IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フジテック株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-エレベータシステム 図1
  • 特許-エレベータシステム 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-20
(45)【発行日】2023-07-28
(54)【発明の名称】エレベータシステム
(51)【国際特許分類】
   B66B 5/00 20060101AFI20230721BHJP
【FI】
B66B5/00 G
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022011924
(22)【出願日】2022-01-28
【審査請求日】2022-01-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000112705
【氏名又は名称】フジテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】宮川 行宏
【審査官】須山 直紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-213424(JP,A)
【文献】特開2006-264810(JP,A)
【文献】特開2005-306494(JP,A)
【文献】特開2018-83691(JP,A)
【文献】特開2016-98078(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータ乗り場に設けられている乗場連絡手段と、
エレベータの点検を行う技術員が操作する技術員操作手段と、
エレベータを監視するオペレーターが操作するオペレーター操作手段と、
前記乗場連絡手段を前記技術員操作手段に通信可能に接続する第一接続状態と、前記乗場連絡手段を前記オペレーター操作手段に通信可能に接続する第二接続状態とになることが可能な接続手段と
エレベータを点検する点検モードとエレベータを運転する運転モードとを切替可能に構成されるモード切替手段と、を備え、
前記接続手段は、前記点検モードでは前記第一接続状態又は前記第二接続状態となり、前記運転モードでは前記第二接続状態となり、
前記エレベータ乗り場には、呼び出しを行う非常呼び釦と乗りかごの呼び登録をする呼び釦とが設けられ、
前記点検モードで前記非常呼び釦が押されることにより、前記接続手段は前記第一接続状態となり、
前記点検モードで、前記呼び釦が複数回押される又は前記呼び釦が所定時間押し続けられると、前記接続手段は前記第一接続状態に切り替わる、エレベータシステム。
【請求項2】
エレベータ乗り場に設けられている乗場連絡手段と、
前記エレベータ乗り場にいる利用者から離れ、且つ前記利用者とは通信手段を介して連絡をとる必要がある場所で、エレベータの点検を行う技術員が操作する技術員操作手段と、
エレベータを監視するオペレーターが操作するオペレーター操作手段と、
前記利用者と前記技術員との連絡を可能にすべく、前記乗場連絡手段を前記技術員操作手段に通信可能に接続する第一接続状態と、前記乗場連絡手段を前記オペレーター操作手段に通信可能に接続する第二接続状態とになることが可能な接続手段と、を備えることを特徴とする、エレベータシステム。
【請求項3】
エレベータを点検する点検モードとエレベータを運転する運転モードとを切替可能に構成されるモード切替手段を備え、
前記接続手段は、前記点検モードでは前記第一接続状態又は前記第二接続状態となり、前記運転モードでは前記第二接続状態となる、請求項2に記載のエレベータシステム。
【請求項4】
前記エレベータ乗り場には、呼び出しを行う非常呼び釦と乗りかごの呼び登録をする呼び釦とが設けられ、
前記点検モードで前記非常呼び釦が押されることにより、前記接続手段は前記第一接続状態となり、
前記点検モードで、前記呼び釦が複数回押される又は前記呼び釦が所定時間押し続けられると、前記接続手段は前記第一接続状態に切り替わる、請求項3に記載のエレベータシステム。
【請求項5】
前記技術員操作手段は、前記第一接続状態及び前記第二接続状態のうち、いずれか一方の状態を選択する状態選択部を備え、
前記接続手段は、前記点検モードでは、前記状態選択部が選択した前記いずれか一方の状態となる、請求項1,3,4のいずれか一項に記載のエレベータシステム。
【請求項6】
前記乗場連絡手段は、各階の前記エレベータ乗り場に設けられ、
前記技術員操作手段は、通信先の前記乗場連絡手段を確認する確認部と、前記確認した結果を前記技術員に通知する通知部とを備える、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のエレベータシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
エレベータシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
エレベータを利用する利用者が、エレベータを監視する監視センターの係員と連絡を取るための技術として、例えば、特許文献1記載の技術がある。この特許文献1には、乗りかご内にインターホンを備え、該インターホンを用いて利用者が監視センターの係員と連絡するという方法が記載されている。
【0003】
一方で、乗りかごの外側、すなわち、エレベータの乗場では、従来、エレベータの乗場に設けられた操作盤近傍に貼られたシールに、監視センターの電話番号が記入され、エレベータを利用する利用者は、前記シールに記載された電話番号を用いて、監視センターの係員に連絡するという方法がとられていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2002-68622号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、エレベータを利用する利用者の中には、高齢であったり、身体に障害を抱えたり、重量のある荷物を持っているなどの理由から、例えば、点検中のエレベータをどうしても利用したい利用者が存在している。
【0006】
しかし、上述した従来の方法では、利用者は前記シールに記載された電話番号を用いて、監視センターの係員に連絡し、該監視センターの係員が、各建物内でエレベータの点検を行う点検作業員に連絡することで、点検作業員が利用者の要望に対処していた。そのため、従来、利用者は、エレベータをどうしても利用したいときに、直接対処できる点検作業員と直接連絡することができなかった。
【0007】
そこで、本発明は、エレベータを利用する利用者が、点検作業を行う技術員と直接連絡できるエレベータシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、エレベータ乗り場に設けられている乗場連絡手段と、エレベータの点検を行う技術員が操作する技術員操作手段と、エレベータを監視するオペレーターが操作するオペレーター操作手段と、前記乗場連絡手段を前記技術員操作手段に通信可能に接続する第一接続状態と、前記乗場連絡手段を前記オペレーター操作手段に通信可能に接続する第二接続状態とになることが可能な接続手段と、を備えることを特徴とする、エレベータシステムである。
【0009】
前記構成によれば、前記接続手段が前記第一接続状態になることで、前記乗場連絡手段と前記技術員操作手段とが通信可能に接続されるため、例えば、前記エレベータ乗り場にいる利用者は前記技術員と連絡でき、前記接続手段が前記第二接続状態になることで、前記乗場連絡手段と前記オペレーター操作手段とが通信可能に接続されるため、例えば、前記利用者は前記オペレーターと連絡できる。
【0010】
また、本発明は、エレベータを点検する点検モードとエレベータを運転する運転モードとを切替可能に構成されるモード切替手段を備え、前記接続手段は、前記点検モードでは前記第一接続状態又は前記第二接続状態となり、前記運転モードでは前記第二接続状態となってもよい。
【0011】
前記構成によれば、前記モード切替手段が前記点検モードに切り替わった際には、前記接続手段は前記第一接続状態又は前記第二接続状態となり、前記モード切替手段が前記運転モードに切り替わった際には、前記接続手段は前記第二接続状態となるため、例えば、エレベータを利用したい利用者は、前記点検モードで前記技術員又は前記オペレーターと連絡でき、前記運転モードで前記オペレーターと連絡できる。
【0012】
また、本発明では、前記技術員操作手段は、前記第一接続状態及び前記第二接続状態のうち、いずれか一方の状態を選択する状態選択部を備え、前記接続手段は、前記点検モードでは、前記状態選択部が選択した前記いずれか一方の状態となっていてもよい。
【0013】
前記構成によれば、例えば、エレベータの点検中、前記技術員が前記技術員操作手段を操作できない状況では、前記技術員が、前記状態選択部で前記第二接続状態を選択することにより、前記乗場連絡手段を前記オペレーター操作手段に接続でき、前記技術員に代わって前記オペレーターが前記利用者と連絡できる。
【0014】
また、本発明において、前記エレベータ乗り場には、呼び出しを行う非常呼び釦と乗りかごの呼び登録をする呼び釦とが設けられ、前記点検モードで前記非常呼び釦が押されることにより、前記接続手段は前記第一接続状態となり、前記点検モードで、前記呼び釦が複数回押される又は前記呼び釦が所定時間押し続けられると、前記接続手段は前記第一接続状態に切り替わってもよい。
【0015】
前記構成によれば、例えば、前記点検モードにおいて、目の見えない利用者が前記呼び釦を複数回押すか、或いは呼び釦を所定時間押し続けることで、前記接続手段は前記第一接続状態に切り替わるため、前記非常呼び釦を押したときと同様に、前記利用者が前記技術員と連絡できる。
【0016】
また、本発明では、前記乗場連絡手段は、各階の前記エレベータ乗り場に設けられ、前記技術員操作手段は、通信先の前記乗場連絡手段を確認する確認部と、前記確認した結果を前記技術員に通知する通知部とを備えていてもよい。
【0017】
前記構成によれば、前記確認部が、通信先がどの階のエレベータ乗り場に設けられた前記乗場連絡手段であるかを確認し、前記通知部が前記確認した結果を前記技術員に通知するため、前記技術員は、どの階の利用者から連絡があったかを知ることができる。
【発明の効果】
【0018】
以上、本発明によれば、前記接続手段が前記第一接続状態であることで、前記利用者が、前記技術員と直接連絡できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、本発明の一実施形態に係るエレベータシステムの基本構成を示す概略図である。
図2図2は、同システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明のエレベータシステムの一実施形態について、図1,2を参照しつつ説明する。このエレベータシステムは、エレベータの点検中に、必要に応じて、利用者が点検を行う技術員と連絡するために利用されるものである。
【0021】
図1に、エレベータシステムの基本構成を示す。このエレベータシステムは、各階の乗り場1の周辺(例えば、乗り場1の開閉ドアの横)に配置される操作盤2に設けられる乗場連絡手段3と、エレベータの点検を行う技術員が操作する技術員操作手段19と、乗りかご4の操作盤5に設けられるモード切替手段6と、該モード切替手段6からの信号を受け取る遠隔監視装置8と、該遠隔監視装置8と通信可能なオペレーター操作手段13と、を備えている。
【0022】
乗り場1の操作盤2は、乗りかご4の位置や混雑状況等を表示する表示部9と、乗りかご4の呼び登録をする呼び釦(具体的には、上昇する乗りかご4を呼ぶための上階指定用の呼び釦10及び降下する乗りかご4を呼ぶための下階指定用の呼び釦11)と、利用者が監視センター7のオペレーター14や点検中の技術員に連絡するための乗場連絡手段3と、を備える。この乗場連絡手段3は、操作盤2に設けられる乗り場インターホン3として構成され、呼び出しを行う非常呼び鈴30と、乗り場1側の音声を拾うための集音マイク31と、通話相手からの音声を出力するスピーカー32とを備える。なお、操作盤2は、マイコン(マイクロコンピュータ)が内蔵された制御部(図示しない)を備える。図1に示すように、本実施形態の操作盤2は、第2ケーブル17によって制御盤15と接続されている。そのため、例えば、利用者が、非常呼び鈴30を押すと、操作盤2からの呼び出しのための信号が、第2ケーブル17や制御盤15を経由して、後述する遠隔監視装置8に送られる。よって、本実施形態の乗場連絡手段3は、遠隔監視装置8と信号の送受信が可能に接続されている。
【0023】
乗りかご4の操作盤5は、マイコン(マイクロコンピュータ)が内蔵された制御部(図示しない)を備えている。この操作盤5には、エレベータを点検するための点検モードと、エレベータを動かす運転モードとに切り替えるための、モード切替手段6が設けられている。ここで、「運転モード」とは、例えば、利用者が操作盤2の呼び鈴10、11を押すことで、乗り場1に乗りかご4を呼び、該乗りかご4に乗って別の階に移動するというように、利用者がエレベータを利用できる状態のことである。一方で、「点検モード」とは、技術員が乗りかご4を修理や点検するべく、エレベータの運転を停止して、利用者がエレベータを利用できない状態のことである。
【0024】
本実施形態のモード切替手段6は、乗りかご4の操作盤5に設けられた点検スイッチ6として構成されている。この点検スイッチ6は、技術員が修理又は点検を行う時にON操作するためのものである。本実施形態において、この点検スイッチ6のON-OFF信号は、操作盤5の制御部から、第3ケーブル18と後述する制御盤15を経由して、後述する遠隔監視装置8に送信される。
【0025】
遠隔監視装置8は、乗場連絡手段3、後述する技術員操作手段19、オペレーター操作手段13を中継するべく、通信路上で、乗場連絡手段3と技術員操作手段19とオペレーター操作手段13との間に設けられている。そのため、遠隔監視装置8は、信号のやりとりが可能となるように、乗場連絡手段3,オペレーター操作手段13,技術員操作手段19に接続している。よって、遠隔監視装置8は、乗場連絡手段3を技術員操作手段19又はオペレーター操作手段13に接続する接続手段として機能する。この遠隔監視装置8は、点検スイッチ6からのON-OFF信号に基づいて、エレベータの状況を把握し、その情報をオペレーター操作手段13へ送信する。具体的には、点検スイッチ6がON操作されると、操作盤5の制御部からON-OFF信号を受信した遠隔監視装置8は、点検モードになったと判断し、その旨をオペレーター操作手段13に送信する。点検が終わると、点検スイッチ6をOFF操作することによって、遠隔監視装置8は、運転モードになったと判断する。なお、遠隔監視装置8は、一つの建物内に設けられる複数のエレベータの状況を把握している。
【0026】
遠隔監視装置8は、図示しない制御部を備え、該制御部には、後述する技術員操作手段19の電話番号が予め登録されている。遠隔監視装置8は、この電話番号を用いて、乗場連絡手段3を技術員操作手段19に接続することができる。前記技術員の電話番号を遠隔監視装置8に取得させることについて説明すれば、オペレーター操作手段13から遠隔監視装置8に技術員の電話番号を事前に転送する、または遠隔監視装置8がオペレーター操作手段13に技術員の技術員操作手段19の電話番号の転送を要求する、あるいは技術員自身が技術員操作手段19から自分の電話番号を遠隔監視装置8に転送するといった手法が考えられる。また、例えば、オペレーター操作手段13が位置情報を利用して、点検作業を行う現場の近くにいる技術員操作手段19を判断し、前記現場の近くにいる技術員操作手段19の電話番号を遠隔監視装置8に転送するようにしてもよい。これらの手法によれば、遠隔監視装置8は、技術員の電話番号を取得することができる。なお、技術員操作手段19から遠隔監視装置8への電話番号の転送は、電話回線やインターネット回線を通じて行われてもよいし、或いはWiFi(登録商標)を用いた通信によって行われてもよい。
【0027】
遠隔監視装置8は、制御用のマイコン(マイクロコンピュータ)が内蔵された制御盤15と、第1ケーブル16により接続されている。ここで、制御盤15には、各階の乗り場1からの信号を伝達する第2ケーブル17及び乗りかご4からの信号(点検スイッチ6からの信号も含む)を伝達する第3ケーブル18が接続されている。そのため、操作盤2,5それぞれからの信号は、制御盤15を介して、遠隔監視装置8に送られる。
【0028】
また、遠隔監視装置8は、点検スイッチ6によってエレベータが運転モードに切り替えられている時には、遠隔監視装置8を経由して、乗場連絡手段3を監視センター7のオペレーター操作手段13に通信可能に接続する第二接続状態になることが可能である。さらに、遠隔監視装置8は、点検スイッチ6によってエレベータが点検モードに切り替えられている時には、遠隔監視装置8を経由して、乗場連絡手段3を技術員の技術員操作手段19に通信可能に接続する第一接続状態になることが可能に構成されている。そのため、本実施形態の遠隔監視装置8は、点検スイッチ6からのON-OFF信号に基づいて、呼び出しのための信号を送る送信先を選択している。本実施形態では、第二接続状態で利用者とオペレーター14とが通話可能に接続され、第一接続状態で利用者と技術員とが通話可能に接続される。
【0029】
オペレーター操作手段13は、遠隔監視装置8からの信号を受信する。そのため、このオペレーター操作手段13は、遠隔監視装置8と通信可能に接続されている。オペレーター操作手段13としては、例えば、パソコンが該当する。本実施形態のオペレーター操作手段13は、エレベータに故障や不具合が生じていないかをチェックする監視センター7に配置されている。監視センター7は、オペレーター操作手段13以外に、技術員の電話番号等を管理するサーバー(図示しない)を備える。オペレーター操作手段13は、監視センター7に駐在してエレベータを監視するオペレーター14に操作される。例えば、オペレーター14がオペレーター操作手段13を操作して、サーバーに記憶されている技術員の電話番号を遠隔監視装置8に転送する。また、監視センター7では、オペレーター操作手段13を利用して利用者からの問い合わせにオペレーター14が対応する。なお、本実施形態のオペレーター操作手段13は、LTE(Long Term Evolution、登録商標)等の携帯電話用の通信回線や電話回線、インターネット回線を利用し、或いはWiFi(登録商標)等の無線通信を利用して遠隔監視装置8と接続されている。そのため、本実施形態では、運転モードにおいて、非常呼び鈴30が操作された際には、遠隔監視装置8を経由して、オペレーター操作手段13に呼び出しのための信号が送られ、遠隔監視装置8を経由したオペレーター操作手段13と乗場連絡手段3との接続が開始され、利用者とオペレーター14との通信(通話)が可能となる。
【0030】
技術員操作手段19は、技術員が操作する携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)であり、例えば、持ち運び可能なスマートフォン、ノートパソコン等の端末が該当する。この技術員操作手段19には、電話番号が割り当てられている。この電話番号を用いて、技術員操作手段19は、乗場連絡手段3と通信する。具体的には、点検モードで、非常呼び鈴30が操作されて呼び出しが行われると、第2ケーブル17、制御盤15、第1ケーブル16を経由して遠隔監視装置8に呼び出しのための信号が送信され、遠隔監視装置8が、電話番号を用いて、呼び出しのための信号を技術員操作手段19に送る。そして、技術員が技術員操作手段19を操作することで、遠隔監視装置8を経由した技術員操作手段19と乗場連絡手段3との接続が開始され、利用者と技術員との連絡が可能となる。そのため、本実施形態の技術員操作手段19は、LTE(Long Term Evolution、登録商標)等の携帯電話用の通信回線や電話回線、インターネット回線を利用し、或いはWiFi(登録商標)等の無線通信を利用して、遠隔監視装置8と接続するように構成されている。なお、技術員操作手段19から遠隔監視装置8への電話番号の転送や、遠隔監視装置8を経由した乗場連絡手段3と技術員操作手段19との接続では、遠隔監視装置8と技術員操作手段19との間で信号の送受信が行われる。そのため、本実施形態の技術員操作手段19は、遠隔監視装置8からの信号を受信し、遠隔監視装置8に対して信号を送信する送受信部(図示しない)を備える。
【0031】
ところで、エレベータの点検中には、例えば、乗りかご4内や昇降路内の技術員が両手を使って点検作業をしているために、技術員操作手段19の操作ができず、利用者からの連絡に応答できないという状況がある。そのため、本実施形態において、上記のように連絡に応答できないという事態を解消するべく、技術員操作手段19には、乗場連絡手段3からの連絡に自動的に応答する自動応答部(図示しない)や、利用者の要件を聞き取って記憶する留守番電話部(図示しない)が備わっている。なお、自動応答部や留守番電話部については、例えば、遠隔監視装置8からの信号を送受信部で受けた状態で、所定時間(例えば、1分以上)、技術員が技術員操作手段19を操作しない場合に、自動的に起動するといったことが考えられる。自動応答部としては、例えば、予め、「しばらくお待ちください。5分後に運転再開いたします」というメッセージを記録しておき、遠隔監視装置8から呼び出しの信号を受けると、前記メッセージを乗場連絡手段3側に伝えるものや、乗場連絡手段3を操作してもらうことで、利用者が求める回答をお知らせするといったものが挙げられる。なお、本実施形態の技術員操作手段19は、利用者からの連絡があったこと、或いは自動応答部や留守番電話部が起動したことを技術員に通知する通知部(図示しない)を備える。
【0032】
技術員操作手段19は、遠隔監視装置8の第一接続状態と第二接続状態のうち、一方の状態を選択する状態選択部(図示しない)を備える。この状態選択部は、例えば、乗りかご4や昇降路内の点検に際して、技術員が技術員操作手段19を操作できないために、乗場連絡手段3からの連絡通信に応じることが不可能であることが予め分かっているときに利用される。状態選択部が一方の状態を選択すると、点検モードで、遠隔監視装置8が選択した前記一方の状態となる。本実施形態では、技術員が技術員操作手段19を操作できないため、技術員が状態選択部で第二接続状態を選択すると、点検モードで、遠隔監視装置8が第二接続状態となる。具体的に、技術員が、状態選択部として技術員操作手段19にインストールされたアプリケーションを操作して第二接続状態を選択することで、送受信部を介して遠隔監視装置8に、第二接続状態にするための選択信号を送る。そして、選択信号を受信した遠隔監視装置8は、点検モードで、第二接続状態となる。
【0033】
また、状態選択部が一方の状態を選択することで、遠隔監視装置8が前記一方の状態になった後、状態選択部は、他方の状態を選択することが可能に構成される。そして、状態選択部が他方の状態を選択すると、遠隔監視装置8は、点検モードで、他方の状態になる。即ち、技術員が技術員操作手段19を操作できる状態になった際に、再び、乗場連絡手段3からの信号を技術員操作手段19で受信するべく、このように構成されている。具体的に、状態選択部が第二接続状態を選択することで、遠隔監視装置8が点検モードで第二接続状態になった後、状態選択部が第一接続状態を選択する。これにより、遠隔監視装置8は、点検モードで、第一接続状態に戻る。この場合も上記と同様、技術員が、状態選択部として技術員操作手段19にインストールされたアプリケーションを操作することで、送受信部を介して遠隔監視装置8に、第一接続状態にするための選択信号を送る。なお、技術員が技術員操作手段19を操作可能な状態となったため、技術員が状態選択部で他方の状態を選択し、遠隔監視装置8を他方の状態にするときには、例えば、利用者とオペレーター14とが連絡している場合がある。そのため、このまま、技術員が状態選択部で他方の状態を選択し、遠隔監視装置8を他方の状態にすると、利用者とオペレーター14との連絡が途切れてしまうことが考えられる。そこで、技術員が技術員操作手段19を操作可能な状態で、利用者とオペレーター14とが連絡していないことを確認するべく、技術員はオペレーター14に連絡する。そして、利用者とオペレーター14とが連絡していないことを確認できたら、技術員が状態選択部で他方の状態を選択し、遠隔監視装置8を他方の状態にする。なお、利用者とオペレーター14との連絡が行われているか、を技術員が確認する方法として、例えば、技術員操作手段19に備わる通知部が、利用者とオペレーター14との連絡の開始や終了を通知してもよい。この場合、遠隔監視装置8やオペレーター操作手段13が、自動的に、技術員操作手段19に対して連絡の開始や終了を通知することが、一例として考えられる。具体例として、オペレーター14が通話の開始や終了するための操作(例えば、釦操作)を行うことと連動して、遠隔監視装置8やオペレーター操作手段13が技術員操作手段19に対して連絡の開始や終了の通知を行う。そして、技術員は、通知部により、連絡の開始の通知を受けることで連絡が始まったことと、連絡の終了の通知を受けることで連絡が終わったことを、それぞれ確認する。よって、技術員は、通知部で連絡の終了の通知を受けたかどうかで、利用者とオペレーター14とが連絡していないことを確認できる。このように、技術員は、技術員操作手段19にインストールされたアプリケーションを操作するだけで、利用者とオペレーター14との連絡が行われているかを確認できてもよい。
【0034】
次に、エレベータシステムの一連の処理を、図2に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0035】
まず、乗り場1の乗場連絡手段3(具体的には、非常呼び釦30)が操作された(押された)かどうかを判断する(ステップS1)。非常呼び釦30が押されるまで(ステップS1:No)、本実施形態のエレベータシステムでの処理は開始されない。一方で、乗り場1において、利用者が、非常呼び釦30を押すことで(ステップS1:Yes)、本実施形態のエレベータシステムでの処理が開始し、次のステップS2に移行する。ここで、非常呼び釦30が押されると、呼び出しのための信号が、第2ケーブル17、制御盤15、第1ケーブル16を経由して、遠隔監視装置8に送られる。なお、乗り場1毎に配置された点検中であることを示す点検札や、操作盤2が備える表示部9に、乗場連絡手段3の操作要領を表示するようにしてもよい。これにより、初めて乗場連絡手段3を利用する利用者でも、スムーズに、乗場連絡手段3を利用できる。
【0036】
呼び出しのための信号を受け取った遠隔監視装置8は、点検スイッチ6からの信号に基づいて点検モードであるか否かを判断する(ステップS2)。点検モードであると判断した場合(ステップS2:Yes)、遠隔監視装置8は、第一接続状態として、呼び出しのための信号を技術員操作手段19に送る。そのため、遠隔監視装置8を介して、利用者と技術員との通話が可能になる(ステップS3)。一方で、点検モードでない場合、即ち、運転モードであると判断した場合(ステップS2:No)、遠隔監視装置8は、第二接続状態として、呼び出しのための信号をオペレーター操作手段13に送る。そのため、遠隔監視装置8を介して、利用者とオペレーター14との通話が可能となる(ステップS4)。
【0037】
すなわち、ステップS2では、遠隔監視装置8が運転モードと点検モードのどちらになっているのかを判断し、その判断結果に応じて、遠隔監視装置8は、呼び出しのための信号の送信先を決定している。なお、上記の説明では、点検モードであるか否かの判断(ステップS2)の結果、遠隔監視装置8は第一接続状態(ステップS2:Yes)、又は第二接続状態(ステップS2:No)として、呼び出しの信号を技術員操作手段19又はオペレーター操作手段13に送るとだけ説明し、点検モードであるか否かの判断(ステップS2)よりも前における、遠隔監視装置8の接続状態について言及しなかった。例えば、点検モードであるか否かの判断(ステップS2)より前は、遠隔監視装置8が第一接続状態及び第二接続状態のうちの一方であり、判断(ステップS2)の結果、遠隔監視装置8が第一接続状態及び第二接続状態のうちの他方に切り替わるようにしてもよいし、遠隔監視装置8が前記一方を維持してもよい。また、点検モードであるか否かの判断(ステップS2)より前は、遠隔監視装置8が、第一接続状態でも第二接続状態でもない状態、即ち、乗場連絡手段3は技術員操作手段19にもオペレーター操作手段13にも接続されていない状態で、判断(ステップS2)の結果、遠隔監視装置8が第一接続状態又は第二接続状態に切り替わるように構成されていてもよい。
【0038】
ところで、遠隔監視装置8が点検モードであると判断した場合(ステップS2:Yes)であっても、遠隔監視装置8が技術員の電話番号を取得していないときがある。このとき、例えば、遠隔監視装置8は、一旦、呼び出しのための信号をオペレーター操作手段13に送り、乗場連絡手段3とオペレーター操作手段13とを通信可能する。その後、遠隔監視装置8に技術員の電話番号を取得させて、技術員操作手段19に通信するように切り替えてもよい。
【0039】
ここで、技術員が状態選択部で一方の状態(具体的には、第二接続状態)を選択した場合には、遠隔監視装置8は、点検モードで、第二接続状態になる。そのため、遠隔監視装置8は、点検モードで、乗場連絡手段3からの信号をオペレーター操作手段13に送信する。なお、技術員が状態選択部で一方の状態を選択するタイミングは、点検モードであるか否かの判断(ステップS2)より前であってもよいし後でもよい。
【0040】
さらに、点検モードでの第二接続状態を第一接続状態に戻すべく、技術員が再び、状態選択部を利用して第一接続状態を選択した場合には、遠隔監視装置8は、点検モードで、第一接続状態に戻る。
【0041】
以上、本実施形態のエレベータシステムによれば、点検スイッチ6によってエレベータが点検モードに切り替えられている時には、遠隔監視装置8を経由して、乗場連絡手段3が技術員操作手段19に接続する第二接続状態になっているので、例えば、身体に障害を抱える利用者やベビーカーを利用する利用者のように、エレベータを利用しないと上下階の移動が困難な利用者は、エレベータが点検中の場合には、技術員と通話ができるので、運転再開の交渉を行うことができる。一方で、通常モードに切り替えられている場合には、遠隔監視装置8を経由して、乗場連絡手段3がオペレーター操作手段13に接続する第一接続状態になっているので、利用者はオペレーター14と通話ができる。したがって、本実施形態のエレベータシステムによれば、利用者は、状況に応じて、利用者のニーズに対応できる者と連絡を取ることができる。
【0042】
また、本実施形態の乗場連絡手段3は、非常呼び釦30と集音マイク31とスピーカー32とを備えるため、例えば、点検モードで、利用者が非常呼び釦30を押すことにより、遠隔監視装置8は第一接続状態となるため、利用者と技術員との連絡が始まる。そして、利用者は集音マイク31に向かって技術員に伝えたい事を話すと共に、スピーカー32から技術員の音声が聞こえることで、技術員と通話することができる。
【0043】
ところで、従来、エレベータの点検の際には、乗り場1に技術員が所持する技術員操作手段19の電話番号を記載した点検札を立てておくことで、点検中のエレベータを利用したい利用者が、電話番号を用いて技術員と連絡を取るという方法が行われていた。しかし、電話番号を記載した点検札を立てておくと、点検中のエレベータを利用したい利用者以外にも、技術員の電話番号が知られてしまうおそれがあり、これにより、例えば、電話番号を悪用され、或いは技術員のもとにいたずら電話がかかってきて、技術員の点検作業を阻害するという事態が生じていた。一方で、本実施形態では、乗り場1の操作盤2に設けられた乗場連絡手段3のうち、非常呼び釦30を押すだけで、遠隔監視装置8を経由して、乗場連絡手段3と技術員操作手段19とが通信可能となるため、技術員の電話番号を公開することなく、エレベータを利用したい利用者と技術員とが通話できる。また、本実施形態では、非常呼び釦30を押すだけでよいため、電話番号を入力する手間を省くことができる。
【0044】
また、本実施形態によれば、技術員操作手段19は、自動応答部を備えるため、作業員が電話に出られない状況でも、利用者に対して何らかのメッセージを伝えることができる。また、技術員操作手段19は、留守番電話部も備えるため、利用者の要件を聞き取ることができる。さらに、技術員操作手段19は、通知部を備えるため、利用者からの連絡があったことを技術員に通知できる。
【0045】
また、本実施形態のエレベータシステムでは、状態選択部が第二接続状態を選択することで、接続手段として機能する遠隔監視装置8が、点検モードで、第二接続状態となる。そのため、点検モードで、技術員が電話に出られないことが予め分かっているときには、乗場連絡手段3からの信号をオペレーター操作手段13に送り、技術員に代わり、オペレーター14が利用者からの連絡に応じることができる。よって、利用者からの連絡がどこにもつながらないといった事態が防止できる。さらに、本実施形態では、遠隔監視装置8が点検モードで第二接続状態になった後、状態選択部が第一接続状態を選択することで、遠隔監視装置8が、点検モードで第一接続状態に戻る。よって、技術員が、再び、利用者からの連絡に応じることが可能となる。
【0046】
本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではない。
【0047】
上記実施形態では、乗場連絡手段3が操作盤2に設けられている場合について説明したが、これに限らず、乗場連絡手段3は、エレベータ乗り場に設けられていればよく、例えば、乗場連絡手段3は、乗り場1の周辺において、操作盤2とは別に設けられていてもよい。この場合、乗場連絡手段3は、操作盤2とは独立して、例えば、ケーブルで制御盤15と接続されていることが考えられる。
【0048】
また、上記実施形態では、遠隔監視装置8とオペレーター操作手段13、技術員操作手段19との通信を、LTE(Long Term Evolution、登録商標)等の携帯電話用の通信回線や電話回線、インターネット回線を利用し、或いはWiFi(登録商標)等の無線通信により行う場合について説明したが、例えば、これらの回線や通信を混合させてもよい。
【0049】
また、上記実施形態では、接続手段として構成される遠隔監視装置8が、点検モードで第一接続状態になることが可能で、運転モードで第二接続状態になることが可能である場合と、状態選択部の選択により、点検モードで、遠隔監視装置8が第二接続状態になる場合について説明した。即ち、上記実施形態では、点検モードで、遠隔監視装置8が第一接続状態又は第二接続状態であった。しかし、上記だけに限らず、例えば、運転モードで、遠隔監視装置8が第一接続状態となってもよい。このように運転モードで、遠隔監視装置8が第一接続状態になることにより、利用者と技術員との連絡の最中に、技術員が、エレベータを点検モードから運転モードに切り替えたとしても、利用者と技術員との連絡が途中で切れることがなく、利用者と技術員との連絡を続けることができる。
【0050】
また、上記実施形態では、点検スイッチ6の操作により、遠隔監視装置8は第一接続状態又は第二接続状態になる場合について説明したが、例えば、点検モードで、呼び釦10,11が複数回(例えば、3回)押されることで、遠隔監視装置8が第一接続状態に切り替わってもよい。また、例えば、点検モードで呼び釦10,11が所定時間(例えば、10秒以上)押し続けられることで、遠隔監視装置8が第一接続状態に切り替わってもよい。これらにより、例えば、視覚に障害を抱える利用者が、点検モードであることを知らずに、呼び釦10,11を複数回押し、或いは呼び釦10,11を長時間押し続けるなどして乗りかご4を待っていた場合には、乗場連絡手段3と技術員操作手段19とが通信可能に接続されるため、技術員に利用者が乗り場1で待っていることを知らせることができると共に、複雑な操作を行うことなく、利用者と技術員とが通話可能となる。
【0051】
上記実施形態では、技術員操作手段19が自動応答部や留守番電話部を備える場合について説明したが、例えば、どの階の乗場連絡手段3からの通信であるかを技術員が確認する構成については説明しなかった。そこで、どの階の乗場連絡手段3からの通信であるかを技術員が確認するべく、技術員操作手段19は、通信先の乗場連絡手段3を確認する確認部を備えてもよい。この確認部は、例えば、乗場連絡手段3ごとに電話番号を付与し、該電話番号によってどの階の乗場連絡手段3であるかを確認できるようにしてもよい。なお、この場合、通知部は、どの階の乗場連絡手段3であるかを確認した結果を技術員に通知する。これにより、技術員はどの階にいる利用者からの連絡であるかを知ることができ、技術員は、利用者との連絡時、利用者に対してどの階の乗り場にいるかを確認する必要がなくなる。
【0052】
また、上記実施形態では、モード切替手段6を操作盤5に設けた点検スイッチ6として構成したが、例えば、モード切替手段6は、操作盤5とは別に設けられたものであってもよい。また、モード切替手段6は、例えば、点検を行う技術員が通信可能な端末(一例として、技術員操作手段19)から遠隔監視装置8に点検モードであることを送信する構成であってもよい。この場合、技術員が運転モードから点検モードに切り替えた際に、技術員操作手段19から、遠隔監視装置8に点検モードであることが自動で送られることが一例として考えられる。
【0053】
また、上記実施形態では、遠隔監視装置8を経由して乗場連絡手段3と技術員操作手段19とが通信可能に接続され、前記接続された後も遠隔監視装置8を経由して乗場連絡手段3と技術員操作手段19とが通信可能に構成されていたが、これに限らず、例えば、遠隔監視装置8を経由して、乗場連絡手段3と技術員操作手段19とが接続された後は、携帯電話回線以外の通信、例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標) やインターネット回線等により乗場連絡手段3と技術員操作手段19とが直接通信できるように構成してもよい。
【符号の説明】
【0054】
1…乗り場、2…操作盤、3…乗場連絡手段、30…非常呼び釦、31…集音マイク、32…スピーカー、4…乗りかご、5…操作盤、6…点検スイッチ(モード切替手段)、7…監視センター、8…遠隔監視装置、9…表示部、10,11…呼び釦、13…オペレーター操作手段、14…オペレーター、15…制御盤、16…第1ケーブル、17…第2ケーブル、18…第3ケーブル、19…技術員操作手段
【要約】
【課題】エレベータを利用する利用者が、点検作業員と直接連絡できる。
【解決手段】エレベータ乗り場1に設けられている乗場連絡手段3と、エレベータの点検を行う技術員が操作する技術員操作手段19と、エレベータを監視するオペレーター14が操作するオペレーター操作手段13と、前記乗場連絡手段3を前記技術員操作手段19に通信可能に接続する第一接続状態と、前記乗場連絡手段3を前記オペレーター操作手段13に通信可能に接続する第二接続状態とに切替可能な接続手段として機能する遠隔監視装置8を備えることを特徴とする、エレベータシステム。
【選択図】図1
図1
図2