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特許7317025衛星アンテナの性能、製造及び設計を改善する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-20
(45)【発行日】2023-07-28
(54)【発明の名称】衛星アンテナの性能、製造及び設計を改善する方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/903 20190101AFI20230721BHJP
   G06N 20/00 20190101ALI20230721BHJP
【FI】
G06F16/903
G06N20/00
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020539285
(86)(22)【出願日】2019-01-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-06
(86)【国際出願番号】 US2019013988
(87)【国際公開番号】W WO2020009724
(87)【国際公開日】2020-01-09
【審査請求日】2021-10-22
(31)【優先権主張番号】62/618,490
(32)【優先日】2018-01-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/249,839
(32)【優先日】2019-01-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516247177
【氏名又は名称】カイメタ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100210239
【弁理士】
【氏名又は名称】富永 真太郎
(72)【発明者】
【氏名】クラッセン ポール
(72)【発明者】
【氏名】ニコルソン ジョナス
(72)【発明者】
【氏名】アッシュ ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン マーク
【審査官】齊藤 貴孝
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-149221(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0351226(US,A1)
【文献】特表2017-536584(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0139974(US,A1)
【文献】特開2005-158019(JP,A)
【文献】特開2004-272375(JP,A)
【文献】特開2002-203065(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0132938(US,A1)
【文献】特表2016-533098(JP,A)
【文献】特表2003-501728(JP,A)
【文献】米国特許第7096173(US,B1)
【文献】米国特許第7085697(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0038683(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06N 20/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナの製造プロセスを改善する又は前記アンテナを改善するためのコンピュータ実装方法であって、
複数のアンテナのコンフィグレーション及び性能情報のデータベースにクエリするための選択基準と、前記データベースにクエリすることにより返された結果に対して機械学習を実施するための相関基準とを受信するステップと、
前記選択基準に一致するクエリ結果を受け取ることに応答して、前記複数のアンテナのコンフィグレーションの1又は2以上の更新又は変更の有効性を示す最小相関閾値を含む前記相関基準に従って前記クエリ結果に対して機械学習を実施するステップと、
アンテナの製造プロセスに対する提案された改善又は前記アンテナに対する提案された改善を受信するステップと、
前記機械学習の結果、前記データベースにクエリすることにより返された前記結果と前記相関基準との相関が前記最小相関閾値以上であると判定された場合、前記アンテナの改善された製造プロセス又は前記アンテナに対する改善を配備するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記データベースが、複数の製造されたアンテナ及び複数の配備されたアンテナのコンフィグレーション及び性能データを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記配備されたアンテナの前記コンフィグレーション及び性能データが、前記配備されたアンテナの更新に応答して更新される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記クエリ結果は、1又は2以上の前記アンテナの各々について製造試験情報及びフィールド更新情報の両方を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記クエリ結果は、指定した時間期間にわたる1又は2以上のアンテナの各々についての性能情報の変化を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
プロセッサによって実行されたときに、アンテナの製造プロセスを改善する又は前記アンテナを改善するための動作を前記プロセッサに実施させる命令を格納した非一時的機械可読媒体であって、
前記動作が、
複数のアンテナのコンフィグレーション及び性能情報のデータベースにクエリするための選択基準と、前記データベースにクエリすることにより返された結果に対して機械学習を実施するための相関基準とを受信するステップと、
前記選択基準に一致するクエリ結果を受け取ることに応答して、前記複数のアンテナのコンフィグレーションの1又は2以上の更新又は変更の有効性を示す最小相関閾値を含む前記相関基準に従って前記クエリ結果に対して機械学習を実施するステップと、
前記アンテナの製造プロセスに対する提案された改善又は前記アンテナに対する提案された改善を受信するステップと、
前記機械学習の結果、前記データベースにクエリすることにより返された前記結果と前記相関基準との相関が前記最小相関閾値以上であると判定された場合、前記アンテナの改善された製造プロセス又は前記アンテナに対する改善を配備するステップと、
を含む、非一時的機械可読媒体。
【請求項7】
前記データベースが、複数の製造されたアンテナ及び複数の配備されたアンテナのコンフィグレーション及び性能データを含む、請求項に記載の非一時的機械可読媒体。
【請求項8】
前記配備されたアンテナの前記コンフィグレーション及び性能データが、前記配備されたアンテナの更新に応答して更新される、請求項に記載の非一時的機械可読媒体。
【請求項9】
前記クエリ結果は、1又は2以上の前記アンテナの各々について製造試験情報及びフィールド更新情報の両方を含む、請求項に記載の非一時的機械可読媒体。
【請求項10】
前記クエリ結果は、指定した時間期間にわたる1又は2以上のアンテナの各々についての性能情報の変化を含む、請求項に記載の非一時的機械可読媒体。
【請求項11】
データ処理システムであって、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合され、前記プロセッサによって実行されたときに、アンテナの製造プロセスを改善する又は前記アンテナを改善するための動作を前記プロセッサに実施させる命令を格納するためのメモリと、
を備え、
前記動作が、
複数のアンテナのコンフィグレーション及び性能情報のデータベースにクエリするための選択基準と、前記データベースにクエリすることにより返された結果に対して機械学習を実施するための相関基準とを受信するステップと、
前記選択基準に一致するクエリ結果を受け取ることに応答して、前記複数のアンテナのコンフィグレーションの1又は2以上の更新又は変更の有効性を示す最小相関閾値を含む前記相関基準に従って前記クエリ結果に対して機械学習を実施するステップと、
前記アンテナの製造プロセスに対する提案された改善又は前記アンテナに対する提案された改善を受信するステップと、
前記機械学習の結果、前記データベースにクエリすることにより返された前記結果と前記相関基準との相関が前記最小相関閾値以上であると判定された場合、前記アンテナの改善された製造プロセス又は前記アンテナに対する改善を配備するステップと、
を含む、データ処理システム。
【請求項12】
前記データベースが、複数の製造されたアンテナ及び複数の配備されたアンテナのコンフィグレーション及び性能データを含む、請求項11に記載のデータ処理システム。
【請求項13】
前記配備されたアンテナの前記コンフィグレーション及び性能データが、前記配備されたアンテナの更新に応答して更新される、請求項12に記載のデータ処理システム。
【請求項14】
前記クエリ結果は、1又は2以上の前記アンテナの各々について製造試験情報及びフィールド更新情報の両方を含む、請求項11に記載のデータ処理システム。
【請求項15】
前記クエリ結果は、指定した時間期間にわたる1又は2以上のアンテナの各々についての性能情報の変化を含む、請求項11に記載のデータ処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2018年1月17日に出願され、Paul Klassen他に対する名称が「METHOD TO IMPROVE PERFORMANCE, MANUFACTURING, AND DESIGN OF SATELLITE ANTENNA」の米国仮特許出願第62/618,490号に対する優先権を主張し、本出願と一致している限り、引用により全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示の実施形態は、一般的に、再構成可能ホログラフィック衛星アンテナを含む、製造プロセスの改善、製造製品の改善、及び配備された製品の改善に関する。
【背景技術】
【0003】
技術的に複雑な電子デバイスの製造及び試験のコストは極めて高くなる可能性がある。加えて、製造の際に必要な試験を実行するのにかかる時間は、製造スループットに影響を与える可能性がある。特殊な試験装置の設計、購入、及び保守、並びに試験装置を使用する人材トレーニングのコストもまた、極めて高くなる可能性がある。このような試験により、電子デバイスが工場から出荷された時点で、製造された製品が最小製品仕様を満たしていることが確保される。しかしながら、このような試験では、電子デバイスのサブシステムの経年劣化、又は各電子デバイスを使用できる異なる環境条件は考慮されていない。更に、1又は2以上の更新されたコンフィグレーションパラメータ、更新されたソフトウェア、パッチなど、電子デバイスに対して後で開発された改善は、電子デバイスが工場を後にすると配備するのが難しい場合がある。加えて、1又は2以上のデバイスに対して電子デバイスの製造履歴を考慮に入れたこのような更新の有効性を判断することは、困難であることが多い。
【0004】
操縦可能な衛星アンテナなどの衛星通信デバイスは、高レイテンシで信頼性の低いネットワーク接続にのみアクセスすることができ、高速で信頼性のある地上ベースのネットワーク接続にはアクセスできない場合がある。従来のコンピューティングデバイスとは異なり、衛星通信デバイスのユーザは、衛星デバイスのオペレーティングソフトウェア及びコンフィグレーションの更新の支援が利用できない場合がある。衛星通信デバイスはまた、特定の衛星デバイスに固有の動作パラメータ又はコンフィグレーションを有することができる。場合によっては、衛星通信デバイスの物理的環境又は衛星通信デバイスの経年変化に起因して、衛星通信デバイスのユーザの支援なしに動作パラメータ又はコンフィグレーションを更新する必要がある可能性がある。
【0005】
本開示の実施形態は、同じ参照符号が同様の要素を示す添付図面の各図において限定ではなく例証として示される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本開示の1つの実施形態による、再構成可能なホログラフィックアンテナのアンテナサブシステムモジュールを管理及び更新するための衛星ベースのネットワークを示すブロック図である。
図2A】1つの実施形態による、再構成可能なホログラフィックアンテナのためのアンテナサブシステムモジュールの構成要素を示すブロック図である。
図2B】1つの実施形態による再構成可能なホログラフィックアンテナにおける、配備されたデバイスの製造データ、更新及びコンフィグレーション情報を記憶し、機械学習を実施してアンテナサブシステムモジュール及びホログラフィックパターンの製造、構成、又は更新の改善をもたらすサーバの構成要素を示すブロック図である。
図3】1つの実施形態による、再構成可能なホログラフィックアンテナのためのステアリングモジュール及びホログラフィックパターンの製造、更新、及び構成の改善をするためサーバ上で実施できる方法の概要を示す図である。
図4A】1つの実施形態による、再構成可能なホログラフィックアンテナの主要構成要素を示すブロック図である。
図4B】1つの実施形態による、再構成可能なホログラフィックアンテナの主要構成要素を示すブロック図である。
図5A】1つの実施形態による、再構成可能なホログラフィックアンテナの製造試験装置の構成要素を示すブロック図である。
図5B図5Aの製造試験からの例示的な出力を示す図である。
図6】1つの実施形態による、再構成可能なホログラフィックアンテナの製造試験装置の構成要素を示すブロック図である。
図7】1つの実施形態による、再構成可能なホログラフィックアンテナを最適化及び特性化する方法を示す図である。
図8】幾つかの実施形態による、アンテナサブシステムモジュールのソフトウェア又はコンフィグレーション並びに再構成可能なホログラフィックアンテナのホログラフィックパターンを更新する方法を示す図である。
図9】1つの実施形態による、製造試験データ並びに配備された再構成可能なホログラフィックアンテナのコンフィグレーション及びソフトウェアの更新に関するデータに対して機械学習を使用する方法を示す図である。
図10A】1つの実施形態による、図9に記載された機械学習方法によって使用される例示的なクエリ基準及び相関基準を示す図である。
図10B】1つの実施形態による、図9に記載された機械学習方法によって使用される例示的なクエリ基準及び相関基準を示す図である。
図10C】1つの実施形態による、図9に記載された機械学習方法によって使用される例示的なクエリ基準及び相関基準を示す図である。
図11】1つの実施形態による、本明細書で記載される実施形態を実施するための例示的なコンピューティングシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示の種々の実施形態及び態様について、以下で検討する詳細事項を参照して説明し、添付図面は、種々の実施形態を例証している。以下の説明及び図面は、本開示を限定するものとみなすべきではなく、本開示の例証となる。本開示の様々な実施形態を十分に理解するために、多数の具体的な詳細事項が記載されている。しかしながら、特定の例では、本開示の実施形態の簡潔な説明を提供するために、周知又は従来の詳細は記載されていない。
【0008】
本明細書における「1つの実施形態」又は「実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含めることができることを意味する。明細書内の様々な箇所における「1つの実施形態では」という表現は、必ずしも全て同じ実施形態を指すとは限らない。
【0009】
製造性能データを活用して製造及びアンテナ設計を改善するための方法及び装置が開示される。ここで開示されている技術は、衛星アンテナの製造及び設計を改善するために生産性能データを使用している。プロセスの一部として、1つの実施形態において、製造性能データは、サブセグメントの改善に関連付けられる。1つの実施形態において、サブセグメントの性能は、衛星アンテナのライフサイクル及び寿命と相関している。また、1つの実施形態において、設計プロセスは、環境要因を経時的に衛星アンテナ性能に相関させることによって改善される。
【0010】
より具体的には、製造試験データ及び製造性能データを使用して、製造プロセスの改善、アンテナソフトウェアの改善、及びアンテナ設計全体を取得することができる。すなわち、デバイスの特性とライブ性能の結果を相関付けることにより、問題を推定することができる。これらの推定された問題に基づいて、性能、アンテナ設計、及び製造性の改善を実施することができる。
【0011】
1つの実施形態において、製造試験データ及び生産性能データは自動的に収集される。例えば、試験データは、1又は2以上の試験装置からデータベースに自動的に送信することができる。生産性能データもまた、データベースに送信することができる。処理論理回路(プロセッサ、サーバなど)を使用して、アンテナ設計の直接的な変更に役立つ相関関係を決定することができる。
【0012】
1つの実施形態において、機械学習を使用して、収集された製造試験データ及び生産性能データに基づいてアンテナ設計への変更を自動化する。同封の実施形態は、アンテナサブシステムモジュール及び再構成可能なホログラフィックアンテナのホログラフィックパターンに関連して説明しているが、これらの実施形態は、電子デバイス内及び製造試験プロセス内のソフトウェア及び/又はコンフィグレーション情報を更新することで改善される事実上あらゆるタイプの電子デバイスにも同様に適用可能である。
【0013】
1つの実施形態において、電子デバイスの製造プロセスを改善するため又は電子デバイスを改善するためのコンピュータ実装方法は、複数の電子デバイスのコンフィグレーション及び性能情報のデータベースにクエリするための選択基準を受信すること、及びデータベースから返されたクエリ結果に対して機械学習を実施するための相関基準を受信すること、を含む。選択基準に一致するクエリ結果を受け取ることに応答して、この方法は、相関基準に従ってクエリ結果に対して機械学習を実施する。電子デバイスの製造プロセスに関連する提案された改善又は電子デバイスに対する提案された改善が受け取られる。改善は電子デバイスに配備される。1つの実施形態において、データベースは、複数の製造デバイス及び複数の配置されたデバイスのコンフィグレーション及び性能データを含む。1つの実施形態において、配備されたデバイスの更新に応答して、配備されたデバイスのコンフィグレーション及び性能データが更新される。1つの実施形態において、提案された改善は、受信されたクエリ結果と相関基準との相関が最小相関閾値よりも大きいことに応答して、機械学習を実行するコンピューティングデバイスから受信される。クエリ結果は、1又は2以上の電子デバイスの各々についての製造試験情報及びフィールド更新情報の両方を含むことができる。クエリ結果は、指定した時間期間にわたる1又は2以上の電子デバイスの各々についての性能情報の変化を含むことができる。相関基準は、複数の電子デバイスの1又は2以上のコンフィグレーションの更新又は変更の有効性を示す最小相関閾値を含むことができる。1つの実施形態において、相関基準は、最小の相関基準が満たされるか又は超えられる場合に配備されることになる提案された改善を含むことができる。
【0014】
1つの実施形態において、上記の方法動作の何れもが、少なくとも1つのハードウェアプロセッサと、処理システムによって実行されたときに本方法の動作を実施する実行可能命令でプログラムされたメモリと、を有する処理システムによって実行することができる。
【0015】
1つの実施形態において、上記の方法の動作の何れもが、メモリ又はストレージなどの非一時的なコンピュータ可読媒体にプログラムされた実行可能命令で実装することができる。実行可能命令が少なくとも1つのハードウェアプロセッサを有する処理システムによって実行されると、処理システムは、方法動作を実行させる。
【0016】
図1は、本開示の1つの実施形態による、アンテナサブシステムモジュール及び再構成可能なホログラフィックアンテナのホログラフィックパターンの製造及び更新を管理するための衛星ベースのネットワーク100を示すブロック図である。
【0017】
衛星ベースのネットワーク100は、例えば、各々がアンテナサブシステムモジュール(以下、「操縦可能なアンテナ」)200を有する1又は2以上の再構成可能なホログラフィックアンテナを含むことができる。操縦可能なアンテナ200は、衛星120と双方向通信可能な電子デバイスである。操縦可能アンテナ200は、自動車105又は船舶110などの車両、又は他のモバイル設備に設置することができる。操縦可能アンテナ200は、地上ベースの通信システムの代わりに、又はこれに加えて、建物などの固定された場所に設置することもできる。
【0018】
設備は、船舶110に示されているように、1又は2以上の操縦可能なアンテナ200を有することができる。単一の設備における複数の操縦可能なアンテナ200は、1又は2以上の衛星に対して異なる視認性を有する異なる位置など、設備における操縦可能なアンテナ200の位置に基づいて信号性能を改善することができる。船舶110に示されているように、複数の操縦可能なアンテナ200は、合成器201を使用して相互接続することができる。1つの実施形態において、合成器201は、1又は2以上の接続されたアンテナ200を介して衛星120と双方向通信を開始することができる。1つの実施形態において、合成器201は、衛星120との通信を開始するために、合成器201に接続された操縦可能なアンテナ200の1又は2以上を選択することができる。
【0019】
衛星ベースのネットワーク100はまた、衛星ベースのネットワーク100内の操縦可能なアンテナ200を管理するためのソフトウェア、コンフィグレーション情報、及び他の情報の更新を提供できる1又は2以上のサーバ250を含むことができる。サーバ250はまた、各操縦可能アンテナ200の一意の識別子に関連して、衛星ベースのネットワーク100内の各操縦可能アンテナ200に関する情報を格納することができる。サーバ250は、1又は2以上の配備されたアンテナに関する製造試験データ及び更新及びソフトウェアの履歴情報の両方、コンフィグレーションパラメータ及び他のデータを利用する機械学習システムを含むことができる。サーバ250は、配備されたアンテナのライフサイクル全体の詳細情報を格納することができる。
【0020】
衛星ベースのネットワーク100はまた、サーバ250と相互作用することができる1又は2以上の製造試験装置ステーション290を含むことができる。アンテナが製造されると、アンテナは、一連の製造(又は品質)試験を受け、アンテナの構成要素及び完成したアンテナの構成要素が設計仕様に適合していることを確認する。入力と出力の両方として試験プロセスに収集されたデータは、各アンテナ200又は合成器201の一意のシリアル番号と関連付けてサーバ250に格納することができる。サーバ250は、Webサーバ又はクラウドサーバ、アプリケーションサーバ、バックエンドサーバ、又はこれらの組み合わせなど、任意の種類のサーバ又はサーバのクラスターとすることができる。サーバ250は、操縦可能なアンテナ200から検索されたデータに対して機械学習を実行して、収集された相関に基づいて問題の存在を判断できるデータ分析サーバを含むことができる。このソリューションを使用して、1又は2以上の操縦可能アンテナ200の新しいソフトウェア更新、パッチ、ホットフィックス、コンフィグレーション、アルゴリズム、又は調整可能なパラメータなどを使用して、1又は2以上の操縦可能なアンテナ200の性能を向上させることができる。
【0021】
ネットワーク130は、有線又は無線のローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネットなどのワイドエリアネットワーク(WAN)、セルラーネットワーク、衛星ネットワーク、又はこれらの組み合わせなどのあらゆるタイプのネットワークとすることができる。
【0022】
図2Aは、1つの実施形態による、操縦可能なアンテナ200のアンテナサブシステムモジュール(ASM)の構成要素を示すブロック図である。以下の説明では、明確にするために区別が必要な場合を除き、参照番号200は、ASMと操縦可能アンテナ(再構成可能ホログラフィックアンテナ)の両方を指すために交換可能に使用されることになる。
【0023】
ASM200は、少なくとも2つのストレージパーティション、すなわち、パーティションA 205A及びパーティションB 205Bを含むことができる。ASM200はまた、処理ハードウェア225、ログファイル220、位置情報モジュール222、追跡制御モジュール223、セキュリティ管理部224、コマンド処理論理回路(又はコマンドプロセッサ)230、ASM/サーバ通信部235、及びブート制御論理回路240を含むことができる。
【0024】
処理ハードウェア225は、バスを介して、メモリ、ストレージ、1又は2以上のタイマー、及び通信ハードウェアと相互接続された1又は2以上のハードウェアプロセッサを含むことができる。例示的な処理ハードウェアについて、図11を参照して以下に説明する。ストレージは、2又は3以上のストレージパーティション、すなわち、パーティションA 205A及びパーティション205Bを含むことができる。パーティションの各々は、オペレーティングソフトウェア(例えば、パーティション205A用のソフトウェア210A)と、コンフィグレーション情報(例えば、パーティション205A用のコンフィグレーション215A)とを含むことができる。ASM200が起動すると、ブート制御モジュール240は、ASM200が起動するパーティション205A又は205Bのどちらかを制御することができる。
【0025】
例えば、パーティション205Aのソフトウェア210Aは、パーティション210Bのソフトウェア210Bよりも古いバージョンのものとすることができる。ソフトウェア210Bは、例えば、パーティションBにインストールされたばかりの更新とすることができる。更新されたソフトウェア210Bのインストールの完了後、ブート制御部240は、ASM200をパーティション205Bに再起動して、ソフトウェア210Bを使用することができる。ソフトウェア210Bが所定の回数起動に失敗した場合、ブート制御モジュール240は、パーティション205Aに再度再起動し、ソフトウェア205Aを使用することができる。
【0026】
同様に、パーティション205Aのコンフィグレーション情報215Aは、215Bよりも古いバージョンのコンフィグレーションデータとすることができる。コンフィグレーション情報215Bは、例えば、パーティション205Bにインストールされたばかりの更新とすることができる。更新されたコンフィグレーション情報215Bのインストールが完了した後、ブート制御部240は、ASM200をパーティション205Bに再起動して、コンフィグレーション情報215Bを使用することができる。パーティション205Bへの再起動中に、パワーオンセルフテスト(POST)を実行することができ、更新されたコンフィグレーション情報215Bを使用して、ASM200の始動性能を示すログを生成することができる。加えて、ソフトウェア210Bの1又は2以上の性能モニターを使用して、更新されたコンフィグレーション情報215Bがコンフィグレーション情報215Aに優る改善された性能をもたらすかどうかを判断することができる。性能が改善されない場合、ブート制御部240は、以前のパーティション205Aに再起動して、以前のコンフィグレーション情報215Aを使用することができる。
【0027】
1つの実施形態において、コンフィグレーション情報を更新する(例えば、215A)ステップは、同じパーティション(例えば、205A)で実行することができ、更新されたコンフィグレーション情報をアクティブにするために、別のパーティションに再起動する必要がないようになる。従って、1つのパーティションが、コンフィグレーション情報の複数のコピーを保持することができる。ブート制御部240は、現在アクティブなパーティション及び現在アクティブなコンフィグレーションへの参照を格納することができ、パーティション内の複数のバージョンのコンフィグレーション間で「ホットスワップ(hot-swap)」して、コンフィグレーション情報の各コピーの性能を比較することができるようになる。
【0028】
ASM制御部200は更に、コマンドプロセッサ230を含むことができる。コマンドプロセッサ230は、サーバ250から情報のパッケージを受け取ることができる。コマンドプロセッサは、受信したパッケージを解読し、解読したパッケージのチェックサムを計算し、このチェックサムをパッケージに格納されているチェックサムと比較することで、パッケージが正常にダウンロードされたことを検証することができる。パッケージの暗号化は、対称鍵暗号化又は非対称鍵暗号化によることができる。公開鍵基盤(PKI)などの非対称鍵暗号化を使用する実施形態において、パッケージは、ASM200の公開鍵を使用してサーバ250によって暗号化され、その後、ASM200に送信される。ASM200は、ASM200の秘密鍵を使用してパッケージを復号化する。1つの実施形態において、サーバ250によって送信されてASM200によって受信された各パッケージは、ASM200によって検証可能なサーバ250のデジタル署名及び/又は第三者認証サービスによって検証可能なサーバ250のセキュリティ証明書を含むことができる。
【0029】
コマンドプロセッサ230は、サーバ250から受信、解読及び検証されたパッケージを構文解析して、ASM200が実行するためにサーバから1又は2以上のコマンドを抽出し、パッケージから関連するパラメータ、値、又は他のデータを抽出することができる。コマンドは、限定ではないが、ソフトウェア更新が利用可能であることをASM200に通知するコマンド、ASM200の性能を改善することができる1又は2以上の更新されたパラメータが利用可能であることをASM200に通知するコマンド、ユーザによる手動の最適化によって変更されたASM200の1又は2以上のパラメータをリセットするようASM200に指示するコマンド、ASM200がソフトウェアに更新を要求する必要があることを示す変数を設定又はクリアするコマンド、及びデバッグモードに入り、デバッグモードの出力をログに記録し、デバッグログをサーバ250に送信するコマンドを含むことができる。ログ220は、デバッグログを含むことができる。ログ220は、ASMの周囲の領域の環境温度及び湿度、操縦可能なアンテナの1又は2以上のセグメントの温度、パワーオンセルフテスト情報、どのパーティションが現在アクティブなパーティションであるかなどのパーティション情報、現在アクティブなパーティションのソフトウェアバージョン、パーティション内のファイルサイズ、操縦可能なアンテナのシリアル番号、操縦可能なアンテナ及びアンテナサブシステムモジュールの様々な動作プロセスの制御変数、アンテナ性能の品質メトリック、及びその他のデータを含む、ASM200の通常の動作中の情報のロギングを含むことができる。位置情報モジュール222は、ビームステアリングを支援するために、例えばGPS衛星に対するASM200及び再構成可能なホログラフィックアンテナの位置追跡に関する情報を管理することができる。追跡制御モジュール223は、再構成可能なホログラフィックアンテナ200が通信することができる1又は2以上の衛星を追跡することができる。追跡制御モジュール223は、位置情報モジュール222と協働して、再構成可能なホログラフィックアンテナによるビームステアリングに関する情報を提供することができる。セキュリティ管理モジュール224は、ASM/サービス通信235を支援して、セキュアな通信チャネルをセットアップし維持することができる。セキュリティ管理モジュール224はまた、メモリの一部に対するセキュリティ、ログイン認証情報、及び暗号化され署名されたデータ転送の実装を実施することができる。
【0030】
ASM200は更に、ASM-サーバ間(ASM/サーバ)通信モジュール235を含むことができる。ASM/サーバ通信部235は、ASM200とサーバ250との間の相互トランスポート層セキュリティ(TLS)接続を開始することができる。接続は、ASM200及びサーバ250の両方によって相互に承認されたキーを使用して送信されるデータを暗号化するために非対称キー暗号化を使用して保護される。通信する当事者(ASM200及びサーバ250)のアイデンティティは、公開鍵基盤(非対称鍵)暗号化を使用して任意選択的に認証することができる。
【0031】
図2Bは、配備されたデバイスへの製造データ及び更新を格納するサーバ250の構成要素を示すブロック図である。1つの実施形態によれば、サーバ250は、再構成可能なホログラフィックアンテナ用のアンテナサブシステムモジュールを製造及び構成又は更新するための改善を管理、更新、及び学習する。
【0032】
サーバ250は、サーバ通信モジュール270を含むことができる。サーバ250は、製造試験装置290と通信して、製造試験の結果及び各アンテナ200又は合成器201についての製造試験中に収集されたデータを受け取ることができる。サーバ通信270は、ASM200とサーバ250との間のトランスポート層セキュリティ(TLS)接続を開始するためのASM200要求に応答し、ASM200について上記のように接続をネゴシエートすることができる。
【0033】
サーバ250はまた、ASM管理ソフトウェア275、ASM200のASMアイデンティティのデータベース、ASMアイデンティティ255におけるアイデンティティを有する各ASM200についてのASMコンフィグレーション及び性能情報260のデータベース、、並びに処理ハードウェア280を含むことができる。データベース260は、製造試験の結果及び製造試験中に収集されたデータを含むことができ、また、ソフトウェアの更新、並びにアンテナ200及び合成器201などの配備されたデバイスのコンフィグレーションパラメータを含むことができる。
【0034】
ASM管理ソフトウェア275は、サーバ250で定期的に「チェックイン」するように構成された各ASM200から定期的な「チェックイン」を受信する。1つの実施形態において、チェックインの増分は1時間であるが、任意の時間期間に構成可能である。ASM200のチェックイン中、ASMは、メトリックパッケージをサーバ250に送信する。1つの実施形態において、メトリクスデータに先行又は同伴して、又は例えばASM及び再構成可能なホログラフィックアンテナのシリアル番号、ソフトウェアバージョン及びASM上で実行されているアクティブパーティション、ASM上のファイルシステムの詳細及びその他のデータを示すヘッダーが存在することができる。1つの実施形態において、メトリクスデータはファイルを含むことができる。ASMヘッダーは、ASM200のシリアル番号、現在アクティブなソフトウェアバージョンを含む現在アクティブなパーティションの表示、操縦可能なアンテナのコンフィグレーションパラメータを含む。メトリックスパッケージは、パワーオンセルフテスト(POST)の結果、ASMがインストールされている環境の温度及び湿度、並びに操縦可能なアンテナの各セグメントの温度を含むことができる。メトリクスパッケージは更に、各ファイルの現在のファイルサイズ、パーティション内のファイルのリストなどのファイルシステム情報を含むことができる。ASM管理部275は、メトリックパッケージを受信し、復号化して、ASMコンフィグレーション及び性能データベース260に格納する。ASM管理部275は、ASMコンフィグレーション及び性能データベース260を検査して、(1)ASM200ソフトウェア更新が利用可能かどうか、(2)ASMに対する保留中のデバッグ又は診断要求があるかどうか、(3)インストール可能なASM200の更新されたコンフィグレーションパラメータがあるかどうか、又は(4)1又は2以上のコンフィグレーションパラメータがユーザによって手動で最適化されているかどうか、及び手動で最適化して性能が低下することで、以前のコンフィグレーションパラメータにリセットする必要があるかどうか、を決定する。
【0035】
ソフトウェアの更新
ASM管理部275が、ASM200からメトリックスパッケージを受信すると、ASM管理部275は、ASM200のシリアル番号及び現在アクティブなパーティションのソフトウェアバージョンを抽出する。ASM管理部275は、ASMコンフィグレーション及び性能データベース260において、この特定のASM200に適用可能なソフトウェアの更新バージョンがあるかどうかを調べる。その場合、ASM管理部275は、ASM200のシリアル番号を使用して、ASMコンフィグレーション及び性能データベース260においてこの特定のバージョンの更新されたソフトウェアを以前にインストールしようとこれまでASM200が試行した回数を調べる。前回の試行回数がゼロより大きい場合、ASM管理部275は、このASM200が以前にこのソフトウェアの更新をインストールしようとしたことがあり、この更新バージョンのソフトウェアへの再起動がこのASM200で成功しなかったと判断する。代替として又はこれに加えて、ASM管理部275は、このASM200の現在アクティブなパーティションにインストールされているソフトウェアが古いこと、及び他の非アクティブなパーティションにインストールされているソフトウェアが、ASM管理部275はASM200にインストールするように指示することを提案している更新されたソフトウェアと同じバージョンであることを判定することができる。再試行(新しいソフトウェアでの再起動の失敗)の回数が、予め決められた最大回数(例えば、3回)未満である場合、ASM管理部275は、ASM200にコマンドを送信して、更新されたソフトウェアのインストールを要求する。再試行の回数が最大数であるか又は最大数を超える場合、ASM管理部275は、コマンドをASM200に送信して、更新されたソフトウェアの要求を停止し、更に、ASMコンフィグレーション及び性能データベース260に、このASM200がこのソフトウェア更新を正常にインストールできなかったフラグを設定できる。技術者は、ASM管理部275を介してASMコンフィグレーション及び性能データベース260にアクセスし、ソフトウェア更新のインストールが成功しなかった理由を診断することができる。
【0036】
デバッグ又は診断
操縦可能アンテナ200のユーザと通信状態にあった可能性のある技術者は、ASM200のシリアル番号を使用して、ASM管理部275を介してサーバ250のASM性能及びコンフィグレーションデータベース260にアクセスし、ユーザの問題を解決するのに役立つアクションを決定することができる。1つの実施形態において、技術者は、ASM管理部275に対して、技術者が問題を解決するのに役立つことができる特定の情報のより詳細なロギングを有する場合があるデバッグモードに入るためのコマンドをASM200に送信するように指示することができる。ASM管理部275は、ASMコンフィグレーション及び性能データベース260にアクセスしてデバッグコマンドを検索し、そのコマンドをASM200に送信して実行する。これに応じて、ASM200はコマンドを実行し、要求されたロギングを実行することになり、ASM管理部275は、デバッグコマンドによって生成されたログを受け取り、ASMコンフィグレーション及び性能データベース260に格納して、デバッグモードを終了する。技術者はログを検索して検査し、更に問題を解決する方法を決定することができる。1つの実施形態において、技術者は、ASM200による次のチェックイン時に、サーバ250が問題を解決することを意図した「ホットフィックス」又は「パッチ」を要求するようにASM200に通知できることをサーバ250に知らせることができる。ASM管理部275は、ホットフィックス又はパッチを格納のためにASMコンフィグレーション及び性能データベース260に送信することができる。ASM管理部275は、パッチを適用するASM200のシリアル番号に関連付けてホットフィックス又はパッチを格納するか、又はホットフィックス又はパッチを専用のストレージ領域に格納して、ホットフィックス又はASM200のシリアル番号に関連付けられてホットフィックス又はパッチへの参照を格納することができる。
【0037】
パラメータを更新
ASM管理部275がASM200からメトリックパッケージを受信すると、ASM管理部275は、ASM200のシリアル番号及びASM200の現在アクティブなコンフィグレーションパラメータを抽出する。ASM200から受け取ったパッケージは、ASM200とサーバ250との間で合意された何れかの形式のヘッダー及びデータを含むことができる。1つの実施形態において、パッケージ内のヘッダーは、ASM200及び関連する再構成可能なホログラフィックアンテナを一意に識別するシリアル番号を含む。ASM管理部275は、ASMコンフィグレーション及び性能データベース260において、この特定のASM200に適用可能な1又は2以上のコンフィグレーションパラメータの更新バージョンがあるかどうかを調べる。その場合、ASM管理部275は、コマンドをASM200に送信して、更新されたコンフィグレーションパラメータを要求する。ASM管理部275がASM200から要求を受信すると、ASM管理部275は、更新されたコンフィグレーションパラメータ及び更新されたコンフィグレーションパラメータを含むデータをインストールするコマンドを有するパッケージを生成することができる。
【0038】
手動で最適化されたパラメータをリセット
ASM200のコンフィグレーションパラメータの一部又は全ては、ASM200の自己最適化ソフトウェアを通じて手動で最適化することができる。自己最適化により1又は2以上のコンフィグレーションパラメータが変更される可能性があるが、その結果、ASM200での手動自己最適化プロセスの前よりもASM200性能が低下する可能性がある。ASM管理部275が、ASM200から定期的なチェックインパッケージを受信すると、ASM管理部275は、ASM200のシリアル番号、性能メトリック、及びコンフィグレーションパラメータをパッケージから抽出し、シリアル番号を使用して、ASMコンフィグレーション及び性能データベース260に格納されているこのASM200の以前のコンフィグレーションパラメータ及び性能メトリックを調べることができる。ASM管理部275が、以前に格納されたコンフィグレーションパラメータ又は出荷時にASM200にインストールされた工場コンフィグレーションパラメータを使用してASM200の性能が優れていると判断した場合、ASM管理部275は、コマンドと共にパッケージを送信し、コマンドを有してパッケージに含まれている新しいコンフィグレーションパラメータをインストールすることができる。或いは、ASM管理部275は、ASM200にコマンドを送信して、手動最適化に起因して変更されたコンフィグレーションパラメータのリセットを要求することができる。
【0039】
サーバ250はまた、機械学習モジュール265を含むことができる。機械学習モジュール265は、例えばASMコンフィグレーション及び性能データベース260に格納されている選択されたデータに対して機械学習を実行する技術者からASM管理部275を介して基準を受け取ることができる。例えば、技術者又はエンジニアは、1人又は2人以上のユーザから、特定の地理的位置での受信が1日の特定の時間帯に不十分であるという通知を受け取る場合がある。機械学習265は、操縦可能なアンテナの性能を指定された地理的位置及び時刻に相関付けるASMコンフィグレーション及び性能260から選択されたデータに対して機械学習を実行する要求を受け取ることができる。これにより、1日の特定の時間帯に衛星カバレッジが不十分である地域を特定するのを助け、この地域の境界を定義するのを助けることができる。第2の実施例として、機械学習265は、手動で自己最適化されたコンフィグレーションを性能と相関付けて、自己最適化アルゴリズムが性能を改善する目的の機能を実行しているかどうかを判断する要求を受信することができる。要求は、指定された性能又はコンフィグレーション基準を満たすデバイスの選択基準を含むことができ、また要求は、機械学習を実行するための相関基準を含むことができる。要求は更に、選択された記録が指定された相関閾値を満たすか超えていることを決定するための最小相関閾値を含むことができる。1つの実施形態において、選択及び相関基準は更に、最小相関閾値が満たされるか超えられる場合に配備する提案された改善を含むことができる。これに代えて、又はこれに加えて、最小相関閾値が満たされているかどうかに関係なく、何れかの機械学習タスクの結果をエンジニア、製造、品質管理などの適切なエンティティに報告することができる。
【0040】
図3は、1つの実施形態による、再構成可能なホログラフィックアンテナ用のアンテナサブシステムモジュールの製造、更新、及び構成を改善するためにサーバ上で実施できる方法300の概要を示している。
【0041】
方法300は、入力、出力、及び中間データを含む製造試験情報を収集するステップと、ソフトウェア、コンフィグレーションパラメータの、又は他のデータの更新を含む、配備されたデバイスに関する履歴情報を収集するステップを含む、データ収集及び後処理プロセスの高レベルの概要を表す。製造又は配備された各デバイスのデータは、デバイスの一意のシリアル番号を介して追跡される。
【0042】
動作305において、セグメントがアパーチャに組み込まれる前に、製造「自由空間試験」がセグメントに対して実行される。自由空間試験は、無線周波数(RF)放射及び製造試験装置290を使用して、アンテナセグメント内の2つの共振信号の周波数及びピーク振幅(デシベル(dB)単位)を決定する。図5A及び5Bを参照して、自由空間試験について以下に説明する。入力、出力、中間データは、サーバ250のストレージに格納される。1つの実施形態において、データは、カンマ区切り値(CSV)として格納することができる。各ビンの周波数許容差範囲内である2つの共振ピークの周波数に応じて、異なるセグメントが「ビン化」(グループ化)される。試験されたセグメントがアンテナに関連付けられた場合、セグメントの試験データは、アンテナで追跡される。
【0043】
動作310において、アンテナが組み立てられる前に、製造「給電試験」がアンテナの給電部で実行される。給電試験は、RF放出及びネットワークアナライザを製造試験装置290として使用して、給電キャビティと給電挿入ポイントの両方においてアンテナの給電部の反射減衰量を決定する。図6を参照して、給電試験について説明する。入力、出力、及び中間データはサーバ250のストレージに格納される。1つの実施形態において、データは、カンマ区切り値として格納することができる。給電部がアンテナに組み込まれている場合、給電部の試験データは、アンテナのシリアル番号によってアンテナで追跡される。
【0044】
動作315において、製造「機能検証試験」が行われる。機能検証試験は、試験済みセグメント及び試験済み給電部から組み立てられたアンテナで実施される。機能検証試験は、その名前が示すように、アンテナ200が設計仕様許容差範囲内で設計機能を満たすことを試験する。入力、出力、及び中間データは、アンテナ200のシリアル番号に関連付けられてサーバ250のストレージに格納される。入力は、様々な構成要素へのオン/オフ信号、特定の周波数に設定しGPS座標を返すコマンド、ヒーター制御値を設定するコマンド、プロセッサコマンド230機能の試験、内部自己最適化論理回路の試験、ブート制御240論理回路の試験、ログの生成及び検索、ファイルパーティションの整合性などを含むことができる。出力は、GPS精度、生成された周波数対要求周波数、ヒーター電圧フィードバックなどを含むことができる。
【0045】
動作320において、アンテナが最適化されて特徴付けられる。製造試験装置290及び/又はASM200論理回路は、アンテナのパッチに適用される電圧パターンを最適化して、再構成可能なホログラフィックアンテナのビームを特定周波数で操縦できる最適化ルーチンを含むことができる。図7を参照して、最適化及び特性化試験を以下に説明する。入力、出力、電圧パターン、及び中間データは、アンテナ200のシリアル番号に関連付けられてサーバ250に格納される。データはカンマ区切り値として格納することができる。
【0046】
動作325において、動作305~320の製造試験データを正規化し、サーバ250に送信することができる。サーバ250は、クラウドベースのサーバとすることができる。
【0047】
配備されたデバイスから収集されたデータは、動作800で始まって説明される。配備されたデバイスが何らかの管理機能又はサービスを受け取るたびに、機能又はサービスがサーバ250のストレージにログが記録される。機能又はサービスは、ソフトウェア更新の受信、ソフトウェアパッチの受信、1又は2以上の新しい動作パラメータ又はコンフィグレーションパラメータの受信、デバッグモードに入るためのコマンドの受信、デバッグ動作の結果のログ記録、及び同様のものを含むことができる。アンテナ200は、管理サーバ、例えばサーバ250から1又は2以上のコマンドを受信する。動作800について、図8を参照して以下で説明する。
【0048】
動作335において、管理サーバ250からの1又は2以上の機能又はサービスの結果としてアンテナ200について格納されたデータは、正規化しサーバ250に送信することができる。サーバ250は、クラウドベースのサーバとすることができる。
【0049】
格納されたデータの後処理は、製造記録のデータベース及び配備されたデバイス管理記録からの記録の選択を含む。動作340において、サーバ250は、動作325の正規化された製造データ及び動作335の正規化された配備されたデバイス管理データを受け取り、受け取ったデータをデータストアに格納することができる。1つの実施形態において、データストアは、ASMコンフィグレーション及び性能データベース260とすることができる。
【0050】
動作900において、サーバ250は、機械学習モジュール265を使用して、指定された選択基準に従ってデータストアから検索された記録のサブセットに対して機械学習を実行することができる。機械学習は、指定された相関基準及び最小相関閾値を使用して、選択した記録が相関基準と少なくとも最小相関閾値の量で相関しているかどうかを判断する。動作900は、図9、及び10A~10Cを参照して以下で説明される。クエリ選択基準及び相関基準はまた、少なくとも最小相関閾値の量まで相関基準に相関するクエリ結果に応答して、配備するように提案された改善案を含むことができる。
【0051】
動作350において、機械学習に基づいて、アンテナ200のソフトウェア、製造プロセス、及び/又はコンフィグレーション又は動作パラメータの改善を決定することができる。1つの実施形態において、改善は、動作900のクエリ及び相関基準にて指定されるように、機械学習モジュール265によって生成することができる。1つの実施形態において、改善は、エンジニアリング、製造、及び/又は品質管理の担当者から受け取ることができる。
【0052】
動作355において、改善は、更新されたソフトウェア、ソフトウェアパッチ、更新された製造プロセス、製造試験及び/又は配備されたデバイスの改善されたアルゴリズム、及び/又は製造された又は配備されたアンテナ200の更新されたコンフィグレーション又は動作パラメータとして配備することができる。
【0053】
図4A及び図4Bは、1つの実施形態による、再構成可能なホログラフィックアンテナの主要な構成要素を示すブロック図400である。図4Aは、組み立てられたアンテナ200の場合と同様に配置された4つのアンテナセグメント(405-1、405-2、405-3、405-4、総称的に405-X)の上面図である。4つのセグメントの各々は、アパーチャに組み込まれて給電部410に設置される前に試験されることになる。図4Bは、アンテナの組み立て中の場合と同様に給電部410に位置付けられたアンテナセグメントの側面図を示している。給電挿入ポイント、又は給電開始アダプタには、415のラベルが付けられている。
【0054】
図5Aは、1つの実施形態による、再構成可能なホログラフィックアンテナに組み込まれるセグメント405-Xの自由空間製造試験を実施するための製造試験装置290の構成要素を示すブロック図500である。各セグメント405-Xは、セグメントをアンテナに組み込む前に、2つのピーク共振周波数について試験される。放出ホーン505は、広帯域RF放射をセグメント405-Xに向けて放出することができる。セグメント405-Xは、最初は電源が入っていない。オシロスコープ又はネットワークアナライザをセグメントに接続して、図5BにおいてPeak1及びPeak2で表記された、セグメントの2つのピーク共振周波数を決定することができる。周波数Peak1と、これに関連するデシベル(dB)レベル、及びPeak2とこれに関連するdBレベルは、サーバ250のストレージに格納される。2つのピーク共振周波数の周波数は、セグメントを構成する物理的材料の製造公差に起因して、セグメントごとに僅かに異なる可能性がある。試験後、セグメントは、許容公差内でPeak1及びPeak2に従って「ビン化」(グループ化)され、アンテナにおいて極めて類似した共振ピークを有するセグメントが共に使用されるようになる。
【0055】
パッシブ(電源オフ)ピーク共振周波数が決定されると、セグメントの電源がオンになる。アンテナの動作に応じてピークがシフトすることになる。シフトしたPeak1及び関連するdB値、並びにシフトしたPeak2及び関連するdB値は、サーバ250のストレージに格納される。次いで、セグメントへの電源がオフになり、ピークは、以前の共振値に戻ることになる。2つのピークの周波数及びdB値は、サーバ250のストレージに再度記録される。
【0056】
図6は、1つの実施形態による、再構成可能なホログラフィックアンテナの給電試験のための製造試験装置290の構成要素を示すブロック図600である。給電部410は、給電挿入ポイント415を備えた、アルミニウムキャビティなどの機械加工された金属キャビティである。組み立てられると、給電部410は、複数の試験済みセグメント405-Xを有するアンテナアパーチャを受ける。給電試験では、給電部410には、給電部410の上部を覆うように機械加工されたプレート605が取り付けられる。給電挿入ポイント415は、給電試験を実行するためにネットワークアナライザ610に結合615されることになる。
【0057】
最初の試験では、給電部410の反射減衰量を決定する。ネットワークアナライザ610は、11.4GHz~14.5GHzの設定周波数ごとに、0.1GHz(100MHz)の増分で、設定周波数で給電挿入ポイント415にRFを注入する。ネットワークアナライザ610は、給電部410の反射減衰量を測定する。各設定周波数及び反射減衰量値はサーバ250のストレージに格納される。1つの実施形態において、給電部410の反射減衰量の仕様要件は、-10dB未満である。
【0058】
第2の試験では、給電挿入ポイント415の反射減衰量を決定する。11.4GHz~14.5GHzの設定周波数ごとに、0.1GHz(100MHz)の増分で、ネットワークアナライザ610は、4又は5ミリ秒(ms)などの短いバーストの設定周波数でRFを注入する。ネットワークアナライザ610は、給電挿入ポイント415の反射減衰量を測定する。各設定周波数及び反射減衰量値は、サーバ250のストレージに格納される。1つの実施形態において、給電挿入ポイント415の反射減衰量仕様要件は、-15dB未満である。
【0059】
図7は、1つの実施形態による、再構成可能なホログラフィックアンテナを最適化及び特性化する方法700を示す。製造装置290及び/又はASM200は、アンテナ200の各ステアリング角度Θ及び回転角度φ、並びに各基本周波数(GHz)のアンテナアパーチャのセグメント405-Xにおいて各アイリス/パッチの組み合わせのパッチ電圧を決定する最適化論理回路を含むことができる。ステアリング角度Θは、アンテナアパーチャの平面に垂直なブロードサイドを基準に測定される。回転角度φは、アンテナアパーチャ上の固定点を基準に測定される。パッチ電圧は、各設定された基本周波数でビームを操縦する変調パターンを決定する。専用アルゴリズムにより、パッチ電圧が関数f(Θ、LPA、φ、GHz)として生成され、ここでLPAは、操縦されたビームの直線偏光角度である。方法700は、特定のループ制御変数及び増分を参照して説明される。当業者であれば、ループ制御変数の値及び増分が例証であって限定ではないことを理解している。ビームステアリング角Θが0°の場合(基本的にブロードサイドラインと同じ)、回転角φを繰り返す必要はない。
【0060】
動作705において、方法動作705から755は、11.4GHz~14.5GHzまでの各基本周波数に対して、0.1GHz(100MHz)の増分で繰り返される。
【0061】
動作710において、方法動作710~750は、0°から360°までの各ビーム回転角度に対して10°の増分で繰り返される。当業者であれば、回転角φがステアリング角Θ=0°に対して繰り返される必要がないことは理解される。
【0062】
動作715において、方法動作715~745は、0°から45°までの各ステアリング角度に対して5°の増分で繰り返される。
【0063】
動作720において、パッチ電圧生成関数fについてシード値が受け取られる。1つの実施形態において、シード値は、図5A及び5Bを参照して上述した、自由空間試験によるセグメントの共振ピーク値Peak1及びPeak2に応じて変化する可能性がある。
【0064】
動作725において、パッチ電圧は、専用変調パターン生成関数f(Θ、LPA、φ、GHz)から決定される。決定されたパッチ電圧がパッチに印加され、印加されたパッチ電圧に応答して、アンテナ変調パターンが生成される。
【0065】
動作730において、ビームの利得、サイドロードレベル(SLL)、交差偏波識別(XPD)、ミスポイント、及び瞬時帯域幅(IBW)を含む、再構成可能なホログラフィックアンテナの生成されたステアリングビームの特性が測定される。
【0066】
動作735において、シード値、パッチ電圧、利得、SLL、XPD、ミスポイント、及びIBW値が、タイムスタンプと共に、全てサーバ250のストレージに記録される。タイムスタンプを使用して、初期及び後続のシード値に基づいて、最適化アルゴリズムf(Θ、LPA、φ、GHz)の仕様値に対する収束時間を決定することができる。
【0067】
動作740において、上記の測定値の何れかが仕様外であるかどうかを判定することができる。そうである場合、方法700は、動作720に続き、ここで最適化関数fについて新しいシード値が取得される。そうでない場合、方法700は動作745に進む。
【0068】
動作745において、Θがその最大ループ制御値よりも小さい場合、Θは増分され、方法700は動作715に進む。そうでなければ、動作750において、φがその最大ループ制御値よりも小さい場合、φが増分され、方法700は動作710に進む。そうでなければ、周波数がその最大ループ制御値よりも小さい場合、周波数が増分され、方法700は動作705に進む。そうでなければ、方法700は終了する。
【0069】
図8は、幾つかの実施形態による、再構成可能なホログラフィックアンテナのアンテナサブシステムモジュールのソフトウェア又はコンフィグレーションを更新する方法800を示す。再構成可能なホログラフィックアンテナのアンテナサブシステムモジュール(ASM)200は、このような更新のためのASM200による要求に応答して、サーバ250がASM200に特定の更新を提供することを要求することができる。管理サーバ250は、ASM200がこのような更新を必要とするかどうかを決定することができる。管理サーバ250は、実行する更新又は機能のコマンドリストの形式で、1又は2以上の更新を必要とすることをASM200に通知する。ASM200のコマンドプロセッサ230は、管理サーバ250からコマンドリストを受け取り、コマンドで指定された更新を管理サーバ250に要求することにより、各コマンドを実行することができる。ASM200は、ASM200コマンドプロセッサ230に従って、管理サーバ250とのトランスポート層セキュリティ(TLS)セッションを確立して、1又は2以上のダウンロードされた部分の形で更新を受信する。各部分がASM200にダウンロードされると、ASM200は、その部分を受信、復号化及び検証を行い、このような部分が受信及び検証されたというメッセージを管理サーバ250に送信する。全ての部分がダウンロードされると、ASM200コマンドプロセッサ230は、ASM200ストレージに更新をインストールする。
【0070】
動作805において、コマンドリストは、管理サーバ250によるASMへの送信のための1又は2以上のコマンドを格納することができる。サーバ250は、コマンドリストを初期化して空にすることができる。コマンドリストは、要素のリンク付きリスト、要素のアレイ、テキスト文字列又は数値又は他のデータ型の要素などのデータ構造とすることができる。コマンドリストは、コマンドリスト内のコマンドの数をゼロに設定するか、コマンドリストデータ構造の各要素を「データなし」又はnullに設定するか、又はコマンドリスト文字列をnullに設定することによって、初期化して空にすることができる。
【0071】
動作810において、ASM200上の制御ソフトウェアが古いかどうか、及びASM200がソフトウェア更新を受信できるかどうかを、サーバ250によって決定することができる。一般に、ASM200はソフトウェアの更新を受信することができる。ASM200がすでにソフトウェアを特定のバージョンに更新しており、ASM200が当該バージョンに再起動して、再起動が指定した回数失敗した場合、サーバ250は、後の時間又はイベントまで、今後のソフトウェア更新の受信無効にするようASM200に自己を設定するように命令することができる。サーバ250は、ASM200から受信してサーバ250によって分析されたメトリックデータにアクセスすることによるか、又はASMコンフィグレーション及び性能データベース260においてこの特定のASM200に関連付けられた以前のメトリックデータ又は他のデータを調べて、このASM200のソフトウェアバージョンと、このASM200が利用可能なソフトウェアの最新バージョンとを比較することによって、この決定を行うことができる。ソフトウェアの最新バージョンが、このASM200のアクティブパーティションで現在実行されているバージョンよりも新しい場合、方法800は、動作815に進み、そうでない場合、方法800は動作830に進む。
【0072】
動作815において、サーバ250は、「ソフトウェア更新」コマンドをコマンドリストに追加する。
【0073】
動作830において、サーバ250が、このASM200が1又は2以上のパラメータを自己最適化すべきであるという指示を格納したかどうかを決定することができる。この指示は、リモートサービス技術者によって、このASM200のためサーバ250に配置されている可能性がある。ASM200における自己最適化論理回路は、方法700を実行するための試験装置290に含まれているものと同じ自己最適化論理回路とすることができる。1つの実施形態において、ASM200の自己最適化論理回路は、ユーザがアンテナ上で手動でトリガーすることができる同じ論理回路とすることができる。自己最適化を実行する必要があるという指示がサーバ250に格納されている場合、動作835において、「パラメータの最適化」コマンドをコマンドリストに追加することができる。
【0074】
動作840において、ASM200のコンフィグレーションパラメータを以前の値又はデフォルト値にリセットする必要があるかどうかを決定することができる。ASMから受信され及び/又はASMコンフィグレーション性能データベース260に格納されたASMのための1又は2以上のメトリックを分析することによって、サーバ250は、ユーザがASM200の1又は2以上のコンフィグレーション変数を手動で最適化したことを決定することができ、更に、手動で変更されたコンフィグレーションパラメータの結果として性能が低下したことを決定することができる。サーバ250又は技術者は、コンフィグレーションパラメータを以前の値又はデフォルト値にリセットする必要があると決定することができる。そうである場合、動作845において、コマンド「パラメータのリセット」をコマンドリストに追加することができる。1つの実施形態において、コマンドの追加データは、全てのパラメータをリセットするのではなく、リセットされる1又は2以上の特定のパラメータを指定することを含むことができる。
【0075】
動作850において、1又は2以上のパラメータを特定の値に設定するかどうかを決定することができる。その場合、動作855において、「パラメータ設定」コマンド及び必要な追加データをコマンドリストに追加する必要がある。ASM200に結合された電気的に操縦されるアンテナのより良い性能をもたらすために、1又は2以上のコンフィグレーションパラメータの新しい値が決定されている場合がある。「パラメータ設定」コマンド及び特定の追加データを使用して、1又は2以上のコンフィグレーションパラメータを設定することができる。
【0076】
動作860において、ASM200のコマンドプロセッサ230は、管理サーバ250と連携して、コマンドリスト内のコマンドを実行することができる。
【0077】
図9は、1つの実施形態による、コンフィグレーションの更新及び配備された再構成可能なホログラフィックアンテナのソフトウェアに関する製造試験データ及び配備されたデバイスデータについて機械学習を使用する方法900を示す。
【0078】
動作1000において、機械学習モジュール265は、サーバ250、ASMコンフィグレーション及び性能データベース260に格納されている製造試験データ及び配備されたデバイスデータ(総称して「デバイスデータ」)の選択基準を受け取ることができる。選択基準は、機械学習の特定のインスタンスに含まれるデバイスデータ記録を決定する。機械学習モジュール265はまた、相関基準に従って選択された記録を相関させるための相関基準を受け取ることができる。機械学習モジュール265はまた、選択されたレコードの相関基準に対するどれだけの相関が、要求された相関が満たされたことを示すかを示す最小相関閾値(相関閾値)を受け取ることができる。機械学習モジュール265はまた、選択されたレコードの相関基準に対するどれだけの相関が、要求された相関が満たされたことを示すかを示す最小相関閾値を受け取ることができる。1つの実施形態において、機械学習モジュール265はまた、最小相関閾値が満たされるか超えられた場合に、プロセス、ソフトウェア、コンフィグレーション、アルゴリズム、又は他のパラメータに対する提案された改善を受け取ることができる。動作1000は、図10Aから図10Cを参照して以下で詳細に説明される。
【0079】
動作905において、機械学習モジュール265は、受け取った選択基準に従って、ASMコンフィグレーション及び性能データベース260から記録を選択することができる。
【0080】
動作910において、機械学習モジュール265は、受信した相関基準に従って、選択された記録に対して機械学習を実行することができる。1つの実施形態において、機械学習は、線形回帰、ベイズ、ナイーブベイズ、教師あり、又は教師なしの学習を含むことができる。
【0081】
動作915において、機械学習が、選択された記録の相関基準への相関をもたらしたかどうか、相関の最小閾値を満たすか又は超えたかを決定することができる。そうである場合、方法920は、動作920に続き、そうでない場合、方法900は終了する。
【0082】
動作920において、機械学習モジュール265は、選択基準、相関基準、最小相関閾値、実際の相関値、及び日付/タイムスタンプをサーバ250のストレージに格納することができる。1つの実施形態において、機械学習モジュール265は更に、機械学習モジュール265によって使用される選択された記録の特定のリストを格納することができる。
【0083】
動作925において、機械学習モジュール265は、選択基準、相関基準、最小相関閾値、実際の相関値、日付/タイムスタンプ、機械学習タスクを要求したオペレーター、機械学習タスクの結果に基づいて提案された改善、及びその他のデータを含む、要求された機械学習タスクのレポートを準備することができる。レポートは、サーバ250に格納され、及び/又は機械学習タスクを要求したオペレーター及び他の指定された受信者に送信することができる。
【0084】
動作930において、動作925において生成、格納、及び送信されたレポートへの応答をサーバ250が受信することができる。応答は、エンジニアリング、製造、フィールドレポート、フィールドサポート、又は機械学習タスクに関連するその他のデータによる文書及び分析とすることができる。応答は、機械学習タスクのレポート及びタスクと関連付けてサーバ250に格納することができる。
【0085】
動作935において、応答が配備可能な改善を含むかどうかを決定することができる。そうである場合、動作940において、改善を配備することができる。この配備は、機械学習タスク、レポート、及びその他のデータと関連付けてサーバ250に記録することができる。
【0086】
図10Aから10Cは、1つの実施形態による、図9で上述したような機械学習方法900により使用するための例示的なクエリ基準及び相関基準1000を示す。実施例は例示であり、限定ではない。
【0087】
図10Aを参照すると、実施例1は、特定のソフトウェア更新が頻繁に起動できなかったかどうかを判断する機械学習タスクを示している。動作1005では、選択基準は、ソフトウェア更新xx.yyを受信し、その後ブート失敗が発生したデバイスのデバイスデータを選択することを含むことができる。ASM200がサーバ250からソフトウェア更新を受信すると、ASM200は、ソフトウェア更新をインストールし、それ自体を再起動してソフトウェア更新をアクティブにする。再起動に失敗した場合、ASM200は、以前のバージョンのソフトウェア(更新前)で再起動する。後のチェックインプロセス中に、ASM200は、現在アクティブなソフトウェアを示すメトリックデータをサーバ250に送信する。サーバ250は、ASM200によって最後に要求されたソフトウェアバージョンを調べて、ASM200で現在アクティブなソフトウェアバージョンが最後に要求されたソフトウェアバージョンより古いこと、及び従ってASM200がブート失敗を生じたことを検出することができる。このような失敗の記録は、ASMコンフィグレーション及び性能データベース260に格納され、上記の選択基準によって選択される。
【0088】
動作1010において、機械学習モジュール265はまた、選択基準、この場合、ソフトウェアバージョンxx.yyが後続のブート失敗に相関付けられるかどうかを受け取ることができる。機械学習モジュール265はまた、この機械学習タスクの要求者が探している最小相関閾値値を受け取ることができる。方法1000は、方法900に戻り、ここで機械学習タスクを実行する。
【0089】
実施例2は、指定されたソフトウェアパッチxx.yyが特定の問題zを解決するかどうかを決定することに関する。動作1015では、選択基準は、問題zを解決するためにソフトウェアパッチxx.yyを受け取ったデバイスを指定する。問題zは、以前にサポート技術者に報告されている可能性がある。サポート技術者は、パッチxx.yyをインストールして問題zを修正するよう要求した可能性がある。問題zの報告、パッチxx.yyのインストールの要求、及びパッチxx.yyのインストールの記録は、ASMコンフィグレーション及び性能データベース260に格納される。動作1020において、機械学習モジュール265はまた、ソフトウェアパッチxx.yyが問題zを0.65の最小相関閾値に解決したかどうかを決定するために、機械学習モジュール265が選択した記録を相関させることを示す相関基準を受け取ることができる。方法1000は、方法900に戻り、機械学習タスクを実行する。
【0090】
実施例3は、アンテナパラメータの手動最適化がアンテナ性能の改善と相関しているかどうかを決定することに関する。動作1025において、機械学習モジュール265は、ASM200で実行されている手動の最適化プロセスによって最適化された1又は2以上のコンフィグレーション又は動作パラメータを有するデバイスのデバイスデータを指定する選択基準を受け取ることができる。動作1030では、機械学習モジュール265はまた、手動最適化によって信号品質が0.55の最小相関閾値に改善されたかどうかを決定するために機械学習モジュール265が選択した記録を相関させることを示す相関基準を受け取ることができる。方法1000は方法900に戻り、機械学習タスクを実行する。
【0091】
ここで図10Bを参照すると、実施例4は、アパーチャセグメント405-Xのビン化のピーク共振周波数の許容差範囲の基準(2つのピーク周波数、それぞれのdB値、許容差範囲内)が将来の性能と相関するかどうか、自由空間試験に従って、許容可能なビーム品質が経時的に相関するかどうかを決定することに関する。この機械学習タスクは、セグメント405-Xのビン化仕様、例えば、特定のビンの周波数範囲を変更する必要があるかどうかを決定しようと試みる。動作1035において、機械学習モジュール265は、指定されたセグメントビンとそのビン化範囲を有するセグメントを使用して製造された全てのデバイスについて、2つのピーク共振周波数のデバイスデータ及び許容差範囲を指定する選択基準を受け取ることができる。動作1040において、機械学習モジュール265はまた、閾値量よりも大きい指定された共振ピークからの分散が、時間の経過に伴う将来のビーム品質の傾向を0.25の最小相関閾値に相関付けるかどうかを決定するために、機械学習モジュール265が選択された記録を相関させることを示す相関基準を受け取ることができる。方法1000は方法900に戻り、機械学習タスクを実行する。
【0092】
実施例5は、最大許容反射損失(-15dB未満)の許容値内にある給電挿入ポイント415の反射損失値が、時間の経過と共に将来のアンテナ性能と相関するかどうかを決定することに関する。その場合、より厳しい許容差が必要になる可能性がある。動作1045において、機械学習モジュール265は、給電試験によって示されるように、最大許容反射減衰量の閾値内にある給電挿入ポイント415の反射減衰量値を有する給電部410を使用して製造されたデバイスのデバイスデータを指定する選択基準を受信することができる。動作1050において、機械学習モジュール265はまた、最大仕様の閾値を有する給電挿入ポイント415の反射減衰量が、最小相関閾値0.30にまで時間の経過と共に性能が低下することに相関するかどうかを決定するために、機械学習モジュール265が選択記録を相関付けることを示す相関基準を受け取ることができる。方法1000は方法900に戻り、機械学習タスクを実行する。
【0093】
実施例6は、ASM200の1又は2以上の動作又はコンフィグレーションパラメータの変更が、改善されたアンテナ性能と相関するかどうかを決定することに関する。動作1055において、機械学習モジュール265は、サーバ250によって変更された1又は2以上のコンフィグレーション又は動作パラメータを有していたデバイスのデバイスデータを指定する選択基準を受け取ることができる。動作1060において、機械学習モジュール265はまた、0.70の相関閾値にまで経時的に改善されたアンテナ性能を決定するために機械学習モジュール265が選択された記録を相関させることを示す相関基準を受け取ることができる。方法1000は方法900に戻り、機械学習タスクを実行する。
【0094】
ここで図10Cを参照すると、実施例7は、ビームステアリング仕様への順守の閾値分散が特定の地理的位置におけるビーム性能の劣化の原因であるかどうかを決定することに関する。動作1065において、機械学習モジュール265は、理想仕様からの閾値分散を超えるビームステアリング仕様を有するデバイスのデバイスデータを指定する選択基準を受け取ることができる。動作1070において、機械学習モジュール265はまた、最小相関閾値0.60にまで選択した記録を特定の地理的位置のビーム劣化に相関させることを示す相関基準を受け取ることができる。方法1000は方法900に戻り、機械学習タスクを実行する。
【0095】
図11は、コンピューティングシステム1100の1つの実施形態のブロック図である。コンピューティングシステム1100を使用して、技術者、合成器201、アンテナサブシステムモジュール200、又はサーバ250用の上記のコンピュータシステムを実装することができる。以下に記載の構成要素の全てがあらゆる実施形態に必要なわけではない。図11に示されているコンピューティングシステムは、例えば、デスクトップコンピュータシステム、ラップトップコンピュータシステム、携帯電話、携帯電話対応のPDAを含む携帯情報端末(PDA)、セットトップボックス、エンターテインメントシステム、又はその他の家電機器を含む、ある範囲のコンピューティングシステム(有線又は無線)を表すことを目的としている。代替のコンピューティングシステムは、より多くの、より少ない、及び/又は異なる構成要素を含むことができる。
【0096】
コンピューティングシステム1100は、情報を通信するためのバス1105又は他の通信デバイスと、バス1105に結合されて情報を処理することができるプロセッサ1110とを含む。コンピューティングシステム1100は単一のプロセッサを有して示されているが、コンピューティングシステム1100は、複数のプロセッサ及び/又はコプロセッサ1110を含むことができる。コンピューティングシステム1100は更に、バス1105に結合されたランダムアクセスメモリ(RAM)又は他のダイナミックストレージデバイス1120(メインメモリと呼ばれる)を含むことができ、プロセッサ1110によって実行され得る情報及び命令を格納することができる。また、メインメモリ1120を用いて、プロセッサ1110による命令の実行中に一時変数又は他の中間情報を格納することができる。メモリ1120、ROM1130、及び/又はストレージデバイス1140は、プロセッサ1110によって実行されたときに、上述の動作及び機能の何れかを実行する実行可能命令でプログラムすることができる。
【0097】
コンピューティングシステム1100はまた、バス1105に結合され、プロセッサ1110に対する静的情報及び命令を格納することができる読み取り専用メモリ(ROM)1130及び/又は他の静的な非一時的ストレージデバイス1140を含むことができる。データストレージデバイス1140は、情報及び命令を格納するためにバス1105に結合することができる。フラッシュメモリ又は磁気ディスクもしくは光ディスクなどのデータストレージデバイス1140及び対応するドライブは、コンピューティングシステム1100に結合することができる。
【0098】
コンピューティングシステム1100はまた、バス1105に結合されたセンサー1145を含むことができる。センサー1145は、GPSレシーバー、3軸コンパス、3軸加速度計、3軸ジャイロ、3軸磁力計、及び1又は複数のプロセッサ1110に位置及び向き情報を提供するその他のセンサーを含むことができる。ASM200は、センサー1145の一部又は全てを必要とする場合がある。
【0099】
コンピューティングシステム1100はまた、バス1105を介して、発光ダイオードディスプレイ(LED)、タッチスクリーンディスプレイ、又は液晶ディスプレイ(LCD)などのディスプレイデバイス1150に結合されて、ユーザに情報を表示することができる。コンピューティングシステム1100はまた、英数字及び他のキーを含む、英数字入力デバイス1160を含むことができ、英数字入力デバイス1160は、バス1105に結合されて、情報及びコマンド選択をプロセッサ1110に通信することができる。別のタイプのユーザ入力デバイスは、タッチパッド、マウス、トラックボール、カーソル方向キーなどのカーソルコントロール1165であり、方向情報とコマンド選択をプロセッサ1110に伝達し、ディスプレイ1150上のカーソルの動きを制御する。コンピューティングシステム1100は更に、リアルタイムクロック1170を含むことができる。リアルタイムクロック1170は、データ記録のための日付/タイムスタンプの生成、経過時間の計算、及びその他の時間管理機能に使用することができる。リアルタイムクロック1170は、日付及び時刻を設定できるバッテリーバックアップされたチップセットとすることができる。或いは、リアルタイムクロック1170は、以下で説明するネットワークインターフェース1180を介して、サーバ又はインターネットサーバなどのネットワークソースからリアルタイムを検索するための論理回路を含むことができる。一部の実施形態において、リアルタイムクロックを使用してタイマーを実装することができる。
【0100】
コンピューティングシステム1100は更に、ローカルエリアネットワークなどのネットワークへのアクセスを提供するために、1又は2以上のネットワークインターフェース1180を含むことができる。1又は複数のネットワークインターフェース1180は、例えば、1又は2以上のアンテナを表すことができるアンテナ1185を有するワイヤレスネットワークインターフェースを含むことができる。コンピューティングシステム1100は、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、携帯電話インターフェースなどの複数のワイヤレスネットワークインターフェースを含むことができる。1又は複数のネットワークインターフェース1180はまた、例えば、イーサネットケーブル、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、シリアルケーブル、又はパラレルケーブルとすることができる、ネットワークケーブル1187を介してリモートデバイスと通信するための有線ネットワークインターフェースを含むことができる。ネットワークインターフェースは、衛星通信システムへの接続を含むことができる。
【0101】
1つの実施形態において、ネットワークインターフェース1180は、例えば、IEEE802.11b、802.11g、又は802.11n規格に準拠することにより、ローカルエリアネットワークへのアクセスを提供することができ、及び/又は無線ネットワークインターフェースは、例えば、Bluetooth(登録商標)規格に準拠することにより、パーソナルネットワークへのアクセスを提供することができる。地上-衛星通信など、他のワイヤレスネットワークインターフェース及び/又はプロトコルもまたサポートすることができる。無線LAN規格を介した通信に加えて又はその代わりに、ネットワークインターフェース1180は、例えば、時分割、多元接続(TDMA)プロトコル、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM)プロトコル、符号分割、多元接続(CDMA)プロトコル、及び/又はその他のタイプの無線通信プロトコルを使用した無線通信を提供することができる。
【0102】
しかしながら、これらの用語及び類似の用語は全て、適切な物理量に関連付けられるものとし、これらの量に付与される好都合なラベルに過ぎない点に留意されたい。上記の説明から明らかなように、特に明記しない限り、明細書全体を通して、「処理する」又は「演算する」又は「計算する」又は「決定する」又は「表示する」又は同様のもののような用語を利用した説明は、コンピュータシステムのレジスタ及びメモリ内の物理的な(電子的な)量として表されるデータを、そのコンピュータシステムのメモリ又はレジスタ又は他のそのような情報ストレージ、送信又は表示デバイス内の物理量として同様に表される別のデータに操作及び変換するコンピュータシステム又は類似の電子コンピュータデバイスのアクション及び処理を指すことが理解される。
【0103】
前述の明細書では、本開示の実施形態は、その特定の例示的な実施形態を参照して説明されてきた。添付の特許請求の範囲に記載されるように本開示のより広い精神及び範囲から逸脱することなく、様々な修正を行うことができることは明らかであろう。従って、明細書及び図面は、限定的な意味ではなく、例示的な意味でみなされるべきである。
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図11