(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-20
(45)【発行日】2023-07-28
(54)【発明の名称】グリコシド組成物
(51)【国際特許分類】
A23L 27/00 20160101AFI20230721BHJP
A23L 2/60 20060101ALI20230721BHJP
【FI】
A23L27/00 101A
A23L2/60
A23L2/00 C
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021028767
(22)【出願日】2021-02-25
(62)【分割の表示】P 2017560187の分割
【原出願日】2016-05-20
【審査請求日】2021-03-25
(32)【優先日】2015-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】397058666
【氏名又は名称】カーギル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100156122
【氏名又は名称】佐藤 剛
(72)【発明者】
【氏名】ティン・カールソン
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・モーテンソン
(72)【発明者】
【氏名】ショーン・スミス
【審査官】正 知晃
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/146135(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/023928(WO,A1)
【文献】特表2015-502204(JP,A)
【文献】国際公開第2014/197898(WO,A1)
【文献】特開2014-207899(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
甘味料組成物であって、
レバウジオシドD及びレバウジオシドMのうちの少なくとも一方、及び
レバウジオシドO
を含むか、あるいは
レバウジオシドD及びレバウジオシドMのうちの少なくとも一方、
レバウジオシドO、及び
レバウジオシドN
を含み、レバウジオシドD及びレバウジオシドMの合計に対するレバウジオシドOの重量比が
0.2~3.5であり、レバウジオシドD、M、N及びOの合計が甘味料組成物の少なくとも40wt%である、前記甘味料組成物。
【請求項2】
レバウジオシドDが、甘味料組成物全体の10~80wt%である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
レバウジオシドMが、甘味料組成物全体の10~80wt%である、請求項1~2のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項4】
レバウジオシドOが、甘味料組成物全体の20~70wt%である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
レバウジオシドNが、甘味料組成物全体の20~70wt%である、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
10~50wt%のレバウジオシドD、15~50wt%のレバウジオシドM、及び15~80wt%のレバウジオシドNを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
10~50wt%のレバウジオシドD、15~50wt%のレバウジオシドM、及び15~80wt%のレバウジオシドOを含む、請求項1~3、5及び6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
さらに、レバウジオシドE及びレバウジオシドGのうちの少なくとも一方を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
レバウジオシドEが、甘味料組成物全体の10~80wt%である、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
レバウジオシドGが、甘味料組成物全体の10~80wt%である、請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
レバウジオシドD及びレバウジオシドMの合計に対するレバウジオシドOの比(レバウジオシドO%/(レバウジオシドD%+レバウジオシドM%))が0.2~3の範囲にある、請求項1~10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
レバウジオシドD及びレバウジオシドMの合計に対するレバウジオシドNの比(レバウジオシドN%/(レバウジオシドD%+レバウジオシドM%))が0.2~3の範囲にある、請求項1~11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
レバウジオシドOが、甘味料組成物の全グリコシド濃度の5~85重量%である、請求項1~12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
請求項1~
13のいずれか一項に記載の組成物であって、飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、または水溶液が、前記飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、または水溶液が濃度400ppmで前記組成物を含む場合に、スクロース当量(SEV)少なくとも7.3を有する、前記組成物。
【請求項15】
請求項1~
14のいずれか一項に記載の組成物であって、飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、または水溶液が、前記飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、または水溶液が濃度600ppmで前記組成物を含む場合に、SEV少なくとも8.3を有する、前記組成物。
【請求項16】
請求項1~
15のいずれか一項に記載の組成物であって、飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、または水溶液が、前記飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、または水溶液が濃度400ppmで前記組成物を含む場合に、苦味値3.4以下を有する、前記組成物。
【請求項17】
請求項1~
16のいずれか一項に記載の組成物であって、飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、または水溶液が、前記飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、または水溶液が濃度600ppmで前記組成物を含む場合に、苦味値3.7以下を有する、前記組成物。
【請求項18】
請求項1~
17のいずれか一項に記載の組成物であって、飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、または水溶液が、前記飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、または水溶液が濃度400ppmで前記組成物を含む場合に、甘味/苦味比(S/B)1.1~3.2を有する、前記組成物。
【請求項19】
請求項1~
18のいずれか一項に記載の組成物であって、飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、または水溶液が、前記飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、または水溶液が濃度600ppmで前記組成物を含む場合に、甘味/苦味比(S/B)1.1~3.2を有する、前記組成物。
【請求項20】
さらに増量剤を含む、請求項1~
19のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項21】
さらにエリスリトールを含む、請求項1~
20のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項22】
さらにイヌリンを含む、請求項1~
21のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項23】
請求項1~
22のいずれか一項に記載の甘味料組成物を含む飲料。
【請求項24】
少なくとも300ppmの前記甘味料組成物を含む、請求項
23に記載の飲料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2015年5月20日に出願された、米国仮出願第62/164,191号の優先権を主張する。該仮出願は、参照することによってその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、グリコシドを含む甘味料組成物に関する。本開示の甘味料組成物は、さらに他の成分、例えば、1つ以上の増量剤を含む。また、本開示は、該甘味料組成物を食品及び/または飲料に取り入れることにも関する。
【背景技術】
【0003】
Stevia rebaudiana種(「ステビア」)は、その天然の甘味のあるグリコシドのために広く栽培されている。甘味のあるグリコシドは、既知の方法及び過程を用いてステビアから抽出することができる。ステビアのグリコシドは、ノンカロリーの甘味料として用いられる場合がある。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、グリコシドを含む甘味料組成物に関する。また、本開示の甘味料組成物は、他の成分、例えば、増量剤、香味料、他の高甘味度甘味料等も含み得る。また、本開示は、食品及び飲料における該甘味料組成物の使用にも関する。
【0005】
特定のグリコシドの特定の比での混合物は、レバウジオシドD及び/またはレバウジオシドMと比較した場合に効果的な甘味能力のある甘味料組成物をもたらす。さらに、いくつかの組成物は、レバウジオシドD及び/またはレバウジオシドMより苦味が少ない(同じ甘さまたはより強い甘さを獲得する一方で)。
【0006】
レバウジオシドE、レバウジオシドG、レバウジオシドN、及び/またはレバウジオシドOと組み合わせたレバウジオシドD及び/またはレバウジオシドMのグリコシドを含む本開示の甘味料組成物は、レバウジオシドD単独またはレバウジオシドM単独と比較して、効果的な甘味能力が向上した組成物をもたらすことができる。
【0007】
他の実施形態では、レバウジオシドE、レバウジオシドG、レバウジオシドN、及び/またはレバウジオシドOと組み合わせたレバウジオシドD及び/またはレバウジオシドMのグリコシドを含む本開示の甘味料組成物は、測定甘味/苦味比(S/B)が予測甘味/苦味比よりも良好なことが分かった。他の実施形態では、レバウジオシドE、レバウジオシドG、レバウジオシドN、及び/またはレバウジオシドOと組み合わせたレバウジオシドD及び/またはレバウジオシドMのグリコシドを含む本開示の甘味料組成物は、測定甘味/苦味比と予測甘味/苦味比の差少なくとも0.10を示した。従って、本開示の甘味料組成物は、甘味料組成物に使用され得るグリコシドの選択肢を広げる。
【0008】
本明細書で用いられる、成句「グリコシド組成物」は、ステビア植物から得られる様々なグリコシド及びそれらの関連する異性体(例えば、天然または合成)の組成物を意味する。これらのグリコシドとしては、レバウジオシドA、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、M、N、またはO、ステビオシド、ズルコシド、ステビオビオシド(steviobioside)、及びルブソシドが挙げられるがこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、本開示のグリコシド組成物は、レバウジオシドD、レバウジオシドM、またはレバウジオシドD及びレバウジオシドMの組合せを、さらに他のグリコシド、例えば、レバウジオシドE、レバウジオシドG、レバウジオシドN、及びレバウジオシドOと組み合わせて含む組成物を含む。
【0009】
本明細書で用いられる、用語「レバウジオシドDM」、「Reb DM」、及びそれらの変形は、当該組成物中のグリコシドが主にレバウジオシドD及びレバウジオシドM(従って「DM」)、それらの関連する異性体(例えば、天然または合成)、及び/またはそれらの塩である甘味料組成物を指す。この術語様式は、任意の他のグリコシドの組合せを有する組成物、例えば、限定されないが、Reb DMO、Reb NO、Reb DE等にも用いられる場合がある。
【0010】
本明細書で用いられる、用語「甘味」は、グリコシド組成物がレバウジオシドD及び/またはレバウジオシドM単独と同等もしくはより強い甘味の測定値または予測値を呈することを意味する。また、甘味は、当業者に周知の方法及び過程を用いて、スクロース当量値(SEV)を測定することによって決定され得る。例えば、SEVは、実施例1に記載の通り、標準スクロース溶液に対して等価な甘味を測定することによって決定され得る。通常、味覚パネリストは、10グラム~150g/kgのスクロースを含む標準スクロース溶液の甘味を検出し、見積もるように訓練される。該グリコシド(例えば、レバウジオシドD、M、G、O、N、及び/またはE)を含む甘味料組成物は、その後、一連の希釈で味見され、所与のスクロース参照と同じ甘さである甘味料組成物の濃度を決定する。例えば、甘味料組成物がpH3.1のクエン酸緩衝液中50g/kgのスクロース溶液と同じ甘さの場合、該甘味料組成物は、SEV5に割り当てられる。該参照標準については表1、ならびに該参照標準の設定及び評価方法については実施例1を参照されたい。用語「甘味値」は、本明細書では「SEV」と互換的に用いられる。
【0011】
本明細書で用いられる、用語「苦味」は、グリコシド組成物がレバウジオシドD及び/またはレバウジオシドM単独と同等もしくはより弱い苦味の測定値または予測値を呈することを意味する。また、苦味は、当業者に周知の方法及び過程を用いて、カフェイン当量値を測定することによって決定され得る。例えば、苦味は、実施例1に記載の通り、標準カフェイン溶液に対して等価な苦味を測定することによって決定され得る。通常、味覚パネリストは、0.1グラム~0.8グラム/kgのカフェインを含む標準カフェイン溶液の苦味を検出し、見積もるように訓練される。該グリコシド(例えば、レバウジオシドD、M、G、O、N、及び/またはE)を含む甘味料組成物は、その後、一連の希釈で味見され、所与のカフェイン参照と同じ苦さである甘味料組成物の濃度を決定する。例えば、甘味料組成物が0.3g/kgのカフェイン溶液と同じ苦さの場合、該甘味料組成物は、苦味5に割り当てられる。該参照標準については表1、ならびに該参照標準の設定及び評価方法については実施例1を参照されたい。
【0012】
本明細書で用いられる、成句「甘味/苦味比(S/B)」は、i)平均甘味値の平均苦味値に対する測定された甘味と苦味の比(測定甘味値/測定苦味値)、または予測される甘味値の予測される苦味値に対する予測甘味/苦味比(予測甘味値/予測苦味値)のいずれかの比を意味する。測定及び予測S/B比の両方を以下に記載及び例示する。
【0013】
「効果的な甘味能力」を有する甘味料組成物とは、該甘味料組成物が、レバウジオシドDもしくはレバウジオシドM単独、またはレバウジオシドDMと比較して、同じ濃度で少なくとも同等もしくは等価な甘味、またはより強いもしくは増加した甘味を有することを意味する。甘味は、スクロース当量(SEV)を測定することによって決定することができる。いくつかの実施形態では、効果的な甘味能力は、特定のスクロース当量(SEV)が、レバウジオシドD及び/またはレバウジオシドMを他のグリコシド、例えば、レバウジオシドE、レバウジオシドG、レバウジオシドN、及びレバウジオシドOとともに含む特定の甘味料組成物によって達成され得ることを意味する場合がある。
【0014】
1つの実施形態では、甘味料組成物は、グリコシド組成物を含むとともに、該グリコシド組成物は、レバウジオシドD及びレバウジオシドM、ならびにレバウジオシドE、レバウジオシドG、レバウジオシドN、及びレバウジオシドOからなる群から選択される少なくとも1つの他のグリコシドの混合物を含む。さらに他の甘味料組成物は、レバウジオシドD、ならびにレバウジオシドE、レバウジオシドG、レバウジオシドN、及びレバウジオシドOからなる群から選択される少なくとも1つの他のグリコシドを含むグリコシドを含む。他の実施形態は、レバウジオシドM、ならびにレバウジオシドE、レバウジオシドG、レバウジオシドN、及びレバウジオシドOからなる群から選択される少なくとも1つの他のグリコシド等のグリコシドを含む甘味料組成物を含む。
【0015】
さらに他の実施形態では、該甘味料組成物は、レバウジオシドE、レバウジオシドG、レバウジオシドN、及び/またはレバウジオシドO、またはそれらの組合せから選択されるグリコシドを含む。
【0016】
他の実施形態では、該甘味料組成物中の本開示のグリコシドの組合せは、さらに増量剤を含み得る。本開示の甘味料組成物は、食品及び飲料組成物に用いることができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
詳細な説明
本明細書で説明する本発明の実施形態は、網羅的であることも、以下の詳細な説明に開示される正確な形に本説明を限定することも意図しない。むしろ、該実施形態は、当業者が本説明の原理及び実践を認識し、理解することができるように選択及び記載される。
【0018】
本明細書で言及するすべての刊行物及び特許は、参照することによってそれらの全体が本明細書に組み込まれる。本明細書に開示される刊行物及び特許は、それらの開示のためにのみ提供される。
【0019】
特に断らない限り、すべての部及び百分率は重量基準である。
【0020】
グリコシドの組合せ、例えば、レバウジオシドD、レバウジオシドM、またはReb DMを他のグリコシド、例えば、レバウジオシドE、レバウジオシドG、レバウジオシドN、及び/またはレバウジオシドOであって、レバウジオシドD及び/またはレバウジオシドM単独と同等もしくはより強い効果的な甘味能力及び/またはそれと同等もしくはより弱い苦味を呈する組成物をもたらすグリコシドと組み合わせて含む甘味料組成物を開示する。すなわち、レバウジオシドD、レバウジオシドM単独、またはレバウジオシドD及びレバウジオシドMの組合せより優れていないまでも同じ甘味レベルが、他のグリコシドの異なる組合せで達成され得る。
【0021】
いくつかの実施形態では、苦味の減少(同じ甘味を達成する一方で)というさらなる利益も本開示のグリコシド組成物で達成される。これらの利益は、レバウジオシドD及びレバウジオシドMが、苦味レベルの低い非常に甘いグリコシドであると考えられていることを考慮すると非常に驚くべきことである。
【0022】
さらに、または代替的に、本開示の特定の甘味料組成物は、レバウジオシドD及び/またはレバウジオシドM単独と比較して、苦味の減少をもたらし得る。
【0023】
いくつかの実施形態では、本開示の甘味料組成物は、予測甘味/苦味比(S/B)と同様またはより良好な甘味/苦味比(S/B)をもたらすことができる。いくつかの実施形態では、本開示の甘味料組成物は、レバウジオシドD及び/またはレバウジオシドMを含む組成物に関する甘味/苦味比(S/B)より大きな甘味/苦味比(S/B)を有することができる。
【0024】
本出願者らは、驚くべきことに、レバウジオシドD及び/またはレバウジオシドM等のグリコシドを、2成分及び3成分形式で含む特定の甘味料組成物が、当該組成物を作る個々のグリコシドと同様以上の甘味またはSEVを有する組成物をもたらすことを見出した。すなわち、同じ甘味レベルを、レバウジオシドD、レバウジオシドM、または他のグリコシド等の個々の成分で必要とされる量より低いグリコシド濃度で達成することができる。特定の甘味または苦味レベルを達成するために必要とされるグリコシド濃度の減少は、甘味料組成物に依然として同じ甘味レベルを達成しながらより少ないグリコシド量の利用を可能にすることによって、コスト削減をもたらすことができる。さらに、グリコシドレベルの低下は、特定の食品及び飲料への取り込みをより容易にすることができる。いくつかの実施形態では、苦味の減少(同等または同様の甘味を達成する一方で)のさらなる利益もまた達成される。
【0025】
レバウジオシドD及びレバウジオシドMの化学構造は、当技術分野で周知である。これら化合物の化学構造はまた、国際出願公開第WO2012/082677号及び第WO2014/052457号にも見出される。これら両公開は参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0026】
構造的には、ステビオールグリコシドは、単一のステビオールベースである中心分子部分ならびに該ステビオールベースの、以下に示す該ベースでの原子の番号付けに従って、C13及び/またはC19原子に結合したグルコピラノシル残基を有する。すなわち、グルコピラノシル残基は、以下の式においてR
1及びR
2基を表す:
【化1】
【0027】
以下の表Aは、様々なステビオールグリコシドならびに対応するR
1及びR
2基を示す。
【0028】
該甘味料組成物は、Reb DM、Reb D、またはReb Mに加えて他のグリコシドを含む。他のグリコシドとしては、例えば、レバウジオシドE、レバウジオシドG、レバウジオシドN、及びレバウジオシドOが挙げられる。これら他のグリコシドは、Reb DMまたはReb DもしくはReb Mと混合された場合、Reb DまたはReb M単独と比較して、効果的な甘味能力を有する組成を示す。いくつかの実施形態では、該甘味料組成物は、Reb DMグリコシドをReb N及びRebOとともに含む(Reb DMNO)。他の実施形態では、該甘味料組成物は、グリコシドReb DMをレバウジオシドNまたはレバウジオシドOとともに含む(Reb DMNまたはReb DMO)。さらに他の実施形態では、該甘味料組成物は、Reb DMをReb E、Reb G、Reb O、Reb N、またはそれらの組合せとともに含み得る。
【0029】
いくつかの実施形態では、該甘味料組成物は、Reb DN、Reb DO、及びReb DNOを含み得る。他の実施形態では、該甘味料組成物は、Reb DをReb N、Reb O、Reb G、Reb E、及びそれらの組合せとともに含み得る。いくつかの実施形態では、該甘味料組成物は、Reb DMをReb N、Reb O、Reb G、Reb E、及びそれらの組合せとともに含み得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、該甘味料組成物は、Reb MN、Reb MO、及びReb MNOを含み得る。他の実施形態では、該甘味料組成物は、Reb MをReb N、Reb O、Reb G、Reb E、及びそれらの組合せとともに含み得る。いくつかの実施形態では、該甘味料組成物は、Reb DMNOEGを含む。
【0031】
さらに他の実施形態では、該甘味料組成物は、Reb A、もしくはReb B、またはReb ABをReb DG、DO、DN、またはDEと組み合わせて(すなわち、12の異なる組合せ)、Reb A、もしくはReb B、またはReb ABをReb MG、MO、MN、またはMEと組み合わせて(すなわち、12の異なる組合せ)、Reb A、もしくはReb B、またはReb ABをReb DMG、Reb DMO、Reb DMN、もしくはReb DMEと組み合わせて(すなわち、12の異なる組合せ)、または、Reb A、もしくはReb B、またはReb ABをReb DMGONEと組み合わせて(すなわち、3つの異なる組合せ)含み得る。
【0032】
さらに他の実施形態では、該甘味料組成物は、Reb A、もしくはReb B、またはReb ABをReb DG、DO、DN、またはDEと組み合わせて含み得る。これら12の異なる組合せには、Reb ADG、Reb ADO、Reb ADN、もしくはReb ADE、Reb BDG、Reb BDO、Reb BDN、もしくはReb BDE、Reb ABDG、Reb ABDO、Reb ABDN、またはReb ABDEが含まれる。他の甘味料の組合せは、Reb A、もしくはReb B、またはReb ABをReb MG、MO、MN、またはMEと組み合わせて含み得る。これら12の異なる組合せには、Reb AMG、Reb AMO、Reb AMN、もしくはReb AME、Reb BMG、Reb BMO、Reb BMN、もしくはReb BME、Reb ABMG、Reb ABMO、Reb ABMN、またはReb ABMEが含まれる。他の甘味料の組合せは、Reb A、もしくはReb B、またはReb ABをReb DMG、Reb DMO、Reb DMN、もしくはReb DMEと組み合わせて含み得る。これら12の異なる組合せには、Reb ADMG、Reb ADMO、Reb ADMN、Reb ADME、Reb BDMG、Reb BDMO、Reb BDMN、Reb BDME、Reb ABDMG、Reb ABDMO、Reb ABDMN、またはReb ABDMEが含まれる。さらに他の甘味料の組合せは、Reb A、もしくはReb B、またはReb ABをReb DMGONEと組み合わせて含み得る。これら3つの異なる組合せには、Reb ADMGONE、Reb BDMGONE、またはReb ABDMGONEが含まれる。
【0033】
いくつかの実施形態では、該甘味料組成物は、Reb G及び/またはReb EをReb N及び/またはOと組み合わせて含み得る。さらに他の実施形態では、該甘味料組成物は、Reb G及びReb Eを含み得る。
【0034】
いくつかの実施形態では、該甘味料組成物は、レバウジオシドOのレバウジオシドD及びレバウジオシドMの合計に対する比(レバウジオシドO%/(レバウジオシドD%+レバウジオシドM%))が約0.05~3.5、約0.2~3、または約0.3~1の範囲にあるものを含み得る。いくつかの実施形態では、該甘味料組成物は、レバウジオシドOのレバウジオシドD及びレバウジオシドMの合計に対する比(レバウジオシドO%/(レバウジオシドD%+レバウジオシドM%))が少なくとも約0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.33、0.4、0.5、0.67、0.75、1、1.5、2、2.5、3、または3.4である。
【0035】
いくつかの実施形態では、該甘味料組成物は、レバウジオシドNのレバウジオシドD及びレバウジオシドMの合計に対する比(レバウジオシドN%/(レバウジオシドD%+レバウジオシドM%))が約0.05~3.5、約0.2~3、または約0.3~1の範囲にあるものを含み得る。いくつかの実施形態では、該甘味料組成物は、レバウジオシドNのレバウジオシドD及びレバウジオシドMの合計に対する比(レバウジオシドN%/(レバウジオシドD%+レバウジオシドM%))が少なくとも約0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.33、0.4、0.5、0.67、0.75、1、1.5、2、2.5、3、または3.4である。
【0036】
いくつかの実施形態では、該甘味料組成物は、レバウジオシドGのレバウジオシドD及びレバウジオシドMの合計に対する比(レバウジオシドG%/(レバウジオシドD%+レバウジオシドM%))が約0.05~3.5、約0.2~3、または約0.3~1の範囲にあるものを含み得る。いくつかの実施形態では、該甘味料組成物は、レバウジオシドGのレバウジオシドD及びレバウジオシドMの合計に対する比(レバウジオシドG%/(レバウジオシドD%+レバウジオシドM%))が少なくとも約0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.33、0.4、0.5、0.67、0.75、1、1.5、2、2.5、3、または3.4である。
【0037】
いくつかの実施形態では、該甘味料組成物は、レバウジオシドEのレバウジオシドD及びレバウジオシドMの合計に対する比(レバウジオシドE%/(レバウジオシドD%+レバウジオシドM%))が約0.05~3.5、約0.2~3、または約0.3~1の範囲にあるものを含み得る。いくつかの実施形態では、該甘味料組成物は、レバウジオシドEのレバウジオシドD及びレバウジオシドMの合計に対する比(レバウジオシドE%/(レバウジオシドD%+レバウジオシドM%))が少なくとも約0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.33、0.4、0.5、0.67、0.75、1、1.5、2、2.5、3、または3.4である。
【0038】
いくつかの実施形態では、該甘味料組成物のレバウジオシド含量は、甘味料組成物全体の少なくとも20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、または99.5%である。いくつかの実施形態では、Reb DMを含む甘味料組成物において、レバウジオシドD及びレバウジオシドMの組合せは、甘味料組成物全体の少なくとも20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、または99.5%を構成することができる。
【0039】
様々な本開示のグリコシド組成物中のレバウジオシドDのレバウジオシドMに対する比は、1:1~2:3に及ぶ場合があり;他の実施形態では、1:1、1:2、1:5、1:10、または2:3であり得る。さらに他の実施形態では、該レバウジオシドDのレバウジオシドMに対する比は、1:3~1:4または3:1~4:1に及ぶ場合がある。
【0040】
該甘味料組成物のいくつかの実施形態では、該レバウジオシドD含量は、甘味料組成物全体の約5~85wt%、すなわち、甘味料組成物全体の10~80wt%、20~70wt%、30~60wt%、または40~50wt%であり得る。いくつかの実施形態では、レバウジオシドDは、甘味料組成物全体の50wt%であり得る。
【0041】
該甘味料組成物のいくつかの実施形態では、該レバウジオシドM含量は、甘味料組成物全体の約5~85wt%、すなわち、甘味料組成物全体の10~80wt%、20~70wt%、30~60wt%、または40~50wt%であり得る。いくつかの実施形態では、レバウジオシドMは、甘味料組成物全体の50wt%であり得る。
【0042】
該甘味料組成物のいくつかの実施形態では、該レバウジオシドG含量は、甘味料組成物全体の約5~85wt%、すなわち、甘味料組成物全体の10~80wt%、20~70wt%、30~60wt%、または40~50wt%であり得る。いくつかの実施形態では、レバウジオシドGは、甘味料組成物全体の50wt%であり得る。
【0043】
該甘味料組成物のいくつかの実施形態では、該レバウジオシドO含量は、甘味料組成物全体の約5~85wt%、すなわち、甘味料組成物全体の10~80wt%、20~70wt%、30~60wt%、または40~50wt%であり得る。いくつかの実施形態では、レバウジオシドOは、甘味料組成物全体の50wt%であり得る。
【0044】
該甘味料組成物のいくつかの実施形態では、該レバウジオシドN含量は、甘味料組成物全体の約5~85wt%、すなわち、甘味料組成物全体の10~80wt%、20~70wt%、30~60wt%、または40~50wt%であり得る。いくつかの実施形態では、レバウジオシドNは、甘味料組成物全体の50wt%であり得る。
【0045】
該甘味料組成物のいくつかの実施形態では、該レバウジオシドE含量は、甘味料組成物全体の約5~85wt%、すなわち、甘味料組成物全体の10~80wt%、20~70wt%、30~60wt%、または40~50wt%であり得る。いくつかの実施形態では、レバウジオシドEは、甘味料組成物全体の50wt%であり得る。
【0046】
該甘味料組成物は、レバウジオシドDを該甘味料組成物の約10wt%~45wt%含むReb DMと他のグリコシドを含み得る。他の実施形態では、該甘味料組成物は、レバウジオシドMを該甘味料組成物の約10wt%~45wt%含むReb DMと他のグリコシドを含み得る。さらに他の実施形態では、該Reb DMは、レバウジオシドDMを該甘味料組成物の約20wt%~90wt%含み得る。
【0047】
いくつかの実施形態では、任意の単一のレバウジオシドの濃度は、該甘味料組成物に含まれ得る様々な添加剤を考慮し、甘味料組成物全体のwt%の代わりに全グリコシド濃度のwt%として表される場合がある。該甘味料組成物のいくつかの実施形態では、該レバウジオシドD含量は、全グリコシド濃度の約5~85wt%、すなわち、全グリコシド濃度の10~80wt%、20~70wt%、30~60wt%、または40~50wt%であり得る。いくつかの実施形態では、レバウジオシドDは、全グリコシド濃度の50wt%であり得る。
【0048】
該甘味料組成物のいくつかの実施形態では、該レバウジオシドM含量は、全グリコシド濃度の約5~85wt%、すなわち、全グリコシド濃度の10~80wt%、20~70wt%、30~60wt%、または40~50wt%であり得る。いくつかの実施形態では、レバウジオシドMは、全グリコシド濃度の50wt%であり得る。
【0049】
該甘味料組成物のいくつかの実施形態では、該レバウジオシドG含量は、全グリコシド濃度の約5~85wt%、すなわち、全グリコシド濃度の10~80wt%、20~70wt%、30~60wt%、または40~50wt%であり得る。いくつかの実施形態では、レバウジオシドGは、全グリコシド濃度の50wt%であり得る。
【0050】
甘味料組成物のいくつかの実施形態では、該レバウジオシドO含量は、全グリコシド濃度の約5~85wt%、すなわち、全グリコシド濃度の10~80wt%、20~70wt%、30~60、または40~50wt%であり得る。いくつかの実施形態では、レバウジオシドOは、全グリコシド濃度の50wt%であり得る。
【0051】
該甘味料組成物のいくつかの実施形態では、該レバウジオシドN含量は、全グリコシド濃度の約5~85wt%、すなわち、全グリコシド濃度の10~80wt%、20~70wt%、30~60wt%、または40~50wt%であり得る。いくつかの実施形態では、レバウジオシドNは、全グリコシド濃度の50wt%であり得る。
【0052】
該甘味料組成物のいくつかの実施形態では、該レバウジオシドE含量は、全グリコシド濃度の約5~85wt%、すなわち、全グリコシド濃度の10~80wt%、20~70wt%、30~60wt%、または40~50wt%であり得る。いくつかの実施形態では、レバウジオシドEは、全グリコシド濃度の50wt%であり得る。
【0053】
該甘味料組成物は、レバウジオシドDを該グリコシド濃度の約10wt%~45wt%含むReb DMと他のグリコシドを含み得る。他の実施形態では、該甘味料組成物は、レバウジオシドMを全グリコシド濃度の約10wt%~45wt%含むReb DMと他のグリコシドを含み得る。さらに他の実施形態では、該Reb DMは、レバウジオシドDMを全グリコシド濃度の約20wt%~90wt%含み得る。
【0054】
本明細書で用いられる、用語「Reb成分」は、1つ以上のReb、D、Reb M、Reb G、Reb O、Reb N、及び/またはReb Eからなるレバウジオシド成分を指す。いくつかの実施形態では、任意の単一のレバウジオシド濃度は、該甘味料組成物に含まれ得る様々な添加剤を考慮し、または、Reb、D、Reb M、Reb G、Reb O、Reb N、及び/またはReb E以外のグリコシドの含有を考慮し、甘味料組成物またはグリコシド組成物全体のwt%の代わりに該Reb成分のwt%として表される場合がある。該甘味料組成物のいくつかの実施形態では、該レバウジオシドD含量は、1つ以上のReb、D、Reb M、Reb G、Reb O、Reb N、及び/またはReb E(「Reb成分(複数可)」)からなるレバウジオシド成分の約5~85wt%、すなわち、該Reb成分(複数可)の10~80wt%、20~70wt%、30~60wt%、または40~50wt%であり得る。いくつかの実施形態では、レバウジオシドDは、該Reb成分(複数可)の50wt%であり得る。
【0055】
該甘味料組成物のいくつかの実施形態では、該レバウジオシドM含量は、該Reb成分(複数可)の約5~85wt%、すなわち、該Reb成分(複数可)の10~80wt%、20~70wt%、30~60wt%、または40~50wt%であり得る。いくつかの実施形態では、レバウジオシドMは、該Reb成分(複数可)の50wt%であり得る。
【0056】
該甘味料組成物のいくつかの実施形態では、該レバウジオシドG含量は、該Reb成分(複数可)の約5~85wt%、すなわち、該Reb成分(複数可)の10~80wt%、20~70wt%、30~60wt%、または40~50wt%であり得る。いくつかの実施形態では、レバウジオシドGは、該Reb成分(複数可)の50wt%であり得る。
【0057】
甘味料組成物のいくつかの実施形態では、該レバウジオシドO含量は、該Reb成分(複数可)の約5~85wt%、すなわち、該Reb成分(複数可)の10~80wt%、20~70wt%、30~60、または40~50wt%であり得る。いくつかの実施形態では、レバウジオシドOは、該Reb成分(複数可)の50wt%であり得る。
【0058】
該甘味料組成物のいくつかの実施形態では、該レバウジオシドN含量は、該Reb成分(複数可)の約5~85wt%、すなわち、該Reb成分(複数可)の10~80wt%、20~70wt%、30~60wt%、または40~50wt%であり得る。いくつかの実施形態では、レバウジオシドNは、該Reb成分(複数可)の50wt%であり得る。
【0059】
該甘味料組成物のいくつかの実施形態では、該レバウジオシドE含量は、該Reb成分(複数可)の約5~85wt%、すなわち、該Reb成分(複数可)の10~80wt%、20~70wt%、30~60wt%、または40~50wt%であり得る。いくつかの実施形態では、レバウジオシドEは、該Reb成分(複数可)の50wt%であり得る。
【0060】
該甘味料組成物は、レバウジオシドDを該Reb成分(複数可)の約10wt%~45wt%含むReb DMと他のグリコシドを含み得る。他の実施形態では、該甘味料組成物は、レバウジオシドMを全Reb成分(複数可)の約10wt%~45wt%含むReb DMと他のグリコシドを含み得る。さらに他の実施形態では、該Reb DMは、レバウジオシドDMを該Reb成分(複数可)の約20wt%~90wt%含み得る。
【0061】
該甘味料組成物は、レバウジオシドDを該甘味料組成物の約15wt%~75wt%または25wt%~50wt%含むレバウジオシドDと他のグリコシドを含み得る。他の実施形態では、該甘味料組成物は、レバウジオシドMを該甘味料組成物の約15wt%~75wt%または25wt%~50wt%含むReb Mと他のグリコシドを含み得る。
【0062】
該甘味料組成物は、10~50wt%のレバウジオシドD、15~50wt%のレバウジオシドM、及び15~80wt%のレバウジオシドNを含み得る。他の実施形態では、該甘味料組成物は、10~50wt%のレバウジオシドD、15~50wt%のレバウジオシドM、及び15~80wt%のレバウジオシドOのグリコシドを含む。
【0063】
いくつかの実施形態では、本開示の甘味料組成物は、飲料または食品組成物の約80~約1500ppm、約100~1100ppm、約200~900ppm、または約400~600ppmの量で含まれ得る。いくつかの実施形態では、該甘味料組成物の該グリコシド含量は、飲料または食品組成物の約80~約1500ppm、約100~1100ppm、約200~900ppm、または約400~600ppmの量であり得る。すなわち、該甘味料組成物に含まれる他の成分にかかわらず、該飲料または食品組成物中のグリコシド量は、約80~約1500ppm、約100~1100ppm、約200~900ppm、または約400~600ppmの量であり得る。いくつかの実施形態では、該甘味料組成物の全レバウジオシド含量は、飲料または食品組成物の約80~約1500ppm、約100~1100ppm、約200~900ppm、または約400~600ppmの量であり得る。いくつかの実施形態では、該甘味料組成物の本明細書で定義されるReb成分(複数可)の量は、飲料または食品組成物の約80~約1500ppm、約100~1100ppm、約200~900ppm、または約400~600ppmの量であり得る。
【0064】
他の実施形態では、該Reb D及びReb Mは、それぞれ、該飲料または食品組成物の400~600ppmの量であり得る。他の実施形態では、該飲料または食品組成物は、Reb D及び/またはReb MをReb G、O、N、及び/またはEと組み合わせて、該飲料または食品組成物の400~600ppmの量で含み得る。さらに他の実施形態では、該飲料または食品組成物は、Reb D及び/またはReb MをReb G、O、N、及び/またはEと組み合わせて、該飲料または食品組成物の400及び600ppmの量で含み得る。
【0065】
本開示の甘味料組成物、グリコシド組成物、またはReb成分(複数可)は、飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、または、水溶液に用いることができ、特定のSEVもしくは甘味値、特定の苦味値、または特定のS/B比を有する飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、または水溶液をもたらす。いくつかの実施形態では、本開示の甘味料組成物は、レバウジオシド成分濃度400もしくは600ppmで本開示の甘味料組成物を含む飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、または、水溶液において、甘味値(SEV)6.0~10の範囲、及び/または、本開示の甘味料組成物を含む飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、もしくは、水溶液の苦味値約2.5~3.5の範囲を与えることができる。さらに他の実施形態では、本開示の甘味料組成物は、レバウジオシド成分濃度400もしくは600ppmで本開示の甘味料組成物を含む飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、または水溶液において、甘味値(SEV)約6.2、6.4、6.6、6.8、7、7.2、7.4、7.6、7.8、8、8.2、8.4、8.6、8.8、9、9.2、9.4、9.6、9.8、または10、及び/または、本開示の甘味料組成物を含む飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、もしくは水溶液において、苦味値約2.5、2.7、2.9、3.1、3.3、または3.5の範囲を与えることができる。
【0066】
いくつかの実施形態では、本開示の甘味料組成物は、レバウジオシド成分濃度400もしくは600ppmで本開示の甘味料組成物を含む飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、または水溶液において、甘味値(SEV)6.7~8.9、7.0~8.6、または7.3~8.3の範囲、及び/または、本開示の甘味料組成物を含む飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、もしくは水溶液の苦味値約2.5~3.5、2.7~3.3、または2.9~3.1の範囲を与えることができる。いくつかの実施形態では、本開示の甘味料組成物は、400ppm~600ppmのReb Mまたは400ppm~600ppmのReb Dより改良された甘味値及び/または低減された苦味値を与えることができる。いくつかの実施形態では、本開示の甘味料組成物は、400ppmもしくは600ppmのReb Mより高い甘味値及び/または低減された苦味値、または、400ppmもしくは600ppmのReb Dより高い甘味値及び/または低減された苦味値を与えることができる。さらに他の実施形態では、本開示の甘味料組成物は、600ppmのReb Mと比べて、飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、もしくは水溶液の甘味値8.3以上、及び/または、飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、もしくは水溶液の苦味値3.3以下を与えることができる。他の実施形態では、本開示の甘味料組成物は、400ppmのReb Mと比べて、甘味値7.3以上、及び/または苦味値3.3以下を与えることができる。他の実施形態では、本開示の甘味料組成物は、600ppmのReb Dと比べて、甘味値8以上、及び/または苦味値3.1以下を与えることができる。他の実施形態では、本開示の甘味料組成物は、400ppmのReb Dと比べて、甘味値6.3以上、及び/または苦味値3以下を与えることができる。
【0067】
Reb DM、Reb D、及びReb Mの様々な本開示の甘味料の組合せにおける他のグリコシドは、該グリコシド組成物の約15~85%、17~50%、または該グリコシド組成物の25~34wt%含む。
【0068】
本開示の甘味料組成物は、予測甘味/苦味比(S/B)より良好な測定または実際甘味/苦味比(S/B)を与える比または重量百分率でも組み合わせることができる。予測S/B比の算出方法は実施例2に詳しく述べる。簡潔には、特定の濃度(ppm)での様々な個々のレバウジオシドの甘味値及び苦味値を決定し、これらを表7に示す。例えば、Reb DMNを含む予測グリコシド組成物の算出に対しては、以下の式1を用いることができる。
【0069】
((甘味料組成物全体中のDのwt%x表7からのDの甘味比)+(甘味料組成物全体中のMのwt%x表7からのMの甘味比)+(甘味料組成物中のNのwt%x表7からのNの甘味比))/100
【0070】
式1及び表7を用いると、DMNの予測甘味比=7.42である。
(41.6x7.08)+(41.6x7.76)+(16.79x7.44)/100
(294.5+322.8+124.9)/100=742.2/100=7.42
【0071】
同様に、式1及び表7を用いて、DMNの予測苦味比を算出することができる。式1及び表7を用いて、レバウジオシドD、レバウジオシドM、レバウジオシドG、レバウジオシドO、レバウジオシドN、及びレバウジオシドEから選択される任意のグリコシドの組合せに対しても同様に予測甘味及び苦味比が算出され得る。
【0072】
いくつかの実施形態では、400ppm及び/または600ppmの濃度で比較して、測定S/B比は、予測S/B比より良好である。測定S/B比は1.1~3.2に及び得る。該甘味料組成物は、該組成物が400ppmの濃度で飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、または水溶液に含まれる場合、甘味/苦味比(S/B)約1.1~約3.2を有し得る。他の実施形態では、該甘味料組成物は、該組成物が600ppmの濃度で飲料、pH3.1のクエン酸緩衝液、または水溶液に含まれる場合、甘味/苦味比(S/B)約1.1~約3.2を有し得る。
【0073】
予測甘味/苦味比(S/B)より良好な実際または測定甘味/苦味比(S/B)を示す甘味料組成物の組合せを実施例2に示す。それらには、レバウジオシドD及びレバウジオシドMのうちの少なくとも一方、ならびにレバウジオシドO及びレバウジオシドNのうちの少なくとも一方の組合せが含まれ、この場合、レバウジオシドO及びレバウジオシドNの合計のレバウジオシドD及びレバウジオシドMの合計に対する重量比は0.1より大きい。いくつかの実施形態では、該甘味料組成物は、レバウジオシドD及びレバウジオシドMのうちの少なくとも一方、ならびにレバウジオシドO及びレバウジオシドNのうちの少なくとも一方の組合せを含むことができ、この場合、レバウジオシドO及びレバウジオシドNの合計のレバウジオシドD及びレバウジオシドMの合計に対する重量比は0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、または3より大きい。
【0074】
他の実施形態では、予測S/B比より良好な測定S/B比を示す甘味料組成物は、Reb D及び/またはReb Mと、Reb O、Reb N、Reb E、及び/またはReb Gの組合せを含む。さらに他の実施形態では、該甘味料組成物は、Reb G及び/またはReb E、Reb N及び/またはReb Oを含むことができる。
【0075】
【0076】
他の実施形態では、該レバウジオシドDは、該甘味料組成物の20ppm~510ppmに及び得る。同様に、Reb M、Reb G、Reb O、Reb N、及びReb Eはそれぞれ該甘味料組成物の20ppm~510ppmに及び得る。
【0077】
2つのレバウジオシドの組合せは、予測S/B比より良好な実際または測定S/B比を示すことができる。いくつかの実施形態では、該甘味料組成物の2つのレバウジオシドの組合せには、400ppmでのDM、DO、DN、MO、MN、及びGEが含まれる。他の実施形態では、甘味料組成物の2つのレバウジオシドの組合せには、600ppmでのDM、DN、MO、MN、GEが含まれる。かかる組合せ中のD、M、G、O、N、及びEから選択される2つのレバウジオシドは、該甘味料組成物の20~80wt%、すなわち、甘味料組成物全体の25~75wt%または50wt%に及ぶ。いくつかの実施形態では、該選択される2つのレバウジオシドの比は、1:4~4:1であり得る。いくつかの実施形態では、該選択される2つのレバウジオシドの比は、1:4から、すなわち、1:3~1:1であり得る。
【0078】
3つのレバウジオシドの組合せは、予測S/B比より良好な実際または測定S/B比を示すことができる。いくつかの実施形態では、該甘味料組成物の3つのレバウジオシドは、400ppm~600ppmのDMG、DMO、DMN、及びDMEを含むことができる。他の実施形態では、3つのレバウジオシドの組合せは、400ppm及び600ppmのDMG、DMO、DMN、及びDMEを含むことができる。かかる組合せ中のD、M、G、O、N、及びEから選択される3つのレバウジオシドは、該甘味料組成物の5~50wt%、10~42wt%、30~35wt%、及び20~30wt%に及ぶ。いくつかの実施形態では、該選択される3つのレバウジオシドの比は、1:1:1~1:1:2であり得る。
【0079】
グリコシド組成物を含む甘味料組成物
レバウジオシドE、レバウジオシドG、レバウジオシドN、及び/またはレバウジオシドOと組み合わせてレバウジオシドD及び/またはレバウジオシドMを含む本開示のグリコシド組成物は、甘味料組成物に用いられ得る。
【0080】
該甘味料組成物は、該グリコシド組成物に加えて他の成分を含むことができる。いくつかの実施形態では、該甘味料組成物は、増量剤、高甘味度甘味料、香味料、酸化防止剤、カフェイン、他の栄養性甘味料、塩、タンパク質、苦味抑制物質、または甘味増強剤のうちの1つ以上を含むことができる。
【0081】
増量剤としては、高甘味度甘味料に対して、嵩を増すために用いられる当技術分野で既知の任意の組成物を挙げることができる。増量剤は、多くの場合、高甘味度甘味料、例えば、本開示のグリコシド組成物とともに用いられ、他の甘味料、例えば、砂糖を、焼き付け、料理、及び卓上用等への適用において、本開示の甘味料で直接置き換えやすくする。増量剤は、嵩高甘味料、低血糖炭水化物、繊維、親水コロイド、及びそれらの組合せから選択され得る。嵩高甘味料は、コーン甘味料、スクロース、デキストロース、転化糖、マルトース、デキストリン、マルトデキストリン、フルクトース、レブロース、高フルクトースコーンシロップ、コーンシロップ固形物、ガラクトース、トレハロース、イソマルツロース、フルクトオリゴ糖、及びそれらの組合せから選択され得る。低血糖炭水化物は、フルクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、オリゴデキストリン、D-タガトース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、エリスリトール、マルチトール、他のポリオール、水添デンプン加水分解物、イソマルト、D-プシコース、1,5-アンヒドロD-フルクトース、及びそれらの組合せから選択され得る。
【0082】
繊維は、ポリデキストロース、難消化性マルトデキストリン、難消化性デンプン、イヌリン、可溶性トウモロコシ繊維、ベータグルカン、サイリウム、セルロース、ヘミセルロース、及びそれらの組合せから選択され得る。親水コロイドは、ペクチン(例えば、リンゴ、ビート、柑橘類)、アラビアゴム、グアーガム、カルボキシメチルセルロース、nOSA(n-オクテニルコハク酸無水物)、ローカストビーンガム、カシアガム、キサンタンガム、カラギーナン、アルギネート、及びそれらの組合せから選択され得る。
【0083】
高甘味度甘味料は、スクラロース、アスパルテーム、サッカリン、アセスルファムK、アリターム、タウマチン、ジヒドロカルコン、ネオテーム、シクラメート、モグロシド、グリチルリチン、フィロズルチン、モネリン、マビンリン、ブラゼイン、サーキュリン、ペンタジン、モナチン、及びそれらの組合せから選択され得る。
【0084】
香味料は、コーラフレーバー、柑橘類フレーバー、ルートビアフレーバー、及びそれらの組合せから選択され得る。甘味増強剤は、クルクリン、ミラクリン、シナリン、クロロゲン酸、コーヒー酸、ストロジン、アラビノガラクタン、マルトール、ジヒロキシ安息香酸(dihyroxybenzoic acid)、及びそれらの組合せから選択され得る。
【0085】
食品用デンプン、小麦粉、タンパク質分離物、タンパク質濃縮物、食用油脂(ココアバター等)、乳化剤、食用エキス(麦芽エキス等)、及び濃縮果汁などの他の成分もまた甘味料組成物に含まれ得る。
【0086】
いくつかの特定の実施形態では、該甘味料組成物は、低血糖炭水化物を含むことができる。特定の実施形態では、該低血糖炭水化物は、エリスリトールまたは別のポリオールである。他の実施形態では、特定の甘味料組成物中の本開示のグリコシドは、エリスリトールを増量剤として含むことができる。他の実施形態では、該甘味料組成物はイヌリンを含む。
【0087】
食品及び飲料組成物
本開示のグリコシド組成物及び/または甘味料組成物は、食品及び飲料組成物に取り入れることができる。従って、本開示は、本開示のグリコシド組成物及び/または甘味料組成物を含む食品組成物ならびに飲料組成物もまた企図する。
【0088】
食品組成物の例としては、焼いた食品、スープ、ソース、加工肉、缶詰の果物、缶詰の野菜、乳製品、冷凍菓子、菓子、チューインガム、ケーキ、クッキー、バー、及びその他の甘いベーカリー製品、シリアル、シリアルバー、ヨーグルト、エネルギーバー、グラノーラバー、ハードキャンディ、ゼリーキャンディ、チョコレートキャンディ、ならびにその他の甘味菓子が挙げられる。飲料の例としては、炭酸清涼飲料、粉末清涼飲料、ならびにレディ・トゥ・ドリンクの茶、スポーツ飲料、乳製品飲料、ヨーグルト含有飲料、アルコール飲料、栄養ドリンク、フレーバーウォーター、ビタミン飲料、果実飲料、及び果汁が挙げられる。
【0089】
本開示の甘味料組成物が使用され得る他の組成物または製品の例としては、練り歯磨き、マウスウォッシュ、及び含嗽液などの口腔ケア製品;錠剤、カプセル剤、トローチ剤、及び懸濁液等の医薬品;ならびにサプリメント、ビタミン、プロバイオティクス、及びプレバイオティクス等の栄養補助食品が挙げられる。
【0090】
本開示の甘味料組成物が添加され得る食品と見なされる場合がある非食用製品としては、キセル用タバコ、嗅ぎタバコ、及びかみタバコ等のタバコ製品が挙げられる。
【0091】
いくつかの実施形態では、飲料は、本開示の甘味料組成物またはグリコシド組成物を少なくとも300ppm、400ppm、500ppm、600ppm、700ppm、または800ppm含むことができる。
【0092】
組成物及び甘味料組成物の製造方法
本開示は、該グリコシド組成物及び該甘味料組成物の製造方法もまた企図する。例えば、従来のステビア系甘味料は、主にレバウジオシドAからなるグリコシド組成物(例えば、80%超のレバウジオシドA、95%超のレバウジオシドA、または97%超のレバウジオシドA)を含む。本開示は、レバウジオシドD及び/またはレバウジオシドMを他のグリコシド、例えば、レバウジオシドE、レバウジオシドG、レバウジオシドN、及び/またはレバウジオシドOとともにかかる従来の甘味料に加えることを企図する。いくつかの実施形態では、該甘味料組成物は、Reb DMならびに他のグリコシド、例えば、Reb E、Reb G、Reb O、及び/またはReb NをReb A及び/またはReb Bとともに含むことができる。
【0093】
本開示は、本開示のグリコシド組成物を得るため、1つのグリコシドと別のグリコシド間の制御された転換もまた企図する。
【0094】
グリコシド組成物を含む甘味料組成物であって、前記グリコシド組成物が、レバウジオシドD及びレバウジオシドMの混合物、ならびにレバウジオシドG、レバウジオシドO、レバウジオシドN、及びレバウジオシドEからなる群から選択される少なくとも1つの他のグリコシドを含む、前記甘味料組成物。
【0095】
本開示のさらなる実例を挙げるため、いくつかのさらなる非限定的な実施形態を以下に示す。
1.グリコシド組成物を含む甘味料組成物であって、前記グリコシド組成物が、レバウジオシドD及びレバウジオシドMの混合物、ならびにレバウジオシドG、レバウジオシドO、レバウジオシドN、及びレバウジオシドEからなる群から選択される少なくとも1つの他のグリコシドを含む、前記甘味料組成物。
2.前記他のグリコシドが、レバウジオシドN及びレバウジオシドOである、実施形態1に記載の甘味料組成物。
3.前記他のグリコシドが、レバウジオシドNまたはレバウジオシドOである、実施形態1に記載の甘味料組成物。
4.レバウジオシドDのレバウジオシドMに対する比が、約1:1~1:5、好ましくは1:1~1:2の範囲にある、実施形態1~3のいずれか一項に記載の甘味料組成物。
5.レバウジオシドDのレバウジオシドMに対する比が、約1:1~1:3~約1:4である、実施形態1~3のいずれか一項に記載の甘味料組成物。
6.レバウジオシドDのレバウジオシドMに対する比が、約2:3である、実施形態1~3のいずれか一項に記載の甘味料組成物。
7.レバウジオシドDが前記グリコシド組成物の約10~45wt%を構成する、実施形態1~6のいずれか一項に記載の甘味料組成物。
8.レバウジオシドMが前記グリコシド組成物の約10~45wt%を構成する、実施形態1~6のいずれか一項に記載の甘味料組成物。
9.前記他のグリコシドが前記グリコシド組成物の約15~85wt%を構成する、実施形態1~6のいずれか一項に記載の甘味料組成物。
10.前記他のグリコシドが前記グリコシド組成物の約17~50wt%を構成する、実施形態1~6のいずれか一項に記載の甘味料組成物。
11.前記他のグリコシドが前記グリコシド組成物の約25~34wt%を構成する、実施形態1~6のいずれか一項に記載の甘味料組成物。
12.グリコシド組成物を含む甘味料組成物であって、前記グリコシド組成物が、レバウジオシドD、ならびにレバウジオシドG、レバウジオシドO、レバウジオシドN、及びレバウジオシドEからなる群から選択される少なくとも1つの他のグリコシドを含む、前記甘味料組成物。
13.前記他のグリコシドが、レバウジオシドN及びレバウジオシドOである、実施形態12に記載の甘味料組成物。
14.前記他のグリコシドが、レバウジオシドNまたはレバウジオシドOである、実施形態12に記載の甘味料組成物。
15.前記レバウジオシドDが、前記グリコシド組成物の約15~75wt%の範囲である、実施形態12~13のいずれか一項に記載の甘味料組成物。
16.前記レバウジオシドDが、前記グリコシド組成物の約25~50wt%の範囲である、実施形態12~13のいずれか一項に記載の甘味料組成物。
17.グリコシド組成物を含む甘味料組成物であって、前記グリコシド組成物が、レバウジオシドM、ならびにレバウジオシドG、レバウジオシドO、レバウジオシドN、及びレバウジオシドEからなる群から選択される少なくとも1つの他のグリコシドを含む、前記甘味料組成物。
18.前記他のグリコシドが、レバウジオシドN及びレバウジオシドOである、実施形態17に記載の甘味料組成物。
19.前記他のグリコシドが、レバウジオシドNまたはレバウジオシドOである、実施形態17に記載の甘味料組成物。
20.前記レバウジオシドMが、前記グリコシド組成物の約15~75wt%の範囲である、実施形態17~19のいずれか一項に記載の甘味料組成物。
21.前記レバウジオシドMが、前記グリコシド組成物の約25~50wt%の範囲である、実施形態17~19のいずれか一項に記載の甘味料組成物。
22.グリコシドの合計量が、前記甘味料組成物の200~700ppmである、実施形態1~21のいずれか一項に記載の甘味料組成物。
23.レバウジオシドD及びレバウジオシドMの各々の量が、前記甘味料組成物の400~600ppmである、実施形態1~21のいずれか一項に記載の甘味料組成物。
24.甘味値が6.7~8.9の範囲及び苦味値が約2.5~3.5の範囲である、実施形態1~23のいずれか一項に記載の甘味料組成物。
25.さらに増量剤を含む、実施形態1~24のいずれか一項に記載の甘味料組成物。
26.さらにエリスリトールを含む、実施形態1~25のいずれか一項に記載の甘味料組成物。
27.さらにイヌリンを含む、実施形態1~26のいずれか一項に記載の甘味料組成物。
28.実施形態1~27のいずれか一項に記載の甘味料組成物を含む食品組成物。
29.実施形態1~28のいずれか一項に記載の甘味料組成物を含む飲料組成物。
【実施例】
【0096】
実施例1
官能パネリストを甘味及び苦味を見積もるように訓練した。参照味覚標準は、以下の表1に示す尺度値に従って、各標準物質(甘味についてはスクロース及び苦味についてはカフェイン)をpH3.1のクエン酸緩衝水溶液(0.1%のクエン酸及び0.015%のクエン酸ナトリウムを含む蒸留水)に溶解することによって調製した。
【表1】
【0097】
レバウジオシドD(純度94.4%)は、ChromaDex(商標)Corpから入手し、レバウジオシドM(純度99.3%)は、Cargill,Incorporatedから入手した。
【0098】
訓練された官能パネリストが、表2に示す400ppm及び600ppmの各レバウジオシドDまたはレバウジオシドMの溶液を評価した。溶液は、参照標準溶液と同じクエン酸緩衝液で作製した。すべての溶液を55℃に12分間加熱し、すべてのグリコシド材料を完全に溶解させた。これらの溶液を、パネリストに供する前に室温まで冷却した。各溶液に、無作為の3桁の番号を与え、これを順不同でパネリストに供した。パネリストは、2mLの各溶液をピペットから口内に投与した。パネリストは次に、これらの溶液の「甘味強度」及び「苦味強度」を格付けすることを求められ、固定されていない15cmの直線目盛に彼らの回答をマークした。この直線の長さが、参加者が訓練された尺度値(1~15)に相当する。これらのパネリストの回答を測り、まとめ、サンプルごとに平均値を求めた。各サンプルを、およそ17~21人の訓練されたパネリストが試験した。
【0099】
試験サンプル間で、パネリストは水とリンゴのスライスで口蓋を洗浄した。パネリストはまた、各サンプルの間を5分あけた。様々な濃度のレバウジオシドD(純度94.4%)及びレバウジオシドM(純度99.3%)の甘味及び苦味値もまた、上記の方法で官能パネリストを利用して得た。甘味は甘味として記録し、また、この甘味はスクロース当量(SEV)として測定した。
【表2】
【0100】
Reb DまたはReb Mを他のグリコシドとともに含む甘味料組成物の甘味及び苦味値を表3~5に示す。上記の通り、サンプルを順不同でパネリストが試験した。これらの表は、試験した組成物の濃度(ppm)ならびにその組成物中の1つのグリコシドと別のグリコシドの比を重量百分率で示す。
【0101】
200~700ppmの市販のレバウジオシドA(Truvia(商標)ステビアRA95 95.1%(無水ベース)を、パネリストの一貫性を観察するために試験を通して用いた。
【0102】
Reb Mと他のグリコシドに関するデータを以下に示す。
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【0103】
表3~6に見られるように、Reb DMと他のグリコシドの特定の甘味料組成物は、レバウジオシドDまたはレバウジオシドM単独よりも予想外に高い甘味能力を示した。さらに、これらの組成物の多くが、同じSEVレベルで苦味が少ないというさらなる利益を示した。従って、Reb DMと他のグリコシドの組合せが同等またはより良好な(レバウジオシドDまたはレバウジオシドM単独と比較して)SEVレベルを達成しただけでなく、これらReb DMと他のグリコシドの組成物は、レバウジオシドDまたはレバウジオシドMのいずれか単独よりも低い苦味も示した。このことは、レバウジオシドD及びレバウジオシドMがレバウジオシドA及びレバウジオシドBを含めた多くの他のグリコシドより甘く、苦味が少ないと考えられていることから、驚くべきことである。
【0104】
実施例2
様々なレバウジオシドの組合せを、予測以上の甘味/苦味比(S/B)について評価した。
【0105】
訓練された官能パネリストが、400ppm及び600ppmでの各レバウジオシドD、レバウジオシドM、レバウジオシドG、レバウジオシドO、レバウジオシドN、及びレバウジオシドE溶液を評価した。溶液は、実施例1に記載の参照標準溶液としてのクエン酸緩衝液で作製した。すべての溶液を55℃に12分間加熱し、すべてのグリコシド材料を完全に溶解させた。これらの溶液を、パネリストに供する前に室温まで冷却した。各溶液に、無作為の3桁の番号を与え、これを順不同でパネリストに供した。パネリストは、2mLの各溶液をピペットから口内に投与した。パネリストは次に、これらの溶液の「甘味強度」及び「苦味強度」を格付けすることを求められ、固定されていない15cmの直線目盛に自身の回答をマークした。この直線の長さが、参加者が訓練された尺度値(1~15)に相当する。これらのパネリストの回答を測り、まとめ、サンプルごとに平均値を求めた(測定甘味値及び苦味値)。
【0106】
試験サンプル間で、パネリストは水とリンゴのスライスで口蓋を洗浄した。パネリストはまた、各サンプルの間を5分あけた。レバウジオシドD(純度94.4%)は、ChromaDex(商標)Corpから入手し、レバウジオシドM(純度99.3%)は、Cargill,Incorporatedから入手した。レバウジオシドG(純度96.0%)、レバウジオシドO(純度97.9%)、レバウジオシドN(純度93.5%)、レバウジオシドE(純度97.2%)は、それぞれChromaDex(商標)Corpから入手した。
【0107】
表7は、各々400ppm及び600pmでの各レバウジオシドD、レバウジオシドM、レバウジオシドG、レバウジオシドO、レバウジオシドN、及びレバウジオシドEの甘味及び苦味値を示す。表7には、甘味/苦味比(S/B)も示す。
【表7】
【0108】
D、M、G、O、N、及びEから選択される様々なレバウジオシドの組合せの甘味及び苦味値を調べ、予測結果と比較した。これらの結果は、全甘味料の組合せに用いられた個々のレバウジオシドの重量百分率を基にして、特定の濃度(ppm)での個々のレバウジオシドの所与の甘味または苦味比において予測した。例えば、表8には、グリコシドの組合せDMNについての予測及び測定データを示す。
【表8】
【0109】
DMNを含む予測グリコシド組成物の算出に対しては、以下の式1を用いることができる。
((甘味料組成物全体中のDのwt%x表7からのDの甘味値)+(甘味料組成物全体中のMのwt%x表7からのMの甘味値)+(甘味料組成物全体中のNのwt%x表7からのNの甘味値))/100
【0110】
式1及び表7を用いると、DMNの予測甘味値=7.42である。
((41.6x7.08)+(41.6x7.76)+(16.79x7.44))/100
(294.5+322.8+124.9)/100=742.2/100=7.42
【0111】
同様に、式1及び表7を用いて、DMNの予測苦味値を算出することができる。式1及び表7を用いて、レバウジオシドD、レバウジオシドM、レバウジオシドG、レバウジオシドO、レバウジオシドN、及びレバウジオシドEから選択される任意の甘味料の組合せに対しても同様に予測甘味及び苦味値を算出することができる。
【0112】
予測S/B比を実際または測定S/B比と比較することによって、特定の重量百分率の特定のグリコシドの組合せが、予測甘味/苦味比より良好な甘味/苦味比を与えたことが分かった。
【0113】
濃度400ppmかつ、予測甘味/苦味比より良好な甘味/苦味比を示した甘味料組成物全体における特定のレバウジオシドの重量百分率での甘味料組成物についての予想外の結果を以下の表9~17に示す。
【表9】
【表10】
【表11】
【表12】
【表13】
【表14】
【表15】
【表16】
【表17】
【0114】
以下の表18~26には、濃度600ppmかつ、予測の苦味値に対する甘味値より良好な苦味値に対する甘味値を示した甘味料組成物全体中の特定のレバウジオシドの重量百分率での甘味料組成物を示す。
【表18】
【表19】
【表20】
【表21】
【表22】
【表23】
【表24】
【表25】
【表26】