(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-21
(45)【発行日】2023-07-31
(54)【発明の名称】延長舗装タイプの伸縮装置
(51)【国際特許分類】
E01C 11/02 20060101AFI20230724BHJP
【FI】
E01C11/02 A
(21)【出願番号】P 2019142261
(22)【出願日】2019-08-01
【審査請求日】2022-06-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000208204
【氏名又は名称】大林道路株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】509200613
【氏名又は名称】株式会社横河NSエンジニアリング
(74)【代理人】
【識別番号】100087491
【氏名又は名称】久門 享
(74)【代理人】
【識別番号】100104271
【氏名又は名称】久門 保子
(72)【発明者】
【氏名】北野原 朋宏
(72)【発明者】
【氏名】国安 幸一
(72)【発明者】
【氏名】光谷 修平
(72)【発明者】
【氏名】小関 裕二
(72)【発明者】
【氏名】相本 正幸
(72)【発明者】
【氏名】松野 正見
(72)【発明者】
【氏名】利根川 太郎
(72)【発明者】
【氏名】湯川 雅之
【審査官】柿原 巧弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-270570(JP,A)
【文献】特開2016-160656(JP,A)
【文献】特開2009-150156(JP,A)
【文献】特開2007-303221(JP,A)
【文献】特開平08-128014(JP,A)
【文献】特開昭57-155403(JP,A)
【文献】特開2004-003277(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0209104(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01C 11/02
E01D 19/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
橋梁の床版部または橋台の上に、前記床版部と前記床版部または前記橋台部との間に設けられた桁遊間部に近接して一対の伸縮継手部材が配置され、
かつ前記
一対の伸縮継手部材の橋軸方向
側の両側部に
それぞれ舗装部が配置され
てなる延長舗装タイプの伸縮装置であって、前記
一対の伸縮継手部材は
それぞれ前記舗装部の厚さ内に配置され、
それぞれ橋軸直角方向に複数にユニット化され、前記伸縮継手部材の対向する側の側部に互いに噛み合う凹凸部がそれぞれ設けられ、
反対側の側部に前記舗装部に定着された複数の定着用アンカーが取り付けられ、かつ前記凹凸部の互いに噛み合う位置が
前記床版部または前記橋台部の上に配置され、前記舗装部が前記桁遊間部および前記床版部の上に延長して配置されていることを特徴とする延長舗装タイプの伸縮装置。
【請求項2】
請求項1記載の延長舗装タイプの伸縮装置において、
前記一対の伸縮継手部材は、それぞれ底部を形成する底板部と互いに噛み合う凹凸の側板部を備えた型枠と当該型枠内に充填された舗装材とから形成されていることを特徴とする延長舗装タイプの伸縮装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の延長舗装タイプの伸縮装置において、
前記伸縮継手部材の橋軸方向
側の側部に配置された一定長の舗装部は、より高強度の舗装材から形成されていることを特徴とする延長舗装タイプの伸縮装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか
に記載の延長舗装タイプの伸縮装置において、前記伸縮継手部材の橋軸方向
側の側部に配置された一定長の舗装部と前記床版部
または橋台部との間に縁切りプレートが設置されていることを特徴とする延長舗装タイプの伸縮装置。
【請求項5】
請求項4記載の延長舗装タイプの伸縮装置において、前記床版部または前記橋台部と前記縁切りプレートとの間にスライドプレートが設置されていることを特徴とする延長舗装タイプの伸縮装置。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか
に記載の延長舗装タイプの伸縮装置において、
前記伸縮継手部材の橋軸方向
側の側部に配置された一定長の舗装部は、舗装材からなるプレキャスト版によって形成されていることを特徴とする延長舗装タイプの伸縮装置。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか
に記載の延長舗装タイプの伸縮装置において、前記凹凸部と凹凸部との間に止水部材が設置されていることを特徴とする延長舗装タイプの伸縮装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、橋梁の床版部と床版部または橋台部との境に設けられた桁遊間部の近傍に設置され、かつ前記床版部の上に敷設された舗装部が前記桁遊間部の上に延長された延長舗装タイプの伸縮装置に関し、特に車両通過時の騒音や振動、輪荷重による伸縮継手部材の変形、漏水による劣化等を抑制し、さらには新設時および後々の補修・改修工事等を容易に行えるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、道路橋の床版部と床版部または橋桁を支える橋台部との境には、床版部を支える橋桁の温度変化等による伸縮を吸収するための桁遊間部が設けられ、当該桁遊間部にはフィンガージョイント等の伸縮装置が設置されている。
【0003】
例えば、特許文献1には橋梁のコンクリート床版部に桁遊間部を設け、当該遊間部にフィンガージョイントを設置することにより構成された橋梁の伸縮装置の発明が開示されている。簡単に説明すると、橋梁の床版部に設けられた桁遊間部に、櫛形に形成された一対のフェイスプレートが橋軸方向に離間して設置されている。
【0004】
また、各フェイスプレートは、それぞれ裏側に孔あきジベルを一体に備え、当該孔あきジベルをコンクリート床版部のコンクリート内に埋設することにより取り付けられている。
【0005】
また、特許文献2には、コンクリート部材の上に伸縮継手を設置することにより構成された道路用伸縮継手の発明が開示されている。
図2に基づいて簡単に説明すると、橋桁と当該橋桁を支える橋台との間に桁遊間部が設けられ、また、当該桁遊間部の上に第1コンクリート部材が設置され、当該第1コンクリート部材は橋桁端部から橋台部および橋台部後方の土工部まで延長されている。そして、前記第1コンクリート部材の先端部に伸縮継手が設置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2004-143845号公報
【文献】特開2004-003277号公報
【文献】特開2007-92451号公報
【文献】特公表2007-517996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に開示された橋梁の伸縮装置は、各フェイスプレートが、裏側の孔あきジベルをコンクリート床版部のコンクリート内に埋設することにより取り付けられている。
【0008】
また、特許文献2に開示された道路用伸縮継手は、第1コンクリート部材の延長部分と伸縮継手が橋台部および土工部の上に第2コンクリート部材を介在させ、橋台部および土工部の上に埋設された状態で取り付けられている。
【0009】
このため、特許文献1,2のいずれの装置も、新設時の設置および後々の補修・改修工事に際してコンクリートの型枠工事やはつり工事などが必要とされるため、いずれの場合も大がかりな工事となって多くの時間と労力を要するだけでなく、コストが嵩む等の課題があった。
【0010】
また特に、特許文献1の伸縮装置は、一対のフェイスプレートが桁遊間部内に片持ち梁の状態で設置されているため、車両通過時の振動や騒音が大きくなりやすく、また、輪荷重によってフェイスプレートが変形する恐れがあり強度上の課題があった。
【0011】
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、新設時の設置および後々の補修・改修工事等が、コンクリートの型枠工事やはつり工事などが無く容易で、しかも車両通過時の振動や騒音、輪荷重による変形、さらには水漏れによる劣化等を抑制できるようにした延長舗装タイプの伸縮装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、橋梁の床版部または橋台部の上に、前記床版部と前記床版部または前記橋台部との間に設けられた桁遊間部に近接して一対の伸縮継手部材が配置され、前記伸縮継手部材の橋軸方向の両側部に舗装部が配置され、かつ前記舗装部が前記桁遊間部の上に延長された延長舗装タイプの伸縮装置の発明であり、前記伸縮継手部材は前記舗装部の厚さ内に配置され、前記伸縮継手部材の対向する側の側部に互いに噛み合う凹凸部がそれぞれ設けられ、かつ前記凹凸部の互いに噛み合う位置が前記桁遊間部を挟んで前記床版部の一方、または前記橋台部に偏って設けられていることを特徴とするものである。
【0013】
前記伸縮継手部材は、前記床版部または前記橋台部の上面に固定手段によって脱着可能に取り付けてあれば、伸縮継手部材の新設および後々の取替え等の補修工事をきわめて簡単かつ効率的に行うことができる。
【0014】
固定手段としては脱着可能な固定手段、例えば、ホールインアンカー等のアンカーボホルトが適している。
【0015】
また、伸縮継手部材が舗装部の厚さ内に設置してあれば、伸縮継手部材の新設および取替え等の補修工事に際して、床版部および橋台部に何らの手を加えなくても、伸縮継手部材の設置が可能になり伸縮継手の新設や補修工事をより簡単かつ効率的に行うことができる。
【0016】
また、伸縮継手部材が、橋軸直角方向に複数のユニットからなる組立て式で形成されたものであれば、床版部の幅に応じてユニットを継ぎ足すことにより伸縮継手部材の長さを自由に調整することができ、また、補修に際しては、一部のユニットを取り換えることにより部分的な補修も可能になる。
【0017】
また、伸縮継手部材の凹凸部は、一個一個の凹凸が長く、橋軸直角方向に連続する櫛形状に形成されたものや、一本一本の凹凸がとても短く、橋軸直角方向に連続する波形状に形成されたもの等があり、特に後者のタイプにあっては、底板部と外周を形成する側板部のみから形成し(底板部と側板部とからなる伸縮継手部材の型枠)、その中に舗装材を充填する構成としたものでもよい。
【0018】
また、前記舗装部のうち、前記伸縮継手部材の橋軸方向の両側部に配置された一定長の舗装部が、より高強度の舗装材で形成してあることが望ましく、さらにプレキャスト版とすることにより伸縮継手部材両側部の舗装工事が容易になる。
【0019】
また、前記一定長の舗装部と前記床版部との間に縁切りプレートを設置することで、伸縮継手部材の取り換え等の際に伸縮継手部材両側部の舗装材を簡単に撤去することができ、補修・改修工事等を容易に行うことができる。
【0020】
また、前記床版部と前記縁切りプレートとの間にスライドプレートを設置することで、床版部と縁切りプレート間の摩擦抵抗を低減することができ、これにより床版部を支える橋桁の伸縮に伴う床版部の橋軸方向の変位を確実に吸収することができる。
【0021】
また、前記凹凸部の間に止水部材を設置することで、伸縮継手から床版部下方への水漏れを防止することができる。なお、止水部材は床版部に設けられた遊間部またはスライドプレートと縁切りプレートとの間に設置してもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、伸縮継手部材が床版部または橋台部の上に配置されているため、車両通過時の騒音や振動、輪荷重による伸縮継手部材の変形、さらには伸縮継手部から床版部下への漏水による橋桁等の劣化を抑制することができる。
【0023】
また、伸縮継手部材の橋軸方向の両側部に形成された一定長の舗装部と床版部との間に縁切りプレートが介在されていることで、伸縮継手部材の補修、改修等の際に舗装部を簡単に撤去することができ、伸縮継手部材の補修改修工事を簡単にかつ容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の一実施形態であり、一対の伸縮継手部材の縮んだ状態を示す斜視図である。
【
図2】
図1に図示する伸縮継手部材が伸びた状態を示す斜視図である。
【
図3】
図1に図示する橋梁の伸縮装置であり、図(a)は平面図、図(b)は図(a)におけるイ-イ線断面図である。
【
図4】
図2に図示する橋梁の伸縮装置であり、図(a)は平面図、図(b)は図(a)におけるロ-ロ線断面図である。
【
図5】床版部の上に施工された舗装部の打ち継ぎ部であり、
図3(b)におけるハ部拡大図である。
【
図6】床版部を支える橋桁の伸縮に伴う伸縮継手部材の挙動を図示したものであり、図(a)は
図3(b)におけるニ部拡大図、図(b)は
図4(b)におけるホ部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1~
図6は本発明の一実施形態であって、道路橋の床版部の上に、前記床版部に設けられた桁遊間部に近接して設置され、かつ前記床版部に形成された舗装部が前記桁遊間部の上に延長されたタイプの橋梁の伸縮装置を図示したものである。
【0026】
具体的に説明すると、床版部1に所定幅の桁遊間部2が橋軸直角方向に連続して形成され、これにより床版部1は桁遊間部2を挟んで橋軸方向に床版部1Aと床版部1Bに区分けされている。
【0027】
また、床版部1Aと1Bの上に一対の伸縮継手部材3と4が桁遊間部2に近接し、かつ床版部1A側に偏って設置されている。また、床版部1Aと床版部1Bの上にそれぞれ舗装部5が橋軸方向に連続して形成され、特に床版部1Bの舗装部5は桁遊間部2および床版部1Aの上まで延長して形成されている。
【0028】
なお、床版部1(1A,1B)は、コンクリート床版、鋼製床版のいずれであってもよい。
【0029】
伸縮継手部材3と4は、床版部1Aおよび1Bの上に形成された舗装部5の厚さ内に設置され、かつそれぞれ舗装部5と連続一体に接合されている。
【0030】
また、伸縮継手部材3と4の相対向する側の側部に、互いに噛み合う凹凸部(以下「櫛形部」)3aと4aがそれぞれ橋軸直角方向に連続して形成され、また反対側の側部に橋軸方向に伸びる複数の定着用アンカー6が橋軸直角方向に離間して取り付けられている。
【0031】
なお、伸縮継手部材3と4は、櫛形部3aと4aがとても短く、橋軸直角方向に緩やかな波形状をなしている場合などには、それぞれ底部を形成する底板部と外周部を形成する側板部とからなる型枠(底板部と側板部とからなる伸縮継手部材の型枠)とその中に充填される舗装材とから構成されてもよい。
【0032】
また、伸縮継手部材3と4は、床版部1の橋軸直角方向の幅に応じて、橋軸直角方向に単一部材として形成されていてもよく、また、橋軸直角方向に複数のユニットからなる組立て式に形成されていてもよい。
【0033】
後者の組立て式の場合、床版部1の幅に応じてユニットを橋軸直角方向に継ぎ足すことにより伸縮継手部材の長さを自由に調整することができ、また、補修に際しては、一部のユニットを取り換えることにより部分的な補修も可能になる。
【0034】
櫛形部3aと4a間の間隙に伸縮自在な止水部材7が櫛形部3aおよび4aと一体に充填されている。止水部材7には伸縮継手部材3,4の橋軸方向の変位に追従してよく伸び縮みし、特に伸縮継手部材3と4が相対する方向に変位することにより強く圧縮されても、櫛形部3aと4a間の間隙から路面上に突出しないような止水部材が用いられている。
【0035】
なお、止水部材7は床版部1Aと1B間の桁遊間部2内、または舗装部5と後述するスライドプレート11との間に設置されていてもよい。
【0036】
定着用アンカー6は、伸縮継手部材3と4の反対向する側の側部に橋軸方向に所定長に突設され、かつ舗装部5内に定着され、これにより伸縮継手部材3,4は、それぞれ舗装部5に一体的に定着されている。
【0037】
舗装部5は、現場打ちによって70~80mm程度の厚さに形成され、また特に、伸縮継手部材3および4の橋軸方向側の両側部にそれぞれ形成された所定長E1、E2の舗装部(以下「舗装部5A」、「舗装部5B」)は、耐久性を重視した舗装材によって形成されている。
【0038】
また、舗装部5Aと床版部1Aとの間に縁切りプレート8が介在され、また、舗装部5Bと床版部1A,1Bおよび桁遊間部2との間に縁切りプレート9が介在され、特に縁切りプレート9は、所定長E2内の床版部1A,1Bおよび桁遊間部2の上に橋軸方向に連続して介在されている。
【0039】
これにより、舗装部5Aと5Bは、それぞれ縁切りプレート8と9を介して床版部1Aおよび1Bと完全に切り離された状態にあるため、後述する固定手段(アンカーボルト)10を抜き取るだけで簡単に撤去できるようになっている。
【0040】
また、伸縮継手部材3および4の取替え等の改修工事に際しては、伸縮継手部材3および4の両側部の舗装部5Aと5Bを簡単に除去することができ、伸縮継手部材3および4の改修工事をきわめて簡単かつ効率的に行うことができる。
【0041】
さらに、舗装部5Aと床版部1Aとの間に、舗装部5Aおよび縁切りプレート8を貫通して床版部1Aに到達する複数の固定手段(以下「アンカーボルト」)10が打ち込まれ、また、舗装部5Bと床版部1B間には舗装部5Bおよび縁切りプレート9を貫通して、床版部1Bに到達する複数のアンカーボルト10が打ち込まれている。なお、アンカーボルト10にはホールインアンカー等が用いられている。
【0042】
これにより、舗装部5Aと5Bは、それぞれ床版部1Aと床版部1Bに複数のアンカーボルト10によって簡単かつ強固に固定することができる。
【0043】
なお、舗装部5Aと5Bは舗装材からなるプレキャスト舗装版として形成されていてもよい。また、縁切りプレート8と9はそれぞれ伸縮継手部材3、伸縮継手部材4と一体に形成されていてもよい。
【0044】
また、床版部1Aと縁切りプレート9との間にスライドプレート11が介在されている。スライドプレート11は、床版部1Aと伸縮継手部材3,4および縁切りプレート8との間まで連続して介在され、かつ床版部1Aの上にアンカーボルト等によって固定されている。
【0045】
なお、スライドプレート11は、床版部1Aと縁切りプレート9との間にのみ介在されていてもよい(
図1,2参照)。
【0046】
これにより、床版部1Aと舗装部5B間の摩擦抵抗が低減されるため、床版部1(床版部1Aおよび1B)を支える橋桁(図省略)の伸縮に伴う床版部1Aおよび1B間の橋軸方向の相反する方向の変位を容易に吸収することができる(
図6(a),(b)参照)。
【0047】
図5は、舗装部5Aおよび5Bと当該舗装部5Aおよび5Bと連続して形成された舗装部5との打ち継ぎ部(境部)を図示したものであり、床版部1Aおよび1Bとその上に施工された舗装部5との間に防水シート12が介在されている。防水シート12の端部12aは縁切りプレート8および9の上に延長され、さらに舗装部5Aおよび5Bと舗装部5との打ち継ぎ部に立ち上げられている。なお、防水シート12に替えて塗膜防水が用いられてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は、車両通過時の騒音や振動、輪荷重による変形、漏水による劣化等を抑制し、さらには新設時および後々の補修・改修工事を容易に行うことができる。
【符号の説明】
【0049】
1 床版部(道路橋の床版部)または橋台部
1A 床版部または橋台部
1B 床版部または橋台部
2 桁遊間部
3 伸縮継手部材
3a 櫛形部(凹凸部)
4 伸縮継手部材
4a 櫛形部(凹凸部)
5 舗装部
5A 所定長の舗装部
5B 所定長の舗装部
6 定着用アンカー
7 止水部材
8 縁切りプレート
9 縁切りプレート
10 アンカーボルト(固定手段)
11 スライドプレート
12 防水シート
12a 防水シートの縁端部