(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-19
(45)【発行日】2023-07-27
(54)【発明の名称】抗癌剤としての環状ジヌクレオチド
(51)【国際特許分類】
C07H 21/02 20060101AFI20230720BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20230720BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20230720BHJP
A61P 35/02 20060101ALI20230720BHJP
A61K 31/7084 20060101ALI20230720BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20230720BHJP
A61K 39/00 20060101ALI20230720BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20230720BHJP
C07K 16/30 20060101ALN20230720BHJP
C07K 14/705 20060101ALN20230720BHJP
【FI】
C07H21/02 CSP
A61P43/00 121
A61P43/00 111
A61P35/00 ZNA
A61P35/02
A61K31/7084
A61K45/00
A61K39/00 H
A61K39/395 D
A61K39/395 N
C07K16/30
C07K14/705
(21)【出願番号】P 2020512511
(86)(22)【出願日】2018-08-30
(86)【国際出願番号】 US2018048658
(87)【国際公開番号】W WO2019046496
(87)【国際公開日】2019-03-07
【審査請求日】2021-08-11
(32)【優先日】2017-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391015708
【氏名又は名称】ブリストル-マイヤーズ スクイブ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BRISTOL-MYERS SQUIBB COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100126778
【氏名又は名称】品川 永敏
(74)【代理人】
【識別番号】100162695
【氏名又は名称】釜平 双美
(74)【代理人】
【識別番号】100156155
【氏名又は名称】水原 正弘
(74)【代理人】
【識別番号】100162684
【氏名又は名称】呉 英燦
(72)【発明者】
【氏名】ラルグディ・エス・ハリクリシュナン
(72)【発明者】
【氏名】ムソニ・ジー・カマウ
(72)【発明者】
【氏名】シャオ・ジュウ
【審査官】小森 潔
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/123657(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/120305(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/123669(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/179335(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07H
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式
【化1】
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩および1以上の薬学的に許容される担体、希釈剤または添加物を含む、医薬組成物。
【請求項3】
請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、STINGの調節が適応である疾患および状態を治療するための、医薬組成物。
【請求項4】
1以上の請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、癌を治療するための、医薬組成物。
【請求項5】
癌が小細胞肺癌、非小細胞肺癌、結腸直腸癌、黒色腫、腎細胞癌、頭頸部癌、ホジキンリンパ腫、膀胱癌、食道癌、胃癌、卵巣癌、子宮頸癌、膵臓癌、前立腺癌、乳癌、泌尿器癌、神経膠芽腫などの脳腫瘍、非ホジキンリンパ腫、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、肝細胞癌、多発性骨髄腫、消化器間質腫瘍、中皮腫および他の固形腫瘍または他の血液癌である、請求項
4に記載の医薬組成物。
【請求項6】
癌が小細胞肺癌、非小細胞肺癌、結腸直腸癌、黒色腫、腎細胞癌、頭頸部癌、ホジキンリンパ腫または膀胱癌である、請求項5に記載の医薬組成物。
【請求項7】
1以上の腫瘍免疫療法剤と組み合わせて投与する、癌を治療するための、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、医薬組成物。
【請求項8】
プログラム細胞死-1(PD-1)受容体に特異的に結合し、PD-1活性を阻害する抗体またはその抗原結合部分である抗癌剤と組み合わせて投与する、癌を治療するための、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、医薬組成物。
【請求項9】
抗PD-1抗体がニボルマブまたはペンブロリズマブである、請求項8に記載の医薬組成物。
【請求項10】
抗PD-1抗体がニボルマブである、請求項9に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年8月31日出願の米国仮出願62/552701に基づく利益を主張し、その開示を全体として本明細書に引用により包含させる。
【0002】
発明の分野
本発明は、新規化合物、該化合物を含む医薬組成物ならびに、例えば、ある種の癌の処置または予防のためにそれらを使用する方法および治療におけるそれらの使用を提供する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
免疫療法は、患者の免疫系が、正の治療効果のために意図的に活性化、抑制または他に調節される、医学処置の急速に拡大している領域である。免疫療法剤は、細胞、抗原、抗体、核酸、タンパク質、ペプチド、天然に存在するリガンドおよび合成により製造した分子などの物質を含む。サイトカインは、複雑なシグナル伝達ネットワークを介して免疫応答を引き起こすその役割により知られる、小糖タンパク質分子である。サイトカインは、免疫療法剤として探索されているが、その直接投与は、頻繁かつしばしば高用量での投与でしか補うことができない血中でのその短い半減期を含む、多くの因子により妨害される。一つの非常に有望なアプローチは、患者を体内で1以上の治療上利益のあるサイトカインの産生を誘導する免疫調節剤で処置する、サイトカイン誘導である。
【0004】
サイトカインの産生における一つの因子はアダプタータンパク質STING(STimulator of INterferon Genes;MPYS、TMEM173、MITAおよびERISとしても知られる)である。STINGは、小胞体上に位置する細胞内受容体である。アゴニストによるSTINGへの結合はシグナル伝達経路を活性化し、最終的にI型IFNを誘導し、これが分泌され、分泌および近隣細胞を保護する。STINGは、各々異なるタイプの環状ジヌクレオチド(「CDN」)アゴニストが関与する2つの異なる経路により活性化され得る。第一の経路において、アゴニストは、第二メッセンジャーとして細菌病原体により使用される、外来CDNである(Burdette et al. 2013)。第二経路において、酵素環状GMP-AMPシンターゼ(cGAS)は細胞質DNAを検出し、応答して、内因性STINGアゴニストとして機能するCDNを合成する(Ablasser et al. 2013; Gao et al. 2013; Sun et al. 2013)。
【0005】
STING活性化はインターフェロン-βおよび他のサイトカインの誘導に至る、IRF3経路およびNF-κB経路の上方制御をもたらす。STINGは、病原体または宿主起源の細胞質DNAへの応答に重要である。
【0006】
2つの外来細菌STINGアゴニストCDNは、3’3’-cGAMPおよびc-GMPである。cGASにより産生される内因性STINGアゴニストCDNは2’3’-cGAMPである。細菌CDNは2つの3’5’ホスホジエステル架橋により特徴づけられ、cGAS産生CDNは一つの2’5’および一つの3’5’ホスホジエステル架橋により特徴づけられる。略称として、前者のCDNは3’3’ CDNと称され、後者は2’3’ CDNと称される。歴史的な理由から、3’3’ CDNは「古典的」形態とも称され、2’3’ CDNは「非古典的」形態とも称される。
【化1】
【0007】
STING活性化は、生物を病原体感染から保護するのに加えて、炎症性疾患、そして、特に現在興味深い領域では、癌の処置に有益であるとも報告されている。癌ワクチンTINGVAXと組み合わせた合成CDNの投与は、複数の治療モデルで抗腫瘍効果の増強を示している(Fu et al. 2015)。STINGアゴニスト単独での投与は、マウスモデルで強力な抗腫瘍免疫効果を示すことが報告されている(Corrales et al. 2015a)。STINGの感染、炎症および/または癌における役割のレビューのために、Ahn et al. 2015; Corrales et al. 2015b and 2016; and Barber 2015を参照のこと。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、それ故に、癌の処置に有用であり得る新規環状ジヌクレオチドを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明では、式(I)
【化2】
〔式中、
各Xは独立してOまたはSであり;
X
1、X
2、X
3およびX
4は各々独立してOまたはNHであり;
R
1およびR
2は独立して
【化3】
であり;
ただし、R
1およびR
2の一方は
【化4】
でなければならず;
Z
1はNまたはCR
aであり;
Z
2はNR
bであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
bはH、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、-C(O)R
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
3およびR
4は独立してH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであり;
R
3aおよびR
4aは独立してH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであるか;または
R
3およびR
3aまたはR
4およびR
4aは独立して一体となって3~4員炭素環を形成してよく;または
R
3およびR
3aまたはR
4およびR
4aは独立して一体となってC=CH
2置換基を形成してよく;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
6はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0010】
他の態様において、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩および1以上の薬学的に許容される担体、希釈剤または添加物を含む、医薬組成物が提供される。
【0011】
他の態様において、処置を必要とする対象に、(式Iの)STINGアクティベーターの治療有効量を投与することを含む、癌を処置する方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0012】
発明の詳細な記載
本発明の第1の態様において、式(I)
【化5】
〔式中、
各Xは独立してOまたはSであり;
X
1、X
2、X
3およびX
4は各々独立してOまたはNHであり;
R
1およびR
2は独立して
【化6】
であり;
ただし、R
1およびR
2の一方は
【化7】
でなければならず;
Z
1はNまたはCR
aであり;
Z
2はNR
bであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
bはH、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、-C(O)R
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
3およびR
4は独立してH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであり;
R
3aおよびR
4aは独立してH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであるか;または
R
3およびR
3aまたはR
4およびR
4aは独立して一体となって3~4員炭素環を形成してよく;または
R
3およびR
3aまたはR
4およびR
4aは独立して一体となってC=CH
2置換基を形成してよく;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
6はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0013】
本発明の第2の態様において、式(I)の化合物が提供され、ここで、
R
1が
【化8】
であり;そして
R
2が
【化9】
である。
【0014】
本発明の第3の態様において、式(I)の化合物が提供され、ここで、
R
1が
【化10】
R
2が
【化11】
である。
【0015】
本発明の第4の態様において、式(I)の化合物が提供され、ここで、
R
1が
【化12】
であり;そして
R
2が
【化13】
である。
【0016】
本発明の第5の態様において、式(I)の化合物が提供され、ここで、
R
1が
【化14】
であり;そして
R
2が
【化15】
である。
【0017】
本発明の第6の態様において、式(I)の」化合物が提供され、ここで、
R
1が
【化16】
であり、そして
R
2が
【化17】
である。
【0018】
本発明の第7の態様において、式(I)の化合物が提供され、ここで、
R
1が
【化18】
であり、そして
R
2が
【化19】
である。
【0019】
本発明の第8の態様において、式(I)の化合物が提供され、ここで、
R
1が
【化20】
であり;そして
R
2が
【化21】
である。
【0020】
本発明の第9の態様において、式(I)の化合物が提供され、ここで、
R
1が
【化22】
であり;そして
R
2が
【化23】
である。
【0021】
本発明の第10の態様において、式(I)の化合物が提供され、ここで、
【化24】
〔式中、
XはSであり;
X
1、X
2、X
3およびX
4は各々独立してOまたはNHであり;
R
1およびR
2は独立して
【化25】
であり;
ただし、R
1およびR
2の一方は
【化26】
でなければならず;
Z
1はNまたはCR
aであり;
Z
2はNR
bであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
bはH、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、-C(O)R
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
3はH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであり;
R
3aはH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであるか;または
R
3およびR
3aは一体となって3~4員炭素環を形成してよく;または
R
3およびR
3aは一体となってC=CH
2置換基を形成してよく;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
6はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0022】
本発明の第11の態様において、式(I)
【化27】
〔式中、
XはOであり;
X
1、X
2、X
3およびX
4は各々独立してOまたはNHであり;
R
1およびR
2は独立して
【化28】
であり、
ただし、R
1およびR
2の一方は
【化29】
でなければならず;
Z
1はNまたはCR
aであり;
Z
2はNR
bであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
bはH、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、-C(O)R
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
3はH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであり;
R
3aはH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであるか;または
R
3およびR
3aは一体となって3~4員炭素環を形成してよく;または
R
3およびR
3aは一体となってC=CH
2置換基を形成してよく;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
6はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0023】
第12の態様において、式
【化30】
〔式中、
X
1、X
2、X
3およびX
4は各々独立してOまたはNHであり;
R
1およびR
2は独立して
【化31】
であり、
ただし、R
1およびR
2の一方は
【化32】
でなければならず;
Z
1はNまたはCR
aであり;
Z
2はNR
bであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
bはH、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、-C(O)R
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
3はH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであり;
R
3aはH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであるか;または
R
3およびR
3aは一体となって3~4員炭素環を形成してよく;または
R
3およびR
3aは一体となってC=CH
2置換基を形成してよく;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
6はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0024】
本発明の第13の態様において、式
【化33】
〔式中、
X
1、X
2、X
3およびX
4は各々独立してOまたはNHであり;
R
1およびR
2は独立して
【化34】
であり、
ただし、R
1およびR
2の一方は
【化35】
でなければならず;
Z
1はNまたはCR
aであり;
Z
2はNR
bであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
bはH、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、-C(O)R
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
3はH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであり;
R
3aはH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであるか;または
R
3およびR
3aは一体となって3~4員炭素環を形成してよく;または
R
3およびR
3aは一体となってC=CH
2置換基を形成してよく;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
6はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0025】
本発明の第14の態様において、式
【化36】
〔式中、
各Xは独立してOまたはSであり;
R
1およびR
2は独立して
【化37】
であり、
ただし、R
1およびR
2の一方は
【化38】
でなければならず;
Z
1はNまたはCR
aであり;
Z
2はNR
bであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
bはH、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、-C(O)R
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
3はH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであり;
R
3aはH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであるか;または
R
3およびR
3aは一体となって3~4員炭素環を形成してよく;または
R
3およびR
3aは一体となってC=CH
2置換基を形成してよく;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
6はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0026】
本発明の第15の態様において、式
【化39】
〔式中、
XはSであり;
X
1、X
2、X
3およびX
4は各々独立してOまたはNHであり;
R
1およびR
2は独立して
【化40】
であり、
ただし、R
1およびR
2の一方は
【化41】
でなければならず;
Z
1はNまたはCR
aであり;
Z
2はNR
bであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
bはH、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、-C(O)R
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
3はH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであり;
R
3aはH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであるか;または
R
3およびR
3aは一体となって3~4員炭素環を形成してよく;または
R
3およびR
3aは一体となってC=CH
2置換基を形成してよく;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
6はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0027】
本発明の第16の態様において、式
【化42】
〔式中、
XはOであり;
R
1およびR
2は独立して
【化43】
であり、
ただし、R
1およびR
2の一方は
【化44】
でなければならず;
Z
1はNまたはCR
aであり;
Z
2はNR
bであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
bはH、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、-C(O)R
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
3はH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであり;
R
3aはH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであるか;または
R
3およびR
3aは一体となって3~4員炭素環を形成してよく;または
R
3およびR
3aは一体となってC=CH
2置換基を形成してよく;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
6はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0028】
本発明の第17の態様において、式
【化45】
〔式中、
各Xは独立してOまたはSであり;
X
1、X
2、X
3およびX
4は各々独立してOまたはNHであり;
R
1およびR
2は独立して
【化46】
であり、
ただし、R
1およびR
2の一方は
【化47】
でなければならず;
Z
1はNまたはCR
aであり;
Z
2はNR
bであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
bはH、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、-C(O)R
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
3およびR
4は独立してH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであり;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
6はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0029】
本発明の第18の態様において、式
【化48】
〔式中、
XはSであり;
X
1、X
2、X
3およびX
4は各々独立してOまたはNHであり;
R
1およびR
2は独立して
【化49】
であり、
ただし、R
1およびR
2の一方は
【化50】
でなければならず;
Z
1はNまたはCR
aであり;
Z
2はNR
bであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
bはH、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、-C(O)R
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
3およびR
4は独立してH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであり;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
6はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0030】
本発明の第19の態様において、式
【化51】
〔式中、
XはOであり;
X
1、X
2、X
3およびX
4は各々独立してOまたはNHであり;
R
1およびR
2は独立して
【化52】
であり、
ただし、R
1およびR
2の一方は
【化53】
でなければならず;
Z
1はNまたはCR
aであり;
Z
2はNR
bであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
bはH、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、-C(O)R
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
3およびR
4は独立してH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであり;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
6はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0031】
本発明の第20の態様において、式
【化54】
〔式中、
X
1、X
2、X
3およびX
4は各々独立してOまたはNHであり;
R
1およびR
2は独立して
【化55】
であり、
ただし、R
1およびR
2の一方は
【化56】
でなければならず;
Z
1はNまたはCR
aであり;
Z
2はNR
bであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
bはH、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、-C(O)R
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
3およびR
4は独立してH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであり;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
6はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0032】
本発明の第21の態様において、式
【化57】
〔式中、
X
1、X
2、X
3およびX
4は各々独立してOまたはNHであり;
R
1およびR
2は独立して
【化58】
であり、
ただし、R
1およびR
2の一方は
【化59】
でなければならず;
Z
1はNまたはCR
aであり;
Z
2はNR
bであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
bはH、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、-C(O)R
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
3およびR
4は独立してH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであり;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
6はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0033】
本発明の第22の態様において、式
【化60】
〔式中、
XはSであり;
X
1、X
2、X
3およびX
4は各々独立してOまたはNHであり;
R
1およびR
2は独立して
【化61】
であり、
ただし、R
1およびR
2の一方は
【化62】
でなければならず;
Z
1はNまたはCR
aであり;
Z
2はNR
bであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
bはH、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、-C(O)R
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
6はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0034】
本発明の第23の態様において、式
【化63】
〔式中、
XはOであり;
X
1、X
2、X
3およびX
4は各々独立してOまたはNHであり;
R
1およびR
2は独立して
【化64】
であり、
ただし、R
1およびR
2の一方は
【化65】
でなければならず;
Z
1はNまたはCR
aであり;
Z
2はNR
bであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
bはH、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、-C(O)R
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
6はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0035】
本発明の第24の態様において、式
【化66】
〔式中、
X
1、X
2、X
3およびX
4は各々独立してOまたはNHであり;
R
1およびR
2は独立して
【化67】
であり、
ただし、R
1およびR
2の一方は
【化68】
でなければならず;
Z
1はNまたはCR
aであり;
Z
2はNR
bであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
bはH、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、-C(O)R
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
6はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0036】
本発明の第25の態様において、式
【化69】
〔式中、
X
1、X
2、X
3およびX
4は各々独立してOまたはNHであり;
R
1およびR
2は独立して
【化70】
であり、
ただし、R
1およびR
2の一方は
【化71】
でなければならず;
Z
1はNまたはCR
aであり;
Z
2はNR
bであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
bはH、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、-C(O)R
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
6はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0037】
本発明の第26の態様において、式
【化72】
〔式中、
Z
1はNまたはCR
aであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0038】
本発明の第27の態様において、式
【化73】
〔式中、
Z
1はNまたはCR
aであり;
Z
2はNR
bであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
bはH、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、-C(O)R
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0039】
本発明の第28の態様において、式
【化74】
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0040】
本発明の第29の態様において、式
【化75】
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0041】
本発明の第30の態様において、式
【化76】
〔式中、
Z
1はNまたはCR
aであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0042】
本発明の第31の態様において、式
【化77】
〔式中、
Z
1はNまたはCR
aであり;
Z
2はNR
bであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
bはH、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、-C(O)R
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0043】
本発明の第32の態様において、式
【化78】
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0044】
本発明の他の態様において、式
【化79】
〔式中、
各Xは独立してOまたはSであり;
R
1およびR
2は独立して
【化80】
であり;
ただし、R
1およびR
2の一方は
【化81】
でなければならず;
Z
1はNまたはCR
aであり;
Z
2はNR
bであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
bはH、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、-C(O)R
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
3はH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであり;
R
3aはH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであるか;または
R
3およびR
3aは一体となって3~4員炭素環を形成してよく;または
R
3およびR
3aは一体となってC=CH
2置換基を形成してよく;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
6はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0045】
本発明の他の態様において、式
【化82】
〔式中、
各Xは独立してOまたはSであり;
R
1およびR
2は独立して
【化83】
であり、
ただし、R
1およびR
2の一方は
【化84】
でなければならず;
Z
1はNまたはCR
aであり;
Z
2はNR
bであり;
R
aはH、ハロゲン、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
bはH、0~6個のR
5で置換されているC
1-6アルキル、0~6個のR
5で置換されているC
3-6シクロアルキル、-C(O)R
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
a1はHまたはC
1-3アルキルであり;
R
4はH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであり;
R
4aはH、CH
3、ハロゲン、NH
2またはOHであるか;または
R
4およびR
4aは一体となって3~4員炭素環を形成してよく;または
R
4およびR
4aは一体となってC=CH
2置換基を形成してよく;
R
5はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
5aはHまたはC
1-3アルキルであり;
R
6はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
R
8はH、ハロゲン、C
1-3アルキル、CN、NO
2、OH、OR
a1、SR
a1、-C(O)NR
a1R
a1、-COOR
a1、-OC(O)R
a1、-OC(O)NR
a1R
a1、-NR
a1R
a1、-NR
a1C(O)R
a1、-NR
a1COOR
a1、-NR
a1C(O)NR
a1R
a1、-NR
a1S(O)
2R
a1、-NR
a1S(O)
2NR
a1R
a1、-S(O)R
a1、-S(O)NR
a1R
a1、-S(O)
2R
a1またはS(O)
2NR
a1R
a1であり;
YはCR
5またはNである。〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【0046】
先の態様の範囲内の本発明のさらなる態様において、次の式の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体が提供される。
【化85】
【化86】
【0047】
他の態様において、第1の態様の範囲内の例示された実施例またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは立体異性体から選択される化合物が提供される。
【0048】
他の態様において、上記態様の何れかの範囲内の化合物の任意のサブセットリストから選択される化合物が提供される。
【0049】
他の態様において、
5-[(1R,3S,6R,8R,9R,10R,12R,15R,17S,18R)-8-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-9-フルオロ-18-ヒドロキシ-3,12-ジオキソ-3,12-ジスルファニル-2,4,7,11,13,16-ヘキサオキサ-3λ5,12λ5-ジホスファトリシクロ[13.2.1.06,10]オクタデカン-17-イル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
5-[(1R,3S,6R,8R,9R,10R,12S,15R,17S,18R)-8-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-9-フルオロ-18-ヒドロキシ-3,12-ジオキソ-3,12-ジスルファニル-2,4,7,11,13,16-ヘキサオキサ-3λ5,12λ5-ジホスファトリシクロ[13.2.1.06,10]オクタデカン-17-イル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
5-[(1R,3R,6R,8R,9R,10R,12S,15R,17S,18R)-8-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-9-フルオロ-18-ヒドロキシ-3,12-ジオキソ-3,12-ジスルファニル-2,4,7,11,13,16-ヘキサオキサ-3λ5,12λ5-ジホスファトリシクロ[13.2.1.06,10]オクタデカン-17-イル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
5-[(1R,3R,6R,8R,9R,10R,12R,15R,17S,18R)-8-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-9-フルオロ-18-ヒドロキシ-3,12-ジオキソ-3,12-ジスルファニル-2,4,7,11,13,16-ヘキサオキサ-3λ5,12λ5-ジホスファトリシクロ[13.2.1.06,10]オクタデカン-17-イル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
から選択される化合物またはその薬学的に許容される塩が提供される。
【0050】
本発明の他の実施態様
他の実施態様において、本発明は、薬学的に許容される担体および治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物、あるいはそれらの立体異性体またはあるいはそれらの互変異性体の少なくとも一つを含む、医薬組成物を提供する。
【0051】
他の実施態様において、本発明は、本発明の化合物またはその立体異性体、互変異性体、薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の製造法を提供する。
【0052】
他の実施態様において、本発明は、種々のタイプの癌を処置および/または予防する方法であって、このような処置および/または予防を必要とする患者に、本発明の化合物の1以上の治療有効量を、単独で、または、所望により、他の本発明の化合物および/または少なくとも一つの他のタイプの治療剤と組み合わせて投与することを含む、方法を提供する。
【0053】
他の実施態様において、本発明は、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、結腸直腸癌、黒色腫、腎細胞癌、頭頸部癌、ホジキンリンパ腫、膀胱癌、食道癌、胃癌、卵巣癌、子宮頸癌、膵臓癌、前立腺癌、乳癌、泌尿器癌、神経膠芽腫などの脳腫瘍、非ホジキンリンパ腫、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、肝細胞癌、多発性骨髄腫、消化器間質腫瘍、中皮腫および他の固形腫瘍または他の血液癌を含む種々のタイプの癌の処置および/または予防の方法を提供する。
【0054】
他の実施態様において、本発明は、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、結腸直腸癌、黒色腫、腎細胞癌、頭頸部癌、ホジキンリンパ腫または膀胱癌を含むが、これらに限定されない種々のタイプの癌の処置および/または予防の方法を提供する。
【0055】
他の実施態様において、本発明は、治療に使用するための本発明の化合物を提供する。
【0056】
他の実施態様において、本発明は、治療における同時の、別々のまたは逐次使用のための、本発明の化合物とさらなる治療剤を含む、組み合わせ製剤を提供する。
【0057】
治療適用
本発明の環状ジヌクレオチドは、ヒト細胞、動物細胞およびヒト血中で、インビトロでI型インターフェロンおよび/または炎症促進性サイトカインを誘導する。これらのCDNのサイトカイン誘導活性は、ヒトまたは動物細胞においてインビトロ実験で確認されるとおり、STINGの存在を必要とする。
【0058】
本発明のCDNは、受容体STINGのアゴニストである。
【0059】
用語「アゴニスト」は、生理学的応答を引き起こすようにインビトロまたはインビボで生物学的受容体を活性化するあらゆる物質をいう。
【0060】
「STING」は、「stimulator of interferon genes(インターフェロン遺伝子刺激因子)」の略であり、「小胞体インターフェロン刺激因子(ERIS)」、「IRF3活性化メディエーター(MITA)」、「MPYS」または「膜貫通タンパク質173(TM173)」としても知られる。STINGは、ヒトにおいて遺伝子TMEM173によりコードされる膜貫通受容体タンパク質である。環状ジヌクレオチド(CDN)によるSTINGの活性化は、それぞれ、結果的にI型インターフェロンおよび炎症促進性サイトカインを誘導する、IRF3経路およびNF-κB経路の活性化をもたらす。
【0061】
本発明の他の目的は、ヒトまたは動物における治療的処置に使用するための、式(I)の環状ジヌクレオチドである。特に、本発明の化合物は、ヒトまたは動物健康における治療的または診断的適用のために使用され得る。
【0062】
用語「治療剤」は、ヒトまたは動物における、感染または疾患の影響の予防、治癒または軽減を含むある種の治療効果を達成するためにおよび/またはヒトまたは動物の健康を何らかの態様で改善するようにヒトまたは動物に投与される、1以上の物質をいう。
【0063】
用語「単剤治療」は、何らかの臨床的または医学的状況において、ヒトまたは動物を処置するために、同じ臨床的または医学的状況において、ヒトまたは動物を処置するために、複数の物質および/または戦略を任意の順番で逐次的にまたは同時に使用するかに関わりなく、投与される物質および/または戦略の使用とは異なって、単一の物質および/または戦略を使用することをいう。
【0064】
ここでの用語「化学療法剤」は、腫瘍を死滅させるかまたは腫瘍の増殖を減速もしくは停止させるおよび/または癌細胞の分裂を減速もしくは停止させるおよび/または転移を阻止または減速させるために、ヒトまたは動物に投与される、1以上の化学物質をいう。化学療法剤は、しばしば癌の処置のために投与されるが、また他の疾患にも適用される。
【0065】
用語「化学療法」は、1以上の化学療法剤(上記定義参照)を用いるヒトまたは動物の医学的処置をいう。
【0066】
用語「化学免疫療法」は、化学療法物質および/または戦略および免疫療法物質および/または戦略の、任意の順番での逐次であれ、同時であれ、組み合わせ使用をいう。化学免疫療法は、しばしば癌の処置のために投与されるが、また他の疾患の処置にも用いられ得る。
【0067】
用語「免疫系」は、体における感染の予防、感染もしくは疾患中の体の保護および/または感染もしくは疾患後の体の回復を助ける、分子、物質(例えば体液)、解剖学的構造(例えば細胞、組織および臓器)および生理的過程のアンサンブルまたは何らかのその1以上の要素をいう。「免疫系」の完全な定義は、本特許の範囲外である;しかしながら、本用語は、当分野のあらゆる一般的な技術者により理解される。
【0068】
用語「免疫因子」は、免疫系の何らかの1以上の成分と相互作用し得る、あらゆる内因性または外来物質をいう。用語「免疫因子」は、抗体、抗原、ワクチンおよびそれらの構成要素、核酸、合成薬物、天然または合成有機化合物、サイトカイン、天然または改変細胞、その合成アナログおよび/またはそのフラグメントを含む。
【0069】
用語「アンタゴニスト」は、生理学的応答を誘導するために、インビトロまたはインビボで生物学的受容体を阻害、対抗、下方制御および/または脱感作するあらゆる物質をいう。
【0070】
用語「免疫療法」は、ヒトまたは動物の免疫系の1以上の要素が、全身および/または局所効果ならびに予防および/または治療効果を含む、ある治療上の利益を直接的または間接的に達成するために、計画的に調節される、あらゆる医学的処置をいう。免疫療法は、任意の経路(例えば経口的に、静脈内に、経皮的に、注射による、吸入によるなど)により、全身性、局所性または両者で、ヒトまたは動物対象に、1以上の免疫因子(上の定義参照)を、単独でまたは任意の組み合わせで、投与することを含み得る。
【0071】
「免疫療法」は、サイトカインの産生を誘導する、増加させる、減少させる、停止させる、阻止する、遮断するまたは他に調節するおよび/またはサイトカインまたは免疫細胞を活性化または不活性化するおよび/または免疫細胞のレベルを調節するおよび/または体の特定の部位または特定のタイプの細胞もしくは組織に1以上の治療または診断物質を送達するおよび/または特定の細胞もしくは組織を破壊することを含み得る。免疫療法は、局所効果、全身効果または両者の組み合わせを達成するために使用され得る。
【0072】
用語「免疫抑制」は、免疫系が機能的に低下している、不活性化しているまたはその他損なわれているまたは1以上の免疫要素が機能的に低減している、不活性化しているまたは他に損なわれている、何らかのヒトまたは動物対象の状態を意味する。
【0073】
「免疫抑制」は、疾患、感染、疲弊、栄養障害、医学的処置またはある他の生理的もしくは臨床的状態の原因、結果または副次的結果であり得る。
【0074】
用語「免疫調節物質」、「免疫調節性物質」、「免疫調節剤」および「免疫調節剤」は、ここでは同義に使用し、ヒトまたは動物への投与により、該ヒトまたは動物の免疫系の機能に直接影響する、あらゆる物質をいう。一般的免疫調節剤の例は、抗原、抗体および小分子薬物を含むが、これらに限定されない。
【0075】
用語「ワクチン」は、ヒトまたは動物において、特定の免疫系応答および/または1以上の抗原に対する保護を誘導もしくは増強するために、該ヒトまたは動物に投与される、生物学的製剤をいう。
【0076】
用語「ワクチン接種」は、ヒトもしくは動物のワクチンでの処置またはヒトもしくは動物へのワクチン投与の行為をいう。
【0077】
用語「アジュバント」は、主治療物質単独の使用では達成されないある種の相補的な、相乗的なまたは他の有益な効果を達成するために、該主治療物質と共に(任意の順番で逐次的にまたは同時に)投与される、二次治療物質をいう。アジュバントは、ワクチン、化学療法またはある他の治療物質と共に使用され得る。アジュバントは、主治療物質の効果の増強、主治療物質の毒性もしくは副作用の低減または主治療物質を受けている対象への、免疫系の機能の改善などの、しかし、これに限定されない、ある種の保護の提供が可能である。
【0078】
ある実施態様において、式(I)の環状ジヌクレオチドを、ヒトまたは動物に免疫療法として投与して、該ヒトまたは動物に治療上有益である1以上のサイトカインのインビボでの産生を誘導し得る。このタイプの免疫療法を、単独でまたは他の処置戦略と、任意の順番で逐次的であれ、同時であれ、組み合わせて、使用し得る。該ヒトまたは動物における感染もしくは疾患の影響を予防、治癒および/または軽減するためにおよび/またはある他の治療上の利益を達成するように該ヒトまたは動物の免疫系を調節するために使用され得る。
【0079】
ある特定の実施態様において、本発明の環状ジヌクレオチドを、免疫抑制個体のサイトカイン誘導免疫療法のために使用し得る。
【0080】
この例において、式(I)の環状ジヌクレオチドを免疫抑制ヒトまたは動物対象に投与して、該ヒトまたは動物の免疫系を直接的または間接的に増強する1以上のサイトカインのインビボ産生を誘導する。このような処置から利益を得るであろう対象は、自己免疫性障害、免疫系不全または欠損、微生物またはウイルス感染、感染症または癌を有するものを含む。
【0081】
本発明は、故に、免疫抑制個体におけるサイトカインを誘導する方法であって、それを必要とする患者に(I)の環状ジヌクレオチドまたはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグを投与することを含む、方法を開示する。
【0082】
他の実施態様において、本発明の環状ジヌクレオチドを、サイトカイン誘導免疫療法のために化学療法と組み合わせて使用し得る。この例において、式(I)の環状ジヌクレオチドを、癌患者に1以上の化学療法剤と共に、任意の順番でまたは同時に投与して、該患者の腫瘍の増殖を停止する、退縮させるおよび/または破壊する。本発明の化合物により提供されるサイトカイン誘導および化学療法剤により提供される細胞毒性の組み合わせから生じる化学免疫療法は、単剤治療として使用するときの化学療法剤より、患者に低毒性である、患者に起こる副作用が少ない患者および/または大きな抗腫瘍効果を奏し得る。
【0083】
本発明は、故に、癌を処置する方法であって、それを必要とする患者に化学療法剤;および
式(I)の環状ジヌクレオチドまたはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグを投与することを含む、方法を開示する。
【0084】
本発明の他の目的は、細菌感染、ウイルス感染または癌の処置に使用するための式(I)の環状ジヌクレオチドである。
【0085】
ここで使用する「癌」は、対象における、制御されていないまたは脱制御の細胞増殖または死により特徴づけられる、生理学的状態をいう。用語「癌」は、良性であれ、悪性であれ、固形腫瘍および血液由来腫瘍を含む。
【0086】
好ましい実施態様において、癌は、次の小細胞肺癌、非小細胞肺癌、結腸直腸癌、黒色腫、腎細胞癌、頭頸部癌、ホジキンリンパ腫または膀胱癌の群由来の何れかである。
【0087】
本発明は、故に、細菌感染、ウイルス感染または癌を処置する方法であって、それを必要とする患者に式(I)の環状ジヌクレオチドまたはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグを投与することを含む、方法を提供する。
【0088】
本発明の他の目的は、STING経路を経る免疫応答の誘導により軽減され得る病理の処置に使用するための、式(I)の環状ジヌクレオチドである。
【0089】
治療において使用するために、式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩は、化合物自体として投与し得ることが可能であるが、より一般に医薬組成物として提供される。
【0090】
医薬組成物は、単位用量あたり予定された量の活性成分を含む、単位用量形態で提供され得る。好ましい単位投与量組成物は、活性成分の1日用量もしくはそれより少ない用量またはその適切な小部分を含むものである。それ故に、このような単位用量を1日1回を超えて投与し得る。好ましい単位投与量組成物は、活性成分の上に記載する1日用量もしくはそれより少ない用量(1日1回を超えて投与するため)またはその適切な部分を含むものである。
【0091】
本発明の化合物で処置し得る癌のタイプは、脳癌、皮膚癌、膀胱癌、卵巣癌、乳癌、胃癌、膵臓癌、前立腺癌、結腸直腸癌、血液癌、肺癌および骨癌を含むが、これらに限定されない。このような癌タイプの例は、神経芽腫、直腸癌、結腸癌、家族性大腸ポリープ性腺腫および遺伝性非ポリープ性結腸直腸癌などの腸管癌、食道癌、口唇癌、喉頭癌、鼻咽頭癌、口腔癌、唾液腺癌、腹膜癌、軟組織肉腫、尿路上皮癌、汗腺癌、胃癌、腺癌、髄様甲状腺癌、乳頭状甲状腺癌、腎臓癌、腎実質癌、卵巣癌、子宮頸癌、子宮体癌、子宮内膜癌、膵臓癌、前立腺癌、精巣癌、HER2陰性を含む乳癌、泌尿器癌、黒色腫、神経膠芽腫などの脳腫瘍、星状細胞腫、髄膜腫、髄芽腫および末梢神経外胚葉腫瘍、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、バーキットリンパ腫、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、成人T細胞白血病リンパ腫、汎発性大B細胞リンパ腫(DLBCL)、肝細胞癌、多発性骨髄腫、精上皮腫、骨肉腫、軟骨肉腫、肛門管癌、副腎皮質癌、脊索腫、卵管癌、消化器間質腫瘍、骨髄増殖性疾患、中皮腫、胆管癌、ユーイング肉腫および他の希少腫瘍タイプを含むが、これらに限定されない。
【0092】
本発明の化合物は、特定のタイプの癌の処置に、それ自体でまたは他の治療剤もしくは放射線療法と組み合わせてもしくは共投与で有用である。それ故に、ある実施態様において、本発明の化合物を、放射線療法または細胞増殖抑制もしくは抗新生物活性を有する第二治療剤と共投与する。適当な細胞増殖抑制化学療法化合物は、(i)代謝拮抗剤;(ii)DNA断片化剤、(iii)DNA架橋剤、(iv)挿入剤、(v)タンパク質合成阻害剤、(vi)カンプトテシンまたはトポテカンなどのトポイソメラーゼI毒;(vii)トポイソメラーゼII毒、(viii)微小管標的剤、(ix)キナーゼ阻害剤、(x)種々の治験薬、(xi)ホルモンおよび(xii)ホルモンアンタゴニストを含むが、これらに限定されない。本発明の化合物は、上記12群に入るあらゆる既知の薬剤および現在開発中のあらゆる将来的な薬剤と組み合わせて有用であり得ることが考えられる。特に、本発明の化合物は、現在の標準治療および近い将来に発展するあらゆるものと組み合わせて有用であり得ることが考えられる。特定の投与量および投与レジメンは、医師によって展開されてきた知識および当分野の一般技術に基づく。
【0093】
ここにさらに提供されるのは、発明の化合物が1以上の腫瘍免疫療法剤と投与される、処置方法である。癌免疫療法剤としても知られるここで使用する腫瘍免疫療法剤は、対象における免疫応答の増強、刺激および/または上方制御に有効である。ある態様において、本発明の化合物と腫瘍免疫療法剤の投与は、腫瘍増殖阻害に相乗効果を有する。
【0094】
ある態様において、本発明の化合物を、腫瘍免疫療法剤の投与前に逐次的に投与する。他の態様において、本発明の化合物を、腫瘍免疫療法剤と同時に投与する。さらに他の態様において、本発明の化合物を、腫瘍免疫療法剤の投与後に逐次的に投与する。
【0095】
他の態様において、本発明の化合物を、腫瘍免疫療法剤と共製剤し得る。
【0096】
腫瘍免疫療法剤は、例えば、小分子薬物、抗体または他の生物学的分子を含む。生物学的腫瘍免疫療法剤の例は、癌ワクチン、抗体およびサイトカインを含むが、これらに限定されない。ある態様において、抗体はモノクローナル抗体である。他の態様において、モノクローナル抗体はヒト化またはヒトである。
【0097】
ある態様において、腫瘍免疫療法剤は、T細胞の(i)刺激(共刺激を含む)受容体のアゴニストまたは(ii)阻害(共阻害を含む)シグナルのアンタゴニストであり、両者とも抗原特異的T細胞応答の増幅をもたらす(しばしば免疫チェックポイント制御因子と称される)。
【0098】
刺激および阻害分子の一部は、免疫グロブリンスーパーファミリー(IgSF)のメンバーである。共刺激または共阻害受容体に結合する膜結合リガンドの一つの重要なファミリーは、B7-1、B7-2、B7-H1(PD-L1)、B7-DC(PD-L2)、B7-H2(ICOS-L)、B7-H3、B7-H4、B7-H5(VISTA)およびB7-H6を含むB7ファミリーである。共刺激または共阻害受容体に結合する膜結合リガンドの他のファミリーは、同族TNF受容体ファミリーメンバーに結合するTNFファミリーの分子であり、これはCD40およびCD40L、OX-40、OX-40L、CD70、CD27L、CD30、CD30L、4-1BBL、CD137(4-1BB)、TRAIL/Apo2-L、TRAILR1/DR4、TRAILR2/DR5、TRAILR3、TRAILR4、OPG、RANK、RANKL、TWEAKR/Fn14、TWEAK、BAFFR、EDAR、XEDAR、TACI、APRIL、BCMA、LTβR、LIGHT、DcR3、HVEM、VEGI/TL1A、TRAMP/DR3、EDAR、EDA1、XEDAR、EDA2、TNFR1、リンホトキシンα/TNFβ、TNFR2、TNFα、LTβR、リンホトキシンα1β2、FAS、FASL、RELT、DR6、TROY、NGFRを含む。
【0099】
ある態様において、T細胞応答は、本発明の化合物と、(i)T細胞活性化を阻害するタンパク質のアンタゴニスト(例えば、免疫チェックポイント阻害剤)、例えばCTLA-4、PD-1、PD-L1、PD-L2、LAG-3、TIM-3、ガレクチン9、CEACAM-1、BTLA、CD69、ガレクチン-1、TIGIT、CD113、GPR56、VISTA、2B4、CD48、GARP、PD1H、LAIR1、TIM-1およびTIM-4および(ii)T細胞活性化を刺激するタンパク質のアゴニスト、例えばB7-1、B7-2、CD28、4-1BB(CD137)、4-1BBL、ICOS、ICOS-L、OX40、OX40L、GITR、GITRL、CD70、CD27、CD40、DR3およびCD28Hの1以上の組み合わせにより、刺激され得る。
【0100】
癌の処置のために本発明の化合物と組み合わせ得る他の薬剤は、NK細胞の阻害受容体のアンタゴニストまたはNK細胞の活性化受容体のアゴニストを含む。例えば、本発明の化合物を、リリルマブなどのKIRアンタゴニストと組み合わせ得る。
【0101】
組み合わせ治療のためのさらに他の薬剤は、マクロファージまたは単球を阻害または枯渇する薬剤を含み、RG7155(WO11/70024、WO11/107553、WO11/131407、WO13/87699、WO13/119716、WO13/132044)またはFPA-008(WO11/140249;WO13169264;WO14/036357)を含む、CSF-1Rアンタゴニスト抗体などのCSF-1Rアンタゴニストを含むが、これらに限定されない。
【0102】
他の態様において、本発明の化合物を、正の共刺激受容体を結合するアゴニスト剤、阻害受容体を経るシグナル伝達を減弱する遮断剤、アンタゴニストおよび1以上の抗腫瘍T細胞の頻度を全身性に高める薬剤、腫瘍微小環境内の異なる免疫抑制経路に打ち勝つ薬剤(例えば、阻害受容体結合(例えば、PD-L1/PD-1相互作用)遮断、Treg枯渇または阻害(例えば、抗CD25モノクローナル抗体(例えば、ダクリズマブ)を使用またはエクスビボ抗CD25ビーズ枯渇による)、IDOなどの代謝酵素阻害またはT細胞アネルギーまたは疲弊を逆転/予防)および腫瘍部位で自然免疫活性化および/または炎症を誘導する薬剤の1以上と使用し得る。
【0103】
ある態様において、腫瘍免疫療法剤は、アンタゴニストCTLA-4抗体などのCTLA-4アンタゴニストである。適当なCTLA-4抗体は、例えば、ヤーボイ(イピリムマブ)またはトレメリムマブを含む。
【0104】
他の態様において、腫瘍免疫療法剤は、アンタゴニストPD-1抗体などのPD-1アンタゴニストである。PD-1抗体は、オプジーボ(ニボルマブ)、キイトルーダ(ペンブロリズマブ)、PDR001(Novartis;WO2015/112900参照)、MEDI-0680(AMP-514)(AstraZeneca;WO2012/145493参照)、REGN-2810(Sanofi/Regeneron;WO2015/112800参照)、JS001(Taizhou Junshi)、BGB-A317(Beigene;WO2015/35606参照)、INCSHR1210(SHR-1210)(Incyte/Jiangsu Hengrui Medicine;WO2015/085847参照)、TSR-042(ANB001)(Tesara/AnaptysBio;WO2014/179664参照)、GLS-010(Wuxi/Harbin Gloria Pharmaceuticals)、AM-0001(Armo/Ligand)またはSTI-1110(Sorrento;WO2014/194302参照)から選択され得る。腫瘍免疫療法剤はピディリズマブ(CT-011)も含み得るが、そのPD-1結合についての特異性は疑問視されている。PD-1受容体を標的とする他のアプローチは、AMP-224と称される、IgG1のFc部分に融合したPD-L2の細胞外ドメイン(B7-DC)からなる組み換えタンパク質である。
【0105】
他の態様において、腫瘍免疫療法剤は、アンタゴニストPD-L1抗体などのPD-L1アンタゴニストである。PD-L1抗体は、テセントリク(アテゾリズマブ)、デュルバルマブ、アベルマブ、STI-1014(Sorrento;WO2013/181634参照)またはCX-072(CytomX;WO2016/149201参照)から選択され得る。
【0106】
他の態様において、腫瘍免疫療法剤は、アンタゴニストLAG-3抗体などのLAG-3アンタゴニストである。適当なLAG3抗体は、例えば、BMS-986016(WO10/19570、WO14/08218)またはIMP-731またはIMP-321(WO08/132601、WO09/44273)を含む。
【0107】
他の態様において、腫瘍免疫療法剤は、アゴニストCD137抗体などのCD137(4-1BB)アゴニストである。適当なCD137抗体は、例えば、ウレルマブおよびPF-05082566(WO12/32433)を含む。
【0108】
他の態様において、腫瘍免疫療法剤は、アゴニストGITR抗体などのGITRアゴニストである。適当なGITR抗体は、例えば、BMS-986153、BMS-986156、TRX-518(WO06/105021、WO09/009116)およびMK-4166(WO11/028683)を含む。
【0109】
他の態様において、腫瘍免疫療法剤はIDOアンタゴニストである。適当なIDOアンタゴニストは、例えば、INCB-024360(WO2006/122150、WO07/75598、WO08/36653、WO08/36642)、インドキシモドまたはNLG-919(WO09/73620、WO09/1156652、WO11/56652、WO12/142237)を含む。
【0110】
他の態様において、腫瘍免疫療法剤は、アゴニストOX40抗体などのOX40アゴニストである。適当なOX40抗体は、例えば、MEDI-6383またはMEDI-6469を含む。
【0111】
他の態様において、腫瘍免疫療法剤は、アンタゴニストOX40抗体などのOX40Lアンタゴニストである。適当なOX40Lアンタゴニストは、例えば、RG-7888(WO06/029879)を含む。
【0112】
他の態様において、腫瘍免疫療法剤は、アゴニストCD40抗体などのCD40アゴニストである。さらに他の実施態様において、腫瘍免疫療法剤は、アンタゴニストCD40抗体などのCD40アンタゴニストである。適当なCD40抗体は、例えば、ルカツムマブまたはダセツズマブを含む。
【0113】
他の態様において、腫瘍免疫療法剤は、アゴニストCD27抗体などのCD27アゴニストである。適当なCD27抗体は、例えば、バルリルマブを含む。
【0114】
他の態様において、腫瘍免疫療法剤はMGA271(B7H3に対する)である(WO11/109400)。
【0115】
組み合わせ治療は、逐次的な方法での、すなわち、各治療剤が異なる時点で投与されるものである、これらの治療剤の投与およびこれらの治療剤または少なくとも治療剤の2種の、実質的に同時の方法での投与を包含することを意図する。実質的に同時の投与は、例えば、対象に、各治療剤を固定比で含む単一投与形態または、治療剤の各々の複数の、単一投与形態を投与することにより達成され得る。各治療剤の逐次のまたは実質的に同時の投与は、経口経路、静脈内経路、腫瘍内経路、筋肉内経路および粘膜組織を経る直接吸収を含む、任意の適切な経路により実施され得る。これら治療剤は、同一経路または異なる経路により投与され得る。例えば、組み合わせの第一治療剤を静脈内注射により投与してよく、組み合わせの他方の治療剤を経口により投与してよい。あるいは、例えば、全治療剤を経口で投与してよくまたは全治療剤を静脈内注射により投与してよい。組み合わせ治療は、他の生物学的活性成分および非薬物療法(例えば、手術または放射線処置)とさらに組み合わせた、上記治療剤の投与も包含し得る。組み合わせ治療がさらに非薬物処置を含むとき、非薬物処置は、治療剤と非薬物処置の組み合わせの共作用により有益な効果が達成される限り、任意の適当な時間に実施し得る。例えば、適切な場合、有益な効果は、非薬物処置が治療剤投与から、おそらく、数日または数週時間的に離れてさえ、なお達成される。
【0116】
本発明は、その精神または必須属性から逸脱することなく、他の特定の形態に具現化され得る。この発明は、ここに記載する本発明の好ましい態様の全ての組み合わせを包含する。任意かつ全ての本発明の実施態様を、任意の他の実施態様または実施態様と併せて、さらなる実施態様を構成し得ることが理解される。実施態様の各個々の要素は、それ自体独立した実施態様であることも理解される。さらに、ある実施態様の任意の要素は、任意の実施態様からの任意かつ全ての要素と組み合わせて、さらなる実施態様を述べることが意図される。
【0117】
医薬組成物および投与
本発明はまた、1以上の薬学的に許容される担体(添加物)および/または希釈剤および所望により、1以上の上記のさらなる治療剤と製剤された、1以上の式Iの化合物の治療有効量を含む、薬学的に許容される組成物も提供する。下に詳述するとおり、本発明の医薬組成物は、以下に適するものを含む、固体または液体形態での投与に特異的に製剤され得る。(1)経口投与、例えば、液剤(水性または非水溶液または懸濁液)、錠剤、例えば、頬側、舌下および全身吸収を標的としたもの、丸剤、散剤、顆粒剤、舌への適用のためのペースト剤;(2)例えば、無菌溶液または懸濁液または持続放出製剤としての、例えば、皮下、筋肉内、腫瘍内、静脈内または硬膜外注射による非経腸投与;(3)例えば、皮膚に適用されるクリーム剤、軟膏剤または制御放出パッチ剤もしくはスプレー剤としての、局所適用剤;または腫瘍内適用剤。
【0118】
用語「薬学的に許容される」は、適切な医学的判断の範囲内で、合理的利益/リスク比を伴い、ヒトおよび動物の組織と、過度の毒性、刺激、アレルギー性応答または他の問題または合併症なく接触して使用するのに適する、化合物、物質、組成物および/または投与形態をいうためにここで用いる。
【0119】
ここで使用する用語「薬学的に許容される担体」は、対象化合物をある臓器または体のある部分から、他の臓器または体の他の部分に運搬または輸送するのに関与する、液体または固体増量剤、希釈剤、添加物、製造助剤(例えば、滑沢剤、タルク、ステアリン酸のマグネシウム、カルシウムもしくは亜鉛塩またはステアリン酸)または溶媒封入材などの薬学的に許容される物質、組成物または媒体を意味する。各担体は、製剤の他の成分と適合性であり、患者に有害ではない点で、「許容される」ものでなければならない。
【0120】
本発明の製剤は、経口、腫瘍内、経鼻、局所(頬側および舌下を含む)、直腸、膣および/または非経腸投与に適するものを含む。製剤は、簡便には単位投与量形態で提供され得て、薬学分野で周知の任意の方法により製造され得る。単一投与量形態を製造するために担体材料と組み合わせ得る活性成分の量は、処置する患者および特定の投与方法により変わる。単一投与量形態を製造するために担体材料と組み合わせ得る活性成分の量は、一般に治療効果を生じる化合物の量である。一般に、100パーセント中、この量は約0.1パーセント~約99パーセントの活性成分、好ましくは約5パーセント~約70パーセント、最も好ましくは約10パーセント~約30パーセントの範囲である。
【0121】
ある実施態様において、本発明の製剤は、シクロデキストリン、セルロース、リポソーム、ミセル形成剤、例えば、胆汁酸および重合担体、例えば、ポリエステルおよびポリ無水物からなる群から選択される添加物;および本発明の化合物を含む。ある実施態様において、上記製剤は、本発明の化合物を経口で生体利用可能とする。
【0122】
これらの製剤または組成物を製造する方法は、本発明の化合物と担体、および、所望により、1以上のアクセサリー成分を混合する工程を含む。一般に、製剤は、本発明の化合物と液体担体または微粉化固体担体または両者を均一かつ密接に混合し、次いで、必要であれば、製品を形作ることにより製造する。
【0123】
経口投与に適する本発明の製剤は、各々活性成分として予定された量の本発明の化合物を含む、カプセル剤、カシェ剤、丸剤、錠剤、ロゼンジ剤(風味基剤、通常スクロースおよびアカシアまたはトラガカントを使用)、散剤、顆粒剤の形または水性もしくは非水性液体中の溶液または懸濁液としてまたは水中油型もしくは油中水型液体エマルジョンとしてまたはエリキシル剤またはシロップ剤としてまたは芳香錠(ゼラチンおよびグリセリンなどの不活性基剤またはスクロースおよびアカシアを使用)としておよび/または洗口剤としてなどであり得る。本発明の化合物は、ボーラス錠剤、舐剤またはペースト剤としても投与され得る。
【0124】
非経腸投与に適する本発明の医薬組成物は、1以上の薬学的に許容される無菌等張水性もしくは非水溶液、分散剤、懸濁液またはエマルジョンあるいは糖類、アルコール類、抗酸化剤、緩衝液、静菌剤、製剤を意図されるレシピエントの血液と等張にする溶質または懸濁または濃化剤を含み得る使用直前に無菌注射用溶液または分散液に再構成され得る無菌粉末と組み合わせて1以上の本発明の化合物を含む。
【0125】
ある場合、薬物の効果を延長するために、皮下、腫瘍内または筋肉内注射からの薬物の吸収を遅らせることが望ましい。これは、低水溶解度を有する結晶または非晶質物質の液体懸濁液の使用により、達成され得る。そのとき、薬物の吸収速度はその溶解速度に依存し、それは、また、結晶サイズおよび結晶形に依存し得る。あるいは、非経腸投与薬物形態の吸収遅延を、薬物を油媒体に溶解または懸濁させることにより、達成できる。
【0126】
注射用デポー形態は、ポリラクチド-ポリグリコリドなどの生分解性ポリマーに対象薬物のマイクロカプセル化マトリクスを形成させることにより製造される。薬物対ポリマー比および用いる特定のポリマーの性質により、薬物放出速度が制御され得る。他の生分解性ポリマーの例は、ポリ(オルトエステルおよびポリ(無水物)を含む。デポー注射用製剤は、身体組織と適合性であるリポソームまたはマイクロエマルジョン中に薬物を捕捉することによっても、製造される。
【0127】
本発明の化合物がヒトおよび動物への医薬として投与されるとき、それらはそれ自体でまたは、例えば、0.1~99%(より好ましくは、10~30%)の活性成分を薬学的に許容される担体と組み合わせて含む、医薬組成物として投与され得る。
【0128】
選択した投与経路にかかわらず、適当な水和された形態で使用し得る本発明の化合物および/または本発明の医薬組成物は、当業者に知られる慣用法により薬学的に許容される投与形態に製剤される。
【0129】
本発明の医薬組成物中の活性成分の実際の投与量レベルは、特定の患者、組成物および投与方法について、患者に有害とならずに、所望の治療応答を達成するのに有効とするように変えられ得る。
【0130】
選択投与量レベルは、用いる特定の本発明の化合物またはそのエステル、塩もしくはアミドの活性、投与経路、投与時間、用いる特定の化合物の排泄または代謝速度、吸収速度および程度、処置の期間、用いる特定の化合物と組み合わせて使用される他の薬物、化合物および/または物質、処置する患者の年齢、性別、症状、一般的健康状態および既往歴および医学分野で周知の類似因子を含む、種々の因子に依存する。
【0131】
通常の技術を有する医師または獣医師は、必要な医薬組成物の有効量を容易に決定し、処方できる。例えば、医師または獣医師は、医薬組成物において用いる本発明の化合物の用量を所望の治療効果の達成に必要であるより低いレベルから開始し、所望の効果が達成されるまで徐々に増加させる。
【0132】
一般に、本発明の化合物の適当な1日用量は、治療効果を生じるのに有効な最小用量である化合物の量である。このような有効用量は、一般に上記因子に依存する。一般に、患者に対する本発明の化合物の経口、静脈内、脳室内および皮下用量は、1日あたり患者体重キログラムあたり約0.01~約50mgの範囲である。
【0133】
本発明の化合物を単独で投与することは可能であるが、本化合物を医薬製剤(組成物)として投与するのが好ましい。
【0134】
定義
本明細書で他に特に断らない限り、単数表現は複数も含み得る。例えば、「ある」は1または1以上を含意する。
【0135】
特に断らない限り、原子価が充足されていないあらゆるヘテロ原子は、原子価を充足させるのに十分な水素原子を有するものとする。
【0136】
本明細書および添付する特許請求の範囲をとおして、ある化学式または名は、全立体および光学異性体ならびにそのラセミ体を、このような異性体が存在するならば、包含する。特に断らない限り、全てのキラル(エナンチオマーおよびジアステレオマー)およびラセミ体は、本発明の範囲内である。C=C二重結合、C=N二重結合、環系などの多くの幾何異性体が本化合物でまた存在でき、全てのこのような安定な異性体は、本発明において考慮される。本発明の化合物のcis-およびtrans-(またはE-およびZ-)幾何異性体が記載され、異性体混合物としてまたは別の異性体形態として単離され得る。本化合物は光学活性またはラセミ体で単離され得る。光学活性形態は、ラセミ体の分割光学活性出発物質からの合成により製造され得る。本発明の化合物の製造に使用される全方法およびそこで製造される中間体は、本発明の一部であると考えられる。エナンチオマーまたはジアステレオマー生成物が製造されるとき、それらは慣用法、例えば、クロマトグラフィーまたは分別結晶により分離され得る。方法条件により、本発明の最終生成物は遊離(中性)または塩形態で得られる。これらの最終生成物の遊離形態および塩の両者は、本発明の範囲内である。所望であれば、化合物のある形態を別の形態に変換し得る。遊離塩基または酸を塩に変換できる;塩を遊離化合物または他の塩に変換できる;本発明の化合物の異性体混合物を個々の異性体に分離できる。本発明の化合物は、遊離形態およびその塩で、水素原子が分子の他の部分に転位され、結果的に分子の原子間の結合が再配置される、複数の互変異性形態で存在し得る。全ての互変異性形態は、それらが存在する限り、本発明の範囲内に包含されることは理解されるべきであるとして記し得る。
【0137】
明確性のためにおよび当分野の慣習に従い、記号
【化87】
は、構造の部分または置換基のコア/核への結合点である結合を示すように、式および表において使用する。
【0138】
さらに、明確性のために、置換基が2つの文字または記号の間ではないダッシュ(-)を有するとき、これは、該置換基の結合点を示す。例えば、-CONH2は炭素原子を介して結合する。
【0139】
さらに、明確性のために、実線の末端に置換基が示されていないとき、これは、該結合に結合するメチル(CH3)基があることを示す。
【0140】
さらに、ホスホロチオエート基は、
【化88】
の何れかとして記載され得る。
【0141】
用語「カウンターイオン」を使用して、負に帯電した種、例えばクロライド、ブロマイド、ヒドロキシド、アセテートおよびスルフェートまたは正に帯電した種、例えばナトリウム(Na+)、カリウム(K+)、アンモニウム(RnNHm+(ここで、n=0~4およびm=0~4である))などを表す。
【0142】
用語「電子求引基」(EWG)は、結合を偏極させ、電子密度をそれ自身に引き寄せ、他の結合原子から離す、置換基をいう。EWGの例は、CF3、CF2CF3、CN、ハロゲン、ハロアルキル、NO2、スルホン、スルホキシド、エステル、スルホンアミド、カルボキサミド、アルコキシ、アルコキシエーテル、アルケニル、アルキニル、OH、C(O)アルキル、CO2H、フェニル、ヘテロアリール、-O-フェニルおよび-O-ヘテロアリールを含むが、これらに限定されない。EWGの好ましい例は、CF3、CF2CF3、CN、ハロゲン、SO2(C1-4アルキル)、CONH(C1-4アルキル)、CON(C1-4アルキル)2およびヘテロアリールを含むが、これらに限定されない。EWGのより好ましい例は、CF3およびCNを含むが、これらに限定されない。
【0143】
ここで使用する用語「アミン保護基」は、エステル還元剤、二置換ヒドラジン、R4-MおよびR7-M、求核試薬、ヒドラジン還元剤、アクティベーター、強塩基、立体障害アミン塩基および環化剤に安定であるアミン基の保護について有機合成の分野で知られるあらゆる基を意味する。これらの基準に合うこのようなアミン保護基は、引用によりその開示を本明細書に包含させる、Wuts, P. G. M. and Greene, T.W. Protecting Groups in Organic Synthesis, 4th Edition, Wiley (2007)およびThe Peptides: Analysis, Synthesis, Biology, Vol. 3, Academic Press, New York (1981)に挙げられるものを含む。アミン保護基の例は、次のものを含むが、それらに限定されない。(1)ホルミル、トリフルオロアセチル、フタリルおよびp-トルエンスルホニルなどのアシル型;(2)ベンジルオキシカルボニル(Cbz)および置換ベンジルオキシカルボニル、1-(p-ビフェニル)-1-メチルエトキシカルボニルならびに9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)などの芳香族カルバメート型;(3)tert-ブチルオキシカルボニル(Boc)、エトキシカルボニル、ジイソプロピルメトキシカルボニルおよびアリルオキシカルボニルなどの脂肪族カルバメート型;(4)シクロペンチルオキシカルボニルおよびアダマンチルオキシカルボニルなどの環状アルキルカルバメート型;(5)トリフェニルメチルおよびベンジルなどのアルキル型;(6)トリメチルシランなどのトリアルキルシラン;(7)フェニルチオカルボニルおよびジチアスクシノイルなどのチオール含有型;および(8)トリフェニルメチル、メチルおよびベンジルなどのアルキル型;および2,2,2-トリクロロエチル、2-フェニルエチルおよびt-ブチルなどの置換アルキル型;およびトリメチルシランなどのトリアルキルシラン型。
【0144】
ここで使用する用語「置換」は、通常の原子価が維持され、置換が安定な化合物をもたらす限り、少なくとも一つの水素原子が非水素基に置き換わることを意味する。ここで使用する環二重結合は、2つの隣接感原子間で形成される二重結合(例えば、C=C、C=NまたはN=N)である。
【0145】
本発明の化合物に窒素原子(例えば、アミン)があるとき、これらを酸化剤(例えば、mCPBAおよび/または過酸化水素)で処理して、本発明の他の化合物を提供し得る。それ故に、示し、かつ請求する窒素原子は、窒素およびそのN-オキシド(N→O)誘導体の両者を含むと考えられる。
【0146】
何らかの可変基が化合物の構成要素または式で1回を超えて存在するとき、その各々の場合の定義は、全ての他の場合のその定義と無関係である。それ故に、例えば、ある基が0~3個のRで置換されていると示されるならば、該基は所望により3個までのR基で置換されていてよく、各場合、RはRの定義から独立して選択される。また、置換基および/または可変基の組み合わせは、このような組み合わせが安定な化合物をもたらすときのみ許容される。
【0147】
置換基への結合が環における2原子を接続する結合を交差して示されているならば、そのような置換基は該環の原子のどれかと結合し得る。置換基が、このような置換基が、ある式の化合物の残りに結合する原子が示されることなく記載されているとき、このような置換基は、このような置換基の原子のどれかにより結合し得る。置換基および/または可変基の組み合わせは、このような組み合わせが安定な化合物をもたらすときのみ許容される。
【0148】
本発明は、本化合物に存在する原子の全同位体を含むことを意図する。同位体は、原子番号が同じであるが、質量数が異なる原子を含む。一般的例としてかつ限定せずに、水素の同位体は重水素およびトリチウムを含む。水素の同位体は1H(水素)、2H(重水素)および3H(トリチウム)として記載され得る。それらはまた重水素はDおよびトリチウムはTとしても一般に記載される。本発明において、CD3は、水素原子全てが重水素であるメチル基を意味する。炭素の同位体は、13Cおよび14Cを含む。同位体標識した本発明の化合物は、一般に当業者に知られる慣用法によりまたはここに記載するものに準じる方法により、他に用いる標識されていない反応材の代わりに適切な同位体標識した反応材を使用して、製造され得る。
【0149】
ここで使用する「薬学的に許容される塩」は、親化合物がその酸または塩基塩の形成により修飾されている、開示する化合物の誘導体をいう。薬学的に許容される塩の例は、アミンなどの塩基性基の無機または有機酸塩;およびカルボン酸などの酸性基のアルカリまたは有機塩を含むが、これらに限定されない。薬学的に許容される塩は、例えば、非毒性無機または有機酸から形成された、親化合物の慣用の非毒性塩四級アンモニウム塩を含む。例えば、このような慣用の非毒性塩は、無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸および硝酸に由来するもの;および有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2-アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸およびイセチオン酸から製造される塩などを含む。
【0150】
本発明の学的に許容される塩は、塩基性または酸性部分を含む親化合物から、慣用の化学方法により合成され得る。一般に、このような塩は、遊離酸または塩基形態のこれらの化合物と化学量論量の適切な塩基または酸を、水または有機溶媒またはこれら2種の混合物中で反応させることにより、製造され得る;一般に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールまたはアセトニトリルなどの非水性媒体が好ましい。適当な塩の一覧は、引用によりその開示を本明細書に包含させる、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 22nd Edition, Allen, L. V. Jr., Ed.; Pharmaceutical Press, London, UK (2012)に見られる。
【0151】
さらに、式Iの化合物は、プロドラッグ形態を有し得る。インビボで変換されて、生理活性剤(すなわち、式Iの化合物)を提供するあらゆる化合物が、本発明の範囲および精神内でプロドラッグである。種々の形態のプロドラッグが当分野で周知である。このようなプロドラッグ誘導体の例について
a)Bundgaard, H., ed., Design of Prodrugs, Elsevier (1985)およびWidder, K. et al., eds., Methods in Enzymology, 112:309-396, Academic Press (1985);
b)Bundgaard, H., Chapter 5, "Design and Application of Prodrugs," A Textbook of Drug Design and Development, pp. 113-191, Krosgaard Larsen, P. et al., eds., Harwood Academic Publishers (1991);
c)Bundgaard, H., Adv. Drug Deliv. Rev., 8:1-38 (1992);
d)Bundgaard, H. et al., J. Pharm. Sci., 77:285 (1988);
e)Kakeya, N. et al., Chem. Pharm. Bull., 32:692 (1984);および
f)Rautio, J (Editor). Prodrugs and Targeted Delivery (Methods and Principles in Medicinal Chemistry), Vol 47, Wiley-VCH, 2011
を参照のこと。
【0152】
カルボキシ基を含む化合物は、体内で加水分解して、式Iの化合物自体を生じることにより、プロドラッグとして役立つ生理学的に加水分解可能なエステルを形成し得る。このようなプロドラッグは、多くの場合、加水分解が主に消化酵素の影響下で起こるため、好ましくは経口投与される。非経腸投与は、エステル自体が活性であるときまたは加水分解が血中で生じる場合に使用され得る。式Iの化合物の生理学的に加水分解可能なエステルの例は、C1-6アルキル、C1-6アルキルベンジル、4-メトキシベンジル、インダニル、フタリル、メトキシメチル、C1-6アルカノイルオキシ-C1-6アルキル(例えば、アセトキシメチル、ピバロイルオキシメチルまたはプロピオニルオキシメチル)、C1-6アルコキシカルボニルオキシ-C1-6アルキル(例えば、メトキシカルボニル-オキシメチルまたはエトキシカルボニルオキシメチル、グリシルオキシメチル、フェニルグリシルオキシメチル、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)-メチル)および例えば、ペニシリンおよびセファロスポリン分野で使用される、他の周知の生理学的に加水分解可能なエステルを含む。このようなエステルは、当分野で知られる慣用法により製造され得る。
【0153】
プロドラッグの製造は当分野で周知であり、例えば、King, F.D., ed., Medicinal Chemistry: Principles and Practice, The Royal Society of Chemistry, Cambridge, UK (2nd edition, reproduced, 2006); Testa, B. et al., Hydrolysis in Drug and Prodrug Metabolism. Chemistry, Biochemistry and Enzymology, VCHA and Wiley-VCH, Zurich, Switzerland (2003); Wermuth, C.G., ed., The Practice of Medicinal Chemistry, 3rd edition, Academic Press, San Diego, CA (2008)に記載される。
【0154】
用語「溶媒和物」は、本発明の化合物と、有機であれ、無機であれ、1以上の溶媒分子の物理的結合を意味する。この物理的結合は、水素結合を含む。ある場合、溶媒和物は単離でき、例えば、1以上の溶媒分子が結晶固体の結晶格子に取り込まれているときである。溶媒和物の溶媒分子は、規則正しい配置および/または順序だてられていない配置で存在し得る。溶媒和物は、化学量論または非化学量論量の溶媒分子を含み得る。「溶媒和物」は、溶液相および単離可能溶媒和物の両者を含む。溶媒和物の例は、水和物、エタノラート、メタノラートおよびイソプロパノラートを含むが、これらに限定されない。溶媒和の方法は、一般に当分野で知られる。
【0155】
ここで使用する用語「患者」は、本発明の方法により処置される生物をいう。このような生物は哺乳動物(例えば、マウス、サル、ウマ、ウシ、ブタ、イヌ、ネコなど)を含むが、これらに限定されず、最も好ましくはヒトをいう。
【0156】
ここで使用する用語「有効量」は、例えば、研究者または医師により探索されている、組織、系、動物またはヒトの生物学的または医学的応答を誘導する、薬物または薬剤、すなわち、本発明の化合物の量を意味する。さらに、用語「治療有効量」は、このような量を受けていない対応する対象と比較して、疾患、障害もしくは副作用の処置、治癒、予防または軽減の改善または疾患もしくは障害の進行速度の低減をもたらす、何らかの量を意味する。有効量は、1以上の投与、適用または投与量により投与でき、特定の製剤または投与経路に限定される意図はない。本用語はまた、その範囲内に、正常生理機能を増強するのに有効な量も含む。
【0157】
ここで使用する用語「処置」は、状態、疾患、障害などの改善をもたらすあらゆる効果、例えば、低減、減少、調節、軽減または排除またはその症状の軽減を含む。
【0158】
ここで使用する用語「医薬組成物」は、組成物をインビボまたはエクスビボでの診断または治療使用に適するものとする、活性剤と不活性であれ、活性であれ、担体の組み合わせをいう。
【0159】
塩基の例は、アルカリ金属(例えば、ナトリウム)水酸化物、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)水酸化物、アンモニアおよび式NW4
+の化合物(ここで、WはC1-4アルキルである)などを含むが、これらに限定されない。
【0160】
治療使用のために、本発明の化合物の塩は薬学的に許容されるとして考慮される。しかしながら、薬学的に許容されない酸および塩基の塩も、例えば、薬学的に許容される化合物の製造または精製に有用であり得る。
【0161】
製造方法
本発明の化合物を、有機合成の分野の当業者に周知の多数の方法により製造できる。本発明の化合物は、下記方法を、合成有機化学の分野で知られる合成方法または当業者に認識されるその改変と共に使用して、合成され得る。好ましい方法は、下記のものを含むが、これらに限定されない。ここで引用される全ての引用文献は、全体として引用により本明細書に包含される。
【0162】
本発明の化合物を、この章に記載する反応および方法を使用して、製造し得る。反応を、用いる反応材および物質に適するおよび実施する変換に適する溶媒中で実施する。また、下記合成方法の説明において、溶媒、反応雰囲気、反応温度、反応時間および後処理法の選択を含む全ての提案される反応条件は、当業者に容易に認識される、その反応について標準的である条件であるように選択されることは理解される。分子の種々の部分に存在する官能基は、提案される反応材および反応と適合性でなければならないことは、有機合成の分野の当業者に理解される。反応条件と適合性である置換基のこのような制限は、当業者に容易に明らかであり、必要であれば、別の方法を使用しなければならない。これは、所望の本発明の化合物を得るための合成工程の順番を修飾するまたは他よりある特定の方法スキームを選択する判断を必要とする。この分野での何らかの合成経路の計画における他の主要な懸念は、本発明の化合物に存在する反応性官能基の保護に使用する保護基の適切な選択であることも認識される。熟練した実施者に多くの変法を説明する権威ある書籍は、Greene and Wuts(Protective Groups In Organic Synthesis, Fourth Edition, Wiley and Sons, 2007)である。
【0163】
式(I)の化合物を、次のスキームに説明する方法を参照して製造し得る。そこに示されるとおり、最終生成物は、式(I)と同じ構造式を有する化合物である。任意の式(I)の化合物を、適切な置換をされた反応材の適切な選択により、該スキームから製造し得ることが理解される。溶媒、温度、圧力および他の反応条件は、当業者により容易に選択され得る。出発物質は市販されているかまたは当業者により容易に製造され得る。化合物の構成要素はここにまたは本明細書の他の箇所に定義されるとおりである。
【0164】
スキーム1
【化89】
本発明の実施例化合物の製造の一つの方法は、スキーム1に記載される。本方法は、核酸塩基(R
1またはR
2)がベンゾイル基などで適切に保護され(PG
2またはPG
3)、5’-ヒドロキシ基がDMTrエーテルなどで適切に保護され(PG
1)、そして3’位がホスホロアミダイト官能基であるリボヌクレオシド(i)から出発する。工程1において、トリフルオロ酢酸ピリジン、続くブチルアミンなどの適切な反応材での処理により、H-ホスホナート(ii)を得る。その後の工程2における、酸性条件下での5’-OH保護基の除去(PG
1=DMTr)により、式iiiの化合物を得る。得られた式iiiの化合物を、工程3において完全に保護された2’-ホスホロアミダイト(iv)と反応させ、次いで直ぐに、例えばDDTT(X=S)でチオール化して、式vの化合物が得られ得る。あるいは、t-ブチルヒドロペルオキシドなどの酸化剤での処理により、式vの化合物(式中、X=O)を得る。工程4における、酸性条件下での第二リボヌクレオシドからの5’-保護基の除去(PG
1=DMTr)により、式viの化合物を得る。工程5における、化合物viの適切なDMOCPなどの環化剤での処理により、式viiの化合物を得る。工程6において、この物質を次いで3H-1,2-ベンゾジチオール-3-オンなどの適当な反応材ですぐにチオール化して、式viiiの化合物を得ることができる。式viiiの化合物を核酸塩基の保護基の除去に適する反応剤、例えばNH
4OH/MeOH(PG
2およびPG
3=ベンゾイル)で処理して、式ixの化合物を得ることができる。式(I)の化合物を、工程8において、当業者に知られる方法を使用して、何らかの残存保護基を除去することにより、製造し得る。
【実施例】
【0165】
本発明を次の実施例によりさらに明確にする。実施例は、単に説明のために示すことは理解される。上の記載および実施例から、当業者は、本発明の必須特性を確認でき、その精神および範囲から逸脱することなく、本発明の種々の使用および条件に適合させるために、種々の変更および修飾をなし得る。その結果、本発明は、下記の説明的実施例に限定されず、むしろここに添付する特許請求の範囲により定義される。
【0166】
略語
次の略語を下記実施例部分および本明細書の他の箇所で使用し得る。
【表1】
【0167】
中間体I-1の製造:
【化90】
(2R,3R,4R,5R)-5-(6-ベンズアミド-9H-プリン-9-イル)-2-((ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ)メチル)-4-フルオロテトラヒドロフラン-3-イル2-シアノエチルジイソプロピルホスホロアミダイト(Sigma-Aldrich、2g、2.3mmol)のACN(5mL)溶液を、水(0.05mL、2.7mmol)、続いてトリフルオロ酢酸ピリジン(0.53g、2.7mmol)で処理した。無色溶液を10分間撹拌し、次いで減圧下濃縮して、明桃色泡状物を得た。得られた固体をMeCN(5mL)に溶解し、濃縮乾固した。得られた物質をMeCN(5mL)に再溶解した。DBU(2.75mL、18.3mmol)のACN(6mL)およびニトロメタン(1mL、18.3mmol)溶液を調製した。このDBU溶液に、上記ACN溶液を一度に加え、混合物を20分間撹拌した。次いで、反応物を15wt%KH
2PO
4水溶液(25mL)および2-MeTHF(20mL)に注加し、撹拌した。水層を2-MeTHF(20mL)で抽出し、合わせた有機層を15wt%KH
2PO
4水溶液(2×20mL)、次いで塩水(20mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下濃縮した。得られたゲルを2-MeTHF(計30~40mL/g、8~10mL量で負荷)との共沸蒸留により乾燥させた。次いで、粗製物質をDCM(20mL)に溶解した。メタノール(1mL)を加え、続いて2,2-ジクロロ酢酸(0.8mL、10.8mmol)。反応物を3時間撹拌した。この混合物にピリジン(2mL、27mmol)を加え、次いで混合物を減圧下濃縮して、ゲル様残留物を得た。ジメトキシエタン(10mL)を加え、白色固体を沈殿させた。固体を濾過により取得し、DME(2.5mL/g)に再懸濁し、フィルター上でスパーテルで注意深く撹拌した。固体を再び濾過し、工程をさらに2回繰り返して、中間体I-1(1g、72%)を白色粉末として得た。
【0168】
実施例1-1、1-2および1-3
5-[(1R,6R,8R,9R,10R,15R,17S,18R)-8-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-9-フルオロ-18-ヒドロキシ-3,12-ジオキソ-3,12-ジスルファニル-2,4,7,11,13,16-ヘキサオキサ-3λ
5,12λ
5-ジホスファトリシクロ[13.2.1.0
6,
10]オクタデカン-17-イル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(ジアステレオマー1-3)
【化91】
ジアステレオマー1(1-1)
ジアステレオマー2(1-2)
ジアステレオマー3(1-3)
【0169】
1Aの製造:
【化92】
フラスコに、(2S,3R,4R,5R)-2-アセトキシ-5-((ベンゾイルオキシ)メチル)テトラヒドロフラン-3,4-ジイルジベンゾエート(40g、79mmol)および無水ジクロロメタン(80mL)を仕込んだ。得られた透明溶液に、トリメチルシリルシアニド(14.88mL、111mmol)を加え、混合物を氷水浴で冷却した。冷却溶液に、BF
3.OEt
2(10.05mL、79mmol)を30分間かけて加えた。得られた溶液を室温に温め、室温で20時間撹拌した。反応混合物を、炭酸ナトリウム(6.7g、80mmol)の氷冷水(500mL)溶液に注意深く注加した。得られたエマルジョンにEtOAc(400mL)を加え、混合物を撹拌し、次いでセライトパッドで濾過した。二相濾液を分液漏斗に移した。相を分離した。水層をEtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層を重炭酸ナトリウム水溶液、塩水で洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた褐色油状物を0~50%EtOAcのヘキサン溶液を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。実施例1Aの化合物(29.9g、63.4mmol、80%収率)を無色固体として得た。LCMS: m/z 472.2 (M+H)、保持時間:1.11分(Waters Acquity UPLC BEH C18(2.1×50mm)、1.7ミクロン;溶媒A=0.05%TFA含有100%水;溶媒B=0.05%TFA含有100%アセトニトリル;勾配=1分間かけて2~98%B、次いで98%Bに0.5分間維持;流速:0.8mL/分;検出:220nmのUV)。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.17 - 8.11 (m, 2H), 8.00 - 7.91 (m, 4H), 7.65 - 7.53 (m, 3H), 7.51 - 7.35 (m, 6H), 6.02 (t, J=4.8 Hz, 1H), 5.87 (t, J=5.5 Hz, 1H), 4.99 (d, J=4.4 Hz, 1H), 4.80 - 4.69 (m, 2H), 4.67 - 4.56 (m, 1H)
【0170】
1Bの製造:
【化93】
次の手順を(Synthesis 1991, 747)から適合させた。フラスコに水素化ホウ素ナトリウム(3.60g、95mmol)および無水THF(25mL)を仕込み、得られた懸濁液を氷水浴で冷却した。得られた冷却懸濁液に、TFA(6.84mL、89mmol)、続いて実施例1Aの化合物(29.9g、63.4mmol)のTHF(75mL)溶液を滴下した。得られた反応混合物を室温に温め、室温で20時間撹拌した。次いで、反応混合物を氷水浴で冷却し、次いで水の滴下により反応停止させた。得られた混合物を濃縮して、THFを除去した。得られた残留物に、水(200mL)を加え、混合物をDCM(2×250mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×250mL)、塩水(100mL)で洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。この粗製の実施例1Bの化合物(約30g)をそのまま次工程で使用した。LCMS: m/z 476.2 (M+H)、保持時間:0.88分(Waters Acquity UPLC BEH C18(2.1×50mm)、1.7ミクロン;溶媒A=0.05%TFA含有100%水;溶媒B=0.05%TFA含有100%アセトニトリル;勾配=1分間かけて2~98%B、次いで98%Bに0.5分間維持;流速:0.8mL/分;検出:220nmのUV)。
【0171】
1Cの製造:
【化94】
粗製の実施例1Bの化合物(29.3g、61.6mmol)に、無水テトラヒドロフラン(200mL)、トリエチルアミン(15.46mL、111mmol)および酢酸無水物(9.30mL、99mmol)、続いてDMAP(0.075g、0.616mmol)を加えた。得られた反応混合物を室温で5時間撹拌した。反応混合物を氷水浴で冷却し、次いでメタノールで反応停止させ、濃縮した。残留物をトルエン(750mL)に溶解し、1N HCl(2×200mL)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(2×200mL)および塩水(1×200mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残留物を、0~100%EtOAcのヘキサン溶液を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。実施例1Cの化合物(14.66g、28.3mmol、46.0%収率)を得た。LCMS: m/z 518.2 (M+H)、保持時間:1.02分(Waters Acquity UPLC BEH C18(2.1×50mm)、1.7ミクロン;溶媒A=0.05%TFA含有100%水;溶媒B=0.05%TFA含有100%アセトニトリル;勾配=1分間かけて2~98%B、次いで98%Bに0.5分間維持;流速:0.8mL/分;検出:220nmのUV)。
1H NMR (499 MHz, クロロホルム-d) δ 8.14 - 8.10 (m, 2H), 8.00 - 7.93 (m, 4H), 7.63 - 7.46 (m, 5H), 7.41 - 7.35 (m, 4H), 6.04 (br t, J=5.4 Hz, 1H), 5.71 (dd, J=5.7, 4.1 Hz, 1H), 5.37 (dd, J=7.2, 5.9 Hz, 1H), 4.76 (dd, J=11.9, 2.9 Hz, 1H), 4.67 - 4.50 (m, 2H), 4.50 - 4.34 (m, 1H), 3.69 - 3.56 (m, 2H), 1.87 (s, 3H)
【0172】
1Dの製造:
【化95】
粗製の実施例1Cの化合物(4.64g、8.97mmol)に、ナトリウムメトキシド(MeOH中0.5M、55.0mL、27.5mmol)を加え、反応混合物を室温で1.5時間撹拌した反応混合物を1N HClでpH約6.5まで中和し、次いで減圧下濃縮した。粗製物質を水(50mL)に再溶解し、DCM(25mL×2)で洗浄した。水相を減圧下濃縮し、次いで無水EtOHに溶解して塩を沈殿させ、次いで濾過した。濾液を濃縮して、淡黄色油状物を得て、次いでトルエン(3×20mL)と共蒸発させて、減圧下乾燥させて、実施例1Dの化合物(7.5g)を得て、これをさらに精製することなく次工程で使用した。LCMS: m/z 206.1 (M+H)、保持時間:0.27分(Waters Acquity UPLC BEH C18(2.1×50mm)、1.7ミクロン;溶媒A=0.05%TFA含有100%水;溶媒B=0.05%TFA含有100%アセトニトリル;勾配=1分間かけて2~98%B、次いで98%Bに0.5分間維持;流速:0.8mL/分;検出:220nmのUV)。
【0173】
1Eの製造:
【化96】
粗製の実施例1Dの化合物(4.5g、11.67mmol)を、窒素下DMSO(23.35ml)に懸濁し、粉末化KOH(0.786g、14.01mmol)を加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応混合物を氷水浴で15℃に冷却し、(クロロメチル)ベンゼン(1.612ml、14.01mmol)を滴下した。反応混合物を氷/水浴で、一夜15℃で撹拌し、次いで氷水に注加し、30分間撹拌した。混合物をトルエン(100mL×3)で抽出し、有機相をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、明黄色油状物を得た。粗製物質を、ISCOカラム(80g)で、0~80%DCM-EtOAc勾配で溶出して精製し、実施例1Eの化合物(4.0g、8.41mmol、72.0%収率)を得た。LCMS: m/z 476.3 (M+H)、保持時間:1.07分(Waters Acquity UPLC BEH C18(2.1×50mm)、1.7ミクロン;溶媒A=0.05%TFA含有100%水;溶媒B=0.05%TFA含有100%アセトニトリル;勾配=1分間かけて2~98%B、次いで98%Bに0.5分間維持;流速:0.8mL/分;検出:220nmのUV)。
1H NMR (499 MHz, DMSO-d
6) δ 7.80 (t, J=5.8 Hz, 1H), 7.36 - 7.27 (m, 15H), 4.56 - 4.47 (m, 6H), 4.04 (br d, J=4.6 Hz, 2H), 3.95 - 3.88 (m, 2H), 3.84 - 3.77 (m, 1H), 3.57 - 3.42 (m, 2H), 3.28 - 3.22 (m, 1H), 3.12 (dt, J=13.8, 6.0 Hz, 1H), 1.76 (s, 3H)
【0174】
1Fの製造:
【化97】
酢酸ナトリウム(6.90g、84mmol)および実施例1Eの化合物(4g、8.41mmol)のDCM(112mL)中の混合物を0℃に冷却した。ガス状N
2O
4/NO
2を、反応混合物に約20分間バブリングした。撹拌を、2時間、0℃で続けた。次いで、反応混合物を氷水(200mL)に注加し、DCM(200mL×2)で抽出した。次いで、有機層を氷冷飽和NaHCO
3水溶液(200mL)、次いで氷冷水(200mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を濃縮した。物質を減圧下、氷水浴中で1時間乾燥させ、次いで冷ジエチルエーテル(28mL)に溶解した。KOHの冷水溶液(9M、15mL、135mmol)を加え、反応混合物を0℃で45分間撹拌した。次いで、10mLの冷エーテルおよび5mLの冷水を加え、撹拌を15分間続けた。次いで、反応混合物を冷エーテル(50mL)および冷水(100mL)で希釈した。有機相を分離し、冷水(50mL)で洗浄した。有機相をKOHペレット上で短時間、激しく回し、乾燥エーテルで予め湿らせた無水MgSO
4上にデカントし、プロピオール酸メチル(0.919g、10.93mmol)を含むフラスコにすぐに濾し入れた。反応混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、水、次いで塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製の実施例1Fの化合物(4.3g、8.13mmol、97%収率)を得て、これをさらに精製することなく次工程で使用した。LCMS: m/z 529.1 (M+H)、保持時間:1.09分(Waters Acquity UPLC BEH C18(2.1×50mm)、1.7ミクロン;溶媒A=0.05%TFA含有100%水;溶媒B=0.05%TFA含有100%アセトニトリル;勾配=1分間かけて2~98%B、次いで98%Bに0.5分間維持;流速:0.8mL/分;検出:220nmのUV)。
1H NMR (499 MHz, クロロホルム-d) δ 7.39 - 7.28 (m, 13H), 7.25 - 7.21 (m, 2H), 6.59 (s, 1H), 5.22 (d, J=2.4 Hz, 1H), 4.69 - 4.62 (m, 3H), 4.61 - 4.54 (m, 1H), 4.48 (d, J=11.7 Hz, 2H), 4.34 (d, J=11.7 Hz, 1H), 4.28 (dt, J=7.6, 2.2 Hz, 1H), 4.13 (dd, J=7.5, 4.4 Hz, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.92 (d, J=2.6 Hz, 1H), 3.87 (dd, J=10.7, 2.7 Hz, 1H), 3.57 (dd, J=10.7, 1.8 Hz, 1H)
【0175】
1G2および1G1の製造:
【化98】
15℃に冷却した実施例1Fの化合物(4.45g、8.41mmol)のTHF(33.6mL)溶液に、NaH(0.505g、12.62mmol)を加えた。10分後、SEM-Cl(2.237ml、12.62mmol)を滴下し、反応混合物を1時間、室温に温めた。反応混合物を水で処理し、次いで濃縮した。粗製物質をDCMで希釈し、NH
4Cl、次いで塩水で洗浄した。有機相をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下濃縮して、無色油状物を得て、これを、0~40%EtOAc-ヘキサンで溶出するISCO 80g GOLDカラムで精製して、実施例1G1の化合物(0.52g、0.789mmol、9.38%収率)(LCMS: m/z 659.3 (M+H)、保持時間:1.31分(Waters Acquity UPLC BEH C18(2.1×50mm)、1.7ミクロン;溶媒A=0.05%TFA含有100%水;溶媒B=0.05%TFA含有100%アセトニトリル;勾配=1分間かけて2~98%B、次いで98%Bに0.5分間維持;流速:0.8mL/分;検出:220nmのUV)。
1H NMR (499 MHz, クロロホルム-d) δ 7.35 - 7.24 (m, 15H), 6.88 (s, 1H), 5.86 - 5.71 (m, 2H), 5.15 (d, J=5.0 Hz, 1H), 4.65 - 4.49 (m, 6H), 4.32 (dt, J=5.7, 4.0 Hz, 1H), 4.13 (t, J=5.1 Hz, 1H), 4.05 - 4.00 (m, 1H), 3.84 (s, 3H), 3.71 - 3.64 (m, 1H), 3.62 - 3.54 (m, 3H), 0.88 (ddd, J=9.0, 7.3, 0.8 Hz, 2H), -0.06 (s, 8H))および実施例1G2の化合物(3.2g、4.86mmol、57.8%収率)(LCMS: m/z 659.3 (M+H)、保持時間:1.29分(Waters Acquity UPLC BEH C18(2.1×50mm)、1.7ミクロン;溶媒A=0.05%TFA含有100%水;溶媒B=0.05%TFA含有100%アセトニトリル;勾配=1分間かけて2~98%B、次いで98%Bに0.5分間維持;流速:0.8mL/分;検出:220nmのUV)。
1H NMR (499 MHz, クロロホルム-d) δ 7.35 - 7.24 (m, 13H), 7.24 - 7.20 (m, 2H), 6.75 (s, 1H), 5.61 (d, J=11.0 Hz, 1H), 5.51 (d, J=10.8 Hz, 1H), 5.23 (d, J=6.4 Hz, 1H), 4.64 - 4.51 (m, 4H), 4.51 - 4.44 (m, 2H), 4.30 (q, J=4.0 Hz, 1H), 4.12 - 4.02 (m, 2H), 3.62 - 3.49 (m, 3H), 0.86 - 0.80 (m, 2H), -0.05 (s, 7H))を得た。
【0176】
1Hの製造:
【化99】
実施例1G2の化合物(2.9g、4.40mmol)のエタノール(58.7mL)およびシクロヘキセン(29.3ml)溶液を窒素でパージした。Pd(OH)
2(0.618g、0.880mmol)を反応混合物に加えた。反応混合物を還流温度(80℃)で3時間加熱し、次いでセライトを反応混合物に加え、混合物を濾過した。フィルターケーキをEtOHで洗浄し、濾液を濃縮した。粗製生成物を、0~100%勾配(溶媒A=DCMおよび溶媒B=20%MeOHのDCM溶液)で溶出する12g ISCOカラムで精製して、実施例1Hの化合物(1.32g、3.40mmol、77%収率)を得た。LCMS: m/z 389.1 (M+H)、保持時間:0.77分(Waters Acquity UPLC BEH C18(2.1×50mm)、1.7ミクロン;溶媒A=0.05%TFA含有100%水;溶媒B=0.05%TFA含有100%アセトニトリル;勾配=1分間かけて2~98%B、次いで98%Bに0.5分間維持;流速:0.8mL/分;検出:220nmのUV)。
1H NMR (499 MHz, クロロホルム-d) δ 6.88 (s, 1H), 5.75 (d, J=11.1 Hz, 1H), 5.55 (d, J=11.1 Hz, 1H), 4.98 (d, J=7.0 Hz, 1H), 4.38 - 4.24 (m, 1H), 4.15 - 4.07 (m, 2H), 3.94 (s, 3H), 3.93 - 3.89 (m, 1H), 3.76 (ddd, J=12.1, 8.3, 3.5 Hz, 1H), 3.70 - 3.61 (m, 1H), 3.59 (d, J=5.0 Hz, 1H), 2.87 (d, J=3.8 Hz, 1H), 2.58 (dd, J=8.3, 4.5 Hz, 1H), 0.99 - 0.83 (m, 2H), -0.01 (s, 9H)
【0177】
1Iの製造:
【化100】
実施例1Hの化合物(1.32g、3.40mmol)をピリジンに溶解し、濃縮乾固した(5mL×3)。4,4’-(クロロ(フェニル)メチレン)ビス(メトキシベンゼン)(1.90g、5.61mmol)、DMAP(0.062g、0.510mmol)およびピリジン(68.0mL)を加え、反応混合物を室温で一夜撹拌した。次いで、反応混合物をメタノール(1mL)で処理し、次いで濃縮乾固した。残留物をDCMに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下濃縮して、粗製生成物を得て、これを、0~100%EtOAc-Hex(0.5%TEA含有)の勾配で溶出するISCOカラム(40g)で精製して、実施例1Iの化合物(1.75g、2.53mmol、74.6%収率)を得た。LCMS: m/z 691.3 (M+H)、保持時間:1.13分(Waters Acquity UPLC BEH C18(2.1×50mm)、1.7ミクロン;溶媒A=0.05%TFA含有100%水;溶媒B=0.05%TFA含有100%アセトニトリル;勾配=1分間かけて2~98%B、次いで98%Bに0.5分間維持;流速:0.8mL/分;検出:220nmのUV)。
1H NMR (499 MHz, クロロホルム-d) δ 7.49 - 7.43 (m, 2H), 7.39 - 7.33 (m, 4H), 7.33 - 7.29 (m, 2H), 7.27 - 7.20 (m, 1H), 6.97 (s, 1H), 6.88 - 6.83 (m, 4H), 5.62 (s, 2H), 4.99 (d, J=6.5 Hz, 1H), 4.25 (dd, J=5.6, 3.8 Hz, 1H), 4.21 - 4.15 (m, 2H), 3.95 (s, 3H), 3.82 (s, 6H), 3.72 - 3.62 (m, 2H), 3.42 - 3.32 (m, 2H), 1.03 - 0.94 (m, 1H), 0.92 - 0.82 (m, 2H), 0.02 (s, 9H)
【0178】
1-J
1および1-J
2の製造:
【化101】
撹拌している実施例1Iの化合物(1.75g、2.53mmol)および1H-イミダゾール(0.517g、7.60mmol)の無水DMF(30mL)溶液に、tert-ブチルクロロジメチルシラン(0.458g、3.04mmol)の無水DMF(30mL)を滴下した。反応混合物を室温で一夜撹拌した。次いで、反応混合物をDCM(200mL)で希釈し、水、次いで10%LiCl、続いて飽和NaHCO
3水溶液および飽和NaCl水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮した。粗製物質を、0~50%勾配(溶媒A=0.5%TEAのヘキサン溶液;溶媒B=0.5%TEAの酢酸エチルで、20%に8分間維持)で溶出するISCO 24g Goldカラムで精製した。最初に溶出したのは実施例1J
1の化合物(0.34g、24%収率)であった。
1H NMR (499 MHz, クロロホルム-d) δ 7.44 (d, J=7.3 Hz, 2H), 7.32 (dd, J=9.0, 2.1 Hz, 4H), 7.29 - 7.24 (m, 2H), 7.24 - 7.15 (m, 1H), 6.89 (s, 1H), 6.84 - 6.80 (m, 4H), 5.72 (d, J=10.8 Hz, 1H), 5.55 (d, J=11.0 Hz, 1H), 5.03 (d, J=6.8 Hz, 1H), 4.44 (dd, J=6.8, 5.3 Hz, 1H), 4.21 - 4.05 (m, 2H), 3.93 (s, 3H), 3.80 (d, J=0.9 Hz, 6H), 3.65 - 3.55 (m, 2H), 3.40 (dd, J=10.4, 3.1 Hz, 1H), 3.26 (dd, J=10.3, 4.0 Hz, 1H), 2.65 (d, J=3.8 Hz, 1H), 0.89 (s, 2H), -0.02 (s, 9H)。2番目に溶出したのは実施例1J
2の化合物(0.75g、24%収率)であった。
1H NMR (499 MHz, クロロホルム-d) δ 7.44 (dd, J=8.6, 1.3 Hz, 2H), 7.34 (dd, J=9.1, 2.0 Hz, 4H), 7.31 - 7.26 (m, 2H), 7.26 - 7.20 (m, 1H), 6.96 (s, 1H), 6.84 (dd, J=8.9, 0.7 Hz, 4H), 5.74 (d, J=11.0 Hz, 1H), 5.66 (d, J=11.0 Hz, 1H), 5.03 (d, J=6.2 Hz, 1H), 4.28 - 4.23 (m, 1H), 4.23 - 4.17 (m, 1H), 4.06 (q, J=3.4 Hz, 1H), 3.94 (s, 3H), 3.81 (d, J=0.8 Hz, 6H), 3.63 (td, J=8.2, 1.5 Hz, 2H), 3.39 (dd, J=10.7, 3.3 Hz, 1H), 3.19 (dd, J=10.7, 4.3 Hz, 1H), 2.85 (d, J=7.3 Hz, 1H), 0.89 (s, 2H), 0.01 - -0.01 (m, 9H)
【0179】
1Kの製造:
【化102】
実施例1J2の化合物(0.75g、0.932mmol)をMeCNと2回共沸させた。1H-イミダゾール-4,5-ジカルボニトリル(0.110g、0.932mmol)を加え、混合物をMeCN(5mL)と再び共沸させた。混合物をCH
2Cl
2(18.63mL)に溶解し、3-((ビス(ジイソプロピルアミノ)ホスファニル)オキシ)プロパンニトリル(0.592mL、1.863mmol)をシリンジから滴下した。反応物を窒素下、室温で一夜撹拌した。次いで、反応混合物をMeOH(0.5mL)で反応停止させ、次いでEtOAc(100mL)で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液(25mL)、塩水(25mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧下濃縮した。粗製生成物を少量の20%EtOAc-Hexに溶解し、0~30%勾配(溶媒A=0.5%TEAのヘキサン溶液;溶媒B=0.5%TEAの酢酸エチル溶液)で溶出するISCOカラム(12g)で精製して、実施例1Kの化合物(0.84g、0.836mmol、90%収率)を白色固体として得た。
1H NMR (499 MHz) δ 8.26 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 6.90 (s, 1H), 6.39 (d, J=16.7 Hz, 1H), 5.75 (dd, J=53.1, 7.5 Hz, 1H), 5.43 (dddd, J=12.4, 10.7, 10.0, 7.5 Hz, 1H), 5.01 (d, J=4.5 Hz, 1H), 4.99 (ddd, J=10.7, 4.5, 4.1 Hz, 1H), 4.68 (dt, J=10.0, 3.0 Hz, 1H), 4.66 (dd, J=10.7, 3.0 Hz, 2H), 4.53 (dd, J=10.7, 3.0 Hz, 2H), 4.31 (dt, J=6.0, 4.1 Hz, 1H), 4.20 (dt, J=4.1, 3.0 Hz, 1H)
【0180】
1Lの製造:
【化103】
実施例1Kの化合物(210mg、0.209mmol)をアセトニトリル(5mL×4)と共沸させた。アセトニトリル(2mL)、続いて4Åモレキュラー・シーブ(150mg)を加え、混合物を窒素下、室温で撹拌した。中間体I-1(119mg、0.209mmol)をピリジン(10mL×4)と共沸させた。2,2,2-トリフルオロ酢酸ピリジン(42.4mg、0.219mmol)を加え、反応混合物を再び2回共沸させた。DMF(2mL)、続いて4Åモレキュラー・シーブ(150mg)を加え、混合物を約10分間撹拌した。次いで、MeCN中のホスホロアミダイト混合物を、ガラスピペットを介して、中間体I-1のDMF溶液に加え、移動にさらにACN(2mL)およびDMF(2mL)を使用した。反応混合物を、窒素雰囲気下、室温で60分間撹拌した。次いで、(E)-N,N-ジメチル-N’-(3-チオキソ-3H-1,2,4-ジチアゾール-5-イル)ホルムイミドアミド(45.0mg、0.219mmol)を一度に加え、さらに室温で、窒素雰囲気下、20分間撹拌した。次いで、反応混合物を濾過し、ケーキを2-MeTHFで洗浄した。濾液を分液漏斗に移し、水で洗浄した。水層を2-MeTHF(10mL)で逆抽出した。有機層を合わせ、10%LiCl水溶液(3×10mL)で洗浄した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下濃縮して、粗製生成物(280mg)を得た。得られた固体をDCM(3.5mL)に溶解し、メタノール(0.169ml、4.18mmol)を加え、続いて2,2-ジクロロ酢酸(0.172ml、2.089mmol)を滴下した。反応混合物を室温で30分間撹拌した。過剰のピリジン(2mL)を加え、混合物を減圧下濃縮した。反応混合物をMeCNと共沸させて、淡黄色固体を得て、これを数回エーテルで洗浄し、一夜乾燥させて、実施例1Lの化合物を得た。
【0181】
実施例1の化合物の製造
【化104】
粗製の実施例1Lの化合物(246mg、230μmol)を無水ピリジン(5mL×2)と共沸させ、次いで無水ピリジン(10mL)およびTHF(40mL)に溶解した。4Åモレキュラー・シーブ(400mg)を加え、混合物を10分間撹拌した。この溶液に、2-クロロ-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサホスフィナン2-オキシド(127mg、690μmol)を、急速に撹拌しながら一度に加え、溶液を30分間撹拌した。反応物を(E)-N,N-ジメチル-N’-(3-チオキソ-3H-1,2,4-ジチアゾール-5-イル)ホルムイミドアミド(56.7mg、276μmol)で処理し、次いで20分間、室温で撹拌した。次いで、混合物を濾過し、水(0.050mL、2760μmol)で処理し、30分間、室温で撹拌した。混合物を濾過し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で反応停止させ、次いで濃縮した。得られた残留物をEtOAcに再溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。水溶液を酢酸エチルで3回抽出した(3×5mL)。合わせた有機層を減圧下濃縮して、黄色固体を得て、これをISCO 4gカラム(溶媒A=DCM;溶媒B=20%MeOHのDCM溶液)で精製した。全4個のジアステレオマーが一緒に溶出された。ジアステレオマー混合物をMeOH(2mL)および27%NH
4OH(2mL)に懸濁し、55℃で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を濃縮し、トルエンと共沸させて、灰白色固体を得て、これをエーテル(4×4mL)で洗浄した。固体を一夜減圧下に乾燥させ、次いで20%TFAのDCM溶液で処理し、室温で45分間撹拌した。反応混合物を濃縮乾固し、次いでMeOH(4mL×4)、次いでエーテル(2×5mL)と共沸させて、淡黄色固体を形成させた。固体を集め、エーテル(4×2mL)で洗浄し、次いでMeCNに溶解し、続いて濃縮乾固した。トリエチルアミン三フッ化水素酸塩(0.4mL、2.456mmol)を加え、反応混合物を45℃で1時間加熱した。反応混合物を酢酸アンモニウム緩衝液(2M、約10mL)で、pH約6.5まで中和し、次いで乾固するまで凍結乾燥させた。粗製生成物を15mL H
2O/ギ酸に溶解し、分取キラルHPLCクロマトグラフィー(カラムXselect
TH CSH
TH prep C18 5μm OBD 19×150mm。移動相A=100mM 酢酸アンモニウム(pH6.5);移動相B=95:5アセトニトリル:勾配、0分間(5%B)、2分間(5%B)、10分間(12%B)、11分間(95%B))で精製して、3個のジアステレオマーを得た。
実施例1-1を5.2分に取得し、実施例1-2を6.2分に取得し、そして実施例1-3を8.5分に取得した。所望の生成物を含むフラクションを合わせ、遠心蒸発により乾燥させた。
【0182】
実施例1-1:2mg。保持時間:0.39分:(Waters Acquity UPLC BEH C18(2.1×50mm)、1.7ミクロン;溶媒A=0.05%TFA含有100%水;溶媒B=0.05%TFA含有100%アセトニトリル;勾配=2分間かけて2~98%B、次いで98%Bに0.5分間維持;流速:0.8mL/分;検出:220nmのUV)。質量実測値:669.1。
【0183】
実施例1-2:4.9mg。保持時間:0.60分(Waters Acquity UPLC BEH C18(2.1×50mm)、1.7ミクロン;溶媒A=0.05%TFA含有100%水;溶媒B=0.05%TFA含有100%アセトニトリル;勾配=2分間かけて2~98%B、次いで98%Bに0.5分間維持;流速:0.8mL/分;検出:220nmのUV)。質量実測値:669.1。
【0184】
実施例1-3:1.1mg。維持時間:0.46分(Waters Acquity UPLC BEH C18(2.1×50mm)、1.7ミクロン;溶媒A=0.05%TFA含有100%水;溶媒B=0.05%TFA含有100%アセトニトリル;勾配=2分間かけて2~98%B、次いで98%Bに0.5分間維持;流速:0.8mL/分;検出:220nmのUV)。質量実測値:669.1。
【0185】
実施例1-4
【化105】
ジアステレオマー4(1-4)
実施例1-4の化合物を、実施例1に記載の方法に従い、製造した。粗製生成物を分取HPLCクロマトグラフィー条件:装置:Waters Autopure;カラム:Xselect RP Prep C18 OBDカラム、5μm、19×150mm;流速:20.0mL/分;移動相:A:10mM TEAA(pH6.5);B:80:20ACN:10mM TEAA(pH6.5)(%A=100~%B);勾配18分間かけて8~12.5%B、1分間かけて12.5~95%B、1分間かけて95~8%B)で精製して、実施例1-4の化合物を得た。
【0186】
実施例1.4:2.8mg。分析HPLCクロマトグラフィー条件A;tR:7.73分;質量実測値:669.4;
分析HPLCクロマトグラフィー条件A:
装置:Agilent 1290;カラム:Xselect CSH C18カラム、3.5μm、3.0×150mm;流速:0.5mL/分;移動相:A:10mM TEAA(pH6.5);B:80:20 ACN:10mM TEAA(pH6.5)(%A=100~%B);勾配5%Bを2分間維持、10.5分間かけて5~12.5%B、0.5分間かけて12.5~95%B、1分間かけて95~5%B。
【0187】
生物学的活性の評価
STING THP1レポーターアッセイプロトコール
THP1-DualTM細胞は、2つの誘導性レポーター構築物の安定な組込みにより、ヒトTHP-1単球細胞株から導いた。この目的で、THP1-DualTM細胞は、SEAP活性のモニターによるNF-κB経路および分泌型ルシフェラーゼ(Lucia)の活性評価によるIRF経路の同時試験を可能にする。両レポータータンパク質は、SEAP検出試薬であるQUANTI-BlueTMおよびルシフェラーゼ検出試薬であるQUANTI-LucTMを使用したとき、細胞培養上清で容易に測定可能である。
THP1-DualTM細胞は、STINGアゴニストに応答してNF-κB活性化を誘導する。それらはまたcGAMPなどのSTINGアゴニストでの刺激により、IRF経路も誘導する。ここで、THP-1-Dual細胞を、細胞レベルで機能するSTING結合因子の評価のために使用した。
【0188】
DMSO中の化合物の連続希釈物を、ECHOアコースティックディスペンサー(Labcyte、モデル550)を使用して低容量384ウェルプレートに100nl/ウェルで加えて、細胞懸濁液中100μMの最終出発濃度を達成した。THP-1 DualTM STINGレポーター細胞(Invivogen, Dual cells cat #THPD-nfis)を、SEAPアッセイについて低容積384ウェル黒色壁透明底組織培養プレート(Corning, cat #3542)およびルシフェラーゼアッセイについて低容積の白一色のプレート(Corning, cat #3826)で、10%ヒト血漿含有RPMI培地(Gibco, cat #11875)のウェルあたり10μL中15,000細胞で、化合物含有プレートに加えた。プレートの1カラムを、100%活性化計算のための100μMのcGAMPでの処理のためにおよび1カラムをベースライン活性化のための未処理(DMSOのち)のために残した。次いで、プレートを、37℃インキュベーターで、5%CO2で20時間インキュベートした。
SEAPアッセイにおいて、5μlの2×QuantiBlue(Invivogen, cat #Rep-qb2)を、THP1細胞を播種した384ウェル黒色プレートに加え、37℃で2時間インキュベートする。次いで、プレートをEnvision(Perkin Elmer)で620nm波長(OD620)で読んだ。ルシフェラーゼアッセイにおいて、5μlのQuantiluc(Invivogen, Rep-qlc2)を、THP1細胞を播種した白色384ウェルプレートに加え、発光プロトコール(RLU)を使用してEnvision(Perkin Elmer)で5分間読む。両細胞株について、100%活性化を100μM cGAMP(Invivogen, cat #TLRL-NACGA23-5)で刺激したTHP-1 Dual STING細胞の値(RLU)により決定した。
【0189】
STING HTRF結合アッセイ
STING WTおよびSTING AQへの試験品の結合の評価のために時間分解FRETベースの競合結合アッセイを使用した。20nM濃度のHisタグ付STING細胞質ドメイン(WTまたはAQ)を、1時間、0.005%Tween-20および0.1%BSA含有PBSで、200nM(STING WT)または40nM(STING AQ)濃度で2.5nM Tb標識抗His抗体、試験化合物およびフルオレセイン標識cGAMPアナログプローブ(BioLog cat. no. C195)とインキュベートした。Tb標識抗His抗体とフルオレセイン標識プローブの間のFRETを定量するために、EnVisionマイクロプレートリーダーを使用して、495nmおよび520nmでの蛍光を測定した。背景を、STING タンパク質非存在下に得たシグナルとして定義し、背景減算FRET比を、試験化合物非存在下に得た最高シグナルに対して正規化した。これらの値をパーセント阻害に変換した。パーセント阻害を、11濃度の試験化合物で決定した。プローブの特異的結合を50%減少させるのに必要な競合試験化合物の濃度として定義されるIC50を、データを適合させるための4パラメータロジスティック方程式を使用して、計算した。
【0190】
STING WT: His-TVMV-S-hSTING(155-341)-H232R
MGSSHHHHHHSSGETVRFQGHMSVAHGLAWSYYIGYLRLILPELQARIRTYNQHYNNLLRGAVSQRLYILLPLDCGVPDNLSMADPNIRFLDKLPQQTGDRAGIKDRVYSNSIYELLENGQRAGTCVLEYATPLQTLFAMSQYSQAGFSREDRLEQAKLFCRTLEDILADAPESQNNCRLIAYQEPADDSSFSLSQEVLRHLRQEEKEEV(配列番号1)
STING AQ: His-TVMV-S-hSTING(155-341)-G230A-R293Q
MGSSHHHHHHSSGETVRFQGHMSVAHGLAWSYYIGYLRLILPELQARIRTYNQHYNNLLRGAVSQRLYILLPLDCGVPDNLSMADPNIRFLDKLPQQTADRAGIKDRVYSNSIYELLENGQRAGTCVLEYATPLQTLFAMSQYSQAGFSREDRLEQAKLFCQTLEDILADAPESQNNCRLIAYQEPADDSSFSLSQEVLRHLRQEEKEEV(配列番号2)
【0191】
【配列表】