(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-18
(45)【発行日】2023-07-26
(54)【発明の名称】回路原理図のチェック方法、装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
G06F 30/33 20200101AFI20230719BHJP
G06F 16/903 20190101ALI20230719BHJP
【FI】
G06F30/33
G06F16/903
(21)【出願番号】P 2022531391
(86)(22)【出願日】2020-11-10
(86)【国際出願番号】 CN2020127803
(87)【国際公開番号】W WO2021104009
(87)【国際公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-06-02
(31)【優先権主張番号】201911206334.3
(32)【優先日】2019-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522208793
【氏名又は名称】ユニグループ スプレッドトラム コミュニケーションズ (ホイチョウ) カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】タン,チー
【審査官】合田 幸裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-234297(JP,A)
【文献】特開2008-242588(JP,A)
【文献】特開2011-3080(JP,A)
【文献】特開平8-69483(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0047133(US,A1)
【文献】米国特許第5864875(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 30/33
G06F 16/903
IEEE Xplore
JSTPlus(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータにより実行される回路原理図のチェック方法であって、
前記
回路原理図のチェック方法は、電子設計自動化(EDA)ツールによって描かれる回路原理図のネットリストファイルと部品表(BOM)リストを確定すること、
前記ネットリストファイルと前記BOMリストに基づいて、前記回路原理図における部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定し、且つ前記部品間の接続関係が予め設定された接続関係を満たすか否かを確定することによって、チェック結果を取得することを含み、
前記予め設定された部品リストは複数の部品の標準部品情報を含む、
ことを特徴とする回路原理図のチェック方法。
【請求項2】
前記標準部品情報は部品の標準部品タイプを含み、
前記ネットリストファイルと前記BOMリストに基づいて前記回路原理図における部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定することは、
前記BOMリストに基づいて前記回路原理図における各部品の部品タイプを確定すること、
前記予め設定された部品リストに部品の部品タイプと同じ標準部品タイプがある場合に、当該部品が前記予め設定された部品リストにあると確定することを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の
回路原理図のチェック方法。
【請求項3】
前記標準部品情報は部品番号をさらに含み、
前記ネットリストファイルと前記BOMリストに基づいて前記回路原理図における部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定することは、
前記予め設定された部品リストに部品の部品タイプと同じ標準部品タイプがない場合に、当該部品の部品タイプを利用することで当該部品の部品番号を取得すること、
当該部品の部品番号を利用することで前記ネットリストファイルにおいて当該部品のピン名と、当該部品のピンと他の部品のピンとの接続関係を示すために用いられるネットワーク名とを確定すること、
当該部品のピン名とネットワーク名を利用することで前記標準部品情報において当該部品の目標部品タイプを確定することをさらに含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の
回路原理図のチェック方法。
【請求項4】
前記標準部品情報は部品の標準ピン名と標準ネットワーク名を含み、
前記当該部品のピン名とネットワーク名を利用することで前記標準部品情報において当該部品の目標部品タイプを確定することは、
当該部品のピン名及び/又はネットワーク名におけるキーワードを取得すること、
当該部品のピン名及び/又はネットワーク名における
前記キーワードにマッチングする標準ピン名及び/又は標準ネットワーク名が前記予め設定された部品リストにある場合に、前記予め設定された部品リストにおけるマッチングされた標準ピン名及び/又はマッチングされた標準ネットワーク名に対応する部品の標準部品タイプを当該部品の目標部品タイプとすることを含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の
回路原理図のチェック方法。
【請求項5】
前記当該部品のピン名とネットワーク名を利用することで前記標準部品情報において当該部品の目標部品タイプを確定することは、
当該部品のピン名及び/又はネットワーク名における
前記キーワードにマッチングする標準ピン名及び/又は標準ネットワーク名が前記予め設定された部品リストにない場合に、前記予め設定された部品リストに当該部品がないと確定することをさらに含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の
回路原理図のチェック方法。
【請求項6】
前記回路原理図における部品はメインチップと前記メインチップに接続する他の部品とを含み、
前記部品間の接続関係が予め設定された接続関係を満たすか否かを確定することは、
前記BOMリストにおける部品の部品タイプと前記予め設定された部品リストに基づいて前記メインチップを確定すること、
当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの実際の接続オブジェクトが
、前記予め設定された接続関係における当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの予め設定された接続オブジェクトと同じであるか否かを確定すること、
前記実際の接続オブジェクトが前記予め設定された接続オブジェクトと同じである場合に、当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの各ピンと前記実際の接続オブジェクトの各ピンとの実際の接続関係が、当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの各ピンと前記予め設定された接続オブジェクトの各ピンとの予め設定された接続関係と同じであるか否かを確定することを含む、
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の
回路原理図のチェック方法。
【請求項7】
前記当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの実際の接続オブジェクトが前記予め設定された接続関係における当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの予め設定された接続オブジェクトと同じであるか否かを確定することは、
前記ネットリストファイルと前記BOMリストにおいて前記チェックしようとするインタフェースのピン名とネットワーク名を確定すること、
前記チェックしようとするインタフェースのピン名とネットワーク名に基づいて、前記実際の接続オブジェクトを確定することによって、前記実際の接続オブジェクトが前記予め設定された接続関係における前記予め設定された接続オブジェクトと同じであるか否かを確定することを含み、
前記ネットワーク名は、部品のピンと他の部品のピンとの接続関係を示すために用いられる、
ことを特徴とする請求項6に記載の
回路原理図のチェック方法。
【請求項8】
前記当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの各ピンと前記実際の接続オブジェクトの各ピンとの実際の接続関係が、当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの各ピンと前記予め設定された接続オブジェクトの各ピンとの予め設定された接続関係と同じであるか否かを確定する
ことの前に、
前記チェックしようとするインタフェースの各ピンと前記チェックしようとするインタフェースの実際の接続オブジェクトの各ピンとの入力/出力関係が、前記予め設定された接続関係における予め設定された入力/出力関係と同じであるか否かを確定することをさらに含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の
回路原理図のチェック方法。
【請求項9】
回路原理図のチェック装置であって、第一確定モジュールと第二確定モジュールを含み、
前記第一確定モジュールは、電子設計自動化(EDA)ツールによって描かれる回路原理図のネットリストファイルと部品表(BOM)リストを確定するように構成されており、
前記第二確定モジュールは、前記第一確定モジュールに接続し、前記ネットリストファイルと前記BOMリストに基づいて、前記回路原理図における部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定し、且つ前記部品間の接続関係が予め設定された接続関係を満たすか否かを確定することによって、チェック結果を取得するように構成されており、前記予め設定された部品リストは複数の部品の標準部品情報を含む、
ことを特徴とする回路原理図のチェック装置。
【請求項10】
回路原理図のチェックシステムであって、
複数の請求項
9に記載の回路原理図のチェック装置と、
前記予め設定された部品リストと前記予め設定された接続関係を提供するように構成されたデータベースとを含む、
ことを特徴とする回路原理図のチェックシステム。
【請求項11】
回路原理図のチェック装置であって、
プロセッサと、
プロセッサによって実行可能な命令を記憶するように構成されたメモリとを含み、前記プロセッサは、請求項1~8のいずれか一項に記載
の方法を実行するように構成されている、
ことを特徴とする回路原理図のチェック装置。
【請求項12】
不揮発性コンピュータ可読記憶媒体であって、コンピュータプログラム命令を記憶するように構成されており、
前記コンピュータプログラム命令がプロセッサによって実行されると、請求項1~8のいずれか一項に記載
の方法を実行するように構成されている、
ことを特徴とする不揮発性コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はテスト技術分野に関し、特に回路原理図のチェック方法、装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
実際の生産過程において、高速量産を実現するために、回路原理図(schematic circuit diagram)の正確性を確定する必要がある。そのため、回路原理図に対してチェックを行い、回路原理図に問題があるか否かを確定する必要がある。しかしながら、関連技術では、回路原理図のチェックには精度が低く、コストが高いという欠点がある。特に複雑なシステムを有する回路原理図に対して、関連技術では余裕を持って対応することができず、隠れたエラーのチェックが漏れ、チェック時間が長く、チェックコストが高いという問題がよく出る。
【発明の概要】
【0003】
上記に鑑みて、本開示において、回路原理図のチェック方法が提供される。
当該方法は、電子設計自動化(Electronics Design Automation、EDA)ツールによって描かれる回路原理図のネットリストファイル(Nestlist File)と部品表(Bill of Material、BOM)リストを確定すること、
ネットリストファイルとBOMリストに基づいて、回路原理図における部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定し、且つ部品間の接続関係が予め設定された接続関係を満たすか否かを確定することによって、チェック結果を取得することを含む。上記予め設定された部品リストは複数の部品の標準部品情報(standard part information)を含む。
【0004】
1つの可能な実施形態において、標準部品情報は部品の標準部品タイプ(standard part type)を含む。上記ネットリストファイルとBOMリストに基づいて回路原理図における部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定することは、
BOMリストに基づいて回路原理図における各部品の部品タイプを確定すること、
予め設定された部品リストに部品の部品タイプと同じ標準部品タイプがある場合に、当該部品が予め設定された部品リストにあると確定することを含む。
【0005】
1つの可能な実施形態において、標準部品情報は部品番号(part number)をさらに含む。
上記ネットリストファイルとBOMリストに基づいて回路原理図における部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定することは、
予め設定された部品リストに部品の部品タイプと同じ標準部品タイプがない場合に、当該部品の部品タイプを利用することで当該部品の部品番号を取得すること、
当該部品の部品番号を利用することでネットリストファイルにおいて当該部品のピン名と、当該部品のピンと他の部品のピンとの接続関係を示すために用いられるネットワーク名とを確定すること、
当該部品のピン名とネットワーク名を利用することで標準部品情報において当該部品の目標部品タイプを確定することをさらに含む。
【0006】
1つの可能な実施形態において、標準部品情報は部品の標準ピン名(standard pin name)と標準ネットワーク名(standard network name)を含む。
上記当該部品のピン名とネットワーク名を利用することで標準部品情報において当該部品の目標部品タイプを確定することは、
当該部品のピン名及び/又はネットワーク名におけるキーワードを取得すること、
当該部品のピン名及び/又はネットワーク名におけるキーワードにマッチングする標準ピン名及び/又は標準ネットワーク名が予め設定された部品リストにある場合に、予め設定された部品リストにおけるマッチングされた標準ピン名及び/又はマッチングされた標準ネットワーク名に対応する部品の標準部品タイプを当該部品の目標部品タイプとすることを含む。
【0007】
1つの可能な実施形態において、上記当該部品のピン名とネットワーク名を利用することで標準部品情報において当該部品の目標部品タイプを確定することは、
当該部品のピン名及び/又はネットワーク名におけるキーワードにマッチングする標準ピン名及び/又は標準ネットワーク名が予め設定された部品リストにない場合に、予め設定された部品リストに当該部品がないと確定することをさらに含む。
【0008】
1つの可能な実施形態において、回路原理図における部品はメインチップとメインチップに接続する他の部品とを含む。
上記部品間の接続関係が予め設定された接続関係を満たすか否かを確定することは、
BOMリストにおける部品の部品タイプと予め設定された部品リストに基づいてメインチップを確定すること、
当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの実際の接続オブジェクトが予め設定された接続関係における当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの予め設定された接続オブジェクトと同じであるか否かを確定すること、
実際の接続オブジェクトが予め設定された接続オブジェクトと同じである場合に、当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの各ピンと実際の接続オブジェクトの各ピンとの実際の接続関係が、当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの各ピンと予め設定された接続オブジェクトの各ピンとの予め設定された接続関係と同じであるか否かを確定することを含む。
【0009】
1つの可能な実施形態において、上記当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの実際の接続オブジェクトが予め設定された接続関係における当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの予め設定された接続オブジェクトと同じであるか否かを確定することは、
ネットリストファイルとBOMリストにおいてチェックしようとするインタフェースのピン名とネットワーク名を確定すること、
チェックしようとするインタフェースのピン名とネットワーク名に基づいて、実際の接続オブジェクトを確定することによって、実際の接続オブジェクトが予め設定された接続関係における予め設定された接続オブジェクトと同じであるか否かを確定することを含み、
上記ネットワーク名は、部品のピンと他の部品のピンとの接続関係を示すために用いられる。
【0010】
1つの可能な実施形態において、上記当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの各ピンと実際の接続オブジェクトの各ピンとの実際の接続関係が、当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの各ピンと予め設定された接続オブジェクトの各ピンとの予め設定された接続関係と同じであるか否かを確定する前に、上記方法は、
チェックしようとするインタフェースの各ピンとチェックしようとするインタフェースの実際の接続オブジェクトの各ピンとの入力/出力関係が、予め設定された接続関係における予め設定された入力/出力関係と同じであるか否かを確定することをさらに含む。
【0011】
本開示の別の様態によると、回路原理図のチェック装置が提供される。当該装置は第一確定モジュールと第二確定モジュールを含む。
第一確定モジュールは、電子設計自動化(EDA)ツールによって描かれる回路原理図のネットリストファイルと部品表(BOM)リストを確定するように構成されている。
第二確定モジュールは、第一確定モジュールに接続し、ネットリストファイルとBOMリストに基づいて、回路原理図における部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定し、且つ部品間の接続関係が予め設定された接続関係を満たすか否かを確定することによって、チェック結果を取得するように構成されている。上記予め設定された部品リストは複数の部品の標準部品情報を含む。
【0012】
1つの可能な実施形態において、標準部品情報は部品の標準部品タイプを含む。
上記ネットリストファイルとBOMリストに基づいて回路原理図における部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定することは、
BOMリストに基づいて回路原理図における各部品の部品タイプを確定すること、
予め設定された部品リストに部品の部品タイプと同じ標準部品タイプがある場合に、当該部品が予め設定された部品リストにあると確定することを含む。
【0013】
1つの可能な実施形態において、標準部品情報は部品番号をさらに含む。
上記ネットリストファイルとBOMリストに基づいて回路原理図における部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定することは、
予め設定された部品リストに部品の部品タイプと同じ標準部品タイプがない場合に、当該部品の部品タイプを利用することで当該部品の部品番号を取得すること、
当該部品の部品番号を利用することでネットリストファイルにおいて当該部品のピン名と、当該部品のピンと他の部品のピンとの接続関係を示すために用いられるネットワーク名とを確定すること、
当該部品のピン名とネットワーク名を利用することで標準部品情報において当該部品の目標部品タイプを確定することをさらに含む。
【0014】
1つの可能な実施形態において、標準部品情報は部品の標準ピン名と標準ネットワーク名を含む。
上記当該部品のピン名とネットワーク名を利用することで標準部品情報において当該部品の目標部品タイプを確定することは、
当該部品のピン名及び/又はネットワーク名におけるキーワードを取得すること、
当該部品のピン名及び/又はネットワーク名におけるキーワードにマッチングする標準ピン名及び/又は標準ネットワーク名が予め設定された部品リストにある場合に、予め設定された部品リストにおけるマッチングされた標準ピン名及び/又はマッチングされた標準ネットワーク名に対応する部品の標準部品タイプを当該部品の目標部品タイプとすることを含む。
【0015】
1つの可能な実施形態において、上記当該部品のピン名とネットワーク名を利用することで標準部品情報において当該部品の目標部品タイプを確定することは、
当該部品のピン名及び/又はネットワーク名におけるキーワードにマッチングする標準ピン名及び/又は標準ネットワーク名が予め設定された部品リストにない場合に、予め設定された部品リストに当該部品がないと確定することをさらに含む。
【0016】
1つの可能な実施形態において、回路原理図における部品はメインチップとメインチップに接続する他の部品とを含む。
上記部品間の接続関係が予め設定された接続関係を満たすか否かを確定することは、
BOMリストにおける部品の部品タイプと予め設定された部品リストに基づいてメインチップを確定すること、
当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの実際の接続オブジェクトが予め設定された接続関係における当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの予め設定された接続オブジェクトと同じであるか否かを確定すること、
実際の接続オブジェクトが予め設定された接続オブジェクトと同じである場合に、当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの各ピンと実際の接続オブジェクトの各ピンとの実際の接続関係が、当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの各ピンと予め設定された接続オブジェクトの各ピンとの予め設定された接続関係と同じであるか否かを確定することを含む。
【0017】
1つの可能な実施形態において、上記当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの実際の接続オブジェクトが予め設定された接続関係における当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの予め設定された接続オブジェクトと同じであるか否かを確定することは、
ネットリストファイルとBOMリストにおいてチェックしようとするインタフェースのピン名とネットワーク名を確定すること、
チェックしようとするインタフェースのピン名とネットワーク名に基づいて、実際の接続オブジェクトを確定することによって、実際の接続オブジェクトが予め設定された接続関係における予め設定された接続オブジェクトと同じであるか否かを確定することを含む。
上記ネットワーク名は、部品のピンと他の部品のピンとの接続関係を示すために用いられる。
【0018】
1つの可能な実施形態において、上記当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの各ピンと実際の接続オブジェクトの各ピンとの実際の接続関係が、当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの各ピンと予め設定された接続オブジェクトの各ピンとの予め設定された接続関係と同じであるか否かを確定する前に、上記第二確定モジュールはさらに、
チェックしようとするインタフェースの各ピンとチェックしようとするインタフェースの実際の接続オブジェクトの各ピンとの入力/出力関係が、予め設定された接続関係における予め設定された入力/出力関係と同じであるか否かを確定するように構成されている。
【0019】
本開示の1つの様態によると、回路原理図のチェックシステムが提供される。当該システムは、複数の上記回路原理図のチェック装置と、上記予め設定された部品リストと上記予め設定された接続関係を提供するように構成されたデータベースとを含む。
【0020】
本開示の1つの様態によると、回路原理図のチェック装置が提供される。当該装置はプロセッサと、プロセッサによって実行可能な命令を記憶するように構成されたメモリとを含む。上記プロセッサは、上記回路原理図のチェック方法を実行するように構成されている。
【0021】
本開示の1つの様態によると、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体が提供される。当該不揮発性コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータプログラム命令を記憶するように構成されている。上記コンピュータプログラム命令がプロセッサによって実行されると、上記回路原理図のチェック方法を実行するように構成されている。
【0022】
本開示の実施形態の各様態では、回路原理図を利用することで対応のネットリストファイルと対応のBOMリストを確定し、ネットリストファイルとBOMリストに基づいて、回路原理図における部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定し、且つ部品間の接続関係が予め設定された接続関係を満たすか否かを確定することによって、回路原理図をチェックし、チェック結果を取得することができる。本開示の実施形態に係る回路原理図のチェック方法は簡単で精度が高いという特徴を持つ。当該方法を介して、回路原理図を迅速且つ正確にチェックすることができ、隠れたエラーのチェックの漏れを回避し、チェックコストを低減し、回路原理図のチェック効率を向上させることができる。
【0023】
図面を参照した例示的な実施形態の以下の詳しい説明によれば、本開示の他の特徴及び態様が明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
明細書に含まれ且つ明細書の一部を構成する図面は明細書と共に、本開示の例示的な実施形態、特徴及び様態を示し、本開示の原理を説明するために用いられる。
【
図1】
図1は、本開示の1つの実施形態に係る回路原理図のチェック方法を示すフローチャートである。
【
図2】
図2は、本開示の1つの実施形態に係る回路原理図のチェック方法を示す概略図である。
【
図3】
図3は、本開示の1つの実施形態に係る回路原理図のチェック方法を示す概略図である。
【
図4】
図4は、本開示の1つの実施形態に係る回路原理図のチェック方法を示す概略図である。
【
図5】
図5は、本開示の1つの実施形態に係る回路原理図のチェック装置を示す概略図である。
【
図6】
図6は、本開示の1つの実施形態に係る回路原理図のチェックシステムを示す図である。
【
図7】
図7は、本開示の1つの実施形態に係る回路原理図のチェック装置を示すブロック図である。
【
図8】
図8は、本開示の1つの実施形態に係る回路原理図のチェック装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照しながら本開示の様々な例示的な実施形態、特徴及び様態を詳しく説明する。図面における同じ記号は、同じ又は類似の機能を有する素子を示す。実施形態の様々な様態が図面に示されているが、特別な指摘がない限り、図面は必ずしも縮尺通りに描かれるとは限らない。
【0026】
用語「例示的」は「例として、実施形態、説明的」を意味する。「例示的」に説明されるいかなる実施形態は他の実施形態より優れていると解釈される必要はない。
【0027】
さらに、本開示をより詳しく説明するために、多くの具体的なディテールが以下の具体的な実施形態において提供される。当業者は、いくつかの具体的なディテールがなくても、本開示が実施されることも可能であることを理解すべきである。いくつかの例では、本開示の主旨を強調するために、当業者によく知られている方法、手段、素子及び回路は詳しく説明されていない。
【0028】
図1を参照すると、
図1は、本開示の1つの実施形態に係る回路原理図のチェック方法を示すフローチャートである。
【0029】
上記方法は電子デバイスとサーバに適用されることができる。
【0030】
図1に示すように、上記方法は以下の内容を含む。
ステップS11、回路原理図のネットリストファイルと部品表(BOM)リストを確定する。上記回路原理図は電子設計自動化(EDA)ツールによって描かれる。
ステップS12、ネットリストファイルとBOMリストに基づいて、回路原理図における部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定し、且つ部品間の接続関係が予め設定された接続関係を満たすか否かを確定することによって、チェック結果を取得する。上記予め設定された部品リストは複数の部品の標準部品情報を含む。
【0031】
上記方法を介して、本開示の実施形態では、回路原理図を利用することで対応のネットリストファイルと対応のBOMリストを確定し、ネットリストファイルとBOMリストに基づいて、回路原理図における部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定し、且つ部品間の接続関係が予め設定された接続関係を満たすか否かを確定することによって、回路原理図をチェックし、チェック結果を取得することができる。本開示の実施形態に係る回路原理図のチェック方法は簡単で精度が高いという特徴を持つ。当該方法を介して、回路原理図を迅速且つ正確にチェックすることができ、隠れたエラーのチェックの漏れを回避し、チェックコストを低減し、回路原理図のチェック効率を向上させることができる。
【0032】
なお、本開示では、回路原理図のネットリストファイルと部品表(BOM)リストを確定するステップS11の具体的な実現方式は限定されない。当業者は、多様な方法で回路原理図のネットリストファイルとBOMリストを確定することができる。例示として、回路原理図をEDAソフトウェアにインポートし、EDAソフトウェアで上記回路原理図のネットリストファイルとBOMリストをエクスポートする。
【0033】
本開示の実施形態では、回路原理図からエクスポートされるネットリストファイルとBOMリストに基づいて回路図の部品情報を確定する。それは、従来の技術における回路原理図から直接に取得される部品情報より精度が高い。また、ネットリストファイルとBOMリストに基づいて部品情報を確定することは汎用性を有し、回路原理図のソースに対する要求が高くない。EDAソフトウェアによって描かれる回路原理図であればいい。
【0034】
1つの可能な実施形態において、予め設定された部品リストと予め設定された接続関係は標準ファイル(standard file)として予めに構成されることができる。1つの例において、それらはデータベースに記憶されてもよい。ステップS11において回路原理図のネットリストファイルとBOMリストを確定した後、データベースから予め設定された部品リストと予め設定された接続関係を取得することによって、回路原理図の部品と部品間の接続関係をチェックする。予め設定された部品リストは、回路設計が基づいた部品ライブラリ(part library)における全部又は一部の部品の標準部品情報を含むことができ、例えば、回路設計メーカーによく使用される部品の標準部品情報が挙げられる。予め設定された接続関係はいくつかの一般的な部品の標準的な接続関係、又はチェックされる回路原理図における全部又は一部の特定の接続関係などを含むことができる。
【0035】
図2を参照すると、
図2は、本開示の1つの実施形態に係る回路原理図のチェック方法を示す概略図である。
【0036】
図2に示すように、予め設定された部品リストと予め設定された接続関係がデータベースに記憶されているため、複数のタスクを確立して異なるユーザーの回路原理図を同時にチェックすることができ、それによって、各ユーザーの回路原理図のチェック結果をそれぞれ取得する。
【0037】
本開示の実施形態では、予め設定された部品リストと予め設定された接続関係をデータベースに記憶することで、回路原理図のチェックが必要な場合にそれらを呼び出すことができ、複数の回路原理図の並行チェックをサポートすることができる。複数の回路原理図の並行チェックが必要な場合に、並行タスクを確立することができる。各タスクに対して、データベースから予め設定された部品リストと予め設定された接続関係を独立して取得し、回路原理図を独立してチェックすることができる。これで、回路チェックの効率と速度を向上させることができる。
【0038】
本開示の実施形態では、複数の方法を介して回路原理図における部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定することができる。以下、例示的に説明する。
【0039】
1つの可能な実施形態において、標準部品情報は部品の標準部品タイプを含むことができる。ネットリストファイルとBOMリストに基づいて回路原理図における部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定するステップS12は、
BOMリストに基づいて回路原理図における各部品の部品タイプを確定すること、
予め設定された部品リストに部品の部品タイプと同じ標準部品タイプがある場合に、当該部品が予め設定された部品リストにあると確定することを含むことができる。
【0040】
上記方法により、本開示の実施形態では、BOMリストを利用することで回路原理図における各部品の部品タイプを確定することができ、部品の部品タイプと標準部品タイプとをマッチングすることで、当該部品が予め設定された部品リストにあるか否かを簡単且つ迅速に確定することができる。
【0041】
1つの例において、回路原理図のネットリストファイルは各部品の部品番号(part number)、ピン番号(PinNO)、ピン名(PinName)、ピン数(PinCount)とネットワーク名(NetName)などを含むことができる。BOMリストは各部品の部品番号と部品タイプ(PartType)を含むことができる。同じ部品の部品番号はネットリストファイルとBOMリストにおいて同じである。
【0042】
1つの例において、ネットワーク名は当該部品のピンと他の部品のピンとの接続関係を示すために用いられることができる。一般的に、ネットワーク名とピン名はキーワードが同じである。例えば、加入者識別モジュール(subscriber identification module、SIM)カードのクロックピン(clock pin)のピン名とネットワーク名は通常「SIM_CLK」を含み、入出力ピンのピン名とネットワーク名は通常「SIM_IO」などを含む。
【0043】
本開示では、ピン名とネットワーク名の命名方法は限定されない。1つの例において、ピン名は「インタフェース機能_信号種類」に命名されてもよい。これで、ピン名に基づいてピンが属するインタフェースの種類及び信号種類を確定することができる。例えば、ピン名「SIM_CLK」については、当該ピンが属するインタフェースをSIMカードインタフェースとして確定することができ、当該ピンがクロック信号を伝送するために用いられる。もちろん、上記ピン名の命名方法の説明は例示的であり、本開示に対する制限と見なされるべきではない。当業者は必要に応じて、ピン名の種類とネットワーク名の種類を設定することができ、本開示では限定されない。
【0044】
1つの可能な実施形態において、標準部品情報は部品番号をさらに含む。ネットリストファイルとBOMリストに基づいて回路原理図における部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定するステップS12は、
予め設定された部品リストに部品の部品タイプと同じ標準部品タイプがない場合に、当該部品の部品タイプを利用することで当該部品の部品番号を取得すること、
当該部品の部品番号を利用することでネットリストファイルにおいて当該部品のピン名とネットワーク名とを確定すること、
当該部品のピン名とネットワーク名利用することで標準部品情報において当該部品の目標部品タイプを確定することをさらに含むことができる。
【0045】
1つの例において、BOMリストにおいて、部品番号と部品タイプは1対1の対応関係を有し、ネットリストファイルにおいて、部品番号はピン名、ネットワーク名、ピン数と対応関係を有する。従って、本開示の実施形態では、部品の部品タイプを利用することで部品番号を取得することができ、部品番号を取得した後、ネットリストファイルにおいて当該部品のピン名とネットワーク名を確定することができる。
【0046】
いくつかの場合では、各メーカーと各技術者の差異により、各回路原理図における部品の部品タイプに差異がある可能性がある。例えば、合意がない場合に、同じ部品には異なる部品タイプがある可能性がある。この場合では、標準部品タイプとは異なる部品タイプに基づいて部品が予め設定された部品リストにあるか否かを判定することができない。そのため、本開示の実施形態では、当該部品のピン名とネットワーク名を利用することで、標準部品情報において当該部品の目標部品タイプを確定することができる。次に、当該部品のピン名とネットワーク名を利用することで、標準部品情報において当該部品の目標部品タイプを確定する可能な実施形態について例示的に説明する。
【0047】
1つの可能な実施形態において、標準部品情報は部品の標準ピン名と標準ネットワーク名を含む。上記当該部品のピン名とネットワーク名を利用することで標準部品情報において当該部品の目標部品タイプを確定することは、
当該部品のピン名及び/又はネットワーク名におけるキーワードを取得すること、
当該部品のピン名及び/又はネットワーク名におけるキーワードにマッチングする標準ピン名及び/又は標準ネットワーク名が予め設定された部品リストにある場合に、予め設定された部品リストにおけるマッチングされた標準ピン名及び/又はマッチングされた標準ネットワーク名に対応する部品の標準部品タイプを当該部品の目標部品タイプとすることを含むことができる。
【0048】
上記方法により、本開示の実施形態では、部品の元の部品タイプ(BOMリストから取得された部品タイプ)がマッチングされることができない場合に、当該部品のピン名及び/又はネットワーク名におけるキーワードを利用して予め設定された部品リストにおいてマッチングを行うことによって、部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定する。当該部品のピン名及び/又はネットワーク名におけるキーワードにマッチングする標準ピン名及び/又は標準ネットワーク名が予め設定された部品リストにある場合に、現在の部品が予め設定された部品リストにあると確定することができる。また、本開示の実施形態では、予め設定された部品リストにおけるマッチングされた標準ピン名及び/又はマッチングされた標準ネットワーク名に対応する部品の標準部品タイプを当該部品の目標部品タイプとすることができる。
【0049】
1つの例において、当該部品のピン名とネットワーク名がキーワード「SIM」を含む場合に、また、予め設定された部品リストにおいてマッチングされる「SIM」に対応する部品がSIM部品であり、標準部品タイプが「SIM_Card」である場合に、部品がSIM部品であり、目標部品タイプが「SIM_Card」であると確定することができる。
【0050】
当該部品のピン名及び/又はネットワーク名におけるキーワードがマッチングされない場合に、当該部品が予め設定された部品リストにないと確定することができる。この場合では、チェック結果に当該情報を警告情報として記録することができる。
【0051】
もちろん、当該部品のピン名及び/又はネットワーク名におけるキーワードに基づいてファジーマッチング(fuzzy matching)を行うことによって対応の標準部品タイプをクエリーした後、次の判断を行うことができる。例えば、ネットリストファイルから当該部品のピン数を取得し、予め設定された部品リストからマッチングされた部品のピン数を取得することができる。上記当該部品のピン数とマッチングされた部品のピン数が等しい場合に、現在の部品が予め設定された部品リストにあると確定することができる。このような方法を介して、本開示の実施形態では、チェックの信頼性を高め、より正確なチェック結果を得ることができる。
【0052】
1つの可能な実施形態において、上記当該部品のピン名とネットワーク名を利用することで標準部品情報において当該部品の目標部品タイプを確定することは、
当該部品のピン名及び/又はネットワーク名におけるキーワードにマッチングする標準ピン名及び/又は標準ネットワーク名が予め設定された部品リストにない場合に、予め設定された部品リストに当該部品がないと確定することをさらに含むことができる。
【0053】
なお、本開示では、例示として、部品タイプのマッチングが先に、次にキーワードのマッチングが行われるという順序で部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定する。しかしながら、本開示はそれに限定されない。いくつかの実施形態において、部品タイプのマッチングが先に行われることができる。部品タイプを介して部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定することができない場合に、次にキーワードのマッチングが判断されることができる。部品のピン名及び/又はネットワーク名のキーワードに基づいても当該部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定することができない場合に、チェック結果を記録することができる。もちろん、キーワードのマッチングを判断してから、部品タイプのマッチングを行うことも可能である。
【0054】
図3を参照すると、
図3は、本開示の1つの実施形態に係る回路原理図のチェック方法を示す概略図である。
【0055】
図3に示すように、本開示の実施形態では、回路原理図の全ての部品が予め設定された部品リストにあるか否かをトラバース(traverse)の方法でクエリーすることができる。ネットリストファイルとBOMリストに基づいて部品情報を取得した後、部品タイプに基づいて部品が予め設定された部品リストにあるか否かを判断することができる。部品タイプに基づいて部品が予め設定された部品リストにあるか否かを判断することができない場合に(No)、部品番号に基づいてネットワーク名とピン名を確定し、ネットワーク名とピン名を利用することで部品が予め設定された部品リストにあるか否かを判断することができる(即ち、ネットワーク名とピン名を読み取ることによって部品タイプを識別する)。全ての部品の判断が終了した後、予め設定された部品リストにあると確定された部品の接続関係を判断する(Yes)。
【0056】
以上、部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定する可能な実施形態について説明したが、以下、各部品の接続関係が予め設定された接続関係を満たすか否かについて説明する。
【0057】
1つの可能な実施形態において、回路原理図における部品はメインチップとメインチップに接続する他の部品とを含む。部品間の接続関係が予め設定された接続関係を満たすか否かを確定するステップS12は、
BOMリストにおける部品の部品タイプと予め設定された部品リストに基づいてメインチップを確定すること、
上記当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの実際の接続オブジェクトが予め設定された接続関係における当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの予め設定された接続オブジェクトと同じであるか否かを確定すること、
実際の接続オブジェクトが予め設定された接続オブジェクトと同じである場合に、当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの各ピンと実際の接続オブジェクトの各ピンとの実際の接続関係が、当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの各ピンと予め設定された接続オブジェクトの各ピンとの予め設定された接続関係と同じであるか否かを確定することを含むことができる。
【0058】
上記方法を介して、本開示の実施形態では、指定のチェックしようとするインタフェースの各ピンの接続関係を判断することによって、メインチップの各ピンと他の部品のピンとの接続関係が予め設定された接続関係を満たすか否かを確定することができる。
【0059】
1つの回路原理図において、部品の数が多い。それらの部品を異なる種類に分けることができる。例えば、コア機能(機能が多く複雑である)を提供する部品がメインチップ(例えば、SIM部品、ブルートゥースチップなど)とされ、機能が単一の部品が通常の部品(即ち、他の部品)とされることができる。本開示の実施形態では、部品の部品タイプに基づいてメインチップを確定することができる(例えば、BOMリストにおける部品タイプと予め設定された部品リストにおけるメインチップとをマッチングすることによって、回路原理図におけるメインチップを確定することができる)。
【0060】
異なる製品に対して、その回路原理図におけるチェックされる必要のある対象が異なってもよい。例えば、メインチップがトランスレータ・インタフェース(translator interface)、カメラ・インタフェース、ディスプレイ・インタフェースを含むと仮設し、製品は機能が単一で、ディスプレイとカメラを必要とせずにトランスレータのみを実現する必要がある場合に、ディスプレイ・インタフェースとカメラ・インタフェースをチェックする必要がなく、トランスレータ・インタフェースのみをチェックすればいい。
【0061】
本開示の実施形態では、チェックしようとするインタフェースを指定し、チェックしようとするインタフェースの接続関係をチェックすることによって、チェックを必要としないインタフェースのチェックを回避し、チェック効率を向上させることができる。チェックしようとするインタフェースを指定しない場合に、この例では、デフォルトのチェックフローに基づいてディスプレイ・インタフェースとカメラ・インタフェースがチェックされるようになり、これは明らかにリソースとコストの浪費になる。そのため、本開示の実施形態では、チェック効率を向上させると同時に、コストを低減し、リソースを節約することができる。
【0062】
本開示の実施形態では、チェックしようとするインタフェースを指定することによって、指向性のあるチェックを行うことができ、それで、異なるニーズに応え、柔軟性と環境適応性を向上させることができる。
【0063】
1つの可能な実施形態において、上記当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの実際の接続オブジェクトが予め設定された接続関係における当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの予め設定された接続オブジェクトと同じであるか否かを確定することは、
ネットリストファイルとBOMリストにおいてチェックしようとするインタフェースのピン名と、部品のピンと他の部品のピンとの接続関係を示すために用いられるネットワーク名とを確定すること、
チェックしようとするインタフェースのピン名とネットワーク名に基づいて、実際の接続オブジェクトを確定することによって、実際の接続オブジェクトが予め設定された接続関係における予め設定された接続オブジェクトと同じであるか否かを確定することを含むことができる。
【0064】
上記方法を介して、本開示の実施形態では、チェックしようとするインタフェースのピン名とネットワーク名に基づいてチェックしようとするインタフェースの実際の接続オブジェクトを容易且つ迅速に確定することができ、これで、チェック效率を向上させることができる。
【0065】
本開示では、チェックしようとするインタフェースのピン名とネットワーク名に基づいて実際の接続オブジェクトを確定する具体的な実施形態は限定されない。当業者はニーズに応じて対応の方法を選択することができる。
【0066】
1つの例において、ピン名とネットワーク名に基づいてチェックしようとするインタフェースの接続関係を確定することができ、当該接続関係に基づいてチェックしようとするインタフェースの実際の接続オブジェクトを確定することができる。
【0067】
ピン名とネットワーク名はチェックしようとするインタフェースの各ピンのインタフェース機能種類と信号種類を含むことができる。そのため、ピン名とネットワーク名に基づいてチェックしようとするインタフェースの接続関係を確定することができ、それで、当該接続関係に基づいて実際の接続オブジェクトを確定する。例えば、チェックしようとするインタフェースの1つのピンのピン名が「SIM_CLK」を含む場合に、当該ピンがSIM部品のインタフェースに属すると確定することができ、チェックしようとするインタフェースの実際の接続オブジェクトがSIM部品であると確定することができる。
【0068】
もちろん、上記説明は例示的であり、本開示に対する制限と見なされるべきではない。
【0069】
1つの可能な実施形態において、予め設定された接続オブジェクトは、データベースにおける予め設定された接続関係に基づいて確定されることができる以外に、予め設定された部品リスト又は回路原理図のネットリストファイルにおける部品のピン名とネットワーク名に基づいて確定されることもできる。
【0070】
1つの例において、チェックしようとするインタフェースのインタフェース種類、即ちチェックしようとするインタフェースの接続オブジェクトは一般的に、ピン名とネットワーク名に書き込まれる。例えば、チェックしようとするインタフェースがSIM部品に接続すると定義される場合に、チェックしようとするインタフェースのピン名とネットワーク名はキーワード「SIM」を含む。そのため、チェックしようとするインタフェースのピン名とネットワーク名に基づいてチェックしようとするインタフェースによって定義される予め設定された接続オブジェクトを確定することができる。
【0071】
1つの可能な実施形態において、上記当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの各ピンと実際の接続オブジェクトの各ピンとの実際の接続関係が、当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの各ピンと予め設定された接続オブジェクトの各ピンとの予め設定された接続関係と同じであるか否かを確定する前に、上記方法は、
チェックしようとするインタフェースの各ピンとチェックしようとするインタフェースの実際の接続オブジェクトの各ピンとの入力/出力関係が、予め設定された接続関係における予め設定された入力/出力関係と同じであるか否かを確定することをさらに含むことができる。
【0072】
例えば、チェックしようとするインタフェースのピン種類は出力種類又は入力種類であることができ、例えば、クロック(clock、CLK)ピンが挙げられる。メインチップがクロック信号を出力する場合に、チェックしようとするインタフェースのCLKピンの種類は出力種類であり、相応に、実際の接続オブジェクトのCLKピンの種類は入力種類であるべきである。チェックしようとするインタフェースのCLKピンが1つの出力種類のピンに接続し(チェックしようとするインタフェースのCLKピンが信号を受信する必要がある)、又は実際の接続オブジェクトのCLKピンが1つの入力種類のピンに接続する(実際の接続オブジェクトのCLKピンが信号を出力する必要がある)と仮設すると、エラーが発生することを示す。
【0073】
チェックしようとするインタフェースの1つのピンのチェック結果を取得した後(正しいものと誤ったものを含む)、当該チェックしようとするインタフェースの次のピンのチェックプロセスに入ることができる。チェックしようとするインタフェースの全てのピンのチェックが完了すると、次のインタフェースのチェックプロセスに入ることができる。全てのインタフェースのチェックが完了すると、チェック結果を出力することができる。
【0074】
次に、チェックしようとするインタフェースの接続関係のチェックについて例示的に説明する。
【0075】
図4を参照すると、
図4は、本開示の1つの実施形態に係る回路原理図のチェック方法を示す概略図である。
【0076】
1つの例において、
図4に示すように、本開示の実施形態では、回路原理図の全ての部品をトラバースしクエリーし、且つ各部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定する際に、部品の接続関係が予め設定された接続関係を満たすか否かをチェックすることができる。
【0077】
図4に示すように、本開示の実施形態では、メインチップに基づいて接続関係のチェックを行うことができる。メインチップを認識した後、チェックしようとするインタフェースのピン(ピン名とネットワーク名を含む)を選別し、確定することができ、ピン名とネットワーク名に基づいて実際の接続オブジェクト(実際に接続される部品)を確定し、それで、接続オブジェクトのチェックを行う。実際の接続オブジェクトが予め設定された接続オブジェクトと同じ場合に、チェックしようとするインタフェースのピンの接続関係を確定する(例えば、ピン種類(入力/出力関係)、ピンの間の具体的な接続関係などを含むことができる)。チェックプロセスにおいてエラーが発生した場合に、エラー種類を記録する。全てのピンのチェックが完了した後、チェック結果(即ち、チェックレポート)を出力する。
【0078】
もちろん、上記説明は例示的であり、
図4における各ステップの具体的な実現方式については、上記を参照されたい。ここでは繰り返さない。
【0079】
以上の方法介して、本開示の実施形態では、回路原理図を迅速且つ正確にチェックすることによって、チェック結果を得ることができ、回路原理図のチェック効率を向上させ、時間コストと人件費を節約することができる。
【0080】
図5を参照すると、
図5は、本開示の1つの実施形態に係る回路原理図のチェック装置を示す概略図である。
【0081】
図5に示すように、上記装置は第一確定モジュール10と第二確定モジュール20を含む。
第一確定モジュール10は、電子設計自動化(EDA)ツールによって描かれる回路原理図のネットリストファイルと部品表(BOM)リストを確定するように構成されている。
第二確定モジュール20は、第一確定モジュール10に接続し、ネットリストファイルとBOMリストに基づいて、回路原理図における部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定し、且つ部品間の接続関係が予め設定された接続関係を満たすか否かを確定することによって、チェック結果を取得するように構成されている。上記予め設定された部品リストは複数の部品の標準部品情報を含む。
【0082】
上記装置を介して、本開示の実施形態では、回路原理図を利用することで対応のネットリストファイルと対応のBOMリストを確定し、ネットリストファイルとBOMリストに基づいて、回路原理図における部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定し、且つ部品間の接続関係が予め設定された接続関係を満たすか否かを確定することによって、回路原理図をチェックし、チェック結果を取得することができる。本開示の実施形態に係る回路原理図のチェック装置は簡単で精度が高いという特徴を持つ。当該装置を介して、回路原理図を迅速且つ正確にチェックすることができ、隠れたエラーのチェックの漏れを回避し、チェックコストを低減し、回路原理図のチェック効率を向上させることができる。
【0083】
1つの可能な実施形態において、標準部品情報は部品の標準部品タイプを含む。
上記ネットリストファイルとBOMリストに基づいて回路原理図における部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定することは、
BOMリストに基づいて回路原理図における各部品の部品タイプを確定すること、
予め設定された部品リストに部品の部品タイプと同じ標準部品タイプがある場合に、当該部品が予め設定された部品リストにあると確定することを含む。
【0084】
1つの可能な実施形態において、標準部品情報は部品番号をさらに含む。
上記ネットリストファイルとBOMリストに基づいて回路原理図における部品が予め設定された部品リストにあるか否かを確定することは、
予め設定された部品リストに部品の部品タイプと同じ標準部品タイプがない場合に、当該部品の部品タイプを利用することで当該部品の部品番号を取得すること、
当該部品の部品番号を利用することでネットリストファイルにおいて当該部品のピン名と、当該部品のピンと他の部品のピンとの接続関係を示すために用いられるネットワーク名とを確定すること、
当該部品のピン名とネットワーク名を利用することで標準部品情報において当該部品の目標部品タイプを確定することをさらに含む。
【0085】
1つの可能な実施形態において、標準部品情報は部品の標準ピン名と標準ネットワーク名を含む。
上記当該部品のピン名とネットワーク名を利用することで標準部品情報において当該部品の目標部品タイプを確定することは、
当該部品のピン名及び/又はネットワーク名におけるキーワードを取得すること、
当該部品のピン名及び/又はネットワーク名におけるキーワードにマッチングする標準ピン名及び/又は標準ネットワーク名が予め設定された部品リストにある場合に、予め設定された部品リストにおけるマッチングされた標準ピン名及び/又はマッチングされた標準ネットワーク名に対応する部品の標準部品タイプを当該部品の目標部品タイプとすることを含む。
【0086】
1つの可能な実施形態において、上記当該部品のピン名とネットワーク名を利用することで標準部品情報において当該部品の目標部品タイプを確定することは、
当該部品のピン名及び/又はネットワーク名におけるキーワードにマッチングする標準ピン名及び/又は標準ネットワーク名が予め設定された部品リストにない場合に、予め設定された部品リストに当該部品がないと確定することをさらに含む。
【0087】
1つの可能な実施形態において、回路原理図における部品はメインチップとメインチップに接続する他の部品とを含む。
上記部品間の接続関係が予め設定された接続関係を満たすか否かを確定することは、
BOMリストにおける部品の部品タイプと予め設定された部品リストに基づいてメインチップを確定すること、
当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの実際の接続オブジェクトが予め設定された接続関係における当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの予め設定された接続オブジェクトと同じであるか否かを確定すること、
実際の接続オブジェクトが予め設定された接続オブジェクトと同じである場合に、当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの各ピンと実際の接続オブジェクトの各ピンとの実際の接続関係が、当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの各ピンと予め設定された接続オブジェクトの各ピンとの予め設定された接続関係と同じであるか否かを確定することを含む。
【0088】
1つの可能な実施形態において、上記当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの実際の接続オブジェクトが予め設定された接続関係における当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの予め設定された接続オブジェクトと同じであるか否かを確定することは、
ネットリストファイルとBOMリストにおいてチェックしようとするインタフェースのピン名とネットワーク名を確定すること、
チェックしようとするインタフェースのピン名とネットワーク名に基づいて、実際の接続オブジェクトを確定することによって、実際の接続オブジェクトが予め設定された接続関係における予め設定された接続オブジェクトと同じであるか否かを確定することを含む。
上記ネットワーク名は、部品のピンと他の部品のピンとの接続関係を示すために用いられる。
【0089】
1つの可能な実施形態において、上記当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの各ピンと実際の接続オブジェクトの各ピンとの実際の接続関係が、当該メインチップのチェックしようとするインタフェースの各ピンと予め設定された接続オブジェクトの各ピンとの予め設定された接続関係と同じであるか否かを確定する前に、上記第二確定モジュールはさらに、
チェックしようとするインタフェースの各ピンとチェックしようとするインタフェースの実際の接続オブジェクトの各ピンとの入力/出力関係が、予め設定された接続関係における予め設定された入力/出力関係と同じであるか否かを確定するように構成されている。
【0090】
なお、回路原理図のチェック装置は回路原理図のチェック方法に対応する装置であり、その具体的な説明については、上記回路原理図のチェック方法に対する説明を参照されたい。ここでは繰り返さない。
【0091】
図6を参照すると、
図6は、本開示の1つの実施形態に係る回路原理図のチェックシステムを示す図である。
【0092】
図6に示すように、当該システムは、複数の上記回路原理図のチェック装置50と、データベース80とを含む。データベース80は予め設定された部品リストと予め設定された接続関係を提供するように構成されている。
【0093】
上記システムにより、本開示の実施形態に係る複数の回路原理図のチェック装置50は、それぞれの回路原理図をチェックするために、独立して動作してもよく、並行して動作してもよく、動作効率を向上させることができる。
【0094】
なお、本開示では、データベース80の具体的なタイプが限定されない。当業者は、ニーズに応じて適切なデータベースを選択することができる。
【0095】
図7を参照すると、
図7は、本開示の1つの実施形態に係る回路原理図のチェック装置800を示すブロック図である。例えば、装置800は、携帯電話、コンピュータ、デジタル放送端末、メッセージングデバイス、ゲーム機、タブレットデバイス、医療機器、フィットネス機器、個人デジタルアシスタントなどであってもよい。
【0096】
図7を参照すると、装置800は、処理コンポーネント802、メモリ804、電源コンポーネント806、マルチメディアコンポーネント808、オーディオコンポーネント810、入力/出力(I/O)インタフェース812、センサーコンポーネント814、及び通信コンポーネント816のうちの一つ又は複数のコンポーネントを含むことができる。
【0097】
処理コンポーネント802は、一般に、装置800の全体の操作を制御する。例えば、表示、電話通話、データ通信、カメラ操作及び記録操作に関連する操作などが挙げられる。処理コンポーネント802は、命令を実行することによって上記方法の全部又は一部のステップを実現するための一つ又は複数のプロセッサ820を含むことができる。このほか、処理コンポーネント802は、処理コンポーネント802と他のコンポーネントとの交互を容易にする一つ又は複数のモジュールを含むことができる。例えば、処理コンポーネント802は、マルチメディアコンポーネント808と処理コンポーネント802との交互を容易にするマルチメディアモジュールを含むことができる。
【0098】
メモリ804は、装置800における操作をサポートするために様々なタイプのデータを記憶するように構成されている。これらのデータの例としては、装置800で操作するためのいかなるアプリケーションプログラム又は方法の命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、画像、動画などを含む。メモリ804はいかなるタイプの揮発性メモリ又は不揮発性メモリ又はそれらの組み合わせによって実装されることができる。例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(Static Random Access Memory、SRAM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory、EEPROM)、消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(Erasable Programmable Read-Only Memory、EPROM)、プログラム可能な読み取り専用メモリ(Programmable Read-Only Memory、PROM)、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク又は光ディスクが挙げられる。
【0099】
電源コンポーネント806は、装置800の様々なコンポーネントに電力を供給する。電源コンポーネント806は、電源管理システム、一つ又は複数の電源、及び装置800のための電力の生成、管理及び分配に関連する他のコンポーネントを含むことができる。
【0100】
マルチメディアコンポーネント808は、装置800とユーザの間の出力インタフェースを提供するスクリーンを含む。いくつかの実施形態において、スクリーンは、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)とタッチパネル(touch panel、TP)を含むことができる。スクリーンがタッチパネルを含む場合、スクリーンはユーザからの入力信号を受信するために、タッチスクリーンとして実装されることができる。タッチパネルは、タッチ、スライド及びタッチパネルにおけるジェスチャーを感知するための一つ又は複数のタッチセンサーを含むことができる。タッチセンサーは、タッチ操作又はスライド操作の境界を感知するだけでなく、タッチ操作又はスライド操作に関連する持続時間及び圧力を検出することも可能である。いくつかの実施形態において、マルチメディアコンポーネント808は、一つの前面カメラ及び/又は背面カメラを含む。装置800が撮影モード又はビデオモードなどの操作モードにある場合に、前面カメラ及び/又は背面カメラは外部のマルチメディアデータを受信することができる。各前面カメラと背面カメラは、固定式光学レンズシステムであってもよいし、焦点距離と光学ズーム機能を有してもよい。
【0101】
オーディオコンポーネント810は、オーディオ信号を出力及び/又は入力するように構成されている。例えば、オーディオコンポーネント810は、一つのマイクロフォン(microphone、MIC)を含む。装置800が通話モード、記録モード、及び音声認識モードなどの操作モードにある場合に、マイクロフォンは外部のオーディオ信号を受信するように構成されている。受信されたオーディオ信号は、メモリ804に記憶され又は通信コンポーネント816を介して送信されることができる。いくつかの実施形態において、オーディオコンポーネント810は、オーディオ信号を出力するためのスピーカをさらに含む。
【0102】
I/Oインタフェース812は、処理コンポーネント802と周辺インタフェースモジュールとの間のインタフェースを提供する。上記周辺インタフェースモジュールは、キーボード、クリックホイール、ボタンなどであってもよい。これらのボタンは、ホームボタン、音量ボタン、スタートボタンとロックボタンを含むが、これらに限定されない。
【0103】
センサーコンポーネント814は、装置800に様々な側面の状態評価を提供するための一つ又は複数のセンサーを含む。例えば、センサーコンポーネント814は、装置800のオン/オフ状態、コンポーネントの相対位置を検出することができる。例示として、上記コンポーネントは、装置800のディスプレイとキーパッドである。センサーコンポーネント814はさらに、装置800又は装置800の一つのコンポーネントの位置変更、ユーザと装置800との接触の有無、装置800の方位又は加速/減速、及び装置800の温度変化などを検出することができる。センサーコンポーネント814は、物理的な接触がない状態で近くの物体の存在を検出するように構成された近接センサーを含むことができる。センサーコンポーネント814は、撮像応用に使用される光センサーをさらに含むことができ、例えば、CMOS(complementary metal oxide semiconductor)又は電荷結合素子(charge-coupled device、CCD)画像センサーが挙げられる。いくつかの実施形態において、センサーコンポーネント814は、加速度センサー、ジャイロセンサー、磁気センサー、圧力センサー又は温度センサーをさらに含むことができる。
【0104】
通信コンポーネント816は、装置800と他のデバイスとの有線通信又は無線通信を容易にするように構成されている。装置800は、通信規格に基づく無線ネットワークにアクセスすることができる。例えば、ワイヤレスフィディリティー(wireless fidelity、WiFi)、2G又は3G、又はそれらの組み合わせが挙げられる。一つの例示的な実施形態において、通信コンポーネント816は、放送チャネルを介して外部の放送管理システムから放送信号又は放送関連情報を受信する。一つの例示的な実施形態において、通信コンポーネント816は、近距離通信を促進するための近距離無線通信(near field communication、NFC)モジュールをさらに含む。例えば、NFCモジュールは、無線自動識別(radio frequency identification、RFID)技術、赤外線通信協会(infrared data association、IrDA)技術、超広帯域(ultra wideband、UWB)技術、ブルートゥース(Bluetooth、BT)技術と他の技術に基づいて実装されることができる。
【0105】
例示的な実施形態において、置800は、一つ又は複数の特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、DSPデバイス(DSP Device)、プログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device、PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array、FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ又は他の電子コンポーネントによって実装されることができ、上記方法を実行するように構成されている。
【0106】
例示的な実施形態において、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体が提供される。例えば、コンピュータプログラム命令を含むメモリ804が挙げられる。上記コンピュータプログラム命令は、装置800のプロセッサ820によって実行されることにより上記方法を実現する。
【0107】
図8を参照すると、
図8は、本開示の1つの実施形態に係る回路原理図のチェック装置1900を示すブロック図である。例えば、装置1900は一つのサーバとして提供されることができる。
図8を参照すると、装置1900は、一つ又は複数のプロセッサを含む処理コンポーネント1922と、メモリ1932をはじめとするメモリリソースとを含む。メモリ1932は処理コンポーネント1922によって実行される命令(例えば、アプリケーションプログラム)を記憶するように構成されている。メモリ1932に記憶されたアプリケーションプログラムは、一つ又は複数のモジュールを含むことができる。上記モジュールの各々は一セットの命令に対応する。また、処理コンポーネント1922は命令を実行することによって上記方法を実現するように構成されている。
【0108】
装置1900はさらに、装置1900電力管理を行うように構成された電源コンポーネント1926と、装置1900をネットワークに接続するように構成された有線又は無線ネットワークインタフェース1950と、入力出力(I/O)インタフェース1958とを含むことができる。装置1900は、メモリ1932に記憶されるオペレーティングシステムを操作することができる。オペレーティングシステムの例としては、Windows ServerTM、Mac OS XTM、UnixTM、LinuxTM、FreeBSDTMなどが挙げられる。
【0109】
例示的な実施形態において、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体が提供される。例えば、コンピュータプログラム命令を含むメモリ1932が挙げられる。上記コンピュータプログラム命令は、装置1900の処理コンポーネント1922によって実行されることにより上記方法を実現する。
【0110】
本開示はシステム、方法及び/又はコンピュータプログラム製品であることができる。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読記憶媒体を含むことができる。コンピュータ可読記憶媒体には、プロセッサに本開示の各様態を実行させるコンピュータ可読プログラム命令が載せられている。
【0111】
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行装置によって用いられるための命令を保持し記憶することができる有形の装置であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子記憶装置、磁気記憶装置、光学記憶装置、電磁気記憶装置、半導体記憶装置、又はそれらの任意の適切な組み合わせであってもよいが、それらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(例示列挙)としては、携帯用コンピュータディスケット(portable computer diskette)、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、携帯用コンパクトディスク読み取り専用メモリ(portable compact disk ROM、CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(digital versatile disc、DVD)、メモリスティック(memory stick)、フロッピーディスク(floppy disk)、命令を記憶するパンチカード(punch-card)又は溝の隆起構造(raised structure in a groove)などのような機械的符号化装置(mechanically encoded device)、及びそれらの任意の適切な組合せが挙げられる。本明細書で使用されるコンピュータ可読記憶媒体は、電波又は他の自由に伝播する電磁波、導波管又は他の伝送媒体によって伝播する電磁波(例えば、光ファイバケーブルを通過する光パルス)、又はワイヤによって伝送される電気信号などのような一時的な信号(transitory signal)自体と解釈されない。
【0112】
明細書に記載されたコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体から各計算/処理装置にダウンロードされてもよい。又は、インターネット、ローカルエリアネットワーク(local area network、LAN)、広域ネットワーク(wide area network、WAN)及び/又は無線ネットワークなどのネットワークを介して、外部コンピュータ又は外部記憶装置にダウンロードされてもよい。ネットワークは、銅ケーブル伝送、光ファイバー伝送、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイコンピュータ及び/又はエッジサーバを含むことができる。コンピュータ可読プログラム命令を各計算/処理装置内のコンピュータ可読記憶媒体に記憶させるために、各計算/処理装置内のネットワークアダプタカード又はネットワークインタフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、且つ当該コンピュータ可読プログラム命令を転送する。
【0113】
本開示の操作を実行するためのコンピュータプログラム命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(instruction-set-architecture、ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又は1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれたソースコードもしくはオブジェクトコードであってもよい。上記プログラミング言語は、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む。コンピュータ可読プログラム命令は、完全にユーザコンピュータで実行されてもよく、部分的にユーザコンピュータで実行されてもよく、独立したソフトウェアパッケージとして実行されてもよく、部分的にユーザコンピュータで実行され且つ部分的にリモートコンピュータで実行されてもよく、又は、完全にリモートコンピュータもしくはサーバで実行されてもよい。リモートコンピュータに係るシナリオでは、リモートコンピュータはLAN又はWANを含む任意のタイプのネットワークを介して、ユーザコンピュータに接続されることができ、又は外部コンピュータに接続されることもできる(例えば、インターネット接続サービス業者を利用することでインターネットを介して接続される)。いくつかの実施形態において、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用して電子回路をパーソナライズする。例えば、電子回路は、プログラム可能な論理回路、フィールドプログラム可能なゲートアレイ(FPGA)、又はプログラム可能な論理アレイ(Programmable Logic Array、PLA)を含む。当該電子回路は、コンピュータ可読プログラム命令を実行することによって、本開示の様々な態様を実現する。
【0114】
本開示の様々な態様は、本開示の実施形態に係る方法、装置(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照しながら説明された。フローチャート及び/又はブロック図の各ブロック、及びフローチャート及び/又はブロック図の各ブロックの組み合わせは、コンピュータ可読プログラム命令によって実行され得ることを理解されたい。
【0115】
それらのコンピュータ可読プログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラム可能なデータ処理装置(programmable data processing device)のプロセッサに提供されることで、機械を生成する。これで、命令がコンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサによって実行されると、フローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて定められた機能/動作を実現するに用いられる装置を生成する。それらのコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されることもできる。それらの命令は、コンピュータ、プログラム可能なデータ処理装置、及び/又は他の装置が特定の方法で動作することを可能にする。命令を記憶するコンピュータ可読媒体は製造品を含む。その製造品は、フローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて定められた機能/動作を実現する命令を含む。
【0116】
それらのコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理装置又は他の装置にロードされることができ、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理装置又は他の装置で一連の操作ステップを実行させ、コンピュータが実現するプロセスを生成する。これで、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理装置又は他の装置で実行される命令は、フローチャート及び/又はブロック図の一つ複数のブロックにおいて定められた機能/動作を実現する。
【0117】
図面におけるフローチャート及びブロック図は、本開示の複数の実施形態に係るシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の実行可能なアーキテクチャ、機能及び操作を示す。この点に関して、フローチャート又はブロック図の各ブロックは、1つのモジュール、プログラムセグメント又は命令の一部を表すことができる。上記モジュール、プログラムセグメント又は命令の一部は、定められた論理機能を実行するための1つ又は複数の実行可能な命令を含む。いくつかの代替的な実施形態において、ブロックに記された機能は、図面に記された順序とは異なる順序で実行され得る。例えば、連続した2つのブロックは、係る機能に応じて、実際にほぼ同時に実行されてもよく、時には逆の順序で実行されてもよい。また、ブロック図及び/又はフローチャートの各ブロック、及びブロック図及び/又はフローチャートのブロックの組み合わせは、定められた機能又は動作を実行するための専用のハードウェアベースのシステムによって実装されてもよく、専用のハードウェア及びコンピュータ命令の組み合わせによって実装されてもよい。
【0118】
以上、本開示の様々な実施形態を説明した。上記説明は例示的、非網羅的なものであり、本開示は開示された各実施態様に限定されない。説明された各実施形態の範囲及び精神から逸脱しない限り、多くの修正及び変更が、当業者には明らかである。本明細書で使用される用語は、各実施形態の原理、実際の応用、又は市場の技術に対する技術改善を最もよく説明するために、又は当業者が本明細書に開示された各実施形態を理解できるように選択されたものである。