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特許7317474ねじ接続部の記録される締付けまたは締込みのための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-21
(45)【発行日】2023-07-31
(54)【発明の名称】ねじ接続部の記録される締付けまたは締込みのための方法
(51)【国際特許分類】
   B25B 23/14 20060101AFI20230724BHJP
   B25B 29/02 20060101ALI20230724BHJP
   B23P 19/06 20060101ALI20230724BHJP
【FI】
B25B23/14 640Z
B25B29/02
B23P19/06 K
【請求項の数】 18
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018158205
(22)【出願日】2018-08-27
(65)【公開番号】P2019038107
(43)【公開日】2019-03-14
【審査請求日】2021-08-27
(31)【優先権主張番号】10 2017 119 676.5
(32)【優先日】2017-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】507335012
【氏名又は名称】ヨルク ホーマン
【氏名又は名称原語表記】Joerg Hohmann
【住所又は居所原語表記】Uhlandstrasse 6a, D-59872 Meschede, Germany
(73)【特許権者】
【識別番号】507335023
【氏名又は名称】フランク ホーマン
【氏名又は名称原語表記】Frank Hohmann
【住所又は居所原語表記】Josef-Menke-Strasse 25, D-59581 Warstein, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ヨルク ホーマン
(72)【発明者】
【氏名】フランク ホーマン
【審査官】大光 太朗
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-018960(JP,A)
【文献】特表2010-517794(JP,A)
【文献】特表2015-505279(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0271798(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25B 23/14
B25B 29/02
B23P 19/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向に作動するテンショニング装置(11)と、ドキュメンテーションモジュールを備えたプロセス制御ユニットとを使用した、ねじ山付きボルト(2)と、前記ねじ山付きボルト上にねじ込まれるナット(3)とから成る、高負荷されるねじ接続部(1)を記録して締付けまたは締込みのための方法において、
1)前記ねじ接続部(1)を、前記ねじ接続部(1)上に設けられた識別情報(7)を走査することによって識別し、このように求められたデータを前記ドキュメンテーションモジュールに格納し、
2)前記テンショニング装置(11)によって、前記ねじ山付きボルト(2)のねじ山付き端部(15)を軸方向に引っ張ることにより、前記ねじ接続部(1)を伸長させ、これにより適用された締付け力(F)および/または締付け圧(P)を、前記ドキュメンテーションモジュールに格納し、
3)伸長させた後、前記ナット(3)を、ハンドトルクレンチ(10)を使用して回し、これにより実際にかけられたハンドトルク(M)を前記ドキュメンテーションモジュールに格納する、
ねじ接続部(1)の記録して締付けまたは締込みのための方法。
【請求項2】
前記テンショニング装置(11)は、油圧駆動されるテンショニング装置である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記ねじ接続部(1)の識別後に、使用者が締付けプロセスを開始する前に、前記プロセス制御ユニットによって、データバンクに格納された締付け力(F)および/または締付け圧(P)を使用者に提供する、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記プロセス制御ユニットによる前記ねじ接続部(1)の識別後、データバンクに格納された締付け力(F)および締付け圧(P)が、前記プロセス制御ユニットによって自動的に選択され、前記テンショニング装置(11)のポンプによって自動的に前記データバンクに格納された締付け圧(Ps)を発生させる、請求項1または2記載の方法。
【請求項5】
前記プロセス制御ユニットによる前記ねじ接続部(1)の識別後、データバンクに格納された締付け力(F)および/または締付け圧(P)が、前記プロセス制御ユニットによって自動的に選択され、選択された値を使用することにより、締付けプロセスが自動的に開始される、請求項1または2記載の方法。
【請求項6】
シリンダハウジング(18)と、前記シリンダハウジング(18)に取り付けられる交換可能なブシュ(12)であって、前記ねじ山付きボルト(2)に面した端部に、前記ねじ山付きボルト(2)にねじ込むことができる雌ねじ山(13)を備えた交換可能なブシュ(12)と、前記シリンダハウジング(18)内で軸方向可動な、油圧が供給され得る少なくとも1つのピストン(25)であって、前記ピストンによって前記交換可能なブシュ(12)を中心でガイドして、前記ピストンによって前記交換可能なブシュ(12)を軸方向で連行する少なくとも1つのピストン(25)と、を有しているテンショニング装置(11)を使用する、請求項1または2記載の方法。
【請求項7】
前記識別情報(7)を、センサによって走査する、請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
前記センサは、前記テンショニング装置(11)の、または前記ハンドトルクレンチ(10)の、または別個の機器の構成部分である、請求項記載の方法。
【請求項9】
前記センサは、前記プロセス制御ユニットを備えたコンピュータユニットの構成部分であって、前記センサはカメラである、請求項または記載の方法。
【請求項10】
前記コンピュータユニットは、モバイルコンピュータである、請求項記載の方法。
【請求項11】
前記プロセス制御ユニットと前記センサとは共通のアプリケーションプログラムによって制御される、請求項から10までのいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
前記センサは、信号処理により前記プロセス制御ユニットに接続されている、請求項から11までのいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
前記ハンドトルクレンチ(10)および/または前記テンショニング装置(11)には、信号処理により前記プロセス制御ユニットに接続された送受信ユニットが設けられており、前記送受信ユニットにより、前記プロセス制御ユニットとデータ交換が行われる、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
前記ハンドトルクレンチ(10)またはテンショニング装置(11)と、前記プロセス制御ユニットとの間の信号コネクションは、ワイヤレスで、またはケーブルリンクにより行われる、請求項1から13までのいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
前記ナット(3)の回転を、前記テンショニング装置(11)に配置された歯車装置(17)によって行い、前記歯車装置には回転角度センサが設けられていて、回転中に前記回転角度センサによって検出された回転角度を同様に、前記ドキュメンテーションモジュールに格納する、請求項1から14までのいずれか1項記載の方法。
【請求項16】
前記回転角度センサは、信号処理により前記プロセス制御ユニットに接続されている、請求項15記載の方法。
【請求項17】
前記ドキュメンテーションモジュールは、メモリおよび/またはデータバンクを有している、請求項1から16までのいずれか1項記載の方法。
【請求項18】
締付けおよび回転プロセスが終了するとすぐに、使用者に光学信号を表示する、請求項1から17までのいずれか1項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軸方向に作動する、好適には油圧駆動されるテンショニング装置と、ドキュメンテーションモジュールを備えたプロセス制御ユニットとを使用した、ねじ山付きボルトと、ねじ山付きボルト上にねじ込まれるナットとから成る、高負荷されるねじ接続部を記録して締付けまたは締込みのための方法に関する。
【0002】
この方法では、ねじ接続部は、ねじ接続部上に設けられた識別情報、好適にはバーコード識別情報をスキャンすることにより識別される。したがって検出されたデータは、ドキュメンテーションモジュールに格納される。ねじ接続部は、テンショニング装置によって、ねじ山付きボルトのねじ端部を軸方向で引っ張ることにより、長手方向に伸長され、これにより消費された締付け力および/または締付け圧は、ドキュメンテーションモジュールに格納される。長手方向に伸長された後、ハンドトルクレンチを使用してナットが回され、実際に消費されたハンドトルクは、ドキュメンテーションモジュールに格納される。
【0003】
油圧操作されるボルトテンショニング装置が、従来技術により、例えば国際公開第2008/092768号(WO 2008/092768 A2)、国際公開第2010/054959号(WO 2010/054959 A1)、または独国特許出願公開第102015104133号明細書(DE 10 2015 104 133 A1)により公知である。この種のテンショニング装置により、まず、交換可能なブシュが(ねじ山付き)ボルト上にねじ込まれる、またはボルトに張力をかけるためにボルトに係合させられる。このためにこの交換可能なブシュには、対応する雌ねじ山を設けることができる。交換可能なブシュは、油圧シリンダハウジング内に配置されていて、交換可能なブシュを連行する少なくとも1つのピストンによって取り囲まれている。例えば油圧ピストンシリンダユニットの一部としてのピストンは、交換可能なブシュを軸方向で連行する。したがって、張力をかけられるべきボルトは、軸方向に伸長される。ボルトが伸長されている間、機械部分に対してボルトを支持しているナットを締め込むことができ、すなわち回すことができる。
【0004】
多くの場合、実際に使用される操作パラメータおよび関連するねじケースに関する一般的なデータは、検出されず、記録されていない。そのようなデータは、例えば製造業者、ボルトまたはナットの形式またはモデル、およびボルトおよび/またはナットの締付け値およびトルク値であってよい。しばしばボルトテンショニング装置は、このようなデータを検出し、記録するための適切なデバイスを有していない。さらにしばしば、このようなデータを評価し、確認し、安全に格納するための手段が設けられていない。このようなことは、例えば化学的または原子力的危険物を含む反応器または貯蔵容器の場合のように、恒久的な制御チェックが必須であり、安全上の理由から、十分に強いねじ接続を証明しなければならないねじ接続に関するものである。
【0005】
さらに、ボルトテンショニング装置の使用者が、必要なまたは理想的な油圧、および締付け圧、または締付け圧に関連する締付け力が、張力をかけられるべきボルトに関してどの領域にあるのかを最初に知らない場合、問題がある。値は、ボルトの形式、メーカー、またはサイズに応じて変動する場合がある。値が疑わしい場合には、ボルトに過度に高い引っ張り応力がかけられ、最終的にはねじ山付きボルトの破損または誤回動につながる恐れがある。ボルトが理想的な締付け力で負荷されていない場合、作動安全性に影響を与えるこれらの要因とは別に、締付けまたは締込みプロセスの品質および精度も低下する恐れがある。同様のことは、ナットを回すときに理想的ではないトルクを使用した場合にも当てはまる。
【0006】
識別情報、例えばバーコードを、適切なセンサまたはスキャナにより読み取ることによって情報を獲得することは一般的に公知である。したがって、構成部品、ラベル、公告ボード等には識別情報を設けることができ、この情報は適切なスキャナによって検出され、読み取られる。識別後、各バーコードについて記録されている特定の情報を取り出すことができる。このようなバーコードスキャナは、現代の電気通信機器に標準装備されている。そのために、カメラは、適切なアプリケーションソフトウェア(App)と共に、そのようなバーコードスキャナの機能を担う。別個の機器としてのバーコードスキャナは、例えば小売業で、レジにおいて購入品をスキャンするものとして知られている。バーコードスキャナには光源が設けられており、スキャンプロセス中に、スキャン対象物から所定の距離を置いて配置されることが重要である。ただし、バーコードは、対物レンズまたはスキャナの入射フィールドまたは露光範囲に配置されなければならない。スキャン対象物に対して相対的なスキャナの位置決めはしばしば、角度とは関係ない。スキャナとバーコードとの間の理想的な位置決め角度から逸れた配置は、適用可能なところでは、適切な集束光学系によって補償することができる。
【0007】
したがって、本発明の課題は、軸方向で作動するテンショニング装置により、高張力ねじを締め付ける、または締め込むとき、各ねじタイプに特有のデータ記録を可能にし、これによりねじプロセスの作動信頼性、品質、再現性を改善できるようにすることである。
【0008】
この課題は、請求項1による方法により達成される。
【0009】
既に記載したように、請求項1による方法は、軸方向に作動する、好適には油圧駆動されるテンショニング装置と、ドキュメンテーションモジュールを備えたプロセス制御ユニットとを使用した、ねじ山付きボルトと、ねじ山付きボルト上にねじ込まれるナットとから成る、高負荷されるねじ接続部の記録される締付けまたは締込みのための方法であって、
1)ねじ接続部を、ねじ接続部上に設けられた識別情報、好適にはバーコード識別情報を走査することによって識別し、このように検出されたデータをドキュメンテーションモジュールに格納し、
2)テンショニング装置によって、ねじ山付きボルトのねじ山付き端部を軸方向に引っ張ることにより、ねじ接続部を伸長させ、これにより適用された締付け力および/または締付け圧を、ドキュメンテーションモジュールに格納し、
3)伸長させた後、ナットを、ハンドトルクレンチを使用して回し、これにより実際にかけられたハンドトルクをドキュメンテーションモジュールに格納する、方法である。
【0010】
この方法を用いることにより、各ねじケースについて根底にある様々なデータを確実に記録し、再現可能な方法で格納することができる。データは一般的な性質のものであってもよく、例えば、ねじ接続部の製造業者のマーク、製造番号、モデル、タイプ、または物理的および技術的パラメータを含んでいてよい。データはねじ山付きボルトまたはナットにも関するものであってよい。
【0011】
ねじ接続部のスキャニング(走査)後、ねじ接続部は識別され、識別結果はドキュメンテーションモジュールに格納される。ドキュメンテーションモジュール内では、識別されたねじ接続部に付加的に、日付、時間、プロジェクト番号、またはその他のデータを割り当てることができ、これらのデータを一緒に格納することができる。
【0012】
データは、とりわけ、外部サーバ、外部コンピュータユニット、またはデータクラウドに保存することができる共通ファイルに格納される。適用された締付け力および/または締付け圧、さらには実際に適用されたハンドトルクについても、すなわち、ドキュメンテーションモジュールに格納される全てのデータについても、同様である。全てのデータは、単一のファイルに、またはいくつかの異なるファイルに格納されてよい。データの記録により、ねじ接続時にいつでも品質検査および状態検査を後で実行することができ、より詳細には、より長期にわたるフォローアップ検査を可能とする。
【0013】
本発明の好適な構成では、ねじ接続部の識別後に、操作者が締付けプロセスを開始する前に、プロセス制御ユニットから、データバンクに格納された締付け力および/または締付け圧が操作者に提案される。プロセス制御ユニットはこの目的で、電子データバンクにアクセスすることができる。データバンクは、関連する識別されたねじ接続部のために、締付け力および/または締付け圧に関する最適なまたは推奨される値および/または値範囲を含むことができる。このように、提案されたパラメータを使用することにより、ねじ接続部のより安全かつ/または最適な締付けを確実にすることができる。
【0014】
操作パラメータの自動的な提案後に、操作者が手動で、締付けプロセスの開始を確認またはスタートしなければならない場合は、付加的なセーフティステージが得られる。
【0015】
他方で操作者が、操作者自身の経験から、異なる締付け力および/または締付け圧の方が好ましいとするならば、操作者は、プロセス制御ユニットからのパラメータ提案を受け入れない。操作者は手動で別の値を入力し、締付けプロセスを開始することができる。このことは同様に、ドキュメンテーションモジュール内に記録される。
【0016】
操作者または使用者は、入力ユニットを介して、例えばタッチパネル、またはプロセス制御ユニットの外部の操作機器を介して全ての関連データを手動で入力することができる。タッチパネルまたは操作機器は、同時にディスプレイユニットであってよい。したがって、ねじ締めプロセスを視覚的に追跡し、制御することができる。
【0017】
本発明の別の構成によれば、ねじ接続部の識別後に、プロセス制御ユニットによって自動的に、データバンクに格納された締付け力および/または締付け圧が選択され、油圧ねじテンショニング装置のポンプが自動的にこの圧力へと動かされる。ポンプは、油圧駆動テンショニング装置内の圧力を調節し、このテンショニング装置に、対応する供給源および排出ラインを介して接続されている。ポンプは、信号処理によってプロセス制御ユニットに接続されていてよい。
【0018】
プロセス制御ユニットによるねじ接続部の識別後、データバンクに格納された締付け力および/または締付け圧が、プロセス制御ユニットによって自動的に選択され、選択された値を使用することにより、締付けプロセスが自動的に開始されるならば好適である。
【0019】
本発明による方法を実施するために、とりわけテンショニング装置が使用される。この装置は、油圧シリンダとして設計されたシリンダハウジングと、シリンダハウジングに配置される交換可能なブシュであって、ねじ山付きボルトに面した端部に雌ねじ山を備え、ねじ山付きボルトにねじ込むことができる交換可能なブシュと、シリンダハウジング内で軸方向可動であって、油圧供給源に接続することができる少なくとも1つのピストンであって、このピストンによって交換可能なブシュが中央にガイドされていて、このピストンによって交換可能なブシュが軸方向で連行される少なくとも1つのピストンと、を有している。シリンダハウジングまたはシリンダハウジングに接続された構成部分は、例えば、支持台としての機械エレメントのような基部に支持されていてよい。この種の油圧駆動テンショニング装置を使用する場合、本発明による方法は特に好適である。ねじ山付き端部を引っ張ることによりねじ山付きボルトを伸長させるとき、極めて大きな力が発生する。適用された締付け力および/または油圧による締付け圧の記録は、安全な記録またはパラメータモニタリングの範囲内で操作の信頼性のために特に好適である。
【0020】
高い締付け力および/または締付け圧の場合、特に、ねじ山付きボルトの跳ね上がり、または飛び出しの危険がある。このような場合、交換可能なブシュが、ボルトのねじ山から離れ、やはり飛び出すこともあるかもしれない。このようなケースを回避するために、識別されたねじ接続部のために適切かつ/または最適な締付け力および/または締付け圧の自動選択は、その後、使用者が解除しなければならないかもしれないにせよ、有利であろう。
【0021】
本発明による方法で既に使用されたハンドトルクレンチによりねじ山付きボルト上に交換可能なブシュをねじ込むならばさらに有利である。交換可能なブシュをボルト上にねじ込み、かつナットを回すならば、本発明による方法の2つの重要なステップが1つの同じ工具を使用して同時に実施される。ハンドトルクレンチは、電子ハンドトルクレンチであってよい。
【0022】
識別情報を、センサ、特にバーコードスキャナによってスキャンするならば好適である。このセンサは光学センサであってよい。このセンサは、テンショニング装置、ハンドトルクレンチ、または別個の機器の構成要素であってよい。基本的には、光学センサは比較的費用対効果が高く、容易に適用でき、容易に操作することができる。これにより、この形式のセンサをテンショニング装置またはハンドトルクレンチに組み込むことは容易である。センサバーコードスキャナは、例えばテンショニング装置の外側またはテンショニング装置の内側に配置されてよい。シリンダハウジングの外側または交換可能なブシュの内側に取り付けることができる。
【0023】
センサが、ハンドトルクレンチに位置している場合、このセンサはどこの位置にあってもよい。しかしながら、センサが、ハンドトルクレンチの機械的に作動するエレメント、例えば多角縁によって損傷されないことが重要である。ハンドトルクレンチにセンサを配置することは、スキャナの柔軟性および取扱性に関して利点を有することができる。ハンドトルクレンチは、テンショニング装置よりも軽量かつ細い。
【0024】
センサは、固定的に配置されていてよく、または取り外し可能に取り付けられていてもよい。取り外し可能な配置には、センサを定期的に点検することができ、かつ損傷した場合には交換することができるという利点がある。同様に、バーコードをスキャンする際には、センサがバーコードの近傍に配置または保持されていることを、すなわちこれにより、バーコードが光学センサの放射範囲、照射範囲、または検出範囲内に位置していることを、監視されるべきである。スキャンは通常、無接触式に行われる。すなわち、センサはバーコードから所定の距離を置いて位置していてよい。
【0025】
センサはさらに、プロセス制御ユニットを含むコンピュータユニットの直接的な構成部分であってもよい。この場合、センサがカメラならば有利である。
【0026】
コンピュータユニットは好適には、モバイルコンピュータであって、特にタブレットコンピュータ、スマートフォン、またはその他のコンピュータモジュールが、これには特に適している。コンピュータユニットがディスプレイユニットと入力ユニットに両方を有していることが重要である。ディスプレイユニットと入力ユニットとはタッチパネルに一緒に組み込むことができる。入力ユニットはさらに、キーボードまたはボタンとして形成されていてよい。コンピュータユニットとして定置のコンピュータを使用することも可能である。どの場合でも、センサは、信号処理によってプロセス制御ユニットに接続されている。
【0027】
テンショニング装置および/またはハンドトルクレンチおよび/または別個の機器には、本発明によれば信号処理によりプロセス制御ユニットに接続される送受信ユニットを設けることができ、この送受信ユニットにより、プロセス制御ユニットとのデータ交換が可能である。走査、締付け、および回転プロセスに基づく関連データは、次いで、プロセス制御ユニットへと転送され、これから得られる対応するデータを、テンショニング装置またはハンドトルクレンチの関連する送受信ユニットに送ることができる。
【0028】
プロセス制御ユニットも送受信ユニットを有している。送受信ユニットは、例えば、送受信モジュールを有した電気回路板であってもよい。送受信ユニットは、ワイヤレスで、またはケーブルを介して互いに信号接続されている。一例として、WLAN、無線通信またはUMTS接続が適している。実際には、現代の任意の形式のワイヤレス信号伝送がここでは適している。導電板または回路板を介した電気接続路も、この接続路が、異なる構成部分を互いに接続する場合、適切であり得る。
【0029】
プロセス制御ユニットとセンサとが共通のアプリケーションプログラムによって制御されるならば、好適である。このアプリケーションプログラムは、例えばコンピュータユニットにインストールすることができる。コンピュータユニットおよび外部の油圧供給源をポンプと共に、例えば台車上に配置することができる。
【0030】
本発明の別の構成によれば、適用される締付け力または締付け圧を、圧力センサおよび/または力センサによって測定することができる。いくつかの圧力センサおよび/または力センサをこのために使用することもできる。圧力センサおよび/または力センサは、油圧供給源の直接の構成部分であってよい。
【0031】
さらに、本発明による方法では、センサはねじ長さを測定するために使用することもできる。対応するセンサを、実際に適用されたトルクを測定するためにハンドトルクレンチに設けることもできる。
【0032】
この方法のさらなる構成により、ナットの回転を、テンショニング装置に配置された歯車装置によって実施することが提案されており、この場合、歯車装置には回転角度センサが設けられている。このセンサは、回転中に動く回転角度を検出する。この回転角度は、ナット自体の回転角度であってよく、または例えば回転歯車装置のエレメントの1つが実施する別の特徴的な回転角度であってもよい。このように検出された角度値は、同様に格納され、そのために回転角度センサは、信号処理によってプロセス制御ユニットに接続されており、これにより検出された回転角度値は、処理および評価のためにプロセス制御ユニットにおいて利用可能である。
【0033】
このような評価により、残留伸長と、したがってねじ山付きボルトの伸長とについてのステートメントが、ねじ山付きボルトとナットの公知のねじ山ピッチに関連して、動いた回転角度値から推測される。この伸長値は、ドキュメンテーションモジュールに記録される。
【0034】
ねじ山付きボルトの伸長に対応して、予め規定された回転角度が動かされ、次いでナットが所定のトルクで、停止するまで回転されると、ねじ山付きボルトは、対応する力によって締め付けられたことが保証される。
【0035】
ドキュメンテーションモジュールが、メモリおよび/またはデータバンクを有していることは必須である。識別情報、締付けおよび回転プロセスについてのデータ、特に使用された締付け力および/または締付け圧、ならびに実際に適用されたハンドトルクは、このようなメモリおよび/またはデータバンクに格納することができる。
【0036】
本発明の別の好適な構成によれば、締付けおよび回転プロセスが終了するとすぐに、使用者に光学信号が表示される。
【0037】
本発明による方法のさらなる詳細および利点は、以下の、図示した実施態様の説明により明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】2つの機械部品をクランプしているねじ山付きボルトとナットを示す図である。
図2】ねじ山付きボルトに整列してセットされ、上側の機械部品上に支持された、油圧作動するねじ山付きボルトテンショニング装置を示す斜視図である。ねじ山付きボルト上に交換可能なブシュをねじ込むためのハンドトルクレンチも示されている。
図3図2と同じねじ山付きボルトテンショニング装置をテンショニングプロセス中の状態で示す図である。
図4図2および図3と同じねじ山付きボルトテンショニング装置を、ハンドトルクレンチでナットを締め込んでいるときの状態で示す図である。
【0039】
本発明による高負荷されるねじ接続部1の記録される軸方向での締付けまたは締込みのための方法が、図1図4に示されている。
【0040】
図1に示されたように、このようなねじ接続部1は、長いねじ山付きボルト2と、このボルト上にねじ込まれるナット3とから成っている。この場合、ねじ接続部1は、2つの機械部品5,6に互いに張力をかけている。ねじ山付きボルト2とナット3の他に別のエレメントも、ねじ接続部1の構成部品であってよく、例えば、別の機械部品6のナット3から離れた側に、張力をかけられるべき別のナットがあってもよい。しばしばワッシャも、このようなねじ接続部1の構成部品である。本発明による方法のためには、ねじ接続部1には、すなわちねじ山付きボルト2またはナット3には識別情報7が配置されていなければならない。これは、図1に、例として、ねじ山付きボルト2の端部側8またはねじ山付きボルト端部に配置されたバーコード7により示されている。しかしながら、識別情報7は、ねじ山付きボルトおよび/またはナットの別の場所に配置されていてもよい。
【0041】
バーコード7は最初に、適切なセンサによりスキャンされる。センサまたはスキャナは、例えばハンドトルクレンチ10(図2)に配置されていてよい。以下で説明されるハンドトルクレンチは、本発明による方法の範囲内でいずれの場合にも使用される。センサまたはスキャナは、例えばタブレットコンピュータのようなモバイルコンピュータユニットの一部、スマートフォンの一部、またはモバイルコンピュータユニットの一部であってもよい。センサは例えばカメラであってよい。識別情報7をスキャンするために単独で使用される別個のスキャンモジュールも、本発明による方法の範囲内で使用することができる。したがって、実際の締付けまたは締込み前に、バーコードをセンサによって検出することができ、ねじ接続部1を識別することができる。
【0042】
テンショニング装置11自体内にまたはテンショニング装置11自体の上にセンサまたはスキャナが配置されていてもよい。この場合、テンショニング装置11は、張力をかけられるべきボルト2上にセットされ、バーコードは、テンショニング直前にスキャンされる。
【0043】
スキャニングによって得られた情報は、ねじ接続部1を識別するための、例えばねじ接続部の正確な形式を識別するための基準である。次いで、ねじ接続部1は次のステップで、ねじ山付きボルト2のねじ山付き端部15を単独で軸方向に引っ張ることにより、伸長される。
【0044】
このような伸長プロセスのために、オペレータまたは使用者には、例えば、データバンクに格納された対応する値を有するデータページを検索することにより、ねじ接続部1の関連する識別された形式のために、プロセス制御ユニットによって、締付けまたは回転のためのプロセスパラメータを提供することができる。使用者は、提案されたパラメータの使用を確認または拒否することができる。本発明による方法は、この種のパラメータ提供なしで実施されてもよい。
【0045】
油圧供給ポンプの自動的な圧力調整、および引き続き行われる締付けプロセスの自動的な開始を伴う自動化された方法が可能である。
【0046】
図1に示された高負荷されるねじ接続部1は、油圧操作されるテンショニング装置11を単に軸方向で操作することにより締め付けられる、または締め込まれる。テンショニング装置11と締付けまたは締込みの手順とは図2図4に示されている。ねじ接続部1は、ナットを越えて突出するねじ山付きボルト2のねじ山付き端部を軸方向で引っ張ることにより長手方向で伸長される。したがって、消費された締付力F、および/または油圧により加えられた締付け圧Pは、自動的に、すなわち、使用者の経験により使用者によって設定された締付け力であるか、またはシステムにより提供された、データバンク内の値および/または格納された締付け圧Pから導き出された締付け力Fであるかに関わらず、ドキュメンテーションモジュールに格納される。
【0047】
テンショニング装置11により所定の時間、所定の予備張力FVMが、ねじ山付きボルト2に、ボルトの長手方向で加えられる間に、ねじ山付きボルト2にねじ込まれたねじ接続部1のナット3は締め付けられる、または再度締め付けられることができる。これはハンドトルクレンチ10によって行われる。解放されるまで実際に加えられたハンドトルクMは同様に、ドキュメンテーションモジュールに格納される。
【0048】
以下に、図2図4に斜視図で示したテンショニング装置11を、本発明による方法を参照しながらさらに詳しく説明する。補足すると、テンショニング装置11は、図面では部分的に開かれて断面図で示されている。
【0049】
テンショニング装置11の中央に配置された交換可能なブシュ12には、その下端部に雌ねじ山13が設けられている。交換可能なブシュ12の雌ねじ山13は、テンショニングプロセスが始まる前に、ナット3を越えて突出しているねじ山付きボルト2のねじ山付き端部区分15にねじ込まれる。このねじ込みは、好適にはハンドトルクレンチ10によって行われる。実際のテンショニングプロセスのためには、ねじ山付きボルト2にねじ込まれた交換可能なブシュ12は、油圧により軸方向の張力下に置かれ、これによりねじ山付きボルト2は、長手方向でΔLだけ伸長される。今や、力FVMがねじ山付きボルト2に作用している。
【0050】
ボルト2の一時的な伸長の結果、ナット3の下側が空き、これによりナット3を、最初は殆どねじり抵抗なく回すことができ、次いでねじり抵抗の増加を伴いつつ回すことができ、このようにして締め付けることができる。この場合、ナット3の周りに配置された回転装置17が助けとなる。回転装置17はテンショニング装置11の構成部品であってよい。ハンドトルクレンチ10は、回転装置17にセットされる。
【0051】
油圧テンショニング機構は、耐圧シリンダハウジング18によって収容されている。シリンダハウジング18の下方への剛性的な突出部は、ナット3を取り囲む支持管19を形成する。支持管19は、シリンダハウジング18と一体であってよく、または選択的にはシリンダハウジング18と別個ではあるが、シリンダハウジングに配置することができる部品であってよい。支持管19は、その下面で開放されていて、固定される基礎上に、例えばテンショニングプロセス中に支持台として機能する機械部品5上に、支持されている。ここで説明した方法によれば、支持台は、ナット3の下面が支持される機械部品5である。
【0052】
ナット3を回転させるために、支持管19の開口部を介して作動する歯車装置17を設けることができる。この歯車装置は回転装置17を成す。回転に必要なトルクは、歯車装置17にセットされたハンドトルクレンチ10を前後に動かすことによって加えられ、この動きは、設定されたトルクに到達して、トルクレンチ10が解放されるまで行われる。勿論、テンショニング装置11が依然として作動している間だけ、ナット3は回転することができる。
【0053】
シリンダハウジング18の側面に油圧接続部20が配置されており、この油圧接続部を介してテンショニング装置11の油圧作動室21が、外部の油圧供給源にバルブ制御されて接続されている。外部の油圧供給源をポンプと共に、例えばトロリー上に配置することができる。油圧シリンダには、シリンダの内壁に対してシールされたピストン25が、長手方向で移動可能に取り付けられている。ピストン25は、シリンダの油圧作動室21内に油圧を供給することにより上昇する。これは、例えばピストン25を上方から付勢する強力なばねの力に抗して行われる。この強力なばねは、ピストンリセットばねとして機能し、油圧作動室21が最低レベルを有するピストンの基準位置にピストン25を維持するための力を直接ピストン25に付勢する。強力なばねは、図面に示されておらず、テンショニング装置11の付加的な部分である。
【0054】
ピストン25は、交換可能なブシュ12をリング状に取り囲む。ピストンにはその内縁に、基部から離れる方向を向いた、連行面を形成する周方向段部27が設けられている。この段部上で交換可能なブシュ12が、このブシュに設けられた半径方向に拡大された区分28で支持される。交換可能なブシュ12はこのようにして、ピストン25によって軸方向で連行される。
【0055】
交換可能なブシュ12には、そのボルト側端部に、ねじ山付きボルト2にねじ込むための雌ねじ山13が設けられている。交換可能なブシュ12の上端部にはソケット30が設けられており、このソケットには、交換可能なブシュ12をシリンダハウジング18に対して相対的に回転させるために、すなわち交換可能なブシュ12をねじ山付きボルト2にねじ込むために、ハンドトルクレンチ10のアングル状の角部をセットすることができる。
【0056】
ピストン25は作動室21内の油圧によって上昇し、これによりピストン25は、連行面27上に支持された交換可能なブシュ12を軸方向で連行する。これにより、ねじ山付きボルト2は伸長されて、ナット3の下面と上方の機械要素5との間に間隙ΔLが形成される。油圧は、スキャニングの結果として、したがって、ねじ接続部1の形式および提供される力の値の識別の結果として、機器の内側で設定することができ、またはしかしながら、オペレータによる計算後に設定することができる。
【0057】
ねじ山付きボルトの伸長は、適切なセンサにより検出することができ、処理され、適用可能なところでは同様に、プロセス値として格納される。次いでナット3は、回転装置17が提供するトルク解放値Mに達するまで、ハンドトルクレンチ10によって、伸長したねじ山付きボルトに対して回転される。
【0058】
ナット3の回転は、テンショニング装置11に配置された歯車装置17によって実施される。歯車の少なくとも1つの回転歯車エレメントには、回転角度センサが設けられている。回転角度センサは、回転中に動く回転角度を検出する。
【0059】
検出される回転角度は、ナット3自体の回転角度であってよく、または歯車装置のエレメントの1つが実施する別の特徴的な回転角度であってよい。このように検出された角度値は、同様に格納され、そのために回転角度センサは、信号処理によってプロセス制御ユニットに接続されており、これにより検出された回転角度値は、処理および評価のためにプロセス制御ユニットにおいて利用可能である。
【0060】
このような評価により、残留伸長と、これに伴いねじ山付きボルト2の伸長についての情報(ステートメント)が、ねじ山付きボルト2とナット3の公知のねじ山ピッチに関連して、動いた回転角度値から形成される。この伸長値は、ドキュメンテーションモジュールに記録される。
【0061】
ねじ山付きボルト2の伸長に対応して、予め規定された回転角度が達成され、次いでナット3が所定のトルクにより停止するまで回転させられると、ねじ山付きボルト2は、対応する力によって締め付けられたことが保証される。
【0062】
ナット3に実際に作用し、ハンドトルクレンチ10によって付与される締付けトルクMは、適切なセンサ、例えばトルクセンサによって検出される。この値も、プロセス制御ユニットへと送られ、ドキュメンテーションモジュールに格納される。
【0063】
データ、およびナット3の回転中に検出された測定値の送信は、例えば、ハンドトルクレンチ10に配置された送受信ユニットを介して、または回転装置17に配置された送受信ユニットによって、行うことができる。送受信ユニットはプロセス制御ユニットと信号接続されている。実際に加えられるトルクMは、軸方向の締付け力Fまたは加えられる油圧締付け圧Pと共に、ドキュメンテーションモジュールに格納される。
【0064】
任意の数の異なるプロセス変数を、対応する大きなメモリを有するドキュメンテーションモジュール内に格納し、かつ/または処理することができる。一例として、パラメータは、データテーブル、またはパラメータファイルに、例えばテーブルフォーマットで格納することができる。これらのデータは、例えば、エビデンスの証明のために、必要に応じて、エクスポート、または印刷することができる。
【符号の説明】
【0065】
1 ねじ接続部
2 ねじ山付きボルト
3 ナット
5 機械部品
6 機械部品
7 識別情報、バーコード
8 端部側
10 ハンドトルクレンチ
11 テンショニング装置
12 交換可能なブシュ
13 雌ねじ山
15 ねじ山付き端部区分
17 回転装置、歯車装置
18 シリンダハウジング
19 支持管
20 油圧接続部
21 作動室
25 ピストン
27 段部
28 半径方向に広げられた区分
30 ソケット
M ハンドトルク
ΔL 長さ、間隙
P 圧力
VM
図1
図2
図3
図4