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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-20
(45)【発行日】2023-07-28
(54)【発明の名称】超音波ホッチキスと超音波溶着方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 65/08 20060101AFI20230721BHJP
【FI】
B29C65/08
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019134633
(22)【出願日】2019-07-22
(65)【公開番号】P2020023172
(43)【公開日】2020-02-13
【審査請求日】2022-06-29
(31)【優先権主張番号】P 2018141730
(32)【優先日】2018-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】391008537
【氏名又は名称】ASTI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092842
【弁理士】
【氏名又は名称】島野 美伊智
(74)【代理人】
【識別番号】100166578
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥居 芳光
(72)【発明者】
【氏名】飯田 健弥
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 隆文
【審査官】▲高▼村 憲司
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-226826(JP,A)
【文献】特開2010-070252(JP,A)
【文献】特開平10-278116(JP,A)
【文献】特開2000-219215(JP,A)
【文献】特開2004-058276(JP,A)
【文献】特開平11-222211(JP,A)
【文献】特開2012-056268(JP,A)
【文献】特開平08-020071(JP,A)
【文献】特開2004-121712(JP,A)
【文献】特開2001-121611(JP,A)
【文献】特開平10-016057(JP,A)
【文献】特開平06-008330(JP,A)
【文献】特開2002-127255(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 63/00 - 63/48
B65B 51/00 - 51/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アッパーフレームと、
上記アッパーフレームに対して開閉自在に取り付けられたロアーフレームと、
上記アッパーフレームに設置された超音波振動子と、
上記超音波振動子に設置されたホーンと、
上記ロアーフレームに設置されたチップと、
上記アッパーフレームに設置され上記ホーンを覆うとともに開口部を介して上記ホーンの先端を上記チップ側に露出させたホーンカバと、
を具備し、
上記ホーンの先端は上記ホーンカバの開口部より突出することなく内側に配置されていることを特徴とする超音波ホッチキス。
【請求項2】
請求項1記載の超音波ホッチキスにおいて、
上記ホーンカバは上記アッパーフレームに着脱可能に設置されていることを特徴とする超音波ホッチキス。
【請求項3】
請求項2記載の超音波ホッチキスにおいて、
上記ホーンカバは磁力によって上記アッパーフレームに着脱可能に設置されていることを特徴とする超音波ホッチキス。
【請求項4】
請求項1~請求項3の何れかに記載の超音波ホッチキスにおいて、
記チップは上記ホーンの先端面に対して傾斜した状態で設置された溶着・切断用のチップであることを特徴とする超音波ホッチキス。
【請求項5】
請求項4記載の超音波ホッチキスにおいて、
上記チップは上記ホーンとの接触部位を変更可能に設置されていることを特徴とする超音波ホッチキス。
【請求項6】
請求項3又は請求項4記載の超音波ホッチキスにおいて、
記チップは弾性部材を介して取り付けられていることを特徴とする超音波ホッチキス。
【請求項7】
請求項1~請求項3の何れかに記載の超音波ホッチキスにおいて、
上記チップは溶着時に回転するチップであることを特徴とする超音波ホッチキス。
【請求項8】
請求項記載の超音波ホッチキスにおいて、
上記チップの表面には凹凸が形成されていることを特徴とする超音波ホッチキス。
【請求項9】
請求項1~請求項8の何れかに記載の超音波ホッチキスにおいて、
自身の移動方向をガイドするガイド治具が備えられていることを特徴とする超音波ホッチキス。
【請求項10】
請求項1~請求項9の何れかに記載の超音波ホッチキスを使用した超音波溶着方法において、
被加工物と上記ホーンとの間、及び/又は、上記被加工物と上記チップとの間に超音波振動では溶けない非溶着性シートを介材させた状態で溶着するようにしたことを特徴とする超音波溶着方法
【請求項11】
請求項10記載の超音波溶着方法において、
上記非溶着性シートは紙製であることを特徴とする超音波溶着方法。
【請求項12】
請求項10記載の超音波溶着方法において、
上記非溶着性シートはフッ素樹脂製であることを特徴とする超音波溶着方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、ビニール製のシート同士を溶着する際に使用する超音波ホッチキスと超音波溶着方法に係り、特に、作業時の安全性と作業効率の向上を図ることができるように工夫したものに関する。
【背景技術】
【0002】
超音波ホッチキスの構成を開示するものとして、例えば、特許文献1がある。特許文献1に記載された超音波ホッチキスは概略次のような構成になっている、まず、アッパーフレームがあり、このアッパーフレームにはロアーフレームが回動可能に取り付けられている。上記アッパーフレームの先端には超音波振動子が設置されていてこの超音波振動子の先端にはホーンが設置されている。また、上記ロアーフレームの先端にはチップが設置されている。上記ホーンとチップの間に被加工物を挟み、上記超音波振動子により上記ホーンを振動させる。上記ホーンと被加工物との摩擦熱により被加工物が溶解・溶着される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-11227号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記従来の構成では、次のような問題があった。
まず、ホーンが全て露出されているため、ホーンに使用者の指が不用意に触れてしまうと、指とホーンとの間の摩擦熱や溶着時の余熱により、指に火傷を負ってしまうという問題があった。
また、使用者の指以外にも、例えば、熱で溶解し易い物が不用意にホーンに触れてしまうと、同様に、ホーンと該物との間の摩擦熱や溶着時の余熱により、溶解・損傷してしまうという問題があった。
さらに、被加工物に対して超音波ホッチキスを移動させて加工するライン加工の場合、被加工物がホーンに引っ掛かってしまい、ホーンと被加工物との間の滑りが損なわれ、溶着作業の作業効率が低下してしまうという問題もあった。
【0005】
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、作業時の安全性と作業効率の向上を図ることが可能な超音波ホッチキスと超音波溶着方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するべく本願発明の請求項1による超音波ホッチキスは、アッパーフレームと、上記アッパーフレームに対して開閉自在に取り付けられたロアーフレームと、上記アッパーフレームに設置された超音波振動子と、上記超音波振動子に設置されたホーンと、上記ロアーフレームに設置されたチップと、上記アッパーフレームに設置され上記ホーンを覆うとともに開口部を介して上記ホーンの先端を上記チップ側に露出させたホーンカバと、を具備し、上記ホーンの先端は上記ホーンカバの開口部より突出することなく内側に配置されていることを特徴とするものである。
又、請求項2による超音波ホッチキスは、請求項1記載の超音波ホッチキスにおいて、上記ホーンカバは上記アッパーフレームに着脱可能に設置されていることを特徴とするものである。
又、請求項3による超音波ホッチキスは、請求項2記載の超音波ホッチキスにおいて、上記ホーンカバは磁力によって上記アッパーフレームに着脱可能に設置されていることを特徴とするものである。
又、請求項4による超音波ホッチキスは、請求項1~請求項3の何れかに記載の超音波ホッチキスにおいて、上記チップは上記ホーンの先端面に対して傾斜した状態で設置された溶着・切断用のチップであることを特徴とするものである。
又、請求項5による超音波ホッチキスは、請求項4記載の超音波ホッチキスにおいて、上記チップは上記ホーンとの接触部位を変更可能に設置されていることを特徴とするものである。
又、請求項6による超音波ホッチキスは、請求項3又は請求項4記載の超音波ホッチキスにおいて、上記チップは弾性部材を介して取り付けられていることを特徴とするものである。
又、請求項7による超音波ホッチキスは、請求項1~請求項3の何れかに記載の超音波ホッチキスにおいて、上記チップは溶着時に回転するチップであることを特徴とするものである。
又、請求項8による超音波ホッチキスは、請求項記載の超音波ホッチキスにおいて、上記チップの表面には凹凸が形成されていることを特徴とするものである。
又、請求項9による超音波ホッチキスは、請求項1~請求項8の何れかに記載の超音波ホッチキスにおいて、自身の移動方向をガイドするガイド治具が備えられていることを特徴とするものである。
又、請求項10による超音波溶着方法は、請求項1~請求項9の何れかに記載の超音波ホッチキスを使用した超音波溶着方法において、被加工物と上記ホーンとの間、及び/又は、上記被加工物と上記チップとの間に超音波振動では溶けない非溶着性シートを介材させた状態で溶着するようにしたことを特徴とするものである。
又、請求項11による超音波溶着方法は、請求項10記載の超音波溶着方法において、上記非溶着性シートは紙製であることを特徴とするものである。
又、請求項12による超音波溶着方法は、請求項10記載の超音波溶着方法において、上記非溶着性シートはフッ素樹脂製であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
以上述べたように、本願発明の請求項1記載の超音波ホッチキスによると、アッパーフレームと、上記アッパーフレームに対して開閉自在に取り付けられたロアーフレームと、上記アッパーフレームに設置された超音波振動子と、上記超音波振動子に設置されたホーンと、上記ロアーフレームに設置されたチップと、上記アッパーフレームに設置され上記ホーンを覆うとともに開口部を介して上記ホーンの先端を上記チップ側に露出させたホーンカバと、を具備したので、作業時の安全性と作業効率の向上を図ることができる。
又、請求項2記載の超音波ホッチキスによると、請求項1記載の超音波ホッチキスにおいて、上記ホーンの先端は上記ホーンカバの先端より内側に配置されているので、上記効果をより確実なものとすることができる。
又、請求項3記載の超音波ホッチキスによると、請求項1又は請求項2記載の超音波ホッチキスにおいて、上記ホーンカバは上記アッパーフレームに着脱可能に設置されているので、例えば、ホーンカバ内部やホーンの清掃を容易に行うことができ、また、破損した際に、上記ホーンカバ、ひいては、上記ホーンカバ内の上記ホーンを容易に交換することができる。
又、請求項4記載の超音波ホッチキスによると、請求項3記載の超音波ホッチキスにおいて、上記ホーンカバは磁力によって上記アッパーフレームに着脱可能に設置されているので、上記効果がより確実なものとなる。
又、請求項5記載の超音波ホッチキスによると、請求項1~請求項4の何れかに記載の超音波ホッチキスにおいて、上記チップは上記ホーンの先端面に対して傾斜した状態で設置された溶着・切断用のチップであるので、被加工物の溶着と切断を同時に行うことができるとともに、その際、接触面積を小さくして摩擦抵抗を最小限とすることができ、作業効率の向上を図ることができる。
又、請求項6記載の超音波ホッチキスによると、請求項5記載の超音波ホッチキスにおいて、上記チップは上記ホーンとの接触部位を変更可能に設置されているので、上記チップを効率よく使用することができる。
又、請求項7記載の超音波ホッチキスによると、請求項4又は請求項5記載の超音波ホッチキスにおいて、上記チップは弾性部材を介して取り付けられているので、作業時の把持力のバラツキを吸収することができる。
又、請求項8記載の超音波ホッチキスによると、請求項1~請求項4の何れかに記載の超音波ホッチキスにおいて、上記チップは溶着時に回転するチップであるので、溶着作業の円滑化ひいては作業効率の向上を図ることができる。
又、請求項9記載の超音波ホッチキスによると、請求項8記載の超音波ホッチキスにおいて、上記チップの表面には凹凸が形成されているので、上記チップと被加工物との滑りを防止することができる。
又、請求項10記載の超音波ホッチキスによると、請求項1~請求項9の何れかに記載の超音波ホッチキスにおいて、自身の移動方向をガイドするガイド治具が備えられているので、作業の品質の向上と作業効率の向上を図ることができる。
又、請求項11記載の超音波溶着方法によると、請求項1~請求項10の何れかに記載の超音波ホッチキスを使用した超音波溶着方法において、被加工物と上記ホーンとの間、及び/又は、上記被加工物と上記チップとの間に超音波振動では解けない非溶着性シートを介材させた状態で溶着するようにしたので、上記被加工物に凹凸があっても上記非溶着性シートによって上記ホーン及び/又は上記チップが上記被加工物を押圧する面積を拡大するとともに超音波振動が伝達され、強固な超音波溶着を施すことができる。
又、請求項12記載の超音波溶着方法によると、請求項11記載の超音波溶着方法において、上記非溶着性シートは紙製であるので、入手が容易な材料を用いて容易に強固な超音波溶着を実現できる。
又、請求項13記載の超音波溶着方法によると、請求項11記載の超音波溶着方法において、上記非溶着性シートはフッ素樹脂製であるので、被加工物との溶融もし難く、入手が容易な材料を用いて容易に強固な超音波溶着を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1の実施の形態を示す図で、超音波ホッチキスの使用状態を示す斜視図である。
図2】本発明の第1の実施の形態を示す図で、超音波ホッチキスの斜視図である。
図3】本発明の第1の実施の形態を示す図で、超音波ホッチキスの側面図である。
図4】本発明の第1の実施の形態を示す図で、超音波ホッチキスの正面図である。
図5】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ホーンカバを外した状態の超音波ホッチキスの斜視図である。
図6】本発明の第1の実施の形態を示す図でホーンカバを外した状態の超音波ホッチキスの側面図である。
図7】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ホーンカバを外した状態の超音波ホッチキスの正面図である。
図8】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図8(a)はホーンカバを下側から視た斜視図、図8(b)はホーンカバを上側から視た斜視図である。
図9】本発明の第1の実施の形態を示す図で、一部を分解して示す超音波ホッチキスの斜視図である。
図10】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図10(a)はホーンとチップの間に被加工物を挟み込んだ状態の超音波ホッチキスの側面図、図10(b)は図10(a)のXb-Xb矢視図である。
図11】本発明の第1の実施の形態を示す図で、チップの斜視図である。
図12】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ホーンの先端面とチップの溶断刃部との角度を示す側面図である。
図13】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ガイド治具と被加工物を示す斜視図である。
図14】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図14(a)は図13のXIVa-XIVa断面図、図14(b)は被加工物をガイド治具によって挟み込む状態を示す断面図である。
図15】本発明の第1の実施の形態を示す図で、超音波ホッチキスをガイド治具に沿って移動させながら溶着・切断する状態を示す斜視図である。
図16】本発明の第2の実施の形態を示す図で、図16(a)はチップとチップ支持部材とボルトの斜視図、図16(b)はチップの側面図である。
図17】本発明の第3の実施の形態を示す図で、図17(a)はチップとチップ支持部材とボルトの斜視図、図17(b)はチップの側面図である。
図18】本発明の第4の実施の形態を示す図で、ガイド治具を示す斜視図である。
図19】本発明の第5の実施の形態を示す図で、図19(a)はチップ用弾性部材を示す斜視図、図19(b)はチップ用弾性部材を介してチップが取り付けられた状態を示す断面図である。
図20】本発明の第6の実施の形態を示す図で、超音波振動では溶けない非溶着性シートを介在させた超音波溶着方法によりホッチキスで気泡緩衝材製袋体の開口部を溶着して封止する作業を行う状態を示す側面図である。
図21】本発明の第6の実施の形態示す図で、図21(a)は超音波振動では溶けない非溶着性シートを介在させた状態で溶着した場合の気泡緩衝材製袋体を示す平面図、図21(b)は超音波振動では溶けない非溶着性シートを介在させずに溶着した場合の気泡緩衝材製袋体を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図1乃至図15を参照しながら、本発明の第1の実施の形態について説明する。まず、第1の実施の形態による超音波ホッチキス1があり、この超音波ホッチキス1は、図1に示すように、ケーブル2を介して発振器3に接続されている。
【0010】
上記超音波ホッチキス1は次のような構成をなしている。図1及び図2に示すように、まず、アッパーフレーム5があり、図3乃至図7に示すように、上記アッパーフレーム5の先端(図3中右側)には、超音波振動子7が設置されている。上記超音波振動子7は、図3に示すように、基部9と、第1電極11と、第1ピエゾ素子13と、第2電極15と、第2ピエゾ素子17と、を図3中上側から下側に向かって積層させたものである。上記第2ピエゾ素子17の図3中下側にはホーン19が設置されている。上記第1電極11と上記第2電極15には上記発振器3によって短い周期で変化する電圧が印加され、この電圧によって上記第1ピエゾ素子13及び上記第2ピエゾ素子17が超音波振動され、この超音波振動が上記ホーン19を介して出力される。
【0011】
上記ホーン19は、例えば、アルミニウム製で先端側に硬質コートが施されている。また、上記ホーン19の先端側の径(図6に示す寸法Φa)は、例えば、7.5mmに設定されている。
【0012】
また、図3に示すように、上記アッパーフレーム5には、ホーンカバ21が着脱可能に設置されている。このホーンカバ21内に上記ホーン19が収容・配置されている。上記ホーンカバ21は、底板22と、この底板22から立設され略半円板状をなす一対の側板24、24と、上記一対の側板24、24の間を円弧状に覆う半円筒部26と、から構成されている。上記底板22には開口部28が形成されていて、この開口部28を介して上記ホーン19がホーンカバ21内に挿入されている。
【0013】
図8(a)に示すように、上記半円筒部26の先端側(図8(a)中下側)には開口部23が設けられていて、この開口部23を介して上記ホーン19の先端面25を覗ける構成になっている。また、上記一対の側板24、24の先端は被加工物当接部27、27となっている。図3及び図4に示すように、上記ホーン19の先端面25は上記被加工物当接部27、27よりも内側に配置されている。上記ホーン19の先端面25は上記被加工物当接部27、27の先端から図4中上方向に所定距離(h)だけ引っ込んだ状態で配置されている。上記所定距離(h)は、一例として、2mm程度である。
また、上記開口部23は、図2に示すように、奥行き(図2中符号oで示す)と幅(図2中符号oで示す)が、例えば、10mm×10mm程度に設定されている。これは、後述するチップ37の溶断刃部40の図12中上端側が上記開口部13を介してホーンカバ21内に入り込むことができ、且つ、上記ホーン19と上記チップ37との間に後述する被加工物38を挟み込むことができる大きさである。
【0014】
図8(b)に示すように、上記ホーンカバ21の底板22の裏面にはホーンカバ固定用磁石29、29、29が設置されている。一方、上記アッパーフレーム5には上記ホーンカバ固定用磁石29、29、29に対応する図示しない磁性体が設置されている。上記ホーンカバ21は、上記ホーンカバ固定用磁石29、29、29と図示しない磁性体を介して、上記アッパーフレーム5に着脱可能に設置されている。
【0015】
図3に示すように、上記アッパーフレーム5の基端側(図3中左側)には、ロアーフレーム31が回動可能に設置されている。このロアーフレーム31は上記アッパーフレーム5の先端側(図3中右側)まで延長されている。また、上記ロアーフレーム31は、常時は、図示しない弾性部材によって、その先端側(図3中右側)が上記アッパーフレーム5の先端側(図3中右側)から離間する方向に回動・付勢されている。これに対して、上記アッパーフレーム5とロアーフレーム31を把持することにより、上記アッパーフレーム5とロアーフレーム31を上記弾性部材の付勢力に抗して相対的に回動・接近させ、それによって、所望の溶着・切断を行う。
【0016】
図3図9に示すように、上記ロアーフレーム31の先端側(図3中右側)にはチップ支持部材33が固定用ネジ35によって固定されている。上記チップ支持部材33にはチップ37がボルト39によって取付・固定されている。すなわち、上記ボルト39を上記チップ37の貫通孔37aを通して上記チップ支持部材33に螺合することにより、上記チップ37は上記ボルト39の頭部と上記チップ支持部材33の間に回転を規制された状態で挟持される。
なお、上記チップ61は、既に説明したホーン19と同様、例えば、アルミニウム製であるが、ホーン19の先端のような硬質コートは施されていない。
【0017】
また、上記被加工物当接部27、27を円弧状とし、且つ、上記チップ支持部材33の上端側を円弧状としているのは、ホーン19とチップ37との間に挟み込まれた被加工物の超音波ホッチキス1に対する相対的な移動を円滑なものとするためである。
【0018】
図11に示すように、上記チップ37の先端側(図11中右側)は拡径されていて、溶断刃部40となっている。この溶断刃部40の円筒面41は、図12に示すように、テーパ形状を成している。その為、図12に示すように、上記ホーン19の先端面25に上記溶断刃部40を当接させるとテーパ状の隙間が形成される。上記テーパの傾斜角度(θ)は、5°~15°の範囲で設定されるのが好ましい。また、上記溶断刃部40の最も拡径された部分の径(図12中Φbで示す)は、例えば、11mm程度に設定されている。
因みに、本実施の形態の場合には、最も径が小さい箇所で10.8mm、最も径が大きい箇所で11.7mm程度に設定されている。
そして、上記溶断刃部40の円筒面41と上記ホーン19の先端面が接触している部位で被加工物の切断が行われ、図12中該接触している部位の左側のテーパ状の隙間の部分で被加工物の溶着が行われる。前記したように上記溶断刃部40の円筒面41のテーパの傾斜角度(θ)を5°~15°の範囲で設定するのは、上記切断と上記溶着を行い易くするためである。
なお、上記溶断刃部40の最も拡径された部分の径(図12中Φbで示す)を、例えば、11mm程度に設定したのは、上記チップ37の溶断刃部40の図12中上端側が上記ホーンカバ21の開口部13を介してホーンカバ21内に入り込み、且つ、上記ホーン19と上記チップ37との間に被加工物38を挟み込んで溶着・切断を行うことを可能にするためである。
【0019】
また、上記テーパ状の隙間を形成することにより、被加工物を介しての上記溶断刃部40と上記ホーン19の先端面25の接触面積を小さくし、超音波ホッチキス1を移動させる際の摩擦抵抗を低減させ、上記超音波ホッチキス1と被加工物の相対的な移動の円滑化ひいては作業効率の向上を図っている。
【0020】
また、上記超音波ホッチキス1による切断及び溶着に際して、図13に示すようなガイド治具51が適宜用いられる。このガイド治具51は、図14に示すように、上側ガイド要素53と下側ガイド要素55を重ね合わせて構成されていて、上記上側ガイド要素53と上記下側ガイド要素55との間に上記被加工物38が挟み込まれる構成になっている。
【0021】
上記上側ガイド要素53にはガイド溝57が形成されているとともに、上記下側ガイド要素55にも上記ガイド溝57と同様のガイド溝59が形成されている。
そして、図15に示すように、上記ホーン19と上記チップ37によって上記被加工物38を挟み込み、上記ホーンカバ21の先端側を上記上ガイド溝57、59に係合させる。その状態で、上記超音波ホッチキス1を上記ガイド溝57、59に沿って移動させながら、上記被加工物38の溶着・切断を行う。
【0022】
また、上記被加工物38が、例えば、袋状であり、内容物を収容した状態で開口部を封止するために溶着作業を行う場合、上記ガイド治具51によって上記超音波ホッチキス1が移動される範囲が限定されるので、上記内容物の熱による破損を防止することができる構成になっている。
【0023】
次に、この第1の実施の形態による作用について説明する。
なお、被加工物38の一例として、内容物を収容した袋体を例に挙げて説明する。
まず、図13等に示すように、ガイド要素53とガイド要素55の間に被加工物38を挟み込む。
次に、ホーン19とチップ37によって上記被加工物38を挟み込むとともに、上記ガイド治具51のガイド溝57、59に超音波ホッチキス1のホーンカバ21の先端側を係合させる。
次に、アッパーフレーム5とロアーフレーム31を把持して回動させる。
なお、発振器3により超音波振動子7、ひいては、上記ホーン19を超音波振動している。
その状態で、上記超音波ホッチキス1を上記ガイド溝57、59に沿って移動させる。
それによって、上記袋状の被加工物の開口部は溶着・封止されるとともに端材が切断・除去される。
なお、上記チップ37の上記ホーン19に当接される箇所が摩耗したら、ボルト39を緩めて上記チップ37を回転させて当接部位を変更する。
【0024】
次に、この第1の実施の形態による効果について説明する。
まず、使用者の指がホーン19に不用意に触れて指に火傷を負うといった事故を未然に防止することができる。これは、ホーン19をホーンカバ21によって覆うようにしたからであり、且つ、上記ホーン19の先端面25を上記ホーンカバ21の被加工物当接部27、27よりも内側に所定距離(h)だけ引っ込めて配置したからである。
これは、使用者の指に限ったことではなく、例えば、溶解し易いものがホーン19に不用意に触れて損傷してしまうことをも未然に防止することができる。
このようにして、作業時の安全性の向上を図ることができる。
また、被加工物38のホーン19への引っ掛かりを防止することができる。これも、ホーン19をホーンカバ21によって覆うようにしたからである。それによって、溶着・切断作業の連続性が損なわれることを防止して作業効率の向上を図ることができる。
【0025】
また、上記ホーンカバ21はアッパーフレーム5に対して着脱可能に設置されているので、上記ホーンカバ21内や上記ホーン19の清掃が容易である。また、ホーンカバ21や内部のホーン19の交換も容易である。
特に、上記ホーンカバ21はホーンカバ固定用磁石29、29、29とアッパーフレーム5側の磁性体による吸着によって固定されているので、上記ホーンカバ21の着脱作業も簡単である。
また、上記被加工物当接部27、27が円弧状に形成されていて、上記チップ支持部材33の上端側も円弧状に形成されているので、上記被加工物38が引っ掛からず、溶着作業時における超音波ホッチキス1の移動を円滑に行うことができ、それによっても作業効率の向上を図ることができる。
また、上記溶断刃部40の円筒面41が上記ホーン19の先端面25に対して傾斜されていて、溶断刃部40とホーン19の先端面25との接触面積が小さくなっているので、超音波ホッチキス1を移動させる際の摩擦力を低減させ、超音波ホッチキス1を円滑に移動させることができ、それによっても作業効率の向上を図ることができる。
また、上記溶断刃部40の円筒面41のテーパの傾斜角度(θ)が5°~15°の範囲で設定されているので、切断と溶着を行い易くすることができる。
【0026】
また、上記チップ37はボルト39のみによって正面側から固定されているので、上記チップ37の着脱や交換が容易である。
また、上記チップ37の上記ホーン19に対する当接箇所が摩耗した場合には、ボルト39を緩めて上記チップ37を回転させて、摩耗していない場所を当接箇所として使用することができ、上記チップ37を効率よく使用することができる。
また、溶着・切断作業時に、超音波ホッチキス1をガイド治具51に沿って移動させるようにしているので、溶着・切断を正確に行うことができる。
また、上記ガイド治具51によって上記超音波ホッチキス1が移動される範囲が限定されるので、内容物の熱による破損を防止することができる。
【0027】
次に、図16を参照しながら、本発明の第2の実施の形態について説明する。前記第1の実施の形態においては、溶着・切断用のチップを使用する場合を例に挙げて説明したが、この第2の実施の形態の場合には、図16に示すように、溶着用のチップ61を使用している。このチップ61はその側面63が歯車状に形成されている。
また、上記チップ61は回転可能に設置されている。すなわち、前記第1の実施の形態の場合と同様に、ボルト39をチップ支持部材33に螺合することにより取り付けられるが、その際、チップ61の軸方向長さが所定量短く設定されている。その為、上記ボルト39をチップ支持部材33に螺合しても、チップ61がボルト39の頭部とチップ支持部材との間に挟み付けられることはなく、それによって、回転可能な状態が提供される。
【0028】
上記チップ61は、ホーンカバ21の開口部23の奥行き(o)、幅(o)が10mm×10mm程度に設定されているという前提で、例えば、外径(図16(b)中寸法Φc)が8mm以上、10mm前後であることが好ましい。本実施の形態では11mmに設定されている。それによって、上記チップ61の側面63が開口部23を介してホーンカバ21内に入り込み、且つ、上記ホーン19と上記チップ61との間に被加工物38を挟み込んで所望の溶着を行うことが可能となる。
加えて、上記側面63の歯数は側面63の大きさに対して適切な値に設定されている。この実施の形態の場合には20枚に設定されている。これは上記チップ61と上記被加工物38の間の滑りを防止し、且つ、上記被加工物38の溶着の仕上がりを綺麗にする(上記側面63の歯跡が形が崩れることなく上記被加工物38に残される状態)ためである。
なお、上記側面63の歯車形状の歯数が多すぎれば、歯の間の凹部が浅くなり、上記歯車形状の歯の先端以外の部分でも上記被加工物38が溶けてしまい、溶着の仕上がりが綺麗にはならない。逆に上記側面63の歯車形状の歯数が少なすぎれば、上記歯車の歯の間の凹部を深くすることができ上記歯の先端に接触した部分のみ上記被加工物38を溶解させることで溶着の仕上がりを綺麗にすることができるものの、上記被加工物38に接触される歯の数が少なくなってしまうことによって上記チップ61と上記被加工物38間の摩擦が少なくなり、超音波ホッチキスを円滑に移動させることができなくなってしまう。
また、上記側面63の幅(図16(b)中寸法w)はホーン19の径よりも小さく設定されている。これは、上記側面63の図16(b)中左右方向全域を使って上記被加工物38を上記ホーン19に押し当てることができ、溶着の仕上がりを綺麗なものとするためである。
なお、その他の構成は前記第1の実施の形態の場合と同じであり、図中同一部分には同一符号を付して示しその説明を省略する。
【0029】
この第2の実施の形態の場合は、前記第1の実施の場合と同様の作用・効果を奏することができる。また、上記チップ61は回転可能に設置されているので、溶着作業の円滑化を図ることができる。また、側面63が歯車状をなしているので、被加工物38と上記チップ61との滑りを防止し、確実に溶着を行うことができる。
【0030】
次に、図17を参照しながら、本発明の第3の実施の形態について説明する。この第3の実施の形態の場合も、前記第2の実施の形態の場合と同様、溶着用のチップ71を使用した例を説明するものであるが、その側面の状態が前記第2の実施の形態の場合と異なる。すなわち、この第3の実施の形態の場合には、チップ71の側面73がローレット形状に形成されている。
【0031】
上記側面73のローレット形状の凹凸は、例えば、図17(b)中左右方向に2列以上に設定されていて、溶着作業中に被加工物38の滑りを確実に防止し、且つ、溶着部を綺麗に仕上げることができるようになっている。
因みに上記被加工物38が滑ってしまうと、上記ローレット形状の凹凸で上記被加工物38を引っ掻いたような跡が付いてしまうことになる。
なお、その他の構成は前記2の実施の形態の場合と同じであり、図中同一部分には同一符号を付して示しその説明を省略する。
【0032】
この第3の実施の形態の場合も、前記第2の実施の場合と同様の作用・効果を奏する。
【0033】
次に、図18を参照しながら、本発明の第4の実施の形態について説明する。この第4の実施の形態の場合は、前記第1の実施の形態の場合と略同様であるが、図18に示すようなガイド治具81が用いられる。このガイド治具81は、図18に示すように、上側ガイド要素83と下側ガイド要素85を重ね合わせて構成されている。
【0034】
上記上側ガイド要素83にはガイド溝87が形成されているとともに上記下側ガイド要素85には上記ガイド溝87と同一のガイド溝89が形成されている。ホーンカバ21の先端側を上記上側ガイド溝87、89に係合させて、超音波ホッチキス1を上記ガイド溝87、89に沿って移動させながら、上記被加工物38の溶着・切断を行う
なお、その他構成は前記第1の実施の形態の場合と同じである。この第4の実施の形態の場合は、上記超音波ホッチキス1を曲線状に移動させて、溶着・切断を行うことができる。
【0035】
次に、図19を参照しながら、本発明の第5の実施の形態について説明する。この第5の実施の形態の場合は、図19(a)に示すような鼓状の弾性部材91が、図19(b)に示すように、チップ37とボルト39との間に介挿されている。
図19(b)に示すように、上記弾性部材91を設けることにより、超音波ホッチキス1に対する使用者の把持力にバラツキがあっても、所望の溶着・切断を行うことが可能になる。
上記、弾性部材91の厚みは、0.5mm~1mm程度に設定されている。上記弾性部材91が厚すぎると、上記使用者の把持力が上記弾性部材91に吸収されてしまい、被加工物38を切断しにくくなってしまうからである。
【0036】
次に、図20及び図21を参照しながら、本発明の第6の実施の形態について説明する。
この第6の実施の形態では、図20に示すように、被加工物としての気泡緩衝材製袋体101の開口部103付近を溶着して封止する。上記気泡緩衝材製袋体101は表面に複数個の気泡102を備えた構成になっている。このとき、上記気泡緩衝材製袋体101の開口部103付近を、超音波振動では溶けない非溶着性シート105で覆う。上記非溶着性シート105としては、例えば、紙製シート、または、フッ素樹脂系のテフロン(登録商標)シート等が考えられる。
また、この実施の形態では前記第2の実施の形態で使用したチップ61を使用する。このように、上記気泡緩衝材製袋体101とホーン19の先端面25の間、及び、上記気泡緩衝材製袋体101とチップ61の側面63の間に上記非溶着性シート105を介在させた状態で上記気泡緩衝材製袋体101の開口部103付近の溶着を行う。
なお、その他の構成は前記第1の実施の形態の場合と同じであり、図中同一部分には同一符号を付して示しその説明を省略する。
【0037】
このようにすることで、図21(a)に示すように、広い範囲で上記気泡緩衝材製袋体101の開口部103付近を強固に溶着して封止することができる。溶着部はチップ61の側面63が歯車状に形成されている関係で断続的なものになるが個々の溶着部107の範囲が比較的広く、且つ、深さ方向にも深くなっている。
因みに、上記非溶着性シート105なしで溶着を行うと、図21(b)に示すような溶着となり、断続的な個々の溶着部107′が図21(a)に示す場合に比べて狭く、且つ、深さ方向にも浅くなっている。その結果、上記気泡緩衝材製袋体101の開口部103付近を強固に封止することができない。
これは、上記非溶着性シート105を介在させることで、上記非溶着性シート105が超音波振動され、この超音波振動が上記気泡緩衝材製袋体101の開口部103付近の広い範囲に伝達されるからである。
【0038】
また、上記非溶着性シート105は紙製シート又はテフロン(登録商標)シートであるので入手も容易である。
【0039】
なお、本発明は前記第1乃至第6の実施の形態に限定されない。
まず、ホーンカバの構成は図示したものに限定されず、様々な形状、大きさのものが想定される。
また、チップについても図示したものに限定されず、様々な形状、大きさのものが想定される。
また、ガイド治具の形状についても様々なものが考えられる。
非溶着性シートは、超音波溶着されないものであればよく、紙製やフッ素樹脂製以外にも様々な場合が考えられる。
また、第6の実施の形態の場合、ホーンの先端面と被加工物の間、又は、被加工物とチップの間の一方のみに非溶着性シートを介在させてもよい。
また、第6の実施の形態の場合、被加工物として気泡緩衝材製袋体以外のものも考えられる。
その他、図示した構成はあくまで一例である。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、例えば、ビニール製のシート同士を溶着する際に使用する超音波ホッチキスに係り、特に、作業時の安全性の向上と作業効率の向上を図ることができるように工夫したものに関し、例えば、ビニール製のパッケージの開口部を溶着・封止する場合に好適である。
【符号の説明】
【0041】
1 超音波ホッチキス
5 アッパーフレーム
7 振動子
19 ホーン
21 ホーンカバ
25 先端面
27 被加工物当接部
29 ホーンカバ固定用磁石
31 ロアーフレーム
37 チップ
38 被加工物
51 ガイド治具
57 ガイド溝
61 チップ
63 側面(凹凸)
71 チップ
73 側面(凹凸)
81 ガイド治具
91 弾性部材
101 気泡緩衝材製袋体(被加工物)
105 非溶着性シート
図1
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