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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-20
(45)【発行日】2023-07-28
(54)【発明の名称】短軸間距離・大減速比の歯車機構
(51)【国際特許分類】
   F16H 1/28 20060101AFI20230721BHJP
   F16H 57/02 20120101ALI20230721BHJP
【FI】
F16H1/28
F16H57/02
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021208699
(22)【出願日】2021-12-22
(65)【公開番号】P2022100298
(43)【公開日】2022-07-05
【審査請求日】2021-12-22
(31)【優先権主張番号】109145760
(32)【優先日】2020-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】596009559
【氏名又は名称】姚 立和
(74)【代理人】
【識別番号】100143720
【弁理士】
【氏名又は名称】米田 耕一郎
(72)【発明者】
【氏名】姚 立和
(72)【発明者】
【氏名】連 哲文
(72)【発明者】
【氏名】謝 培升
(72)【発明者】
【氏名】田 騏禎
(72)【発明者】
【氏名】謝 弼任
【審査官】鷲巣 直哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-173033(JP,A)
【文献】実開昭57-054752(JP,U)
【文献】特開昭59-023144(JP,A)
【文献】特開平11-240460(JP,A)
【文献】特開2016-080069(JP,A)
【文献】特開昭52-041766(JP,A)
【文献】特開平11-153008(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 1/28
F16H 57/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
短軸間距離・大減速比の歯車機構であって、ハウジングと、伝動軸と、内歯車部材と、遊星歯車機構と、出力部材と、を含み、
前記伝動軸が前記ハウジングに枢設され、前記伝動軸上に太陽歯車が設置され、
前記内歯車部材が前記ハウジングに螺着され、
前記遊星歯車機構が、相対する第1ブラケットと第2ブラケットを備え、前記第1ブラケットと前記第2ブラケットの間の前記太陽歯車の外囲に複数の二段遊星歯車が枢設され、各前記二段遊星歯車が、前記太陽歯車及び前記内歯車部材と同時に噛合可能な第1ギアと、前記第1ギアと同期して回動する第2ギアを備え、
前記出力部材が、内側に各前記二段遊星歯車の前記第2ギアと噛合可能な内歯車縁部を備え、前記出力部材の外側縁部に伝動が可能な駆動輪部が設けられ
さらに、
前記遊星歯車機構の前記第2ブラケットの軸心に、前記出力部材の取り付けに用いる軸管が設置され、かつ前記軸管が第3軸受を利用して前記出力部材に枢設され、
前記第2ブラケットの前記軸管の中心に多段取付孔が設けられ、取付軸の挿入に用いられ、前記取付軸は一端が前記太陽歯車の他端に枢設可能であり、そのうち、前記取付軸がハンドツールを挿入して操作するための通孔を有する
ことを特徴とする短軸間距離・大減速比の歯車機構。
【請求項2】
請求項1に記載の短軸間距離・大減速比の歯車機構において、
前記ハウジングが、前記伝動軸の取り付けに用いる少なくとも1つの第1組込みチャンバを備え、かつ前記ハウジングの前端と後端を覆って第1カバーと第2カバーがそれぞれ設置され、前記伝動軸が両端にそれぞれ軸受を利用して前記ハウジングと前記第1カバーの間に枢設可能である、
ことを特徴とする短軸間距離・大減速比の歯車機構。
【請求項3】
請求項1に記載の短軸間距離・大減速比の歯車機構において、
前記伝動軸が一端に組込みセクションと連結軸部を備え、前記太陽歯車の軸心に前記組込みセクションが挿入される連結軸孔が設けられ、かつ前記連結軸孔内に前記伝動軸の前記連結軸部に同期して噛み合わされる連結軸ブロックが嵌着され、かつ固定部材を前記連結軸ブロックに挿通した後、前記伝動軸上に挿着することができる、
ことを特徴とする短軸間距離・大減速比の歯車機構。
【請求項4】
請求項1に記載の短軸間距離・大減速比の歯車機構において、
前記遊星歯車機構の第1ブラケットと第2ブラケットの相対する表面に、相対して当接される複数の座ぐり穴付柱体が形成され、かつそれぞれに相対して螺着可能な結合部材が挿設され、前記第1ブラケット、前記第2ブラケットを相互に閉じ合わせ一体とすることができる、
ことを特徴とする短軸間距離・大減速比の歯車機構。
【請求項5】
請求項1に記載の短軸間距離・大減速比の歯車機構において、
前記第1ブラケット、前記第2ブラケット間において前記複数の二段遊星歯車の取り付けに用いる複数の軸棒が設置され、かつ各該軸棒上に少なくとも1つの軸受を利用して相対する前記二段遊星歯車が枢設される、
ことを特徴とする短軸間距離・大減速比の歯車機構。
【請求項6】
請求項1に記載の短軸間距離・大減速比の歯車機構において、
前記出力部材の外側縁部の前記駆動輪部が、外歯車面または磨擦輪面とすることができる、
ことを特徴とする短軸間距離・大減速比の歯車機構。
【請求項7】
請求項から請求項8のいずれかに記載の短軸間距離・大減速比の歯車機構において、
前記遊星歯車機構の前記第1ブラケット、前記第2ブラケットの軸心が、第1軸受及び第2軸受を介して前記太陽歯車の両端にそれぞれ枢設され、前記太陽歯車、遊星歯車機構、出力部材を1つのモジュール化した同軸歯車機構とする、
ことを特徴とする短軸間距離・大減速比の歯車機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は歯車機構に関する。
【背景技術】
【0002】
既存の減速機構は減速比に限界があり、より大きな減速比が必要な場合には、太陽歯車と外側の遊星歯車のギア比を大きくすることになり、減速装置全体の外径が大きくなり、出力トルクにも影響を与えることになる。このため、業界ではこの問題を解決するために多段式遊星歯車が開発されており、例えば台湾で出願された実用新案第102200801号「遊星歯車減速機」では、ギアベース上に遊星型の第1ギアと第2ギアが設置され、そのうち第1ギアと太陽歯車及び固定された第1内歯車が噛合され、第2ギアと太陽歯車及び伝動部材が連結された第2内歯車が噛合され、そのうち第1ギアと第2ギアがそれぞれギアベース上に設置され、同時に両者が同期して太陽歯車と噛合される。第1ギアと第2ギアの両者のギア比が不正確な場合、干渉の問題が発生し、運転時に振動や騒音が引き起こされ、同時に全体の軸間距離が長くなり、また第1ギアと第2ギアを同時に太陽歯車と噛合させる必要があるため、ギア比の範囲が制限され、減速効果を効果的に高めることができない。
【0003】
つまり、現有の減速機構には体積の縮小と大きな減速比を兼備できないという問題があり、同時に干渉の問題により運転時に騒音と振動が発生し、さらには歯車の摩損が引き起こされて使用寿命が短縮されてしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】台湾実用新案登録第102200801号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の主な目的は、短い軸間距離と大きい減速比を兼ね備え、体積を効果的に縮小し、同時に減速効果を高めることができる、短軸間距離・大減速比の歯車機構を提供することにある。
【0006】
本発明の別の目的は、干渉を減少し、全体の運転をより円滑にするとともに、振動と騒音を抑えることができる、短軸間距離・大減速比の歯車機構を提供することにある。
【0007】
本発明のさらに別の目的は、全体構造をより安定させて噛合度を高め、運転時の不必要な磨損を減少し、使用寿命を延長するとともに、伝動効率を高めることができる、短軸間距離・大減速比の歯車機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下本考案について説明する。請求項1に記載する短軸間距離・大減速比の歯車機構は、ハウジングと、伝動軸と、内歯車部材と、遊星歯車機構と、出力部材と、を含み
前記伝動軸が前記ハウジングに枢設され、前記伝動軸上に太陽歯車が設置され、
前記内歯車部材が前記ハウジングに螺着され、
前記遊星歯車機構が、相対する第1ブラケットと第2ブラケットを備え、前記第1ブラケットと前記第2ブラケットの間の前記太陽歯車の外囲に複数の二段遊星歯車が枢設され、各前記二段遊星歯車が、前記太陽歯車及び前記内歯車部材と同時に噛合可能な第1ギアと、前記第1ギアと同期して回動する第2ギアを備え、
前記出力部材が、内側に各前記二段遊星歯車の前記第2ギアと噛合可能な内歯車縁部を備え、前記出力部材の外側縁部に伝動が可能な駆動輪部が設けられる。
【0009】
請求項2に記載する短軸間距離・大減速比の歯車機構は、請求項1におけるハウジングが、前記伝動軸の取り付けに用いる少なくとも1つの第1組込みチャンバを備え、かつ前記ハウジングの前端と後端を覆って第1カバーと第2カバーがそれぞれ設置され、前記伝動軸が両端にそれぞれ軸受を利用して前記ハウジングと前記第1カバーの間に枢設可能である。
【0010】
請求項3に記載する短軸間距離・大減速比の歯車機構は、請求項1における伝動軸が一端に組込みセクションと連結軸部を備え、前記太陽歯車の軸心に前記組込みセクションが挿入される連結軸孔が設けられ、かつ前記連結軸孔内に前記伝動軸の前記連結軸部に同期して噛み合わされる連結軸ブロックが嵌着され、かつ固定部材を前記連結軸ブロックに挿通した後、前記伝動軸上に挿着することができる。
【0011】
請求項4に記載する短軸間距離・大減速比の歯車機構は、請求項1における遊星歯車機構の前記第2ブラケットの軸心に、前記出力部材の取り付けに用いる軸管が設置され、かつ前記軸管が第3軸受を利用して前記出力部材に枢設される。
【0012】
請求項5に記載する短軸間距離・大減速比の歯車機構は、請求項4における第2ブラケットの前記軸管の中心に多段取付孔が設けられ、取付軸の挿入に用いられ、前記取付軸は一端が前記太陽歯車の他端に枢設可能であり、そのうち、前記取付軸がハンドツールを挿入して操作するための通孔を有する。
【0013】
請求項6に記載する短軸間距離・大減速比の歯車機構は、請求項1における遊星歯車機構の第1ブラケットと第2ブラケットの相対する表面に、相対して当接される複数の座ぐり穴付柱体が形成され、かつそれぞれに相対して螺着可能な結合部材が挿設され、前記第1ブラケット、前記第2ブラケットを相互に閉じ合わせ一体とすることができる。
【0014】
請求項7に記載する短軸間距離・大減速比の歯車機構は、請求項1における第1ブラケット、前記第2ブラケット間に設有複數供安裝二段遊星歯車の取り付けに用いる複数の軸棒が設置され、かつ各該軸棒上に少なくとも1つの軸受を利用して相対する二段遊星歯車が枢設される。
【0015】
請求項8に記載する短軸間距離・大減速比の歯車機構は、請求項1における出力部材の外側縁部の前記駆動輪部が、外歯車面または磨擦輪面とすることができる。
【0016】
請求項9に記載する短軸間距離・大減速比の歯車機構は、請求項1乃至8のいずれかににおける遊星歯車機構の前記第1ブラケット、前記第2ブラケットの軸心が、第1軸受及び第2軸受を介して前記太陽歯車の両端にそれぞれ枢設され、前記太陽歯車、遊星歯車機構、出力部材を1つのモジュール化した同軸歯車機構とする。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の立体外観図である。
図2】本発明の大きい部分の立体分解図である。
図3】本発明に含まれる同軸歯車機構の立体分解図である。
図4】本発明の組立後の側面断面図である。
図5】本発明の図4における5-5位置での断面図である。
図6】本発明の図4における6-6位置での断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の構成は、図1図2に示すように、ハウジング10と、ハウジング10の軸心に設置された伝動軸15と、ハウジング10の内側に設けられた内歯車部材18と、伝動軸15及び内歯車部材18の間に設置された同軸歯車機構20で構成される。
【0019】
本発明の好ましい実施例の詳細な構成は、図1図2に示すように、当該ハウジング10が、第1組込みチャンバ11と、第2組込みチャンバ12を備え、当該伝動軸15が当該第1組込みチャンバ11に枢設され、当該伝動軸15上に同軸歯車機構20が取り付けられ、当該第2組込みチャンバ12が当該同軸歯車機構20に相対して噛合される受動部材(図示しない)を設置するために用いられ、当該ハウジング10の前端と後端を覆って第1カバー13と第2カバー14がそれぞれ設置され、内部の部材を保護し、当該伝動軸15は両端にそれぞれ軸受を利用してハウジング10と第1カバー13の間に枢設することができ、当該伝動軸15の当該ハウジング10に穿通される一端に組込みセクション16と連結軸部17が設けられ、当該同軸歯車機構20を取り付けて連動関係を形成するために用いられ、当該内歯車部材18が当該ハウジング10の第1組込みチャンバ11内側にネジで固定され、当該同軸歯車機構20を噛合させることができる。
【0020】
当該同軸歯車機構20の詳細な構成は、図2図3図4に示すように、当該同軸歯車機構20は、太陽歯車21と、遊星歯車機構30と、出力部材40を含むモジュール化した構造であり、そのうち、当該太陽歯車21と当該伝動軸15は一体式の構造としても、組立て式の構造としてもよく、本発明の太陽歯車21と伝動軸15は組立て式の構造を主な実施例としている。当該太陽歯車21の軸心に当該伝動軸15の組込みセクション16が挿入される連結軸孔22が設けられ、当該連結軸孔22内に当該伝動軸15の連結軸部17に同期して噛み合わされる連結軸ブロック23が嵌着され、かつ固定部材24を当該連結軸ブロック23に挿通した後、当該伝動軸15上に挿着することができ(図4参照)、当該同軸歯車機構20が当該太陽歯車21を利用して当該伝動軸15の組込みセクション16上に選択的に取り付けられるようにするとともに、当該遊星歯車機構30が当該太陽歯車21両端に配置された第1軸受25と第2軸受27を介して当該太陽歯車21上に枢設される。一部の実施例によれば、当該遊星歯車機構30の第1軸受25、第2軸受27は、伝動軸15の太陽歯車21に対応する両端上に設置してもよい。また、当該太陽歯車21が両端にそれぞれ設置された第1ブラケット31及び第2ブラケット35と、当該太陽歯車21に噛合されてその周りを公転する複数の二段遊星歯車33を備え、そのうち、第1ブラケット31が当該第1軸受25を介して当該太陽歯車21の一端に設置され、第2ブラケット35の軸心が出力部材40の取り付けに用いる軸管36を備え、当該軸管36の自由端が軸受を介して第2カバー14上に枢設され(図4)、当該第2ブラケット35の軸管36の中心に多段取付孔360が設けられ、取付軸361端部の挿入に用いられ、当該取付軸361は一端が当該第2軸受27を介して該太陽歯車21の他端に設置でき、当該取付軸361が通孔362を備え、ハンドツールを挿入して当該太陽歯車21の連結軸ブロック23の固定部材24を操作することができ、第1ブラケット31、第2ブラケット35の相対する表面に、相対して当接される複数の座ぐり穴付柱体310、350が形成され、かつそれぞれに相対して螺着可能な結合部材311、351が挿設され、当該太陽歯車21上の第1ブラケット31、第2ブラケット35を相互に閉じ合わせ一体とすることができ、第1ブラケット31、第2ブラケット35間に二段遊星歯車33の取り付けに用いる複数の軸棒32が設置され、かつ各該軸棒32上にそれぞれ少なくとも1つの軸受321を利用して対応する二段遊星歯車33を枢設し、各当該二段遊星歯車33が太陽歯車21及び内歯車部材18と同時に噛合可能な第1ギア331をそれぞれ備え(図5参照)、かつ各当該二段遊星歯車33の第1ギア331の一側に出力部材40と噛合可能な第2ギア332が一体として形成され(図6参照)、当該同軸歯車機構20の太陽歯車21が二段遊星歯車33の第1ギア331を同期して駆動し、各当該二段遊星歯車33に逆方向の自転(太陽歯車21の回動方向に対して、以下同じ)を発生させることができる。同時に固定された内歯車部材18に規制されるため、各当該二段遊星歯車33に太陽歯車21に相対して遊星歯車機構30を駆動させ、同期して同方向の公転を発生させることができる(図5参照)。さらに各当該二段遊星歯車33の第2ギア332が同期して当該出力部材40を駆動し、逆方向に回動する出力を発生することができ(図6参照)、かつ遊星歯車機構30が前述の同方向の公転の回動を有するため、回転現象を発生し、これにより減速作用を大きくすることができる。当該出力部材40は第3軸受41を介して遊星歯車機構30の第2ブラケット35軸管36上に枢設され、当該出力部材40は内側に遊星歯車機構30の二段遊星歯車33の第2ギア332と噛合可能な内歯車縁部42を備え、また当該出力部材40の外側縁部に受動部材(図示しない)と噛合可能な駆動輪部45が設けられ、当該駆動輪部45は外歯車面または磨擦輪面とすることができ、本発明の出力部材40の駆動輪部45は外歯車面を実施例とする。
【0021】
これにより、遊星歯車機構30の各当該二段遊星歯車33の第1ギア331を同期して内歯車部材18と噛合させ、かつ一体として形成された第2ギア332と出力部材40の内歯車縁部42を直接噛合させて、短軸間距離・大減速比の歯車機構を構成することができる。
【0022】
本発明の実際の動作は、図3図4図5に示すように、当該同軸歯車機構20の太陽歯車21上に遊星歯車機構30と出力部材40が設置されているため、当該同軸歯車機構20をモジュール化して直接伝動軸15上に組み込むことができ、当該同軸歯車機構20の遊星歯車機構30の二段遊星歯車33の第1ギア331をハウジング10上の内歯車部材18に噛合させ、太陽歯車21内の連結軸ブロック23の固定部材24を当該伝動軸15上に固定すると、当該伝動軸15の駆動時、当該同軸歯車機構20の太陽歯車21を同時に回動させ、当該太陽歯車21が各当該二段遊星歯車33の第1ギア331を介して遊星歯車機構30を駆動することができ、当該遊星歯車機構30の各当該二段遊星歯車33に逆方向(太陽歯車21の回動方向に対して、以下同じ)の自転を発生させ、同時に固定された内歯車部材18に規制されることで、当該遊星歯車機構30の第1ブラケット31、第2ブラケット35により、各当該二段遊星歯車33に同期して太陽歯車21に対して同じ方向に公転を発生させることができる(図5参照)。各当該二段遊星歯車33の第2ギア332が出力部材40の内歯車縁部42と噛合されているため、同時に当該出力部材40を駆動して逆方向に回動させることができ(図6参照)、当該遊星歯車機構30が前述の同じ方向に公転する回動を有するため、当該遊星歯車機構30に回転現象を発生させることができる。これにより、減速作用を大きくし、かつ出力部材40が外側の駆動輪部45を利用して受動部材と連接し、受動部材(図示しない)を駆動することができる。
【0023】
前述の設計と説明により、本発明は同軸歯車機構20を当該ハウジング10の伝動軸15上に組込み、かつ当該遊星歯車機構30の各当該二段遊星歯車33の第1ギア331を太陽歯車21及び内歯車部材18と同時に噛合させ、各当該二段遊星歯車33の第2ギア332を単独で出力部材40の内歯車縁部42と噛合させることで、2つの入力と1つの出力を形成し、短い軸間距離の構造を形成し、体積を効果的に縮小できる。かつ当該遊星歯車機構30が出力部材40を駆動するとき、同時に逆方向に回転し、大きい速度比を形成でき、その減速効果を向上し、かつ干渉を減少して、全体の運転をより円滑にするとともに、振動と騒音を抑え、減速機構の全体の組み立て構造をより安定させ、噛合度を高めて、その使用寿命を延長することができる。
【符号の説明】
【0024】
10 ハウジング
11 第1組込みチャンバ
12 第2組込みチャンバ
13 第1カバー
14 第2カバー
15 伝動軸
16 組込みセクション
17 連結軸部
18 内歯車部材
20 同軸歯車機構
21 太陽歯車
22 連結軸孔
23 連結軸ブロック
24 固定部材
25 第1軸受
27 第2軸受
30 遊星歯車機構
31 第1ブラケット
310 座ぐり穴付柱体
311 結合部材
32 軸棒
321 軸受
33 二段遊星歯車
331 第1ギア
332 第2ギア
35 第2ブラケット
350 座ぐり穴付柱体
351 結合部材
36 軸管
360 多段取付孔
361 取付軸
362 通孔
40 出力部材
41 第3軸受
42 内歯車縁部
45 駆動輪部
図1
図2
図3
図4
図5
図6