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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-19
(45)【発行日】2023-07-27
(54)【発明の名称】収容体
(51)【国際特許分類】
   A61G 10/00 20060101AFI20230720BHJP
【FI】
A61G10/00 K
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022051832
(22)【出願日】2022-03-28
(65)【公開番号】P2022159100
(43)【公開日】2022-10-17
【審査請求日】2022-03-28
(31)【優先権主張番号】P 2021062031
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】593109584
【氏名又は名称】伸栄産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100184789
【弁理士】
【氏名又は名称】宮▲崎▼ 浩充
(72)【発明者】
【氏名】岩田 利枝
【審査官】齊藤 公志郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-118058(JP,A)
【文献】実開平03-109623(JP,U)
【文献】実開昭48-034311(JP,U)
【文献】特開平11-062321(JP,A)
【文献】特表2003-523217(JP,A)
【文献】登録実用新案第3142957(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 1/00-06
A61G 10/00
A62B 29/00
E04H 15/00-64
F24F 13/20、26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
要介助者を収容可能な収容室を有する収容体であって、
要介助者を載置可能な載置部と、
平面視矩形の柱状に構成され、要介助者の上方を覆う蓋部と、
前記載置部と前記蓋部とを係合させて前記収容室を閉塞可能な閉塞部と、
前記収容室内に気体を供給可能な給気部と、
前記収容室内から気体を排出する排気部と、
前記蓋部を支持する支持部と、
前記載置部に配置されるとともに、前記支持部の端部を着脱自在に収容可能な筒状に構成される受け部と、
を備え、
前記支持部は、湾曲可能な線状に構成されるとともに、湾曲した状態で中間部が前記蓋部の長手方向における両方の上端部に当接して、側面視上部が外方向に傾斜して前記蓋部を支持し、
複数の前記受け部は、
前記載置部の対向する長辺に沿って各々配置されるとともに、前記長辺の端部より中心方向に離れた位置に配置される収容体。
【請求項2】
前記支持部は、前記収容室内に配置される請求項1に記載の収容体。
【請求項3】
前記受け部は、側面視底部が頂部に比べて拡張して構成されるとともに、前記底部の長辺が前記載置部の長手方向に沿って配置される請求項1又は2に記載の収容体。
【請求項4】
前記蓋部に配置されるとともに、前記支持部を前記蓋部に対して固定可能な固定部をさらに備え、
前記固定部は、前記支持部の中間部を前記蓋部の長手方向における端部上方に固定させる請求項1乃至3のいずれかに記載の収容体。
【請求項5】
前記固定部は、前記収容室外に配置され、前記蓋部と前記支持部とを挟持する請求項4に記載の収容体。
【請求項6】
複数の前記受け部は、前記載置部の長手方向に沿った中心線を軸として互いに対称に配置される請求項1乃至5のいずれかに記載の収容体。
【請求項7】
前記閉塞部は、前記載置部と前記蓋部とを、平面視隣り合う三辺において係合させる請求項1乃至6のいずれかに記載の収容体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収容体の技術に関し、特に、要介助者を収容可能な収容体の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、患者を受け入れるための内部領域を画する可撓性を有する壁と、外部と内部との間で空気を流通させる換気用ポートとを備え、天井を形成する壁に形成されるスリーブには、複数の支持用リブあるいはステーが配置されている人間用隔離装置が提供されている。(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2003-523217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1において開示される人間用隔離装置は、天井部に支持用リブあるいはステーが配置され、天井部が収容者の身体側に落ち込むことを抑制できるよう構成される。
【0005】
しかし、上記人間用隔離装置は、天井部の角部にまで支持材が配置されているものではないため、天井部の角部が収容者の身体側に落ち込むことが起こり得るという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、上記従来の問題点を解決するべく、天井部分の角まで展張可能な収容体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、要介助者を収容可能な収容室を有する収容体であって、要介助者を載置可能な載置部と、平面視矩形の柱状に構成され、要介助者の上方を覆う蓋部と、前記載置部と前記蓋部とを係合させて前記収容室を閉塞可能な閉塞部と、前記収容室内に気体を供給可能な給気部と、前記収容室内から気体を排出する排気部と、前記蓋部を支持する支持部と、前記載置部に配置されるとともに、前記支持部の端部を着脱自在に収容可能な筒状に構成される受け部とを備え、前記支持部は、湾曲可能な線状に構成されるとともに、湾曲した状態で中間部が前記蓋部の長手方向における両方の上端部に当接して、側面視上部が外方向に傾斜して前記蓋部を支持し、複数の前記受け部は、前記載置部の対向する長辺に沿って各々配置されるとともに、前記長辺の端部より中心方向に離れた位置に配置される。
【発明の効果】
【0008】
本発明における収容体によると、蓋部の角部を展張することが可能となり、特に要介助者の顔などの身体方向に蓋部が落ち込むのを抑制可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1実施形態における収容体の構成の一例を示す図である。
図2】本発明の第1実施形態における収容体の構成の一例を示す図である。
図3】本発明の第1実施形態における収容体の構成の一例を示す図である。
図4】本発明の第1実施形態における収容体の構成の一例を示す図である。
図5】本発明の第1実施形態における収容体の構成の一例を示す図である。
図6】本発明の第1実施形態における収容体の構成の一例を示す図である。
図7】本発明の第2実施形態における収容体の構成の一例を示す図である。
図8】本発明の第3実施形態における収容体の構成の一例を示す図である。
図9】本発明の第3実施形態における収容体の構成の一例を示す図である。
図10】本発明の第3実施形態における収容体の構成の一例を示す図である。
図11】本発明の第4実施形態における収容体の構成の一例を示す図である。
図12】本発明の第5実施形態における収容体の構成の一例を示す図である。
図13】本発明の第5実施形態における受け部の構成の一例を示す図である。
図14】本発明の第5実施形態における支持部の構成の一例を示す図である。
図15】本発明の第5実施形態における収容体の構成の一例を示す図である。
図16】本発明の第6実施形態における収容体の構成の一例を示す図である。
図17】本発明の第7実施形態における収容体の構成の一例を示す図である。
図18】本発明の第7実施形態における収容体の構成の一例を示す図である。
図19】本発明の第7実施形態における収容体の構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明者は、収容体について鋭意検討した結果、以下の知見を得るに至った。
【0011】
本発明の一態様である収容体は、要介助者を収容可能な収容室を有する収容体であって、要介助者を載置可能な載置部と、要介助者の上方を覆う蓋部と、前記載置部と前記蓋部とを閉塞させる閉塞部と、前記載置部と前記蓋部とが閉塞されることにより形成される前記収容室内に外気を吸入する給気部と、前記収容室内から空気を排出する排気部とを備え、前記閉塞部は、空気の漏洩を抑制可能に構成されてもよい。
【0012】
このような構成により、収容される要介助者の呼気が収容体外に漏洩するのを抑制可能となる。
【0013】
本発明の一態様である収容体において、閉塞部は、載置部と蓋部とを開閉させる開閉部と、収容室内における載置部と蓋部とが当接する領域の内側に配設される遮蔽壁をさらに備えてもよい。
【0014】
このような構成により、載置部と蓋部との当接箇所から収容室内の空気が漏洩するのを抑制可能となる。
【0015】
本発明の一態様である収容体において、遮蔽壁は、開閉部より収容室内側に配設され、開閉部に並行して構成されてもよい。
【0016】
このような構成により、載置部と蓋部との開閉箇所と収容室とを遮断可能となり、収容室内の空気の漏洩を良好に抑制できる。
【0017】
本発明の一態様である収容体において、遮蔽壁は、蓋部に連続して形成されてもよい。
【0018】
このような構成により、蓋部を載置部に当接させる際に、遮蔽壁が蓋部と載置部との当接領域より収容室内側を遮蔽することが可能となる。このような構成により、収容体を閉塞させる作業効率が高まる。このような構成により、要介助者を載置部に載置する際に、遮蔽壁が障害となるのを回避できる。
【0019】
本発明の一態様である収容体において、遮蔽壁は、載置部に連続して形成されてもよい。
【0020】
このような構成により、蓋部と載置部とが当接する際に、遮蔽壁が蓋部と載置部との当接領域より収容室内側を遮蔽することが可能となる。このような構成により、収容体を閉塞させる作業効率が高まる。
【0021】
本発明の一態様である収容体において、遮蔽壁は、開閉部より外側に配設されてもよい。
【0022】
このような構成により、開閉部を気体が通過しても、収容室外に気体が漏洩するのを抑制できる。
【0023】
本発明の一態様である収容体において、漏洩抑制手段は、載置部と蓋部とを圧着させる圧着手段であってもよい。
【0024】
このような構成により、載置部と蓋部との当接箇所に間隙が生じるのを良好に抑制可能となる。
【0025】
本発明の一態様である収容体において、蓋部の展張を抑制する絞り部を備えてもよい。
【0026】
このような構成により、収容体を搬送台などに固定させる際に、蓋部に帯やベルトを巻回させて搬送台に固定させることが可能となる。
【0027】
本発明の一態様である収容体において、絞り部は、要介助者の胴部に対応する領域に配設されてもよい。
【0028】
このような構成により、要介助者の頭部に対応する領域における蓋部の展張を抑制しないことから、要介助者の呼吸を良好に確保可能となる。
【0029】
本発明の一態様である収容体において、蓋部を支持する支持部をさらに備えてもよい。
【0030】
このような構成において、蓋部を展張させることにより、蓋部が要介助者に当接又は接近するのを抑制可能となる。このような構成により、収容室の形状を良好に保持することが可能となる。
【0031】
本発明の一態様である収容体において、支持部は、要介助者の頭部に対応する位置に配設されてもよい。
【0032】
このような構成により、蓋部が要介助者の頭部に当接又は接近するのを抑制可能となる。このような構成により、要介助者の頭部近傍に蓋部が当接又は接近するのを抑制して呼吸を妨げるのを抑制することが可能となる。
【0033】
本発明の一態様である収容体において、支持部は、蓋部における要介助者の頭部に対応する端部に配設されてもよい。
【0034】
このような構成により、蓋部を折り畳むことが容易となり、コンパクト化することが可能となる。
【0035】
本発明の一態様である収容体において、支持部は、載置部に回転自在に係止されてもよい。
【0036】
このような構成により、収容体を使用する際に、支持部を回転させて蓋部を支持して展張させることが可能となる。このような構成により、収容体の使用を終了する際に、支持部を載置部近傍に回転させて蓋部を萎ませ、折り畳むことが可能となる。
【0037】
本発明の一態様である収容体において、支持部は、人力により湾曲又は屈曲可能に構成されてもよい。
【0038】
このように可撓性を有する支持部を備えることにより、支持部を所望の形状に変形させて蓋部を展張させることが可能となる。このような構成により、支持部とともに蓋部を折り畳むことが可能となる。
【0039】
本発明の一態様である収容体において、支持部は、伸縮可能に構成されてもよい。
【0040】
このような構成により、収容体を折り畳む場合に、支持部を縮小させてコンパクトな状態で保管可能となる。
【0041】
本発明の一態様である収容体において、支持部は、載置部に対して着脱自在に係合するよう構成されてもよい。
【0042】
このような構成により、収容体は、支持部を取り外した状態で畳んで或いは巻いて保管されることが可能となる。
【0043】
本発明の一態様である収容体において、支持部は、蓋部に対して着脱自在に係合するよう構成されてもよい。
【0044】
このような構成により、収容体は、支持部を取り外した状態で畳んで或いは巻いて保管されることが可能となる。
【0045】
本発明の一態様である収容体において、載置部は、支持部を保持する受け部を備えてもよい。
【0046】
このような構成により、収容体は、支持部の位置が移動することを抑制可能となり、良好に支持部により蓋部を支持させることが可能となる。
【0047】
本発明の一態様である収容体において、受け部は、横倒れを抑制する台部をさらに備えてもよい。
【0048】
このような構成により、受け部に支持部が保持されている状態において、受け部は、支持部の移動を抑制し、良好に支持部に蓋部を支持させることが可能となる。
【0049】
本発明の一態様である収容体において、支持部を蓋部に対して固定可能な固定部をさらに備えてもよい。
【0050】
このような構成により、支持部が移動するのを抑制し、支持部により蓋部を良好に支持することが可能となる。
【0051】
本発明の一態様である収容体において、固定部は蓋部に形成されてもよい。
【0052】
このような構成により、支持部を蓋部に対して効率的に固定させることが可能となる。
【0053】
本発明の一態様である収容体において、固定部は、収容室の外側から蓋部と支持部とを挟持可能に構成されてもよい。
【0054】
このような構成により、支持部の蓋部に対する固定作業の効率性が高まる。
【0055】
本発明の一態様である収容体において、給気部は、フィルタを備える開口として形成されてもよい。
【0056】
このような構成により、給気部は、ウィルスや細菌、或いは塵芥などの微細浮遊物を捕集して清浄化した気体を収容室内に供給可能となる。
【0057】
本発明の一態様である収容体において、給気部は、収容室内に空気を供給する送風装置を備えるよう構成されてもよい。
【0058】
このような構成により、給気部は、ファンの回転により収容室外の空気を収容室内に効率的に供給可能となる。
【0059】
本発明の一態様である収容体において、排気部は、フィルタを備えてもよい。
【0060】
このような構成により、収容室内の空気を収容室外に排出する際に、要介助者の呼気に含まれる粒子を捕集可能となる。
【0061】
本発明の一態様である収容体において、給気部は、蓋部における要介助者の胴部および脚部の両方又はいずれかに対応する位置に配設されてもよい。
【0062】
このような構成により、給気部から供給される収容室外の空気が直接要介助者の頭部に当たるのを抑制することができる。また、このような構成により、乾燥した収容室外の空気が要介助者の鼻口に直接当たるのを抑制することができる。
【0063】
本発明の一態様である収容体は、係止対象物に係止可能な係止部をさらに備えてもよい。
【0064】
このような構成により、収容体が搬送台や寝台などに載置される際に、収容体が落下するのを抑制可能となる。
【0065】
本発明の一態様である収容体において、係止部は、係止対象物に巻回可能な帯状に構成されてもよい。
【0066】
このような構成により、確実に搬送台や寝台などに収容体を固定可能となる。
【0067】
本発明の一態様である収容体において、載置部は、要介助者の身体の形状に応じて変形可能に構成されてもよい。
【0068】
このような構成により、載置部が要介助者の身体形状にフィットして、横臥する間の苦痛を緩和することが可能となる。
【0069】
本発明の一態様である収容体において、載置部は、内部に空気を貯留可能な空気室を備えてもよい。
【0070】
このような構成により、載置部がクッションとなって横臥する要介助者の苦痛を緩和することが可能となる。
【0071】
本発明の一態様である収容体において、蓋部は、載置部に比べて薄く構成されてもよい。
【0072】
このような構成により、蓋部が自重により横臥する要介助者の方向に落ち込むのを抑制することが可能となる。
【0073】
本発明の一態様である収容装置は、上述の収容体と、収容体の給気部に接続する送風機とを備え、当該送風機は、収容体とともに移動可能に構成されてもよい。
【0074】
このような構成により、要介助者を目的地点まで搬送可能となる。
【0075】
本発明の一態様である収容装置において、上記送風機は、フィルタを備えてもよい。
【0076】
このような構成により、外気に含まれる浮遊物などの粒子を捕集し、浄化された空気を収容室内に送ることが可能となる。
【0077】
本発明の一態様である収容体において、給気部は導管を備えてもよい。
【0078】
このような構成により、給気部は送風機から送られる空気を、導管を経由して収容室内に送ることが可能となる。
【0079】
本発明の一態様である収容体は、載置部を支持する支持フレームをさらに備えてもよい。
【0080】
このような構成により、収容体に要介助者を横臥させた状態で搬送可能となる。
【0081】
本発明の一態様である、要介助者を収容可能な収容室を有する収容体において、要介助者を載置可能な載置部と、要介助者の上方を覆う蓋部と、前記載置部と前記蓋部とを係合させて前記収容室を閉塞可能な閉塞部と、前記収容室内に気体を供給可能な給気部と、前記収容室内から気体を排出する排気部と、前記蓋部を支持する支持部と、前記載置部に配置されるとともに、前記支持部の端部を収容可能な筒状に構成される受け部とを備え、前記支持部は、前記蓋部の角部に当接して前記蓋部を支持し、複数の前記受け部は、前記載置部の対向する長辺に沿って各々配置されるとともに、角部近傍に配置されてもよい。
【0082】
このような構成により、収容体は、支持部が蓋部の角部を支持するため、蓋部が要介助者の身体方向に落ち込むのを抑制可能となる。
【0083】
本発明の一態様である収容体において、前記支持部は、湾曲可能な線状に構成されるとともに、中央が前記蓋部の角部に当接してもよい。
【0084】
このような構成により、湾曲状態の支持部の中央が蓋部の角に当接するため、蓋部の角部を良好に展張可能となる。
【0085】
本発明の一態様である収容体において、前記支持部は、前記収容室内に配置されてもよい。
【0086】
このような構成により、蓋部を収容室内側から支持することが可能となる。
【0087】
本発明の一態様である収容体において、前記受け部は、側面視底部が頂部に比べて拡張して構成されてもよい。
【0088】
このような構成により、支持部を安定的に支えることが可能となり、蓋部が要介助者の身体側に落ち込むのを抑制可能となる。
【0089】
本発明の一態様である収容体において、前記受け部は、長辺が前記載置部の長手方向に沿って形成されてもよい。
【0090】
このような構成により、受け部が長手方向に沿って倒れるのを抑制可能となる。
【0091】
本発明の一態様である収容体は、前記蓋部に配置されるとともに、前記支持部を前記蓋部に対して固定可能な固定部をさらに備えてもよい。
【0092】
このような構成により、支持部により安定的に蓋部を支持することが可能となる。
【0093】
本発明の一態様である収容体において、前記固定部は、前記蓋部の角部に配置されてもよい。
【0094】
このような構成により、支持部を蓋部の角部に固定させることが可能となるため、蓋部の角部を良好に展張させることができる。
【0095】
本発明の一態様である収容体において、前記固定部は、前記収容室外に配置され、前記蓋部と前記支持部とを挟持してもよい。
【0096】
このような構成により、収容室を閉塞させた後に、固定部を収容体に装着させることが可能となる。
【0097】
本発明の一態様である収容体において、複数の前記受け部は、前記載置部の長手方向に沿った中心線を軸として互いに対称に配置されてもよい。
【0098】
このような構成により、支持部を収容体の長手方向に直交方向に配置させ、蓋部を支持させることが可能となる。
【0099】
本発明の一態様である収容体において、前記閉塞部は、前記載置部と前記蓋部とを、平面視隣り合う三辺において係合させてもよい。
【0100】
このような構成により、載置部と蓋部における隣り合う三辺を開閉させて、要介助者を収容室内に収容し、収容室外に退出させることが可能となる。
【0101】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、同一の構成部材に対しては同一の符号を付し、これに関する重複する説明は省略する。
【0102】
本発明における収容体は、対象物を収容可能な収容体を広く含む。本発明における収容体は、収容する対象物を限定するものではなく、例えば、人、動物などの生物、植物、その他いかなるものであっても収容可能である。第1実施形態では、要介助者を収容可能な収容体1を例示する。
【0103】
収容体1は、要介助者を載置可能な載置部2と、要介助者の上方を覆う蓋部3とを備える。収容体1は、収容室1aを備える。収容室1aは、載置部2と蓋部3とが閉塞されることにより形成される空間である。
【0104】
第1実施形態において例示する収容体1は、要介助者を収容室1a内に収容して、収容室1a内の空気を排気部12から排出させる。これにより、例えば、要介助者がウィルスに感染している場合に、要介助者が排出する呼気が飛散して他者に感染させるのを抑制可能となる。或いは、咳などにより要介助者の体液が飛散するのを良好に防止できる。
【0105】
上記の内容に限られず、収容体1は、例えば、気体や液体が飛散するのを抑制する必要がある対象物を収容可能であり、これらの対象物から出る気体や液体の飛散を好適に抑制する。
【0106】
載置部2と蓋部3とは、閉塞部4により閉塞状態又は開放状態のいずれかの状態に設定される。閉塞部4は、載置部2と蓋部3とを閉塞させる構成要素である。
【0107】
図1に示す例において、載置部2と蓋部3とは人力により折り畳み可能な樹脂等により一体形成される。載置部2と蓋部3とは、各々シート状に構成されてもよい。載置部2と蓋部3の厚さは、0.1ミリメートルから1ミリメートル程度に構成されてもよい。好ましくは、0.1ミリメートルから0.5ミリメートル程度に構成されてもよい。このような構成により、折り畳んだ状態の収容体1の厚さを抑制でき、コンパクトに保管可能となる。
【0108】
載置部2と蓋部3は、平面視矩形に構成される。載置部2と蓋部3とは、一辺において連続し、他の三辺において開閉可能となる。このような構成により、要介助者を載置部2に載置してから載置部2と蓋部3とを閉塞させるまでの作業の効率性を高めることが可能となる。
【0109】
これとは異なり、載置部2と蓋部3とは別体として構成されてもよい。載置部2と蓋部3とは、閉塞部4により閉塞可能である。このような構成により、載置部2と蓋部3とを夫々折り畳んで保管可能となるため、省スペース化に資する。
【0110】
閉塞部4は、載置部2と蓋部3とを開閉させる開閉部6と、空気の漏洩を抑制する遮蔽壁とを備える。遮蔽壁とは、収容室1aから収容室1a外に気体が漏洩するのを抑制する構成要素である。第1実施形態において、遮蔽壁の一例として遮蔽シート8を示す。
【0111】
開閉部6は、ファスナーやチャック、ボタンの他、係合することにより載置部2と蓋部3とを閉塞可能な部材であればよい。図1に示す例において、開閉部6は、載置部2と蓋部3の三辺において開閉可能である。
【0112】
収容体1は、収容室1a内に気体を供給する給気部10と、収容室1a内から気体を排出する排気部12とを備える。このような構成により、収容室1a内に新鮮な空気を供給可能となる。
【0113】
遮蔽シート8は、収容室1a内に配設される。遮蔽シート8は、可撓性を有する樹脂等により構成される。遮蔽シート8は、開閉部6より収容室1a内側に配設される。このような構成により、収容室1a内から気体が漏洩するのを抑制できる。
【0114】
給気部10は、ファンなどを駆動させて給気を行う公知の給気装置14に接続可能であり、収容室1a内に空気などを供給する。図1に示される例において、給気部10は蓋部3に形成される貫通孔に接続する管状に構成される。このような構成により、給気部10は、給気装置14から供給される空気などを収容室内に供給する。
【0115】
給気部10は、要介助者の頭部に対応する位置に配設されてもよい。図1に示される例では、給気部10は、要介助者が載置部2に載置された場合に、頭部に近い位置に配設される。このような構成により、収容室1a外から供給される空気を要介助者が吸い易くなる。
【0116】
図1の例とは異なり、給気部10は、要介助者の頭部から比較的離れた位置、例えば要介助者の胴部や脚部に対応する位置に配設されてもよい。このような構成により、給気部10から供給される収容室1a外の空気が直接に要介助者の頭部に当たるのを抑制でき、例えば、収容室1a外から供給される乾燥した空気を要介助者が直接吸い込むのを回避可能となる。
【0117】
図1に示される例において、排気部12は、蓋部3に形成される貫通孔に接続する管状に構成される。排気部12は、HEPAフィルタやULPAフィルタなど公知のフィルタ17を備えてもよい。このような構成により、収容室1a内の空気を収容室1a外に排出する際に、空気中に含まれる粒子を捕集可能となる。
【0118】
排気部12は、空気を吸引可能な排気装置16に接続可能である。排気装置16は、HEPAフィルタやULPAフィルタなど公知のフィルタ17を備えてもよい。
【0119】
排気部12に備えられるフィルタ17は、例えば銅繊維など殺菌作用を有する素材により構成されてもよい。フィルタ17は、酵素による殺菌或いは溶菌可能な素材により構成されてもよい。このような構成により、収容室1a内の気体に含まれるウィルスや細菌を外部に排出されるのを効率的に抑制できる。
【0120】
蓋部3と載置部2とが閉塞された状態において、給気部10から空気が供給されると、収容室1a内に空気が貯留される。蓋部3は、収容室1a内に空気が貯留されると外方に向かって展張される。このような構成により、収容室1a内に要介助者を好適に収容する空間が形成される。
【0121】
第1実施形態において、収容体1は、蓋部3を支持する支持部20を備える。このような構成において、蓋部3を展張させることにより、蓋部3が落ち込んで要介助者に接近するのを抑制可能となる。このような構成により、収容室1a内の空間を良好に保持可能となる。第1実施形態において、支持部20は、収容室1a内に配置される。支持部20は、蓋部3を下方から支持する。
【0122】
第1実施形態に例示される支持部20は、湾曲可能なロッド状に構成されてもよい。支持部20は、可撓性を有するアーム状に構成されてもよい。なお、以下に説明される各実施形態において、これと相違する説明がなされない限り、各構成要素は互いに共通する。
【0123】
図1に示される例において、支持部20は、蓋部3における要介助者の頭部に対応する領域を支持する。このような構成により、蓋部3が落ち込んで要介助者の頭部に接近するのを抑制可能となる。また、頭部に蓋部3が接近することにより要介助者の呼吸を妨げるのを回避できる。図1に示される例において、支持部20は、湾曲した状態で収容室1a内に配置される。
【0124】
支持部20は載置部2に回転自在に係止されてもよい。このような構成により、収容体1を使用する際に、支持部20を回転させて蓋部3を支持して展張させることが可能となる。このような構成により、収容体1の使用を終了する際に、支持部20を載置部2近傍に回転させて蓋部3を萎ませ、折り畳むことが可能となる。
【0125】
支持部20は、人力により折り畳み可能な素材により構成されてもよい。このような構成により、収容体1を折り畳む際に支持部20を折り畳んでコンパクトにして保管することができる。
【0126】
支持部20は、載置部2に着脱自在に構成されてもよい。一例として、支持部20の端部は、載置部2の長辺端部に当接して保持されてもよい。このような構成により、支持部20を載置部2から取り外した状態にして、収容体1をコンパクトに折り畳むことが可能となる。
【0127】
支持部20は、蓋部3に当接して構成されてもよい。支持部20は、蓋部3に一体に形成されてもよい。このような構成により、蓋部3を要介助者の上方に被せる場合に、支持部20を蓋部3に当接させて蓋部3を展張させる作業を行う必要がないため、収容作業の効率性が高まる。
【0128】
第1実施形態において、収容体1は、搬送台や寝台等の対象物に係止可能な係止部18を備える。係止部18は、係止対象物に収容体1を係止する構成要素である。図1に示される例において、係止部18は、載置部2の端部付近に形成される。
【0129】
係止部18は、例えば搬送台や寝台等の対象物に係止することにより、収容体1が落下したり移動したりするのを抑制する。一例として、係止部18は、対象物に結び付け、或いは巻回することが可能な紐により構成されてもよいし、掛止可能な鉤状に構成されてもよい。
【0130】
図2は、第1実施形態における収容体1の構成の一例を示す図である。図2(a)は、収容体1における支持部20近傍を拡大表示した図である。支持部20は、側面視要介助者の肩部近傍に端部が配置されてもよい。このような構成により、要介助者が収容室1a内で動作する際に、支持部20に身体が当たるのを回避可能となる。
【0131】
好ましくは、支持部20は、側面視要介助者の肩部より頭部側に端部を有してもよい。このような構成により、要介助者が収容室1a内で腕を動作させる際に、支持部20に腕が当たるのを回避可能となる。
【0132】
図2(a)に示されるように、支持部20は、側面視要介助者の肩部近傍に端部を有する。支持部20は、側面視要介助者の肩部近傍から頭部方向に伸び、要介助者の頭部周囲を囲むように湾曲して、要介助者の肩部近傍に他端部を有する。このような構成により、蓋部3が要介助者の顔面に落ち込んでくることを良好に抑制可能となる。
【0133】
図2(b)は、図2(a)に示される例とは異なる支持部20の構成の一例を示したものである。支持部20は、第1支持部20a(20)と、第1支持部20a(20)より要介助者の頭部側に配設される第2支持部20b(20)とを備えてもよい。このような構成により、蓋部3が要介助者の顔面に落ち込んでくるのを良好に抑制可能となる。
【0134】
第1支持部20a(20)は、要介助者が収容された場合に、肩部近傍に端部を有する。第1支持部20a(20)は、要介助者の頭部上方に伸び、要介助者の頭部を囲むように湾曲する。
【0135】
第2支持部20b(20)は、側面視第1支持部20a(20)より要介助者の頭部側に端部を有する。第2支持部20b(20)は、第1支持部20a(20)より要介助者の頭部上方を囲むように湾曲する。
【0136】
第2支持部20b(20)は、第1支持部20a(20)より短く構成されてもよい。このような構成により、第2支持部20b(20)の端部を中心に回転させて、第2支持部20b(20)を第1支持部20a(20)の内側に配置することが可能となる。このような構成により、収容体1が使用されていない状態において、支持部20が嵩張るのを抑制可能となる。
【0137】
図3は、第1実施形態における収容体1の構成の一例を示す図である。図3は、閉塞部4等の構成の一例を示す拡大された図である。閉塞部4は、載置部2と蓋部3とを開閉させる開閉部6と、遮蔽シート8とを備える。開閉部6により載置部2と蓋部3とが閉塞されると、載置部2と蓋部3とにより収容室1aが形成される。
【0138】
遮蔽シート8は、開閉部6より収容室1aの内側に配設される。図3に示される例において、遮蔽シート8は、収容室1aと開閉部6との間を遮断する。開閉部6が閉塞されている状態において、収容室1a内の空気は、遮蔽シート8により遮断されるため、開閉部6を通って外部への漏洩を抑制される。このような構成より、収容室1a内の気体が外部に流出するのを抑制し、要介助者が保有するウィルスなどが収容室1a外に拡散されるのを抑制可能となる。
【0139】
遮蔽シート8は、開閉部6を覆って収容室1a内に配設される。このような構成により、収容室1aと開閉部6とを良好に遮断可能となる。
【0140】
図4は、第1実施形態における収容体1の構成の一例を示す図である。図4は、収容体1の構成の一例を示す断面図である。図4に示される例において、遮蔽シート8は、一端が蓋部3に当接するとともに、他端部が載置部2に当接する。このような構成により、遮蔽シート8が開閉部6より収容室1aの内側に配設される。
【0141】
遮蔽シート8は、蓋部3に一体形成されるなど、連続して形成されてもよい。このような構成により、載置部2と蓋部3とを閉塞させる場合に、遮蔽シート8が開閉部6より収容室1aの内側を良好に遮蔽可能となる。
【0142】
このような構成により、ユーザーが収容体1を閉塞させる際に、遮蔽シート8を開閉部6より収容室1a内側に配設させた後に、開閉部6を閉塞させるという作業が不要となる。すなわち、蓋部3を載置部2に接近させて開閉部6を閉塞させることにより、遮蔽シート8が収容室1a内に配設されて収容室1aが形成される。そのため、要介助者を収容体1に収容する作業効率が高まる。
【0143】
上述したものとは異なり、遮蔽シート8は、載置部2に一体形成されるなど、連続して形成されてもよい。このような構成により、遮蔽シート8を蓋部3の内側に入れて開閉部6を閉塞させることにより、収容室1aと開閉部6とを遮蔽シート8により遮断可能となる。そのため、要介助者を収容体1に収容する作業効率が高まる。
【0144】
蓋部3は、載置部2に比べて薄く構成されてもよい。図4の断面図に示される例において、蓋部3の厚さは、載置部2の厚さより薄く構成される。このような構成により、蓋部3が自重により要介助者の方に落ち込むのを抑制することができる。一例として、蓋部3は、0.1ミリメートルから0.3ミリメートル程度に構成されてもよい。載置部2は、0.1ミリメートルから0.5ミリメートル程度に構成されてもよい。
【0145】
これとは異なり、蓋部3は、載置部2に比べて厚く構成されてもよい。このような構成により、蓋部3の強度を高めることが可能となる。
【0146】
図5は、第1実施形態における収容体1の構成の一例を示す図である。図5は、収容体1における給気部10の構成の一例を示す拡大図である。給気部10は、管状に構成される。給気部10は、蓋部3に形成される貫通孔に接続する。
【0147】
給気部10は、管が蓋部3に対して斜めに接続してもよい。このような構成により、給気部10から供給される空気は、管の延伸方向にある蓋部3の面に当たってから収容室1a内に循環される。すなわち、給気部10から供給される空気が要介助者の呼吸器に直接に届くのではなく、蓋部3の面に当たって収容室1a内を循環した空気が要介助者の呼吸器に届く。例えば収容室1a外の空気が乾燥している場合に、このような乾燥した空気が要介助者の呼吸器に直接届くのを回避することができる。
【0148】
給気部10は、蓋部3の端部近傍に接続してもよい。このような構成により、収容室1a内に供給される空気は、まず蓋部3の一面に当たってから収容室1a内に循環される。
【0149】
図5に示される例とは異なり、給気部10は、蓋部3に対して略直角に接続してもよい。このような構成により、給気部10から収容室1a内に供給される空気は、蓋部3において給気部10が形成される面に対向する面に当たる。これにより、収容室1a外から空気が蓋部3に当たることにより、蓋部3の展張を促進することが可能となる。
【0150】
図6は、第1実施形態における収容体1の構成の一例を示す図である。図6は、運搬シート19を備える場合を示したものである。
【0151】
運搬シート19は、載置部2の下方に配設されるシートである。運搬シート19は、樹脂、布等により形成されるマットシートであってもよい。このような構成により、収容体1に要介助者を収容した状態で搬送可能となる。
【0152】
運搬シート19は、把持部を備えてもよい。運搬シート19の把持部を運搬者が把持することにより、収容体1を落下させる危険性を低減させることができる。
【0153】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態において、収容体1は、載置部2と蓋部3とを圧着させる構成を備える。
【0154】
図7は、第2実施形態における収容体1の構成の一例を示す図である。閉塞部4は、圧着部22とロック部24とを備える。圧着部22は、載置部2に形成される第1圧着部22a(22)と、蓋部3において第1圧着部22a(22)に対応する位置に形成される第2圧着部22b(22)とをさらに備える。
【0155】
圧着部22は、載置部2と蓋部3とを互いに圧着させることにより、収容室1aを外部から遮蔽する構成要素である。図7に示される例において、第1圧着部22a(22)は、載置部2の端部に形成される。第2圧着部22b(22)は、蓋部3の端部に形成され、第1圧着部22a(22)に対応する位置に形成される。
【0156】
第1圧着部22a(22)と第2圧着部22b(22)とは、互いに圧着することにより、収容室1a内の気体が外部に漏洩するのを抑制する。圧着部22は、弾性を有する樹脂等により構成されてもよい。
【0157】
第1圧着部22a(22)と第2圧着部22b(22)とは、圧着する際に互いを押圧し合う。このような構成により、載置部2と蓋部3との間に隙間が生じるのを抑制可能となる。第1圧着部22a(22)および第2圧着部22b(22)の両者又はいずれかは、圧着領域に粘着部材を備えてもよい。
【0158】
ロック部24は、第1圧着部22a(22)と第2圧着部22b(22)との圧着状態を保持する構成要素である。このような構成により、載置部2と蓋部3とが閉塞された状態を良好に保持可能となる。
【0159】
図7に示すように、ロック部24は、第2圧着部22b(22)に形成され、第1圧着部22a(22)と第2圧着部22b(22)とが圧着する状態において、第1圧着部22a(22)に係合してもよい。
【0160】
図7に示される例とは異なり、ロック部24は、第1圧着部22a(22)と第2圧着部22b(22)とが圧着する状態において、第1圧着部22a(22)および第2圧着部22b(22)を挟持する構成を備えてもよい。
【0161】
さらに図7に示される例とは異なり、閉塞部4は、ロック部24を備えなくともよい。
【0162】
第2実施形態において、載置部2と蓋部3とは、少なくとも一辺において連続してもよい。或いは、載置部2と蓋部3とは、当接し合う一辺において回転自在に係合してもよい。
【0163】
蓋部3は、支持部20を備える。蓋部3は、支持部20により展張された状態を維持可能である。載置部2に要介助者が載置されると、ユーザーは、支持部20により展張された蓋部3を載置部2に近接させる。
【0164】
載置部2に形成される第1圧着部22a(22)と、蓋部3に形成される第2圧着部22b(22)とが圧着されると、載置部2と蓋部3とが閉塞されて、収容室1aが形成される。ユーザーは、ロック部24により第1圧着部22a(22)と第2圧着部22b(22)との圧着状態を良好に保持可能である。
【0165】
収容体1から要介助者を搬出する場合には、ロック部24を解除して第1圧着部22a(22)と第2圧着部22b(22)との圧着状態を解除可能にする。ユーザーは、蓋部3を上方に移動させて、第1圧着部22a(22)と第2圧着部22bとを離隔させると、収容室1a内にいた要介助者を収容室1a外に搬出することが可能となる。
【0166】
第2実施形態において、支持部20により展張された蓋部3を載置部2に当接させ、圧着部22により載置部2と蓋部3とを圧着させることにより、外部から遮断された収容室1aを効率的に形成することが可能である。
【0167】
第2実施形態において、第1圧着部22a(22)と第2圧着部22b(22)とを圧着させることにより、収容室1a内の気体が外部に漏洩するのを抑制することが可能である。さらに、ロック部24により第1圧着部22a(22)と第2圧着部22b(22)との圧着状態を良好に保持可能である。
【0168】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を説明する。第3実施形態において、収容体1は、絞り部30を備える。
【0169】
図8は、第3実施形態における収容体1の構成の一例を示す図である。絞り部30は、蓋部3の展張を抑制する構成要素である。絞り部30を備えることにより、収容体1を搬送台や寝台などに固定させる際に、絞り部30の上からベルトや帯などの固定具(図示せず)を巻回させて固定させることが可能になる。絞り部30は、蓋部3の外面に当接して構成されてもよい。
【0170】
図8に示される例において、絞り部30は、収容室1a内に横臥する要介助者の胴部に対応する位置に配設される。支持部20は、要介助者の頭部に対応する位置に形成され、蓋部3を展張させる。このような構成により、絞り部30の上からベルトや帯などの固定具を巻回させて収容体1を固定させる。このような構成により、蓋部3における要介助者の頭部に対応する領域は支持部20により展張され、要介助者の呼吸を良好に確保可能となる。
【0171】
図9は、第3実施形態における収容体1の構成の一例を示す図である。図9(a)は、収容体1の側面図の一例である。絞り部30は、蓋部3の外面に当接する。このような構成により、絞り部30を蓋部3の外面から当接させることにより、簡便に蓋部3の展張を抑制可能となる。
【0172】
蓋部3は、絞り部30を備えてもよい。図9(b)の例に示すように、蓋部3において絞り部30が形成されてもよい。一例として、折り畳み可能な樹脂等により構成される蓋部3は、樹脂を収縮させて形成される絞り部30を備えてもよい。このような構成により、絞り部30を含む蓋部3を折り畳んで収容することが可能となる。
【0173】
絞り部30は、伸縮可能に構成されてもよい。一例として、図9(b)に示す絞り部30は、弾性体を織り込んで構成され、伸縮可能であってもよい。ユーザーが絞り部30による絞り度合いを調整できてもよい。このような構成により、要介助者の身体のサイズに応じて絞り部30による絞り度合いを調整可能となる。
【0174】
図10は、第3実施形態における収容体1の構成の一例を示す図である。図10において、収容体1は寝台100の上に載置される場合の一例を示す。図10に示される例において、係止部18は帯状に構成される。
【0175】
係止部18は、寝台100に巻回可能な長さを備える。係止部18は、寝台100に巻回されるとともに、蓋部3における絞り部30が形成される領域に巻回される。このような構成により、収容体1は、寝台100からの脱落を良好に抑制可能となる。このような構成により、絞り部30の上方から係止部18を当接させることにより、蓋部3が展張して膨らむのを抑制しながら簡便に係止部18を巻回可能となる。
【0176】
図10において、支持部20は、蓋部3における要介助者の頭部に対応する領域を支持する。これにより、係止部18が蓋部3の上方から巻回されている場合において、要介助者の頭部上方の蓋部3を良好に展張させ、要介助者の呼吸を良好に確保できる。
【0177】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態を説明する。第4実施形態において、収容体1は、載置部2を支持する支持フレーム35を備える。このような構成により、収容室1a内に要介助者を収容した状態で移動可能となる。
【0178】
図11は、第4実施形態における収容体1の構成の一例を示す図である。支持フレーム35は、載置部2の側方に配設される。支持フレーム35は、載置部2に当接するとともに、載置部2を支持する。
【0179】
支持フレーム35は、載置部2の下方に配設されてもよい。支持フレーム35は、載置部2を下方から支持してもよい。或いは、支持フレーム35は、載置部2の上方に配設されてもよい。支持フレーム35は、載置部2の下方又は側方を支持するアームなどを備えてもよい。
【0180】
支持フレーム35は、把持可能に構成される。図11に示される例において、支持フレーム35は、要介助者の頭部側と脚部側とを把持可能に構成される。このような構成により、要介助者を収容室1a内に収容した状態で移動可能となる。
【0181】
支持フレーム35は、載置部2に一体形成されるなど連続して形成されてもよい。或いは、支持フレーム35は、載置部2に着脱自在に係合してもよい。
【0182】
支持フレーム35は、給気装置14を支持してもよい。このような構成により、給気装置14を駆動させて収容室1a内に空気の供給を継続させながら移動可能となる。
【0183】
支持フレーム35は、排気装置16を支持してもよい。このような構成により、排気装置16を駆動させて収容室1a内の空気の排出を継続させながら移動可能となる。
【0184】
給気装置14は、搬送者の身体により支持可能に構成されてもよい。一例として、給気装置14は、搬送者に吊架可能なベルトを備えてもよい。このような構成により、給気装置14を搬送者が簡便に運搬可能となる。
【0185】
排気装置16は、搬送者の身体により支持可能に構成されてもよい。一例として、排気装置16は、搬送者に吊架可能なベルトを備えてもよい。このような構成により、排気装置16を搬送者が簡便に運搬可能となる。
【0186】
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態を説明する。第5実施形態において、給気部10は、フィルタを備える。
【0187】
図12は、第5実施形態における収容体1の構成の一例を示す図である。給気部10は、蓋部3の側面において貫通孔として構成される。給気部10は、HEPAフィルタやULPAフィルタなど公知のフィルタを貫通孔内に配設してもよい。このような構成により、外気からウィルスや花粉など微細浮遊物を捕集し、清浄化された気体を収容室1a内に供給可能となる。
【0188】
第5実施形態において、給気部10は、給気装置14に接続されなくともよい。第5実施形態において、給気部10を通過して収容室1a内に外気が流入する。排気部12は、排気装置16(図示せず)に接続されてもよい。このように、給気部10が給気装置14を備えないことにより、排気部12から排気されて収容室1a内が負圧になると、給気部10から外気が流入する。このような構成により、収容室1a内への気体の供給量が過多となるのを抑制可能となる。
【0189】
第5実施形態において、支持部20は、載置部2に対して着脱自在に構成されてもよい。図12に示される例において、載置部2は、支持部20を保持する受け部40を備える。
【0190】
受け部40は、載置部2の長辺に形成される。受け部40は、支持部20の端部と当接して、支持部20を保持する。このような構成により、支持部20を受け部40から取り外した上で、収容体1をコンパクトに折り畳むことが可能となる。
【0191】
支持部20は、収容室1a内に配置されてもよい。支持部20は、蓋部3の収容室1a側の面に当接して、蓋部3を支持する。或いはこれとは異なり、支持部20は、収容室1aの外側に配置されてもよい。この場合、支持部20は、収容室1aの外側の蓋部3に当接して、蓋部3を支持する。
【0192】
また、上述した例とは異なり、蓋部3は、支持部20を保持する受け部40を備えてもよい。受け部40は、蓋部3の長辺に形成されてもよい。受け部40は、支持部20の端部と当接して、支持部20を保持可能である。このような構成により、収容室1a内に要介助者を収容するより先に、支持部20を受け部40に当接させて配設することが可能となる。
【0193】
図12に示される例において、支持部20は、人力により撓ませることが可能な素材により構成されてもよい。ユーザーは、支持部20を撓ませ、支持部20の端部を受け部40に当接させて収容体1に装着させることが可能となる。
【0194】
ユーザーは、蓋部3の収容室1a内側に支持部20を配設して、支持部20により蓋部3を支持させる。このような構成により、要介助者が収容室1a内に収容されている状態において、蓋部3が要介助者の身体側に落ち込むのを抑制可能となる。
【0195】
受け部40は、横倒れ抑制手段を備えてもよい。図13は、第5実施形態における受け部40の構成の一例を示す図である。図13(a)に示される例において、受け部40は、有底の円筒状に構成される。
【0196】
受け部40は、上面が開口する中空構造を有する。受け部40は、開口から支持部20の端部を挿入可能である。開口から挿入された支持部20の端部は、受け部40の底部に当接して保持される。
【0197】
受け部40は、側面視底部が頂部に比べて拡張して構成されてもよい。このような構成により、受け部40が倒れるのを抑制可能となる。
【0198】
受け部40は、下面が載置部2に当接する。図13(a)に示される例において、受け部40は、横倒れを抑制する台部42をさらに備える。台部42は、受け部40の底部周縁に配設され、受け部40の外側に向けて突出して構成される。このような構成により、受け部40が横倒れするのを抑制し、支持部20により良好に蓋部3を支持させることが可能となる。
【0199】
受け部40は、受け部40の平面視中心部を挟んで対向する一対の台部42を備えてもよい。一対の台部42は、載置部2の長辺に略平行に配設されてもよい。このような構成により、受け部40は、支持部20が載置部2の長辺方向に横倒れするのを良好に抑制可能となる。
【0200】
図13(b)に示される例において、受け部40は、底部に向かって漸次拡張する側面視台形状に構成される。受け部40は、支持部20の端部を挿入可能な開口を有する。開口は受け部40の上面に形成され、有底の筒状に受け部40内に入り込んで形成される。このような構成により、受け部40は、支持部20が横倒れするのを良好に抑制可能である。
【0201】
第5実施形態において、支持部20は、伸縮可能に構成されてもよい。図14は、第5実施形態における支持部20の構成の一例を示す図である。図14に示される例において、支持部20は、中空領域を有する基部20e(20)と、基部20e(20)の中空領域内に収容可能な延伸部20f(20)により構成されてもよい。
【0202】
基部20e(20)は、延伸部20f(20)を収容可能な中空領域を備える。延伸部20f(20)は、基部20e(20)の中空領域内に出し入れ可能に構成される。図14に示される例において、延伸部20f(20)は、基部20e(20)の長さ方向に中空領域内を摺動して基部20e(20)の外方向に延伸可能である。
【0203】
ユーザーは、基部20e(20)から延伸部20f(20)を所定長さまで延伸させ、延伸させた位置において延伸部20f(20)を公知の固定手段により固定可能である。このような構成により、支持部20は伸縮可能となるため、収容体1を使用していない状態において延伸部20f(20)を基部20e(20)内に収容してコンパクトに保管可能である。
【0204】
第5実施形態において、支持部20を蓋部3に対して固定させる固定部44をさらに備えてもよい。図15は、第5実施形態における収容体1の構成の一例を示す図である。図15に示される例において、固定部44は、蓋部3の上面の所定位置に配置される。固定部44は、蓋部3に一体形成されてもよい。このような構成により、固定部44は、支持部20を蓋部3に対して固定させ、蓋部3を支持させることが可能となる。
【0205】
図15(a)に示される例において、固定部44は、帯状に構成される。固定部44は、蓋部3の収容室1a側に配設され、一端が蓋部3と一体形成される。固定部44は、支持部20に巻回可能に構成される。このような構成により、ユーザーは、固定部44により支持部20を容易に固定させることが可能となる。
【0206】
図15(b)に示される例において、支持部20は、固定部44を巻回されることにより、蓋部3に固定される。上述のように、固定部44は一端が蓋部3と一体形成されることから、固定部44を巻回された状態で、支持部20は、配置位置の移動を抑制される。このような構成により、支持部20は、所定位置において蓋部3を良好に支持することが可能となる。
【0207】
図15に示される例とは異なり、固定部44は、蓋部3における収容室1aの外側に配設されてもよい。支持部20が蓋部3における収容室1aの外側に配設される場合、固定部44は、収容室1aの外側において支持部20を蓋部3に固定させることが可能となる。
【0208】
あるいは、固定部44は、蓋部3における収容室1aの外側に配設され、収容室1aの内側に配設される支持部20を、蓋部3に対して固定させてもよい。このような構成により、支持部20を収容室1a内に配置した後に、蓋部3の外側から蓋部3に対して固定させることが可能となる。
【0209】
固定部44は、クリップなど挟持具として構成されてもよい。一例として、固定部44は、収容室1a内において蓋部3を支持する支持部20と、支持部20に当接する蓋部3とを挟持してもよい。
【0210】
このような構成により、固定部44は、収容室1aの外側から蓋部3と支持部20とを挟持することにより、容易に支持部20を蓋部3に対して固定させることが可能となる。これにより、収容体1の組み立て作業の効率性が高まるのである。
【0211】
図15に示される例とは異なり、固定部44は、支持部20を挿通可能な貫通孔を備えてもよい。このような構成により、支持部20を固定部44に挿通させることにより、支持部20を蓋部3に簡便に固定させることが可能となる。
【0212】
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態を説明する。第6実施形態において、支持部20は、蓋部3の短辺の端部に配設される。
【0213】
図16は、第6実施形態における収容体1の構成の一例を示す図である。支持部20は、蓋部3における短辺に配設される。支持部20は、蓋部3における短辺に沿って配設されてもよい。図16に示される例において、支持部20は、蓋部3における短辺で形成される面の周縁に配設される。このような構成により、要介助者が収容室1a内に収容される場合に、支持部20は、要介助者の頭部周辺と足部周辺の蓋部3を支持する。これにより、蓋部3が要介助者の頭部に落ち込んだり、足部に落ち込んだりするのを良好に抑制可能となる。
【0214】
支持部20は、蓋部3における給気部10が形成される面と排気部12が形成される面のそれぞれに配設されてもよい。このような構成により、支持部20は、蓋部3を支持することにより、蓋部3が落ち込んで給気部10と排気部12とを閉塞又は通気困難にするのを防止することが可能となる。
【0215】
上述したものとは異なり、支持部20は、載置部2に固定されてもよい。好ましくは、支持部20は、載置部2における短辺に固定されてもよい。このような構成により、収容室1a内に要介助者を収容すると、支持部20を覆うように蓋部3を載置部2の上方に覆い被せて、要介助者を収容室1a内に収容可能となる。
【0216】
第6実施形態において、閉塞部4は、要介助者の上半身側に対応する載置部2と蓋部3とを閉塞させるよう構成されてもよい。図16に示される例において、閉塞部4は、要介助者の頭部側の短辺を含む3つの辺に形成される。
【0217】
要介助者の足部側に対応する載置部2と蓋部3とは一体形成されるため、常時閉塞されており、閉塞部4により閉塞又は開放を切り換える構成を有しない。要介助者を収容室1a内に収容する場合に、要介助者の上半身に対応する蓋部3を開放して要介助者の足部から載置部2に滑り込ませ、要介助者が載置部2に横臥した後に、閉塞部4を閉塞させることにより、要介助者を収容室1a内に収容可能となる。
【0218】
第6実施形態において、固定部44は、支持部20を蓋部3に対して固定させてもよい。固定部44は、収容室1aの外側から支持部20と蓋部3とを挟持してもよい。固定部44は、収容室1a内に配設され、支持部20を蓋部3に固定させてもよい。
【0219】
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態を説明する。第7実施形態に示される収容体1において、支持部20は、蓋部3の角部に当接して蓋部3を支持可能に構成される。
【0220】
図17は、第7実施形態における収容体1の構成の一例を示す図である。支持部20は、収容室1a内に複数配置される。支持部20は、各々湾曲した状態で収容室1a内に配置される。複数の支持部20のうち一の支持部20は、蓋部3の角部に当接可能に配置される。
【0221】
受け部40は、載置部2の長辺に沿って配置される。受け部40は、支持部20の端部を収容可能に構成される。図17に示される例において、支持部20は、載置部2の長辺に沿って配置される受け部40に先端部が収容される。
【0222】
図17に示される例において、支持部20は、湾曲して収容室1a内に配置される。支持部20は、蓋部3の角部に当接する。支持部20は、湾曲した状態において、中央が蓋部3の角部に当接してもよい。
【0223】
このような構成により、支持部20は、蓋部3のコーナー部分を十分に展張させることが可能となる。このような構成により、支持部20は、蓋部3の角部が要介助者の身体側に落ち込むのを抑制可能となる。
【0224】
第7実施形態において、閉塞部4は、載置部2と蓋部3とを係合可能に構成される。一例として、閉塞部4はファスナーにより構成されてもよい。図17に示される例において、閉塞部4は、載置部2と蓋部3とを、平面視隣り合う三辺において係合させてもよい。このような構成により、要介助者の収容室1aへの進入および退出が容易化される。
【0225】
第7実施形態において、収容体1は、支持部20を蓋部3に固定可能な固定部44を備える。固定部44は、蓋部3に配置される。
【0226】
図17に示される例において、固定部44は、収容室1a外に配置される。このような構成により、要介助者を収容室1a内に収容し、収容室1aを閉塞した後に、固定部44により支持部20を蓋部3に固定させることが可能となる。これとは異なり、固定部44は、収容室1a内に配置されてもよい。
【0227】
図17に示される例において、固定部44は、蓋部3の角部に配置されてもよい。このような構成により、固定部44により支持部20を蓋部3の角部に固定可能となるため、支持部20をして良好に蓋部3の角部を支持させることが可能となる。
【0228】
固定部44は、蓋部3と支持部20とを挟持可能に構成されてもよい。一例として、固定部44は、ピンチ状或いはクリップ状に構成されてもよい。
【0229】
図18は、第7実施形態における収容体1の構成の一例を示す図である。図18(a)において、収容体1の側面図の一例を示す。図18(b)において、収容体1の平面図の一例を示す。
【0230】
図18に示される例において、支持部20は、端部が載置部2の長辺における端部近傍に配設される。支持部20の先端部は、載置部2の短辺から離間して配設されてもよい。支持部20は、湾曲して配置されるとともに、中央が蓋部3の角部に当接する。図18(a)に示される例において、支持部20は、長辺側面から見て外方向に傾斜して蓋部3の角部に当接する。このような構成により、支持部20が外方向に張り出すため、蓋部3の角部を良好に展張させることが可能となる。
【0231】
支持部20は、長手方向において上方が外方向に傾斜して蓋部3の角部に当接してもよい。このような構成により、支持部20が外方向に張り出すため、蓋部3の角部を良好に展張させることが可能となる。
【0232】
図18に示される例において、支持部20は、収容室1a内に複数配置される。蓋部3の角部から遠い位置に配置される複数の支持部20は、互いに平行に配置されてもよい。このような構成により、複数の支持部20により蓋部3をバランス良く支持可能となる。
【0233】
支持部20は、両端が各々受け部40に収容される。図18に示される例において、支持部20は、収容室1aに湾曲して配置される。このような構成によると、支持部20が湾曲前の状態に復帰しようとする力によって、蓋部3を良好に展張させることが可能となる。このような構成により、収容室1a内に、人体の形状に対応した空間が形成されるため、要介助者を良好に収容可能となる。
【0234】
図18(b)に示される例において、蓋部3の角部に当接する支持部20は、湾曲した状態において、中央が角部に当接する。支持部20は、やや長手方向において外方向に膨らんで湾曲する。このような構成により、支持部20による湾曲前の状態に復帰しようとする力が蓋部3の角部の方向に作用し得るため、蓋部3の角部が良好に展張され得る。
【0235】
図19は、第7実施形態における収容体1の構成の一例を示す図である。図19には、受け部40の配置態様の一例が示される。
【0236】
図19に示される例において、受け部40は、対向する長辺に沿って複数配置される。受け部40は、載置部2の角部近傍に配置されてもよい。受け部40は、載置部2の長手方向における端部から離間して配置されてもよい。受け部40は、載置部2の長手方向における端部近傍に配置されてもよい。このような構成により、支持部20の先端部を載置部2の長手方向における端部から離間させることが可能となる。
【0237】
受け部40は、第5実施形態において説明した態様に構成されてもよい。図19に示される例において、受け部40は、長辺が載置部2の長手方向に沿って形成されてもよい。受け部40は、長辺が載置部2の長辺に略平行に配置されてもよい。このような構成により、受け部40が長手方向に倒れるのを抑制し、支持部20をして蓋部3を良好に支持させることが可能となる。
【0238】
図19に示される例において、複数の受け部40は、載置部2の長手方向における中心線Lを軸として、互いに対称に配置されてもよい。このような構成により、支持部20が載置部2の中心線Lに対して直交方向に配置可能となる。
【0239】
(変形例)
上記各実施形態において、給気部10は蓋部3に形成される場合を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、給気部10は載置部2に形成されてもよい。
【0240】
また、上記実施形態において、排気部12は蓋部3に形成される場合を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、排気部12は蓋部3に形成されてもよい。
【0241】
上記各実施形態において、閉塞部4は、ファスナーにより構成されてもよい。
【0242】
上記各実施形態における各構成は、本発明が奏する作用効果を阻害しない限り、互いに置換可能である。
【符号の説明】
【0243】
1 収容体
1a 収容室
2 載置部
3 蓋部
4 閉塞部
8 遮蔽シート(遮蔽壁)
10 給気部
12 排気部
18 係止部(係止手段)
20 支持部
30 絞り部
35 支持フレーム
40 受け部
44 固定部
L 中心線

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19