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特許7316472サービス管理システム、サービス管理方法、サービス管理プログラム、および端末プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-19
(45)【発行日】2023-07-27
(54)【発明の名称】サービス管理システム、サービス管理方法、サービス管理プログラム、および端末プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0645 20230101AFI20230720BHJP
   G06Q 10/08 20230101ALI20230720BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20230720BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20230720BHJP
【FI】
G06Q30/0645
G06Q10/08
G06Q30/0601
G06Q50/10
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023015295
(22)【出願日】2023-02-03
【審査請求日】2023-02-03
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】502181698
【氏名又は名称】株式会社ティーガイア
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100144440
【弁理士】
【氏名又は名称】保坂 一之
(72)【発明者】
【氏名】前畑 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】平郡 拓
(72)【発明者】
【氏名】松谷 美佐
【審査官】久宗 義明
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-096201(JP,A)
【文献】米国特許第09256852(US,B1)
【文献】特開2020-140399(JP,A)
【文献】特開2020-091826(JP,A)
【文献】特開2002-338048(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0219933(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動移動体の貸出および返却の少なくとも一方を含むシェアリングサービスを管理するサービス管理システムであって、
少なくとも一つのプロセッサを備え、
前記少なくとも一つのプロセッサが、
前記電動移動体を積載可能な1以上の搬送車を示す候補データを取得し、
前記1以上の搬送車をユーザ端末上に表示させるために前記候補データを該ユーザ端末へ送信し、
前記候補データに基づいてユーザにより選択された搬送車を示す発注データを前記ユーザ端末から受信し、
前記発注データに基づいて、前記シェアリングサービスの少なくとも一部を前記ユーザに提供するための指示データを、前記選択された搬送車に対応する搬送車端末へ送信する、
サービス管理システム。
【請求項2】
前記少なくとも一つのプロセッサが、前記ユーザ端末の位置情報と、複数の前記搬送車に対応する複数の前記搬送車端末の位置情報とに基づいて、前記ユーザ端末の現在位置から所定の距離内に位置する前記1以上の搬送車を示す前記候補データを取得する、
請求項1に記載のサービス管理システム。
【請求項3】
前記少なくとも一つのプロセッサが、
前記電動移動体の充電量を取得し、
前記充電量が所定の閾値以上である前記電動移動体を積載する前記1以上の搬送車を示す前記候補データを取得する、
請求項1または2に記載のサービス管理システム。
【請求項4】
前記少なくとも一つのプロセッサが、
前記ユーザ端末の位置情報を含む前記発注データを前記ユーザ端末から受信し、
前記発注データに基づいて、前記選択された搬送車を前記ユーザの位置まで移動させるための前記指示データを、前記選択された搬送車に対応する前記搬送車端末へ送信する、
請求項1または2に記載のサービス管理システム。
【請求項5】
電動移動体の貸出および返却の少なくとも一方を含むシェアリングサービスを管理し、少なくとも一つのプロセッサを備えるサービス管理システムによって実行されるサービス管理方法であって、
前記電動移動体を積載可能な1以上の搬送車を示す候補データを取得するステップと、
前記1以上の搬送車をユーザ端末上に表示させるために前記候補データを該ユーザ端末へ送信するステップと、
前記候補データに基づいてユーザにより選択された搬送車を示す発注データを前記ユーザ端末から受信するステップと、
前記発注データに基づいて、前記シェアリングサービスの少なくとも一部を前記ユーザに提供するための指示データを、前記選択された搬送車に対応する搬送車端末へ送信するステップと、
を含むサービス管理方法。
【請求項6】
電動移動体の貸出および返却の少なくとも一方を含むシェアリングサービスを管理するサービス管理システムとしてコンピュータを機能させるサービス管理プログラムであって、
前記電動移動体を積載可能な1以上の搬送車を示す候補データを取得するステップと、
前記1以上の搬送車をユーザ端末上に表示させるために前記候補データを該ユーザ端末へ送信するステップと、
前記候補データに基づいてユーザにより選択された搬送車を示す発注データを前記ユーザ端末から受信するステップと、
前記発注データに基づいて、前記シェアリングサービスの少なくとも一部を前記ユーザに提供するための指示データを、前記選択された搬送車に対応する搬送車端末へ送信するステップと、
を前記コンピュータに実行させるサービス管理プログラム。
【請求項7】
電動移動体を積載可能な1以上の搬送車を示す候補データをサーバから受信するステップと、
前記候補データに基づいて前記1以上の搬送車をモニタ上に表示するステップと、
前記モニタ上に表示された前記1以上の搬送車からユーザによって選択された搬送車を特定するステップと、
前記電動移動体の貸出および返却の少なくとも一方を含むシェアリングサービスの少なくとも一部を前記選択された搬送車によって前記ユーザに提供するために、前記選択された搬送車を示す発注データを前記サーバに送信するステップと、
をコンピュータに実行させる端末プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の一側面はサービス管理システム、サービス管理方法、サービス管理プログラム、および端末プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の電動車両を駐車可能な複数の駐車台及び該複数の電動車両の蓄電部をそれぞれ充電可能な充電装置を備えた脱着コンテナと、脱着コンテナをコンテナ置き場に移動させるための荷役車両と、コンテナ置き場に脱着コンテナを介して駐車された電動車両の数を管理して荷役車両にて脱着コンテナを電動車両と共に移動させる指示を送る管理センタと、を備える電動車両の運行管理システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-001933号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電動移動体のシェアリングサービスにおいて電動移動体のポートをより柔軟に展開させるための仕組みが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一側面に係るサービス管理システムは、少なくとも一つのプロセッサを備える。少なくとも一つのプロセッサは、電動移動体を積載可能な1以上の搬送車を示す候補データを取得し、1以上の搬送車をユーザ端末上に表示させるために候補データを該ユーザ端末へ送信し、候補データに基づいてユーザにより選択された搬送車を示す発注データをユーザ端末から受信し、発注データに基づいて、シェアリングサービスの少なくとも一部をユーザに提供するための指示データを、選択された搬送車に対応する搬送車端末へ送信する。
【0006】
本開示の一側面に係るサービス管理方法は、電動移動体のシェアリングサービスを管理し、少なくとも一つのプロセッサを備えるサービス管理システムによって実行される。このサービス管理方法は、電動移動体を積載可能な1以上の搬送車を示す候補データを取得するステップと、1以上の搬送車をユーザ端末上に表示させるために候補データを該ユーザ端末へ送信するステップと、候補データに基づいてユーザにより選択された搬送車を示す発注データをユーザ端末から受信するステップと、発注データに基づいて、シェアリングサービスの少なくとも一部をユーザに提供するための指示データを、選択された搬送車に対応する搬送車端末へ送信するステップとを含む。
【0007】
本開示の一側面に係るサービス管理プログラムは、電動移動体のシェアリングサービスを管理するサービス管理システムとしてコンピュータを機能させる。このサービス管理プログラムは、電動移動体を積載可能な1以上の搬送車を示す候補データを取得するステップと、1以上の搬送車をユーザ端末上に表示させるために候補データを該ユーザ端末へ送信するステップと、候補データに基づいてユーザにより選択された搬送車を示す発注データをユーザ端末から受信するステップと、発注データに基づいて、シェアリングサービスの少なくとも一部をユーザに提供するための指示データを、選択された搬送車に対応する搬送車端末へ送信するステップとをコンピュータに実行させる。
【0008】
本開示の一側面に係る端末プログラムは、電動移動体を積載可能な1以上の搬送車を示す候補データをサーバから受信するステップと、候補データに基づいて1以上の搬送車をモニタ上に表示するステップと、モニタ上に表示された1以上の搬送車からユーザによって選択された搬送車を特定するステップと、電動移動体のシェアリングサービスの少なくとも一部を選択された搬送車によってユーザに提供するために、選択された搬送車を示す発注データをサーバに送信するステップとをコンピュータに実行させる。
【0009】
このような側面においては、電動移動体のポートとして搬送車が用いられ、ユーザによって選択された搬送車によってシェアリングサービスの少なくとも一部が提供される。この仕組みによって、電動移動体のシェアリングサービスにおいて電動移動体のポートをより柔軟に展開させることができる。
【発明の効果】
【0010】
本開示の一側面によれば、電動移動体のシェアリングサービスにおいて電動移動体のポートをより柔軟に展開させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】サービス管理システムの一例を示す図である。
図2】サービス管理システムで用いられるデータの構造の一例を示す図である。
図3】サービス管理システムに関する機能構成の一例を示す図である。
図4】サービス管理システムで用いられるコンピュータの一般的なハードウェア構成を示す図である。
図5】サービス管理システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
図6】ユーザ端末での画面遷移の一例を示す図である。
図7】ユーザ端末での画面遷移の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照しながら本開示の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一または同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0013】
[システムの概要]
本開示に係るサービス管理システムは、電動移動体のシェアリングサービス(以下では単に「シェアリングサービス」ともいう)を管理するコンピュータシステムである。電動移動体のシェアリングサービスとは、共有物として用意される電動移動体の利用を希望するユーザに、その利用の機会を提供するサービスモデルをいう。このシェアリングサービスは電動移動体の貸出および返却の少なくとも一方を含む。
【0014】
電動移動体とは、移動のための動力源の少なくとも一部として電気を用いて、人を或る場所から別の場所へ移動させることが可能である車両をいう。電動移動体は地上、空中、水上、または水中を進行可能であってもよい。電動移動体の例として、電動キックボード、電動自転車、電動スクータ、電動カート、電動垂直離着陸機(eVTOL)、および電動ボートが挙げられる。
【0015】
シェアリングサービスでは、電動移動体の貸出または返却の拠点であるポートとして、1以上の電動移動体を積載可能な車両が用いられる。本開示ではその車両を「搬送車」という。搬送車が用いられることで、電動移動体の各ポートの位置は時間の経過と共に変わり得る。搬送車は、1以上の電動移動体を収容するための空間と、各電動移動体を充電するためのインバータとを備える。搬送車は、タクシー、バスなどの自動車でもよいし、鉄道車両でもよい。搬送車は公共交通機関でもよいし、特定の個人の車両でもよい。搬送車は動力の少なくとも一部として電気を用いてもよいし用いなくてもよい。
【0016】
ユーザはシェアリングサービスを利用するために、ユーザ端末を用いてサービス管理システムにアクセスする。サービス管理システムは、シェアリングサービスの少なくとも一部を提供可能な1以上の搬送車を、ユーザ端末を介してユーザに紹介する。ユーザはユーザ端末を操作して1以上の搬送車から所望の搬送車を選択する。サービス管理システム1は、ユーザへのシェアリングサービスの提供を、選択された搬送車に指示する。選択された搬送車は、ユーザによって指定された場所においてシェアリングサービスを提供する。ユーザによって指定される場所は、ユーザの現在位置でもよいし、搬送車の現在位置でもよいし、他の位置でもよい。
【0017】
[システムの構成]
図1は一例に係るサービス管理システム1を示す図である。この例では、サービス管理システム1は管理サーバ10を備える。管理サーバ10は電動移動体4のシェアリングサービスを管理するコンピュータである。管理サーバ10は通信ネットワークNを介して、少なくとも一つのユーザ端末20、少なくとも一つの搬送車端末30、およびデータベース40と接続する。通信ネットワークNは、典型的には、インターネット、イントラネット、またはこれらの組合せによって構築される。通信ネットワークNは有線ネットワーク、無線ネットワーク、またはこれらの組合せによって構築され得る。
【0018】
ユーザ端末20はユーザ2によって使用されるコンピュータである。ユーザ端末20は、高機能携帯電話機(スマートフォン)、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、タブレットなどの携帯端末でもよい。あるいは、ユーザ端末20はデスクトップ型パーソナルコンピュータなどの据置型端末でもよい。あるいは、ユーザ端末20は、スマートウォッチ、スマートグラスなどのウェアラブル端末でもよい。
【0019】
搬送車端末30は、電動移動体4を積載可能な搬送車3に対応するコンピュータである。搬送車端末30は、搬送車3の運転手によって操作される携帯端末でもよく、例えば、高機能携帯電話機(スマートフォン)、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、またはタブレットでもよい。あるいは、搬送車端末30は搬送車3に搭載または設置される端末でもよい。
【0020】
データベース40は、サービス管理システム1の処理に用いられる各種のデータを記憶する装置である。データベース40はサービス管理システム1の構成要素であってもよいし、サービス管理システム1とは異なるコンピュータシステムに設けられてもよい。図2は、データベース40に記憶されるデータの構造の一例を示す図である。この例では、データベース40は、ユーザデータ41、搬送車データ42、および電動移動体データ43を記憶する。
【0021】
ユーザデータ41は、各ユーザ2に関する情報を示す電子データである。ユーザデータ41の個々のレコードはユーザIDおよびユーザ属性をデータ項目として含む。ユーザIDは個々のユーザ2を一意に特定するための識別子である。ユーザ属性はユーザ2の特徴または性質を示す情報である。一例では、ユーザ属性は、ユーザ名と、電話番号、メールアドレスなどの連絡先と、課金情報とを含む。課金情報は、電動移動体4の利用の対価としてユーザに請求される金額の情報である。一例では、ユーザデータ41のレコードは、ユーザ2がユーザ端末20を操作してユーザ登録の手続きを行うことに応答してデータベース40に登録される。
【0022】
搬送車データ42は、各搬送車3に関連する情報を示す電子データである。搬送車データ42の個々のレコードは搬送車IDおよび搬送車属性をデータ項目として含む。搬送車IDは個々の搬送車3を一意に特定するための識別子である。搬送車属性は搬送車3の特徴または性質を示す情報である。一例では、搬送車属性は、車両番号などの搬送車名と、電話番号、メールアドレスなどの連絡先と、搬送車3の現在位置を示す位置情報と、電動移動体リストとを含む。電動移動体リストは、搬送車3に積載されている個々の電動移動体4に関するデータである。一例では、電動移動体リストは各電動移動体4について電動移動体IDおよび充電量をデータ項目として含む。電動移動体IDは個々の電動移動体4を一意に特定するための識別子である。充電量は電動移動体4のバッテリの残量である。一例では、搬送車データ42のレコードは搬送車3が導入された際に登録される。電動移動体リストは、電動移動体4が搬送車3に積載されたかまたは搬送車3から降ろされたことに応答して更新される。一例では、電動移動体リストに載る電動移動体4の充電量は、該電動移動体4のバッテリを監視または制御するバッテリ・マネジメント・ユニット(BMU)から送信されたデータに基づいて所定の時間間隔で更新される。
【0023】
電動移動体データ43は、各電動移動体4に関する情報を示す電子データである。電動移動体データ43の個々のレコードは電動移動体IDおよび電動移動体属性をデータ項目として含む。電動移動体属性は電動移動体4の特徴または性質を示す情報である。一例では、電動移動体属性は、車両番号などの電動移動体名と、型番、車両カテゴリなどの電動移動体種別と、料金情報とを含む。料金情報は電動移動体4の利用料金の体系を示し、例えば、30分あたり100円などのような、時間に応じた従量制を示してもよい。
【0024】
図3はサービス管理システム1に関する機能構成の一例を示す図である。一例では、管理サーバ10は機能要素として候補提供部11、指示部12、およびデータ管理部13を備える。候補提供部11は1以上の搬送車3を示す候補データをユーザ端末20へ送信する機能要素である。指示部12は、その候補データに基づいて選択された搬送車3にシェアリングサービスの少なくとも一部を提供させるための指示データを、該搬送車3に対応する搬送車端末30へ送信する機能要素である。データ管理部13は、ユーザ2へのシェアリングサービスの提供に関連して、データベース40内のデータを更新する機能要素である。一例では、ユーザ端末20は機能要素としてサービス要求部21および候補表示部22を備える。サービス要求部21は、候補データの取得、ユーザ2によって選択された搬送車3によるシェアリングサービスの提供などの各種の要求を管理サーバ10へ送信する機能要素である。候補表示部22は候補データに基づいて1以上の搬送車3を表示する機能要素である。
【0025】
図4はサービス管理システム1で用いられるコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータの基本的なハードウェア構成は管理サーバ10、ユーザ端末20、および搬送車端末30の間で共通するので、ここではその共通の構成をコンピュータ100として説明する。一例では、コンピュータ100は、プロセッサ101、主記憶部102、補助記憶部103、通信制御部104、入力装置105、および出力装置106を備える。当然ながら、管理サーバ10、ユーザ端末20、および搬送車端末30の間で、これらの個々のハードウェア要素の性能および仕様は異なり得る。
【0026】
プロセッサ101はオペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムを実行する演算装置である。プロセッサの例としてCPU(Central Processing Unit)およびGPU(Graphics Processing Unit)が挙げられる。
【0027】
主記憶部102は、管理サーバ10、ユーザ端末20、または搬送車端末30を機能させるためのプログラム、プロセッサ101から出力された演算結果などを記憶する装置である。主記憶部102は例えばROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)のうちの少なくとも一つにより構成される。
【0028】
補助記憶部103は、一般に主記憶部102よりも大量のデータを記憶することが可能な装置である。補助記憶部103は例えばハードディスク、フラッシュメモリなどの不揮発性記憶媒体によって構成される。補助記憶部103は、少なくとも一つのコンピュータを管理サーバ10、ユーザ端末20、または搬送車端末30として機能させるためのプログラムP1を記憶する。
【0029】
通信制御部104は、通信ネットワークを介して他のコンピュータとの間でデータ通信を実行する装置である。通信制御部104は、例えばネットワークカードまたは無線通信モジュールで構成される。
【0030】
入力装置105は、コンピュータのユーザの操作に基づいてデータを受け付ける装置である。入力装置105は、例えばキーボード、マウス、タッチパネルなどで構成される。
【0031】
出力装置106は、処理されたデータを出力する装置である。出力装置106は、例えばモニタおよびスピーカで構成される。
【0032】
管理サーバ10は1台のコンピュータ100で構成されてもよいし、複数のコンピュータ100で構成されてもよい。複数のコンピュータ100が用いられる場合には、これらのコンピュータ100がインターネット、イントラネットなどの通信ネットワークを介して接続されることで、論理的に一つの管理サーバ10が構築される。
【0033】
上記の各機能要素は、プロセッサ101または主記憶部102の上にプログラムP1を読み込ませてそのプログラムP1を実行させることで実現される。プロセッサ101はプログラムP1に従って、通信制御部104、入力装置105、または出力装置106を動作させ、主記憶部102または補助記憶部103におけるデータの読み出しおよび書き込みを行う。処理に必要なデータまたはデータベースは主記憶部102または補助記憶部103内に格納されてもよい。
【0034】
プログラムP1は、例えば、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリなどの有形の記録媒体に記録された上で提供されてもよい。あるいは、プログラムP1は、搬送波に重畳されたデータ信号として通信ネットワークを介して提供されてもよい。提供されたプログラムP1は補助記憶部103に格納される。
【0035】
本開示では、コンピュータ100を管理サーバ10として機能させるためのプログラムP1としてサービス管理プログラムを示し、コンピュータ100をユーザ端末20として機能させるためのプログラムP1として端末プログラムを示す。サービス管理プログラムは管理サーバ10の各機能要素を実現するためのコードを含む。端末プログラムはユーザ端末20の各機能要素を実現するためのコードを含む。
【0036】
[システムの動作]
図5を参照しながら、サービス管理システム1の動作を説明するとともに本実施形態に係るサービス管理方法について説明する。図5はサービス管理システム1の動作の一例を処理フローS1として示すシーケンス図である。
【0037】
ステップS11では、各搬送車端末30が状況データを管理サーバ10に送信する。状況データは搬送車3の現在位置を示し、例えば搬送車IDおよび位置情報を含む。一例では、搬送車3または搬送車端末30は全地球測位システム(GPS)を搭載し、搬送車端末30はそのGPSによって算出された現在位置を位置情報として取得および送信する。管理サーバ10ではデータ管理部13が搬送車データ42の対応するレコードにその位置情報を格納する。
【0038】
ステップS12では、ユーザ端末20のサービス要求部21がサービス要求データを管理サーバ10に送信する。サービス要求データは、シェアリングサービスの利用を求めるための電子データであり、例えばユーザIDと、ユーザ端末20の現在位置を示す位置情報と、サービス種別とを含む。ユーザ端末20の現在位置はユーザ2の現在位置と見なすことができる。サービス種別は、電動移動体4の貸出および返却のいずれかを示すデータ項目である。一例では、ユーザ端末20はGPSを搭載する。サービス要求部21はそのGPSによって算出された現在位置を位置情報として取得し、ユーザIDにその位置情報を関連付けてサービス要求データを生成し、そのサービス要求データを送信する。
【0039】
ステップS13では、管理サーバ10の候補提供部11が、ユーザ端末20の位置情報と搬送車端末30の位置情報とに基づいて、1以上の搬送車3を選択する。一例では、候補提供部11は、ユーザ端末20から受信した位置情報と、搬送車データ42で示される各搬送車3の位置情報とに基づいて、ユーザ端末20の現在位置から所定の距離内に位置する搬送車3を選択する。すなわち、候補提供部11はユーザ2の近くに位置する搬送車3を選択する。候補提供部11はサービス種別に更に基づいて、搬送車データ42で示される各搬送車3の電動移動体リストを更に参照した上で、搬送車3を選択してもよい。サービス種別が「貸出」を示す場合には、候補提供部11は、ユーザ端末20の現在位置から所定の距離内に位置し、かつ1以上の電動移動体4を積載する搬送車3を選択する。サービス種別が「返却」を示す場合には、候補提供部11は、ユーザ端末20の現在位置から所定の距離内に位置し、かつ1以上の電動移動体4を追加で積載することが可能な搬送車3を選択する。候補提供部11は、電動移動体リストで示される各電動移動体4の充電量に更に基づいて搬送車3を選択してもよい。例えば、候補提供部11は、ユーザ端末20の現在位置から所定の距離内に位置し、かつ充電量が所定の閾値以上である電動移動体4を積載する搬送車3を選択してもよい。候補提供部11は充電量に基づくその選択を、サービス種別が「貸出」を示すことに応答して実行してもよい。
【0040】
ステップS14では、候補提供部11が、選択された1以上の搬送車3のそれぞれを示す候補データを生成する。例えば、候補提供部11は、選択された1以上の搬送車3に対応する搬送車データ42の1以上のレコードを取得する。また、候補提供部11は、該1以上のレコードに関連付けられる電動移動体データ43の1以上のレコードを取得する。そして、候補提供部11はこれらのレコードを含む候補データを生成する。
【0041】
ステップS15では、候補提供部11が候補データをユーザ端末に送信する。ユーザ端末20では、候補表示部22がその候補データを受信する。
【0042】
ステップS16では、候補表示部22がその候補データに基づいて1以上の搬送車3をモニタ上に表示する。一例では、候補表示部22はユーザ2の現在位置の周辺の地図を表示し、候補データの位置情報に基づいて1以上の搬送車3のそれぞれをその地図上に表示する。一例では、候補提供部11は選択された1以上の搬送車3の位置情報を所定の時間間隔でユーザ端末20に送信し、候補表示部22はその位置情報に基づいて地図上の各搬送車3の位置をリアルタイムでまたはほぼリアルタイムで更新する。
【0043】
ステップS17では、サービス要求部21が、ユーザ2によって選択された搬送車3を示す発注データを生成する。ユーザ2は、搬送車3に積載されている電動移動体4についての情報を必要に応じて参照しながら、表示された1以上の搬送車3のうちの一つを選択する。サービス要求部21はその選択に応答して、ユーザIDと、ユーザ端末20の更新された位置情報と、選択された搬送車3の搬送車IDとを含む発注データを生成する。
【0044】
ステップS18では、サービス要求部21がその発注データを管理サーバ10に送信する。管理サーバ10では指示部12がその発注データを受信する。
【0045】
ステップS19では、管理サーバ10がその発注データに基づく指示データを、選択された搬送車3に対応する搬送車端末30に送信する。搬送車端末30はその指示データを受信する。一例では、指示部12は発注データを指示データとして転送してもよい。あるいは、指示部12はサービス種別を更に含む指示データを送信してもよい。あるいは、指示部12はユーザIDに対応するユーザデータ41を取得し、そのユーザデータを更に含む指示データを送信してもよい。
【0046】
ステップS19の後、ユーザ2と選択された搬送車3との間でシェアリングサービスが実施される。例えば、搬送車3がユーザ2の位置まで移動するか、ユーザ2が搬送車3の位置まで移動することで両者が合流する。その合流地点において搬送車3はユーザ2に電動移動体4を貸し出すか、またはユーザ2から電動移動体4の返却を受ける。
【0047】
[ユーザインタフェース]
図6を参照しながら、ユーザ2が電動移動体4をレンタルしようとする際のユーザ端末20での画面遷移の一例を説明する。図6はその例を示す図である。
【0048】
状態S101では、候補表示部22は候補データに基づいて、ユーザ2の近くに位置し、かつ電動移動体4の貸出が可能な1以上の搬送車3のマークを地図上に表示する(ステップS16)。候補表示部22は各搬送車3の位置を位置情報に基づいて更新し得る。ユーザ2は表示された1以上の搬送車3から一つを選択する。
【0049】
搬送車3が選択されたことに応答して、候補表示部22は画面を状態S102に切り替える。状態S102では、候補表示部22は選択された搬送車3についての情報を表示する。一例では、候補表示部22はユーザ2または搬送車3の現在地と、搬送車3に積載されている1以上の電動移動体4の情報とを表示する。図6の例では、電動移動体4の情報は、電動移動体4の種別を示すマークと充電量とを含む。また、候補表示部22はそれぞれの電動移動体4に対応させて「レンタル」ボタンを表示する。一例では、候補表示部22は充電量が所定の閾値以上である電動移動体4の「レンタル」ボタンを有効化し、充電量が該閾値未満である電動移動体4の「レンタル」ボタンを無効化する。ユーザ2は、表示された電動移動体4から一つを選択する。
【0050】
電動移動体4が選択されたことに応答して、候補表示部22は画面を状態S103に切り替える。状態S103では、候補表示部22は選択された電動移動体4についての情報を表示する。一例では、候補表示部22は電動移動体4の料金情報と、電動移動体4の種別を示すマークと、充電量と、レンタルを確定させるための「確定」ボタンとを表示する。ユーザ2は「確定」ボタンを操作してレンタルの手続きを確定させる。
【0051】
「確定」ボタンが操作されたことに応答して、候補表示部22は画面を状態S104に切り替える。状態S104では、候補表示部22は、選択された搬送車3へのユーザ2のアクセスに関する二つの選択肢に対応する二つのボタンを表示する。一つは、その搬送車3をユーザ2の位置まで移動させるための「呼ぶ」ボタンであり、もう一つは、ユーザ2自身が搬送車3の位置まで移動することを伝えるための「移動する」ボタンである。
【0052】
「呼ぶ」ボタンまたは「移動する」ボタンが操作されたことに応答して、サービス要求部21は発注データを生成および送信し(ステップS17,S18)、候補表示部22は画面を状態S105に切り替える。状態S105では、候補表示部22は、貸し出される電動移動体4を解錠するためのQRコード(登録商標)を表示する。候補表示部22は、その解錠のために、QRコードに代えて解錠ボタンなどの他の手段を表示させてもよい。
【0053】
その後、選択された搬送車3が「呼ぶ」ボタンの操作に応答してユーザ2の位置まで来るか、または、ユーザ2がその搬送車3まで移動する。そして、ユーザ2は電動移動体4のコードリーダにそのQRコードを読み取らせることで、電動移動体4を使い始めることができる。一例では、QRコードの読み取りに応答して利用時間の計測が開始される。
【0054】
図7を参照しながら、ユーザ2が電動移動体4を返却しようとする際のユーザ端末20での画面遷移の一例を説明する。図7はその例を示す図である。
【0055】
状態S111では、候補表示部22は候補データに基づいて、ユーザ2の近くに位置し、かつ電動移動体4の返却が可能な1以上の搬送車3のマークを地図上に表示する(ステップS16)。候補表示部22は各搬送車3の位置を位置情報に基づいて更新し得る。ユーザ2は表示された1以上の搬送車3から一つを選択する。
【0056】
搬送車3が選択されたことに応答して、候補表示部22は画面を状態S112に切り替える。状態S112では、候補表示部22は選択された搬送車3についての情報を表示する。一例では、候補表示部22はユーザ2または搬送車3の現在地と、電動移動体4の積載状況とを表示する。図7の例では、積載状況は、積載されている電動移動体4に対応する「レンタル」ボタンと、電動移動体4を積載可能なスペースに対応する「返却可」ボタンとによって示される。ユーザ2は、少なくとも一つの「返却可」ボタンのうちの一つを操作する。
【0057】
「返却可」ボタンが操作されたことに応答して、候補表示部22は画面を状態S113に切り替える。状態S113では、候補表示部22は返却を確定させるためのユーザインタフェースを表示する。一例では、候補表示部22は電動移動体4の料金情報と、電動移動体4の種別を示すマークと、返却を確定させるための「確定」ボタンとを表示する。ユーザ2は「確定」ボタンを操作して返却の手続きを確定させる。
【0058】
「確定」ボタンが操作されたことに応答して、候補表示部22は画面を状態S114に切り替える。状態S114では、候補表示部22は状態S104と同様に「呼ぶ」ボタンおよび「移動する」ボタンを表示する。
【0059】
「呼ぶ」ボタンまたは「移動する」ボタンが操作されたことに応答して、サービス要求部21は発注データを生成および送信し(ステップS17,S18)、候補表示部22は画面を状態S115に切り替える。状態S115では、候補表示部22はユーザへのメッセージを表示する。
【0060】
その後、選択された搬送車3が「呼ぶ」ボタンの操作に応答してユーザ2の位置まで来るか、または、ユーザ2がその搬送車3まで移動する。そして、ユーザ2は選択された搬送車3に電動移動体4を返却する。一例では、その返却に応答して利用時間の計測が終了し、その利用時間に基づいてデータ管理部13がユーザ2への課金処理を実行する。この課金処理は、ユーザデータ41におけるユーザ2の課金情報の更新を含み得る。
【0061】
[変形例]
以上、本開示をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本開示は上記実施形態に限定されるものではない。本開示は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
【0062】
本開示において、「少なくとも一つのプロセッサが、第1の処理を実行し、第2の処理を実行し、…第nの処理を実行する。」との表現、またはこれに対応する表現は、第1の処理から第nの処理までのn個の処理の実行主体(すなわちプロセッサ)が途中で変わる場合を含む概念である。すなわち、この表現は、n個の処理のすべてが同じプロセッサで実行される場合と、n個の処理においてプロセッサが任意の方針で変わる場合との双方を含む概念である。
【0063】
少なくとも一つのプロセッサにより実行される方法の処理手順は上記実施形態での例に限定されない。例えば、上述したステップの一部が省略されてもよいし、別の順序で各ステップが実行されてもよい。また、上述したステップのうちの任意の2以上のステップが組み合わされてもよいし、ステップの一部が修正または削除されてもよい。あるいは、上記の各ステップに加えて他のステップが実行されてもよい。
【0064】
コンピュータシステムまたはコンピュータ内で二つの数値の大小関係を比較する際には、「以上」および「よりも大きい」という二つの基準のどちらを用いてもよく、「以下」および「未満」という二つの基準のうちのどちらを用いてもよい。
【0065】
[付記]
上記の様々な例から把握されるとおり、本開示は以下に示す態様を含む。
(項目1)
電動移動体のシェアリングサービスを管理するサービス管理システムであって、
少なくとも一つのプロセッサを備え、
前記少なくとも一つのプロセッサが、
前記電動移動体を積載可能な1以上の搬送車を示す候補データを取得し、
前記1以上の搬送車をユーザ端末上に表示させるために前記候補データを該ユーザ端末へ送信し、
前記候補データに基づいてユーザにより選択された搬送車を示す発注データを前記ユーザ端末から受信し、
前記発注データに基づいて、前記シェアリングサービスの少なくとも一部を前記ユーザに提供するための指示データを、前記選択された搬送車に対応する搬送車端末へ送信する、
サービス管理システム。
(項目2)
前記少なくとも一つのプロセッサが、前記ユーザ端末の位置情報と、複数の前記搬送車に対応する複数の前記搬送車端末の位置情報とに基づいて、前記ユーザ端末の現在位置から所定の距離内に位置する前記1以上の搬送車を示す前記候補データを取得する、
項目1に記載のサービス管理システム。
(項目3)
前記少なくとも一つのプロセッサが、
前記電動移動体の充電量を取得し、
前記充電量が所定の閾値以上である前記電動移動体を積載する前記1以上の搬送車を示す前記候補データを取得する、
項目1または2に記載のサービス管理システム。
(項目4)
前記少なくとも一つのプロセッサが、
前記ユーザ端末の位置情報を含む前記発注データを前記ユーザ端末から受信し、
前記発注データに基づいて、前記選択された搬送車を前記ユーザの位置まで移動させるための前記指示データを、前記選択された搬送車に対応する前記搬送車端末へ送信する、
項目1~3のいずれか一つに記載のサービス管理システム。
(項目5)
電動移動体のシェアリングサービスを管理し、少なくとも一つのプロセッサを備えるサービス管理システムによって実行されるサービス管理方法であって、
前記電動移動体を積載可能な1以上の搬送車を示す候補データを取得するステップと、
前記1以上の搬送車をユーザ端末上に表示させるために前記候補データを該ユーザ端末へ送信するステップと、
前記候補データに基づいてユーザにより選択された搬送車を示す発注データを前記ユーザ端末から受信するステップと、
前記発注データに基づいて、前記シェアリングサービスの少なくとも一部を前記ユーザに提供するための指示データを、前記選択された搬送車に対応する搬送車端末へ送信するステップと、
を含むサービス管理方法。
(項目6)
電動移動体のシェアリングサービスを管理するサービス管理システムとしてコンピュータを機能させるサービス管理プログラムであって、
前記電動移動体を積載可能な1以上の搬送車を示す候補データを取得するステップと、
前記1以上の搬送車をユーザ端末上に表示させるために前記候補データを該ユーザ端末へ送信するステップと、
前記候補データに基づいてユーザにより選択された搬送車を示す発注データを前記ユーザ端末から受信するステップと、
前記発注データに基づいて、前記シェアリングサービスの少なくとも一部を前記ユーザに提供するための指示データを、前記選択された搬送車に対応する搬送車端末へ送信するステップと、
を前記コンピュータに実行させるサービス管理プログラム。
(項目7)
電動移動体を積載可能な1以上の搬送車を示す候補データをサーバから受信するステップと、
前記候補データに基づいて前記1以上の搬送車をモニタ上に表示するステップと、
前記モニタ上に表示された前記1以上の搬送車からユーザによって選択された搬送車を特定するステップと、
前記電動移動体のシェアリングサービスの少なくとも一部を前記選択された搬送車によって前記ユーザに提供するために、前記選択された搬送車を示す発注データを前記サーバに送信するステップと、
をコンピュータに実行させる端末プログラム。
【0066】
項目1,5,6,7によれば、電動移動体のポートとして搬送車が用いられ、ユーザによって選択された搬送車によってシェアリングサービスの少なくとも一部が提供される。この仕組みによって、電動移動体のシェアリングサービスにおいて電動移動体のポートをより柔軟に展開させることができる。
【0067】
項目2によれば、ユーザ端末の近くに位置する搬送車がユーザ端末上に表示させるので、ユーザに選択される蓋然性が高い搬送車を該ユーザに提示することができる。
【0068】
項目3によれば、バッテリ残量が相対的に多い電動移動体を積載する搬送車がユーザ端末上に表示される。ユーザはそのような搬送車を選択することになるので、電動移動体の利用中に該電動移動体のバッテリが切れる状況を可能な限り回避することができる。
【0069】
項目4によれば、選択された搬送車をユーザの位置まで移動させるための指示データが該搬送車に送信されるので、電動移動体のポートが移動する利点をより生かすことができる。
【符号の説明】
【0070】
1…サービス管理システム、2…ユーザ、3…搬送車、4…電動移動体、10…管理サーバ、11…候補提供部、12…指示部、13…データ管理部、20…ユーザ端末、21…サービス要求部、22…候補表示部、30…搬送車端末、40…データベース。
【要約】
【課題】電動移動体のシェアリングサービスにおいて電動移動体のポートをより柔軟に展開させること。
【解決手段】サービス管理システムは少なくとも一つのプロセッサを備える。少なくとも一つのプロセッサは、電動移動体を積載可能な1以上の搬送車を示す候補データを取得し、1以上の搬送車をユーザ端末上に表示させるために候補データを該ユーザ端末へ送信し、候補データに基づいてユーザにより選択された搬送車を示す発注データをユーザ端末から受信し、発注データに基づいて、シェアリングサービスの少なくとも一部をユーザに提供するための指示データを、選択された搬送車に対応する搬送車端末へ送信する。
【選択図】図1

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7