(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-18
(45)【発行日】2023-07-26
(54)【発明の名称】フランジ間測定方法、システム、プログラム、記録媒体および測定サーバー
(51)【国際特許分類】
G01B 11/14 20060101AFI20230719BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20230719BHJP
G06F 3/0484 20220101ALI20230719BHJP
【FI】
G01B11/14 H
G06F3/0481
G06F3/0484
(21)【出願番号】P 2021572777
(86)(22)【出願日】2021-01-21
(86)【国際出願番号】 JP2021001931
(87)【国際公開番号】W WO2021149745
(87)【国際公開日】2021-07-29
【審査請求日】2022-03-16
(31)【優先権主張番号】P 2020009075
(32)【優先日】2020-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000229564
【氏名又は名称】株式会社バルカー
(74)【代理人】
【識別番号】100083725
【氏名又は名称】畝本 正一
(74)【代理人】
【識別番号】100140349
【氏名又は名称】畝本 継立
(74)【代理人】
【識別番号】100153305
【氏名又は名称】畝本 卓弥
(74)【代理人】
【識別番号】100206933
【氏名又は名称】沖田 正樹
(72)【発明者】
【氏名】本居 学
【審査官】山▲崎▼ 和子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/189293(WO,A1)
【文献】特開2003-315020(JP,A)
【文献】特開2016-024045(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 11/00-11/30
G01C 3/00-3/32
G06F 3/01
3/048-3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象であるフランジの識別に用いられるフランジ情報を取得する工程と、
前記フランジ情報の基準情報を取得する工程と、
フランジ間部の測定前、測定中または測定後、該フランジ間部を測定する機器から前記フランジ間部の画像情報を取得して、前記フランジ間部の測定部位の包絡線情報を取得する工程と、
前記フランジ間部の測定の可否を前記包絡線情報により判定する工程と、
前記フランジ間部の測定の可否を表す第2の判定情報を生成する工程と、
文字情報提示部を生成し、該文字情報提示部に前記フランジ情報、前記基準情報、前記フランジ間部の測定情報、または前記基準情報と前記測定情報との比較結果を表す第1の判定情報の一つ以上を提示する工程と、
グラフ情報提示部を生成し、該グラフ情報提示部に座標情報とともに前記包絡線情報
と前記第2の判定情報を提示する工程と、
を含むことを特徴とする、フランジ間測定方法。
【請求項2】
さらに、前記文字情報提示部に表示される前記測定情報が最小であることを表す最小値表示、前記測定情報が最大であることを表す最大値表示、前記測定情報が不良であることを表す不良表示、または次の測定情報の提示位置を表す次測定表示を生成する工程と、
を含むことを特徴とする、請求項
1に記載のフランジ間測定方法。
【請求項3】
さらに、前記文字情報提示部に測定位置を表す位置情報を提示する工程と、
前記位置情報を選択する選択入力により、前記位置情報に対応する前記測定位置の前記フランジ間部の再測定モードに移行する工程と、
を含むことを特徴とする、請求項1
または請求項
2に記載のフランジ間測定方法。
【請求項4】
さらに、前記機器の調整を指示するための調整アイコンを提示する工程と、
前記調整アイコンの操作を受け調整モードに移行させる工程と、
含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項
3の何れかの請求項に記載のフランジ間測定方法。
【請求項5】
フランジ間部を測定する機器と、
映像情報を提示する情報提示部と、
前記フランジ間部の測定前、測定中または測定後、前記機器から前記フランジ間部の画像情報を取得して、前記フランジ間部の測定部位の包絡線情報を取得し、前記情報提示部に文字情報提示部を生成し、
前記フランジ間部の測定の可否を前記包絡線情報により判定し、前記フランジ間部の測定の可否を表す第2の判定情報を生成し、該文字情報提示部にフランジ情報、基準情報、前記フランジ間部の測定情報、または前記基準情報と前記測定情報との比較結果を表す第1の判定情報の一つ以上を提示させ、前記情報提示部にグラフ情報提示部を生成し、該グラフ情報提示部に座標情報とともに前記包絡線情報を提示させるサーバーと、
を備え
、前記情報提示部は前記包絡線情報とともに前記第2の判定情報を提示することを特徴とする、フランジ間測定システム。
【請求項6】
前記サーバーは、前記文字情報提示部に表示される前記測定情報が最小であることを表す最小値表示、前記測定情報が最大であることを表す最大値表示、前記測定情報が不良であることを表す不良表示、または次の測定情報の提示位置を表す次測定表示を生成させることを特徴とする、請求項
5に記載のフランジ間測定システム。
【請求項7】
前記サーバーは、前記文字情報提示部に測定位置を表す位置情報を提示させ、前記位置情報を選択する選択入力により、前記位置情報に対応する前記測定位置の前記フランジ間部の再測定モードに移行させることを特徴とする、請求項
5または請求項
6に記載のフランジ間測定システム。
【請求項8】
前記サーバーは、前記機器の調整を指示するための調整アイコンを提示し、前記調整アイコンの操作を受け調整モードに移行させることを特徴とする、請求項
5ないし請求項
7の何れかの請求項に記載のフランジ間測定システム。
【請求項9】
測定対象であるフランジの識別に用いられるフランジ情報を取得する機能と、
前記フランジ情報の基準情報を取得する機能と、
フランジ間部の測定前、測定中または測定後、該フランジ間部を測定する機器から前記フランジ間部の画像情報を取得して、前記フランジ間部の測定部位の包絡線情報を取得する機能と、
前記フランジ間部の測定の可否を前記包絡線情報により判定する機能と、
前記フランジ間部の測定の可否を表す第2の判定情報を生成する機能と、
文字情報提示部を生成し、該文字情報提示部に前記フランジ情報、前記基準情報、前記フランジ間部の測定情報、または前記基準情報と前記測定情報との比較結果を表す第1の判定情報の一つ以上を提示する機能と、
グラフ情報提示部を生成し、該グラフ情報提示部に座標情報とともに前記包絡線情報
と前記第2の判定情報を提示する機能と、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
さらに、前記文字情報提示部に表示される前記測定情報が最小であることを表す最小値表示、前記測定情報が最大であることを表す最大値表示、前記測定情報が不良であることを表す不良表示、または次の測定情報の提示位置を表す次測定表示を生成する機能と、
を前記コンピュータに実行させるための請求項
9に記載のプログラム。
【請求項11】
さらに、前記文字情報提示部に測定位置を表す位置情報を提示する機能と、
前記位置情報を選択する選択入力により、前記位置情報に対応する測定位置の前記フランジ間部の再測定モードに移行する機能と、
を前記コンピュータに実行させるための請求項
9または請求項
10に記載のプログラム。
【請求項12】
さらに、前記機器の調整を指示するための調整アイコンを提示する機能と、
前記調整アイコンの操作を受け調整モードに移行させる機能と、
を前記コンピュータに実行させるための請求項
9ないし請求項
11の何れかの請求項に記載のプログラム。
【請求項13】
請求項
9ないし請求項
12の何れかの請求項に記載のプログラムを格納したことを特徴とする記録媒体。
【請求項14】
映像情報を提示する情報提示部と、
フランジ間部の測定前、測定中または測定後、該フランジ間部を測定する機器から前記フランジ間部の画像情報を取得して、前記フランジ間部の測定部位の包絡線情報を取得し、前記情報提示部に文字情報提示部を生成し、
前記フランジ間部の測定の可否を前記包絡線情報により判定し、前記フランジ間部の測定の可否を表す第2の判定情報を生成し、該文字情報提示部にフランジ情報、基準情報、前記フランジ間部の測定情報、または前記基準情報と前記測定情報との比較結果を表す第1の判定情報の一つ以上を提示させ、前記情報提示部にグラフ情報提示部を生成し、該グラフ情報提示部に座標情報とともに前記包絡線情報を提示させる処理部と、
を備え
、前記情報提示部は前記包絡線情報とともに前記第2の判定情報を提示することを特徴とする、サーバー。
【請求項15】
前記処理部は、前記文字情報提示部に表示される前記測定情報が最小であることを表す最小値表示、前記測定情報が最大であることを表す最大値表示、前記測定情報が不良であることを表す不良表示、または次の測定情報の提示位置を表す次測定表示を生成させることを特徴とする、請求項
14に記載のサーバー。
【請求項16】
前記処理部は、前記文字情報提示部に測定位置を表す位置情報を提示させ、前記位置情報を選択する選択入力により、前記位置情報に対応する測定位置の前記フランジ間部の再測定モードに移行させることを特徴とする、請求項
14または請求項
15に記載のサーバー。
【請求項17】
前記処理部は、前記機器の調整を指示するための調整アイコンを提示し、前記調整アイコンの操作を受け調整モードに移行させることを特徴とする、請求項
14ないし請求項
16に記載のサーバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配管系統をガスケットの介在により連結するためのフランジ間の隙間、複数のフランジにより形成される段差などの測定技術に関する。
【背景技術】
【0002】
プラントにおける安全操業には、配管系統の監視、異常予知、フランジ締結部の信頼性向上などが不可欠である。フランジ締結部におけるフランジ間の隙間またはフランジにより形成される段差は配管系統のフランジ締結部の信頼性を低下させることになるので、最重要検査項目と位置付けられている。隙間または段差の測定には従来、ノギスやテーパーゲージなどの測定機器が用いられている。
これら隙間や段差の測定に関し、フランジとフランジ間の部分とを含むフランジ間部などの被測定物の表面にスリット光を照射し、このスリット光による照射像を基準に測定機器を当て、隙間や段差を測定することが知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、フランジ締結部に設置されているガスケットの寿命は有限であることから、定期的にガスケットを交換する必要がある。その交換作業の信頼性を高めること、交換作業後の締付け状態の検査を実施することがプラントの安全操業に資する。また、フランジ締結部を定期的に測定して、隙間の拡大などの状態変化の有無を確認することがプラントの安全操業に資する。斯かる検査では、フランジを締結するボルトおよびナットの締付け力のアンバランス(所謂片締め)、芯ずれなどの確認が必要である。
片締めは、ボルトの締付け力の偏りであり、ガスケットに部分的な締付け不足や締付け過剰を生じさせ、締付け力の不足部分からの流体の漏洩、ガスケットの圧縮破壊による気密性低下などの原因になる。芯ずれは、フランジ中心の偏りであって、フランジとガスケットの密着幅(シール幅)の偏りや減少を生じさせ、配管内にガスケットのはみ出しを生じさせ、配管内に流れる搬送流体とガスケット材の接触という不測の事態を引き起こすおそれがある。よって、片締め、芯ずれは最重要検査項目と位置付けられている。
【0005】
片締めはフランジ間の隙間の距離の差、芯ずれはフランジにより形成される段差として顕在化するので、片締めおよび芯ずれは測定機器で測定可能である。測定機器としてノギスやテーパーゲージなどが用いられており、ノギスやテーパーゲージによる測定では、読取り誤差による測定精度が低く、技術者の技量が大きく影響するために測定効率が低いという課題がある。
発明者は、フランジ間の隙間または段差の測定現場の状況から、測定情報や基準情報の確認を容易化することが測定作業の迅速化や測定精度の向上に繋がるとの知見を得た。
【0006】
そこで、本開示の目的は、上記課題および上記知見に基づき、測定機器により測定されるフランジ間部の測定部位の包絡線情報を提示することにより、フランジ間測定の状況確認の容易化を図るとともに測定作業の効率化を図ることにある。
また、本開示の他の目的は、フランジ間部の映像情報から取得される包絡線情報を提示することにより、フランジ間部の測定の可否を含む状況が確認でき、測定作業の容易化および精緻化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のフランジ間測定方法の一側面によれば、フランジ間測定方法は、測定対象であるフランジの識別に用いられるフランジ情報を取得する工程と、前記フランジ情報の基準情報を取得する工程と、フランジ間部の測定前、測定中または測定後、該フランジ間部を測定する機器から前記フランジ間部の画像情報を取得して、前記フランジ間部の測定部位の包絡線情報を取得する工程と、前記フランジ間部の測定の可否を前記包絡線情報により判定する工程と、前記フランジ間部の測定の可否を表す第2の判定情報を生成する工程と、文字情報提示部を生成し、該文字情報提示部に前記フランジ情報、前記基準情報、前記フランジ間部の測定情報、または前記基準情報と前記測定情報との比較結果を表す第1の判定情報の一つ以上を提示する工程と、グラフ情報提示部を生成し、該グラフ情報提示部に座標情報とともに前記包絡線情報と前記第2の判定情報を提示する工程とを含む。
このフランジ間測定方法は、さらに、前記文字情報提示部に表示される前記測定情報が最小であることを表す最小値表示、前記測定情報が最大であることを表す最大値表示、前記測定情報が不良であることを表す不良表示、または次の測定情報の提示位置を表す次測定表示を生成する工程とを含んでよい。
このフランジ間測定方法は、さらに、前記文字情報提示部に測定位置を表す位置情報を提示する工程と、前記位置情報を選択する選択入力により、前記位置情報に対応する前記測定位置の前記フランジ間部の再測定モードに移行する工程とを含んでよい。
このフランジ間測定方法は、さらに、前記機器の調整を指示するための調整アイコンを提示する工程と、前記調整アイコンの操作を受け調整モードに移行させる工程とを含んでよい。
【0008】
本開示のフランジ間測定システムの一側面によれば、フランジ間測定システムは、フランジ間部を測定する機器と、映像情報を提示する情報提示部と、前記フランジ間部の測定前、測定中または測定後、前記機器から前記フランジ間部の画像情報を取得して、前記フランジ間部の測定部位の包絡線情報を取得し、前記情報提示部に文字情報提示部を生成し、前記フランジ間部の測定の可否を前記包絡線情報により判定し、前記フランジ間部の測定の可否を表す第2の判定情報を生成し、該文字情報提示部にフランジ情報、基準情報、前記フランジ間部の測定情報、または前記基準情報と前記測定情報との比較結果を表す第1の判定情報の一つ以上を提示させ、前記情報提示部にグラフ情報提示部を生成し、該グラフ情報提示部に座標情報とともに前記包絡線情報を提示させるサーバーとを備え、前記情報提示部は前記包絡線情報とともに前記第2の判定情報を提示する。
このフランジ間測定システムにおいて、前記サーバーは、前記文字情報提示部に表示される前記測定情報が最小であることを表す最小値表示、前記測定情報が最大であることを表す最大値表示、前記測定情報が不良であることを表す不良表示、または次の測定情報の提示位置を表す次測定表示を生成させてよい。
このフランジ間測定システムにおいて、前記サーバーは、前記文字情報提示部に測定位置を表す位置情報を提示させ、前記位置情報を選択する選択入力により、前記位置情報に対応する測定位置の前記フランジ間部の再測定モードに移行させてよい。
このフランジ間測定システムにおいて、前記サーバーは、前記機器の調整を指示するための調整アイコンを提示し、前記調整アイコンの操作を受け調整モードに移行させてよい。
【0009】
本開示のプログラムの一側面によれば、プログラムは、測定対象であるフランジの識別に用いられるフランジ情報を取得する機能と、前記フランジ情報の基準情報を取得する機能と、フランジ間部の測定前、測定中または測定後、該フランジ間部を測定する機器から前記フランジ間部の画像情報を取得して、前記フランジ間部の測定部位の包絡線情報を取得する機能と、前記フランジ間部の測定の可否を前記包絡線情報により判定する機能と、前記フランジ間部の測定の可否を表す第2の判定情報を生成する機能と、文字情報提示部を生成し、該文字情報提示部に前記フランジ情報、前記基準情報、前記フランジ間部の測定情報、または前記基準情報と前記測定情報との比較結果を表す第1の判定情報の一つ以上を提示する機能と、グラフ情報提示部を生成し、該グラフ情報提示部に座標情報とともに前記包絡線情報と前記第2の判定情報を提示する機能とをコンピュータに実行させる。
このプログラムは、さらに、前記文字情報提示部に表示される前記測定情報が最小であることを表す最小値表示、前記測定情報が最大であることを表す最大値表示、前記測定情報が不良であることを表す不良表示、または次の測定情報の提示位置を表す次測定表示を生成する機能とを前記コンピュータに実行させてよい。
このプログラムは、さらに、前記文字情報提示部に測定位置を表す位置情報を提示する機能と、前記位置情報を選択する選択入力により、前記位置情報に対応する測定位置の前記フランジ間部の再測定モードに移行する機能とを前記コンピュータに実行させてよい。
このプログラムは、さらに、前記機器の調整を指示するための調整アイコンを提示する機能と、前記調整アイコンの操作を受け調整モードに移行させる機能とを前記コンピュータに実行させてよい。
本開示の記録媒体の一側面によれば、記録媒体は、既述のプログラムを格納している。
【0010】
本開示のサーバーの一側面によれば、サーバーは、映像情報を提示する情報提示部と、フランジ間部の測定前、測定中または測定後、該フランジ間部を測定する機器から前記フランジ間部の画像情報を取得して、前記フランジ間部の測定部位の包絡線情報を取得し、前記情報提示部に文字情報提示部を生成し、前記フランジ間部の測定の可否を前記包絡線情報により判定し、前記フランジ間部の測定の可否を表す第2の判定情報を生成し、該文字情報提示部にフランジ情報、基準情報、前記フランジ間部の測定情報、または前記基準情報と前記測定情報との比較結果を表す第1の判定情報の一つ以上を提示させ、前記情報提示部にグラフ情報提示部を生成し、該グラフ情報提示部に座標情報とともに前記包絡線情報を提示させる処理部とを備え、前記情報提示部は前記包絡線情報とともに前記第2の判定情報を提示する。
このサーバーにおいて、前記処理部は、前記文字情報提示部に表示される前記測定情報が最小であることを表す最小値表示、前記測定情報が最大であることを表す最大値表示、前記測定情報が不良であることを表す不良表示、または次の測定情報の提示位置を表す次測定表示を生成させてよい。
このサーバーにおいて、前記処理部は、前記文字情報提示部に測定位置を表す位置情報を提示させ、前記位置情報を選択する選択入力により、前記位置情報に対応する測定位置の前記フランジ間部の再測定モードに移行させてよい。
このサーバーにおいて、前記処理部は、前記機器の調整を指示するための調整アイコンを提示し、前記調整アイコンの操作を受け調整モードに移行させてよい。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) フランジ間部を測定する機器により測定されたフランジ間部の測定部位の包絡線情報を提示するので、フランジ間測定の状況確認を容易に行うことができる。フランジ間測定の状況が不適切である場合、作業者は測定をやり直すことができ、測定作業の効率化や精緻化を図ることができる。
(2) 測定対象であるフランジ間部に対し、該フランジ間部を測定する機器による測定可否を容易化でき、フランジ間部の測定精度を高めることができる。
(3) フランジ間部の測定情報を取得できたか否かを容易かつ迅速に確認できる。
(4) 測定途上において、たとえば基準情報および測定情報の対比や、包絡線情報を参照でき、測定のやり直しの低減、測定者への負担の軽減、測定の迅速化、最適化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】第1の実施の形態に係るフランジ間測定システムを示す図である。
【
図2】Aは配管系統のフランジ締結部を示す図であり、Bはフランジ締結部の測定対象を示す図である。
【
図3】フランジ間測定器によるフランジ間測定を示す図である。
【
図4】測定サーバーのハードウェアを示す図である。
【
図5】第1の実施の形態に係るフランジ間測定工程を示すフローチャートである。
【
図6】Aは測定可否の判定工程を示すフローチャートであり、Bは測定可否の判定工程の変形例を示すフローチャートである。
【
図7】Aは数値表示部および状態情報の生成の工程を示すフローチャートであり、Bは位置情報および数値表示部の生成の工程を示すフローチャートであり、Cは測定映像の多機能化の工程を示すフローチャートである。
【
図8】フランジ間部の測定可否の判定工程およびその提示を説明するための図である。
【
図9】フランジ情報データベースの一例を示す図である。
【
図10】Aは、フランジ情報データベースのワーク情報部を示す図であり、Bはフランジ情報データベースの測定可否情報部を示す図である。
【
図11】第1の実施の形態に係る映像およびその遷移を示す図である。
【
図15】測定映像から抜き出された文字情報提示部の詳細を示す図である。
【
図16】第2の実施の形態に係る映像およびその遷移を示す図である。
【
図25】データ管理フォーマット映像を示す図である。
【
図26】第3の実施の形態に係る測定可否の判定工程を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
〔第1の実施の形態〕
図1は、第1の実施の形態に係るフランジ間測定システム2を示している。
図1に示す構成は一例であり、本発明が斯かる構成に限定されるものではない。
このフランジ間測定システム2にはフランジ間測定器(以下単に「測定器」と称する)4および測定サーバー6が含まれる。
測定器4は測定対象のひとつであるフランジ締結部8におけるフランジ間部の測定(以下単に「フランジ間測定」と称する)を行う。この測定器4はたとえば、可搬性測定機器の一例であり、測定作業者によって手動で操作される。フランジ間測定はフランジ締結部8、特にフランジとフランジ間の部分とを含むフランジ間部における隙間、段差、深さなどの寸法測定である。
【0014】
測定サーバー6はたとえば、通信機能を備えるコンピュータで構成され、測定器4と有線または無線により接続される。測定サーバー6はフランジ間測定システム2において、フランジ間測定のための情報処理を実行するサーバー、処理部または処理装置の一例である。この測定サーバー6は、フランジ間測定に必要な各種情報、基準情報などを提供するためのデータベース(以下単に「DB」と称する)の一例であるフランジ情報DB24(
図9)を生成する。また、この測定サーバー6は情報提示部608を備え、映像情報を情報提示部608の表示画面により提示する。映像情報はたとえば、フランジ間測定によって得られる測定情報、フランジ間部の画像情報から得られる包絡線情報、判定基準情報、判定情報などを含む。測定情報は、たとえばフランジ間の隙間の情報、フランジにより形成される段差の情報またはフランジ間の部分の深さの情報である。作業者は測定器4および測定サーバー6を操作し、フランジ間測定を実施しながら測定情報、包絡線情報、判定基準情報、判定情報を映像により確認できる。
この測定サーバー6は、ネットワーク10を通じて管理サーバー12と有線接続または無線接続によって連係され、測定サーバー6および管理サーバー12がコンピュータシステムを構成する。この管理サーバー12は、測定サーバー6と情報を共有し、測定サーバー6と共通にフランジ情報DB24(
図9)を備える。ネットワーク10はたとえば、インターネットである。
【0015】
<フランジ締結部8>
図2のAは、フランジ締結部8を示している。このフランジ締結部8はプラントなどに設置された配管系統の締結に用いられる。この配管系統は、ガスや液体などの流体を通流させるための基幹部材であり、各配管14-1、14-2がフランジ締結部8で締結される。
フランジ締結部8は、フランジ16-1、16-2、ガスケット18、複数のボルト20および複数のナット22により構成される。ガスケット18は、フランジ16-1、16-2の間に設置され、フランジ16-1、16-2間の密封部材である。複数のボルト20およびナット22は、フランジ16-1、16-2の中心軸Oから一定距離で所定の角度θ(たとえば、ボルト8本構成の場合、角度θは45度である)を以て放射状に配置されている。各ボルト20はフランジ16-1、16-2を貫通し、ナット22の締付けにより、フランジ16-1、16-2に軸力を作用させる。ボルト20およびナット22によってフランジ16-1、16-2にガスケット18が圧接され、配管系統におけるフランジ締結を実現できる。理想的なフランジ締結のため、フランジ間測定が不可欠である。
【0016】
<測定対象>
図2のBは、フランジ締結部8の測定対象を示している。この測定対象にはフランジ締結部8のフランジ間部における隙間W、段差S、深さD1、D2などが含まれる。隙間Wは、フランジ16-1、16-2の間隔の大きさである。段差Sは、フランジ16-1、16-2の中心位置のずれ幅である。深さD1は、フランジ16-1の周縁からガスケット18の周縁までの距離であり、深さD2は、フランジ16-2の周縁からガスケット18の周縁までの距離である。
【0017】
<フランジ間測定>
図3は、測定器4によるフランジ間測定を示している。このフランジ間測定は一例であり、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
図3において、
図1と同一部分には同一符号を付してある。測定器4には一対の固定ピン408-1、408-2、筐体402、発光部404、撮像部406が含まれる。固定ピン408-1、408-2は、測定器4の筐体402に設置され、それぞれ測定対象であるフランジ16-1、16-2に当てられて筐体402の固定およびフランジ16-1、16-2と筐体402の間の距離の維持に用いられる。
【0018】
発光部404はたとえば、レーザー光源を備え、測定サーバー6からの制御指令を受ける発光制御部412の制御によりレーザー光などのビームを発光する。このビームの発光によって形成された輝線は、隙間などの測定位置のフランジ16-1、16-2の側面に間隔測定の基準位置を形成する。
撮像部406は測定サーバー6からの制御指令を受ける撮像制御部414により制御され、ライブ映像に基づくライブ画像情報を生成する。ライブ映像は、起動中の測定器4の撮像部406を通して連続的または間欠的に取得できる現時点の実映像である。また、トリガースイッチ416によって撮影が実行され、抽出映像に基づく抽出画像情報が生成される。
測定では、固定ピン408-1はたとえば、フランジ16-1の側面、固定ピン408-2はたとえば、フランジ16-2の側面に当てられる。測定器4がレーザー光を照射し、フランジ16-1、16-2に形成された輝線をライブ画像情報として取得し、この輝線を撮像して抽出画像情報を取得する。得られる画像情報に基づいて、測定サーバー6で隙間、段差または深さが算出される。
【0019】
<測定サーバー6のハードウェア>
図4は、測定サーバー6のハードウェアの一例を示している。
図4に示す構成は一例であり、本発明が斯かる構成に限定されるものではない。
図4において、
図3と同一部分には同一符号を付してある。
測定サーバー6は、通信機能を備えるコンピュータで構成される。この測定サーバー6には、プロセッサ602、記憶部604、通信部606、情報提示部608、タッチセンサー610、入出力部(I/O)612が含まれる。
【0020】
プロセッサ602は、記憶部604にあるOS(Operating System)やフランジ間測定プログラムなどの各種プログラムを実行し、情報処理を行う。
記憶部604はフランジ間測定に用いられるプログラムを格納する記録媒体の一例である。この記憶部604には、OS、フランジ間測定に用いられる各種プログラムの他、フランジ情報DB24などの各種情報が格納される。
通信部606はプロセッサ602の制御により、管理サーバー12や情報端末との通信に用いられる。情報提示部608は測定サーバー6の筐体部に設置され、ディスプレーを含み、表示画面上の各種映像表示などに用いられる。タッチセンサー610は、情報提示部608の表示画面に設置され、タッチによる情報入力や映像スクロールなどの処理に用いられる。
【0021】
<管理サーバー12のハードウェア>
図示しないが、管理サーバー12は、測定サーバー6と同様に、通信機能を備えるコンピュータで構成され、プロセッサ、記憶部、通信部、情報提示部などが備えられる。この管理サーバー12にはフランジ間測定に必要な各種の情報が格納され、これらの情報は必要に応じて測定サーバー6に提供される。
【0022】
<フランジ間測定工程>
フランジ間測定工程は測定サーバー6によって実行される情報処理の一例である。この処理には、フランジ間測定工程の情報処理(
図5)、測定可否の判定および判定情報の提示(
図6のA)、その変形例(
図6のB)、数値表示部および状態情報の生成(
図7のA)、位置情報および数値表示部の生成(
図7のB)、測定映像の多機能化(
図7のC)、フランジ間部の測定可否の判定処理(
図8)などが含まれる。
図5は、フランジ間測定工程を示している。
図5に示す工程は一例であり、本発明が斯かる処理工程に限定されるものではない。このフランジ間測定工程において、Sは工程、Sに付した数字は工程順の一例である。
このフランジ間測定工程にはフランジ情報の取得(S101)、判定基準情報の取得(S102)、ライブ映像の取得(S103)、測定可否の判定(S104)、判定情報の提示(S105)、抽出映像の取得の契機(S106)、抽出映像の取得(S107)、測定情報の取得(S108)、測定情報の提示(S109)などが含まれる。
【0023】
フランジ情報の取得(S101): 測定サーバー6は、測定対象であるフランジを特定するためのフランジ情報を取得し、フランジ情報DB24のフランジ情報ファイル26に格納する。このフランジ情報は、フランジを識別するための各種の情報であり、このフランジ情報には、エリア情報、箇所情報、ワーク情報、項目情報などが含まれる。エリア情報は、フランジが設置されている工場などの設置エリアを特定する情報である。箇所情報は、設置エリアにおけるフランジの設置箇所を表す情報である。ワーク情報は、フランジに関するワークを表す情報である。項目情報は、フランジ間部における隙間、段差または深さなどの測定項目を表す情報である。測定サーバー6は、フランジ情報を管理サーバー12から取得してよく、タッチセンサー610を介した情報入力により取得してよい。
【0024】
判定基準情報の取得(S102): 判定基準情報は、フランジ情報に関係付けられた基準情報の一例である。測定サーバー6は、測定対象を特定するためのフランジ情報に関係付けられた判定基準情報を取得し、フランジ情報DB24のフランジ情報ファイル26に格納する。測定サーバー6は、判定基準情報を管理サーバー12から取得してよく、タッチセンサー610を介した情報入力により取得してよい。
ライブ映像の取得(S103): 測定サーバー6を起動すれば、測定サーバー6は測定器4を通してフランジ間部の測定部位のライブ映像を取得できる。測定サーバー6は、このライブ映像を情報提示部608に提示する。
測定可否の判定(S104): 測定サーバー6は、取得中のライブ映像を用いて隙間、段差または深さなどの測定項目の測定可否の判定を行う(
図6のAおよび
図8)。
判定情報の提示(S105): 測定サーバー6は、ライブ映像とともに、測定可能または測定不可を表す判定情報部122を提示する。この判定情報部122には測定可能表示部122-1、測定不可表示部122-2が含まれる。判定情報部122の提示により、作業者は隙間、段差または深さなどの測定項目の測定が可能であるか否かを知ることができる。測定項目の測定が可能であれば、作業者はトリガースイッチ416を操作してよい。測定項目の測定が不可能であれば、作業者は、測定項目の測定が可能になるように測定器4を移動してよい。
抽出映像の取得の契機(S106): ライブ映像から抽出映像を取得するにはトリガースイッチ416(
図3)が用いられる。
抽出映像の取得(S107): 測定サーバー6はトリガースイッチ416の操作を受け、その時点の抽出映像を取得する。測定サーバー6はたとえば、測定器4が生成した抽出映像を取得する。測定サーバー6は、トリガースイッチ416の操作情報を受けたときにライブ映像から抽出映像を取得してよい。
測定情報の取得(S108): ライブ映像や抽出映像に含まれる輝線は、フランジ16-1、16-2の表面の位置に応じて現れる。そこで、測定サーバー6は、たとえば抽出映像に含まれる輝線から、隙間、段差または深さなどを算出して、測定器4で測定されたフランジ間部の測定情報を取得する。
測定情報の提示(S109): 測定サーバー6は、現時点で取得している測定情報を測定映像56(
図14)に提示する。
【0025】
<測定可否の判定および提示>
図6のAは、測定可否の判定および提示の工程を示している。測定可否の判定は、ライブ映像から適正なフランジ間測定が可能か否かを示唆するガイド情報を表している。
この測定可否の判定にはたとえば、エッジライン情報、フランジの周面幅情報、または測定レンジ情報が用いられる。エッジライン情報は、フランジ間部の測定部位に照射されたレーザー光からなるライン映像を表す情報である。フランジの周面幅情報は、レーザー光の照射箇所における周面幅、つまりフランジの周面の接線と直交する幅長を表す情報である。測定レンジ情報は、測定器4の測定レンジ、つまり測定可能幅を表す情報である。フランジの周面幅情報および測定レンジ情報は、エッジライン情報から取得可能である。
【0026】
この処理工程には、エッジライン情報の抽出(S201)、エッジラインの適性判断(S202)、フランジの周面幅情報の抽出(S203)、測定レンジの適性判断(S204)、フランジの周面幅の適性判断(S205)、測定可能情報の提示(S206)、測定不可情報の提示(S207)、トリガースイッチ416(
図3)の操作判断(S208、S209)、測定情報の取得(S210、S211)、測定情報の正常表示(S212)、測定情報の異常表示(S213)などが含まれる。
エッジライン情報の抽出(S201): 測定サーバー6は測定部位のライブ映像からエッジライン情報を取得し、このエッジライン情報からエッジラインの状態情報を取得する。この状態情報はライン幅(ラインの太さ)、太細、かすれなどの画像情報を表す。エッジラインの状態情報はフランジの周面幅やエッジ幅を測定するための情報であるから、エッジライン情報は、これらの情報を特定するに必要な精細度を有する必要がある。
【0027】
エッジラインの適性判断(S202): 測定サーバー6は、取得したエッジライン情報と測定基準情報とを対比し、エッジラインの適性を判断する。エッジライン情報が測定基準範囲から外れると、エッジラインがたとえば太くなりまたは不鮮明になり、フランジの表面の位置の検出精度が低下する。そのため、エッジラインが不適正である場合、測定サーバー6は測定不可能と判断する。
フランジの周面幅情報の抽出(S203): 測定サーバー6は、取得したエッジライン情報を用いてフランジ16-1、16-2の周面幅W1、W2(
図8のA、
図8のB、
図8のC)を測定する。
測定レンジの適性判断(S204): 測定サーバー6は、取得したエッジライン情報と測定基準情報を用いて測定レンジが適正であるかを判断する。フランジ間の隙間の距離が測定基準範囲外、たとえばフランジ間測定システム2の仕様外である場合、測定精度が低下する。たとえばエッジライン情報から求められるフランジ間の隙間の距離が測定基準範囲外である場合、そのフランジ間部は測定対象として適当ではない。そのため、隙間の距離が測定基準範囲外である場合、測定サーバー6は、測定レンジが不適正であるためフランジ間部を測定できないと判断する。
フランジの周面幅の適性判断(S205): 測定サーバー6は、取得したエッジライン情報と測定基準情報を用いてフランジの周面幅W1、W2が適正範囲であるかを判断する。フランジの周面幅W1、W2が測定基準範囲外である場合、フランジ16-1、16-2に対する測定器4の位置が不適切である可能性がある。そのため、フランジの周面幅W1、W2が不適正である場合、測定サーバー6は測定不可能と判断する。
測定可能情報の提示(S206): 測定サーバー6は、エッジラインが適正範囲内であれば、または測定レンジが適正でフランジの周面幅W1、W2が適正範囲内であれば、測定可能と判断し、測定可能情報を提示する。
測定不可情報の提示(S207): 測定サーバー6は、エッジラインが適正範囲外、測定レンジが不適正、またはフランジの周面幅W1、W2が適正範囲外であれば、測定不可と判断し、測定不可情報を提示する。
トリガースイッチの操作判断(S208、S209): 測定サーバー6は、測定映像56の取得の契機であるトリガースイッチ416がオンしたかを判断する。測定サーバー6は、抽出映像を測定器4から取得したときにトリガースイッチ416が操作されたと判断してよく、トリガースイッチ416の操作情報を測定器4から得てよい。
測定情報の取得(S210、S211): 測定サーバー6は、測定可能情報または測定不可情報の提示の何れであっても、トリガースイッチ416の操作を受け測定情報を取得する。測定サーバー6は、測定映像56を更新し、測定映像56に取得した測定情報を追加する。
測定情報の正常表示(S212): 測定サーバー6は、測定可能情報を提示している場合、測定情報を表示するとともに、この測定情報は正常表示とする。
測定情報の異常表示(S213): 測定サーバー6は、測定不可情報の提示している場合、測定情報を表示するとともに、この測定情報は異常表示とする。
【0028】
図6のBは、測定可否の判定時処理の変形例を示している。
図6のAでは測定不可情報を提示した場合であっても、トリガースイッチ416の操作で測定情報を取得し、その測定情報を異常表示としているが、測定不可情報が提示されたときトリガースイッチ416の操作を不能とし(S214)、測定情報が取得できない処理としてもよい。
【0029】
<数値表示部および状態情報の生成>
図7のAは、数値表示部および状態情報の生成工程を示している。この生成工程には、数値表示部(文字情報提示部112)の生成(S301)、状態情報の生成(S302)などが含まれる。
数値表示部の生成(S301): 測定サーバー6は、数値表示部を生成する。この数値表示部は、測定情報に含まれる数値情報を表示するためのたとえば、テーブル情報である。
状態情報の生成(S302): 測定サーバー6は、状態情報を生成する。この状態情報は各数値情報のステータスを表す情報を含む。状態情報により表されるステータスは、たとえば、最小、最大、不良などである。また、状態情報は、次の測定情報の提示位置を表す次測定情報を含む。状態情報が表示されると、たとえば、表示されたデータの背景または空欄に色が付される。表示されたデータの背景色により、その数値が最小値、最大値、不良などであることを表示し、表示された空欄の色により、次の測定情報の提示位置を表示する。
【0030】
<位置情報および数値表示部の生成>
図7のBは、位置情報および数値表示部の生成工程を示している。この生成工程には、位置情報および数値表示部の生成(S401)、位置情報の選択(S402)、再測定モードへの移行(S403)などの処理が含まれる。
位置情報および数値表示部の生成(S401): 測定サーバー6は、位置情報および数値表示部を生成する。位置情報は、測定情報の取得位置、つまりフランジ間部の測定位置を表す情報であり、たとえば、番号情報で提示される。測定情報がフランジ間部のn箇所で測定される場合、位置情報はたとえば、「1」を表す情報片、「2」を表す情報片、・・・、「n」を表す情報片を含む。数値表示部は測定情報の具体的な数値データを提示するテーブル情報である。数値表示部はたとえば、位置情報の各情報片ごとに数値データを提示できる。
位置情報の選択(S402): 測定サーバー6は、タップなどの操作情報により選択される位置情報の選択位置を検出する。つまり、測定サーバー6は、選択された情報片を検出する。
再測定モードへの移行(S403): 測定サーバー6は、選択された位置情報に係る再測定モードに移行する。再測定モードは、選択された位置情報に係る数値情報を取得するための再測定処理である。つまり、測定サーバー6は、次に取得される測定情報がこの選択された情報片に対応する数値表示部の部分に提示されるように、測定情報の提示位置を変更する。測定サーバー6は、既述の次測定情報を、選択された情報片に対応する数値表示部の部分に表示してよい。
【0031】
<測定映像56の多機能化>
図7のCは、測定映像56の多機能化の工程を示している。この工程には、設定アイコン76および調整アイコン116の提示(S501)、設定モードへの移行(S502)、調整モードへの移行(S503)が含まれる。
設定アイコン76および調整アイコン116の提示(S501): 測定映像56の多機能化として、測定サーバー6は測定映像56に設定アイコン76および調整アイコン116を提示する。設定アイコン76は、測定映像56から設定映像への移行に用いられる。調整アイコン116は、測定映像56から調整映像への移行に用いられる。
【0032】
設定モードへの移行(S502): 測定サーバー6は、測定映像56に提示されている設定アイコン76の操作を受け、設定モードに移行してよい。
調整モードへの移行(S503): 測定サーバー6は、測定映像56に提示されている調整アイコン116の操作を受け、調整モードに移行する。この調整モードにおいて、発光部404のレーザービームのビーム幅や発光光量、撮像部406の露光時間などを調整可能である。
【0033】
<フランジ間測定の測定可否の判定およびその提示>
フランジ間測定可否の判定には、測定器4が取得したライブ映像から取得されるエッジライン情報120-1、120-2を用いる。各エッジライン情報120-1、120-2は、フランジ間部の測定部位の包絡線情報の一例である。具体的には、エッジライン情報120-1、120-2および包絡線情報は、レーザー光の照射により形成される輝線の撮像により得られる画像情報であり、フランジ16-1、16-2の表面の位置に応じて現れるライン情報であって、フランジ間部の測定位置を表す。エッジライン情報120-1、120-2はたとえば、測定映像56のグラフ情報提示部114に表示される。
図8のA、BおよびCに示すように、グラフ情報提示部114はX軸スケール情報114-1およびY軸スケール情報114-2で特定される。X軸スケール情報114-1およびY軸スケール情報114-2の交点は0座標であって、エッジライン情報120-1、120-2の基準位置としての中心を表している。
【0034】
エッジライン情報120-1は周面側エッジライン部120-11および隙間側エッジライン部120-12を含む。エッジライン部120-11はフランジ16-1の周面側から取得した情報であり、グラフ情報提示部114の第一象限Iに存在する。エッジライン部120-12はフランジ16-1の面取り部側から取得した情報であり、第一象限IからX軸スケール情報114-1と交差して第四象限IVまで延びている。周面側エッジライン部120-11の幅W1は、フランジ16-1の周面幅を表している。
エッジライン情報120-2は周面側エッジライン部120-21および隙間側エッジライン部120-22を含む。エッジライン部120-21はフランジ16-2の周面側から取得した情報であり、グラフ情報提示部114の第二象限IIに存在する。エッジライン部120-22はフランジ16-2の面取り部側から取得した情報であり、第二象限IIからX軸スケール情報114-1と交差して第三象限IIIまで延びている。周面側エッジライン部120-21の幅W2は、フランジ16-2の周面幅を表している。
測定サーバー6はたとえば、エッジライン部120-11、120-21からフランジ16-1、16-2の軸方向を特定でき、この軸方向におけるエッジライン部120-12の先端とエッジライン部120-22の先端の間の距離から、フランジ16-1、16-2間の隙間の距離を得ることができる。また、測定サーバー6はたとえば、記述の軸方向に直交する方向におけるエッジライン情報120-1、120-2の高低差から、フランジ16-1、16-2により形成された段差の距離を得ることができる。そのため、エッジラインが太いと、距離の測定精度が低下し、エッジラインがかすれていると、誤った距離が測定されることになる。
【0035】
エッジライン情報120-1、120-2は、フランジ16-1、16-2に照射されるレーザー光の状況により線幅が変動する。エッジライン情報120-1、120-2は、不適正な線幅たとえば、太い線幅で提示される場合(
図8のA)や、か細い線幅や間欠線(
図8のB)で提示される場合がある。測定サーバー6は、太い線幅、か細い線幅または間欠線で提示されたエッジライン情報120-1、120-2を不適正と判定し、判定情報部122の測定不可表示部122-2をたとえば赤色表示とする。そして、測定サーバー6は、線幅がデータ取得に適正である場合(
図8のC)には、測定可能を表す表示として判定情報部122の測定可能表示部122-1をたとえば、緑色表示とする。この表示が作業者に測定の適否を認識させ、トリガースイッチ416の操作タイミングを提示する。
【0036】
また、エッジライン情報120-1、120-2から取得される周面側エッジライン部120-11の幅W1、周面側エッジライン部120-21の幅W2は、測定レンジが適正であるか否か、フランジ16-1、16-2の周面幅が適正であるかの判定に用いられる。たとえば幅W1または幅W2が短いと、エッジライン情報120-1、120-2から特定されるフランジ16-1、16-2の軸方向の方向精度が低下し、測定される隙間や段差の距離の精度が低下する。測定器4がたとえばフランジ16-1、16-2に対して適正に当てられていない場合、幅W1または幅W2は異常値となる。
【0037】
<フランジ間測定の条件の一例>
フランジ間測定における条件には、たとえば以下に示す測定器4の性能範囲(隙間間測定範囲)、レーザー光の明るさ、不要情報の取込み、測定器4の設置状態などが含まれる。以下に示す条件は一例であり、以下に示す条件から外れる場合であっても、測定可能な場合がある。以下に示す条件は、測定システムや測定環境に応じて適切に調整されてよい。
a)隙間間測定範囲: 測定器4には測定性能として固有の隙間間測定範囲が設定される。この隙間間測定範囲は、フランジ16-1、16-2の測定される平坦面の距離の範囲であり、たとえば7mm以上が必要である。この隙間間測定範囲を逸脱すれば、正確な測定結果が得られない場合がある。たとえば、記述の通り、幅W1または幅W2が短くなり、測定される隙間や段差の距離の精度が低下する。そこで、測定サーバー6は、ライブ映像からフランジ16-1、16-2が測定器4の性能範囲にあるかを判断し、測定可否の判定結果を提示する。
b)レーザー光の明るさ: 発光部404から照射されるレーザー光の光量を基準以上とすれば、レーザー光の明るさは撮像部406の露光時間で調整される。不適切な光量または露光時間は、エッジライン情報120-1、120-2の太い線幅、か細い線幅、間欠線、かすれなどを引き起こす可能性がある。測定サーバー6は、エッジライン情報120-1、120-2から得られるたとえば、ラインが明瞭に撮像でき、明瞭な画像が得られるかを判断し、測定可否の判定可否の判定結果を提示する。
c)不要情報の取込み: 測定サーバー6は、撮像情報から測定エリア内に正規の測定情報以外の不要情報が撮像されていないかを判断し、測定可否の判定可否の判定結果を提示する。
d)測定器4の設置状態: 測定器4がフランジ締結部8に適切に設置されていない場合、測定器4の浮きなどによるフォーカスずれや映像の傾きなどが発生する可能性がある。フォーカスずれや映像の傾きは、エッジライン情報120-1、120-2の太い線幅、か細い線幅、間欠線、かすれ、ゆがみなどを引き起こす可能性がある。測定サーバー6は、測定器4がフランジ締結部8の測定対象位置に正確に設置されているかをたとえば測定器4の浮きなどによるフォーカスずれ、傾きなどが無いかを判断し、測定可否の判定結果を提示する。
【0038】
<フランジ情報DB24>
フランジ情報、判定基準情報および映像情報を含む各種情報が格納されたデータベースの一例として、このフランジ情報DB24が用いられる。
図9は、このフランジ情報DB24の一例を示している。このフランジ情報DB24には複数のフランジ情報ファイル26が格納されている。フランジ情報DB24は管理サーバー12によって管理される。
フランジ情報ファイル26にはフランジ情報部25、判定基準情報部36、測定モード情報部38、測定情報部40、管理情報部42、測定可否情報部44が含まれる。
フランジ情報部25には測定対象であるフランジに関する情報が格納される。つまり、フランジ情報部25にはフランジ自体の情報だけでなく、フランジ間測定の対象としてのフランジ情報が格納される。したがって、このフランジ情報部25には作業名情報部27、エリア情報部28、箇所情報部30、ワーク情報部32(
図10のA)、項目情報部34が含まれる。
【0039】
作業名情報部27には測定対象の作業名を表す作業名情報が格納される。エリア情報部28には測定対象であるフランジを特定するために該フランジが所属する工場などのエリア情報が格納される。箇所情報部30にはエリアに属する測定対象の設置箇所を表す箇所情報として、たとえば、箇所ナンバーが格納される。エリア内のフランジ締結部8は、この箇所ナンバーに関連付けられて、このフランジ情報DB24において管理されている。
項目情報部34には、フランジ間部の測定項目を表す情報として、隙間測定であれば「隙間」、段差測定であれば「段差」、深さ測定であれば「深さ」を表す識別情報が格納される。
判定基準情報部36には、判定基準情報を格納するため、差情報部36-1および範囲情報部36-2が設定される。差情報部36-1には、隙間の最大値(Max)と最小値(Min)の差情報が格納される。差情報は、最大値と最小値の差の適正な範囲を表している。たとえば、差情報が「0.5」である場合、最大値と最小値の差の適正な範囲は0以上0.5以下となる。範囲情報部36-2には隙間、段差または深さの適正な範囲を表す範囲情報が格納される。
【0040】
測定モード情報部38には、測定が自動かマニュアルかを表すモード情報が格納され、自動であれば「AUTO」、マニュアルであれば「MANUAL」が格納される。
測定情報部40には隙間の情報、段差の情報、深さの情報などの測定情報が格納される。この測定情報部40には、測定情報の測定位置、たとえばフランジ16-1、16-2を固定するボルト位置に対応してたとえば、測定情報格納部40-1、40-2、・・・、40-8が設定される。各測定情報格納部40-1、40-2、・・・、40-8には測定情報が格納される。つまり、測定情報は測定位置が特定可能な状態で格納される。
管理情報部42にはフランジ間測定の管理情報が格納される。この管理情報部42には、平均情報部42-1、差情報部42-2および判定情報部42-3が設定される。平均情報部42-1には測定情報格納部40-1、40-2、・・・、40-8に格納されている測定情報の平均値を表す平均値情報が格納される。差情報部42-2には測定情報格納部40-1、40-2、・・・、40-8に格納されている測定情報の最大値と最小値の差情報が格納される。判定情報部42-3にはたとえば、判定基準情報部36と測定情報部40との比較に基づく判定情報が格納される。
測定可否情報部44にはエッジライン情報120-1、120-2の他、既述のフランジの周面幅情報、測定基準情報、判定情報などが格納される(
図10のB)。
【0041】
ワーク情報部32にはワークを表すワーク情報が格納され、
図10のAに示すように、ワーク番号情報部45、フランジ仕様情報部46、ガスケット情報部48、画像情報部50が含まれる。
ワーク番号情報部45にはワークの番号を特定する番号情報が格納される。フランジ仕様情報部46には測定対象であるフランジに関するフランジ仕様情報が格納される。ガスケット情報部48には測定対象のフランジ間部に設置されるガスケット18の情報が格納される。画像情報部50には、測定対象におけるフランジ間部に設置されるたとえば、ガスケット18の写真などの画像情報が格納される。
【0042】
測定可否情報部44にはたとえば、
図10のBに示すように、エッジライン情報部44-1、フランジ周面幅情報部44-2、測定基準情報部44-3、判定情報部44-4が設定されている。エッジライン情報部44-1にはエッジライン部44-11、44-12が設定されている。エッジライン部44-11には周面側エッジライン部120-11を表す情報が格納され、エッジライン部44-12には周面側エッジライン部120-21を表す情報が格納される。
フランジ周面幅情報部44-2には周面幅部44-21、44-22が設定されている。周面幅部44-21には周面側エッジライン部120-11を表す情報が格納され、周面幅部44-22には周面側エッジライン部120-21を表す情報が格納される。
測定基準情報部44-3にはフランジ測定可否の基準情報としてたとえば、エッジライン情報、測定レンジ情報、フランジの周面幅情報のそれぞれの基準情報が格納されている。
判定情報部44-4にはエッジライン情報、測定レンジ情報、フランジの周面幅情報について判定結果としてフランジ測定の可否を表す判定情報が格納される。この判定情報には測定情報の異常表示を提示するための提示情報が含まれる。
【0043】
このフランジ情報DB24の特徴事項は以下の通りである。
a)空欄部が入力箇所として特定でき、測定情報などを容易に入力できる。
b)項目情報部34は、隙間、段差、深さなど、任意の測定対象に応じて増減することができ、効率よく測定情報を整理することができる。
c)測定モード情報部38には、選択される測定形態を表す情報を選択して入力することができる。測定形態としてマニュアル(手動)測定、自動測定などを選択でき、別の測定機器との連動やデータ共有の形態も選択可能である。これにより、このフランジ間測定システム2は、フランジ間測定の手動、自動、他の機器との連動などを含む統合管理を行うことができる。
d)測定情報部40は、測定対象であるワーク情報など、必要に応じて増減させ、測定情報を過不足なく入力することができる。
e)測定可否情報部44にはフランジ16-1、16-2に対して配置される測定器4の測定位置を表す画像情報やその判定情報が格納される。
【0044】
<映像およびその遷移>
図11は、フランジ間測定システム2で用いられる映像およびその遷移を示している。フランジ間測定システム2で用いられる映像には初期映像52、入力映像54、測定映像56、情報読込み映像62などが含まれる。初期映像52、入力映像54、測定映像56、情報読込み映像62などは測定サーバー6による情報処理により生成され、情報提示部608(
図4)に個別に提示されまたは重畳状態で提示される。
初期映像52は、測定前または測定後に展開される初期映像情報の一例である。この初期映像52はフランジ間測定システム2の動作開始時において展開される。この初期映像52には測定アイコン66が含まれる。測定アイコン66は、第1の測定アイコンの一例であり、初期映像52から入力映像54への移行指示に用いられる。測定アイコン66の操作により、初期映像52が入力映像54に遷移される。
【0045】
入力映像54は、測定情報や判定基準情報などの各種情報を入力するための入力映像の一例である。入力映像54は、フランジ間測定のための情報入力に用いられる。この入力映像54には、測定アイコン70、情報読込み(DR)アイコン72、第1の完了アイコン73が含まれる。DRアイコン72は、フランジ情報および判定基準情報を取り込むための情報読込み映像62の展開を指示するアイコンである。フランジ情報には既述のエリア情報、箇所情報、ワーク情報が含まれる。DRアイコン72の操作により入力映像54が情報読込み映像62に遷移される。
測定アイコン70は、第2の測定アイコンの一例であり、入力映像54から測定映像56への移行を指示するためのアイコンである。完了アイコン73は、フランジ間測定の完了を指示するアイコンであり、完了アイコン73を操作することで、映像が入力映像54から初期映像52に戻る。
測定サーバー6は、入力映像54の測定アイコン70の操作を受けて入力映像54を測定映像56に遷移する。測定映像56は、測定情報を取り込むために用いられる。この測定映像56には第2の完了アイコン74、設定アイコン76が含まれる。設定アイコン76は測定可否の条件設定など、設定情報の確認や入力などに用いられる。完了アイコン74は、フランジ間測定の完了を指示するアイコンであり、このアイコンの操作により、映像が測定映像56から入力映像54に戻る。測定映像56から入力映像54への遷移において、測定サーバー6は、測定映像56に含まれる測定情報を入力映像54に追加する。
【0046】
<初期映像52>
図12は、初期映像52の一例を示している。この初期映像52にはタイトル部82、既述の測定アイコン66が含まれる。
タイトル部82には測定タイトル情報が提示され、この例では、「隙間・段差測定」が表示されている。
この初期映像52によれば、測定アイコン66の操作入力を受けることにより操作を測定操作に移行できる。
【0047】
<入力映像54>
図13は、入力映像54の一例を示している。この入力映像54にはタイトル部88、データ提示部90、測定アイコン70、DRアイコン72および完了アイコン73が含まれる。
タイトル部88にはフランジ情報ファイル26の作業名情報部27から取得した作業名情報が格納されて提示される。このタイトル部88には、作業名情報としてフランジ間測定における作業名などの作業情報を提示してよい。データ提示部90にはフランジ情報部91、判定基準情報部100、測定モード情報部102、測定情報部104、管理情報部106、画像情報部108が含まれる。
フランジ情報部91には、エリア情報部92、箇所情報部94、ワーク情報部96および項目情報部98が含まれ、フランジ情報DB24と同様の情報が提示される。
【0048】
判定基準情報部100にはフランジ情報DB24と同様に差情報部100-1および範囲情報部100-2が設定される。差情報部100-1および範囲情報部100-2にはフランジ情報DB24と同様の情報が提示される。
測定モード情報部102には、箇所情報に関係付けられた測定モードを指示するための測定アイコン70が提示される。
測定情報部104には測定情報が提示される。フランジ情報DB24と同様に、この測定情報部104には、測定情報の測定位置、たとえばフランジ16-1、16-2を固定するボルト位置に対応して、測定情報格納部104-1、104-2、・・・、104-8が設定される。各測定情報格納部104-1、104-2、・・・、104-8には測定情報が提示される。つまり、測定情報は測定位置が特定可能な状態で提示される。
管理情報部106にはフランジ情報DB24と同様に平均情報部(Ave.)106-1、差情報部106-2および判定情報部106-3が設定される。これらの格納情報はフランジ情報DB24と同様である。画像情報部108にはフランジ情報DB24と同様にガスケット18の写真などの画像情報が格納される。
この入力映像54によれば、エリア情報部92、箇所情報部94、ワーク情報部96、項目情報部98および判定基準情報部100の空欄に任意の情報を入力することができる。たとえば、タップなどの選択操作が空欄に対して加えられると、測定サーバー6がたとえば選択操作に係る空欄への情報入力を受け付ける。
測定サーバー6は、DRアイコン72の操作入力を受けることで、フランジ間測定に必要な情報の読込みを迅速に行うことができる。
【0049】
<測定映像56>
図14は、測定映像56の一例を示している。この測定映像56にはタイトル部110、文字情報提示部112、グラフ情報提示部114、完了アイコン74、設定アイコン76、調整アイコン116、その他のアイコン118が含まれる。
タイトル部110には測定対象を特定するためのタイトル情報が提示される。
文字情報提示部112にはテーブル情報が生成され、フランジ情報部91、判定基準情報部100、測定情報部104、管理情報部106が含まれる。フランジ情報部91、判定基準情報部100、測定情報部104、管理情報部106は入力映像54と共通の情報部であり、入力映像54と共通であるので、その説明を割愛する。測定映像56のフランジ情報部91および判定基準情報部100に提示される情報は、入力映像54において操作された測定アイコン70に関連付けられているエリア情報、箇所情報、ワーク情報、項目情報および判定基準情報と同じである。測定情報部104および管理情報部106は初期状態において空欄を含む。フランジ間部の測定により測定情報が測定情報部104に提示され、測定情報部104の測定情報に基づいて測定情報の平均情報、差情報がそれぞれ管理情報部106の平均情報部106-1、差情報部106-2に提示される。判定情報部106-3には判定結果を示す情報として、「OK」または「NG」が提示される。「OK」は判定結果が良好であることを表し、「NG」は判定結果が不良であることを表す。
【0050】
グラフ情報提示部114にはX軸スケール情報114-1、Y軸スケール情報114-2が0点を基準に表示され、フランジ16-1、16-2の輪郭および間隔を表すエッジライン情報120-1、120-2が提示される。エッジライン情報120-1、120-2は、測定サーバー6が取得したライブ映像に基づき提示される。
このグラフ情報提示部114には測定に関する判定情報部122が提示される。判定情報部122には、測定可能表示部122-1、測定不可表示部122-2が表示され、測定可能時には測定可能表示部122-1が提示され、測定不可時には測定不可表示部122-2が提示される。これらの提示形態はたとえば、測定可の場合には緑色表示、測定不可の場合には赤色表示である。
完了アイコン74および設定アイコン76は既述したので、その説明を割愛する。調整アイコン116は、発光部404のレーザービームのビーム幅や発光光量、撮像部406の露光時間の調整などに用いられる。
【0051】
図15は、測定映像56から抜き出された文字情報提示部112を示している。
図15に示す文字情報提示部112は、ステータス表示105を含んでいる。文字情報提示部112の測定情報格納部104-1、・・・、104-8には測定位置を表す既述の位置情報とともに、測定値または測定値状況を表すステータス表示105が生成される。このステータス表示105には、測定情報などに応じて最小値表示105-1、最大値表示105-2、不良表示105-3、次測定表示105-4がある。最小値表示105-1は最小値を表すたとえば青色の表示であり、最大値表示105-2は最大値を表すたとえばオレンジ色の表示であり、不良表示105-3は測定値不良を表すたとえば赤色の表示である。次測定表示105-4は次の測定情報の提示位置を表すとともに次測定を促す。
測定映像56において、文字情報提示部112の測定情報部104における番号表示を操作すれば、該当箇所の再測定処理に移行する。
この測定映像56によれば、最小値表示105-1、最大値表示105-2、不良表示105-3および次測定表示105-4によりアラートを提示でき、このアラートによりフランジ間測定の実施者の注意を引くことができる。
【0052】
<情報読込み映像62>
この情報読込み映像62は図示しないが、情報読込み映像情報の一例である。この情報読込み映像62は、入力映像54に入力するためのエリア情報、箇所情報、ワーク情報、項目情報などの情報入力に用いられる。
【0053】
<第1の実施の形態の効果>
この第1の実施の形態によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) フランジ間測定に関係付けた測定情報について、測定対象の測定箇所と測定データとを関係付けて測定データを測定箇所欄に自動格納および表示を行うことができる。
(2) 測定箇所と測定データの機械的な関係付け、データ取得形態および処理を同時に行うことができる。
(3) フランジ間測定について、測定属性、測定箇所、測定値の判定などのデータ取得およびその整理に手間取るといった不都合を解消でき、実施者に対し、測定に必要な情報の全てを即座に提示できる。
(4) 実施者は表示画面上の測定映像を確認しながら最適な測定結果を得ることができ、測定精度が高められる。
(5) 測定サーバー6によれば、相互に関係付けられたエリア情報、箇所情報、ワーク情報、項目情報、判定基準情報をデータベースに生成できる。
【0054】
(6) フランジ情報と関係付けられた測定情報の格納欄に、測定箇所から取得した測定情報を格納し、提示することができる。
(7) 測定位置と測定情報を機械的に関係付けることができ、実施者は、測定データと測定位置を関係付けるための負担から開放され、測定効率を高めることができる。
(8) 複数の作業を行う作業者の利便性を高め、作業能率を向上させることができる。
(9) 測定器4から情報処理を行う機能部を測定サーバー6に移行させることができ、測定器4の小型化を図ることができる。
(10) 測定器4を低コスト化できる。
(11) 測定器4と測定サーバー6に機能分担させたことにより、情報の視認性や測定器4などの操作性、トレーサビリティを高め、ハンドリング性を向上させることができる。
(12) 測定器4の形態は測定操作を重視して設計でき、測定機能や測定範囲を拡大できる。
【0055】
(13) バッテリーを測定サーバー6側に搭載でき、バッテリー持続時間を延ばすことができ、駆動時間の拡大とともに、測定器4を軽量化、かつ小型化することができる。
(14) データ管理について、フランジ情報ごとに測定情報を取得し、測定情報とフランジ情報を紐付けて測定エリア、機器情報およびワーク情報を統合管理することができる。
(15) データベースから情報を読込むことで、エリア情報、判定基準情報、ワーク詳細情報などの固定情報を各測定に自動的に反映させることができる。
(16) 合否判定機能について、フランジ情報を管理するユーザーが合否基準値の入力を行うことができ、判定基準値はデータベースへの入力、または現場入力の何れも可能である。
(17) 測定情報の合否判定では、複数の項目を選択可能であり、たとえば、最大と最小の差、値の範囲などを任意に選択できる。
(18) 測定映像56には測定情報、その判定結果、測定可否などが表示されるので、この測定映像56を参照すれば、測定の容易化、測定誤差の低減、実施者の負担軽減などを図ることができる。
【0056】
〔第2の実施の形態〕
この第2の実施の形態に係るフランジ間測定システム2は、第1の実施の形態のフランジ間測定システム2(
図4)と同様のシステムを含む。フランジ間測定システム2と同様のシステムの詳細説明は割愛する。
【0057】
<画面構成および画面遷移>
図16は、第2の実施の形態に係るフランジ間測定システム2による映像およびその遷移を示している。
図16において、
図11と同一部分には同一符号を付してある。入力映像54、測定映像56および情報読込み映像62は、第1の実施の形態のこれらと同じであり、その説明を割愛する。
この実施の形態では、第1の実施の形態と同様に初期映像情報の一例として初期映像52(
図17)が用いられている。
測定サーバー6は、初期映像52のプランアイコン68の操作を受けて初期映像52をプラン映像58に遷移する。プラン映像58は、フランジ情報DB24からの情報入力など、プラン情報の入力に用いられる。このプラン映像58には開始アイコン78が含まれる。開始アイコン78は、作業名で特定される実施測定作業に係る作業リスト映像60-1への移行を指示する。測定サーバー6は、プラン映像58の開始アイコン78の操作を受けてプラン映像58を作業リスト映像60-1に遷移する。
作業リスト映像60-1は、実施作業によって特定される作業情報を提示する。この作業リスト映像60-1には、測定アイコン70、ワーク情報アイコン80、第3の完了アイコン75が含まれる。測定アイコン70は、作業リスト映像60-1から測定映像56への移行を指示するためのアイコンである。ワーク情報アイコン80は、ワーク詳細情報映像64を展開させるためのアイコンである。完了アイコン75は、フランジ間測定の完了を指示するアイコンであり、この完了アイコン75を操作することで、映像が作業リスト映像60-1からプラン映像58に戻る。
【0058】
フランジ間測定の進捗に応じて、測定サーバー6は作業リスト映像を第1の作業リスト映像60-1から第2の作業リスト映像60-2(
図20)に移行し、第2の作業リスト映像60-2から第3の作業リスト映像60-3(
図21)に移行する。第2の作業リスト映像60-2および第3の作業リスト映像60-3は測定後の再測定時に提示される映像である。作業リスト映像60-1、60-2、60-3は作業リスト映像情報の一例である。測定サーバー6は、作業リスト映像60-1、60-2の測定アイコン70または作業リスト映像60-2、60-3の再測定アイコン164の操作を受けて作業リスト映像60-1、作業リスト映像60-2または作業リスト映像60-3を測定映像56に遷移する。測定サーバー6は、測定映像56の完了アイコン74の操作を受けて測定映像56をフランジ間測定の進捗に応じて、作業リスト映像60-1、60-2、60-3の何れかに戻す。測定映像56から作業リスト映像60-1、60-2、60-3の何れかへの遷移において、測定サーバー6は、測定映像56に含まれる測定情報を作業リスト映像60-1、60-2、60-3の何れかに追加する。
【0059】
測定サーバー6は、初期映像52のデータ管理アイコン158の操作入力を受け、初期映像52をデータ管理映像168(
図24)に遷移することができる。このデータ管理映像168は、データ管理映像情報の一例であり、データ参照、レポート出力、データ送信などの情報処理の開始処理に用いられる。このデータ管理映像168には、データ参照アイコン170、レポート出力アイコン172およびデータ送信アイコン174が含まれる。
測定サーバー6は、データ参照アイコン170の操作入力を受け、データ管理映像168においてデータ参照を可能にする。測定サーバー6は、レポート出力アイコン172の操作入力を受け、データ管理映像168をデータ管理フォーマット映像176(
図25)に遷移することができる。このデータ管理フォーマット映像176はデータ管理フォーマットを提示させるための画面情報の一例である。データ管理映像168において、測定サーバー6は、データ送信アイコン174の操作入力を受け、測定サーバー6から管理サーバー12などへのデータ送信を可能にする。
【0060】
<初期映像52>
図17は、第2の実施の形態に係る初期映像52を示している。
図17において、
図12と同一部分には同一符号を付してある。この初期映像52には第1の実施の形態で既述した測定アイコン66の他に、記述のプランアイコン68、設定アイコン156および既述のデータ管理アイコン158が含まれる。設定アイコン156は、測定条件などの設定に用いられる。初期映像52において、測定サーバー6は、設定アイコン156の操作入力を受け、測定条件などの設定を可能にする。
【0061】
<プラン映像58>
図18は、プラン映像58の一例を示している。このプラン映像58にはタイトル部124、プランテーブル提示部126、開始アイコン78が含まれる。
タイトル部124には作業プランのタイトル情報が提示され、この例では、「隙間・段差測定プラン」が提示されている。
プランテーブル提示部126には作業名提示部128および進捗状況提示部130が含まれる。作業名提示部128にはひとつの作業を単位とする作業名が提示され、作業名ごとにチェック部132および開始アイコン78が設定される。作業名提示部128にはフランジ情報DB24に含まれる作業名情報と共通の作業名情報が格納される。具体的には、作業名提示部128には測定サーバー6に格納されたフランジ情報ファイル26の情報一覧が提示される。この作業名提示部128にはスプール図の識別情報などが格納される。
【0062】
今回実施する作業は、今回実施する作業の作業名に対応するチェック部132にチェックマークを入力することにより選択される。チェックマークの入力に応じて開始アイコン78が活性状態に制御される。つまり、チェックマークが付された作業名に関係付けられた開始アイコン78を操作すれば、プラン映像58をたとえば、作業Aの作業リストに移行することができる。
進捗状況提示部130には作業名提示部128に提示された作業名を単位として該作業の進捗状況が表示される。この進捗状況提示部130には一例としてグラフ表示部134および数値表示部136が含まれる。グラフ表示部134には進捗状況を表す棒グラフが表示され、数値表示部136には進捗度合いを表す比率(百分率)が提示される。
このプラン映像58によれば、プラン映像58に表示された想定される測定作業から実施すべき作業を容易に選択できる。この実施すべき作業において必要な情報、たとえばスプール図などの測定に必要な情報は、測定サーバー6が取得しているフランジ情報DB24における一覧表示から容易に取得できる。
このプラン映像58において、測定サーバー6が開始アイコン78の操作入力を受ければ、即座に測定作業に移行させることができる。また、プラン映像58では測定作業の進捗状況を視認可能な情報で提示でき、実施者の測定作業の認識と実施作業との齟齬の発生を防止でき、実施作業の認識精度を高めることができる。
【0063】
<作業リスト映像60-1>
図19は、作業リスト映像情報の一例である作業リスト映像60-1を示している。この作業リスト映像60-1にはタイトル部88、データ提示部90、測定アイコン70、完了アイコン75が含まれる。
タイトル部88、データ提示部90、測定アイコン70、完了アイコン75は、入力映像54(
図13)のタイトル部88、データ提示部90、測定アイコン70、完了アイコン75と共通している。タイトル部88、データ提示部90、測定アイコン70、完了アイコン75の説明を割愛する。この作業リスト映像60-1の完了アイコン75を操作すれば、測定サーバー6は作業リストの表示を終了し、作業リスト映像60-1をプラン映像58に遷移する。
この作業リスト映像60-1のワーク情報部96にはワーク情報に関係付けられたワーク情報アイコン80が提示される。このワーク情報アイコン80を操作すれば、ワーク情報に関係付けられた詳細情報を提示させることができる。この詳細情報には、フランジ仕様情報、ガスケット情報、ガスケットの写真などの他、異常告知情報が含まれる。異常告知情報はたとえば、気密試験で漏れが確認されたことまたはフランジ間測定で隙間の異常が確認されたことなどを表す情報であり、異常告知情報があれば、ワーク情報アイコン80に重ねて異常告知マーク81が提示される。この異常告知マーク81はたとえば、エクスクラメーション・マーク「!」を有し、異常のあるワーク情報に対して表示される。この異常告知マーク81が表示されている箇所のワーク情報アイコン80を操作すれば、ワーク情報に関係付けられた異常告知情報の詳細を確認することができる。
【0064】
この作業リスト映像60-1に空欄が生じている場合には、操作入力により情報入力ウィンドウを画面上に展開し、その空欄に測定情報を入力できる。この場合、測定情報が入力された箇所は入力済みマークが提示される。
この作業リスト映像60-1によれば、フランジ情報DB24の各情報を作業リスト映像60-1に反映させてフランジ間測定を実施できる。測定アイコン70の操作入力で作業リスト映像60-1を測定映像56に即座に遷移させることができる。そして、ワーク情報部96への操作入力を行えば、即座にワーク情報の詳細を提示でき、容易に参照することができる。つまり、フランジ仕様情報、ガスケット情報、ガスケットの写真情報を参照できるので、フランジ間測定の測定精度を高めることができる。また、異常告知情報を参照できるので、異常が確認されたフランジ締結部8の応急処置作業のきっかけまたは予定外のガスケット交換作業をメンテナンススケジュールに追加するきっかけを作ることができ、設備の保全性を高めることができる。
【0065】
この作業リスト映像60-1において測定アイコン70が操作され、操作された測定アイコン70に関連するフランジ間測定が完了すると、作業リスト映像60-1の操作された測定アイコン70は再測定アイコン164に遷移する。再測定アイコン164は、作業リスト映像60-2の共通位置、つまり作業リスト映像60-1において操作された測定アイコン70が表示されていた位置に表示される。作業リスト映像60-2で測定が完了していない場合には、作業リスト映像60-1と同様に、測定アイコン70が表示される。
【0066】
<作業リスト映像60-2、60-3>
図20は、作業リスト映像60-2の一例を示し、
図21は作業リスト映像60-3の一例を示している。これら作業リスト映像60-2、60-3において、作業リスト映像60-1と共通部分には共通符号を付してある。
作業リスト映像60-2には画像情報アイコン160が含まれ、この画像情報アイコン160の操作により、測定サーバー6は、作業リスト映像60-2を画像情報映像162(
図23)に遷移することができる。
作業リスト映像60-2において測定アイコン70が操作され、操作された測定アイコン70に関連するフランジ間測定が完了すると、作業リスト映像60-2の操作された測定アイコン70は再測定アイコン164に遷移する。再測定アイコン164は、作業リスト映像60-3の共通位置、つまり作業リスト映像60-2において操作された測定アイコン70が表示されていた位置に表示される。
作業リスト映像60-3の完了アイコン75は、測定完了時に操作され、測定サーバー6は、測定値データを保存することができ、作業リスト映像60-3をプラン映像58に遷移することができる。この測定値データは、現場責任者のサイン、ファイル名の確認ウィンドウ表示への「OK」入力により、保存される。この場合、ファイル名には作業名および測定日が明示される。作業リスト映像60-3に提示された再測定アイコン164の操作入力を受け、再測定アイコン164に関係付けられた測定を再度実施することが可能である。なお、作業リスト映像60-3の完了アイコン75は、測定中断時に操作されてよい。測定サーバー6は、途中の測定値データを保存することができる。
【0067】
<作業リスト映像60-1、作業リスト映像60-2または作業リスト映像60-3への遷移>
測定サーバー6がプラン映像58(
図18)の開始アイコン78の操作入力を受けると、プラン映像58を作業リスト映像60-1に遷移することができる。
作業リスト映像60-1には、フランジ情報に関係付けられた測定アイコン70が提示される。つまり、作業リスト映像60-1には、測定前の状態から測定を開始させるための契機情報として測定アイコン70が提示される。この測定アイコン70の操作入力により、測定サーバー6が作業リスト映像60-1を測定映像56(
図14)に遷移し、作業者は操作された測定アイコン70に関係する測定を開始できる。
そして、測定映像56(
図14)において、フランジ情報に関係付けられた測定項目の測定が完了すると、測定の完了を契機に、測定映像56は作業リスト映像60-2(
図20)に遷移する。
【0068】
この作業リスト映像60-2では、作業リスト映像60-1において操作された測定アイコン70は再測定アイコン164に遷移する。つまり、測定アイコン70が完了した測定に関係付けられたとき、この測定アイコン70が再測定アイコン164に遷移し、作業リスト映像60-2に提示される。したがって、作業リスト映像60-1の測定アイコン70は測定前に提示され、作業リスト映像60-2の再測定アイコン164は測定後に提示される。測定アイコン70が明示されている測定前の測定情報部104、管理情報部106には測定情報や管理情報が格納されておらず、空欄である。
作業リスト映像60-2においても、測定前であれば、測定アイコン70が提示され、作業者はフランジ情報に関係付けられた測定項目が測定前か、測定後の再測定かをアイコンで区別することができる。再測定アイコン164が提示されている場合にも作業者が再度測定を実施すれば、再測定アイコン164が提示される。
図20に示す作業リスト映像60-2の例は、「段差」の項目情報において、「1.80」の測定情報を含み、判定情報は「NG」を示している。つまり、1回目の測定では係る測定情報および判定結果が得られ、測定者に対し、再測定が促されている。もしくは、判定情報が「NG」である場合、測定対象であるフランジ締結部8に対する適切な処置を実施することができる。適切な処置はたとえば、フランジ締結の再実施、ボルトの増し締め処置、応急処置、または近日中のメンテナンスの実施である。
【0069】
作業リスト映像60-1または作業リスト映像60-2に表示された測定項目の全ての測定を完了したとき、作業リスト映像60-1または作業リスト映像60-2は、作業リスト映像60-3に遷移する。
図21は、作業リスト映像60-3を示している。全ての測定アイコン70が完了した測定に関係付けられたとき、全ての測定アイコン70は、再測定アイコン164に遷移する。これらの測定を再度実施すれば、再測定となる。
なお、測定作業を完了する際、測定サーバー6は作業リスト映像60-1、作業リスト映像60-2または作業リスト映像60-3の何れにも提示されている完了アイコン75の操作入力を受け、測定開始から測定中断または測定終了までに取得された測定情報を取得してフランジ情報DB24(
図9)に格納する。測定作業の進捗に応じて、測定サーバー6は、完了アイコン75の操作により提示されるプラン映像58の棒グラフを伸ばすとともに、数値表示部136の比率を上昇させ、現在の進捗状況を作業者に確認させることができる。
【0070】
<ワーク詳細情報映像64>
作業リスト映像60-1において、ワーク情報アイコン80の操作により、測定サーバー6は作業リスト映像60-1をワーク詳細情報映像64に遷移する。
図22は、ワーク詳細情報映像64の一例を示している。このワーク詳細情報映像64にはタイトル部138、データ提示部140が含まれる。タイトル部138には作業リスト映像60-1のワーク情報アイコン80(
図19)のワーク情報に関係付けられたタイトル情報が提示される。提示されるタイトル情報は作業名などを特定する。
データ提示部140にはエリア情報部142、箇所情報部144、ワーク情報部146、フランジ仕様情報部148、ガスケット情報部150、画像情報部152、試験結果情報部154が含まれる。エリア情報部142、箇所情報部144、ワーク情報部146にはそれぞれ、エリア情報、箇所情報、ワーク情報が提示される。データ提示部140において提示されるエリア情報、箇所情報、ワーク情報は、それぞれ作業リスト映像60-1において操作されたワーク情報アイコン80に関係付けられているエリア情報、箇所情報、ワーク情報と同じである。フランジ仕様情報部148には該当するフランジ16-1、16-2の型番などのフランジ仕様情報が提示される。ガスケット情報部150には該当するガスケット18の型番などのガスケット情報が提示される。画像情報部152にはガスケット18の実画像などの画像情報が提示される。試験結果情報部154には前回試験の結果などを表す結果情報が提示される。
【0071】
<作業リスト映像60-2、60-3からの画像情報映像162への遷移>
図20、21に示すように、作業リスト映像60-2、60-3の画像情報部108には、画像情報が登録されたことを示唆する画像情報アイコン160が提示されることがある。
測定サーバー6は、画像情報アイコン160の操作入力を受け、作業リスト映像60-2または作業リスト映像60-3を画像情報映像162に遷移することができる。
【0072】
<画像情報映像162>
図23は、画像情報映像162の一例を示している。この画像情報映像162は画像情報を提示するための画面情報の一例である。画像情報映像162には、申し送り情報としての画像情報が提示される。
画像情報映像162にはタイトル部178、情報項目部180、連絡情報部182、保存画像部184が含まれる。
タイトル部178にはフランジ間測定における特定の連絡情報としてたとえば、「申し送り/画像情報」が提示される。
【0073】
情報項目部180には連絡情報を属性ごとに格納するため、日時部180-1、作業名部180-2、エリア情報部180-3、箇所情報部180-4、ワーク情報部180-5が設定されている。日時部180-1には、測定日時を表す日時情報が格納されて提示される。作業名部180-2、エリア情報部180-3、箇所情報部180-4、ワーク情報部180-5には、作業名情報、エリア情報、箇所情報、ワーク情報がそれぞれ格納されて提示される。作業名情報、エリア情報、箇所情報、ワーク情報はそれぞれ、作業リスト映像60-2または作業リスト映像60-3において操作された画像情報アイコン160に関係付けられている作業名情報(つまりプラン映像58における作業名の情報)、エリア情報、箇所情報、ワーク情報と同じである。
【0074】
連絡情報部182にはたとえば、次回の測定作業に参照すべき連絡情報が格納される。この連絡情報部182には、項目部182-1および説明情報部182-2が設定されている。項目部182-1には、タイトル「申し送り事項」が明示される。説明情報部182-2には、申し送り事項が格納されて提示される。この例では、次に示す申し送り事項が格納されて提示されている。
「フランジの歪みが大きく、正確な面間が測れない
規格の異なるフランジを使用しているため段差が大きい」
つまり、フランジ間測定の障害情報や、大きい段差が生じている原因情報などが提示されている。申し送り事項は、上記のようにフランジ間測定で取得された重要事項でもよく、「ガスケットの交換が必要」などの提案事項でもよく、「ボルトの増し締めを実施」などの追加作業事項でもよく、その他の事項でもよい。
保存画像部184にはたとえば、フランジ間測定の障害や誤差の原因などを表す写真情報が格納され提示されている。写真情報は格納されなくてもよい。
【0075】
<初期映像52からデータ管理映像168またはデータ管理フォーマット映像176への遷移>
このフランジ間測定システム2は、初期映像52(
図17)に含まれるデータ管理アイコン158の操作入力を受け、初期映像52をデータ管理映像168に遷移することができる。
図24は、データ管理映像168の一例を示している。このデータ管理映像168にはタイトル部185とともに、データ参照アイコン170、レポート出力アイコン172、データ送信アイコン174が含まれる。タイトル部185には、データ管理のタイトル情報が格納され、この例では、「隙間・段差測定」が提示されている。
このデータ管理映像168において、測定サーバー6は、レポート出力アイコン172の操作入力を受け、データ管理映像168をレポート出力情報の一例であるデータ管理フォーマット映像176(
図25)に遷移することができる。
このデータ管理映像168によれば、次のような情報確認や処理が可能である。
a)フランジ間測定で取得した各種データの確認、
b)レポート出力として表計算形式〔たとえば、エクセル(登録商標)形式〕などのデータ出力、
c)フォーマット選択として顧客側の用途に応じたカスタマイズ、
d)作業ごとの結果一覧の参照、出力または送信、
e)プランの進捗状況の確認、
f)たとえば、管理者が確認するための管理サーバー12へのレポートのメール送信、
など。
【0076】
<データ管理フォーマット映像176>
図25は、データ管理フォーマット映像176を示している。データ管理フォーマット映像176はデータ管理フォーマット情報の一例である。
このデータ管理フォーマット映像176には、タイトル部186、出力項目情報部188、出力情報部190、作業名提示部192、作成日提示部194、認証者部196が設定されている。
タイトル部186にはデータ管理フォーマット映像176の内容情報を表すタイトル情報が提示される。この例ではデータ管理フォーマットが提示されている。
出力項目情報部188には項目要否部188-1および出力項目部188-2が設定されている。項目要否部188-1には出力項目部188-2に設定された出力項目ごとにチェックボックスが設定され、チェックマークによって出力項目を選択することができる。出力項目部188-2には、出力情報リストが提示され、出力情報リストからチェックマークで関係付けられる出力情報が選択される。
【0077】
出力情報部190には、エリア情報部92、箇所情報部94、ワーク情報部96、項目情報部98、判定基準情報部100、測定情報部104、管理情報部106、画像情報部108、日時部200、実施者情報部202、確認者情報部204、申し送り情報部206が設定されている。エリア情報部92、箇所情報部94、ワーク情報部96、項目情報部98、判定基準情報部100、測定情報部104、管理情報部106および画像情報部108は、既述した入力映像54(
図13)などのデータ提示部90のこれらと同様であるので、その説明を割愛する。
図25には明示されていないが、データ管理フォーマット映像176に既述の測定モード情報部102(
図13)を備えてよい。
日時部200には、日時情報が格納されて提示される。実施者情報部202には測定の実施者を表す実施者情報が格納されて提示される。確認者情報部204には測定結果の確認者を表す確認者情報が格納される。申し送り情報部206には既述の申し送り事項を表す申し送り情報が格納されて提示される。
【0078】
作業名提示部192には、フランジ間測定の隙間・段差測定などの測定作業を特定する作業名を表す作業名情報が格納されて提示される。作業名提示部192は、空欄状態においてたとえばプルダウンメニュー機能を有してよい。プルダウンメニュー機能が実行されると、作業名提示部192には、作業名のリストが提示され、作業名が選択されると、選択された作業名を表す作業名情報が作業名提示部192に提示されてよい。作業名が選択されると、測定サーバー6が選択された作業名に対応する情報をフランジ情報DB24から読み出して、読み出した情報を出力情報部190に提示してよい。
作成日提示部194には、データ管理フォーマットの作成日を表す作成日情報が格納される。認証者部196には、認証者としてたとえば、責任者を表す責任者情報が格納されて提示される。
【0079】
<第2の実施の形態の効果>
この第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果に加え、次の何れかの効果が得られる。
(1) 実施者は作業リストを確認し、この作業リストの確認を経て測定映像に移行させることができ、測定作業の信頼性を高めることができる。
(2) 写真撮影、申し送り機能について、異常時の写真撮影、テキスト入力による記録が可能であり、スマートフォンやタブレットを活用することができる。写真情報、テキスト情報は撮影時の出力データに自動挿入することも可能である。
(3) ワーク詳細情報の閲覧について、測定サーバー6は、フランジ情報DB24に格納されているワーク詳細情報たとえば、フランジ仕様情報、ガスケット情報、写真などを表示でき、実施者はこれらを測定時に参照することができる。
(4) 過去の漏れの発生を表す情報がワーク情報に関係付けられて記入されていれば、測定映像56のワーク情報のたとえば、色付け表示などにより、注意を喚起できる。
【0080】
〔第3の実施の形態〕
上記実施の形態ではフランジ間部の測定可否の判定にエッジライン情報120-1、120-2、既述のフランジの周面幅情報などを用いたが、エッジラインに対する基準枠情報を用いてもよい。
図26のAは、グラフ情報提示部114およびエッジライン情報120-1、120-2を示している。エッジライン情報120-1はフランジ16-1側から取得した画像情報であり、エッジライン情報120-2はフランジ16-2側から取得した画像情報である。この例では、エッジライン情報120-1、120-2は、二次元座標平面上に鏡面像配置を構成している。
グラフ情報提示部114はX軸スケール情報114-1およびY軸スケール情報114-2で特定される。X軸スケール情報114-1およびY軸スケール情報114-2の交点は0座標であって、エッジライン情報120-1、120-2の基準位置としての中心を表している。
【0081】
エッジライン情報120-1はフランジ16-1の周縁面側から取得したエッジライン部120-11、フランジ16-1の面取り部側から取得したエッジライン部120-12を含む。エッジライン部120-11はグラフ情報提示部114の第一象限Iに存在し、エッジライン部120-12はその第一象限IからX軸スケール情報114-1と交差して第四象限IVまで延びている。
エッジライン情報120-2はエッジライン情報120-1に対して鏡面像配置であり、フランジ16-2の周縁面側から取得したエッジライン部120-21、フランジ16-2の面取り部側から取得したエッジライン部120-22を含む。エッジライン部120-21はグラフ情報提示部114の第二象限IIに存在し、エッジライン部120-22はその第二象限IIからX軸スケール情報114-1と交差して第三象限IIIまで延びている。
【0082】
したがって、各エッジライン情報120-1、120-2は、X軸スケール情報114-1およびY軸スケール情報114-2上に0座標を中心に重畳して展開されている。X軸スケール情報114-1およびY軸スケール情報114-2は、エッジライン情報120-1、120-2に対してひとつの基準情報を構成する。
【0083】
図26のBは、グラフ情報提示部114およびエッジライン情報120-1、120-2とともに、基準範囲情報115を示している。この基準範囲情報115はグラフ情報提示部114に展開され、エッジライン情報120-1、120-2の形態が適正か否かを判断するための基準スケール情報である。
この基準範囲情報115は一例として、Y軸方向の幅DyとX軸方向の長さWxを有する長方形の範囲情報である。基準範囲情報115がX軸スケール情報114-1およびY軸スケール情報114-2を包含し、基準範囲情報115がX軸スケール情報114-1に対して上下対称であり、かつY軸スケール情報114-2に対して左右対称になるように、測定サーバー6が基準範囲情報115を形成する。
【0084】
この基準範囲情報115が各エッジライン情報120-1、120-2に重ねられると、基準範囲情報115に対して各エッジライン情報120-1、120-2の異常を容易に視認できる。
このエッジライン情報120-1では、エッジライン部120-11がX軸スケール情報114-1と角度を成して不平行であり、エッジライン部120-11および120-12の一部が基準範囲情報115から突出している。また、エッジライン情報120-2では、エッジライン部120-21がX軸スケール情報114-1と平行であるが、エッジライン部120-21および120-22の一部が基準範囲情報115から突出している。
【0085】
測定サーバー6は、測定器4が取得した各エッジライン情報120-1、120-2の状況について、たとえば、基準範囲情報115に納まれば測定位置に対する測定器4の配置が適正とし、基準範囲情報115から外れていれば測定位置に対する測定器4の配置が不良と判定する。
この実施の形態では、基準範囲情報115に網掛けによる装飾を付しているが、網掛けによる装飾は一例であり、基準範囲情報115に付されるものは本開示の装飾に限定されるものではない。基準範囲情報115は演算途上の基準情報として扱ってもよいし、基準範囲情報115には具体的な表示を形成して背景と異なる着色を施してもよいし、背景とコントラストを異ならせてもよい。
【0086】
図26のCは、グラフ情報提示部114、エッジライン情報120-1、120-2および判定情報部122を示している。判定情報部122には測定の可否情報を提示するための測定可能表示部122-1、測定不可表示部122-2が含まれる。測定可能表示部122-1は測定可能であれば、たとえば、緑色表示で提示され、測定不可表示部122-2は測定不可であれば、たとえば、赤色表示で提示される。
【0087】
<第3の実施の形態の効果>
この第3の実施の形態によれば、第1または第2の実施の形態と同様の効果に加え、フランジ間部の測定可否の判定精度をより高めることができる。
【0088】
〔他の実施の形態〕
(1) 上記実施の形態で開示されたフランジ間測定の方法、システム、プログラム、記録媒体、および測定サーバーはフランジ間測定のトレーニングの方法、システム、プログラムまたは装置として活用することができ、本発明はフランジ間測定に限定されず、たとえばフランジ間測定のトレーニングであってよい。
(2) 管理サーバー12は、フランジ間測定の管理者の職場に設置すればよいが、フランジ間測定に係る各種プラントの管理者の職場に設置してよい。
(3) フランジ間測定器4は、測定機器の一例である。この測定機器には、フランジ間測定器4以外の各種の機器、たとえば、各種締付け機器なども含まれる。
(4) 測定サーバー6は、取得したライブ映像を情報提示部608に提示し、測定映像56のグラフ情報提示部114に提示している。しかしながら、トリガースイッチがONされたときには、測定サーバー6は、取得した抽出映像を情報提示部608に提示し、グラフ情報提示部114に提示される映像が一時的にライブ映像から抽出映像に切り換えられてよい。斯かる構成によれば、トリガースイッチがONされたときの測定状態を一定期間、測定映像56で確認できる。
(5) 測定器4が隙間、段差または深さなどの測定情報を算出してよく、測定サーバー6は測定器4から測定情報を取得してよい。つまり、入力映像54の測定情報部104には、測定サーバー6が測定器4から取得した測定情報が提示されてよい。
(6) 上記実施の形態では、測定サーバー6が各種の映像の提示、遷移、入力の受付け、レポートの出力、データ送信などの処理を行っている。管理サーバー12は、測定サーバー6と情報を共有し、測定サーバー6と共通にフランジ情報DB24を備えるので、管理サーバー12は測定サーバー6が行っている処理を行ってよい。斯かる構成によれば、管理者がたとえばフランジ測定の進捗、測定結果、申し送り事項などを管理サーバー12で確認でき、フランジ間測定システム2が管理業務に使用される時間を抑制できる。
(7) 上記実施の形態では、フランジ測定可否の基準情報が各エリアの各箇所の測定基準情報部44-3に格納されている。しかしながら、フランジ測定可否の基準情報は、フランジ締結部8の形状や大きさとは無関係に設定されてよい。たとえばすべてのフランジ締結部8の測定において、同じ基準情報が使用されてよい。基準情報がフランジ締結部8の形状や大きさとは無関係に設定される場合、基準情報はフランジ情報DB24に格納される必要がなく、たとえば記憶部604に記憶されてよい。
フランジ情報DB24は簡略化されてよい。たとえば、フランジ測定の可否を表す情報は、フランジ情報DB24の判定情報部44-4に格納されなくてよい。たとえば、フランジ情報DB24はエッジライン情報部44-1およびフランジ周面幅情報部44-2を含まなくてよい。つまり、フランジ測定の可否は、測定時に提示されればよく、フランジ情報DB24に記録されなくてよい。
【0089】
<映像と画面の関係>
本開示ないし上記実施の形態において、表示画面に提示される映像として、初期映像52(
図12、
図17)、入力映像54(
図13)、測定映像56(
図14)、プラン映像58(
図18)、作業リスト映像60-1(
図19)、60-2(
図20)、60-3(
図21)、ワーク詳細情報映像64(
図22)、画像情報映像162(
図23)、データ管理映像168(
図24)、データ管理フォーマット映像176(
図25)などの映像は、情報提示部608に備える表示画面と不離一体の関係である。換言すれば、映像=「image 」は画面を除くものではないし、映像を表示する画面をも包含する概念である。上記実施の形態において、「画面」なる語は映像を除くものではないし、映像を含む概念である。
【0090】
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施の形態等について説明した。本発明は、上記記載に限定されるものではない。請求の範囲に記載され、または発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能である。斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0091】
本開示のフランジ間測定の方法、システム、プログラム、記録媒体および測定サーバーによれば、測定情報を提示する映像上に、フランジ間部を測定する機器で特定される測定部位を表す情報を提示するので、この測定部位の情報から測定部位と測定機器との相対的位置関係を把握でき、フランジ間測定の状況確認を容易化とともに測定作業の効率化を図ることができる。
【符号の説明】
【0092】
2 フランジ間測定システム
4 フランジ間測定器
6 測定サーバー
8 フランジ締結部
10 ネットワーク
12 管理サーバー
14-1、14-2 配管
16-1、16-2 フランジ
18 ガスケット
20 ボルト
22 ナット
24 フランジ情報DB
25、91 フランジ情報部
26 フランジ情報ファイル
27 作業名情報部
28、92、142 エリア情報部
30、94、144 箇所情報部
32、96、146 ワーク情報部
34、98 項目情報部
36 判定基準情報部
36-1、100-1 差情報部
36-2、100-2 範囲情報部
38 測定モード情報部
40、104 測定情報部
40-1、40-2、・・・、40-8 測定情報格納部
42 管理情報部
42-1 平均情報部
42-2 差情報部
42-3 判定情報部
44 測定可否情報部
44-1 エッジライン情報部
44-2 フランジ周面幅情報部
44-3 測定基準情報部
44-4 判定情報部
44-11、44-12 エッジライン部
44-21、44-22 周面幅部
45 ワーク番号情報部
46、148 フランジ仕様情報部
48、150 ガスケット情報部
50 画像情報部
52 初期映像
54 入力映像
56 測定映像
58 プラン映像
60-1、60-2、60-3 作業リスト映像
62 情報読込み映像
64 ワーク詳細情報映像
66 測定アイコン
68 プランアイコン
70 測定アイコン
72 情報読込み(DR)アイコン
73、74、75 完了アイコン
76 設定アイコン
78 開始アイコン
80 ワーク情報アイコン
81 異常告知マーク
82、88、110、124、138 タイトル部
90、140 データ提示部
100 判定基準情報部
102 測定モード情報部
104-1、104-2、・・・、104-8 測定情報格納部
105 ステータス表示
105-1 最小値表示
105-2 最大値表示
105-3 不良表示
105-4 次測定表示
106 管理情報部
106-1 平均情報部
106-2 差情報部
106-3 判定情報部
108、152 画像情報部
112 文字情報提示部
114 グラフ情報提示部
114-1 X軸スケール情報
114-2 Y軸スケール情報
115 基準範囲情報
116 調整アイコン
118 その他のアイコン
120-1、120-2 エッジライン情報
120-11、120-12、120-21、120-22 エッジライン部
122 判定情報部
122-1 測定可能表示部
122-2 測定不可表示部
126 プランテーブル提示部
128 作業名提示部
130 進捗状況提示部
132 チェック部
134 グラフ表示部
136 数値表示部
154 試験結果情報部
156 設定アイコン
158 データ管理アイコン
160 画像情報アイコン
162 画像情報映像
164 再測定アイコン
168 データ管理映像
170 データ参照アイコン
172 レポート出力アイコン
174 データ送信アイコン
176 データ管理フォーマット映像
178 タイトル部
180 情報項目部
180-1 日時部
180-2 作業名部
180-3 エリア情報部
180-4 箇所情報部
180-5 ワーク情報部
182 連絡情報部
182-1 項目部
182-2 説明情報部
184 保存画像部
185、186 タイトル部
188 出力項目情報部
188-1 項目要否部
188-2 出力項目部
190 出力情報部
192 作業名提示部
194 作成日提示部
196 認証者部
200 日時部
202 実施者情報部
204 確認者情報部
206 申し送り情報部
402 筐体
404 発光部
406 撮像部
408-1、408-2 固定ピン
412 発光制御部
414 撮像制御部
416 トリガースイッチ
602 プロセッサ
604 記憶部
606 通信部
608 情報提示部
610 タッチセンサー
612 入出力部(I/O)