(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-20
(45)【発行日】2023-07-28
(54)【発明の名称】無線通信装置、無線通信端末、無線通信システム、無線通信方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H05B 47/19 20200101AFI20230721BHJP
H04W 88/04 20090101ALI20230721BHJP
【FI】
H05B47/19
H04W88/04
(21)【出願番号】P 2018247385
(22)【出願日】2018-12-28
【審査請求日】2021-08-04
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】高橋 大
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-151780(JP,A)
【文献】特開2001-250696(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/00
H04W 88/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の負荷装置を制御するための制御装置に接続される無線通信装置であって、
前記制御装置と通信可能に接続される第1端子部と、
前記制御装置と当該無線通信装置との間で規定される第1通信プロトコルと共通性のある第2通信プロトコルに基づく第2信号を受信する無線通信部と、
前記第2信号を前記負荷装置から受信したとき、前記第2信号を前記第1通信プロトコルに基づく第1信号に変換する第1制御部とを備え、
前記負荷装置に確認する第1確認信号を前記制御装置から受信したとき、前記無線通信部は、前記第2通信プロトコルに基づいて、前記第1確認信号から変換された第2確認信号を、前記負荷装置に対して送信し、
前記第2確認信号に対する応答である第2応答信号を前記負荷装置から受信したとき、前記無線通信部は、前記第2通信プロトコルに基づいて、前記第2応答信号から変換された第1応答信号を、前記制御装置に対して送信する
無線通信装置。
【請求項2】
請求項
1に記載の無線通信装置と、
前記制御装置とを備える
無線通信端末。
【請求項3】
請求項
1に記載の無線通信装置と、
前記制御装置と、前記無線通信装置と通信する通信部を含む照明設備とを備える
無線通信システム。
【請求項4】
1以上の負荷装置を制御するための制御装置に接続され、前記1以上の負荷装置と、それぞれ無線通信する無線通信方法であって、
前記制御装置に接続する無線通信装置と前記制御装置との間で規定される第1通信プロトコルに基づく第1信号を前記制御装置から受信したとき、前記第1信号を前記第1通信プロトコルと共通性のある第2通信プロトコルに基づく第2信号に変換し、前記変換された前記第2信号を出力することを含
み、
前記負荷装置に確認する第1確認信号を前記制御装置から受信したとき、前記第2通信プロトコルに基づいて、前記第1確認信号から変換された第2確認信号を、前記負荷装置に対して送信し、
前記第2確認信号に対する応答である第2応答信号を前記負荷装置から受信したとき、前記第2通信プロトコルに基づいて、前記第2応答信号から変換された第1応答信号を、前記制御装置に対して送信する
無線通信方法。
【請求項5】
請求項
4に記載の無線通信方法をコンピュータに実行させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信装置、無線通信端末、無線通信システム、無線通信方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の無線通信装置として特許文献1には、照明器具を調光制御するための制御情報を送信する第一通信部を有するシステム制御装置と、制御情報を受信し、制御情報に従って照明器具を調光制御する照明制御装置とを備える照明システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の無線通信装置において、照明制御装置が照明器具と制御のために通信する場合、照明制御装置は、照明器具の仕様に応じた制御コマンドを送信する必要がある。このため、照明制御装置が複数の照明器具を制御する場合に、各々の照明器具の仕様に応じたソフトウェアを照明制御装置に搭載することとなる。これでは、全ての照明器具の仕様に応じたソフトウェアを照明制御装置に搭載する必要があり、照明制御装置の製造コストが高騰化してしまい、現実的ではない。
【0005】
そこで、全ての照明装置の仕様に応じたソフトウェアを搭載することなく、仕様の異なる各々の照明装置と通信することができる無線通信装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示に係る無線通信装置の一態様は、1以上の負荷装置を制御するための制御装置に接続される無線通信装置であって、前記制御装置と通信可能に接続される第1端子部と、前記制御装置と当該無線通信装置との間で規定される第1通信プロトコルに基づく第1信号を前記制御装置から受信したとき、前記第1信号を前記第1通信プロトコルと共通性のある第2通信プロトコルに基づく第2信号に変換する第1制御部と、前記変換された前記第2信号を出力する無線通信部とを備え、前記無線通信部は、前記1以上の負荷装置と、それぞれ無線通信するよう構成されている。
【0007】
上記目的を達成するために、本開示に係る無線通信装置の一態様は、1以上の負荷装置を制御するための制御装置に接続される無線通信装置であって、前記制御装置と通信可能に接続される第1端子部と、前記制御装置と当該無線通信装置との間で規定される第1通信プロトコルと共通性のある第2通信プロトコルに基づく第2信号を受信する無線通信部と、前記第2信号を前記負荷装置から受信したとき、前記第2信号を前記第1通信プロトコルに基づく第1信号に変換する第1制御部とを備え、前記負荷装置に確認する第1確認信号を前記制御装置から受信したとき、前記無線通信部は、前記第2通信プロトコルに基づいて、前記第1確認信号から変換された第2確認信号を、前記負荷装置に対して送信し、前記第2確認信号に対する応答である第2応答信号を前記負荷装置から受信したとき、前記無線通信部は、前記第2通信プロトコルに基づいて、前記第2応答信号から変換された第1応答信号を、前記制御装置に対して送信する。
【0008】
上記目的を達成するために、本開示に係る制御装置の一態様は、1以上の負荷装置に接続された通信部と通信するための無線通信装置に接続される第2端子部と、前記無線通信装置と制御装置との間で規定される第1通信プロトコルに基づく第1信号と共通性のある第2通信プロトコルに基づいて生成した第2信号を、前記第2端子部を介して出力する第2制御部とを備え、前記無線通信装置は、前記1以上の負荷装置と、それぞれ無線通信するよう構成されており、前記第2端子部は、前記無線通信装置と有線通信によって接続される。
【0009】
上記目的を達成するために、本開示に係る無線通信端末の一態様は、無線通信装置と、前記制御装置とを備える。
【0010】
上記目的を達成するために、本開示に係る無線通信システムの一態様は、無線通信装置と、前記制御装置と、前記無線通信装置と通信する通信部を含む照明設備とを備える
【0011】
上記目的を達成するために、本開示に係る無線通信方法の一態様は、1以上の負荷装置を制御するための制御装置に接続され、前記1以上の負荷装置と、それぞれ無線通信する無線通信方法であって、前記制御装置に接続する無線通信装置と前記制御装置との間で規定される第1通信プロトコルに基づく第1信号を前記制御装置から受信したとき、前記第1信号を前記第1通信プロトコルと共通性のある第2通信プロトコルに基づく第2信号に変換し、前記変換された前記第2信号を出力することを含み、前記負荷装置に確認する第1確認信号を前記制御装置から受信したとき、前記第2通信プロトコルに基づいて、前記第1確認信号から変換された第2確認信号を、前記負荷装置に対して送信し、前記第2確認信号に対する応答である第2応答信号を前記負荷装置から受信したとき、前記第2通信プロトコルに基づいて、前記第2応答信号から変換された第1応答信号を、前記制御装置に対して送信する。
【0012】
上記目的を達成するために、本開示に係るプログラムの一態様は、無線通信方法をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0013】
本開示に係る無線通信装置等は、全ての照明装置の仕様に応じたソフトウェアを搭載することなく、仕様の異なる各々の照明装置と通信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、実施の形態1に係る無線通信システムを例示するブロック図である。
【
図2】
図2は、実施の形態1に係る無線通信システムの動作を例示するシーケンス図である。
【
図3】
図3は、実施の形態1に係る無線通信システムの動作を例示するシーケンス図である。
【
図4】
図4は、実施の形態2に係る無線通信システムの動作を例示するシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下では、本開示の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置および接続形態、ステップ、ステップの順序等は、一例であり、本開示を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0016】
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、例えば、各図において縮尺等は必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付しており、重複する説明は省略または簡略化する。
【0017】
まず、本実施の形態に係る無線通信装置、制御装置、無線通信端末、無線通信システム、無線通信方法およびプログラムについて説明する。
【0018】
(実施の形態1)
[構成]
図1は、実施の形態1に係る無線通信システム1を例示するブロック図である。なお、
図1には、無線通信システム1の他に、上位システム40および操作端末50が図示される。
【0019】
図1に示すように、無線通信システム1は、複数の照明装置10と、無線通信端末20とを備える。
【0020】
複数の照明装置10のそれぞれは、周囲を照明することが可能な装置である。各々の照明装置10は、それぞれ仕様の異なる照明装置10であってもよく、同一の照明装置10であってもよい。なお、複数の照明装置10は、複数のグループに分類されてもよい。照明装置10は、負荷装置の一例である。
【0021】
各々の照明装置10は、発光モジュール101と、照明制御部102と、電源部103と、第1通信部104とを有する。本実施の形態の照明装置10は、照明設備の一例である。
【0022】
発光モジュール101は、照明装置10が周囲を照明するための光を出射する。発光モジュール101は、例えば光を放射状に発するLED(Light Emitting Diode)を有するモジュールである。
【0023】
照明制御部102は、発光モジュール101の点灯および消灯を制御する。照明制御部102は、無線通信装置120から取得した第2信号に応じて、発光モジュール101の点灯および消灯を制御する。例えば、照明制御部102は、無線通信装置120から第2信号を取得すると、発光モジュール101を点灯または消灯させる指示を電源部103に出力する。
【0024】
また、照明制御部102は、調光回路および調色回路によって、発光モジュール101の光出力を制御することで、調光率を変化させたり、調色率を変化させたりすることもできる。照明制御部102は、無線通信装置120から取得した第2信号に基づいて、発光モジュール101の発する光の明るさを制御する。例えば、照明制御部102は、第2信号が示す調光率および調色率に応じて、発光モジュール101を点灯させるように電源部103を制御する。これにより、照明制御部102は、発光モジュール101が発する光量を多くしたり、少なくしたりする。また、照明制御部102は、発光モジュール101が発する色温度を高くしたり、小さくしたりする。
【0025】
電源部103は、発光モジュール101に電力を供給する電源回路が内蔵されたモジュールである。電源部103に内蔵された電源回路は、電源部103に接続された配線から供給された交流電流を直流電流に変換し、変換した直流電流を、リード線を介して発光モジュール101の光源に供給する。
【0026】
第1通信部104は、無線通信装置120と無線通信することが可能な通信モジュールである。第1通信部104は、無線通信装置120から第2信号を受信する。
【0027】
無線通信端末20は、無線通信装置120と、制御装置130とを備える。
【0028】
無線通信装置120は、それぞれが仕様の異なる複数の照明装置10と通信することが可能であり、各々の照明装置10を制御するための第2信号を送信する。また、無線通信装置120は、各々の照明装置を制御するための操作端末50と通信可能である。例えば、操作端末50は、タブレット端末、壁スイッチ等である。
【0029】
無線通信装置120は、第1制御部121と、第1端子部122と、無線通信部123とを有する。
【0030】
第1制御部121は、第1通信プロトコルに基づく第1信号を制御装置130から受信したとき、第1通信プロトコルと共通性のある第2通信プロトコルに基づく第2信号に変換する情報処理部を有する。ここで、第1信号および第2信号は、照明装置10と無線通信装置120との間で用いられる通信プロパティを含む。また第1信号および第2信号は、照明装置10を制御するための制御コマンドを含む信号である。また、第1制御部121は、第1実行信号および第1同期信号も制御装置130から受信する。第1制御部121は、上述と同様に、第1通信プロトコルに基づく第1実行信号および第1同期信号を、第2通信プロトコルに基づく第2実行信号および第2同期信号に変換する。第1同期信号は同期信号の一例である。制御コマンドは、第2信号に含まれる制御内容の一例であり、各々の照明装置10の点灯シーンを示す。なお、「○○したとき」は、その時点に限られるのではなく、物事の状況、事情を意味する「○○した場合」と同義である。
【0031】
なお、第2信号には、複数の照明装置10の制御コマンドが含まれていてもよい。この場合、第2信号の制御コマンドには、複数の照明装置10をそれぞれ識別する装置IDと、それぞれの装置IDに対応付けられた調光率および調色率の少なくとも一方を示す情報とが含まれていてもよい。各々の照明装置10は、自機が保有する装置IDに対応付けられた調光率および調色率に基づいて点灯してもよい。
【0032】
例えば、第1制御部121は、受信した第1信号に含まれるヘッダ、フッタ等を、送信先の照明装置10に応じたヘッダ、フッタ等に変換し、変換したヘッダ、フッタ等を第1信号に含まれる制御コマンドに付加して第2信号を生成する。つまり、第1制御部121は、送信先の照明装置10に応じて、有線通信で受信した第1信号の通信メディアを変換し、無線通信するための第2信号を生成する。第1信号の制御コマンドは、そのまま用いられて第2信号が生成される。このため、第1信号と第2信号とは同一の制御コマンドを含むという点で少なくとも共通性がある。第1制御部121は、無線通信部123を介して、生成した第2信号を照明装置10に送信する。また、第2実行信号および第2同期信号においても同様であり、第1制御部121は、無線通信部123を介して、生成した第2実行信号および第2同期信号を照明装置10に送信する。
【0033】
なお、第1制御部121は、各々の照明装置10から、各々の照明装置10の仕様を示す情報を取得してもよい。つまり、第1制御部121は、仕様を示す情報を各々の照明装置10から取得することで、第1信号を各々の照明装置10に応じた第2信号に変換してもよい。
【0034】
第1端子部122は、照明装置10を制御するための制御装置130と通信可能に接続される。第1端子部122は、制御装置130から送信された第1信号等を受信するインターフェイスである。第1端子部122は、有線通信ケーブルを介して制御装置130と接続される。また、第1端子部122は、第1制御部121と接続され、受信した第1信号等を第1制御部121に出力する。なお、第1端子部122は、第1端子部122が雄型または雌型のコネクタであり、第2端子部132が雌型または雄型のコネクタである場合に第1端子部122と第2端子部132とが直接的に接続されてもよく、無線通信装置120と制御装置130とを同一基板で形成した場合に第1端子部122と第2端子部132とを配線パターンで接続してもよい。また、第1端子部122と第2端子部132との接続は他の公知の手段を用いてもよく、本実施の形態に限定されない。
【0035】
無線通信部123は、各々の照明装置10と無線通信することが可能な通信モジュールである。無線通信部123は、第1制御部121と接続される。無線通信部123は、第2通信プロトコルに基づく第2信号等を各々の照明装置10に対して送信する。
【0036】
制御装置130は、照明装置10を制御するためのコントローラである。制御装置130は、照明装置10を制御するため上位システム40と有線通信または無線通信可能に接続される。上位システム40は、例えばホストコンピュータ、管理システムである。
【0037】
制御装置130は、第2制御部131と、第2端子部132と、第2通信部133とを有する。
【0038】
第2制御部131は、上位システム40との間で規定される第3通信プロトコルに基づく第3信号を第1通信プロトコルに基づく第1信号に変換する情報処理部である。ここで、第3信号は、制御装置130と無線通信装置120との間で用いられる通信プロパティ、および、照明装置10と無線通信装置120との間で用いられる通信プロパティを含む。第3信号は、照明装置10を制御するための制御コマンドを含む信号である。また、第2制御部131は、第3実行信号および第3同期信号も上位システム40から受信する。第2制御部131は、上述と同様に、第3通信プロトコルに基づく第3実行信号および第3同期信号を、第1通信プロトコルに基づく第1実行信号および第1同期信号に変換する。
【0039】
例えば、第2制御部131は、受信した第3信号に含まれるヘッダ、フッタ等を、送信先の無線通信装置120に応じたヘッダ、フッタ等に変換し、変換したヘッダ、フッタ等を第3信号に含まれる制御コマンドに付加して第1信号を生成する。つまり、第2制御部131は、有線通信で受信した第1信号から送信先の照明装置10に応じて通信メディアを変換し、無線通信するための第1信号を生成する。第3信号の制御コマンドは、そのまま用いられて第1信号が生成される。このため、第3信号と第1信号とは制御コマンドという点で少なくとも共通性がある。第2制御部131は、第2端子部132を介して、生成した第1信号を無線通信装置120に出力する。また、第1実行信号および第1同期信号においても同様であり、第2制御部131は、第2端子部132を介して、生成した第1実行信号および第1同期信号を無線通信装置120に送信する。
【0040】
第2端子部132は、第3信号から変換された第1信号等を送信するインターフェイスである。第2端子部132は、無線通信装置120の第1端子部122と上述の有線通信ケーブルによって接続される。また、第2端子部132は、第2制御部131と接続され、第2制御部131が第3信号から変換した第1信号等を無線通信装置120に送信する。
【0041】
第2通信部133は、上位システム40と無線通信または有線通信することが可能な通信モジュールである。第2通信部133は、第2制御部131と接続される。第2通信部133は、第3通信プロトコルに基づく第3信号等を上位システム40から受信し、受信した第3信号等を第2制御部131に出力する。
【0042】
[動作]
次に、無線通信装置120、制御装置130、無線通信端末20、無線通信システム1、無線通信方法およびプログラムの動作について説明する。
【0043】
図2は、実施の形態1に係る無線通信システム1の動作を例示するシーケンス図である。
【0044】
図2に示すように、まず、上位システム40は、ユーザによる手動操作またはスケジュールされた自動操作により、第3通信プロトコルに基づく第3信号および第3同期信号を無線通信端末20に送信する(S11)。ステップS11では、第3同期信号を第3信号と同時に送信するが、別々のタイミングで送信してもよい。
【0045】
次に、無線通信端末20に搭載される制御装置130の第2通信部133が第3信号および第3同期信号を受信する。制御装置130の第2制御部131は、第2通信部133を介して第3信号および第3同期信号を取得すると、第3信号および第3同期信号を第1通信プロトコルに基づく第1信号および第1同期信号に変換する(S21)。つまり、第2制御部131は、制御装置130と無線通信装置120との間で規定された第1通信プロトコルによって通信できるように、無線通信で受信した第3信号および第3同期信号を、有線通信するための第1信号および第1同期信号に変換する。例えばこの変換では、第3信号および第3同期信号に含まれるヘッダ、フッタ等が変換され、第3信号に含まれる制御コマンドは、第1信号にそのまま受け継がれる。また、第3同期信号に含まれる同期時刻を示す情報についてもそのまま受け継がれる。
【0046】
次に、制御装置130は、第1通信プロトコルに基づく第1信号および第1同期信号を無線通信装置120に送信する(S22)。ステップS22では、第1同期信号を第1信号と同時に送信するが、別々のタイミングで送信してもよい。
【0047】
次に、無線通信端末20に搭載される無線通信装置120の無線通信部123が第1信号および第1同期信号を受信する。無線通信装置120の第1制御部121は、無線通信部123を介して第1信号および第1同期信号を取得すると、第1信号および第1同期信号を第2通信プロトコルに基づく第2信号および第2同期信号に変換する(S31)。つまり、第1制御部121は、無線通信装置120と複数の照明装置10との間で規定された第2通信プロトコルによって通信できるように、有線通信で受信した第1信号および第1同期信号を、無線通信するための第2信号および第2同期信号に変換する。例えばこの変換では、第1信号および第1同期信号に含まれるヘッダ、フッタ等が変換され、第1信号に含まれる制御コマンドは、第2信号にそのまま受け継がれる。また、第2同期信号に含まれる同期時刻を示す情報についてもそのまま受け継がれる。
【0048】
次に、無線通信装置120は、第2通信プロトコルに基づく第2信号および第2同期信号を各々の照明装置10に送信する(S32)。ステップS32では、第2同期信号を第2信号と同時に送信するが、別々のタイミングで送信してもよい。
【0049】
各々の照明装置10の第1通信部104は、第2信号および第2同期信号を受信し、メモリ等の記憶部に格納する。各々の照明装置10は、単に第2信号を取得するだけで、第2信号に含まれる制御コマンドを実行しない。また、各々の照明装置10は、自身の時刻を示す情報を、取得した第2同期信号に示される時刻を示す情報に書き換える。
【0050】
この無線通信システム1では、ステップS11からS32までの処理を、複数の照明装置10のうちの一部の第1の照明装置で構成された第1グループに行う。また、同様に、ステップS11からS32までの処理を、複数の照明装置10のうちの一部の第2の照明装置で構成された第2グループ(第1グループと異なるグループ)に行う。つまり、この無線通信システム1では、第1グループに対し第2信号および第2同期信号が送信された後に、第2グループに対し第2信号および第2同期信号を送信する。複数の照明装置10は複数のグループに分けられているため、グループごとに第2信号および第2同期信号が送信される。この無線通信システム1では、送信すべき全てのグループに対して、第2信号および第2同期信号を送信すると、この処理を終了し、次に示す
図3の処理を実行する。
【0051】
図3は、実施の形態1に係る無線通信システム1の動作を例示するシーケンス図である。
図3を用いて、取得した第2信号に含まれる制御コマンドを各々の照明装置10に実行させる場合の、無線通信システム1の動作について説明する。
【0052】
図3に示すように、まず、上位システム40は、ユーザによる手動操作またはスケジュールされた自動操作により、第3通信プロトコルに基づく第3実行信号を無線通信端末20に送信する(S12)。
【0053】
次に、無線通信端末20に搭載される制御装置130の第2通信部133が第3実行信号を受信する。制御装置130の第2制御部131は、第2通信部133を介して第3実行信号を取得すると、第3実行信号を第1通信プロトコルに基づく第1実行信号に変換する(S23)。つまり、第2制御部131は、制御装置130と無線通信装置120との間で規定された第1通信プロトコルによって通信できるように、無線通信で受信した第3実行信号を、有線通信するための第1実行信号に変換する。例えばこの変換では、第3実行信号に含まれるヘッダ、フッタ等が変換され、第3実行信号に含まれる制御コマンドは、第1実行信号にそのまま受け継がれる。
【0054】
次に、制御装置130は、第1通信プロトコルに基づく第1実行信号を無線通信装置120に送信する(S24)。
【0055】
次に、無線通信装置120の無線通信部123が第1実行信号を受信する。無線通信装置120の第1制御部121は、無線通信部123を介して第1実行信号を取得すると、第1実行信号を第2通信プロトコルに基づく第2実行信号に変換する(S33)。つまり、第1制御部121は、無線通信装置120と複数の照明装置10との間で規定された第2通信プロトコルによって通信できるように、有線通信で受信した第1実行信号を、無線通信するための第2実行信号に変換する。例えばこの変換では、第1実行信号に含まれるヘッダ、フッタ等が変換され、第1実行信号に含まれる制御コマンドは、第2実行信号にそのまま受け継がれる。第2実行信号は実行信号の一例である。
【0056】
次に、無線通信装置120は、第2通信プロトコルに基づく第2実行信号を全ての照明装置10に送信する(S34)。各々の照明装置10の第1通信部104は、第2実行信号を受信する。各々の照明装置10の照明制御部102は、第1通信部104を介して第2実行信号を取得する。ここで、各々の照明装置10は、第2実行信号を取得しても、予め取得している第2信号を直ちに実行するとは限らない。例えば、第2信号には、発動時刻を示す情報を含めることで、各々の照明装置10が発動時刻になれば、一斉に点灯してもよい。
【0057】
次に、照明制御部102は、第2実行信号を取得すると、取得していた第2信号に含まれる制御コマンドを実行する(S41)。つまり、照明制御部102は、制御コマンドに応じて、発光モジュール101が発する光を消灯させたり、発光モジュール101が発する光を点灯させたり、発光モジュール101が発する光を調光させたり、発光モジュール101が発する光を調色させたりする。
【0058】
そして、無線通信システム1は、処理を終了する。
【0059】
このように、この無線通信システム1では、各々の照明装置10が第2信号を受信した後に第2実行信号を取得する。このため、各々の照明装置10が発動時刻になれば、一斉に点灯するため、この無線通信システム1では、全ての照明装置10の動作を同期させることができる。
【0060】
[作用効果]
次に、本実施の形態における無線通信装置120、制御装置130、無線通信端末20、無線通信システム1、無線通信方法およびプログラムの作用効果について説明する。
【0061】
上述したように、本実施の形態に係る無線通信装置120は、1以上の照明装置10を制御するための制御装置130に接続される無線通信装置120である。制御装置130と通信可能に接続される第1端子部122と、当該無線通信装置120と制御装置130との間で規定される第1通信プロトコルに基づく第1信号を制御装置130から受信したとき、第1信号を第1通信プロトコルと共通性のある第2通信プロトコルに基づく第2信号に変換する第1制御部121と、変換された第2信号を出力する無線通信部123とを備える。
【0062】
これによれば、第1制御部121は、第1信号を第1通信プロトコルと共通性のある第2通信プロトコルに基づく第2信号に変換する。したがって、複数の照明装置10の仕様がそれぞれ異なっていても、全ての照明装置10の仕様に応じたソフトウェアを搭載することなく、仕様の異なる各々の照明装置10と通信することができる。
【0063】
また、各々の照明装置10の仕様に応じたソフトウェアを第1制御部121に搭載する必要もないため、照明装置10の製造コストの高騰化を抑制することができる。
【0064】
特に、照明装置に用いられる無線周波数帯域は限られているため、各々の照明装置と無線通信装置との間の通信における無線周波数帯域が異なれば、無線周波数帯域が圧迫されることになる。しかし、この無線通信装置120では、複数の照明装置10と無線通信装置120との間の通信プロトコルを共通化することができる。このため、無線通信装置120が複数の照明装置10を制御する場合でも、無線周波数帯域が圧迫され難く、複数の照明装置10が安定稼働することができる。
【0065】
また、本実施の形態に係る制御装置130は、1以上の照明装置10に接続された第1通信部104と通信するための無線通信装置120に接続される第2端子部132と、無線通信装置120と当該制御装置130との間で規定される第1通信プロトコルに基づく第1信号と共通性のある第2通信プロトコルに基づいて生成した第2信号を、第2端子部132を介して出力する第2制御部131とを備える。そして、第2端子部132は、無線通信装置120と有線通信によって接続される。
【0066】
また、本実施の形態に係る無線通信端末20は、無線通信装置120と、制御装置130とを備える。
【0067】
また、本実施の形態に係る無線通信システムは、無線通信装置120と、制御装置130と、無線通信装置120と通信する第1通信部104を含む照明装置10とを備える。
【0068】
また、本実施の形態に係る無線通信方法は、1以上の照明装置を制御するための制御装置に接続する無線通信方法であって、制御装置に接続する無線通信装置と制御装置との間で規定される第1通信プロトコルに基づく第1信号を制御装置から受信したとき、第1信号を第1通信プロトコルと共通性のある第2通信プロトコルに基づく第2信号に変換し、変換された第2信号を出力することを含む。
【0069】
また、本実施の形態に係るプログラムは、無線通信方法をコンピュータに実行させる。
【0070】
これらにおいても上述と同様の作用効果を奏する。
【0071】
また、本実施の形態に係る無線通信装置120において、第1信号は、各々の照明装置10と当該無線通信装置120との間で用いられる通信プロパティを含む。
【0072】
これによれば、各々の照明装置10と無線通信装置120との間で用いられる通信プロパティを知っていれば、第1信号に含まれる通信プロパティをそのまま用いて、第1信号を第2信号に変換することができる。このため、第1制御部121は、当該変換する際に、別々の通信プロパティを定義しなくてよくなる。その結果、無線通信装置120における処理負担を軽減することができる。
【0073】
また、本実施の形態に係る無線通信装置120において、第2信号は、各々の照明装置10の制御コマンドを含む。そして、無線通信装置120は、第2信号と、第2信号に含まれる制御コマンドを実行する第2実行信号を各々の照明装置10に対して送信する。
【0074】
これによれば、無線通信装置120が複数の照明装置10を制御する場合、無線通信装置120は、複数の照明装置10の内、複数の第1照明装置のグループと複数の第2照明装置のグループとが存在する場合に、複数の第1照明装置のグループに第2信号を送信した後に、複数の第2照明装置のグループに第2信号を送信することがある。つまり、無線通信装置120は、複数回に分けて第2信号を複数の照明装置10に送信する。その後、無線通信装置120は、全ての照明装置10に対して同時に第2実行信号を送信する。このため、各々の照明装置10は、第2実行信号に基づいて点灯するため、同時に点灯することができる。
【0075】
また、本実施の形態に係る無線通信装置120において、無線通信部123は、第2通信プロトコルに基づいて、各々の照明装置10を制御するための操作端末50と通信する。
【0076】
これによれば、操作端末50によって照明装置10を制御することができるため、使い勝手がよい。
【0077】
また、本実施の形態に係る無線通信装置120において、制御装置130は、各々の照明装置10を制御するための上位システム40と接続される。そして、無線通信装置120は、第1端子部122を介して、上位システム40と同期するための第1同期信号を受信する。
【0078】
これによれば、無線通信装置120が各々の照明装置10に対して第1同期信号から変換した第2同期信号を送信するため、各々の照明装置10は、同期を取ることができる。例えば、各々の照明装置10が同時に点灯したり、同時に消灯したり、同時に調光したり、同時に調色したりすることができる。このため、ユーザは、複数の照明装置10の動作に違和感を覚え難い。
【0079】
また、本実施の形態に係る無線通信装置120において、制御装置130は、上位システム40との間で規定される第3通信プロトコルに基づく第3信号を、第1通信プロトコルに基づく第1信号に変換する。
【0080】
これらによれば、上位システム40によっても照明装置10を制御することができるため、使い勝手がよい。
【0081】
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1の無線通信システムからさらに、制御内容を実行したかどうかを示す応答信号を無線通信装置が照明装置に対して送信し、受信した照明装置がその応答を行う点で、実施の形態1の無線通信システムと異なる。本実施の形態における他の構成は、特に明記しない場合は、実施の形態1と同様であり、同一の構成については同一の符号を付して構成に関する詳細な説明を省略する。
【0082】
[動作]
次に、無線通信装置120、制御装置130、無線通信端末20、無線通信システム、無線通信方法およびプログラムの動作について説明する。本実施の形態における動作について、
図3と同様の部分については同一の符号を付して動作に関する詳細な説明を省略する。
【0083】
図4は、実施の形態2に係る無線通信システムの動作を例示するシーケンス図である。
図4では、制御装置130から無線通信装置120を介して照明装置10への確認が行われる。
【0084】
図4に示すように、まず、上位システム40は、ユーザによる手動操作またはスケジュールされた自動操作により、第3通信プロトコルに基づく第3確認信号を無線通信端末20に送信する(S112)。
【0085】
次に、無線通信端末20に搭載される制御装置130の第2通信部133が第3確認信号を受信する。制御装置130の第2制御部131は、第2通信部133を介して第3確認信号を取得すると、第3確認信号を第1通信プロトコルに基づく第1確認信号に変換する(S123)。つまり、第2制御部131は、制御装置130と無線通信装置120との間で規定された第1通信プロトコルによって通信できるように、無線通信で受信した第3確認信号を、有線通信するための第1確認信号に変換する。例えばこの変換では、第3確認信号に含まれるヘッダ、フッタ等が変換され、第3確認信号に含まれる制御コマンドは、第1確認信号にそのまま受け継がれる。
【0086】
次に、制御装置130は、第1通信プロトコルに基づく第1確認信号を無線通信装置120に送信する(S124)。
【0087】
次に、無線通信装置120の無線通信部123が第1確認信号を受信する。無線通信装置120の第1制御部121は、無線通信部123を介して第1確認信号を取得すると、第1確認信号を第2通信プロトコルに基づく第2確認信号に変換する(S133)。つまり、第1制御部121は、無線通信装置120と複数の照明装置10との間で規定された第2通信プロトコルによって通信できるように、有線通信で受信した第1確認信号を、無線通信するための第2確認信号に変換する。例えばこの変換では、第1確認信号に含まれるヘッダ、フッタ等が変換され、第1確認信号に含まれる制御コマンドは、第2確認信号にそのまま受け継がれる。第2確認信号は確認信号の一例である。
【0088】
次に、無線通信装置120は、第2通信プロトコルに基づく第2確認信号を全ての照明装置10に送信する(S134)。各々の照明装置10の第1通信部104は、第2確認信号を受信する。各々の照明装置10の照明制御部102は、第1通信部104を介して第2確認信号を取得する。第1確認信号及び第2確認信号が、照明装置10への確認の一例である。
【0089】
ここではすでに、照明制御部102は、
図3における実行信号により、第2信号に含まれる制御コマンドを実行している(S41)。このため、各々の照明装置10は、現在実行している制御コマンドを示す点灯シーンを含む第2応答信号を、無線通信装置120に送信する(S234)。
【0090】
次に、無線通信装置120の無線通信部123が第2応答信号を受信する。無線通信装置120の第1制御部121は、無線通信部123を介して第2応答信号を取得すると、第2応答信号を第1通信プロトコルに基づく第1応答信号に変換する(S233)。
【0091】
次に、無線通信装置120は、第1通信プロトコルに基づく第1応答信号を制御装置130に送信する(S224)。
【0092】
次に、制御装置130の第2通信部133が第1応答信号を受信する。制御装置130の第2制御部131は、第2通信部133を介して第1応答信号を取得すると、第1応答信号を第3通信プロトコルに基づく第3応答信号に変換する(S223)。
【0093】
次に、上位システム40は、第3通信プロトコルに基づく第3応答信号を制御装置130から受信する(S212)。このように、上位システム40が照明装置10に確認信号を送信することで、各々の照明装置10が作動中の制御コマンドが示す点灯シーンを認識することができる。そして、無線通信システムは、処理を終了する。
【0094】
なお、無線通信端末20は、定期的に照明装置10から照明装置10の点灯シーンを示す制御コマンドを取得しておき、上位システム40から第3応答信号を受信したときに、照明装置10が実行している最新の制御コマンドが示す点灯シーン(つまり、照明装置10の状態)を上位システム40に送信してもよい。
【0095】
なお、本実施の形態では、照明装置10への確認は、照明装置10の制御内容の確認を送信することであるが、これには限定されない。例えば、照明装置10への確認は、照明装置10の現在の状態、照明装置10に備え付けられるセンサの情報等を確認するために、制御装置130が第1確認信号を無線通信装置120に送信し、無線通信装置120が第2確認信号を照明装置10に送信することでもよい。そして、これらに対する応答が照明装置10から無線通信端末20を介して上位システム40に送信されてもよい。
【0096】
なお、上述では、照明装置10が無線通信端末20から第2確認信号を受信することで、照明装置10は、第2応答信号を無線通信端末20に送信するがこれには限定されない。例えば、照明装置10が自動的にまたはユーザから直接の操作を受け付けることにより、照明装置10は、上述の第2応答信号に相当する信号を無線通信端末20に送信してもよい。つまり、必ずしも照明装置10が第2確認信号を受信する必要はない。この場合、ステップS112、S123、S124、S133、S134を省略してもよい。これにより、照明装置10が起点(送信元)となって第2応答信号に相当する信号を送信すれば、上位システム40から照明装置10までの間の通信量を削減できる。照明装置10が自動的に第2応答信号に相当する信号を送信する場合は、例えば、所定期間が経過したり、所定時刻となったりする場合等である。
【0097】
[作用効果]
次に、本実施の形態における無線通信装置120、制御装置130、無線通信端末20、無線通信システム、無線通信方法およびプログラムの作用効果について説明する。
【0098】
上述したように、本実施の形態に係る無線通信装置120は、1以上の照明装置10を制御するための制御装置130に接続される無線通信装置120である。制御装置130と通信可能に接続される第1端子部122と、当該無線通信装置120と制御装置130との間で規定される第1通信プロトコルと共通性のある第2通信プロトコルに基づく第2信号を受信する無線通信部123と、第2信号を照明装置10から受信したとき、第2信号を第1通信プロトコルに基づく第1信号に変換する第1制御部121とを備える。
【0099】
この場合においても、第1制御部121は、第1信号を第1通信プロトコルと共通性のある第2通信プロトコルに基づく第2信号に変換する。したがって、複数の照明装置10の仕様がそれぞれ異なっていても、全ての照明装置10の仕様に応じたソフトウェアを搭載することなく、仕様の異なる各々の照明装置10と通信することができる。
【0100】
また、各々の照明装置10の仕様に応じたソフトウェアを第1制御部121に搭載する必要もないため、照明装置10の製造コストの高騰化を抑制することができる。
【0101】
特に、照明装置に用いられる無線周波数帯域は限られているため、各々の照明装置と無線通信装置との間の通信における無線周波数帯域が異なれば、無線周波数帯域が圧迫されることになる。しかし、この無線通信装置120では、複数の照明装置10と無線通信装置120との間の通信プロトコルを共通化することができる。このため、無線通信装置120が複数の照明装置10を制御する場合でも、無線周波数帯域が圧迫され難く、複数の照明装置10が安定稼働することができる。
【0102】
また、本実施の形態に係る無線通信装置120は、各々の照明装置10から確認する第1確認信号を制御装置130から受信したとき、無線通信部123は、第2通信プロトコルに基づいて、第1確認信号から変換された第2確認信号を、各々の照明装置10に対して送信する。そして、第2確認信号に対する応答である第2応答信号を各々の照明装置10から受信したとき、無線通信部123は、第2通信プロトコルに基づいて、第2応答信号から変換された第1応答信号を、制御装置130に対して送信する。
【0103】
この場合においても、複数の照明装置10の仕様がそれぞれ異なっていても、全ての照明装置10の仕様に応じたソフトウェアを搭載することなく、仕様の異なる各々の照明装置10と通信することができる。
【0104】
また、無線通信装置120が各々の照明装置10に対して第2確認信号を送信することにより、例えば、各々の照明装置10が作動中の制御コマンドが示す点灯シーンを認識することができる。このため、ユーザは、各々の照明装置10の状態を把握することができる。
【0105】
本実施の形態における作用効果は、実施の形態1と同様の作用効果を奏する。
【0106】
(その他変形例等)
以上、本開示について、実施の形態1、2に基づいて説明したが、本開示は、上記無線通信装置、制御装置、無線通信端末、無線通信システム、無線通信方法およびプログラムに限定されるものではない。
【0107】
例えば、上記実施の形態1、2に係る無線通信装置、制御装置、無線通信端末、無線通信システム、無線通信方法およびプログラムにおいて、各々の照明装置は、第2信号を受信しても第2実行信号を受信しないと、第2信号に含まれる制御コマンドを実行しないが、第2信号を受信すれば直ちに第2信号に含まれる制御コマンドを実行してもよい。
【0108】
また、上記実施の形態1、2に係る無線通信装置、制御装置、無線通信端末、無線通信システム、無線通信方法およびプログラムにおいて、第1通信部は、照明装置に含まれていなくてもよい。つまり、第1通信部は照明装置の必須の構成要件ではない。
【0109】
また、上記実施の形態1、2に係る無線通信装置、制御装置、無線通信端末、無線通信システム、無線通信方法およびプログラムにおいて、無線通信装置は、各々の照明装置における、積算点灯時間および通電時間等の運用に関する情報、電波受信レベルを示す情報、設置位置を示す情報、MACアドレス等の各々の照明装置を特定する情報、導入されているソフトウェアに関する情報、動作ログを示す情報、負荷電力量を示す情報等を、各々の照明装置から取得してもよい。
【0110】
また、上記実施の形態1、2に係る無線通信装置、制御装置、無線通信端末、無線通信システム、無線通信方法およびプログラムにおいて、無線通信装置は、各々の照明装置のソフトウェアを更新する場合に、各々の照明装置に対して新しいソフトウェアを送信してもよい。
【0111】
また、上記実施の形態1、2に係る無線通信装置、制御装置、無線通信端末、無線通信システム、無線通信方法およびプログラムにおいて、上述では照明装置に利用しているが、照明装置の代わりに空調設備、非常時における避難誘導、デジタルサイネージ等に用いてもよい。空調設備に用いた場合、第2信号は、設定温度、動作モード(冷房、暖房、風向きなど)、風量等を示す制御コマンドを含んでいてもよい。非常時における避難誘導に用いた場合、第2信号は、避難口に向かって光を走らせるように点灯する制御コマンドを含んでいてもよい。デジタルサイネージに用いた場合、第2信号は、音及び映像の少なくとも一方を含む情報を再生させる制御コマンドを含んでいてもよい。
【0112】
また、上記実施の形態1、2に係る無線通信装置、制御装置、無線通信端末、無線通信システム、無線通信方法およびプログラムに含まれる各処理部(例えば制御部等)は、典型的に集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。
【0113】
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、またはLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
【0114】
なお、上記各実施の形態1、2において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0115】
また、上記で用いた数字は、全て本開示を具体的に説明するために例示するものであり、本開示の実施の形態1、2は例示された数字に制限されない。
【0116】
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェアまたはソフトウェアが並列または時分割に処理してもよい。
【0117】
また、フローチャートにおける各ステップが実行される順序は、本開示を具体的に説明するために例示するためであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
【0118】
その他、実施の形態1、2に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態1、2における構成要素および機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
【符号の説明】
【0119】
1 無線通信システム
10 照明装置(照明設備、負荷装置)
20 無線通信端末
50 操作端末
104 第1通信部(通信部)
120 無線通信装置
121 第1制御部
122 第1端子部
123 無線通信部
130 制御装置
131 第2制御部
132 第2端子部