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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-18
(45)【発行日】2023-07-26
(54)【発明の名称】放射線治療装置
(51)【国際特許分類】
   A61N 5/10 20060101AFI20230719BHJP
【FI】
A61N5/10 J
A61N5/10 D
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021510400
(86)(22)【出願日】2019-08-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-16
(86)【国際出願番号】 CN2019099390
(87)【国際公開番号】W WO2020038224
(87)【国際公開日】2020-02-27
【審査請求日】2021-03-23
(31)【優先権主張番号】201810975999.X
(32)【優先日】2018-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520497416
【氏名又は名称】西安大医集団股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】劉 海峰
(72)【発明者】
【氏名】李 大梁
【審査官】北村 龍平
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第01057499(EP,A2)
【文献】米国特許出願公開第2009/0086909(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第101195058(CN,A)
【文献】特表2018-508277(JP,A)
【文献】特表2018-522651(JP,A)
【文献】特開平05-200126(JP,A)
【文献】特表2017-504449(JP,A)
【文献】特開昭63-024200(JP,A)
【文献】米国特許第6044126(US,A)
【文献】国際公開第1996/031253(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 5/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭部腫瘍を治療するための放射線治療装置であって、
放射源デバイスおよび撮影装置を含み、前記放射源デバイスは、ソースキャリアおよびコリメータを含み、前記ソースキャリアは、複数の放射源を含み、経度方向における前記複数の放射源の夾角は、5°~60°の範囲内にあり、
前記ソースキャリアは、中心軸を含み、前記ソースキャリアは、前記中心軸の周りに回転するように構成され、前記ソースキャリア上の前記複数の放射源から放出されたビームは、前記コリメータでコリメートされた後、共通の焦点で交差し、前記ソースキャリアおよび前記撮影装置は、前記中心軸に沿って連続して配置され、前記ソースキャリアは、前記中心軸に垂直な第1の端面および第2の端面を有し、前記第1の端面は、前記第2の端面よりも前記放射源デバイスによって形成された治療キャビンの入口に近く、前記第1の端面は第1及び第2の側を有し、前記複数の放射源は、前記第1の端面の前記第1の側にあり、前記撮影装置は、前記第1の端面の前記第2の側にあり、前記共通の焦点は、前記第1の端面の前記第2の側にあって前記中心軸上に位置し、前記共通の焦点は、前記撮影装置の撮影領域内にあり、
前記撮影装置は、X線チューブおよびフラットパネルディテクターを含むX線撮影装置であり、前記撮影装置は、前記頭部腫瘍の像が治療中に取り込まれるように構成されている、
放射線治療装置。
【請求項2】
緯度方向における前記複数の放射源の夾角範囲が20°~60°である、請求項1に記載の放射線治療装置。
【請求項3】
緯度方向における前記複数の放射源の位置が互いに異なる、請求項1に記載の放射線治療装置。
【請求項4】
前記ソースキャリアに複数の放射源穴が設けられ、前記複数の放射源が前記放射源穴内に固定的に取り付けられる、請求項1に記載の放射線治療装置。
【請求項5】
前記ソースキャリア上にソースカセットの形状に合わせるソースカセット部位が設けられ、前記ソースカセットが前記ソースカセット部位に固定的に取り付けられ、前記ソースカセット上に前記複数の放射源が取り付けられる、請求項1に記載の放射線治療装置。
【請求項6】
前記ソースキャリアは、前記中心軸周りに360°回転または往復回転する、請求項1に記載の放射線治療装置。
【請求項7】
前記放射源デバイスは、前記ソースキャリアを駆動して前記ソースキャリアの前記中心軸周りに回転運動させるためのソースキャリア駆動装置をさらに含む、請求項1に記載の放射線治療装置。
【請求項8】
前記放射源デバイスはシールド装置をさらに含み、前記シールド装置は前記第1の端面の前記第2の側に位置し、前記複数の放射源から放出されたビームが前記共通の焦点を通過した後、前記シールド装置でシールドされる、請求項1に記載の放射線治療装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本開示は、出願番号201810975999.Xで、発明名称「ソースキャリア、放射線治療装置およびその制御・駆動方法」(出願日:2018年08月24日)の中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は参照により本開示に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本開示は、医療技術の分野、特にソースキャリア、放射線治療装置およびその制御・駆動方法に関する。
【背景技術】
【0003】
医療技術の発展に伴い、放射線治療は腫瘍の治療にますます広く使用されている。
【0004】
関連技術における頭部を治療するための放射線治療装置には主に頭部ガンマナイフが含まれ、それは、天然同位体放射源であるコバルト-60からγ線を放出し、放射線の放射性を利用して腫瘍細胞を殺すために使用される。しかし、放射線は正常な組織や細胞にも損傷を与えるため、関連技術における頭部ガンマナイフは、30または180個の放射源を含み、複数の放射源が異なる方向からそれぞれビームを放射して共通の焦点に焦点を合わせると、共通の焦点での放射線量率が最大で、各放射源から放出されたビームの正常な組織や細胞への損傷が小さいため、正常な組織や細胞を保護しながら腫瘍細胞を殺す目的を達成し、腫瘍の治療効果を高める。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、ソースキャリア、放射線治療装置およびその制御・駆動方法を提供する。技術的解決策は以下の通りである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様では、本開示は、複数の放射源が配置され、経度方向における前記複数の放射源の夾角が予設の夾角範囲内にあるソースキャリアを提供する。
【0007】
別の態様では、本開示は、放射線治療装置を提供し、前記放射線治療装置は放射源デバイスを含み、前記放射源デバイスは、本開示で提供される前記ソースキャリアおよびコリメータを含み、前記ソースキャリア上の複数の放射源から放出されたビームが前記コリメータでコリメートされた後、共通の焦点で交差する。
【0008】
さらに別の態様では、本開示は、放射線治療装置の制御・駆動方法を提供し、前記放射線治療装置は本開示で提供される放射線治療装置のいずれか1つであり、前記方法は、少なくとも1つのビーム放出角度範囲を取得することと、前記放射線治療装置を駆動して前記ビーム放出角度範囲内でビームを放出させ、共通の焦点に交差させることを含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施例における技術的解決策をより明確に説明するために、実施例の説明に必要な添付図面を以下に簡単に説明するが、以下の説明の図面は本開示のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労働をすることなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができるのは明らかである。
【0010】
図1】本開示の実施例によって提供される関連技術における放射線治療装置の構造概略図である。
図2】本開示の実施例によって提供される関連技術における放射源デバイスの構造概略図である。
図3】本開示の実施例によって提供される関連技術におけるソースキャリアの平面視構造の概略図である。
図4】本開示の実施例によって提供されるソースキャリアの概略図である。
図5】本開示の実施例によって提供される別のソースキャリアの概略図である。
図6】本開示の実施例によって提供される別のソースキャリアの概略図である。
図7】本開示の実施例によって提供されるソースカセットの概略図である。
図8】本開示の実施例によって提供される共通の焦点がソースキャリアの端面の外側に位置する構造の概略図である。
図9】本開示の実施例によって提供される放射線治療装置の概略図である。
図10】本開示の実施例によって提供される別の放射線治療装置の概略図である。
図11】本開示の実施例によって提供される別の放射線治療装置の概略図である。
図12】本開示の実施例によって提供される別の放射線治療装置の概略図である。
図13】本開示の実施例によって提供される制御・駆動方法の概略図である。
図14】本開示の実施例によって提供される治療照射の概略図である。
図15】本開示の実施例によって提供される別の制御・駆動方法の概略図である。
図16】本開示の実施例によって提供される別の治療照射の概略図である。
図17】本開示の実施例によって提供される別の制御・駆動方法の概略図である。
図18】本開示の実施例によって提供される別の制御・駆動方法の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の目的、技術的解決策および利点をより明確にするために、以下、図面を参照して本開示の実施形態をさらに詳細に説明する。
【0012】
関連技術において、頭部の腫瘍に使用できる放射線治療装置は、その頭部腫瘍の放射線治療の構造が図1および図2に示される。該放射線治療装置は、放射源デバイス01および治療ベッド02を含み得る。放射源デバイス01は、ソースキャリア011、シールド部材012およびコリメータ013を含み得る。ソースキャリア011内に複数の放射源(図2に図示しない)が配置され得、該複数の放射源から放出されたビームは、コリメータ02上のコリメート穴(図2に図示しない)を通過した後、共通の焦点で交差し、該共通の焦点が放射源デバイス01のチャンバー内に位置する。治療ベッド02は、患者を運んで放射源デバイス01の治療キャビンの内部に移動させ、患者の病巣を共通の焦点に位置させ、放射線の治療を行うために使用される。
【0013】
その内に、関連技術における放射線治療装置は、そのソースキャリア011の形状が図3に示すように椀型であり、ソースキャリア011中の放射源は、6組に分かれ、各組には5つのソース、合計で30の放射源が含まれる。コリメータ013上に複数のコリメートチャンネルが設けられ、放射源から放出された放射線がコリメートチャンネルを通過して共通の焦点で交差する。コリメータ013は、6組のコリメートチャンネル組を含み、6組のコリメートチャンネル組は6組の放射源の位置に対応し、各コリメートチャンネル組は4つのサブ組を含み、その内の1つのサブ組のコリメート穴に、ソースをオフにしてシールドするために、固体タングステンロッドが充填され、他の各サブ組は5つのコリメート穴を含み、異なるサブ組のコリメート穴の大きさが異なる。
【0014】
治療中、ソースキャリア011およびコリメータ013を互いに回転させるように駆動して、異なる大きさのコリメート穴の切り替えおよびコリメータによる放射源のシールドにより、ソースのオンオフを実現することが可能であるが、6組のコリメート穴の大きさの切り替えおよびソースのオンオフが同時に行われるため、ある組を個別に制御することができない。したがって、治療過程中、敏感な組織や臓器(例えば眼睛や他の重要な神経など)を避けるために、ガンマ角を調整する、つまり、頭部のピッチ角を調整することによって敏感な組織や臓器への照射を避ける必要がある。
【0015】
本開示は放射線治療装置を提供し、例えば、図9に示すように、該放射線治療装置は放射源デバイス10を含む。放射源デバイス10は、ソースキャリア11およびコリメータ12を含み、ソースキャリア11上に複数の放射源111が配置され、経度方向における複数の放射源111の夾角は予設の夾角範囲内にあり、ソースキャリア11上の複数の放射源から放出されたビームがコリメータによってコリメートされた後、共通の焦点fで交差する。
【0016】
例えば、図4に示すように、ソースキャリア11の形状は椀型であり得、その経度方向は図4の矢印x1に示すように、経度0°~360°の方向である。ソースキャリア11の形状は図5に示す円筒状(放射線治療装置は図11に示される)であってもよく、その経度方向は図5の矢印x2に示す方向である。図5では円錐台の両端の大きさは同じであるが、もちろん大きさが異なってもよい。本開示では、ソースキャリアの具体的な形状が限定されるものではなく、図4図5に示す例を挙げて本開示の経度方向を説明する。
【0017】
本開示において、経度方向における放射源の夾角が予設の夾角範囲内にあるとは、経度方向における複数の放射源の最大夾角が予設の夾角範囲内にあることを意味する。本開示において、図4に示すように、経度方向における放射源の夾角とは放射源の中心を基準した夾角である。なお、放射源に列があり、同じ列にある複数の放射源の中心が同じ経度線上に位置する場合、経度方向における複数の放射源の夾角は0度と見なされ、本開示において、予設の夾角範囲は0度以上である。
【0018】
例えば、本開示で提供される放射線治療装置は、図9および図10に示すように、そのソースキャリア11において、図4に示すように、経度方向における複数の放射源111の夾角はAである。例えば、該予設の夾角範囲Aは5°~60°、つまり5°≦A≦60°であり得、予設の夾角範囲Aは5°~60°の範囲内の任意の夾角であってもよく、例えば、予設の夾角範囲Aは5°、8°、10°、12°、18°、20°、25°、30°、40°、45°、50°または60°であってもよい。
【0019】
ソースキャリア上に複数の放射源が配置され、放射源の数や配置方式については本開示では限定されるものではなく、放射源の数は20~180個であり得、例えば30個または180個であってもよい。図4に示すように24個の放射源を例にして例示的に説明する。放射線治療装置はコリメータをさらに含み、コリメータ上に放射源の数および配置方式に対応してコリメート穴が設けられ、放射源から放出されたビームはコリメート穴を通過した後、共通の焦点で交差する。
【0020】
本開示で提供される放射線治療装置において、ソースキャリア上の複数の放射源は経度方向の予設の夾角範囲内に分布される場合、ソースキャリアにより複数の放射源を放射線治療装置の中心軸に沿って回転させ、敏感な組織や臓器を通過するときに放射源をオフにして、正常な組織や臓器を通過するときに放射源をオンにすることができ、頭部の腫瘍治療過程中、目などの敏感な組織や臓器を保護し、それ以上の損傷を避けることができる。
【0021】
本開示で提供される放射線治療装置において、放射源デバイス10は、ソースキャリア11をその中心軸周りに回転させるように駆動するためのソースキャリア駆動装置をさらに含む。該駆動装置はモータであり得、放射源デバイス10はまた、該モータの駆動を監視し、即時にソースキャリア11の相対的な位置を取得し、ソースのオンオフを確認する。本開示では、ソースキャリア駆動装置および位置は具体的に限定されるものではなく、関連技術中の駆動技術を参照すればよいため、ここでは繰り返さない。
【0022】
治療過程中、患者の腫瘍を共通の焦点に精度良く置いて、放射線により腫瘍細胞を殺す。しかしながら、治療過程中、患者が動くと、放射線がずれて、治療に悪影響を与えるだけでなく患者の健康にも害を及ぼす可能性がある。関連技術中の放射線治療装置では、その共通の焦点が放射源デバイスのチャンバー内部に位置するため、治療過程中、患者の頭部が動くかどうかを監視することは不可能である。本開示で提供される放射線治療装置では、共通の焦点が放射源デバイスの端面の外側に位置する。例えば、図10および図11に示すように、共通の焦点fが放射源デバイスの端面の外側に位置するため、治療過程中、患者が動くかどうかを観察および監視することができる。
【0023】
本開示で提供される放射線治療装置では、例えば、放射線治療装置は撮影装置30をさらに含む。該撮影装置30は放射源デバイス10の一側に配置され、共通の焦点fが撮影装置30の撮影領域内に位置する。すなわち、撮影装置30により撮影領域内にある患者の腫瘍を撮影し、画像に基づいて患者が動くかどうかを確認することができる。画像による変位監視の精度が高い。
【0024】
例えば、本開示では、撮影装置30はX線撮影装置、CT(Computed Tomography、コンピュータ断層)撮影装置、MR(Magnetic Resonance、磁気共鳴)撮影装置、DSA(Digital Subtraction Angiography、デジタルサブトラクション血管造影)撮影装置、超音波撮影装置またはPET(Positron Emission Computed Tomography、陽電子放射断層撮影)撮影装置中のいずれか1つまたは複数の任意の組み合わせであり得る。例えば、撮影装置30はX線撮影装置であり、例えば図10に示すように、それはX線チューブ31およびフラットパネルディテクター32を含み得る。または、2つのX線チューブ31および2つのフラットパネルディテクター32を含んでもよく、これらの2つのX線チューブ31から放出されたビームは交差する。もちろん、撮影装置30は、任意の2つまたはそれ以上の異なる撮影装置の組み合わせであってもよく、例えば撮影装置はX線撮影装置とDSA撮影装置の組み合わせであってもよい。本開示では、撮影装置の具体的な設置方式が限定されるものではなく、上記の例を挙げて例示的に説明する。
【0025】
図11に示す放射線治療装置は、そのソースキャリア11の形状は円筒状であり、かつ円筒状のソースキャリア11は、その両端の直径の大きさが同じである。図11に示す放射線治療装置は、ソースキャリア11および/またはコリメータ12は放射源デバイス10の中心軸によって示される方向に沿って移動することにより、ソースのオンオフを実現することができる。図12に示す放射線治療装置は、そのソースキャリア11の形状は円筒状であり、円筒状のソースキャリア11の両端の直径の大きさが異なる。図12に示す放射線治療装置は、ソースキャリア11および/またはコリメータ12が方向Lに沿って移動することにより、ソースのオンオフを実現することもできる。もちろん、回転によりソースのオンオフを実現することができ、本開示では、これが限定されるものではない。
【0026】
図10に示すように、撮影装置30は別々に設けられた固定装置により固定されるチューブ31およびフラットパネルディテクター32を含んでもよく、または、撮影装置30は、別々に駆動装置を設けてチューブ31およびフラットパネルディテクター32を駆動して回転させてもよい。または、図11に示すように、撮影装置30はシールド装置40内に固定的に配置されてもよく、本開示では、シールド装置の具体的な位置および構造が限定されるものではなく、上記の例を挙げて例示的に説明する。
【0027】
また、放射線治療装置は、患者を運ぶための治療ベッド20をさらに含み、図9図12に示すように、本開示では、治療ベッド20の具体的な構造および動作形態が限定されるものではなく、図10~12に示すように3次元ベッドであってもよく、または図10に示すように6次元ベッドであってもよい。治療ベッド20は治療要件に応じて選択的に配置され得、ここでは繰り返さない。
【0028】
本開示で提供される放射線治療装置は、コリメータとソースキャリアの間に沈み込み防止部材がさらに設けられる。図9および図10に示すように、沈み込み防止部材はベアリングである。
【0029】
本開示で提供される放射線治療装置は、放射源デバイスはシールド装置40をさらに含み、シールド装置40は放射源デバイス10の一側に位置し、放射源111から放出されたビームが共通の焦点fを通過した後、シールド装置40でシールドされる。例えば、図10図12に示すように、シールド装置40は放射源デバイス10の共通の焦点fの一側に位置し、放射源111から放出されたビームが共通の焦点fを通過した後、シールド装置40でシールドされて、治療室内の過度放射を回避する。例えば、シールド装置40の形状は環状体である場合、放射源111が中心軸周りに一度回転中放出された放射線がすべてシールド装置40によって受け取られる。または、シールド装置40はシールドブロックである場合、放射源デバイス10の中心軸周りに回転し、放射源111の回転に追従して共通の焦点fを通過した後、放射線を受け取ってもよい。なお、治療ベッド20は患者を運んで移動する場合、シールド装置40に治療ベッド40の移動のためのチャンネルが開設される。
【0030】
以下、本開示のソースキャリアを具体的に説明する。
【0031】
本開示はソースキャリア11を提供し、ソースキャリア11上に複数の放射源111が配置され、経度方向における複数の放射源111の夾角が予設の夾角範囲内にある。例えば、図4に示すように、経度方向における複数の放射源の夾角が予設の夾角範囲A内にある。例えば、予設の夾角範囲Aは5°~60°、つまり5°≦A≦60°であり得、予設の夾角範囲Aは5°~60°の範囲内の任意の夾角であり得、例えば、予設の夾角範囲Aは5°、8°、10°、12°、18°、20°、25°、30°、40°、45°、50°または60°であってもよい。放射源の数および配置方式については、本開示では限定されるものではなく、対応の放射源の数は一般に20~180個であり得、例えば30個または180個であってもよい。図4に示すように24個の放射源を例にして例示的に説明する。
【0032】
例えば、本開示で提供されるソースキャリアは、経度方向において、複数の放射源が複数組に分かれ、隣接の2組の放射源の夾角範囲は2°~15°である。例えば、複数組の放射源において、任意の隣接する2組の放射源の夾角はそれぞれ同じであるか、または異なる隣接の2組の放射源の夾角が異なってもよく、本開示ではこれに限定されるものではなく、図4に示されるのは例示的な説明である。図4に示すように、複数の放射源は4列に分かれ、隣接の列のコリメート穴の夾角がB(図4では概略的に2列を例示)である例を挙げ、夾角Bは2°~15°、つまり2°≦B≦15°であり、予設の夾角Bは2°~15°の範囲内の任意の夾角であり得、例えば、予設の夾角範囲Bは2°、2.5°、3°、5°、6°、8°、10°、12°または15°であってもよい。
【0033】
本開示で提供されるソースキャリアは、緯度方向における複数の放射源の夾角範囲が20°~60°である。例えば、図4に示すように、ソースキャリア11には経度方向の予設の範囲C内で複数の放射源が配置される。例えば、予設の夾角範囲Cは20°~60°、つまり20°≦C≦60°であり得、予設の夾角範囲Cは20°~60°の範囲内の任意の夾角であり得、例えば、予設の夾角範囲Cは20°、25°、30°、38°、40°、45°、50°、53°または60°であってもよい。
【0034】
例えば、本開示で提供されるソースキャリアでは、緯度方向において、隣接する任意の2つの放射源の夾角範囲は1°~10°である。例えば、複数組の放射源では、緯度方向に隣接する任意の2組の放射源の夾角はそれぞれ同じであるか、または緯度方向に隣接する任意の2組の放射源の夾角は異なってもよく、本開示ではこれに限定されるものではなく、図4に示されるのは例示的な説明である。例えば、図4に示すように、その内の2つの放射源を例にして、緯度方向におけるこれらの2つの放射源の夾角はDであり、夾角Dは1°~10°、つまり1°≦D≦10°であり得、予設の夾角Dは1°~10°の範囲内の任意の夾角であり得、例えば、予設の夾角範囲Dは1°、2°、3°、5°、6°、8°、9°または10°であってもよい。
【0035】
図4に示すソースキャリア11では、経度方向に複数列の放射源が配置され、同一列の放射源の経度が同じであり、緯度方向にも複数列が配置され、同一列の放射源の緯度も同じである例を挙げる。さらに、非共面照射を実現して、正常組織をより良く保護するために、本開示で提供されるソースキャリアでは、緯度方向における複数の放射源の位置が互いに異なる。つまり、各放射源の緯度はそれぞれ異なる。
【0036】
本開示で提供されるソースキャリアでは、ソースキャリア上に複数の放射源穴が設けられ、放射源が放射源穴内に固定的に取り付けられる。または、ソースキャリア上に、ソースカセットの形状に合わせるソースカセット部位が設けられ、ソースカセットがソースカセット部位に固定的に取り付けられ、ソースカセット上に複数の放射源が取り付けられる。例えば、図6および図7に示すように、ソースカセット112上に複数の放射源111が設けられ、ソースキャリア11上にソースカセット部位113が設けられ、ソースカセット部位113内にソースカセット112が取り付けられ、ソースカセット部位113は貫通穴であってもよく、止まり穴であってもよく、ソースキャリア11上に複数のコリメート穴が設けられる、放射源111から放出されたビームがコリメート穴を通過して放出され得る。本開示では、ソースカセットおよびソースカセット部位の形状や構造が限定されるものではなく、図6図7に示されるのを例にして例示的に説明する。
【0037】
ソースキャリア上に、ソースカセット部位に位置するソースカセットを固定するためのソースカセット接続部がさらに設けられる。同様に、ソースカセット上にも、ソースカセット部位に接続される接続部が設けられる。例えば、ソースキャリアとソースカセットはネジまたはスナップによって接続され得、ソースカセットとソースカセット部位の接続および固定方式が本開示では限定されるものではなく、上記の例を例示的に説明する。
【0038】
本開示で提供されるソースキャリアでは、ソースカセット上にソースカセットを交換するための接続部がさらに設けられる。例えば、ソースカセットの接続部はネジ穴であり、ソースガイドロッドにねじ込まれて接続されてもよい。または、ソースカセットの接続部とソースガイドロッドは磁石吸着によって接続されてもよい。ソースカセットとソースガイドロッドの接続、およびソースカセットの交換方式が本開示では限定されるものではなく、上記の例を例示的に説明する。
【0039】
本開示で提供されるソースキャリアでは、ソースカセットの材料がソースキャリアと異なる。例えば、ソースカセットはタングステン合金で形成され、ソースキャリアは鋳鉄で形成されてもよい。
【0040】
本開示で提供されるソースキャリアでは、ソースキャリア11の形状は椀型であり、一般にポット形状、ヘルメット形状または半球形状とも呼ばれ、一例として図4に示される。または、ソースキャリア11の形状は円筒状であり、例示的な図5に示すように、該円筒状の両端の直径は同じであっても異なってもよく、図5では両端の直径が同じである例を例示する。または、ソースキャリアはシート状であってもよい。本開示ではソースキャリアの具体的な構造や形状が具体的に限定されるものではなく、上記の例を例示的に説明する。
【0041】
本開示で提供されるソースキャリアでは、複数の放射源から放出されたビームがコリメートされた後、共通の焦点で交差し、共通の焦点がソースキャリアの中心軸にあると、放射線治療装置の精度高い位置決めに寄与する。ソースキャリアは回転せずに固定されてもよく、ソースキャリアが回転装置によって中心軸を中心に360°回転または往復回転されてもよい。
【0042】
本開示で提供されるソースキャリアでは、共通の焦点がソースキャリアの端面の外側に位置する。例えば、図8に示すように、共通の焦点fがソースキャリア11の端面の外側に位置する。ソースキャリア11が放射線治療装置全体に配置され、図10図12に示すように、共通の焦点fが放射源デバイスの端面の外側に位置する。患者または腫瘍の動きを容易に監視するためである。
【0043】
本開示は放射線治療装置の制御・駆動方法を提供し、放射線治療装置は本開示で提供される放射線治療装置であり、例えば、図9図11に示される放射線治療装置のいずれか1つであり得る。図13に示すように、制御・駆動方法は、以下のステップを含む。
ステップS1:少なくとも1つのビーム放出角度範囲を取得する。
ステップS2:放射線治療装置を駆動してビーム放出角度範囲でビームを放出させ、共通の焦点で交差させる。
【0044】
なお、放射線治療装置中の駆動装置は、一般にゼロ位置が予め設定されているため、放射線治療過程中、ゼロ位置を基準として、駆動角度範囲を確認しながら駆動する。本開示において、ビーム放出角度範囲は、治療医師が患者の腫瘍画像に基づいて作成した対応の治療計画における放射線治療装置から放出されたビームを照射して治療する必要のある角度範囲であり、角度範囲は駆動装置の駆動角度範囲である。例えば、図14に示すように、治療医師は患者の腫瘍画像に基づいて作成した対応の治療計画において、放射線治療装置はB1領域を照射・治療し、A1領域を照射・治療しない(A1領域は両眼を含む照射領域であり、放射線の視神経への損傷を回避)場合、ビーム放出角度範囲は駆動装置により放射源を駆動してB1領域で照射する駆動角度範囲であり、保護角度範囲は駆動装置により放射源を駆動してA1領域への照射を回避するための駆動角度範囲である。放射線治療中、B1領域のみで照射する駆動角度範囲内で回転し、照射すればよく、これにより、眼および敏感な組織への照射による損傷を避けることができる。例えば、駆動角度範囲はモータの回転角である。そして、本開示において、放射線治療装置が360°を超えて回転する場合、駆動角度範囲も360°を超える。または、放射線治療装置が360°を超えて回転する場合、回転ターン数、および異なるターン数に対応する駆動角度範囲を較正する。
【0045】
もちろん、放射線治療中、A1領域とB1領域の両方に対して回転照射を行うことも可能であり、ビーム放出角度範囲はA1領域とB1領域での照射の駆動角度範囲であり、例えば360°であり得る。この時、照射時間を短縮することで敏感な組織、例えば視神経が受け取る線量を削減して、敏感な組織や臓器を保護する。
【0046】
本開示で提供される制御・駆動方法では、放射線治療装置は複数の放射源を含み、経度方向における複数の放射源のソースポイントが予設の角度範囲内にあり、制御・駆動方法は、少なくとも1つのビーム放出角度範囲を取得し、放射線治療装置を駆動してビーム放出角度範囲でビームを放出させ、共通の焦点で交差させて、頭部腫瘍の治療過程中、目などの敏感な組織や臓器を保護し、それ以上の損傷を回避する。
【0047】
本開示で提供される制御・駆動方法は、図15に示すように、さらに以下のステップを含む。
ステップS3:少なくとも1つの保護角度範囲を取得する。少なくとも1つの保護角度範囲は360°未満である。
【0048】
図16に示すように、放射線治療装置はB1とB2領域で照射治療を行い、A1とA2領域では照射治療を行わない(A1とA2は目領域に対応し、視神経への放射線損傷を回避するからである)場合、ビーム放出角度範囲は駆動装置により放射源を駆動してB1とB2領域で照射する駆動角度範囲であり、保護角度範囲は駆動装置により放射源を駆動してA1とA2領域で照射しない駆動角度範囲である。
ステップS4:放射線治療装置を駆動して、保護角度範囲内の放射源がビームを放出しないようにする。
【0049】
本開示で提供される制御・駆動方法では、放射線治療装置は複数の放射源を含み、経度方向における複数の放射源のソースポイントが予設の角度範囲内にあり、制御・駆動方法は、少なくとも1つのビーム放出角度範囲および少なくとも1つの保護角度範囲を取得し、放射線治療装置を駆動してビーム放出角度範囲でビームを放出させ、共通の焦点で交差させ、保護角度範囲内の放射源がビームを放出するようにする。したがって、頭部腫瘍の治療過程中、目などの敏感な組織や臓器を保護し、それ以上の損傷を回避する。
【0050】
例えば、少なくとも1つのビーム放出角度範囲と保護角度範囲の1つに隣接する。図16に示すように、B1とB2領域で照射治療を行い、A1とA2領域で照射治療を行わなく、B1領域がA1領域に隣接するため、B1領域に対応するビーム放出角度範囲がA1領域に対応する保護角度範囲に隣接する。
【0051】
本開示で提供される制御・駆動方法では、該ビーム放出角度範囲の数が少なくとも2つであり、少なくとも2つのビーム放出角度範囲内での放射線治療装置の速度が異なる。例えば、図16に示すように、B1とB2領域で照射治療を行い、B1領域に対応するビーム放出角度範囲とB2領域に対応するビーム放出角度範囲を取得し、放射線治療装置がB1領域に対応するビーム放出角度範囲での速度をV1とし、B2領域に対応するビーム放出角度範囲での速度をV2とする場合、V1≠V2であり、速度により異なる位置の照射時間を調整することで焦点の線量を調節することが可能である。
【0052】
例えば、図14に示すように、放射線治療中、A1領域とB1領域の両方で回転照射を行う場合、ビーム放出角度範囲はA1領域とB1領域で照射する駆動角度範囲である。B1領域に対応するビーム放出角度範囲での速度をV1とし、A1領域に対応するビーム放出角度範囲での速度をV2とすると、V1<V2である。つまり、A1領域での速度がB1領域での速度より大きく、A1領域内で敏感な組織が受け取る線量を削減して敏感な組織や臓器を保護する。
【0053】
なお、本開示では、駆動角度範囲はモータの回転角である場合、駆動角度範囲も360°を超える。例えば、モータが360°を超えて回転する場合、回転ターン数、および異なるターン数に対応する駆動角度範囲を較正する。少なくとも2つのビーム放出角度範囲内で放射線治療装置の速度が異なり、ターン数が異なる場合、同一照射領域に対してその駆動速度が異なってもよい。例えば、放射線治療計画では治療時間が2minであり、モータの1ターン駆動に必要な時間が1minである場合、図16に示すように、第1ターンでビーム放出角度範囲のB1領域で照射する駆動速度をV1とし、第2ターンでビーム放出角度範囲のB1領域で照射する駆動速度をV2とすると、V1≠V2である。
【0054】
本開示で提供される制御・駆動方法では、例えば、上記のように、速度が異なる2つのビーム放出角度範囲は隣接する。
【0055】
本開示で提供される制御・駆動方法では、駆動放射線治療装置はビーム放出角度範囲内で往復運動する。例えば、1つのビーム放出角度範囲のみ取得される場合、放射線治療装置はこのビーム放出角度範囲内で往復運動して、腫瘍が受け取る線量を増加させる。もちろん、複数のビーム放出角度範囲が取得される場合、放射線治療装置は、このビーム放出角度範囲内で往復運動して、腫瘍が受け取る線量を増加させる。
【0056】
例えば、図10~12に示す放射線治療装置では、共通の焦点が放射源デバイスの端面の外側に位置する。放射線治療装置は撮影装置をさらに含み、共通の焦点が撮影装置の撮影領域内に位置する。図17に示すように、駆動制御方法は、さらに以下のステップを含む。
ステップS6:撮影装置を制御して患者の画像を取得する。
ステップS7:患者の画像に基づいて、ビーム放出角度範囲を確認する。
【0057】
なお、ステップS1中のビーム放出角度範囲は、放射線治療の前に、治療医師により患者の画像に基づいて確認されたビーム放出角度範囲であり得、治療過程中、取得された画像に基づいて該ビーム放出角度範囲を確認または調整することが可能である。
【0058】
例えば、図10~12に示す放射線治療装置では、放射線治療装置は撮影装置をさらに含み、共通の焦点が撮影装置の撮影領域内に位置し、図18に示すように、駆動制御方法は以下のステップを含む。
ステップS8:撮影装置を制御して患者の画像を取得する。
ステップS9:患者の画像に基づいて保護角度範囲を確認する。
【0059】
同様に、ステップS3中の保護角度範囲は、放射線治療の前に、治療医師により患者の画像に基づいて確認された保護角度範囲であり得、治療過程中、取得された画像に基づいて該保護角度範囲を確認または調整することが可能である。
【0060】
以上の説明は本開示の選択可能な実施例に過ぎず、本開示を限定することを意図するものではなく、本開示の精神および原則を逸脱しない限り、なされた任意の修正、同等の置換、改良などは、すべて本開示の保護範囲に含まれる。
【0061】
(付記)
(付記1)
複数の放射源が配置され、経度方向における前記複数の放射源の夾角が予設の夾角範囲内にある、ソースキャリア。
【0062】
(付記2)
前記予設の夾角範囲は5°~60°である、付記1に記載のソースキャリア。
【0063】
(付記3)
経度方向において、前記複数の放射源が複数組に分かれ、隣接する2組の放射源の夾角範囲が2°~15°である、付記1に記載のソースキャリア。
【0064】
(付記4)
緯度方向における前記複数の放射源の夾角範囲が20°~60°である、付記1に記載のソースキャリア。
【0065】
(付記5)
緯度方向において、任意の隣接する2つの放射源の夾角範囲が1°~10°である、付記1に記載のソースキャリア。
【0066】
(付記6)
緯度方向における前記複数の放射源の位置が互いに異なる、付記1に記載のソースキャリア。
【0067】
(付記7)
複数の放射源穴が設けられ、前記放射源が前記放射源穴内に固定的に取り付けられるか、または、
前記ソースキャリア上にソースカセットの形状に合わせるソースカセット部位が設けられ、前記ソースカセットが前記ソースカセット部位に固定的に取り付けられ、前記ソースカセット上に前記複数の放射源が取り付けられる、付記1に記載のソースキャリア。
【0068】
(付記8)
前記ソースカセット上に、ソースカセットを交換するための接続部が設けられる、付記7に記載のソースキャリア。
【0069】
(付記9)
前記ソースカセットの材料が前記ソースキャリアと異なる、付記7に記載のソースキャリア。
【0070】
(付記10)
前記ソースキャリアの形状が椀型、円筒状またはシート状である、付記1に記載のソースキャリア。
【0071】
(付記11)
前記複数の放射源から放出されたビームがコリメートを通過した後、共通の焦点で交差し、前記共通の焦点が前記ソースキャリアの中心軸上に位置する、付記1に記載のソースキャリア。
【0072】
(付記12)
前記ソースキャリアは前記中心軸周りに360°回転または往復回転する、付記11に記載のソースキャリア。
【0073】
(付記13)
放射源デバイスを含み、前記放射源デバイスは付記1~12のいずれか1つに記載のソースキャリア、およびコリメータを含み、前記ソースキャリア上の複数の放射源から放出されたビームが前記コリメータでコリメートされた後、共通の焦点で交差する、放射線治療装置。
【0074】
(付記14)
前記放射源デバイスは、前記ソースキャリアを駆動して前記ソースキャリアの中心軸周りに回転運動させるためのソースキャリア駆動装置をさらに含む、付記13に記載の放射線治療装置。
【0075】
(付記15)
前記共通の焦点が前記放射源デバイスの端面の外側に位置する、付記13に記載の放射線治療装置。
【0076】
(付記16)
前記放射線治療装置は撮影装置をさらに含み、前記撮影装置が前記放射源デバイスの一側に配置され、前記共通の焦点が前記撮影装置の撮影領域内に位置する、付記15に記載の放射線治療装置。
【0077】
(付記17)
前記撮影装置はX線撮影装置、CT撮影装置、MR撮影装置、DSA撮影装置、超音波撮影装置またはPET撮影装置中のいずれか1つまたは複数を含む、付記16に記載の放射線治療装置。
【0078】
(付記18)
前記放射源デバイスはシールド装置をさらに含み、前記シールド装置は前記放射源デバイスの一側に位置し、前記放射源から放出されたビームが前記共通の焦点を通過した後、前記シールド装置でシールドされる、付記15に記載の放射線治療装置。
【0079】
(付記19)
付記13~18のいずれか1つに記載の放射線治療装置を制御・駆動する方法であって、前記方法は、
少なくとも1つのビーム放出角度範囲を取得すること、
前記放射線治療装置を駆動して前記ビーム放出角度範囲でビームを放出させ、共通の焦点で交差させることを含む、放射線治療装置の制御・駆動方法。
【0080】
(付記20)
少なくとも1つの保護角度範囲を取得すること、
前記放射線治療装置を駆動して、前記保護角度範囲内の前記放射源がビームを放出しないようにすることをさらに含み、
前記少なくとも1つの保護角度範囲が360°未満である、付記19に記載の制御・駆動方法。
【0081】
(付記21)
少なくとも1つのビーム放出角度範囲が保護角度範囲の1つに隣接する、付記20に記載の制御・駆動方法。
【0082】
(付記22)
前記ビーム放出角度範囲の数が少なくとも2つであり、少なくとも2つの前記ビーム放出角度範囲内で前記放射線治療装置の速度が異なる、付記19に記載の制御・駆動方法。
【0083】
(付記23)
速度が異なる2つの前記ビーム放出角度範囲が隣接する、付記22に記載の制御・駆動方法。
【0084】
(付記24)
前記放射線治療装置を駆動して前記ビーム放出角度範囲内で往復運動させる、付記19に記載の制御・駆動方法。
【0085】
(付記25)
前記放射線治療装置が撮影装置をさらに含む場合、前記方法は、
前記撮影装置を制御して患者の画像を取得すること、
前記患者の画像に基づいて、前記ビーム放出角度範囲を確認することをさらに含む、付記19に記載の制御・駆動方法。
【0086】
(付記26)
前記放射線治療装置が撮影装置をさらに含む場合、前記方法は、
前記撮影装置を制御して患者の画像を取得すること、
前記患者の画像に基づいて、前記保護角度範囲を確認することをさらに含む、付記20に記載の制御・駆動方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18