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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-19
(45)【発行日】2023-07-27
(54)【発明の名称】生産システム、及び生産方法
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/418 20060101AFI20230720BHJP
   H05K 3/00 20060101ALI20230720BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20230720BHJP
【FI】
G05B19/418 A
H05K3/00 P
H05K3/00 X
H05K1/02 R
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019055123
(22)【出願日】2019-03-22
(65)【公開番号】P2020155020
(43)【公開日】2020-09-24
【審査請求日】2022-02-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000003399
【氏名又は名称】JUKI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】古賀 博之
【審査官】永井 友子
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-134521(JP,A)
【文献】特開2012-119551(JP,A)
【文献】特開2012-160627(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/418
H05K 3/00
H05K 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
実装装置を含む生産ラインに存在する基板の枚数を計数する基板計数部と、
前記基板計数部により計数された複数の前記基板のそれぞれに付与されるマークのパターンを示すマークパターンを取得するマークパターン取得部と、
前記マークパターン取得部により取得された複数の前記基板のそれぞれの前記マークパターンが同一か否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果に基づいて、前記実装装置による前記マークパターンの検出処理を制御する検出制御部と、を備え
前記基板は、割り基板を規定する複数の実装エリアを含み、
前記マークパターンは、第1実装エリアの状態を示すマークが付与される第1マークエリアと、第2実装エリアの状態を示すマークが付与される第2マークエリアとを含み、
前記検出制御部は、複数の前記基板のそれぞれの前記第1マークエリアに対するマークの付与状態が同一であり、前記第2マークエリアに対するマークの付与状態が異なる場合、前記第1マークエリアの検出を省略させ、前記第2マークエリアの検出を実行させる、
生産システム。
【請求項2】
前記マークパターン取得部は、前記生産ラインの先頭装置に搬入された前記基板の前記マークパターンを前記先頭装置から取得し、
前記検出制御部は、前記先頭装置よりも後の前記実装装置による前記検出処理を制御する、
請求項1に記載の生産システム。
【請求項3】
前記先頭装置は、前記基板の状態を検査して前記基板に前記マークパターンを付与する検査装置又は前記基板に付与された前記マークパターンを検出する実装装置である、
請求項2に記載の生産システム。
【請求項4】
前記マークパターンに基づいて、前記実装装置を制御する実装制御部を備える、
請求項に記載の生産システム。
【請求項5】
前記マークは、前記実装エリアの状態が不良であることを示すバッドマークを含み、
前記実装制御部は、前記バッドマークが付与された前記実装エリアに電子部品が実装されないように、前記実装装置を制御する、
請求項に記載の生産システム。
【請求項6】
実装装置を含む生産ラインに存在する基板の枚数を計数することと、
計数された複数の前記基板のそれぞれに付与されるマークのパターンを示すマークパターンを取得することと、
取得された複数の前記基板のそれぞれの前記マークパターンが同一か否かを判定することと、
判定結果に基づいて、前記実装装置による前記マークパターンの検出処理を制御することと、を含み、
前記基板は、割り基板を規定する複数の実装エリアを含み、
前記マークパターンは、第1実装エリアの状態を示すマークが付与される第1マークエリアと、第2実装エリアの状態を示すマークが付与される第2マークエリアとを含み、
前記検出処理において、複数の前記基板のそれぞれの前記第1マークエリアに対するマークの付与状態が同一であり、前記第2マークエリアに対するマークの付与状態が異なる場合、前記第1マークエリアの検出を省略させ、前記第2マークエリアの検出を実行させる、
生産方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生産システム、及び生産方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子デバイスを生産する生産システムにおいて、複数の実装装置により生産ラインが構築される。基板を生産ラインに搬入する前に、基板にクリーム半田を印刷する処理、及び基板の印刷状態を検査する検査処理が実行される。印刷状態が不良である場合、バッドマークと呼ばれるマークが基板に付与される。特許文献1には、基板に個体識別番号を付与するとともに、バッドマークを個体識別番号に関連付けて記憶領域に格納する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2006-086281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
バッドマークと関連付けられる個体識別番号が基板に付与されることにより、複数の実装装置のそれぞれは、個体識別番号を認識することによって、基板の印刷状態を認識することができる。基板に個体識別番号が付与されていない場合、複数の実装装置のそれぞれは、基板の印刷状態を認識するために、バッドマークを検出する必要が生じる。複数の実装装置がバッドマークを個別に検出する場合、バッドマークの検出が不必要に実行される可能性がある。バッドマークの検出が不必要に実行される場合、電子デバイスの生産性が低下する可能性がある。
【0005】
本発明の態様は、電子デバイスの生産性の低下を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に従えば、実装装置を含む生産ラインに存在する基板の枚数を計数する基板計数部と、前記基板計数部により計数された複数の前記基板のそれぞれに付与されるマークのパターンを示すマークパターンを取得するマークパターン取得部と、前記マークパターン取得部により取得された複数の前記基板のそれぞれの前記マークパターンが同一か否かを判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて、前記実装装置による前記マークパターンの検出処理を制御する検出制御部と、を備える生産システムが提供される。
【0007】
本発明の第2の態様に従えば、実装装置を含む生産ラインに存在する基板の枚数を計数することと、計数された複数の前記基板のそれぞれに付与されるマークのパターンを示すマークパターンを取得することと、取得された複数の前記基板のそれぞれの前記マークパターンが同一か否かを判定することと、判定結果に基づいて、前記実装装置による前記マークパターンの検出処理を制御することと、を含む生産方法が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の態様によれば、電子デバイスの生産性の低下が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る生産システムを示す図である。
図2図2は、実施形態に係る実装装置を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る基板を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る生産システムを示すブロック図である。
図5図5は、実施形態に係る生産システムの動作を説明するための図である。
図6図6は、実施形態に係る生産方法を示すフローチャートである。
図7図7は、実施形態に係るコンピュータシステムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明は実施形態に限定されない。
【0011】
[生産システム]
図1は、実施形態に係る生産システム1を示す図である。図1に示すように、生産システム1は、検査装置2と、実装装置3と、検査装置4と、管理装置5とを備える。検査装置2、実装装置3、及び検査装置4により、電子デバイスの生産ライン6が構築される。
【0012】
生産ライン6において、実装装置3は、複数設けられる。実施形態において、実装装置3は、第1の実装装置3Aと、第2の実装装置3Bと、第3の実装装置3Cとを含む。
【0013】
生産ライン6において基板Pが搬送される。生産ライン6において基板Pが搬送されることにより、電子デバイスが生産される。実施形態において、生産ライン6の先頭装置は、検査装置2である。生産ライン6の後尾装置は、検査装置4である。基板Pは、検査装置2に搬入された後、複数の実装装置3(3A,3B,3C)のそれぞれに順次搬送される。複数の実装装置3(3A,3B,3C)は、基板Pに電子部品Cを順次実装する。実装装置3において電子部品Cが実装された基板Pは、検査装置4から搬出される。
【0014】
基板Pが生産ライン6に搬入される前に、印刷機により基板Pにクリーム半田が印刷される。クリーム半田が印刷された基板Pが、検査装置2に搬入される。なお、印刷機の図示は省略する。
【0015】
検査装置2は、電子部品Cが実装される前の基板Pの印刷状態を検査する半田印刷検査装置(SPI:Solder Paste Inspection)を含む。検査装置2は、基板Pの印刷状態の検査結果に基づいて、基板PにマークパターンMPを付与する。
【0016】
実装装置3は、クリーム半田が印刷された基板Pに電子部品Cを実装する。電子部品Cが実装された基板Pは、リフロー炉において加熱される。リフロー炉において基板Pが加熱されることにより、クリーム半田が溶ける。溶けたクリーム半田が冷却されることにより、電子部品Cが基板Pに半田付けされる。なお、リフロー炉の図示は省略する。
【0017】
検査装置4は、電子部品Cが実装された後の基板Pの状態を検査する基板外観検査装置(AOI:Automated Optical Inspection)を含む。
【0018】
管理装置5は、コンピュータシステムを含む。管理装置5は、生産ライン6を制御する。
【0019】
[実装装置]
図2は、実施形態に係る実装装置3を示す図である。実装装置3は、制御装置30と、基板Pを支持する基板支持部材31と、基板支持部材31に支持されている基板Pに電子部品Cを実装する実装ヘッド32と、基板Pに設けられているマークパターンMPを検出する検出装置33とを有する。制御装置30は、コンピュータシステムを含む。実装ヘッド32は、電子部品Cを解放可能に保持するノズル34を有する。検出装置33は、マークパターンMPの画像を取得する撮像装置を含む。検出装置33は、光学系と、イメージセンサとを有する。イメージセンサは、CCD(Couple Charged Device)イメージセンサ又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサを含む。
【0020】
[基板]
図3は、実施形態に係る基板Pを示す図である。基板Pは、割り基板を規定する複数の実装エリアAを含む。実施形態において、実装エリアAは、第1実装エリアA1と、第2実装エリアA2と、第3実装エリアA3と、第4実装エリアA4とを含む。
【0021】
割り基板とは、電子部品Cが実装された単一の基板Pが分割された後の複数の分割基板をいう。基板Pが分割されることにより、分割基板を含む複数の電子デバイスが生産される。1つの割り基板は、1つの実装エリアAを含む。基板Pの複数の実装エリアAのそれぞれに電子部品Cが実装されることにより、実装エリアAに電子デバイスが生成される。基板Pの複数の実装エリアAのそれぞれに電子部品Cが実装された後、複数の実装エリアAが分離されるように基板Pが分割されることにより、分割基板を含む複数の電子デバイスが生産される。実施形態においては、基板Pに4つの実装エリアAが規定される。基板Pから4枚の割り基板が生成される。
【0022】
印刷機は、複数の実装エリアAのそれぞれにクリーム半田を印刷する。検査装置2は、電子部品Cが実装される前の複数の実装エリアAのそれぞれの印刷状態を検査する。検査装置2は、実装エリアAの印刷状態の検査結果に基づいて、基板PにマークパターンMPを付与する。
【0023】
マークパターンMPは、基板Pに付与されるマークBのパターンを示す。マークパターンMPは、マークBが付与されるマークエリアMを含む。マークエリアMは、第1実装エリアA1の印刷状態を示すマークBが付与される第1マークエリアM1と、第2実装エリアA2の印刷状態を示すマークBが付与される第2マークエリアM2と、第3実装エリアA3の印刷状態を示すマークBが付与される第3マークエリアM3と、第4実装エリアA4の印刷状態を示すマークBが付与される第4マークエリアM4とを含む。実施形態において、マークパターンMPは、実装エリアAの外側において、基板Pのコーナーに設定される。第1マークエリアM1と、第2マークエリアM2と、第3マークエリアM3と、第4マークエリアM4とは、基板Pの表面と平行な所定方向に規定される。
【0024】
マークBは、実装エリアAの印刷状態が不良であることを示すバッドマークを含む。検査装置2は、基板Pに設けられた複数の実装エリアAのそれぞれの印刷状態を検査して、基板PにマークパターンMPを付与する。
【0025】
第1実装エリアA1、第2実装エリアA2、第3実装エリアA3、及び第4実装エリアA4のそれぞれの印刷状態が良好である場合、マークBは付与されない。第1実装エリアA1の印刷状態が不良である場合、検査装置2は、第1マークエリアM1にマークBを付与する。第2実装エリアA2の印刷状態が不良である場合、検査装置2は、第2マークエリアM2にマークBを付与する。第3実装エリアA3の印刷状態が不良である場合、検査装置2は、第3マークエリアM3にマークBを付与する。第4実装エリアA4の印刷状態が不良である場合、検査装置2は、第4マークエリアM4にマークBを付与する。
【0026】
図3は、一例として、第1実装エリアA1、第2実装エリアA2、及び第4実装エリアA4のそれぞれの印刷状態が良好であり、第3実装エリアA3の印刷状態が不良であるマークパターンMPを示す。
【0027】
[管理装置]
図4は、実施形態に係る生産システム1を示すブロック図である。図4に示すように、検査装置2は、制御装置20と、マーク付与装置21と、計数装置22とを有する。実装装置3は、制御装置30と、実装ヘッド32と、検出装置33とを有する。検査装置4は、制御装置40と、検出装置41と、計数装置42とを有する。
【0028】
マーク付与装置21は、電子部品Cが実装される前の実装エリアAの印刷状態の検査結果に基づいて、基板PにマークBを付与する。第1実装エリアA1の印刷状態が不良である場合、マーク付与装置21は、第1マークエリアM1にマークBを付与する。第2実装エリアA2の印刷状態が不良である場合、マーク付与装置21は、第2マークエリアM2にマークBを付与する。第3実装エリアA3の印刷状態が不良である場合、マーク付与装置21は、第3マークエリアM3にマークBを付与する。第4実装エリアA4の印刷状態が不良である場合、マーク付与装置21は、第4マークエリアB4にマークBを付与する。
【0029】
計数装置22は、生産ライン6に搬入される基板Pの枚数を計数する。制御装置20は、計数装置22により計数された基板Pの枚数データを管理装置5に出力する。
【0030】
検出装置33は、基板Pに設けられているマスクパターンMPの画像を取得する。制御装置30は、検出装置33により取得されたマスクパターンMPの画像データを管理装置5に出力する。
【0031】
検出装置41は、基板Pに設けられているマスクパターンMPの画像を取得する撮像装置を含む。検出装置41は、光学系と、イメージセンサとを有する。制御装置40は、検出装置41により取得されたマスクパターンMPの画像データを管理装置5に出力する。
【0032】
計数装置42は、生産ライン6から搬出される基板Pの枚数を計数する。制御装置40は、計数装置42により計数された基板Pの枚数データを管理装置5に出力する。
【0033】
管理装置5は、基板計数部51と、マークパターン取得部52と、記憶部53と、判定部54と、検出制御部55と、実装制御部56とを有する。
【0034】
基板計数部51は、生産ライン6に存在する基板Pの枚数を計数する。生産ライン6に搬入される基板Pの枚数が計数装置22により計数される。生産ライン6から搬出される基板Pの枚数が計数装置42により計数される。基板計数部51は、計数装置22により計数された基板Pの枚数データと、計数装置42により計数された基板Pの枚数データとに基づいて、生産ライン6に存在する基板Pの枚数を計数することができる。
【0035】
マークパターン取得部52は、基板計数部51により計数された複数の基板Pのそれぞれに付与されるマークBのパターンを示すマークパターンMPを取得する。すなわち、マークパターン取得部52は、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれに付与されるマークBのパターンを示すマークパターンMPを取得する。
【0036】
マークパターンMPは、検査装置2のマーク付与装置21によって付与される。マークパターン取得部52は、生産ライン6の先頭装置である検査装置2に搬入され、マーク付与装置21により基板Pに付与されたマークパターンMPを、検査装置2から取得する。
【0037】
記憶部53は、基板計数部51により計数された、生産ライン6に存在する基板Pの枚数を記憶する。記憶部53は、マークパターン取得部52により取得された、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれに付与されているマークパターンMPを記憶する。
【0038】
判定部54は、マークパターン取得部52により取得され、記憶部53に記憶されている複数の基板PのそれぞれのマークパターンMPが同一か否かを判定する。すなわち、判定部54は、生産ライン6に存在する複数の基板PのそれぞれのマークパターンMPが同一か否かを判定する。
【0039】
検出制御部55は、判定部54の判定結果に基づいて、実装装置3(3A,3B,3C)の検出装置33によるマークパターンMPの検出処理を制御する。検出制御部55は、検査装置2よりも後の実装装置3の検出装置33による検出処理を制御する。
【0040】
検出制御部55は、生産ライン6に存在する複数の基板PのマークパターンMPが同一であると判定部54により判定された場合、検出装置33によるマークパターンMPの検出を省略させる省略指令を実装装置3に出力する。検出制御部55は、生産ライン6に存在する複数の基板PのマークパターンMPが異なると判定部54により判定された場合、検出装置33によるマークパターンMPの少なくとも一部の検出を実行させる実行指令を出力する。
【0041】
検出制御部55は、例えば、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれの第1マークエリアM1に対するマークBの付与状態が同一である場合、検出装置33による第1マークエリアM1の検出を省略させる省略指令を実装装置3に出力する。検出制御部55は、例えば、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれの第2マークエリアM2に対するマークBの付与状態が異なる場合、検出装置33による第2マークエリアM2の検出を実行させる実行指令を実装装置3に出力する。
【0042】
実装制御部56は、マークパターン取得部52により取得され、記憶部53に記憶されている複数の基板PのそれぞれのマークパターンMPに基づいて、実装装置3を制御する。実装制御部56は、マークBが付与されていない実装エリアAに電子部品Cが実装されるように、実装装置3を制御する。実装制御部56は、マークBが付与された実装エリアAに電子部品Cが実装されないように、実装装置3を制御する。
【0043】
例えば、図3に示したように、第1実装エリアA1に対応する第1マークエリアM1、第2実装エリアA2に対応する第2マークエリアM2、及び第4マークエリアM4に対応する第4マークエリアM4のそれぞれにマークBが付与されていない場合、実装制御部56は、第1実装エリアA1、第2実装エリアA2、及び第4実装エリアA4のそれぞれに電子部品Cが実装されるように、実装装置3を制御する。第3実装エリアA3に対応する第3マークエリアM3にマークBが付与されている場合、実装制御部56は、第3実装エリアA3に電子部品Cが実装されないように、実装装置3を制御する。
【0044】
[生産システムの動作]
図5は、実施形態に係る生産システム1の動作を説明するための図である。以下の説明において、検査装置2、実装装置3A、実装装置3B、実装装置3C、及び検査装置4のそれぞれに基板Pが存在することとする。図5は、検査装置2、実装装置3A、実装装置3B、実装装置3C、及び検査装置4のそれぞれに存在する基板Pに付与されているマークパターンMPを模式的に示す。
【0045】
図5(A)に示す例において、検査装置2、実装装置3A、実装装置3B、実装装置3C、及び検査装置4のそれぞれに存在する基板Pの第1マークエリアM1にマークBは付与されていない。すなわち、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれの第1マークエリアM1に対するマークBの付与状態は、同一である。
【0046】
図5(A)に示す例において、検査装置2、実装装置3A、実装装置3B、実装装置3C、及び検査装置4のそれぞれに存在する基板Pの第2マークエリアM2にマークBは付与されていない。すなわち、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれの第2マークエリアM2に対するマークBの付与状態は、同一である。
【0047】
図5(A)に示す例において、検査装置2、実装装置3A、実装装置3B、実装装置3C、及び検査装置4のそれぞれに存在する基板Pの第3マークエリアM3にマークBは付与されていない。すなわち、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれの第3マークエリアM3に対するマークBの付与状態は、同一である。
【0048】
図5(A)に示す例において、検査装置2、実装装置3A、実装装置3B、実装装置3C、及び検査装置4のそれぞれに存在する基板Pの第4マークエリアM4にマークBは付与されていない。すなわち、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれの第4マークエリアM4に対するマークBの付与状態は、同一である。
【0049】
図5(A)に示す例の場合、実装装置3(3A,3B,3C)の検出装置33によるマークパターンMPの検出は、実行されない。図5(A)に示す例の場合、実装装置3に基板Pが搬入された後、実装装置3は、検出装置33によるマークパターンMPの検出を実行することなく、基板Pに対する電子部品Cの実装を開始する。第1マークエリアM1、第2マークエリアM2、第3マークエリアM3、及び第4マークエリアM4のそれぞれにマークBが付与されていない。そのため、実装装置3は、第1実装エリアA1、第2実装エリアA2、第3実装エリアA3、及び第4実装エリアA4のそれぞれに電子部品Cを実装する。
【0050】
図5(B)に示す例において、検査装置2、実装装置3A、実装装置3B、実装装置3C、及び検査装置4のそれぞれに存在する基板Pの第1マークエリアM1にマークBは付与されていない。すなわち、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれの第1マークエリアM1に対するマークBの付与状態は、同一である。
【0051】
図5(B)に示す例において、検査装置2、実装装置3A、実装装置3B、実装装置3C、及び検査装置4のそれぞれに存在する基板Pの第2マークエリアM2にマークBは付与されていない。すなわち、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれの第2マークエリアM2に対するマークBの付与状態は、同一である。
【0052】
図5(B)に示す例において、検査装置2、実装装置3A、実装装置3B、実装装置3C、及び検査装置4のそれぞれに存在する基板Pの第3マークエリアM3にマークBは付与されている。すなわち、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれの第3マークエリアM3に対するマークBの付与状態は、同一である。
【0053】
図5(B)に示す例において、検査装置2、実装装置3A、実装装置3B、実装装置3C、及び検査装置4のそれぞれに存在する基板Pの第4マークエリアM4にマークBは付与されていない。すなわち、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれの第4マークエリアM4に対するマークBの付与状態は、同一である。
【0054】
図5(B)に示す例の場合、実装装置3(3A,3B,3C)の検出装置33によるマークパターンMPの検出は、実行されない。図5(B)に示す例の場合、実装装置3に基板Pが搬入された後、実装装置3は、検出装置33によるマークパターンMPの検出を実行することなく、基板Pに対する電子部品Cの実装を開始する。第1マークエリアM1、第2マークエリアM2、及び第4マークエリアM4のそれぞれにマークBが付与されていない。そのため、実装装置3は、第1実装エリアA1、第2実装エリアA2、及び第4実装エリアA4のそれぞれに電子部品Cを実装する。第3マークエリアM3にマークBが付与されている。そのため、実装装置3は、第3実装エリアA3に電子部品Cを実装しない。
【0055】
図5(C)に示す例において、検査装置2、実装装置3A、実装装置3B、実装装置3C、及び検査装置4のそれぞれに存在する基板Pの第1マークエリアM1にマークBは付与されていない。すなわち、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれの第1マークエリアM1に対するマークBの付与状態は、同一である。
【0056】
図5(C)に示す例において、実装装置3A、実装装置3B、実装装置3C、及び検査装置4のそれぞれに存在する基板Pの第2マークエリアM2にマークBは付与されていない。一方、検査装置2に存在する基板Pの第2マークエリアM2にマークBは付与されている。すなわち、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれの第2マークエリアM2に対するマークBの付与状態は、異なる。
【0057】
図5(C)に示す例において、検査装置2、実装装置3A、実装装置3B、実装装置3C、及び検査装置4のそれぞれに存在する基板Pの第3マークエリアM3にマークBは付与されている。すなわち、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれの第3マークエリアM3に対するマークBの付与状態は、同一である。
【0058】
図5(C)に示す例において、検査装置2、実装装置3A、実装装置3B、実装装置3C、及び検査装置4のそれぞれに存在する基板Pの第4マークエリアM4にマークBは付与されていない。すなわち、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれの第4マークエリアM4に対するマークBの付与状態は、同一である。
【0059】
図5(C)に示す例の場合、実装装置3(3A,3B,3C)において、検出装置33により、マークパターンMPのうち、マークBの付与状態が異なる第2マークエリアM2の検出が実行される。一方、マークBの付与状態が同一である第1マークエリアM1、第3マークエリアM3、及び第4マークエリアM4の検出は実行されない。図5(C)に示す例の場合、実装装置3に基板Pが搬入された後、実装装置3は、検出装置33による第2マークエリアM2の検出を実行する。実装装置3は、第2マークエリアM2の検出を実行した後、基板Pに対する電子部品Cの実装を開始する。第2マークエリアM2にマークBが付与されている場合、実装装置3は、第2実装エリアA2に電子部品Cを実装しない。第2マークエリアM2にマークBが付与されていない場合、実装装置3は、第2実装エリアA2に電子部品Cを実装する。第1マークエリアM1及び第4マークエリアM4のそれぞれにマークBが付与されていない。そのため、実装装置3は、第1実装エリアA1及び第4実装エリアA4のそれぞれに電子部品Cを実装する。第3マークエリアM3にマークBが付与されている。そのため、実装装置3は、第3実装エリアA3に電子部品Cを実装しない。
【0060】
すなわち、図5(C)に示すように、マークBの付与状態が異なる基板Pが生産ライン6に搬入された場合、検出制御部55は、マークBの付与状態が異なる第2マークエリアM2が全ての実装装置3において検出されるように制御する。
【0061】
図5(D)に示す例において、検査装置2、実装装置3A、実装装置3B、実装装置3C、及び検査装置4のそれぞれに存在する基板Pの第1マークエリアM1にマークBは付与されていない。すなわち、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれの第1マークエリアM1に対するマークBの付与状態は、同一である。
【0062】
図5(D)に示す例において、検査装置2、実装装置3A、実装装置3B、実装装置3C、及び検査装置4のそれぞれに存在する基板Pの第2マークエリアM2にマークBは付与されていない。すなわち、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれの第2マークエリアM2に対するマークBの付与状態は、同一である。
【0063】
図5(D)に示す例において、検査装置2、実装装置3A、実装装置3B、実装装置3C、及び検査装置4のそれぞれに存在する基板Pの第3マークエリアM3にマークBは付与されている。すなわち、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれの第3マークエリアM3に対するマークBの付与状態は、同一である。
【0064】
図5(D)に示す例において、実装装置3A、実装装置3B、実装装置3C、及び検査装置4のそれぞれに存在する基板Pの第4マークエリアM4にマークBは付与されていない。一方、検査装置2に存在する基板Pの第4マークエリアM4にマークBは付与されている。すなわち、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれの第4マークエリアM4に対するマークBの付与状態は、異なる。
【0065】
図5(D)に示す例の場合、実装装置3(3A,3B,3C)において、検出装置33により、マークパターンMPのうち、マークBの付与状態が異なる第4マークエリアM4の検出が実行される。一方、マークBの付与状態が同一である第1マークエリアM1、第2マークエリアM2、及び第3マークエリアM3の検出は実行されない。図5(D)に示す例の場合、実装装置3に基板Pが搬入された後、実装装置3は、検出装置33による第4マークエリアM4の検出を実行する。実装装置3は、第4マークエリアM4の検出を実行した後、基板Pに対する電子部品Cの実装を開始する。第4マークエリアM4にマークBが付与されている場合、実装装置3は、第4実装エリアA4に電子部品Cを実装しない。第4マークエリアM4にマークBが付与されていない場合、実装装置3は、第4実装エリアA4に電子部品Cを実装する。第1マークエリアM1及び第2マークエリアM2のそれぞれにマークBが付与されていない。そのため、実装装置3は、第1実装エリアA1及び第2実装エリアA2のそれぞれに電子部品Cを実装する。第3マークエリアM3にマークBが付与されている。そのため、実装装置3は、第3実装エリアA3に電子部品Cを実装しない。
【0066】
すなわち、図5(D)に示すように、マークBの付与状態が異なる基板Pが生産ライン6に搬入された場合、検出制御部55は、マークBの付与状態が異なる第4マークエリアM4が全ての実装装置3において検出されるように制御する。
【0067】
[生産方法]
図6は、実施形態に係る生産方法を示すフローチャートである。生産ライン6に搬入される基板Pの枚数が検査装置2の計数装置22によって計数される。基板計数部51は、計数装置22により計数された基板Pの枚数データを取得して、生産ライン6に搬入される基板Pの枚数を計数する(ステップS1)。
【0068】
また、生産ライン6から搬出される基板Pの枚数が検査装置4の計数装置42によって計数される。基板計数部51は、計数装置42により計数された基板Pの枚数データを取得して、生産ライン6から搬出される基板Pの枚数を計数する(ステップS2)。
【0069】
検査装置2のマーク付与装置21により、実装エリアAの印刷状態の検査結果に基づいて、生産ライン6に搬入された基板PにマークパターンMPが付与される。マークパターン取得部52は、検査装置2から、生産ライン6に搬入される基板Pに付与されているマークパターンMPを取得する(ステップS3)。
【0070】
また、検査装置4の検出装置41により、生産ライン6から搬出される基板Pに付与されているマークパターンMPが検出される。マークパターン取得部52は、検査装置4から、生産ライン6から搬出される基板Pに付与されているマークパターンMPを取得する(ステップS4)。
【0071】
基板計数部51は、計数装置22により計数された基板Pの枚数データと、計数装置42により計数された基板Pの枚数データとに基づいて、生産ライン6に存在する基板Pの枚数を計数することができる。
【0072】
マークパターン取得部52は、生産ライン6に搬入される基板Pに付与されているマークパターンMPと、生産ライン6から搬出される基板Pに付与されているマークパターンMPとに基づいて、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれに付与されているマークパターンMPを取得することができる。
【0073】
記憶部53は、基板計数部51により計数された、生産ライン6に存在する基板Pの枚数を記憶する。記憶部53は、マークパターン取得部52により取得された、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれに付与されているマークパターンMPを記憶する(ステップS5)。
【0074】
判定部54は、マークパターン取得部52により取得され、記憶部53に記憶されている複数の基板PのそれぞれのマークパターンMPが同一か否かを判定する。すなわち、判定部54は、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれに付与されているマークパターンMPが同一か否かを判定する(ステップS6)。
【0075】
ステップS6において、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれに付与されているマークパターンMPが同一であると判定された場合(ステップS6:Yes)、検出制御部55は、検出装置33によるマークパターンMPの検出を省略させる省略指令を複数の実装装置3のそれぞれに出力する(ステップS7)。
【0076】
ステップS6において、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれに付与されているマークパターンMPが異なると判定された場合(ステップS6:No)、検出制御部55は、マークパターンMPの複数のマークエリアMのうち、マークBの付与状態が異なるマークエリアMを特定する(ステップS8)。
【0077】
検出制御部55は、ステップS8において特定した、マークBの付与状態が異なるマークエリアMの検出を検出装置33に実行させる実行指令を複数の実装装置3のそれぞれに出力する(ステップS9)。
【0078】
図5(C)を参照して説明したように、第2マークエリアM2に対するマークBの付与状態が異なる場合、検出制御部55は、検出装置33による第2マークエリアM2の検出が実行されるように、複数の実装装置3のそれぞれに実行指令を出力する。図5(D)を参照して説明したように、第4マークエリアM4に対するマークBの付与状態が異なる場合、検出制御部55は、検出装置33による第4マークエリアM4の検出が実行されるように、複数の実装装置3のそれぞれに実行指令を出力する。
【0079】
実装制御部56は、マークパターンMPに基づいて、実装装置3の実装ヘッド32を制御する(ステップS10)。
【0080】
図5(C)を参照して説明したように、検出装置33の検出結果に基づいて、第2マークエリアM2にマークBが付与されていると判定された場合、実装装置3は、第2実装エリアA2に電子部品Cを実装しない。検出装置33の検出結果に基づいて、第2マークエリアM2にマークBが付与されていないと判定された場合、実装装置3は、第2実装エリアA2に電子部品Cを実装する。図5(D)を参照して説明したように、検出装置33の検出結果に基づいて、第4マークエリアM4にマークBが付与されていると判定された場合、実装装置3は、第4実装エリアA4に電子部品Cを実装しない。検出装置33の検出結果に基づいて、第4マークエリアM4にマークBが付与されていないと判定された場合、実装装置3は、第4実装エリアA4に電子部品Cを実装する。
【0081】
マークBの付与状態が同一であるマークエリアMに対応する実装エリアAについては、実装制御部56は、記憶部53に記憶されているマークパターンMPに基づいて、実装ヘッド32を制御する。
【0082】
図5(C)を参照して説明したように、マークBの付与状態が同一である第1マークエリアM1、第3マークエリアM3、及び第4マークエリアM4の検出装置33による検出は実行されず、実装装置3は、記憶部53に記憶されているマークパターンMPに基づいて、基板Pに電子部品Cを実装する。第1マークエリアM1及び第4マークエリアM4のそれぞれにマークBが付与されていないことが記憶部53に記憶されている場合、実装装置3は、検出装置33による検出を実行することなく、記憶部53の記憶データに基づいて、第1実装エリアA1及び第4実装エリアA4のそれぞれに電子部品Cを実装する。第3マークエリアM3にマークBが付与されていることが記憶部53に記憶されている場合、実装装置3は、検出装置33による検出を実行することなく、記憶部53の記憶データに基づいて、第3実装エリアA3に電子部品Cを実装しない。図5(D)を参照して説明したように、マークBの付与状態が同一である第1マークエリアM1、第2マークエリアM2、及び第3マークエリアM3の検出装置33による検出は実行されず、実装装置3は、記憶部53に記憶されているマークパターンMPに基づいて、基板Pに電子部品Cを実装する。第1マークエリアM1及び第2マークエリアM2のそれぞれにマークBが付与されていないことが記憶部53に記憶されている場合、実装装置3は、検出装置33による検出を実行することなく、記憶部53の記憶データに基づいて、第1実装エリアA1及び第2実装エリアA2のそれぞれに電子部品Cを実装する。第3マークエリアM3にマークBが付与されていることが記憶部53に記憶されている場合、実装装置3は、検出装置33による検出を実行することなく、記憶部53の記憶データに基づいて、第3実装エリアA3に電子部品Cを実装しない。
【0083】
[コンピュータシステム]
図7は、実施形態に係るコンピュータシステム1000を示すブロック図である。上述の管理装置5、制御装置20、制御装置30、及び制御装置40のそれぞれは、コンピュータシステム1000を含む。コンピュータシステム1000は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ1001と、ROM(Read Only Memory)のような不揮発性メモリ及びRAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリを含むメインメモリ1002と、ストレージ1003と、入出力回路を含むインターフェース1004とを有する。管理装置5、制御装置20、制御装置30、及び制御装置40のそれぞれの機能は、プログラムとしてストレージ1003に記憶されている。プロセッサ1001は、プログラムをストレージ1003から読み出してメインメモリ1002に展開し、プログラムに従って上述の処理を実行する。なお、プログラムは、ネットワークを介してコンピュータシステム1000に配信されてもよい。
【0084】
プログラムは、上述の実施形態に従って、コンピュータシステム1000に、実装装置3を含む生産ライン6に存在する基板Pの枚数を計数することと、計数された複数の基板Pのそれぞれに付与されるマークBのパターンを示すマークパターンMPを取得することと、取得された複数の基板PのそれぞれのマークパターンMPが同一か否かを判定することと、判定結果に基づいて、実装装置3によるマークパターンMPの検出処理を制御することと、を実行させることができる。
【0085】
[効果]
以上説明したように、生産ライン6に存在する基板Pの枚数が計数され、計数された複数の基板Pのそれぞれに付与されるマークパターンMPが取得され、生産ライン6に存在する複数の基板PのそれぞれのマークパターンMPが同一か否かを判定される。生産ライン6に存在する複数の基板PのそれぞれのマークパターンMPが同一である場合、複数の実装装置3は、先頭装置である検査装置2により付与されたマークパターンMPに基づいて、マークBが付与されていない実装エリアAに電子部品Cを実装することができる。複数の実装装置3は、マークBを個別に検出することなく、検査装置2により付与されたマークパターンMPに基づいて、実装エリアAの印刷状態を認識することができる。生産ライン6に存在する複数の基板PのそれぞれのマークパターンMPが異なると判定されたときだけ、実装装置3は、検出装置33によるマークパターンMPの検出を実行すればよい。マークBの検出が不必要に実行されないので、生産システム1による電子デバイスの生産性の低下が抑制される。
【0086】
生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれに付与されているマークパターンMPが異なると判定された場合、マークパターンMPの複数のマークエリアMのうち、マークBの付与状態が異なるマークエリアMが特定される。実装装置3は、マークBの付与状態が異なるマークエリアMのみを検出装置33で検出すればよい。マークBの検出が不必要に実行されないので、生産システム1による電子デバイスの生産性の低下が抑制される。
【0087】
実施形態によれば、生産ライン6において処理される基板Pの順番が入れ替わったり、生産ライン6の途中から基板Pが抜かれたり、生産ライン6の途中から生産ライン6に基板Pが挿入されたりしても、生産ライン6に存在する基板Pの枚数が管理され、生産ライン6に存在する複数の基板Pのそれぞれに付与されるマークパターンMPが管理されることにより、実装装置3の検出装置33によるマークBの不必要な検出が抑制され、電子デバイスの生産性の低下が抑制される。
【0088】
[その他の実施形態]
上述の実施形態においては、生産ライン6の先頭装置が、基板Pの印刷状態を検査して基板PにマークパターンMPを付与する検査装置2であることとした。生産ライン6の先頭装置は、検査装置2により基板Pに付与されたマークパターンMPを検出する検出装置33を有する実装装置3でもよい。マークパターン取得部52は、生産ライン6の先頭装置である実装装置3に搬入され検出装置33により検出された基板PのマークパターンMPを先頭装置である実装装置3から取得することができる。検出制御部55は、先頭装置である実装装置3よりも後の実装装置3の検出装置33によるマークパターンMPの検出処理を制御することができる。
【0089】
上述の実施形態においては、基板Pに複数の実装エリアAが規定され、基板Pが複数の割り基板に分割されることとした。基板Pが複数の割り基板に分割されなくてもよい。
【0090】
上述の実施形態においては、マークBは、基板Pの印刷状態を示すマークであることとした。マークBは、基板Pの品質の状態を示すマークであればよく、印刷状態を示すマークに限定されない。
【符号の説明】
【0091】
1…生産システム、2…検査装置、3…実装装置、3A…実装装置、3B…実装装置、3C…実装装置、4…検査装置、5…管理装置、6…生産ライン、20…制御装置、21…マーク付与装置、22…計数装置、30…制御装置、31…基板支持部材、32…実装ヘッド、33…検出装置、34…ノズル、40…制御装置、41…検出装置、42…計数装置、51…基板計数部、52…マークパターン取得部、53…記憶部、54…判定部、55…検出制御部、56…実装制御部、1000…コンピュータシステム、1001…プロセッサ、1002…メインメモリ、1003…ストレージ、1004…インターフェース、A…実装エリア、A1…第1実装エリア、A2…第2実装エリア、A3…第3実装エリア、A4…第4実装エリア、B…マーク、M…マークエリア、M1…第1マークエリア、M2…第2マークエリア、M3…第3マークエリア、M4…第4マークエリア、P…基板。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7