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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-19
(45)【発行日】2023-07-27
(54)【発明の名称】無線LANアクセスポイント
(51)【国際特許分類】
   H01Q 21/28 20060101AFI20230720BHJP
   H01Q 1/24 20060101ALI20230720BHJP
   H01Q 1/52 20060101ALI20230720BHJP
【FI】
H01Q21/28
H01Q1/24
H01Q1/52
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019132585
(22)【出願日】2019-07-18
(65)【公開番号】P2021019237
(43)【公開日】2021-02-15
【審査請求日】2022-03-29
(73)【特許権者】
【識別番号】390040187
【氏名又は名称】株式会社バッファロー
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丸山 潤
(72)【発明者】
【氏名】成瀬 廣高
(72)【発明者】
【氏名】近藤 佳充
【審査官】佐藤 当秀
(56)【参考文献】
【文献】特開平03-048532(JP,A)
【文献】特開昭52-106660(JP,A)
【文献】国際公開第2016/088726(WO,A1)
【文献】国際公開第2011/102143(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/52
H01Q 3/00- 3/46
H01Q 21/00- 25/04
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00- 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線LANアクセスポイントであって、
互いに予め定められた一の周波数帯域を用いた通信が可能であり、配置条件が満たされるように配置されている、第1アンテナと第2アンテナとを備えるアンテナ装置と、
前記第1アンテナと前記第2アンテナとのそれぞれに電気的に接続された、2つのRF回路と、
前記2つのRF回路を介して、前記第1アンテナと前記第2アンテナとに接続されたベースバンドプロセッサと、を備え、
前記配置条件は、前記第1アンテナと前記第2アンテナとから出力される電波の偏波が一致することであり、
前記ベースバンドプロセッサは、前記第1アンテナと前記第2アンテナとを用いて前記一の周波数帯域の電波での通信を実行する、無線LANアクセスポイント。
【請求項2】
請求項に記載の無線LANアクセスポイントであって、
前記第1アンテナと前記第2アンテナは、それぞれ異なるチャネルを用いた通信に用いられ、
前記ベースバンドプロセッサは、前記第1アンテナと前記第2アンテナとの無線通信に用いられる前記チャネルをチャネルボンディングする、無線LANアクセスポイント。
【請求項3】
請求項に記載の無線LANアクセスポイントであって、
前記第1アンテナと前記第2アンテナのそれぞれは、40MHzと80MHzと160MHzとのいずれかの帯域幅の電波の送受信が可能であり、
前記無線LANアクセスポイントは、
前記第1アンテナと前記第2アンテナのそれぞれが40MHzの帯域幅の電波を送受信可能である場合には、前記チャネルボンディングによって、80MHzの帯域幅での通信が可能であり、
前記第1アンテナと前記第2アンテナのそれぞれが80MHzの帯域幅の電波を送受信可能である場合には、160MHzの帯域幅での通信が可能であり、
前記第1アンテナと前記第2アンテナのそれぞれが160MHzの帯域幅の電波を送受信可能である場合には、前記チャネルボンディングによって、320MHzの帯域幅での通信が可能である、無線LANアクセスポイント。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の無線LANアクセスポイントであって、
前記アンテナ装置は、さらに、
前記第1アンテナに設けられた第1アンテナ素子と、
前記第2アンテナに設けられた第2アンテナ素子と、を備え、
前記第1アンテナと前記第2アンテナとは、互いに同種のアンテナであって、ダイポールアンテナとモノポールアンテナとのいずれか一方のアンテナであり、前記第1アンテナ素子の延びる方向に前記第1アンテナ素子と前記第2アンテナ素子とが並ぶように配置されることにより、前記配置条件を満たしている、無線LANアクセスポイント。
【請求項5】
請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の無線LANアクセスポイントであって、
前記アンテナ装置は、さらに、
前記第1アンテナに設けられた第1アンテナ素子と、
前記第2アンテナに設けられた第2アンテナ素子と、を備え、
前記第1アンテナと前記第2アンテナとは、互いに同種のアンテナであって、ダイポールアンテナとモノポールアンテナとのいずれか一方のアンテナであり、前記第1アンテナ素子の延びる方向に対して垂直な方向に前記第1アンテナ素子と前記第2アンテナ素子とが並ぶように配置されることにより、前記配置条件を満たしている、無線LANアクセスポイント。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の無線LANアクセスポイントであって、
前記アンテナ装置は、さらに、前記第1アンテナと前記第2アンテナとの間に配置され、前記第1アンテナと前記第2アンテナとのそれぞれから発信される電波を吸収可能な導体であるエレメントを備え、
前記エレメントは、終端抵抗とグラウンドとに接続されている、無線LANアクセスポイント。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の無線LANアクセスポイントであって、
前記アンテナ装置は、さらに、前記第1アンテナと前記第2アンテナとを収容するアンテナ筐体を有する、無線LANアクセスポイント。
【請求項8】
請求項7に記載の無線LANアクセスポイントであって、
前記アンテナ装置は、さらに、前記2つのRF回路と前記ベースバンドプロセッサとを収容する筐体である本体部を有する、無線LANアクセスポイント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、アンテナ装置および無線LANアクセスポイントに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のアンテナを用いた多入力単出力(MISO)接続による無線通信を行うことができる技術が知られている(例えば、特許文献1)。従来の技術では、MISO接続による無線通信が実行される場合において、複数のアンテナを用いて一の波長帯域での通信を実行することができる。これにより、複数のアンテナを用いることによって、複数のアンテナのそれぞれを単独で用いる場合より広い波長帯域での通信が可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2011-505727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術において、ある方向における各アンテナの送信信号の信号強度にばらつきが発生する場合がある。この場合には、複数のアンテナのうち最も信号強度が小さいアンテナに応じて、通信機器における通信速度や通信可能な距離が制限される場合があった。この課題は、MISO接続による無線通信に限らず、複数のアンテナを用いて一の波長帯域での通信を実行する場合に共通して発生しうる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
【0006】
(1)本開示の一形態によれば、アンテナ装置が提供される。このアンテナ装置は、互いに予め定められた一の周波数帯域を用いた通信が可能であり、配置条件が満たされるように配置されている、第1アンテナと第2アンテナとを備え、前記配置条件は、前記第1アンテナと前記第2アンテナとから出力される電波の振幅方向が一致することである。この形態のアンテナ装置によれば、第1アンテナと第2アンテナとを用いることによって、第1アンテナと第2アンテナとのそれぞれを単独で用いる場合より広い波長帯域での通信を実行することができる。この場合において、このアンテナ装置は、第1アンテナと第2アンテナとの配置条件が満たされているため、第1アンテナと第2アンテナとから送信される信号の信号強度のばらつきが低減される。
(2)上記形態のアンテナ装置は、さらに、前記第1アンテナに設けられた第1アンテナ素子と、前記第2アンテナに設けられた第2アンテナ素子と、を備え、前記第1アンテナと前記第2アンテナとは、互いに同種のアンテナであって、ダイポールアンテナとモノポールアンテナとのいずれか一方のアンテナであり、前記第1アンテナ素子の延びる方向に前記第1アンテナ素子と前記第2アンテナ素子とが並ぶように配置されることにより、前記配置条件を満たしていてもよい。この形態のアンテナ装置は、配置条件を満たしているか否かを目視によって確認できる。このため、第1アンテナと第2アンテナとを配置する際に、特殊な機器等を用いる必要がない。したがって、アンテナ装置の製造に必要な費用が低減される。また、第1アンテナ素子の延びる方向に第1アンテナ素子と第2アンテナ素子とが並ぶように配置されるため、第1アンテナ素子に垂直な方向におけるアンテナ装置の大型化が抑制される。
(3)上記形態のアンテナ装置は、さらに、前記第1アンテナに設けられた第1アンテナ素子と、前記第2アンテナに設けられた第2アンテナ素子と、を備え、前記第1アンテナと前記第2アンテナとは、互いに同種のアンテナであって、ダイポールアンテナとモノポールアンテナとのいずれか一方のアンテナであり、前記第1アンテナ素子の延びる方向に対して垂直な方向に前記第1アンテナ素子と前記第2アンテナ素子とが並ぶように配置されることにより、前記配置条件を満たしていてもよい。この形態のアンテナ装置は、配置条件を満たしているか否かを目視によって確認できる。このため、第1アンテナと第2アンテナとを配置する際に、特殊な機器等を用いる必要がない。したがって、アンテナ装置の製造に必要な費用が低減される。また、第1アンテナ素子に垂直な方向に第1アンテナ素子と第2アンテナ素子とが並ぶように配置されるため、第1アンテナ素子の延びる方向におけるアンテナ装置の大型化が抑制される。
(4)上記形態のアンテナ装置は、さらに、前記第1アンテナと前記第2アンテナとの間に配置され、前記第1アンテナと前記第2アンテナとのそれぞれから発信される電波を吸収可能な導体であるエレメントを備え、前記エレメントは、終端抵抗とグラウンドとに接続されてもよい。この形態のアンテナ装置によれば、第1アンテナから第2アンテナへ向って発信される電波と、第2アンテナから第1アンテナへ向って発信される電波と、がエレメントによって吸収される。したがって、第1アンテナと第2アンテナとの間のアイソレーションの程度を向上させることが可能である。
(5)本開示の他の形態によれば、無線LANアクセスポイントが提供される。この無線LANアクセスポイントは、上記形態のアンテナ装置と、前記第1アンテナと前記第2アンテナとのそれぞれに電気的に接続された、2つのRF回路と、前記2つのRF回路を介して、前記第1アンテナと前記第2アンテナとに接続されたベースバンドプロセッサと、を備え、前記ベースバンドプロセッサは、前記第1アンテナと前記第2アンテナとを用いて前記一の周波数帯域の電波での通信を実行する。この形態の無線LANアクセスポイントによれば、第1アンテナと第2アンテナとの配置条件が満たされているため、第1アンテナと第2アンテナとから送信される信号の信号強度のばらつきが低減される。
(6)上記形態の無線LANアクセスポイントにおいて、前記第1アンテナと前記第2アンテナは、それぞれ異なるチャネルを用いた通信に用いられ、前記ベースバンドプロセッサは、前記2つのアンテナの無線通信に用いられる前記チャネルをチャネルボンディングしてもよい。この形態の無線LANアクセスポイントは、通信速度を向上することができる。
(7)上記形態の無線LANアクセスポイントにおいて、前記第1アンテナと前記第2アンテナのそれぞれは、80MHzの帯域幅の電波の送受信が可能であり、前記無線LANアクセスポイントは、前記チャネルボンディングによって、160MHzの帯域幅での通信が可能であってもよい。この形態によれば、80MHzの帯域幅の電波の送受信が可能な第1アンテナと第2アンテナとを用いて、160MHzの帯域幅での通信が可能な無線LANアクセスポイントが提供である。
本開示は、アンテナ装置や無線LANアクセスポイント以外の種々の形態で実現することが可能である。例えば、アンテナ装置の製造方法や、無線LAN中継機等の無線LANアクセスポイント以外の無線LAN通信装置や、無線LANアクセスポイントを含むネットワークシステム等の形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態としての無線LANアクセスポイントを含むネットワークシステムの概略構成図。
図2】無線LANアクセスポイントの内部構成を示すブロック図。
図3】アンテナ装置の模式図。
図4】第1アンテナ素子と第2アンテナ素子との位置関係を説明する模式図。
図5】第1実施形態におけるアンテナ装置と参考例におけるアンテナ装置とを比較する表。
図6】第2実施形態に係るアンテナ装置におけるアンテナの配置を示す模式図。
図7】第3実施形態に係るアンテナ装置におけるアンテナの配置を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.第1実施形態
図1は、第1実施形態としての無線LANアクセスポイント100を含むネットワークシステム200の概略構成図である。ネットワークシステム200は、無線LANアクセスポイント100と、クライアント装置CLを備える。
【0009】
無線LANアクセスポイント100は、無線LANアクセスポイント100における通信制御やデータ処理等を行う本体部10と、無線通信に用いられるアンテナを有するアンテナ装置28と、を備える。無線LANアクセスポイント100は、有線ケーブルを介してインターネットINTに接続されている。無線LANアクセスポイント100は、アンテナ装置28を用いた無線通信を介して、パーソナルコンピュータやスマートフォン、タブレット型コンピュータ等のクライアント装置CLをインターネットINTに接続する。また、無線LANアクセスポイント100は、有線接続されたクライアント装置CLと有線通信を実行できる。これにより、無線LANアクセスポイント100は、有線LANアクセスポイントとしても機能する。なお、無線LANアクセスポイント100は、有線LANアクセスポイントとしての機能を備えていなくてもよい。
【0010】
図2は、無線LANアクセスポイント100の内部構成を示すブロック図である。本実施形態において、無線LANアクセスポイント100は、周波数帯域として5GHz帯域を用いた無線通信が可能である。5GHz帯域は、さらに5.2GHz帯域と、5.3GHz帯域と、5.6GHz帯域との3つの周波数帯域に分かれている。5.2GHz帯域は、5170MHzから5250MHzまでの周波数帯域である。5.3GHz帯域は、5330MHzから5350MHzまでの周波数帯域である。5.6GHz帯域は、5490MHzから5730MHzまでの周波数帯域である。また、無線LANアクセスポイント100は、周波数帯域として2.4GHz帯域を用いた無線通信が可能である。本実施形態において、2.4GHz帯域と5GHz帯域とは、IEEE802.11の規格により定められた周波数帯域である。より詳細には、5.2GHz帯域と5.3GHz帯域と5.6GHz帯域とのそれぞれは、総務省令に記載されたW52とW53とW56との規格によって定められた周波数帯域である。
【0011】
本体部10は、筐体101と、筐体101の内部に収容された、第1RF回路11と、第2RF回路12と、第3RF回路13と、有線通信部40と、ベースバンドプロセッサ50と、RAMやROM等のメモリーを有する記憶部60と、を備える。
【0012】
アンテナ装置28は、第1アンテナ20と、第2アンテナ30と、第1アンテナ20と第1RF回路11および第3RF回路13とを電気的に接続する端子部22と、第2アンテナ30と第2RF回路12とを電気的に接続する端子部32と、を備える。
【0013】
第1アンテナ20は、5GHz帯域と2.4GHz帯域との両方の波長帯域での無線通信に使用可能なマルチアンテナである。第1アンテナ20には、例えば、ダイポールアンテナやモノポールアンテナ、宇田・八木アンテナ等の種々のアンテナを用いることができる。本実施形態において、第1アンテナ20は、ダイポールアンテナである。第1アンテナ20は、第1RF回路11から出力される電気信号に応じて5GHz帯域での通信を実行し、第3RF回路13から出力される電気信号に応じて、2.4GHz帯域での通信を実行する。なお、本実施形態において、第1アンテナ20は、4×4MIMO方式の通信が可能になるように、4つのアンテナ素子、後述する第1アンテナ素子204を有している。なお、第1アンテナ20に設けられるアンテナ素子の数は、5以上でもよく、3以下でもよい。
【0014】
第2アンテナ30は、第1アンテナ20と同様に、5GHz帯域の波長帯域での無線通信に使用できるアンテナである。第2アンテナ30には、例えば、ダイポールアンテナやモノポールアンテナ、宇田・八木アンテナ等の種々のアンテナを用いることができる。本実施形態において、第2アンテナ30は、第1アンテナ20と同種のアンテナ、具体的にはダイポールアンテナである。第2アンテナ30は、第2RF回路12から出力される電気信号に応じて5GHz帯域での通信を実行する。なお、本実施形態において、第2アンテナ30は、4×4MIMO方式の通信が可能になるように、4つのアンテナ素子、後述する第2アンテナ素子304を有している。なお、第2アンテナ30に設けられるアンテナ素子の数は、5以上でもよく、3以下でもよい。
【0015】
上述のように、第1アンテナ20と第2アンテナ30とは、互いに予め定められた一の周波数帯域、具体的には5GHz帯域を用いた通信が可能である。予め定められた一の周波数帯域とは、無線通信において同一の周波数帯域として扱うことが可能な周波数帯域であり、互いに電波の振幅方向を一致させることが可能な周波数帯域を意味する。
【0016】
ベースバンドプロセッサ50は、CPU等を有している。ベースバンドプロセッサ50は、記憶部60に記憶されたプログラムを実行することによって、電気的に接続された第1アンテナ20及び第2アンテナ30を用いた無線通信を実行する。本実施形態において、ベースバンドプロセッサ50は、IEEE802.11a/n/ac/axに準拠した無線通信を実行する。
【0017】
ベースバンドプロセッサ50は、IEEE802.11axに準拠した無線通信として、第1アンテナ20と第2アンテナ30とを用いた160MHzの波長帯域幅での無線通信を行うことができる。この場合には、第1アンテナ20と第2アンテナ30とのそれぞれでは、80MHzの波長帯域幅での無線通信が行われる。
【0018】
本実施形態において、第1アンテナ20と第2アンテナ30とは、5GHz帯域における無線通信を実行する際には、W52とW53とW56とのいずれかに属するチャネルを用いた無線通信を実行する。具体的には、第1アンテナ20は、例えば、W56に属するチャネルのうち100chと104chと108chと112chとの合計80MHzの帯域幅となる4つのチャネルを用いた無線通信を実行する。また、第2アンテナ30は、例えば、W56に属するチャネルのうち116chと120chと124chと128chとの合計80MHzの帯域幅となる4つのチャネルを用いた無線通信を実行する。
【0019】
ベースバンドプロセッサ50は、第1アンテナ20と第2アンテナ30との通信に用いられる8つのチャネルをチャネルボンディングによって1つにまとめることができる。これにより、無線LANアクセスポイント100は、160MHzの帯域幅による通信が可能である。また、ベースバンドプロセッサ50は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)方式の無線通信を実行する。本実施形態では、ベースバンドプロセッサ50は、第1アンテナ20と第2アンテナ30とに含まれる8つのアンテナ素子204、304を用いた8×8MIMOを用いた無線通信が可能である。
【0020】
図3は、アンテナ装置28の模式図である。アンテナ装置28は、前述の第1アンテナ20と第2アンテナ30とに加えて、エレメント282と、第1配線284と第2配線286と第3配線288と、を備えている。
【0021】
第1配線284は、中心導体285とグラウンドとしての外部導体Grとを有する同軸ケーブルである。第1配線284は、第1アンテナ20と外部との電気的な接続に用いられる端子部22とを電気的に接続している。また、第1配線284は、第1アンテナ20とグラウンドとを電気的に接続している。
【0022】
第2配線286は、第1配線284と同様に、電源配線としての中心導体287とグラウンドとしての外部導体Grとを有する同軸ケーブルである。第2配線286は、第2アンテナ30と外部との接続に用いられる端子部32とを電気的に接続している。また、第2配線286は、第2アンテナ30とグラウンドとを電気的に接続している。
【0023】
第3配線288は、エレメント282と第1配線284の外部導体Grとに接続されている。第3配線288は、終端抵抗289を有する。終端抵抗289の抵抗値は、図2の第1RF回路11から第1アンテナ20に出力される出力インピーダンスに応じて決定されている。終端抵抗289の抵抗値は、約50Ωに設定されている。
【0024】
エレメント282は、第1アンテナ20と第2アンテナ30とのそれぞれから発信される電波を吸収可能な導体である。本実施形態において、エレメント282は、ダイポールアンテナを模した金属製の素子を有している。エレメント282によって受信された電波によって生じた電流は、終端抵抗289によって熱として消費される。これにより、第1アンテナ20と第2アンテナ30との間での電波干渉が低減される。このため、第1アンテナ素子204と第2アンテナ素子304との間の距離を小さくすることができる。
【0025】
本実施形態において、X方向における、第1アンテナ20と第2アンテナ30との間の距離は、エレメント282が配置されていない場合に必要となる50mmよりも小さい、30mmである。これにより、アンテナ筐体280のX方向における寸法を170mmにすることができる。なお、エレメント282は、必ずしも備えられていなくもよい。エレメント282が備えられていない場合には、第1アンテナ20と第2アンテナ30との距離を大きくすることによって、アイソレーションの程度を大きくしても良い。
【0026】
第1アンテナ20と第2アンテナ30とは、配置条件が満たされるように配置されている。配置条件は、第1アンテナ20と第2アンテナ30とから出力される電波の振幅方向が一致することである。なお、「電波の振幅方向が一致する」とは、第1アンテナ20の偏波面と第2アンテナ30の偏波面とが一致することである。
【0027】
図4は第1アンテナ素子204と第2アンテナ素子304との位置関係を説明する模式図である。図4では、第1アンテナ20と第2アンテナ30とを収容するアンテナ筐体280が破線によって示されている。第1アンテナ20は、電波の送受信に用いられるアンテナ素子204と、第1アンテナ素子204による電波の送受信のための信号を第1アンテナ素子204に入出力するための第1アンテナ端子205を有する。第2アンテナ30は、電波の送受信に用いられる第2アンテナ素子304と、第2アンテナ素子304による電波の送受信のための信号を第2アンテナ素子304に入出力するための第2アンテナ端子305を有する。第1アンテナ20と第2アンテナ30とは、薄板状のアンテナ基板281に配置されている。なお、上述のように第1アンテナ20と第2アンテナ30とのそれぞれには4つのアンテナ素子が設けられているが、便宜上、1つのアンテナ素子のみが図示されている。
【0028】
図4では、互いに直交するX軸とY軸とZ軸とが示されている。X軸は、アンテナ基板281の主面に沿った方向のうち、第1アンテナ素子204が延びる第1方向d1に平行に延びる方向軸である。Y軸は、アンテナ基板の主面に沿った方向のうち、第1アンテナ素子204が延びる第1方向d1に直交する方向軸である。Z軸は、アンテナ基板の主面に直交する方向に延びる方向軸である。第1方向d1は、第1アンテナ20の長手方向である。
【0029】
本実施形態において、第1アンテナ素子204と第2アンテナ素子304とが第1方向d1に並ぶように配置されることによって、前述の配置条件が満たされている。つまり、第1アンテナ素子204と第2アンテナ素子304とは、互いに一直線上に並ぶように配置されている。「第1方向d1に並ぶ」とは、第2アンテナ素子304の延びる方向と第1方向d1との成す角度が2度以下であることを意味する。また、この場合において、第2アンテナ素子304の延びる方向と第1方向d1との成す角度は、1度以下であることが好ましい。さらに、第2アンテナ素子304の延びる方向と第1方向d1との成す角度は、0.5度以下であることがより好ましく、0度であることが最も好ましい。
【0030】
第1方向d1に第1アンテナ素子204と第2アンテナ素子304とが並ぶように配置されていることにより、第1アンテナ20から発信される電波の振幅方向と、第2アンテナ30から発信される電波の振幅方向と、を一致させることができる。これにより、第1アンテナ20と第2アンテナ30とから発信された電波を受信する通信対象において、第1アンテナ20から発信された電波を受信した際の受信強度と第2アンテナ30から発信された電波を受信した際の受信強度とが同一になる。このため、無線LANアクセスポイント100は、第1アンテナ20と第2アンテナ30とを比較した場合において、通信可能な距離や通信速度がばらつく可能性を低減できる。また、第1方向d1に第1アンテナ素子204と第2アンテナ素子304とが並ぶように配置されるため、アンテナ装置28の第1方向d1における寸法を小さくすることができる。
【0031】
電波の振幅方向を一致させるとは、第1アンテナ20から発信される電波の振幅方向と第2アンテナ30から発信される電波の振幅方向との成す角度が0度以上3度以下の大きさにすることを意味している。第1アンテナ20から発信される電波の振幅方向と第2アンテナ30から発信される電波の振幅方向との成す角度は、0度以上2度以下であることが好ましい。さらに、第1アンテナ20から発信される電波の振幅方向と第2アンテナ30から発信される電波の振幅方向との成す角度は、0度以上1度以下であることがより好ましく、0度であることが最も好ましい。
【0032】
電波の振幅方向が一致しているか否かの判断は、第1アンテナ20と第2アンテナ30とのそれぞれについて3次元方向におけるアンテナ利得を測定し、測定の結果を比較することによって行うことができる。具体的には、第1アンテナ20の最大利得方向と第2アンテナ30の最大利得方向とが一致している場合には、第1アンテナ20と第2アンテナ30との電波の振幅方向が一致していると判断することができる。
【0033】
本実施形態において、第1アンテナ20と第2アンテナ30とエレメント282とは、1つのアンテナ基板281上に配置されている。第1アンテナ20と第2アンテナ30とエレメント282は、薄板状のアンテナ基板281に配置された状態でアンテナ筐体280に収容されている。このため、第1アンテナ20と第2アンテナ30とエレメント282とにおける相対的な位置関係はアンテナ筐体280の姿勢の変化によっても変化しないので、第1アンテナ20と第2アンテナ30との振幅方向が一致した状態で維持される。
【0034】
図5は、第1実施形態におけるアンテナ装置28と参考例におけるアンテナ装置328とを比較する表である。図5の紙面上側において、左側には第1実施形態に係るアンテナ装置28における第1アンテナ20と第2アンテナ30の配置が模式的に示され、右側には第1アンテナ20と第2アンテナ30とにおける電波強度が模式的に示されている。また、紙面下側において、左側には参考例に係るアンテナ装置328における第1アンテナ20と第2アンテナ30の配置が模式的に示され、右側には参考例における第1アンテナ20と第2アンテナ30とにおける電波強度が模式的に示されている。第1アンテナ20から出力される電波強度と第2アンテナ30から出力される電波強度とを比較には、第1アンテナ20の最大利得方向における電波強度が用いられている。
【0035】
図示するように、参考例に係るアンテナ装置328では、第1アンテナ20と第2アンテナ30との電波の振幅方向が一致していない。このため、第1アンテナ20の最大利得方向において、第1アンテナ20における電波強度より第2アンテナ30の電波強度が小さくなる。これにより、参考例のアンテナ装置328では、2つのアンテナのうち電波強度の弱いアンテナに通信速度や通信距離が制限される。このため、参考例のアンテナ装置328は、第1実施形態におけるアンテナ装置28と比べて、通信速度や通信距離が小さくなる。
【0036】
以上説明した第1実施形態によれば、アンテナ装置28は、第1アンテナ20と第2アンテナ30とから出力される電波の振幅方向が一致することである配置条件が満たされるように配置された第1アンテナ20と第2アンテナ30とを備えている。このため、無線LANアクセスポイント100において、第1アンテナ20と第2アンテナ30との信号の振幅方向が一致している。これにより、第1アンテナ20と第2アンテナ30とにおける通信距離や通信速度にばらつきが生じる可能性が低減する。したがって、第1アンテナ20と第2アンテナ30との一方によって他方の通信が大きく制限される可能性が低減する。
【0037】
また以上説明した第1実施形態によれば、第1アンテナ20と第2アンテナ30とにおける配置条件が満たされているか否かを、第1アンテナ素子204と第2アンテナ素子304とが第1方向d1に並んでいるか否かによって判断することができる。このため、配置条件が満たされているか否かの目視によって確認することができるので、配置条件が満たされているか計測機器等を用いて確認する場合と比べて、アンテナ装置28の製造コストを低減できる。
【0038】
また以上説明した第1実施形態によれば、アンテナ装置28は、エレメント282を備えている。これにより、第1アンテナ20から第2アンテナ30へ向って発信される電波と、第2アンテナ30から第1アンテナ20へ向って発信される電波と、がエレメント282によって吸収される。このため、第1アンテナ20と第2アンテナ30との間のアイソレーションの程度を向上させることが可能である。したがって、エレメント282が設けられていない場合と比べて、第1アンテナ20と第2アンテナ30との距離を小さくすることができるので、アンテナ装置28の寸法を小さくすることができる。
【0039】
また以上説明した第1実施形態によれば、アンテナ装置28は、それぞれ80MHzの帯域幅による無線通信が可能な第1アンテナ20と第2アンテナ30とを用いて、160MHzの帯域幅による無線通信を行っている。これにより、80MHzの帯域幅による無線通信を実行する他のアンテナ装置のアンテナと共通して用いることができるため、アンテナ装置28に用いる160MHzの帯域幅よる無線通信が可能なアンテナを別途準備しなくてもよい。したがって、160MHzの帯域幅による無線通信が可能な1つのアンテナを用いる場合に比べて、製造コストを低減することが可能である。
【0040】
B.第2実施形態
図6は、第2実施形態に係るアンテナ装置428におけるアンテナの配置を示す模式図である。第2実施形態に係るアンテナ装置428は、第1アンテナ素子204と第2アンテナ素子304との配置が第1実施形態と異なる。以下において、第1実施形態と同様の構成に関しては同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0041】
アンテナ装置428では、第1アンテナ素子204と第2アンテナ素子304とがY方向に並ぶように配置されている。Y方向は、第1アンテナ素子204の延びる方向に対して垂直な方向である。この場合であっても、第1実施形態の場合と同様に、配置条件が満たされる。
【0042】
以上説明した第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、第1アンテナ20と第2アンテナ30とにおける通信距離や通信速度にばらつきが生じること可能性が低減する。したがって、第1アンテナ20と第2アンテナ30との一方によって他方の通信が制限される可能性が低減する。さらに、第2実施形態に係るアンテナ装置428によれば、X方向におけるアンテナ装置428の大型化を抑制できる。
【0043】
また第2実施形態によれば、第1アンテナ20と第2アンテナ30との間にエレメント282が配置されているため、第1アンテナ20の最大利得方向が第1アンテナ20から第2アンテナ30に向う方向であっても、第1アンテナ20と第2アンテナ30との距離を小さくすることができる。
【0044】
C.第3実施形態
図7は、第3実施形態に係るアンテナ装置628におけるアンテナの配置を示す模式図である。第3実施形態に係るアンテナ装置628は、第1アンテナ620と第2アンテナ630とに加えて、さらに第3アンテナ640と第4アンテナ650とを備える点で、第1実施形態のアンテナ装置28と異なる。第1アンテナ620と第2アンテナ630と第3アンテナ640と第4アンテナ650とは、1つのアンテナ基板281上において、第1方向d1に一直線に並んでいる。なお、本実施形態における4つのアンテナ620、630、640、650のうちの互いに隣り合う2つのアンテナが、課題を解決する手段に記載された第1アンテナと第2アンテナとに相当する。
【0045】
また、第3実施形態に係るアンテナ装置628は3つのエレメント282を備えている。エレメント282は、第1アンテナ620と第2アンテナ630との間に加えて、第2アンテナ630と第3アンテナ640との間と、第3アンテナ640と第4アンテナ650との間と、に配置されている。これにより4つのアンテナ620、630、640、650の間でのアイソレーションの程度が向上する。
【0046】
第3実施形態に係るアンテナ装置628を用いて無線通信を実行する場合には、4つのアンテナ620、630、640、650のそれぞれの通信に用いられる80MHzの帯域幅のチャネルをチャネルボンディングによってまとめることができる。このため、無線LANアクセスポイントは、アンテナ装置628を用いることにより、320MHzの帯域幅による無線通信が可能になる。
【0047】
D.他の実施形態
D1.第1の他の実施形態
上記実施形態において、アンテナ、例えば第1アンテナ20と第2アンテナ30は、ダイポールであるが、これに限定されない。例えば、ダイポールに代えて種々のアンテナが用いられてもよい。具体的には、例えば、第1実施形態において、第1アンテナ20と第2アンテナ30とは、ダイポールアンテナと同様に一直線に伸びるアンテナ素子を有するアンテナ、例えばモノポールであってもよい。この場合には、第1実施形態と同様に2つのモノポールアンテナのアンテナ素子が第1方向d1において一直線に配置されていれば、配置条件が満たされる。
【0048】
また、第1アンテナ20と第2アンテナ30として一直線に延びるアンテナ素子を有さない種類のアンテナ、例えばパッチアンテナ等の平面アンテナが用いられてもよい。この場合であっても、第1アンテナ20と第2アンテナ30とが配置条件を満たすように配置されていれば、第1アンテナ20と第2アンテナ30とにおける通信距離や通信速度にばらつきが生じること可能性が低減される。
【0049】
D2.第2の他の実施形態
上記実施形態において、第1アンテナ20と第2アンテナ30との位置関係は、一つのアンテナ基板に配置されることによって、維持されている。しかし、第1アンテナ20と第2アンテナ30との位置関係を維持する方法は、これに限定されない。例えば、第1アンテナ20と第2アンテナ30とは互いに異なるアンテナ基板に取り付けられていてもよい。この場合には、アンテナ筐体280内において、第1アンテナ20と第2アンテナ30とが予め定められた位置に固定されていてもよい。具体的には、アンテナ筐体280に形成された取付凹部に第1アンテナ20の基板と第2アンテナ30の基板とがはめ込まれた状態で、第1アンテナ20と第2アンテナ30とは固定部材によって固定されていてもよい。このような場合であっても、第1アンテナ20と第2アンテナ30とから放射される電波の振幅方向が一致した状態で維持される。
【0050】
D3.第3実施形態
上記実施形態において、アンテナ装置28、428、628に設けられるアンテナの数は、2つまたは4つに限定されない。例えば、互いに予め定められた一の周波数帯域を用いた通信が可能なアンテナの数は、3つでもよく、5つ以上でもよい。
【0051】
D4.第4実施形態
上記実施形態において、アンテナ装置28、428、628に用いられるアンテナ、例えば第1アンテナ20および第2アンテナ30、は、80MHzの帯域幅による無線通信が可能であるが、これに限定されない。例えば、アンテナ装置28、428、628に用いられるアンテナは、80MHzより大きな帯域幅による無線通信が可能であってもよく、80MHzより小さな帯域幅による無線通信が可能であってもよい。具体的には、例えば第1実施形態に係るアンテナ装置28に用いられた第1アンテナ20と第2アンテナ30とのそれぞれは、160MHzの帯域幅による無線通信が可能であってもよい。この場合には、アンテナ装置28は、320MHzの帯域幅による無線通信が可能である。また例えば第1実施形態に係るアンテナ装置28に用いられた第1アンテナ20と第2アンテナ30とのそれぞれは、40MHzの帯域幅による無線通信が可能であってもよい。この場合には、アンテナ装置28は、80MHzの帯域幅による無線通信が可能である。
【0052】
D5.第5実施形態
上記実施形態において、アンテナ装置28、428、628は、無線LANアクセスポイント100に用いられているが、これに限定されない。例えば、アンテナ装置28、428、628は、無線LANアクセスポイントを介してインターネットINTに接続される無線LAN中継機等の無線LANアクセスポイント以外の無線LAN通信機器に用いられてもよい。
【0053】
D6.第6の他の実施形態
上記実施形態において、第1アンテナ20と第2アンテナ30とは、互いに5GHz帯域を用いた通信が可能であるが、これに限定されない。例えば、第1アンテナ20と第2アンテナ30とは、互いに予め定められた一の周波数帯域として、5GHz帯域以外の周波数帯域を用いた通信が可能であってもよい。5GHz帯域以外の周波数帯域とは、例えば、1GHz未満の周波数帯域(916.5-927.5MHz)であるサブギガ帯域を用いた無線通信である。
【0054】
D7.第7の他の実施形態
上記実施形態において、無線LANアクセスポイント100は、チャネルボンディングを実行しているが、これに限定されない。無線LANアクセスポイント100は、チャネルボンディングを実行しなくてもよい。また、無線LANアクセスポイント100は、MIMOによる無線通信を実行しているが、これに限定されない。例えば、無線LANアクセスポイント100は、MIMOによる無線通信に代えて、SISOやMISOによる無線通信を実行してもよい。
【0055】
以上説明した第1から第7の他の実施形態であっても、上記第1から第3実施形態と同様の構成を有する点において、同様の効果を奏する。
【0056】
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行なうことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【符号の説明】
【0057】
10…本体部、11…第1RF回路、12…第2RF回路、13…第3RF回路、20…第1アンテナ、22…端子部、28…アンテナ装置、30…第2アンテナ、32…端子部、40…有線通信部、50…ベースバンドプロセッサ、60…記憶部、100…無線LANアクセスポイント、101…筐体、200…ネットワークシステム、204…第1アンテナ素子、205…第1アンテナ端子、280…アンテナ筐体、281…アンテナ基板、282…エレメント、284…第1配線、285…中心導体、286…第2配線、287…中心導体、288…第3配線、289…終端抵抗、304…第2アンテナ素子、305…第2アンテナ端子、328…アンテナ装置、428…アンテナ装置、620…第1アンテナ、628…アンテナ装置、630…第2アンテナ、640…第3アンテナ、650…第4アンテナ、CL…クライアント装置、Gr…外部導体、INT…インターネット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7