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特許7315844情報処理装置、ウイルス駆除方法、および、コンピュータプログラム
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  • 特許-情報処理装置、ウイルス駆除方法、および、コンピュータプログラム 図1
  • 特許-情報処理装置、ウイルス駆除方法、および、コンピュータプログラム 図2
  • 特許-情報処理装置、ウイルス駆除方法、および、コンピュータプログラム 図3
  • 特許-情報処理装置、ウイルス駆除方法、および、コンピュータプログラム 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-19
(45)【発行日】2023-07-27
(54)【発明の名称】情報処理装置、ウイルス駆除方法、および、コンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/56 20130101AFI20230720BHJP
   G06F 3/06 20060101ALI20230720BHJP
   G06F 13/10 20060101ALI20230720BHJP
【FI】
G06F21/56
G06F3/06 301Z
G06F3/06 304F
G06F13/10 340A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019209224
(22)【出願日】2019-11-20
(65)【公開番号】P2021082036
(43)【公開日】2021-05-27
【審査請求日】2022-07-15
(73)【特許権者】
【識別番号】390040187
【氏名又は名称】株式会社バッファロー
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】千葉 隼人
【審査官】局 成矢
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-507055(JP,A)
【文献】特開2009-110225(JP,A)
【文献】再公表特許第2010/140222(JP,A1)
【文献】特開2007-164652(JP,A)
【文献】特開2014-071887(JP,A)
【文献】特開2014-178827(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 21/56
G06F 3/06
G06F 13/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
第1データを記憶する第1記憶部と、
第2記憶部と、
前記第1データを復元するための第2データを、前記第2記憶部に読み込み専用としてバックアップするバックアップ部と、
前記第2データを、読み込み専用と書き込み可能とで切り替え可能な切替部と、
ウイルス駆除を行うウイルス駆除部と、を備え、
前記バックアップ部は、前記第2データとして、予め定められたスナップショット手法に従って、前記第1データのスナップショットを取得して、ブロックデータに分割し、前記第2記憶部に記憶させ、
前記切替部は、前記第2データを読み込み専用から書き込み可能へと切り替え、前記情報処理装置によって実行される前記スナップショット手法を検知して、前記スナップショット手法に応じて、前記第2データを切り替えるための処理内容を変更し、
前記ウイルス駆除部は、前記切替部が前記第2データを書き込み可能に切り替えた後に、前記第2データに対してウイルス駆除を行うウイルス駆除処理を行う、情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記ウイルス駆除部は、前記切替部が前記第2データを書き込み可能に切り替える前に、ウイルス駆除を行う事前ウイルス駆除処理を行い、
前記切替部は、前記ウイルス駆除部が前記事前ウイルス駆除処理において前記第2データのウイルス駆除に失敗した場合、前記第2データを読み込み専用から書き込み可能へと切り替える、情報処理装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記切替部は、前記ウイルス駆除部が前記第2データに対してウイルス駆除を行った後に、前記第2データを書き込み可能から読み込み専用へと切り替える、情報処理装置。
【請求項4】
情報処理装置におけるウイルス駆除方法であって、
第1データを復元するための第2データを、読み込み専用としてバックアップするバックアップ工程と、
前記第2データを読み込み専用から書き込み可能へと切り替える切替工程と、
前記切替工程の後に、前記切替工程において属性を書き込み可能に切り替えた前記第2データに対してウイルス駆除を行う、ウイルス駆除工程と、を備え
前記バックアップ工程において、前記第2データとして、予め定められたスナップショット手法に従って、前記第1データのスナップショットを取得して、ブロックデータに分割し、バックアップし、
前記切替工程において、前記情報処理装置によって実行される前記スナップショット手法を検知して、前記スナップショット手法に応じて、前記第2データを切り替えるための処理内容を変更する、ウイルス駆除方法。
【請求項5】
情報処理装置に備えられたコンピュータが実行するコンピュータプログラムであって、
第1データを復元するための第2データを、第2記憶部に読み込み専用としてバックアップするバックアップ機能と、
前記第2データを、読み込み専用と書き込み可能とで切り替え可能な切替機能と、
ウイルス駆除を行うウイルス駆除機能と、を前記コンピュータに実現させ、
前記バックアップ機能は、前記第2データとして、予め定められたスナップショット手法に従って、前記第1データのスナップショットを取得して、ブロックデータに分割し、前記第2記憶部にバックアップし、
前記ウイルス駆除機能において前記第2データのウイルス駆除に失敗した場合に、前記切替機能は、前記第2データを読み込み専用から書き込み可能へと切り替え、前記情報処理装置によって実行される前記スナップショット手法を検知して、前記スナップショット手法に応じて、前記第2データを切り替えるための処理内容を変更し、
前記ウイルス駆除機能は、前記切替機能が前記第2データを書き込み可能に切り替えた
後に、前記第2データに対してウイルス駆除を行う、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、ウイルス駆除方法、および、コンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
情報処理装置であるネットワーク接続ストレージ(NAS:Network Attached Storage)において、ウイルス駆除機能を有するものが知られている。例えば、特許文献1の情報処理装置では、差分バックアップを行い、更新されたデータについてのみウイルス駆除を実行している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-110225号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の情報処理装置は、バックアップデータが読み込み専用に設定されていると、バックアップデータがウイルスに感染していてもウイルス駆除が行えないという問題が発生するおそれがあった。
【0005】
本開示は上記事情に鑑みて為されたもので、精度よくウイルス駆除が可能な情報処理装置、ウイルス駆除方法、および、コンピュータプログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の一形態によれば、情報処理装置が提供される。情報処理装置は、第1データを記憶する第1記憶部と、第2記憶部と、前記第1データを復元するための第2データを、前記第2記憶部に読み込み専用としてバックアップするバックアップ部と、前記第2データを、読み込み専用と書き込み可能とで切り替え可能な切替部と、ウイルス駆除を行うウイルス駆除部と、を備える。前記バックアップ部は、前記第2データとして、予め定められたスナップショット手法に従って、前記第1データのスナップショットを取得して、ブロックデータに分割し、前記第2記憶部に記憶させ、前記切替部は、前記第2データを読み込み専用から書き込み可能へと切り替え、前記情報処理装置によって実行される前記スナップショット手法を検知して、前記スナップショット手法に応じて、前記第2データを切り替えるための処理内容を変更し、前記ウイルス駆除部は、前記切替部が前記第2データを書き込み可能に切り替えた後に、前記第2データに対してウイルス駆除を行うウイルス駆除処理を行う。また、本発明は、以下の形態としても実現できる。
【0007】
(1)本開示の第1の形態によれば、情報処理装置が提供される。情報処理装置は、第1データを記憶する第1記憶部と、第2記憶部と、前記第1データを復元するための第2データを、前記第2記憶部に読み込み専用としてバックアップするバックアップ部と、前記第2データを、読み込み専用と書き込み可能とで切り替え可能な切替部と、ウイルス駆除を行うウイルス駆除部と、を備える。前記切替部は、前記第2データを読み込み専用から書き込み可能へと切り替え、前記ウイルス駆除部は、前記切替部が前記第2データを書き込み可能に切り替えた後に、前記第2データに対してウイルス駆除を行うウイルス駆除処理を行う。この形態の情報処理装置によれば、切替部が第2データを書き込み可能に切り替えた後に、第2データに対してウイルス駆除を行うため、読み込み専用に設定したバックアップデータに対してもウイルス駆除が可能であるため、切替部のない従来の情報処理装置と比べて、より精度よくウイルス駆除ができる。
(2)上記形態の情報処理装置において、前記ウイルス駆除部は、前記切替部が前記第2データを書き込み可能に切り替える前に、ウイルス駆除を行う事前ウイルス駆除処理を行い、前記切替部は、前記ウイルス駆除部が前記事前ウイルス駆除処理において前記第2データのウイルス駆除に失敗した場合、前記第2データを読み込み専用から書き込み可能へと切り替えてもよい。この形態の情報処理装置によれば、ウイルス駆除に失敗した第2データを読み込み専用から書き込み可能へと切り替えるため、ユーザが誤ってデータの変更や削除を行う可能性を低減できる。
(3)上記形態の情報処理装置において、前記切替部は、前記ウイルス駆除部が前記第2データに対してウイルス駆除を行った後に、前記第2データを書き込み可能属性から読み込み専用属性へと切り替えてもよい。この形態の情報処理装置によれば、ウイルス駆除を行った後に、第2データを書き込み可能属性から読み込み専用属性へと切り替えるため、ユーザが誤ってデータの変更や削除を行う可能性を低減できる。
(4)上記形態の情報処理装置において、前記バックアップ部は、前記第2データとして、予め定められたスナップショット手法に従って、前記第1データのスナップショットを取得して、ブロックデータに分割し、前記第2記憶部に記憶させてもよい。この形態の情報処理装置によれば、スナップショット手法を用いて読み込み専用で第2データを作成するため、ユーザが誤ってデータの変更や削除を行う可能性を低減できる。
(5)上記形態の情報処理装置において、前記切替部は、前記情報処理装置によって実行される前記スナップショット手法を検知して、前記スナップショット手法に応じて、前記第2データを切り替えるための処理内容を変更してもよい。この形態の情報処理装置によれば、スナップショット手法に応じて、第2データを切り替えるための処理内容を変更できる。
【0008】
なお、本開示は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、この情報処理装置におけるウイルス駆除方法や、ウイルス駆除方法の機能を実現するためのコンピュータプログラム、この情報処理装置を含むシステム等の形態で実現することができる。コンピュータプログラムは、コンピュータが読み取り可能な一時的でない有形の記録媒体に記録されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】情報処理装置のブロック図である。
図2】情報処理装置において実行される一連の処理のフローチャートである。
図3】スナップショット手法の説明図である。
図4】第2実施形態における一連の処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
A.第1実施形態:
図1は、本開示の一実施形態における情報処理装置100のブロック図である。本実施形態において、情報処理装置100は、NASである。情報処理装置100は、記憶装置110と、処理部120と、通信部60と、を備える。
【0011】
記憶装置110は、第1記憶部10と、第2記憶部20と、を有する。記憶装置110は、例えば、磁気ディスクドライブ方式のハードディスクドライブ(HDD)や、半導体記憶素子方式のソリッドステートドライブ(SSD)等が用いられる。第1記憶部10と第2記憶部20とは、異なる物理ドライブでもよく、同一ドライブであって異なるボリュームであってもよい。
【0012】
処理部120は、バックアップ部30と、切替部40と、ウイルス駆除部50と、を有する。処理部120は、CPUとメモリとを備えるコンピュータとして構成されており、CPUがROM等に記憶されたコンピュータプログラムとしてのファームウェアをメモリにロードして実行することで、これらの機能部が実現される。ファームウェアは、メモリーカードや光ディスクなどのコンピュータが読み取り可能な一時的でない有形の記録媒体に記録されていてもよい。また、これらの各部の機能の一部又は全部をハードウェア回路で実現してもよい。
【0013】
第1記憶部10は、第1データを記憶する。第2記憶部20は、第2データを記憶する。第2データは、第1データを復元するためのデータであり、バックアップ部30は、第2データを第2記憶部20に読み込み専用としてバックアップする。切替部40は、第2データを、読み込み専用と書き込み可能とで切り替える。ウイルス駆除部50は、ウイルス駆除を行う。本実施形態において、「ウイルス駆除」とは、対象データがウイルスに感染しているか否かを判断し、ウイルスに感染している場合に、そのウイルスデータの隔離や削除を行うことを含む。
【0014】
通信部60は、有線または無線によってネットワークを通じて他の装置と通信を行う回路を有する。ウイルス駆除部50は、通信部60を介して、他のサーバ等からウイルス駆除のためのウイルスパターンファイルを取得できる。
【0015】
図2は、情報処理装置100において実行される一連の処理のフローチャートである。この一連の処理とは、情報処理装置100が、バックアップを行い、第2データに対してウイルス駆除を行う処理である。この一連の処理は、ユーザによって手動で実行されてもよく、予め定められたタイミングで定期的に実行されてもよい。
【0016】
まず、バックアップ部30は、ステップS100においてバックアップ処理を行う。本実施形態において、バックアップ部30は、第2データとして、予め定められたスナップショット手法に従って、第1データのスナップショットを取得して、ブロックデータに分割し、第2記憶部20に記憶させる。
【0017】
図3は、スナップショット手法の説明図である。情報処理装置100は、ファイルを複数のブロック毎に分割したブロックデータを第2記憶部20内の実データ領域に保持する。また、情報処理装置100は、ファイルがどのブロックデータから構成されるかを示すリンク情報を第2記憶部20内のメタデータ領域に保持する。図3に示すように。更新前ファイルD1はブロックデータB1、B2、B3から構成されるデータである。更新前ファイルD1を編集したデータである最新ファイルD2はブロックデータB2、B3、B4、B5から構成されるデータである。バックアップ部30は、更新前ファイルD1のスナップショットS1として、更新前ファイルD1がブロックデータB1、B2、B3から構成されるデータであるというリンク情報を取得する。
【0018】
次に、切替部40は、ステップS110(図2)において、切替処理を行う。より具体的には、切替部40は、ステップS100においてバックアップを行った第2データを、読み込み専用から書き込み可能へと切り替える。なお、切替部40は情報処理装置100によって実行されるスナップショット手法を検知して、スナップショット手法に応じて、第2データを切り替えるための処理内容を変更することが好ましい。例えば、スナップショット手法がLVM(Logical Volume Manager)であると検知した場合、切替部40は、対象である第2データをアンマウントして、マウントオプションを外してから再マウントする処理を行い、第2データの書き込み専用と書き込み可能とを切り替える。また、スナップショット手法がBtrfs(B-tree file system)であると検知した場合、切替部40は、対象である第2データのプロパティ設定におけるデータの属性を切り替える処理を行い、第2データの読み込み専用と書き込み可能とを切り替える。
【0019】
なお、切替部40は、ステップS110の切り替え処理を行う際に、情報処理装置100によって実行されるスナップショット手法が検知できていればよく、検知は任意のタイミングで行うことができる。例えば、スナップショット方法を検知するタイミングは、図2に示す一連の処理以前に行ってもよく、ステップS100におけるバックアップ処理において行ってもよい。切替部40は、スナップショット方法を検知すると、スナップショット手法の種類と処理内容との関係が定義されたマップ等を用いて切替処理において行う処理内容を設定する。
【0020】
最後に、ウイルス駆除部50は、ステップS120においてウイルス駆除処理を行う。より具体的には、ウイルス駆除部50は、ステップS110において書き込み可能に切り替えた第2データに対してウイルス駆除を行う。なお、ウイルス駆除部50は、第2データだけでなく、他のデータについても同時にウイルス駆除を行ってもよい。
【0021】
以上で説明した本実施形態の情報処理装置100によれば、ウイルス駆除部50は、切替部40が第2データを書き込み可能に切り替えた後に、第2データに対してウイルス駆除を行うため、読み込み専用に設定したバックアップデータに対してもウイルス駆除が可能であるため、切替部40のない従来の情報処理装置と比べて、より精度よくウイルス駆除ができる。また、バックアップ部30は、スナップショット手法を用いて読み込み専用で第2データを作成するため、ユーザが誤ってデータの変更や削除を行う可能性を低減できる。
【0022】
B.第2実施形態:
図4は、第2実施形態における情報処理装置100おいて実行される一連の処理のフローチャートである。第2実施形態の情報処理装置100の構成は、第1実施形態の情報処理装置100の構成と同一であるため、情報処理装置100の構成の説明は省略する。
【0023】
まず、バックアップ部30は、ステップS200においてバックアップ処理を行う。バックアップ処理は、第1実施形態におけるバックアップ処理と同様の処理である。
【0024】
次に、ウイルス駆除部50は、ステップS205において、事前ウイルス駆除処理を行う。より具体的には、ウイルス駆除部50は、ステップS200においてバックアップを行った第2データを含む記憶装置110全体に対してウイルス駆除を行う。なお、ウイルス駆除の対象はユーザが任意に選択することができ、例えば、記憶装置110全体をウイルス駆除の対象としてもよく、予め定めた条件を満たすデータのみをウイルス駆除の対象としてもよい。「予め定めた条件」とは、例えば、予め定めた期間にバックアップされたデータ等の条件である。
【0025】
切替部40は、ステップS206において、ステップS205で行ったウイルス駆除が失敗したか否か判定する。ウイルス駆除に失敗した場合、例えば、その失敗したデータが第2データであった場合、ステップS210の処理に進む。一方、ウイルス駆除が成功した場合、情報処理装置100は一連の処理を終了する。
【0026】
続いて、切替部40は、ステップS210において、切替処理を行う。より具体的には、切替部40は、ステップS205においてウイルス駆除に失敗した第2データを読み込み専用から書き込み可能へと切り替える。
【0027】
続いて、ウイルス駆除部50は、ステップS220において、ステップS210で書き込み可能に切り替えられた第2データに対してウイルス駆除処理を行う。
【0028】
最後に、切替部40は、ステップS230において、書き込み可能に切り替えられた第2データを読み込み専用へと切り替える。なお、切替部40は、第2記憶部20に記憶された全ての第2データを読み込み専用に設定する構成としてもよい。
【0029】
以上で説明した第2実施形態における情報処理装置100によれば、切替部40は、ウイルス駆除に失敗した第2データを読み込み専用から書き込み可能へと切り替えるため、ユーザが誤ってデータの変更や削除を行う可能性を低減できる。また、切替部40は、ウイルス駆除を行った後に、第2データを書き込み可能属性から読み込み専用属性へと切り替えるため、ユーザが誤ってデータの変更や削除を行う可能性を低減できる。
【0030】
C.その他の実施形態:
(C1)上述した実施形態において、情報処理装置100は、記憶装置110を備えているが、この代わりに、情報処理装置100は、外部に記憶装置110を備えていてもよい。この場合、情報処理装置100は、USBやSATA等のインターフェースや通信部60を介して記憶装置110とデータの授受を行う。また、情報処理装置100は、第1記憶部10または第2記憶部20のいずれか一方のみを備えており、他方を外部に備えていてもよい。また、記憶装置110は、フラッシュメモリ等の半導体メモリによって構成され、処理部120の一部として構成されてもよい。
【0031】
(C2)上述した実施形態において、バックアップ部30は、スナップショット手法を用いてバックアップを行っているが、これに限らず、イメージバックアップやファイルバックアップ等の他の手法を用いてバックアップ部30を行ってもよい。
【0032】
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述した課題を解決するために、あるいは上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜削除することが可能である。
【符号の説明】
【0033】
10…第1記憶部、20…第2記憶部、30…バックアップ部、40…切替部、50…ウイルス駆除部、60…通信部、100…情報処理装置、110…記憶装置、120…処理部
図1
図2
図3
図4