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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-20
(45)【発行日】2023-07-28
(54)【発明の名称】モバイルキーの登録及び使用
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/31 20130101AFI20230721BHJP
   G06F 21/12 20130101ALI20230721BHJP
【FI】
G06F21/31
G06F21/12 310
【請求項の数】 28
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023028792
(22)【出願日】2023-02-27
(62)【分割の表示】P 2022520133の分割
【原出願日】2021-01-26
(65)【公開番号】P2023101413
(43)【公開日】2023-07-20
【審査請求日】2023-04-24
(31)【優先権主張番号】62/966,481
(32)【優先日】2020-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/077,820
(32)【優先日】2020-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クラマー, ヴィタリー
(72)【発明者】
【氏名】ダーガン, ドリアン ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン オーエス, マーセル
【審査官】岸野 徹
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-535931(JP,A)
【文献】特開2019-191753(JP,A)
【文献】特開2016-133969(JP,A)
【文献】米国特許第8943187(US,B1)
【文献】国際公開第2019/069129(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0195874(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 21/31
G06F 21/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイを備える第1の電子デバイスにおいて、前記第1の電子デバイスは第1のユーザアカウントに対応し、前記第1の電子デバイスは第1のセキュアクレデンシャルを含んでおり、
前記ディスプレイ上に、電子ウォレットアプリケーションのユーザインタフェースを表示することであって、前記電子ウォレットアプリケーションの前記ユーザインタフェースは、前記第1のセキュアクレデンシャルの表現及び他のセキュアクレデンシャルの1つ以上の表現を含む、ことと、
前記電子ウォレットアプリケーションの前記ユーザインタフェースを表示している間に、前記第1のセキュアクレデンシャルの前記表現に対応する1つ以上のユーザ入力を検出することと、
前記第1のセキュアクレデンシャルの前記表現に対応する前記1つ以上のユーザ入力を検出したことに応じて、前記ディスプレイ上に、第2のセキュアクレデンシャルを使用するために前記第1のユーザアカウントとは異なる第2のユーザアカウントを招待するための招待選択可能ユーザインタフェースオブジェクトを含む、前記第1のセキュアクレデンシャルに関する追加情報を表示することであって、
前記第2のセキュアクレデンシャルは、前記第1のセキュアクレデンシャルに対応し、
前記第2のセキュアクレデンシャルは、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成されている、
表示することと、
前記第2のセキュアクレデンシャル及び前記招待選択可能ユーザインタフェースオブジェクトの選択に対応するユーザ入力の受信者の選択を含む、1つ以上のユーザ入力のシーケンスを検出することと、
前記1つ以上のユーザ入力のシーケンスを検出したことに応じて、前記1つ以上のユーザ入力のシーケンスに基づいて選択された前記受信者に前記第2のユーザアカウントの招待を送信することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記第2のユーザアカウントの前記招待が、前記第1の電子デバイスと前記車両との間の近接に関係なく、前記受信者に対応する第2の電子デバイスに送信される、請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記招待選択可能ユーザインタフェースオブジェクトが、メッセージアプリケーションのユーザインタフェースに表示され、前記メッセージアプリケーションの前記ユーザインタフェースは、
コンテンツ挿入ユーザインタフェースと、
コンテンツを入力するためのメッセージエントリ領域と、
を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記1つ以上のユーザ入力のシーケンスを検出することが、正常に認証されている生体情報を受信することを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のセキュアクレデンシャルが、前記第1の電子デバイスのセキュア要素に記憶されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のセキュアクレデンシャルが、前記車両の少なくとも一部をロック解除するための承認を提供するように構成されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のユーザアカウントの前記招待を送信した後、前記第1のセキュアクレデンシャルに関する前記追加情報が、前記第2のユーザアカウントの前記招待の状態を含む、
請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記第2のユーザアカウントの前記招待の前記状態を表示することが、
前記第2のユーザアカウントの前記招待が第2の電子デバイスに追加されるのに利用可能であるという判定に従って、前記ディスプレイ上に、前記第2のセキュアクレデンシャルが前記第2の電子デバイスに追加されるのに利用可能であることを示す第1の状態を表示すること
を含む、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記第2のユーザアカウントの前記招待の前記状態を表示することが、
前記第2のユーザアカウントの前記招待が期限切れになったという判定に従って、前記ディスプレイ上に、前記第2のユーザアカウントの前記招待が期限切れになっていることを示す第2の状態を表示すること
を含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のユーザアカウントの前記招待の前記状態を表示することが、
前記第2のセキュアクレデンシャルが前記第2の電子デバイスにおいて前記車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するのに利用可能であるという判定に従って、前記ディスプレイ上に、前記第2のセキュアクレデンシャルが前記第2の電子デバイスにおいて前記車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するのに利用可能であることを示す第3の状態を表示すること
を含む、請求項8又は9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第2のユーザアカウントの前記招待の前記状態を表示することが、
前記第2のセキュアクレデンシャルが提供するように構成されている前記承認が、無効にされるプロセスにあるという判定に従って、前記ディスプレイ上に、前記第2のセキュアクレデンシャルが提供するように構成されている前記承認が前記無効にされるプロセスにあることを示す第4の状態を表示すること
を含む、請求項7から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第2のユーザアカウントの前記招待の前記状態を表示することが、
前記第2のセキュアクレデンシャルが提供するように構成されている前記承認が無効にされたという判定に従って、前記ディスプレイ上に、前記第2のセキュアクレデンシャルが提供するように構成されている前記承認が無効にされたことを示す第5の状態を表示すること
を含む、請求項7から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第2のユーザアカウントの前記招待を送信した後、前記第1のセキュアクレデンシャルに関する前記追加情報が、前記第2のセキュアクレデンシャルに対応する承認タイプを含む、
請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記第2のユーザアカウントの招待を、前記1つ以上のユーザ入力のシーケンスに基づいて選択された前記受信者に送信した後、前記方法が、
前記第2のセキュアクレデンシャルを無効にする要求を検出することと、
前記第2のセキュアクレデンシャルを無効にする前記要求を検出したことに応じて、前記第2のセキュアクレデンシャルが前記車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するようにもはや構成されないようにさせることと、
を更に含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記第2のユーザアカウントの招待を、前記1つ以上のユーザ入力のシーケンスに基づいて選択された前記受信者に送信した後、前記方法が、
前記第2のセキュアクレデンシャルの承認タイプを変更する要求を検出することと、
前記第2のセキュアクレデンシャルの前記承認タイプを変更する前記要求を検出したことに応じて、前記第2のセキュアクレデンシャルが前記車両のどの機能を使用するために承認するように構成されているかを修正することと、
を更に含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記第2のセキュアクレデンシャルが前記車両のどの機能を使用するために承認するように構成されているかを修正することが、
前記第2のセキュアクレデンシャルが、前記車両の1つ以上のエントリのポイントをロック解除するための承認を提供するように構成されるようにすること
を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第2のセキュアクレデンシャルが前記車両のどの機能を使用するために承認するように構成されているかを修正することが、
前記第2のセキュアクレデンシャルが、前記車両の1つ以上のドアをロック解除することなく、前記車両のトランクをロック解除するための承認を提供するように構成される ようにすること
を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記第2のセキュアクレデンシャルが前記車両のどの機能を使用するために承認するように構成されているかを修正することが、
前記第2のセキュアクレデンシャルが、前記車両を運転するための承認を提供するように構成されるようにすること
を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記第1のセキュアクレデンシャルが、第1のモードで前記車両を動作させるための承認を提供するように構成され、
前記第2のセキュアクレデンシャルが前記車両のどの機能を使用のために承認するように構成されているかを修正することは、前記第2のセキュアクレデンシャルが、前記第1のモードとは異なる第2のモードで前記車両を動作させるための承認を提供するように構成されるようにすることを含む、
請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記第2のユーザアカウントの前記招待を送信することが、第2の電子デバイスに、選択されると、前記第2のセキュアクレデンシャルを前記第2の電子デバイスに追加するためのプロセスを開始するグラフィカルユーザインタフェースオブジェクトを表示させる、請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記第2のセキュアクレデンシャルを前記第2の電子デバイスに追加するための前記プロセスを開始することは、第3のセキュアクレデンシャルを、前記第2の電子デバイスに動作可能に接続された第3の電子デバイスに追加することを含み、
前記第3のセキュアクレデンシャルは、前記第1のセキュアクレデンシャルに対応する、
請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第2のユーザアカウントの前記招待を送信することが、第2の電子デバイスに、前記第2のセキュアクレデンシャルを前記第2の電子デバイスに追加することを進めるために有効な認証情報を促すようにさせる、請求項1から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記第2のユーザアカウントの前記招待を送信することが、第2の電子デバイスに、
前記第2のセキュアクレデンシャルが前記第2の電子デバイスとの使用に適合していないという判定に従って、前記第2の電子デバイスにおいて、前記第2のセキュアクレデンシャルを前記第2のセキュアクレデンシャルに適合している異なる電子デバイスに追加するように、ユーザに促す
ようにさせる、請求項1から22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記第2のセキュアクレデンシャルが、第2の電子デバイスのセキュアクレデンシャルと、前記第2の電子デバイスに動作可能に接続された第3の電子デバイスのセキュアクレデンシャルとを含む、請求項1から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記第2のセキュアクレデンシャルが前記第2の電子デバイスに追加された後、前記第2の電子デバイスを前記第3の電子デバイスに動作可能に接続することと、
前記第2の電子デバイスが前記第3の電子デバイスに動作可能に接続された後、前記車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成された、前記第3の電子デバイスによって使用される新しいセキュアクレデンシャルを要求することと、
を含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
請求項1から24のいずれか一項に記載の方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
【請求項27】
電子デバイスであって、
請求項26に記載のコンピュータプログラムを記憶したメモリと、
前記メモリに記憶された前記コンピュータプログラムを実行可能な1以上のプロセッサと
を備える、電子デバイス。
【請求項28】
電子デバイスであって、
請求項1から25のいずれか一項に記載の方法を実行する手段を備える、電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、「MOBILE KEY ENROLLMENT AND USE」と題する2020年1月27日出願の米国特許仮出願第62/966,481号、及び「MOBILE KEY ENROLLMENT AND USE」と題する2020年10月22日出願の米国特許出願第17/077,820号の利益を主張し、これらのそれぞれの内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示は、一般に、コンピュータユーザインタフェースに関し、より具体的には、モバイルキー(例えば、セキュアクレデンシャル)を登録して使用する技術に関する。
【背景技術】
【0003】
スマートフォンなどの電子デバイスがより広く使用されるようになってきたため、それらの機能は通話及びテキストメッセージを超えて成長している。これらの電子デバイス上の様々な機能を使用して実装するための効率的な方法を提供することは、複雑で時間がかかる場合がある。
【発明の概要】
【0004】
電子デバイスを使用してモバイルキーを登録及び使用するためのいくつかの技術は、概して煩雑で非効率的である。例えば、一部の既存の技術では、複数回のキー押下又は打鍵を含む場合がある、複雑かつ時間のかかるユーザインタフェースが使用されている。既存の技術は、必要以上の時間を要し、ユーザの時間及びデバイスのエネルギーを浪費する。後者の問題は、バッテリ動作式デバイスにおいては特に重大である。
【0005】
したがって、本技術は、モバイルキーを登録及び使用するための、より速く、より効率的な方法及びインタフェースを電子デバイスに提供する。このような方法及びインタフェースは、モバイルキーを登録及び使用するための他の方法を任意に補完するか、又は置き換える。そのような方法及びインタフェースは、ユーザにかかる認識的負担を低減し、より効率的なヒューマン-マシンインタフェースを作成する。バッテリ動作式コンピューティングデバイスの場合、そのような方法及びインタフェースは、電力を節約し、バッテリ充電の間隔を長くする。
【0006】
いくつかの実施形態では、方法は、ディスプレイを備える第1の電子デバイスにおいて、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加する要求を検出することであって、第1のセキュアクレデンシャルが、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成されている、ことと、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加する要求を検出したことに応じて、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを開始することと、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを完了した後、ディスプレイ上に、第1のセキュアクレデンシャルの表現と、車両の車両製造業者に関連付けられていない他のセキュアクレデンシャルの1つ以上の表現とを備える電子ウォレットアプリケーションのユーザインタフェースを表示することと、を含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ディスプレイを備える第1の電子デバイスの1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを記憶し、1つ以上のプログラムは、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加する要求を検出し、第1のセキュアクレデンシャルが、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成されており、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加する要求を検出したことに応じて、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを開始し、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを完了した後、ディスプレイ上に、第1のセキュアクレデンシャルの表現と、車両の車両製造業者に関連付けられていない他のセキュアクレデンシャルの1つ以上の表現とを備える電子ウォレットアプリケーションのユーザインタフェースを表示する、命令を含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ディスプレイを備える第1の電子デバイスの1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを記憶し、1つ以上のプログラムは、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加する要求を検出し、第1のセキュアクレデンシャルが、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成されており、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加する要求を検出したことに応じて、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを開始し、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを完了した後、ディスプレイ上に、第1のセキュアクレデンシャルの表現と、車両の車両製造業者に関連付けられていない他のセキュアクレデンシャルの1つ以上の表現とを備える電子ウォレットアプリケーションのユーザインタフェースを表示する、命令を含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、第1の電子デバイスは、ディスプレイと、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを記憶するメモリとを備え、1つ以上のプログラムは、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加する要求を検出し、第1のセキュアクレデンシャルが、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成されており、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加する要求を検出したことに応じて、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを開始し、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを完了した後、ディスプレイ上に、第1のセキュアクレデンシャルの表現と、車両の車両製造業者に関連付けられていない他のセキュアクレデンシャルの1つ以上の表現とを備える電子ウォレットアプリケーションのユーザインタフェースを表示する、命令を含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、第1の電子デバイスは、ディスプレイと、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加する要求を検出する手段であって、第1のセキュアクレデンシャルが、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成されている、手段と、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加する要求を検出したことに応じて、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを開始する手段と、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを完了した後、ディスプレイ上に、第1のセキュアクレデンシャルの表現と、車両の車両製造業者に関連付けられていない他のセキュアクレデンシャルの1つ以上の表現とを備える電子ウォレットアプリケーションのユーザインタフェースを表示する手段と、を備える。
【0011】
いくつかの実施形態では、方法は、ディスプレイを備える第1の電子デバイスにおいて、第1の電子デバイスは第1のユーザアカウントに対応し、第1の電子デバイスは第1のセキュアクレデンシャルを含んでおり、ディスプレイ上に、第2のセキュアクレデンシャルを使用するために第1のユーザアカウントとは異なる第2のユーザアカウントを招待するための招待選択可能ユーザインタフェースオブジェクトを表示することであって、第2のセキュアクレデンシャルは、第1のセキュアクレデンシャルに対応し、第2のセキュアクレデンシャルは、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成されている、表示することと、第2のセキュアクレデンシャル及び招待選択可能ユーザインタフェースオブジェクトの選択に対応するユーザ入力の受信者の選択を含む、1つ以上のユーザ入力のシーケンスを検出することと、1つ以上のユーザ入力のシーケンスを検出したことに応じて、1つ以上のユーザ入力のシーケンスに基づいて選択された受信者に第2のユーザアカウントの招待を送信することと、を含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ディスプレイを備える第1の電子デバイスの1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを記憶し、第1の電子デバイスは第1のユーザアカウントに対応し、第1の電子デバイスは第1のセキュアクレデンシャルを含み、1つ以上のプログラムは、ディスプレイ上に、第2のセキュアクレデンシャルを使用するために第1のユーザアカウントとは異なる第2のユーザアカウントを招待するための招待選択可能ユーザインタフェースオブジェクトを表示し、第2のセキュアクレデンシャルは、第1のセキュアクレデンシャルに対応し、第2のセキュアクレデンシャルは、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成されており、第2のセキュアクレデンシャル及び招待選択可能ユーザインタフェースオブジェクトの選択に対応するユーザ入力の受信者の選択を含む、1つ以上のユーザ入力のシーケンスを検出し、1つ以上のユーザ入力のシーケンスを検出したことに応じて、1つ以上のユーザ入力のシーケンスに基づいて選択された受信者に第2のユーザアカウントの招待を送信する、命令を含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、一時的コンピュータ可読記憶媒体は、ディスプレイを備える第1の電子デバイスの1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを記憶し、第1の電子デバイスは第1のユーザアカウントに対応し、第1の電子デバイスは第1のセキュアクレデンシャルを含み、1つ以上のプログラムは、ディスプレイ上に、第2のセキュアクレデンシャルを使用するために第1のユーザアカウントとは異なる第2のユーザアカウントを招待するための招待選択可能ユーザインタフェースオブジェクトを表示し、第2のセキュアクレデンシャルは、第1のセキュアクレデンシャルに対応し、第2のセキュアクレデンシャルは、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成されており、第2のセキュアクレデンシャル及び招待選択可能ユーザインタフェースオブジェクトの選択に対応するユーザ入力の受信者の選択を含む、1つ以上のユーザ入力のシーケンスを検出し、1つ以上のユーザ入力のシーケンスを検出したことに応じて、1つ以上のユーザ入力のシーケンスに基づいて選択された受信者に第2のユーザアカウントの招待を送信する、命令を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、第1の電子デバイスは、ディスプレイと、1つ以上のプロセッサと、第1の電子デバイスの1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムを記憶するメモリであって、第1の電子デバイスが、第1のユーザアカウントに対応し、第1の電子デバイスが、第1のセキュアクレデンシャルを含み、1つ以上のプログラムが、ディスプレイ上に、第2のセキュアクレデンシャルを使用するために第1のユーザアカウントとは異なる第2のユーザアカウントを招待するための招待選択可能ユーザインタフェースオブジェクトを表示し、第2のセキュアクレデンシャルは、第1のセキュアクレデンシャルに対応し、第2のセキュアクレデンシャルは、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成されており、第2のセキュアクレデンシャル及び招待選択可能ユーザインタフェースオブジェクトの選択に対応するユーザ入力の受信者の選択を含む、1つ以上のユーザ入力のシーケンスを検出し、1つ以上のユーザ入力のシーケンスを検出したことに応じて、1つ以上のユーザ入力のシーケンスに基づいて選択された受信者に第2のユーザアカウントの招待を送信する、命令を含む、メモリと、を備える。
【0015】
いくつかの実施形態では、第1の電子デバイスは、ディスプレイであって、第1の電子デバイスが第1のユーザアカウントに対応し、第1の電子デバイスが第1のセキュアクレデンシャルを含む、ディスプレイと、ディスプレイ上に、第2のセキュアクレデンシャルを使用するために第1のユーザアカウントとは異なる第2のユーザアカウントを招待するための招待選択可能ユーザインタフェースオブジェクトを表示する手段であって、第2のセキュアクレデンシャルは、第1のセキュアクレデンシャルに対応し、第2のセキュアクレデンシャルは、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成されている、手段と、第2のセキュアクレデンシャル及び招待選択可能ユーザインタフェースオブジェクトの選択に対応するユーザ入力の受信者の選択を含む、1つ以上のユーザ入力のシーケンスを検出する手段と、1つ以上のユーザ入力のシーケンスを検出したことに応じて、1つ以上のユーザ入力のシーケンスに基づいて選択された受信者に、第2のユーザアカウントの招待を送信する手段と、を備える。
【0016】
これらの機能を実行する実行可能命令は、任意選択的に、1つ以上のプロセッサによって実行されるために構成された非一時的コンピュータ可読記憶媒体又は他のコンピュータプログラム製品内に含まれる。これらの機能を実行する実行可能命令は、任意選択的に、1つ以上のプロセッサによって実行されるために構成された一時的コンピュータ可読記憶媒体又は他のコンピュータプログラム製品内に含まれる。
【0017】
この結果、モバイルキーを登録及び使用するための、より速く、より効率的な方法及びインタフェースがデバイスに提供され、それにより、このようなデバイスの有効性、効率、及びユーザ満足度が増す。このような方法及びインタフェースは、モバイルキーを登録及び使用するための他の方法を補完するか、又は置き換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
説明される様々な実施形態をよりよく理解するため、以下の図面と併せて、以下の「発明を実施するための形態」が参照されるべきであり、類似の参照番号は、以下の図の全てを通じて、対応する部分を指す。
【0019】
図1A】いくつかの実施形態に係る、タッチ感知ディスプレイを有するポータブル多機能デバイスを示すブロック図である。
【0020】
図1B】いくつかの実施形態に係る、イベント処理のための例示的な構成要素を示すブロック図である。
【0021】
図2】いくつかの実施形態に係る、タッチスクリーンを有するポータブル多機能デバイスを示す図である。
【0022】
図3】いくつかの実施形態に係る、ディスプレイ及びタッチ感知面を有する例示的な多機能デバイスのブロック図である。
【0023】
図4A】いくつかの実施形態に係る、ポータブル多機能デバイス上のアプリケーションのメニューの例示的なユーザインタフェースを示す。
【0024】
図4B】いくつかの実施形態に係る、ディスプレイとは別個のタッチ感知面を有する多機能デバイスの例示的なユーザインタフェースを示す。
【0025】
図5A】いくつかの実施形態に係る、パーソナル電子デバイスを示す。
【0026】
図5B】いくつかの実施形態に係る、パーソナル電子デバイスを示すブロック図である。
【0027】
図6A】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図6B】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図6C】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図6D】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図6E】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図6F】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図6G】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図6H】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図6I】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図6J】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図6K】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図6L】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図6M】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図6N】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図6O】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図6P】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図6Q】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図6R】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図6S】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図6T】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図6U】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図6V】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【0028】
図7】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なプロセスを示すフロー図である。
【0029】
図8A】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8B】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8C】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8D】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8E】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8F】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8G】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8H】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8I】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8J】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8K】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8L】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8M】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8N】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8O】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8P】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8Q】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8R】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8S】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8T】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8U】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8V】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8W】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8X】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8Y】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8Z】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8AA】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8AB】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8AC】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図8AD】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【0030】
図9】いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なプロセスを示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下の説明は、例示的な方法、パラメータなどについて記載する。しかしながら、そのような説明は、本開示の範囲に対する限定として意図されるものではなく、むしろ例示的な実施形態の説明として提供されることを認識されたい。
【0032】
モバイルキーを登録及び使用するための効率的な方法及びインタフェースを提供する電子デバイスが必要とされている。例えば、セキュアクレデンシャルを登録するプロセスを完了した後、ユーザは、コンパニオンデバイス上で第2のセキュアクレデンシャルを迅速に登録することができることから利益を得るであろう。このような技術によって、モバイルキーを登録及び使用するユーザの認識的負担を軽減することができ、それによって生産性が向上する。更に、そのような技術は、普通なら冗長なユーザ入力に浪費されるプロセッサ及びバッテリの電力を低減することができる。
【0033】
以下、図1A図1B図2図3図4A図4B、及び図5A図5Bは、イベント通知を管理する技法を実行するための例示的なデバイスの説明を提供する。図6A図6Vは、いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なユーザインタフェースを示す。図7は、いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを登録するための例示的なプロセスを示すフロー図である。図6A図6Vのユーザインタフェースは、図7のプロセスを含む、後述するプロセスを示すために使用される。図8A図8ADは、いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なユーザインタフェースを示す。図9は、いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するための例示的なプロセスを示すフロー図である。図8A図8ADのユーザインタフェースは、図9のプロセスを含む、後述するプロセスを示すために使用される。
【0034】
以下の説明では、様々な要素について説明するために、「第1の」、「第2の」などの用語を使用するが、これらの要素は、それらの用語によって限定されるべきではない。これらの用語は、ある要素を別の要素と区別するためにのみ使用される。例えば、記載する様々な実施形態の範囲から逸脱することなく、第1のタッチを第2のタッチと呼ぶこともでき、同様に第2のタッチを第1のタッチと呼ぶこともできる。第1のタッチ及び第2のタッチはどちらもタッチであるが、これらは同じタッチではない。
【0035】
本明細書に記載する様々な実施形態の説明で使用される術語は、特定の実施形態を説明することのみを目的とし、限定的であることは意図されていない。記載する様々な実施形態の説明及び添付の特許請求の範囲では、単数形の「a(1つ、一)」、「an(1つ、一)」、及び「the(その、この)」は、文脈上別途明白に記載しない限り、複数形も同様に含むことが意図される。また、本明細書で使用されるとき、用語「及び/又は」は、関連する列挙された項目のうちの1つ以上のいずれか及び全ての考えられる組み合わせを指し、かつこれを含むことを理解されたい。用語「includes(含む)」、「including(含む)」、「comprises(含む、備える)」、及び/又は「comprising(含む、備える)」は、本明細書で使用する場合、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらのグループの存在又は追加を除外しないことが更に理解されるであろう。
【0036】
「~の場合(if)」という用語は、任意選択的に、文脈に応じて、「~とき(when)」若しくは「~とき(upon)」、又は「~と判定したことに応じて(in response to determining)」若しくは「~を検出したことに応じて(in response to detecting)」を意味すると解釈される。同様に、「~と判定された場合(if it is determined)」又は「[記載の状態又はイベント]が検出された場合(if [a stated condition or event] is detected)」という語句は、任意選択的に、文脈に応じて、「~と判定したとき(upon determining)」若しくは「~と判定したことに応じて(in response to determining)」、又は「[記載の状態又はイベント]を検出したとき(upon detecting [the stated condition or event])」若しくは「[記載の状態又はイベント]を検出したことに応じて(in response to detecting [the stated condition or event])」を意味すると解釈される。
【0037】
電子デバイス、そのようなデバイス用のユーザインタフェース、及びそのようなデバイスを使用する関連するプロセスの実施形態が説明される。いくつかの実施形態では、デバイスは、PDA機能及び/又は音楽プレーヤ機能などの他の機能も含む、携帯電話などのポータブル通信デバイスである。ポータブル多機能デバイスの例示的な実施形態としては、カリフォルニア州クパチーノのApple Inc.からのiPhone(登録商標)、iPodTouch(登録商標)、及びiPad(登録商標)のデバイスが挙げられるが、これらに限定されない。任意選択的に、タッチ感知面(例えば、タッチスクリーンディスプレイ及び/又はタッチパッド)を有するラップトップ又はタブレットコンピュータなどの他のポータブル電子デバイスも使用される。また、いくつかの実施形態では、デバイスはポータブル通信デバイスではなく、タッチ感知面(例えば、タッチスクリーンディスプレイ及び/又はタッチパッド)を有するデスクトップコンピュータであることも理解されたい。
【0038】
以下の論考では、ディスプレイ及びタッチ感知面を含む電子デバイスについて説明する。しかしながら、電子デバイスは、任意選択的に、物理キーボード、マウス、及び/又はジョイスティックなどの1つ以上の他の物理ユーザインタフェースデバイスを含むことを理解されたい。
【0039】
デバイスは、通常、描画アプリケーション、プレゼンテーションアプリケーション、ワードプロセッシングアプリケーション、ウェブサイト作成アプリケーション、ディスクオーサリングアプリケーション、スプレッドシートアプリケーション、ゲームアプリケーション、電話アプリケーション、テレビ会議アプリケーション、電子メールアプリケーション、インスタントメッセージングアプリケーション、トレーニングサポートアプリケーション、写真管理アプリケーション、デジタルカメラアプリケーション、デジタルビデオカメラアプリケーション、ウェブブラウジングアプリケーション、デジタル音楽プレーヤアプリケーション、及び/又はデジタルビデオプレーヤアプリケーションのうちの1つ以上などの様々なアプリケーションをサポートする。
【0040】
本デバイス上で実行される様々なアプリケーションは、タッチ感知面などの、少なくとも1つの共通の物理ユーザインタフェースデバイスを、任意選択的に使用する。タッチ感知面の1つ以上の機能、並びにデバイス上に表示される対応する情報は、アプリケーション毎に、及び/又はそれぞれのアプリケーション内で、任意選択的に、調整及び/又は変更される。このように、デバイスの共通の物理アーキテクチャ(タッチ感知面など)は、任意選択的に、ユーザにとって直観的かつ透明なユーザインタフェースを備える様々なアプリケーションをサポートする。
【0041】
ここで、タッチ感知ディスプレイを備えるポータブルデバイスの実施形態に注意を向ける。図1Aは、いくつかの実施形態に係る、タッチ感知ディスプレイシステム112を有するポータブル多機能デバイス100を示すブロック図である。タッチ感知ディスプレイ112は、便宜上「タッチスクリーン」と呼ばれることがあり、「タッチ感知ディスプレイシステム」として知られている又は呼ばれることがある。デバイス100は、メモリ102(任意選択的に、1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体を含む)、メモリコントローラ122、1つ以上の処理ユニット(CPU)120、周辺機器インタフェース118、RF回路108、オーディオ回路110、スピーカ111、マイクロフォン113、入出力(I/O)サブシステム106、他の入力コントロールデバイス116、及び外部ポート124を含む。デバイス100は、任意選択的に、1つ以上の光センサ164を含む。デバイス100は、任意選択的に、デバイス100上の接触の強度を検出する1つ以上の接触強度センサ165(例えば、デバイス100のタッチ感知ディスプレイシステム112などのタッチ感知面)を含む。デバイス100は、任意選択的に、デバイス100上で触知出力を生成する(例えばデバイス100のタッチ感知ディスプレイシステム112又はデバイス300のタッチパッド355などのタッチ感知面上で触知出力を生成する)1つ以上の触知出力生成器167を含む。これらの構成要素は、任意選択的に、1つ以上の通信バス又は信号ライン103を介して通信する。
【0042】
本明細書及び特許請求において使用されるとき、タッチ感知面上の接触の「強度」という用語は、タッチ感知面上の接触(例えば、指の接触)の力若しくは圧力(単位面積当たりの力)、又はタッチ感知面上の接触の力若しくは圧力に対する代理(プロキシ)を指す。接触の強度は、少なくとも4つの別個の値を含み、より典型的には、数百の(例えば、少なくとも256の)別個の値を含む、値の範囲を有する。接触の強度は、任意選択的に、様々な手法、及び様々なセンサ又はセンサの組み合わせを使用して、判定(又は測定)される。例えば、タッチ感知面の下又はそれに隣接する1つ以上の力センサは、任意選択的に、タッチ感知面上の様々なポイントにおける力を測定するために使用される。いくつかの実装形態では、複数の力センサからの力測定値が、接触の推定される力を決定するために組み合わされる(例えば、加重平均される)。同様に、スタイラスの感圧性先端部が、任意選択的に、タッチ感知面上のスタイラスの圧力を判定するために使用される。あるいは、タッチ感知面上で検出される接触エリアのサイズ及び/若しくはその変化、接触に近接するタッチ感知面の電気容量及び/若しくはその変化、並びに/又は、接触に近接するタッチ感知面の抵抗及び/若しくはその変化が、任意選択的に、タッチ感知面上の接触の力又は圧力の代替物として使用される。一部の実装形態では、接触の力又は圧力の代替測定値が、強度閾値を上回っているかどうかを判定するために直接使用される(例えば、強度閾値は、代替測定値に対応する単位で記述される)。いくつかの実装形態では、接触力又は圧力の代理測定値は、力又は圧力の推定値に変換され、力又は圧力の推定値が、強度閾値を上回っているかどうかを判定するために使用される(例えば、強度閾値は、圧力の単位で測定される圧力閾値である)。接触の強度をユーザ入力の属性として使用することにより、アフォーダンスを表示する実装面積が限られている低減されたサイズのデバイス上で、ユーザが他の方法ではアクセス不可能であり得る追加のデバイス機能にユーザがアクセスすること(例えば、タッチ感知ディスプレイ上で)、及び/又は、ユーザ入力を受け取ること(例えば、タッチ感知ディスプレイ、タッチ感知面、又は、ノブ若しくはボタンなどの物理的/機械的コントロールを介して)が可能となる。
【0043】
本明細書及び特許請求の範囲で使用されるように、用語「触知出力」は、ユーザの触覚でユーザによって検出されることになる、デバイスの従前の位置に対するそのデバイスの物理的変位、デバイスの構成要素(例えば、タッチ感知面)の、そのデバイスの別の構成要素(例えば、筐体)に対する物理的変位、又は、デバイスの質量中心に対する構成要素の変位を指す。例えば、デバイス又はデバイスの構成要素が、タッチに敏感なユーザの表面(例えば、ユーザの手の指、手のひら、又は他の部分)に接触している状況では、物理的変位によって生成された触知出力は、そのデバイス又はデバイスの構成要素の物理的特性の認識される変化に相当する触感として、ユーザによって解釈されることになる。例えば、タッチ感知面(例えば、タッチ感知ディスプレイ又はトラックパッド)の移動は、ユーザによって、物理アクチュエータボタンの「ダウンクリック」又は「アップクリック」として、任意選択的に解釈される。場合によっては、ユーザの動作により物理的に押された(例えば、変位された)タッチ感知面に関連付けられた物理アクチュエータボタンの移動がないときでさえ、ユーザは「ダウンクリック」又は「アップクリック」などの触感を感じる。別の例として、タッチ感知面の移動は、タッチ感知面の平滑度に変化がない場合であっても、ユーザによって、そのタッチ感知面の「粗さ」として、任意選択的に解釈又は感知される。そのようなユーザによるタッチの解釈は、ユーザの個人的な感覚認知に左右されるが、大多数のユーザに共通する、多くのタッチの感覚認知が存在する。したがって、触知出力が、ユーザの特定の感覚認知(例えば、「アップクリック」「ダウンクリック」、「粗さ」)に対応するものと記述される場合、別途記載のない限り、生成された触知出力は、典型的な(又は、平均的な)ユーザの記述された感覚認知を生成するデバイス、又はデバイスの構成要素の物理的変位に対応する。
【0044】
デバイス100は、ポータブル多機能デバイスの一例に過ぎず、デバイス100は、任意選択的に、示されているものよりも多くの構成要素又は少ない構成要素を有するものであり、任意選択的に、2つ以上の構成要素を組み合わせるものであり、又は、任意選択的に、それらの構成要素の異なる構成若しくは配置を有するものであることを理解されたい。図1Aに示す様々な構成要素は、1つ以上の信号処理回路及び/又は特定用途向け集積回路を含む、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアの両方の組み合わせで実施される。
【0045】
メモリ102は、任意選択的に、高速ランダムアクセスメモリを含み、また任意選択的に、1つ以上の磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性ソリッドステートメモリデバイスなどの不揮発性メモリを含む。メモリコントローラ122は、任意選択的に、デバイス100の他の構成要素によるメモリ102へのアクセスを制御する。
【0046】
周辺機器インタフェース118は、デバイスの入力及び出力周辺機器をCPU120及びメモリ102に結合するために使用することができる。1つ以上のプロセッサ120は、メモリ102に記憶された様々なソフトウェアプログラム及び/又は命令セットを動作させる又は実行して、デバイス100のための様々な機能を実行し、データを処理する。いくつかの実施形態では、周辺機器インタフェース118、CPU120、及びメモリコントローラ122は、任意選択的に、チップ104などの単一のチップ上に実装される。いくつかの他の実施形態では、それらは別々のチップ上に任意選択的に実装される。
【0047】
RF(radio frequency、無線周波数)回路108は、電磁信号とも呼ばれるRF信号を送受信する。RF回路108は、電気信号を電磁信号に又は電磁信号を電気信号に変換し、電磁信号を介して通信ネットワーク及び他の通信デバイスと通信する。RF回路108は、任意選択的に、これらの機能を実行するための周知の回路を含み、それらの回路としては、限定するものではないが、アンテナシステム、RF送受信機、1つ以上の増幅器、同調器、1つ以上の発振器、デジタル信号プロセッサ、CODECチップセット、加入者識別モジュール(subscriber identity module、SIM)カード、メモリなどが挙げられる。RF回路108は、任意選択的に、ワールドワイドウェブ(World Wide Web、WWW)とも呼ばれるインターネット、イントラネット、並びに/又はセルラー電話ネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(local area network、LAN)及び/若しくはメトロポリタンエリアネットワーク(metropolitan area network、MAN)などの無線ネットワークなどのネットワークと、また他のデバイスと、無線通信によって通信する。RF回路108は、任意選択的に、短距離通信無線機などによって近距離通信(near field communication、NFC)フィールドを検出するよく知られている回路を含む。無線通信は、任意選択的に、それだけに限定されるものではないが、モバイル通信用グローバルシステム(Global System for Mobile Communications、GSM)、拡張データGSM環境(Enhanced Data GSM Environment、EDGE)、高速ダウンリンクパケットアクセス(high-speed downlink packet access、HSDPA)、高速アップリンクパケットアクセス(high-speed uplink packet access、HSUPA)、エボリューションデータオンリ(Evolution,Data-Only、EV-DO)、HSPA、HSPA+、デュアルセルHSPA(Dual-Cell HSPA、DC-HSPDA)、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)、近距離通信(NFC)、広帯域符号分割多元接続(wideband code division multiple access、W-CDMA)、符号分割多元接続(code division multiple access、CDMA)、時分割多元接続(time division multiple access、TDMA)、Bluetooth、Bluetoothローエネルギー(Bluetooth Low Energy、BTLE)、ワイヤレスフィデリティ(Wireless Fidelity、Wi-Fi)(例えば、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11g、IEEE802.11n、及び/若しくはIEEE802.11ac)、ボイスオーバインターネットプロトコル(voice over Internet Protocol、VoIP)、Wi-MAX、電子メール用プロトコル(例えば、インターネットメッセージアクセスプロトコル(Internet message access protocol、IMAP)及び/若しくはポストオフィスプロトコル(post office protocol、POP))、インスタントメッセージング(例えば、拡張可能なメッセージング及びプレゼンスプロトコル(extensible messaging and presence protocol、XMPP)、インスタントメッセージング及びプレゼンスレベレイジングエクステンション用のセッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol for Instant Messaging and Presence Leveraging Extensions、SIMPLE)、インスタントメッセージング及びプレゼンスサービス(Instant Messaging and Presence Service、IMPS))、並びに/若しくはショートメッセージサービス(Short Message Service、SMS)、又は本明細書の出願日の時点でまだ開発されていない通信プロトコルを含む任意の他の適切な通信プロトコルを含む、複数の通信規格、プロトコル、及び技術のうちのいずれかを使用する。
【0048】
オーディオ回路110、スピーカ111、及びマイクロフォン113は、ユーザとデバイス100との間のオーディオインタフェースを提供する。オーディオ回路110は、周辺機器インタフェース118からオーディオデータを受信し、このオーディオデータを電気信号に変換し、この電気信号をスピーカ111に送信する。スピーカ111は、電気信号を人間の可聴音波に変換する。また、オーディオ回路110は、マイクロフォン113によって音波から変換された電気信号を受信する。オーディオ回路110は、電気信号をオーディオデータに変換し、このオーディオデータを処理のために周辺機器インタフェース118に送信する。オーディオデータは、任意選択的に、周辺機器インタフェース118によって、メモリ102及び/若しくはRF回路108から取得され、かつ/又はメモリ102及び/若しくはRF回路108に伝送される。いくつかの実施形態では、オーディオ回路110はまた、ヘッドセットジャック(例えば、図2の212)を含む。ヘッドセットジャックは、オーディオ回路110と、出力専用ヘッドホン又は出力(例えば片耳又は両耳用のヘッドホン)及び入力(例えばマイクロフォン)の両方を備えるヘッドセットなどの着脱可能なオーディオ入出力周辺機器との間のインタフェースを提供する。
【0049】
I/Oサブシステム106は、タッチスクリーン112及び他の入力コントロールデバイス116などのデバイス100上の入出力周辺機器を、周辺機器インタフェース118に結合する。I/Oサブシステム106は、任意選択的に、ディスプレイコントローラ156、光センサコントローラ158、深度カメラコントローラ169、強度センサコントローラ159、触覚フィードバックコントローラ161、及び、他の入力デバイス若しくはコントロールデバイス用の1つ以上の入力コントローラ160を含む。1つ以上の入力コントローラ160は、他の入力コントロールデバイス116からの電気信号の受信/他の入力コントロールデバイス116への電気信号の送信を行う。他の入力コントロールデバイス116は、任意選択的に、物理ボタン(例えば、プッシュボタン、ロッカボタンなど)、ダイヤル、スライダスイッチ、ジョイスティック、クリックホイールなどを含む。いくつかの代替的な実施形態では、入力コントローラ(単数又は複数)160は、任意選択的に、キーボード、赤外線ポート、USBポート、及びマウスなどのポインタデバイスのうちのいずれかに結合される(又はいずれにも結合されない)。1つ以上のボタン(例えば、図2の208)は、任意選択的に、スピーカ111及び/又はマイクロフォン113の音量制御のためのアップ/ダウンボタンを含む。1つ以上のボタンは、任意選択的に、プッシュボタン(例えば、図2の206)を含む。
【0050】
全体が参照により本明細書に組み込まれる、2005年12月23日出願の米国特許出願第11/322,549号、「Unlocking a Device by Performing Gestures on an Unlock Image」、米国特許第7,657,849号に記載されているように、プッシュボタンの素早い押下は、任意選択的に、タッチスクリーン112のロックを解放し、又は任意選択的に、タッチスクリーン上のジェスチャを使用してデバイスをロック解除するプロセスを開始する。プッシュボタン(例えば、206)のより長い押下は、任意選択的に、デバイス100への電力をオン又はオフにする。ボタンのうちの1つ以上の機能性は、任意選択的に、ユーザによってカスタマイズ可能である。タッチスクリーン112は、仮想又はソフトボタン及び1つ以上のソフトキーボードを実装するために使用される。
【0051】
タッチ感知ディスプレイ112は、デバイスとユーザとの間の入力インタフェース及び出力インタフェースを提供する。ディスプレイコントローラ156は、タッチスクリーン112からの電気信号の受信、及び/又はタッチスクリーン112への電気信号の送信を行う。タッチスクリーン112は、ユーザに対して視覚出力を表示する。この視覚出力は、グラフィック、テキスト、アイコン、動画、及びそれらの任意の組み合わせ(総称して「グラフィック」)を任意選択的に含む。いくつかの実施形態では、視覚出力の一部又は全ては、任意選択的に、ユーザインタフェースオブジェクトに対応する。
【0052】
タッチスクリーン112は、触覚及び/又は触知接触に基づくユーザからの入力を受け入れるタッチ感知面、センサ、又はセンサのセットを有する。タッチスクリーン112及びディスプレイコントローラ156は、(メモリ102内の任意の関連モジュール及び/又は命令セットと共に)、タッチスクリーン112上で接触(及び任意の接触の移動又は中断)を検出し、検出された接触をタッチスクリーン112に表示されたユーザインタフェースオブジェクト(例えば、1つ以上のソフトキー、アイコン、ウェブページ、又は画像)との対話に変換する。例示的な実施形態では、タッチスクリーン112とユーザとの間の接触点は、ユーザの指に対応する。
【0053】
タッチスクリーン112は、任意選択的に、LCD(液晶ディスプレイ)技術、LPD(発光ポリマーディスプレイ)技術、又はLED(発光ダイオード)技術を使用するが、他の実施形態では、他のディスプレイ技術も使用される。タッチスクリーン112及びディスプレイコントローラ156は、任意選択的に、それだけに限定されるものではないが、容量性、抵抗性、赤外線、及び表面音波の技術、並びにタッチスクリーン112との1つ以上の接触点を判定する他の近接センサアレイ又は他の要素を含む、現在知られている又は今後開発される複数のタッチ感知技術のうちのいずれかを使用して、接触及びそのあらゆる移動又は中断を検出する。例示的な実施形態では、カリフォルニア州クパチーノのApple Inc.からのiPhone(登録商標)及びiPodTouch(登録商標)に見られるものなどの、投影型相互静電容量感知技術が使用される。
【0054】
タッチスクリーン112のいくつかの実施形態におけるタッチ感知ディスプレイは、任意選択的に、それぞれ全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,323,846号(Westermanら)、同第6,570,557号(Westermanら)、及び/若しくは同第6,677,932号(Westerman)、並びに/又は米国特許出願公開第2002/0015024(A1)号に記載されているマルチタッチ感知タッチパッドに類似している。しかし、タッチスクリーン112はデバイス100からの視覚出力を表示するのに対して、タッチ感知タッチパッドは視覚出力を提供しない。
【0055】
タッチスクリーン112のいくつかの実施形態におけるタッチ感知ディスプレイは、以下の出願、(1)2006年5月2日出願の米国特許出願第11/381,313号、「Multipoint Touch Surface Controller」、(2)2004年5月6日出願の米国特許出願第10/840,862号、「Multipoint Touchscreen」、(3)2004年7月30日出願の米国特許出願第10/903,964号、「Gestures For Touch Sensitive Input Devices」、(4)2005年1月31日出願の米国特許出願第11/048,264号、「Gestures For Touch Sensitive Input Devices」、(5)2005年1月18日出願の米国特許出願第11/038,590号、「Mode-Based Graphical User Interfaces For Touch Sensitive Input Devices」、(6)2005年9月16日出願の米国特許出願第11/228,758号、「Virtual Input Device Placement On A Touch Screen User Interface」、(7)2005年9月16日出願の米国特許出願第11/228,700号、「Operation Of A Computer With A Touch Screen Interface」、(8)2005年9月16日出願の米国特許出願第11/228,737号、「Activating Virtual Keys Of A Touch-Screen Virtual Keyboard」、及び(9)2006年3月3日出願の米国特許出願第11/367,749号、「Multi-Functional Hand-Held Device」で説明されている。これらの出願は全て、全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0056】
タッチスクリーン112は、任意選択的に、100dpiを超える動画解像度を有する。いくつかの実施形態では、タッチスクリーンは、約160dpiの動画解像度を有する。ユーザは、任意選択的に、スタイラス、指などの任意の適した物体又は付属物を使用して、タッチスクリーン112に接触する。いくつかの実施形態では、ユーザインタフェースは、指ベースの接触及びジェスチャを主に使用して動作するように設計されるが、これは、タッチスクリーン上の指の接触面積がより大きいため、スタイラスベースの入力ほど正確でない可能性がある。いくつかの実施形態では、デバイスは、指による粗い入力を、ユーザによって所望されているアクションを実行するための、正確なポインタ/カーソルの位置又はコマンドに変換する。
【0057】
いくつかの実施形態では、タッチスクリーンに加えて、デバイス100は、任意選択的に、特定の機能をアクティブ化又は非アクティブ化するためのタッチパッドを含む。いくつかの実施形態では、タッチパッドは、タッチスクリーンとは異なり、視覚出力を表示しない、デバイスのタッチ感知エリアである。タッチパッドは、任意選択的に、タッチスクリーン112とは別個のタッチ感知面又はタッチスクリーンによって形成されるタッチ感知面の拡張部である。
【0058】
デバイス100は、様々な構成要素に電力を供給する電力システム162も含む。電力システム162は、任意選択的に、電力管理システム、1つ以上の電源(例えば、バッテリ、交流(AC))、再充電システム、停電検出回路、電力コンバータ又はインバータ、電力状態インジケータ(例えば、発光ダイオード(LED))、並びにポータブルデバイス内での電力の生成、管理、及び分配に関連付けられた任意の他の構成要素を含む。
【0059】
また、デバイス100は、任意選択的に、1つ以上の光センサ164を含む。図1Aは、I/Oサブシステム106内の光センサコントローラ158に結合された光センサを示す。光センサ164は、任意選択的に、電荷結合デバイス(charge-coupled device、CCD)又は相補的金属酸化物半導体(complementary metal-oxide semiconductor、CMOS)フォトトランジスタを含む。光センサ164は、1つ以上のレンズを通って投影された環境からの光を受信し、その光を、画像を表すデータに変換する。光センサ164は、撮像モジュール143(カメラモジュールとも呼ばれる)と連携して、任意選択的に、静止画像又は動画をキャプチャする。いくつかの実施形態では、光センサは、デバイスの前面にあるタッチスクリーンディスプレイ112とは反対側のデバイス100の裏面に位置し、したがってタッチスクリーンディスプレイは、静止画像及び/又は動画の取得のためのビューファインダとして使用することが可能である。いくつかの実施形態では、ユーザが他のテレビ会議参加者をタッチスクリーンディスプレイ上で見ている間に、ユーザの画像が、任意選択的に、テレビ会議のために入手されるように、光センサはデバイスの前面に配置される。いくつかの実施形態では、光センサ164の位置は、ユーザによって(例えば、デバイス筐体内でレンズ及びセンサを回転させることによって)変更することができ、したがって単一の光センサ164が、タッチスクリーンディスプレイと共に、テレビ会議にも静止画像及び/又は動画の取得にも使用される。
【0060】
デバイス100は、任意選択的に、1つ以上の深度カメラセンサ175もまた含む。図1Aは、I/Oサブシステム106内の深度カメラコントローラ169に結合された深度カメラセンサを示す。深度カメラセンサ175は、環境からデータを受信して、視点(例えば、深度カメラセンサ)からのシーン内の対象物(例えば、顔面)の3次元モデルを作成する。いくつかの実施形態では、撮像モジュール143(カメラモジュールとも呼ばれる)と連携して、深度カメラセンサ175は、任意選択的に、撮像モジュール143によってキャプチャされた画像の異なる部分の深度マップを決定するために使用される。いくつかの実施形態では、ユーザが他のテレビ会議参加者をタッチスクリーンディスプレイ上で見る間に、任意選択的に、深度情報を有するユーザの画像をテレビ会議のために取得し、また、深度マップデータを有する自撮り画像をキャプチャするために、デバイス100の前面に深度カメラセンサが配置されている。いくつかの実施形態では、深度カメラセンサ175は、デバイスの背面に、又はデバイス100の背面及び前面に配置される。いくつかの実施形態では、深度カメラセンサ175の位置は、ユーザによって(例えば、デバイス筐体内でレンズ及びセンサを回転させることによって)変更することができ、したがって深度カメラセンサ175が、タッチスクリーンディスプレイと共に、テレビ会議にも静止画像及び/又は動画の取得にも使用される。
【0061】
デバイス100はまた、任意選択的に、1つ以上の接触強度センサ165を含む。図1Aは、I/Oサブシステム106内の強度センサコントローラ159に結合された接触強度センサを示す。接触強度センサ165は、任意選択的に、1つ以上のピエゾ抵抗ひずみゲージ、容量性力センサ、電気力センサ、圧電力センサ、光学力センサ、容量性タッチ感知面、又は他の強度センサ(例えば、タッチ感知面上の接触の力(若しくは圧力)を測定するために使用されるセンサ)を含む。接触強度センサ165は、接触強度情報(例えば、圧力情報、又は圧力情報に対するプロキシ)を環境から受信する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの接触強度センサは、タッチ感知面(例えばタッチ感知ディスプレイシステム112)と並置される、又はそれに近接される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの接触強度センサは、デバイス100の前面に配置されたタッチスクリーンディスプレイ112の反対側である、デバイス100の背面に配置される。
【0062】
また、デバイス100は、任意選択的に、1つ以上の近接センサ166を含む。図1Aは、周辺機器インタフェース118に結合された近接センサ166を示す。あるいは、近接センサ166は、任意選択的に、I/Oサブシステム106内の入力コントローラ160に結合される。近接センサ166は、任意選択的に、全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願第11/241,839号、「Proximity Detector In Handheld Device」、同第11/240,788号、「Proximity Detector In Handheld Device」、同第11/620,702号、「Using Ambient Light Sensor To Augment Proximity Sensor Output」、同第11/586,862号、「Automated Response To And Sensing Of User Activity In Portable Devices」、及び同第11/638,251号、「Methods And Systems For Automatic Configuration Of Peripherals」で記載されているように機能する。いくつかの実施形態では、多機能デバイスが、ユーザの耳の近くに置かれた場合(例えば、ユーザが電話をかけている場合)、近接センサは、タッチスクリーン112をオフにして無効化する。
【0063】
デバイス100はまた、任意選択的に、1つ以上の触知出力生成器167を含む。図1Aは、I/Oサブシステム106内の触覚フィードバックコントローラ161に結合された触知出力生成器を示す。触知出力生成器167は、任意選択的に、スピーカ若しくは他のオーディオ構成要素などの1つ以上の電気音響デバイス、及び/又はモータ、ソレノイド、電気活性ポリマー、圧電アクチュエータ、静電アクチュエータ、若しくは他の触知出力生成構成要素(例えば、デバイス上で電気信号を触知出力に変換する構成要素)などのエネルギーを直線の動きに変換する電気機械デバイスを含む。接触強度センサ165は、触知フィードバック生成命令を触覚フィードバックモジュール133から受信し、デバイス100のユーザが感知することが可能な触知出力をデバイス100上に生成する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの触知出力生成器は、タッチ感知面(例えば、タッチ感知ディスプレイシステム112)と並置される、又はそれに近接しており、任意選択的に、タッチ感知面を垂直方向(例えば、デバイス100の表面の内/外)に、又は水平方向(例えば、デバイス100の表面と同じ平面内の前後)に移動させることによって、触知出力を生成する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの触知出力生成器センサは、デバイス100の前面に配置されたタッチスクリーンディスプレイ112の反対側である、デバイス100の背面に配置される。
【0064】
また、デバイス100は、任意選択的に、1つ以上の加速度計168を含む。図1Aは、周辺機器インタフェース118に結合された加速度計168を示す。あるいは、加速度計168は、任意選択的に、I/Oサブシステム106内の入力コントローラ160に結合される。加速度計168は、任意選択的に、どちらも全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第20050190059号、「Acceleration-based Theft Detection System for Portable Electronic Devices」、及び米国特許出願公開第20060017692号、「Methods And Apparatuses For Operating A Portable Device Based On An Accelerometer」に記載されているように機能する。いくつかの実施形態では、情報は、1つ以上の加速度計から受信したデータの分析に基づいて、縦長表示又は横長表示でタッチスクリーンディスプレイに表示される。デバイス100は、加速度計(単数又は複数)168に加えて、磁気計並びにデバイス100の位置及び向き(例えば、縦方向又は横方向)に関する情報を取得するためのGPS(又はGLONASS又は他のグローバルナビゲーションシステム)受信機を任意選択的に含む。
【0065】
いくつかの実施形態では、メモリ102内に記憶されているソフトウェア構成要素は、オペレーティングシステム126、通信モジュール(又は命令セット)128、接触/動きモジュール(又は命令セット)130、グラフィックモジュール(又は命令セット)132、テキスト入力モジュール(又は命令セット)134、全地球測位システム(Global Positioning System、GPS)モジュール(又は命令セット)135、及びアプリケーション(又は命令セット)136を含む。更に、いくつかの実施形態では、メモリ102(図1A)又は370(図3)は、図1A及び図3に示すように、デバイス/グローバル内部状態157を記憶する。デバイス/グローバル内部状態157は、現在アクティブ状態のアプリケーションがある場合に、どのアプリケーションがアクティブであるかを示すアクティブアプリケーション状態、どのアプリケーション、ビュー、又は他の情報がタッチスクリーンディスプレイ112の様々な領域を占めているかを示す表示状態、デバイスの様々なセンサ及び入力コントロールデバイス116から取得した情報を含むセンサ状態、並びにデバイスの位置、及び/又は姿勢に関する位置情報のうちの1つ以上を含む。
【0066】
オペレーティングシステム126(例えば、Darwin、RTXC、LINUX、UNIX(登録商標)、OS X、iOS、WINDOWS(登録商標)、又はVxWorksなどの組込み型オペレーティングシステム)は、全般的なシステムタスク(例えば、メモリ管理、記憶デバイス制御、電力管理など)を制御及び管理する様々なソフトウェア構成要素及び/又はドライバを含み、様々なハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素との間の通信を容易にする。
【0067】
通信モジュール128は、1つ以上の外部ポート124を介して他のデバイスとの通信を容易にし、RF回路108及び/又は外部ポート124が受信したデータを処理するための様々なソフトウェア構成要素をも含む。外部ポート124(例えば、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus、USB)、FIREWIRE(登録商標)など)は、直接的に、又はネットワーク(例えばインターネット、無線LANなど)を介して間接的に、他のデバイスに結合するように適合されている。いくつかの実施形態では、外部ポートは、iPod(登録商標)(Apple Inc.の商標)デバイス上で使用される30ピンコネクタと同じ若しくは同様であり、かつ/又はそれに適合しているマルチピン(例えば、30ピン)コネクタである。
【0068】
接触/動きモジュール130は、任意選択的に、タッチスクリーン112及び他のタッチ感知デバイス(例えば、タッチパッド又は物理クリックホイール)との接触を(ディスプレイコントローラ156と連携して)検出する。接触/動きモジュール130は、接触が生じたかどうかを判定すること(例えば、指ダウンイベントを検出すること)、接触の強度(例えば、接触の力若しくは圧力、又は接触の力若しくは圧力の代替物)を判定すること、接触の移動が存在するかどうかを判定し、タッチ感知面を横断する移動を追跡すること(例えば、指をドラッグする1つ以上のイベントを検出すること)、及び接触が停止したかどうかを判定すること(例えば、指アップイベント又は接触の中断を検出すること)などの、接触の検出に関する様々な動作を実行するための、様々なソフトウェア構成要素を含む。接触/動きモジュール130は、タッチ感知面から接触データを受信する。一連の接触データによって表される、接触点の移動を判定することは、任意選択的に、接触点の速さ(大きさ)、速度(大きさ及び方向)、及び/又は加速度(大きさ及び/又は方向の変化)を判定することを含む。これらの動作は、任意選択的に、単一の接触(例えば、1本の指の接触)又は複数の同時接触(例えば、「マルチタッチ」/複数の指の接触)に適用される。いくつかの実施形態では、接触/動きモジュール130及びディスプレイコントローラ156は、タッチパッド上の接触を検出する。
【0069】
いくつかの実施形態では、接触/動きモジュール130は、ユーザによって動作が実行されたかどうかを判定するために(例えば、ユーザがアイコン上で「クリック」したかどうかを判定するために)、1つ以上の強度閾値のセットを使用する。いくつかの実施形態では、強度閾値の少なくとも1つのサブセットは、ソフトウェアパラメータに従って判定される(例えば、強度閾値は、特定の物理アクチュエータのアクティブ化閾値によって決定されるのではなく、デバイス100の物理ハードウェアを変更することなく調整することができる)。例えば、トラックパッド又はタッチスクリーンディスプレイのマウス「クリック」閾値は、トラックパッド又はタッチスクリーンディスプレイハードウェアを変更することなく、広範囲の既定閾値のうちのいずれかに設定することができる。加えて、いくつかの実装形態では、デバイスのユーザに、(例えば、個々の強度閾値を調整すること、及び/又は複数の強度閾値をシステムレベルのクリック「強度」パラメータによって一度に調整することによって)強度閾値のセットのうちの1つ以上を調整するソフトウェア設定が提供される。
【0070】
接触/動きモジュール130は、任意選択的に、ユーザによるジェスチャ入力を検出する。タッチ感知面上の異なるジェスチャは、異なる接触パターンを有する(例えば検出される接触の動き、タイミング、及び/又は強度が異なる)。したがって、ジェスチャは、任意選択的に、特定の接触パターンを検出することによって検出される。例えば、指タップジェスチャを検出することは、指ダウンイベントを検出し、それに続いて指ダウンイベントと同じ位置(又は実質的に同じ位置)(例えば、アイコンの位置)で指アップ(リフトオフ)イベントを検出することを含む。別の例として、タッチ感知面上で指スワイプジェスチャを検出することは、指ダウンイベントを検出し、それに続いて1つ以上の指ドラッグイベントを検出し、その後それに続いて指アップ(リフトオフ)イベントを検出することを含む。
【0071】
グラフィックモジュール132は、表示されるグラフィックの視覚的な影響(例えば、輝度、透明度、彩度、コントラスト、又は他の視覚的特性)を変化させる構成要素を含む、タッチスクリーン112又は他のディスプレイ上にグラフィックをレンダリング及び表示する様々な既知のソフトウェア構成要素を含む。本明細書では、「グラフィック」という用語は、それだけに限定されるものではないが、文字、ウェブページ、アイコン(ソフトキーを含むユーザインタフェースオブジェクトなど)、デジタル画像、動画、アニメーションなどを含む、ユーザに表示することができる任意のオブジェクトを含む。
【0072】
いくつかの実施形態では、グラフィックモジュール132は、使用されることになるグラフィックを表すデータを記憶する。各グラフィックには、任意選択的に、対応するコードが割り当てられる。グラフィックモジュール132は、アプリケーションなどから、必要に応じて、座標データ及び他のグラフィック特性データと共に、表示されることとなるグラフィックを指定する1つ以上のコードを受信し、次にディスプレイコントローラ156に出力する画面の画像データを生成する。
【0073】
触覚フィードバックモジュール133は、触知出力生成器167によって使用される命令を生成するための様々なソフトウェア構成要素を含み、ユーザのデバイス100との対話に応じて、デバイス100上の1つ以上の位置での触知出力を生成する。
【0074】
テキスト入力モジュール134は、任意選択で、グラフィックモジュール132の構成要素であり、様々なアプリケーション(例えば、連絡先137、電子メール140、IM141、ブラウザ147、及びテキスト入力を必要とする任意の他のアプリケーション)でテキストを入力するためのソフトキーボードを提供する。
【0075】
GPSモジュール135は、デバイスの場所を判定し、様々なアプリケーション内で使用するためにこの情報を提供する(例えば、場所ベースのダイアリングで使用するために電話138へ、ピクチャ/ビデオメタデータとしてカメラ143へ、及び気象ウィジェット、ローカルイエローページウィジェット、及び地図/ナビゲーションウィジェットなどの場所ベースのサービスを提供するアプリケーションへ)。
【0076】
アプリケーション136は、任意選択的に、以下のモジュール(又は命令セット)又はそれらのサブセット若しくはスーパーセットを含む。
●連絡先モジュール137(アドレス帳又は連絡先リストと呼ばれることもある)、
●電話モジュール138、
●テレビ会議モジュール139、
●電子メールクライアントモジュール140、
●インスタントメッセージング(Instant messaging、IM)モジュール141、
●トレーニングサポートモジュール142、
●静止画像及び/又は動画用のカメラモジュール143、
●画像管理モジュール144、
●動画プレーヤモジュール、
●音楽プレーヤモジュール、
●ブラウザモジュール147、
●カレンダーモジュール148、
●任意選択的に、気象ウィジェット149-1、株価ウィジェット149-2、計算機ウィジェット149-3、アラーム時計ウィジェット149-4、辞書ウィジェット149-5、及びユーザによって入手された他のウィジェット、並びにユーザ作成ウィジェット149-6のうちの1つ以上を含むウィジェットモジュール149、
●ユーザ作成ウィジェット149-6を作成するためのウィジェットクリエータモジュール150、
●検索モジュール151、
●動画プレーヤモジュール及び音楽プレーヤモジュールを一体化した動画及び音楽プレーヤモジュール152、
●メモモジュール153、
●地図モジュール154、並びに/又は、
●オンライン動画モジュール155。
【0077】
任意選択的にメモリ102に記憶される他のアプリケーション136の例としては、他のワードプロセッシングアプリケーション、他の画像編集アプリケーション、描画アプリケーション、プレゼンテーションアプリケーション、JAVA(登録商標)対応アプリケーション、暗号化、デジタル著作権管理、音声認識、及び音声複製が挙げられる。
【0078】
タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と連動して、連絡先モジュール137は、任意選択的に、アドレス帳に名前(単数又は複数)を追加すること、アドレス帳から名前(単数又は複数)を削除すること、電話番号(単数又は複数)、電子メールアドレス(単数又は複数)、住所(単数又は複数)、又は他の情報を名前に関連付けること、画像を名前に関連付けること、名前を分類して並べ替えること、電話番号又は電子メールアドレスを提供して、電話138、テレビ会議モジュール139、電子メール140、又はIM141による通信を開始及び/又は促進することなどを含めて、アドレス帳又は連絡先リスト(例えば、メモリ102又はメモリ370内の連絡先モジュール137のアプリケーション内部状態192内に記憶される)を管理するために使用される。
【0079】
電話モジュール138は、RF回路108、オーディオ回路110、スピーカ111、マイクロフォン113、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と連携して、任意選択的に、電話番号に対応する文字シーケンスの入力、連絡先モジュール137内の1つ以上の電話番号へのアクセス、入力された電話番号の修正、それぞれの電話番号のダイヤル、通話の実行、並びに通話終了時の接続解除及び通話停止のために使用される。前述したように、無線通信は、任意選択的に、複数の通信規格、プロトコル、及び技術のうちのいずれかを使用する。
【0080】
テレビ会議モジュール139は、RF回路108、オーディオ回路110、スピーカ111、マイクロフォン113、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、光センサ164、光センサコントローラ158、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、連絡先モジュール137、及び電話モジュール138と連携して、ユーザの指示に従ってユーザと1人以上の他の参加者との間のテレビ会議を開始、実行、及び終了するための実行可能な命令を含む。
【0081】
電子メールクライアントモジュール140は、RF回路108、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と連携して、ユーザの指示に応じて電子メールを作成、送信、受信、及び管理するための実行可能な命令を含む。画像管理モジュール144と連携して、電子メールクライアントモジュール140は、カメラモジュール143で撮影された静止画像又は動画画像を有する電子メールの作成及び送信を非常に容易にする。
【0082】
インスタントメッセージングモジュール141は、RF回路108、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と連携して、インスタントメッセージに対応する文字シーケンスの入力、以前に入力された文字の修正、(例えば、電話通信ベースのインスタントメッセージ向けのショートメッセージサービス(Short Message Service、SMS)若しくはマルチメディアメッセージサービス(Multimedia Message Service、MMS)プロトコル、又はインターネットベースのインスタントメッセージ向けのXMPP、SIMPLE、若しくはIMPSを使用する)それぞれのインスタントメッセージの送信、インスタントメッセージの受信、及び受信したインスタントメッセージの閲覧のための実行可能な命令を含む。いくつかの実施形態では、送信される及び/又は受信されるインスタントメッセージは、任意選択的に、MMS及び/又は拡張メッセージングサービス(Enhanced Messaging Service、EMS)でサポートされるようなグラフィック、写真、オーディオファイル、動画ファイル、及び/又は他の添付ファイルを含む。本明細書では、「インスタントメッセージング」とは、電話通信ベースのメッセージ(例えば、SMS又はMMSを使用して送信されるメッセージ)と、インターネットベースのメッセージ(例えば、XMPP、SIMPLE、又はIMPSを使用して送信されるメッセージ)との両方を指す。
【0083】
トレーニングサポートモジュール142は、RF回路108、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、GPSモジュール135、地図モジュール154、及び音楽プレーヤモジュールと連携して、トレーニング(例えば、時間、距離、及び/又はカロリー燃焼の目標を有する)を作成し、トレーニングセンサ(スポーツデバイス)と通信し、トレーニングセンサデータを受信し、トレーニングをモニタするために使用されるセンサを較正し、トレーニングのための音楽を選択及び再生し、並びに、トレーニングデータを表示、記憶、及び送信するための実行可能な命令を含む。
【0084】
カメラモジュール143は、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、光センサ164、光センサコントローラ158、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、及び画像管理モジュール144と連携して、静止画像若しくは(動画ストリームを含む)動画のキャプチャ及びメモリ102内への記憶、静止画像若しくは動画の特性の修正、又はメモリ102からの静止画像若しくは動画の削除のための実行可能な命令を含む。
【0085】
画像管理モジュール144は、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、及びカメラモジュール143と連携して、静止画像及び/若しくは動画の配置、修正(例えば、編集)、又はその他の操作、ラベル付け、削除、(例えば、デジタルスライドショー若しくはアルバムにおける)提示、及び記憶のための実行可能な命令を含む。
【0086】
ブラウザモジュール147は、RF回路108、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と連携して、ウェブページ又はその一部分、並びにウェブページにリンクされた添付ファイル及び他のファイルの検索、リンク、受信、及び表示を含む、ユーザの指示に従ってインターネットをブラウジングするための実行可能な命令を含む。
【0087】
カレンダーモジュール148は、RF回路108、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、電子メールクライアントモジュール140、及びブラウザモジュール147と連携して、ユーザの指示に従って、カレンダー及びカレンダーに関連付けられたデータ(例えば、カレンダーアイテム、to-doリストなど)を作成、表示、修正、及び記憶するための実行可能な命令を含む。
【0088】
ウィジェットモジュール149は、RF回路108、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、及びブラウザモジュール147と連携して、任意選択的に、ユーザによってダウンロード及び使用されるミニアプリケーション(例えば、気象ウィジェット149-1、株価ウィジェット149-2、計算機ウィジェット149-3、アラーム時計ウィジェット149-4、及び辞書ウィジェット149-5)、又はユーザによって作成されたミニアプリケーション(例えば、ユーザ作成ウィジェット149-6)である。いくつかの実施形態では、ウィジェットは、HTML(Hypertext Markup Language、ハイパーテキストマークアップ言語)ファイル、CSS(Cascading Style Sheets、カスケーディングスタイルシート)ファイル、及びJavaScriptファイルを含む。いくつかの実施形態では、ウィジェットは、XML(Extensible Markup Language、拡張可能マークアップ言語)ファイル及びJavaScriptファイル(例えば、Yahoo!ウィジェット)を含む。
【0089】
ウィジェットクリエータモジュール150は、RF回路108、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、及びブラウザモジュール147と連携して、任意選択的に、ウィジェットを作成する(例えば、ウェブページのユーザ指定部分をウィジェットにする)ために、ユーザによって使用される。
【0090】
検索モジュール151は、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と連携して、ユーザの指示に従って1つ以上の検索基準(例えば、1つ以上のユーザ指定検索語)と一致するメモリ102内の文字、音楽、サウンド、画像、動画、及び/又は他のファイルを検索するための実行可能な命令を含む。
【0091】
動画及び音楽プレーヤモジュール152は、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、オーディオ回路110、スピーカ111、RF回路108、及びブラウザモジュール147と連携して、MP3又はAACファイルなどの1つ以上のファイル形式で記憶された録音済みの音楽及び他のサウンドファイルをユーザがダウンロード及び再生できるようにする実行可能な命令、並びに動画を(例えば、タッチスクリーン112上又は外部ポート124を介して接続された外部のディスプレイ上に)表示、提示、又は別の方法で再生するための実行可能な命令を含む。いくつかの実施形態では、デバイス100は、任意選択的に、iPod)(Apple Inc.の商標)などのMP3プレーヤの機能を含む。
【0092】
メモモジュール153は、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と連携して、ユーザの指示に従ってメモ、to-doリストなどを作成及び管理するための実行可能な命令を含む。
【0093】
地図モジュール154は、RF回路108、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、GPSモジュール135、及びブラウザモジュール147と連携して、任意選択的に、ユーザの命令に従って、地図及び地図に関連付けられたデータ(例えば、運転の道順、特定の場所又はその付近の店舗及び他の見どころに関するデータ、並びに他の位置ベースのデータ)を受信、表示、修正、及び記憶するために使用される。
【0094】
オンライン動画モジュール155は、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触/動きモジュール130、グラフィックモジュール132、オーディオ回路110、スピーカ111、RF回路108、テキスト入力モジュール134、電子メールクライアントモジュール140、及びブラウザモジュール147と連携して、ユーザが特定のオンライン動画へのアクセス、特定のオンライン動画のブラウジング、(例えば、ストリーミング及び/又はダウンロードによる)受信、(例えば、タッチスクリーン上又は外部ポート124を介して接続された外部ディスプレイ上の)再生、特定のオンライン動画へのリンクを有する電子メールの送信、並びにH.264などの1つ以上のファイル形式のオンライン動画の他の管理を行うことを可能にする命令を含む。いくつかの実施形態では、特定のオンライン動画へのリンクを送信するために、電子メールクライアントモジュール140ではなく、インスタントメッセージングモジュール141が使用される。オンライン動画アプリケーションについての追加の説明は、その内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる、2007年6月20日出願の米国仮特許出願第60/936,562号、「Portable Multifunction Device,Method,and Graphical User Interface for Playing Online Videos」、及び2007年12月31日出願の米国特許出願第11/968,067号、「Portable Multifunction Device,Method,and Graphical User Interface for Playing Online Videos」を参照されたい。
【0095】
上記で特定したモジュール及びアプリケーションはそれぞれ、前述した1つ以上の機能及び本出願に記載した方法(例えば、本明細書に記載したコンピュータにより実装される方法及び他の情報処理方法)を実行する実行可能な命令のセットに対応する。これらのモジュール(例えば、命令セット)は、別個のソフトウェアプログラム、手順、又はモジュールとして実装される必要はなく、したがって、様々な実施形態において、これらのモジュールの様々なサブセットが、任意選択的に、組み合わされ、又は別の方法で再構成される。例えば、動画プレーヤモジュールは、任意選択的に、音楽プレーヤモジュールと組み合わされて、単一のモジュール(例えば、図1Aの動画及び音楽プレーヤモジュール152)にされる。いくつかの実施形態では、メモリ102は、任意選択で、上記で特定されたモジュール及びデータ構造のサブセットを記憶する。更に、メモリ102は、上記で説明されていない追加のモジュール及びデータ構造を任意選択で記憶する。
【0096】
いくつかの実施形態では、デバイス100は、そのデバイスにおける既定の機能のセットの動作がタッチスクリーン及び/又はタッチパッドのみを介して実行されるデバイスである。デバイス100が動作するための主要な入力コントロールデバイスとしてタッチスクリーン及び/又はタッチパッドを使用することにより、任意選択的に、デバイス100上の物理的な入力コントロールデバイス(プッシュボタン、ダイヤルなど)の数が削減される。
【0097】
タッチスクリーン及び/又はタッチパッドを通じてのみ実行される既定の機能のセットは、任意選択的に、ユーザインタフェース間のナビゲーションを含む。いくつかの実施形態では、タッチパッドは、ユーザによってタッチされたときに、デバイス100上に表示される任意のユーザインタフェースから、メインメニュー、ホームメニュー、又はルートメニューにデバイス100をナビゲートする。このような実施形態では、「メニューボタン」は、タッチパッドを使用して実装される。一部の他の実施形態では、メニューボタンは、タッチパッドではなく、物理プッシュボタン又はその他の物理入力コントロールデバイスである。
【0098】
図1Bは、いくつかの実施形態に係る、イベント処理のための例示的な構成要素を示すブロック図である。いくつかの実施形態では、メモリ102(図1A)又は370(図3)は、イベントソータ170(例えば、オペレーティングシステム126内)と、それぞれのアプリケーション136-1(例えば、前述のアプリケーション137~151、155、380~390のうちのいずれか)とを含む。
【0099】
イベントソータ170は、イベント情報を受信し、イベント情報を配信するアプリケーション136-1、及びアプリケーション136-1のアプリケーションビュー191を判定する。イベントソータ170は、イベントモニタ171及びイベントディスパッチャモジュール174を含む。いくつかの実施形態では、アプリケーション136-1は、アプリケーションがアクティブ又は実行中であるときにタッチ感知ディスプレイ112に表示される現在のアプリケーションビューを示すアプリケーション内部状態192を含む。いくつかの実施形態では、デバイス/グローバル内部状態157は、どのアプリケーション(単数又は複数)が現在アクティブであるかを判定するためにイベントソータ170によって使用され、アプリケーション内部状態192は、イベント情報が配信されるアプリケーションビュー191を判定するためにイベントソータ170によって使用される。
【0100】
いくつかの実施形態では、アプリケーション内部状態192は、アプリケーション136-1が実行を再開するときに使用すべき再開情報、アプリケーション136-1によって表示されている情報を示す又は表示する準備ができたユーザインタフェース状態情報、ユーザがアプリケーション136-1の前の状態又はビューに戻ることを可能にする状態キュー、及びユーザによって行われた前のアクションのリドゥ/アンドゥキューのうちの1つ以上などの追加の情報を含む。
【0101】
イベントモニタ171は、周辺機器インタフェース118からイベント情報を受信する。イベント情報は、サブイベント(例えば、タッチ感知ディスプレイ112でのマルチタッチジェスチャの一部としてのユーザタッチ)に関する情報を含む。周辺機器インタフェース118は、I/Oサブシステム106、又は近接センサ166、加速度計(単数又は複数)168、及び/若しくは(オーディオ回路110を介した)マイクロフォン113などのセンサから受信する情報を送信する。周辺機器インタフェース118がI/Oサブシステム106から受信する情報は、タッチ感知ディスプレイ112又はタッチ感知面からの情報を含む。
【0102】
いくつかの実施形態では、イベントモニタ171は、所定の間隔で周辺機器インタフェース118に要求を送信する。それに応じて、周辺機器インタフェース118は、イベント情報を送信する。他の実施形態では、周辺機器インタフェース118は、重要なイベント(例えば、所定のノイズ閾値を上回る及び/又は所定の持続時間を超える入力の受信)があるときのみイベント情報を送信する。
【0103】
いくつかの実施形態では、イベントソータ170はまた、ヒットビュー判定モジュール172及び/又はアクティブイベント認識部判定モジュール173を含む。
【0104】
ヒットビュー判定モジュール172は、タッチ感知ディスプレイ112が2つ以上のビューを表示しているときに、サブイベントが1つ以上のビュー内のどこで起きたかを判定するソフトウェア手順を提供する。ビューは、ユーザがディスプレイ上で見ることができる制御装置及び他の要素から構成されている。
【0105】
アプリケーションに関連付けられたユーザインタフェースの別の態様は、本明細書ではアプリケーションビュー又はユーザインタフェースウィンドウと呼ばれることもあるビューのセットであり、その中で情報が表示され、タッチに基づくジェスチャが生じる。タッチが検出される(それぞれのアプリケーションの)アプリケーションビューは、任意選択的に、アプリケーションのプログラム階層又はビュー階層内のプログラムレベルに対応する。例えば、タッチが検出される最下位レベルビューは、任意選択的に、ヒットビューと呼ばれ、また、適切な入力として認識されるイベントのセットは、任意選択的に、タッチによるジェスチャを開始する初期タッチのヒットビューに少なくとも部分的に基づいて決定される。
【0106】
ヒットビュー判定モジュール172は、タッチに基づくジェスチャのサブイベントに関連する情報を受信する。アプリケーションが階層状に構成された複数のビューを有するとき、ヒットビュー判定モジュール172は、サブイベントを処理すべき階層内の最下位のビューとして、ヒットビューを特定する。ほとんどの状況では、ヒットビューは、開始サブイベント(例えば、イベント又は潜在的イベントを形成するサブイベントシーケンスにおける第1のサブイベント)が発生する最も低いレベルのビューである。ヒットビューがヒットビュー判定モジュール172によって特定されると、ヒットビューは、通常、ヒットビューとして特定されたタッチ又は入力ソースと同じタッチ又は入力ソースに関係する全てのサブイベントを受信する。
【0107】
アクティブイベント認識部判定モジュール173は、ビュー階層内のどのビュー(単数又は複数)がサブイベントの特定のシーケンスを受信すべきかを判定する。いくつかの実施形態では、アクティブイベント認識部判定モジュール173は、ヒットビューのみがサブイベントの特定のシーケンスを受信すべきであると判定する。他の実施形態では、アクティブイベント認識部判定モジュール173は、サブイベントの物理位置を含む全てのビューがアクティブに関わりがあるビューであると判定し、したがって、全てのアクティブに関わりがあるビューが、サブイベントの特定のシーケンスを受信すべきであると判定する。他の実施形態では、タッチサブイベントが1つの特定のビューに関連付けられたエリアに完全に限定された場合でも、階層内の上位のビューは、依然としてアクティブに関わりがあるビューであり続ける。
【0108】
イベントディスパッチャモジュール174は、イベント情報をイベント認識部(例えばイベント認識部180)にディスパッチする。アクティブイベント認識部判定モジュール173を含む実施形態では、イベントディスパッチャモジュール174は、アクティブイベント認識部判定モジュール173により判定されたイベント認識部にイベント情報を配信する。いくつかの実施形態では、イベントディスパッチャモジュール174は、それぞれのイベント受信部182によって取得されるイベント情報をイベントキューに記憶する。
【0109】
いくつかの実施形態では、オペレーティングシステム126は、イベントソータ170を含む。あるいは、アプリケーション136-1がイベントソータ170を含む。更に他の実施形態では、イベントソータ170は、独立型のモジュールであり、又は接触/動きモジュール130などのメモリ102内に記憶されている別のモジュールの一部分である。
【0110】
いくつかの実施形態では、アプリケーション136-1は、それぞれがアプリケーションのユーザインタフェースのそれぞれのビュー内で発生するタッチイベントを処理する命令を含む、複数のイベント処理部190及び1つ以上のアプリケーションビュー191を含む。アプリケーション136-1の各アプリケーションビュー191は、1つ以上のイベント認識部180を含む。典型的には、それぞれのアプリケーションビュー191は、複数のイベント認識部180を含む。他の実施形態では、イベント認識部180のうちの1つ以上は、ユーザインタフェースキット、又は、アプリケーション136-1がメソッド及び他のプロパティを継承する上位レベルのオブジェクトなどの、別個のモジュールの一部である。いくつかの実施形態では、それぞれのイベント処理部190は、データ更新部176、オブジェクト更新部177、GUI更新部178、及び/又はイベントソータ170から受信されたイベントデータ179、のうちの1つ以上を含む。イベント処理部190は、任意選択的に、データ更新部176、オブジェクト更新部177、又はGUI更新部178を利用し又は呼び出して、アプリケーション内部状態192を更新する。あるいは、アプリケーションビュー191のうちの1つ以上が、1つ以上のそれぞれのイベント処理部190を含む。また、いくつかの実施形態では、データ更新部176、オブジェクト更新部177、及びGUI更新部178のうちの1つ以上は、それぞれのアプリケーションビュー191に含まれる。
【0111】
それぞれのイベント認識部180は、イベントソータ170からイベント情報(例えば、イベントデータ179)を受信し、イベント情報からイベントを特定する。イベント認識部180は、イベント受信部182及びイベント比較部184を含む。いくつかの実施形態では、イベント認識部180はまた、メタデータ183及びイベント配信命令188(任意選択的にサブイベント配信命令を含む)の少なくともサブセットも含む。
【0112】
イベント受信部182は、イベントソータ170からイベント情報を受信する。イベント情報は、サブイベント、例えば、タッチ又はタッチの移動についての情報を含む。サブイベントに応じて、イベント情報はまた、サブイベントの位置などの追加の情報を含む。サブイベントがタッチの動きに関わるとき、イベント情報はまた任意選択的に、サブイベントの速さ及び方向を含む。いくつかの実施形態では、イベントは、1つの向きから別の向きへの(例えば、縦向きから横向きへ、又はその逆の)デバイスの回転を含み、イベント情報は、デバイスの現在の向き(デバイスの姿勢とも呼ぶ)についての対応する情報を含む。
【0113】
イベント比較部184は、イベント情報を、定義済みのイベント又はサブイベントの定義と比較し、その比較に基づいて、イベント又はサブイベントを判定するか、あるいはイベント又はサブイベントの状態を判定若しくは更新する。いくつかの実施形態では、イベント比較部184は、イベント定義186を含む。イベント定義186は、例えばイベント1(187-1)及びイベント2(187-2)などのイベント(例えば、既定のサブイベントのシーケンス)の定義を含む。いくつかの実施形態では、イベント(187)内のサブイベントは、例えば、タッチの開始、タッチの終了、タッチの移動、タッチの取り消し、及び複数のタッチを含む。一実施例では、イベント1(187-1)についての定義は、表示されたオブジェクト上のダブルタップである。ダブルタップは、例えば、所定の段階に対する表示オブジェクト上の第1のタッチ(タッチ開始)、所定の段階に対する第1のリフトオフ(タッチ終了)、所定の段階に対する表示オブジェクト上の第2のタッチ(タッチ開始)、及び所定の段階に対する第2のリフトオフ(タッチ終了)を含む。別の実施例では、イベント2(187-2)の定義は、表示されたオブジェクト上のドラッグである。ドラッグは、例えば、所定の段階に対する表示オブジェクト上のタッチ(又は接触)、タッチ感知ディスプレイ112にわたるタッチの移動、及びタッチのリフトオフ(タッチ終了)を含む。いくつかの実施形態では、イベントは、1つ以上の関連付けられたイベント処理部190に関する情報も含む。
【0114】
いくつかの実施形態では、イベント定義187は、それぞれのユーザインタフェースオブジェクトについてのイベントの定義を含む。いくつかの実施形態では、イベント比較部184は、どのユーザインタフェースオブジェクトがサブイベントに関連付けられているかを判定するヒットテストを実行する。例えば、タッチ感知ディスプレイ112に3つのユーザインタフェースオブジェクトが表示されているアプリケーションビュー内で、タッチ感知ディスプレイ112上でタッチが検出されると、イベント比較部184は、ヒットテストを実行して、3つのユーザインタフェースオブジェクトのうちのどれがタッチ(サブイベント)に関連付けられているかを判定する。表示された各オブジェクトが、それぞれのイベント処理部190に関連付けられている場合、イベント比較部は、ヒットテストの結果を用いて、どのイベント処理部190をアクティブ化すべきかを判定する。例えば、イベント比較部184は、ヒットテストをトリガするサブイベント及びオブジェクトに関連付けられたイベント処理部を選択する。
【0115】
いくつかの実施形態では、それぞれのイベント187の定義は、サブイベントのシーケンスがイベント認識部のイベントタイプに対応するかどうかが判定されるまで、イベント情報の伝送を遅らせる遅延アクションも含む。
【0116】
それぞれのイベント認識部180は、一連のサブイベントがイベント定義186のイベントのいずれとも一致しないと判断した場合、それぞれのイベント認識部180は、イベント不可能、イベント失敗、又はイベント終了の状態に入り、その後は、タッチに基づくジェスチャの次のサブイベントを無視する。この状況では、ヒットビューについてアクティブのままである他のイベント認識部があれば、そのイベント認識部は、進行中のタッチによるジェスチャのサブイベントの追跡及び処理を続行する。
【0117】
いくつかの実施形態では、それぞれのイベント認識部180は、イベント配信システムがどのようにサブイベント配信を実行すべきかをアクティブに関与しているイベント認識部に示す構成可能なプロパティ、フラグ、及び/又はリストを有するメタデータ183を含む。いくつかの実施形態では、メタデータ183は、イベント認識部が互いにどのように対話するか、又はイベント認識部が互いにどのように対話することが可能となるかを示す構成可能なプロパティ、フラグ、及び/又はリストを含む。いくつかの実施形態では、メタデータ183は、サブイベントがビュー階層又はプログラム階層における多様なレベルに配信されるかを示す構成可能なプロパティ、フラグ、及び/又はリストを含む。
【0118】
いくつかの実施形態では、それぞれのイベント認識部180は、イベントの1つ以上の特定のサブイベントが認識されるときに、イベントに関連付けられたイベント処理部190をアクティブ化する。いくつかの実施形態では、それぞれのイベント認識部180は、イベントに関連付けられたイベント情報をイベント処理部190に配信する。イベント処理部190をアクティブ化することは、それぞれのヒットビューにサブイベントを送信する(及び、送信を延期する)こととは別個である。いくつかの実施形態では、イベント認識部180は、認識したイベントに関連付けられたフラグを投入し、そのフラグに関連付けられたイベント処理部190は、そのフラグを捕らえ、既定のプロセスを実行する。
【0119】
いくつかの実施形態では、イベント配信命令188は、イベント処理部をアクティブ化することなくサブイベントについてのイベント情報を配信するサブイベント配信命令を含む。代わりに、サブイベント配信命令は、一連のサブイベントと関連付けられたイベント処理部に、又はアクティブに関与しているビューにイベント情報を配信する。一連のサブイベント又はアクティブに関与しているビューと関連付けられたイベント処理部は、イベント情報を受信し、所定のプロセスを実行する。
【0120】
いくつかの実施形態では、データ更新部176は、アプリケーション136-1で使用されるデータを作成及び更新する。例えば、データ更新部176は、連絡先モジュール137で使用される電話番号を更新し、又は動画プレーヤモジュールで使用される動画ファイルを記憶する。いくつかの実施形態では、オブジェクト更新部177は、アプリケーション136-1で使用されるオブジェクトを作成及び更新する。例えば、オブジェクト更新部177は、新たなユーザインタフェースオブジェクトを作成し、又はユーザインタフェースオブジェクトの位置を更新する。GUI更新部178は、GUIを更新する。例えば、GUI更新部178は、表示情報を準備し、タッチ感知ディスプレイ上に表示するために表示情報をグラフィックモジュール132に送る。
【0121】
いくつかの実施形態では、イベント処理部(単数又は複数)190は、データ更新部176、オブジェクト更新部177、及びGUI更新部178を含む又はそれらへのアクセスを有する。いくつかの実施形態では、データ更新部176、オブジェクト更新部177、及びGUI更新部178は、それぞれのアプリケーション136-1又はアプリケーションビュー191の単一モジュールに含まれる。他の実施形態では、それらは、2つ以上のソフトウェアモジュールに含まれる。
【0122】
タッチ感知ディスプレイ上のユーザのタッチのイベント処理に関する前述の記載は、入力デバイスを用いて多機能デバイス100を動作させるための他の形態のユーザ入力にも適用されるが、それらの全てがタッチスクリーン上で開始されるわけではないことを理解されたい。例えば、キーボードの単一又は複数の押圧若しくは保持と任意選択的に連携される、マウスの移動及びマウスボタンの押圧、タッチパッド上のタップ、ドラッグ、スクロールなどの接触の移動、ペンスタイラス入力、デバイスの移動、口頭による命令、検出された目の動き、バイオメトリック入力、並びに/又はそれらの任意の組み合わせを、任意選択的に、認識するイベントを定義するサブイベントに対応する入力として利用する。
【0123】
図2は、いくつかの実施形態に係る、タッチスクリーン112を有するポータブル多機能デバイス100を示す。タッチスクリーンは、任意選択的に、ユーザインタフェース(user interface、UI)200内に1つ以上のグラフィックを表示する。本実施形態、並びに以下で説明される他の実施形態では、ユーザは、例えば、1本以上の指202(図には正確な縮尺では描かれていない)又は1つ以上のスタイラス203(図には正確な縮尺では描かれていない)を使用して、グラフィック上でジェスチャを実施することによって、それらのグラフィックのうちの1つ以上を選択することが可能となる。いくつかの実施形態では、1つ以上のグラフィックの選択は、ユーザが、その1つ以上のグラフィックとの接触を中断する場合に実施される。いくつかの実施形態では、ジェスチャは、デバイス100と接触した指の、1回以上のタップ、1回以上のスワイプ(左から右へ、右から左へ、上向きに及び/若しくは下向きに)、並びに/又は、ローリング(右から左へ、左から右へ、上向きに及び/若しくは下向きに)を、任意選択的に含む。一部の実装形態又は状況では、グラフィックとの不測の接触は、そのグラフィックを選択するものではない。例えば、選択に対応するジェスチャがタップである場合、アプリケーションアイコンの上をスイープするスワイプジェスチャは、任意選択的に、対応するアプリケーションを選択するものではない。
【0124】
デバイス100はまた、任意選択的に、「ホーム」ボタン又はメニューボタン204などの1つ以上の物理ボタンを含む。前述したように、メニューボタン204は、任意選択的にデバイス100上で実行される1組のアプリケーション内の任意のアプリケーション136にナビゲートするために、任意選択的に使用される。あるいは、いくつかの実施形態では、メニューボタンは、タッチスクリーン112に表示されるGUI内のソフトキーとして実装される。
【0125】
いくつかの実施形態では、デバイス100は、タッチスクリーン112、メニューボタン204、デバイスの電源をオン/オフにしてデバイスをロックするプッシュボタン206、音量調整ボタン208、加入者識別モジュール(SIM)カードスロット210、ヘッドセットジャック212、及びドッキング/充電用外部ポート124を含む。プッシュボタン206は、任意選択的に、ボタンを押し下げて、既定の期間にわたってボタンを押し下げた状態に保持することによって、デバイスの電源をオン/オフするため、ボタンを押し下げて、既定の時間が経過する前にボタンを解放することによってデバイスをロックするため、及び/又はデバイスをロック解除する、若しくはロック解除プロセスを開始するために、使用される。代替の実施形態では、デバイス100は、マイクロフォン113を介して、いくつかの機能をアクティブ化又は非アクティブ化するための口頭入力もまた受け入れる。デバイス100は、任意選択的に、タッチスクリーン112上の接触の強度を検出する1つ以上の接触強度センサ165、及び/又はデバイス100のユーザに対する触知出力を生成する1つ以上の触知出力生成器167もまた含む。
【0126】
図3は、いくつかの実施形態に係る、ディスプレイ及びタッチ感知面を有する例示的な多機能デバイスのブロック図である。デバイス300は、ポータブル型である必要はない。いくつかの実施形態では、デバイス300は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、マルチメディアプレーヤデバイス、ナビゲーションデバイス、教育的デバイス(子供の学習玩具など)、ゲームシステム、又は制御デバイス(例えば、家庭用又は業務用コントローラ)である。デバイス300は、通常、1つ以上の処理ユニット(CPU)310、1つ以上のネットワーク又は他の通信インタフェース360、メモリ370、及びこれらの構成要素を相互接続する1つ以上の通信バス320を含む。通信バス320は、任意選択的に、システム構成要素間の通信を相互接続及び制御する回路(チップセットと呼ばれることもある)を含む。デバイス300は、ディスプレイ340を含む入出力(I/O)インタフェース330を含み、ディスプレイ340は、通常、タッチスクリーンディスプレイである。I/Oインタフェース330はまた、任意選択的に、キーボード及び/又はマウス(若しくは他のポインティングデバイス)350並びにタッチパッド355と、デバイス300上に触知出力を生成する(例えば、図1Aを参照して前述した触知出力生成器167に類似している)触知出力生成器357と、センサ359(例えば、光、加速度、近接、タッチ感知、及び/又は図1Aを参照して前述した、接触強度センサ165に類似している接触強度センサ)とを含む。メモリ370は、DRAM、SRAM、DDR RAM、又は他のランダムアクセスソリッドステートメモリデバイスなどの高速ランダムアクセスメモリを含み、任意選択的に、1つ以上の磁気ディスク記憶デバイス、光ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性ソリッドステート記憶デバイスなどの不揮発性メモリを含む。メモリ370は、任意選択で、CPU(単数又は複数)310からリモートに位置する1つ以上の記憶デバイスを含む。いくつかの実施形態では、メモリ370は、ポータブル多機能デバイス100(図1A)のメモリ102内に記憶されているプログラム、モジュール、及びデータ構造に類似したプログラム、モジュール、及びデータ構造、又はそのサブセットを記憶する。更に、メモリ370は、任意選択で、ポータブル多機能デバイス100のメモリ102に存在しない追加のプログラム、モジュール、及びデータ構造を記憶する。例えば、デバイス300のメモリ370は、任意選択的に、描画モジュール380、プレゼンテーションモジュール382、ワードプロセッシングモジュール384、ウェブサイト作成モジュール386、ディスクオーサリングモジュール388、及び/又はスプレッドシートモジュール390を記憶するのに対して、ポータブル多機能デバイス100(図1A)のメモリ102は、任意選択的に、これらのモジュールを記憶しない。
【0127】
図3の上記で特定した要素はそれぞれ、任意選択的に、前述したメモリデバイスのうちの1つ以上の中に記憶される。上記で特定したモジュールはそれぞれ、前述した機能を実行する命令セットに対応する。上記で特定したモジュール又はプログラム(例えば、命令セット)は、別個のソフトウェアプログラム、手順、又はモジュールとして実装される必要はなく、したがって様々な実施形態では、これらのモジュールの様々なサブセットが、任意選択的に組み合わされ、又は他の方法で再構成される。いくつかの実施形態では、メモリ370は、任意選択で、上記で特定されたモジュール及びデータ構造のサブセットを記憶する。更に、メモリ370は、上記で説明されていない追加のモジュール及びデータ構造を任意選択的に記憶する。
【0128】
次に、任意選択的に、例えばポータブル多機能デバイス100に実装されるユーザインタフェースの実施形態に注意を向ける。
【0129】
図4Aは、いくつかの実施形態に係る、ポータブル多機能デバイス100上のアプリケーションのメニューの例示的なユーザインタフェースを示す。同様のユーザインタフェースは、デバイス300上に任意選択的に実装される。いくつかの実施形態では、ユーザインタフェース400は、以下の要素、又はそれらのサブセット若しくはスーパーセットを含む。
●セルラー信号及びWi-Fi信号などの無線通信(単数又は複数)用の信号強度インジケータ(単数又は複数)402、
●時刻404、
●Bluetoothインジケータ405、
●バッテリ状態インジケータ406、
●以下のような、頻繁に使用されるアプリケーションのアイコンを有するトレイ408
○不在着信又はボイスメールメッセージの数のインジケータ414を任意選択的に含む、「電話」とラベル付けされた、電話モジュール138のアイコン416、
○未読電子メールの数のインジケータ410を任意選択的に含む、「メール」とラベル付けされた、電子メールクライアントモジュール140のアイコン418、
○「ブラウザ」とラベル付けされた、ブラウザモジュール147のアイコン420、及び
○「iPod」とラベル付けされる、iPod(Apple Inc.の商標)モジュール152とも称される動画及び音楽プレーヤモジュール152用のアイコン422、及び
●以下のような、他のアプリケーションのアイコン、
○「メッセージ」とラベル付けされた、IMモジュール141のアイコン424、
○「カレンダー」とラベル付けされた、カレンダーモジュール148のアイコン426、
○「写真」とラベル付けされた、画像管理モジュール144のアイコン428、
○「カメラ」とラベル付けされた、カメラモジュール143のアイコン430、
○「オンライン動画」とラベル付けされた、オンライン動画モジュール155のアイコン432、
〇「株価」とラベル表示された株価ウィジェット149-2に対するアイコン434、
○「マップ」とラベル付けされた、地図モジュール154のアイコン436、
〇「天気」とラベル表示された気象ウィジェット149-1に対するアイコン438、
〇「時計」とラベル表示されたアラーム時計ウィジェット149-4に対するアイコン440、
○「トレーニングサポート」とラベル付けされた、トレーニングサポートモジュール142のアイコン442、
○「メモ」とラベル付けされた、メモモジュール153のアイコン444、及び
○デバイス100及びその様々なアプリケーション136の設定へのアクセスを提供する、「設定」とラベル付けされた、設定アプリケーション又はモジュールのアイコン446。
【0130】
図4Aに示すアイコンラベルは、単なる例示であることに留意されたい。例えば、動画及び音楽プレーヤモジュール152のアイコン422は、「音楽」又は「音楽プレーヤ」とラベル付けされる。他のラベルが、様々なアプリケーションアイコンのために、任意選択的に使用される。いくつかの実施形態では、それぞれのアプリケーションアイコンに関するラベルは、それぞれのアプリケーションアイコンに対応するアプリケーションの名前を含む。いくつかの実施形態では、特定のアプリケーションアイコンのラベルは、その特定のアプリケーションアイコンに対応するアプリケーションの名前とは異なる。
【0131】
図4Bは、ディスプレイ450(例えば、タッチスクリーンディスプレイ112)とは別個のタッチ感知面451(例えば、図3のタブレット又はタッチパッド355)を有するデバイス(例えば、図3のデバイス300)上の例示的なユーザインタフェースを示す。デバイス300はまた、任意選択的に、タッチ感知面451上の接触の強度を検出する1つ以上の接触強度センサ(例えば、センサ359のうちの1つ以上)、及び/又はデバイス300のユーザに対して触知出力を生成する1つ以上の触知出力生成器357を含む。
【0132】
以下の例のうちのいくつかは、タッチスクリーンディスプレイ112(タッチ感知面及びディスプレイが組み合わされている)上の入力を参照して与えられるが、いくつかの実施形態では、デバイスは、図4Bに示すように、ディスプレイとは別個のタッチ感知面上の入力を検出する。いくつかの実施形態では、タッチ感知面(例えば、図4Bの451)は、ディスプレイ(例えば、450)上の一次軸(例えば、図4Bの453)に対応する一次軸(例えば、図4Bの452)を有する。これらの実施形態によれば、デバイスは、ディスプレイ上のそれぞれの位置に対応する位置(例えば、図4Bでは、460は468に対応し、462は470に対応する)で、タッチ感知面451との接触(例えば、図4Bの460及び462)を検出する。このようにして、タッチ感知面(例えば、図4Bの451)上でデバイスによって検出されるユーザ入力(例えば、接触460及び462、並びにこれらの移動)は、タッチ感知面がディスプレイとは別個であるとき、多機能デバイスのディスプレイ(例えば、図4Bの450)上のユーザインタフェースを操作するために、デバイスによって使用される。同様の方法が、本明細書に記載の他のユーザインタフェースに任意選択的に使用されることを理解されたい。
【0133】
加えて、以下の例は、主に指入力(例えば、指接触、指タップジェスチャ、指スワイプジェスチャ)を参照して与えられる一方、いくつかの実施形態では、指入力のうちの1つ以上が別の入力デバイスからの入力(例えば、マウスベースの入力又はスタイラス入力)に置き換えられることを理解されたい。例えば、スワイプジェスチャは、任意選択的に、(例えば、接触の代わりに、)マウスクリックであって、その後に(例えば、接触の移動の代わりに)スワイプの経路に沿ったカーソルの移動を伴うマウスクリックによって置き換えられる。別の例として、タップジェスチャは、任意選択的に、カーソルがタップジェスチャの位置上に位置する間は、(例えば、接触を検出して、それに続いて接触の検出を停止する代わりに)マウスクリックによって置き換えられる。同様に、複数のユーザ入力が同時に検出されるとき、複数のコンピュータマウスが、任意選択的に、同時に使用され、又はマウス及び指の接触が、任意選択的に、同時に使用されることを理解されたい。
【0134】
図5Aは、例示的なパーソナル電子デバイス500を示す。デバイス500は、本体502を含む。いくつかの実施形態では、デバイス500は、デバイス100及び300(例えば、図1A図4B)に関して説明された特徴のうちのいくつか又は全てを含むことができる。いくつかの実施形態では、デバイス500は、タッチ感知ディスプレイスクリーン504、以下ではタッチスクリーン504を有する。あるいは、又はタッチスクリーン504に加えて、デバイス500は、ディスプレイ及びタッチ感知面を有する。デバイス100及び300と同様に、いくつかの実施形態では、タッチスクリーン504(又はタッチ感知面)は、任意選択的に、加えられている接触(例えば、タッチ)の強度を検出する1つ以上の強度センサを含む。タッチスクリーン504(又はタッチ感知面)の1つ以上の強度センサは、タッチの強度を表す出力データを提供することができる。デバイス500のユーザインタフェースは、タッチ(複数)に、その強度に基づいて応答することができ、これは、異なる強度のタッチが、デバイス500上で異なるユーザインタフェース動作を呼び出すことができることを意味する。
【0135】
タッチ強度を検出し処理する例示的な技術は、例えば、それぞれ全体が参照により本明細書に組み込まれる関連出願である、国際公開第WO/2013/169849号として公開された、2013年5月8日出願の国際特許出願第PCT/US2013/040061号、「Device,Method,and Graphical User Interface for Displaying User Interface Objects Corresponding to an Application」、及び国際公開第WO/2014/105276号として公開された、2013年11月11日出願の国際特許出願第PCT/US2013/069483号、「Device,Method,and Graphical User Interface for Transitioning Between Touch Input to Display Output Relationships」を参照されたい。
【0136】
いくつかの実施形態では、デバイス500は、1つ以上の入力機構506及び508を有する。入力機構506及び508は、含まれる場合、物理的であり得る。物理的入力機構の例としては、プッシュボタン及び回転可能機構が挙げられる。いくつかの実施形態では、デバイス500は、1つ以上のアタッチメント機構を有する。そのようなアタッチメント機構は、含まれる場合、例えば帽子、眼鏡類、イアリング、ネックレス、シャツ、ジャケット、ブレスレット、腕時計のバンド、チェーン、ズボン、ベルト、靴、財布、バックパックなどにデバイス500を取り付けることを可能にすることができる。これらのアタッチメント機構は、ユーザがデバイス500を着用することを可能にする。
【0137】
図5Bは、例示的なパーソナル電子デバイス500を示す。いくつかの実施形態では、デバイス500は、図1A図1B、及び図3に関して説明した構成要素のうちのいくつか又は全てを含むことができる。デバイス500は、I/Oセクション514を1つ以上のコンピュータプロセッサ516及びメモリ518に動作可能に結合するバス512を有する。I/Oセクション514は、ディスプレイ504に接続することができ、ディスプレイ504は、タッチ感知構成要素522と、任意選択で強度センサ524(例えば、接触強度センサ)とを有することができる。加えて、I/Oセクション514は、Wi-Fi、Bluetooth、近距離通信(NFC)、セルラー、及び/又は他の無線通信技術を使用してアプリケーション及びオペレーティングシステムデータを受信する通信ユニット530と接続することができる。デバイス500は、入力機構506及び/又は508を含むことができる。入力機構506は、任意選択的に、例えば回転可能入力デバイス又は押下可能及び回転可能入力デバイスである。いくつかの実施例では、入力メカニズム508は、任意選択的にボタンである。
【0138】
いくつかの実施例では、入力メカニズム508は、任意選択的にマイクロフォンである。パーソナル電子デバイス500は、任意選択的に、GPSセンサ532、加速度計534、方向センサ540(例えば、コンパス)、ジャイロスコープ536、動きセンサ538、及び/又はそれらの組み合わせなどの様々なセンサを含み、それらは全て、I/Oセクション514に動作可能に接続することができる。
【0139】
パーソナル電子デバイス500のメモリ518は、コンピュータ実行可能命令を記憶するための、1つ以上の非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含むことができ、それら命令は、1つ以上のコンピュータプロセッサ516によって実行されるとき、例えば、コンピュータプロセッサに、プロセス700及びプロセス900(図7及び図9)を含めた、後述する技法を行わせることができる。コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって、又は命令実行システム、装置、若しくはデバイスに関連して、使用されるコンピュータ実行可能命令を、有形に含み又は記憶することができる任意の媒体であり得る。いくつかの実施例では、記憶媒体は、一時的コンピュータ可読記憶媒体である。いくつかの実施例では、記憶媒体は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体である。非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、それらに限定されるものではないが、磁気、光学、及び/又は半導体記憶装置を含むことができる。そのような記憶装置の例としては、磁気ディスク、CD、DVD、又はBlu-ray(登録商標)技術に基づく光学ディスク、並びにフラッシュ、ソリッドステートドライブなどの常駐ソリッドステートメモリなどが挙げられる。パーソナル電子デバイス500は、図5Bの構成要素及び構成に限定されるものではなく、他の又は追加の構成要素を複数の構成で含むことができる。
【0140】
本明細書で使用される「アフォーダンス」という用語は、任意選択的に、デバイス100、300、及び/又は500(図1A図3、及び図5A図5B)のディスプレイスクリーンに表示されるユーザ対話グラフィカルユーザインタフェースオブジェクトを指す。例えば、画像(例えば、アイコン)、ボタン、及び文字(例えば、ハイパーリンク)はそれぞれ、任意選択的に、アフォーダンスを構成する。
【0141】
本明細書で使用される「フォーカスセレクタ」という用語は、ユーザが対話しているユーザインタフェースの現在の部分を示す入力要素を指す。カーソル又は他の位置マーカを含むいくつかの実装形態では、カーソルが「フォーカスセレクタ」として作用し、したがってカーソルが特定のユーザインタフェース要素(例えば、ボタン、ウィンドウ、スライダ、又は他のユーザインタフェース要素)の上に位置する間に、入力(例えば、押下入力)がタッチ感知面(例えば、図3のタッチパッド355又は図4Bのタッチ感知面451)上で検出されたとき、特定のユーザインタフェース要素は、検出された入力に従って調整される。タッチスクリーンディスプレイ上のユーザインタフェース要素との直接対話を可能にするタッチスクリーンディスプレイ(例えば、図1Aのタッチ感知ディスプレイシステム112又は図4Aのタッチスクリーン112)を含むいくつかの実装形態では、タッチスクリーン上の検出された接触が「フォーカスセレクタ」として作用し、したがってタッチスクリーンディスプレイ上の特定のユーザインタフェース要素(例えば、ボタン、ウィンドウ、スライダ、又は他のユーザインタフェース要素)の位置で入力(例えば、接触による押下入力)が検出されたとき、特定のユーザインタフェース要素が、検出された入力に従って調整される。いくつかの実装形態では、(例えば、フォーカスを1つのボタンから別のボタンへ動かすためにタブキー又は矢印キーを使用することによって)タッチスクリーンディスプレイ上の対応するカーソルの移動又は接触の移動なしに、フォーカスがユーザインタフェースの1つの領域からユーザインタフェースの別の領域に動かされ、これらの実装形態では、フォーカスセレクタは、ユーザインタフェースの種々の領域間でのフォーカスの移動に従って移動する。フォーカスセレクタがとる具体的な形態に関わらず、フォーカスセレクタは、一般に、ユーザが意図するユーザインタフェースとの対話について(例えば、ユーザがそれを通じて対話することを意図しているユーザインタフェースの要素をデバイスに示すことによって)伝えるためにユーザによって制御されるユーザインタフェース要素(又はタッチスクリーンディスプレイ上の接触)である。例えば、タッチ感知面(例えば、タッチパッド又はタッチスクリーン)上で押圧入力が検出されている間の、対応のボタンの上のフォーカスセレクタ(例えば、カーソル、接触、又は選択ボックス)の位置は、その対応のボタンを(そのデバイスのディスプレイ上に示される他のユーザインタフェース要素ではなく)アクティブ化することをユーザが意図していることを示すものである。
【0142】
本明細書及び特許請求の範囲において使用されるとき、接触の「特性強度」という用語は、接触の1つ以上の強度に基づく、その接触の特性を指す。いくつかの実施形態では、特性強度は複数の強度サンプルに基づく。特性強度は、任意選択的に、既定の数の強度サンプル、すなわち、既定のイベント(例えば、接触を検出した後、接触のリフトオフを検出する前、接触の移動の開始を検出する前若しくは後、接触の終了を検出する前、接触の強度の増大を検出する前若しくは後、及び/又は、接触の強度の減少を検出する前若しくは後の)に関連する所定の時間(例えば、0.05、0.1、0.2、0.5、1、2、5、10秒)の間に収集された強度サンプルのセットに基づく。接触の特性強度は、任意選択的に、接触の強度の最大値、接触の強度の平均(mean)値、接触の強度の平均(average)値、接触の強度の上位10パーセンタイル値、接触の強度の最大の2分の1の値、接触の強度の最大の90パーセントの値などのうちの1つ以上に基づいている。いくつかの実施形態では、特性強度を判定する際に(例えば、特性強度が経時的な接触の強度の平均であるときに)、接触の持続期間が使用される。いくつかの実施形態では、特性強度は、ユーザによって動作が実行されたかどうかを判定するために、1つ以上の強度閾値のセットと比較される。例えば、1つ以上の強度閾値のセットは、任意選択的に、第1の強度閾値及び第2の強度閾値を含む。この例では、第1の閾値を超えない特性強度を有する接触は第1の動作をもたらし、第1の強度閾値を上回るが第2の強度閾値を超えない特性強度を有する接触は第2の動作をもたらし、第2の閾値を超える特性強度を有する接触は第3の動作をもたらす。いくつかの実施形態では、特性強度と1つ以上の閾値との間の比較は、第1の動作を実行するべきか、それとも第2の動作を実行するべきかを判定するために使用されるのではなく、1つ以上の動作を実行するべきか否か(例えば、それぞれの動作を実行するべきか、それともそれぞれの動作を実行するのを見送るべきか)を判定するために使用される。
【0143】
いくつかの実施形態では、特性強度を判定する目的のために、ジェスチャの一部分が特定される。例えば、タッチ感知面は、任意選択的に、開始位置から遷移して終了位置に到達し、その位置で接触の強度が増大している、連続するスワイプ接触を受信する。この例では、終了位置での接触の特性強度は、任意選択的に、スワイプ接触全体ではなく、連続するスワイプ接触の一部分のみ(例えば、スワイプ接触のうち終了位置の部分のみ)に基づいている。いくつかの実施形態では、任意選択的に、接触の特性強度を判定する前に、平滑化アルゴリズムがスワイプ接触の強度に適用される。例えば、平滑化アルゴリズムは、任意選択的に、非加重移動平均平滑化アルゴリズム、三角平滑化アルゴリズム、中央値フィルタ平滑化アルゴリズム、及び/又は指数平滑化アルゴリズムのうちの1つ以上を含む。いくつかの状況では、これらの平滑化アルゴリズムは、特性強度を判定する目的のために、スワイプ接触強度の幅の狭いスパイク又は下落を排除する。
【0144】
タッチ感知面上の接触の強度は、任意選択的に、接触検出強度閾値、軽い押下強度閾値、深い押下強度閾値、及び/又は1つ以上の他の強度閾値などの1つ以上の強度閾値に対して特徴付けられる。いくつかの実施形態では、軽い押下強度閾値は、通常、物理マウスのボタン又はトラックパッドをクリックすることに関連付けられた動作をデバイスが実行する強度に相当する。いくつかの実施形態では、深い押下強度閾値は、通常、物理マウスのボタン又はトラックパッドをクリックすることに関連付けられた動作とは異なる動作をデバイスが実行する強度に相当する。いくつかの実施形態では、軽い押下強度閾値を下回る(例えば、かつそれを下回ると接触が検出されなくなる公称接触検出強度閾値を上回る)特性強度を有する接触が検出されたとき、デバイスは、タッチ感知面上の接触の移動に従い、軽い押下強度閾値又は深い押下強度閾値に関連付けられた動作を実行することなく、フォーカスセレクタを動かす。一般に、特に明記しない限り、これらの強度閾値は、ユーザインタフェースの値の様々なセットの間で一貫している。
【0145】
軽い押下強度閾値を下回る強度から、軽い押下強度閾値と深い押下強度閾値との間の強度への、接触の特性強度の増大は、「軽い押下」の入力と呼ばれることがある。深い押下強度閾値を下回る強度から、深い押下強度閾値を上回る強度への、接触の特性強度の増大は、「深い押下」の入力と呼ばれることがある。接触検出強度閾値を下回る強度から、接触検出強度閾値と軽い押下強度閾値との間の強度への、接触の特性強度の増大は、タッチ面上の接触の検出と呼ばれることがある。接触検出強度閾値を上回る強度から、接触検出強度閾値を下回る強度への、接触の特性強度の減少は、タッチ面からの接触のリフトオフの検出と呼ばれることがある。いくつかの実施形態では、接触検出強度閾値はゼロである。いくつかの実施形態では、接触検出強度閾値はゼロより大きい。
【0146】
本明細書に記載するいくつかの実施形態では、それぞれの押下入力を含むジェスチャを検出したことに応じて、又はそれぞれの接触(若しくは複数の接触)によって実行されたそれぞれの押下入力を検出したことに応じて、1つ以上の動作が実行され、それぞれの押下入力は、押下入力強度閾値を上回る接触(又は複数の接触)の強度の増大を検出したことに少なくとも部分的に基づいて検出される。いくつかの実施形態では、それぞれの動作は、押下入力強度閾値を上回るそれぞれの接触の強度の増大(例えば、それぞれの押下入力の「ダウンストローク」)を検出したことに応じて実行される。いくつかの実施形態では、押下入力は、押下入力強度閾値を上回るそれぞれの接触の強度の増大、及びそれに続く押下入力強度閾値を下回る接触の強度の減少を含み、それぞれの動作は、それに続く押下入力閾値を下回るそれぞれの接触の強度の減少(例えば、それぞれの押下入力の「アップストローク」)を検出したことに応じて実行される。
【0147】
いくつかの実施形態では、デバイスは、「ジッタ」と呼ばれる場合がある偶発的な入力を回避するために強度ヒステリシスを採用し、デバイスは、押下入力強度閾値との既定の関係を有するヒステリシス強度閾値を定義又は選択する(例えば、ヒステリシス強度閾値は、押下入力強度閾値よりもX強度単位低い、又はヒステリシス強度閾値は、押下入力強度閾値の75%、90%、若しくはなんらかの妥当な割合である)。したがって、いくつかの実施形態では、押下入力は、押下入力強度閾値を上回るそれぞれの接触の強度の増大、及びそれに続く押下入力強度閾値に対応するヒステリシス強度閾値を下回る接触の強度の減少を含み、それぞれの動作は、それに続くヒステリシス強度閾値を下回るそれぞれの接触の強度の減少(例えば、それぞれの押下入力の「アップストローク」)を検出したことに応じて実行される。同様に、いくつかの実施形態では、押下入力は、デバイスが、ヒステリシス強度閾値以下の強度から押下入力強度閾値以上の強度への接触の強度の増大、及び任意選択的に、その後のヒステリシス強度以下の強度への接触の強度の減少を検出するときにのみ検出され、それぞれの動作は、押下入力(例えば、状況に応じて、接触の強度の増大又は接触の強度の減少)を検出したことに応じて実行される。
【0148】
説明を容易にするために、押下入力強度閾値に関連付けられた押下入力、又は押下入力を含むジェスチャに応じて実行される動作の説明は、任意選択的に、押下入力強度閾値を上回る接触の強度の増大、ヒステリシス強度閾値を下回る強度から押下入力強度閾値を上回る強度への接触の強度の増大、押下入力強度閾値を下回る接触の強度の減少、及び/又は押下入力強度閾値に対応するヒステリシス強度閾値を下回る接触の強度の減少のいずれかを検出したことに応じてトリガされる。更に、押下入力強度閾値を下回る接触の強度の減少を検出したことに応じて実行されるように動作が記載される例では、動作は、任意選択的に、押下入力強度閾値に対応し、かつそれよりも低いヒステリシス強度閾値を下回る接触の強度の減少を検出したことに応じて実行される。
【0149】
次に、ポータブル多機能デバイス100、デバイス300、又はデバイス500などの電子デバイス上で実施されるユーザインタフェース(「UI」)及び関連プロセスの実施形態に注意を向ける。
【0150】
図6A図6Vは、いくつかの実施形態に係る、電子デバイス600上にセキュアクレデンシャル(例えば、デジタル又は仮想モバイルキー、デジタル又は仮想自動車キー、セキュリティトークン)を登録(例えば、プロビジョニング)するための例示的なユーザインタフェースを示す。これらの図のユーザインタフェースは、図7のプロセスを含む後述のプロセスを例示するために使用される。
【0151】
図6Aは、ディスプレイ602Aを有するスマートフォンである電子デバイス600を示す。電子デバイス600は、識別子601Aによって示されるように、ジェーン・アップルシードに対応するユーザアカウントにログインされる。識別子601Aは、電子デバイス600によって表示されないことに留意されたい。代わりに、識別子601Aは、電子デバイス600によって実行される技術に関する説明を容易にするために、特定の図に含まれる。電子デバイス600のディスプレイ602Aは、電子デバイス600がユーザのジェスチャ(例えば、タップ、スワイプ、ドラッグ)を検出することができるタッチ感知面を含む。いくつかの実施形態では、電子デバイス600は、電子デバイス100、300、及び/又は500の1つ以上の特徴を含む。
【0152】
図6Aでは、電子デバイス600は、ホーム画面606上にオーバーレイされたカード604を表示し、カード604は、電子デバイス600上にセキュアクレデンシャルを登録するプロセスを開始するプロンプト605Aを含む。いくつかの実施形態では、セキュアクレデンシャルを登録するプロセスを完了することにより、セキュアクレデンシャルが電子デバイス600のセキュア要素に記憶され、セキュアクレデンシャルは、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成されている。例えば、セキュアクレデンシャルは、車両をロック解除及び運転するための承認を提供するように構成されている。追加のタイプの承認を以下に更に論じる。いくつかの実施形態では、電子デバイス600は、電子デバイス600が、車両内のNFC又は超広帯域リーダなどの別のデバイスに近接していることを検出し、それに応答してカード604の表示をトリガする。いくつかの実施形態では、近接を検出したことに応じて、電子デバイス600は、車両にデータを送信し、車両のディスプレイ602B(例えば、ダッシュ内ナビゲーションシステムのディスプレイ)に(例えば、プロンプト605Aに対応する)表示オプション610B及びプロンプト605Bを表示させて、電子デバイス600上にセキュアクレデンシャルを登録するプロセスを開始させる。識別子601Bによって示されるように、車両は、ジェーン・アップルシードに属し、そのユーザアカウントは、電子デバイス600に関連付けられている。識別子601Aと同様に、識別子601Bは、ディスプレイ602Bによって表示されないが、代わりに、電子デバイス600によって実行される技術に関して説明を容易にするために特定の図に含まれる。いくつかの実施形態では、プロセスが承認されていると車両が判定した場合、車両はオプション610Bのみを表示する。いくつかの実施形態では、プロセスは、承認キーフォブ、物理キー、又は他の承認メカニズム若しくはデバイスが存在する場合に承認される。
【0153】
いくつかの実施形態では、電子デバイス600は、車両のディスプレイ602Bでの入力の結果として(例えば、車両から)データを受信し、それに応答して、受信したデータに基づいて動作を実行する。例えば、電子デバイス600は、オプション610Bがディスプレイ602Bで選択されたことを示すデータを受信し、それに応答して、電子デバイス600は、図6Bのコードエントリユーザインタフェース612をディスプレイ602Aに表示する。
【0154】
図6Aに戻ると、電子デバイス600は、タップジェスチャを検出して、電子デバイス600上にセキュアクレデンシャルを登録するプロセスを開始する。ホーム画面606上にオーバーレイされたカード604を表示している間に、電子デバイス600は、オプション610Aに対応する場所で入力608を検出する。
【0155】
図6Bでは、入力608を検出したことに応じて、電子デバイス600は、カード604の表示を、仮想テンキー615を含むコードエントリユーザインタフェース612に置き換える。ユーザは、車両の製造業者によって提供されたコードを(例えば、製造業者によって提供されるアプリケーションを介して、製造業者のウェブサイトを介して、又は車両を購入若しくはリースするときに販売代理店を介して)入力する。コードエントリユーザインタフェース612を表示している間に、電子デバイス600は、仮想テンキー615を介して、入力613を含む1つ以上の入力を検出する。入力されたコードの認証の成功は、セキュアクレデンシャルを登録するプロセスを進めるために必要とされることに留意されたい。いくつかの実施形態では、入力されたコードは、サーバで認証される。いくつかの実施形態では、入力されたコードは、電子デバイス600で認証される。
【0156】
図6Cでは、ユーザは、入力されたコードを投入する。電子デバイス600は、オプション618に対応する場所で入力616を検出する。入力616を検出したことに応じて、電子デバイス600は、入力されたコードを認証する(例えば、検証する)ことを試みる。いくつかの実施形態では、電子デバイス600は、別のデバイス(例えば、認証サーバ)で認証されるべき入力されたコードを送信する。
【0157】
図6Dでは、入力616を検出したことに応じて、かつ入力されたコードの認証が失敗したという判定に従って、電子デバイス600は、コードエントリユーザインタフェース612の表示を、入力されたコードが認証されなかったことを示すエラーユーザインタフェース620Aに置き換える。エラーユーザインタフェース620Aは、コードの入力を再試行するためのプロンプト及びコードの入力を再試行するプロセスを開始するためのオプション624を含む。加えて、入力616を検出したことに応じて、かつ入力されたコードの認証が失敗したという判定に従って、電子デバイス600は、車両にデータを送信し、車両のディスプレイ602Bに、エラーユーザインタフェース620Aに対応するエラーユーザインタフェース620Bを表示させる。エラーユーザインタフェース620Bは同様に、入力されたコードが認証されなかったことを示す。いくつかの実施形態では、入力616を検出したことに応じて、かつ入力されたコードの認証が成功したという判定に従って、電子デバイス600は、コードエントリユーザインタフェース612の表示を図6Eのキーユーザインタフェース626Aに置き換える。
【0158】
図6Dに戻ると、電子デバイス600は、タップジェスチャを検出して、コードの入力を再試行するためのプロセスを開始する。電子デバイス600は、オプション624に対応する場所で入力622を検出する。入力622を検出したことに応じて、電子デバイス600は、エラーユーザインタフェース620Aの表示を、図6Bのコードエントリユーザインタフェース612に置き換える。ユーザは、コードの入力を再試行し、入力されたコードを投入する。電子デバイス600は、仮想テンキー615を介して1つ以上の入力を検出し、オプション618に対応する場所で入力を検出する。
【0159】
図6Eでは、オプション618に対応する入力を検出したことに応じて、かつ入力されたコードの認証が成功したという判定に従って、電子デバイス600は、コードエントリユーザインタフェース612の表示をキーユーザインタフェース626Aに置き換え、これにより、電子デバイス600を車両内のNFCリーダ上に配置して、電子デバイス600上にセキュアクレデンシャルを登録するプロセスを継続するように、ユーザに促す。いくつかの実施形態では、キーユーザインタフェース626Aは、車両に近接して電子デバイス600を配置するためのプロンプトを含む。加えて、オプション618に対応する入力を検出したことに応じて、かつ入力されたコードの認証が成功したという判定に従って、電子デバイス600は、車両にデータを送信し、車両のディスプレイ602Bに、キーユーザインタフェース626Aに対応するキーユーザインタフェース626Bを表示させる。キーユーザインタフェース626Bは同様に、電子デバイス600を車両のNFCリーダ上に配置するようにユーザに促す。
【0160】
図6Fでは、ユーザは、電子デバイス600をNFCリーダ上に配置する。電子デバイス600は、電子デバイス600がNFCリーダに近接して配置されたことを検出する。NFCリーダの近接を検出したことに応じて、電子デバイス600は、電子デバイス600上のセキュアクレデンシャルの登録に対応する進度インジケータ629Aを含む、キーユーザインタフェース628Aを表示する。更に、NFCリーダの近接を検出したことに応じて、電子デバイス600は、車両にデータを送信し、車両のディスプレイ602Bに、キーユーザインタフェース628Aに対応するキーユーザインタフェース628Bを表示させる。キーユーザインタフェース628Bは同様に、電子デバイス600上のセキュアクレデンシャルの登録に対応する進度インジケータ629Bを提供する。
【0161】
図6Gでは、セキュアクレデンシャルを登録するプロセス中にエラーが発生する。例えば、車両と電子デバイス600との間の通信が中断される。電子デバイス600は、電子デバイス600上にセキュアクレデンシャルを登録するプロセス中にエラーが発生したことを検出する。エラーを検出したことに応じて、電子デバイス600は、キーユーザインタフェース628Aの表示をエラーユーザインタフェース630Aに置き換え、これは、登録プロセス中にエラーが発生したという指標を提供する。加えて、エラーを検出したことに応じて、電子デバイス600は、車両にデータを送信し、車両のディスプレイ602Bにエラーユーザインタフェース630Aに対応するエラーユーザインタフェース630Bを表示させる。いくつかの実施形態では、車両は、エラーを示すデバイス600からデータを送信する必要なしに、エラーを検出するとエラーユーザインタフェース630Bを表示する。エラーユーザインタフェース630Bは同様に、登録プロセス中にエラーが発生したことを示す。
【0162】
図6Gに示すように、電子デバイス600は、タップジェスチャを検出して、電子デバイス600上にセキュアクレデンシャルを登録するプロセスを再開始する。電子デバイス600は、オプション634に対応する場所で入力632を検出する。入力632を検出したことに応じて、電子デバイス600は、エラーユーザインタフェース630Aの表示を、進度インジケータ629Aを備えた図6Fのキーユーザインタフェース628Aに置き換える。
【0163】
図6Hでは、電子デバイス600上の登録が完了したことを検出したことに応じて、電子デバイス600は、キーユーザインタフェース628Aを成功ユーザインタフェース636Aに置き換える。いくつかの実施形態では、成功ユーザインタフェース636Aは、エラーなしでペアリングが成功したときに、エラーユーザインタフェース630Aの表示を介在せずに、インタフェース628A の直後に表示される。成功ユーザインタフェース636Aは、セキュアクレデンシャルが電子デバイス600に正常に登録されたという指標を提供する成功インジケータ637を含む。加えて、登録が完了したことを検出したことに応じて、電子デバイス600は、車両にデータを送信し、車両のディスプレイ602Bに成功ユーザインタフェース636Aに対応する成功ユーザインタフェース636Bを表示させる。成功ユーザインタフェース636Bは同様に、セキュアクレデンシャルが電子デバイス600に正常に登録されたことを示す。
【0164】
図6Iでは、電子デバイス600は、成功ユーザインタフェース636Bから完了ユーザインタフェース638に自動的に遷移する。特に、所定の時間量が経過したと判定したことに応じて、電子デバイス600は、成功ユーザインタフェース636Bの表示を完了ユーザインタフェース638に置き換え、これは、電子デバイス600上のセキュアクレデンシャルは使用の準備ができていることを示す。更に、完了ユーザインタフェース638は、電子デバイス600上のセキュアクレデンシャルをどのように使用するかについての指示を含む。
【0165】
図6Iに示すように、電子デバイス600は、オプション642でのタップジェスチャを検出して次のステップに続く。電子デバイス600は、オプション642に対応する場所で入力640を検出する。
【0166】
図6Jでは、入力640を検出したことに応じて、電子デバイス600は、完了ユーザインタフェース638の表示をコンパニオンユーザインタフェース644に置き換える。コンパニオンユーザインタフェース644は、電子デバイス600に動作可能に接続されている(例えばペアリングされている)スマートウォッチである、コンパニオンデバイス650上にセキュアクレデンシャルを登録するためのオプション648A~648B及びプロンプト649を含む。特に、コンパニオンデバイス650は、無線プロトコル(例えば、Bluetooth)を介して電子デバイス600に無線接続される。いくつかの実施形態では、コンパニオンデバイス650は、電子デバイス100、300、又は500の1つ以上の特徴を含む。
【0167】
図6Jに示すように、電子デバイス600は、タップジェスチャを検出して、コンパニオンデバイス650上にセキュアクレデンシャルを登録するプロセスを進める。電子デバイス600は、オプション648Aで入力646を検出する。
【0168】
図6Kでは、入力646を検出したことに応じて、電子デバイス600は、コンパニオンユーザインタフェース644の表示を認証ユーザインタフェース654に置き換え、これは、ユーザに生体認証を実行するように促す。ユーザの認証の成功は、コンパニオンデバイス650上にセキュアクレデンシャルを登録するための要件である。いくつかの実施形態では、セキュアクレデンシャルを登録するために認証は必要とされない。電子デバイス600は、ダブルプレスジェスチャを検出して、生体認証を開始する。電子デバイス600は、電子デバイス600のハードウェアボタン652で入力651を検出する。入力651を検出したことに応じて、電子デバイス600は、ユーザを生体認証しようと試みる。
【0169】
図6Lでは、入力651を検出したことに応じて、かつ生体認証が成功したという判定に従って、電子デバイス600は、認証ユーザインタフェース654の表示を完了ユーザインタフェース656Aに置き換える。完了ユーザインタフェース656Aは、コンパニオンデバイス650上のセキュアクレデンシャルは使用の準備ができていることを示す。更に、完了ユーザインタフェース656Aは、コンパニオンデバイス500上のセキュアクレデンシャルをどのように使用するかについての指示を含む。コンパニオンデバイス650は、識別子601Cによって示されるように、電子デバイス600として同じユーザアカウントにログインされる。識別子601Cは、コンパニオンデバイス650によって表示されないことに留意されたい。代わりに、識別子601Cは、電子デバイス600によって実行される技術に関する説明を容易にするために、この図に含まれる。
【0170】
加えて、入力651を検出したことに応じて、かつ生体認証が成功したという判定に従って、電子デバイス600は、データをコンパニオンデバイス650に送信し、ディスプレイ602Cに、完了ユーザインタフェース656Aに対応する完了ユーザインタフェース656Bを表示させる。完了ユーザインタフェース656Bは同様に、コンパニオンデバイス650上のセキュアクレデンシャルは使用の準備ができていることを示す。
【0171】
図6Mは、ユーザが図6Jのオプション648Aの代わりにオプション648Bを選択する結果を示す。オプション648Bに対応する場所で入力を検出したことに応じて、電子デバイス600は、コンパニオンユーザインタフェース644の表示を、コンパニオンデバイス650に専用のアプリケーションのコンパニオンユーザインタフェース658に置き換える。コンパニオンユーザインタフェース644は、選択されると、図6J~6Lに関して上述したように、コンパニオンデバイス650上にセキュアクレデンシャルを登録するプロセスをトリガするオプション660を含む。
【0172】
図6N図6Qは、電子デバイス600上のエクスプレスモードを非アクティブ化するための技術を示す。いくつかの実施形態では、エクスプレスモードが非アクティブ化されると、電子デバイス600は、セキュアクレデンシャルを介して、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するための条件として、ユーザ認証(例えば、生体認証、パスコード認証)の成功を必要とする。逆に、エクスプレスモードがアクティブ化されると、電子デバイス600は、セキュアクレデンシャルを介して、ユーザ認証の成功を必要とせずに、車両の1つ以上の機能を使用する承認を提供する。
【0173】
図6Nは、電子デバイス600上のウォレットアプリケーションのユーザインタフェース662を示す。電子デバイス600上にセキュアクレデンシャルを登録するプロセスが完了した後、ユーザは、電子デバイス600上のウォレットアプリケーションにナビゲートする。電子デバイス600は、表現666A~666Fを有するユーザインタフェース662を表示する。表現666Aは、図6A図6Iに関して上述したように、電子デバイス600に登録されたセキュアクレデンシャルの表現である。表現666B~666F は、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供しない他のセキュアクレデンシャルの表現である。例えば、表現666Fは、支払いアカウントに対応するセキュアクレデンシャルの表現である。別の例として、表現666Bは、非支払いアカウントに対応するセキュアクレデンシャルの表現である。特に、表現666Bは、制限された物理的領域にアクセスするための承認を提供するように構成されている。
【0174】
電子デバイス600は、表現666A上のタップジェスチャを検出して、表現666Aに対応するセキュアクレデンシャルに関する追加情報にアクセスする。電子デバイス600は、表現666Aに対応する場所で入力664を検出する。
【0175】
図6Oは、表現666A上のタップジェスチャを検出した結果を示す。入力664を検出したことに応じて、電子デバイス600は、ユーザインタフェース662を更新し、表現666Aを表示する一方で表現666B~666Fを表示することを停止する。電子デバイス600は、オプション670でタップジェスチャを検出する。電子デバイス600は、オプション670に対応する場所で入力668を検出する。
【0176】
図6Pは、オプション670でタップジェスチャを検出した結果を示す。入力668を検出したことに応じて、電子デバイス600は、ユーザユーザインタフェース662の表示を設定ユーザインタフェース672の表示に置き換える。設定ユーザインタフェース672は、セキュアクレデンシャルに対するエクスプレスモードのアクティブ化をトグルするためのオプション676を含む。いくつかの実施形態では、オプション676は、エクスプレスモードがアクティブ化されていることを示し、これは、セキュアクレデンシャルの登録の成功時のデフォルト設定である。電子デバイス600は、オプション676でタップジェスチャを検出する。電子デバイス600は、オプション676に対応する場所で入力674を検出する。
【0177】
図6Qは、オプション676でタップジェスチャを検出した結果を示す。入力674を検出したことに応じて、電子デバイス600は、エクスプレスモードを非アクティブ化し、オプション676の表示を修正して、エクスプレスモードが非アクティブ化されたことを示す。
【0178】
図6Rは、エクスプレスモードが非アクティブ化されると、セキュアクレデンシャルが車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するために、認証の成功が必要であることを示す。エクスプレスモードを非アクティブ化した後、ユーザは車両のドアをロック解除しようと試みる。セキュアクレデンシャルが、車両のドアをロック解除するための承認を提供することができる前に、電子デバイス600は、ユーザ認証の成功を必要とする。電子デバイス600は、ユーザに生体認証を促すユーザインタフェース678を表示する。いくつかの実施形態では、ユーザを正常に認証した後、電子デバイス600上のセキュアクレデンシャルは、車両のドアをロック解除するための承認を提供する。いくつかの実施形態では、エクスプレスモードがアクティブ化されている場合、セキュアクレデンシャルが車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するのに認証の成功は必要とされない。
【0179】
図6Sは、サードパーティアプリケーションのサードパーティユーザインタフェース680を示し、これは、選択されると、電子デバイス600上にセキュアクレデンシャルを登録するプロセスを開始する、オプション684を含む。例えば、オプション684に対応する場所で入力682を検出したことに応じて、かつ電子デバイス600によって(例えば、サードパーティアプリケーションを介して)提供される情報が正常に認証されたという判定に従って、電子デバイス600は、登録プロセスを開始する(例えば、サードパーティユーザインタフェース680の表示を図6Eのキーユーザインタフェース626Aに置き換える)。いくつかの実施形態では、登録プロセスは、上述の(例えば、図6Eから始まる)ように進行する。
【0180】
図6Tは、電子デバイスによって提供された情報が認証されない結果を示す。オプション684に対応する場所で入力682を検出したことに応じて、かつ電子デバイス600によって(例えば、サードパーティアプリケーションを介して)提供される情報が認証されなかったという判定に従って、電子デバイス600は、登録プロセスを開始することを見送り、サードパーティユーザインタフェース680の表示をエラーユーザインタフェース686に置き換える。エラーユーザインタフェース686は、登録プロセスが失敗したという指標を提供する。
【0181】
図6U図6Vは、電子デバイス600と車両との間の無線接続を確立するための技術を示す。いくつかの実施形態では、無線接続は、Bluetoothなどの無線プロトコルを使用して確立される。図6Uでは、電子デバイス600は、タップジェスチャを検出して、車両をBluetoothデバイスとして追加する。設定ユーザインタフェース689を表示している間に、電子デバイス600は、オプション690で入力688を検出する。
【0182】
図6Vは、入力688を検出する結果を示す。図6Vで、いくつかの実施形態では、入力688を検出したことに応じて、かつ車両と電子デバイス600との間の無線通信が正常に確立されたという判定に従って、電子デバイス600は、設定ユーザインタフェース689上にオーバーレイされたオプション694を表示する。電子デバイス600は、タップジェスチャを検出して、電子デバイス600上にセキュアクレデンシャルを登録するプロセスを開始する。電子デバイス600は、オプション694に対応する場所で入力692を検出する。入力692を検出したことに応じて、電子デバイス600は、登録プロセスを開始する(例えば、図6Aのカード604を表示する)。いくつかの実施形態では、登録プロセスは、上述の(例えば、図6Aから始まる)ように進行する。
【0183】
図7は、いくつかの実施形態に係る、電子デバイス上にモバイルキー(例えば、セキュアクレデンシャル)を登録するための方法を示すフロー図である。方法700は、ディスプレイを有する第1の電子デバイス(例えば、100、300、500、600)において実行される。方法700のいくつかの動作は、任意選択的に組み合わされ、いくつかの動作の順序は、任意選択的に変更され、いくつかの動作は、任意選択的に省略される。
【0184】
後述のように、方法700は、モバイルキーを登録するための直観的な方法を提供する。この方法は、モバイルキーを登録するためのユーザの認識的負担を軽減し、それによって、より効率的なヒューマン-マシンインタフェースを作り出す。バッテリ動作コンピューティングデバイスの場合、ユーザがモバイルキーをより迅速にかつより効率的に登録することを可能にすることで、電力が節約され、バッテリ充電の間隔が長くなる。
【0185】
第1の電子デバイス(例えば、600)は、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するための要求(例えば、アフォーダンスに対応するユーザ入力(例えば、608、682)、NFC/超広帯域リーダに近接して配置されたデバイス)を検出(702)し、第1のセキュアクレデンシャルは、車両(例えば、自動車、トラック、オートバイなど)の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成されている。いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルを追加することは、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスのセキュア要素に記憶することを含む。いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルは、物理的車両を作動させる(例えば、起動する、オンにする)ように構成される。いくつかの実施形態では、要求は、サードパーティ自動車製造業者アプリにおいて表示された選択可能なユーザインタフェースオブジェクト(例えば、684)のユーザアクティブ化によってトリガされる。いくつかの実施形態では、要求は、NFC/超広帯域リーダに又はその近くに配置されたことをデバイスが検出することによってトリガされる。いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルは、アカウント番号に対応するトークン又はデバイス固有の番号である。いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルは、資産(例えば、車両、クレジットカード、デビットカードなど)と関連付けられたアカウント情報にリンクされている。
【0186】
いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイス(例えば、600)に追加する要求を検出することは、電子ウォレットアプリケーションとは異なる(例えば、サードパーティ、自動車製造業者)アプリケーションのユーザインタフェース(例えば、680)内の選択可能なユーザインタフェースオブジェクト(例えば、684、アフォーダンス)に対応するユーザ入力(例えば、682)を検出することを含む。
【0187】
いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイス(例えば、600)に追加する要求を検出することは、外部デバイス(例えば、特定のタイプのデバイス(例えば、NFC/超広帯域リーダ))が、第1の電子デバイス(例えば、600)に物理的に近い(例えば、近接している)ことを検出することを含む。
【0188】
いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルは、車両をロック解除する(例えば、物理的アクセスを提供する)ように構成され、車両の1つ以上のシステムを開始する(例えば、オンにする、作動可能にする、電源を入れる)ように構成されている。
【0189】
第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加する要求を検出したことに応じて(704)、第1の電子デバイス(例えば、600)は、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを開始する(706)。
【0190】
いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイス(例えば、600)に追加するためのプロセスを開始することは、ディスプレイ(例えば、602A)上に、認証情報(例えば、パスコード、パスワード)を入力するための複数の文字エントリキー(例えば、615、キーボード、テンキー)を表示することを含む。いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを開始することは、認証情報に対応する、複数の文字エントリキーを介した入力(例えば、613)を受信することを含む。いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを開始することは、認証情報に対応する入力を受信したことに応じて(又は、例えば、1つ以上の入力(例えば、613、616)を受信したことに応じて)、かつ認証情報が有効である(例えば、車両に関連付けられたエンティティ(例えば、販売代理店、製造業者)によって提供された記憶されたコードに一致する)という判定に従って、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを進める(例えば、キーユーザインタフェース626Aを表示する)ことを含む。いくつかの実施形態では、認証情報が無効であるという判定に従って、デバイスは、ユーザにエラーメッセージを促し(例えば、エラーユーザインタフェース620Aを表示し)、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを進めない。
【0191】
いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイス(例えば、600)に追加するためのプロセスを開始することは、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスの現在の状態(例えば、605A、620A、626A、628A、629A、630A、636A)の第1の視覚的指標を、ディスプレイ上に表示すること(例えば、602A)を含む。いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを開始することは、第3の電子デバイス(例えば、車両内のダッシュ内ディスプレイ)で、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスの現在の状態(例えば、605B、620B、626B、628B、629B、630B、636B)の第2の視覚的指標を表示させることを含み、第2の視覚的指標は、第1の視覚的指標に基づく。いくつかの実施形態では、車両のディスプレイ(例えば、602B)は、第1の電子デバイスへのセキュアクレデンシャルのプロビジョニング中にフィードバックを提供する。第1の電子デバイス又は第3の電子デバイスのディスプレイ上に、現在の状態の視覚的指標を表示することにより、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスの状態に関するフィードバックをユーザに提供する。改良されたフィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザ-デバイスインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることによって、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0192】
第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスが完了した後、第1の電子デバイス(例えば、600)は、ディスプレイ(例えば、602A)上に、第1のセキュアクレデンシャル(例えば、666A)の表現と、車両の車両製造業者に関連付けられていない他のセキュアクレデンシャル(例えば、666B~666F)(例えば、第1の電子デバイスに記憶された(例えば、第1の電子デバイスのセキュア要素に記憶された)他のセキュアクレデンシャル)の1つ以上の表現とを備える電子ウォレットアプリケーションのユーザインタフェース(例えば、662)を表示する(708)。第1のセキュアクレデンシャルの表現を他のセキュアクレデンシャルの1つ以上の表現と同時に表示することにより、ユーザが、異なるタイプの承認を提供するセキュアクレデンシャルへのアクセスを迅速に得ることを可能にする(例えば、車両を作動可能にし、支払いを可能にし、制限領域への物理的アクセスを可能にする)。したがって、異なる表現の同時表示は、表現に関連する動作を実行する(例えば、それぞれのセキュアクレデンシャルに関する追加情報にアクセスする)ために必要な入力の数を減らす。動作を実行するために必要な入力の数が減ることにより、デバイスの操作性が高められ、ユーザ-デバイスインタフェースを(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときにユーザが適切な入力を行うのを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)より効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることによって、デバイスの電力使用が抑えられ、バッテリ寿命が改善される。
【0193】
いくつかの実施形態では、電子ウォレットアプリケーションは、セキュアクレデンシャル(例えば、666A~666F)の複数の表現を含む。いくつかの実施形態では、セキュアクレデンシャルの複数の表現は、支払いカード表現を含み、支払いカード表現は、支払いトランザクションを有効にするように構成されたセキュアクレデンシャルに対応する。いくつかの実施形態では、電子ウォレットアプリケーションは、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するための、選択可能なユーザインタフェースオブジェクト(例えば、ユーザインタフェース662内の「+」アイコン)を含む。いくつかの実施形態では、他のセキュアクレデンシャルのうちの少なくとも1つは、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成されていない。
【0194】
いくつかの実施形態では、他のセキュアクレデンシャル(例えば、666B~666F)の1つ以上の表現は、支払いアカウント(例えば、クレジットカード、デビットカード)に対応するセキュアクレデンシャル(例えば、666E、666F)の表現を含む(710)。いくつかの実施形態では、支払いアカウントに対応するセキュアクレデンシャルは、支払いトランザクションに関与するように構成されている。いくつかの実施形態では、車両の車両製造業者に関連付けられた第1のセキュアクレデンシャルは、支払いトランザクションに関与するように構成されていない。
【0195】
いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを完了した後(例えば、電子ウォレットアプリケーションのユーザインタフェース(例えば、662)を表示する前に)、第1の電子デバイス(例えば、600)は、ディスプレイ(例えば、602A)上に、第1のセキュアクレデンシャルを使用するための指示を(例えば、完了ユーザインタフェース638に示されるように)表示する。いくつかの実施形態では、指示は、第1のセキュアクレデンシャルを使用する方法についての描写図及び/又はテキスト説明を含む。例えば、指示は、車両のロック解除又は車両の起動方法に関する詳細を提供することができる。
【0196】
いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを完了した後、第1の電子デバイス(例えば、600)は、車両の1つ以上の機能(例えば、ドア/トランクのロック解除、車両の起動)を使用する要求を検出する。いくつかの実施形態では、車両の1つ以上の機能を使用する要求を検出したことに応じて、電子デバイスは、(例えば、ユーザインタフェース678に示されるように)生体認証を実行し、生体認証の成功は、第1の電子デバイスを使用して車両の1つ以上の機能の使用を承認するための要件である。いくつかの実施形態では、第1の電子デバイスがユーザを正常に生体認証する場合、デバイスは、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供する。あるいは、第1の電子デバイスがユーザを生体認証することができない場合、デバイスは、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供することを見送る。いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルを追加すると、デフォルトで生体認証が必要である。認証が成功しない場合に動作を実行することを見送ることにより、デバイスへの不正な及び/又は無認可のアクセスを防ぐことによって、デバイスのセキュリティを向上させる。デバイスのセキュリティ対策を改善することにより、コンテンツへの無認可のアクセス及び動作を防ぐことによって、デバイスの操作性を向上させ、加えて、ユーザがデバイスをより効率的に使用できるようにすることにより、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0197】
いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを完了した後、第1の電子デバイス(例えば、600)は、ディスプレイ(例えば、602A)上に、選択されると、第1の電子デバイスが、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するためにユーザを正常に生体認証するという要件を(例えば、オプション676での入力を介して)アクティブ化する、選択可能なユーザインタフェースオブジェクト(例えば、アフォーダンス)を表示する。いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルを追加すると、デフォルトで生体認証が必要とされない。いくつかの実施形態では、第1の電子デバイスは、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供する前に、生体認証が必要であるかどうかをトグルするためのオプション(例えば、676)を提供する。いくつかの実施形態では、第1の電子デバイスは、車両の1つ以上の機能(例えば、ドア/トランクのロック解除、車両の起動)を使用する要求を検出する。いくつかの実施形態では、車両の1つ以上の機能を使用する要求を検出したことに応じて、かつ要件が非アクティブ化されているという判定に従って、第1の電子デバイスは、生体認証の成功を必要とせずに車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供する。いくつかの実施形態では、車両の1つ以上の機能を使用する要求を検出したことに応じて、かつ要件がアクティブ化されているという判定に従って、第1の電子デバイスは、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するのを見送る(そして、例えば、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供する前に、生体認証基準を満たす生体特徴の存在を確認し、かつ/又はユーザからのパスコード若しくは生体認証などの認証を要求する)。
【0198】
いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを完了した後、第1の電子デバイス(例えば、600)は、ディスプレイ(例えば、602A)上に、第2のセキュアクレデンシャルを第2の電子デバイス(例えば、第1の電子デバイスにも関連付けられているユーザアカウントに関連付けられている、例えば、第1の電子デバイスに動作可能に接続されている、例えば、650)に追加するための選択可能なユーザインタフェースオブジェクト(例えば、648A、アフォーダンス)を表示し、第2のセキュアクレデンシャルは、車両(例えば、第1のセキュアクレデンシャルと関連付けられた同じ車両)の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成されている。いくつかの実施形態では、第2のセキュアクレデンシャルを追加するための選択可能なユーザインタフェースオブジェクトに対応するユーザ入力(例えば、646)を検出したことに応じて、第1の電子デバイス(例えば、600)は、第2のセキュアクレデンシャルを第2の電子デバイス(例えば、650)に追加するためのプロセスを開始する。第1のセキュアクレデンシャルのためのプロセスが完了した後に第2のセキュアクレデンシャルを第2の電子デバイスに追加するオプションを自動的に提供することは、(第2のセキュアクレデンシャルを追加するためのプロセスを開始するための入力を超える)更なる入力を必要とせずに、第2のセキュアクレデンシャルを追加する能力をユーザに提供する。更なるユーザ入力を必要とせずに条件のセットが満たされたときに動作を行うことにより、デバイスの操作性が高められ、ユーザ-デバイスインタフェースを(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力をもたらすようにユーザを支援し、ユーザの誤りを減らすことによって)より効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることによって、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0199】
いくつかの実施形態では、第2のセキュアクレデンシャルは、第1のセキュアクレデンシャルとは異なる。いくつかの実施形態では、第2のセキュアクレデンシャルは、両方のセキュアクレデンシャルが、同じ車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成されているので、第1のセキュアクレデンシャルに対応する。いくつかの実施形態では、生体認証の成功は、第2のセキュアクレデンシャルを第2の電子デバイスに追加するための要件である。いくつかの実施形態では、第1の電子デバイス(例えば、第2の電子デバイスではない)は、生体認証を実行する。いくつかの実施形態では、第2のセキュアクレデンシャルを第2の電子デバイスに追加するために、生体認証は必要とされない。
【0200】
いくつかの実施形態では、第3のセキュアクレデンシャルは、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成されている。いくつかの実施形態では、第1の電子デバイス(例えば、600)は、第3のセキュアクレデンシャルが提供するように構成されている承認の変更に対応するデータを受信し、承認の変更は、車両(例えば、第1のセキュアクレデンシャルと関連付けられた同じ車両)の1つ以上の機能へのアクセスの変更に対応する。いくつかの実施形態では、第3のセキュアクレデンシャルは、第1のセキュアクレデンシャルである。いくつかの実施形態では、第3のセキュアクレデンシャルは、第1の電子デバイスのユーザとは異なるユーザ(例えば、808Aに対応する)に対応する。いくつかの実施形態では、第1の電子デバイスは、車両内のデバイス(例えば、ダッシュ内システム)からデータを受信する。いくつかの実施形態では、受信したデータは、車両(例えば、ダッシュ内システム)に固定されたディスプレイ(例えば、602B)で受信した入力に基づいている。いくつかの実施形態では、承認の変更は、車両の物理的フォブ(例えば、車両を作動可能にするように構成された物理的フォブ)が車両の物理的に近くにある場合、ディスプレイでの入力を介して起こり得る。いくつかの実施形態では、受信したデータは、第3のセキュアクレデンシャルが無効にされたことを示し、したがって、第3のセキュアクレデンシャルは、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するようにもはや構成されていない。いくつかの実施形態では、受信したデータは、第3のセキュアクレデンシャルが提供するように構成されているアクセスのタイプが変更(例えば、ロック解除及び運転からロック及びロック解除のみに変更、又はその逆に変更)されたことを示す。いくつかの実施形態では、承認の変更に対応するデータを受信した後、第1の電子デバイスは、ディスプレイ(例えば、602A)上に、車両の1つ以上の機能へのアクセスの変更の視覚的指標を表示する。いくつかの実施形態では、視覚的指標は、アクセスの変更のテキスト記述である。例えば、視覚的指標は、アクセスタイプの現在の状態(例えば、ロック及びロック解除のみ、ロック解除及び運転など)を示す。別の例として、視覚的指標は、第3のセキュアクレデンシャルが、車両の1つ以上の機能を使用するための任意の承認を提供することを無効にされたことを示す。
【0201】
いくつかの実施形態では、第1の電子デバイス(例えば、600)は、第1の電子デバイスと第4の電子デバイス(例えば、車両内のダッシュ内エンターテイメントシステム)との間の(例えば、Bluetoothを介した)無線接続を確立するための(例えば、図6U~6Vに対応する)1つ以上の動作を実行する。いくつかの実施形態では、1つ以上の動作を実行しながら、電子デバイスは、セキュアクレデンシャルを追加するための選択可能なユーザインタフェースオブジェクト(例えば、694、アフォーダンス)を表示し、セキュアクレデンシャルを追加するための選択可能なユーザインタフェースオブジェクトに対応するユーザ入力(例えば、692)は、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加する要求に対応する(例えば、要求そのものである)。いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加する要求を検出することは、選択可能なユーザインタフェースオブジェクトの選択に対応する。いくつかの実施形態では、選択可能なユーザインタフェースオブジェクトの選択を検出したことに応じて、電子デバイスは、車両内のNFC/超広帯域リーダに第1の電子デバイスを配置するようにユーザに促す。
【0202】
いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイス(例えば、600)に追加するためのプロセスを開始することは、ディスプレイ(例えば、602A)上に、認証情報(例えば、パスコード、パスワード)を入力するための複数の文字エントリキー(例えば、615、キーボード、テンキー)を表示することを含む。いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを開始することは、認証情報に対応する、複数の文字エントリキーを介した入力を受信することを含む。いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを開始することは、認証情報が有効である(例えば、車両に関連付けられたエンティティ(例えば、販売代理店、製造業者)によって提供された記憶されたコードに一致する)という判定に従って、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを進めることを含む。いくつかの実施形態では、認証情報が無効であるという判定に従って、デバイスは、ユーザにエラーメッセージを促し(例えば、エラーユーザインタフェース620Aを表示し)、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを進めない。
【0203】
いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイス(例えば、600)に追加するためのプロセスを開始することは、ディスプレイ(例えば、602A)上に、車両に関連付けられたアプリケーション(例えば、車両の製造業者によって提供されるアプリケーション)のための選択可能なユーザインタフェースオブジェクト(例えば、図6Aの「自動車アプリを取得する」、アフォーダンス)を表示することを含む。いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを開始することは、車両と関連付けられたアプリケーションのための選択可能なユーザインタフェースオブジェクトに対応する入力を受信することを含む。いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを開始することは、車両と関連付けられたアプリケーションのための選択可能なユーザインタフェースオブジェクトに対応する入力を受信したことに応じて、車両に関連付けられたアプリケーションをダウンロードするためのプロセスを開始することを含む。
【0204】
いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルを第1の電子デバイスに追加するためのプロセスを完了した後、第1の電子デバイス(例えば、600)は、第1のセキュアクレデンシャルを使用して、車両に(例えば、車両ロック解除の1つ以上のエントリのポイント(例えば、トランク、ドア(複数可))を)ロック解除させる(712)。いくつかの実施形態では、車両にロック解除させることは、第1のセキュアクレデンシャルを車両に送信することを含む。
【0205】
方法700に関連して上述したプロセス(例えば、図7)の詳細はまた、後述する方法にも類似する方式で適用可能であることに留意されたい。例えば、方法900は、方法700を参照して上述した様々な方法の特性のうちの1つ以上を任意選択的に含む。例えば、上述のように、設定ユーザインタフェース672は、エクスプレスモードのアクティブ化をトグルするためのオプション676を含む。更に、設定ユーザインタフェース672は、セキュアクレデンシャルを使用する別のユーザを招待するためのオプション806を含む。簡潔にするために、これらの詳細は、以下で繰り返さない。
【0206】
図8A図8ADは、いくつかの実施形態に係る、セキュアクレデンシャル(例えば、モバイルキー、自動車キー)を使用するユーザアカウントを招待するための電子デバイス600上の例示的なユーザインタフェースを示す。セキュアクレデンシャルは、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成されている。いくつかの実施形態では、招待されたユーザアカウントが使用するセキュアクレデンシャルは、図6A図6Iに関して上述した技術を実行した結果として、電子デバイス600に登録された同じセキュアクレデンシャルである。いくつかの実施形態では、招待されたユーザアカウントが使用するセキュアクレデンシャルは、異なるセキュアクレデンシャルであるが、電子デバイス600に登録されたセキュアクレデンシャルに関連付けられているものである。これらの図のユーザインタフェースは、図9のプロセスを含む後述のプロセスを例示するために使用される。
【0207】
図8Aは、ディスプレイ602Aを有するスマートフォンである電子デバイス600を示す。図6Aに関して上述したように、電子デバイス600は、識別子601Aによって示されるように、ジェーン・アップルシードに対応するユーザアカウントにログインされる。識別子601Aは、電子デバイス600によって表示されないことに留意されたい。代わりに、識別子601Aは、電子デバイス600によって実行される技術に関する説明を容易にするために、特定の図に含まれる。電子デバイス600のディスプレイ602Aは、電子デバイス600がユーザのジェスチャ(例えば、タップ、スワイプ、ドラッグ)を検出することができるタッチ感知面を含む。いくつかの実施形態では、電子デバイス600は、電子デバイス100、300、又は500の1つ以上の特徴を含む。
【0208】
図8Aでは、電子デバイス600は、表現666A~666Fを有する電子デバイス600上のウォレットアプリケーションのユーザインタフェース662を示す。表現666Aは、図6A図6Iに関して上述したように、電子デバイス600に登録されたセキュアクレデンシャルの表現である。表現666B~666F は、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供しない他のセキュアクレデンシャルの表現である。例えば、表現666Fは、支払いアカウントに対応するセキュアクレデンシャルの表現である。別の例として、表現666Bは、非支払いアカウントに対応するセキュアクレデンシャルの表現である。特に、表現666Bは、制限された物理的領域にアクセスするための承認を提供するように構成されている。
【0209】
図8Aに示すように、電子デバイス600は、表現666A上のタップジェスチャを検出して、表現666Aに対応するセキュアクレデンシャルに関する追加情報にアクセスする。電子デバイス600は、表現666Aに対応する場所で入力800を検出する。
【0210】
図8Bでは、入力800を検出したことに応じて、電子デバイス600は、表現666Aを表示する一方で、表現666B~666Fを表示することを停止する。電子デバイス600は、セキュアクレデンシャルに関する追加情報を表示するためのオプション670でのタップジェスチャを検出する。電子デバイス600は、オプション670に対応する場所で入力802を検出する。
【0211】
図8Cでは、入力802を検出したことに応じて、電子デバイス600は、ユーザインタフェース662の表示を設定ユーザインタフェース672に置き換える。設定ユーザインタフェース672は、識別子808AAによって示されるように、ジョン・アップルシードのユーザアカウントに対応する第2のセキュアクレデンシャルを表すユーザ表現808Aを含む。アクセス状態808ABは、第2のセキュアクレデンシャルが提供することが承認されているアクセスの状態を示す。アクセス状態808ABは、第2のセキュアクレデンシャルが、ジェーン・アップルシードに属する車両への完全な(例えば、制限されていない)アクセスを提供する承認を有することを示す。例えば、第2のセキュアクレデンシャルは、車両をロック解除及び運転することが承認されている。表現808Aは、識別子808AA及びアクセス状態808ABを含むユーザインタフェースオブジェクトであることに留意されたい。
【0212】
図8Cに示すように、電子デバイス600は、タップジェスチャを検出して、別のユーザアカウントを招待して、第3のセキュアクレデンシャルを使用し、第3のセキュアクレデンシャルは、ジェーン・アップルシードに属する車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成されている。電子デバイス600は、オプション806に対応する場所で入力804を検出する。
【0213】
図8Dでは、入力804を検出したことに応じて、電子デバイス600は、設定ユーザインタフェース672の表示を、第3のセキュアクレデンシャルを使用するために別のユーザを招待するようにユーザに促す招待ユーザインタフェース810に置き換える。電子デバイス600は、タップジェスチャを検出して、第3のセキュアクレデンシャルが承認するように構成されているアクセスのタイプを修正する。電子デバイス600は、オプション812Bで入力814を検出する。
【0214】
図8Eでは、入力814を検出したことに応じて、電子デバイス600は、招待ユーザインタフェース810の表示をアクセスユーザインタフェース816に置き換える。アクセスユーザインタフェース816は、アクセスオプション818A~818Fを含む。アクセスオプション818Aを選択することにより、第3のセキュアクレデンシャルは、車両をロック解除及び運転する(例えば、起動する、作動可能にする)ための承認を提供するように構成されている。オプション818Bを選択することにより、第3のセキュアクレデンシャルは、車両上の特定の限定された機能(例えば、制限された運転性能、グローブコンパートメント/トランクへのアクセスなしなど)に対する承認を提供するように構成されている。オプション818Cを選択することにより、第3のセキュアクレデンシャルは、車両(例えば、トランク及びキャビン)のみをロック及びロック解除するための承認を提供するように構成されている。オプション818Dを選択することにより、第3のセキュアクレデンシャルは、車両のトランクのみをロック及びロック解除するための承認を提供する承認を提供するように構成されている。オプション818Eを選択することにより、第3のセキュアクレデンシャルは、車両上の特定の限定された機能(例えば、制限された運転性能、より積極性のないサスペンション/ステアリング/スロットリング)に対する承認を提供するように構成されている。オプション818Fを選択することにより、第3のセキュアクレデンシャルは、ユーザ構成可能期間中に承認を提供するように構成されている。
【0215】
いくつかの実施形態では、特定のアクセスオプションは組み合わせ可能である。例えば、アクセスオプション818Fは、他のアクセスオプションのいずれか(例えば、818A~818E)と組み合わせて選択可能である。いくつかの実施形態では、一度に1つのアクセスオプションのみが表示される。したがって、いくつかの実施形態では、アクセスオプション818A~818Fのうちの1つ(例えば、ロック及びロック解除のみ)の選択を検出することは、現在選択されているアクセスオプション(例えば、ロック解除及び運転)の自動解除をもたらす。
【0216】
図8Eに戻ると、電子デバイス600は、複数のタップジェスチャを検出して、第3のセキュアクレデンシャルが承認するように構成されているアクセスのタイプを修正する。電子デバイス600は、入力820A~820Cを検出する。
【0217】
図8Fでは、入力820A~820Cを検出したことに応じて、電子デバイス600は、ロック解除及び運転(例えば、完全アクセス)を選択解除し、ロック及びロック解除のみ並びにアクセス時間を選択する。いくつかの実施形態では、入力820Cを検出したことに応じて、電子デバイス600は、第3のセキュアクレデンシャルが承認を提供するように構成されている期間を構成するための1つ以上のオプションを表示する。第3のセキュアクレデンシャルが車両をロック及びロック解除する承認を提供するように構成されている期間を構成した後、電子デバイス600は、タップジェスチャを検出して、ユーザ選択を確認し、招待ユーザインタフェース810に戻る。電子デバイス600は、オプション824で入力822を検出する。
【0218】
図8Gでは、入力822を検出したことに応じて、電子デバイス600は、アクセスユーザインタフェース816の表示を招待ユーザインタフェース810に置き換える。電子デバイス600は、タップジェスチャを検出して、第3のセキュアクレデンシャルを使用するユーザアカウントを招待するためのプロセスを開始する。電子デバイス600は、オプション812Aで入力826を検出する。
【0219】
図8Hでは、入力826を検出したことに応じて、電子デバイス600はメッセージアプリケーションのメッセージユーザインタフェース828を表示する。メッセージユーザインタフェース828は宛先:フィールド836を含み、ここでユーザが、第3のセキュアクレデンシャルを使用するように招待されているユーザアカウントに対応する識別情報を入力することができる。更に、メッセージユーザインタフェース828は、第3のセキュアクレデンシャルが受信者デバイスに正常に追加された後に、招待されたユーザアカウントが使用できる第3のセキュアクレデンシャルを表す、表現834を含む。更に、メッセージユーザインタフェース828は、「e」キー832を含む複数の文字エントリキーを有する仮想キーボード838を含む。
【0220】
図8Hに示すように、電子デバイス600は、仮想キーボード838上の1つ以上のタップジェスチャを検出して、第3のセキュアクレデンシャルを使用するように招待されているユーザアカウントに対応する名前を入力する。メッセージユーザインタフェース828を表示している間に、電子デバイス600は、「e」キー832に対応する場所で入力830を検出する。
【0221】
図8Iでは、入力830を検出したことに応じて、電子デバイス600は、入力された1つ以上の文字に基づいて提案される候補840A~840Cを表示する。「e」は入力されているため、電子デバイス600は、名前が文字「e」で始まる電子デバイス600上に記憶された連絡先に対応する候補840A~840Cを表示する。候補840A~840Bは、第3のセキュアクレデンシャルの使用に適合しているデバイスと関連付けられている。対照的に、候補840C(エリック・スミス)は、第3のセキュアクレデンシャルの使用に適合していないデバイスと関連付けられている。したがって、電子デバイス600は、候補840Cを視覚的に修正して、非互換性を示す。更に、電子デバイス600は、ユーザが候補840Cを選択することを許可しない。したがって、電子デバイス600は、候補840Cに対応する場所で検出された入力に応答しない。
【0222】
図8Iに示すように、電子デバイス600は、タップジェスチャを検出して、候補840Bを選択する。電子デバイス600は、候補840B(エマ・アップルシード)に対応する場所で入力842を検出する。
【0223】
図8Jでは、入力842を検出したことに応じて、電子デバイス600は、連絡先848をTO:フィールド836に表示し、ここで連絡先848が候補840Bに対応する。電子デバイス600は、タップジェスチャを検出して、招待を接点848に送信する。電子デバイス600は、オプション846に対応する場所で入力844を検出する。
【0224】
図8Kでは、入力844を検出したことに応じて、電子デバイス600は、メッセージユーザインタフェース828の表示を認証ユーザインタフェース852に置き換え、これは、ユーザに生体認証を実行するように促す。ユーザの認証の成功は、第3のセキュアクレデンシャルを使用するための招待を連絡先848に送信するための要件である。電子デバイス600は、ダブルプレスジェスチャを検出して、生体認証を開始する。電子デバイス600は、電子デバイス600のハードウェアボタン652で入力850を検出する。入力850を検出したことに応じて、電子デバイス600は、ユーザを生体認証しようと試みる。
【0225】
図8Lでは、入力850を検出したことに応じて、かつ生体認証が成功したという判定に従って、電子デバイス600は、第3のセキュアクレデンシャルを使用するための招待を連絡先848に送信する。更に、電子デバイス600は、認証ユーザインタフェース852を成功ユーザインタフェース854に置き換え、これは、生体認証が成功したことを示す。いくつかの実施形態では、入力850を検出したことに応じて、かつ生体認証が失敗したという判定に従って、電子デバイス600は、招待を送信することを見送り、生体認証が失敗したという視覚的指標を提供する。
【0226】
図8Mでは、電子デバイス600は、成功ユーザインタフェース854から設定ユーザインタフェース672に自動的に遷移する。特に、所定の時間量が経過したと判定したことに応じて、電子デバイス600は、成功ユーザインタフェース854の表示を設定ユーザインタフェース672に置き換える。図8Cの設定ユーザインタフェース672と比較して、電子デバイス600は、電子デバイス600が招待を送信した連絡先(例えば、848)を表すユーザ表現808Bを含むように、更新された設定ユーザインタフェース672を有する。識別子808BAは、招待がエマ・アップルシードのユーザアカウントに送信されたことを示す。アクセス状態808BBは、第3のセキュアクレデンシャルが提供することが承認されているアクセスの状態を示す。アクセス状態808BBは、招待が受信者によってまだ受け入れられていないため、保留中であることを示す。したがって、車両へのアクセスは保留中である。表現808Bは、識別子808BA及びアクセス状態808BBを含むユーザインタフェースオブジェクトであることに留意されたい。
【0227】
図8Mに示すように、電子デバイス600は、タップジェスチャを検出して、第3のセキュアクレデンシャルが承認するように構成されているアクセスのタイプを修正する。電子デバイス600は、ユーザ表現808Bに対応する場所で入力856を検出する。
【0228】
図8Nでは、入力856を検出したことに応じて、電子デバイス600は、設定ユーザインタフェース672の表示を招待客ユーザインタフェース858に置き換える。招待客ユーザインタフェース858は、受信者、エマ・アップルシードに送信された第3のセキュアクレデンシャルを使用する招待に関する情報を含む。例えば、招待客ユーザインタフェース858は、招待の状態の指標(例えば、保留中)を含む。更に、招待客ユーザインタフェース858は、第3のセキュアクレデンシャルが承認するように構成されたアクセスのタイプを変更するためのオプション860を含み、オプション860は、第3のセキュアクレデンシャルが承認するように構成されたアクセスのタイプの視覚的指標を含む。
【0229】
図8Nに示すように、電子デバイス600は、タップジェスチャを検出して、招待が保留中である間にアクセスのタイプを変更するためのプロセスを開始する。電子デバイス600は、オプション860に対応する場所で入力862を検出する。
【0230】
図8Oでは、入力862を検出したことに応じて、電子デバイス600は、招待客ユーザインタフェース858の表示をアクセスユーザインタフェース816に置き換える。アクセスユーザインタフェース816は、アクセスオプション818A~818Fを含む。電子デバイス600は、複数のタップジェスチャを検出して、第3のセキュアクレデンシャルが承認するように構成されているアクセスのタイプを修正する。電子デバイス600は、入力864A~864Cを検出する。
【0231】
入力864A~864Cを検出したことに応じて、電子デバイス600は、ロック及びロック解除のみ並びにアクセス時間を選択解除し、ロック解除及び運転を選択する。したがって、アクセスユーザインタフェース816は、ロック解除及び運転が(例えば、図8Eに示されるように)選択されたという指標を含む。所望の選択が行われると、電子デバイス600は、タップジェスチャを検出して、ユーザ選択を確認し、招待客ユーザインタフェース858に戻る。電子デバイス600は、オプション868で入力866を検出する。
【0232】
図8Pでは、入力866を検出したことに応じて、電子デバイス600は、アクセスユーザインタフェース816の表示を招待客ユーザインタフェース858に置き換え、オプション860は、アクセスユーザインタフェース816で行われた選択を反映するように更新されている。例えば、オプション860は、アクセスタイプが現在、ロック解除及び運転であることを示す。電子デバイス600は、タップジェスチャを検出して、設定ユーザインタフェース672に戻る。電子デバイス600は、オプション872で入力870を検出する。
【0233】
図8Qでは、入力870を検出したことに応じて、電子デバイス600は、招待客ユーザインタフェース858の表示を設定ユーザインタフェース672に置き換える。電子デバイス600は、タップジェスチャを検出して、ジョン・アップルシードのユーザアカウントによって使用される第2の第3のセキュアクレデンシャル に関する情報にアクセスする。電子デバイス600は、ユーザ表現808Aに対応する場所で入力874を検出する。アクセス状態808BBは、招待が受信者によってまだ受け入れられていないため、保留中であることを示し続けることに留意されたい。いくつかの実施形態では、招待が受け入れられておらず、招待が送信されてから所定の時間量が経過した(例えば、1、3、又は7日)という判定に従って、電子デバイス600は、アクセス状態808BBを更新して、招待が期限切れになっていることを示す。いくつかの実施形態では、招待が期限切れになった場合、招待の受信者は、もはや招待を受け入れることができない。
【0234】
図8Rでは、入力874を検出したことに応じて、電子デバイス600は、設定ユーザインタフェース672の表示を招待客ユーザインタフェース876に置き換える。招待客ユーザインタフェース876は、ジョン・アップルシードのユーザアカウントによって使用される第2のセキュアクレデンシャルに関する情報を含む。例えば、招待客ユーザインタフェース876は、第2のセキュアクレデンシャルが承認するように構成されているアクセスのタイプ(例えば、ロック解除及び運転)の指標を含む。更に、招待客ユーザインタフェース876は、第2のセキュアクレデンシャルを無効にするためのオプション880を含む。電子デバイス600は、タップジェスチャを検出して、第2のセキュアクレデンシャルを無効にする。電子デバイス600は、オプション880に対応する場所で入力878を検出する。
【0235】
図8Sでは、ユーザは、第2のセキュアクレデンシャルを無効にした後に、設定ユーザインタフェース672にナビゲートしている。第2のセキュアクレデンシャルが無効にされた後、電子デバイス600は、招待客ユーザインタフェース876を設定ユーザインタフェース672に置き換える。更に、電子デバイス600は、ジョン・アップルシードのユーザアカウントによって使用される第2のセキュアクレデンシャルが無効にされたことを示すために、更新されたアクセス状態808ABを有する。したがって、ジョン・アップルシードは、ジェーン・アップルシードに属する車両の1つ以上の機能にアクセスするために、第2のセキュアクレデンシャルを使用することがもはやできない。いくつかの実施形態では、第2のセキュアクレデンシャルは、電子デバイス600が入力878を検出したことに応じて直ちに無効にされる。いくつかの実施形態では、入力878の検出後に所定の時間(例えば、1、3、又は7日)が経過した後に、第2のセキュアクレデンシャルが無効にされる。
【0236】
図8Sに示すように、アクセス状態808BBは、エマ・アップルシードの招待がまだ受け入れられていないため、保留中であることを示し続ける。図8T図8ADを参照すると、招待の受信者であるエマ・アップルシードに属する1つ以上のデバイスで招待を受け入れることに関して、技術が説明されている。
【0237】
図8Tは、ディスプレイ1002Aを有するスマートフォンである電子デバイス1000を示す。電子デバイス1000は、識別子1001Aによって示されるように、エマ・アップルシードに対応するユーザアカウントにログインされる。識別子1001Aは、電子デバイス1000によって表示されないことに留意されたい。代わりに、識別子1001Aは、電子デバイス1000によって実行される技術に関する説明を容易にするために、特定の図に含まれる。電子デバイス1000のディスプレイ1002Aは、電子デバイス1000がユーザのジェスチャ(例えば、タップ、スワイプ、ドラッグ)を検出することができるタッチ感知面を含む。いくつかの実施形態では、電子デバイス1000は、電子デバイス100、300、又は500の1つ以上の特徴を含む。
【0238】
図8Tでは、電子デバイス1000のユーザは、ジェーン・アップルシードからのメッセージを開くためにタップジェスチャを実行し、メッセージは、電子デバイス1000上で第3のセキュアクレデンシャルを使用するための招待を含む。招待を受け入れることにより、第3のセキュアクレデンシャルが電子デバイス1000のセキュア要素に追加される。第3のセキュアクレデンシャルは、ジェーン・アップルシードに属する車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成されている。電子デバイス1000は、カバーシート1005上の通知1004に対応する場所で入力1006を検出する。
【0239】
図8Uでは、入力1006を検出したことに応じて、電子デバイス1000は、メッセージアプリケーションを起動し、カバーシート1005の表示をメッセージユーザインタフェース1008に置き換える。メッセージユーザインタフェース1008は、ジェーン・アップルシードによって送信された第3のセキュアクレデンシャルを使用する招待を表す表現1012を含む。
【0240】
図8Uに示すように、電子デバイス600は、タップジェスチャを検出して、招待を開く。メッセージユーザインタフェース1008を表示している間に、電子デバイス1000は、表現1012で入力1010を検出する。
【0241】
図8Vでは、入力1010を検出したことに応じて、電子デバイス1000は、メッセージユーザインタフェース1008の表示を受け入れユーザインタフェース1014に置き換える。電子デバイス600は、タップジェスチャを検出して、招待を受け入れ、第3のセキュアクレデンシャルを電子デバイス1000に追加する。電子デバイス1000は、オプション1018に対応する場所で入力1016を検出する。
【0242】
図8Wでは、入力1016を検出したことに応じて、電子デバイス1000は、受け入れユーザインタフェース1014の表示を成功ユーザインタフェース1020に置き換え、これは、第3のセキュアクレデンシャルが電子デバイス1000に正常に追加されたという指標を提供する。
【0243】
図8Xでは、電子デバイス600は、成功ユーザインタフェース1020から完了ユーザインタフェース1022に自動的に遷移する。特に、所定の時間量が経過したと判定したことに応じて、電子デバイス1000は、成功ユーザインタフェース1020の表示を完了ユーザインタフェース1022に置き換え、これは、電子デバイス1000上の第3のセキュアクレデンシャルは使用の準備ができていることを示す。更に、完了ユーザインタフェース1022は、電子デバイス1000上の第3のセキュアクレデンシャルをどのように使用するかについての指示を含む。
【0244】
図8Y図8ABを参照すると、招待の受信者であるエマ・アップルシードに属するコンパニオンデバイス1050での招待を受け入れることに関しての技術が説明されている。電子デバイス600によって送信される招待は、電子デバイス1000及びコンパニオンデバイス1050のセキュアクレデンシャルを提供する。コンパニオンデバイス1050は、第3のセキュアクレデンシャルが電子デバイス1000に追加されると、電子デバイス1000に動作可能に接続される(例えば、ペアリングされる)スマートウォッチである。特に、コンパニオンデバイス650は、無線プロトコル(例えば、Bluetooth)を介して電子デバイス600に無線接続される。更に、コンパニオンデバイス1050は、識別子1001Bによって示されるように、電子デバイス1000として同じユーザアカウントにログインされる。いくつかの実施形態では、電子デバイス1050は、電子デバイス100、300、又は500の1つ以上の特徴を含む。
【0245】
いくつかの実施形態では、第3のセキュアクレデンシャルが電子デバイス1000に追加されるとき、コンパニオンデバイス1050は、電子デバイス1000に動作可能に接続されない(例えば、ペアリングされない)。いくつかの実施形態では、第3のセキュアクレデンシャルが追加されるとき、コンパニオンデバイス1050が動作可能に接続されない(例えば、ペアリングされない)場合、コンパニオンデバイス1050が電子デバイス1000に動作可能に接続されると、新しいセキュアクレデンシャルを電子デバイス600から要求しなければならない。
【0246】
図8Yでは、コンパニオンデバイス1050は通知1024を表示し、これは、コンパニオンデバイス1050がジェーン・アップルシードからのメッセージを受信したことを示す。メッセージは、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成された第4のセキュアクレデンシャルを使用する招待を含む。
【0247】
図8Zでは、メッセージを受信したことに応じて、コンパニオンデバイス1050は、ジェーン・アップルシードによって送信された第4のセキュアクレデンシャルを使用する招待を表す表現1026を表示する。電子デバイス600は、スクロールジェスチャを検出してオプション1034を表示する。電子デバイス1000は、回転可能な入力機構1030で入力1028を検出する。
【0248】
図8AAでは、入力1028を検出したことに応じて、電子デバイス1000は、表示されたコンテンツをスクロールし、第4のセキュアクレデンシャルをコンパニオンデバイス1050に追加するためのオプション1034を表示する。電子デバイス600は、タップジェスチャを検出して、第4のセキュアクレデンシャルをコンパニオンデバイス1050に追加する。電子デバイス1000は、オプション1034に対応する場所で入力1032を検出する。
【0249】
図8ABでは、入力1032を検出したことに応じて、電子デバイス1000は、完了ユーザインタフェース1036を表示し、これは、コンパニオンデバイス1050上の第4のセキュアクレデンシャルは使用の準備ができていることを示す。更に、完了ユーザインタフェース1036は、コンパニオンデバイス1050上の第4のセキュアクレデンシャルをどのように使用するかについての指示を含む。
【0250】
ユーザが第3のセキュアクレデンシャルを電子デバイス1000に追加しようと試みるとき、電子デバイス1000は、図8ACに示すように、車両の製造業者によって提供されたコードを入力するようにユーザに促す。入力1010(又は入力1016)を検出したことに応じて、電子デバイス1000は、仮想テンキー1040を含むコードエントリユーザインタフェース1038を表示する。入力されたコードの認証の成功は、第3のセキュアクレデンシャルを追加するプロセスを進めるために必要とされることに留意されたい。
【0251】
電子デバイス1000が第3のセキュアクレデンシャルに適合していない場合、電子デバイス1000は、図8ADに示すように、不適合性を示すエラーを表示する。入力1010(又は入力1016)を検出したことに応じて、かつ電子デバイス1000が第3のセキュアクレデンシャルに適合していないという判定に従って、電子デバイス1000は、第3のセキュアクレデンシャルを追加するためのプロセスを進めるのを見送り、エラーユーザインタフェース1042を表示し、電子デバイス1000が第3のセキュアクレデンシャルに適合していないという指標を提供する。更に、エラーユーザインタフェース1042は、第3のセキュアクレデンシャルを第3のセキュアクレデンシャルに適合しているデバイスに追加するようにユーザに促す。
【0252】
図9は、いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを使用してモバイルキー(例えば、セキュアクレデンシャル)を使用するユーザを招待するための方法を示すフロー図である。方法900は、ディスプレイを有する第1の電子デバイス(例えば、100、300、500、600)において実行される。第1の電子デバイスは、第1のユーザアカウントに対応し(例えば、第1の電子デバイスは、第1のユーザアカウントにログインされ)、第1の電子デバイスは、第1のセキュアクレデンシャルを含む(例えば、第1のセキュアクレデンシャルが、第1の電子デバイスのセキュア要素に記憶される)。いくつかの実施形態では、セキュアクレデンシャルは、アカウント番号に対応するトークン又はデバイス固有の数である。いくつかの実施形態では、セキュアクレデンシャルは、資産(例えば、車両、クレジットカード、デビットカードなど)と関連付けられたアカウント情報にリンクされている。いくつかの実施形態では、第2の電子デバイスは、第1のユーザアカウントに対応しない(例えば、第2の電子デバイスは、第1のユーザアカウントにログインされない)。いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルは、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成されている。方法900のいくつかの動作は、任意選択的に組み合わされ、いくつかの動作の順序は、任意選択的に変更され、いくつかの動作は、任意選択的に省略される。
【0253】
以下に説明するように、方法900は、モバイルキー(例えば、セキュアクレデンシャル)を使用するようにユーザを招待するための直感的な方法を提供する。この方法は、モバイルキーを使用するユーザを招待するためのユーザの認識的負担を軽減し、それによって、より効率的なヒューマン-マシンインタフェースを作り出す。バッテリ動作コンピューティングデバイスの場合、ユーザがユーザを招待してモバイルキーをより迅速にかつより効率的に使用することを可能にすることで、電力が節約され、バッテリ充電の間隔が長くなる。
【0254】
第1の電子デバイス(例えば、600)は、ディスプレイ(例えば、602A)上に、第2のセキュアクレデンシャルを使用するために第1のユーザアカウントとは異なる第2のユーザアカウントを招待するための招待選択可能ユーザインタフェースオブジェクト(例えば、806、グラフィカルユーザインタフェースオブジェクト又はアフォーダンス)を表示する(902)。いくつかの実施形態では、第2のセキュアクレデンシャルは第1のセキュアクレデンシャルに対応する。いくつかの実施形態では、第2のセキュアクレデンシャルは、両方のクレデンシャルを使用して同じ車両にアクセスし、又は作動可能にすることができるという点で、第1のセキュアクレデンシャルに対応するが、第2のセキュアクレデンシャルは、任意選択的に、第1のセキュアクレデンシャルに適用されない制限を有する。いくつかの実施形態では、第1及び第2のセキュアクレデンシャルは、同一である。いくつかの実施形態では、第1及び第2のセキュアクレデンシャルは、異なる。いくつかの実施形態では、第2のセキュアクレデンシャルは、車両(例えば、自動車、トラック、オートバイなど)の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成されている。いくつかの実施形態では、第2のユーザアカウントは、第2の電子デバイスに対応する(例えば、第1の電子デバイスは、第2のユーザアカウントにログインされず、第2の電子デバイスは、第2のユーザアカウントにログインされる)。いくつかの実施形態では、招待選択可能ユーザインタフェースオブジェクト(例えば、806)は、第1のユーザアカウントに対応する第1のセキュアクレデンシャルの表現と同時に表示される。
【0255】
いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルは、第1の電子デバイス(例えば、600)のセキュア要素に記憶される。いくつかの実施形態では、セキュア要素は、セキュア情報の公開を制御するハードウェア構成要素である。いくつかの実施形態では、セキュア要素は、セキュア情報の公開を制御するソフトウェア構成要素である。いくつかの実施形態では、セキュア要素は、データ又はアルゴリズムをセキュアに記憶するように構成されたハードウェア構成要素(例えば、セキュアなマイクロコントローラチップ)である。いくつかの実施形態では、セキュア要素は、支払い情報(例えば、アカウント番号及び/又はトランザクション特有の動的セキュリティコード)を提供(又は公開)する。いくつかの実施形態では、セキュア要素は、ユーザ認証(例えば、生体認証、パスコード認証)などの承認をデバイスが受信したことに応じて、支払い情報を提供(又は公開)するいくつかの実施形態では、認証が成功したという判定に従って、セキュア要素は、支払い情報を提供する(又は公開する)。いくつかの実施形態では、認証が成功しなかったという判定に従って、セキュア要素は、支払い情報の提供(又は公開)を見送る。
【0256】
いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルは、車両の少なくとも一部分(例えば、車両ロック解除の1つ以上のエントリのポイント(トランク、グローブボックス、及び/又はドア(複数可))をロック解除するための承認を提供するように構成されている。いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルは、第1のセキュアクレデンシャルが車両に送信されるときに承認を提供する。
【0257】
いくつかの実施形態では、第2のセキュアクレデンシャルは、第2の電子デバイス(例えば、受信者に関連付けられた(例えば、受信者に関連付けられた第2のユーザアカウントに対応する(例えば、ログインされる))1000、スマートフォン、スマートウォッチ、タブレットコンピュータ)のためのセキュアクレデンシャルと、第2の電子デバイスに動作可能に接続された(例えば、無線通信するように構成された)第3の電子デバイス(例えば、受信者に関連付けられた(例えば、受信者に関連付けられた第2のユーザアカウントに対応する(例えば、ログインされる))1050、スマートフォン、スマートウォッチ、タブレットコンピュータ)のためのセキュアクレデンシャルと、を含む。いくつかの実施形態では、第2のセキュアクレデンシャルを第2の電子デバイスに追加することは、生体認証を必要としない。
【0258】
いくつかの実施形態では、第2のセキュアクレデンシャルが第2の電子デバイス(例えば、1000、スマートフォン)に追加された後、第2の電子デバイスを第3の電子デバイス(例えば、1050、新しいウォッチがスマートフォンとペアリングされる)に動作可能に接続する。いくつかの実施形態では、第2のデバイスが第3のデバイスに動作可能に接続された後(又はそれに応じて)、第1の電子デバイス(例えば、600)は、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成された、第3の電子デバイスによって使用される新しいセキュアクレデンシャルを要求する(例えば、セキュアクレデンシャルが無効にされたか又は期限切れになったため)。いくつかの実施形態では、第2の電子デバイスが第2のセキュアクレデンシャルを追加した時点で第3の電子デバイスが第2の電子デバイスにまだ動作可能に接続されていない場合、第3の電子デバイスの(例えば、第2の電子デバイスによって最初に受信された)セキュアクレデンシャルは、第3の電子デバイスによって使用することができない。いくつかの実施形態では、第2の電子デバイスが第3の電子デバイスに動作可能に接続された後、第3の電子デバイスは、第3の電子デバイスの新しいセキュアクレデンシャルの要求を促すデータを送信する。いくつかの実施形態では、送信データを受信した後(又はそれに応じて)、第1の電子デバイスは、第3の電子デバイスによって使用するための新しいセキュアクレデンシャルを要求する。
【0259】
第1の電子デバイス(例えば、600)は、第2のセキュアクレデンシャルのための(例えば、候補840Bに対応する第2のユーザアカウントに対応する)受信者の選択を含む、1つ以上のユーザ入力(例えば、832、842)のシーケンス、及び招待選択可能ユーザインタフェースオブジェクト(例えば、846)の選択に対応するユーザ入力(例えば、844)を検出する(904)。
【0260】
1つ以上のユーザ入力のシーケンスを検出したことに応じて(906)、第1の電子デバイス(例えば、600)は、1つ以上のユーザ入力のシーケンスに基づいて選択された受信者に第2のユーザアカウントの招待を送信する(908)。いくつかの実施形態では、招待を送信することによって、第2の電子デバイス(例えば、1000)が第2のユーザアカウントの招待を受信する。
【0261】
いくつかの実施形態では、第2のユーザアカウント(例えば、808BAに対応する)の招待は、第1の電子デバイス(例えば、600)と車両との間の近接に関係なく、受信者に対応する第2の電子デバイス(例えば、1000)に送信される。いくつかの実施形態では、第2のユーザアカウントの招待は、第2の電子デバイスと車両との間の近接に関係なく、受信者に対応する第2の電子デバイスに送信される。いくつかの実施形態では、第2のユーザアカウントの招待は、第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとの間の近接に関係なく、受信者に対応する第2の電子デバイスに送信される。
【0262】
いくつかの実施形態では、招待グラフィカルユーザインタフェースオブジェクト(例えば、846)は、メッセージアプリケーションのユーザインタフェース(例えば、828)に表示される。いくつかの実施形態では、メッセージアプリケーションのユーザインタフェースは、コンテンツ挿入ユーザインタフェース(例えば、仮想キーボード(例えば、838、複数の文字エントリキー(例えば、832))など)、及びコンテンツ(仮想キーボード上にタイプされた1つ以上の文字など)を入力するためのメッセージエントリ領域(例えば、836)を含む。いくつかの実施形態では、第2のユーザアカウントの招待は、メッセージアプリケーションを介して送信される。いくつかの実施形態では、メッセージアプリケーションのユーザインタフェースは、会話の参加者からのメッセージの1つ以上の表現を含む。いくつかの実施形態では、メッセージアプリケーションのユーザインタフェース(例えば、828)は、受信者に送信されているアクセスのタイプの視覚的表現を含む。いくつかの実施形態では、第2のセキュアクレデンシャルのための受信者の選択は、第1の電子デバイス(例えば、600)が他のデバイスの1つ以上の表現(例えば、840A~840C)(例えば、連絡先名称、電話番号)を表示している間に行われる。いくつかの実施形態では、デバイスが第2のセキュアクレデンシャルの使用に適合していない(例えば、使用が可能でない)場合、第1の電子デバイスは、適合していないデバイスの表現を(例えば、候補840Cに描かれているように)視覚的に区別する(例えば、強調を抑える、グレーアウトする)。いくつかの実施形態では、デバイスが第2のセキュアクレデンシャルの使用に適合していない(例えば、使用が可能でない)場合、第1の電子デバイスは、適合していないデバイスの表現を表示しない。
【0263】
いくつかの実施形態では、1つ以上のユーザ入力のシーケンスを検出することは、正常に認証された(例えば、顔又は指に対応する)生体情報(例えば、例えば、図8K図8Lに示されるように、生体情報は、記憶されたクレデンシャルに対応する(例えば、一致する))を受信することを含む。いくつかの実施形態では、生体情報を受信することは、特定の基準(例えば、850、仮想又は物理ボタン(例えば、652)のダブルプレス、タッチ感知面上のタップ、タッチ感知面上のスワイプなどであるジェスチャ)を満たすユーザ入力を受信したことに応じて生じる。招待を送信する前に認証成功を要求すると、車両の1つ以上の機能を使用する無認可の招待を送信するなどの、デバイスの不正な使用を防止することによって、デバイスのセキュリティを高める。
【0264】
いくつかの実施形態では、第1の電子デバイス(例えば、600)は、ディスプレイ(例えば、602A)上に、電子ウォレットアプリケーションのユーザインタフェース(例えば、662)を表示し、電子ウォレットアプリケーションのユーザインタフェースは、第1のセキュアクレデンシャル(例えば、666A)の表現と、車両の車両製造業者に関連付けられていない他のセキュアクレデンシャル(例えば、666B~666F)の1つ以上の表現と、を含む。いくつかの実施形態では、電子ウォレットアプリケーションのユーザインタフェースを表示している間に、第1の電子デバイスは、第1のセキュアクレデンシャルの表現に対応する1つ以上のユーザ入力(例えば、800、802)を検出する。いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルの表現に対応する1つ以上のユーザ入力を検出したことに応じて、第1の電子デバイスは、ディスプレイ上に、第2のユーザアカウントを招待するための、招待選択可能ユーザインタフェースオブジェクト(例えば、806)を含む、第1のセキュアクレデンシャルに関する(例えば、設定ユーザインタフェース672内の)追加情報を表示する。第1のセキュアクレデンシャルの表現を他のセキュアクレデンシャルの1つ以上の表現と同時に表示することにより、ユーザが、異なるタイプの承認を提供するセキュアクレデンシャルへのアクセスを迅速に得ることを可能にする(例えば、車両を作動可能にし、支払いを可能にし、制限領域への物理的アクセスを可能にする)。したがって、異なる表現の同時表示は、表現に関連する動作を実行する(例えば、それぞれのセキュアクレデンシャルに関する追加情報にアクセスする)ために必要な入力の数を減らす。動作を実行するために必要な入力の数が減ることにより、デバイスの操作性が高められ、ユーザ-デバイスインタフェースを(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときにユーザが適切な入力を行うのを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)より効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることによって、デバイスの電力使用が抑えられ、バッテリ寿命が改善される。
【0265】
いくつかの実施形態では、第2のユーザアカウント(例えば、808BAに対応する)の招待を送信した後、第1のセキュアクレデンシャルについての追加情報(例えば、設定ユーザインタフェース672内)は、第2のユーザアカウントの招待の状態(例えば、808BB)(例えば、保留中、期限切れ、アクティブ、無効化)を含む。いくつかの実施形態では、追加情報はまた、1つ以上の他の招待(例えば、808AB)の状態を含む。第2のユーザアカウントの招待の状態を表示することは、第2のユーザアカウントが招待を受け入れたかどうかに関するフィードバックをユーザに提供する。したがって、招待を再送信することを指示するユーザ入力など、異質のユーザ入力が防止される。改良されたフィードバックをユーザに提供することにより、デバイスの操作性を向上させ、(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力を提供するようにユーザを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)ユーザ-デバイスインタフェースをより効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることによって、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0266】
いくつかの実施形態では、(例えば、808BAに対応する)第2のユーザアカウントの招待の状態を表示することは、第2のユーザアカウントの招待が第2の電子デバイス(例えば、1000)に追加されるのに利用可能であるという判定に従って、ディスプレイ(例えば、602A)上に、第2のセキュアクレデンシャルが第2の電子デバイスに追加されるのに利用可能であることを示す第1の状態(例えば、808BA、保留中、招待が保留中)を表示することを含む。
【0267】
いくつかの実施形態では、(例えば、808BAに対応する)第2のユーザアカウントの招待の状態を表示することは、第2のユーザアカウントの招待が期限切れになった(例えば、所定の時間が経過したことにより、第2の電子デバイスに追加されるのにもはや利用可能でない)という判定に従って、ディスプレイ(例えば、602A)上に、第2のユーザアカウントの招待が期限切れになったことを示す第2の状態(例えば、期限切れ)を表示することを含む。
【0268】
いくつかの実施形態では、(例えば、808BAに対応する)第2のユーザアカウントの招待の状態を表示することは、第2のセキュアクレデンシャルが、(例えば、招待が第2の電子デバイスで受け入れられている結果として)車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するために第2の電子デバイス(例えば、1000)で利用可能であるという判定に従って、ディスプレイ(例えば、602A)上に、第2のセキュアクレデンシャルが、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するために第2の電子デバイスで利用可能であることを示す第3の状態(例えば、アクティブ、アクセスタイプ(例えば、818A~818F))を表示することを含む。
【0269】
いくつかの実施形態では、(例えば、808BAに対応する)第2のユーザアカウントの招待の状態を表示することは、第2のセキュアクレデンシャルが提供するように構成されている承認が、無効にされるプロセスにあるという判定に従って、ディスプレイ(例えば、602A)上に、第2のセキュアクレデンシャルが提供するように構成されている承認が無効にされるプロセスにあることを示す第4の状態(例えば、保留中、無効化が保留中である)を表示することを含む。
【0270】
いくつかの実施形態では、(例えば、808BAに対応する)第2のユーザアカウントの招待の状態を表示することは、第2のセキュアクレデンシャルが提供するように構成されている承認が、無効化されたという判定に従って、ディスプレイ(例えば、602A)上に、第2のセキュアクレデンシャルが提供するように構成されている承認が無効にされたことを示す第5の状態(例えば、無効化された)を表示することを含む。
【0271】
いくつかの実施形態では、(例えば、808BAに対応する)第2のユーザアカウントの招待を送信した後、第1のセキュアクレデンシャルについての追加情報(例えば、設定ユーザインタフェース672内)は、第2のセキュアクレデンシャルに対応する承認タイプ(例えば、818A~818F、車両のロック解除及び運転、ロック及びロック解除のみ、制限された性能、第2のセキュアクレデンシャルによる使用に対して車両の1つ以上の機能のどれが承認され得るかを決定するタイプ)を含む。いくつかの実施形態では、追加情報はまた、1つ以上の他のセキュアクレデンシャルに対応する(例えば、808AAに対応する、例えば、第1及び第2のセキュアクレデンシャルとは異なる)アクセスタイプを含む。承認タイプを他の情報(例えば、招待の状態)と同時に表示することにより、ユーザは、第1のセキュアクレデンシャルに関する様々な情報に迅速にアクセスすることができる。したがって、様々な情報の同時表示は、第1のセキュアクレデンシャルに関連する操作を実行するために必要な入力の数を減らす。動作を実行するために必要な入力の数が減ることにより、デバイスの操作性が高められ、ユーザ-デバイスインタフェースを(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときにユーザが適切な入力を行うのを支援し、ユーザの誤りを削減することによって)より効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることによって、デバイスの電力使用が抑えられ、バッテリ寿命が改善される。
【0272】
いくつかの実施形態では、第2のユーザアカウント(例えば、808BAに対応する)の招待を、1つ以上のユーザ入力のシーケンスに基づいて選択された受信者に送信した後、第1の電子デバイス(例えば、600)は、第2のセキュアクレデンシャルを無効にする要求(例えば、グラフィカルユーザインタフェースオブジェクト(例えば、オプション880に類似)に対応するユーザ入力(複数可))を検出する。いくつかの実施形態では、第2のユーザアカウント(例えば、808BAに対応する)の招待を、1つ以上のユーザ入力のシーケンスに基づいて選択された受信者に送信した後、かつ第2のセキュアクレデンシャルを無効にする要求を検出したことに応じて、第1の電子デバイスは、第2のセキュアクレデンシャルが車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するようにもはや構成されないようにさせる。いくつかの実施形態では、第1の電子デバイスは、第2のセキュアクレデンシャルが、車両、認証サーバ、及び第2の電子デバイスのうちの少なくとも1つにデータを送信する結果として承認を提供するようにもはや構成されないようにさせ、送信されたデータは、第2のセキュアクレデンシャルが無効にされたことを示す。いくつかの実施形態では、第2のセキュアクレデンシャルを無効にすることは、第2のユーザアカウントの招待を無効にすることを含む。いくつかの実施形態では、第2のセキュアクレデンシャルを無効にすることは、招待が受け入れられた後に、第2の電子デバイスに追加されたセキュアクレデンシャルを無効にすることを含む。いくつかの実施形態では、第2のセキュアクレデンシャルを無効にした後、第2のユーザアカウントの招待の状態は、(例えば、第1のセキュアクレデンシャルに対応する追加情報の一部として(例えば、設定ユーザインタフェース672内))更新される。
【0273】
いくつかの実施形態では、第2のユーザアカウント(例えば、808BAに対応する)の招待を、1つ以上のユーザ入力のシーケンスに基づいて選択された受信者に送信した後、第1の電子デバイス(例えば、600)は、第2のセキュアクレデンシャルの承認タイプを変更するための、グラフィカルユーザインタフェースオブジェクトに対応する要求(例えば、ユーザ入力(複数可)(例えば、862、864A~864C))を検出する(910)。いくつかの実施形態では、第2のユーザアカウントの招待を、1つ以上のユーザ入力のシーケンスに基づいて選択された受信者に送信した後、かつ第2のセキュアクレデンシャルの承認タイプを変更する要求を検出したことに応じて(912)、第1の電子デバイスは、第2のセキュアクレデンシャルが車両のどの機能を使用のために承認するように構成されているかを修正する(914)。いくつかの実施形態では、第2のセキュアクレデンシャルが車両のどの機能を使用のために承認するように構成されているかを修正することは、少なくとも1つの機能を追加すること、少なくとも1つの機能を除去すること、又はそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、第3のセキュアクレデンシャルは、車両の1つ以上の機能を使用するための承認を提供するように構成されている。いくつかの実施形態では、第3のセキュアクレデンシャルが車両のどの機能を使用のために承認するように構成されているかを修正することにより、第2のセキュアクレデンシャル及び第3のセキュアクレデンシャルが、それぞれのセキュアクレデンシャルを承認することができる異なる機能セットを有するようにさせる。
【0274】
いくつかの実施形態では、第2のセキュアクレデンシャルが車両のどの機能を使用のために承認するように構成されているかを修正することは、第2のセキュアクレデンシャルが、車両の1つ以上のエントリのポイント(例えば、トランク、ドア(複数可))をロック解除するための承認を提供するように構成されるようにすることを含む。
【0275】
いくつかの実施形態では、第2のセキュアクレデンシャルが車両のどの機能を使用のために承認するように構成されているかを修正することは、第2のセキュアクレデンシャルが、車両の1つ以上のドアをロック解除することなく車両のトランクをロック解除するための承認を提供するように構成されるようにすることを含む。
【0276】
いくつかの実施形態では、第2のセキュアクレデンシャルが車両のどの機能を使用のために承認するように構成されているかを修正することは、第2のセキュアクレデンシャルが、車両を運転するための承認を提供するように構成されるようにすることを含む。
【0277】
いくつかの実施形態では、第1のセキュアクレデンシャルは、第1のモード(例えば、デフォルト/通常のサスペンション設定、インフォテインメントシステムへの完全なアクセス、全範囲のRPM、最大速度の制約なし、又はそれらの組み合わせ)で車両を動作させる承認を提供するように構成されている。いくつかの実施形態では、第2のセキュアクレデンシャルが車両のどの機能を使用のために承認するように構成されているかを修正することは、第2のセキュアクレデンシャルが、第1のモードとは異なる第2のモード(例えば、サスペンション設定の変更(例えば、より積極的/より非積極的)、限定された範囲のRPM、最大速度の制約、又はそれらの組み合わせ)で車両を動作させる承認を提供するように構成されるようにすることを含む。
【0278】
いくつかの実施形態では、(例えば、808BAに対応する)第2のユーザアカウントの招待を送信することにより、第2の電子デバイス(例えば、1000)は、選択されると、第2のセキュアクレデンシャルを第2の電子デバイスに追加するためのプロセスを開始する、グラフィカルユーザインタフェースオブジェクト(例えば、1004、通知、メッセージ)を表示する。いくつかの実施形態では、プロセスを開始することは、メッセージアプリケーションを起動することを含み、メッセージアプリケーションのユーザインタフェース(例えば、1008)は、第1の電子デバイス(例えば、600)によって送信される招待の表現(例えば、1012)を含む。
【0279】
いくつかの実施形態では、第2のセキュアクレデンシャルを第2の電子デバイス(例えば、1000)に追加するためのプロセスを開始することは、第3のセキュアクレデンシャルを、第2の電子デバイスに動作可能に接続されている(例えば、無線通信するように構成されている)第3の電子デバイス(例えば、1050)に追加することを含む。いくつかの実施形態では、第3のセキュアクレデンシャルは、第1のセキュアクレデンシャルに対応する。いくつかの実施形態では、第3のセキュアクレデンシャルは、両方のクレデンシャルを使用して同じ車両にアクセスし、又は作動可能にすることができるという点で、第1のセキュアクレデンシャルに対応するが、第3のセキュアクレデンシャルは、任意選択的に、第1のセキュアクレデンシャルに適用されない制限を有する。第2の電子デバイスで、第2のセキュアクレデンシャルを第2の電子デバイスに追加するためのプロセスの一部として第3のセキュアクレデンシャルを第3の電子デバイスに追加するオプションは、(第3のセキュアクレデンシャルを追加するためのプロセスを開始するための入力を超える)更なる入力を必要とせずに、第3のセキュアクレデンシャルを追加する能力をユーザに提供する。更なるユーザ入力を必要とせずに条件のセットが満たされたときに動作を行うことにより、デバイスの操作性が高められ、ユーザ-デバイスインタフェースを(例えば、デバイスを操作する/デバイスと対話するときに適切な入力をもたらすようにユーザを支援し、ユーザの誤りを減らすことによって)より効率的にし、加えて、ユーザがデバイスをより迅速かつ効率的に使用できるようにすることによって、電力使用量を削減し、デバイスのバッテリ寿命を改善する。
【0280】
いくつかの実施形態では、(例えば、808BAに対応する)第2のユーザアカウントの招待を送信することにより、第2の電子デバイス(例えば、1000)は、有効な認証情報(例えば、デバイス(例えば、第1の電子デバイス)所有者及び/又は車両の製造業者からのセキュリティコード)を求めて、(例えば、コードエントリユーザインタフェース1038に示されるように)促し、第2のセキュアクレデンシャルを第2の電子デバイスに追加することを進める。
【0281】
いくつかの実施形態では、(例えば、808BAに対応する)第2のユーザアカウントの招待を送信することにより、第2の電子デバイス(例えば、1000)は、第2のセキュアクレデンシャルが第2の電子デバイスとの使用に適合していないという判定に従って、第2の電子デバイスにおいて、第2のセキュアクレデンシャルを第2のセキュアクレデンシャルに適合している異なる電子デバイスに追加するように、(例えば、エラーユーザインタフェース1042に示すように)ユーザに促す。いくつかの実施形態では、第2のセキュアクレデンシャルが第2の電子デバイスとの使用に適合しているという判定に従って、第2の電子デバイスは、第2のセキュアクレデンシャルを第2の電子デバイスに追加するためのプロセスに進む。
【0282】
方法900に関して上述したプロセス(例えば、図9)の詳細はまた、上述した方法にも類似の方式で適用可能であることに留意されたい。簡潔にするために、これらの詳細は、以下で繰り返さない。
【0283】
上記は、説明を目的として、特定の実施形態を参照して記述されている。しかしながら、上記の例示的な論考は、網羅的であること、又は開示される厳密な形態に本発明を限定することを意図するものではない。上記の教示を考慮して、多くの修正及び変形が可能である。本技術の原理、及びそれらの実際の適用を最もよく説明するために、実施形態が選択及び記載されている。それにより、他の当業者は、意図された具体的な用途に適するような様々な修正を用いて、本技術及び様々な実施形態を最も良好に利用することが可能となる。
【0284】
添付図面を参照して、本開示及び例を十分に説明してきたが、様々な変更及び修正が、当業者には明らかとなるであろうことに留意されたい。そのような変更及び修正は、特許請求の範囲によって定義されるような、本開示及び例の範囲内に含まれるものとして理解されたい。
【0285】
上述したように、本技術の一態様は、様々なソースから入手可能なデータを収集して使用し、モバイルキーを登録及び使用することである。本開示は、いくつかの例において、この収集されたデータが、特定の人を一意に特定する個人情報データ、又は特定の人に連絡する若しくはその所在を突き止めるために使用できる個人情報データを含み得ることを考察する。そのような個人情報データとしては、人口統計データ、位置ベースのデータ、電話番号、電子メールアドレス、ツイッターID、自宅の住所、ユーザの健康若しくはフィットネスのレベルに関するデータ若しくは記録(例えば、バイタルサイン測定値、投薬情報、運動情報)、誕生日、又は任意の他の識別情報若しくは個人情報を挙げることができる。
【0286】
本開示は、本技術におけるそのような個人情報データの使用がユーザの利益になる使用であり得る点を認識するものである。例えば、個人情報データを使用して、モバイルキーの登録を支援するか、又はモバイルキーの使用に関連するユーザを識別することができる。更に、ユーザに利益をもたらす個人情報データに関する他の使用も本開示によって意図されている。例えば、健康データ及びフィットネスデータは、ユーザの全般的なウェルネスについての洞察を提供するために使用することができ、又は、ウェルネスの目標を追求する技術を使用している個人への、積極的なフィードバックとして使用することもできる。
【0287】
本開示は、そのような個人情報データの収集、分析、開示、伝送、記憶、又は他の使用に関与するエンティティが、確固たるプライバシーポリシー及び/又はプライバシー慣行を遵守するものとなることを想到する。具体的には、そのようなエンティティは、個人情報データを秘密として厳重に保守するための、業界又は政府の要件を満たしているか又は上回るものとして一般に認識されている、プライバシーのポリシー及び慣行を実施し、一貫して使用するべきである。そのようなポリシーは、ユーザによって容易にアクセス可能とするべきであり、データの収集及び/又は使用が変化するにつれて更新されるべきである。ユーザからの個人情報は、そのエンティティの合法的かつ正当な使用のために収集されるべきであり、それらの合法的使用を除いては、共有又は販売されるべきではない。更には、そのような収集/共有は、ユーザに告知して同意を得た後に実施されるべきである。その上、そのようなエンティティは、そのような個人情報データへのアクセスを保護及び安全化し、個人情報データへのアクセス権を有する他者が、それらのプライバシーポリシー及び手順を忠実に守ることを保証するための、あらゆる必要な措置を講じることを考慮するべきである。更に、そのようなエンティティは、広く受け入れられているプライバシーポリシー及び慣行に対する自身の遵守を証明するために、サードパーティによる評価を自らが受けることができる。更には、ポリシー及び慣行は、収集及び/又はアクセスされる具体的な個人情報データのタイプに適合されるべきであり、また、管轄権固有の考慮事項を含めた、適用可能な法令及び規格に適合されるべきである。例えば、アメリカ合衆国では、特定の健康データの収集又はそれへのアクセスは、医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(HIPAA)などの、連邦法及び/又は州法によって管理されてもよく、その一方で、他国における健康データは、他の規制及びポリシーの対象となり得るものであり、それに従って対処されるべきである。それゆえ、各国において、異なる個人データのタイプに関して異なるプライバシー慣行が保たれるべきである。
【0288】
前述のことがらにも関わらず、本開示はまた、個人情報データの使用又は個人情報データへのアクセスを、ユーザが選択的に阻止する実施形態も想到する。すなわち、本開示は、そのような個人情報データへのアクセスを防止又は阻止するために、ハードウェア要素及び/又はソフトウェア要素が提供され得ることを意図している。例えば、モバイルキーの登録又は使用の場合では、本技術は、ユーザが、サービスの登録中又はその後のいつでも、個人情報データの収集への参加の「オプトイン」又は「オプトアウト」を選択できるように構成することができる。「オプトイン」及び「オプトアウト」の選択肢を提供することに加えて、本開示は、個人情報のアクセス又は使用に関する通知を提供することを意図している。例えば、ユーザの個人情報データにアクセスすることとなるアプリのダウンロード時にユーザに通知され、その後、個人情報データがアプリによってアクセスされる直前に再びユーザに注意してもよい。
【0289】
更には、本開示の意図は、個人情報データを、非意図的若しくは無許可アクセス又は使用の危険性を最小限に抑える方法で、管理及び処理するべきであるという点である。データの収集を制限し、データがもはや必要とされなくなると削除することにより、リスクを最小化することができる。加えて、かつ、特定の健康関連アプリケーションにおいて適用可能な場合、ユーザのプライバシーを保護するために、データの匿名化を使用することができる。非特定化は、適切な場合には、特定の識別子(例えば、生年月日など)を除去すること、記憶されたデータの量又は特異性を制御すること(例えば、位置データを住所レベルよりも都市レベルで収集すること)、データがどのように記憶されるかを制御すること(例えば、データをユーザ全体にわたって集約すること)及び/又は他の方法によって、容易にすることができる。
【0290】
それゆえ、本開示は、1つ以上の様々な開示された実施形態を実施するための、個人情報データの使用を広範に網羅するものであるが、本開示はまた、そのような個人情報データにアクセスすることを必要とせずに、それらの様々な実施形態を実施することも可能であることを想到する。すなわち、本技術の様々な実施形態は、そのような個人情報データの全て又は一部分が欠如することにより、動作不可能にされるものではない。例えば、モバイルキーは、ユーザに関連付けられたデバイスによって要求されたデータなどの非個人情報データ又は必要最小限の量の個人情報、デバイスに利用可能な他の非個人情報、又は公的に利用可能な情報に基づいて使用することができる。
図1A
図1B
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図6H
図6I
図6J
図6K
図6L
図6M
図6N
図6O
図6P
図6Q
図6R
図6S
図6T
図6U
図6V
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図8G
図8H
図8I
図8J
図8K
図8L
図8M
図8N
図8O
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図8S
図8T
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図8W
図8X
図8Y
図8Z
図8AA
図8AB
図8AC
図8AD
図9