(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-19
(45)【発行日】2023-07-27
(54)【発明の名称】NDフィルタユニット、レンズ鏡筒、及び撮像装置。
(51)【国際特許分類】
G03B 11/00 20210101AFI20230720BHJP
G02B 7/02 20210101ALI20230720BHJP
G03B 17/02 20210101ALI20230720BHJP
G02B 5/00 20060101ALI20230720BHJP
G02B 7/00 20210101ALI20230720BHJP
【FI】
G03B11/00
G02B7/02 E
G03B17/02
G02B5/00 A
G02B7/00 G
(21)【出願番号】P 2019030137
(22)【出願日】2019-02-22
【審査請求日】2022-02-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000133227
【氏名又は名称】株式会社タムロン
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100170634
【氏名又は名称】山本 航介
(72)【発明者】
【氏名】赤尾 尚樹
【審査官】小川 亮
(56)【参考文献】
【文献】実開昭58-138926(JP,U)
【文献】特開2012-027108(JP,A)
【文献】特開2013-054394(JP,A)
【文献】特表2005-521097(JP,A)
【文献】特開平11-109440(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108628060(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 11/00
G02B 7/02
G03B 17/02
G02B 5/00
G02B 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光路を通る光を減光するNDフィルタユニットであって、
それぞれ、所定の光透過性を有する光学フィルタ部を有し、前記光学フィルタ部が前記光路を遮る遮断位置、及び、前記光学フィルタ部が前記光路から退避した退避位置の間で移動可能な複数のフィルタ部材を備え、
複数の前記フィルタ部材の全てが退避位置に移動した非減光状態と、
複数の前記フィルタ部材のうちの一つのフィルタ部材が遮断位置に移動し、他のフィルタ部材が退避位置に移動した一重減光状態と、
複数の前記フィルタ部材のうちの二つ以上のフィルタ部材が遮断位置に移動し、他のフィルタ部材が退避位置に移動した多重減光状態と、を順不同に切り替えることにより減光状態を切り替え、
前記フィルタ部材に隣接するように、複数の前記フィルタ部材の間にセパレータが配置され、
前記セパレータには、隣接する前記フィルタ部材の有する前記光学フィルタ部が前記遮断位置と前記退避位置との間で移動する移動軌跡に対応する部分に開口部が形成
されており、
複数の前記フィルタ部材のうち隣接して配置される一対フィルタ部材の間に、一方のフィルタ部材に隣接するように配置される一方のセパレータと、他方のフィルタ部材に隣接するように配置される他方のセパレータと、が配置され、
前記一方のセパレータには、前記一方のフィルタ部材の有する前記光学フィルタ部の移動軌跡に対応する部分に前記開口部が形成され、
前記他方のセパレータには、前記他方のフィルタ部材の有する前記光学フィルタ部の移動軌跡に対応する部分に前記開口部が形成されている、
ことを特徴とする、NDフィルタユニット。
【請求項2】
前記フィルタ部材の各々は、前記光学フィルタ部を移動させる基点を含む基部と、前記光学フィルタ部を挟んで基部と異なる側に突出した突出部と、を有し、
前記突出部は、隣接するように配置された前記セパレータに当接している、
請求項
1に記載のNDフィルタユニット。
【請求項3】
複数の前記フィルタ部材を挟むように配置される第1の基板と第2の基板とを更に備え、
前記フィルタ部材は、前記光学フィルタ部を移動させる基点となる基部と、前記光学フィルタ部を挟んで基部と異なる側に突出した突出部と、を有し、
前記第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方には、隣接するように配置される前記フィルタ部材の移動に伴う前記突出部の移動軌跡に沿って第1の凸部が形成されており、
前記突出部は前記第1の凸部に当接している、
請求項1
又は2に記載のNDフィルタユニット。
【請求項4】
前記第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方には、隣接するように配置される前記フィルタ部材の移動に伴う前記基部の移動軌跡に沿って第2の凸部が形成されており、
前記基部は前記第2の凸部に当接している、
請求項
3に記載のNDフィルタユニット。
【請求項5】
複数の前記フィルタ部材の有する各光学フィルタ部の移動軌跡が、光軸に垂直な平面に投影した場合に、各々異なる、
請求項1~
4の何れか1項に記載のNDフィルタユニット。
【請求項6】
複数の前記フィルタ部材を個別に駆動する複数の駆動機構を備え、
前記駆動機構は、前記フィルタ部材を光軸に垂直な面内で移動させることにより前記光学フィルタ部を移動させる、
請求項1~
5の何れか1項に記載のNDフィルタユニット。
【請求項7】
前記複数のフィルタ部材のそれぞれは、全領域が樹脂製の板材から形成されている、
請求項1~
6の何れか1項に記載のNDフィルタユニット。
【請求項8】
請求項1~
7の何れか1項に記載のNDフィルタユニットを備えたレンズ鏡筒。
【請求項9】
請求項1~
7の何れか1項に記載のNDフィルタユニットを備えた撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光路を通る光を減光するNDフィルタユニット、NDフィルタユニットを備えたレンズ鏡筒、及び、NDフィルタユニットを備えた撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、撮像装置には、シャッター速度を遅くした場合に露出オーバーにならないように、NDフィルタユニットが設けられている。NDフィルタユニットは、入射光が通る光路を遮るように光学フィルタを配置することにより、入射光を減光することができる。
【0003】
このようなNDフィルタユニットとして、例えば、特許文献1には、円形のNDプレートに複数の光透過性の異なるNDフィルタを同円上に配置し、NDプレートを回転させることにより、光透過性を切り替えることができるNDフィルタユニットが開示されている。
【0004】
また、例えば、特許文献2、3には、各々異なる光透過性を有するフィルタを有するフィルタ枠を回動可能に設けておき、必要な光透過性に応じて、対応するフィルタ枠を回動させて、光透過性を切り替えることができるNDフィルタユニットが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2016-45264号公報
【文献】特開2000-305150号公報
【文献】特開2014-44308号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1~3に記載されNDフィルタでは、フィルタの枚数と同じ数のパターンだけしか透過率を変更することはできない。このため、多数の段階で光の透過性を変更するためには、各段階に応じて多数のNDフィルタを設ける必要があり、NDフィルタユニットが大型になってしまう。
【0007】
本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、多数の段階で光の透過性を任意に変更することができるコンパクトなNDフィルタユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、光路を通る光を減光するNDフィルタユニットであって、それぞれ、所定の光透過性を有する光学フィルタ部を有し、光学フィルタ部が光路を遮る遮断位置、及び、光学フィルタ部が光路から退避した退避位置の間で移動可能な複数のフィルタ部材を備え、複数のフィルタ部材の全てが退避位置に移動した非減光状態と、複数のフィルタ部材のうちの一つのフィルタ部材が遮断位置に移動し、他のフィルタ部材が退避位置に移動した一重減光状態と、複数のフィルタ部材のうちの二つ以上のフィルタ部材が遮断位置に移動し、他のフィルタ部材が退避位置に移動した多重減光状態と、を順不同に切り替えることにより減光状態を切り替えることを特徴とする。
【0009】
上記構成の本発明によれば、複数のフィルタ部材を移動させることにより、非減光状態、一重減光状態、及び、多重減光状態をとることにより減光状態を切り替えており、フィルタ部材の数よりも多くの段階で減光状態を切り替えることができる。このため、本発明によれば、少ない数のフィルタ部材で光透過性を多数の段階で変更することが実現できるコンパクトなNDフィルタユニットが実現できる。また、非減光状態と一重減光状態と多重減光状態とを順不同に切り替えることができるため、非減光状態から多重減光状態へ、一重減光状態から非減光状態へ、など、ある段階の減光状態から任意の段階の減光状態に容易に切り替えることができる。このため、撮影に必要な減光状態への切替を素早く行うことができ、撮影に最適な減光状態を素早く実現することができる。
【0010】
本発明において、好ましくは、フィルタ部材に隣接するようにセパレータが配置され、セパレータには、隣接するフィルタ部材の有する光学フィルタ部が遮断位置と退避位置との間で移動する移動軌跡に対応する部分に開口部が形成されている。
【0011】
上記構成の本発明によれば、セパレータの光学フィルタ部の移動軌跡に対応する部分に開口部が形成されているため、フィルタ部材が遮断位置と退避位置との間で移動しても、光学フィルタ部が傷つくのを防止できる。
【0012】
本発明において、好ましくは、複数のフィルタ部材のうち隣接して配置される一対フィルタ部材の間に、一方のフィルタ部材に隣接するように配置される一方のセパレータと、他方のフィルタ部材に隣接するように配置される他方のセパレータと、が配置され、一方のセパレータには、一方のフィルタ部材の有する光学フィルタ部の移動軌跡に対応する部分に開口部が形成され、他方のセパレータには、他方のフィルタ部材の有する光学フィルタ部の移動軌跡に対応する部分に開口部が形成されている。
【0013】
上記構成の本発明によれば、一方及び他方のフィルタ部材が遮断位置と退避位置との間で移動しても、光学フィルタ部が傷つくのを防止できる。また、一方のセパレータには一方のフィルタ部材の、他方のセパレータには他方のフィルタ部材の、光学フィルタ部の移動軌跡に対応する部分に開口部が形成されているため、一方のフィルタ部材と他方のフィルタ部材とが同時に移動する場合でも、双方のフィルタ部材の光学フィルタ部が擦れてたりして傷がつくことをより効果的に防止することができる。
【0014】
本発明において、好ましくは、フィルタ部材の各々は、光学フィルタ部を移動させる基点を含む基部と、光学フィルタ部を挟んで基部と異なる側に突出した突出部と、を有し、突出部は、隣接するように配置されたセパレータに当接している。
【0015】
上記構成の本発明によれば、突出部がセパレータに当接しているため、フィルタ部材がセパレータの開口部に潜りこむことを防止でき、フィルタ部材の駆動をスムーズにすることができる。
【0016】
本発明において、好ましくは、複数のフィルタ部材を挟むように配置される第1の基板と第2の基板とを更に備え、フィルタ部材は、光学フィルタ部を移動させる基点となる基部と、光学フィルタ部を挟んで基部と異なる側に突出した突出部と、を有し、第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方には、隣接するように配置されるフィルタ部材の移動に伴う突出部の移動軌跡に沿って第1の凸部が形成されており、突出部は第1の凸部に当接している。
【0017】
上記構成の本発明によれば、フィルタ部材の移動に伴う突出部の移動軌跡に沿って第1の凸部が形成されているため、光学フィルタ部が基板に擦れて傷つくことを防止できる。
【0018】
本発明において、好ましくは、第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方には、隣接するように配置されるフィルタ部材の移動に伴う基部の移動軌跡に沿って第2の凸部が形成されており、基部は第2の凸部に当接している。
【0019】
上記構成の本発明によれば、フィルタ部材の移動に伴う基部の移動軌跡に沿って第2の凸部が形成されているため、光学フィルタ部が基板に擦れて傷つくことを防止できる。
【0020】
本発明において、好ましくは、複数のフィルタ部材の有する各光学フィルタ部の移動軌跡が、光軸に垂直な平面に投影した場合に、各々異なる。
【0021】
上記構成の本発明によれば、各フィルタ部材を駆動させるための機構を効率よく配置でき、NDフィルタユニットを小型化することができる。
【0022】
本発明において、好ましくは、複数のフィルタ部材を個別に駆動する複数の駆動機構を備え、駆動機構は、フィルタ部材を光軸に垂直な面内で移動させることにより光学フィルタ部を移動させる。
【0023】
上記構成の本発明によれば、各フィルタ部材を個別に駆動することができるため、瞬時に減光状態を変更することができる。
【0024】
本発明において、好ましくは、複数のフィルタ部材のそれぞれは、全領域が樹脂製の板材から形成されている。
【0025】
上記構成の本発明によれば、フィルタ部材が枠材を有していないため、軽量に形成することができ、フィルタ部材を駆動する機構を小型化することができる。
【0026】
本発明のレンズ鏡筒は、上記のNDフィルタユニットを備える。
本発明の撮像装置は、上記のNDフィルタユニットを備える。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、多数の段階で光の透過性を任意に変更することができるコンパクトなNDフィルタユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の第1実施形態によるNDフィルタユニットを示すは第1の基板側から見た斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施形態によるNDフィルタユニットを示す第2の基板側から見た斜視図である。
【
図3】本発明の第1実施形態によるNDフィルタユニットを示す第1の基板側から見た分解斜視図である。
【
図4】本発明の第1実施形態によるNDフィルタユニットを示す第2の基板側から見た分解斜視図である。
【
図5】本発明の第1実施形態によるNDフィルタユニットを示す第1の基板側から見た平面である。
【
図6】本発明の第1実施形態によるNDフィルタユニットを示す第2の基板側から見た平面図である。
【
図9】第1実施形態における第1及び第2の回転マグネット部材を示す斜視図である。
【
図10】本発明の第2実施形態によるNDフィルタユニットを示す第1の基板側から見た斜視図である。
【
図11】本発明の第2実施形態によるNDフィルタユニットを示す第2の基板側から見た斜視図である。
【
図12】本発明の第2実施形態によるNDフィルタユニットを示す第1の基板側から見た分解斜視図である。
【
図13】本発明の第2実施形態によるNDフィルタユニットを示す第2の基板側から見た分解斜視図である。
【
図14】第2実施形態における第1~第3の回転マグネット部材を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態によるNDフィルタユニットについて図面を参照しながら説明する。
図1及び
図2は、本発明の第1実施形態によるNDフィルタユニットを示す斜視図であり、
図1は第1の基板側から見た斜視図であり、
図2は第2の基板側から見た斜視図である。また、
図3及び
図4は、本発明の第1実施形態によるNDフィルタユニットを示す分解斜視図であり、
図3は第1の基板側から見た分解斜視図であり、
図4は第2の基板側から見た分解斜視図である。また、
図5及び
図6は、本発明の第1実施形態によるNDフィルタユニットを示す平面であり、
図5は第1の基板側から見た平面であり、
図6は第2の基板側から見た平面図である。
図7は、
図6におけるA-A断面図であり、
図8は、
図6におけるB-B断面図である。なお、フレキシブルプリント基板については、
図3及び
図4のみで示し、その他の図では省略している。
【0030】
第1実施形態によるNDフィルタユニットはカメラなどの撮像装置のレンズ鏡筒内に配置され、シャッター速度を遅くした場合に露出オーバーにならないように減光するためのものである。
図1~
図8に示すように、NDフィルタユニット1は、第1の基板2と、第1のフィルタ部材4と、第1のセパレータ6と、第2のセパレータ8と、第2のフィルタ部材10と、第2の基板12と、第1のフィルタ駆動機構14と、第2のフィルタ駆動機構16と、フレキシブルプリント基板18と、を備える。隣接して配置される第1のフィルタ部材4と、第2のフィルタ部材10との間に、第1のセパレータ6及び第2のセパレータ8が配置されている。第1のセパレータ6は第1のフィルタ部材4に隣接しており、第2のセパレータ8は第2のフィルタ部材10に隣接している。
【0031】
第1の基板2は、板状に形成された部材からなり、光路に当たる部分に円形の中心開口部20が形成されている。また、第1の基板2の外周縁には周縁壁2Aが立設されている。第1の基板2の上方には、円形断面の第1の丸孔21Aが形成されており、第1の丸孔21Aの横方向外側には円弧状の第1の円弧状孔22Aが形成されている。第1の基板2の第1のフィルタ部材4側の面の上部には円柱状の第1の軸柱23Aが立設されている。第1の軸柱23Aは、第1の軸柱23Aと第1の丸孔21Aとの間に第1の円弧状孔22Aが横方向に並ぶように配置されている。
【0032】
また、第1の基板2の一側には、円形断面の第2の丸孔21Bが形成されており、第2の丸孔21Bの下方には円弧状の第2の円弧状孔22Bが形成されている。第1の基板2の第1のフィルタ部材4側の面の側部には、円柱状の第2の軸柱23Bが立設されている。第2の軸柱23Bは、第2の軸柱23Bと第2の丸孔21Bとの間に第2の円弧状孔22Bが上下方向に並ぶように配置されている。
【0033】
第1の基板2の第1のフィルタ部材4側の面には、第1の軸柱23Aを中心とした同心円弧状の内側凸部(第2の凸部)24A、24B及び外側凸部(第1の凸部)24Cが形成されている。内側凸部24B及び外側凸部24Cは中心開口部20を挟むように配置されている。これら内側凸部24A、24Bは、後述するように、第1のフィルタ部材4の第1の光学フィルタ部42Aの移動の軌跡に対応する領域の半径方向内側の側部に位置している。外側凸部24Cは、第1のフィルタ部材4の第1の光学フィルタ部42Aの移動の軌跡に対応する領域の半径方向外側の側部に位置している。外側凸部24Cは、第1の基板2に隣接して配置される第1のフィルタ部材4の突出部42Bの移動に伴う軌跡に沿って形成されている。また、内側凸部24A、24Bは、第1の基板2に隣接して配置される第1のフィルタ部材4の基部41の移動に伴う軌跡に沿って形成されている。また、第1の基板2の第1のフィルタ部材4側の面には、第1のフィルタ部材4と干渉しないような位置に、第1のセパレータ6との距離を一定に保つための補助リブ25が形成されている。また、第1の基板2には、複数の取付機構26が形成されている。また、第1の基板2の第1のフィルタ部材4側の面には、複数の固定柱27が立設されている。
【0034】
第1のフィルタ部材4は、基部41と、基部41の先端に形成された円形部42とを備え、両面が平坦な板状に形成されている。第1のフィルタ部材4は、全領域が第1の光透過性を有する樹脂により形成されている。すなわち、第1のフィルタ部材4はフィルタを保持するための保持枠を有していない。このような樹脂としては、例えば、ポリエチレンナフタレートなどを用いることができる。基部の端部には、円形の第1の円形孔41Aと、第1の円形孔41Aの側方に形成された第1の長孔41Bとが形成されている。円形部42の中心から所定の半径の円の内側領域がNDフィルタとして光学的に利用される第1の光学フィルタ部42Aとして機能する。また、第1のフィルタ部材4は、第1の光学フィルタ部42Aを挟んで基部41と異なる側に突出する突出部42Bを有する。
【0035】
第1のセパレータ6は、両面が平坦な板状に形成された樹脂材からなる。第1のセパレータ6には、第1のフィルタ部材4の第1の光学フィルタ部42Aの移動の軌跡に対応する領域に第1の開口64が形成されている。また、第1のセパレータ6の上方には、円形断面の第1の円形孔61Aが形成されており、第1の円形孔61Aの横方向中心側には円弧状の第1の円弧状孔61Bが形成されている。第1の円形孔61A及び第1の円弧状孔61Bは、それぞれ、第1のセパレータ6における、第1の基板2の第1の軸柱23A及び第1の円弧状孔22Aに相当する領域に形成されている。第1のセパレータ6の一側には、円形断面の第2の円形孔63Aが形成されており、第2の円形孔63Aの上方には円弧状の第2の円弧状孔63Bが形成されている。第2の円形孔63A及び第2の円弧状孔63Bは、それぞれ、第1のセパレータ6における、第1の基板2の第2の軸柱23B及び第2の円弧状孔22Bに相当する領域に形成されている。なお、第1のセパレータ6における、第1の基板2の複数の固定柱27に当たる部分は外周又は開口が切り欠かれており、この切り欠き部が組み立て状態で固定柱27と当接する。なお、第1のセパレータ6に形成された第1の開口64の幅(移動軌跡に垂直方向の幅)は、NDフィルタユニット1に入射する入射光の光路の直径よりも大きく、第1のフィルタ部材4の円形部42の直径よりも小さくするとよい。これにより、第1のフィルタ部材4が第1のセパレータ6の第1の開口64に入り込むのを防止できる。
【0036】
第2のセパレータ8は、両面が平坦な板状に形成された樹脂材からなる。第2のセパレータ8には、第2のフィルタ部材10の第2の光学フィルタ部102Aの移動の軌跡に対応する領域に第2の開口84が形成されている。また、第2のセパレータ8の上方には、円形断面の第1の円形孔81Aが形成されており、第1の円形孔81Aの側方には円弧状の第1の円弧状孔81Bが形成されている。第1の円形孔81A及び第1の円弧状孔81Bは、それぞれ、第2のセパレータ8における、第1の基板2の第1の軸柱23A及び第1の円弧状孔22Aに相当する領域に形成されている。第2のセパレータ8の一側には、円形断面の第2の円形孔83Aが形成されており、第2の円形孔83Aの上方には円弧状の第2の円弧状孔83Bが形成されている。第2の円形孔83A及び第2の円弧状孔83Bは、それぞれ、第2のセパレータ8における、第1の基板2の第2の軸柱23B及び第2の円弧状孔22Bに相当する領域に形成されている。なお、第2のセパレータ8において、第1の基板2の複数の固定柱27に当たる部分は外周又は開口が切り欠かれており、この切り欠き部が組み立て状態で固定柱27と当接する。なお、第2のセパレータ8に形成された第2の開口84の幅(移動軌跡に垂直方向の幅)は、NDフィルタユニット1に入射する入射光の光路の直径よりも大きく、第2のフィルタ部材10の円形部102の直径よりも小さくするとよい。これにより、第2のフィルタ部材10が第2のセパレータ8の第2の開口84に入り込むのを防止できる。
【0037】
第2のフィルタ部材10は、基部103と、基部103の先端に形成された円形部102とを備え、両面が平坦な板状に形成されている。第2のフィルタ部材10は、全領域が第2の光透過性を有する樹脂により形成されている。すなわち、第2のフィルタ部材10はフィルタを保持するための保持枠を有していない。このような樹脂としては、例えば、ポリエチレンナフタレートなどを用いることができる。基部103には、円形の第2の円形孔103Aと、第2の円形孔103Aの上方に形成された第2の長孔103Bとが形成されている。円形部102の中心から所定の半径の領域がNDフィルタとして光学的に利用される第2の光学フィルタ部102Aとして機能する。また、第2のフィルタ部材10は、第2の光学フィルタ部102Aを挟んで基部103と異なる側に突出する突出部102Bを有する。
【0038】
第2の基板12は、板状に形成された部材からなり、光路に当たる部分に円形の中心開口部120が形成されている。第2の基板12の上方には、円形断面の第1の円形孔121Aが形成されており、第1の円形孔121Aの側方には円弧状の第1の円弧状孔121Bが形成されている。第1の円形孔121A及び第1の円弧状孔121Bは、それぞれ、第2の基板12における、第1の基板2の第1の軸柱23A及び第1の円弧状孔22Aに相当する領域に形成されている。
【0039】
また、第2の基板12の一側には、円形断面の第2の円形孔123Aが形成されており、第2の円形孔123Aの上方には円弧状の第2の円弧状孔123Bが形成されている。第2の円形孔123A及び第2の円弧状孔123Bは、それぞれ、第2の基板12における、第1の基板2の第2の軸柱23B及び第2の円弧状孔22Bに相当する領域に形成されている。第2の基板12の第2のフィルタ部材10側の面には、第2の円形孔123Aを中心とした同心円弧状の内側凸部(第2の凸部)124A、及び、外側凸部(第1の凸部)124B、124Cが形成されている。内側凸部124A及び外側凸部124Bは中心開口部120を挟むように配置されている。これら内側凸部124Aは、後述するように、第2のフィルタ部材10の第2の光学フィルタ部102Aの移動の軌跡に対応する領域の半径方向内側の側部に位置している。また、外側凸部124B、124Cは、第2のフィルタ部材10の第2の光学フィルタ部102Aの移動の軌跡に対応する領域の半径方向外側の側部に位置している。外側凸部124B、124Cは、第2の基板12に隣接して配置される第2のフィルタ部材10の突出部102Bの移動に伴う軌跡に沿って形成されている。また、内側凸部124Aは、第2の基板12に隣接して配置される第2のフィルタ部材10の基部103の移動に伴う軌跡に沿って形成されている。また、第2の基板12の第2のフィルタ部材10側の面には、第2のフィルタ部材10と干渉しないような位置に、第2のセパレータ8との距離を一定に保つための補助リブ125が形成されている。また、第2の基板12には、複数の取付機構126が形成されている。また、第2の基板12における、第1の基板2の複数の固定柱27に当たる位置には固定用開口127が形成されている。
【0040】
組み立て状態では、第1の基板2の周縁壁2Aの縁に第2の基板12を当接させ、第1の基板2の取付機構26が、それぞれ、第2の基板12の取付機構126と嵌合し、第1の基板2の固定柱27が、第2の基板12の固定用開口127に入り込むことにより、第1の基板2と第2の基板12とが固定されている。第1の基板2及び第2の基板12は、第1のフィルタ部材4及び第2のフィルタ部材10を挟み込むように配置され、第1のフィルタ部材4及び第2のフィルタ部材10の間に第1のセパレータ6及び第2のセパレータ8が挟み込まれる。
【0041】
また、第1のセパレータ6は、第1のフィルタ部材4側の面が第1の基板2の補助リブ25と当接し、反対側の面が第2のセパレータ8と当接し、外周及び開口に形成された切り欠き部に第1の基板2の複数の固定柱27が当接することにより、固定されている。
【0042】
また、第2のセパレータ8は、第2のフィルタ部材10側の面が第2の基板12の補助リブ125と当接し、反対側の面が第1のセパレータ6と当接し、外周及び開口に形成された切り欠き部に第1の基板2の複数の固定柱27が当接することにより、固定されている。
【0043】
第1のフィルタ部材4は、第1の基板2及び第1のセパレータ6と隣接し、これら第1の基板2及び第1のセパレータ6に挟まれるように配置されている。また、第1のフィルタ部材4の一面は第1のセパレータ6の一面と当接している。第1のフィルタ部材4の突出部42Bは第1のセパレータ6の表面に当接している。第1の基板2の第1の軸柱23Aは、第1のフィルタ部材4の第1の円形孔41A、第1のセパレータ6の第1の円形孔61A、及び第2のセパレータ8の第1の円形孔81Aを貫通して、第2の基板12の第1の円形孔121Aに入り込んでいる。これにより、第1のフィルタ部材4は、第1の軸柱23Aを中心に、第1の光学フィルタ部42Aが光路を遮る遮断位置(第1の光学フィルタ部42Aが第1の基板2の中心開口部20と整列する位置)と、第1の光学フィルタ部42Aが光路から退避した退避位置(第1の光学フィルタ部42Aが側方に移動した位置)との間で回動可能に支持されている。
【0044】
第2のフィルタ部材10は、第2の基板12及び第2のセパレータ8と隣接し、これら第2の基板12及び第2のセパレータ8に挟まれるように配置されている。また、第2のフィルタ部材10の一面は第2のセパレータ8の一面と当接している。第2のフィルタ部材10の突出部102Bは第2のセパレータ8の表面に当接している。第1の基板2の第2の軸柱23Bは、第1のセパレータ6の第2の円形孔63A、第2のセパレータ8の第2の円形孔83A、及び、第2のフィルタ部材10の第2の円形孔103Aを貫通して、第2の基板12の第2の円形孔123Aに入り込んでいる。これにより、第2のフィルタ部材10は、第2の軸柱23Bを中心に、第2の光学フィルタ部102Aが光路を遮る遮断位置(第2の光学フィルタ部102Aが第2の基板12の中心開口部120と整列する位置)と第2の光学フィルタ部102Aが光路から退避した退避位置(第2の光学フィルタ部102Aが側方に移動した位置)との間で回動可能に支持されている。
【0045】
第1のフィルタ駆動機構14は、第1のヨーク140と、第1のヨーク140に取り付けられた第1のコイル141と、第1の回転マグネット部材142と、第1のカバー部材143とを備える。第1のヨーク140は、コの字形に形成されており、第1のコイル141は第1のヨーク140に巻き付けられている。第1のコイルに通電することにより、第1のヨーク140の先端部140Aの間に磁界を生じる。
【0046】
図9は、第1実施形態における第1及び第2の回転マグネット部材を示す斜視図である。第1の回転マグネット部材142は、円柱状の第1の軸部142Aと、第1の軸部142Aから側方に延びるように形成された第1の腕部142Bと、第1の腕部142Bから第1の基板2に向かって立設された円柱状の第1の操作柱142Cと、第1の軸部142Aの外周に設けられた第1の磁石142Dと、を備える。また、第1のカバー部材143は、第1の基板2に取り付けるための固定部143Aを有し、また、第1の丸孔143Bが形成されている。
【0047】
第2のフィルタ駆動機構16は、第2のヨーク160と、第2のヨーク160に取り付けられた第2のコイル161と、第2の回転マグネット部材162と、第2のカバー部材163とを備える。第2のヨーク160は、コの字形に形成されており、第2のコイル161は第2のヨーク160に巻き付けられている。第2のコイル161に通電することにより、第2のヨーク160の先端部160Aの間に磁界を生じる。
【0048】
図9に示すように、第2の回転マグネット部材162は、円柱状の第2の軸部162Aと、第2の軸部162Aから側方に延びるように形成された第2の腕部162Bと、第2の腕部162Bから第1の基板2に向かって立設された円柱状の第2の操作柱162Cと、第2の軸部162Aの外周に設けられた第2の磁石162Dと、を備える。また、第2のカバー部材163は、第1の基板2に取り付けるための固定部163Aを有し、また、第2の丸孔163Bが形成されている。
【0049】
フレキシブルプリント基板18は、一端部180が制御装置(図示せず)から延びる配線に接続されており、他端部が第1の枝部181と、第2の枝部182とに分岐されている。
【0050】
組み立て状態において、第1の基板2の第1のフィルタ部材4と反対側の面の上部に、第1のヨーク140及び第1のコイル141が載置されている。そして、第1のカバー部材143が第1のヨーク140の外方から第1の基板2に取り付けられることにより、第1のヨーク140及び第1のコイル141が第1の基板2に固定されている。また、第1の回転マグネット部材142は、第1のヨーク140の先端部140Aの間に配置されている。第1の回転マグネット部材142は、第1の軸部142Aの一端が第1の基板2の第1の丸孔21Aに挿入され、第1の軸部142Aの他端が第1のカバー部材143の第1の丸孔143Bに挿入されることにより、回転可能に保持されている。第1の回転マグネット部材142の第1の操作柱142Cは、第1の基板2の第1の円弧状孔22A、第1のセパレータ6の第1の円弧状孔61B、及び第2のセパレータ8の第1の円弧状孔81Bを貫通し、先端が第2の基板12の第1の円弧状孔121Bに入り込んでいる。また、第1の操作柱142Cは、第1のフィルタ部材4の第1の長孔41Bを挿通している。第1のカバー部材143には、フレキシブルプリント基板18の第1の枝部181の先端が取り付けられており、第1のコイル141がフレキシブルプリント基板18を介して制御装置と通電可能に接続されている。
【0051】
制御装置が第1のコイル141に通電させることにより、第1のヨーク140の先端部140Aの間に磁界が発生する。第1のヨーク140の先端部140Aの間に磁界が発生すると、第1の回転マグネット部材142の第1の磁石142Dが磁界から磁力を受ける。これにより、第1の回転マグネット部材142が第1の軸部142Aを中心に回転し、第1の操作柱142Cが第1の基板2の第1の円弧状孔22Aに沿って移動する。上記の通り、第1のフィルタ部材4は、第1の基板2の第1の軸柱23Aに回転可能に支持されており、第1の回転マグネット部材142の第1の操作柱142Cが第1のフィルタ部材4の第1の長孔41Bに入り込んでいる。これにより、第1のフィルタ部材4を、一面が第1のセパレータ6の表面に当接し、基部41の他面が内側凸部24A、24Bに当接し、かつ、突出部42Bの他面が外側凸部24Cに当接した状態で回動させることができる。そして、第1のフィルタ駆動機構14が、第1のフィルタ部材4を光軸(光路)に垂直な面内で移動させることにより、第1の光学フィルタ部42Aが、遮断位置と退避位置との間で移動する。
【0052】
また、組み立て状態において、第1の基板2の第1のフィルタ部材4と反対側の面の側部に、第2のヨーク160及び第2のコイル161が載置されている。そして、第2のカバー部材163が第2のヨーク160の外方から第1の基板2に取り付けられることにより、第2のヨーク160及び第2のコイル161が第1の基板2に固定されている。また、第2の回転マグネット部材162は、第2のヨーク160の先端部160Aの間に配置されている。第2の回転マグネット部材162は、第2の軸部162Aの一端が第1の基板2の第2の丸孔21Bに挿入され、第2の軸部162Aの他端が第2のカバー部材163の第2の丸孔163Bに挿入されることにより、回転可能に保持されている。第2の回転マグネット部材162の第2の操作柱162Cは、第1の基板2の第2の円弧状孔22B、第1のセパレータ6の第2の円弧状孔63B、及び第2のセパレータ8の第2の円弧状孔83Bを貫通し、先端が第2の基板12の第2の円弧状孔123Bに入り込んでいる。また、第2の操作柱162Cは、第2のフィルタ部材10の第2の長孔103Bを挿通している。第2のカバー部材163には、フレキシブルプリント基板18の第2の枝部182の先端が取り付けられており、第2のコイル161がフレキシブルプリント基板18を介して制御装置と通電可能に接続されている。
【0053】
制御装置が第2のコイル161に通電させることにより、第2のヨーク160の先端部160Aの間に磁界が発生する。第2のヨーク160の先端部160Aの間に磁界が発生すると、第2の回転マグネット部材162の第2の磁石162Dが磁界から磁力を受ける。これにより、第2の回転マグネット部材162が第2の軸部162Aを中心に回転し、第2の操作柱162Cが第1の基板2の第2の円弧状孔22Bに沿って移動する。上記の通り、第2のフィルタ部材10は、第1の基板2の第2の軸柱23Bに回転可能に支持されており、第2の回転マグネット部材162の第2の操作柱162Cが第2のフィルタ部材10の第2の長孔103Bに入り込んでいる。これにより、第2のフィルタ部材10を、一面が第2のセパレータ8の表面に当接し、基部103の他面が第2の基板12の内側凸部124Aに当接し、かつ、突出部102Bが外側凸部124B、124Cに当接した状態で、回動させることができる。そして、第2のフィルタ駆動機構16が、第2のフィルタ部材10を光軸(光路)に垂直な面内で移動させることにより、第2の光学フィルタ部102Aが、遮断位置と退避位置との間で移動する。なお、本実施形態では、第1のフィルタ部材4の第1の光学フィルタ部42Aの移動の軌跡は、第2のフィルタ部材10の第2の光学フィルタ部102Aの移動の軌跡と、光軸に垂直な平面に投影した場合に各々異なっている。
【0054】
本実施形態では、例えば、第1のフィルタ部材4の第1の光学フィルタ部42Aの第1の光透過性がND2となっており、第2のフィルタ部材10の第2の光学フィルタ部102Aの第2の光透過性がND4となっている。第1の光透過性と、第2の光透過性とは異なることが好ましい。制御装置はシャッター速度の入力を受け付け、シャッター速度に応じて必要なNDフィルタユニットの光透光性を決定する。制御装置は、第1のフィルタ駆動機構14及び第2のフィルタ駆動機構16をそれぞれ独立して制御し、第1のフィルタ部材4及び第2のフィルタ部材10は第1のフィルタ駆動機構14及び第2のフィルタ駆動機構16により個別に駆動される。そして、制御装置は、以下の減光状態を順不同に切り替える。
【0055】
必要な光透過性が、減光が不要な場合には、制御装置は、第1のフィルタ駆動機構14により第1のフィルタ部材4を退避位置に移動させ、第2のフィルタ駆動機構16により第2のフィルタ部材10を退避位置に移動させる。これにより、光路を通る光は減光されない非減光状態となる。
【0056】
また、必要な光透過性がND2程度である場合には、制御装置は、第1のフィルタ駆動機構14により第1のフィルタ部材4を遮断位置に移動させ、第2のフィルタ駆動機構16により第2のフィルタ部材10を退避位置に移動させる。これにより、光路を通る光が第1の光学フィルタ部42Aにより減光される第1の一重減光状態となる。
【0057】
また、必要な光透過性がND4程度である場合には、制御装置は、第1のフィルタ駆動機構14により第1のフィルタ部材4を退避位置に移動させ、第2のフィルタ駆動機構16により第2のフィルタ部材10を遮断位置に移動させる。これにより、光路を通る光が第2の光学フィルタ部102Aにより減光される第2の一重減光状態となる。
【0058】
また、必要な光透過性がND8程度である場合には、制御装置は、第1のフィルタ駆動機構14により第1のフィルタ部材4を遮断位置に移動させ、第2のフィルタ駆動機構16により第2の光学フィルタ部102Aを遮断位置に移動させる。これにより、光路を通る光が第1の光学フィルタ部42A及び第2の光学フィルタ部102Aにより減光される二重減光状態となる。
【0059】
以上説明したように、第1実施形態によれば以下の効果が奏される。
本実施形態によれば、第1及び第2のフィルタ部材4、10を移動させることにより、非減光状態と、第1及び第2の一重減光状態と、二重減光状態とをとることにより減光状態を切り替えており、2つのフィルタ部材4、10で、非減光状態以外に3つの減光状態を切り替えることができる。このため、本実施形態によれば、2つのフィルタ部材4、10で、光透過性を3段階で変更することが実現できるコンパクトなNDフィルタユニット1が実現できる。また、非減光状態と一重減光状態と二重減光状態とを順不同に切り替えることができるため、非減光状態から二重減光状態へ、一重減光状態から非減光状態へ、など、ある段階の減光状態から任意の段階の減光状態に容易に切り替えることができる。このため、撮影に必要な減光状態への切替を素早く行うことができ、撮影に最適な減光状態を素早く実現することができる。
【0060】
また、本実施形態では、第1のフィルタ部材4に隣接するように第1のセパレータ6が配置され、第1のセパレータ6には、隣接する第1のフィルタ部材4の有する第1の光学フィルタ部42Aが遮断位置と退避位置との間で移動する移動軌跡に対応する部分に第1の開口64が形成されている。また、第2のフィルタ部材10に隣接するように第2のセパレータ8が配置され、第2のセパレータ8には、隣接する第2のフィルタ部材10の有する第2の光学フィルタ部102Aが遮断位置と退避位置との間で移動する移動軌跡に対応する部分に第2の開口84が形成されている。これにより、第1及び第2のフィルタ部材4、10が遮断位置と退避位置との間で移動しても、第1及び第2の光学フィルタ部42A、102Aが傷つくのを防止できる。
【0061】
また、本実施形態では、隣接して配置される第1及び第2のフィルタ部材4、10の間に、第1のフィルタ部材4に隣接するように配置される第1のセパレータ6と、第2のフィルタ部材10に隣接するように配置される第2のセパレータ8とが配置され、第1のセパレータ6には第1のフィルタ部材4の有する第1の光学フィルタ部42Aの移動軌跡に対応する部分に第1の開口64が形成され、第2のセパレータ8には、第2のフィルタ部材10の有する第2の光学フィルタ部102Aの移動軌跡に対応する部分に第2の開口84が形成されている。これにより、第1及び第2のフィルタ部材4、10が遮断位置と退避位置との間で移動しても、第1及び第2の光学フィルタ部42A、102Aが傷つくのを防止できる。また、第1のフィルタ部材4と第2のフィルタ部材10とが同時に移動する場合でも、双方のフィルタ部材4、10の光学フィルタ部42A、102Aが擦れてたりして傷がつくことをより効果的に防止することができる。
【0062】
また、本実施形態では、第1のフィルタ部材4の突出部42Bが第1のセパレータ6に当接しており、第2のフィルタ部材10の突出部102Bが第2のセパレータ8に当接している。これにより、第1及び第2のフィルタ部材4、10が第1及び第2のセパレータ6、8の開口64、84に潜りこむことを防止でき、第1及び第2のフィルタ部材4、10の駆動をスムーズにすることができる。
【0063】
また、本実施形態では、第1の基板2及び第2の基板12にはそれぞれ、隣接するように配置される第1及び第2のフィルタ部材4、10の移動に伴う突出部42B、102Bの移動軌跡に沿って外側凸部24C、124B、124Cが形成されており、突出部42B、102Bは外側凸部24C、124B、124Cに当接している。これにより、第1及び第2の光学フィルタ部42A、102Aが第1及び第2の基板2、12に擦れて傷つくことを防止できる。
【0064】
また、本実施形態では、第1の基板2及び第2の基板12にはそれぞれ、隣接するように配置される第1及び第2のフィルタ部材4、10の移動に伴う基部41、103の移動軌跡に沿って内側凸部24A、24B、124Aが形成されており、基部41、103は内側凸部24A、24B、124Aに当接している。これにより、第1及び第2の光学フィルタ部42A、102Aが第1及び第2の基板2、12に擦れて傷つくことを防止できる。
【0065】
また、本実施形態では、第1及び第2のフィルタ部材4、10の第1及び第2の光学フィルタ部42A、102Aの移動軌跡が、光軸に垂直な平面に投影した場合に、各々異なる。これにより、第1及び第2のフィルタ部材4、10を駆動させるための第1及び第2のフィルタ駆動機構14、16を効率よく配置でき、NDフィルタユニット1を小型化することができる。
【0066】
また、本実施形態では、第1及び第2のフィルタ駆動機構14、16は、第1及び第2のフィルタ部材4、10を光軸に垂直な面内で移動させることにより第1及び第2の光学フィルタ部42A、102Aを移動させている。このように、第1及び第2のフィルタ部材4、10を個別に駆動することができるため、瞬時に減光状態を変更することができる。
【0067】
また、本実施形態では、第1及び第2のフィルタ部材4、10のそれぞれは、全領域が樹脂製の板材から形成されている。このように、第1及び第2のフィルタ部材4、10が枠材を有していないため、軽量に形成することができ、第1及び第2のフィルタ部材4、10を駆動する第1及び第2のフィルタ駆動機構14、16を小型化することができる。
【0068】
なお、本実施形態では、第1及び第2のフィルタ部材4、10の間に第1及び第2のセパレータ6、8を設けたが、一枚のセパレータを設けることも可能である。この場合には、セパレータには第1及び第2の光学フィルタ部42A、102Aの両方の移動軌跡に当たる位置に開口を設けるとよい。 また、本実施形態では、第1及び第2の基板2、12の両方に、内側凸部及び外側凸部の両方を設けているが、第1及び第2の基板の一方のみに設けてもよいし、内側凸部及び外側凸部の一方のみを設けてもよい。
【0069】
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態によるNDフィルタユニットについて図面を参照しながら説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、第1実施形態の記載を参照して詳細な説明は省略する。
【0070】
図10及び
図11は、本発明の第2実施形態によるNDフィルタユニットを示す斜視図であり、
図10は第1の基板側から見た斜視図であり、
図11は第2の基板側から見た斜視図である。また、
図12及び
図13は、本発明の第2実施形態によるNDフィルタユニットを示す分解斜視図であり、
図12は第1の基板側から見た分解斜視図であり、
図13は第2の基板側から見た分解斜視図である。
【0071】
第2実施形態によるNDフィルタユニットはカメラなどの撮像装置のレンズ鏡筒内に配置され、シャッター速度を遅くした場合に露出オーバーにならないように減光するためのものである。
図10~
図13に示すように、NDフィルタユニット201は、第1の基板202と、第1のフィルタ部材204と、第1のセパレータ206と、第2のセパレータ208と、第3のフィルタ部材210と、第3のセパレータ212と、第4のセパレータ214と、第2のフィルタ部材216と、第2の基板218と、第1のフィルタ駆動機構220と、第2のフィルタ駆動機構222と、第3のフィルタ駆動機構224と、フレキシブルプリント基板(図示せず)と、を備える。隣接して配置される第1のフィルタ部材204と第3のフィルタ部材210との間に、第1のセパレータ206及び第2のセパレータ208が配置されている。第1のセパレータ206は第1のフィルタ部材204に隣接しており、第2のセパレータ208は第3のフィルタ部材210に隣接している。また、隣接して配置される第3のフィルタ部材210と第2のフィルタ部材216との間に、第3のセパレータ212及び第4のセパレータ214が配置されている。第3のセパレータ212は第3のフィルタ部材210に隣接しており、第4のセパレータ214は第2のフィルタ部材216に隣接している。
【0072】
第1の基板202は、板状に形成された部材からなり、光路に当たる部分に円形の中心開口部223が形成されている。また、第1の基板202の外周縁には周縁壁202Aが立設されている。第1の基板202の上方には、円形断面の第1の丸孔221Aが形成されており、第1の丸孔221Aの横方向外側には円弧状の第1の円弧状孔222Aが形成されている。第1の基板202の第1のフィルタ部材204側の面の上部には円柱状の第1の軸柱223Aが立設されている。第1の軸柱223Aは、第1の軸柱223Aと第1の丸孔221Aとの間に第1の円弧状孔222Aが横方向に並ぶように配置されている。
【0073】
また、第1の基板202の一方の側部には、円形断面の第2の丸孔221Bが形成されており、第2の丸孔221Bの上方には円弧状の第2の円弧状孔222Bが形成されている。第1の基板202の第1のフィルタ部材204側の面の側部には、円柱状の第2の軸柱223Bが立設されている。第2の軸柱223Bは、第2の軸柱223Bと第2の丸孔221Bとの間に第2の円弧状孔222Bが上下方向に並ぶように配置されている。
【0074】
また、第1の基板202の他方の側部には、円形断面の第3の丸孔221Cが形成されており、第3の丸孔221Cの下方には円弧状の第3の円弧状孔222Cが形成されている。第1の基板202の第1のフィルタ部材204側の面の側部には、円柱状の第3の軸柱223Cが立設されている。第3の軸柱223Cは、第3の軸柱223Cと第3の丸孔221Cとの間に第3の円弧状孔222Cが上下方向に並ぶように配置されている。
【0075】
第1の基板202の第1のフィルタ部材204側の面には、第1の軸柱223Aを中心とした同心円弧状の内側凸部(第2の凸部)224A、224B、及び、外側凸部(第1の凸部)224Cが形成されている。内側凸部224A、224B及び外側凸部224Cは中心開口部223を挟むように配置されている。これら内側凸部224A、224Bは、後述するように、第1のフィルタ部材204の第1の光学フィルタ部242Aの移動の軌跡に対応する領域の半径方向内側の側部に位置している。また、外側凸部224Cは、第1のフィルタ部材204の第1の光学フィルタ部242Aの移動の軌跡に対応する領域の半径方向外側の側部に位置している。外側凸部224Cは、第1の基板202に隣接して配置される第1のフィルタ部材204の突出部242Bの移動に伴う軌跡に沿って形成されている。また、内側凸部224A、224Bは、第1の基板202に隣接して配置される第1のフィルタ部材204の基部241の移動に伴う軌跡に沿って形成されている。また、第1の基板202の第1のフィルタ部材204側の面には、第1のフィルタ部材204と干渉しないような位置に、第1のセパレータ206との距離を一定に保つための補助リブ225が形成されている。また、第1の基板202には、複数の取付機構226が形成されている。また、第1の基板202の第1のフィルタ部材204側の面には、複数の固定柱227が立設されている。
【0076】
第1のフィルタ部材204は、基部241と、基部241の先端に形成された円形部242とを備え、両面が平坦な板状に形成されている。第1のフィルタ部材204は、全領域が第1の光透過性を有する樹脂により形成されている。すなわち、第1のフィルタ部材204はフィルタを保持するための保持枠を有していない。このような樹脂としては、例えば、ポリエチレンナフタレートなどを用いることができる。基部の端部には、円形の第1の円形孔241Aと、第1の円形孔241Aの側方に形成された第1の長孔241Bとが形成されている。円形部242の中心から所定の半径の円の内側領域がNDフィルタとして光学的に利用される第1の光学フィルタ部242Aとして機能する。また、第1のフィルタ部材204は、第1の光学フィルタ部242Aを挟んで基部241と異なる側に突出する突出部242Bを有する。
【0077】
第1のセパレータ206は、両面が平坦な板状に形成された樹脂材からなる。第1のセパレータ206には、第1のフィルタ部材204の第1の光学フィルタ部242Aの移動の軌跡に対応する領域に第1の開口264が形成されている。また、第1のセパレータ206の上方には、円形断面の第1の円形孔261Aが形成されており、第1の円形孔261Aの横方向中心側には円弧状の第1の円弧状孔261Bが形成されている。第1の円形孔261A及び第1の円弧状孔261Bは、それぞれ、第1のセパレータ206における、第1の基板202の第1の軸柱223A及び第1の円弧状孔222Aに相当する領域に形成されている。第1のセパレータ206の一方の側部には、円形断面の第2の円形孔263Aが形成されており、第2の円形孔263Aの下方には円弧状の第2の円弧状孔263Bが形成されている。第2の円形孔263A及び第2の円弧状孔263Bは、それぞれ、第1のセパレータ206における、第1の基板202の第2の軸柱223B及び第2の円弧状孔222Bに相当する領域に形成されている。第1のセパレータ206の他方の側部には、円形断面の第3の円形孔265Aが形成されており、第3の円形孔265Aの上方には円弧状の第3の円弧状孔265Bが形成されている。第3の円形孔265A及び第3の円弧状孔265Bは、それぞれ、第1のセパレータ206における、第1の基板202の第3の軸柱223C及び第3の円弧状孔222Cに相当する領域に形成されている。なお、第1のセパレータ206における、第1の基板202の複数の固定柱227に当たる部分は外周又は開口が切り欠かれており、この切り欠き部が組み立て状態で固定柱227と当接する。なお、第1のセパレータ206に形成された第1の開口264の幅(移動軌跡に垂直方向の幅)は、NDフィルタユニット201に入射する入射光の光路の直径よりも大きく、第1のフィルタ部材204の円形部242の直径よりも小さくするとよい。これにより、第1のフィルタ部材204が第1のセパレータ206の第1の開口264に入り込むのを防止できる。
【0078】
第2のセパレータ208は、両面が平坦な板状に形成された樹脂材からなる。第2のセパレータ208には、第3のフィルタ部材210の第3の光学フィルタ部302Aの移動の軌跡に対応する領域に第2の開口284が形成されている。また、第2のセパレータ208の上方には、円形断面の第1の円形孔281Aが形成されており、第1の円形孔281Aの側方には円弧状の第1の円弧状孔281Bが形成されている。第1の円形孔281A及び第1の円弧状孔281Bは、それぞれ、第2のセパレータ208における、第1の基板202の第1の軸柱223A及び第1の円弧状孔222Aに相当する領域に形成されている。第2のセパレータ208の一方の側部には、円形断面の第2の円形孔283Aが形成されており、第2の円形孔283Aの下方には円弧状の第2の円弧状孔283Bが形成されている。第2の円形孔283A及び第2の円弧状孔283Bは、それぞれ、第2のセパレータ208における、第1の基板202の第2の軸柱223B及び第2の円弧状孔222Bに相当する領域に形成されている。第2のセパレータ208の他方の側部には、円形断面の第3の円形孔285Aが形成されており、第3の円形孔285Aの上方には円弧状の第3の円弧状孔285Bが形成されている。第3の円形孔285A及び第3の円弧状孔285Bは、それぞれ、第2のセパレータ208における、第1の基板202の第3の軸柱223C及び第3の円弧状孔222Cに相当する領域に形成されている。なお、第2のセパレータ208において、第1の基板202の複数の固定柱227に当たる部分は外周又は開口が切り欠かれており、この切り欠き部が組み立て状態で固定柱227と当接する。なお、第2のセパレータ208に形成された第2の開口284の幅(移動軌跡に垂直方向の幅)は、NDフィルタユニット201に入射する入射光の光路の直径よりも大きく、第3のフィルタ部材304の円形部302の直径よりも小さくするとよい。これにより、第3のフィルタ部材304が第2のセパレータ208の第2の開口284に入り込むのを防止できる。
【0079】
第3のフィルタ部材210は、基部305と、基部305の先端に形成された円形部302とを備え、両面が平坦な板状に形成されている。第3のフィルタ部材210は、全領域が第3の光透過性を有する樹脂により形成されている。すなわち、第3のフィルタ部材210はフィルタを保持するための保持枠を有していない。このような樹脂としては、例えば、ポリエチレンナフタレートなどを用いることができる。基部305には、円形の第3の円形孔305Aと、第3の円形孔305Aの上方に形成された第3の長孔305Bとが形成されている。円形部302の中心から所定の半径の領域がNDフィルタとして光学的に利用される第3の光学フィルタ部302Aとして機能する。また、第3のフィルタ部材210は、第3の光学フィルタ部302Aを挟んで基部305と異なる側に突出する突出部302Bを有する。
【0080】
第3のセパレータ212は、両面が平坦な板状に形成された樹脂材からなる。第3のセパレータ212には、第3のフィルタ部材210の第3の光学フィルタ部302Aの移動の軌跡に対応する領域に第3の開口324が形成されている。また、第3のセパレータ212の上方には、円形断面の第1の円形孔321Aが形成されており、第1の円形孔321Aの側方には円弧状の第1の円弧状孔321Bが形成されている。第1の円形孔321A及び第1の円弧状孔321Bは、それぞれ、第3のセパレータ212における、第1の基板202の第1の軸柱223A及び第1の円弧状孔222Aに相当する領域に形成されている。第3のセパレータ212の一方の側部には、円形断面の第2の円形孔323Aが形成されており、第2の円形孔323Aの下方には円弧状の第2の円弧状孔323Bが形成されている。第2の円形孔323A及び第2の円弧状孔323Bは、それぞれ、第3のセパレータ212における、第1の基板202の第2の軸柱223B及び第2の円弧状孔222Bに相当する領域に形成されている。第3のセパレータ212の他方の側部には、円形断面の第3の円形孔325Aが形成されており、第3の円形孔325Aの上方には円弧状の第3の円弧状孔325Bが形成されている。第3の円形孔325A及び第3の円弧状孔325Bは、それぞれ、第3のセパレータ212における、第1の基板202の第3の軸柱223C及び第3の円弧状孔222Cに相当する領域に形成されている。なお、第3のセパレータ212において、第1の基板202の複数の固定柱227に当たる部分は外周又は開口が切り欠かれており、この切り欠き部が組み立て状態で固定柱227と当接する。なお、第3のセパレータ212に形成された第3の開口324の幅(移動軌跡に垂直方向の幅)は、NDフィルタユニット201に入射する入射光の光路の直径よりも大きく、第3のフィルタ部材210の円形部302の直径よりも小さくするとよい。これにより、第3のフィルタ部材210が第3のセパレータ212の第3の開口324に入り込むのを防止できる。
【0081】
第4のセパレータ214は、両面が平坦な板状に形成された樹脂材からなる。第4のセパレータ214には、第2のフィルタ部材216の第2の光学フィルタ部362Aの移動の軌跡に対応する領域に第4の開口344が形成されている。また、第4のセパレータ214の上方には、円形断面の第1の円形孔341Aが形成されており、第1の円形孔341Aの側方には円弧状の第1の円弧状孔341Bが形成されている。第1の円形孔341A及び第1の円弧状孔341Bは、それぞれ、第4のセパレータ214における、第1の基板202の第1の軸柱223A及び第1の円弧状孔222Aに相当する領域に形成されている。第4のセパレータ214の一方の側部には、円形断面の第2の円形孔343Aが形成されており、第2の円形孔343Aの下方には円弧状の第2の円弧状孔343Bが形成されている。第2の円形孔343A及び第2の円弧状孔343Bは、それぞれ、第4のセパレータ214における、第1の基板202の第2の軸柱223B及び第2の円弧状孔222Bに相当する領域に形成されている。第4のセパレータ214の他方の側部には、円形断面の第3の円形孔345Aが形成されており、第3の円形孔345Aの上方には円弧状の第3の円弧状孔345Bが形成されている。第3の円形孔345A及び第3の円弧状孔345Bは、それぞれ、第4のセパレータ214における、第1の基板202の第3の軸柱223C及び第3の円弧状孔222Cに相当する領域に形成されている。なお、第4のセパレータ214において、第1の基板202の複数の固定柱227に当たる部分は外周又は開口が切り欠かれており、この切り欠き部が組み立て状態で固定柱227と当接する。なお、第4のセパレータ214に形成された第4の開口344の幅(移動軌跡に垂直方向の幅)は、NDフィルタユニット201に入射する入射光の光路の直径よりも大きく、第2のフィルタ部材216の円形部362の直径よりも小さくするとよい。これにより、第2のフィルタ部材216が第4のセパレータ214の第4の開口344に入り込むのを防止できる。
【0082】
第2のフィルタ部材216は、基部363と、基部363の先端に形成された円形部362とを備え、両面が平坦な板状に形成されている。第2のフィルタ部材216は、全領域が第3の光透過性を有する樹脂により形成されている。すなわち、第2のフィルタ部材216はフィルタを保持するための保持枠を有していない。このような樹脂としては、例えば、ポリエチレンナフタレートなどを用いることができる。基部363には、円形の第2の円形孔363Aと、第2の円形孔363Aの下方に形成された第2の長孔363Bとが形成されている。円形部362の中心から所定の半径の領域がNDフィルタとして光学的に利用される第2の光学フィルタ部362Aとして機能する。また、第2のフィルタ部材216は、第2の光学フィルタ部362Aを挟んで基部363と異なる側に突出する突出部362Bを有する。
【0083】
第2の基板218は、板状に形成された部材からなり、光路に当たる部分に円形の中心開口部380が形成されている。第2の基板218の上方には、円形断面の第1の円形孔381Aが形成されており、第1の円形孔381Aの側方には円弧状の第1の円弧状孔381Bが形成されている。第1の円形孔381A及び第1の円弧状孔381Bは、それぞれ、第2の基板318における、第1の基板202の第1の軸柱223A及び第1の円弧状孔222Aに相当する領域に形成されている。また、第2の基板218の一方の側部には、円形断面の第2の円形孔383Aが形成されており、第2の円形孔383Aの上方には円弧状の第2の円弧状孔383Bが形成されている。第2の円形孔383A及び第2の円弧状孔383Bは、それぞれ、第2の基板218における、第1の基板202の第2の軸柱223B及び第2の円弧状孔222Bに相当する領域に形成されている。また、第2の基板218の他方の側部には、円形断面の第3の円形孔385Aが形成されており、第3の円形孔385Aの下方には円弧状の第3の円弧状孔385Bが形成されている。第3の円形孔385A及び第3の円弧状孔385Bは、それぞれ、第2の基板218における、第1の基板202の第3の軸柱223C及び第3の円弧状孔222Cに相当する領域に形成されている。
【0084】
第2の基板218の第2のフィルタ部材216側の面には、第2の円形孔383Aを中心とした円弧状の内側凸部384Aが形成されている。内側凸部384Aは、後述するように、第2のフィルタ部材216の第2の光学フィルタ部362Aの移動の軌跡に対応する領域の半径方向内側の側部に位置している。また、内側凸部384Aは、第2の基板218に隣接して配置される第2のフィルタ部材216の基部363の移動に伴う軌跡に沿って形成されている。また、第2の基板218の第2のフィルタ部材216側の面には、第2のフィルタ部材216と干渉しないような位置に、第4のセパレータ214との距離を一定に保つための補助リブ385が形成されている。また、第2の基板218には、複数の取付機構386が形成されている。また、第2の基板218における、第1の基板202の複数の固定柱227に当たる位置には固定用開口387が形成されている。
【0085】
組み立て状態では、第1の基板202の周縁壁202Aの縁に第2の基板218を当接させ、第1の基板202の取付機構226が、それぞれ、第2の基板218の取付機構386と嵌合し、第1の基板202の固定柱227が、第2の基板318の固定用開口387に入り込むことにより、固定されている。第1の基板202及び第2の基板218は、第1のフィルタ部材204、第2のフィルタ部材216、及び第3のフィルタ部材210を挟み込むように配置される。そして、第1のフィルタ部材204及び第3のフィルタ部材210の間に第1のセパレータ206及び第2のセパレータ208が挟み込まれ、第3のフィルタ部材210及び第2のフィルタ部材216の間に第3のセパレータ212及び第4のセパレータ214が挟み込まれる。
【0086】
また、第1のセパレータ206は、第1のフィルタ部材204側の面が第1の基板202の補助リブ225と当接し、反対側の面が第2のセパレータ208と当接し、外周及び開口に形成された切り欠き部に第1の基板202の複数の固定柱227が当接することにより、固定されている。
【0087】
また、第2のセパレータ208は、一方の面が第3のフィルタ部材210当接し、反対側の面が第1のセパレータ206と当接し、外周及び開口に形成された切り欠き部に第1の基板202の複数の固定柱227が当接することにより、固定されている。
【0088】
また、第3のセパレータ212は、一方の面が第3のフィルタ部材210当接し、反対側の面が第4のセパレータ214と当接し、外周及び開口に形成された切り欠き部に第1の基板202の複数の固定柱227が当接することにより、固定されている。
【0089】
また、第4のセパレータ214は、第2のフィルタ部材216側の面が第2の基板218の補助リブ385と当接し、反対側の面が第3のセパレータ212と当接し、外周及び開口に形成された切り欠き部に第1の基板202の複数の固定柱227が当接することにより、固定されている。
【0090】
第1のフィルタ部材204は、第1の基板202及び第1のセパレータ206と隣接し、これら第1の基板202及び第1のセパレータ206に挟まれるように配置されている。また、第1のフィルタ部材204の一面は第1のセパレータ206の一面と当接している。第1のフィルタ部材204の突出部242Bは第1のセパレータ206の表面に当接している。第1の基板202の第1の軸柱223Aは、第1のフィルタ部材204の第1の円形孔241A、第1のセパレータ206の第1の円形孔261A、第2のセパレータ208の第1の円形孔281A、第3のセパレータ212の第1の円形孔321A、第4のセパレータ214の第1の円形孔341Aを貫通して、第2の基板218の第1の円形孔381Aに入り込んでいる。これにより、第1のフィルタ部材204は、第1の軸柱223Aを中心に、第1の光学フィルタ部242Aが光路を遮る遮断位置(第1の光学フィルタ部242Aが第1の基板202の中心開口部223と整列する位置)と、第1の光学フィルタ部242Aが光路から退避した退避位置(第1の光学フィルタ部242Aが側方に移動した位置)との間で回動可能に支持されている。
【0091】
第3のフィルタ部材210は、第2のセパレータ208及び第3のセパレータ212と隣接し、これら第2のセパレータ208及び第3のセパレータ212に挟まれるように配置されている。また、第3のフィルタ部材210の各面は第2のセパレータ208及び第3のセパレータ212の一面とそれぞれ当接している。第3のフィルタ部材210の突出部302Bは第2のセパレータ208及び第3のセパレータ212の表面に当接している。第1の基板202の第3の軸柱223Cは、第1のセパレータ206の第3の円形孔265A、第2のセパレータ208の第3の円形孔285A、第3のフィルタ部材210の第3の円形孔305A、第3のセパレータ212の第3の円形孔325A、及び、第4のセパレータ214の第3の円形孔345Aを貫通して、第2の基板218の第3の円形孔385Aに入り込んでいる。これにより、第3のフィルタ部材210は、第3の軸柱223Cを中心に、第3の光学フィルタ部302Aが光路を遮る遮断位置(第3の光学フィルタ部302Aが第1の基板202の中心開口部223と整列する位置)と、第3の光学フィルタ部302Aが光路から退避した退避位置(第3の光学フィルタ部302Aが側方に移動した位置)との間で回動可能に支持されている。
【0092】
第2のフィルタ部材216は、第4のセパレータ214及び第2の基板218と隣接し、これら第4のセパレータ214及び第2の基板218に挟まれるように配置されている。また、第2のフィルタ部材216の一面は第4のセパレータ214の一面と当接している。第2のフィルタ部材216の突出部362Bは第4のセパレータ214の表面に当接している。第1の基板202の第2の軸柱223Bは、第1のセパレータ206の第2の円形孔263A、第2のセパレータ208の第2の円形孔283A、第3のセパレータ212の第2の円形孔323A、第4のセパレータ214の第2の円形孔343A、及び、第2のフィルタ部材216の第2の円形孔363Aを貫通して、第2の基板218の第2の円形孔383Aに入り込んでいる。これにより、第2のフィルタ部材216は、第2の軸柱223Bを中心に、第2の光学フィルタ部362Aが光路を遮る遮断位置(第2の光学フィルタ部362Aが第2の基板218の中心開口部380と整列する位置)と、第2の光学フィルタ部362Aが光路から退避した退避位置(第2の光学フィルタ部362Aが側方に移動した位置)との間で回動可能に支持されている。
【0093】
第1のフィルタ駆動機構220は、第1のヨーク400と、第1のヨーク400に取り付けられた第1のコイル401と、第1の回転マグネット部材402と、第1のカバー部材403とを備える。第1のヨーク400は、コの字形に形成されており、第1のコイル401は第1のヨーク400に巻き付けられている。第1のコイル401に通電することにより、第1のヨーク400の先端部400Aの間に磁界を生じる。
【0094】
図14は、第2実施形態における第1~第3の回転マグネット部材を示す斜視図である。第1の回転マグネット部材402は、円柱状の第1の軸部402Aと、第1の軸部402Aから側方に延びるように形成された第1の腕部402Bと、第1の腕部402Bから第1の基板202に向かって立設された円柱状の第1の操作柱402Cと、第1の軸部402Aの外周に設けられた第1の磁石402Dと、を備える。また、第1のカバー部材403は、第1の基板202に取り付けるための固定部403Aを有し、また、第1の丸孔403Bが形成されている。
【0095】
第3のフィルタ駆動機構224は、第3のヨーク440と、第3のヨーク440に取り付けられた第3のコイル441と、第3の回転マグネット部材442と、第3のカバー部材443とを備える。第3のヨーク440は、コの字形に形成されており、第3のコイル441は第3のヨーク440に巻き付けられている。第3のコイル441に通電することにより、第3のヨーク440の先端部440Aの間に磁界を生じる。
【0096】
図14に示すように、第3の回転マグネット部材442は、円柱状の第3の軸部442Aと、第3の軸部442Aから側方に延びるように形成された第3の腕部442Bと、第3の腕部442Bから第1の基板202に向かって立設された円柱状の第3の操作柱442Cと、第3の軸部442Aの外周に設けられた第3の磁石442Dと、を備える。また、第3のカバー部材443は、第1の基板202に取り付けるための固定部443Aを有し、また、第3の丸孔443Bが形成されている。
【0097】
第2のフィルタ駆動機構222は、第2のヨーク420と、第2のヨーク420に取り付けられた第2のコイル421と、第2の回転マグネット部材422と、第2のカバー部材423とを備える。第2のヨーク420は、コの字形に形成されており、第2のコイル421は第2のヨーク420に巻き付けられている。第2のコイル421に通電することにより、第2のヨーク420の先端部420Aの間に磁界を生じる。
【0098】
図14に示すように、第2の回転マグネット部材422は、円柱状の第2の軸部422Aと、第2の軸部422Aから側方に延びるように形成された第2の腕部422Bと、第2の腕部422Bから第1の基板202に向かって立設された円柱状の第2の操作柱422Cと、第2の軸部422Aの外周に設けられた第2の磁石422Dと、を備える。また、第2のカバー部材423は、第1の基板202に取り付けるための固定部423Aを有し、また、第2の丸孔423Bが形成されている。
【0099】
フレキシブルプリント基板は、一端部が制御装置から延びる配線に接続されており、他端部が第1の枝部と、第2の枝部と、第3の枝部とに分岐されている。
【0100】
組み立て状態において、第1の基板202の第1のフィルタ部材204と反対側の面の上部に、第1のヨーク400及び第1のコイル401が載置されている。そして、第1のカバー部材403が第1のヨーク400の外方から第1の基板202に取り付けられることにより、第1のヨーク400及び第1のコイル401が第1の基板202に固定されている。また、第1の回転マグネット部材402は、第1のヨーク400の先端部400Aの間に配置されている。第1の回転マグネット部材402は、第1の軸部402Aの一端が第1の基板202の第1の丸孔221Aに挿入され、第1の軸部402Aの他端が第1のカバー部材403の第1の丸孔403Bに挿入されることにより、回転可能に保持されている。第1の回転マグネット部材402の第1の操作柱402Cは、第1の基板202の第1の円弧状孔222A、第1のセパレータ206の第1の円弧状孔261B、第2のセパレータ208の第1の円弧状孔281B、第3のセパレータ212の第1の円弧状孔321B、及び、第4のセパレータ214の第1の円弧状孔341Bを貫通し、先端が第2の基板218の第1の円弧状孔381Bに入り込んでいる。また、第1の操作柱402Cは、第1のフィルタ部材204の第1の長孔241Bを挿通している。第1のカバー部材403には、フレキシブルプリント基板の第1の枝部の先端が取り付けられており、第1のコイル401がフレキシブルプリント基板を介して制御装置と通電可能に接続されている。
【0101】
制御装置が第1のコイル401に通電させることにより、第1のヨーク400の先端部400Aの間に磁界が発生する。第1のヨーク400の先端部400Aの間に磁界が発生すると、第1の回転マグネット部材402の第1の磁石402Dが磁界から磁力を受ける。これにより、第1の回転マグネット部材402が第1の軸部402Aを中心に回転し、第1の操作柱402Cが第1の基板202の第1の円弧状孔222Aに沿って移動する。上記の通り、第1のフィルタ部材204は、第1の基板202の第1の軸柱223Aに回転可能に支持されており、第1の回転マグネット部材402の第1の操作柱402Cが第1のフィルタ部材204の第1の長孔241Bに入り込んでいる。これにより、第1のフィルタ部材204を、一面が第1のセパレータ206の表面に当接し、基部241の他面が第1の基板202の内側凸部224A、224Bに当接し、かつ、突出部242Bの他面が外側凸部224Cに当接した状態で回動させることができる。そして、第1のフィルタ駆動機構220が、第1のフィルタ部材204を光軸(光路)に垂直な面内で移動させることにより、第1の光学フィルタ部242Aが、遮断位置と退避位置との間で移動する。
【0102】
また、組み立て状態において、第1の基板202の第1のフィルタ部材204と反対側の面の一方の下方側部に、第2のヨーク420及び第2のコイル421が載置されている。そして、第2のカバー無事a423が第2のヨーク420の外方から第1の基板202に取り付けられることにより、第2のヨーク420及び第2のコイル421が第1の基板202に固定されている。また、第2の回転マグネット部材422は、第2のヨーク420の先端部420Aの間に配置されている。第2の回転マグネット部材422は、第2の軸部422Aの一端が第1の基板202の第2の丸孔221Bに挿入され、第2の軸部422Aの他端が第2のカバー部材423の第2の丸孔423Bに挿入されることにより、回転可能に保持されている。第2の回転マグネット部材422の第2の操作柱422Cは、第1の基板202の第2の円弧状孔222B、第1のセパレータ206の第2の円弧状孔263B、第2のセパレータ208の第2の円弧状孔283B、第3のセパレータ212の第2の円弧状孔323B、及び、第4のセパレータ214の第2の円弧状孔343Bを貫通し、先端が第2の基板218の第2の円弧状孔383Bに入り込んでいる。また、第2の操作柱422Cは、第2のフィルタ部材216の第2の長孔363Bを挿通している。第2のカバー部材423には、フレキシブルプリント基板の第2の枝部の先端が取り付けられており、第2のコイル421がフレキシブルプリント基板を介して制御装置と通電可能に接続されている。
【0103】
制御装置が第2のコイル421に通電させることにより、第2のヨーク420の先端部420Aの間に磁界が発生する。第2のヨーク420の先端部420Aの間に磁界が発生すると、第2の回転マグネット部材422の第2の磁石422Dが磁界から磁力を受ける。これにより、第2の回転マグネット部材422が第2の軸部422Aを中心に回転し、第2の操作柱422Cが第1の基板202の第2の円弧状孔222Bに沿って移動する。上記の通り、第2のフィルタ部材216は、第1の基板202の第2の軸柱223Bに回転可能に支持されており、第2の回転マグネット部材422の第2の操作柱422Cが第2のフィルタ部材216の第2の長孔363Bに入り込んでいる。これにより、第2のフィルタ部材216を、一面が第4のセパレータ214の表面に当接し、基部363の他面が第2の基板218の内側凸部384Aに当接した状態で回動させることができる。そして、第2のフィルタ駆動機構222が、第2のフィルタ部材216を光軸(光路)に垂直な面内で移動させることにより、第2の光学フィルタ部362Aが、遮断位置と退避位置との間で移動する。
【0104】
また、組み立て状態において、第1の基板202の第1のフィルタ部材204と反対側の面の他方の下方側部に、第3のヨーク440及び第3のコイル441が載置されている。そして、第3のカバー部材443が第3のヨーク440の外方から第1の基板202に取り付けられることにより、第3のヨーク440及び第3のコイル441が第1の基板202に固定されている。また、第3の回転マグネット部材442は、第3のヨーク440の先端部440Aの間に配置されている。第3の回転マグネット部材442は、第3の軸部442Aの一端が第1の基板202の第3の丸孔221Cに挿入され、第3の軸部442Aの他端が第3のカバー部材443の第3の丸孔443Bに挿入されることにより、回転可能に保持されている。第3の回転マグネット部材442の第3の操作柱442Cは、第1の基板202の第3の円弧状孔222C、第1のセパレータ206の第3の円弧状孔265B、第2のセパレータ208の第3の円弧状孔285B、第3のセパレータ212の第3の円弧状孔325B、及び、第4のセパレータ214の第3の円弧状孔345Bを貫通し、先端が第2の基板218の第3の円弧状孔385Bに入り込んでいる。また、第3の操作柱442Cは、第3のフィルタ部材210の第3の長孔305Bを挿通している。第3のカバー部材443には、フレキシブルプリント基板の第3の枝部の先端が取り付けられており、第3のコイル441がフレキシブルプリント基板を介して制御装置と通電可能に接続されている。
【0105】
制御装置が第3のコイル441に通電させることにより、第3のヨーク440の先端部440Aの間に磁界が発生する。第3のヨーク440の先端部440Aの間に磁界が発生すると、第3の回転マグネット部材442の第3の磁石442Dが磁界から磁力を受ける。これにより、第3の回転マグネット部材442が第3の軸部442Aを中心に回転し、第3の操作柱442Cが第1の基板202の第3の円弧状孔222Cに沿って移動する。上記の通り、第3のフィルタ部材210は、第1の基板202の第3の軸柱223Cに回転可能に支持されており、第3の回転マグネット部材442の第3の操作柱442Cが第3のフィルタ部材210の第3の長孔305Bに入り込んでいる。これにより、第3のフィルタ部材210を、一面が第2のセパレータ208の表面に当接し、他面が第3のセパレータ212の表面に当接した状態で回動させることができる。そして、第3のフィルタ駆動機構224が、第3のフィルタ部材210を光軸(光路)に垂直な面内で移動させることにより、第3の光学フィルタ部302Aが、遮断位置と退避位置との間で移動する。
【0106】
本実施形態では、例えば、第1のフィルタ部材204の第1の光学フィルタ部242Aの第1の光透過性がND2となっており、第2のフィルタ部材216の第2の光学フィルタ部362Aの第2の光透過性がND4となっており、第3のフィルタ部材210の第3の光学フィルタ部302Aの第3の光透過性がND3となっている。第1の光透過性と、第2の光透過性と、第3の光透過性とは互いに異なることが好ましい。制御装置はシャッター速度の入力を受け付け、シャッター速度に応じて必要なNDフィルタユニットの光透光性を決定する。制御装置は、第1のフィルタ駆動機構220、第2のフィルタ駆動機構222、及び第3のフィルタ駆動機構224それぞれ独立して制御し、第1のフィルタ部材204、第2のフィルタ部材216、及び第3のフィルタ部材210は第1のフィルタ駆動機構220、第2のフィルタ駆動機構222、及び第3のフィルタ駆動機構224により個別に駆動される。そして、制御装置は、以下の減光状態を順不同に切り替える。
【0107】
必要な光透過性が、減光が不要な場合には、制御装置は、第1のフィルタ駆動機構220により第1のフィルタ部材204を退避位置に移動させ、第2のフィルタ駆動機構222により第2のフィルタ部材216を退避位置に移動させ、第3のフィルタ駆動機構224により第3のフィルタ部材210を退避位置に移動させる。これにより、光路を通る光は減光されない非減光状態となる。
【0108】
また、必要な光透過性がND2程度である場合には、制御装置は、第1のフィルタ駆動機構220により第1のフィルタ部材204を遮断位置に移動させ、第2のフィルタ駆動機構222及び第3のフィルタ駆動機構224により第2のフィルタ部材216及び第3のフィルタ部材210を退避位置に移動させる。これにより、光路を通る光が第1の光学フィルタ部242Aにより減光される第1の一重減光状態となる。
【0109】
また、必要な光透過性がND4程度である場合には、制御装置は、第2のフィルタ駆動機構222により第2のフィルタ部材216を遮断位置に移動させ、第1のフィルタ駆動機構220及び第3のフィルタ駆動機構224により第1のフィルタ部材204及び第3のフィルタ部材210を退避位置に移動させる。これにより、光路を通る光が第2の光学フィルタ部362Aにより減光される第2の一重減光状態となる。
【0110】
また、必要な光透過性がND3程度である場合には、制御装置は、第3のフィルタ駆動機構224により第3のフィルタ部材210を遮断位置に移動させ、第1のフィルタ駆動機構220及び第2のフィルタ駆動機構222により第1のフィルタ部材204及び第2のフィルタ部材216を退避位置に移動させる。これにより、光路を通る光が第3の光学フィルタ部302Aにより減光される第3の一重減光状態となる。
【0111】
また、必要な光透過性がND12程度である場合には、制御装置は、第1のフィルタ駆動機構220により第1のフィルタ部材204を退避位置に移動させ、第2のフィルタ駆動機構222及び第3のフィルタ駆動機構224により第2のフィルタ部材216及び第3のフィルタ部材210を遮断位置に移動させる。これにより、光路を通る光が第2の光学フィルタ部362A及び第3の光学フィルタ部302Aにより減光される第1の二重減光状態となる。
【0112】
また、必要な光透過性がND6程度である場合には、制御装置は、第2のフィルタ駆動機構222により第2のフィルタ部材216を退避位置に移動させ、第1のフィルタ駆動機構220及び第3のフィルタ駆動機構224により第1のフィルタ部材204及び第3のフィルタ部材210を遮断位置に移動させる。これにより、光路を通る光が第1の光学フィルタ部242A及び第3の光学フィルタ部302Aにより減光される第2の二重減光状態となる。
【0113】
また、必要な光透過性がND8程度である場合には、制御装置は、第3のフィルタ駆動機構224により第3のフィルタ部材210を退避位置に移動させ、第1のフィルタ駆動機構220及び第2のフィルタ駆動機構222により第1のフィルタ部材204及び第2のフィルタ部材216を遮断位置に移動させる。これにより、光路を通る光が第1の光学フィルタ部242A及び第2の光学フィルタ部362Aにより減光される第3の二重減光状態となる。
【0114】
また、必要な光透過性がND24程度である場合には、制御装置は、第1のフィルタ駆動機構220、第2のフィルタ駆動機構222及び第3のフィルタ駆動機構224により第1のフィルタ部材204、第2のフィルタ部材216及び第3のフィルタ部材210を遮断位置に移動させる。これにより、光路を通る光が第1の光学フィルタ部242A、第2の光学フィルタ部362A及び第3の光学フィルタ部302Aにより減光される三重減光状態となる。
【0115】
以上説明したように、第2実施形態によれば以下の効果が奏される。
本実施形態によれば、第1~第3のフィルタ部材204、216、210を移動させることにより、非減光状態と、第1~第3の一重減光状態と、第1~第3の二重減光状態と、三重減光状態をとることにより減光状態を切り替えており、3つのフィルタ部材204、216、210で、非減光状態以外に7つの減光状態を切り替えることができる。このため、本実施形態によれば、3つのフィルタ部材204、216、210で、光透過性を7段階で変更することが実現できるコンパクトなNDフィルタユニット201が実現できる。また、非減光状態と一重減光状態と二重減光状態と三重減光状態とを順不同に切り替えることができるため、非減光状態から三重減光状態へ、一重減光状態から非減光状態へ、など、ある段階の減光状態から任意の段階の減光状態に容易に切り替えることができる。このため、撮影に必要な減光状態への切替を素早く行うことができ、撮影に最適な減光状態を素早く実現することができる。
【0116】
また、本実施形態では、第1のフィルタ部材204に隣接するように第1のセパレータ206が配置され、第1のセパレータ206には、隣接する第1のフィルタ部材204の有する第1の光学フィルタ部242Aが遮断位置と退避位置との間で移動する移動軌跡に対応する部分に第1の開口264が形成されている。また、第2のフィルタ部材216に隣接するように第4のセパレータ214が配置され、第4のセパレータ214には、隣接する第2のフィルタ部材216の有する第2の光学フィルタ部362Aが遮断位置と退避位置との間で移動する移動軌跡に対応する部分に第4の開口344が形成されている。また、第3のフィルタ部材210に隣接するように第2のセパレータ208及び第3のセパレータ212が配置され、第2のセパレータ208及び第3のセパレータ212には、隣接する第3のフィルタ部材210の有する第3の光学フィルタ部302Aが遮断位置と退避位置との間で移動する移動軌跡に対応する部分に開口284、324が形成されている。これにより、第1、第2及び第3のフィルタ部材204、216、210が遮断位置と退避位置との間で移動しても、第1、第2、及び第3の光学フィルタ部242A、362A、302Aが傷つくのを防止できる。
【0117】
また、本実施形態では、隣接して配置される第1及び第3のフィルタ部材204、210の間に、第1のフィルタ部材204に隣接するように配置される第1のセパレータ206と、第3のフィルタ部材210に隣接するように配置される第2のセパレータ208とが配置され、第1のセパレータ206には第1のフィルタ部材204の有する第1の光学フィルタ部242Aの移動軌跡に対応する部分に第1の開口264が形成され、第2のセパレータ208には、第3のフィルタ部材210の有する第3の光学フィルタ部302Aの移動軌跡に対応する部分に第2の開口284が形成されている。これにより、第1及び第3のフィルタ部材204、210が遮断位置と退避位置との間で移動しても、第1及び第3の光学フィルタ部242A、302Aが傷つくのを防止できる。また、第1のフィルタ部材204と第3のフィルタ部材210とが同時に移動する場合でも、双方のフィルタ部材204、210の光学フィルタ部242A、302Aが擦れてたりして傷がつくことをより効果的に防止することができる。
また、隣接して配置される第2及び第3のフィルタ部材216、210の間に、第2のフィルタ部材216に隣接するように配置される第4のセパレータ214と、第3のフィルタ部材210に隣接するように配置される第3のセパレータ212とが配置され、第4のセパレータ214には第2のフィルタ部材216の有する第2の光学フィルタ部362Aの移動軌跡に対応する部分に第4の開口344が形成され、第3のセパレータ212には、第3のフィルタ部材210の有する第3の光学フィルタ部302Aの移動軌跡に対応する部分に第3の開口324が形成されている。これにより、第2及び第3のフィルタ部材216、210が遮断位置と退避位置との間で移動しても、第2及び第3の光学フィルタ部362A、302Aが傷つくのを防止できる。また、第2のフィルタ部材216と第3のフィルタ部材210とが同時に移動する場合でも、双方のフィルタ部材216、210の光学フィルタ部362A、302Aが擦れてたりして傷がつくことをより効果的に防止することができる。
【0118】
また、本実施形態では、第1のフィルタ部材204の突出部242Bが第1のセパレータ206に当接しており、第2のフィルタ部材216の突出部362Bが第4のセパレータ214に当接している。これにより、第1及び第2のフィルタ部材204、216が第1及び第4のセパレータ206、214の開口264、344に潜りこむことを防止でき、第1及び第2のフィルタ部材204、216の駆動をスムーズにすることができる。また、第3のフィルタ部材210の突出部302Bが第2のセパレータ208及び第3のセパレータ212に当接している。これにより、第3のフィルタ部材210が第2及び第3のセパレータ208、212の開口284、324に潜りこむことを防止でき、第3のフィルタ部材210の駆動をスムーズにすることができる。
【0119】
また、本実施形態では、第1の基板202には、隣接するように配置される第1のフィルタ部材204の移動に伴う突出部242Bの移動軌跡に沿って外側凸部224Cが形成されており、突出部242Bは外側凸部224Cに当接している。これにより、第1の光学フィルタ部242Aが第1の基板202に擦れて傷つくことを防止できる。
【0120】
また、本実施形態では、第1の基板202及び第2の基板218にはそれぞれ、隣接するように配置される第1及び第2のフィルタ部材204、216の移動に伴う基部241、363の移動軌跡に沿って内側凸部224A、224B、384Aが形成されており、基部241、363は内側凸部224A、224B、384Aに当接している。これにより、第1及び第2の光学フィルタ部242A、362Aが第1及び第2の基板202、218に擦れて傷つくことを防止できる。
【0121】
また、本実施形態では、第1、第2及び第3のフィルタ部材204、216、210の第1、第2及び第3の光学フィルタ部242A、362A、302Aの移動軌跡が、光軸に垂直な平面に投影した場合に、各々異なる。これにより、第1、第2及び第3のフィルタ部材204、216、210を駆動させるための第1、第2及び第3のフィルタ駆動機構220、222、224を効率よく配置でき、NDフィルタユニット201を小型化することができる。
【0122】
また、本実施形態では、第1、第2及び第3のフィルタ駆動機構220、222、224は、第1、第2及び第3のフィルタ部材204、216、210を光軸に垂直な面内で移動させることにより第1、第2及び第3の光学フィルタ部242A、362A、302Aを移動させている。このように、第1、第2及び第3のフィルタ部材204、216、210を個別に駆動することができるため、瞬時に減光状態を変更することができる。
【0123】
また、本実施形態では、第1、第2及び第3のフィルタ部材204、216、210のそれぞれは、全領域が樹脂製の板材から形成されている。このように、第1、第2及び第3のフィルタ部材204、216、210が枠材を有していないため、軽量に形成することができ、第1、第2及び第3のフィルタ部材204、216、210を駆動する第1、第2及び第3のフィルタ駆動機構220、222、224を小型化することができる。
【0124】
なお、本実施形態では、第1及び第3のフィルタ部材204、210の間に第1及び第2のセパレータ206、208を設けたが、一枚のセパレータを設けることも可能である。この場合には、セパレータには第1及び第3の光学フィルタ部242A、302Aの両方の移動軌跡に当たる位置に開口を設けるとよい。また、本実施形態では、第2及び第3のフィルタ部材216、210の間に第3及び第4のセパレータ212、214を設けたが、一枚のセパレータを設けることも可能である。この場合には、セパレータには第2及び第3の光学フィルタ部362A、302Aの両方の移動軌跡に当たる位置に開口を設けるとよい。
【0125】
また、本実施形態では、第1及び第2の基板202、218の両方に、内側凸部及び外側凸部の両方を設けているが、第1及び第2の基板の一方のみに設けてもよいし、内側凸部及び外側凸部の一方のみを設けてもよい。
【符号の説明】
【0126】
1 NDフィルタユニット
2 第1の基板
2A 周縁壁
4 第1のフィルタ部材
6 第1のセパレータ
8 第2のセパレータ
10 第2のフィルタ部材
12 第2の基板
14 第1のフィルタ駆動機構
16 第2のフィルタ駆動機構
18 フレキシブルプリント基板
20 中心開口部
21A 第1の丸孔
21B 第2の丸孔
22A 第1の円弧状孔
22B 第2の円弧状孔
23A 第1の軸柱
23B 第2の軸柱
24A 第1の凸部
24B 第2の凸部
24C 第3の凸部
25 補助リブ
26 取付機構
27 固定柱
41 基部
41A 第1の円形孔
41B 第1の長孔
42 円形部
42A 第1の光学フィルタ部
61A 第1の円形孔
61B 第1の円弧状孔
63A 第2の円形孔
63B 第2の円弧状孔
64 第1の開口
81A 第1の円形孔
81B 第1の円弧状孔
83A 第2の円形孔
83B 第2の円弧状孔
84 第2の開口
102 円形部
102A 第2の光学フィルタ部
103 基部
103A 第2の円形孔
103B 第2の長孔
120 中心開口部
121A 第1の円形孔
121B 第1の円弧状孔
123A 第2の円形孔
123B 第2の円弧状孔
124A 第1の凸部
124B 第2の凸部
124C 第3の凸部
125 補助リブ
126 取付機構
127 固定用開口
140 第1のヨーク
140A 先端部
141 第1のコイル
142 第1の回転マグネット部材
142A 第1の軸部
142B 第1の腕部
142C 第1の操作柱
142D 第1の磁石
143 第1のカバー部材
143A 固定部
143B 第1の丸孔
160 第2のヨーク
160A 先端部
161 第2のコイル
162 第2の回転マグネット部材
162A 第2の軸部
162B 第2の腕部
162C 第2の操作柱
162D 第2の磁石
163 第2のカバー部材
163A 固定部
163B 第2の丸孔
180 一端部
181 第1の枝部
182 第2の枝部
201 NDフィルタユニット
202 第1の基板
202A 周縁壁
204 第1のフィルタ部材
206 第1のセパレータ
208 第2のセパレータ
210 第3のフィルタ部材
212 第3のセパレータ
214 第4のセパレータ
216 第2のフィルタ部材
218 第2の基板
220 第1のフィルタ駆動機構
221A 第1の丸孔
221B 第2の丸孔
221C 第3の丸孔
222 第2のフィルタ駆動機構
222A 第1の円弧状孔
222B 第2の円弧状孔
222C 第3の円弧状孔
223 中心開口部
223A 第1の軸柱
223B 第2の軸柱
223C 第3の軸柱
224 第3のフィルタ駆動機構
224A 第1の凸部
224B 第2の凸部
224C 第3の凸部
225 補助リブ
225B 第3の軸柱
226 取付機構
227 固定柱
241 基部
241A 第1の円形孔
241B 第1の長孔
242 円形部
242A 第1の光学フィルタ部
261A 第1の円形孔
261B 第1の円弧状孔
263A 第2の円形孔
263B 第2の円弧状孔
264 第1の開口
265A 第3の円形孔
265B 第3の円弧状孔
281A 第1の円形孔
281B 第1の円弧状孔
283A 第2の円形孔
283B 第2の円弧状孔
284 第2の開口
285A 第3の円形孔
285B 第3の円弧状孔
302 円形部
302A 第3の光学フィルタ部
305 基部
305A 第3の円形孔
305B 第3の長孔
318 第2の基板
321A 第1の円形孔
321B 第1の円弧状孔
323A 第2の円形孔
323B 第2の円弧状孔
324 第3の開口
325A 第3の円形孔
325B 第3の円弧状孔
341A 第1の円形孔
341B 第1の円弧状孔
343A 第2の円形孔
343B 第2の円弧状孔
344 第4の開口
345A 第3の円形孔
345B 第3の円弧状孔
362 円形部
362A 第2の光学フィルタ部
363 基部
363A 第2の円形孔
363B 第2の長孔
380 中心開口部
381A 第1の円形孔
381B 第1の円弧状孔
383A 第2の円形孔
383B 第2の円弧状孔
384A 凸部
385 補助リブ
385A 第3の円形孔
385B 第3の円弧状孔
386 取付機構
387 固定用開口
400 第1のヨーク
400A 先端部
401 第1のコイル
402 第1の回転マグネット部材
402A 第1の軸部
402B 第1の腕部
402C 第1の操作柱
402D 第1の磁石
403 第1のカバー部材
403A 固定部
403B 第1の丸孔
420 第2のヨーク
420A 先端部
421 第2のコイル
422 第2の回転マグネット部材
422A 第2の軸部
422B 第2の腕部
422C 第2の操作柱
422D 第2の磁石
423 第2のカバー部材
423A 固定部
423B 第2の丸孔
440 第3のヨーク
440A 先端部
441 第3のコイル
442 第3の回転マグネット部材
442A 第3の軸部
442B 第3の腕部
442C 第3の操作柱
442D 第3の磁石
443 第3のカバー部材
443A 固定部
443B 第3の丸孔