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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-19
(45)【発行日】2023-07-27
(54)【発明の名称】シート
(51)【国際特許分類】
   A47C 7/74 20060101AFI20230720BHJP
   B60N 2/56 20060101ALI20230720BHJP
【FI】
A47C7/74 C
B60N2/56
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021065707
(22)【出願日】2021-04-08
(62)【分割の表示】P 2019110166の分割
【原出願日】2016-09-30
(65)【公開番号】P2021112586
(43)【公開日】2021-08-05
【審査請求日】2021-04-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000220066
【氏名又は名称】テイ・エス テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116034
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 啓輔
(74)【代理人】
【識別番号】100144624
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100195224
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 宏憲
(72)【発明者】
【氏名】沖村 篤
(72)【発明者】
【氏名】今野 竜海
(72)【発明者】
【氏名】西井 渉
(72)【発明者】
【氏名】中野 裕司
(72)【発明者】
【氏名】伊澤 啓史
(72)【発明者】
【氏名】谷口 博郁
【審査官】齊藤 公志郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/156218(WO,A1)
【文献】特開2012-085724(JP,A)
【文献】特開2016-78709(JP,A)
【文献】特開2005-287536(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 7/74
B60N 2/00-90
B60H 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右に離間して配置された左右のサイドフレームと、
前記左右のサイドフレームを連結するパンフレームと、
通気路を有するシートパッドであって、前記パンフレームを覆うシートパッドと、
送風装置と、
前記送風装置と前記通気路を連通させるダクトと、
少なくとも一方の端部が前記通気路内に配置され、他方の端部が前記ダクトに接続された筒状の接続部材と、を備え、
前記送風装置は、前記パンフレームに取り付けられ、前記接続部材よりも下方に配置されており、
前記ダクトは、前記通気路に近い端部に蛇腹部を有し、
前記蛇腹部は、前記パンフレームと同じ高さ位置に配置されており、前記接続部材の前記他方の端部に係合していることを特徴とするシート。
【請求項2】
前記送風装置は、ブラケットを介して前記パンフレームに取り付けられており、
前記ブラケットは、前記接続部材よりも下方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のシート。
【請求項3】
前記接続部材は、前記送風装置よりも後方に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシート。
【請求項4】
前記接続部材は、前記パンフレームよりも後方に配置されていることを特徴とする請求項3に記載のシート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通気路を有するシートパッドと、送風装置と、送風装置と通気路を連通させるダクトとを備えるシートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、通気路を有するシートパッドと、送風装置と、送風装置と通気路を連通させるダクトとを備え、送風装置からの空気を、ダクトと通気路を通してシートクッションやシートバックの表面から噴出させるように構成された車両用シートが知られている(特許文献1)。この技術では、ダクトは、シートパッドに埋設された筒状のインサート部材の内側に、当該ダクトの端部を差し込むことで、シートパッドに接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-287532号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の構成では、ダクトが、インサート部材のようなダクトとシートパッドとを接続するための接続部材から抜けてしまう可能性があった。
【0005】
そこで、本発明は、ダクトが接続部材から抜けるのを抑制することができるシートを提供することを目的とする。
また、接続部材をコンパクト化することを目的とする。
また、ダクトを簡単な構成とすることを目的とする。
また、ダクトへのダメージを抑制することを目的とする。
また、空気漏れを抑制することを目的とする。
また、接続部材が変形するのを抑制することを目的とする。
また、空気の通り道を良好に確保することを目的とする。
また、接続部材を簡単に取り付けることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記した目的を達成するためのシートは、通気路を有するシートパッドと、送風装置と、前記送風装置と前記通気路を連通させるダクトと、を備えたシートであって、少なくとも一方の端部が前記通気路内に配置され、他方の端部が前記ダクトに接続された筒状の接続部材を備え、前記接続部材は、内面の複数箇所をつないで架橋するように設けられた補強部を有することを特徴とする。
前記したシートにおいて、前記補強部は、平板形状を有している構成とすることができる。
前記したシートにおいて、前記補強部は、前記接続部材の筒の軸線方向に沿って延びる形状を有している構成とすることができる。
前記したシートにおいて、前記接続部材は、筒の軸線方向に直交する平面で切断した断面形状が長手状であり、前記補強部は、前記接続部材の長手状の内面同士を接続するように設けられている構成とすることができる。
前記したシートにおいて、前記補強部は、前記接続部材の長手状の内面同士を接続する方向の長さが、前記接続部材の筒の軸線方向の長さより長い構成とすることができる。
前記したシートにおいて、前記補強部は、前記接続部材の筒の軸線方向における長さが、前記接続部材の筒の軸線方向の長さよりも短い構成とすることができる。
前記したシートにおいて、前記接続部材は、筒の軸線方向に直交する平面で切断した断面形状が長手状であり、前記補強部は、前記断面形状の長手方向における中央部に設けられている構成とすることができる。
前記したシートは、骨格を構成するフレームと、前記シートパッドとともに前記フレームに被せられる表皮材と、を備える構成とすることができる。
前記したシートは、シートクッションと、シートバックと、を備え、前記フレームは、前記シートクッションのフレームである構成とすることができる。
また、シートは、通気路を有するシートパッドと、送風装置と、前記送風装置と前記通気路を連通させるダクトと、を備えたシートであって、少なくとも一方の端部が前記通気路内に配置され、他方の端部が前記ダクトに接続された筒状の接続部材を備え、前記接続部材は、前記一方の端部に前記通気路の内面に引っ掛かる第1引掛部を有し、前記他方の端部に前記ダクトに引っ掛かる第2引掛部を有する構成とすることができる。
【0007】
このような構成によれば、接続部材が補強部を有するので、接続部材が変形するのを抑制することができ、これによって、ダクトが接続部材から抜けるのを抑制することができる。また、接続部材がダクトに引っ掛かる第2引掛部を有するので、接続部材とダクトとの引っ掛かりによってダクトが接続部材から抜けるのを抑制することができる。
【0008】
前記したシートにおいて、前記接続部材は、前記他方の端部が前記ダクトの内側に挿入されており、前記第2引掛部は、前記ダクトの内面に引っ掛かっている構成とすることができる。
【0009】
これによれば、筒状の接続部材の内側にダクトが挿入される構成と比較して、接続部材をコンパクト化することができる。
【0010】
前記したシートにおいて、前記ダクトの内面には、前記第2引掛部が引っ掛かる凹部が形成されている構成とすることができる。
【0011】
これによれば、簡単な構成でダクトが接続部材から抜けるのを抑制することができる。
【0012】
前記したシートにおいて、前記ダクトは、伸縮可能な蛇腹部を有し、前記凹部は、前記蛇腹部に形成されている構成とすることができる。
【0013】
これによれば、伸縮可能な蛇腹部によって揺れや振動などを吸収できるので、ダクトが接続部材から抜けるのをより抑制することができる。
【0014】
前記したシートにおいて、前記凹部は、前記ダクトの内面における前記蛇腹部の谷部である構成とすることができる。
【0015】
これによれば、蛇腹部の内周面に谷部とは別に第2引掛部が引っ掛かる凹部を設ける構成と比較して、ダクトを簡単な構成とすることができる。
【0016】
前記したシートにおいて、前記第2引掛部は、前記接続部材の外周面から突出して前記谷部を形成する壁に沿って延びる第1フランジを含む構成とすることができる。
【0017】
これによれば、第1フランジのエッジが、谷部を形成する壁をかじることが抑制されるので、ダクトへのダメージを抑制することができる。また、第1フランジとダクトの内面とを第1フランジの全周にわたって接触させることができるので、接続部材とダクトとの密着性が増し、空気漏れを抑制することができる。
【0018】
前記したシートにおいて、前記ダクトは、前記蛇腹部の、前記谷部の裏側に形成される山部が、前記通気路内に配置され、前記通気路の内面に接触している構成とすることができる。
【0019】
これによれば、シートパッドによりダクトの動きを規制できるので、ダクトが接続部材から抜けるのをより抑制することができる。
【0020】
前記したシートにおいて、前記接続部材は、内面の複数箇所をつないで架橋するように設けられた補強部を有する構成とすることができる。
【0021】
これによれば、筒状の接続部材がつぶれるように変形するのを抑制することができる。また、接続部材の変形を抑制できることで、ダクトが接続部材から抜けるのをより抑制することができるとともに、空気の通り道を良好に確保することができる。
【0022】
前記したシートにおいて、前記接続部材は、筒の軸線方向に直交する平面で切断した断面形状が長手状であり、前記補強部は、前記断面形状の長手方向における中央部に設けられている構成とすることができる。
【0023】
これによれば、筒状の接続部材がつぶれるように変形するのをより抑制することができるとともに、ダクトが接続部材から抜けるのをより抑制することができるとともに、空気の通り道をより良好に確保することができる。
【0024】
前記したシートにおいて、前記第1引掛部は、前記接続部材の外周面から突出する第2フランジを含み、前記通気路の内面には、前記第2フランジが引っ掛かる段状部が形成されている構成とすることができる。
【0025】
これによれば、通気路に接続部材を挿入して第2フランジを段状部に引っ掛けるだけで、シートパッドに接続部材を簡単に取り付けることができる。また、第2フランジと通気路の内面とを第2フランジの全周にわたって接触させることができるので、接続部材とシートパッドとの密着性が増し、空気漏れを抑制することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、ダクトが接続部材から抜けるのを抑制することができる。
【0027】
また、接続部材をダクトの内側に挿入する構成とすることで、接続部材をコンパクト化することができる。
【0028】
また、ダクトの内面に第2引掛部が引っ掛かる凹部を形成することで、簡単な構成でダクトが接続部材から抜けるのを抑制することができる。
【0029】
また、凹部をダクトの蛇腹部に形成することで、ダクトが接続部材から抜けるのをより抑制することができる。
【0030】
また、凹部がダクトの内面における蛇腹部の谷部である構成とすることで、ダクトを簡単な構成とすることができる。
【0031】
また、第2引掛部が第1フランジを含むことで、ダクトへのダメージを抑制することができるとともに、空気漏れを抑制することができる。
【0032】
また、蛇腹部の谷部の裏側に形成される山部が通気路の内面に接触する構成とすることで、ダクトが接続部材から抜けるのをより抑制することができる。
【0033】
また、接続部材が補強部を有することで、接続部材が変形するのを抑制することができる。また、ダクトが接続部材から抜けるのをより抑制することができるとともに、空気の通り道を良好に確保することができる。
【0034】
また、補強部を接続部材の断面形状の長手方向における中央部に設けることで、接続部材が変形するのをより抑制することができる。また、ダクトが接続部材から抜けるのをより抑制することができるとともに、空気の通り道をより良好に確保することができる。
【0035】
また、第1引掛部が第2フランジを含み、通気路の内面に第2フランジが引っ掛かる段状部を形成することで、接続部材を簡単に取り付けることができるとともに、空気漏れを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】実施形態に係るシートとしての車両用シートの斜視図である。
図2】シートクッションの断面図である。
図3】パンフレーム、ブラケット、送風装置の斜視図である。
図4】ブラケットの斜視図(a)と、ブラケットを下から見た図(b)である。
図5】運転席で使用される車両用シートのパンフレームに対するブラケットの取付位置を示す図(a)と、第2取付穴でのタッピングネジの軸部の位置を示す図(b)と、第3取付穴でのタッピングネジの軸部の位置を示す図(c)である。
図6】パンフレームとブラケットの固定方法の説明図(a),(b)である。
図7】ダクトと接続部材の斜視図である。
図8】前から見たシートクッションパッド、ダクト、接続部材の拡大断面図である。
図9】助手席で使用される車両用シートのパンフレームに対するブラケットの取付位置を示す図(a)と、第2取付穴でのタッピングネジの軸部の位置を示す図(b)と、第3取付穴でのタッピングネジの軸部の位置を示す図(c)である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、添付の図面を参照しながら、発明の一実施形態について説明する。なお、本明細書において、前後、左右、上下は、シートに座った者から見た、前後、左右、上下を基準とする。
図1に示すように、本実施形態のシートは、自動車に搭載される車両用シートSとして構成されており、シートクッションS1と、シートバックS2と、ヘッドレストS3とを備えている。
【0038】
図2に示すように、シートクッションS1は、当該シートクッションS1の骨格を構成するシートクッションフレーム10と、シートパッドとしてのシートクッションパッド20と、表皮材30とを備えており、シートクッションフレーム10にシートクッションパッド20と表皮材30を被せることで構成されている。
【0039】
シートクッションパッド20は、通気路21を有している。通気路21は、第1通気路21Aと、第2通気路21Bと、複数の第3通気路21Cとを含む。第1通気路21Aは、第2通気路21Bから下側(車両用シートSに座る乗員側とは反対側)に向けて延びて、第2通気路21Bとシートクッションパッド20の下側の空間とを連通させるように設けられている。また、第3通気路21Cは、第2通気路21Bから上側(乗員側)に向けて延びて、第2通気路21Bとシートクッションパッド20の上側の空間とを連通させるように設けられている。
【0040】
車両用シートSは、送風装置40と、ダクト50とをさらに備えており、図2に矢印で示すように、送風装置40から送風された空気が、ダクト50と通気路21を通って、シートクッションパッド20の上面から乗員に向けて吹き出されるように構成されている。なお、表皮材30は、通気性を有する素材から形成されたものであってもよいし、第3通気路21Cに対応する位置に空気を通すための穴が形成されたものであってもよい。
【0041】
シートクッションフレーム10は、左右に離間して配置された図示しない左右のサイドフレームと、当該左右のサイドフレームを連結するパンフレーム12とを含んで構成されている。パンフレーム12は、金属板を板金加工することにより形成された板状のフレームであり、シートクッションS1の前部に配置されている。
【0042】
図2および図3に示すように、送風装置40は、一例として、シロッコファンであり、筐体41と、羽根車42と、羽根車42を回転させるための図示しないモータとを備えている。筐体41は、羽根車42やモータが収容される筐体本体44と、筐体本体44の左端部から後方に向けて延びる筒状の吹出部45と、略円形の筐体本体44から径方向外側に向けて延出する板状の取付部46とを有している。そして、筐体本体44の上面には、空気を吸い込むための吸込口40Aが形成されており、吹出部45の後端には、空気を吹き出すための吹出口40Bが形成されている。また、取付部46は、第1取付部46Aと、第2取付部46Bと、第3取付部46Cとを含む。第1取付部46Aは、筐体本体44から右斜め前方に延出するように設けられており、第2取付部46Bは、筐体本体44から略後方に延出するように設けられている。また、第3取付部46Cは、筐体本体44から左斜め前方に延出するように設けられている。取付部46A~46Cには、それぞれ、タッピングネジ92が挿通される貫通穴46Hが形成されている。
【0043】
送風装置40は、ブラケット60を介してパンフレーム12に取り付けられている。
図4(a),(b)に示すように、ブラケット60は、ポリプロピレンなどの樹脂から形成されており、ベース壁61と、ベース壁61の周縁部から下方に向けて延びる側壁62とを有している。また、ブラケット60は、貫通穴63と、中空の凸部64と、3つの突出部66と、3つの取付穴67と、係止爪68とを有している。
【0044】
貫通穴63は、上下に貫通する円形の穴であり、ベース壁61の、送風装置40の吸込口40Aに対応する位置に形成されている(図2も参照)。
凸部64は、ベース壁61の、貫通穴63の前側の位置から上方に向けて突出するように形成されている。
【0045】
突出部66は、ベース壁61から送風装置40が配置される下方に向けて突出する円筒状の部分であり、第1突出部66Aと、第2突出部66Bと、第3突出部66Cとを含む。第1突出部66Aは、送風装置40の第1取付部46A(図3参照)に対応する位置に設けられており、第2突出部66Bは、第2取付部46Bに対応する位置に設けられている。また、第3突出部66Cは、第3取付部46Cに対応する位置に設けられている。さらに説明すると、第1突出部66Aと第3突出部66Cは、凸部64の裏側に形成される凹部64Aを間に挟んで設けられている。具体的には、第1突出部66Aは、凹部64Aの右側に設けられ、第3突出部66Cは、凹部64Aの左側に設けられている。また、第2突出部66Bは、貫通穴63の後側に設けられている。突出部66A~66Cには、それぞれ、タッピングネジ92(図3参照)が螺嵌するネジ穴66Hが形成されている。ネジ穴66Hは、タッピングネジ92がねじ込まれる際にネジ溝が切られる穴であるが、予めネジ溝が形成された穴であってもよい。
【0046】
取付穴67は、上下に貫通する穴であり、第1取付穴67Aと、第2取付穴67Bと、第3取付穴67Cとを含む。第1取付穴67Aは、円形の穴であり、突出部66A,66Cの間に形成された凸部64の左右方向における中央付近に設けられている。また、第2取付穴67Bは、左右に長い長円形の穴であり、ベース壁61の後端部の右側に設けられている。また、第3取付穴67Cは、ベース壁61の後端部の左側に設けられ、左右方向で第2取付穴67Bと並ぶように配置されている。第3取付穴67Cは、略円形の第1穴部67P、第2穴部67Qおよび第3穴部67Rによって構成されている。第1穴部67Pは、前後方向において第2取付穴67Bと略同じ位置に形成されている。また、第2穴部67Qは、第1穴部67Pの右斜め前方で第1穴部67Pとつながるように形成されており、第3穴部67Rは、第1穴部67Pの左斜め前方で第1穴部67Pとつながるように形成されている。
【0047】
係止爪68は、凸部64の左端部、言い換えれば、第1取付穴67Aの左側に設けられている。係止爪68は、凸部64から上方に向けて延び、先端が後方に突出するような側面視略L字状に形成されている。
【0048】
図5(a)に示すように、パンフレーム12には、送風装置40などの電装部品に接続される図示しないワイヤハーネスや、ブラケット60などを当該パンフレーム12に取り付けるための複数の取付穴15(15A~15V)が形成されている。取付穴15A~15Vは、上下に貫通する穴であり、略同じ大きさに形成されている。取付穴15A~15Iは、パンフレーム12の前後方向における中央付近で左右に並ぶように形成されている。また、取付穴15J~15Vは、パンフレーム12の後端部で左右に並ぶように形成されている。また、取付穴15A,15E,15I,15J,15L~15O,15Q~15T,15Vは、前後に長い略矩形状に形成されており、取付穴15B~15D,15F~15H,15K,15P,15Uは、左右に長い略矩形状に形成されている。
【0049】
ブラケット60は、図6(a),(b)に示すように、パンフレーム12の対応する取付穴15にスクリューグロメット80を係合した上で、タッピングネジ91を当該ブラケット60の取付穴67に通してスクリューグロメット80に螺嵌することによりパンフレーム12に取り付けられている。また、図示は省略するが、送風装置40などの電装部品に接続されるワイヤハーネスは、例えば、当該ワイヤハーネスをハーネスクリップに保持させた上で、このハーネスクリップを対応する取付穴15に係合することによりパンフレーム12に取り付けられている。
【0050】
図2および図7に示すように、ダクト50は、送風装置40とシートクッションパッド20に形成された通気路21とを連通させる管状の部材であり、オレフィン系エラストマー(TPO)などから形成されている。ダクト50は、前後に延びる第1管部51と、第1管部51の後端から屈曲して上方に向けて延びる第2管部52とを有している。
【0051】
第2管部52は、蛇腹部53を有している。図8に示すように、蛇腹部53は、外側から見て山部53Aと谷部53Bが交互に形成された部分であり、可撓性を有するとともに伸縮可能な構成となっている。また、第2管部52の内面には、後述する接続部材70の第1フランジ72が引っ掛かる凹部54が形成されている。この凹部54は、蛇腹部53の内面に形成されている。詳しくは、凹部54は、ダクト50の内面における蛇腹部53の複数の谷部53Cのうちの1つ、具体的には、最も上側の谷部53Cである。
【0052】
図2に示すように、ダクト50は、第1管部51の前端部が送風装置40の吹出部45に接続され、第2管部52の上端部が接続部材70を介してシートクッションパッド20に接続されている。
図7および図8に示すように、接続部材70は、ダクト50とシートクッションパッド20に形成された通気路21とを接続する筒状の部材である。詳しくは、接続部材70は、筒の軸線方向(軸線ALが延びる方向)に直交する平面PLで切断した断面形状が、長手状、具体的には、左右に長い長円状をなす筒状の部材である。
【0053】
接続部材70は、一方の端部としての第1端部70Aに第1引掛部としての第2フランジ71を有し、他方の端部としての第2端部70Bに第2引掛部としての第1フランジ72を有している。
【0054】
図8に示すように、第2フランジ71は、通気路21の内面に引っ掛かる部分であり、接続部材70の第1端部70Aの外周面から外側に向けて突出するように設けられている。シートクッションパッド20の通気路21の内面には、第2フランジ71が引っ掛かる段状部22が形成されている。詳しくは、通気路21(第1通気路21A)は、シートクッションパッド20の外面(下面20B)につながる開口部23と、開口部23に隣接する第1拡径部24とを有しており、接続部材70の軸線方向から見た、第1拡径部24の大きさが、開口部23の大きさよりも大きくなっている。段状部22は、開口部23と第1拡径部24との間に形成された段形状の部分である。
【0055】
なお、第2フランジ71は、接続部材70の軸線方向から見た大きさが、開口部23の大きさよりも大きくなっている。また、本実施形態において、第1通気路21Aは、第1拡径部24に隣接する第2拡径部25をさらに有しており、接続部材70の軸線方向から見た、第2拡径部25の大きさが、第1拡径部24の大きさよりも大きくなっていることで、第1拡径部24と第2拡径部25との間にも段形状(段状部26)が形成されている。第2フランジ71は、接続部材70の軸線方向から見た大きさを大きくして、段状部26に引っ掛かる構成としてもよい。
【0056】
第1フランジ72は、ダクト50の内面に形成された凹部54に引っ掛かる部分であり、接続部材70の第2端部70Bの外周面から外側に向けて突出するように設けられている。詳しくは、第1フランジ72は、当該第1フランジ72の基端から先端に向かうほど第2フランジ71から離れるように傾斜して延びる漏斗状に形成されている。これにより、第1フランジ72は、蛇腹部53の最も上側の谷部53C(凹部54)を形成する壁55に略沿って延びるように設けられている。
【0057】
接続部材70は、第1端部70Aを含むその全体が通気路21内に配置され、第2端部70Bがダクト50に接続されている。詳しくは、接続部材70は、第2端部70Bがダクト50の内側に挿入された状態でダクト50に接続されている。ダクト50は、その上端部が接続部材70とともに通気路21内に配置されている。これにより、ダクト50は、蛇腹部53の、凹部54(53C)の裏側に形成される最も上側の山部53Aが、通気路21内に配置されている。そして、ダクト50は、最も上側の山部53Aの頂部が、通気路21の内面(シートクッションパッド20)に食い込んだ状態で接触している。
【0058】
また、図7および図8に示すように、接続部材70は、筒の内側に補強部75を有している。詳しくは、補強部75は、筒状の接続部材70の内側に設けられた、接続部材70の長円状の断面形状の短手方向(略前後方向)に延びる壁状の部分である。補強部75は、接続部材70の断面形状の長手方向(左右方向)における中央部において、接続部材70の内面の複数箇所、具体的には、2箇所を略前後につないで架橋するように設けられている。また、補強部75は、第2端部70Bよりも第1端部70Aの近く、言い換えれば、第1端部70A側に寄った位置に設けられている。
【0059】
ここで、パンフレーム12への送風装置40の取り付けの一例について説明する。
図3に示すように、送風装置40をパンフレーム12に取り付けるときには、まず、ブラケット60をパンフレーム12に取り付ける。具体的には、パンフレーム12の取付穴15C,15L,15Qに、それぞれ、スクリューグロメット80を係合して取り付ける。そして、ブラケット60の係止爪68(図4(a)参照)を取付穴15Cの左隣に形成された取付穴15Dに引っ掛けて仮止めし、一のタッピングネジ91を、ブラケット60の取付穴67Aに通して取付穴15Cに係合したスクリューグロメット80に螺嵌する。また、他のタッピングネジ91を、ブラケット60の取付穴67B,67Cに通して取付穴15L,15Qに係合したスクリューグロメット80に螺嵌する。
【0060】
一方、送風装置40には、吹出部45にダクト50(図7参照)の前端部を嵌めることにより送風装置40とダクト50を接続する。また、図8に示すように、ダクト50の上端部の内側に接続部材70の第2端部70Bを挿入し、第1フランジ72と凹部54を係合させてダクト50に接続部材70を取り付ける。
【0061】
そして、送風装置40をブラケット60に取り付けるとともに、接続部材70を介してダクト50とシートクッションパッド20を接続する。具体的には、図3に示すように、タッピングネジ92を、送風装置40の取付部46A~46Cに形成された貫通穴46Hに通してブラケット60の突出部66A~66Cに形成されたネジ穴66Hに螺嵌する。また、図8に示すように、シートクッションパッド20の通気路21内に接続部材70を挿入し、第2フランジ71を段状部22に係合させて引っ掛ける。
【0062】
これにより、送風装置40がブラケット60を介してパンフレーム12に取り付けられるとともに、ダクト50が接続部材70を介してシートクッションパッド20に接続されて送風装置40と通気路21とがダクト50により連通されることとなる。
【0063】
本実施形態において、パンフレーム12、送風装置40、ブラケット60および接続部材70は、自動車の運転席と助手席とで共通の部品となっており、以上では、運転席で使用される車両用シートSについて説明した。さらに説明すると、図5(a)に示すように、運転席で使用される車両用シートSでは、通気路21の開口部23が、左右方向における車両用シートSの中央(一点鎖線C参照)よりも右側にずれた位置に形成されており、ブラケット60は、左右方向における車両用シートSの中央よりも右側にずれた位置に取り付けられている。
【0064】
具体的に、運転席で使用される車両用シートSにおいて、ブラケット60をパンフレーム12に取り付けるときには、前述したとおり、取付穴15C,15L,15Qが使用される。詳しくは、ブラケット60は、第1のタッピングネジ91を第1取付穴67Aを通して取付穴15Cに係合したスクリューグロメット80に螺嵌し、第2のタッピングネジ91を第2取付穴67Bを通して取付穴15Lに係合したスクリューグロメット80に螺嵌し、第3のタッピングネジ91を第3取付穴67Cを通して取付穴15Qに係合したスクリューグロメット80に螺嵌することによりパンフレーム12に取り付けられている。
【0065】
このとき、図5(b)に示すように、第2取付穴67Bでは、タッピングネジ91の軸部が左右方向における中央付近に位置しており、図5(c)に示すように、第3取付穴67Cでは、タッピングネジ91の軸部が第1穴部67Pに嵌っている。第2取付穴67Bは、左右に長い長穴であるため、取付穴15Lの位置が左右に若干ずれていても、その位置ずれを吸収することができる。
【0066】
一方、図9(a)に示すように、助手席で使用される車両用シートSでは、通気路21の開口部23が、車両用シートSの中央(一点鎖線C参照)よりも左側にずれた位置に形成されている。そこで、助手席で使用される車両用シートSでは、ブラケット60は、左右方向における車両用シートSの中央よりも左側にずれた位置に取り付けられている。
【0067】
具体的に、助手席で使用される車両用シートSにおいて、ブラケット60をパンフレーム12に取り付けるときには、取付穴15F,15P,15Uが使用される。詳しくは、ブラケット60は、第1のタッピングネジ91を第1取付穴67Aを通して取付穴15Fに係合したスクリューグロメット80に螺嵌し、第2のタッピングネジ91を第2取付穴67Bを通して取付穴15Pに係合したスクリューグロメット80に螺嵌し、第3のタッピングネジ91を第3取付穴67Cを通して取付穴15Uに係合したスクリューグロメット80に螺嵌することによりパンフレーム12に取り付けられている。
【0068】
このとき、図9(b)に示すように、第2取付穴67Bでは、タッピングネジ91の軸部が左端部付近に位置しており、図9(c)に示すように、第3取付穴67Cでは、タッピングネジ91の軸部が第2穴部67Qに嵌っている。取付穴15Uは、取付穴15Pに対して若干前側にずれた位置に形成されているが、第3取付穴67Cは、第2穴部67Qが第1穴部67Pの斜め前方に設けられているので、その位置ずれを吸収することができる。
【0069】
なお、ダクト50は、運転席で使用するものと助手席で使用するものとの間で、第1管部51(図7参照)の形状が若干異なっているが、第2管部52の構成は略同じである。
【0070】
以上説明した本実施形態によれば、接続部材70がダクト50に引っ掛かる第2引掛部としての第1フランジ72を有しているので、接続部材70の第1フランジ72とダクト50の凹部54との引っ掛かりによってダクト50が接続部材70から抜けるのを抑制することができる。また、接続部材70が通気路21の内面に引っ掛かる第1引掛部としての第2フランジ71を有しているので、接続部材70の第2フランジ71と通気路21の内面に形成された段状部22との引っ掛かりによって接続部材70がダクト50とともにシートクッションパッド20から抜けるのを抑制することができる。
【0071】
また、接続部材70の第2端部70Bがダクト50の内側に挿入され、第2引掛部としての第1フランジ72がダクト50の内面に引っ掛かっているので、筒状の接続部材の内側にダクト50が挿入され、第2引掛部がダクト50の外面に引っ掛かる構成と比較して、接続部材70をコンパクト化することができる。
【0072】
また、ダクト50の内面に第1フランジ72が引っ掛かる凹部54が形成されているので、簡単な構成でダクト50が接続部材70から抜けるのを抑制することができる。
【0073】
また、ダクト50が伸縮可能な蛇腹部53を有し、凹部54が蛇腹部53に形成されているので、伸縮可能な蛇腹部53によって揺れや振動などを吸収することができるため、ダクト50が接続部材70から抜けるのをより抑制することができる。
【0074】
また、凹部54が蛇腹部53の谷部53Cによって形成されているので、蛇腹部53の内周面に谷部53Cとは別に第1フランジ72が引っ掛かる凹部を設ける構成と比較して、ダクト50を簡単な構成とすることができる。
【0075】
また、第1フランジ72がダクト50の内面における蛇腹部53の谷部53C(凹部54)を形成する壁55に沿って延びているので、第1フランジ72のエッジが、壁55をかじることが抑制される。これにより、ダクト50へのダメージを抑制することができる。また、第2引掛部がフランジ状であることで、第1フランジ72とダクト50の内面とを第1フランジ72の全周にわたって接触させることができるので、接続部材70とダクト50との密着性が増し、空気漏れを抑制することができる。
【0076】
また、ダクト50は、蛇腹部53の最も上側の山部53Aが、通気路21内に配置され、通気路21の内面に接触しているので、シートクッションパッド20によりダクト50の動きを規制することができる。これにより、ダクト50が接続部材70から抜けるのをより抑制することができる。
【0077】
また、接続部材70が補強部75を有するので、筒状の接続部材70がつぶれるように変形するのを抑制することができる。また、接続部材70の変形を抑制できることで、ダクト50が接続部材70から抜けるのをより抑制することができるとともに、シートクッションS1内における空気の通り道を良好に確保することができる。
【0078】
また、補強部75が接続部材70の長円状の断面形状の長手方向における中央部に設けられているので、筒状の接続部材70がつぶれるように変形するのをより抑制することができる。そして、これにより、ダクト50が接続部材70から抜けるのをより抑制することができるとともに、シートクッションS1内における空気の通り道をより良好に確保することができる。
【0079】
また、補強部75が、第2フランジ71が形成された第1端部70A側に寄った位置に設けられているので、接続部材70の第1端部70A側がつぶれるように変形するのを効果的に抑制することができる。これにより、接続部材70がシートクッションパッド20から抜けるのを抑制することができる。
【0080】
また、通気路21の内面に接続部材70の第2フランジ71が引っ掛かる段状部22が形成されているので、通気路21に接続部材70を挿入して第2フランジ71を段状部22に引っ掛けるだけで、シートクッションパッド20に接続部材70を簡単に取り付けることができる。また、第1引掛部がフランジ状であることで、第2フランジ71と通気路21の内面とを第2フランジ71の全周にわたって接触させることができるので、接続部材70とシートクッションパッド20との密着性が増し、空気漏れを抑制することができる。
【0081】
以上、発明の一実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、下記のように発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、接続部材70の断面形状が長円状であったが、これに限定されず、楕円状や略矩形状などであってもよい。また、接続部材の断面形状は長手状に限定されず、例えば、円状や略正方形状などであってもよい。
【0082】
また、前記実施形態では、補強部75が、接続部材70の軸線方向から見て、接続部材70の内面の2箇所をつなぐI字状に設けられていたが、これに限定されない。例えば、補強部は、接続部材の内面の3箇所をつなぐY字状に設けられていてもよいし、接続部材の内面の4箇所をつなぐ十字状に設けられていてもよい。また、補強部は、ハニカム形状で設けられていてもよい。また、補強部は、接続部材の内側に複数設けられていてもよい。また、接続部材は、補強部を備えない構成であってもよい。
【0083】
また、前記実施形態では、接続部材70は、一方の端部としての第1端部70Aを含むその全体が通気路21内に配置されていたが、これに限定されない。例えば、接続部材は、一方の端部だけが通気路内に配置され、他方の端部が通気路(シートパッド)の外側に出ているような構成であってもよい。
【0084】
また、前記実施形態では、接続部材70の第1フランジ72(第2引掛部)が引っ掛かる凹部54が、蛇腹部53の谷部53Cによって形成されていたが、これに限定されず、例えば、蛇腹部に、谷部とは別に形成された凹部であってもよい。また、凹部は、蛇腹部以外の部分に形成されていてもよい。なお、ダクトは、蛇腹部を備えない構成であってもよい。
【0085】
また、前記実施形態では、第2引掛部として第1フランジ72を例示したが、これに限定されず、例えば、第2引掛部は、接続部材の外周面から突出するボス状の凸部などであってもよい。この場合、ダクトの内面の、第2引掛部が係合して引っ掛かる凹部は、前記実施形態の凹部54のようなダクト50の内面の周方向に延びる溝状の凹部であってもよいが、ボス状の凸部に対応した穴状の凹部などであってもよい。また、前記実施形態では、接続部材70に形成された第1フランジ72(凸状の第2引掛部)が、ダクト50の内面に形成された凹部54(凹状の部分)に引っ掛かる構成であったが、これに限定されない。例えば、接続部材に形成された凹状の第2引掛部が、ダクトの内面に形成された凸状の部分に係合して引っ掛かるような構成であってもよい。以上は、第1引掛部と通気路の内面との引っ掛かり構造についても同様である。
【0086】
また、前記実施形態では、接続部材70がダクト50の内側に挿入される構成であったが、これに限定されず、例えば、ダクトの外側に嵌る構成、言い換えれば、ダクトが筒状の接続部材の内側に挿入される構成であってもよい。
【0087】
また、前記実施形態では、送風装置40としてシロッコファンを例示したが、これに限定されず、例えば、プロペラファンやターボファンなどであってもよい。また、前記実施形態では、車両用シートSが送風装置40の作動によって空気を吹き出すように構成されていたが、これに限定されず、例えば、送風装置の作動によって空気を吸い込むように構成されていてもよい。また、送風装置は、例えば、羽根の回転方向を切り替えることで、送風と吸引を切り替えることができるものであってもよい。
【0088】
また、前記実施形態では、シートパッドとしてシートクッションS1のパッド(シートクッションパッド20)を例示したが、これに限定されない。例えば、シートパッドは、シートバックのパッドであってもよい。この場合、送風装置は、前記実施形態と同様にシートクッションに設けてもよいが、これに限定されず、シートバックに設けてもよい。また、1つの送風装置から送風された空気を、分岐するダクトにより、シートクッションパッドの通気路とシートバックパッドの通気路の両方に送るように構成してもよい。また、シートクッションとシートバックは、それぞれが、通気路を有するパッドと、送風装置と、ダクトとを備える構成であってもよい。
【0089】
また、前記実施形態では、シートとして自動車に搭載される車両用シートSを例示したが、これに限定されず、自動車以外の乗物、例えば、鉄道車両や船舶、航空機などに搭載される乗物用シートであってもよい。また、シートは、乗物用のシートに限定されず、例えば、家庭などで使用されるシートであってもよい。
【0090】
また、前記した実施形態および変形例で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施してもよい。
【符号の説明】
【0091】
20 シートクッションパッド
21 通気路
22 段状部
40 送風装置
50 ダクト
53 蛇腹部
53A 山部
53C 谷部
54 凹部
55 壁
70 接続部材
70A 第1端部
70B 第2端部
71 第2フランジ
72 第1フランジ
75 補強部
S 車両用シート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9