD」とも呼ぶ。)サービスが普及している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第2017/110632号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これまでのVODは、個々の視聴者が各々のタイミングで動画を見るものであったが、映画館での視聴と同様に、複数の視聴者が「一緒に見ている」視聴体験を実現することにより、斬新な視聴体験を提供できると本発明者は考えた。
【0006】
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、1つの目的は、動画を視聴するユーザに斬新な視聴体験を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の動画表示システムは、所定の動画の視聴権利を持つ第1ユーザの装置と、第2ユーザの装置と、表示制御部と、を備える。第1ユーザの装置は、動画の視聴への招待を第2ユーザの装置へ送信し、第2ユーザの装置は、動画の視聴への招待を表示させ、表示制御部は、第2ユーザが動画の視聴権利を持ち、かつ、第2ユーザの装置において招待を受け入れる操作が入力された場合、第1ユーザの装置において動画の表示を開始させることと同期して、第2ユーザの装置において動画の表示を開始させる。
【0008】
本発明の別の態様もまた、動画表示システムである。この動画表示システムは、所定の動画の視聴権利を持つ第1ユーザの装置と、第2ユーザの装置と、表示制御部と、を備える。第1ユーザの装置は、視聴権利付きの動画の視聴への招待を第2ユーザの装置へ送信し、第2ユーザの装置は、動画の視聴への招待を表示させ、表示制御部は、第2ユーザの装置において招待を受け入れる操作が入力された場合、第2ユーザが動画の視聴権利を持つか否かに関わらず、第1ユーザの装置において動画の表示を開始させることと同期して、第2ユーザの装置において動画の表示を開始させる。
【0009】
本発明のさらに別の態様は、情報処理装置である。この装置は、所定の動画の視聴権利を持つ第1ユーザの装置であって、動画の視聴への招待を第2ユーザの装置へ送信する招待送信部と、指示部と、を備える。第2ユーザの装置は、第2ユーザが動画の視聴権利を持つ場合に招待を受け入れる旨のデータを送信可能なよう構成され、指示部は、招待を受け入れる旨のデータが第2ユーザの装置から受け付けられた場合、本装置において動画の表示を開始させることと同期して、第2ユーザの装置において動画の表示を開始させるための処理を実行する。
【0010】
本発明のさらに別の態様もまた、情報処理装置である。この装置は、所定の動画の視聴権利を持つ第1ユーザの装置であって、動画の視聴への招待であって、視聴権利付きの招待を第2ユーザの装置へ送信する招待送信部と、指示部と、を備える。第2ユーザの装置は、第2ユーザが動画の視聴権利を持つか否かに関わらず、視聴権利付きの招待を受け入れる旨のデータを送信可能なよう構成され、指示部は、視聴権利付きの招待を受け入れる旨のデータが第2ユーザの装置から受け付けられた場合、本装置において動画の表示を開始させることと同期して、第2ユーザの装置において動画の表示を開始させるための処理を実行する。
【0011】
本発明のさらに別の態様は、動画表示方法である。この方法は、所定の動画の視聴権利を持つ第1ユーザの装置が実行する方法であって、動画の視聴への招待を第2ユーザの装置へ送信するステップと、指示ステップと、を備える。第2ユーザの装置は、第2ユーザが動画の視聴権利を持つ場合に招待を受け入れる旨のデータを送信可能なよう構成され、指示ステップは、招待を受け入れる旨のデータが第2ユーザの装置から受け付けられた場合、第1ユーザの装置において動画の表示を開始させることと同期して、第2ユーザの装置において動画の表示を開始させるための処理を実行する。
【0012】
本発明のさらに別の態様もまた、動画表示方法である。この方法は、所定の動画の視聴権利を持つ第1ユーザの装置が実行する方法であって、動画の視聴への招待であって、視聴権利付きの招待を第2ユーザの装置へ送信するステップと、指示ステップと、を備える。第2ユーザの装置は、第2ユーザが動画の視聴権利を持つか否かに関わらず、視聴権利付きの招待を受け入れる旨のデータを送信可能なよう構成され、指示ステップは、視聴権利付きの招待を受け入れる旨のデータが第2ユーザの装置から受け付けられた場合、第1ユーザの装置において動画の表示を開始させることと同期して、第2ユーザの装置において動画の表示を開始させるための処理を実行する。
【0013】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を装置、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを読み取り可能に記録した記録媒体などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、動画を視聴するユーザに斬新な視聴体験を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1実施例のエンタテインメントシステムの構成を示す図である。
図2図1のHMDの外観形状を示す図である。
図3図1のHMDの機能ブロックを示すブロック図である。
図4図1の情報処理装置の機能ブロックを示すブロック図である。
図5図1の配信サーバの機能ブロックを示すブロック図である。
図6】第1実施例のエンタテインメントシステムの動作を示す図である。
図7】シアターApp画面の例を示す図である。
図8】シアターApp画面の例を示す図である。
図9】招待を表示するシステム画面の例を示す図である。
図10】シアターApp画面の例を示す図である。
図11】シアターApp画面の例を示す図である。
図12】第2実施例のエンタテインメントシステムの動作を示す図である。
図13】シアターApp画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(第1実施例)
第1実施例のエンタテインメントシステム1は、仮想空間に設置されたスクリーンにおいて動画を再生表示させ、そのスクリーンを含む仮想現実映像(以下「VR画像」とも呼ぶ。)をユーザのヘッドマウントディスプレイ(以下「HMD」とも呼ぶ。)に表示させる。また、第1実施例のエンタテインメントシステム1は、複数のユーザが装着した複数のHMDにおいて動画の再生表示を同期させることにより、現実の映画館での動画視聴と同様に、複数のユーザに対して「一緒に見ている」視聴体験を提供する。
【0017】
さらにまた、第1実施例のエンタテインメントシステム1は、第1ユーザと第2ユーザの両方が動画の視聴権利を持ち、かつ、第1ユーザからの招待を第2ユーザが受け入れた場合に、第1ユーザの装置において動画の表示を開始させることと同期して、第2ユーザの装置において動画の表示を開始させる。
【0018】
図1は、第1実施例のエンタテインメントシステム1の構成を示す。エンタテインメントシステム1は、ユーザが動画を視聴するための情報処理システムであり、動画配信および動画表示の機能を備える。
【0019】
エンタテインメントシステム1は、情報処理装置10a、情報処理装置10b、情報処理装置10c(総称する場合「情報処理装置10」と呼ぶ。)と、HMD100a、HMD100b、HMD100c(総称する場合「HMD100」と呼ぶ。)と、入力装置16a、入力装置16b、入力装置16c(総称する場合「入力装置16」と呼ぶ。)を備える。
【0020】
情報処理装置10は、仮想的な映画館を示すVR画像をHMD100に表示させるための各種データ処理を実行する。情報処理装置10は、PCであってもよく、ゲーム機であってもよい。入力装置16は、情報処理装置10に対して操作を入力するためのコントローラである。
【0021】
情報処理装置10a、HMD100a、入力装置16aは、第1ユーザが使用する装置である。情報処理装置10b、HMD100b、入力装置16bは、第2ユーザが使用する装置である。情報処理装置10c、HMD100c、入力装置16cは、第3ユーザが使用する装置である。
【0022】
各ユーザの環境には、撮像装置14と出力装置15がさらに設けられる。出力装置15は、画像を表示するテレビまたはモニタである。撮像装置14は、HMD100を装着したユーザを所定の周期で撮像するカメラ装置である。撮像装置14はステレオカメラであって、撮像画像を情報処理装置10に供給する。後述するがHMD100にはユーザ頭部をトラッキングするためのマーカ(トラッキング用LED)が設けられ、情報処理装置10は、撮像画像に含まれるマーカの位置にもとづいてHMD100の動き(例えば位置、姿勢およびそれらの変化)を検出する。
【0023】
なお、HMD100には姿勢センサ(加速度センサおよびジャイロセンサ)が搭載され、情報処理装置10は、姿勢センサで検出されたセンサデータをHMD100から取得することで、マーカの撮像画像の利用とあわせて、高精度のトラッキング処理を実施する。なおトラッキング処理については従来より様々な手法が提案されており、HMD100の動きを情報処理装置10が検出できるのであれば、どのようなトラッキング手法を採用してもよい。
【0024】
ユーザはHMD100で画像を見るため、HMD100を装着したユーザにとって出力装置15は必ずしも必要ではないが、出力装置15を用意することで、別のユーザが出力装置15の表示画像を見ることができる。情報処理装置10は、HMD100を装着したユーザが見ている画像と同じ画像を出力装置15に表示させてもよいが、別の画像を表示させてもよい。たとえばHMD100を装着したユーザと、別のユーザ(フレンド等)とが一緒に映像コンテンツを視聴する場合、出力装置15には、別のユーザの視点からの映像コンテンツが表示されてもよい。
【0025】
情報処理装置10a、情報処理装置10b、情報処理装置10cは、所定の通信プロトコルを用いて、外部ネットワーク上の配信サーバ3と通信する。配信サーバ3は、所定のストリーミングプロトコルにしたがって、情報処理装置10a、情報処理装置10b、情報処理装置10cに動画データを配信する。配信対象の動画は、例えば、映画、アニメーション、コンサートまたはゲーム映像であってもよい。また、配信対象の動画は、平面映像(言い換えれば2次元映像)であってもよく、立体視が可能なよう視差を設けた立体映像(言い換えれば3次元映像)であってもよい。
【0026】
図2は、図1のHMD100の外観形状を示す。HMD100は、出力機構部102および装着機構部104から構成される。装着機構部104は、ユーザが被ることにより頭部を一周してHMD100を頭部に固定する装着バンド106を含む。装着バンド106はユーザの頭囲に合わせて長さの調節が可能な素材または構造をもつ。
【0027】
出力機構部102は、HMD100をユーザが装着した状態において左右の目を覆う形状の筐体108を含み、内部には装着時に目に正対する表示パネルを備える。表示パネルは液晶パネルや有機ELパネルなどであってよい。筐体108内部にはさらに、表示パネルとユーザの目との間に位置し、ユーザの視野角を拡大する左右一対の光学レンズが備えられる。HMD100はさらに、ユーザの耳に対応する位置にスピーカーやイヤホンを備えてよく、外付けのヘッドホンが接続されるように構成されてもよい。
【0028】
筐体108の外面には、発光マーカ110a、110b、110c、110dが備えられる。この例ではトラッキング用LEDが発光マーカ110を構成するが、その他の種類のマーカであってよく、いずれにしても撮像装置14により撮影されて、情報処理装置10がマーカ位置を画像解析できるものであればよい。発光マーカ110の数や配置は特に限定されないが、HMD100の姿勢を検出できるための数および配置である必要があり、図示した例では筐体108の前面の4隅に設けている。さらにユーザが撮像装置14に対して背を向けたときにも撮影できるように、発光マーカ110は装着バンド106の側部や後部に設けられてもよい。
【0029】
HMD100は、情報処理装置10にケーブルで接続されても、既知の無線通信プロトコルで接続されてもよい。HMD100は、姿勢センサが検出したセンサデータを情報処理装置10に送信し、また情報処理装置10で生成された画像データを受信して、左目用表示パネルおよび右目用表示パネルに表示する。
【0030】
図3は、図1のHMD100の機能ブロックを示すブロック図である。本明細書のブロック図で示す複数の機能ブロックは、ハードウェア的には、回路ブロック、メモリ、その他のLSIで構成することができ、ソフトウェア的には、メモリにロードされたプログラムをCPUが実行すること等によって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者に理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。
【0031】
制御部120は、画像データ、音声データ、センサデータなどの各種データや、命令を処理して出力するメインプロセッサである。記憶部122は、制御部120が処理するデータや命令などを一時的に記憶する。姿勢センサ124は、HMD100の姿勢情報を検出する。姿勢センサ124は、少なくとも3軸の加速度センサおよび3軸のジャイロセンサを含む。
【0032】
通信制御部128は、ネットワークアダプタまたはアンテナを介して、有線または無線通信により、制御部120から出力されるデータを外部の情報処理装置10に送信する。また通信制御部128は、ネットワークアダプタまたはアンテナを介して、有線または無線通信により、情報処理装置10からデータを受信し、制御部120に出力する。
【0033】
制御部120は、画像データや音声データを情報処理装置10から受け取ると、表示パネル130に供給して表示させ、また音声出力部132に供給して音声出力させる。表示パネル130は、左目用表示パネル130aと右目用表示パネル130bから構成される。制御部120は、各表示パネルに一対の視差画像を表示させる。すなわち、制御部120は、情報処理装置10から送信された左目用画像を左目用表示パネル130aに表示させ、情報処理装置10から送信された右目用画像を右目用表示パネル130bに表示させる。また制御部120は、姿勢センサ124からのセンサデータや、マイク126からの音声データを、通信制御部128から情報処理装置10に送信させる。
【0034】
図4は、図1の情報処理装置10の機能ブロックを示すブロック図である。図4に示す機能ブロックは、情報処理装置10a、情報処理装置10b、情報処理装置10cに共通である。情報処理装置10は、制御部20、記憶部22、通信部24を備える。制御部20は、各種データ処理を実行する。記憶部22は、制御部20により参照または更新されるデータを記憶する。通信部24は、所定の通信プロトコルにしたがって外部装置と通信する。制御部20は、通信部24を介して、配信サーバ3、撮像装置14、出力装置15、入力装置16、HMD100とデータを送受信する。
【0035】
記憶部22は、チケット記憶部26を含む。チケット記憶部26は、ユーザが購入した動画のチケット(すなわち視聴権利)に関する情報を記憶する。チケットに関する情報は、ユーザが視聴可能な動画(言い換えれば視聴権利を有する動画)の識別情報(IDやタイトル等)と、チケットの枚数を含む。
【0036】
制御部20は、操作受付部30、要求送信部32、動画受付部34、画像生成部36、姿勢検出部38、画像出力部40、招待送信部42、招待受付部44、チケット確認部46、受諾通知部48、音声受信部50、音声出力部52、音声送信部54を含む。
【0037】
制御部20の機能ブロックのうち少なくとも一部は、コンピュータプログラム(実施例では動画視聴のためのアプリケーションであり、以下「シアターApp」とも呼ぶ。)のモジュールとして実装されてもよい。シアターAppは、DVD等の記録メディアに格納され、または、ネットワークからダウンロードされて、記憶部22にインストールされてもよい。情報処理装置10のCPUおよびGPUは、シアターAppをメインメモリに読み出して実行することにより、各機能ブロックの機能を発揮してもよい。また、制御部20の機能ブロックのうち少なくとも一部は、情報処理装置10の基本機能(言い換えればシステム機能)により実現されてもよい。
【0038】
操作受付部30は、入力装置16から送信された信号を受け付け、その信号をもとに、入力装置16に対してユーザが入力した操作を検出する。要求送信部32は、操作受付部30により検出されたユーザの操作に応じて、種々の要求(例えば動画配信要求)を配信サーバ3へ送信する。
【0039】
動画受付部34は、配信サーバ3から送信された動画データを受け付け、画像生成部36に渡す。画像生成部36は、動画受付部34により受け付けられた動画データをもとに、仮想空間(実施例では仮想的な映画館)に設けられたスクリーン上で動画が再生表示されるVR画像(すなわちHMD100に表示させる表示用画像)を生成する。画像出力部40は、画像生成部36により生成されたVR画像のデータをHMD100へ出力し、VR画像をHMD100の表示パネル130に表示させる。
【0040】
姿勢検出部38は、撮像装置14から出力された撮像画像と、HMD100の姿勢センサ124から出力された姿勢情報とをもとに、公知のヘッドトラッキング技術を用いて、HMD100の位置および姿勢を検出する。また、姿勢検出部38は、HMD100の位置および姿勢をもとに、HMD100を装着したユーザの視線方向をさらに特定してもよい。画像生成部36は、姿勢検出部38により検出されたHMD100の位置および姿勢に整合する内容のVR画像であって、すなわちユーザの視線方向に整合する内容のVR画像を生成する。
【0041】
招待送信部42は、ユーザの操作に応じて、同じ動画を一緒に視聴することを促す内容の招待データを、ユーザにより指定された他ユーザの情報処理装置10へ送信する。招待データは、視聴対象となる動画に関する情報を含み、例えば、視聴対象となる動画のID、タイトル、説明等を含む。
【0042】
招待受付部44は、他ユーザの情報処理装置10から送信された招待データを受け付ける。画像生成部36は、他ユーザの情報処理装置10から送信された招待データの内容を示すVR画像を生成する。
【0043】
チケット確認部46は、招待を受諾する旨のユーザ操作が受け付けられた場合に、チケット記憶部26を参照して、その招待が示す動画のチケット(言い換えれば視聴権利)をユーザが持っているか否かを確認する。画像生成部36は、招待を受諾する旨のユーザ操作が受け付けられた場合に、シアターAppのVR画像を生成し、また、その招待が示す動画のチケットをユーザが持っているか否かに応じた内容のVR画像を生成する。
【0044】
受諾通知部48は、招待を受諾する旨のユーザ操作が受け付けられた場合に、招待を受け入れる旨のデータ(以下「受諾データ」とも呼ぶ。)を招待元の他ユーザの情報処理装置10へ送信する。受諾データは、招待が示す動画の視聴にユーザが参加することを示すデータとも言える。第1実施例では、受諾通知部48は、自装置のユーザが、招待が示す動画のチケットを持っている場合に、受諾データを送信可能なよう構成される。
【0045】
詳細は後述するが、要求送信部32は、他装置から受諾データが受け付けられた場合、自装置において動画の表示を開始させることと同期して、他装置において同じ動画の表示を開始させるための処理を実行する指示部の機能を含む。第1実施例の要求送信部32は、自装置のユーザが持つチケットと他装置のユーザが持つチケットを使用した、自装置と他装置への動画配信を要求するデータを配信サーバ3へ送信する。
【0046】
音声受信部50は、ボイスチャット相手の情報処理装置10から送信された音声データ(すなわち他ユーザが発した音声)を受信する。音声出力部52は、音声受信部50により受信された音声データをHMD100へ送信し、音声出力部132から出力させる。音声送信部54は、HMD100から入力された音声データ(すなわちユーザが発した音声)をボイスチャット相手の情報処理装置10へ送信する。
【0047】
図5は、図1の配信サーバ3の機能ブロックを示すブロック図である。配信サーバ3は、制御部60、記憶部62、通信部64を備える。制御部60は、動画データの配信に関する各種データ処理を実行する。記憶部62は、制御部60により参照または更新されるデータを記憶する。通信部64は、所定の通信プロトコルにしたがって外部装置と通信する。制御部60は、通信部64を介して、情報処理装置10a、情報処理装置10b、情報処理装置10cとデータを送受信する。
【0048】
記憶部62は、チケット記憶部66と動画記憶部68を含む。チケット記憶部66は、複数のユーザのそれぞれが購入した動画のチケット(すなわち視聴権利)に関する情報を記憶する。実施例では、チケット記憶部66に記憶される各ユーザのチケット情報は、各ユーザの情報処理装置10のチケット記憶部26に記憶されるチケット情報と同期される。動画記憶部68は、情報処理装置10へ配信可能な複数タイトル分の複数の動画データを記憶する。
【0049】
制御部60は、要求受付部70、チケット処理部72、動画配信部74を含む。要求受付部70は、各ユーザの情報処理装置10から送信された動画配信要求を受け付ける。動画配信要求は、配信対象として指定された動画の識別情報を含む。
【0050】
チケット処理部72は、要求受付部70において動画配信要求が受け付けられた場合、チケット記憶部66を参照して、その要求で指定された配信対象動画のチケットを要求元ユーザが購入済か否かを確認する。動画配信部74は、配信対象動画のチケットを要求元ユーザが購入済である場合、動画記憶部68に記憶された配信対象動画のデータを要求元ユーザの情報処理装置10へ送信する。
【0051】
以上の構成による第1実施例のエンタテインメントシステム1の動作を説明する。
図6は、第1実施例のエンタテインメントシステム1の動作を示す図である。同図は、情報処理装置10aを操作する第1ユーザが、情報処理装置10bを操作する第2ユーザを動画視聴に招待し、第1ユーザと第2ユーザが同じ動画を同時に視聴する場合の動作を示している。第1実施例では、同じ動画を同時に視聴するためには、第1ユーザと第2ユーザの両方が当該動画のチケットを購入したことが条件となる。
【0052】
第1ユーザは、情報処理装置10aにおいてシアターAppを起動する(S10)。情報処理装置10の画像生成部36は、シアターApp画面のデータを生成し、画像出力部40は、シアターApp画面をHMD100aに表示させる。操作受付部30は、特定の動画を指定する第1ユーザの操作を受け付ける。特定の動画は、第2ユーザと一緒に視聴する対象の動画であり、以下「対象動画」と呼ぶ。第1実施例では、第1ユーザは対象動画のチケットを購入済とする。
【0053】
図7は、第1ユーザが対象動画を指定した場合に表示されるシアターApp画面の例を示す。図7に示すように、画像生成部36は、対象動画に関する情報(タイトル、説明、画像等)を含むシアターApp画面200のデータを生成する(S12)。画像生成部36は、対象動画の情報を含むシアターApp画面200に開始アイコン202と招待アイコン204を配置する。
【0054】
図6に戻り、操作受付部30は、シアターApp画面200の招待アイコン204を選択する第1ユーザの操作を受け付ける。画像生成部36は、第1ユーザが予め登録したフレンドの中から動画を一緒に視聴するプレイヤーを第1ユーザに選択させるためのフレンド選択画面のデータを生成する。画像出力部40は、フレンド選択画面をHMD100aに表示させる(S14)。図8も、シアターApp画面の例を示す。同図のシアターApp画面200は、フレンド選択画面を示す。フレンド選択画面は、動画視聴に招待するフレンドを選択するプレイヤー選択エリア210と、送信アイコン212を含む。
【0055】
図6に戻り、操作受付部30は、図8のプレイヤー選択エリア210で特定のフレンド(ここでは第2ユーザ)を選択した上で、送信アイコン212を選択する第1ユーザの操作を受け付ける。招待送信部42は、対象動画の視聴に招待する旨の招待データを、プレイヤー選択エリア210で選択された第2ユーザの情報処理装置10bへ送信する(S16)。
【0056】
情報処理装置10bの招待受付部44は、情報処理装置10aから送信された招待データを受け付ける(S18)。実施例では、公知のオンラインサービスが提供する通知機能を利用して招待を送受信する。画像生成部36は、招待の内容を含む招待状画像を生成し、画像出力部40は、招待状画像をHMD100に表示させる(S20)。実施例では、情報処理装置10のシステム機能を使用して招待を表示させる。図9は、招待を表示するシステム画面の例を示す。画像生成部36は、招待状画像302を含むシステム画面300を生成する。招待状画像302には、対象動画の情報、第1ユーザからのメッセージ、および参加アイコン304が配置される。
【0057】
第2ユーザは、第1ユーザの招待を受け入れる場合、図9の招待状画像302における参加アイコン304を選択する。図6に戻り、操作受付部30は、参加アイコン304を選択する第2ユーザの操作を受け付ける。チケット確認部46は、情報処理装置10bのチケット記憶部26に対象動画のチケットが格納されているか否かを確認し、すなわち、第2ユーザが対象動画のチケットを購入済か否かを確認する(S22)。ここでは、チケット記憶部26に対象動画のチケットが格納されていることが確認されたこととする。
【0058】
参加アイコン304を選択する第2ユーザの操作が受け付けられると、情報処理装置10bのシステムは、情報処理装置10bにインストールされているシアターAppを起動する(S24)。また、参加アイコン304を選択する第2ユーザの操作が受け付けられ、かつ、チケット記憶部26に対象動画のチケットが格納されていることが確認された場合、情報処理装置10bの受諾通知部48は、招待を受諾したことを示す受諾データを情報処理装置10aへ送信する(S26)。
【0059】
なお、チケット記憶部26に対象動画のチケットが格納されておらず、すなわち、第2ユーザが対象動画のチケットを未購入の場合、受諾通知部48は、参加アイコン304を選択する第2ユーザの操作が受け付けられても、受諾データの送信を抑制してもよい。また、その場合、情報処理装置10bの画像生成部36は、参加アイコン304を選択不可状態(言い換えれば非アクティブ状態)に設定し、参加アイコン304の近傍位置に、チケット未購入のため視聴不可である旨を表示させてもよい。
【0060】
情報処理装置10aの画像生成部36は、図7に示すシアターApp画面200に招待が受諾された旨を表示させる。第1ユーザは、招待が受諾されると、シアターApp画面200の開始アイコン202を選択する。操作受付部30は、開始アイコン202を選択する第1ユーザの操作を受け付ける。要求送信部32は、動画の配信を要求する配信要求データを配信サーバ3へ送信する(S28)。配信要求データは、対象動画の識別情報(ID等)と、視聴者(言い換えれば配信先)の識別情報を含む。視聴者の識別情報は、例えば、第1ユーザのIDまたは情報処理装置10aのIDを含み、第2ユーザのIDまたは情報処理装置10bのIDをさらに含む。
【0061】
配信サーバ3の要求受付部70は、情報処理装置10aから送信された配信要求データを受け付ける。チケット処理部72は、チケット記憶部66を参照して、配信要求データが示す1人以上の視聴者のそれぞれが対象動画のチケットを購入済か否かを確認する。図6の例では、第1ユーザと第2ユーザの両方が対象動画のチケットを購入済か否かを確認する(S30)。ここでは、第1ユーザと第2ユーザの両方が対象動画のチケットを購入済であることが確認されたこととする。
【0062】
動画配信部74は、情報処理装置10aに対する対象動画データのストリーミング配信を開始し(S32)、それとともに、情報処理装置10bに対する対象動画データのストリーミング配信を開始する(S34)。なお、動画配信部74は、第1ユーザと第2ユーザの少なくとも一方が対象動画のチケットを未購入であれば、情報処理装置10aに対する対象動画データの配信と、情報処理装置10bに対する対象動画データの配信の両方を拒否してもよい。または、動画配信部74は、配信要求データが示す視聴者のうちチケットを購入済のユーザの情報処理装置10には対象動画データを配信し、チケットを未購入のユーザの情報処理装置10には対象動画データの配信を拒否してもよい。
【0063】
情報処理装置10aの動画受付部34は、配信サーバ3から送信された対象動画データを受け付け、情報処理装置10aの画像生成部36は、対象動画が再生表示されるシアターApp画面200を生成し、HMD100aに表示させる(S36)。情報処理装置10bの画像生成部36も、配信サーバ3から送信された対象動画データを受け付け、情報処理装置10bの画像生成部36は、対象動画が再生表示されるシアターApp画面200を生成し、HMD100bに表示させる(S38)。
【0064】
配信サーバ3の動画配信部74、情報処理装置10aの画像生成部36、情報処理装置10bの画像生成部36は、互いに連携することにより、情報処理装置10aにおいて対象動画の表示を開始させることと同期して、情報処理装置10bにおいて対象動画の表示を開始させる表示制御部として機能する。すなわち、情報処理装置10aにおける対象動画の再生開始からの経過時間と、情報処理装置10bにおける対象動画の再生開始からの経過時間とは同期するよう制御され、第1ユーザと第2ユーザは、同時に同じ内容を視聴することができる。複数の装置間で動画の再生表示を同期させることは公知の技術により実現されてよい。
【0065】
図10は、シアターApp画面200の例を示す。同図は、対象動画が再生されるシアターApp画面200を示している。情報処理装置10aおよび情報処理装置10bの画像生成部36は、仮想的な映画館を示すシアタールーム220に、仮想的なスクリーン222を配置したシアターApp画面200を生成する。画像生成部36は、対象動画の再生処理を実行し、対象動画の再生結果をスクリーン222に設定する。これにより、HMD100aを装着した第1ユーザとHMD100bを装着した第2ユーザに、同じ映画館で同じ動画を同時に視聴しているような視聴体験を提供することができる。
【0066】
なお、対象動画の再生表示中、情報処理装置10aと情報処理装置10b間ではボイスチャットが実行されることが望ましい。これにより、第1ユーザと第2ユーザに、同じ映画館で同じ動画を同時に視聴している感覚を一層強く抱かせることができる。
【0067】
図6のS22において、情報処理装置10bのチケット確認部46が、チケット記憶部26に対象動画のチケットが格納されていないことを確認し、すなわち、第2ユーザが対象動画のチケットを未購入であることが確認された場合の動作を説明する。この場合、情報処理装置10bの画像生成部36は、対象動画のチケットを購入するためのコンテンツを含むシアターApp画面を生成し、画像出力部40は、そのシアターApp画面をHMD100bに表示させる。
【0068】
図11は、シアターApp画面200の例を示す。第2ユーザが対象動画のチケットを未購入の場合、情報処理装置10bの画像生成部36は、招待受諾後のシアターApp画面200に購入アイコン214を配置する。第2ユーザにより購入アイコン214が選択された場合、情報処理装置10bの画像生成部36は、対象チケットの購入画面を生成し、表示させてもよい。情報処理装置10bの受諾通知部48は、第2ユーザが対象動画のチケットを未購入の場合、受諾データの送信を抑制する一方、情報処理装置10bにて対象動画のチケットが購入されたことを契機として、受諾データを情報処理装置10aへ送信してもよい。
【0069】
(第2実施例)
第1実施例と同様に第2実施例のエンタテインメントシステム1も、複数のユーザが装着した複数のHMDにおいて動画の再生表示を同期させることにより、現実の映画館での動画視聴と同様に、複数のユーザが「一緒に見ている」視聴体験を実現する。一方、第2実施例のエンタテインメントシステム1は、第1ユーザによる複数枚のチケット(すなわち視聴権利)の購入を実現する。第2実施例のエンタテインメントシステム1では、第1ユーザが有する複数枚のチケットを使用して第1ユーザと第2ユーザとが同じ動画を同時に視聴可能な視聴体験を提供する。すなわち、ユーザ間でのチケットのプレゼントを可能にする。
【0070】
第2実施例のエンタテインメントシステム1の構成は、図1に示した第1実施例のエンタテインメントシステム1の構成と同様である。また、第2実施例の情報処理装置10の機能ブロックは、図4に示した第1実施例の情報処理装置10の機能ブロックと同様である。また、第2実施例の配信サーバ3の機能ブロックは、図5に示した第1実施例の配信サーバ3の機能ブロックと同様である。以下、第1実施例で説明した内容は再度の説明を適宜省略し、主に第1実施例と異なる点を説明する。
【0071】
情報処理装置10aの招待送信部42は、第1ユーザの操作に応じて、第2ユーザと一緒に視聴する対象動画のチケット付き招待を第2ユーザの情報処理装置10へ送信する。対象動画のチケット付き招待は、第1ユーザが有するチケットを使用して第2ユーザに対象動画を視聴させるための招待である。
【0072】
第2実施例では、第2ユーザがチケット付き招待を受諾した場合、第2ユーザが対象動画のチケットを持つか否かにかかわらず、第1ユーザの情報処理装置10aにおいて対象動画の表示を開始させることと同期して、第2ユーザの情報処理装置10bにおいて対象動画の表示を開始させる。すなわち、チケット付き招待を受諾した第2ユーザは、第1ユーザのチケットを使用して、第1ユーザと同時に対象動画を視聴することができる。
【0073】
情報処理装置10aの画像生成部36は、チケット付きの招待とチケットの付かない招待のいずれかを第1ユーザに選択させるためのコンテンツを表示させる。また、情報処理装置10aは、第1ユーザが対象動画のチケットを複数持つ場合に、招待送信部42がチケット付きの招待を情報処理装置10bへ送信することが可能なよう構成される。
【0074】
第2実施例では、情報処理装置10bの受諾通知部48は、第2ユーザが対象動画の視聴権利を持つか否かに関わらず、チケット付きの招待を受け入れる旨の受諾データを情報処理装置10aへ送信可能に構成される。また、情報処理装置10aの要求送信部32は、情報処理装置10bから受諾データが受け付けられた場合、情報処理装置10aにおいて動画の表示を開始させることと同期して、情報処理装置10bにおいて同じ動画の表示を開始させるための処理を実行する指示部の機能を含む。第2実施例の要求送信部32は、第1ユーザが持つ複数のチケットを使用した、情報処理装置10aと情報処理装置10bへの動画配信を要求するデータを配信サーバ3へ送信する。
【0075】
以上の構成による第2実施例のエンタテインメントシステム1の動作を説明する。
図12は、第2実施例のエンタテインメントシステム1の動作を示す図である。同図は、情報処理装置10aを操作する第1ユーザが、情報処理装置10bを操作する第2ユーザを動画視聴に招待し、第1ユーザと第2ユーザが同じ動画を同時に視聴する場合の動作を示している。ここでは、第1ユーザは対象動画のチケットを複数購入済である一方、第2ユーザは対象動画のチケットを未購入とする。
【0076】
第1ユーザは、情報処理装置10aにおいてシアターAppを起動する(S40)。情報処理装置10の画像生成部36は、シアターApp画面のデータを生成し、画像出力部40は、シアターApp画面をHMD100aに表示させる。操作受付部30は、対象動画を指定する第1ユーザの操作を受け付ける。対象動画を指定する操作の入力を契機として、チケット確認部46は、チケット記憶部26を参照し、対象動画のチケットを第1ユーザが複数枚購入済か否かを確認する(S42)。
【0077】
図13は、シアターApp画面の例を示す。同図は、対象動画のチケットを第1ユーザが複数枚購入済の場合のシアターApp画面200を示している。第1ユーザが対象動画のチケットを複数枚購入済の場合、画像生成部36は、対象動画の情報を示すシアターApp画面200に、第1実施例と同様に開始アイコン202と招待アイコン204を配置し、チケット付き招待アイコン206をさらに配置する(S44)。対象動画のチケットを第1ユーザが1枚のみ持っている場合、画像生成部36は、対象動画の情報を示すシアターApp画面200に、第1実施例と同様に開始アイコン202と招待アイコン204を配置するが、チケット付き招待アイコン206は配置しない。
【0078】
第1ユーザは、第2ユーザが持つチケットを使用する形での動画視聴に第2ユーザを誘う場合、招待アイコン204を選択する。この場合、第2ユーザは、対象動画のチケットを持つ必要がある。一方、第1ユーザは、第1ユーザ自身が持つチケットを使用する形での動画視聴に第2ユーザを誘う場合、チケット付き招待アイコン206を選択する。この場合、第2ユーザは、対象動画のチケットを持つ必要はない。ここでは、第1ユーザは、チケット付き招待アイコン206を選択する。なお、第1ユーザが、招待アイコン204を選択した場合は、第1実施例と同じ動作になる。
【0079】
図12に戻り、操作受付部30は、シアターApp画面200のチケット付き招待アイコン206を選択する第1ユーザの操作を受け付ける。画像生成部36は、図8に示したフレンド選択画面を表示させる(S46)。フレンド選択画面で送信アイコン212が選択されると、招待送信部42は、対象動画の視聴に関するチケット付き招待データを第2ユーザの情報処理装置10bへ送信する(S48)。
【0080】
第2実施例では、第1ユーザが対象動画のチケットを複数枚購入済であることを条件として、第1ユーザがチケット付き招待アイコン206を選択できる構成とした。変形例として、情報処理装置10aのチケット確認部46は、シアターApp画面200においてチケット付き招待アイコン206が選択された場合に、第1ユーザが対象動画のチケットを複数枚購入済であるか否かを確認してもよい。第1ユーザが対象動画のチケットを複数枚購入済でない場合、招待送信部42は、チケット付き招待データの送信を抑制してもよい。また、画像生成部36は、対象動画のチケットを複数購入しないとチケット付き招待ができない旨をシアターApp画面200に表示させてもよい。
【0081】
以降のS50~S56の処理は、図6に示す第1実施例のS18、S20、S24、S26の処理と同じであるため説明を省略する。第2実施例のエンタテインメントシステム1では、第1実施例のS22の処理は実行されない。すなわち、情報処理装置10bの受諾通知部48は、招待状画像302における参加アイコン304を選択する第2ユーザの操作が受け付けられた場合、第2ユーザが対象動画のチケットを購入済か否かに関わらず、受諾データを情報処理装置10aへ送信する。
【0082】
情報処理装置10aの要求送信部32は、情報処理装置10bから送信された受諾データが受け付けられ、かつ、第1ユーザによりシアターApp画面200の開始アイコン202が選択されると、配信要求データを配信サーバ3へ送信する(S58)。第2実施例の配信要求データは、対象動画の識別情報、視聴者の識別情報に加えて、使用チケット情報を含む。使用チケット情報は、チケットの所有者(購入者)と使用枚数を示す。この例では、チケットの所有者は第1ユーザとなり、使用枚数は2枚となる。
【0083】
配信サーバ3の要求受付部70は、情報処理装置10aから送信された配信要求データを受け付ける。チケット処理部72は、チケット記憶部66を参照して、配信要求データの使用チケット情報が正しいか否かを確認する(S60)。この例では、第1ユーザが対象動画のチケットを2枚以上購入済かを確認する。配信要求データの使用チケット情報が正しい場合、動画配信処理に進む。図12のS62~S68の処理は、図6に示す第1実施例のS32~S38の処理と同じであるため説明を省略する。
【0084】
以上、本発明を第1実施例および第2実施例をもとに説明した。これらの実施例は例示であり、各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0085】
第1実施例と第2実施例の両方に適用可能な第1変形例を説明する。情報処理装置10aの画像生成部36は、図10に示したシアタールーム220に、第1ユーザおよび第2ユーザのアバター画像(言い換えればキャラクタ画像)を配置してもよい。同様に、情報処理装置10bの画像生成部36は、シアタールーム220に、第1ユーザおよび第2ユーザのアバター画像を配置してもよい。また、VR画像が一人称視点の場合、情報処理装置10aの画像生成部36は、シアタールーム220に、第2ユーザのアバター画像を配置し、情報処理装置10bの画像生成部36は、シアタールーム220に、第1ユーザのアバター画像を配置してもよい。
【0086】
また、情報処理装置10aは、HMD100aの姿勢情報(位置、姿勢、視線方向等)を情報処理装置10bへ送信し、情報処理装置10bは、HMD100bの姿勢情報を情報処理装置10aへ送信してもよい。情報処理装置10aの画像生成部36は、情報処理装置10bから送信されたHMD100bの姿勢情報に整合するように、第2ユーザのアバター画像の位置や姿勢を変更してもよい。同様に、情報処理装置10bの画像生成部36は、情報処理装置10aから送信されたHMD100aの姿勢情報に整合するように、第1ユーザのアバター画像の位置や姿勢を変更してもよい。
【0087】
第1実施例と第2実施例の両方に適用可能な第2変形例を説明する。各ユーザが所有するチケット情報は、各ユーザのローカルの情報処理装置10のみに記憶されてもよい。この場合、各ユーザの情報処理装置10は、動画配信要求とともにチケット情報を配信サーバ3へ送信することにより、配信サーバ3でのチケット確認を実行させてもよい。逆に、各ユーザが所有するチケット情報は、配信サーバ3のみに記憶されてもよい。この場合、各ユーザの情報処理装置10は、必要に応じて配信サーバ3に記憶されたチケット情報を参照してもよい。
【0088】
第1実施例と第2実施例の両方に適用可能な第3変形例を説明する。上記実施例では言及していないが、配信サーバ3のチケット処理部72は、動画を情報処理装置10へ配信した場合、チケット記憶部66に記憶されたユーザが有するチケット情報を、配信開始時や配信終了時に消去してもよい。また、配信サーバ3のチケット処理部72は、チケット記憶部66のチケット情報を消去する場合、情報処理装置10のチケット記憶部26に記憶されたチケット情報を消去するよう指示するデータを情報処理装置10へ送信してもよい。
【0089】
第1実施例と第2実施例の両方に適用可能な第4変形例を説明する。上記実施例では動画をHMD100に表示させたが、実施例に記載の技術はこれに制限されない。実施例に記載の技術は、出力装置15等の一般的なディスプレイに動画を表示させるシステムにも適用可能であり、上記実施例と同様の効果を奏する。
【0090】
第1実施例と第2実施例の両方に適用可能な第5変形例を説明する。上記実施例では、配信サーバ3が、情報処理装置10aと情報処理装置10bへ動画データをストリーミング配信し、HMD100aとHMD100bにおける対象動画表示を同期させた。変形例として、情報処理装置10aと情報処理装置10bが動画データ全体を予めダウンロード済である場合等、情報処理装置10aの要求送信部32が所定の指示データを情報処理装置10bへ送信し、情報処理装置10aの画像生成部36(画像出力部40)と情報処理装置10bの画像生成部36(画像出力部40)とを連携させることにより、HMD100aとHMD100bにおける対象動画表示を同期させてもよい。
【0091】
上述した実施例および変形例の任意の組み合わせもまた本開示の実施の形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施例および変形例それぞれの効果をあわせもつ。また、請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、実施例および変形例において示された各構成要素の単体もしくはそれらの連携によって実現されることも当業者には理解されるところである。
【0092】
上述した実施例および変形例に記載の技術は、以下の項目によって特定されてもよい。
[項目1]
所定の動画の視聴権利を持つ第1ユーザの装置と、
第2ユーザの装置と、
表示制御部と、を備え、
前記第1ユーザの装置は、前記動画の視聴への招待を前記第2ユーザの装置へ送信し、
前記第2ユーザの装置は、前記動画の視聴への招待を表示させ、
前記表示制御部は、前記第2ユーザが前記動画の視聴権利を持ち、かつ、前記第2ユーザの装置において前記招待を受け入れる操作が入力された場合、前記第1ユーザの装置において前記動画の表示を開始させることと同期して、前記第2ユーザの装置において前記動画の表示を開始させることを特徴とする動画表示システム。
この動画表示システムによると、第1ユーザと第2ユーザの両方が動画の視聴権利を持つ場合に、第1ユーザと、その第1ユーザの招待を受諾した第2ユーザとに、同じタイミングで同じ動画を視聴させることができる。これにより、現実の映画館と同様に、一緒に動画を見ているという斬新な視聴体験を各ユーザに提供できる。
[項目2]
前記表示制御部は、前記第2ユーザが前記動画の視聴権利を持たない場合、その視聴権利を購入するためのコンテンツを前記第2ユーザの装置において表示させることを特徴とする項目1に記載の動画表示システム。
この動画表示システムによると、第2ユーザが動画の視聴権利を持たない場合、視聴権利の購入を促すことで、第1ユーザと第2ユーザとが同じタイミングで同じ動画を視聴することを機会を拡充することができる。
[項目3]
所定の動画の視聴権利を持つ第1ユーザの装置と、
第2ユーザの装置と、
表示制御部と、を備え、
前記第1ユーザの装置は、前記視聴権利付きの前記動画の視聴への招待を前記第2ユーザの装置へ送信し、
前記第2ユーザの装置は、前記動画の視聴への招待を表示させ、
前記表示制御部は、前記第2ユーザの装置において前記招待を受け入れる操作が入力された場合、前記第2ユーザが前記動画の視聴権利を持つか否かに関わらず、前記第1ユーザの装置において前記動画の表示を開始させることと同期して、前記第2ユーザの装置において前記動画の表示を開始させることを特徴とする動画表示システム。
この動画表示システムによると、第2ユーザが動画の視聴権利を持たない場合であっても第1ユーザが持つ視聴権利を使用して、第1ユーザと、その第1ユーザの招待を受諾した第2ユーザとに、同じタイミングで同じ動画を視聴させることができる。これにより、現実の映画館と同様に、一緒に動画を見ているという斬新な視聴体験を各ユーザに提供できる。また、第2ユーザは、動画の視聴権利を購入することが不要であるため、複数のユーザが動画を同期視聴する機会を拡充することができる。
[項目4]
前記第1ユーザの装置は、前記第1ユーザが前記動画の視聴権利を複数持つ場合に、前記視聴権利付きの招待を前記第2ユーザの装置へ送信することが可能であることを特徴とする項目3に記載の動画表示システム。
この動画表示システムによると、第1ユーザが持つ視聴権利を第2ユーザに使用させて、第1ユーザと第2ユーザが動画を同期視聴する場合に、動画の視聴権利を正しく管理することができる。
[項目5]
前記第1ユーザの装置は、前記視聴権利付きの招待と前記視聴権利の付かない招待のいずれかを前記第1ユーザに選択させるためのコンテンツを表示させることを特徴とする項目3または4に記載の動画表示システム。
この動画表示システムによると、第1ユーザと第2ユーザの関係や、視聴権利の所有状況等に応じて、適切な種類の招待を第1ユーザに選択させることができる。
[項目6]
前記第1ユーザの装置と前記第2ユーザの装置はいずれも、仮想空間に設けられたスクリーンにおいて前記動画が再生される表示用画像をヘッドマウントディスプレイに表示させることを特徴とする項目1から5のいずれかに記載の動画表示システム。
この動画表示システムによると、ヘッドマウントディスプレイを使用する第1ユーザと第2ユーザに、映画館で一緒に動画を見ているという感覚を抱かせやすくなる。
[項目7]
所定の動画の視聴権利を持つ第1ユーザの装置であって、
前記動画の視聴への招待を第2ユーザの装置へ送信する招待送信部と、
指示部と、
を備え、
前記第2ユーザの装置は、前記第2ユーザが前記動画の視聴権利を持つ場合に前記招待を受け入れる旨のデータを送信可能なよう構成され、
前記指示部は、前記招待を受け入れる旨のデータが前記第2ユーザの装置から受け付けられた場合、本装置において前記動画の表示を開始させることと同期して、前記第2ユーザの装置において前記動画の表示を開始させるための処理を実行することを特徴とする情報処理装置。
この情報処理装置によると、項目1の動画表示システムと同様の効果を奏する。
[項目8]
所定の動画の視聴権利を持つ第1ユーザの装置であって、
前記動画の視聴への招待であって、前記視聴権利付きの招待を第2ユーザの装置へ送信する招待送信部と、
指示部と、
を備え、
前記第2ユーザの装置は、前記第2ユーザが前記動画の視聴権利を持つか否かに関わらず、前記視聴権利付きの招待を受け入れる旨のデータを送信可能なよう構成され、
前記指示部は、前記視聴権利付きの招待を受け入れる旨のデータが前記第2ユーザの装置から受け付けられた場合、本装置において前記動画の表示を開始させることと同期して、前記第2ユーザの装置において前記動画の表示を開始させるための処理を実行することを特徴とする情報処理装置。
この情報処理装置によると、項目3の動画表示システムと同様の効果を奏する。
[項目9]
所定の動画の視聴権利を持つ第1ユーザの装置が実行する方法であって、
前記動画の視聴への招待を第2ユーザの装置へ送信するステップと、
指示ステップと、
を備え、
前記第2ユーザの装置は、前記第2ユーザが前記動画の視聴権利を持つ場合に前記招待を受け入れる旨のデータを送信可能なよう構成され、
前記指示ステップは、前記招待を受け入れる旨のデータが前記第2ユーザの装置から受け付けられた場合、前記第1ユーザの装置において前記動画の表示を開始させることと同期して、前記第2ユーザの装置において前記動画の表示を開始させるための処理を実行することを特徴とする動画表示方法。
この動画表示方法によると、項目1の動画表示システムと同様の効果を奏する。
[項目10]
所定の動画の視聴権利を持つ第1ユーザの装置が実行する方法であって、
前記動画の視聴への招待であって、前記視聴権利付きの招待を第2ユーザの装置へ送信するステップと、
指示ステップと、
を備え、
前記第2ユーザの装置は、前記第2ユーザが前記動画の視聴権利を持つか否かに関わらず、前記視聴権利付きの招待を受け入れる旨のデータを送信可能なよう構成され、
前記指示ステップは、前記視聴権利付きの招待を受け入れる旨のデータが前記第2ユーザの装置から受け付けられた場合、前記第1ユーザの装置において前記動画の表示を開始させることと同期して、前記第2ユーザの装置において前記動画の表示を開始させるための処理を実行することを特徴とする動画表示方法。
この動画表示方法によると、項目3の動画表示システムと同様の効果を奏する。
【符号の説明】
【0093】
1 エンタテインメントシステム、 3 配信サーバ、 10a 情報処理装置、 10b 情報処理装置、 36 画像生成部、 40 画像出力部、 42 招待送信部、 48 受諾通知部、 74 動画配信部、 100a HMD、 100b HMD。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13