(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-21
(45)【発行日】2023-07-31
(54)【発明の名称】撮像装置用防塵ゴム
(51)【国際特許分類】
G02B 7/02 20210101AFI20230724BHJP
G03B 17/02 20210101ALI20230724BHJP
H04N 23/50 20230101ALI20230724BHJP
【FI】
G02B7/02 D
G02B7/02 Z
G03B17/02
H04N23/50
(21)【出願番号】P 2019223698
(22)【出願日】2019-12-11
【審査請求日】2022-11-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000114710
【氏名又は名称】ヤマウチ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】服部 英一
【審査官】登丸 久寿
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-114017(JP,A)
【文献】特開2010-151998(JP,A)
【文献】特開2020-086232(JP,A)
【文献】特開2011-244162(JP,A)
【文献】特開2019-082546(JP,A)
【文献】特開2019-004248(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/02
G03B 17/02
H04N 23/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置用防塵ゴムであって、
前記撮像装置用防塵ゴムの中心軸に沿って延在しており、前記中心軸の方向において第1端を有する第1筒状部と、
前記中心軸に沿って延在しており、前記中心軸の方向において第2端を有する第2筒状部と、
前記第1端と前記第2端とを接続している接続部とを備え、
前記接続部の少なくとも一部における肉厚は、前記第1筒状部の肉厚及び前記第2筒状部の肉厚よりも小さ
く、
前記接続部の肉厚は、前記第1端側から前記第2端側にわたって、前記第1筒状部の肉厚及び前記第2筒状部の肉厚よりも小さく、
前記接続部は、前記中心軸に交差する方向に沿って前記第1端と前記第2端とを接続している、撮像装置用防塵ゴム。
【請求項2】
前記接続部は、薄肉部を有し、
前記薄肉部における肉厚は、前記第1筒状部の肉厚及び前記第2筒状部の肉厚よりも小さい、請求項1に記載の撮像装置用防塵ゴム。
【請求項3】
前記第1筒状部の幅は、前記第2筒状部の幅と異なっている、請求項1
又は請求項
2に記載の撮像装置用防塵ゴム。
【請求項4】
前記第1筒状部の幅は、前記第2筒状部の幅よりも大きい、請求項
3に記載の撮像装置用防塵ゴム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置用防塵ゴムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特開2019-32433号公報)には、防塵部材が記載されている。特許文献1に記載されている防塵部材は、ゴム材料により形成されている撮像装置用の防塵部材である。特許文献1に記載されている防塵部材は、ベース部と、筒部と、接続部とを有している。
【0003】
ベース部は、防塵部材の中心軸の方向(以下「中心軸方向」とする)に沿って延在し、中心軸方向において上端を有している。筒部は、中心軸方向に沿って延在し、中心軸方向において下端を有している。接続部は、防塵部材の中心軸に交差する方向に沿って、ベース部の上端と筒部の下端とを接続している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されている防塵部材は、基板とレンズ鏡筒との間に配置される。基板及びレンズ鏡筒の寸法のバラつき等の影響により、基板とレンズ鏡筒との間の間隔が変動することがある。例えば、基板とレンズ鏡筒との間の間隔が小さくなった場合、防塵部材は、中心軸方向に沿って圧縮される。防塵部材の中心軸方向に沿った圧縮に伴って、防塵部材は、基板及びレンズ鏡筒に反力を生じさせる。このような反力は、基板及びレンズ鏡筒に負荷を生じさせるとともに、防塵部材を基板とレンズ鏡筒との間に組み付ける際の作業性が低下する原因となる。
【0006】
特許文献1に記載されている防塵部材においては、防塵部材の中心軸に沿った圧縮が加わった際、接続部が撓むことにより、当該圧縮が吸収される。しかしながら、特許文献1に記載されている防塵部材においては、接続部の曲げ剛性が相対的に高いため、圧縮時の反力緩和に改善の余地がある。
【0007】
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものである。より具体的には、本発明は、中心軸の方向に沿って圧縮された際の反力を低減することが可能な撮像装置用防塵ゴムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る撮像装置用防塵ゴムは、撮像装置用防塵ゴムの中心軸に沿って延在しており、中心軸の方向において第1端を有する第1筒状部と、中心軸に沿って延在しており、中心軸の方向において第2端を有する第2筒状部と、第1端と第2端とを接続している接続部とを備える。接続部の少なくとも一部における肉厚は、第1筒状部の肉厚及び第2筒状部の肉厚よりも小さい。
【0009】
上記の撮像装置用防塵ゴムにおいて、接続部の肉厚は、第1端側から第2端側にわたって、第1筒状部の肉厚及び第2筒状部の肉厚よりも小さくてもよい。
【0010】
上記の撮像装置用防塵ゴムにおいて、接続部は、薄肉部を有していてもよい。薄肉部における肉厚は、第1筒状部の肉厚及び第2筒状部の肉厚よりも小さくてもよい。
【0011】
上記の撮像装置用防塵ゴムにおいて、第1筒状部の幅は、第2筒状部の幅と異なっていてもよい。上記の撮像装置用防塵ゴムにおいて、第1筒状部の幅は、第2筒状部の幅よりも大きくてもよい。
【0012】
上記の撮像装置用防塵ゴムにおいて、接続部は、中心軸に交差する方向に沿って第1端と第2端とを接続していてもよい。上記の撮像装置用防塵ゴムにおいて、接続部は、中心軸の方向に沿って第1端と第2端とを接続していてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の一態様に係る撮像装置用防塵ゴムによると、中心軸の方向に沿って圧縮された際の反力を低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図3】
図1のIII-IIIにおける断面図である。
【
図5】撮像装置用防塵ゴム10を用いたレンズユニット100の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
実施形態の詳細を、図面を参酌しながら説明する。以下の図面においては、同一又は相当する部分に同一の参照符号を付し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0016】
(第1実施形態)
以下に、第1実施形態に係る撮像装置用防塵ゴム(以下「撮像装置用防塵ゴム10」とする)の構成を説明する。
【0017】
図1は、撮像装置用防塵ゴム10の断面図である。
図2は、
図1のII-IIにおける断面図である。
図3は、
図1のIII-IIIにおける断面図である。
図1~
図3に示されるように、撮像装置用防塵ゴム10は、中心軸Aを有している。撮像装置用防塵ゴム10は、第1筒状部1と、第2筒状部2と、接続部3とを有している。
【0018】
第1筒状部1は、中心軸Aに沿って延在している筒状の形状を有している。第1筒状部1は、下端1aと、上端1b(第1端)とを有している。下端1a及び上端1bは、中心軸Aの方向における第1筒状部1の端である。上端1bは、下端1aの反対側の第1筒状部1の端である。
【0019】
第1筒状部1は、幅W1を有している。幅W1は、中心軸Aを挟んで互いに対向している部分の間の距離である。幅W1は、下端1aと上端1bとの間において、例えば一定になっている。第1筒状部1の肉厚は、肉厚T1になっている。肉厚T1は、下端1aと上端1bとの間において、例えば一定になっている。
【0020】
第1筒状部1は、中心軸Aに直交している断面視において、矩形形状を有している。なお、角部が丸まっている場合も、「第1筒状部1が中心軸Aに直交している断面視において矩形形状を有している」場合に含まれるものとする。但し、中心軸Aに直交している断面視における第1筒状部1の形状は、矩形形状に限られない。
【0021】
第2筒状部2は、中心軸Aに沿って延在している筒状の形状を有している。第2筒状部2は、下端2a(第2端)と、上端2bとを有している。下端2a及び上端2bは、中心軸Aの方向における第2筒状部2の端である。上端2bは、下端2aの反対側の第2筒状部2の端である。
【0022】
第2筒状部2は、幅W2を有している。幅W2は、中心軸Aを挟んで互いに対向している部分の間の距離である。幅W2は、下端2aと上端2bとの間において、例えば一定になっている。幅W2は、幅W1と異なっている。より具体的には、幅W2は、幅W1よりも小さい。第2筒状部2の肉厚は、肉厚T2である。肉厚T2は、下端2aと上端2bとの間において、例えば一定になっている。肉厚T2は、例えば、肉厚T1と等しくなっている。
【0023】
第2筒状部2は、中心軸Aに直交している断面視において、矩形形状を有している。なお、角部が丸まっている場合も、「第2筒状部2が中心軸Aに直交している断面視において矩形形状を有している」場合に含まれるものとする。但し、中心軸Aに直交している断面視における第2筒状部2の形状は、矩形形状に限られない。第2筒状部2は、上端2b側において、端面を有している。この端面は、好ましくは、平坦面である。
【0024】
接続部3は、中心軸Aに交差している方向に沿って、上端1bと下端2aとを接続している。接続部3の肉厚は、肉厚T3である。肉厚T3は、上端1b側から下端2a側にわたって、一定となっている。肉厚T3は、肉厚T1及び肉厚T2よりも小さい。
【0025】
撮像装置用防塵ゴム10は、さらに、第3筒状部4を有していてもよい。第3筒状部4は、中心軸Aに沿って延在している筒状の形状を有している。第3筒状部4は、下端4aと、上端4bとを有している。下端4a及び上端4bは、中心軸Aの方向における第3筒状部4の端である。上端4bは、中心軸Aの方向における下端4aの反対側の端である。
【0026】
第3筒状部4は、上端4b側において、第1筒状部1の下端1a側に接続されている。第3筒状部4は、下端4a側において、端面を有している。この端面は、好ましくは、平坦面である。
【0027】
図4は、
図1のIV-IVにおける断面図である。
図4に示されるように、第3筒状部4は、中心軸Aに直交している断面視において、矩形形状を有している。なお、角部が丸まっている場合も、「第3筒状部4が中心軸Aに直交している断面視において矩形形状を有している」場合に含まれるものとする。但し、中心軸Aに直交している断面視における第3筒状部4の形状は、矩形形状に限られない。
【0028】
図5は、撮像装置用防塵ゴム10を用いたレンズユニット100の断面図である。
図5に示されるように、レンズユニット100は、撮像装置用防塵ゴム10と、基板21と、撮像素子22と、レンズケース23と、レンズ24とを有している。
【0029】
基板21は、プリント配線基板である。撮像素子22は、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサである。撮像素子22は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサであってもよい。撮像素子22は、基板21上に搭載されている。レンズケース23は、基板21に取り付けられている。レンズケース23は、例えば接着剤により、基板21に固定されている。レンズ24は、レンズケース23の上面に取り付けられている。
【0030】
撮像装置用防塵ゴム10は、中心軸Aが撮像素子22の光軸に一致するように、基板21上に配置されている。これにより、撮像素子22は、撮像装置用防塵ゴム10の内部に配置されることになる。撮像装置用防塵ゴム10は、基板21とレンズケース23とにより挟持されている。なお、第2筒状部2(上端2b側の端面)は、レンズケース23に接触しており、第3筒状部4(下端4a側の端面)は、基板21に接触している。
【0031】
撮像装置用防塵ゴム10は、例えば、シリコーンゴムにより形成されている。撮像装置用防塵ゴム10は、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)により形成されていてもよい。但し、撮像装置用防塵ゴム10を構成している材料は、これらの材料に限られるものではない。
【0032】
撮像装置用防塵ゴム10を構成している材料の硬さ(デュロメータA硬度)は、20以上70以下であることが好ましい。さらに好ましくは、撮像装置用防塵ゴム10を構成している材料のデュロメータA硬度は、25以上50以下である。撮像装置用防塵ゴム10の硬さは、JIS規格(JIS K 6253:2006)にしたがって測定される。
【0033】
(第1実施形態に係る撮像装置用防塵ゴムの効果)
以下に、撮像装置用防塵ゴム10の効果を比較例に係る撮像装置用防塵ゴム(以下「撮像装置用防塵ゴム30」とする)と対比しながら説明する。
【0034】
図6は、撮像装置用防塵ゴム30の断面図である。
図6に示されるように、撮像装置用防塵ゴム30の構成は、接続部3の構成を除いて、撮像装置用防塵ゴム10の構成と共通している。より具体的には、撮像装置用防塵ゴム30の構成は、肉厚T3が上端1b側から下端2a側にわたって肉厚T1及び肉厚T2と等しくなっている点に関して、撮像装置用防塵ゴム10の構成と異なっている。
【0035】
撮像装置用防塵ゴム30が中心軸Aの方向に圧縮された際、接続部3が撓むことにより当該圧縮が吸収される。そのため、撮像装置用防塵ゴム30が中心軸Aの方向に圧縮された際に基板21及びレンズケース23に加わる反力の増加は、ある程度低減される。
【0036】
他方で、撮像装置用防塵ゴム10においては、肉厚T3が上端1b側から下端2a側にわたって肉厚T1及び肉厚T2よりも小さくなっているため、中心軸Aの方向に圧縮が加わった際の接続部3の曲げ剛性は、撮像装置用防塵ゴム30と比較して、小さくなっている。そのため、撮像装置用防塵ゴム10は、中心軸Aの方向に圧縮が加わった際に、接続部3がさらに変形しやすく(撓みやすく)、基板21及びレンズケース23に加わる反力の増加は、さらに低減される。
【0037】
撮像装置用防塵ゴム30においては、中心軸Aの方向に沿った引張変形が作用する際、接続部3が相対的に撓みにくいため、当該引張変形を吸収しにくい。その結果、撮像装置用防塵ゴム30が基板21及びレンズケース23に対して生じさせる反力が低下しすぎる(基板21及びレンズケース23との間のシール力が不足する)ことがある。
【0038】
他方で、撮像装置用防塵ゴム10においては、中心軸Aの方向に沿って撮像装置用防塵ゴム10に引張変形が作用する際に、接続部3が容易に変形して当該引張変形を吸収しやすい。そのため、この場合には、中心軸Aの方向に沿って引張変形が作用する際に撮像装置用防塵ゴム10と基板21及びレンズケース23との間のシール力が不足することを抑制することができる。
【0039】
(第2実施形態)
以下に、第2実施形態に係る撮像装置用防塵ゴム(以下「撮像装置用防塵ゴム40」とする)の構成を説明する。ここでは、撮像装置用防塵ゴム10の構成と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0040】
図7は、撮像装置用防塵ゴム40の断面図である。
図7に示されるように、撮像装置用防塵ゴム40は、第1筒状部1と、第2筒状部2と、接続部3と、第3筒状部4とを有している。この点に関して、撮像装置用防塵ゴム40の構成は、撮像装置用防塵ゴム10の構成と共通している。しかしながら、撮像装置用防塵ゴム40の構成は、接続部3の詳細に関して、撮像装置用防塵ゴム10の構成と異なっている。
【0041】
撮像装置用防塵ゴム40において、接続部3は、薄肉部31を有している。薄肉部31の肉厚は、肉厚T4である。肉厚T4は、肉厚T1及び肉厚T2よりも小さい。
【0042】
撮像装置用防塵ゴム40において、接続部3は、さらに、厚肉部32と、厚肉部33とを有している。厚肉部32は、上端1bと薄肉部31とを接続している。厚肉部33は、薄肉部31と下端2aとを接続している。
【0043】
厚肉部32の肉厚は、肉厚T5であり、厚肉部33の肉厚は、肉厚T6である。肉厚T5及び肉厚T6は、肉厚T4よりも大きい。すなわち、接続部3の肉厚は、薄肉部31において局所的に小さくなっている。肉厚T5(肉厚T6)は、肉厚T1及び肉厚T2よりも小さくてもよく、肉厚T1及び肉厚T2よりも大きくてもよい。
【0044】
上記の例においては、接続部3が厚肉部32及び厚肉部33の双方を有しているとしたが、接続部3は、厚肉部32及び厚肉部33のいずれか一方を有していなくてもよい。接続部3が厚肉部32を有していない場合、薄肉部31は上端1bに接続されており、接続部3が厚肉部33を有していない場合、薄肉部31は下端2aに接続されている。
【0045】
以下に、撮像装置用防塵ゴム40の効果を説明する。ここで、撮像装置用防塵ゴム10の効果と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0046】
撮像装置用防塵ゴム40においては、薄肉部31を有しているため、接続部3の曲げ剛性が局所的に小さくなっている。そのため、撮像装置用防塵ゴム40においては、中心軸Aの方向に圧縮変形又は引張変形を受けた際に、接続部3が容易に変形して当該圧縮変形及び当該引張変形を吸収することができる。このように、撮像装置用防塵ゴム40によると、中心軸Aの方向に圧縮変形が加わった際の基板21及びレンズケース23に加わる反力の増加及び中心軸Aの方向に沿って引張変形が加わった際の基板21及びレンズケース23との間のシール力不足を抑制することができる。
【0047】
(第3実施形態)
以下に、第3実施形態に係る撮像装置用防塵ゴム(以下「撮像装置用防塵ゴム50」とする)の構成を説明する。ここでは、撮像装置用防塵ゴム10の構成と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0048】
図8は、撮像装置用防塵ゴム50の断面図である。
図8に示されるように、撮像装置用防塵ゴム50は、第1筒状部1と、第2筒状部2と、接続部3と、第3筒状部4とを有している。肉厚T3は、上端1b側から下端2a側にわたって、肉厚T1及び肉厚T2よりも小さくなっている。これら点に関して、撮像装置用防塵ゴム50の構成は、撮像装置用防塵ゴム10の構成と共通している。
【0049】
しかしながら、撮像装置用防塵ゴム50の構成は、接続部3の詳細に関して、撮像装置用防塵ゴム10の構成と異なっている。より具体的には、撮像装置用防塵ゴム50の構成は、接続部3が中心軸Aの方向に沿って上端1bと下端2aとを接続している点に関し、撮像装置用防塵ゴム10の構成と異なっている。
【0050】
以下に、撮像装置用防塵ゴム50の効果を説明する。ここで、撮像装置用防塵ゴム10の効果と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0051】
撮像装置用防塵ゴム50においては、肉厚T3が肉厚T1及び肉厚T2よりも小さくなっているため、中心軸Aの方向に圧縮変形を受けた際に、接続部3が容易に座屈して当該圧縮変形を吸収することができる。このように、撮像装置用防塵ゴム50によると、中心軸Aの方向に圧縮変形が加わった際に基板21及びレンズケース23に加わる反力の増加を抑制することができる。
【0052】
以上のように本発明の実施形態について説明を行ったが、上述の実施形態を様々に変形することも可能である。また、本発明の範囲は、上述の実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むことが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0053】
上記の実施形態は、撮像装置用の防塵ゴムに特に有利に適用される。
【符号の説明】
【0054】
10,30,40,50 撮像装置用防塵ゴム、1 第1筒状部、1a 下端、1b 上端、2 第2筒状部、2a 下端、2b 上端、3 接続部、4 第3筒状部、4a 下端、4b 上端、21 基板、22 撮像素子、23 レンズケース、24 レンズ、31 薄肉部、32 厚肉部、33 厚肉部、100 レンズユニット、A 中心軸、T1,T2,T3,T4,T5,T6 肉厚、W1,W2 幅。