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特許7317535端末装置、サーバ装置、情報処理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-21
(45)【発行日】2023-07-31
(54)【発明の名称】端末装置、サーバ装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/40 20120101AFI20230724BHJP
【FI】
G06Q20/40
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019054117
(22)【出願日】2019-03-22
(65)【公開番号】P2020154916
(43)【公開日】2020-09-24
【審査請求日】2022-01-12
(73)【特許権者】
【識別番号】302064762
【氏名又は名称】株式会社日本総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】中村 真仁
【審査官】野元 久道
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-029017(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コードを読み取るコード読取部と、
前記コード読取部が読み取ったコードから決済に関する決済情報を抽出する決済情報抽出部と、
前記決済情報に含まれる情報であり、前記決済での支払先に関する支払先情報の少なくとも一部分である支払先第一情報をサーバ装置に送信する支払先第一情報送信部と、
前記サーバ装置から前記支払先第一情報に対応付いた支払先第二情報を受信する支払先第二情報受信部と、
前記支払先第二情報に関連する支払先第二関連情報を出力する支払先第二関連情報出力部と具備し、
前記支払先第一情報は、前記支払先の支払先口座番号であり、
前記支払先第二情報は、前記支払先の支払先口座名義人名であり、
前記支払先第二関連情報は、前記支払先口座名義人名、または前記支払先に対応する店舗名のうち1以上の情報を含む、端末装置。
【請求項2】
前記支払先第二関連情報出力部が支払先第二情報を出力した後に、決済の指示である決済指示を受け付ける決済指示受付部と、
前記決済指示受付部が決済指示を受け付けた場合のみ、前記決済情報を送信する決済情報送信部とをさらに具備する請求項1記載の端末装置。
【請求項3】
前記支払先第一情報は、前記支払先情報の第一部分であり、
前記支払先第二情報は、前記支払先情報の前記第一部分以外の第二部分である請求項1または請求項2記載の端末装置。
【請求項4】
決済での支払先に関する支払先情報の少なくとも一部分である支払先第一情報と当該支払先第一情報に対応付いた支払先第二情報との対の集合である支払先対応情報が格納される支払先対応情報格納部と、
請求項1から請求項いずれか一項に記載の端末装置から支払先第一情報を受信する支払先第一情報受信部と、
前記支払先第一情報受信部が受信した支払先第一情報に対応付いた支払先第二情報を前記支払先対応情報格納部から取得する支払先第二情報取得部と、
前記支払先第二情報取得部が取得した支払先第二情報を前記端末装置に送信する支払先第二情報送信部とを具備し、
前記支払先第一情報は、前記支払先の支払先口座番号であり、
前記支払先第二情報は、前記支払先の支払先口座名義人名であるサーバ装置。
【請求項5】
コード読取部、決済情報抽出部、支払先第一情報送信部、支払先第二情報受信部、および支払先第二関連情報出力部によって実現されるコード差し替え防止方法であって、
前記コード読取部が、出力されたコードを読み取るコード読取ステップと、
前記決済情報抽出部が、前記コード読取部が読み取ったコードから決済に関する決済情報を抽出する決済情報抽出ステップと、
前記支払先第一情報送信部が、前記決済情報に含まれる情報であり、前記決済での支払先に関する支払先情報の少なくとも一部分である支払先第一情報をサーバ装置に送信する支払先第一情報送信ステップと、
前記支払先第二情報受信部が、前記サーバ装置から前記支払先第一情報に対応付いた支払先第二情報を受信する支払先第二情報受信ステップと、
前記支払先第二関連情報出力部が、前記支払先第二情報に関連する支払先第二関連情報を出力する支払先第二関連情報出力ステップとを含み、
前記支払先第一情報は、前記支払先の支払先口座番号であり、
前記支払先第二情報は、前記支払先の支払先口座名義人名であり、
前記支払先第二関連情報は、前記支払先口座名義人名、または前記支払先に対応する店舗名のうち1以上の情報を含む情報処理方法。
【請求項6】
決済での支払先に関する支払先情報の少なくとも一部分である支払先第一情報と当該支払先第一情報に対応付いた支払先第二情報との対の集合である支払先対応情報が格納される支払先対応情報格納部、支払先第一情報受信部、支払先第二情報取得部、および支払先第二情報送信部によって実現される決済方法であって、
前記支払先第一情報受信部が、請求項1から請求項いずれか一項に記載の端末装置から支払先第一情報を受信する支払先第一情報受信ステップと、
前記支払先第二情報取得部が、前記支払先第一情報受信部が受信した支払先第一情報に対応付いた支払先第二情報を前記支払先対応情報格納部から取得する支払先第二情報取得ステップと、
前記支払先第二情報送信部が、前記支払先第二情報取得部が取得した支払先第二情報を前記端末装置に送信する支払先第二情報送信ステップとを含み、
前記支払先第一情報は、前記支払先の支払先口座番号であり、
前記支払先第二情報は、前記支払先の支払先口座名義人名である、情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータを、
出力されたコードを読み取るコード読取部と、
前記コード読取部が読み取ったコードから決済に関する決済情報を抽出する決済情報抽出部と、
前記決済情報に含まれる情報であり、前記決済での支払先に関する支払先情報の少なくとも一部分である支払先第一情報をサーバ装置に送信する支払先第一情報送信部と、
前記サーバ装置から前記支払先第一情報に対応付いた支払先第二情報を受信する支払先第二情報受信部と、
前記支払先第二情報に関連する支払先第二関連情報を出力する支払先第二関連情報出力部として機能させるためのプログラムであって、
前記支払先第一情報は、前記支払先の支払先口座番号であり、
前記支払先第二情報は、前記支払先の支払先口座名義人名であり、
前記支払先第二関連情報は、前記支払先口座名義人名、または前記支払先に対応する店舗名のうち1以上の情報を含む、プログラム
【請求項8】
コンピュータを、
決済での支払先に関する支払先情報の少なくとも一部分である支払先第一情報と当該支払先第一情報に対応付いた支払先第二情報との対の集合である支払先対応情報が格納される支払先対応情報格納部と、
請求項1から請求項いずれか一項に記載の端末装置から支払先第一情報を受信する支払先第一情報受信部と、
前記支払先第一情報受信部が受信した支払先第一情報に対応付いた支払先第二情報を前記支払先対応情報格納部から取得する支払先第二情報取得部と、
前記支払先第二情報取得部が取得した支払先第二情報を前記端末装置に送信する支払先第二情報送信部として機能させるためのプログラムであって、
前記支払先第一情報は、前記支払先の支払先口座番号であり、
前記支払先第二情報は、前記支払先の支払先口座名義人名である、プログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コードを読み取り、コードから決済情報を抽出して、サーバ装置に送信する端末装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、業者端末で、請求金額を入力して二次元コードをディスプレイに表示し、ユーザ携帯端末で、二次元コードを撮影して請求金額をディスプレイに表示し、これを承認した時、カード指定情報とユーザ特定IDを運用会社サーバに送信し、運用会社サーバで、ユーザ特定情報に基づきユーザ携帯端末のセキュリティチェックをした後、カード指定情報に基づき取得したカード情報に基づいて金融機関との間で決済手続をする、決済システムが存在した(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開WO2017/029824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、正規のQRコード(登録商標:以下同様)が、犯罪者グループによって偽物のQRコードに差し替えられ、犯罪者グループの口座に代金が振り込まれてしまう事件が発生した。
【0005】
上記のような従来の決済システムにおいても、端末装置で読み取るコードが差し替えられ、本来の支払先とは異なる不正な支払先への支払いが行われる可能性があった。
【0006】
なお、以下で差し替えとは、通常、読み取られるコードを別のコードに変更することであるが、例えば、コードの一部または全部に変更を加えること(いわゆる改ざん)でもよい。差し替えは、読み取られるコードの少なくとも一部が、結果として変化するものであればよく、その態様は問わない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本第一の発明の端末装置は、コードを読み取るコード読取部と、コード読取部が読み取ったコードから決済に関する決済情報を抽出する決済情報抽出部と、決済情報に含まれる情報であり、決済での支払先に関する支払先情報の少なくとも一部分である支払先第一情報をサーバ装置に送信する支払先第一情報送信部と、サーバ装置から支払先第一情報に対応付いた支払先第二情報を受信する支払先第二情報受信部と、支払先第二情報に関連する支払先第二関連情報を出力する支払先第二関連情報出力部と具備する端末装置である。
【0008】
かかる構成により、ユーザまたは店員は、出力された支払先第二関連情報を基に、コードが差し替えられたことを認識することで、コードの差し替えによる不正な支払先への支払いを防止できる。
【0009】
また、本第二の発明の端末装置は、第一の発明に対して、支払先第二関連情報出力部が支払先第二情報を出力した後に、決済の指示である決済指示を受け付ける決済指示受付部と、決済指示受付部が決済指示を受け付けた場合のみ、決済情報を送信する決済情報送信部とをさらに具備する端末装置である。
【0010】
かかる構成により、ユーザまたは店員は、コードが差し替えられていないことを確認した後に決済指示を行うことで、支払いを安全に行うことができる。
【0011】
なお、第二の発明において、決済情報は、例えば、サーバ装置に送信されるが、外部の装置に送信されてもよい。
【0012】
また、本第三の発明の端末装置は、第一または第二の発明に対して、支払先第一情報は、支払先情報の第一部分であり、支払先第二情報は、支払先情報の第一部分以外の第二部分である端末装置である。
【0013】
かかる構成により、コードから抽出した支払先情報の第一部分をサーバ装置に送信し、サーバ装置から支払先第二情報を受信することで、ユーザまたは店員は、支払先情報の第二部分と、支払先第二関連情報に含まれる支払先第二情報とを基に、コードが差し替えられたことを認識できる。
【0014】
なお、第三の発明において、第二部分は、端末装置のユーザが認識可能な情報であり、支払先第二関連情報は、支払先第二情報を含んでいてもよい。
【0015】
かかる構成により、ユーザまたは店員は、出力された支払先第二関連情報に含まれる支払先第二情報と、認識可能な第二部分とを基に、コードが差し替えられたことを認識できる。
【0016】
なお、第三または第四の発明において、端末装置は、支払先第二情報が第二部分と一致するか否かを判断し、判断結果を取得する判断部をさらに具備し、支払先第二関連情報は、判断結果を含んでいてもよい。
【0017】
かかる構成により、第二部分がユーザの認識していない情報であっても、ユーザまたは店員は、出力された支払先第二関連情報に含まれる判断結果を基に、コードが差し替えられたことを認識できる。
【0018】
また、本第四の発明の端末装置は、第一から第三いずれか1つの発明に対して、支払先第一情報は、支払先の支払先口座番号であり、支払先第二情報は、支払先の支払先口座名義人名であり、支払先第二関連情報は、支払先口座名義人名、または支払先に対応する店舗名のうち1以上の情報を含む端末装置である。
【0019】
かかる構成により、ユーザまたは店員は、出力された支払先第二関連情報に含まれる支払先口座名義人名または店舗名を基に、コードが差し替えられたことを容易に認識できる。
【0020】
特に、支払先第二関連情報が店舗名を含むことで、ユーザまたは店員は、支払先口座名義人名を認識していなくても、コードが差し替えられたことを容易に認識できる。
【0021】
また、本第五の発明のサーバ装置は、支払先第一情報と支払先第二情報との対の集合である支払先対応情報が格納される支払先対応情報格納部と、第一から第四いずれかの発明の端末装置から支払先第一情報を受信する支払先第一情報受信部と、支払先第一情報受信部が受信した支払先第一情報に対応付いた支払先第二情報を支払先対応情報格納部から取得する支払先第二情報取得部と、支払先第二情報取得部が取得した支払先第二情報を端末装置に送信する支払先第二情報送信部とを具備するサーバ装置である。
【0022】
かかる構成により、端末装置は、支払先第二関連情報を出力できる。従って、ユーザまたは店員は、出力された支払先第二関連情報を基に、コードが差し替えられたことを認識し、コードの差し替えによる不正な支払先への支払いを防止できる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、コードの差し替えによる不正な支払先への支払いを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】実施の形態における情報システムのブロック図
図2】同コード生成サーバのブロック図
図3】同店舗端末のブロック図
図4】同端末装置の動作を説明するフローチャート
図5】同サーバ装置の動作を説明するフローチャート
図6】同店舗情報のデータ構造図
図7】同支払先対応情報のデータ構造図
図8】同支払先第二関連情報を含む画面の一例を示す図
図9】同コンピュータシステムの内部構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、端末装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0026】
図1は、本実施の形態における情報システムのブロック図である。この情報システムは、コード生成サーバ1、1または2以上の店舗端末2、1または2以上の端末装置3、およびサーバ装置4を備える。
【0027】
コード生成サーバ1は、例えば、LANやインターネット等のネットワーク、無線または有線の通信回線などを介して、1以上の各店舗端末2と通信可能に接続される。サーバ装置4は、ネットワークや通信回線などを介して、1以上の各端末装置3と通信可能に接続される。
【0028】
コード生成サーバ1とは、コードを生成するサーバである。なお、コードについては後述する。コード生成サーバ1は、例えば、情報システムを運営する企業や団体等の組織のサーバである。または、コード生成サーバ1は、例えば、クラウドサーバやASPサーバ等でもよく、そのタイプや所在は問わない。
【0029】
店舗端末2とは、店舗の端末である。なお、店舗については後述する。店舗端末2は、例えば、店舗のレジに設置されたレジ端末である。または、店舗端末2は、例えば、店舗の店員の携帯端末でもよいし、据え置き型のPCでもよく、そのタイプは問わない。なお、携帯端末とは、携帯可能な端末である。携帯端末は、例えば、タブレット端末、スマートフォン、ノートPC、携帯電話機等であるが、その種類は問わない。
【0030】
店舗端末2は、例えば、キーボードやタッチパネル等の入力デバイスを有し、金額情報を受け付ける。なお、金額情報については後述する。コード生成サーバ1は、金額情報を受け付けた店舗端末2からの要求に応じて、当該金額情報を含む決済情報が埋め込まれたコードを生成する。なお、要求、および決済情報については後述する。店舗端末2は、例えば、ディスプレイやプリンタ等の出力デバイスをも有し、コード生成サーバ1によって生成されたコードを出力デバイスを介して出力する。
【0031】
本実施の形態における端末装置3は、通常、ユーザ端末であり、以下では、ユーザ端末3と記す場合がある。ユーザ端末3とは、ユーザの端末である。ユーザとは、情報システムの利用者であり、通常、店舗の客である。ユーザ端末3は、通常、ユーザの携帯端末である。ユーザが店舗で買い物をすると、店員によって金額情報が店舗端末2に入力され、店舗端末2からコードが出力される。ユーザは、出力されたコードをユーザ端末3で撮影することにより、代金の支払いを行う。
【0032】
ユーザ端末3は、カメラを有し、コードをカメラで読み取る。なお、本実施の形態において、読み取られるコードとは、通常、店舗端末2から出力されたコードである。店舗端末2から出力されるコードは、通常、可変的なコードである。本実施の形態におけるコードは、通常、決済の度に変化するコードである。この種のコードは、例えば、ワンタイムコードと呼んでもよい。ただし、コードは、例えば、定期的または不定期に変化するコードでもよい。
【0033】
または、コードは、上記のような動的に変化するコードに限らず、例えば、固定的なコードでもよく、その種類は問わない。固定的なコードとは、例えば、紙やパネル等の面に予め印刷されたり、電光掲示板等に表示されたりしているコードである。ただし、固定的なコードは、本実施の形態におけるコードから除外されてもよい。
【0034】
また、ユーザ端末3は、読み取ったコードから決済情報を抽出し、サーバ装置4に送信する。
【0035】
本実施の形態におけるサーバ装置4は、通常、決済サーバであり、以下では、決済サーバ4と記す場合がある。決済サーバ4とは、決済を行うサーバである。決済サーバ4は、例えば、銀行やクレジットカード会社等の金融機関のサーバである。または、決済サーバ4は、クラウドサーバ等でもよく、そのタイプや所在は問わない。決済サーバ4は、ユーザ端末3から決済情報を受信し、決済処理を行う。なお、決済処理については後述する。
【0036】
また、決済サーバ4は、例えば、支払先情報の管理も行う。支払先情報の管理とは、例えば、支払先対応情報の格納、支払先第一情報の受信、および支払先第二情報の送信などである。なお、支払先情報、支払先対応情報、支払先第一情報、および支払先第二情報については後述する。
【0037】
なお、上記構成は一例であり、適宜変更が可能である。例えば、情報システムは、コード生成サーバ1も、1以上の店舗端末2も有さず、端末装置3は、紙等の面に予め印刷されたコードを読み取ってもよい(変形例1)。または、情報システムは、コード生成サーバ1を有さず、店舗端末2は、固定的なコードを出力してもよい(変形例2)。
【0038】
また、サーバ装置4は、例えば、管理サーバでもよい。管理サーバとは、支払先情報の管理を行うサーバである。この場合、決済処理は、図示しない外部の装置で行われてもよい(変形例3)。
【0039】
また、本実施の形態において、ユーザは、端末装置3のユーザであり、通常、店舗の客であるが、店舗の店員でもよい。つまり、ユーザとは、店舗端末2のユーザであると考えることもできる。この場合、客の端末装置3がコードを出力し、店員は、店舗端末2で当該コードを読み取ってもよい(変形例4)。
【0040】
なお、本実施の形態において、店舗は、通常、実店舗であるが、仮想店舗でもよい。後者の場合、情報システムは、例えば、店舗のサーバ(図示しない)をさらに有する。または、かかる店舗サーバが、コード生成サーバ1の機能をも有していてもよい。店舗端末2は、例えば、ユーザ宅のPC(図示しない)、宿泊施設等の客室のテレビ、航空機等の座席のパーソナルモニタ(図示しない)などであってもよい。コード生成サーバ1または店舗サーバで生成されたコードが、PCやテレビやパーソナルモニタ等に表示され、ユーザは、ユーザ端末3でコードを撮影し、支払いを行ってもよい。
【0041】
図2は、コード生成サーバ1のブロック図である。コード生成サーバ1は、生成格納部11、生成受信部12、生成処理部13、および生成送信部14を備える。生成格納部11は、店舗情報格納部111を備える。生成処理部13は、コード生成部131を備える。生成送信部14は、コード送信部141を備える。
【0042】
図3は、店舗端末2のブロック図である。店舗端末2は、店舗格納部21、店舗受付部22、店舗処理部23、店舗送信部24、店舗受信部25、および店舗出力部26を備える。店舗受信部25は、コード受信部251を備える。店舗出力部26は、コード出力部261を備える。
【0043】
ユーザ端末3のブロック図は、図1に含まれている。ユーザ端末3は、ユーザ格納部31、ユーザ受付部32、ユーザ処理部33、ユーザ送信部34、ユーザ受信部35、およびユーザ出力部36を備える。ユーザ受付部32は、コード読取部321、および決済指示受付部322を備える。ユーザ処理部33は、決済情報抽出部331、および判断部332を備える。ユーザ送信部34は、決済情報送信部341、および支払先第一情報送信部342を備える。ユーザ受信部35は、支払先第二情報受信部351を備える。ユーザ出力部36は、支払先第二関連情報出力部361を備える。
【0044】
決済サーバ4のブロック図は、図1に含まれている。決済サーバ4は、決済格納部41、決済受信部42、決済処理部43、および決済送信部44を備える。決済格納部41は、支払先対応情報格納部411を備える。決済受信部42は、支払先第一情報受信部421を備える。決済処理部43は、支払先第二情報取得部431を備える。決済送信部44は、支払先第二情報送信部441を備える。
【0045】
コード生成サーバ1を構成する生成格納部11は、各種の情報を格納し得る。各種の情報とは、例えば、後述する店舗情報である。
【0046】
店舗情報格納部111には、1または2以上の店舗情報が格納される。店舗情報とは、店舗に関する情報である。店舗とは、商品またはサービスの購入が可能な場所である。店舗は、例えば、電器店や衣料品店等の各種の商店、百貨店、ショッピングモール、飲食店等であるが、その種類は問わない。
【0047】
本実施の形態における店舗は、例えば、情報システムを利用したサービスを提供する組織に加盟している店舗であり、例えば、加盟店と呼んでもよい。店舗情報は、例えば、店舗識別子、および支払先情報などを有する。店舗識別子とは、店舗を識別する情報である。
【0048】
店舗識別子は、例えば、加盟店番号、電話番号、メールアドレス、IDなどであるが、店舗を識別し得る情報であれば何でもよい。加盟店番号とは、加盟店に付与される番号である。加盟店番号等の店舗識別子は、例えば、1または2個以上の文字または記号の配列であるが、その表現形式は問わない。
【0049】
支払先情報とは、支払先に関する情報である。支払先とは、代金が支払われる先である。支払先は、例えば、店舗の運営企業または所有者、あるいは運営企業の持ち株会社等であるが、その種類は問わない。支払いは、通常、通貨で行われる。通貨は、例えば、円であるが、ドル等の外貨でもよく、その種類は問わない。ただし、支払いは、例えば、商品等の購入に使える電子マネーやポイントや仮想通貨等で行われてもよいし、小切手や手形等の発行でも構わない。
【0050】
支払先は、例えば、店舗の運営企業等が金融機関に開設した口座である。金融機関は、例えば、銀行であるが、各種の組合や証券会社等でもよく、口座の開設が可能であれば、その種類は問わない。口座は、通常、通貨の口座であるが、例えば、電子マネーやポイント等のIDでもよく、その種類は問わない。ただし、支払先は、例えば、店舗の運営企業等それ自体でも構わない。
【0051】
支払先情報は、例えば、払先口座番号、および支払先口座名義人名を有する。払先口座番号とは、支払先となる口座の番号である。支払先口座名義人名とは、支払先となる口座の名義人名である。
【0052】
または、支払先情報は、店舗識別子であってもよい。なお、店舗識別子は、支払先情報の一部であってもよく、その場合、支払先情報は、例えば、払先口座番号、支払先口座名義人名、および店舗識別子を有していてもよい。ただし、支払先情報のデータ構造は問わない。
【0053】
なお、店舗情報は、例えば、店舗名をも有していてもよく、そのデータ構造は問わない。店舗名とは、店舗の名称である。店舗名は、例えば、ユーザが支払を行おうとしている一の店舗の名称でもよいし、当該一の店舗を含む2以上の店舗の総称でもよい。前者の店舗名は、例えば、“○○百貨店本店”、“○○百貨店大阪店”等である。後者の店舗名は、例えば、“○○百貨店”等である。ただし、店舗名の表現形式は問わない。なお、店舗名は、前述した店舗識別子の一種と考えてもよい。
【0054】
生成受信部12は、各種の情報を受信する。各種の情報とは、例えば、店舗端末2からの要求である。店舗端末2からの要求とは、本実施の形態においては、通常、コードの生成の要求である。以下では、かかる要求を、単に要求と記す場合がある。なお、コード、およびその生成については後述する。
【0055】
生成受信部12は、例えば、金額情報を受け付けた店舗端末2から、要求を受信する。受信される要求は、当該金額情報、および当該店舗端末2を識別する店舗識別子を有する要求は、店舗識別子、および金額情報を有する。要求が有する店舗識別子は、支払いが行われる店舗の店舗識別子である。金額情報とは、当該店舗で支払われる金額を示す情報である。金額情報は、例えば、“1000円”等であるが、その数値や通貨単位等は問わない。
【0056】
生成処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理とは、コード生成部131の処理である。
【0057】
コード生成部131は、生成受信部12が店舗端末2から要求を受信したことに応じて、コードを生成する。コードとは、例えば、情報を表現する符号であるといってもよい。本実施の形態におけるコードは、例えば、情報を埋め込んだ図柄である。この種のコードは、例えば、QRコードであるが、QRコード以外の二次元コードでもよいし、バーコード等の一次元コードでも構わない。QRコード以外の二次元コードとは、例えば、SPコードやCPコード等であるが、その種類は問わない。ただし、コードは、例えば、情報を表現する又は情報に対応付いた1または2以上の文字や記号等の配列でもよく、そのタイプは問わない。
【0058】
コード生成部131は、受信された要求が有する店舗識別子に対応する支払先情報を店舗情報格納部111から取得する。そして、コード生成部131は、受信された要求が有する金額情報、および取得した支払先情報が埋め込まれたコードを生成する。なお、コードの生成は公知技術であり、詳しい説明を省略する。
【0059】
生成送信部14は、各種の情報を送信する。各種の情報とは、例えば、コードである。
【0060】
コード送信部141は、店舗端末2からの要求に応じてコード生成部131が生成したコードを、当該店舗端末2に送信する。
【0061】
店舗端末2を構成する店舗格納部21は、各種の情報を格納し得る。各種の情報とは、例えば、当該店舗端末2が属する店舗の店舗識別子である。
【0062】
店舗受付部22は、各種の情報を受け付ける。各種の情報とは、例えば、金額情報である。受け付けとは、例えば、キーボードやタッチパネル等の入力デバイスを介して入力された情報の受け付け、カメラやスキャナ等の光学読取手段を介して光学的に読み取られた情報の受け付け、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、ディスクや半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。
【0063】
店舗受付部22は、例えば、店員によって入力デバイスを介して入力された金額情報を受け付ける。なお、かかる事項は、後述するユーザ受付部32にも当てはまる。
【0064】
店舗処理部23は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、店舗受付部22が金額情報等の情報を受け付けたか否かの判別などである。
【0065】
また、店舗処理部23は、例えば、店舗受付部22が金額情報を受け付けた場合に、要求を構成する。構成される要求は、前述したような、コードの生成の要求である。要求は、例えば、店舗識別子、および金額情報を有する。
【0066】
店舗処理部23は、例えば、店舗受付部22が金額情報を受け付けたことに応じて、店舗格納部21に格納されている店舗識別子、および当該金額情報を有する要求を構成する。
【0067】
店舗送信部24は、各種の情報を送信する。各種の情報とは、例えば、要求である。店舗送信部24は、例えば、金額情報の受け付けに応じて店舗処理部23が構成した要求を、コード生成サーバ1に送信する。
【0068】
店舗受信部25は、各種の情報を受信する。各種の情報とは、例えば、コードである。
【0069】
コード受信部251は、例えば、店舗送信部24による要求の送信に応じて、コード生成サーバ1からコードを受信する。
【0070】
店舗出力部26は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、例えば、コードである。出力とは、例えば、ディスプレイへの表示、プリンタでのプリントアウト、スピーカからの音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他のプログラムへの引渡しなどを含む概念である。なお、かかる事項は、後述するユーザ出力部36にも当てはまる。
【0071】
コード出力部261は、店舗受信部25が受信したコードを、例えば、ディスプレイを介して出力する。これにより、店舗端末2のディスプレイにコードが表示される。または、コード出力部261は、プリンタを介してコードを出力してもよく、それによって、紙面にコードが印刷される。
【0072】
ユーザ端末3を構成するユーザ格納部31は、各種の情報を格納し得る。各種の情報とは、例えば、ユーザ情報である。ユーザ情報とは、ユーザに関する情報である。ユーザ情報は、例えば、ユーザ識別子である。ユーザ識別子とは、ユーザを識別する情報である。ユーザ識別子は、例えば、メールアドレス、携帯電話番号、住所・氏名などであるが、IDでもよく、ユーザを識別し得る情報であれば何でもよい。
【0073】
または、ユーザ情報は、支払元情報でもよい。支払元情報とは、代金の支払元に関する情報である。支払元とは、店舗で購入した商品の代金を支払うユーザある。支払元は、例えば、ユーザのクレジットカードであるが、ユーザの口座でもよい。支払元情報は、例えば、クレジットカード情報であるが、支払元口座番号、および支払元口座名義人名でもよい。支払元口座番号とは、ユーザの口座の番号であり、支払元口座名義人名は、ユーザの口座の名義人名である。または、支払元情報は、例えば、ユーザ識別子でもよい。
【0074】
ユーザ情報は、例えば、ユーザ識別子、および支払元情報を有する。ただし、支払元情報は、例えば、後述する決済サーバ4の決済格納部41に、ユーザ識別子と対に格納されていてもよい。その場合、ユーザ情報は、必ずしも支払元情報を有していなくてもよく、そのデータ構造は問わない。
【0075】
なお、ユーザ格納部31には、例えば、端末識別子も格納されてもよい。端末識別子とは、ユーザ端末3を識別する情報である。端末識別子は、例えば、MACアドレス、IPアドレス、IDなどであるが、ユーザ端末3を識別し得る情報であれば何でもよい。なお、端末識別子は、ユーザ識別子と考えてもよい。
【0076】
ユーザ受付部32は、各種の情報を受け付ける。各種の情報とは、例えば、コードである。
【0077】
コード読取部321は、店舗端末2から出力されたコードをカメラで読み取る。
【0078】
決済指示受付部322は、決済指示を受け付ける。決済指示とは、決済の指示である。決済指示受付部322は、例えば、後述する支払先第二関連情報出力部361が支払先第二情報を出力した後に、タッチパネル等の入力デバイスを介して決済指示を受け付ける。なお、支払先第二情報については後述する。
【0079】
決済指示受付部322は、通常、決済指示をユーザから受け付ける。ただし、決済指示受付部322は、例えば、店員から決済指示を受け付けてもよい。店員から決済指示を受け付けるとき、決済指示受付部322は、確認情報とともに受け付けてもよい。確認情報とは、店員が支払先第二情報を確認したことを示す情報である。確認情報は、予め取り決められた文字列や、店員識別情報などであってもよい。店員識別情報とは、店員を識別する情報である。店員識別情報は、例えば、IDや、店舗名と氏名の組などであるが、店員を識別し得る情報であれば何でもよい。なお、この場合の支払先第二情報は、例えば、支払先口座名義人名や店舗名や加盟店番号など、店員が確認し得る情報を含む。こうして、決済指示を確認情報とともに受け付けることで、店員が支払先第二情報を確認したことを、決済指示等の受け付けの時点で、あるいは後から、第三者が確認できる。
【0080】
または、決済指示受付部322は、例えば、決済指示をユーザから受け付けるとともに、確認情報を店員から受け付けてもよい。詳しくは、例えば、一の端末装置3において、支払先第二関連情報出力部361が支払先第二情報を出力した後、決済指示受付部322が、ユーザから決済指示を受け付けるとともに、店員から確認情報をも受け付けてもよい。なお、この場合の支払先第二情報は、例えば、店舗名など、ユーザおよび店員の両方が確認し得る情報を含む。
【0081】
または、例えば、情報システムを構成する端末装置3の数が2以上で、そのうち1つ(以下、第一の端末装置3)がユーザの端末であり、他の1つ(以下、第二の端末装置3)が店員の端末であり、第一の端末装置3において、支払先第二関連情報出力部361が支払先第二情報を出力した後、決済指示受付部322が、ユーザから決済指示を受け付けるとともに、第二の端末装置3において、支払先第二関連情報出力部361が支払先第二情報を出力した後、決済指示受付部322が、店員から確認情報を受け付けてもよい。
【0082】
ここで、第一の端末装置3で出力される支払先第二情報と、第二の端末装置3で出力される支払先第二情報とは、通常、同じ情報であるが、異なる情報でもよい。前者の場合の支払先第二情報は、例えば、店舗名など、ユーザおよび店員の両方が確認し得る情報を含む。後者の場合、第一の端末装置3で出力される支払先第二情報は、例えば、店舗名など、ユーザが確認し得る情報を含み、第二の端末装置3で出力される支払先第二情報は、例えば、加盟店番号など、店員が確認し得る情報を含む。なお、加盟店番号等の店員向けの支払先第二情報は、例えば、店舗端末2の店舗出力部26により出力され、店員からの確認情報は、店舗受付部22によって受け付けられても構わない。こうして、支払先第二情報をユーザおよび店員の二人が確認することで、コードの差し替えをより効果的に防止できる。
【0083】
ユーザ処理部33は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、決済情報抽出部331、および判断部332の処理である。
【0084】
また、ユーザ処理部33は、例えば、決済情報抽出部331が抽出した決済情報に含まれる支払先情報を用いて、後述する支払先第一情報を構成する処理も行う。
【0085】
また、ユーザ処理部33は、例えば、後述する支払先第二情報受信部351が受信した支払先第二情報、または判断部332が取得した判断結果のうち1以上を用いて、支払先第二関連情報を構成する処理も行う。
【0086】
さらに、ユーザ処理部33は、例えば、フローチャートで説明する各種の判別なども行う。
【0087】
決済情報抽出部331は、コード読取部321が読み取ったコードから、決済情報を抽出する。決済情報とは、決済に関する情報である。決済情報は、例えば、金額情報、支払先情報、支払元情報、店舗識別子などであるが、決済に関する情報であれば何でもよい。
【0088】
本実施の形態における決済情報は、例えば、金額情報、および支払先情報などを含む。また、決済情報は、例えば、店舗識別子も含んでいてもよい。さらに、決済情報は、例えば、支払元情報をも含んでいてもよい。ただし、決済情報が支払元情報をも含むには、例えば、コード生成サーバ1を構成する生成格納部11に、1または2以上の支払元情報が格納されており、コード生成部131は、支払先情報等に加えて、支払元情報をも埋め込んだコードを生成する必要がある。
【0089】
または、決済情報は、例えば、店舗識別子のみで構成されてもよく、そのデータ構造は問わない。
【0090】
また、決済情報抽出部331は、上記のようにして抽出した決済情報を、例えば、ユーザ格納部31に蓄積する。
【0091】
判断部332は、後述する支払先第二情報受信部351が受信した支払先第二情報が、決済情報抽出部331が抽出した決済情報の第二部分と一致するか否かを判断し、判断結果を取得する。
【0092】
支払先第二情報とは、支払先情報の第一部分以外の第二部分である。第一部分とは、支払先情報の一部分である。第二部分とは、支払先情報の第一部分以外の部分である。第一部分以外の部分とは、支払先情報のうち、例えば、第一部分を除いた残りであるが、第一部分を除いた残りの一部分であってもよい。
【0093】
なお、第二部分は、ユーザが認識可能な情報であることは好適である。ユーザが認識可能な情報とは、例えば、自然言語で表現された情報であり、ユーザがその意味を理解できる情報である、といってもよい。この種の情報は、例えば、店舗名や会社名等の名称である。名称は、固有名詞といってもよい。これに対して、第一部分は、ユーザが認識不能な情報でもよい。ユーザが認識不能な情報とは、例えば、自然言語とは異なる情報であり、文字や記号の単なる配列である、といってもよい。この種の情報は、例えば、口座番号や店舗識別子などである。
【0094】
具体的には、例えば、支払先情報が、支払先口座番号、および支払先口座名義人名を有する場合、第一部分は、支払先口座番号であり、第二部分は、支払先口座名義人名であってもよい。
【0095】
ただし、第二部分もまた、当該ユーザ端末3のユーザが認識不能な情報であってもよい。例えば、支払先情報が支払先口座番号と支払先口座名義人名と店舗識別子とを有する場合、第一部分は、支払先口座番号であり、第二部分は、店舗識別子であってもよい。
【0096】
判断結果とは、決済サーバ4から受信された支払先第二情報が、店舗端末2から出力されたコードに埋め込まれている決済情報の第二部分と一致するか否かについての判断の結果である。判断結果は、例えば、“一致”または“不一致”を示すフラグである。フラグは、例えば、“一致”に対応する“0”、または“不一致”に対応する“1”などでもよく、その表現形式は問わない。
【0097】
ただし、判断部332は、必須ではない。つまり、第二部分として、例えば、店舗名のような、ユーザが認識可能な情報を用いることにすれば、ユーザ処理部33は、判断部332を有していなくてもよい。
【0098】
ユーザ送信部34は、各種の情報を送信する。各種の情報とは、例えば、決済情報またはその一部である。
【0099】
決済情報送信部341は、後述する決済情報抽出部331が抽出した決済情報の少なくとも一部を決済サーバ4に送信する。少なくとも一部とは、例えば、抽出された決済情報のうち、支払先情報の第一部分を除いた残りであるが、抽出された決済情報の全部でもよい。
【0100】
決済情報送信部341は、通常、抽出された決済情報の少なくとも一部を、ユーザ格納部31に格納されているユーザ情報と共に、決済サーバ4に送信する。ただし、決済情報のみが送信され、ユーザ情報は送信されなくてよい。また、送信される決済情報は、抽出された決済情報と同じでなくてもよい。
【0101】
また、送信されるユーザ情報は、通常、ユーザ識別子、および支払元情報を含むが、ユーザ識別子、または支払元情報のいずれか一方しか含まなくてもよい。
【0102】
さらに、ユーザ情報は、決済情報と同時に送信されなくてもよい。例えば、決済情報送信部341は、決済情報が抽出されたことに応じて、決済情報の送信を行い、その後、決済指示が受け付けられたことに応じて、ユーザ情報の送信を行ってもよい。
【0103】
決済情報送信部341は、例えば、決済指示受付部322が決済指示を受け付けた場合のみ、決済サーバ4への決済情報等の送信を行い、決済指示受付部322が決済指示を受け付けていない場合には、決済情報送信部341は、決済サーバ4への決済情報等の送信を行わないことは好適である。
【0104】
または、決済情報送信部341は、例えば、決済情報抽出部331が決済情報を抽出したことに応じて、当該決済情報等を決済サーバ4に送信し、その後、決済指示受付部322が決済指示を受け付けたことに応じて、当該決済指示を決済サーバ4に送信してもよい。この場合、決済サーバ4は、例えば、決済情報等を受信した時点では決済を行わず、さらに決済指示を受信した時点で、決済を行う。
【0105】
支払先第一情報送信部342は、支払先第一情報を決済サーバ4に送信する。支払先第一情報とは、前述した支払先情報の少なくとも一部分であり、通常、支払先情報の第一部分である。ただし、支払先第一情報は、支払先情報の全部でもよい。
【0106】
なお、支払先第一情報送信部342は、コード読取部321が読み取ったコードをそのままサーバ装置4に送信してもよい。この場合、サーバ装置4が当該コードを解析して支払先第一情報を取得する。つまり、結果としてサーバ装置4で支払先第一情報が得られればよく、コードの解析を端末側で行うかサーバ側で行うかは問わない。
【0107】
例えば、支払先情報が、支払先口座番号、および支払先口座名義人名を有する場合、支払先第一情報は、支払先口座番号である。または、例えば、支払先情報が店舗識別子である場合、支払先第一情報は、店舗識別子でもよい。または、例えば、支払先情報が、支払先口座番号、支払先口座名義人名、および店舗識別子を有する場合、支払先第一情報は、支払先口座番号、または店舗識別子のうち1以上を含んでもよい。
【0108】
ユーザ受信部35は、各種の情報を受信する。各種の情報とは、例えば、前述した支払先第二情報である。
【0109】
支払先第二情報受信部351は、後述する決済サーバ4から、支払先第一情報送信部342が送信した支払先第一情報に対応付いた支払先第二情報を受信する。
【0110】
例えば、支払先情報が、支払先口座番号“aaa”、および支払先口座名義人名“○○電器”を有し、支払先第一情報送信部342が支払先口座番号“aaa”を送信した場合、支払先第二情報受信部351は、決済サーバ4から当該支払先口座番号に対応する支払先口座名義人名“○○電器”を受信する。
【0111】
または、例えば、支払先情報が店舗識別子“yyy”であり、支払先第一情報送信部342が店舗識別子“yyy”を送信した場合、支払先第二情報受信部351は、決済サーバ4から当該店舗識別子に対応する店舗名“○○百貨店”を受信してもよい。
【0112】
または、例えば、支払先情報が、支払先口座番号“bbb”、支払先口座名義人名“○○ホールディングス”、および店舗識別子“yyy1”を有し、支払先第一情報送信部342が、支払先口座番号“bbb”、および店舗識別子“yyy1”を含む支払先第一情報を送信した場合、支払先第二情報受信部351は、決済サーバ4から、当該支払先口座番号に対応する支払先口座名義人名“○○ホールディングス”、または当該店舗識別子に対応する店舗名“○○百貨店本店”のうち1以上を含む支払先第二情報を受信してもよい。
【0113】
なお、例えば、支払先口座名義人が、上記「○○ホールディングス」のような持ち株会社であったりすると、ユーザは、支払先口座名義人名“○○ホールディングス”を知らないこともある。受信された支払先口座名義人名が未知であれば、ユーザは、コードが差し替えられたことを認識できない可能性が高くなる。
【0114】
他方、店舗名“○○百貨店本店”は、いま支払いをしようとしている店舗の名称なので、通常、ユーザにとって既知である。そこで、支払先第二情報受信部351が、支払先口座名義人名に加えて、またはこれに代えて、店舗名を含む支払先第二情報を受信することは好適である。これにより、ユーザは、コードが差し替えられたことを認識できる可能性が高まる。
【0115】
ただし、支払先第二情報は、出力されたコードに基づく決済での支払先が、本来の支払先であることをユーザが確認し得る情報、または、不正な支払先である可能性をユーザが認識し得る情報であればよく、そのデータ構造や表現形式は問わない。なお、本来の支払先とは、例えば、ユーザが買い物をした店舗の運営企業または所有者、あるいは運営企業の持ち株会社等であるが、ユーザから支払いを受ける権利を有する法人または個人であれば、その種類は問わない。
【0116】
なお、支払先第一情報送信部342が送信した支払先第一情報に対応付いた支払先第二情報が管理サーバ4に存在しない場合、支払先第二情報受信部351は、決済サーバ4から、例えば、エラー情報を受信してもよい。エラー情報とは、エラーの発生に関する情報である。エラー情報は、例えば、単にエラーの発生を示す情報でもよいし、送信された支払先第一情報に対応付いた支払先第二情報が存在しない旨を通知する情報でもよいし、コードが差し替えられた可能性がある旨を警告する情報でもよく、その表現形式は問わない。
【0117】
ユーザ出力部36は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、例えば、後述する支払先第二関連情報である。
【0118】
支払先第二関連情報出力部361は、支払先第二関連情報を出力する。支払先第二関連情報とは、支払先第二情報に関連する情報である。支払先第二関連情報は、例えば、支払先第二情報受信部351が受信した支払先第二情報である。出力される支払先第二情報は、受信された支払先第二情報の全部でもよいし、一部でもよい。
【0119】
例えば、受信された支払先第二情報が、支払先口座名義人名“○○ホールディングス”、および店舗名“○○百貨店本店”を有する場合、支払先第二関連情報出力部361は、支払先第二関連情報として、“○○ホールディングス,○○百貨店本店”を出力してもよいし、“○○百貨店本店”を出力してもよいし、“○○ホールディングス”を出力しても構わない。
【0120】
ただし、支払先口座名義人名および店舗名を含む第二支払先情報が受信された場合、前述した理由から、支払先第二関連情報出力部361は、少なくとも店舗名を含む支払先第二情報を出力することは好適である。
【0121】
または、支払先第二関連情報は、例えば、支払先第二情報が第二部分と一致するか否かの判断結果でもよい。すなわち、支払先第二関連情報出力部361は、例えば、判断部332が取得した判断結果を出力してもよい。
【0122】
または、支払先第二関連情報は、例えば、支払先第二情報、または判断結果のうち1以上を含んでいてもよい。すなわち、支払先第二関連情報出力部361は、例えば、支払先第二情報受信部351が受信した支払先第二情報、および判断部332が取得した判断結果を出力してもよい。
【0123】
なお、支払先第二関連情報は、例えば、支払先情報には含まれていない情報をも含んでいてもよい。支払先情報には含まれていない情報とは、例えば、店舗の所在地に関する情報(以下、所在地関連情報)である。所在地関連情報は、例えば、地名である。地名とは、店舗の所在地の名称である。地名は、例えば、“大阪府”等の都道府県名や、“大阪市中央区”等の市区町村名などであるが、“近畿”や“関東”等の地方名でもよく、その表現形式は問わない。または、所在地関連情報は、例えば、電話番号の市外局番、郵便番号など、店舗の所在地を含む地域を特定可能な情報でもよい。
【0124】
支払先第二関連情報は、前述した支払先第二情報と同様、出力されたコードに基づく決済での支払先が、本来の支払先であることをユーザが確認し得る情報、または、不正な支払先である可能性をユーザが認識し得る情報であればよく、そのデータ構造や表現形式は問わない。
【0125】
支払先第二関連情報出力部361は、例えば、支払先第二情報受信部351が受信した支払先第二情報を出力する。すなわち、支払先第二関連情報出力部361は、例えば、支払先口座名義人名、または店舗名のうち1以上の情報を含む支払先第二関連情報を出力してもよい。または、支払先第二関連情報出力部361は、例えば、支払先口座名義人名、または店舗名のうち1以上の情報に代えて、またはこれに加えて、所在地関連情報を含む支払先第二関連情報を出力してもよい。
【0126】
なお、出力される支払先第二情報は、受信された支払先第二情報と同じでなくてもよい。例えば、支払先口座名義人名、および店舗名を含む支払先第二情報が受信された場合に、支払先第二関連情報出力部361は、店舗名のみを出力し、支払先口座名義人名を出力しなくてもよい。
【0127】
または、支払先第二関連情報出力部361は、判断部332が取得した判断結果を出力してもよい。なお、出力される判断結果は、取得された判断結果と同じでなくてもよい。例えば、フラグ“0”または“1”が取得された場合に、支払先第二関連情報出力部361は、フラグ“0”に対応する文字列“一致”、またはフラグ“1”に対応する文字列“不一致”を出力してもよい。あるいは、支払先第二関連情報出力部361は、例えば、“不一致”を示す判断結果が取得された場合のみ、“不一致”等の文字列、警告音等の音、赤等の特定の色を有する又は点滅する光のうち1または2以上を出力し、“不一致”を示す判断結果が取得された場合には、何も出力しなくてもよい。
【0128】
または、支払先第二関連情報出力部361は、受信された支払先第二情報、または取得された判断結果のうち1または2以上を含む第二支払先関連情報を出力してもよい。
【0129】
なお、ユーザ出力部36は、上記のような支払先第二関連情報を、通常、ディスプレイに表示するが、例えば、プリンタでプリントアウトしたり、他のプログラムに引き渡したりしてもよく、その出力態様は問わない。
【0130】
詳しくは、例えば、ユーザ格納部31に、画面構成情報が格納されている。画面構成情報とは、画面を構成するための情報である。画面構成情報は、例えば、1または2以上のオブジェクト、およびレイアウト情報などを有する。オブジェクトとは、画面を構成する要素である。オブジェクトは、例えば、画像である。画像とは、例えば、ボタンの画像である。ボタンは、例えば、決済指示を入力するためのボタンであるが、入力する指示の種類は問わない。
【0131】
または、オブジェクトは、文字列でもよい。文字列とは、1または2以上の文字の配列である。なお、文字は、例えば、数字、アルファベット、仮名、漢字などであるが、記号やスペースも含むと考えてもよい。
【0132】
文字列は、例えば、支払先第二関連情報が挿入されるテンプレートの文字列や、ボタンに対応付いた文字列などである。前者の文字列は、例えば、“この決済での支払先は『・・・』です。よろしければ“決済する”を押してください。”等であるが、その表現形式は問わない。後者の文字列は、例えば、“決済する”や“OK”等であるが、その表現形式は問わない。
【0133】
レイアウト情報とは、画面内における1以上のオブジェクトの配置を示す情報である。レイアウト情報は、例えば、1以上の各オブジェクトの画面内における位置を示す位置情報(例えば、座標)の集合であるが、そのデータ構造は問わない。
【0134】
ユーザ出力部36は、上記のような画面構成情報と、受信された第二支払先第二関連情報“○○百貨店”とを用いて、例えば、文字列“この決済での支払先は『○○百貨店』です。よろしければ“決済する”を押してください。”と、文字列“決済する”が対応付いたボタンと含む画面を構成し、ディスプレイに表示してもよい。
【0135】
決済サーバ4を構成する決済格納部41は、各種の情報を格納し得る。各種の情報とは、例えば、後述する支払先対応情報である。
【0136】
支払先対応情報格納部411には、支払先対応情報が格納される。支払先対応情報とは、支払先第一情報と支払先第二情報との対の集合である。なお、以下では、支払先第一情報と支払先第二情報との対で構成される情報を、対情報と記す場合がある。対情報については、具体例で図7を用いて説明する。
【0137】
支払先第一情報は、前述したように、例えば、支払先口座番号であるが、店舗識別子でもよいし、支払先口座番号および店舗識別子を有していてもよい。支払先第二情報は、前述したように、例えば、支払先口座名義人名であるが、店舗名でもよいし、支払先口座名義人名および店舗名を有していてもよい。
【0138】
例えば、ある支払先の支払先口座番号が“aaa”、支払先口座名義人名が“○○電器”である場合、支払先対応情報は、支払先第一情報“aaa”と支払先第二情報“○○電器”との対(以下、対情報1と記す場合がある:図7参照)を含む。また、別の支払先の支払先口座番号が“bbb”、店舗識別子が“yyy1”、支払先口座名義人名が“○○ホールディングス”、店舗名が“○○百貨店本店”である場合、支払先対応情報は、支払先第一情報“bbb,yyy1”と支払先第二情報“○○ホールディングス,○○百貨店本店”との対(対情報2)を含む。
【0139】
なお、支払先対応情報を構成する1または2以上の各対情報には、前述した所在地関連情報等の、支払先情報に含まれていない情報が対応付いていてもよい。
【0140】
また、支払先対応情報は、例えば、コードと支払先第二情報の対の集合として支払先対応情報格納部411に格納されてもよい。コードが動的に変化するコードである場合、コードと支払先第二情報の対は、例えば、日時情報とともに格納されてもよい。日時情報とは、日時を示す情報である。日時とは、通常、日付および時刻であるが、例えば、日付のみでもよい。
【0141】
また、決済格納部41は、例えば、ユーザ識別子と対に、1または2以上の各ユーザの支払元情報も格納されてもよい。ただし、ユーザ端末3から決済情報と共に送信されるユーザ情報が支払元情報を含んでいる場合、支払元情報等は、必ずしも決済格納部41に格納されていなくてもよい。
【0142】
決済受信部42は、各種の情報を受信する。各種の情報とは、例えば、支払先第一情報である。
【0143】
支払先第一情報受信部421は、ユーザ端末3から支払先第一情報を受信する。
【0144】
また、決済受信部42は、ユーザ端末3から決済情報も受信する。決済受信部42は、ユーザ端末3から、通常、ユーザ情報と共に決済情報も受信する。ただし、決済情報のみが受信されてもよい。
【0145】
詳しくは、支払先第一情報受信部421がユーザ端末3から支払先第一情報を受信した後、後述する支払先第二情報送信部441が支払先第二情報をユーザ端末3に送信したことに応じて、決済受信部42は、ユーザ端末3からユーザ情報と共に決済情報を受信する。
【0146】
決済処理部43は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、支払先第二情報取得部431の処理である。
【0147】
支払先第二情報取得部431は、支払先第一情報受信部421が受信した支払先第一情報に対応付いた支払先第二情報を、支払先対応情報格納部411から取得する。
【0148】
例えば、支払先第一情報“aaa”が受信された場合、支払先第二情報取得部431は、支払先対応情報格納部411の支払先対応情報を用いて、支払先第一情報“aaa”と対になる第二対応情報“○○電器”を取得する。同様に、例えば、支払先第一情報“bbb,yyy1”が受信された場合、支払先第二情報取得部431は、支払先対応情報格納部411の支払先対応情報を用いて、支払先第一情報“bbb,yyy1”と対になる第二対応情報“○○ホールディングス,○○百貨店本店”を取得する。
【0149】
なお、情報システムが、前述した第一の端末装置3、および前述した第二の端末装置3を含む場合、支払先第二情報取得部431は、第一の端末装置3用の支払先第二情報と、第二の端末装置3用の支払先第二情報とを取得してもよい。第一の端末装置3用の支払先第二情報は、例えば、店舗名など、ユーザが確認し得る情報を含む。第二の端末装置3用の支払先第二情報は、例えば、加盟店番号など、店員が確認し得る情報を含む。
【0150】
なお、例えば、決済格納部41に、前述したようなエラー情報が格納されており、支払先第二情報取得部431は、支払先第一情報受信部421が受信した支払先第一情報に対応付いた支払先第二情報が、支払先対応情報格納部411に格納されているか否かを判別し、格納されていると判別した場合に、当該支払先第二情報を支払先対応情報格納部411から取得し、格納されていないと判別した場合には、エラー情報を決済格納部41から取得してもよい。
【0151】
なお、支払先第二情報取得部431は、例えば、支払先第一情報受信部421が受信した支払先第一情報を含む対情報に対応付いた上記所在地関連情報等の情報をも取得してもよい。
【0152】
また、決済処理部43は、決済受信部42が受信した決済情報等を用いて、決済処理も行う。決済処理とは、決済に関する処理である。決済処理は、例えば、クレジットカードによる支払先口座への入金である。
【0153】
例えば、決済情報は、金額情報、および支払先情報を有し、ユーザ情報は、支払元情報を有しており、支払元情報は、ユーザのクレジットカード情報であり、支払先情報が、支払先口座番号、および支払先口座名義人名を含んでいる場合、決済処理部43は、金額情報が示す金額を、クレジットカード情報が示すクレジットカードで、支払先口座番号が示す番号の口座であり、支払先口座名義人名が示す名義人名の口座に入金する。
【0154】
または、支払元情報が、支払元口座番号、および支払元口座名義人名を含んでいる場合、決済処理部43は、金額情報が示す金額を、支払元口座番号が示す番号の口座であり、支払先元座名義人名が示す名義人名の口座から、支払先口座番号が示す番号の口座であり、支払先口座名義人名が示す名義人名の口座に入金してもよい。
【0155】
なお、決済処理は、上記のようなクレジットカード決済または口座振込の処理に限らず、例えば、電子マネーやポイントによる支払いの処理でもよく、その種類は問わない。
【0156】
決済送信部44は、各種の情報を送信する。各種の情報とは、例えば、支払先第二情報である。
【0157】
支払先第二情報送信部441は、支払先第一情報受信部421がユーザ端末3から支払先第一情報を受信したことに応じて支払先第二情報取得部431が取得した支払先第二情報を、当該ユーザ端末3に送信する。
【0158】
例えば、ユーザ端末3から支払先第一情報“aaa”が受信された場合、支払先第二情報送信部441は、支払先第二情報取得部431が取得した第二対応情報“○○電器”を当該ユーザ端末3に送信する。同様に、例えば、ユーザ端末3から支払先第一情報“bbb,yyy1”が受信された場合、支払先第二情報送信部441は、支払先第二情報取得部431が取得した第二対応情報“○○ホールディングス,○○百貨店本店”を当該ユーザ端末3に送信する。
【0159】
なお、情報システムが第一の端末装置3および第二の端末装置3を含む場合、支払先第二情報送信部441は、支払先第二情報取得部431が第一の端末装置3用に取得した支払先第二情報を第一の端末装置3に送信するとともに、支払先第二情報取得部431が第二の端末装置3用に取得した支払先第二情報を第二の端末装置3に送信してもよい。
【0160】
なお、受信された支払先第一情報に対応付いた支払先第二情報が支払先対応情報格納部411に格納されておらず、支払先第二情報取得部431が決済格納部41からエラー情報を取得した場合、決済送信部44は、その取得されたエラー情報を当該ユーザ端末3に送信してもよい。
【0161】
なお、支払先第二情報送信部441は、支払先第二情報取得部431が取得した上記所在地関連情報等の情報をも送信してもよい。
【0162】
生成格納部11、店舗情報格納部111、店舗格納部21、ユーザ格納部31、決済格納部41、および支払先対応情報格納部411は、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリといった不揮発性の記録媒体が好適であるが、RAMなど揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0163】
生成格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が生成格納部11等で記憶されるようになってもよく、ネットワークや通信回線等を介して送信された情報が生成格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が生成格納部11等で記憶されるようになってもよい。入力デバイスは、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等、何でもよい。
【0164】
生成受信部12、店舗受信部25、コード受信部251、ユーザ受信部35、支払先第二情報受信部351、決済受信部42、支払先第一情報受信部421は、通常、有線または無線の通信手段(例えば、NIC(Network interface controller)やモデム等の通信モジュール)で実現されるが、放送を受信する手段(例えば、放送受信モジュール)で実現されてもよい。
【0165】
生成処理部13、コード生成部131、店舗処理部23、ユーザ処理部33、決済情報抽出部331、判断部332、決済処理部43、および支払先第二情報取得部431は、は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。生成処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。ただし、処理手順は、ハードウェア(専用回路)で実現してもよい。
【0166】
生成送信部14、コード送信部141、店舗送信部24、ユーザ送信部34、決済情報送信部341、支払先第一情報送信部342、決済送信部44、および支払先第二情報送信部441は、通常、有線または無線の通信手段で実現されるが、放送手段(例えば、放送モジュール)で実現されてもよい。
【0167】
店舗受付部22、ユーザ受付部32、コード読取部321、および決済指示受付部322は、は、入力デバイスを含むと考えても、含まないと考えてもよい。店舗受付部22等は、入力デバイスのドライバーソフトによって、または入力デバイスとそのドライバーソフトとで実現され得る。
【0168】
店舗出力部26、コード出力部261、ユーザ出力部36、支払先第二関連情報出力部361は、ディスプレイやスピーカ等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えてもよい。店舗出力部26等は、出力デバイスのドライバーソフトによって、または出力デバイスとそのドライバーソフトとで実現され得る。
【0169】
次に、情報システムの動作について図4および図5のフローチャートを用いて説明する。図4は、ユーザ端末3の動作を説明するフローチャートである。
【0170】
(ステップS401)ユーザ処理部33は、コード読取部321がコードを読み取ったか否かを判別する。コード読取部321がコードを読み取ったと判別された場合はステップS402に進み、読み取っていないと判別された場合はステップS406に進む。
【0171】
(ステップS402)決済情報抽出部331は、ステップS401で読み取られたコードから決済情報を抽出する。
【0172】
(ステップS403)決済情報抽出部331は、ステップS402で抽出した決済情報をユーザ格納部31に蓄積する。
【0173】
(ステップS404)ユーザ処理部33は、ステップS403で抽出された決済情報に含まれる支払先情報を用いて、支払先第一情報を構成する。
【0174】
(ステップS405)支払先第一情報送信部342は、ステップS404で構成された支払先第一情報を決済サーバ4に送信する。
その後、ステップS401に戻る。
【0175】
(ステップS406)ユーザ処理部33は、支払先第二情報受信部351が決済サーバ4から支払先第二情報を受信したか否かを判別する。支払先第二情報受信部351が決済サーバ4から支払先第二情報を受信したと判別された場合はステップS407に進み、受信していないと判別された場合はステップS409に進む。
【0176】
(ステップS407)ユーザ処理部33は、ステップS406で受信された支払先第二情報を用いて、支払先第二関連情報を構成する。
【0177】
(ステップS408)支払先第二関連情報出力部361は、ステップS407で構成された支払先第二関連情報を出力する。その後、ステップS401に戻る。
【0178】
(ステップS409)ユーザ処理部33は、決済指示受付部322が決済指示を受け付けたか否かを判別する。決済指示受付部322が決済指示を受け付けたと判別された場合はステップS410に進み、受け付けていないと判別された場合はステップS401に戻る。
【0179】
(ステップS410)決済情報送信部341は、ステップS402で抽出された決済情報をユーザ情報と共にユーザ格納部31から取得し、決済サーバ4に送信する。その後、ステップS401に戻る。
【0180】
なお、図4のフローチャートにおいて、ステップS406とステップS407の間に下記ステップS406aを追加し、ステップS407を下記ステップS407aに置き換えてもよい。
【0181】
(ステップS406a)判断部332は、ステップS406で受信された支払先第二情報が、ステップS402で抽出された決済情報の第二部分と一致するか否かを判断し、判断結果を取得する。
【0182】
(ステップS407a)ユーザ処理部33は、ステップS406で受信された支払先第二情報、またはステップS406aで取得された判断結果のうち1以上を用いて、支払先第二関連情報を構成する。
【0183】
なお、図4のフローチャートにおいて、ユーザ端末3の電源オンやプログラムの起動に応じて処理が開始し、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。ただし、処理の開始または終了のトリガは問わない。
【0184】
図5は、決済サーバ4の動作を説明するフローチャートである。
【0185】
(ステップS501)決済処理部43は、支払先第一情報受信部421が支払先第一情報を受信したか否かを判別する。支払先第一情報受信部421が支払先第一情報を受信したと判別された場合はステップS502に進み、受信していないと判別された場合はステップS504に進む。
【0186】
(ステップS502)支払先第二情報取得部431は、支払先対応情報格納部411に格納されている支払先対応情報を用いて、ステップS501で受信された支払先第一情報に対応付いた支払先第二情報を取得する。
【0187】
(ステップS503)支払先第二情報送信部441は、ステップS502で取得された支払先第二情報をユーザ端末3に送信する。
その後、ステップS501に戻る。
【0188】
(ステップS504)決済処理部43は、決済受信部42がユーザ端末3からユーザ情報と共に決済情報を受信したか否かを判別する。決済受信部42がユーザ端末3からユーザ情報と共に決済情報を受信したと判別された場合はステップS505に進み、受信していないと判別された場合はステップS501に戻る。
【0189】
(ステップS505)決済処理部43は、ステップS504で受信された決済情報等を用いて、決済処理を行う。その後、ステップS501に戻る。
【0190】
なお、図5のフローチャートにおいて、決済サーバ4の電源オンやプログラムの起動に応じて処理が開始し、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。ただし、処理の開始または終了のトリガは問わない。
【0191】
なお、図4および図5のフローチャートで説明した処理は、情報システムを構成する1以上のユーザ端末3のうち一のユーザ端末3と、決済サーバ4との間で行われる処理である。情報システムでは、上記のような処理が、1以上のユーザ端末3の各々と決済サーバ4との間で行われる。つまり、決済サーバ4は、1以上のユーザ端末3に対応する1以上の各ユーザ識別子ごとに、図5のフローチャートの処理を実行する、といってもよい。
【0192】
以下、本実施の形態における情報システムの具体的な動作について説明する。なお、以下の説明は、種々の変更が可能であり、本発明の範囲を何ら制限するものではない。
【0193】
本例における情報システムは、コード生成サーバ1、2以上の店舗端末2、2以上のユーザ端末3、および決済サーバ4を備える。コード生成サーバ1は、情報システムを運営する企業のサーバであり、コードを生成する。生成されるコードは、例えば、QRコードである。決済サーバ4は、クレジットカード会社のサーバであり、クレジットカードによる決済を行う。
【0194】
2以上の店舗端末2のうち一の店舗端末2(以下、店舗端末2Xと記す場合がある)は、「○○電器」のレジに設置されたレジ端末である。「○○電器」は、情報システムの加盟店であり、店舗識別子“xxx”が付与されている。「○○電器」でQRコードによる決済を行った場合の支払先口座番号は“aaa”であり、支払先名義人名は“○○電器”である。
【0195】
2以上の店舗端末2のうち他の店舗端末2(以下、店舗端末2Y)は、「○○百貨店大阪店」の店員が携帯するタブレット端末である。「○○百貨店大阪店」は、持ち株会社である「○○ホールディングス」に属する店舗である。なお、「○○ホールディングス」には、例えば、「○○百貨店本店」等の他の店舗も属している。
【0196】
「○○百貨店大阪店」は、情報システムの加盟店であり、店舗識別子“yyy2”が付与されている。なお、「○○百貨店本店」も加盟店であり、店舗識別子“yyy1”が付与されている。「○○ホールディングス」傘下の「○○百貨店大阪店」等においてQRコードによる決済を行った場合の支払先は、「○○ホールディングス」であり、その支払先口座番号は“bbb”、支払先名義人名は“○○ホールディングス”である。
【0197】
2以上のユーザ端末3のうち一のユーザ端末3(以下、ユーザ端末3A)は、ユーザAのスマートフォンである。2以上のユーザ端末3のうち他のユーザ端末3(以下、ユーザ端末3B)は、ユーザBの携帯電話機である。
【0198】
コード生成サーバ1の店舗情報格納部111には、例えば、図6に示すような2以上の店舗情報が格納されている。図6は、店舗情報のデータ構造図である。店舗情報は、店舗識別子、および支払先情報を有する。支払先情報は、支払先口座番号、および支払先口座名義人名を有する。
【0199】
格納される2以上の各店舗情報には、ID(例えば、“1”,“2”等)が対応付いている。例えば、ID“1”に対応付いた店舗情報(以下、店舗情報1と記す場合がある)は、店舗識別子“xxx”、および支払先情報“aaa,○○電器”を有する。同様に、ID“2”に対応付いた店舗情報(店舗情報2)は、店舗識別子“yyy1”、および支払先情報“bbb,○○ホールディングス”を有する。また、店舗情報3は、店舗識別子“yyy2”、および支払先情報“bbb,○○ホールディングス”を有する。
【0200】
店舗端末2Xの店舗格納部21には、店舗識別子“xxx”が格納され、店舗端末2Yの店舗格納部21には、店舗識別子“yyy2”が格納されている。
【0201】
ユーザ端末3Aの店舗格納部21には、ユーザAのユーザ情報が格納されている。このユーザ情報は、ユーザ識別子“A”を含む。なお、このユーザ情報は、ユーザAのクレジットカード情報をも含んでいてもよい。
【0202】
ユーザ端末3Bの店舗格納部21には、ユーザBのユーザ情報が格納されている。このユーザ情報は、ユーザ識別子“B”を含む。なお、このユーザ情報は、ユーザBのクレジットカード情報をも含んでいてもよい。
【0203】
決済サーバ4の決済格納部41には、例えば、図7に示すような支払先対応情報が格納される。図7は、支払先対応情報のデータ構造図である。支払先対応情報は、1または2以上の対情報で構成される。対情報とは、支払先第一情報と支払先第二情報との対で構成された情報である。支払先第一情報は、支払先口座番号、および店舗識別子を有する。支払先第二情報は、支払先口座名義人名、および店舗名を有する。
【0204】
1以上の各対情報には、ID(例えば、“1”,“2”等)が対応付いている。例えば、ID“1”に対応付いた対情報(以下、対情報1と記す場合がある)は、支払先第一情報“aaa,xxx”と支払先第二情報“○○電器,Null”との対で構成される。なお、“Null”は、当該情報の欠如を示すフラグである。ただし、対情報1を構成する支払先第二情報は、“○○電器,○○電器”でも構わない。
【0205】
同様に、ID“2”に対応付いた対情報(対情報2)は、支払先第一情報“bbb,yyy1”と支払先第二情報“○○ホールディングス,○○百貨店本店”との対で構成される。また、対情報3は、支払先第一情報“bbb,yyy2”と支払先第二情報“○○ホールディングス,○○百貨店大阪店”との対で構成される。
【0206】
また、決済格納部41には、ユーザ識別子“A”と対に、ユーザAのクレジットカード情報が格納されている。さらに、決済格納部41には、ユーザ識別子“B”と対に、ユーザBのクレジットカード情報が格納されている。
【0207】
いま、ユーザAが店舗「○○電器」で1000円の商品を選び、レジに持参したとする。店員は、金額情報“1000円”を店舗端末2Xに入力する。店舗端末2Xにおいて、店舗受付部22が入力された金額情報“1000円”を受け付け、店舗処理部23は、店舗識別子“X”、および金額情報“1000円”を有する要求を構成する。店舗送信部24は、構成された要求をコード生成サーバ1に送信する。
【0208】
コード生成サーバ1において、生成受信部12が上記要求を受信し、コード生成部131は、コード生成部131は、店舗情報格納部111に格納されている店舗情報1を用いて、受信された要求が有する店舗識別子“xxx”に対応する支払先情報“aaa,〇〇電器”を取得する。そして、コード生成部131は、受信された要求が有する金額情報“1000円”、取得した支払先情報“aaa,〇〇電器”、および店舗識別子“xxx”を有する決済情報が埋め込まれたコードを生成する。コード送信部141は、こうして生成されたコードを、店舗端末2Xに送信する。
【0209】
店舗端末2Xにおいて、コード受信部251が上記コードを受信し、コード出力部261は、受信されたコードをディスプレイに表示する。ユーザAは、店舗端末2Xのディスプレイに表示されているコードを、ユーザ端末3Aのカメラで撮影する。
【0210】
ユーザ端末3Aにおいて、コード読取部321が、撮影された画像からコードを読み取る。決済情報抽出部331は、読み取られたコードから上記決済情報を抽出し、抽出した決済情報をユーザ格納部31に蓄積する。ユーザ処理部33は、抽出された決済情報に含まれる支払先情報“aaa,〇〇電器”を用いて、支払先第一情報“aaa,xxx”を構成する。支払先第一情報送信部342は、構成された支払先第一情報“aaa,xxx”を決済サーバ4に送信する。
【0211】
決済サーバ4において、支払先第一情報受信部421が上記支払先第一情報“aaa,xxx”を受信し、支払先第二情報取得部431は、支払先対応情報格納部411に格納されている対情報1を用いて、受信された支払先第一情報“aaa,xxx”に対応付いた支払先第二情報“○○電器,Null”を取得する。支払先第二情報送信部441は、取得された支払先第二情報“○○電器,Null”をユーザ端末3Aに送信する。
【0212】
ユーザ端末3Aにおいて、支払先第二情報受信部351が上記支払先第二情報“○○電器,Null”を受信し、ユーザ処理部33は、受信された支払先第二情報“○○電器,Null”が有する“○○電器”を用いて、支払先第二関連情報“○○電器”を構成する。支払先第二関連情報出力部361は、ユーザ格納部31に格納されている画面構成情報と、構成された支払先第二関連情報“○○電器”とを用いて、支払先第二関連情報“○○電器”を含む画面を構成し、ディスプレイに表示する。これによって、ユーザ端末3Aのディスプレイには、例えば、図8に示すような画面が表示される。
【0213】
図8は、支払先第二関連情報を含む画面の一例を示す図である。この画面は、第一の文字列“読み取ったQRコードで決済を行います・・・”と、第二の文字列“この決済での支払先は『○○百貨店』です。よろしければ“決済する”を押してください。”と、第三の文字列“決済する”が対応付いたボタンの画像と含む。
【0214】
ユーザAは、買い物をしている店舗が「○○電器」であり、画面中の支払先第二関連情報も「○○電器」であることから、実行されようとしている決済での支払先が正当な支払先であることを確認し、ボタンを押す。
【0215】
ボタンの押下に応じて、決済指示受付部322が決済指示を受け付け、決済情報送信部341は、抽出された決済情報“1000円,(aaa,〇〇電器),xxx”を、ユーザ情報“A”と共に決済サーバ4に送信する。
【0216】
決済サーバ4において、決済受信部42がユーザ情報“A”と決済情報“1000円,(aaa,〇〇電器),xxx”を受信し、決済処理部43は、受信された決済情報と、ユーザAのクレジットカード情報とを用いて、決済処理を行う。これにより、商品の代金である1000円が、ユーザAのクレジットカードを介して、「〇〇電器」の口座に入金される。
【0217】
なお、画面中の支払先第二関連情報が「○○電器」とは異なる名称である場合には、ユーザは、不正な支払先への支払いが実行されようとしている可能性が高いことを認識し、ボタンを押す操作を行わない。これにより、不正な支払先への支払いの実行が回避される。
【0218】
なお、ユーザBが店舗「○○百貨店大阪店」で1万円の買い物をする場合の情報システムの動作も、基本的には、上記と同様である。ただし、「○○百貨店大阪店」でQRコードによる決済を行う場合の支払先は、持ち株会社「○○ホールディングス」となる。従って、ユーザ端末3Bを構成する支払先第二情報受信部351が決済サーバ4から受信する支払先第二情報は“○○ホールディングス,○○百貨店大阪店”である。ユーザ処理部33は、かかる支払先第二情報に含まれる店舗名“○○百貨店大阪店”を用いて、支払先第二関連情報“○○百貨店大阪店”を構成する。または、支払先口座名義人名“○○ホールディングス”と店舗名“○○百貨店大阪店”の両方を用いて、支払先第二関連情報“○○ホールディングス,○○百貨店大阪店”が構成されてもよい。
【0219】
そして、ユーザ端末3Bのディスプレイには、店舗名“○○百貨店大阪店”を含む支払先第二関連情報が表示される。ユーザBは、買い物をしている店舗が「○○百貨店大阪店」であり、画面中の支払先第二関連情報も「○○百貨店大阪店」であることから、支払先が正当な支払先であることを確認できる。
【0220】
なお、ユーザ端末3Bのディスプレイに、支払先口座名義人名“○○ホールディングス”を含む支払先第二関連情報が表示された場合、ユーザBは、“○○ホールディングス”を知らず、支払先が正当な支払先であるかどうかを判断できない可能性がある。
【0221】
実行されようとしている決済での支払先が正当な支払先であることを確認したユーザBは、ボタンの押下により、支払いを完了せることができる。
【0222】
(変形例1)
本例の情報システムは、上記情報システム(図1参照)において、コード生成サーバ1、および1以上の店舗端末2を備えておらず、端末装置3を構成するコード読取部321は、紙やパネル等の面に予め印刷されたコードを読み取る。他の要素は、上記と同様の動作を行ってよい。
【0223】
(変形例2)
本例の情報システムは、上記情報システムにおいて、コード生成サーバ1を備えておらず、店舗端末2を構成する店舗格納部21に、予め生成されたコードが格納されている。店舗受信部25は、コード受信部251を備えておらず、コード出力部261は、店舗格納部21に格納されているコードを出力する。他の要素は、上記と同様の動作を行ってよい。
【0224】
(変形例3)
本例の情報システムは、上記情報システムと同様の構成でよいが、サーバ装置4は、管理サーバである。図1に示した決済サーバ4、決済格納部41、決済受信部42、決済処理部43、および決済送信部44は、管理サーバ4、管理格納部41、管理受信部42、管理処理部43、および管理送信部44と読み替えられる。管理受信部42は、前述した決済受信部42の動作のうち、決済情報の受信以外の動作を行う。管理処理部43は、前述した決済処理部43の動作のうち、決済処理以外の動作を行う。端末装置3を構成する決済情報送信部341は、決済情報を他の装置(例えば、金融機関のサーバ等)に送信する。当該他の装置は、端末装置3から決済情報を受信し、決済処理を行う。他の要素は、上記と同様の動作を行ってよい。
【0225】
(変形例4)
本例の情報システムは、上記情報システムにおいて、1以上の店舗端末2に代えて、1以上の客端末を備える。客端末とは、客の端末であり、通常、客が携帯する携帯端末である。客端末は、店舗端末2(図3参照)と同様の構成を有していてよい。ただし、図3の構成において、「店舗端末2」における「店舗」、および店舗端末2を構成する「店舗格納部21」等の各要素における「店舗」は、「客」と読み替えられる。つまり、店舗端末2は、客端末2であり、店舗格納部21等は、客格納部21等となる。客格納部21等の動作は、店舗格納部21等の動作と同様でよい。他方、端末装置3は、店員端末3であり、それを構成する「ユーザ格納部31」等の各要素における「ユーザ」もまた、「店員」と読み替えられる。店員格納部31等の動作は、ユーザ格納部31等と同様でよい。
【0226】
以上、本実施の形態によれば、端末装置3は、コードを読み取り、読み取ったコードから決済に関する決済情報を抽出し、決済情報に含まれる情報であり、決済での支払先に関する支払先情報の少なくとも一部分である支払先第一情報をサーバ装置4に送信し、サーバ装置4から支払先第一情報に対応付いた支払先第二情報を受信し、支払先第二情報に関連する支払先第二関連情報を出力する。
【0227】
従って、ユーザまたは店員は、出力された支払先第二関連情報を基に、コードが差し替えられたことを認識することで、コードの差し替えによる不正な支払先への支払いを防止できる。
【0228】
また、端末装置3は、支払先第二情報を出力した後に、決済の指示である決済指示を受け付け、決済指示を受け付けた場合のみ、サーバ装置4への決済情報の送信を行う。これにより、ユーザまたは店員は、コードが差し替えられていないことを確認した後に決済指示を行うことで、支払いを安全に行うことができる。
【0229】
また、上記構成において、支払先第一情報は、支払先情報の第一部分であり、支払先第二情報は、支払先情報の第一部分以外の第二部分であることにより、端末装置3は、コードから抽出した支払先情報の第一部分をサーバ装置4に送信し、サーバ装置4から支払先第二情報を受信する。従って、ユーザまたは店員は、支払先情報の第二部分と、支払先第二関連情報に含まれる支払先第二情報とを基に、コードが差し替えられたことを認識できる。
【0230】
また、上記構成において、第二部分は、ユーザが認識可能な情報であり、支払先第二関連情報は、支払先第二情報を含むことにより、ユーザまたは店員は、出力された支払先第二関連情報に含まれる支払先第二情報と、認識可能な第二部分とを基に、コードが差し替えられたことを認識できる。
【0231】
また、端末装置3は、支払先第二情報が第二部分と一致するか否かを判断し、判断結果を取得し、支払先第二関連情報は、判断結果を含む。従って、第二部分がユーザの認識していない情報であっても、ユーザまたは店員は、出力された支払先第二関連情報に含まれる判断結果を基に、コードが差し替えられたことを認識できる。
【0232】
また、上記構成において、支払先第一情報は、支払先の支払先口座番号であり、支払先第二情報は、支払先の支払先口座名義人名であり、支払先第二関連情報は、支払先口座名義人名、または支払先に対応する店舗名のうち1以上の情報を含む。従って、ユーザまたは店員は、出力された支払先第二関連情報に含まれる支払先口座名義人名または店舗名を基に、コードが差し替えられたことを容易に認識できる。
【0233】
特に、支払先第二関連情報が店舗名を含むことで、ユーザまたは店員は、支払先口座名義人名を認識していなくても、コードが差し替えられたことを容易に認識できる。
【0234】
また、支払先対応情報格納部411に、支払先第一情報と支払先第二情報との対の集合である支払先対応情報が格納されており、サーバ装置4は、端末装置3から支払先第一情報を受信し、受信した支払先第一情報に対応付いた支払先第二情報を支払先対応情報格納部411から取得し、取得した支払先第二情報を端末装置3に送信することにより、端末装置3は、支払先第二関連情報を出力できる。従って、ユーザまたは店員は、出力された支払先第二関連情報を基に、コードが差し替えられたことを認識し、コードの差し替えによる不正な支払先への支払いを防止できる。
【0235】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現してもよい。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配信してもよい。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して配布してもよい。
【0236】
なお、本実施の形態における端末装置3を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、出力されたコードを読み取るコード読取部321と、前記コード読取部321が読み取ったコードから決済に関する決済情報を抽出する決済情報抽出部331と、前記決済情報に含まれる情報であり、前記決済での支払先に関する支払先情報の少なくとも一部分である支払先第一情報をサーバ装置4に送信する支払先第一情報送信部342と、前記サーバ装置4から前記支払先第一情報に対応付いた支払先第二情報を受信する支払先第二情報受信部351と、前記支払先第二情報に関連する支払先第二関連情報を出力する支払先第二関連情報出力部361として機能させるためのプログラムである。
【0237】
また、本実施の形態におけるサーバ装置4を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、決済での支払先に関する支払先情報の少なくとも一部分である支払先第一情報と当該支払先第一情報に対応付いた支払先第二情報との対の集合である支払先対応情報が格納される支払先対応情報格納部411と、端末装置3から支払先第一情報を受信する支払先第一情報受信部421と、前記支払先第一情報受信部421が受信した支払先第一情報に対応付いた支払先第二情報を前記支払先対応情報格納部411から取得する支払先第二情報取得部431と、前記支払先第二情報取得部431が取得した支払先第二情報を前記端末装置3に送信する支払先第二情報送信部441として機能させるためのプログラムである。
【0238】
図9は、実施の形態におけるプログラムを実行して、端末装置3等を実現するコンピュータシステム900の内部構成の一例を示す図である。図9において、コンピュータシステム900は、プログラムを実行するコンピュータであるMPU911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、およびデータを記憶するストレージ914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915と、外部ネットワークや内部ネットワーク等のネットワークへの接続を提供するネットワークカード916と、メモリカードスロット917と、ディスプレイ918と、ディスプレイ918の表示面に設けられたタッチパネル919と、カメラ921とを備える。ストレージ914は、例えば、フラッシュメモリであるが、ハードディスクやSSD等でもよい。コンピュータシステム900は、図示しないキーボードやマイクロフォン等の入力デバイスも備えることは好適である。なお、コンピュータシステム900全体をコンピュータと呼んでもよい。
【0239】
コンピュータシステム900に、端末装置3等の機能を実行させるプログラムは、例えば、メモリカード920に記憶されて、メモリカードスロット917に挿入され、ストレージ914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、ネットワークを介してコンピュータシステム900に送信され、ストレージ914に記憶されてもよい。プログラムは、実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、メモリカード920、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
【0240】
プログラムは、コンピュータシステム900に、端末装置3等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能やモジュールを呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
【0241】
なお、上述したコンピュータシステム900は、携帯端末であり、特に端末装置3や店舗端末2の実現に好適であるが、決済装置4やコード生成サーバ1も実現し得る。ただし、サーバ装置4等は、通常、サーバまたは据え置き型のPCで実現される。この場合、例えば、タッチパネル919はキーボードおよびマウスに、メモリカードスロット917はディスクドライブに、メモリカード920はディスクに、それぞれ置き換えられてもよい。ストレージ914は、例えば、ハードディスクやSSD等となる。ただし、以上は例示であり、端末装置3等を実現するコンピュータのハードウェア構成は問わない。
【0242】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0243】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0244】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段(端末情報送信部、端末情報受信部など)は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0245】
また、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0246】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0247】
以上のように、本発明にかかる端末装置は、コードの差し替えによる不正な支払先への支払いを防止できるという効果を有し、端末装置等として有用である。
【符号の説明】
【0248】
1 コード生成サーバ
2 店舗端末
3 端末装置
4 サーバ装置
11 生成格納部
12 生成受信部
13 生成処理部
14 生成送信部
21 店舗格納部
22 店舗受付部
23 店舗処理部
24 店舗送信部
25 店舗受信部
26 店舗出力部
31 ユーザ格納部
32 ユーザ受付部
33 ユーザ処理部
34 ユーザ送信部
35 ユーザ受信部
36 ユーザ出力部
41 決済格納部
42 決済受信部
43 決済処理部
44 決済送信部
111 店舗情報格納部
131 コード生成部
141 コード送信部
251 コード受信部
261 コード出力部
321 コード読取部
322 決済指示受付部
331 決済情報抽出部
332 判断部
341 決済情報送信部
342 支払先第一情報送信部
351 支払先第二情報受信部
361 支払先第二関連情報出力部
411 支払先対応情報格納部
421 支払先第一情報受信部
431 支払先第二情報取得部
441 支払先第二情報送信部
図1
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図9