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特許7315477アクセス可能なミリング要素を備えたボーンミル
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-18
(45)【発行日】2023-07-26
(54)【発明の名称】アクセス可能なミリング要素を備えたボーンミル
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/46 20060101AFI20230719BHJP
   A61F 2/28 20060101ALI20230719BHJP
【FI】
A61F2/46
A61F2/28
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019565243
(86)(22)【出願日】2018-05-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-07-27
(86)【国際出願番号】 US2018034700
(87)【国際公開番号】W WO2018218173
(87)【国際公開日】2018-11-29
【審査請求日】2021-05-20
(31)【優先権主張番号】62/511,590
(32)【優先日】2017-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】506410062
【氏名又は名称】ストライカー・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100169018
【弁理士】
【氏名又は名称】網屋 美湖
(72)【発明者】
【氏名】ババリス,ロビン,ビー・ダブリュー
(72)【発明者】
【氏名】ホフマン,アーロン
(72)【発明者】
【氏名】マコームズ,ダニエル・エル
(72)【発明者】
【氏名】ネルソン,デレク・エフ
(72)【発明者】
【氏名】ロルフセン,スティーヴン・エム,ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】ロイ,シャモディップ
(72)【発明者】
【氏名】セレン,アダム・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ワレン,ジェイムズ
(72)【発明者】
【氏名】ロブルースキー,ジェイソン・ジェイムズ
(72)【発明者】
【氏名】ランバース,クリフォード・エドウィン
【審査官】大橋 俊之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/019827(WO,A2)
【文献】特公昭49-035151(JP,B1)
【文献】特開2014-121706(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/46
A61F 2/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータ(38)を含む基部モジュール(32)へ離脱可能に取り付けられるよう構成されているシェル(61)を有し、骨材を骨細片に変換するためのミルモジュール(60)であって、
該シェル(61)は、
骨材をシェル(61)に導入する導入口(152)と、
骨細片を前記シェル(61)から排出する排出口(96)と、
骨材を骨細片に変換するために前記導入口(152)と前記排出口(96)との間の前記シェル(61)に移動可能に配置されたミリング要素(170)であり、基部モジュールモータ(38)が作動することにより前記ミリング要素(170)も作動することになるよう該ミリング要素(170)を前記基部モジュールモータ(38)に取外し可能に取り付けるための特徴部(192)を含むミリング要素(170)と、を備え、
前記シェル(61)は前記基部モジュール(32)へ離脱可能に取り付けられるよう構成されている基礎(62)を有し、前記基礎(62)は前記排出口(96)および取外し可能に前記基礎(62)に取り付けられた蓋(126)を有し、前記蓋(126)は前記シェル(61)の前記導入口(152)を有し、
前記基礎(62)および前記蓋(126)は、前記基礎(62)から前記蓋(126)を取り外すことにより前記ミリング要素(170)にアクセスできるようにまとめて構成され、
前記ミリング要素(170)は、
骨材を骨細片に変換する特徴部(176)を有する切削ディスク(172)と、
前記切削ディスク(172)から延びているシャフト(186)であり、前記切削ディスクに恒久的に取り付けられて前記基礎(62)から前記ミリング要素(170)を取り外す間は保持されるシャフト(186)と、を有する、ミルモジュール(60)。
【請求項2】
前記ミリング要素(170)は、前記シェル(61)の前記基礎(62)に取外し可能に取り付けられている、請求項1に記載の骨材を骨細片に変換するためのミルモジュール(60)。
【請求項3】
前記シャフト(186)は、バネ(187)に操作可能に取り付けられており、
前記シャフトと前記バネ(187)は、前記蓋(126)が前記基礎(62)に正しく取り付けられていない場合は前記切削ディスク(172)を作動させることができないよう、前記蓋(126)が前記基礎(62)に取り付けられていないときは、前記シャフト(186)は駆動スピンドル(40)に取り付けられず、前記シャフト(186)は前記切削ディスク(172)と係合せず、または、前記シャフト(186)は操作可能に機能しないように構成されている、請求項2に記載のミルモジュール(60)。
【請求項4】
前記切削ディスク(172)から延びる前記シャフト(186)は、前記ミリング要素(170)を前記基部モジュール(32)の前記モータ(38)に取外し可能に連結する特徴部(192)を形成している、請求項3に記載のミルモジュール(60)。
【請求項5】
前記シャフト(186)は、ヘッド(188)と、前記ヘッド(188)から下方に延びているステム(190)とを有し、前記ステム(190)は、前記ステム(190)の底面から上方に延び前記ステム(190)の中心から放射方向外方に離間した1つ以上のノッチ(192)を有し、前記1つまたは複数のノッチ(192)は、前記駆動スピンドル(40)が回転することによって前記ミリング要素(170)も同様に回転することになるよう、前記基部モジュール(32)の前記駆動スピンドル(40)の面上の1つまたは複数の補完的な歯と係合する、請求項4に記載のミルモジュール(60)。
【請求項6】
前記蓋(126)は、内面(129)および側壁(131)を画定するドーム型のキャップ(128)を有し、
前記キャップ(128)は、前記キャップ(128)の前記側壁から放射方向外方に突出している1つまたは複数のタブ(130)を有し、前記1つまたは複数のタブ(130)は、前記キャップ(128)が前記基礎(62)の開口(75)に配置されて回転するときに各タブ(130)が前記基礎(62)のそれぞれのノッチ(106)内を回転し前記ノッチ(106)と一体になって前記蓋(126)を前記基礎(62)に正しく取り付けるよう、配置および寸法決めされている、請求項1に記載のミルモジュール(60)。
【請求項7】
前記蓋(126)は、内面(129)、側壁(131)、およびキャップ(128)の外周に配置された最外側リング(146)を画定するドーム型のキャップ(128)を有し、前記蓋(126)の最外側リング(146)は、前記基礎(62)に装着されたときに前記基礎(62)の段(88)に対して着座している、請求項1に記載のミルモジュール(60)。
【請求項8】
前記蓋(126)は、内面(129)および側壁(131)を画定するドーム型のキャップ(128)を有し、前記キャップ(128)は、該キャップ(128)の前記内面(129)から下方に延びている1つまたは複数のリブ(143、145)を有し、該リブ(143、145)は、前記ミルモジュール(60)の稼働中、骨材を前記ミリング要素(170)の切削ディスク(172)に押し込み、骨材が前記キャップ(128)の前記内面(129)上に蓄積することを防ぐ、請求項1に記載のミルモジュール(60)。
【請求項9】
基部モジュール(32)およびミルモジュール(60)を含むモジュール式ボーンミルシステム(30)を用いて骨材を骨細片に変換する方法であって、
前記ミルモジュールは、モータ(38)を含む基部モジュール(32)へ離脱可能に取り付けられるよう構成されているシェル(61)を有し、骨材を骨細片に変換するためのミルモジュール(60)であって、
該シェル(61)は、
骨材をシェル(61)に導入する導入口(152)と、
骨細片を前記シェル(61)から受けトレイ(220)に排出する排出口(96)と、
骨材を骨細片に変換するために前記導入口(152)と前記排出口(96)との間の前記シェル(61)に移動可能に配置されたミリング要素(170)であり、基部モジュールモータ(38)が作動することにより前記ミリング要素(170)も作動することになるよう該ミリング要素(170)を前記基部モジュールモータ(38)に取外し可能に取り付けるための特徴部(192)を含むミリング要素(170)と、を備え、
前記シェル(61)は前記基部モジュール(32)へ離脱可能に取り付けられるよう構成されている基礎(62)を有し、前記基礎(62)は前記排出口(96)および取外し可能に前記基礎(62)に取り付けられた蓋(126)を有し、前記蓋(126)は前記シェル(61)の前記導入口(152)を有し、
前記基礎(62)および前記蓋(126)は、前記基礎(62)から前記蓋(126)を取り外すことにより前記ミリング要素(170)にアクセスできるようにまとめて構成され、
前記ミリング要素(170)は、
骨材を骨細片に変換する特徴部(176)を有する切削ディスク(172)と、
前記切削ディスク(172)から延びているシャフト(186)であり、前記基礎(62)から前記ミリング要素(170)を取り外す間は保持されるように構成されているシャフト(186)と、を有し、
前記方法は、
前記導入口(152)を通じて前記シェル(61)に骨材を導入するステップと、
骨材を骨細片に変換し、前記排出口(96)を通じて骨細片を排出するよう前記ミリング要素(170)を作動させるステップと、
前記ミリング要素(170)の作動および前記排出口(96)を通じた骨細片の排出に続いて、前記蓋(126)を開けるステップと、
前記ミリング要素(170)の表面から残留骨細片を採取するステップと
を含む方法。
【請求項10】
前記ミリング要素(170)の表面から任意の残留骨細片にアクセスするために前記基礎(62)から前記ミリング要素(170)を取り外すステップをさらに含む、請求項9に記載の骨材を骨細片に変換する方法。
【請求項11】
前記ミリング要素(170)が、切削ディスク(172)と、前記基礎(62)から前記ミリング要素(170)を取り外す間は保持されるように構成されたシャフト(186)とを有し、前記基礎(62)から前記ミリング要素(170)を取り外すステップは、さらに、前記シャフト(186)の下端を押し上げることを介して前記ミリング要素(170)を取り外すこととして定義される、請求項9または10に記載の骨材を骨細片に変換する方法。
【請求項12】
前記シャフト(186)を前記ミリング要素(170)のハンドルとして使用するステップをさらに含み、それにより、前記切削ディスク(172)に接触が必要となる程度を低減する、請求項11に記載の骨材を骨細片に変換する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、2018年5月25日に出願された国際出願番号PCT/US2018/034700の国内段階であり、2017年5月26日に出願された米国仮特許出願第62/511,590号の優先権およびすべての利益を主張する。これらの出願の全内容が引用により本明細書に組み入れられる。
【0002】
本開示は、一般的に、骨細片(bone chips)を形成するために外科手術で使用されるボーンミルに関する。さらに詳細には、本開示は、概して、ミリング要素に付着する骨細片を除去するためにアクセス可能なミリング要素を含むボーンミルに関する。
【背景技術】
【0003】
一部の外科手術において、細片サイズの骨を健全な骨に隣接して充填材として用いる。例えば、脊椎固定術では、粉砕された細片を含む複合物を移植したロッドの周りに配置することが知られている。このロッドは、互いに隣接する椎骨を一直線に保持するものである。この複合物は、椎骨を形成している組織がロッドの周囲に骨の基礎を形成するように成長する際のラティスとして役立つものである。この基礎は、ロッドに加えられる負荷を分散させることになる。また、骨細片は、椎間板腔内または椎間板腔に配置されたケージ内に配置されることもある。
【0004】
また、骨細片は、成形外科手術および口腔外科手術において、充填材および/または成長形成ラティスとして用いられている。骨細片がこれらの手術において充填材および/または成長形成ラティスとして用いられる理由は、その骨を形成しているタンパク質が、隣接する生きた骨細胞の芽細胞が新しい骨を形成するための補給材として機能するからである。
【0005】
骨細片のための理想的な骨材源は、その骨細片が装填されることになる患者自身である。この理由は、患者自身の骨は、ドナー骨よりも患者の免疫系によって拒絶されにくいからである。従って、骨細片が必要とされる手術では、骨材は、多くの場合、患者の骨の1つから採取されるが、この場合、典型的には、0.25~3cmの小さい骨片を切除すれば十分である。患者の他の部分への移植のために患者から切除される骨は、自家移植骨細片と呼ばれている。
【0006】
自家移植骨材の骨細片への変換は、2段階プロセスと考えられる。プロセスの最初の段階において、採取した骨を清浄にし、靭帯および骨細片を形成するのに適していない他の軟組織を除去する。次いで、清浄になった骨を、骨細片に粉砕あるいはミリングする。本出願人による特許文献1および2は、骨材を骨細片に変換することができる電動式ボーンミルを開示している。これらの文献は、参照することによって、本明細書に組み込まれる。一般的に、特許文献1および2に記載のボーンミルは、上部開口と第1および第2の下部開口とを有するハウジングを含む。第1下部開口は、上部開口の下方に位置している。第2下部開口は、第1下部開口の内側に位置している。切削ディスクと呼ばれることもあるミルヘッドが、上部開口と下部開口の間のハウジングに回転可能に配置されている。ハウジングは、基部モジュールに離脱可能に連結されるよう形作られている。基部モジュール内には、モータが設けられている。モータは、スピンドルを回転させる。ミルが基部モジュール上に着座したとき、スピンドルは第2下部開口を通じてミルヘッドに係合する。したがって、スピンドルが回転することによって、ミルヘッドも同様に回転することになる。第1下部開口の下方に位置するようにハウジングに取り付けられているのは、受けトレイである。
【0007】
上記のミルを使用して、骨材を上部開口に挿入すると同時にミルヘッドを回転させることにより、骨細片を形成する。ミルヘッドは、骨材を上部開口に隣接する静止衝突面に対して押し付けるように設計されている。骨材を衝突面に対して押し付けることにより、比較的大容量の骨材を複数の小容量の骨細片にせん断する。骨細片の多くは、ミルヘッドの開口を通過して、第1下部開口を通じて受けトレイに落ちる。ミリングプロセスが終了すると、受けトレイをハウジングから取り外す。受けトレイに保持されている骨細片は、外科医が充填に使用することができる骨細片である。
【0008】
上述したミルは、骨材をより小さなサイズの骨細片に変換するための外科手術に有用な部材である。
【0009】
骨材を採取して骨細片に変換する際、必要量の骨細片を供給するために必要な量以上の骨材を採取しないことが理想である。何故なら、患者から採取される骨材の量を最小化することで、骨材が採取された骨およびその骨を包囲する組織に対する外傷も同様に最小化されるからである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】米国特許第2009/0118735号明細書/国際特許出願公開第2009/061728A1号パンフレット
【文献】米国仮特許出願第62/197,780号、国際出願番号PCT/US2016/044386
【発明の概要】
【0011】
本開示は、特許請求の範囲に詳細に記載されている。本開示の上記の特徴およびさらに他の特徴ならびに利得は、添付の図面と併せて以下の詳細な説明を読むことによって、理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本開示のボーンミルが、ボーンミルを作動可能な基部モジュールにどのように離脱可能に取り付けられているかを示す分解図である。
図2】本開示のミルの電気構成部品およびミルヘッドと一体のマーカのブロック図である。
図3】本開示のボーンミルの分解図である。
図4】ボーンミルのシェル基礎の斜視図である。
図5図3基礎の上面図である。
図6図3基礎の側面図である。
図7図3基礎の断面図である。
図8】ボーンミルのシェルの蓋の斜視図である。
図9】蓋の上面図である。
図10】蓋の断面図である。
図11】蓋の底面図である。
図12】ミリング要素が取り付けられているシャフトの上部の斜視図である。
図13】ミリング要素が取り付けられているシャフトの底部の斜視図である。
図14】ボーンミルのプランジャーの斜視図である。
図15】受けトレイおよび受けトレイに取り付けられたマーカの斜視図である。
図16A】基礎に取り付けられた蓋を含み、その間に、切削ディスク、シャフト、およびバネを含む切削要素を有する、ミルモジュールの斜視図である。
図16B図16Aのミルモジュールの線A?Aに沿った断面図である。
図17A】基礎に取り付けられていない蓋と、切削ディスク、シャフト、およびバネを含む切削要素とを含むミルモジュールの斜視図である。
図17B図17Aのミルモジュールの線A?Aに沿った断面図である。
図18A】基礎に取り付けられた蓋を含み、その間に切削ディスク、シャフト、およびバネを含む切削要素を有する、ミルモジュールの斜視図である。
図18B図18Aのミルモジュールの線A?Aに沿った断面図である。
図18C図18Aおよび図18Bのシャフトおよびバネの拡大斜視図である。
図18D図18Cのシャフトおよびバネの線B?Bに沿った断面図である。
図19A】基礎に取り付けられていない蓋と、切削ディスク、シャフト、およびバネを含む切削要素とを含むミルモジュールの斜視図である。
図19B図19Aのミルモジュールの線A?Aに沿った断面図である。
図19C図19Aおよび図19Bのシャフトおよびバネの拡大斜視図である。
図19D図19Cのシャフトおよびバネの線B?Bに沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示のボーンミルは、可能な限り、ミリングプロセス中に生成された骨細片(bone chips)が確実に回収されるように構築される。これにより、可能な限り、粉砕またはミリングされた一定量の骨材に対して、最大量の骨細片が、骨細片の使用を要する外科手術のために利用できるようにする。
【0014】
本開示のボーンミルは更に、ボーンミルが適切に使用されていない場合に、骨材を骨細片に変換するミリング要素が作動できない可能性を低減するよう、設計されている。これにより、ボーンミルが適切に構成されていない場合、ミリング要素が作動することにより損傷または物理的損害が発生してしまう可能性を実質的に排除する。
【0015】
本開示は、ハウジングを含むボーンミルに関する。ハウジングは、少なくとも導入口を含む。ミリング要素は、導入口の下方に位置している。ミリング要素は、骨材を骨細片に変換する。本開示の一つの態様では、ミリング要素は、突当プレートに骨材を押し付けるように形作られている。突当プレートは、ハウジングと一体であるか、ハウジングに固定されている。骨材を突当プレートに対して押し付けるというミリング要素の働きの結果として、骨材が、骨材よりもサイズ/体積が小さい骨細片にせん断される。ほとんどの骨細片は、ミリング要素の下方に落下する。本開示の多くの態様において、骨細片は受けトレイに落下する。受けトレイは、ハウジングから取外し可能である。
【0016】
本開示のボーンミルは、ハウジングが、取外し可能な蓋が取り付けられている基礎からなるようにさらに設計されている。蓋の取外しが可能であるため、ミリング要素にアクセスすることが可能である。蓋を取り外すと、以前蓋で覆われていた基礎の開口を通じてミリング要素を取り外すことができる。本開示の多くの態様では、ミリング要素はハンドルを含む。
【0017】
本開示のミリング要素を使用して骨細片が形成されると、蓋が取り外される。ミリング要素が、ハウジングから取り外される。スクレーパなどの適切な工具を使用して、ミリング要素に付着した骨細片をミリング要素から掻き落とし、骨細片を保持する容器に入れる。典型的には、この処置の間、そうでなければ捨てられていたであろう骨細片を回収する人物が、典型的にはミリング要素をハンドルによって保持する。
【0018】
本開示のさらなる特徴は、検出部品が蓋に取り付けられていることである。切削要素を作動させるために使用されるユニット内の補完的なセンサが、検出部品の有無を検出する。検出部品の存在が検出されない場合、ユニットは、蓋が基礎に適切に固定されていない状態にボーンミルがあると解釈する。したがって、ユニットは、ボーンミルを作動させない。
【0019】
本開示の多くの態様では、骨細片が落ちる容器は、受けトレイの受けベースンまたは空所である。受けトレイは、ハウジングに取外し可能に取り付けられている。本開示のこれらの態様では、蓋に取り付けられた検出部品とは別の検出部品が、受けトレイにしばしば設けられている。本開示のこれらの態様では、駆動ユニットにあるセンサがいずれかの検出部品を検出するためには検出部品が互いに位置整合されなくてはならないよう、ボーンミルが設計されている。センサがいずれかまたは両方の検出部品の存在を検出しない場合、ボーンミルは動作しない。これは、ミリングプロセスを実行する個人に対して、蓋が基礎に固定されていない状態および/または受けトレイがハウジングに正しく着座していない状態にボーンミルがある可能性を警告している。
【0020】
本開示のいくつかの態様では、ハウジングはさらに、導入口が取外し可能な蓋に形成されるように構築されている。本開示のいくつかの態様では、ハウジングはさらに、基礎に排出口が存在し、排出口を通じて骨細片が受けトレイに落下するよう構築されている。本開示のこの態様のいくつかの実施形態では、排出口は少なくとも部分的に導入口と位置整合されている。
【0021】
本開示のいくつかの実施形態では、ハウジングは、ミリング要素を駆動する基部モジュールへのミルモジュールの離脱可能な連結を容易にする特徴部を含む。本開示のこれらの実施形態では、ミリング要素には、ミリング要素を作動させる駆動スピンドルにミリング要素を離脱可能に連結する特徴部が形成されている。ミリング要素を駆動スピンドルに離脱可能に連結するこれらのミリング要素駆動特徴部は、その目的のために部分的に存在するハウジングの特定の開口を通じてアクセス可能である。
【0022】
本開示のいくつかの態様では、ミリング要素は、ハウジング内で回転する。本開示のこの態様のいくつかの種類では、シャフトは、ミリング要素を回転させるために駆動スピンドルの回転運動をミリング要素に伝達する。本開示のこれらの実施形態では、シャフトは二機能を有する。シャフトは、駆動リンクとして機能することに加えて、ミリング要素に付着した骨細片が回収されるときに保持されるハンドルとして機能する。
【0023】
ここで図面を参照すると、いくつかの図面を通して同様の数字は同様の部品を示しており、新規で有用なボーンミル30を図1に示す。ボーンミル30は、本明細書ではボーンミリングシステム(「システム」)30とも呼ばれる。システム30はモジュール式である。システム30は、ミルヘッドとも呼ばれるミルモジュール60が取外し可能に取り付けられている基部モジュール32を含む。
【0024】
基部モジュール32は、基部シェル34を含む。基部シェル34は、基部モジュール32のハウジングである。基部シェル34は上面36を有する。基部シェル34の内部には、破線の円筒で表されるモータ38がある。また、基部シェル34の内部には駆動スピンドル40がある。駆動スピンドル40は、基部シェル34の上面36の開口を貫通しているヘッドを有する。モータ38は、駆動スピンドル40を駆動する。ミルモジュール60が基部モジュール32に取り付けられると、駆動スピンドル40はミリング要素170と係合する。駆動スピンドル40が回転することによって、ミリング要素170も同様に回転することになる。
【0025】
基部モジュール32は、複数のタブ44(図1に示す2つのタブ)を含むことができる。タブ44は、上面36の下方で基部シェル34の外に延びシェル34内に戻るよう、基部シェル34に移動可能に取り付けられている。単一のファントムバーで示されるリンケージアセンブリ46が、基部シェル34に配置されている。通常、タブ44は基部シェル34の外方に位置している。リンケージアセンブリ46は、指レバー48と協働してタブ44を基部シェル34内に選択的に引き込む。指レバー48のうち特定された一つは、基部シェル34の外側に移動可能に取り付けられている。指レバー48は、リンケージアセンブリ46に接続されている。連携して、タブ44、リンケージアセンブリ46、および指レバー48は、タブが外方に延びるように構成されている。指レバー48の変位の結果として、リンケージアセンブリ46は、タブ44を基部シェル34内に引き込む。
【0026】
また、基部シェル34に取り付けられている制御ボタン52を示す。制御ボタン52は、制御回路の一部であり、その構成部品を図1および2に示す。制御回路には、センサ54も含まれている。センサ54は、基部シェル34において上面の下方に配置されている。図1において、センサ54は、ファントムディスクとして図1に示されている。センサ54は、磁場またはセンサに隣接する他のインジケータの有無を検出する。したがって、例えば、センサ54はホール効果センサであってもよい。センサ54から出力される信号と同様に、制御ボタン52の状態が、基部シェル34に配置された制御装置56に適用される。制御装置/制御ユニット56は図1には示されていないが、図2のブロック図に示されている。制御装置56は、電源とモータ38との間に接続されている。電源は図2に示されてるが、電源の具体的な構造は本開示の一部ではないことが理解されよう。制御装置56は、モータ38への電流の印加を調整して、モータ38を作動させる。システム30の多くの構造において、制御装置56は、ボタン52が押し下げられている時間中のみモータ38を作動させる。
【0027】
図3に示すように、ミルモジュール60は、蓋126が取外し可能に取り付けられる基礎62を含む。基礎62および蓋126は、連携して、ミルモジュール60のハウジングまたはシェル61を形成する。シェル61は、基部モジュール32へ離脱可能に取り付けられるよう構成されている。シェル61は、骨材をシェル61に導入する導入口152と、骨細片をシェル61から排出する排出口96とを有する。骨材を骨細片に変換するために、ミリング要素170が、導入口152と排出口96との間のシェル61に移動可能に配置されている。ミリング要素170は、基部モジュールモータ38が作動することによってミリング要素170も作動することになるよう、当該ミリング要素170を基部モジュールモータ38に取外し可能に取り付ける特徴部を含む。
【0028】
ミルモジュール60の基礎62は、基部モジュール32へ離脱可能に取り付けられるよう構成されている。図4乃至7に示すように、基礎62は、基部の底部を形成するリム64を含んでもよい。リム64は、基部モジュール32の上面36の外周に沿って着座するように寸法決めされている。リム64には、複数の開口66が形成されている。ミルモジュール60が基部モジュール上面36上に着座するとき、基部モジュール32と一体の各タブ44が、開口66内に着座し貫通できるよう、ミルヘッド基礎62は形成されている。すなわち、基礎62は、複数の開口66を有するリム64を含み、基部モジュール32の上面36の外周に沿って着座するように寸法決めされ、着座すると、基部モジュール32上の複数のタブ44が、複数の開口66を貫通して複数の開口66と一体となり、ミルモジュール60を基部モジュール32に正しく取り付ける。側壁68は、リム64から上方かつ内方に延びている。開口70は、側壁68のうち一つを貫通している。基部モジュール32は、上部パネル74を有するようにさらに形成されている。上部パネル74は、最上部の側壁68の上端から内方に延びている。上部パネル74は、開口76を有するようにさらに形成されている。開口76は、開口70から内方に延びている空所に開口している。
【0029】
ミルモジュール60の基礎62は、上部パネル74の下方に位置する略円形であり得る凹面92を有するようにさらに形成されている。基礎62は、凹面92に2つの開口があるよう形成されている。開口、開口94は、円形であり、凹面92の中心と同心である。
【0030】
基礎62は、排出口96を含む。排出口96は、凹面92の外周から内方に延びている。排出口96は、開口70から内方に延びているパネル74、92の下方の空所に開口している。リング98は、凹面92から上方に延び、開口94を周方向に包囲している。リング98は、開口94と排出口96との間のバリアとして機能している。基礎62は、同様に凹面92から上方に延びている第2リング102を有する。リング102は、凹面92の外周のすぐ内側に位置している。リング102は、凹面92の周囲に周方向に延びていない。代わって、排出口96がリング102を遮っている。
【0031】
基礎62は、2つの段84および88で形成することができ、これらの段84および88は、上部パネル74から凹92を懸垂するミルヘッドの移行的な構造部品である。段84および段88は、凹92が位置している上部パネル74の開口75の周りに円弧状に延びている。最上段である段84には、(部番が付されていない)蹴上げが含まれている。この蹴上げは、上部パネル74の平面に直交した段84の構造的特徴部であり、重力基準面では、上部パネルから下方に延びている。段88の蹴上げは、段88の外側縁から段84の内側縁まで上方に延びている、段88の構成部品である。基礎62は、段88がリング102から放射方向外方に離間するように形成されている。さらに、凹面92に対して、段88がリング102の上面の上に位置することを理解されたい。
【0032】
基礎62は、開口75を画定する上部パネル74の周囲から内方に延びる複数のノッチ106を有するようにさらに形成されている。各図4、5、および7において、1つのノッチ106のみが示されている。各ノッチ106が存在する場所では、段84の蹴上げは、ノッチが存在しない場合に蹴上げが位置する場所の放射方向外方に位置する。また、各ノッチ106が存在する場所では、隣接する段84は、ノッチが存在しない段84の隣接する部分の放射方向外方に延びている。各ノッチ106に隣接して、段84の蹴上げに凹み107がある。各凹み107は、ノッチ106と一体であるノッチ106の端部から円弧状に延びている。
【0033】
基礎62は、3つのノッチ106を有するように形成されており、3つのノッチ106は、それぞれ独自に、対となる凹み107を有する。中央位置ノッチ106が、開口70から最も離れたノッチである。中央位置ノッチ106の両側に位置するノッチ106は、中央位置ノッチからそれぞれ90°離間している。具体的なノッチ106は、詳細には示されない。
【0034】
基礎62は、第4のノッチであるノッチ108があるようにさらに形成されており、ノッチ108は、開口75を画定する上部パネル74の部分から外方に延びる。ノッチ108は、基礎62に形成されており、したがって、開口94に対して、中央位置ノッチ106に直径方向において対向している。基礎62は、ノッチ108が蹴上げ82と段84を遮るよう、形成されている。パネル110は、ノッチ108の基部を画定している。パネル110は、段84と一体の蹴上げ82から放射方向外方に位置している側パネルの内面と、蹴上げ86の外面との間に延びている。パネル110は、ノッチ108の基部全体の下方には延びていない。代わって、パネル110には開口112がある。ノッチ108から、開口70から内方に延びる空所への入り口を提供するよう、開口112は位置している。
【0035】
基礎62は、凹92から下方に延びている管状スリーブ116を有するようにさらに形成されている。より詳細には、スリーブ116は、開口94の周囲を画定するパネルの部分の周りに延びるように、凹92から下方に延びている。システム30は、ミルモジュール60が基部モジュール32に取り付けられたときに、92とスリーブ116が駆動スピンドル40と同軸になるように設計されている。
【0036】
基礎62はまた、蓋126を含む。蓋126は、基礎62に取外し可能に取り付けられている。蓋126は、シェル61の導入口152を含む。基礎62および蓋126は、基礎62から蓋126を取り外すことによりミリング要素170にアクセスできるようにまとめて構成されている。以下で詳細に説明するように、ミリング要素170は、シェル61の基礎62に取外し可能に取り付けられている。
【0037】
図8乃至図11に最もよく示されている蓋126は、内面129を画定する円板状のキャップ128を含む。一実施形態では、円板状のキャップ128はドーム型である。キャップ128は、開口75に収まるよう形作られている。より詳細には、キャップ128の外周は、段84に着座するように寸法決めされている。キャップ128は、キャップ128の円筒形側壁131から放射方向外方に突出している1つまたは複数のタブ130を含む。1つまたは複数のタブ130は、キャップ128が基礎62の開口75に配置されて回転するときに各タブ130が基礎62のそれぞれのノッチ106内を回転してノッチ106と一体となって蓋126を基礎62に正しく取り付けるよう、配置および寸法決めされている。例えば、図示の実施形態では、3つのタブ130がキャップ128の円筒形側壁131から放射方向外方に突出している。タブ130は、キャップ128が開口75に着座すると、各タブ130がノッチ106の個々のものに着座し回転可能なように配置および寸法決めされている。すなわち、ボーンミルを形成する構成部品は、キャップ128が回転して開口75に入ることができるよう形作られ、また蓋126が回転したときにタブ130がノッチ106内を回転可能でありノッチ106と一体になるように形作られている。
【0038】
第4のタブであるタブ136は、キャップ128の円筒形側壁131から放射方向外方に延びている。基礎62および蓋126は、キャップ128が開口75に着座すると、タブが着座しノッチ108において回転可能なようにまとめて構築されている。つま先138が、タブの一端から下方に延びている。基礎62および蓋126はさらに、キャップ128が回転すると高さが低くされた区域134がノッチ106内に着座して骨洗浄室を封止するように、且つつま先138が基礎の開口112上に位置整合されてボーンミル30が使用できるように形作られている。
【0039】
第1検出部品140、例えば磁石は、つま先138の開口に配置されている(開口には、部番が付されていない)。すなわち、1つまたは複数のタブ130のうち1つは、磁石140を中に配置され、タブ130の一端から下方に延びているつま先138を含んでおり、キャップ128が基礎62の開口75に配置され、蓋126が基礎62に正しく取り付けられるように回転されたとき、つま先138は、蓋126が基礎62に正しく取り付けられたときに基礎62の開口112上で位置整合する。第1検出部品の他の位置も考察する。
【0040】
キャップ128は、キャップ128の内面129から下方に延びている1つまたは複数のリング142、144、および146を含む。リング142、144、および146のそれぞれは、キャップ128と同心である。リング142は、最内側リングである。蓋126が基礎に着座したときに、蓋リング142が、基礎62と一体のリング98によって画成された空間から±2mm以下の間隔で離間するよう、蓋126は形成されている。通常、リング142は、完全ではないにしても、少なくとも部分的にリング98と重なる。リング144は中間リングである。リング144は、リング142の放射方向外方に位置している。蓋126が基礎上に着座したときに、リング144が、基礎62と一体のリング102によって画成された空間から±2mm以下の間隔で離間するよう、蓋126は形成されている。通常、リング144は、完全ではないにしても、少なくとも部分的にリング102と重なる。リング146は、リング146の放射方向外方に位置している。
【0041】
ミルモジュール60を形成する構成部品は、蓋126が基礎62に装着されたときにリング146が段88に対して着座するよう、形作られている。すなわち、最外側リング146は、キャップ128の外周に配置され、基礎62に装着されたときに基礎62の段88に対して着座している。
【0042】
キャップ128は、その内面129から下方に延びている1つまたは複数のリブ143、145を含む。リブ143、145は、ボーンミル30の稼働中、骨材をミリング要素170の切削ディスク172に押し込み、骨材がキャップ128の内面129または切削ディスク172の表面上に蓄積することを防ぐ。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリブ145は、中間リング144から内方に延び、リブ145が延びる中間リング144上の位置から離れる方向に傾斜するが、最内側リング142までは延びておらず、少なくとも1つのリブ143は、切削ディスク172の回転方向に湾曲している。さらに、いくつかの実施形態では、少なくとも1つのリブ143は、最内側リング142から内方に延び、リブ145が延びる最内側リング142上の位置から離れる方向に傾斜するが、中間リング144までは延びておらず、少なくとも1つのリブ143は、切削ディスク172の回転方向に湾曲している。
【0043】
図11において、リブ143が、リング142から外方に延びている。リブ143が外方に延びるにつれて、リブは、リブが延びるリング上の位置から離れる方向に傾斜している。2つのリブ145が、リング144から内方に延びている。各リブ145が内方に延びるにつれて、リブは、リブが延びるリング144上の点から離れるように湾曲している。本開示の図示された態様では、リブ143はリング144まで延びていない。リブ145は、リング142まで延びていない。リブ143および145のそれぞれは、キャップ128の内面から下方に突出していることを理解されたい。各リブ143および145は、関連するリング142および144からそれぞれ時計回りに離れるように湾曲していることを理解されたい。より詳細には、各リブ143および145は、切削ディスク172の回転方向に、且つ切削ディスク172上の切削スカラップ176の中心リングの部分に向かって湾曲している。
【0044】
本開示のいくつかの態様では、各リブ143および145がキャップ128の内面129から下方に延びている距離は、関連するリング142および144がそれぞれ同じ表面から下方に延びている距離よりも短い。本開示のいくつかの態様では、各リブ143および145が、関連するリング142および144それぞれから離れるように延びるにつれ、その程度まで、リブはキャップから下方に延びている。したがって、リブが延びるリングに隣接して、リブは最大の高さを有する。リング142または144から離れて延びると、リブ143または145の高さが減少する。リブ145のうち第1リブは、導入口152まで延びている。リブ143、および導入口152から離れて終端するほうのリブ145である第2リブ145は、それぞれ先細になっている。
【0045】
キャップ128はまた、導入口152を有するよう形作られている。キャップ128は、キャップが基礎62に位置したときに、導入口152が開口94と位置整合し、且つ開口94の上に位置するように形成されている。キャップ128はまた、空所154を有するように形成されている。空所154は、導入口152に境するキャップ128の内面129から上方に延びている。
【0046】
蓋126はまた、供給スリーブ156を含む。供給スリーブ156は、キャップ128の外面から上方に延び、導入口152を包囲している。
【0047】
2つの平行なブラケット160もまた、蓋126の一部である。供給スリーブ156と同様に、ブラケット160はキャップ128の外面から上方に延びている。各ブラケット160はL字型である。より具体的には、各ブラケット160の長い区域は、キャップ128から上方に延びている。各ブラケット160の短い区域、つまり長い区域と直交している区域は、互いに向かい合っている。図9のみに示すストッパ162も、キャップ128から上方に延びている。蓋126は、ストッパ162がブラケット160間の空間と位置整合し且つブラケット間の空間から離間した位置から上方に延びるよう、形成されている。ストッパ162は、平面形状であり、ブラケット160の長い区域の平行平面と直交した平面に位置している。
【0048】
図3にのみ示す突当プレート164が、蓋126に強固に取り付けられている。より詳細には、突当プレート164は、キャップ128内部の空所154に固定されている。ミルモジュール60を形成する構成部品は、突当プレート164がキャップ128の導入口152の周囲のすぐ下方に位置している表面166を有するよう構築されている。
【0049】
図3にのみ示すミルヘッド6のミリング要素170は、円形状の平面切削ディスク172を含む。他の形状、すなわち非円形形状のミリング要素170も考えられる。切削ディスク172の中心周りに、4つの互いに等角度で離間した開口174が位置しており、うち1つの開口のみを示す。切削ディスク172は、骨材を骨細片に変換する特徴部を含む。すなわち、切削ディスク172はさらに、多数の切削スカラップ176を有するよう形成されており、うち1つの切削スカラップを示す。切削ディスクは、各切削スカラップ176と一体で、かつ長手方向においてスカラップ176と軸方向に真っ直ぐに並んでいる貫通開口180を有する。より詳細には、切削ディスク172は、各切断スカラップ176がミリング要素の平坦な上面の上に延びるように、形成されている。スカラップ176は、切歯178を画定するよう加工されており、うち1つの切歯を示す。各切歯178は、隣接する開口180のパラメータを部分的に画定している。
【0050】
図12および図13に最もよく示されているミリング要素170の一部でもあるシャフト186は、切削ディスク172の中心から下方に延びている。典型的な実施形態では、シャフト186は、切削ディスク172に恒久的に取り付けられている。シャフト186は、切削ディスク172および駆動スピンドル40に接続し、基礎62からミリング要素170を取り外す間は切削ディスク172に取り付けられたままであり、保持されるように構成されている。そのため、シャフト186は、切削ディスク172から延びており、またシャフト186は、ミリング要素170を基部モジュール32のモータ38に取外し可能に連結する特徴部192を形成している。シャフト186は、略円筒形状である。シャフト186は、ヘッド188を有するように形成されている。シャフトヘッド188は、ヘッドが基礎62と一体であるスリーブ116内に着座して回転できる直径を有している。円筒状ステム190は、ヘッド188の下方に延びている。ステム190は、ヘッド188の直径よりも小さい直径を有する。駆動軸40に面するステム190の底端には、スピンドルに離脱可能に係合するための特徴部が形成されている。一実施形態では、ステム190は、ステム190の底面から上方に延び、ステム190の中心から放射方向外方に離間した1つ以上のノッチ192を含み、1つまたは複数のノッチ192は、駆動スピンドル40が回転することによってミリング要素170も同様に回転することになるよう、基部モジュール32の駆動スピンドル40の面上の1つまたは複数の補完的な歯と係合する。例えば、本開示の図示された態様では、この特徴部は、ステム190の基部から上方に延びる3つの互いに等角度で離間したノッチ192からなる。ここで図3を参照すると、切削ディスク172は、シャフト186のヘッド188上の補完的な穴175と並んだ切削ディスク172の中心から放射方向外方に離間した少なくとも1つの開口174を含む。図3において、中心を外れた4つの開口174は、中心を外れた4つの開口175(図12にも示される)に対応する。少なくとも1つのピン196であって、図3にそのうちの2つが示されているピン196が、シャフト186が回転することによって切削ディスク172も同様に回転することになるよう、各開口174を通じて補完的な穴175に操作可能に挿入されている。うち2つを図3に示すこれらの複数のピン196は、シャフトヘッド188の上面から上方に、且つ切削ディスク172の中心を外れた開口174を通って延びている。ヘッド198を有する中央ピン197が、前記切削ディスクの中央開口199に挿入されている。中央ピン197が中央開口199に挿入されている実施形態において、中央ピン197は、シャフト186の中央穴200内に延びている。したがって、中央ピン197は、シャフト186を切削ディスク172に保持する。
【0051】
図3にのみ示す管状ブッシュ202が、シャフトステム190の外面とスリーブ116の内面との間に延びている。ブッシュ202は、ポリオキシエチレン、UHMWプラスチック、ナイロン、PEEKまたは半結晶性PETなどの低摩擦ポリマーから形成されている。ブッシュ202は、静止スリーブ116と回転シャフト186との間の低摩擦境界面として機能する。
【0052】
いくつかの実施形態では、ミリング要素170は、シャフト186と協働するバネ187も含む。そのような実施形態では、シャフト186およびバネ187はまとめて構成されており、その結果、蓋126が基礎62に正しく取り付けられていない場合はミリング要素170および/または切削ディスク172を作動させることができないよう、蓋126が基礎62に取り付けられていないとき、シャフト186は駆動スピンドル40に取り付けられず、シャフト186は切削ディスク172と係合せず、または、シャフト186は操作可能に機能しない。
【0053】
例えば、図16および17の実施形態では、バネ187は、シャフト186の外表面とブッシュ202との間に配置されており、シャフト186およびバネ187は、蓋126が基礎62に取り付けられていないときにシャフト186が駆動スピンドル40に取り付けられないよう、まとめて構成されている。図16Aおよび図16Bは、蓋126とシャフト186とを有するミルモジュール60を示しており、蓋126は、基礎62に適切に取り付けられており、シャフト186は、モータが作動することによりミリング要素170も作動することになるよう、ミリング要素170を基部ユニットモータ38に取外し可能に取り付けるための複数の特徴部192を介して駆動スピンドル40と係合している。すなわち、図16Bでは、駆動スピンドル40が回転することによって蓋126が基礎62に適切に取り付けられている限りはミリング要素170も同様に回転することになるよう、1つまたは複数のノッチ192は、基部モジュール32の駆動スピンドル40の面上の1つまたは複数の補完的な歯と係合している。対照的に、図17Aおよび17Bは、基礎62に取り付けられていない蓋126を有するミルモジュール60を示しており、したがって、シャフト186は、モータが作動してもミリング要素170が作動することのないよう、ミリング要素170を基部ユニットモータ38に取外し可能に取り付けるための特徴部192を介して駆動スピンドル40と係合していない。すなわち、図17では、蓋126が基礎62に適切に取り付けられていないので、1つまたは複数のノッチ192は、駆動スピンドル40が回転することによってミリング要素170も同様に回転することになるよう基部モジュール32の駆動スピンドル40の面上の1つまたは複数の補完的な歯と係合していない。
【0054】
別の例として、図18および19の実施形態では、バネ187はシャフト186内に配置され、シャフト186は第1部分Aおよび第2部分Bを含む。この実施形態では、部分AおよびBは協働して、蓋126が基礎62に正しく取り付けられていない場合は、シャフト186は操作可能に機能せず、切削ディスク172を作動させることができないことを保証する。この実施形態において、シャフト186およびバネ187は、蓋126が基礎62に取り付けられていないときに部分が分離し、シャフトが駆動スピンドルから回転運動を伝達できないことによりミリング要素170を作動できないよう、まとめて構成されている。図18A乃至図18Dは、基礎126に適切に取り付けられた蓋126と、モータが作動することで切削ディスク172も作動する第1部分Aおよび第2部分Bとを有するミルモジュール60を示している。対照的に、図19A乃至図19Dは、基礎62に取り付けられていない蓋126を有し、第1部分Aおよび第2部分Bが構成されていないミルモジュール60を示しており、モータ38および駆動スピンドル40が作動しても切削ディスク172が作動することはない。
【0055】
図3および図14に示すプランジャー206は、蓋126の供給スリーブ156に摺動可能に取り付けられてもよい。プランジャー206は、ヘッド205を有するように形成されおり、ヘッド205から、ロッド207が延びている。ロッド207は、2つの平行な側パネル208と、側パネル間に延びている前パネルとを有するように形作られている。各側パネル208には、凹部209が形成されている。凹部209は、凹部の両側にあるパネルの外面に内方に配置されており、うち一つの凹部を図13に示す。凹部209は、側パネル208の完全な縁から縁での幅に延びていない。したがって、凹部が存在することにより、各側パネルの1つの縁は段210を有するように形成されており、1つの段210の縁を図13に示す。各段210は、側パネルの縁から側パネルと一体の凹部209にかけて内方に延びている。底板211は、側パネル208と前パネルとの間に延びて、ロッド207の基部または底部を形成している。ロッド207は、ハウジング供給スリーブ156にすべり嵌合するよう寸法決めされている。ロッドは、側パネル208の凹部209がブラケット160間でスナップ嵌合できるようさらに形成されている。
【0056】
プランジャー206はまた、上プレート214を含む。プランジャー206は、上プレート214が、側パネル208および前パネルの全体にわたって延びており、かつそれらの上方に突出するように、形成されている。さらに具体的には、上プレート214は、ハウジングの供給スリーブ250の中心空所の断面積よりも大きい領域を画成するように、寸法決めされている。従って、上プレート214は、プランジャーロッド207がスリーブおよび導入口152内に押し込まれる程度を制限することになる。
【0057】
受けトレイ220は、ミルモジュール60の基礎62に形成された開口70に摺動可能に配置されている。すなわち、受けトレイは、排出口に隣接して取外し可能に取り付けられて、排出口を通じて排出される骨細片を受け取る。ここで図14を参照して説明すると、受けトレイ220は、基部222を有し、基部222から一組のパネル224が上方に延びており、3つのパネルを示している。ハンドル226が、最外側パネル224から外方に突出しており、パネルは、受けトレイがミルモジュール60に着座したときに見える。ハンドル226は、リップが関連付けられているパネルの前部に延びている。ハンドル226は、ミルヘッドにトレイを挿入したり取り外すためにユーザが掴む受けトレイの部分として機能する。ラッチ228が、ハンドル226に旋回可能に取り付けられている。ラッチ228には、ハンドル226の上に突出するタブ230が含まれている。受けトレイ220がミルモジュール60に着座すると、タブ230は、受けトレイをミルモジュール60に取外し可能に保持するよう基礎62に形成した開口76に着座する。
【0058】
また、受けトレイの一部に、中空スリーブ234がある。スリーブ234は、最外側パネル224から内方に延びるパネル224の1つに沿って基部222から上方に延びている。第2検出部品236、例えば、高透磁率のロッドが、スリーブ234に圧入されているか、そうでなければ静的に固定されている。典型的な実施形態では、第2検出部品236は周囲に磁場が発生する透磁性材料から形成された構成部品である。ロッド236を形成することができる材料は、410ステンレス鋼またはシリコンコア鉄である。ロッド236は、基部222に隣接するロッドの端が尖るように形作られている。ミルモジュール60を形成する構成部品は、蓋126が基礎に正しく固定されかつ受けトレイが基礎62に配置されているときに、ロッド236が磁石140の下方に位置する(すなわち、第1検出部品は第2検出部品の上にある)ように形成されている。すなわち、いくつかの実施形態では、基礎62の第2検出部品236は、受けトレイ220に取り付けられ、且つ受けトレイ220が基礎62に正しく取り付けられたときにのみ蓋126の検出部品140と位置整合されるように配置される。換言すれば、いくつかの構成では、第1の検出要素は、第2の検出要素を通って基部モジュールにあるセンサに伝播する磁場を放出する。したがって、第2検出要素が第1検出要素に適切に位置合わせされていない場合、磁場は基部モジュールにあるセンサに伝播されない。
【0059】
本開示はまた、基部モジュール32およびミルモジュール60を含む上記のモジュール式ボーンミルシステム30を用いて骨材を骨細片に変換する方法を含む。
【0060】
本開示のシステム30を使用する準備は、基部モジュール32を電源に接続することによって整えられる。ミルモジュール60は、基部モジュール32の上面36に装着されている。ミルモジュール60のこの位置合せの結果として、リンケージアセンブリ46は、タブ44をまず引き込み、次にミルモジュール60に形成した開口66に着座させる。開口66内にタブ44が着座することで、基部モジュール32に対して静止しているミルモジュール60を離脱可能に保持する。蓋126および受けトレイ220が確実に正しく取り付けられ着座されているか、蓋126および受けトレイ220を確認する。ミルモジュール60が基部モジュール32に装着され、蓋126および受けトレイ220が所定の位置に正しく取り付けられると、本開示のシステム30の使用準備が整う。すなわち、使用前に、本方法は、ミルモジュール60を基部モジュール32に取り付けるステップを任意に含む。もちろん、蓋126を基礎に取り付け、受けトレイ220を排出口96に隣接して基部モジュール32に取り付けて、排出口96を通じて排出される骨細片を受け取る必要がある。
【0061】
多くの実施形態では、蓋126がシェル61に正しく取り付けられたときに、蓋126に取り付けられた第1検出部品140が基部モジュール32にあるセンサ54によって検出可能に配置される。また第2検出部品236が、シェル61に取り付けられ、基礎62が基部モジュール32に正しく取り付けられたときに基部モジュール32にあるセンサ54により検出されるよう配置される。
【0062】
典型的な実施形態では、第1検出部品140は蓋126に取り付けられ、第2検出部品236はシェル61、例えば受けトレイ220内に取り付けられる。第1検出部品140および第2検出部品236が基部モジュール32にある単一のセンサ54によって検出されるためには、第1検出部品140および第2検出部品236は互いに位置整合されていなければならない。検出部品140、236が互いに位置整合されセンサ54によって検出可能である場合、受けトレイ220は基礎62に正しく着座されなければならず、基礎62は基部モジュール32に正しく取り付けられていなければならない。
【0063】
システム30を使用するには、骨材を供給スリーブ156に差し込む。すなわち、本方法は、ミリング要素170が骨材を骨細片に変換できるように、骨材を導入口に導入するステップを含む。次に、プランジャー206を供給スリーブ156内に骨材の上に配置することができる。
【0064】
これらのステップが完了すると、ボタン52または他の制御要素を押し下げてシステムを作動させる。すなわち、本方法は、ミリング要素170を作動させるステップを含む。本方法はまた、導入口を通じて骨材をシェル61に導入するステップを含む。
【0065】
上述したように、いくつかの実施形態では、ミリングモジュール60は、基部モジュール32にあるセンサ54によって検出可能な、蓋126上の第1検出部品140およびシェル61上の第2検出部品236を含む。そのような実施形態では、蓋126は基礎62に正しく取り付けられていなければならず、受けトレイ220は基礎62に正しく着座されなければならず、ミルモジュール60(またはその基礎62)は、検出部品140、236両方が基部モジュール32にあるセンサ54によって検出可能であるよう、基部モジュール32に正しく取り付けられていなければならない。基部モジュール32にあるセンサ54が、両方の検出部品140、236が互いに関して適切な位置にあることを検出した場合は、すなわち、ミリング要素170を作動させることができる。換言すると、ミリング要素170を作動させるには、蓋126は基礎62に正しく取り付けられなくてはならず、受けトレイ220は基礎62に正しく着座されなければならず、ミルモジュール60(またはその基礎62)は基部モジュール32に正しく取り付けられていなければならない。
【0066】
システム30の使用が望まれる際、システムは、蓋126が基礎62に固定されていない状態にあるか、受けトレイが基礎に適切に配置されていない状態にある可能性があり得る。システムがいずれかの状態にある場合、磁石140によって伝播された磁場はセンサ54に向かって伝播されない。したがって、センサからの信号は、センサに隣接して磁場が存在しないことを示していない。制御装置56は、この信号を、ミルモジュール60が構成用に適切に構成されていないことを示していると解釈する。したがって、制御装置56は、ボタン52の押下に応答して、モータ38に通電電流を供給しない。システムの実行失敗は、システムを使用している人物に、蓋126および受けトレイ220の位置確認が必要であるという疑問を抱かせることに役立つ。いくつかの構成では、受けトレイが基礎に対して適切に配置されている場合、第2検出要素はセンサで検出できないことを理解しておく必要がある。何故なら、第2検出要素は磁石ではないため、センサによって個別に検出できないからである。したがって、第1検出要素によって生成された磁場が第2検出要素を通じてセンサに導かれるように、第1検出要素が第2検出要素に対して適切に配置されたときにのみ、第2検出要素は検出可能になる。
【0067】
ただし、通常、システム30が使用されると、蓋126が基礎62に適切に固定され、受けトレイ220が開口70に着座される。ミルモジュール60がこの状態にある場合、磁石140がロッド207上に配置され、ロッド207がセンサ54上に配置される。システム30がこの状態にあるとき、磁石140によって放出される磁場は、ロッド207の外面に沿って伝播する。したがって、磁場はセンサ54の近くに存在している。したがって、センサ54は、磁場が検出されたことを示す信号を制御装置56に送信する。制御装置56は、この磁場存在信号を受信すると、蓋が基礎62に適切に固定されており、受けトレイが基礎に適切に装着されていることを示していると解釈する。システム30がこの状態にあると制御装置56が判断した場合、制御装置は、ボタン52が押し下げられたとき、電源からモータ38に電流を供給する。モータが結果として作動することにより、ミリング要素170も回転することになる。
【0068】
プランジャー206の力により、プランジャーはディスク172に骨材を押し付ける。したがって、切削ディスク172が回転すると、骨材は、切削スカラップの4つの切断縁部178と突当プレートとの間で押圧される。したがって、静止している骨材に対して切歯が動くことにより、骨材をより小さなサイズの骨細片にせん断する。重力により、骨細片の大部分が切削ディスクの開口180および基礎の排出口96を通じて受けトレイ220に落ちる。
【0069】
ミリングプロセス中、形成された骨細片の一部は、切削ディスク172の開口180を通じてすぐには落ちない場合がある。これらの骨細片は切削ディスク172とともに回転する。これらの骨細片が回転すると、骨細片は、リブ145またはリブ143のいずれかに接触する。リブ145と接触した骨粒は、リブの内面に沿って摺動し、表面はキャップ128の中心の方向に向く。切削ディスクが継続的に回転することによって、これらの骨粒はリブ143の外面と接触し、リブ143の表面はキャップ128の中心から離れる方向に向く。切削ディスクが継続的に回転することによって、リブ143に対して配置された骨細片は、切削ディスク上を、入口開口152で終端するリブ145の内面に対して骨粒が押し付けられる位置まで摺動する。骨粒が排出口96上を回転すると、骨粒は、切削ディスクの開口180を通って受けトレイ220に押し込まれるという追加の機会が与えられる。この力を構成しているものは、プランジャー206によって骨粒に加えられる力であると理解される。
【0070】
このリブに対する骨粒の当接の結果として、骨粒が切削ディスク172上で転回し得る。一部の骨粒はまた、リブ143および145周りを転回し得る。骨粒が転回することで、骨粒が突当プレートに対して回転するときに、突当プレート164に骨粒の異なる表面を提示することになる。これにより、骨粒がさらにせん断されて開口180に収まることができるか、または骨粒が開口180を通って受けトレイ220に入るよう単純に強いることができる。
【0071】
ミリングプロセスの終わりに、骨細片の小部分が切削ディスク172の外面または上面に付着したままになることがある。部分的には、これは骨細片と一体の流体材料が骨粒をディスク172に付着させるという事実に因る可能性がある。
【0072】
これらの骨粒は、骨粒を粉砕またはミリングする手術において使用するために採取されることができる。具体的には、これらの骨粒を使用するには、受けトレイ220をミルモジュール60のレスト部(rest)から取り外す。プランジャー206が、供給スリーブ156から取り外される。プランジャー206が手術室で移動性異物とならないよう、プランジャーはブラケット160の間に装着されている。具体的には、プランジャーはブラケット間に圧入されているため、ブラケットの短い対向している区域が段210に噛合する。ヘッド205から遠位のロッド207の端部の当接は、プランジャーが蓋に離脱可能に固定されているとき、プランジャーの動きをさらに防げる。
【0073】
ミルモジュール60は、基部モジュール32から取り外される。このステップは、リンク機構46を作動させて、リンク機構がミルヘッドの基礎62のリム64からタブ44を引き抜くことによって実行される。蓋126は、ミルモジュール60の基礎62から取り外される。このステップを実行すると、ミリング要素170を取り外すことができるので、ミリング要素に付着する骨細片を取り出すことができる。ミリング要素170の取外しは、シャフト186の下端から押し上げることから始まる。本プロセスの後に行うサブステップの最中、シャフト186は、ミリング要素170を保持するために使用されるハンドルとして機能する。これにより、本プロセスの最中に切削ディスク172に接触が必要となる程度を低減することになる。適切な工具を使用してミリング要素170がそのように取り除かれると、切削ディスク172に付着する骨細片が受けトレイ220に押し込まれる。したがって、これらの骨細片は、すでに受けトレイ220にある骨粒と同様、使用可能である。すなわち、典型的な実施形態では、骨細片は排出され、受けトレイ220に集められる。次いで、受けトレイがミルモジュール60から取り外され、骨細片が使用のために採取される。
【0074】
一部のボーンミルの欠点は、時折、粉砕またはミリングされた骨細片がミルハウジングから排出されないことである。これは、骨細片の性質に一部起因している。これらの骨粒は、湿気を含んでいる。したがって、ミルヘッドの表面に細片が付着する傾向がある。この事象が発生することを見越して、一部の外科医は、骨細片変換に必要な量よりも多い量の骨材を採取することが習慣となっている。外科医がこの手法に従事するのは、骨材の小部分がミルに捕捉されて排出されなくなることを知っているからである。手術に必要な骨細片よりも多い量の骨材を除去しなければならないということは、外科医が、多くとも、必要量の骨細片を生産するのに必要な量よりわずかに大きい量の骨材を採取できた場合と比べて、患者をより多くの外傷にさらすことになってしまう。本明細書で説明されるミルモジュール60の、例えばアクセス可能かつ取外し可能なミリング要素170といった特徴が、この欠点を解決する。
本方法の特定の一実施形態では、ミリング要素170は、切削ディスク172と、基礎62からミリング要素170を取り外す間は保持されるように構成されたシャフト186とを含む。ミルモジュール60は、基部モジュール32から取り外される。次いで、ミリング要素170が基礎62から取り外されるが、ミリング要素170は、シャフト186の下端を押し上げられることにより取り外される。次いで、シャフト186がミリング要素170のハンドルとして使用され、それにより、切削ディスク172に接触が必要となる程度が低減される。例えば、シャフト186を適切な工具に保持して、残留骨細片を切削ディスク172から押し出し、受けトレイ220に入れることができる。一実施形態では、切削ディスク172の直径および受けトレイの開口は一致する。したがって、切削要素170は、シャフト186を介して保持されることができ、切削ディスク172は、基部222によって画定される受けベースンに(例えば斜めに)挿入されることができ、残留骨材および/または骨細片は、ミリング要素170の表面から採取されることができ、例えば切削ディスクの表面から掻き落とされて受けベースンに入れられることができる。
【0075】
本方法のいくつかの実施形態では、ミルモジュール60は基部モジュール32から取り外されることができる。いくつかのそのような実施形態では、ミルモジュール60は使い捨て可能であり、廃棄される。他のそのような実施形態では、ミルモジュール60は再利用可能であり、オートクレーブ処理されることができる。さらに他の実施形態では、ミリング要素170および/または受けトレイ220は使い捨て可能であり、ミルモジュールは、オートクレーブ処理され交換ミリング要素170および/または受けトレイ220とともに再利用されることができる。
【0076】
本開示のシステム30は、普通なら使用ができないはずの、形成中に骨細片を使用する手段を提供する。この特徴により、施術者が、手術に必要な量の骨細片を供給するために患者から採取する必要のある骨材の全体サイズを小さくすることが可能になる。何故なら、ミリングプロセス後に切削ディスク172に残留している骨細片を使用するために取り出すことが可能であることを、本システムを使用する施術者は知っているからである。これが意味することは、一定量の骨材に対して生成される骨粒の量が減少してしまう失われた骨細片として、これらの骨細片を考慮する必要がないということだ。これが意味することは、本来であれば失われていたであろう骨粒が取り出されることを知っている施術者により、骨粒の小部分が失われることを考慮しなければならないときと比較して、患者から採取される骨材の量を減らすことができることだ。採取する骨材の量の減少は、骨細片を採取する必要性の結果として患者がさらされる外傷の減少にも役立つことになる。
【0077】
このシステムのもう1つの特徴は、センサ54、制御装置56、マグネット140およびロッド236により、蓋126が基礎62に適切に固定され受けトレイ220が基礎に適切に装着されない限りシステムが動作しないようにすることである。これにより、損傷または物理的損害を引き起こす可能性がある状況下でシステム30が動作することを防ぐ。
【0078】
本開示のさらなる利点は、シャフト186が2つの機能を果たすことである。シャフト186は、基部モジュール32から切削ディスク172に動力を供給する伝達装置としての役割を果たす。シャフト186は、切削ディスク172から骨細片を回収するプロセス中にハンドルとしての役割も果たす。
【0079】
前述の説明は、本開示の特定の態様を対象としたものである。本開示の代替の態様は、これまでに説明したものとは異なる特徴部を備えていてもよい。
【0080】
たとえば、本開示のすべての態様に、蓋および受けトレイが基礎に適切に取り付けられているかどうかを判断するための検出部品およびセンサシステムが含まれる必要はない。同様に、本開示のいくつかの態様は、取外し可能な受けトレイを含まなくてもよい。
【0081】
本開示の特徴部は、同様に、説明されたものから変更されてもよい。したがって、本開示のすべての態様において、骨材を骨細片に変換するミリング構成要素の構成部品がディスクである必要はない。本開示のいくつかの態様では、この構成部品はブレードであってもよい。同様に、本開示のすべての態様において、ミリング要素のハンドルが二機能を有する必要はない。したがって、本開示のいくつかの態様では、ハンドルは、ミリング構成要素を保持するためのハンドルとしてのみ機能してもよい。ハンドル以外の特徴部は、ミリング構成要素に動力を伝達する連結特徴部として機能してもよい。
【0082】
同様に、蓋126および/または受けトレイ220がミルヘッドに適切に取り付けられているかどうかをセンサが監視する本開示のいくつかの態様では、常に磁場の有無を監視するセンサであるとは限らない。本開示のいくつかの態様では、センサは、特定の波長の光が受信されたかどうかに基づいて信号を放出する光学センサであってもよい。本開示のこれらの態様では、蓋126と一体のマーカは反射器であってもよい。受けトレイ220と一体化した検出部品は、監視された波長で光を通過させるフィルタ付きの光ファイバであってもよい。本開示の他の態様では、センサは機械的スイッチであってもよい。本開示のこれらの態様では、検出部品は、蓋126および受けトレイ220と一体である静止したまたは移動する機械部品であってもよい。これらの構成部品が位置整合または係合することにより、これらの構成部品がスイッチを作動させる。スイッチを通過する信号の状態が変化すると、制御装置は、蓋126および受けトレイ220がミルヘッドのレスト部に適切に取り付けられていることを示すものとして解釈する。
【0083】
本開示の受けトレイ220のない態様では、検出部品が基礎62に関連付けられていてもよい。この検出部品は、ロッド236と同様のロッドであることができる。本開示のこの態様では、ミルモジュール60の基礎62基部モジュール32に適切に取り付けられ、蓋126ミルモジュール60の基礎62に適切に取り付けられている場合にのみ、センサが、これらの構成部品が基部モジュール32に適切に取り付けられていることを示す信号を出力する。この信号が受信された場合にのみ、制御装置56は、基部モジュール32と一体のモータ38が作動することを許可する。
【0084】
さらに、本開示は一般的に、骨材を骨細片に変換するように設計されているが、本開示には他の用途があってもよい。本開示は、異なるミリング構成要素を使用して軟組織を手術において使用できる形態に切断してもよい。また、本開示には、手術以外の用途があってもよい。
【0085】
また、本開示は、以下の条項を含み、以下の条項は、上記の構成および図面を参照してより詳細に説明されるように具体的に実施され得る特定の特徴を従属節に記載する。
【0086】
I.
モータ38を含む基部ユニット32へ離脱可能に取り付けられるよう構成されているシェル61と、骨材を前記シェル61に導入する第1開口152と骨細片をシェル61から排出する第2開口96とを有する基部シェル34と、
骨材を骨細片に変換するために前記第1開口152と前記第2開口96との間の前記シェル61に移動可能に配置されたミリング要素170、186であり、基部モジュールモータが作動することにより前記ミリング要素も作動することになるよう前記ミリング要素を前記基部ユニットモータ38に取外し可能に取り付けるための特徴部192を含むミリング要素172、186と
を備えるミルヘッド60であって、
前記シェル61は前記基部ユニット32へ離脱可能に取り付けられるよう構成され前記シェル61の前記第2開口96を含む基礎62、および前記基礎62に取外し可能に取り付けられ前記シェル61の前記第1開口152を含む蓋126を有し、前記基部および前記蓋は、前記基部から前記蓋を取り外すことにより前記ミリング要素170にアクセスできるようまとめて構成されており、
前記ミリング要素170は、前記シェルの前記基礎62に取外し可能に取り付けられている、ことを特徴とする骨材を骨細片に変換するためのミルヘッド60。
【0087】
II.
前記蓋126に取り付けられた第1標識であり、前記蓋が前記シェル61に正しく取り付けられたときに前記基部ユニット32にあるセンサ54によって検出可能になるように配置された第1標識と、
前記シェル61に取り付けられた第2標識240であり、前記基礎62が前記基部ユニット32に取り付けられたときに前記基部ユニットにあるセンサによって検出されるよう配置された第2標識と
をさらに備える、条項Iの骨材を骨細片に変換するためのミルヘッド60。
【0088】
III.
前記第1標識が前記蓋126に取り付けられ、前記第2標識240が前記シェル61に取り付けられ、その結果、前記標識が前記基部ユニット32において単一のセンサ54によって検出されるには、前記第1および第2標識は互いに位置整合しなければならず、前記標識が互いに位置整合するには、前記蓋126を前記基部に正しく固定しなければならないようにする、条項IIの骨材を骨細片に変換するためのミルヘッド60。
【0089】
IV.
受けトレイ220が、前記第2開口96に隣接して前記基部32に取外し可能に取り付けられて前記第2開口に排出される骨細片を受け取り、
前記基部の前記第1標識240は、前記受けトレイ220に取り付けられ、且つ前記受けトレイが前記基部32に正しく取り付けられたときにのみ前記蓋126の前記標識と位置整合されるように配置される、条項IIまたはIIIに記載のミルヘッド60。
【0090】
V.
前記第1標識は磁石140であり、
前記第2標識は周囲に磁場が発生する透磁性材料から形成された構成部品236である、条項IVに記載のミルヘッド60。
【0091】
VI.
前記ミリング要素は、
骨材を骨細片に変換する開口174およびスカラップ176を有する切削ディスク172と、
前記基礎62から前記ミリング要素を取り外す間は保持されるように構成された前記切削部材から延びるシャフト186と
を有する、条項IからIVのいずれか一項に記載のミルヘッド60。
【0092】
VII.
前記シャフト186は、前記切削部材から延びるシャフトであり、前記ミリング要素170を前記基部ユニット32のモータ38に取外し可能に連結する特徴部192を形成している、条項VIに記載のミルヘッド60。
【0093】
VIII.
ボーンミルを動作させる方法であって、前記ボーンミルは基部モジュールとミルモジュール60とを有し、前記ミルモジュールはモータ38およびセンサ54を含む基部モジュール32へ離脱可能に取り付けられるよう構成されているシェル61を有し、前記シェル61は蓋、基礎および受けトレイを含む、ボーンミルを動作させる方法において、
前記蓋が前記基礎に連結されているかどうか、前記受けトレイが前記基礎に連結されているかどうか、および前記ミルモジュールが前記基部モジュールに連結されているかどうかを、前記基部モジュール上の単一のセンサで検出するステップと、
前記蓋が前記基礎に連結されているかどうか、前記受けトレイが前記基礎に連結されているかどうか、および前記ミルモジュールが前記基部モジュールに連結されているかどうかに基づいて、前記モータに選択的に動力を供給するステップと
を含む方法。
【0094】
IX.
基部モジュール32およびミルモジュール60を含むモジュール式ボーンミルシステム30を用いて骨材を骨細片に変換する方法であって、前記ミルモジュール60は、基部モジュール32へ離脱可能に取り付けられるよう構成されているシェル61を有し、前記シェル61は、骨材を前記シェル61に導入する導入口152と、骨細片を前記シェル61から受けトレイ220に排出する排出口96と、骨材を骨細片に変換するために前記導入口152と前記排出口96との間の前記シェル61内に移動可能に配置されたミリング要素170と、前記基部モジュール32へ離脱可能に取り付けられるよう構成されている基礎62であり、前記シェル61の前記排出口96を含む、基礎62と、前記基礎62に取外し可能に取り付けられている126であり、前記シェル61の前記導入口152を含む126とを有し、
前記導入口152を通じて前記シェル61に骨材を導入するステップと、
骨材を骨細片に変換し、前記排出口96を通じて骨細片を排出するよう前記ミリング要素170を作動させるステップと、
前記ミリング要素170の作動および前記排出口96を通じた骨細片の排出に続いて、前記第1ハウジング部品を前記第2ハウジング部品から分離するステップと、
前記ミリング要素170の表面から残留骨細片を採取するステップと
を含む方法。
【0095】
X.
単一の検出センサを有する基部モジュール32と、
骨処理モジュール60と
を備えるモジュール式骨処理システム30であって、前記骨処理モジュールは、モータ38およびセンサ54を含む基部モジュール32へ離脱可能に取り付けられるよう構成されているシェル61を備え、前記シェル61は、移動可能な骨処理要素を有し、
前記シェル61は、基礎62に取外し可能に取り付けられている126であり、前記基部モジュール32の前記センサ54によって検出可能となるように配置された第1検出部品140を含む126と、前記基部モジュール32へ離脱可能に取り付けられるよう構成されている基礎62であり、第2検出部品236を含む基礎62とを有し、
前記第1および第2検出部品140、236は、前記基部モジュール32内の前記の単一のセンサ54によって検出可能であり、
前記基部モジュール32内の前記センサ54が前記第1および第2検出部品140、236を検出しない場合、前記基部モジュールは前記骨処理モジュールの前記骨処理要素に動力を供給しない、モジュール式骨処理システム30。
【0096】
XI.
モータ38およびセンサ54を含む基部モジュール32へ離脱可能に取り付けられるよう構成されているシェル61を備えるミルモジュール60であって、前記シェル61は、骨材を前記シェル61に導入する導入口152と、骨細片を前記シェル61から排出する排出口96と、骨材を骨細片に変換するために前記導入口152と前記排出口96との間の前記シェル61に配置されたミリング要素170とを有し、
前記シェル61は、基礎62に取外し可能に取り付けられている蓋126であり、前記シェル61の前記導入口152と前記基部モジュール32内の前記センサ54によって検出可能となるように配置された第1検出部品140とを含む蓋126と、前記基部モジュール32へ離脱可能に取り付けられるよう構成されている前記基礎62であり、前記排出口96と、第2検出部品236と、前記排出口96に隣接して前記基礎62に取外し可能に着座して前記排出口を通じて排出される骨細片を受け取る受けトレイ220とを含む基礎62とを有し、
前記第1および第2検出部品140、236は、前記蓋126が前記基礎62に取り付けられ、前記受けトレイ220が前記基礎62に着座し、前記基礎62が前記基本モジュール32に取り付けられたときに、前記基部モジュール32内の前記センサ54によって検出可能である、ミルモジュール60。
【0097】
XII.
モータ(38)を含む基部モジュール(32)へ離脱可能に取り付けられるよう構成されているシェル(61)を有するミルモジュール(60)であって、該シェル(61)は、骨材を前記シェル(61)に導入する導入口(152)と、骨細片を前記シェル(61)から排出する排出口(96)と、骨材を骨細片に変換するために前記導入口(152)と前記排出口(96)との間の前記シェル(61)に移動可能に配置されたミリング要素(170)であり、基部モジュールモータ(38)が作動することにより前記ミリング要素(170)も作動することになるよう該ミリング要素(170)を前記基部モジュールモータ(38)に取外し可能に取り付けるための特徴部(192)を含むミリング要素(170)とを備え、
前記シェル(61)は前記基部モジュール(32)へ離脱可能に取り付けられるよう構成されている基礎(62)を有し、前記基礎(62)は前記排出口(96)および取外し可能に前記基礎(62)に取り付けられた蓋(126)を有し、前記蓋(126)は前記シェル(61)の前記導入口(152)を有し、
前記基礎(62)および前記蓋(126)は、前記基礎(62)から前記蓋(126)を取り外すことにより前記ミリング要素(170)にアクセスできるようにまとめて構成されている、骨材を骨細片に変換するためのミルモジュール(60)。
【0098】
XIII.
前記ミリング要素(170)は、前記シェル(61)の前記基礎(62)に取外し可能に取り付けられている、条項XIIに記載の骨材を骨細片に変換するためのミルモジュール(60)。
【0099】
XIV.
前記蓋(126)に取り付けられた第1検出部品(140)であって、前記蓋(126)が前記シェル(61)に正しく取り付けられたときに前記基部モジュール(32)にあるセンサ(54)によって検出できるように配置されている第1検出部品(140)と、
前記基礎(62)に取り付けられ、前記基礎(62)が前記基部モジュール(32)に取り付けられたときに前記基部モジュール(32)の前記センサ(54)によって検出されるよう配置された第2検出部品(236)とをさらに含む、条項XIIまたはXIIIに記載の骨材を骨細片に変換するためのミルモジュール(60)。
【0100】
XV.
前記第1検出部品(140)は前記蓋(126)に取り付けられ、前記第2検出部品(236)は前記シェル(61)に取り付けられ、その結果、前記第1および第2検出部品(140、236)が互いに位置整合されている場合に前記第1および第2検出部品(140、236)は前記基部モジュール(32)内の単一のセンサ(54)によって検出可能であり、前記第1検出部品が前記第2検出部品に対して位置整合されるには、受けトレイ(220)が前記基礎(62)に正しく着座していなければならず、前記基礎(62)は基部モジュール(32)に正しく取り付けられていなければならない、条項XIVに記載の骨材を骨細片に変換するためのミルモジュール(60)。
【0101】
XVI.
受けトレイ(220)は、前記排出口(96)に隣接して取外し可能に取り付けられて、前記排出口を通じて排出される骨細片を受け取り、
前記基礎(62)の前記第2検出部品(236)は、前記受けトレイ(220)に取り付けられ、且つ前記受けトレイ(220)が前記基礎(62)に正しく取り付けられたときにのみ前記蓋(126)の前記第1検出部品(140)と位置整合されるように配置される、条項XIVまたはXVに記載のミルモジュール(60)。
【0102】
XVII.
前記第1検出部品は磁石(140)であり、
前記第2検出部品(236)は周囲に磁場が発生する透磁性材料から形成されている、条項XIV乃至XVIのいずれか一項に記載のミルモジュール(60)。
【0103】
XVIII.
前記ミリング要素(170)は、
骨材を骨細片に変換する特徴部(176)を有する切削ディスク(172)と、
前記切削ディスク(172)から延びているシャフト(186)であり、前記基礎(62)から前記ミリング要素(170)を取り外す間は保持されるように構成されているシャフト(186)と、を有する、条項I乃至XVIIに記載のミルモジュール(60)。
【0104】
XIX.
前記シャフト(186)は、バネ(187)に操作可能に取り付けられており、
前記シャフトと前記バネ(187)は、前記蓋(126)が前記基礎(62)に正しく取り付けられていない場合は前記切削ディスク(172)を作動させることができないよう、前記蓋(126)が前記基礎(62)に取り付けられていないときは、前記シャフト(186)は駆動スピンドル(40)に取り付けられず、前記シャフト(186)は前記切削ディスク(172)と係合せず、または、前記シャフト(186)は操作可能に機能しないように構成されている、条項XVIIIに記載のミルモジュール。
【0105】
XX.
前記切削ディスク(172)から延びる前記シャフト(186)は、前記ミリング要素(170)を前記基部モジュール(32)の前記モータ(38)に取外し可能に連結する特徴部(192)を形成している、条項XIXに記載のミルモジュール(60)。
【0106】
XXI.
前記シャフト(186)は、ヘッド(188)と、前記ヘッド(188)から下方に延びているステム(190)とを有し、前記ステム(190)は、前記ステム(190)の底面から上方に延び前記ステム(190)の中心から放射方向外方に離間した1つ以上のノッチ(192)を有し、前記1つまたは複数のノッチ(192)は、前記駆動スピンドル(40)が回転することによって前記ミリング要素(170)も同様に回転することになるよう、前記基部モジュール(32)の前記駆動スピンドル(40)の面上の1つまたは複数の補完的な歯と係合する、条項XXに記載のミルモジュール(60)。
【0107】
XXII.
前記切削ディスク(172)は、前記シャフト(186)の前記ヘッド(188)上の補完的な穴(175)と並んでいる1つまたは複数の開口(174)を有し、少なくとも1つのピン(196)は、前記シャフト(186)が回転することによって前記切削ディスク(172)も同様に回転することになるように、前記開口(174)の1つおよび前記補完的な穴(175)を通じて配置されている、条項XXIに記載のミルモジュール(60)。
【0108】
XXIII.
前記蓋(126)は、内面(129)および側壁(131)を画定するドーム型のキャップ(128)を有する、条項XIIに記載のミルモジュール(60)。
【0109】
XXIV.
前記キャップ(128)は、前記キャップ(128)の前記側壁から放射方向外方に突出している1つまたは複数のタブ(130)を有し、前記1つまたは複数のタブ(130)は、前記キャップ(128)が前記基礎(62)の開口(75)に配置されて回転するときに各タブ(130)が前記基礎(62)のそれぞれのノッチ(106)内を回転し前記ノッチ(106)と一体になって前記蓋(126)を前記基礎(62)に正しく取り付けるよう、配置および寸法決めされている、条項XXIIIに記載のミルモジュール(60)。
【0110】
XXV.
前記1つまたは複数のタブ(130)のうちの1つは、第1検出要素(140)を中に配置され、タブ(130)の一端から下方に延びているつま先(138)を含んでおり、キャップ(128)が前記基礎62の前記開口(75)に配置され、前記蓋(126)が前記基礎(62)に正しく取り付けられるように回転されたとき、前記つま先(138)は、前記蓋(126)が前記基礎(62)に正しく取り付けられたときに、前記基礎(62)の開口(112)上で位置整合する、条項XXIVに記載のミルモジュール(60)。
【0111】
XXVI.
前記第1検出要素(140)は磁石であり、第2検出要素(234)はスリーブ(234)内の透磁率の高いロッド(236)であり、受けトレイ(220)は、前記ロッド(236)を中に含む中空スリーブ(234)を有し、前記ミルモジュール(60)を形成する構成部品は、前記蓋(126)が基礎(62)正しく固定されかつ前記受けトレイ(220)が前記基礎(62)に正しく着座しているときに前記ロッド(236)が前記磁石(140)の下方に位置するように形成されている、条項XXVに記載のミルモジュール(60)。
【0112】
XXVII.
前記キャップ(128)は、該キャップ(128)の前記内面(129)から下方に延びている1つまたは複数のリング(142、144、および146)を有する、条項XXIII乃至XXVIのいずれか一項に記載のミルモジュール(60)。
【0113】
XXVIII.
前記キャップ(128)は、該キャップ(128)の外周に配置された最外側リング(146)を有し、前記蓋(126)の最外側リング(146)は、前記基礎(62)に装着されたときに前記基礎(62)の段(88)に対して着座している、条項XXVIIに記載のミルモジュール(60)。
【0114】
XXIX.
前記キャップ(128)は、該キャップ(128)の前記内面(129)から下方に延びている1つまたは複数のリブ(143、145)を有し、該リブ(143、145)は、前記ミルモジュール(60)の稼働中、骨材を前記ミリング要素(170)の切削ディスク(172)に押し込み、骨材が前記キャップ(128)の前記内面(129)上に蓄積することを防ぐ、条項XXIII乃至XXVIIIのいずれか一項に記載のミルモジュール(60)。
【0115】
XXX.
少なくとも1つのリブ(145)は、中間リング(144)から内方に延び、前記リブ(143)が延びる前記中間リング(144)上の位置から離れる方向に傾斜するが、最内側リング(142)までは延びておらず、前記少なくとも1つのリブ(145)は、前記切削ディスク(172)の回転方向に湾曲している、条項XXIXに記載のミルモジュール(60)。
【0116】
XXXI.
前記少なくとも1つのリブ(145)は、前記最内側リング(142)から内方に延び、前記リブ(143)が延びる前記最内側リング(142)上の位置から離れる方向に傾斜するが、前記中間リング(144)までは延びておらず、前記少なくとも1つのリブ(143)は、前記切削ディスク(172)の回転方向に湾曲している、条項XXIXまたはXXXに記載のミルモジュール(60)。
【0117】
XXXII.
前記基礎62は、複数の開口(66)を有するリム(64)を有し、前記基部モジュール(32)の上面(36)の外周に沿って着座するように寸法決めされ、着座すると、前記基部モジュール(32)上の複数のタブ(44)が、前記複数の開口(66)を貫通して前記複数の開口(66)と一体となり、前記ミルモジュール(60)を前記基部モジュール(32)に正しく取り付ける、条項I乃至XXXIに記載のミルモジュール(60)。
【0118】
XXXIII.
基部モジュール(32)と、
ミルモジュール(60)とを備える骨材を骨細片に変換するためのモジュール式ボーンミルシステム(30)であって、前記ミルモジュールは、モータ(38)およびセンサ(54)を含む基部モジュール(32)へ離脱可能に取り付けられるよう構成されているシェル(61)を備え、前記シェル(61)は、骨材を前記シェル(61)に導入する導入口(152)と、骨細片を前記シェル(61)から排出する排出口(96)と、骨材を骨細片に変換するために前記導入口(152)と前記排出口(96)との間の前記シェル(61)に配置されたミリング要素(170)とを有し、
前記シェル(61)は、基礎(62)に取外し可能に取り付けられている蓋(126)であり、前記シェル(61)の前記導入口(152)および前記基部モジュール(32)の前記センサ(54)によって検出可能となるように配置された第1検出部品(140)を含む蓋(126)と、前記基部モジュール(32)へ離脱可能に取り付けられるよう構成されている前記基礎(62)であり、前記排出口(96)、第2検出部品(236)、前記排出口(96)に隣接する前記基礎(62)に取外し可能に着座して前記排出口を通じて排出される骨細片を受け取る受けトレイ(220)を含む基礎(62)とを有し、
前記蓋(126)が前記基礎(62)に正しく取り付けられており、前記受けトレイ(220)が前記基礎(62)に正しく着座しており、且つ前記基礎(62)が前記基部モジュール(32)に正しく取り付けられていることを示している、前記第1および第2検出部品(140、236)が互いに関して配置されていることを前記基部モジュール(32)の前記センサ(54)が検出するかどうかに基づき、前記基部モジュールは、前記ミルモジュール(60)の前記ミリング要素(170)に選択的に動力を供給する、モジュール式ボーンミルシステム(30)。
【0119】
XXXIV.
前記第1検出部品(140)は前記蓋(126)に取り付けられ、前記第2検出部品(236)は前記基礎に取り付けられ、前記基部モジュールは、前記第1および第2検出部品(140、236)が互いに位置整合されていると判断するための単一のセンサを有し、互いに位置整合されているとは、前記蓋(126)が前記基礎(62)に正しく固定され、前記受けトレイ(220)が前記基礎(62)に正しく着座し、且つ前記基礎(62)が前記基部モジュール(32)に正しく取り付けられていることを示している、条項XXXIIIに記載のモジュール式ボーンミルシステム(30)。
【0120】
XXXV.
前記基礎(62)の前記第2検出部品(236)は、前記受けトレイ(220)に取り付けられ、且つ前記受けトレイ(220)が基礎(62)に正しく取り付けられたときにのみ前記蓋(126)の前記第1検出部品(140)と位置整合されるように配置される、条項XXXIIIまたはXXXIVに記載のモジュール式ボーンミルシステム(30)。
【0121】
XXXVI.
第1検出部品は磁石(140)であり、
前記第2検出部品(236)は周囲に磁場が発生する透磁性材料から形成されている、条項XXXIII乃至XXXVのいずれか一項に記載のモジュール式ボーンミルシステム(30)。
【0122】
XXXVII.
前記ミリング要素(170)は、
骨材を骨細片に変換する特徴部(176)を有する切削ディスク(172)と、
前記切削ディスク(172)から延びているシャフト(186)であり、前記基礎(62)から前記ミリング要素(170)を取り外す間は保持されるように構成されている、シャフト(186)と
を有する、条項XXXIII乃至XXXVIのいずれか一項に記載のモジュール式ボーンミルシステム(30)。
【0123】
XXXVIII.
前記切削ディスク(172)から延びる前記シャフト(186)は、前記ミリング要素(170)を前記基部モジュール(32)の前記モータ(38)に取外し可能に連結する特徴部(192)を形成している、条項XXXVIIに記載のモジュール式ボーンミルシステム(30)。
【0124】
XXXIX.
前記シャフト(186)は、ヘッド(188)と、前記ヘッド(188)から下方に延びているステム(190)とを有し、前記ステム(190)は、前記ステム(190の底面から上方に延び前記ステム(190)の中心から放射方向外方に離間した1つ以上のノッチ(192)を有し、前記1つまたは複数のノッチ(192)は、駆動スピンドル(40)が回転することによって前記ミリング要素(170)も同様に回転することになるよう、前記基部モジュール(32)の前記駆動スピンドル(40)の面上の1つまたは複数の補完的な歯と係合する、条項XXXVIIIに記載のモジュール式ボーンミルシステム(30)。
【0125】
XL.
前記切削ディスク(172)は、前記シャフト(186)の前記ヘッド(188)上の補完的な穴(175)と並んでいる1つまたは複数の開口(174)を有し、少なくとも1つのピン(196)は、前記シャフト(186)が回転することによって前記切削ディスク(172)も同様に回転することになるように、前記開口(174)の1つおよび前記補完的な穴(175)を通じて配置されている、条項XXXIXに記載のモジュール式ボーンミルシステム(30)。
【0126】
XLI.
前記ミリング要素(170)は、前記シェル(61)の前記基礎(62)に取外し可能に取り付けられている、条項XXXIII乃至XLのいずれか一項に記載のモジュール式ボーンミルシステム(30)。
【0127】
XLII.
前記蓋(126)は、内面(129)および側壁(131)を画定するドーム型の円板状のキャップ(128)を有する、条項XXXIII乃至XLIのいずれか一項に記載のモジュール式ボーンミルシステム(30)。
【0128】
XLIII.
前記キャップ(128)は、前記キャップ(128)の円筒形側壁から放射方向外方に突出している1つまたは複数のタブ(130)を有し、前記1つまたは複数のタブ(130)は、前記キャップ(128)が前記基礎(62)の開口(75)に配置されて回転するときに各タブ(130)が前記基礎(62)のそれぞれのノッチ(106)内を回転し前記ノッチ(106)と一体になって前記蓋(126)を前記基礎(62)に正しく取り付けるよう、配置および寸法決めされている、条項XLIIに記載のモジュール式ボーンミルシステム(30)。
【0129】
XLIV.
前記1つまたは複数のタブ(130)のうちの1つは、磁石(140)を中に配置され、タブ(130)の一端から下方に延びているつま先(138)を含んでおり、前記キャップ(128)が前記基礎62の開口(75)に配置され、前記蓋(126)が前記基礎(62)に正しく取り付けられるように回転されたとき、前記つま先(138)は、前記蓋(126)が前記基礎(62)に正しく取り付けられたときに、前記基礎(62)の開口(112)上で位置整合する、条項XLIIIに記載のモジュール式ボーンミルシステム(30)。
【0130】
XLV.
前記受けトレイ(220)は、透磁率の高いロッド(236)を中に含む中空スリーブ(234)を有し、前記ミルモジュール(60)を形成する構成部品は、前記蓋(126)が前記基礎(62)正しく固定されかつ前記受けトレイ(220)が前記基礎(62)に正しく着座しているときに前記ロッド(236)が前記磁石(140)の下方に位置するように形成されている、条項XLIVに記載のモジュール式ボーンミルシステム(30)。
【0131】
XLVI.
前記キャップ(128)は、該キャップ(128)の前記内面(129)から下方に延びている1つまたは複数のリング(142、144、および146)を有する、条項XLII乃至XLVのいずれか一項に記載のモジュール式ボーンミルシステム(30)。
【0132】
XLVII.
前記キャップ(128)は、該キャップ(128)の外周に配置された最外側リング(146)を有し、前記蓋(126)の最外側リング(146)は、前記基礎(62)に装着されたときに前記基礎(62)の段(88)に対して着座している、条項XLVIに記載のモジュール式ボーンミルシステム(30)。
【0133】
XLVIII.
前記キャップ(128)は、該キャップ(128)の前記内面(129)から下方に延びている1つまたは複数のリブ(143、145)を有し、該リブ(143、145)は、前記ボーンミルの稼働中、骨材を前記ミリング要素(170)の切削ディスク(172)に押し込み、骨材が前記キャップ(128)の前記内面(129)上に蓄積することを防ぐ、条項XLII乃至XLVIIのいずれか一項に記載のモジュール式ボーンミルシステム(30)。
【0134】
XLIX.
少なくとも1つのリブ(143)は、中間リング(144)から内方に延び、前記リブ(145)が延びる前記中間リング(144)上の位置から離れる方向に傾斜するが、最内側リング(142)までは延びておらず、前記少なくとも1つのリブ(145)は、前記切削ディスク(172)の回転方向に湾曲している、条項XLVIIIに記載のモジュール式ボーンミルシステム(30)。
【0135】
L.
前記少なくとも1つのリブ(145)は、前記最内側リング(142)から内方に延び、前記リブ(143)が延びる前記最内側リング(142)上の位置から離れる方向に傾斜するが、前記中間リング(144)までは延びておらず、前記少なくとも1つのリブ(143)は、前記切削ディスク(172)の回転方向に湾曲している、条項XLVIIIまたはXLIXに記載のモジュール式ボーンミルシステム(30)。
【0136】
LI.
前記基礎62は、複数の開口(66)を有するリム(64)を有し、基部モジュール(32)の上面(36)の外周に沿って着座するように寸法決めされ、前記ミルモジュール(60)が前記基部モジュール(32)上面(36)に着座すると、前記基部モジュール(32)上の複数のタブ(44)が、前記複数の開口(66)を貫通して前記複数の開口(66)と一体となり、前記ミルモジュール(60)を前記基部モジュール(32)に正しく取り付ける、条項XXXIII乃至Lのいずれか一項に記載のモジュール式ボーンミルシステム(30)。
【0137】
LII.
基部モジュール(32)およびミルモジュール(60)を含むモジュール式ボーンミルシステム(30)を用いて骨材を骨細片に変換する方法であって、前記ミルモジュール(60)は、基部モジュール(32)へ離脱可能に取り付けられるよう構成されているシェル(61)を有し、前記シェル(61)は、骨材を前記シェル(61)に導入する導入口(152)と、骨細片を前記シェル(61)から受けトレイ(220)に排出する排出口(96)と、骨材を骨細片に変換するために前記導入口(152)と前記排出口(96)との間の前記シェル(61)内に移動可能に配置されたミリング要素(170)と、前記基部モジュール(32)へ離脱可能に取り付けられるよう構成されている基礎(62)であって、前記シェル(61)の前記排出口(96)を含む、基礎(62)と、前記基礎(62)に取外し可能に取り付けられている蓋(126)であって、当該シェル(61)の導入口(152)を含む蓋(126)とを有し、
前記導入口(152)を通じて前記シェル(61)に骨材を導入するステップと、
骨材を骨細片に変換し、前記排出口(96)を通じて骨細片を排出するよう前記ミリング要素(170)を作動させるステップと、
前記ミリング要素(170)の作動および前記排出口(96)を通じた骨細片の排出に続いて、前記蓋(126)を開けるステップと、
前記ミリング要素(170)の表面から残留骨細片を採取するステップとを含む方法。
【0138】
LIII.
前記ミリング要素(170)の表面から任意の残留骨細片にアクセスするために前記基礎(62)から前記ミリング要素(170)を取り外すステップをさらに含む、条項LIIに記載の骨材を骨細片に変換する方法。
【0139】
LIV.
前記受けトレイ(220)を取り外し、排出された骨細片を前記受けトレイから採取するステップをさらに含む、条項LIIまたはLIIIに記載の骨材を骨細片に変換する方法。
【0140】
LV.
前記ミルモジュール(60)を前記基部モジュール(32)に取り付けるステップをさらに含む、条項LII乃至LIVのいずれか一項に記載の骨材を骨細片に変換する方法。
【0141】
LVI.
前記ミルモジュール(60)を前記基部モジュール(32)から離脱させるステップをさらに含む、条項LII乃至LVのいずれか一項に記載の骨材を骨細片に変換する方法。
【0142】
LVII.
前記ミルモジュール(60)を配置するステップをさらに含む、条項LVIに記載の骨材を骨細片に変換する方法。
【0143】
LVIII.
前記蓋(126)を前記基礎(62)に取り付け、且つ前記受けトレイ(220)を前記排出口(96)に隣接して前記基部モジュール(32)に取り付けて前記排出口(96)から排出される骨細片を受け入れるようにするステップをさらに含む、条項LII乃至LVIIのいずれか一項に記載の骨材を骨細片に変換する方法。
【0144】
LIX.
前記ミリング要素(170)が、切削ディスク(172)と、前記基礎(62)から前記ミリング要素(170)を取り外す間は保持されるように構成されたシャフト(186)とを有し、前記基礎(62)から前記ミリング要素(170)を取り外すステップは、さらに、前記シャフト(186)の下端を押し上げることを介して前記ミリング要素(170)を取り外すこととして定義される、条項LII乃至LVIIIのいずれか一項に記載の骨材を骨細片に変換する方法。
【0145】
LX.
前記シャフト(186)を前記ミリング要素(170)のハンドルとして使用するステップをさらに含み、それにより、前記切削ディスク(172)に接触が必要となる程度を低減する、条項LIXに記載の骨材を骨細片に変換する方法。
【0146】
LXI.
前記切削ディスク(172)から前記受けトレイ(220)に残留骨材および/または骨細片を除去する工具を使用するステップをさらに含む、条項LXに記載の骨材を骨細片に変換する方法。
【0147】
LXII.
前記切削ディスク(172)を少なくとも部分的に前記受けトレイ(220)に挿入し、前記受けトレイ(220)に残留骨材および/または骨細片を掻き落とすステップをさらに含む、条項LXに記載の骨材を骨細片に変換する方法。
【0148】
LXIII.
モータ(38)および駆動スピンドル(40)を含む基部モジュール(32)へ離脱可能に取り付けられるよう構成されているシェル(61)を備える骨材を骨細片に変換するためのミルモジュール(60)であって、前記シェル(61)は、骨材を前記シェル(61)に導入する導入口(152)と、骨細片を前記シェル(61)から排出する排出口(96)と、骨材を骨細片に変換するために前記導入口(152)と前記排出口(96)との間の前記シェル(61)に移動可能に配置されたミリング要素(170)であって、該ミリング要素(170)は、骨材を骨細片に変換する特徴部(176)を有する切削ディスク(172)と、前記切削ディスク(172)から延びているシャフト(186)およびバネ(187)であって、前記モータ(38)が作動することにより前記ミリング要素(170)も作動することになるよう前記ミリング要素(170)を前記駆動スピンドル(40)に取外し可能に取り付けるための特徴部(192)を有する、シャフト(186)と、
前記基部モジュール(32)へ離脱可能に取り付けられるよう構成されている基礎(62)であって、該基礎(62)は、前記排出口(96)および取外し可能に前記基礎(62)に取り付けられた蓋(126)を有し、前記蓋126は前記シェル(61)の前記導入口(152)を含む、基礎(62)とを有し、
前記基礎(62)および前記蓋(126)は、前記基礎(62)から前記蓋(126)を取り外すことにより前記ミリング要素(170)にアクセスできるようにまとめて構成されており、
前記蓋(126)が前記基礎(62)に取り付けられていないとき、前記シャフト(186)は駆動前記スピンドル(40)に取り付けられず、前記シャフト(186)は前記切削ディスク(172)と係合せず、または、前記シャフト(186)は前記蓋(126)が前記基礎(62)に正しく取り付けられていない場合は前記切削ディスク(172)を作動させることができないように操作可能に機能しないよう、前記シャフト(186)および前記バネ(187)はまとめて構成されている、ミルモジュール(60)。
【0149】
従って、添付の請求項の目的は、本開示の真の精神および範囲内にあるこのような変更および修正の全てを含むことにある。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16A
図16B
図17A
図17B
図18A
図18B
図18C
図18D
図19A
図19B
図19C
図19D