(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-20
(45)【発行日】2023-07-28
(54)【発明の名称】会計管理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/20 20120101AFI20230721BHJP
G06Q 50/12 20120101ALI20230721BHJP
【FI】
G06Q20/20 360
G06Q50/12
(21)【出願番号】P 2022158134
(22)【出願日】2022-09-30
【審査請求日】2022-09-30
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】511146118
【氏名又は名称】株式会社スカイダイニング
(74)【代理人】
【識別番号】110000660
【氏名又は名称】Knowledge Partners弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】片岡 宏明
【審査官】毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-181236(JP,A)
【文献】特開2012-181731(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
会計伝票単位の伝票データを記録する伝票記憶部を管理する会計管理装置であって、
所定の伝票データに含まれる複数の商品のうち一部の商品の会計内容の変更処理の実行指示を受信した場合に、
前記変更処理として、
前記伝票記憶部に記憶されている、前記実行指示の対象である対象伝票データに対し、取り消す旨を付与し、
前記変更処理に応じて変更された会計内容と、前記対象伝票データに含まれていた前記変更処理に係る商品以外の商品の会計内容と、を含む伝票データを、前記対象伝票データとして新たに生成し、前記生成した対象伝票データを前記伝票記憶部に格納する、管理部を備え
、
前記管理部は、
前記実行指示を受信したタイミングにおいて、前記実行指示に係る前記対象伝票データに対し、売り上げの集計処理が行われていない場合に、前記変更処理を実行する、
会計管理装置。
【請求項2】
前記管理部は、
前記実行指示を受信したタイミングにおいて、前記実行指示に係る前記対象伝票データに対し、前記集計処理が既に行われている場合には、前記対象伝票データを新たに生成するのに替えて、前記実行指示に示される前記一部の商品の会計内容の変更を示す変更データを新たに生成し、前記変更データを前記対象伝票データに対応付けて前記伝票記憶部に格納する、
請求
項1に記載の会計管理装置。
【請求項3】
会計伝票単位の伝票データを記録する伝票記憶部を管理する会計管理装置であって、
所定の伝票データに含まれる複数の商品のうち一部の商品の会計内容の変更処理の実行指示を受信した場合に、
前記変更処理として、
前記伝票記憶部に記憶されている、前記実行指示の対象である対象伝票データに対し、取り消す旨を付与し、
前記変更処理に応じて変更された会計内容と、前記対象伝票データに含まれていた前記変更処理に係る商品以外の商品の会計内容と、を含む伝票データを、前記対象伝票データとして新たに生成し、前記生成した対象伝票データを前記伝票記憶部に格納する、管理部を備え
、
前記管理部は、
前記実行指示を受信したタイミングにおいて、前記実行指示に係る前記対象伝票データに対し、売り上げの集計処理が既に行われている場合には、前記対象伝票データを新たに生成するのに替えて、前記実行指示に示される前記一部の商品の会計内容の変更を示す変更データを新たに生成し、前記変更データを前記対象伝票データに対応付けて前記伝票記憶部に格納する、
会計管理装置。
【請求項4】
前記変更処理は、
前記商品を返品する処理、前記商品を他の商品に変更する処理、前記商品の請求額を変更する処理、の少なくともいずれかである、
請求
項1または3に記載の会計管理装置。
【請求項5】
会計管理装置
のコンピュータで実行されるプログラムであって、
会計伝票単位の伝票データを伝票記憶部に記録するステップと、
所定の伝票データに含まれる複数の商品のうち一部の商品の会計内容の変更処理の実行指示を受信した場合に、前記変更処理として、前記伝票記憶部に記憶されている、前記実行指示の対象である対象伝票データに対し、取り消す旨を付与し、
前記変更処理に応じて変更された会計内容と、前記対象伝票データに含まれていた前記変更処理に係る商品以外の商品の会計内容と、を含む伝票データを、前記対象伝票データとして新たに生成し、
前記生成した対象伝票データを前記伝票記憶部に格納するステップと、を実行させ
、
前記格納するステップでは、
前記実行指示を受信したタイミングにおいて、前記実行指示に係る前記対象伝票データに対し、売り上げの集計処理が行われていない場合に、前記変更処理を実行させる、
プログラム。
【請求項6】
会計管理装置のコンピュータで実行されるプログラムであって、
会計伝票単位の伝票データを伝票記憶部に記録するステップと、
所定の伝票データに含まれる複数の商品のうち一部の商品の会計内容の変更処理の実行指示を受信した場合に、前記変更処理として、前記伝票記憶部に記憶されている、前記実行指示の対象である対象伝票データに対し、取り消す旨を付与し、
前記変更処理に応じて変更された会計内容と、前記対象伝票データに含まれていた前記変更処理に係る商品以外の商品の会計内容と、を含む伝票データを、前記対象伝票データとして新たに生成し、
前記生成した対象伝票データを前記伝票記憶部に格納するステップと、を実行させ、
前記格納するステップでは、
前記実行指示を受信したタイミングにおいて、前記実行指示に係る前記対象伝票データに対し、売り上げの集計処理が既に行われている場合には、前記対象伝票データを新たに生成するのに替えて、前記実行指示に示される前記一部の商品の会計内容の変更を示す変更データを新たに生成し、前記変更データを前記対象伝票データに対応付けて前記伝票記憶部に格納させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、会計管理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、会計装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
販売店やレストラン等では、会計後に、返品等の申し出があった場合には、注文内容を全て打ち直しする操作が行われている。しかしながら、一部の商品に対して返品等の申し出があった場合に、全ての商品について打ち直しの操作をすると、当該打ち直しの操作に対する時間と手間が掛かることになる。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、会計後に、返品等の理由により会計内容を変更する場合に、簡単な操作で会計内容を変更可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明は、会計伝票単位の伝票データを記録する伝票記憶部を管理する会計管理装置であって、所定の伝票データに含まれる複数の商品のうち一部の商品の会計内容の変更処理の実行指示を受信した場合に、前記変更処理として、前記伝票記憶部に記憶されている、前記実行指示の対象である対象伝票データに対し、取り消す旨を付与し、前記変更処理に応じて変更された会計内容と、前記対象伝票データに含まれていた前記変更処理に係る商品以外の商品の会計内容と、を含む伝票データを、前記対象伝票データとして新たに生成し、前記生成した対象伝票データを前記伝票記憶部に格納する、管理部を備え、前記管理部は、前記実行指示を受信したタイミングにおいて、前記実行指示に係る前記対象伝票データに対し、売り上げの集計処理が行われていない場合に、前記変更処理を実行する。
また、本発明の他の形態は、会計伝票単位の伝票データを記録する伝票記憶部を管理する会計管理装置であって、所定の伝票データに含まれる複数の商品のうち一部の商品の会計内容の変更処理の実行指示を受信した場合に、前記変更処理として、前記伝票記憶部に記憶されている、前記実行指示の対象である対象伝票データに対し、取り消す旨を付与し、前記変更処理に応じて変更された会計内容と、前記対象伝票データに含まれていた前記変更処理に係る商品以外の商品の会計内容と、を含む伝票データを、前記対象伝票データとして新たに生成し、前記生成した対象伝票データを前記伝票記憶部に格納する、管理部を備え、前記管理部は、前記実行指示を受信したタイミングにおいて、前記実行指示に係る前記対象伝票データに対し、売り上げの集計処理が既に行われている場合には、前記対象伝票データを新たに生成するのに替えて、前記実行指示に示される前記一部の商品の会計内容の変更を示す変更データを新たに生成し、前記変更データを前記対象伝票データに対応付けて前記伝票記憶部に格納する、
【0007】
また、本発明の他の形態は、会計管理装置のコンピュータで実行されるプログラムであって、会計伝票単位の伝票データを伝票記憶部に記録するステップと、所定の伝票データに含まれる複数の商品のうち一部の商品の会計内容の変更処理の実行指示を受信した場合に、前記変更処理として、前記伝票記憶部に記憶されている、前記実行指示の対象である対象伝票データに対し、取り消す旨を付与し、前記変更処理に応じて変更された会計内容と、前記対象伝票データに含まれていた前記変更処理に係る商品以外の商品の会計内容と、を含む伝票データを、前記対象伝票データとして新たに生成し、前記生成した対象伝票データを前記伝票記憶部に格納するステップと、を実行させ、前記格納するステップでは、前記実行指示を受信したタイミングにおいて、前記実行指示に係る前記対象伝票データに対し、売り上げの集計処理が行われていない場合に、前記変更処理を実行させる。
また、本発明の他の形態は、会計管理装置のコンピュータで実行されるプログラムであって、会計伝票単位の伝票データを伝票記憶部に記録するステップと、所定の伝票データに含まれる複数の商品のうち一部の商品の会計内容の変更処理の実行指示を受信した場合に、前記変更処理として、前記伝票記憶部に記憶されている、前記実行指示の対象である対象伝票データに対し、取り消す旨を付与し、前記変更処理に応じて変更された会計内容と、前記対象伝票データに含まれていた前記変更処理に係る商品以外の商品の会計内容と、を含む伝票データを、前記対象伝票データとして新たに生成し、前記生成した対象伝票データを前記伝票記憶部に格納するステップと、を実行させ、前記格納するステップでは、 前記実行指示を受信したタイミングにおいて、前記実行指示に係る前記対象伝票データに対し、売り上げの集計処理が既に行われている場合には、前記対象伝票データを新たに生成するのに替えて、前記実行指示に示される前記一部の商品の会計内容の変更を示す変更データを新たに生成し、前記変更データを前記対象伝票データに対応付けて前記伝票記憶部に格納させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、会計後に、返品等の理由により会計内容を変更する場合に、簡単な操作で会計内容を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】商品DBのデータ構成の一例を示す図である。
【
図3】会計DBのデータ構成の一例を示す図である。
【
図4】注文受付処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図5】会計管理処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図6】会計変更受付処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図9】変更処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図10】変更処理を反映した会計DBのデータ構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態を、図を参照して説明する。なお、以下に示す実施形態は、本発明を具体化した一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。
【0011】
図1は、本実施形態に係る注文システム1の全体図である。注文システム1は、レストランなどの飲食に係る商品を提供する店舗において、注文された商品の提供を管理するシステムである。
【0012】
注文システム1は、会計管理装置10と、注文端末装置20と、会計装置30と、を備えている。会計管理装置10、注文端末装置20、および、会計装置30は、無線LAN(Local Area Network)などのネットワークNを介して接続されている。会計管理装置10は、例えば据置型の汎用コンピュータやクラウド型のサーバ等により構成され、注文された商品の提供の管理や会計の管理などをする。注文端末装置20は、例えばハンディターミナルやスマートフォン、タブレット端末などのスマートデバイスである。注文端末装置20は、接客者などのユーザが携帯し、利用客からの注文の入力等に利用される。入力された情報は、会計管理装置10に送信される。なお、
図1に示す例では、一つの注文端末装置20が示されているものの、注文端末装置20は複数あってもよく、その場合には会計管理装置10は複数の注文端末装置20と通信可能である。会計装置30は、注文された商品の会計処理を行う装置であり、当該会計装置30は、タブレット端末等の携帯型の装置であってもよく、固定型の装置であってもよい。会計装置30は、会計管理装置10から注文内容を受信し、注文内容に応じた会計処理等を行う。
【0013】
会計管理装置10は、第1制御部11と、第1通信部12と、記録媒体13と、を備えている。第1制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサと、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等、プロセッサが処理を実行するためのメモリとを含み、各種の処理を実行する。第1制御部11は、記録媒体13やROMなどに格納された種々のプログラムを実行する。本実施形態の第1制御部11は、記録媒体13に格納されたプログラムを実行することにより、商品の提供の管理や会計の管理等の処理を行う。第1制御部11の処理の詳細については後述する。第1通信部12は、注文端末装置20、会計装置30など外部の装置と無線通信を行うための装置であり、第1制御部11による情報の送受信は、第1通信部12を介して行われる。
【0014】
記録媒体13は、商品DB131と、会計DB132とを記憶する。ここで、記録媒体13は、会計伝票単位の伝票データを記録する伝票記憶部の一例である。商品DB131は、複数の商品を記憶する。商品は、例えば飲食店で提供されるビールや、フライドポテトなどのメニューである。
【0015】
図2は、商品DB131のデータ構成の一例を示す図である。商品DB131は、店舗で提供される各商品に関する情報を格納する。商品DB131は、具体的には、カテゴリIDと、カテゴリ名と、商品IDと、商品名と、単価と、を対応付けて格納する。
【0016】
カテゴリIDは、メニュー表に示される商品のカテゴリの識別情報である。カテゴリとしては、サラダ、揚げ物、アルコール、ドリンク等が挙げられる。商品IDは、商品の識別情報である。単価は、商品の価格である。
【0017】
なお、商品それぞれの商品が属するカテゴリ、商品名、単価を特定できるようなDB(データベース)が記録媒体13としての記憶部に格納されていればよく、具体的なDBの構成は、本実施形態の商品DB131の構成に限定されるものではない。
【0018】
図3は、会計DB132のデータ構成の一例を示す図である。会計DB132は、既に支払いが行われた会計伝票の伝票データを格納する。すなわち、伝票データは、会計伝票単位のデータである。伝票データは、伝票IDと、テーブルID、人数と、支払種別と、会計日時と、詳細情報とを含んでいる。伝票IDは、伝票の識別情報である。テーブルIDは、利用客が利用したテーブルの識別情報である。人数は、利用客の人数である。支払種別は、利用客が会計の際に利用した支払い種別である。支払種別は、現金決済やクレジットカードやスマートフォンなどによるキャッシュレス決済などが想定される。会計日時は、会計が行われた日時である。
【0019】
詳細情報には、伝票ID(例えばS001)の会計内容が含まれる。具体的には、詳細情報は、商品IDと、商品の個数と、商品の単価と、商品の合計額と、会計の合計額と、を含む。商品IDは、注文端末装置20で注文を受け付けた商品(注文メニュー)、すなわち会計対象の商品における商品IDである。個数は、対応する商品の注文数である。商品の単価は、商品1個に対する金額であり、商品DB131に格納されている。商品の合計額は、商品の単価に個数を乗じた金額である。会計の合計額は、各商品の合額計の和であり、例えば伝票ID:「S001」では、「2100円」となっている。
【0020】
また、伝票データには、取り消しデータが含まれる。ここで、取り消しデータは、会計内容を変更する変更処理が実行されたことにより、伝票データが取り消しされたことを示す情報である。伝票データが変更されると、取り消しデータにフラグが立てられ、当該伝票データの伝票IDに対応した、新たな伝票データが生成される。本処理については、後に詳述する。
【0021】
なお、伝票データは、会計装置30において会計が行われる度に、第1制御部11により、会計DB132に登録される。また、この伝票データは、一例であって、その他の情報(例えば各商品が注文された時刻等)が含まれていてもよい。
【0022】
説明を
図1に戻す。第1制御部11は、管理部111と、出力処理部112と、を備えている。なお、これらの機能は、プロセッサが記録媒体13などに格納されるプログラムを読み出し、このプログラムを実行することにより実現される。すなわち、上記各部が実行するものとして記載する処理は、第1制御部11が実行する処理である。管理部111は、注文に関する処理、および、会計に関する処理を行う。管理部111は、例えば、会計DB132へ伝票データの格納を行う。出力処理部112は、第1通信部12を介して情報を送信させる。なお、各部の処理については、後に詳述する。
【0023】
注文端末装置20は、第2制御部21と、第2通信部22と、第2表示部23と、第2入力部24と、を備えている。第2制御部21は、会計管理装置10の第1制御部11と同様に、プロセッサと記憶部(図示せず)とを含み、ROM等の記憶部に格納された種々のプログラムを実行することにより各種の処理を実行する。第2制御部21は、例えば注文端末装置20を操作するユーザ(接客者)から入力を受け付けたり、会計管理装置10から受信した情報(例えばメニュー表等)を表示したりする。第2通信部22は、会計管理装置10など外部の装置と無線通信を行うための装置であり、第2制御部21による情報の送受信は、第2通信部22を介して行われる。第2表示部23は、各種情報を表示する表示装置である。第2入力部24は、接客者による指示の入力を受け付けるためのユーザインタフェースである。第2表示部23と第2入力部24とは、タッチパネルとして一体に設けられてもよい。
【0024】
会計装置30は、第3制御部31と、第3通信部32と、第3表示部33と、第3入力部34と、を備えている。第3制御部31は、会計管理装置10の第1制御部11と同様に、プロセッサと記憶部(図示せず)とを含み、ROM等の記憶部に格納された種々のプログラムを実行することにより各種の処理を実行する。第3制御部31は、例えば会計装置を操作するユーザから入力を受け付けたり、会計管理装置10から受信した情報(例えば会計内容の変更処理の情報等)を表示したりする。第3通信部32は、会計管理装置10など外部の装置と無線通信を行うための装置であり、第3制御部31による情報の送受信は、第3通信部32を介して行われる。第3表示部33は、各種情報を表示する表示装置である。第3入力部34は、管理者による指示の入力を受け付けるためのユーザインタフェースである。第3表示部33と第3入力部34は、タッチパネルとして一体に設けられてもよい。
【0025】
つぎに、各装置における処理について説明する。
図4は、注文端末装置20による注文受付処理を示すフローチャートである。注文受付処理では、第2制御部21は、先ず、ステップS1において、店舗の利用客による注文内容を取得したか否かを確認する。例えば、利用客により「ビール」が注文され、接客者がこれを注文端末装置20の第2入力部24により入力すると、第2制御部21は、第2入力部24を介して、注文メニューとして「ビール」を示す注文を取得する。第2制御部21は、注文を取得しなかった場合には(ステップS1でN)、注文を取得するまで待機する。一方、第2制御部21は、注文を取得した場合には(ステップS1でY)、注文された商品を登録する(ステップS2)。
【0026】
つぎに、ステップS3において、第2制御部21は、注文送信指示を取得したか否かを判断する。利用客による注文が完了した場合に、接客者は、第2表示部23に表示される送信ボタン(図示せず)を選択する。送信ボタンが選択されると、第2制御部21は、注文送信指示を取得する。
【0027】
それと反対に、注文送信指示を取得しなかった場合には(ステップS3でN)、第2制御部21は、処理をステップS1へ進め、注文送信指示を取得するまで、ステップS1からステップS3の処理を繰り返し実行する。第2制御部21は、注文送信指示を取得した場合には(ステップS3でY)、ステップS2において登録された商品を示す注文情報を生成し、これを会計管理装置10へ送信する(ステップS4)。例えば、商品「ビール」と「フライドポテト」とが各1個が注文されると、第2制御部21は、これら2つの商品と注文日時とを示す注文情報を生成し、これを会計管理装置10に送信する。以上で、注文受付処理が完了する。
【0028】
図5は、会計管理装置10による会計管理処理を示すフローチャートである。会計管理処理では、管理部111は、ステップS10において、第1通信部12が注文情報を受信するまで待機し(ステップS10でN)、注文情報を受信すると(ステップS10でY)、処理をステップS11へ進める。ステップS11において、管理部111は、伝票データを生成する。具体的には、管理部111は、注文情報に含まれる各商品について、商品DB131に登録されている単価を代金として設定する。そして、管理部111は、この代金の合計を請求額として算出する。そして、管理部111は、伝票データを生成する。伝票データには、前述の通り、伝票IDと、テーブルIDと、人数と、支払種別と、会計日時と、詳細情報とが含まれる。なお、伝票IDは、伝票データを生成する度に新たに発行される。
【0029】
つぎに、ステップS12において、出力処理部112は、伝票データを会計装置30に送信し、さらに図示しないプリンタにより伝票データを印刷する。そして、ステップS13において、管理部111は、会計装置30から会計完了通知を受信するまで待機し(ステップS13でN)、会計完了通知を受信すると(ステップS13でY)、処理をステップS14へ進める。なお、会計完了通知は、会計が完了したことを示す情報であり、会計装置30において会計が完了した場合に、会計装置30から送信される。会計完了通知は、伝票IDと会計日時とを含む。ステップS14において、管理部111は、ステップS11において生成した伝票データ、すなわち会計済みの伝票データを会計DB132へ登録する。具体的には、管理部111は、伝票IDと、テーブルIDと、人数と、支払種別と、会計日時と、詳細情報とを含む伝票データを会計DB132へ登録する。以上で、会計管理処理が完了する。
【0030】
図6は、会計装置30による会計変更受付処理を示すフローチャートである。会計変更受付処理は、会計済みの伝票データに対応した会計内容の変更の指示を受け付ける処理である。利用客の申し出に対応し、接客者等のユーザは、会計装置30に対して、商品の返品など会計内容の変更指示を入力する。会計変更受付処理は、この変更指示を受け付けた場合に行われる処理である。
【0031】
具体的には、先ず、ステップS20において、会計装置30の第3制御部31は、「会計内容の変更処理」の実行要求を受け付けるまで待機し(ステップS20でN)、実行要求を受け付けると(ステップS20でY)、処理をステップS21に進める。ここで、「会計内容の変更処理」とは、伝票データに従って会計処理が行われた後に、「商品を返品する処理」、「商品を他の商品に変更する処理」、または、「商品の請求額を変更する処理」をいう。「商品を返品する処理」は、例えば、利用客から返品の申し出があった場合に返品に対応して伝票データを修正する処理である。「商品を他の商品に変更する処理」は、例えば、商品の注文内容が間違っていた場合(例えば商品「ビール」の個数を間違えた場合、商品「ビール」のところ「レモンサワー」の注文を取っていた場合など)に、その一部の商品を他の商品に変更するのに対応して伝票データを修正する処理である。「商品の請求額を変更する処理」は、割引きキャンペーンや割引きクーポンの付け忘れ等により商品金額が間違っている場合に、請求金額を変更するのに対応してデータを修正する処理である。
【0032】
例えば、利用客により「商品を他の商品に変更する処理」の申し出があり、会計装置30を操作する接客者等のユーザが、会計装置30の第3入力部34により、当該他の商品に変更する処理の実行要求を入力すると、第3制御部31は、当該他の商品に変更する変更処理を受け付ける。
図7は、変更処理の入力を受け付ける際の会計装置30の第3表示部33の一例である。会計装置30を操作するユーザは、利用客から会計済みのレシートに記載された情報に基づいて、または、レシートがない場合には、利用客から聞いた情報に基づいて、伝票データを特定する。第3表示部33には、伝票データの一覧が表示される。伝票データの一覧は、会計管理装置10の会計DB132に登録されている伝票データに基づいて、第3制御部31により、生成され、表示される。会計装置30を操作するユーザは、第3表示部33に表示された伝票データのうち、対象の伝票IDをタップするなどにより、当該変更処理を行う伝票データを特定する。以下、変更処理の対象の伝票データを「対象伝票データ」と記す。
【0033】
対象伝票データが特定されると、第3表示部33には、対象伝票データにおける伝票の詳細画面とメニュー画面とが表示される。
図8は、
図7の第3表示部33において、対象伝票データを特定した場合に遷移して表示される表示画面の一例である。この
図8に示す例では、第3表示部33の左側に、対象伝票データの詳細画面300が表示されている。具体的には、対象伝票データの詳細画面300には、商品名、商品の個数、および、商品の合計額が記載されている。また、当該詳細画面300には、取り消しの欄が設けられている。ユーザは、第3入力部34を介して、取り消したい商品に対応する取り消し欄を選択することにより、取り消し欄にチェックが表示される。
【0034】
また、
図8に示す例では、第3表示部33の右側に、メニュー画面302が表示されている。会計装置30を操作するユーザは、このメニュー画面302を操作して、注文内容を修正する。例えば、商品「ビール」の数を3個から2個に修正する場合には、詳細画面300において、商品「ビール」を取り消した上で、メニュー画面302のカテゴリ欄304から「アルコール」を選択し、商品欄306から「ビール」を選択する。また、数量ボタン308a,308bを操作して数量「2」を設定する。そして、会計内容を変更する処理の入力が終了したら、ユーザは、会計ボタン312を選択する。このように、ユーザが、処理対象の商品を選択し、当該処理対象の商品を削除し、かつ新たに商品を選択した上で、会計ボタン312を選択すると、第3制御部31は、「商品を他の商品に変更する」変更処理の実行要求を受け付ける。このとき受け付ける実行要求には、変更処理の種類(商品を他の商品に変更する処理)と、処理対象の商品と、変更内容(ビールの数量を「3」から「2」へ変更)と、が含まれる。
【0035】
なお、変更処理が、「商品を返品する処理」である場合には、会計装置30を操作するユーザは、
図7の第3表示部33において、対象伝票データを特定する。そして、ユーザは、
図7から遷移した
図8の第3表示部33の詳細画面300において、対象商品(例えば「ビール」)を削除した上で、会計ボタン312を選択する。このように、ユーザが、処理対象の商品を選択し、処理対象の商品を削除した上で、会計ボタン312を選択した場合に、第3制御部31は、「商品を返品する」変更処理の実行要求を受け付ける。このとき受け付ける実行要求には、変更処理の種類(商品を返品する処理)と、処理対象の商品と、が含まれる。
【0036】
また、会計内容の変更処理が、「商品の請求額を変更する処理」であって、請求額を変更する理由が、例えばクーポンの付け忘れである場合には、会計装置30を操作するユーザは、
図7の第3表示部33において、対象伝票データを特定する。また、
図7から遷移した
図8の第3表示部33において、対象商品(例えば「ビール」)を削除する。さらに、メニュー画面302のカテゴリ欄304から「アルコール」を選択した上で、商品欄306から「ビール」を選択する。そして、ユーザは、クーポンボタン310を選択し、数量ボタン308a,308bを操作した上で、会計ボタン312を選択する。このように、ユーザが、処理対象の商品を選択し、処理対象の商品の請求額を変更した上で、会計ボタン312を選択した場合に、第3制御部31は、「商品の請求額を変更する処理」の実行要求を受け付ける。このとき受け付ける実行要求には、変更処理の種類(商品の請求額を変更する処理)と、処理対象の商品と、変更後の請求額と、が含まれる。
【0037】
つぎに、ステップS21において、第3制御部31は、ステップS20で受け付けた実行要求の内容を示す変更確認画面を第3表示部33に表示する。具体的には、第3制御部31は、ステップS20で受け付けた対象伝票データの伝票IDと、変更処理の処理対象の商品(対象商品)と、変更処理の内容と、変更処理の実行要求の受付日時と、を確認画面に表示する。なお、これらの情報は、レシートの形式で表示されてもよい。このように、変更内容が表示されるので、会計装置30を操作するユーザは、変更内容を確認することができる。
【0038】
つぎに、ステップS22において、第3制御部31は、変更処理の実行指示を会計管理装置10に送信する。実行指示は、変更処理の実行を指示する情報であり、処理対象の対象伝票データの伝票IDと、変更処理の対象商品と、変更処理の内容と、変更処理の実行要求の受付日時と、を含む。変更処理の内容には、変更処理の種類が含まれる。また、変更処理が請求額の変更の場合には、変更後の請求額が含まれる。
【0039】
つぎに、ステップS23において、第3制御部31は、変更処理の実行指示を会計管理装置10に送信した後、会計管理装置10から、変更処理完了通知を受信するまで待機する。なお、変更処理完了通知は、会計管理装置10において、後述する実行指示に係る変更処理が完了した場合に、会計管理装置10から会計装置30へ送信される。
【0040】
第3制御部31は、ステップS23において、会計管理装置10から変更処理完了通知を受信するまで待機し(ステップS23でN)、変更処理完了通知を受信すると(ステップS23でY)、処理をステップS24に進める。ステップS24において、第3制御部31は、変更処理後の新たなレシートをプリンタ(図示せず)に印刷させる。変更処理後の伝票データに対応した新たなレシートを利用客に渡すためである。以上で、会計変更受付処理が完了する。
【0041】
図9は、会計管理装置10による変更処理を示すフローチャートである。変更処理は、伝票データを修正する処理である。先ず、会計管理装置10の管理部111は、ステップS30において、会計装置30から変更処理の実行指示を受信するまで待機し(ステップS30でN)、変更処理の実行指示を受信すると(ステップS30でY)、処理をステップS31に進める。
【0042】
ステップS31において、管理部111は、ステップS30で受信した実行指示に含まれる対象伝票データを会計DB132において特定し、当該対象伝票データが売り上げの集計処理前のデータであるか否かを判断する。ここで、売り上げの集計処理(または計上処理とも称される)とは、一日の営業が終了して、会計装置30に記録された金額と、会計装置30に残った現金やクレジットカード等のキャッシュレス決済による売り上げ金額と、を照合させて、差額がないか確認する、いわゆるレジ締めの作業を意味する。管理部111は、実行指示に含まれる受付日時を参照して、対象伝票データが売り上げの集計処理前のデータであると判断した場合には(ステップS31でY)、処理をステップS32に進める。
【0043】
ステップS32において、管理部111は、対象伝票データに対して、取り消す旨を付与する。具体的には、
図10に示すように、対象伝票データ(例えば伝票ID:S001)の取り消しデータに、当該対象伝票データの取り消しを意味するフラグを立てる。これにより、当該対象伝票データは、取り消しが行われた伝票データとして、会計DB132に格納される。
【0044】
つぎに、管理部111は、上述の対象伝票データの伝票IDに対応した新たな伝票データを生成する(ステップS33)。具体的には、管理部111は、変更処理に応じて変更された会計内容と、会計DB132に記録されている対象伝票データにおける変更処理に係る商品以外の商品の会計内容と、を含む伝票データを、対象伝票データとして新たに生成する。そして、管理部111は、生成した新たな伝票データを会計DB132に格納する(ステップS34)。
【0045】
図10は、ステップS33で作成した新たな伝票データの一例を示す図である。
図10を参照して、商品「ビール」の個数を「3」から「2」に変更する変更処理の例について説明する。対象伝票データ400において、取り消しデータにフラグが立てられ、さらに、新たな伝票データ401が生成される。この新たな伝票データ401においては、商品「ビール」の個数が「2」に変更され、当該商品「ビール」の個数の変更に応じて商品の合計額、および、会計の合計額が変更されている。すなわち、
図10に示すように、会計DB132に対象伝票データとして記録されていた伝票(伝票ID:S001)に取り消した旨の情報が追記され、当該対象伝票データの伝票IDに対応して新たな伝票データ(伝票ID:S001-2)が生成されている。そして、その生成された新たな伝票は、会計DB132に格納される。なお、会計DB132には、商品「ビール」の個数が修正される前の伝票データ(伝票ID:S001)と、商品「ビール」の個数が修正された後の伝票データ(伝票ID:S001-2)と、のいずれもの伝票データが格納される。このように、変更処理の前後の伝票データを格納することにより、商品「ビール」の個数が「3」から「2」に変更されたことが把握でき、つまり変更処理の内容を把握することができる。
【0046】
このように、管理部111は、「ビール」の個数を修正する旨の変更処理の実行指示を受け付けた場合に、対象伝票データにおける「ビール」の個数のみを修正し、対象伝票データに含まれる、残りの商品についての情報を含んだ、新たな伝票データを生成する。すなわち、管理部111は、変更対象の商品以外の商品については、ユーザからの指示を受け付けることなく、自動的に新たな伝票データに追加することができる。
【0047】
一方、管理部111は、上述のステップS31において、対象伝票データが売り上げの集計処理前のデータでない(言い換えれば、集計処理が既に行われており、売り上げの集計処理後のデータである)と判断した場合には(ステップS31でN)、処理をステップS35に進める。
【0048】
ステップS35において、管理部111は、対象伝票データを新たに生成するのに替えて、実行指示に示される商品の会計内容の変更を示す変更データを新たに生成する。つまり、管理部111は、上述のステップS32およびステップS33の処理を実行せずに、実行指示に示される商品の会計内容の変更を示す変更データを新たに生成する。そして、管理部111は、当該変更データを、対象伝票データに対応付けて会計DB132に格納する(ステップS34)。変更処理の実行指示を受信したタイミングで、売り上げの集計処理が既に実行されている場合には、いわゆるレジ締めの作業が終了している状態であるから、会計DB132に記録されている伝票データを修正することは好ましくない。そこで、このような場合に、管理部111は、変更対象の商品に関する変更データを新たに生成し、その生成した変更データを対象伝票データに対応付けて会計DB132に格納する。例えば、変更処理の内容が、商品「ビール」の個数を「3」から「2」に変更する内容であった場合には、"商品「ビール」を「-1」する"ことを示す変更データを作成する。
【0049】
つぎに、ステップS36において、出力処理部112は、実行指示に係る変更処理が完了した旨の変更処理完了通知を会計装置30に送信する。以上で、変更処理が完了する。
【0050】
このように、本実施形態では、会計装置30において、会計装置30を操作するユーザが返品等の一部の商品の変更処理を行うことで、当該変更処理の実行指示が会計管理装置10に送信される。変更処理の実行指示を受信した会計管理装置10は、会計DB132に記憶されている実行指示の対象である対象伝票データに対して取り消す旨を付与し、変更処理の内容と、対象伝票データに含まれていた変更処理に係る商品以外の商品の会計内容と、を含む伝票データを、対象伝票として新たに生成し、当該生成した伝票データを会計DB132に記録する。つまり、会計装置30を操作するユーザが変更に係る一部の商品についての情報を入力するだけで、変更に係る一部の商品についての変更後の情報だけでなく、変更に係らない残りの商品についての情報も含んだ、新たな伝票が生成される。したがって、本実施形態によれば、従来知られているように、一部の商品に対して会計内容に変更があった場合に、注文内容を全て打ち直しする必要がなく、それでいて、記録媒体13には、変更処理前後の伝票データが格納されることになる。そのため、会計内容の変更処理をする際に、注文内容を全て打ち直す場合に比べて、当該変更処理に要する時間と手間とを低減できる。このように、簡単な操作により、会計内容を変更可能となる。
【0051】
また、上述の実施形態では、会計管理装置10が、変更処理の実行指示を受信したタイミングが売り上げの集計処理前か否かに応じて処理内容を変更する。つまり、変更処理の実行指示を受信したタイミングが、売り上げの集計処理前の場合には、新たな伝票データを生成する一方で、変更処理の実行指示を受信したタイミングが、売り上げ集計処理後の場合には、伝票データを生成するのに替えて、変更データを生成する。これにより、いわゆるレジ締めの作業が完了した後に、対象伝票データを修正、変更、または、訂正することを望まない店舗側の要求を満たしつつ、会計内容の変更データを記録することができる。
【0052】
以上の実施形態は、本発明を実施するための一例であり、他にも種々の実施形態を採用可能である。すなわち特許請求の範囲に記載された本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、以下に説明する種々の変形や変更が可能である。
【0053】
そうした第1の変形例としては、本実施形態の会計管理装置に替えて、会計管理装置の処理を複数の装置の協働により実現する会計管理システムであってもよい。また、会計管理装置と会計装置とが同じ装置に組み込まれていてもよい。また、注文端末装置と会計装置とが同じ装置に組み込まれていてもよい。
【0054】
第2の変形例としては、本実施形態においては、上述のように、会計内容の変更処理は、商品を返品する処理、商品を他の商品に変更する処理、または、商品の請求額を変更する処理として説明したものの、会計内容を変更する処理であれば、これらの変更処理に限られない。例えば、本実施形態では、請求金額を変更する処理の一例として、割引きキャンペーンや割引きクーポンの付け忘れ等により商品金額が間違っている場合を例として説明したが、当該割引きは、減額サービス以外にも「無料」のサービスや"2時間1000円"といったような「定額」のサービスも含むものとする。
【0055】
第3の変形例としては、本実施形態においては、会計装置30を操作するユーザが、例えば商品を他の商品に変更する処理の実行要求(例えば商品「ビール」の個数を変更する要求)を入力する際に、商品「ビール」を削除した上、商品欄306から「ビール」を選択し、新たな数量を入力する例を説明したものの、これらの操作に替えて、個数を減らす(または増やす)処理のみを行ってもよい。つまり、一部の商品に対して変更処理をする場合に、全ての商品に対して打ち直しをせず、変更処理の対象である商品に対してのみに変更処理を行うものであれば、ユーザは対象商品を「削除」しなくてもよい。
【0056】
第4の変形例としては、本実施形態においては、「売り上げ集計処理」は、一日の営業が終了した際のいわゆるレジ締めの作業として説明したものの、売り上げ集計処理のタイミングは、一日の営業の終了時に限られず、数時間単位、数日単位、数時間単位など、任意のタイミングであってよい。
【0057】
第5の変形例としては、本実施形態においては、飲食店を対象として、会計内容の変更処理について説明したものの、当該会計内容の変更処理の対象は飲食店の伝票データに限られない。例えば、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの各種の販売店の伝票データを対象としてよい。
【0058】
さらに、本発明の手法は、プログラムや方法としても適用可能である。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、システムを制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのプログラムの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし半導体メモリであってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。
【符号の説明】
【0059】
1 注文システム
10 会計管理装置
11 第1制御部
12 第1通信部
13 記録媒体
20 注文端末装置
21 第2制御部
22 第2通信部
23 第2表示部
24 第2入力部
30 会計装置
31 第3制御部
32 第3通信部
33 第3表示部
34 第3入力部
111 管理部
112 出力処理部
131 商品DB
132 会計DB
300 詳細画面
302 メニュー画面
304 カテゴリ欄
306 商品欄
310 クーポンボタン
312 会計ボタン
400 対象伝票データ
401 新たな伝票データ
【要約】
【課題】会計後に、返品等の理由により会計内容を変更する場合に、簡単な操作で会計内容を変更可能にすることを目的とする。
【解決手段】会計伝票単位の伝票データを記録する伝票記憶部を管理する会計管理装置であって、所定の伝票データに含まれる複数の商品のうち一部の商品の会計内容の変更処理の実行指示を受信した場合に、前記変更処理として、前記伝票記憶部に記憶されている、前記実行指示の対象である対象伝票データに対し、取り消す旨を付与し、前記変更処理に応じて変更された会計内容と、前記対象伝票データに含まれていた前記変更処理に係る商品以外の商品の会計内容と、を含む伝票データを、前記対象伝票データとして新たに生成し、前記生成した対象伝票データを前記伝票記憶部に格納する、管理部を備える。
【選択図】
図9